説明

電力管理可能な光OFDMトランスポンダ

本発明は、光伝送システムの分野に関する。より詳細には、本発明は、電力を最適化するように光OFDM伝送システムを調整するシステムおよび方法に関する。総ビットレートで動作する光OFDM送信器310が提供される。光OFDM送信器310は、デジタル入力信号360のM個のビットをコンステレーションポイント内へマッピングし、それによって対応するOFDM副搬送波の副搬送波信号を発生するように動作可能な、N個のOFDM副搬送波のうちの1つに関連する調整可能なマッピングユニット314を備える。さらに、光OFDM送信器310は、副搬送波信号を変換して電気出力信号を発生するように動作可能な調整可能な変換ユニット315、316を備える。追加として、OFDM送信器は、電気出力信号を光出力信号に変換するように動作可能な電気−光変換器324、325を備える。最後に、OFDM送信器は、OFDM送信器310の電力消費が総ビットレートに対して最小になるように、OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mを選択するように動作可能であり、また選択された数MおよびNに従って、調整可能なマッピングユニット314および調整可能な変換ユニット315、316を調整するように動作可能な制御ユニット311、312を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光伝送システムの分野に関する。より詳細には、本発明は、電力を最適化するように光OFDM伝送システムを調整するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
短中期的な将来、40Gb/s、100Gb/s、および最高1Tb/sに対するトランスポンダは、コヒーレント検出とデジタル信号処理(DSP)を組み合わせることに基づくと予期される。この技術は、リーチの点で非常に高い性能、すなわち高い歪み公差および高い感度を提示するが、この利点には、高い電力消費および電力損失が伴う。
【0003】
一般に、ネットワーク資源は、伝送チャネル条件およびビットレート要件に関連して最悪のシナリオ向けに設計され、したがって「ハイエンド」のトランスポンダを使用する。コヒーレント伝送システムに対するこれらのトランスポンダの一般的な電子機器構成では、変調器としてDSP(デジタル信号処理装置)、ADC(アナログ−デジタル変換器)、DAC(デジタル−アナログ変換器)、および駆動増幅器などの電力集約的なシステム要素が、最大の実現可能な帯域幅に対して設計される。しかし、この最大の帯域幅で、伝送システムの電力消費のレベルが決まる。典型的な光OFDMトランスポンダでは、多くを求めない、すなわち「ローエンド」で使用する場合に、低減された電力消費へ切り換えることはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
提案される光OFDMトランスポンダおよび対応するOFDM受信器では、電力消費とリーチ/ビットレートのトレードオフを制御することができる。したがって、利用可能かつ必要なネットワーク資源に基づいて、電力も最適化するように、ネットワークを調整して自動的に再構成することが可能である。OFDMトランスポンダおよび受信器の電力消費を低減させることによって、ネットワークのエネルギーに関連する動作コストが低減される。さらに、ネットワーク要素の信頼性が増大され、中央局内のキャビネット、ラック、および棚の平均的な冷房要件が緩和される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、総ビットレートで動作する光OFDM送信器またはトランスポンダが提供される。OFDM送信器は、デジタル入力信号のM個のビットをコンステレーションポイント内へマッピングし、それによって対応するOFDM副搬送波の副搬送波信号を発生するように動作可能な、N個のOFDM副搬送波のうちの1つに関連するマッピングユニットを備える。例として、OFDM送信器は、M個のビットからなるブロックをデジタル入力信号から分離する直列−並列ユニットをさらに備えることができる。次いで、マッピングユニットは、この副搬送波信号のシンボルに対するコンステレーションを用いて、M個のビットからなるこのブロックをマッピングする。コンステレーションは、変調方式、たとえばPSK(移相偏移変調)またはQAM(直交振幅変調)によって定義される。典型的なOFDM送信器では、デジタル入力信号の連続するブロックが、シンボル内へマッピングされる。これらのシンボルは、N個のOFDM副搬送波に順次巡回的に割り当てられ、すなわち、第1のブロック、第(N+1)のブロック、第(2N+1)のブロックなどは、第1のOFDM副搬送波に割り当てられる。第2のブロック、第(N+2)のブロック、第(2N+2)のブロックなどは、第2のOFDM副搬送波に割り当てられ、以下同様である。このようにして、それぞれデジタル入力信号のM個のビットを表すシンボルを含む副搬送波信号が得られる。
【0006】
OFDM送信器は、N個のOFDM副搬送波のうちの1つの副搬送波信号を変換して電気出力信号を発生するように動作可能な調整可能な変換ユニットをさらに備える。変換ユニットは通常、OFDM副搬送波信号を周波数領域から時間領域へ変換するために、逆高速フーリエ変換を実行する。変換ユニットは、変換の順序、すなわち逆高速フーリエ変換の順序をNの任意の値に調整できるという点で、調整可能である。変換ユニットはまた、N個の時間領域信号を電気出力信号にマージする並列−直列ユニットを備えることができる。通常、電気出力信号は複合信号であり、2つの信号成分、すなわち実数部信号成分および虚数部信号成分を含むことに留意されたい。
