説明

電力用半導体装置

【課題】 サージを抑制した電力用半導体装置を提供する。
【解決手段】 電力用半導体装置において、直列に接続される1対の高圧側および低圧側の電力用スイッチング半導体素子と、各電力用スイッチング半導体素子に逆接続されたフライホイールダイオードと、電力用スイッチング半導体素子ごとに配置され、入力信号に基づいて当該電力用スイッチング半導体素子のゲートに駆動信号を供給するゲート駆動回路とを備え、さらに、サージの影響を抑制するため、たとえば、低圧側のゲート駆動回路とそのゲート駆動回路に電源電圧を供給する制御電源回路との間にダイオードを挿入する。または、ゲート駆動回路と、入力信号を供給するための入力端子との間にダイオードを挿入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力用半導体装置、特に、電力用半導体装置から発生するサージの抑制に関する。
【背景技術】
【0002】
電力用半導体素子を用いた電力用半導体装置は広く普及している。パワーモジュールは、複数の電力用半導体素子(MOSFET、IGBTなど)をその周辺回路とともに1つのパッケージに組み込んだものである。高集積化により小型化され、配線が容易になるなどの長所があり、多くの用途で使用されている。
【0003】
電力用半導体装置において、サージによる悪影響を防止する必要がある。たとえば、特開平7−297695号公報に記載されたインバータ回路においては、電力用半導体素子を駆動する駆動回路はその過熱を防止する過熱保護回路を含むが、過熱保護回路はフライホイールダイオードの逆回復時に発生する急峻な電流変化により誤動作をすることがある。制御用回路は、過電流や短絡電流が発生した場合にアラーム信号を出力する共通出力端子を備えるが、ショットキーダイオードを下側アーム用の制御用回路の共通出力端子と電源端子Vccとの間に接続することにより、制御用IC基板内に逆向きの電流が流れるのを防いで、過熱保護回路の誤動作を防止する。または、コンデンサを制御用回路の共通出力端子とグランド端子GNDとの間に接続して、制御用IC基板内の基準電圧の変動を防止する。
【特許文献1】特開平7−297695号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電力用半導体装置を使用するとき、その内部で発生するサージにより、電力用半導体素子を制御する周辺回路(ゲート駆動回路、フォトカプラなど)や、ゲート駆動回路へ信号を供給する外部の信号発生回路(マイコンなど)が破壊されることがある。しかし、特開平7−297695号公報に記載されたインバータ回路は、サージ電圧とサージ電流をブロックし、接続される周辺機器への影響を皆無とするものではない。このインバータ回路では、周辺機器へサージ電圧が印加されたりサージ電流が流れたりすることにより周辺機器の破損を生じるおそれがあり、また、電気的ロスが増大する。
【0005】
この発明の目的は、内部で発生するサージによる周辺回路の破壊を抑制した電力用半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る第1の電力用半導体装置は、高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との直列回路で構成され、該直列回路の両端に直流電圧源が接続可能に、かつ、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との接続点から出力電圧が供給可能な電力用スイッチング半導体素子、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子個々に逆並列されたフライホイールダイオード、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された高圧側駆動回路、前記低圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された低圧側駆動回路、前記低圧側駆動回路に電源電圧を供給する制御電源回路、及び、前記低圧側駆動回路と前記制御電源回路との間に順方向に接続されたダイオードを備える。
【0007】
