説明

電力管理装置、電力供給装置、電力管理システム、及びプログラム

【課題】電気機器の消費電力を低減しつつ、ユーザに与える操作の煩わしさを軽減することが可能な電力管理装置を得る。
【解決手段】制御部27は、オフ状態に設定されているリレー51Aをオン状態に切り換えるための開始信号S2を受信した場合には、リレー51Aをオン状態に切り換えるための切換信号S4を電力供給装置2に送信し、オン状態へのリレー51Aの切り換えが完了した後に、リレー51Aに接続されているパソコン8を起動するための起動信号S6をパソコン8に送信する。また、制御部27は、オフ状態に設定されているリレー51Aに接続されているパソコン8を起動するための開始信号S2を受信した場合には、リレー51Aをオン状態に切り換えるための切換信号S4を電力供給装置2に送信し、オン状態へのリレー51Aの切り換えが完了した後に、リレー51Aに接続されているパソコン8を起動するための起動信号S6をパソコン8に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の電力を管理する電力管理装置、電気機器へ電力を供給する電力供給装置、電力管理装置及び電力供給装置を備える電力管理システム、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年における電気機器の普及により、オフィス内や家庭内等で多くの電気機器が使用されており、その消費電力の増大が問題となっている。特に電気機器の中には、電気機器の電源スイッチ自体はオフ状態であっても、コンセントに接続されているだけで待機電力を消費する電気機器が多く存在する。そこで、電源タップが有するコンセントにスイッチを設け、コンセントに接続されている電気機器の電源スイッチがオフ状態の場合には、ユーザが手動でコンセントのスイッチをオフすることにより、待機電力の消費を回避する技術が実用化されている。
【0003】
なお、下記特許文献1には、電力線通信モデム及びプログラマブルコントローラを内蔵した電源タップが開示されている。プログラマブルコントローラは、電力線通信によって受信したプログラムデータに基づいて、電源タップが有するコンセントに接続された電気機器の電源をオンオフ制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−197755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コンセントにスイッチが設けられた上述の電源タップにおいて、スイッチがオフされたコンセントに接続された電気機器を起動する場合には、ユーザは、まずコンセントのスイッチをオンし、次に電気機器の電源スイッチをオンする、という二段階の操作を行う必要があり、ユーザが煩わしさを感じる可能性がある。例えば、電源タップが有する複数のコンセントに複数の電気機器が接続されている状況において、全ての電気機器を起動する必要が生じた場合には、まず全てのコンセントのスイッチをオンし、次に全ての電気機器の電源スイッチをオンする必要があるため、ユーザの作業負担は大きい。従って、操作の煩わしさから電気機器の電源スイッチをオフしてもコンセントのスイッチをオフしないという使用がなされる場合があり、この場合には待機電力の消費を回避するという本来の目的が十分に達成できない。また、電気機器の電源スイッチをオフせずにコンセントのスイッチをオフするかもしれない。その後、本人以外の者が、コンセントのスイッチをオンしたり、本人でも電気機器の電源スイッチがオンのままであるのを忘れて、コンセントのスイッチをオンしたりすると、ユーザの意図とは異なって電気機器が動作してしまう可能性がある。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、電気機器の消費電力を低減しつつ、ユーザに与える操作の煩わしさを軽減することが可能な、電力管理装置、電力供給装置、電力管理システム、及びプログラムを得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る電力管理装置は、電気機器及び当該電気機器へ電力を供給する電力供給装置と通信することにより、当該電気機器の電力を管理する電力管理装置であって、前記電力供給装置は、導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を開始し、非導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を停止する切換手段を有し、前記電力管理装置は、前記切換手段が導通状態及び非導通状態のいずれに設定されているかを管理する管理手段と、前記切換手段を導通状態に切り換えるための、又は前記電気機器を起動するための開始信号を受信する受信手段と、前記切換手段及び前記電気機器を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該切換手段に接続されている電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信し、又は、前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段に接続されている電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該電気機器に接続されている切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信することを特徴とするものである。
【0008】
第1の態様に係る電力管理装置によれば、制御手段は、開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を電力供給装置に送信した後に、当該切換手段に接続されている電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信し、又は、開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段に接続されている電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該電気機器に接続されている切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を電力供給装置に送信した後に、当該電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信する。従って、ユーザによって、コンセントのスイッチを手動でオンする操作、電力供給装置のリモコンで切換手段を導通状態に切り換える操作、電気機器のリモコンで電気機器の電源をオンする操作、又は、外部の端末から外部ネットワークを介して電気機器の電源をオンする命令を送信する操作等が行われることにより、切換手段を導通状態に切り換える処理と、電気機器を起動する処理とが、制御手段の制御によって自動的に実行される。従って、電気機器を起動する際の必要な操作が簡略化されるため、ユーザに与える操作の煩わしさを軽減することができる。その結果、電気機器の電源をオフしてもコンセントのスイッチをオフしないという誤った使用がなされる可能性が低減されるため、待機電力の消費を回避するという本来の目的を達成することが可能となる。
【0009】
本発明の第2の態様に係る電力管理装置は、第1の態様に係る電力管理装置において特に、前記電力供給装置は複数の前記切換手段を有し、複数の前記切換手段に複数の前記電気機器が接続されており、前記制御手段は、前記開始信号が、非導通状態に設定されている複数の切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該複数の切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該複数の切換手段に接続されている複数の電気機器を起動するための起動信号を当該複数の電気機器に送信することを特徴とするものである。
【0010】
第2の態様に係る電力管理装置によれば、制御手段は、開始信号が、非導通状態に設定されている複数の切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該複数の切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を電力供給装置に送信した後に、当該複数の切換手段に接続されている複数の電気機器を起動するための起動信号を当該複数の電気機器に送信する。従って、例えば、複数台のパソコンを一括で集中管理している企業や学校等において、メンテナンス等のために複数台のパソコンを一斉に起動する必要が生じた場合には、ユーザの作業負担を大幅に軽減することが可能となる。
【0011】