【0007】
さらに、OFDM送信器は、デジタルの電気出力信号をアナログの電気出力信号に変換するように動作可能なデジタル−アナログ変換器を備えることができる。このデジタル−アナログ変換は通常、電気出力信号の実数成分と虚数成分に対して別個に実行される。次いでアナログの電気出力信号は、電気出力信号を増幅させるように動作可能な電力増幅器を通過する。
【0008】
光OFDM送信器は、電気出力信号、たとえばアナログの増幅された電気出力信号を光出力信号に変換するように動作可能な電気−光変換器さらに備える。通常、光領域への変換は、光変調器内の光信号を電気出力信号で変調することによって実行される。
【0009】
さらに、OFDM送信器は、OFDM送信器の電力消費が総ビットレートに対して最小になるように、OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mを設定するように動作可能な制御ユニットを備える。制御ユニットはまた、選択された数MおよびNに従って、調整可能なマッピングユニットおよび調整可能な変換ユニットを調整するように動作可能である。言い換えれば、制御ユニットは、OFDM信号の総ビットレートを考慮することができ、また総ビットレート要件を満たしながらOFDM送信器の電力消費を最小にする1対のパラメータNおよびMを選択することができる。次いで制御ユニットは、調整可能なマッピングユニットに、M個のビットをシンボル内へマッピングするコンステレーションを使用させ、また調整可能な変換ユニットに、順序Nの変換、たとえば逆フーリエ変換を適用させる。
【0010】
制御ユニットはまた、最適の1対のパラメータNおよびMに関係する情報を外部ユニットから、たとえば制御もしくは管理プレーンから、または対応するOFDM受信器から受信することができることに留意されたい。パラメータNおよびMに関係する情報を交換、すなわち伝送および受信する目的で、OFDM送信器は、対応するOFDM受信器の関連で下記に概説するパラメータ伝送ユニットとして同様の方式で働くパラメータ伝送ユニットまたはパラメータ交換ユニットをさらに備えることができる。パラメータNおよびMに関係する情報は、対応するOFDM受信器および/または制御もしくは管理プレーンと交換することができる。
【0011】
パラメータNおよびMを選択するとき、総ビットレートに加えて、他の制約、特に光伝送チャネルの伝送条件を考慮することができる。これらの伝送条件は、伝送されるOFDM信号のビット誤り率に影響を与える。伝送条件は通常、光伝送チャネルの長さおよび光伝送チャネルによって引き起こされる歪み(たとえば、色分散、偏光モード分散など)に依存する。通常、パラメータNおよびMは、伝送されるOFDM信号のビット誤り率(BER)が特定の事前定義された閾値、たとえば10−3を下回るように選択する必要がある。次いでこのBERは、前方誤り訂正(FEC)復号器と併用すると、たとえば10−15という許容できる低いFEC後のBERをもたらすことができる。
【0012】
本発明の別の態様によれば、光OFDM送信器は、電気出力信号の帯域幅に対して調整可能である調整可能な電力増幅器を備える。OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mは、調整可能な電力増幅器の電力消費が最小になるように選択される。電力増幅器は通常、OFDM送信器内の主要な電力消費源である。電力増幅器の電力消費は、増幅すべき信号の帯域幅に大いに依存する。したがって、電気出力信号の帯域幅を最小にしながら、それでもなお総ビットレートおよび場合によっては目標ビット誤り率に関連する要件を満たすパラメータ対NおよびMを選択すると有益であろう。
【0013】
通常、電力増幅器の帯域幅は、増幅器利得が動作利得に対して−3dB低下する周波数であるカットオフ周波数によって、または増幅器利得が0dbまで低下した周波数である遷移周波数によって定義される。カットオフ周波数と遷移周波数はどちらも、電力増幅器のバイアス電流に依存しており、バイアス電流を増大させることによって増大させることができる。しかし、バイアス電流を増大させると、電力増幅器の電力消費も増大する。例として、調整可能な電力増幅器では、バイアス電流は、電力増幅器のカットオフ周波数を電気出力信号の帯域幅に適合させるために適合可能にすることができる。
【0014】
調整可能な電力増幅器の電力消費が電気出力信号の帯域幅とともに増大するため、OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mはまた、電気出力信号の帯域幅が最小になるように選択することもできる。
【0015】
本発明のさらなる態様によれば、N個のOFDM副搬送波のうちの1つの決定された副搬送波伝送条件に対して、そして目標ビット誤り率に対して、最大の可能なビット数Mが選択されるという点で、電力消費が最小になる。言い換えれば、光伝送チャネルの伝送条件、具体的には所与のOFDM副搬送波の伝送条件を考慮するとき、最大の可能なビット数Mを1つのOFDM副搬送波シンボル内へマッピングしながら、それでもなお目標ビット誤り率を満たすことができるコンステレーションまたは変調方式が選択される。例として、OFDM副搬送波または完全な光伝送チャネルの伝送条件は、光伝送チャネルを介して伝送されるトレーニングシーケンスおよび/またはパイロット副搬送波を使用することによって決定することができる。OFDM受信器では、伝送されるトレーニングシーケンスのビット誤り率が、複数のコンステレーションに対して測定される。次いで、最大の可能な値Mを可能にしながら、それでもなお目標ビット誤り率を満たすコンステレーションが選択される。