本発明に係る第2の電力用半導体装置は、高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との直列回路で構成され、該直列回路の両端に直流電圧源が接続可能に、かつ、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との接続点から出力電圧が供給可能な電力用スイッチング半導体素子、 前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子個々に逆並列されたフライホイールダイオード、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された高圧側駆動回路、前記低圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された低圧側駆動回路、前記低圧側駆動回路に電源電圧を供給する制御電源回路、及び、前記低圧側駆動回路の入力信号に対し順方向に接続されたダイオードを備える。
【0008】
本発明に係る第3の電力用半導体装置は、高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との直列回路で構成され、該直列回路の両端に直流電圧源が接続可能に、かつ、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との接続点から出力電圧が供給可能な電力用スイッチング半導体素子、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子個々に逆並列されたフライホイールダイオード、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された高圧側駆動回路、前記低圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された低圧側駆動回路、前記低圧側駆動回路に入力信号を供給するフォトカプラ、及び、前記低圧側駆動回路と前記フォトカプラの出力端子との間に順方向に接続されたダイオードを備える。好ましくは、さらに、コンデンサおよび抵抗が、前記ダイオードと前記低圧側駆動回路の入力端子との間の接続点から並列に接地される。
【0009】
前記の第1から第3のいずれかの電力用半導体装置において、前記ダイオードの耐圧は、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と前記低圧側電力用スイッチング半導体素子との直列回路に入力される直流電圧より大きく設定されている。
【0010】
前記の第1から第3のいずれかの電力用半導体装置は、好ましくは、さらに、前記直流電圧源の低レベル側と前記低圧側電力用スイッチング半導体素子との間に接続される電流検出抵抗を備える。
【0011】
前記の第1から第3のいずれかの電力用半導体装置は、たとえば、さらに、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と前記低圧側電力用スイッチング半導体素子との直列回路に接続される前記直流電源を備える。
【発明の効果】
【0012】
電力用半導体装置が内部で発生するサージ電圧とサージ電流を抑制して周辺機器に伝達しないので、電力用半導体装置の周辺回路や、それに接続される外部回路の破壊を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。なお、図面において、同じ参照記号は同一または同等のものを示す。
【0014】
実施の形態1.
図1は、第1の実施の形態の3相モーター駆動回路を示す。パワースイッチング半導体素子(以下ではパワーチップという)22,24を含むパワーモジュール10は、直流電源に並列に接続され、パワーチップ22,24に直流電源から直流電圧が供給される。直流電源はたとえばダイオードブリッジ整流回路12と平滑コンデンサ14とからなる。マイコン(DSPなどの場合を含む)20は、パワーチップのための制御信号を発生してパワーモジュール10に供給する。パワーモジュール10は制御信号に応じて3相交流を発生して、L性負荷のモーター18を駆動する。
【0015】
パワーモジュール10内では、3対の、それぞれ直列に接続されたパワーチップ22,24からなる直列回路が、平滑コンデンサ14の高レベル側と低レベル側に接続される。パワーチップ22、24は、たとえば、パワーMOSFETやIGBTである。各パワーチップ22,24には、フライホイールダイオード26が逆並列に接続される。直流電源からの直流の高レベル側に接続される3個のパワーチップ22とフライホイールダイオード26は上側アームを構成し、その低レベル側に接続される3個のパワーチップ24とフライホイールダイオード26は下側アームを構成する。上側アームと下側アームのパワーチップ22,24の間の接続点は、3相モーター18への出力端子U、VまたはWとなる。パワーチップ22,24のゲートごとに設けられるゲート駆動回路(単に駆動回路ともいう。