本発明の第3の態様に係る電力管理装置は、第1又は第2の態様に係る電力管理装置において特に、前記電力供給装置は複数の前記切換手段を有し、複数の前記切換手段に複数の前記電気機器が接続されており、前記管理手段はさらに、複数の前記電気機器のうち共同して使用される二以上の電気機器に対応する二以上の切換手段の連携関係を管理し、前記制御手段は、前記開始信号が、前記二以上の切換手段のうちの一の切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該二以上の切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該二以上の切換手段に接続されている二以上の電気機器を起動するための起動信号を当該二以上の電気機器に送信し、又は、前記開始信号が、前記二以上の電気機器のうちの一の電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該二以上の電気機器に接続されている二以上の切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該二以上の電気機器を起動するための起動信号を当該二以上の電気機器に送信することを特徴とするものである。
【0012】
第3の態様に係る電力管理装置によれば、制御手段は、開始信号が、二以上の切換手段のうちの一の切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該二以上の切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を電力供給装置に送信した後に、当該二以上の切換手段に接続されている二以上の電気機器を起動するための起動信号を当該二以上の電気機器に送信し、又は、開始信号が、二以上の電気機器のうちの一の電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該二以上の電気機器に接続されている二以上の切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を電力供給装置に送信した後に、当該二以上の電気機器を起動するための起動信号を当該二以上の電気機器に送信する。従って、連携関係にある二以上の電気機器のうちの一つについて、ユーザによってコンセントのスイッチを手動でオンする操作等が行われることにより、当該二以上の電気機器の全てについて、切換手段を導通状態に切り換える処理と、電気機器を起動する処理とが、制御手段の制御によって自動的に実行される。従って、連携関係にある二以上の電気機器を起動する際の必要な操作が大幅に簡略化されるため、ユーザに与える操作の煩わしさを大幅に軽減することができる。
【0013】
本発明の第4の態様に係る電力管理装置は、第1〜第3のいずれか一つの態様に係る電力管理装置において特に、前記受信手段は、前記開始信号を所定の端末から外部ネットワークを介して受信し、前記電力供給装置は、当該電力供給装置から前記電気機器へ供給されている電力量を測定する測定手段をさらに有し、前記電力管理装置は、前記制御手段が前記切換信号及び前記起動信号を送信した後に前記測定手段によって測定された電力量に基づいて、前記電気機器の起動処理が正常に実行されたか否かの完了報告を前記所定の端末に送信する送信手段をさらに備えることを特徴とするものである。
【0014】
第4の態様に係る電力管理装置によれば、送信手段は、制御手段が切換信号及び起動信号を送信した後に測定手段によって測定された電力量に基づいて、電気機器の起動処理が正常に実行されたか否かの完了報告を所定の端末に送信する。オフ状態であった電気機器が起動された場合には、電力供給装置から電気機器へ供給される電力量が上昇するため、電力量を測定することにより、電気機器の起動処理が正常に実行されたか否かを正確に判定することができる。そして、遠隔地の端末から開始信号を送信したユーザは、電力管理装置から完了報告を受信することにより、電気機器の起動処理が正常に実行されたか否かを確認することができる。
【0015】
本発明の第5の態様に係る電力管理装置は、第4の態様に係る電力管理装置において特に、前記受信手段はさらに、前記電気機器の動作を終了するための終了信号を、前記所定の端末から前記外部ネットワークを介して受信し、前記制御手段は、前記終了信号を前記電気機器に送信した後に、当該電気機器に接続されている切換手段を非導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信し、前記送信手段はさらに、前記制御手段が前記終了信号及び前記切換信号を送信した後に前記測定手段によって測定された電力量に基づいて、前記電気機器の終了処理が正常に実行されたか否かの完了報告を前記所定の端末に送信することを特徴とするものである。
【0016】
第5の態様に係る電力管理装置によれば、送信手段は、制御手段が終了信号及び切換信号を送信した後に測定手段によって測定された電力量に基づいて、電気機器の終了処理が正常に実行されたか否かの完了報告を所定の端末に送信する。オン状態であった電気機器の動作が終了された場合には、電力供給装置から電気機器へ供給される電力量が低下するため、電力量を測定することにより、電気機器の終了処理が正常に実行されたか否かを正確に判定することができる。そして、遠隔地の端末から終了信号を送信したユーザは、電力管理装置から完了報告を受信することにより、電気機器の終了処理が正常に実行されたか否かを確認することができる。
【0017】
本発明の第6の態様に係る電力供給装置は、電気機器へ電力を供給する電力供給装置であって、電力管理装置から受信した切換信号によって制御され、導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を開始し、非導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を停止する切換手段と、前記切換手段を導通状態に切り換えるための、又は前記電気機器を起動するための開始信号を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記開始信号を電力管理装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0018】
第6の態様に係る電力供給装置によれば、受信手段は、切換手段を導通状態に切り換えるための、又は電気機器を起動するための開始信号を受信し、送信手段は、受信手段が受信した開始信号を電力管理装置に送信する。従って、電力供給装置から開始信号を受信した電力管理装置においては、開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を電力供給装置に送信した後に、当該切換手段に接続されている電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信し、又は、開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段に接続されている電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該電気機器に接続されている切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を電力供給装置に送信した後に、当該電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信することができる。従って、ユーザによって、電力供給装置のリモコンで切換手段を導通状態に切り換える操作、又は、電気機器のリモコンで電気機器の電源をオンする操作等が行われると、受信手段はリモコンから開始信号を受信し、送信手段はその開始信号を電力管理装置に送信する。これにより、切換手段を導通状態に切り換える処理と、電気機器を起動する処理とが、電力管理装置の制御によって自動的に実行される。従って、電気機器を起動する際の必要な操作が簡略化されるため、ユーザに与える操作の煩わしさを軽減することができる。その結果、電気機器の電源をオフしてもコンセントのスイッチをオフしないという誤った使用がなされる可能性が低減されるため、待機電力の消費を回避するという本来の目的を達成することが可能となる。
【0019】
本発明の第7の態様に係る電力管理システムは、電気機器の電力を管理する電力管理システムであって、前記電気機器へ電力を供給する電力供給装置と、前記電気機器及び前記電力供給装置と通信することにより、当該電気機器の電力を管理する電力管理装置と、を備え、前記電力供給装置は、導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を開始し、非導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を停止する切換手段を有し、前記電力管理装置は、前記切換手段が導通状態及び非導通状態のいずれに設定されているかを管理する管理手段と、前記切換手段を導通状態に切り換えるための、又は前記電気機器を起動するための開始信号を受信する受信手段と、前記切換手段及び前記電気機器を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該切換手段に接続されている電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信し、又は、前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段に接続されている電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該電気機器に接続されている切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信することを特徴とするものである。