【0016】
電力消費はまた、総ビットレートに対してOFDM送信器が動作され、目標ビット誤り率に対してOFDM副搬送波数Nが最小になるという点で、最小にすることができる。通常、OFDM副搬送波間の副搬送波間隔は一定であり、すなわち2つの隣接するOFDM副搬送波間の帯域幅間隔は一定であることに留意されたい。OFDM副搬送波数Nが低減され、副搬送波間隔が変化しないまま保たれる場合、N個のOFDM副搬送波の総帯域幅は、それに応じて低減される。言い換えれば、OFDM副搬送波数を最小にする結果、OFDM信号の帯域幅を低減させることができる。上記で概説したように、そのように帯域幅を低減させると、OFDM送信器の構成要素、特に電力増幅器の電力消費を低減させることができる。通常、OFDM副搬送波数Nを最小にすると、ビット数Mは最大になることに留意されたい。
【0017】
OFDM送信器は、調整可能なデジタル−アナログ変換器をさらに備えることができる。そのような調整可能なデジタル−アナログ(D/A)変換器の場合、処理または変換速度は、電気出力信号の帯域幅に対して調整可能とすることができる。帯域幅を低減させた信号の場合、D/A変換器の処理速度、すなわちサンプリング速度を低減させることができ、それによってD/A変換器の電力消費を低減させることもできる。
【0018】
OFDM送信器は、巡回拡張ユニットをさらに備えることができる。そのような巡回拡張ユニットは通常、変換ユニットの下流でデジタル−アナログ変換器の上流に配置される。巡回拡張ユニットは、シンボル間干渉を回避するために、デジタル出力信号内へ巡回プレフィックスサンプルを挿入するように動作可能である。通常、そのような巡回拡張ユニットは、デジタル信号処理装置を使用して実施され、デジタル信号処理装置に対する電力消費は、処理速度に依存する。したがって、処理速度を低減させると、そのようなデジタル信号処理装置内の電力消費を低減させることができる。
【0019】
上記で概説したように、パラメータ対MおよびNの選択は、光伝送チャネルの伝送条件に応じて行うことができる。光伝送チャネルは、異なるOFDM副搬送波に対して異なる伝送条件を有することがあることに留意されたい。そのような場合、各OFDM副搬送波の伝送条件に最もよく適したコンステレーションまたは変調方式を選択すると有益であろう。したがって、それぞれのOFDM副搬送波のチャネル条件に応じて、特有のビット数Mを各OFDM副搬送波にマッピングすると有益であろう。言い換えれば、M個のビットが第1のOFDM副搬送波にマッピングされ、M個のビットが第2のOFDM副搬送波にマッピングされ、以下同様であり、そしてM個のビットが第NのOFDM副搬送波にマッピングされる。したがって、そのようなOFDM送信器は、複数のマッピングユニットを備えることができ、各マッピングユニットは、N個のOFDM副搬送波のうちの1つに関連する。さらに、コンステレーションポイント内へマッピングされるデジタル入力信号のビット数Mは、マッピングユニットごとに選択可能である。
【0020】
本発明のさらなる態様によれば、光OFDM受信器が提供される。OFDM受信器は、光入力信号を受信し、この光入力信号を電気入力信号に変換するように動作可能なコヒーレント検出ユニットを備える。OFDM受信器はまた、アナログの電気入力信号をデジタルの電気入力信号に変換するように動作可能なアナログ−デジタル変換器を備えることができる。
【0021】
OFDM受信器は、OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mに関係する情報を交換、すなわち伝送および/または受信するように動作可能なパラメータ伝送ユニットをさらに備える。パラメータNおよびMに関係する情報は、対応するOFDM送信器および/または制御もしくは管理プレーンと交換することができる。このパラメータ対MおよびNは、光伝送媒体を介して伝送する前に、送信用の光入力信号、すなわち通常歪みのない光入力信号を生成するために、対応するOFDM送信器で使用される。異なるOFDM副搬送波に対して、対応するOFDM送信器で個々のビット数M、i=1,...,Nが選択される場合、これらのパラメータ値に関連する情報も、OFDM受信器で受信されることに留意されたい。
【0022】
変調および帯域幅、したがってOFDM送信器の電力消費を決定するパラメータ、すなわちMおよびNは、制御プレーンまたは管理プレーンによって外部から設定することができることに留意されたい。次いでOFDM受信器は、そのような制御または管理プレーンからパラメータ伝送ユニットを介して、OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mに関係する情報を受信することになる。
【0023】
別の可能性は、そのような外部の制御または管理プレーンが、OFDM受信器で実現すべきビットレートおよび光信号対雑音比(OSNR)などの1組の代替パラメータを提供することであろう。伝送および受信するOFDMトランスポンダは、帯域幅および/または電力消費が最小になるように、OFDM関連パラメータMおよびNに対して調整されることになる。そのような場合、パラメータ伝送ユニットは、制御または管理プレーンから、OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mに関係するそのような代替情報を受信することになる。次いでパラメータ伝送ユニットは、最終的にOFDM伝送に使用すべきパラメータNおよびMを固定するために、OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mに関係する情報をOFDM送信器と交換することになる。