この例ではゲート駆動IC28、30である)には、マイコン20からの制御信号が供給され、ゲート駆動IC28、30は、制御信号を基に、対応するパワーチップ22、24のゲートにゲート信号を供給する。パワーチップ22、24は、ゲート信号に応じてスイッチング動作をする。ゲート駆動IC28はHVIC、ゲート駆動IC30はLVICなどとも称されており、パワースイッチング素子のための公知のゲート駆動回路が使用できる。(中央及び右側の各対のパワーチップのゲートに接続されるゲート駆動IC28,30については、同様に接続されるので、図示を省略している。)なお、直流電源からの直流の低レベル側と下側アームとの間に電流検出抵抗16が配置され、下側アームを流れる過電流を電圧降下により検出する。(なお、ゲート駆動IC28,30は、より一般的には、電流検出抵抗16での降下電圧を基にした過電流保護機能をも含む制御回路であるが、過電流保護機能の説明を省略する。)マイコン20、各ゲート駆動IC28、30および電流検出抵抗16のブリッジ12側は、共通に接地されている。また、パワーモジュール10の外部の制御電源回路34から、ゲート駆動IC28、30には、たとえば15Vの電源電圧が供給され、マイコン20には、たとえば5Vの電源電圧が供給される。なお、図1の例では、3相交流を整流してパワーモジュール10に供給しているが、2相交流を整流して供給してもよい。
【0016】
ここで、下側アーム用のゲート駆動IC30の電源端子は、高耐圧ダイオード32を介してゲート駆動IC30の制御電源34に接続される。ゲート駆動IC30と制御電源34との間に順方向に接続された高耐圧ダイオード32を設ける理由は以下のとおりである。下アームのパワーチップ24のターンオフ時にフリーホイールダイオード26の逆回復時に発生する急峻な電流変化により下アームのパワーチップ24がエミッタオープン破壊した場合、電流検出抵抗16がオープンとなった場合などにおいて、パワーモジュール内の配線にサージ電圧とサージ電流が発生する。このサージ電圧とサージ電流のため、パワーチップ24を駆動するゲート駆動IC30に高電圧が印加され、さらに、ゲート駆動IC30の制御電源回路34やマイコン20側にも高電圧が印加されて、制御電源回路34やマイコン20が破壊されることがある。そこで、これを防止するために、ゲート駆動IC30とその制御電源ラインの間に、制御電源回路34に向かって電流が流れないように高耐圧ダイオード32を挿入して、制御電源回路34やマイコン20の破壊を防止する。高耐圧のダイオード32を挿入するので、パワーモジュール配線内に発生するサージ電圧とサージ電流がブロックされ、接続される周辺機器への影響を減少できる。
【0017】
このように、ダイオード32は、直流電源から入力される高電圧が駆動IC30の制御電源回路34やマイコン20側に印加されるのを防止するために用いるので、ダイオード32の耐圧は、パワーモジュールの入力側に接続される直流電源が印加する電圧より大きく設定される。したがって、たとえば、平滑コンデンサ14の耐圧と同程度、たとえば600V、に設定される。なお、この耐圧の考え方は、以下に説明する他の実施の形態でも同じである。
【0018】
以上の記述においては、下側アームの構成(パワーチップ24,ゲート駆動IC30)に関連して説明を行ったが、上側アームのパワーチップ22に関しても同様に周辺回路の破壊を起こすことがある。すなわち、パワーモジュール内の配線にサージ電圧とサージ電流が発生することで、パワーチップ22を駆動するゲート駆動IC28にも高電圧が印加される場合がある。しかし、上側アーム用のゲート駆動IC28は、その構成上、高耐圧回路部を内部に備えているために、下側アーム用のゲート駆動IC30に比べ、制御電源回路34やマイコン20側などの周辺機器に高電圧が印加されにくくなっているといえる。ただ、パワーモジュール10に接続される周辺機器への影響をほぼ皆無なものとするためには、ゲード駆動IC30と同様に、ゲート駆動IC28の電源端子も、高耐圧ダイオード32を介して制御電源回路34に接続されるようにし、制御電源回路34に向かっては電流が流れないようにすることが望ましい。
【0019】
また、その場合、ゲート駆動IC28と30の電源端子に個々に高耐圧ダイオード32を接続する必要はない。ゲート駆動IC28と30の電源端子からの配線を互いに接続することで電源端子を共有化し、この共有化された電源端子と制御電源回路34の間に高耐圧ダイオード32を備えるようにしてもよい(図5参照)。また、高耐圧ダイオード32は、パワーモジュールの内部と外部のいずれに設けてもよい。
【0020】
実施の形態2.