【0020】
第7の態様に係る電力管理システムによれば、制御手段は、開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を電力供給装置に送信した後に、当該切換手段に接続されている電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信し、又は、開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段に接続されている電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該電気機器に接続されている切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を電力供給装置に送信した後に、当該電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信する。従って、ユーザによって、コンセントのスイッチを手動でオンする操作、電力供給装置のリモコンで切換手段を導通状態に切り換える操作、電気機器のリモコンで電気機器の電源をオンする操作、又は、外部の端末から外部ネットワークを介して電気機器の電源をオンする命令を送信する操作等が行われることにより、切換手段を導通状態に切り換える処理と、電気機器を起動する処理とが、制御手段の制御によって自動的に実行される。従って、電気機器を起動する際の必要な操作が簡略化されるため、ユーザに与える操作の煩わしさを軽減することができる。その結果、電気機器の電源をオフしてもコンセントのスイッチをオフしないという誤った使用がなされる可能性が低減されるため、待機電力の消費を回避するという本来の目的を達成することが可能となる。
【0021】
本発明の第8の態様に係るプログラムは、電気機器、及び、導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を開始し、非導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を停止する切換手段を有する電力供給装置と通信することにより、当該電気機器の電力を管理する電力管理装置に搭載されるコンピュータを、前記切換手段が導通状態及び非導通状態のいずれに設定されているかを管理する管理手段と、前記切換手段を導通状態に切り換えるための、又は前記電気機器を起動するための開始信号を受信する受信手段と、前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該切換手段に接続されている電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信し、又は、前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段に接続されている電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該電気機器に接続されている切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信する制御手段と、として機能させるためのプログラムである。
【0022】
第8の態様に係るプログラムによれば、制御手段は、開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を電力供給装置に送信した後に、当該切換手段に接続されている電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信し、又は、開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段に接続されている電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該電気機器に接続されている切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を電力供給装置に送信した後に、当該電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信する。従って、ユーザによって、コンセントのスイッチを手動でオンする操作、電力供給装置のリモコンで切換手段を導通状態に切り換える操作、電気機器のリモコンで電気機器の電源をオンする操作、又は、外部の端末から外部ネットワークを介して電気機器の電源をオンする命令を送信する操作等が行われることにより、切換手段を導通状態に切り換える処理と、電気機器を起動する処理とが、制御手段の制御によって自動的に実行される。従って、電気機器を起動する際の必要な操作が簡略化されるため、ユーザに与える操作の煩わしさを軽減することができる。その結果、電気機器の電源をオフしてもコンセントのスイッチをオフしないという誤った使用がなされる可能性が低減されるため、待機電力の消費を回避するという本来の目的を達成することが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、電気機器の消費電力を低減しつつ、ユーザに与える操作の煩わしさを軽減することが可能な、電力管理装置、電力供給装置、電力管理システム、及びプログラムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態に係る電力管理システムの全体構成を示す図である。
【図2】電力管理装置の構成の一部を示す図である。
【図3】プログラムを実行することによって処理部に実現される機能を示すブロック図である。
【図4】電力供給装置の外観構成を示す図である。
【図5】電力供給装置の構成を示す図である。
【図6】管理部によって作成された情報テーブルの一例を示す図である。
【図7】電力管理装置による電気機器の起動処理の第1の例を示すフローチャートである。
【図8】電力管理装置による電気機器の起動処理の第2の例を示すフローチャートである。
【図9】電力管理装置による電気機器の終了処理の第1の例を示すフローチャートである。
【図10】電力管理装置による電気機器の終了処理の第2の例を示すフローチャートである。
【図11】機器管理テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態に係る電力管理システム1の全体構成を示す図である。図1に示すように電力管理システム1は、電力管理装置2、電源タップ等の電力供給装置3、及び情報表示パネル等の表示装置4を備えて構成されている。電力管理装置2及び電力供給装置3は、図示しないPLCモデム(PLC:Power Line Communications)を介して、電力線13を通信路として用いたデータ通信(PLC通信)を行うことが可能である。但し、PLC通信の代わりにその他の有線通信や無線通信を行ってもよい。
【0027】
電力管理装置2のLANポート(LAN:Local Area Network)は、住宅やオフィス等の屋内に構築されたLAN12に接続されている。LAN12は、無線LANであってもよい。電力管理装置2のWANポート(WAN:Wide Area Network)は、ホームゲートウェイ(HGW)5のLANポートに接続されている。ホームゲートウェイ5のWANポートは、IPネットワーク等の屋外の通信ネットワーク6に接続されている。通信ネットワーク6には、パソコン(PC)7が接続されている。
【0028】
電力供給装置3には、ネットワーク機能を有する電気機器が接続される。図1に示した例において、電力供給装置3には、パソコン8、モニタ9、プリンタ10、及びテレビ(TV)11が接続されている。電力管理装置2は、LAN12を介して、パソコン8、モニタ9、プリンタ10、及びテレビ11とデータ通信を行うことが可能である。パソコン8はリモコン14によって操作可能であり、テレビ11はリモコン15によって操作可能であり、電力供給装置3はリモコン16によって操作可能である。なお、図1には表示装置4が電力管理装置2に接続された例を示したが、表示装置4をLAN12に接続してもよい。この場合、電力管理装置2は、LAN12を介して表示装置4とデータ通信を行う。
【0029】
電力供給装置3は、パソコン8、モニタ9、プリンタ10、及びテレビ11の各々を駆動するための電力を供給する。電力管理装置2は、電力供給装置3、パソコン8、モニタ9、プリンタ10、及びテレビ11と通信を行うことにより、電力供給装置3からパソコン8、モニタ9、プリンタ10、及びテレビ11の各々に供給される電力を管理する。
【0030】