【0024】
さらなる代替手段は、OFDM受信器と送信器がチャネル品質に関する情報を交換し、次いで実際のチャネル条件および全体的な電力消費を最小にするのに適当なOFDMパラメータMおよびNを決定する最初の「ネゴシエーション」動作であろう。この場合も、パラメータ伝送ユニットは、最終的にパラメータNおよびMを固定するために、OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mに関係する情報をOFDM送信器と交換することになる。
【0025】
OFDM受信器は、電気入力信号を、N個のOFDM副搬送波に対応するN個の副搬送波信号に変換するように動作可能な調整可能な変換ユニットをさらに備える。N個のOFDM副搬送波のうちの1つに関連する適合可能な決定ユニットは、対応する副搬送波信号の一部をM個のビットによって表されるコンステレーションポイントにマッピングし、それによって出力副搬送波信号を発生するように動作可能である。通常、副搬送波信号からシンボルが抽出され、決定ユニットは、そのシンボルに最も近い基本コンステレーションからコンステレーションポイントを選択する。
【0026】
最後に、OFDM受信器は、OFDM受信器の構成要素を設定および制御する制御ユニットを備え、したがってこれらの構成要素は、それぞれのパラメータとともに動作し、すなわち特に変換ユニットおよび決定ユニットは、パラメータNおよびMに従って調整される。
【0027】
OFDM受信器はまた、アナログの電気入力信号をデジタルの電気入力信号に変換するように動作可能な調整可能なアナログ−デジタル変換器を備えることができる。調整可能なアナログ−デジタル変換器の変換速度は、電気入力信号の帯域幅に対して調整されることが好ましい。これは、典型的なコヒーレントOFDM受信器内で電力集約的なアナログ−デジタル変換器(ADC)の数が多いため、特に有益であろう。そのようなコヒーレントOFDM受信器は、4つのADCを備え、すなわち伝送される信号のXならびに直交Y偏光の複合信号成分IおよびQに対するADCを備える。
【0028】
本発明の別の態様によれば、総ビットレートで光OFDM信号を伝送する方法が提供される。この方法は、デジタル入力信号のM個のビットをコンステレーションポイントにマッピングし、それによってN個のOFDM副搬送波のうちの1つの副搬送波信号を発生するステップを含む。この方法は、副搬送波信号を変換して電気出力信号を発生するステップと、電気出力信号を光出力信号に変換するステップとをさらに含む。最後に、OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mは、OFDM信号を伝送するために使用される電力が最小になるように選択される。
【0029】
選択するステップは、N個のOFDM副搬送波のうちの1つに対する伝送条件を決定するステップと、目標ビット誤り率に対してコンステレーションポイント内へマッピングできる最大の可能なビット数Mを決定するステップと、総ビットレートを実現するために、最大の可能なビット数Mを考えて、最小のOFDM副搬送波数Nを決定するステップとを含むことができる。OFDM副搬送波の伝送条件を決定するために、伝送されるトレーニングシーケンスのビット誤り率を測定することができる。このビット誤り率が異なる変調方式またはコンステレーションに対して測定される場合、最大のビット数Mを1つのOFDMシンボル内へマッピングできる変調方式を選択することができる。
【0030】
本発明のさらなる態様によれば、光OFDM送信器から光OFDM受信器へ送信される光OFDM制御信号が提供される。光OFDM制御信号は、OFDM副搬送波数N、および対応する光OFDM送信器で光OFDM信号を生成するために使用される変調方式に関連する情報を含む。変調方式に応じて、OFDM副搬送波信号のシンボル内へ特定のビット数Mがマッピングされる。
【0031】
本発明の前述の態様を任意の形で互いに組み合わせることができ、または互いから抽出することができることに留意されたい。本発明の目的および特徴は、好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。本発明について、添付の図に概略的に示す例示的な実施形態を参照して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1a】異なるコンステレーションを使用するOFDM信号を示す図である。
【図1b】異なるコンステレーションを使用するOFDM信号を示す図である。
【図2a】異なるコンステレーション内の隣接する状態間のユークリッド距離を示す図である。
【図2b】異なるコンステレーション内の隣接する状態間のユークリッド距離を示す図である。
【図2c】異なるコンステレーション内の隣接する状態間のユークリッド距離を示す図である。
【図3】本発明によるOFDM伝送システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1aおよび1bは、異なる数のOFDM副搬送波104、124を含み、異なるコンステレーション103、123を使用する2つのOFDM信号100および120を示す。OFDM副搬送波104、124は、振幅101、周波数102の図上に示されている。図1aは、4つの副搬送波104を含み、QPSK(直交移相偏移変調)変調を使用し、すなわち1つの副搬送波につき2ビットのコンステレーションを使用するOFDM信号100を示す。一方、図1bは、2つの副搬送波124を含み、QAM16(直交振幅変調)変調を使用し、すなわち1つの副搬送波につき4ビットのコンステレーションを使用するOFDM信号120を示す。図1aおよび1bに示すように、副搬送波間隔、すなわち2つの隣接するOFMD副搬送波間の周波数間隔は、一定に保たれる。