図2は、第2の実施の形態の3相モーター駆動回路を示す。この3相モーター駆動回路において、図1に示す回路と異なるのは、ゲート駆動IC30とその制御電源回路34との間に高耐圧のダイオード32を挿入する代わりに、マイコン20から駆動IC30への制御信号入力ラインに、高耐圧のダイオード36を挿入することである。駆動IC30の入力信号に対し順方向に接続されたダイオード36を設けることにより、マイコン20の方に電流が流れなくなるので、パワーモジュール配線内に発生するサージ電圧とサージ電流がマイコン20側に入るのをブロックし、マイコン20や、ゲート駆動IC30の制御電源回路の破壊を防止する。
【0021】
さらには、マイコン20からゲート駆動IC30への制御信号入力ライン側のみならず、ゲート駆動IC28への制御信号入力ライン側にも、同様に高耐圧のダイオード36を挿入することが望ましい(図5参照)。これによってパワーモジュール10内に発生するサージ電圧とサージ電流による周辺機器への影響(制御電源回路やマイコンの破壊)をほぼ皆無なものとすることができる。なお、高耐圧ダイオード36は、パワーモジュール10の内部と外部のいずれに設けてもよい。
【0022】
なお、本発明の各実施の形態におけるゲート駆動IC28,30の制御信号入力ラインは、そのIC内部で抵抗を介して接地(プルダウン)されているものとするが、本発明は、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0023】
実施の形態3.
図3は、第3の実施の形態の3相モーター駆動回路を示す。図1に示す回路と異なるのは、フォトカプラ38を用いて、マイコン20側とパワーチップ22、24を直流的に絶縁することである。マイコン20の信号は、フォトカプラ38の発光素子(ダイオード)40側に接続され、フォトカプラ38の受光素子(ダイオード)44は、制御電源回路34とトランジスタ42のベースとの間に逆接続され、トランジスタ42のコレクタはゲート駆動IC30とプルアップ抵抗45に接続される。トランジスタ42のエミッタはパワーモジュール10と共通に接地される。図1に示す回路と異なり、ゲート駆動IC30とその制御電源回路34との間に高耐圧のダイオード32を挿入していない。
【0024】
この3相モーター駆動回路において、下アームのパワーチップ24がエミッタオープン破壊した場合、または、電流検出抵抗16がオープンとなった場合、パワーチップ24を駆動するゲート駆動IC30に高電圧が印加され、フォトカプラ38にも同様に高電圧が印加されて、フォトカプラ38が破壊されることがある。これを抑制するために、フォトカプラ38の入力信号ラインの方に電流が流れないように高耐圧のダイオード46を挿入する。ゲート駆動IC30とフォトカプラ38の出力端子との間に順方向に接続されたダイオード46を設けることにより、フォトカプラ38の方に電流が流れなくなり、フォトカプラ38の破壊を防止できる。
【0025】
さらには、ゲート駆動IC30とフォトカプラ38の出力端子との間だけでなく、ゲート駆動IC28とフォトカプラ38の出力端子の間にも、同様に高耐圧のダイオード46を挿入することが望ましい。これによってパワーモジュール10内に発生するサージ電圧とサージ電流による周辺機器への影響(フォトカプラの破壊など)をほぼ皆無なものとすることができる。
【0026】
実施の形態4.
図4に示す3相モーター駆動回路においては、図3に示す回路と同様にフォトカプラ38の入力信号ラインに高耐圧のダイオード46を挿入してフォトカプラ38の破壊を防止するとともに、さらに、コンデンサ48と抵抗50と、ダイオード46とゲート駆動IC30の間とグランドとの間に並列に接続する。コンデンサ48は入力フィルタを構成する。
【0027】
ゲート駆動IC30の信号入力側にコンデンサ48を挿入したことで、フォトカプラ38の受光側トランジスタがLレベルとなった場合、ダイオード46があるために、コンデンサ48の放電が、ゲート駆動IC30内の比較的高い値を有するプルダウン抵抗を介して行われることになり、ゲート駆動IC30の入力信号がLレベルとなるまでには応答の遅延が生じる。そこで、コンデンサ48と並列に抵抗50を挿入することで遅延時間を短くする。コンデンサ48と抵抗50による応答の時定数は所望の応答時間に対応して決めればよい。
【0028】
実施の形態5.