図2は、電力管理装置2の構成の一部を示す図である。図2に示すように電力管理装置2は、CPU等の演算処理部20と、半導体メモリ等の記憶部21とを備えて構成されている。記憶部21には、演算処理部20を動作させるためのプログラム22が記憶されている。
【0031】
図3は、プログラム22を実行することによって演算処理部20に実現される機能を示すブロック図である。図3に示すように演算処理部20は、制御部27、管理部28、WAN受信部29、WAN送信部30、PLC受信部31、PLC送信部32、LAN受信部33、及びLAN送信部34を有している。つまり、プログラム22は、電力管理装置2に搭載されるコンピュータを、制御部27、管理部28、WAN受信部29、WAN送信部30、PLC受信部31、PLC送信部32、LAN受信部33、及びLAN送信部34として機能させるためのプログラムである。
【0032】
図4は、電力供給装置3の外観構成を示す図である。図4に示すように電力供給装置3は、コンセント40A〜40D、スイッチ41A〜41D、及び受信部42を備えて構成されている。各コンセント40A〜40D及び各スイッチ41A〜41Dは、それぞれ一対一に対応している。以下の例においては、コンセント40Aにはパソコン8が接続され、コンセント40Bにはモニタ9が接続され、コンセント40Cにはプリンタ10が接続され、コンセント40Dにはテレビ11が接続されるものとする。受信部42は、リモコン14〜16から送信された信号を受信する。電力供給装置3は、それに接続された電気機器の近くに置かれるのが通常であるため、パソコン8用のリモコン14から送信された信号や、テレビ11用のリモコン15から送信された信号を、電力供給装置3の受信部42によって受信することは十分に可能である。
【0033】
図5は、電力供給装置3の構成を示す図である。図5に示すように電力供給装置3は、コンセント40A〜40D、スイッチ41A〜41D、受信部42、制御部50、リレー51A〜51D、測定部52A〜52D、PLC受信部53、及びPLC送信部54を備えて構成されている。リレー51A〜51Dは、オン状態(導通状態)に切り換えられることにより、コンセント40A〜40Dに接続された各電気機器への電力供給を開始し、一方、オフ状態(非導通状態)に切り換えられることにより、コンセント40A〜40Dに接続された各電気機器への電力供給を停止する。各リレー51A〜51Dのオン状態及びオフ状態の切り換えは、制御部50からの切換信号S4によって制御される。測定部52A〜52Dは、リレー51A〜51Dからコンセント40A〜40Dを介して各電気機器へ供給されている電力量をそれぞれ測定し、その測定結果である電力量を示すデータS0を制御部50に入力する。
【0034】
以下、本実施の形態に係る電力管理システム1の動作について説明する。
【0035】
電力管理装置2は、数秒間隔(例えば3秒間隔)のポーリングを行うことにより、各リレー51A〜51Dがその時点でオン状態及びオフ状態のいずれに設定されているか、及び、各コンセント40A〜40Dから各電気機器へその時点で供給されている電力量を、電力供給装置3に対して問い合わせる。図5を参照して、制御部50は、各測定部52A〜52Dに対して電力量を測定させ、各測定部52A〜52Dは、測定した電力量を示すデータS0を制御部50に入力する。制御部50は、各リレー51A〜51Dがオン状態及びオフ状態のいずれに設定されているかを示す情報と、各コンセント40A〜40Dから各電気機器へ供給されている電力量を示す情報とを含むデータS1を作成する。データS1は、PLC送信部54から電力管理装置2に送信される。
【0036】
図3を参照して、PLC受信部31は電力供給装置3からデータS1を受信し、受信したデータS1を管理部28に入力する。管理部28は、データS1に基づいて、電力供給装置3の使用状況を示す情報テーブル55を作成する。情報テーブル55は、管理部28によって保持されるとともに、表示装置4に表示される。
【0037】
図6は、管理部28によって作成された情報テーブル55の一例を示す図である。情報テーブル55には、各電力供給装置3に割り当てられた固有の識別情報である電源タップIDと、各コンセント40A〜40Dに割り当てられた固有の識別情報であるコンセントIDとが設定されている。そして、各リレー51A〜51Dのリレー状態(オン又はオフ)と、各コンセント40A〜40Dに接続されている電気機器の製造メーカ名及び種別等を表す機器情報(○○社製パソコン、××社製テレビ等)と、各コンセント40A〜40Dから各電気機器に供給されている電力量と、コンセント40A〜40D間に連携関係が設定されている場合に、その連携関係を示す情報と、コンセント40A〜40Dにタイマー設定等の制御設定が設定されている場合に、その制御設定を示す情報とが、各コンセントIDに対応して設定されている。
【0038】
リレー状態を示す項目及び電力量を示す項目は、PLC受信部31から管理部28に入力されるデータS1に基づいて設定される。ポーリングに伴ってPLC受信部31から管理部28にデータS1が入力される度に、最新のデータS1に基づいてこれらの項目の内容が更新される。
【0039】
機器情報を示す項目は、どの電源タップのどのコンセントにどの電気機器を接続したかを把握しているユーザによって手動で設定される。あるいは、電気機器によっては管理部28が自動で設定することもできる。例えば、コンセント40Aに接続されているパソコン8が起動されると、IPアドレスを取得するためのDHCPパケット(DHCP:Dynamic Host Configuration Protocol)がLAN12上に流れるとともに、コンセント40Aからパソコン8に供給される電力量が上昇する。図3を参照して、LAN12上を流れるDHCPパケットS9は、LAN受信部33によって受信される。DHCPパケットS9には、パソコン8の製造メーカ名や種別等を表す機器情報が含まれている。また、電力量の上昇が発生したコンセント40Aは、電力供給装置3から受信したデータS1に基づいて特定することができる。従って、管理部28は、電力量の上昇が発生したコンセント40Aに割り当てられているコンセントIDと、その直後(又は前後)の所定期間内にLAN受信部33が受信したDHCPパケットS9内に含まれている機器情報とを、互いに対応付けることができる。
【0040】
図6を参照して、連携関係は、電力供給装置3に接続されている複数の電気機器の中に、共同して使用される二以上の電気機器が存在する場合に、当該二以上の電気機器に対応する二以上のリレー51A〜51Dを関連付けるための情報である。例えば、コンセント40Aに接続されているパソコン8がパソコン本体であり、コンセント40Bに接続されているモニタ9がパソコン用のモニタである場合には、パソコン8とモニタ9とは同時に使用される関係にある。つまり、使用時にはパソコン8及びモニタ9の双方の電源をオンする必要があり、また、不使用時に一方の電源がオフされている場合には他方の電源をオンする必要はない。ユーザは、このような連携関係にある電気機器を自由に設定することができる。この例では、コンセント40A(コンセントID=「A」)に接続されているパソコン8と、コンセント40B(コンセントID=「B」)に接続されているモニタ9との間に連携関係が設定されているため、コンセントID=「A」に対応する連携関係の項目には、連携相手の電源タップID及びコンセントIDを用いて「1−B」なる情報が設定されており、また、コンセントID=「B」に対応する連携関係の項目には、連携相手の電源タップID及びコンセントIDを用いて「1−A」なる情報が設定されている。なお、連携関係は、三つ以上のコンセント間で設定することも可能であり、また、異なる電力供給装置3のコンセント間で設定することも可能である。
【0041】
制御設定を示す項目は、ユーザによって自由に設定することができる。例えば、就寝時のテレビ11の消し忘れを防止すべく、テレビ11が接続されているコンセント40DのコンセントID=「D」に対応する制御設定の項目に、「深夜1時にリレーをオフする」等のタイマー情報を設定することができる。電力管理装置2は、その制御設定に従って、深夜1時の時点でリレー51Dがオン状態である場合には、リレー51Dをオフ状態に切り換える。情報テーブル55は表示装置4に表示されるため、起床後にテレビ11の電源がオフされていることに気付いたユーザは、表示装置4に表示されている情報テーブル55の内容を参照することにより、電力管理装置2の制御設定に従ってリレー51Dがオフ状態に自動的に切り換えられたことを確認することができる。なお、パソコン8に接続されているリレー51Aを制御設定によってオフ状態に切り換える場合には、リレー51Aをオフする前に、リモートシャットダウンによってパソコン8を正常に終了させる。
【0042】
図7は、電力管理装置2による電気機器の起動処理の第1の例を示すフローチャートである。ここでは、パソコン8及びモニタ9の電源がオフ、かつリレー51A,51Bがオフ状態に設定されている状況において、ユーザによるスイッチ41A又はリモコン16の操作によってリレー51Aをオン状態に切り換えるための操作が行われた場合、又は、ユーザによるリモコン14の操作によってパソコン8を起動するための操作が行われた場合の例を示している。