【0034】
OFDM信号100および120はどちらも、同じ量の情報を保有し、すなわち同じビットレートを有することが理解されるであろう。しかし、OFDM信号100は、OFDM信号120より高い帯域幅を有する。図示の例では、OFDM信号100の帯域幅は、OFDM信号120の帯域幅の2倍である。一方、OFDM信号120の感度は、OFDM信号100の感度より低い。言い換えれば、OFDM信号120は、OFDM信号100ほど、光伝送チャネルを介する伝送中に受ける歪みに耐えられない。
【0035】
この理由を図2a、b、およびcに示す。図2aは、QPSKコンステレーション200、すなわち1つの副搬送波シンボルに2つのビットをマッピングするコンステレーションを示す。図2bは、QAM16コンステレーション210、すなわち1つの副搬送波シンボルに4つのビットをマッピングするコンステレーションを示す。図2cは、QAM64コンステレーション220、すなわち1つの副搬送波シンボルに6つのビットをマッピングするコンステレーションを示す。コンステレーションポイント間の最小距離は、そのようなコンステレーションごとに異なることが理解されるであろう。QPSKコンステレーションのコンステレーションポイント201は、互いから最小距離202を有し、QAM16コンステレーションのコンステレーションポイント211は、最小距離212を有し、QAM64コンステレーションのコンステレーションポイント221は、最小距離222を有する。最小距離は、使用されるコンステレーションの寸法とともに低減し、すなわち1つの副搬送波シンボル内へマッピングされるビットの数とともに低減することがわかる。
【0036】
伝送中に受ける歪みのため、光OFDM受信器で受信されるOFDM信号は、理想のコンステレーションポイントから多少外れた副搬送波シンボルを有する。これを、コンステレーション図200、210、および220にも示す。コンステレーションポイント201、211、221の周りに、受信されたシンボルの分布が示されている。2つの隣接するコンステレーションポイント間の最小距離202、212、222が低減するにつれて、受信されたシンボルが誤ったコンステレーションポイント201、222、221にマッピングされるリスクが増大する。したがって、伝送システムのビット誤り率が増大し、または言い換えれば、OFDM伝送システムの感度が低減する。典型的な光伝送システムでは、変調方式またはコンステレーションは、FECが組み込まれる場合、ビット誤り率が事前定義された目標値、たとえば10−15または10−3を下回ったままになるように選択されることに留意されたい。
【0037】
典型的なOFDMシステムでは、より高いレートの変調方式を使用することによって受けるSNR(信号対誤り比)の低減が、QPSKからQAM16へ進むときは−6.9dBであり、QPSKからQAM64へ進むときは−13.1dBであることを観察することができる。同時に、典型的な光OFDMシステムのビットレートは、QPSKを使用するときの10Gb/sからQAM16を使用するときの20Gb/sに、そしてQAM64を使用するときの30Gb/sに増大させることができる。
【0038】
要約すると、光OFDM伝送システムの総ビットレートは、使用される副搬送波数Nおよび1つの副搬送波シンボル内へマッピングされるビット数Mという2つのパラメータの影響を受けることがあるということができる。副搬送波数Nは、OFDMシステムの帯域幅に直接影響を与え、ビット数Mは、OFDMシステムの感度に影響を与える。
【0039】
図3は、OFDM送信器310、およびOFDM受信器330、および光伝送チャネル350を備える典型的な光OFDM伝送システム300を示す。OFDM送信器310では、デジタル入力信号360が受信され、直列−並列ユニット313内へ渡される。そのような直列−並列ユニット313は、デジタル入力信号360のM個のビットからなるブロックを集め、M個のビットからなるこれらのブロックをマッピングユニット314へ順次渡す。マッピングユニット314は、M個のビットからなる各ブロックをシンボルにマッピングする。マッピングは、基本変調方式、たとえばQPSK、QAM16、またはQAM64のコンステレーションを使用して実行される。シンボルは、N個の副搬送波のうちの1つに順次巡回的に割り当てられ、すなわち第1のシンボルが第1の副搬送波に割り当てられ、第2のシンボルが第2の副搬送波に割り当てられ、以下同様である。第Nのシンボルを第Nの副搬送波に割り当てた後、第(N+1)のシンボルは再び第1の副搬送波に割り当てられ、以下同様である。デジタル入力信号360に加えて、N個の副搬送波にはパイロットシンボル361およびゼロ362も割り当てることができることに留意されたい。
【0040】
N個の副搬送波は通常、逆高速フーリエ変換315を使用して変換され、次の並列−直列ユニット316内でマージされ、それによってデジタル出力信号、またはデジタルの電気出力信号を発生する。このデジタル出力信号は、伝送前に、複数のデジタル信号処理ステップでさらに処理することができる。例として、シンボル間干渉(ISI)を回避するために、巡回拡張ユニット317でデジタル出力信号に巡回プレフィックスサンプルを挿入することができる。TS挿入ユニット318では、光伝送チャネル350の条件を決定するためのトレーニングシーケンスを挿入することができる。さらに、スケーリングおよび量子化ユニット319では、デジタル−アナログ変換器320の特性、特に分解能に対して、デジタル出力信号を調整することができる。