その他の実施の形態として、実施の形態1と、実施の形態2乃至4のいずれかを組み合わせることは有効であり、これら組み合わされた回路を使用することにより、パワーモジュール10内に発生するサージ電圧とサージ電流による周辺回路への影響を皆無なものとすることができる。
【0029】
たとえば、図5に、実施の形態1と2を組み合わせてなる3相モーター駆動回路を示す。この回路では、電源制御回路34との間の高耐圧ダイオード32や入力信号に対して接続される高耐圧ダイオード36を用いている。なお、この図では、高耐圧ダイオード32,36を、図1と図2で表された駆動回路のごとく下側アーム用のゲート駆動IC30にのみ適応させて設けるようにしたものではなく、上側アーム用のゲート駆動IC28にも適応させて設けたものとなっており、詳細は各実施の形態で説明しているとおりである。ここで、1つの高耐圧ダイオード32を、低電圧側駆動回路30と高電圧側駆動回路28の両方に共通に接続している。また、図示しないが、たとえば、実施の形態1と3を組み合わせて、図3に示したフォトカプラを用いる3相モーター駆動回路において、高耐圧ダイオード32に加えて高耐圧ダイオード46を組み合わせてもよい。
【0030】
なお、上述の各実施の形態では主にパワーモジュールについて説明したが、パワーモジュールに含まれる回路素子と直流電源12,14を一体化した半導体電流装置を提供してもよい。これにより、配線が容易で、応用装置の組立が容易になるなどの特長がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施の形態1の駆動回路図
【図2】実施の形態2の駆動回路図
【図3】実施の形態3の駆動回路図
【図4】実施の形態4の駆動回路図
【図5】実施の形態1と2を組み合わせてなる駆動回路図
【符号の説明】
【0032】
22、24 高圧側及び低圧側電力用半導体スイッチング素子、 26 FWダイオード、 28,30 駆動回路(ゲート駆動IC)、 32、36 高耐圧ダイオード、 38 フォトカプラ、 46 高耐圧ダイオード、 48 コンデンサ、 50 抵抗。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との直列回路で構成され、該直列回路の両端に直流電圧源が接続可能に、かつ、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との接続点から出力電圧が供給可能な電力用スイッチング半導体素子、
前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子個々に逆並列されたフライホイールダイオード、
前記高圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された高圧側駆動回路、
前記低圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された低圧側駆動回路、
前記低圧側駆動回路に電源電圧を供給する制御電源回路、及び
前記低圧側駆動回路と前記制御電源回路との間に順方向に接続されたダイオード
を備えた電力用半導体装置。
【請求項2】
高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との直列回路で構成され、該直列回路の両端に直流電圧源が接続可能に、かつ、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との接続点から出力電圧が供給可能な電力用スイッチング半導体素子、
前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子個々に逆並列されたフライホイールダイオード、
前記高圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された高圧側駆動回路、
前記低圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された低圧側駆動回路、
前記低圧側駆動回路に電源電圧を供給する制御電源回路、及び
前記低圧側駆動回路の入力信号に対し順方向に接続されたダイオード
を備えた電力用半導体装置。
【請求項3】
高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との直列回路で構成され、該直列回路の両端に直流電圧源が接続可能に、かつ、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子との接続点から出力電圧が供給可能な電力用スイッチング半導体素子、
前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と低圧側電力用スイッチング半導体素子個々に逆並列されたフライホイールダイオード、
前記高圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された高圧側駆動回路、
前記低圧側電力用スイッチング半導体素子のゲートに接続された低圧側駆動回路、
前記低圧側駆動回路に入力信号を供給するフォトカプラ、及び
前記低圧側駆動回路と前記フォトカプラの出力端子との間に順方向に接続されたダイオード
を備えた電力用半導体装置。
【請求項4】
さらに、コンデンサおよび抵抗が、前記ダイオードと前記低圧側駆動回路の入力端子との間の接続点から並列に接地される、請求項3に記載された半導体装置。
【請求項5】
前記ダイオードの耐圧は、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と前記低圧側電力用スイッチング半導体素子との直列回路に入力される直流電圧より大きく設定されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の電力用半導体装置。
【請求項6】
さらに、前記直流電圧源の低レベル側と前記低圧側電力用スイッチング半導体素子との間に接続される電流検出抵抗を備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の電力用半導体装置。
【請求項7】
さらに、前記高圧側電力用スイッチング半導体素子と前記低圧側電力用スイッチング半導体素子との直列回路に接続される前記直流電源を備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の電力用半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−166691(P2006−166691A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−290996(P2005−290996)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】