【0043】
図5を参照して、ユーザがスイッチ41Aを押下すると、その旨を示す開始信号S2がスイッチ41Aから制御部50に入力される。また、ユーザがリモコン16の操作によってリレー51Aをオン状態へ切り換える命令を送信すると、その旨の命令を受信したことを示す開始信号S2が受信部42から制御部50に入力される。また、ユーザがリモコン14の操作によってパソコン8の電源をオンする命令を送信すると、その旨の命令を受信したことを示す開始信号S2が受信部42から制御部50に入力される。制御部50に入力された開始信号S2は、PLC送信部54から電力管理装置2に送信される。
【0044】
図3を参照して、PLC受信部31は、電力供給装置3から開始信号S2を受信する(図7のステップP01)。そして、受信した開始信号S2を制御部27に入力する。
【0045】
制御部27は、開始信号S2が入力されると、管理部28が保持している最新の情報テーブル55を信号S3として管理部28から読み出し、リレー51A、及びリレー51Aとの間で連携関係が設定されているリレー51Bがそれぞれオン状態に設定されているかオフ状態に設定されているかを判定する(ステップP02)。
【0046】
リレー51A,51Bがオフ状態に設定されている場合(つまりステップP02における判定結果が「YES」である場合)は、次に制御部27は、リレー51A,51Bをオン状態に切り換えるための切換信号S4をPLC送信部32に入力する。PLC送信部32は、制御部27から入力された切換信号S4を電力供給装置3に送信する(ステップP03)。なお、リレー51A,51Bがオン状態に設定されている場合(つまりステップP02における判定結果が「NO」である場合)は、オン状態のリレー51A,51Bに関してはステップP03及び後述のステップP04の処理は実行されずに、後述のステップP05の処理が実行される。
【0047】
図5を参照して、PLC受信部53は、電力管理装置2から切換信号S4を受信する。そして、受信した切換信号S4を制御部50に入力する。制御部50は、切換信号S4によってリレー51A,51Bをオン状態に切り換える。
【0048】
図3を参照して、切換信号S4を出力した制御部27は、リレー51A,51Bがオン状態に切り換えられたか否かを判定する(ステップP04)。オン状態へのリレー51A,51Bの切り換えが完了すると、電力供給装置3から電力管理装置2にその旨の完了信号S5が送信され、PLC受信部31はその完了信号S5を受信して制御部27に入力する。制御部27は、PLC受信部31から完了信号S5が入力されたことにより、リレー51A,51Bがオン状態に切り換えられたと判定する。完了信号S5が入力されるまで、ステップP04の判定が繰り返される。なお、リレー51A,51Bがオン状態に切り換えられると、ポーリングに伴ってPLC受信部31が電力供給装置3から定期的に受信するデータS1において、リレー51A,51Bの状態を示す情報がオフ状態からオン状態に変更される。これにより、管理部28が保持する情報テーブル55の内容が更新される。従って、制御部27は、管理部28から信号S3として読み出した最新の情報テーブル55に基づいて、リレー51A,51Bがオン状態に切り換えられたと判定することもできる。
【0049】
リレー51A,51Bがオン状態に切り換えられた場合(つまりステップP04における判定結果が「YES」となった場合)は、次に制御部27は、パソコン8及びモニタ9を起動するための起動信号S6をLAN送信部34に入力する。LAN送信部34は、制御部27から入力された起動信号S6をパソコン8及びモニタ9に送信する(ステップP05)。起動信号S6を受信することによってパソコン8は起動する。例えば、記憶部21内に予め登録されているパソコン8のMACアドレスを記述したマジックパケットをLAN12に向けてブロードキャスト送信することにより、そのマジックパケットを受信したパソコン8をWoL(Wake on LAN)によって遠隔起動することができる。同様に、電力管理装置2から送信されたモニタ9用の起動信号S6を受信することによって、モニタ9は起動する。
【0050】
なお、上記の例ではユーザの宅内に設置された電力供給装置3のコンセント40A〜40Dに、パソコン8、モニタ9、プリンタ10、及びテレビ11が接続されている例について述べたが、企業や学校のパソコンルーム等においては、複数台のパソコンが一括で集中管理されており、全てのコンセント40A〜40Dにパソコン8が接続されることがある。そして、メンテナンスのために全てのパソコン8を起動する場合等において、作業者によって全てのスイッチ41A〜41Dが押下されると、その旨の開始信号S2が一括して(例えば一つのパケットデータとして)電力供給装置3から電力管理装置2に送信される。または、全てのリレー51A〜51Dをオン状態に切り換えるためのボタンがリモコン16に用意されており、作業者によってそのボタンが押下された場合には、その旨を示す開始信号S2が電力供給装置3から電力管理装置2に送信される。このような場合には、電力管理装置2は、リレー51A〜51Dをオン状態に切り換えるための切換信号S4を一括して電力供給装置2に送信し、また、オン状態へのリレー51A〜51Dの切り換えが完了した後に、起動信号S6を一括して全てのパソコン8に送信する。これにより、スイッチ41A〜41D又はリモコン16を操作するだけで全てのパソコン8が一括して起動されるため、ユーザの作業負担を大幅に軽減することが可能となる。
【0051】
図8は、電力管理装置2による電気機器の起動処理の第2の例を示すフローチャートである。ここでは、パソコン8の電源がオフ、リレー51Aがオフ状態、かつリレー51Bがオン状態に設定されている状況において、遠隔地のパソコン7からのリモートログイン操作によって、パソコン8を起動するための操作が行われた場合の例を示している。なお、リモートログイン操作は、パソコン7のみならず、携帯電話又は携帯情報端末等の任意の端末から行うことも可能である。
【0052】
図3を参照して、WAN受信部29は、パソコン7から通信ネットワーク6及びホームゲートウェイ5を介して、パソコン8へのリモートログイン命令を開始信号S2として受信する(図8のステップP11)。そして、受信した開始信号S2を制御部27に入力する。
【0053】
制御部27は、開始信号S2が入力されると、管理部28が保持している最新の情報テーブル55を信号S3として管理部28から読み出し、リレー51A(及び連携関係にあるリレー51B)がオン状態に設定されているかオフ状態に設定されているかを判定する(ステップP12)。
【0054】
リレー51Aがオフ状態に設定されている場合(つまりステップP12における判定結果が「YES」である場合)は、次に制御部27は、リレー51Aをオン状態に切り換えるための切換信号S4をPLC送信部32に入力する。PLC送信部32は、制御部27から入力された切換信号S4を電力供給装置3に送信する(ステップP13)。
【0055】
図5を参照して、PLC受信部53は、電力管理装置2から切換信号S4を受信する。そして、受信した切換信号S4を制御部50に入力する。制御部50は、切換信号S4によってリレー51Aをオン状態に切り換える。
【0056】
図3を参照して、切換信号S4を出力した制御部27は、上記第1の例のステップP04と同様に、完了信号S5又は最新の情報テーブル55に基づいて、リレー51Aがオン状態に切り換えられたか否かを判定する(ステップP14)。
【0057】
リレー51Aがオン状態に切り換えられた場合(つまりステップP14における判定結果が「YES」となった場合)は、次に制御部27は、パソコン8を起動するための起動信号S6をLAN送信部34に入力する。LAN送信部34は、制御部27から入力された起動信号S6をパソコン8に送信する(ステップP15)。起動信号S6を受信することによってパソコン8は起動する。
【0058】
次に、起動信号S6を出力した制御部27は、パソコン8が正常に起動したか否かを判定する(ステップP16)。パソコン8が起動されると、ポーリングに伴ってPLC受信部31が電力供給装置3から定期的に受信するデータS1において、コンセント40Aからパソコン8へ供給される電力量が上昇する。これにより、管理部28が保持する情報テーブル55の内容が更新される。従って、制御部27は、管理部28から信号S3として読み出した最新の情報テーブル55に基づいて、パソコン8が正常に起動されたと判定することができる。
【0059】
パソコン8が正常に起動された場合(つまりステップP16における判定結果が「YES」である場合)は、次に制御部27は、パソコン8の起動処理が正常に完了した旨を示す報告信号S7を、WAN送信部30に入力する。WAN送信部30は、入力された報告信号S7を、ホームゲートウェイ5及び通信ネットワーク6を介して、パソコン7に送信する(ステップP17)。
【0060】