【0041】
デジタル−アナログ(D/A)変換器320では、デジタル出力信号の実数および虚数部は、2つのアナログ出力信号、またはアナログの電気出力信号に変換される。これらの2つのアナログ出力信号は、電力増幅器321内で増幅される。その後、増幅されたアナログ出力信号は、電気−光変換器324、325内で光信号の実数および虚数部に変換される。電気−光変換器324、325は、増幅されたアナログ出力信号とともに変調ユニット325内で変調される光ダイオード324を備えることができる。OFDM送信器またはトランスポンダ310はまた、光増幅器326を備えることができる。
【0042】
光伝送チャネル350を介して伝送された後、OFDM信号は光OFDM受信器330で受信される。光入力信号は、前置増幅332してから、フォトダイオード335を備えるコヒーレント検出器内で電気入力信号に変換することができる。OFDM受信器330への複合電気入力信号は、アナログ−デジタル(A/D)変換器336を使用してデジタル入力信号に変換される。このデジタル入力信号は、高速フーリエ変換340を使用してN個の副搬送波に分割する前に、複数のデジタル信号処理ステップで処理することができる。そのような処理は、同期337、ベースバンドへの下方変換338、および巡回プレフィックスサンプルの除去339を含むことができる。高速フーリエ変換340を通過した後、受信されたOFDM信号は、副搬送波シンボルを含むN個の副搬送波に分割される。これらのシンボルは、基本変調方式、たとえばQPSK、QAM16、またはQAM64のコンステレーションポイントにマッピングする必要がある。これは、決定ユニット342で行われる。受信された副搬送波シンボルは通常、光伝送チャネル350を介する伝送中に著しい歪みを受けているため、決定ユニット342で決定を行う前に、チャネル補償341を実行すると有益であろう。そのようなチャネル補償ユニット341は通常、OFDM信号内へ挿入されたトレーニングシーケンスを使用してトレーニングされたチャネル等化器を備える。次いで、決定ユニット342は、受信された副搬送波シンボルをM個のビットからなるブロック内へマッピングする。OFDM受信器のデジタル出力信号は、M個のビットからなるブロックを順次巡回的に連結することによって、すなわちN個の副搬送波のM個のビットからなるブロックを順次巡回的に連結することによって得ることができる。
【0043】
典型的な光OFDMシステム300は、最大の性能のために設計され、すなわち光トランスポンダは、所与のチャネル条件に対して最大の伝送速度を実現するように設計される。そのような所与のチャネル条件は通常、最悪チャネル条件である。したがって、光OFDMシステムは通常、最悪チャネル条件で低いビット誤り率を実現するために、やや高い感度の変調方式を使用する。そのような変調方式、たとえばQPSKは、1つの副搬送波シンボルにつき比較的少ないビット数Mだけを有する。したがって、光トランスポンダは、総伝送ビットレート要件を満たすために、大きい副搬送波数Nを用いる必要がある。
【0044】
副搬送波数Nを大きくした結果、光OFDM信号は大きい帯域幅を有する。図3で概説したように、OFDM信号は、デジタル−アナログ(D/A)変換器320および電力増幅器321を通過してから、光伝送チャネル350を介して伝送される。さらに、D/A変換前に、デジタルOFDM信号は通常、複数のデジタル信号処理ユニット、特に巡回拡張ユニット317、TS挿入ユニット318、およびスケーリングおよび量子化ユニット319内で処理される。これらのデジタル信号処理タスクは通常、DSP(デジタル信号処理装置)によって実行される。
【0045】
OFDM信号の帯域幅を大きくする結果、OFDM送信器310およびOFDM受信器320の構成要素の電力消費も大きくなる。具体的には、電力増幅器321の電力消費は、増幅させる必要のある信号の帯域幅とともに著しく増大する。それだけでなく、ユニット317、318、319内で使用されるDSPおよびA/D変換器320では、より大きい帯域幅のOFDM信号を処理するとき、電力のレベルを増大させる必要がある。同じことが、ユニット337、338、339内で使用されるDSPおよびOFDM受信器330のD/A変換器336にも当てはまる。
【0046】
現在の通信ネットワークでは、ネットワーク構成要素の電力消費は、ますます重要な問題である。電力消費は、ネットワークオペレータにとって著しくコストのかかる構成要素であることとは別に、電気および電気光学機器のさらなる統合に関連して限定的な側面でもある。実際、電力消費が大きいと、電気、電子、および/または電気光学機器から熱放散を行うことが必要になる。したがって、通信機器の電力消費を現在のネットワークおよび伝送要件に適合させることができると有益である。具体的には、光OFDMシステム300を、必要な総ビットレートに関連する現在の条件および測定された光チャネル条件に適合させることができると有益である。
【0047】
そのような電力が適合されたOFDMシステム300を図3に示す。制御ユニット311および312は、OFDM送信器310のパラメータを現在の伝送要件および条件に設定するように設計される。現在の伝送要件は、所与の時点で実現すべき総ビットレートとすることができる。現在の伝送条件は、光伝送チャネル350の全長および光チャネル条件、たとえばPMD(偏光モード分散)、CD(色分散)、および他の線形または非線形光効果に依存する。そのような伝送要件および条件は、時間とともに変動することがあり、したがって、それに応じてOFDM送信器310のパラメータを適合させると有益である。
【0048】