一方、制御部27が切換信号S4を出力してから所定時間(例えば数分)内にリレー51Aがオン状態に切り換えられなかった場合(つまりステップP14における判定結果が「NO」である場合)は、制御部27は、リレー51Aの切換処理が異常である旨を示す報告信号S7を、WAN送信部30に入力する。また、制御部27が起動信号S6を出力してから所定時間(例えば数分)内にパソコン8が起動されなかった場合(つまりステップP16における判定結果が「NO」である場合)は、制御部27は、パソコン8の起動処理が異常である旨を示す報告信号S7を、WAN送信部30に入力する。WAN送信部30は、入力された報告信号S7を、ホームゲートウェイ5及び通信ネットワーク6を介して、パソコン7に送信する(ステップP18)。
【0061】
図9は、電力管理装置2による電気機器の終了処理の第1の例を示すフローチャートである。ここでは、パソコン8及びモニタ9の電源がオン、かつリレー51A,51Bがオン状態に設定されている状況において、ユーザによるスイッチ41A又はリモコン16の操作によってリレー51Aをオフ状態に切り換えるための操作が行われた場合の例を示している。
【0062】
図5を参照して、ユーザがスイッチ41Aを押下すると、その旨を示す終了信号S8がスイッチ41Aから制御部50に入力される。また、ユーザがリモコン16の操作によってリレー51Aをオフ状態へ切り換える命令を送信すると、その旨の命令を受信したことを示す終了信号S8が受信部42から制御部50に入力される。制御部50に入力された終了信号S8は、PLC送信部54から電力管理装置2に送信される。
【0063】
図3を参照して、PLC受信部31は、電力供給装置3から終了信号S8を受信する(図9のステップP21)。そして、受信した終了信号S8を制御部27に入力する。
【0064】
制御部27は、終了信号S8が入力されると、パソコン8、及びパソコン8との間で連携関係が設定されているモニタ9の動作を終了するための終了信号S10を、LAN送信部34に入力する。LAN送信部34は、制御部27から入力された終了信号S10をパソコン8及びモニタ9に送信する(ステップP22)。終了信号S10を受信したパソコン8は、リモートシャットダウンによってその動作を終了する。同様に、電力管理装置2から送信されたモニタ9用の終了信号S10を受信することによって、モニタ9はその動作を終了する。
【0065】
次に、終了信号S10を出力した制御部27は、パソコン8及びモニタ9の動作が終了したか否かを判定する(ステップP23)。パソコン8及びモニタ9の動作が終了すると、ポーリングに伴ってPLC受信部31が電力供給装置3から定期的に受信するデータS1において、リレー51A及びリレー51Bからパソコン8及びモニタ9にそれぞれ供給される電力量が低下する。これにより、管理部28が保持する情報テーブル55の内容が更新される。従って、制御部27は、管理部28から信号S3として読み出した最新の情報テーブル55に基づいて、パソコン8及びモニタ9の動作が終了したと判定することができる。
【0066】
パソコン8及びモニタ9の動作が終了した場合(つまりステップP23における判定結果が「YES」となった場合)は、次に制御部27は、リレー51A,51Bをオフ状態に切り換えるための切換信号S4をPLC送信部32に入力する。PLC送信部32は、制御部27から入力された切換信号S4を電力供給装置3に送信する(ステップP24)。
【0067】
図5を参照して、PLC受信部53は、電力管理装置2から切換信号S4を受信する。そして、受信した切換信号S4を制御部50に入力する。制御部50は、切換信号S4によってリレー51A,51Bをオフ状態に切り換える。
【0068】
図10は、電力管理装置2による電気機器の終了処理の第2の例を示すフローチャートである。ここでは、パソコン8及びモニタ9の電源がオン、かつリレー51A,51Bがオン状態に設定されている状況において、遠隔地のパソコン7からパソコン8をリモートシャットダウンするための操作が行われた場合の例を示している。
【0069】
図3を参照して、WAN受信部29は、パソコン7から通信ネットワーク6及びホームゲートウェイ5を介して、パソコン8に対するリモートシャットダウン命令を終了信号S8として受信する(図10のステップP31)。そして、受信した終了信号S8を制御部27に入力する。
【0070】
制御部27は、終了信号S8が入力されると、パソコン8、及びパソコン8との間で連携関係が設定されているモニタ9の動作を終了するための終了信号S10を、LAN送信部34に入力する。LAN送信部34は、制御部27から入力された終了信号S10をパソコン8及びモニタ9に送信する(ステップP32)。終了信号S10を受信したパソコン8は、リモートシャットダウンによってその動作を終了する。同様に、電力管理装置2から送信されたモニタ9用の終了信号S10を受信することによって、モニタ9はその動作を終了する。
【0071】
次に、終了信号S10を出力した制御部27は、パソコン8及びモニタ9の動作が終了したか否かを判定する(ステップP33)。パソコン8及びモニタ9の動作が正常に終了すると、ポーリングに伴ってPLC受信部31が電力供給装置3から定期的に受信するデータS1において、リレー51A及びリレー51Bからパソコン8及びモニタ9にそれぞれ供給される電力量が低下する。これにより、管理部28が保持する情報テーブル55の内容が更新される。従って、制御部27は、管理部28から信号S3として読み出した最新の情報テーブル55に基づいて、パソコン8及びモニタ9の動作が終了したと判定することができる。
【0072】
パソコン8及びモニタ9の動作が終了した場合(つまりステップP33における判定結果が「YES」となった場合)は、次に制御部27は、リレー51A,51Bをオフ状態に切り換えるための切換信号S4をPLC送信部32に入力する。PLC送信部32は、制御部27から入力された切換信号S4を電力供給装置3に送信する(ステップP34)。
【0073】
図5を参照して、PLC受信部53は、電力管理装置2から切換信号S4を受信する。そして、受信した切換信号S4を制御部50に入力する。制御部50は、切換信号S4によってリレー51A,51Bをオフ状態に切り換える。
【0074】
図3を参照して、切換信号S4を出力した制御部27は、リレー51A,51Bがオフ状態に切り換えられたか否かを判定する(ステップP35)。オフ状態へのリレー51A,51Bの切り換えが完了すると、電力供給装置3から電力管理装置2にその旨の完了信号S5が送信され、PLC受信部31はその完了信号S5を受信して制御部27に入力する。制御部27は、PLC受信部31から完了信号S5が入力されたことにより、リレー51A,51Bがオフ状態に切り換えられたと判定する。なお、リレー51A,51Bがオフ状態に切り換えられると、ポーリングに伴ってPLC受信部31が電力供給装置3から定期的に受信するデータS1において、リレー51A,51Bの状態を示す情報がオン状態からオフ状態に変更される。これにより、管理部28が保持する情報テーブル55の内容が更新される。従って、制御部27は、管理部28から信号S3として読み出した最新の情報テーブル55に基づいて、リレー51A,51Bがオフ状態に切り換えられたと判定することもできる。
【0075】
リレー51A,51Bがオフ状態に切り換えられた場合(つまりステップP35における判定結果が「YES」である場合)は、次に制御部27は、パソコン8の終了処理が正常に完了した旨を示す報告信号S7を、WAN送信部30に入力する。WAN送信部30は、入力された報告信号S7を、ホームゲートウェイ5及び通信ネットワーク6を介して、パソコン7に送信する(ステップP36)。
【0076】
一方、制御部27が終了信号S10を出力してから所定時間(例えば数分)内にパソコン8が終了されなかった場合(つまりステップP33における判定結果が「NO」である場合)は、制御部27は、パソコン8の終了処理が異常である旨を示す報告信号S7を、WAN送信部30に入力する。また、制御部27が切換信号S4を出力してから所定時間(例えば数分)内にリレー51Aがオフ状態に切り換えられなかった場合(つまりステップP35における判定結果が「NO」である場合)は、制御部27は、リレー51Aの切換処理が異常である旨を示す報告信号S7を、WAN送信部30に入力する。WAN送信部30は、入力された報告信号S7を、ホームゲートウェイ5及び通信ネットワーク6を介して、パソコン7に送信する(ステップP37)。
【0077】
本実施の形態に係る電力管理装置2及び電力管理システム1によれば、制御部27は、オフ状態に設定されているリレー51Aをオン状態に切り換えるための開始信号S2を受信した場合には、リレー51Aをオン状態に切り換えるための切換信号S4を電力供給装置2に送信し、オン状態へのリレー51Aの切り換えが完了した後に、リレー51Aに接続されているパソコン8を起動するための起動信号S6をパソコン8に送信する。同様に、制御部27は、オフ状態に設定されているリレー51Aに接続されているパソコン8を起動するための開始信号S2を受信した場合には、リレー51Aをオン状態に切り換えるための切換信号S4を電力供給装置2に送信し、オン状態へのリレー51Aの切り換えが完了した後に、リレー51Aに接続されているパソコン8を起動するための起動信号S6をパソコン8に送信する。従って、ユーザによって、コンセント40Aのスイッチ41Aを手動でオンする操作、電力供給装置3のリモコン16でリレー51Aをオン状態に切り換える操作、パソコン8のリモコン14でパソコン8の電源をオンする操作、又は、外部のパソコン7から通信ネットワーク6を介してパソコン8のリモートログイン操作等が行われることにより、リレー51Aをオン状態に切り換える処理と、パソコン8を起動する処理とが、制御部27の制御によって自動的に実行される。従って、パソコン8を起動する際の必要な操作が簡略化されるため、ユーザに与える操作の煩わしさを軽減することができる。その結果、電気機器の電源をオフしてもコンセントのスイッチをオフしないという誤った使用がなされる可能性が低減されるため、待機電力の消費を回避するという本来の目的を達成することが可能となる。
【0078】
また、本実施の形態に係る電力管理装置2及び電力管理システム1によれば、制御部27は、連携関係が設定されているリレー51A,51Bのうちの一方のリレー51Aをオン状態に切り換えるための開始信号S2を受信した場合には、双方のリレー51A,51Bをオン状態に切り換えるための切換信号S4を電力供給装置3に送信し、オン状態へのリレー51A,51Bの切り換えが完了した後に、リレー51A,51Bに接続されているパソコン8及びモニタ9を起動するための起動信号S6をパソコン8及びモニタ9に送信する。同様に、リレー51A,51Bに連携関係が設定されているパソコン8及びモニタ9のうちのパソコン8を起動するための開始信号S2を受信した場合には、パソコン8及びモニタ9に接続されているリレー51A,51Bの双方をオン状態に切り換えるための切換信号S4を電力供給装置3に送信し、オン状態へのリレー51A,51Bの切り換えが完了した後に、パソコン8及びモニタ9を起動するための起動信号S6をパソコン8及びモニタ9に送信する。従って、連携関係にあるパソコン8及びモニタ9のうちのパソコン8について、ユーザによってコンセント40Aのスイッチ41Aを手動でオンする操作等が行われることにより、パソコン8及びモニタ9の双方について、リレー51A,51Bをオン状態に切り換える処理と、パソコン8及びモニタ9を起動する処理とが、制御部27の制御によって自動的に実行される。従って、連携関係にある二以上の電気機器を起動する際の必要な操作が大幅に簡略化されるため、ユーザに与える操作の煩わしさを大幅に軽減することができる。
【0079】
また、本実施の形態に係る電力管理装置2及び電力管理システム1によれば、WAN送信部30(送信手段)は、制御部27が切換信号S4及び起動信号S6を送信した後に測定部52Aによって測定された電力量に基づいて、パソコン8の起動処理が正常に実行されたか否かの報告信号S7をパソコン7に送信する。オフ状態であったパソコン8が起動された場合には、電力供給装置3からパソコン8へ供給される電力量が上昇するため、電力量を測定することにより、パソコン8の起動処理が正常に実行されたか否かを正確に判定することができる。そして、遠隔地のパソコン7から開始信号S2を送信したユーザは、電力管理装置2から報告信号S7を受信することにより、パソコン8の起動処理が正常に実行されたか否かを確認することができる。
【0080】
また、本実施の形態に係る電力管理装置2及び電力管理システム1によれば、WAN送信部30は、制御部27が終了信号S10及び切換信号S4を送信した後に測定部52Aによって測定された電力量に基づいて、パソコン8の終了処理が正常に実行されたか否かの報告信号S7をパソコン7に送信する。オン状態であったパソコン8の動作が終了された場合には、電力供給装置3からパソコン8へ供給される電力量が低下するため、電力量を測定することにより、パソコン8の終了処理が正常に実行されたか否かを正確に判定することができる。そして、遠隔地のパソコン7から終了信号S8を送信したユーザは、電力管理装置2から報告信号S7を受信することにより、パソコン8の終了処理が正常に実行されたか否かを確認することができる。
【0081】
また、本実施の形態に係る電力供給装置3によれば、受信部42(受信手段)は、リレー51Aをオン状態に切り換えるための、又はパソコン8を起動するための開始信号S2を受信し、PLC送信部54(送信手段)は、受信部42が受信した開始信号S2を電力管理装置2に送信する。従って、電力供給装置3から開始信号S2を受信した電力管理装置2においては、オフ状態に設定されているリレー51Aをオン状態に切り換えるための開始信号S2を電力供給装置3から受信した場合には、リレー51Aをオン状態に切り換えるための切換信号S4を電力供給装置2に送信し、オン状態へのリレー51Aの切り換えが完了した後に、リレー51Aに接続されているパソコン8を起動するための起動信号S6をパソコン8に送信することができる。同様に、オフ状態に設定されているリレー51Aに接続されているパソコン8を起動するための開始信号S2を電力供給装置3から受信した場合には、リレー51Aをオン状態に切り換えるための切換信号S4を電力供給装置2に送信し、オン状態へのリレー51Aの切り換えが完了した後に、リレー51Aに接続されているパソコン8を起動するための起動信号S6をパソコン8に送信することができる。従って、ユーザによって、電力供給装置3のリモコン16でリレー51Aをオン状態に切り換える操作、又は、パソコン8のリモコン14でパソコン8の電源をオンする操作が行われることにより、リレー51Aをオン状態に切り換える処理と、パソコン8を起動する処理とが、制御部27の制御によって自動的に実行される。従って、パソコン8を起動する際の必要な操作が簡略化されるため、ユーザに与える操作の煩わしさを軽減することができる。その結果、電気機器の電源をオフしてもコンセントのスイッチをオフしないという誤った使用がなされる可能性が低減されるため、待機電力の消費を回避するという本来の目的を達成することが可能となる。
【0082】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。上述した実施の形態では、図6のような情報テーブルを用いたが、その情報テーブルのコンセントIDに、対象コンセントに接続された電気機器の機器IDを関連付けるようにしてもよい。この場合、図11のような機器管理テーブルも用いる。機器管理テーブルは、電気機器の機器IDに対して、その電気機器の電力パラメータ(電力量、電流量、位相など)についての基準データ、その電気機器が追従的に連動する連動元の電気機器の機器IDを格納することができる。電気機器の基準データは、電力供給装置から電気機器の電力パラメータを受信し、その受信された電力パラメータと比較されることで、当該電気機器の起動処理や終了処理が正常に行われたか否かを判別することができる。
【0083】
以上の説明は、次に付記する態様を含む。
(付記1)電気機器を接続可能であり、電源からの電力を当該電気機器に供給する一又は複数の接続口と、前記電源と前記接続口との間のオン・オフを切り換える切換手段とを備える電力供給装置、及び前記電気機器とネットワークを介して接続され、前記電力供給装置および前記電気機器を管理する管理装置であって、
前記接続口に対する前記切換手段がオンかオフかの状態データを格納する切換状態テーブルと、
前記電気機器または前記切換手段をオンするオン指令を受信する受信手段と、
前記電気機器のオン指令を受信すると、当該電気機器が接続された前記接続口に対する前記切換手段がオンかオフかを前記切換状態テーブルから取得する取得手段と、
前記電気機器が接続された前記接続口に対する前記切換手段がオフの場合、当該電気機器をオンする起動データを送信する前に、当該切換手段をオンする切換データを前記電力供給装置に送信する制御手段と、
を備える、管理装置。
【0084】
(付記2)前記制御手段が、前記接続口に対する前記切換手段のオン指令を受信すると、当該切換手段をオンする切換データを前記電力供給装置に送信し、続いて、当該接続口に接続された前記電気機器をオンする起動データを送信する、付記1に記載の管理装置。
【0085】
(付記3)前記受信手段が、前記電気機器をオフするオフ指令をさらに受信し、
前記制御手段が、前記電気機器のオフ指令を受信すると、当該電気機器をオフする停止データを送信し、続いて、当該電気機器に対する前記切換手段をオフする切換データを前記電力供給装置に送信する付記1又は2に記載の管理装置。
【0086】
(付記4)一の電気機器と連動する他の電気機器の設定を格納する連動設定テーブルをさらに備え、
前記取得手段が、前記一の電気機器のオン指令を受信すると、前記一の電気機器及び前記他の電気機器が接続された前記接続口に対する前記切換手段がそれぞれオンかオフかを前記切換状態テーブルから取得し、
前記制御手段が、前記一の電気機器が接続された前記接続口に対する前記切換手段がオフの場合、当該一の電気機器をオンする起動データを送信する前に、当該一の電気機器に対する切換手段をオンする切換データを前記電力供給装置に送信し、前記一の電気機器をオンする起動データを送信した後、前記他の電気機器が接続された前記接続口に対する前記切換手段がオフの場合、当該他の電気機器をオンする起動データを送信する前に、当該他の電気機器に対する前記切換手段をオンする切換データを前記電力供給装置に送信する、付記1から3のいずれかに記載の管理装置。