制御ユニット311および312によって修正できるOFDM送信器310のパラメータは、たとえば、用いられる変調方式およびOFDM信号の帯域幅である。言い換えれば、制御ユニット311および312は、1つの副搬送波シンボル内へマッピングされる入力信号360のビット数Mを修正することができ、またOFDM副搬送波数Nを修正することができる。パラメータMは、選択された変調方式に関係し、パラメータNは、OFDM信号の帯域幅に影響を与える。
【0049】
OFDM送信器310の電力消費を低減させるために、OFDM信号の帯域幅が最小になるべきであり、すなわち副搬送波数Nが最小になるべきである。したがって、所与の伝送ビットレートおよび決定された伝送条件に対して、Mを最大にし、それによってNを最小にするパラメータ対MおよびNを選択するべきである。例として、OFDMシステム300がQPSK変調を使用して10Gb/sで動作されており、現在のチャネル条件が、QAM16変調の使用を可能にしながら、それでもなお許容可能な目標ビット誤り率を維持すると判断される場合、制御ユニット311、312は、OFDM送信器310、具体的にはS/Pユニット313、マッピングユニット314、およびIFFTユニット315に指示して、QAM16変調に切り換えさせ、また副搬送波数を2分の1低減させることになる。これを用いると、10Gb/sという総伝送ビットレートを維持できるが、OFDM信号の帯域幅は2分の1低減される(副搬送波間隔は変化しないまま保たれるものとする)。その結果、制御ユニット312は、電力増幅器321を切り換えて帯域幅を低減させることができる。さらに、制御ユニット311は、低減された帯域幅に従って、DSPおよびD/A変換器の処理速度(サンプリング速度)を低減させることができる。したがって、OFDM送信器の電力消費は低減される。
【0050】
OFDM送信器310の修正されたパラメータは、OFDM受信器330に通信する必要がある。これは、光伝送チャネル350を介して帯域内で、または好ましくはGMPLSなどのより高いレベルの制御プレーンプロトコルを使用して帯域外で行うことができる。修正されたパラメータは、OFDM受信器330の制御ユニット331内で受信および使用され、処理速度、変換の順序、およびマッピング/コンステレーションを、OFDM送信器310で使用されるものに適合させる。
【0051】
現在のチャネル条件は、OFDM受信器330で決定できることに留意されたい。具体的には、チャネル補償ユニット341の等化パラメータは、光伝送チャネル350内でOFDM信号が受ける歪みの程度の指標とすることができる。トレーニングシーケンスを使用することによって、実現されたビット誤り率および光チャネル条件を監視することができる。追加として、または別法として、現在のチャネル条件はまた、より高いレベルの制御プレーン内で決定することができる。
【0052】
本発明は、本発明の構成要素のいくつかを追加および/または修正することによって、標準的な光OFDMトランスポンダを使用して実施することができる。具体的には、電力増幅器321、すなわち変調器325の駆動増幅器は、可変または切換可能な帯域幅の増幅器とするべきである。さらに、DSPおよびD/A変換器320の処理速度クロックも可変とするべきである。これらの構築ブロックは、制御ユニット311、312によって、光路350の要件に対して調整される。したがって、より低い帯域幅に切り替えると、電力損失および消費はより小さくなる。
【0053】
本明細書では、現在のネットワーク要件および条件に応じてOFDMシステムの電力消費をどのように最適化できるかについて説明した。光伝送システムの全体的な電力消費を低減させることによって、ネットワークを作動するコストを低減させることができる。追加として、通信機器における熱管理を改善することができ、それによってシステムのより高い統合を可能にすることができる。全体的に、OFDMシステムの電力消費と感度のトレードオフが行われ、このトレードオフは、感度公差が3dBである場合、3dBの電力節約にほぼ対応する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
総ビットレートで動作する光OFDM送信器(310)であって、
− デジタル入力信号(360)のM個のビットをコンステレーションポイント内へマッピングし、それによって対応するOFDM副搬送波の副搬送波信号を発生するように動作可能な、N個のOFDM副搬送波のうちの1つに関連する調整可能なマッピングユニット(314)と、
− 副搬送波信号を変換して電気出力信号を発生するように動作可能な調整可能な変換ユニット(315、316)と、
− 電気出力信号を光出力信号に変換するように動作可能な電気−光変換器(324、325)と、
− OFDM送信器(310)の電力消費が総ビットレートに対して最小になるように、OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mを設定するように、そして選択された数MおよびNに従って、調整可能なマッピングユニット(314)および調整可能な変換ユニット(315、316)を調整するように動作可能な制御ユニット(311、312)とを備える、光OFDM送信器(310)。
【請求項2】
− 電気出力信号の帯域幅に対して調整される調整可能な電力増幅器(321)
をさらに備える、請求項1に記載の光OFDM送信器(310)。
【請求項3】
− OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mが、調整可能な電力増幅器(321)の電力消費が最小になるように選択される、
請求項2に記載の光OFDM送信器(310)。