【符号の説明】
【0087】
1 電力管理システム
2 電力管理装置
3 電力供給装置
7,8 パソコン
9 モニタ
22 プログラム
27 制御部
28 管理部
29 WAN受信部
30 WAN送信部
31 PLC受信部
42 受信部
51A〜51D リレー
52A〜52D 測定部
54 PLC送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器及び当該電気機器へ電力を供給する電力供給装置と通信することにより、当該電気機器の電力を管理する電力管理装置であって、
前記電力供給装置は、導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を開始し、非導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を停止する切換手段を有し、
前記電力管理装置は、
前記切換手段が導通状態及び非導通状態のいずれに設定されているかを管理する管理手段と、
前記切換手段を導通状態に切り換えるための、又は前記電気機器を起動するための開始信号を受信する受信手段と、
前記切換手段及び前記電気機器を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該切換手段に接続されている電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信し、又は、
前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段に接続されている電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該電気機器に接続されている切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信する、電力管理装置。
【請求項2】
前記電力供給装置は複数の前記切換手段を有し、
複数の前記切換手段に複数の前記電気機器が接続されており、
前記制御手段は、前記開始信号が、非導通状態に設定されている複数の切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該複数の切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該複数の切換手段に接続されている複数の電気機器を起動するための起動信号を当該複数の電気機器に送信する、請求項1に記載の電力管理装置。
【請求項3】
前記電力供給装置は複数の前記切換手段を有し、
複数の前記切換手段に複数の前記電気機器が接続されており、
前記管理手段はさらに、複数の前記電気機器のうち共同して使用される二以上の電気機器に対応する二以上の切換手段の連携関係を管理し、
前記制御手段は、
前記開始信号が、前記二以上の切換手段のうちの一の切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該二以上の切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該二以上の切換手段に接続されている二以上の電気機器を起動するための起動信号を当該二以上の電気機器に送信し、又は、
前記開始信号が、前記二以上の電気機器のうちの一の電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該二以上の電気機器に接続されている二以上の切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該二以上の電気機器を起動するための起動信号を当該二以上の電気機器に送信する、請求項1又は2に記載の電力管理装置。
【請求項4】
前記受信手段は、前記開始信号を所定の端末から外部ネットワークを介して受信し、
前記電力供給装置は、当該電力供給装置から前記電気機器へ供給されている電力量を測定する測定手段をさらに有し、
前記電力管理装置は、
前記制御手段が前記切換信号及び前記起動信号を送信した後に前記測定手段によって測定された電力量に基づいて、前記電気機器の起動処理が正常に実行されたか否かの完了報告を前記所定の端末に送信する送信手段
をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一つに記載の電力管理装置。
【請求項5】
前記受信手段はさらに、前記電気機器の動作を終了するための終了信号を、前記所定の端末から前記外部ネットワークを介して受信し、
前記制御手段は、前記終了信号を前記電気機器に送信した後に、当該電気機器に接続されている切換手段を非導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信し、
前記送信手段はさらに、前記制御手段が前記終了信号及び前記切換信号を送信した後に前記測定手段によって測定された電力量に基づいて、前記電気機器の終了処理が正常に実行されたか否かの完了報告を前記所定の端末に送信する、請求項4に記載の電力管理装置。
【請求項6】
電気機器へ電力を供給する電力供給装置であって、
電力管理装置から受信した切換信号によって制御され、導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を開始し、非導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を停止する切換手段と、
前記切換手段を導通状態に切り換えるための、又は前記電気機器を起動するための開始信号を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記開始信号を前記電力管理装置に送信する送信手段と、
を備える、電力供給装置。
【請求項7】
電気機器の電力を管理する電力管理システムであって、
前記電気機器へ電力を供給する電力供給装置と、
前記電気機器及び前記電力供給装置と通信することにより、当該電気機器の電力を管理する電力管理装置と、
を備え、
前記電力供給装置は、
導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を開始し、非導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を停止する切換手段
を有し、
前記電力管理装置は、
前記切換手段が導通状態及び非導通状態のいずれに設定されているかを管理する管理手段と、
前記切換手段を導通状態に切り換えるための、又は前記電気機器を起動するための開始信号を受信する受信手段と、
前記切換手段及び前記電気機器を制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、
前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該切換手段に接続されている電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信し、又は、
前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段に接続されている電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該電気機器に接続されている切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信する、電力管理システム。
【請求項8】
電気機器、及び、導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を開始し、非導通状態に切り換えられることにより前記電気機器への電力供給を停止する切換手段を有する電力供給装置と通信することにより、当該電気機器の電力を管理する電力管理装置に搭載されるコンピュータを、
前記切換手段が導通状態及び非導通状態のいずれに設定されているかを管理する管理手段と、
前記切換手段を導通状態に切り換えるための、又は前記電気機器を起動するための開始信号を受信する受信手段と、
前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段を導通状態に切り換えるための開始信号である場合に、当該切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該切換手段に接続されている電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信し、又は、前記開始信号が、非導通状態に設定されている切換手段に接続されている電気機器を起動するための開始信号である場合に、当該電気機器に接続されている切換手段を導通状態に切り換えるための切換信号を前記電力供給装置に送信した後に、当該電気機器を起動するための起動信号を当該電気機器に送信する制御手段と、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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