【請求項4】
− OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mが、電気出力信号の帯域幅が最小になるように選択される、
請求項3に記載の光OFDM送信器(310)。
【請求項5】
− N個のOFDM副搬送波のうちの1つの決定された副搬送波伝送条件に対して、そして目標ビット誤り率に対して、最大の可能なビット数Mが選択される
という点で、電力消費が最小になる、請求項4に記載の光OFDM送信器(310)。
【請求項6】
− 総ビットレートに対してOFDM送信器(310)が動作され、目標ビット誤り率に対してOFDM副搬送波数Nが最小になる
という点で、電力消費が最小になる、請求項4に記載の光OFDM送信器(310)。
【請求項7】
デジタルの電気出力信号をアナログの電気出力信号に変換するように動作可能な調整可能なデジタル−アナログ変換器(320)をさらに備え、調整可能なデジタル−アナログ変換器(320)が、電気出力信号の帯域幅に対して調整される、請求項1に記載の光OFDM送信器(310)。
【請求項8】
− 調整可能なデジタル−アナログ変換器(320)の変換速度が、デジタル出力信号の帯域幅に対して調整される、
請求項7に記載の光OFDM送信器(310)。
【請求項9】
N個のOFDM副搬送波に1対1の関係で関連するN個のマッピングユニット(314)を備え、コンステレーションポイント内へマッピングされるデジタル入力信号のビット数Mが、マッピングユニット(314)ごとに選択可能である、請求項1に記載の光OFDM送信器(310)。
【請求項10】
− OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mに関連する情報を交換するように動作可能なパラメータ伝送ユニット(311、312)
をさらに備える、請求項1に記載の光OFDM送信器(310)。
【請求項11】
− 光入力信号を受信し、この光入力信号を電気入力信号に変換するように動作可能なコヒーレント検出ユニット(335)と、
− OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mに関連する情報を交換するように動作可能なパラメータ伝送ユニット(331)であり、数NおよびMが、送信用の光入力信号を生成するために、対応するOFDM送信器(310)で使用された、パラメータ伝送ユニット(331)と、
− 電気入力信号を、N個のOFDM副搬送波に対応するN個の副搬送波信号に変換するように動作可能な調整可能な変換ユニット(340)と、
− 対応する副搬送波信号のシンボルを、OFDM受信器(330)のデジタル出力信号のM個のビットを表すコンステレーションポイントにマッピングするように動作可能な、N個のOFDM副搬送波のうちの1つに関連する調整可能な決定ユニット(342)と、
− 数NおよびMに従って、変換ユニット(340)および決定ユニット(342)を調整するように動作可能な制御ユニット(331)と
を備える、光OFDM受信器(330)。
【請求項12】
− アナログの電気入力信号をデジタルの電気入力信号に変換するように動作可能な調整可能なアナログ−デジタル変換器(336)をさらに備え、調整可能なアナログ−デジタル変換器(336)の変換速度が、電気入力信号の帯域幅に対して調整される、
請求項11に記載の光OFDM受信器(330)。
【請求項13】
総ビットレートで光OFDM信号を伝送する方法であって、
− デジタル入力信号のM個のビットをコンステレーションポイントにマッピングし、それによってN個のOFDM副搬送波のうちの1つの副搬送波信号を発生するステップと、
− 副搬送波信号を変換して電気出力信号を発生するステップと、
− 電気出力信号を光OFDM信号に変換するステップと、
− 総ビットレートで、光OFDM信号を伝送するために使用される電力が最小になるように、OFDM副搬送波数Nおよびビット数Mを選択するステップとを含む、方法。
【請求項14】
選択するステップが、
− N個のOFDM副搬送波のうちの1つに対する伝送条件を決定するステップと、
− 目標ビット誤り率に対してコンステレーションポイント内へマッピングできる最大の可能なビット数Mを決定するステップと、
− 総ビットレートを実現するために、最大の可能なビット数Mを考えて、最小のOFDM副搬送波数Nを決定するステップとを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
光OFDM送信器(310)から光OFDM受信器(330)へ送信される光OFDM制御信号であって、
対応する光OFDM送信器(310)で光OFDM信号を生成するために使用される
− OFDM副搬送波数Nおよび
− 変調方式に関連する情報を含む、光OFDM制御信号。

【図1a】
image rotate

【図1b】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図2c】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2012−518961(P2012−518961A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551452(P2011−551452)
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【国際出願番号】PCT/EP2010/051474
【国際公開番号】WO2010/097282
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】