説明

電力設備制御システム

【課題】電力設備の遠隔制御システムは、前記電力設備に一方通行的に電力の需要調整の依頼をしており、前記電力設備の保有者に対して見做し量で貢献料を提供しているため、前記電力設備の保有者は、妥当な貢献料を得ることが保証されない。
【解決手段】電力系統の系統運用サーバおよび前記電力系統に系統連系して電力消費または蓄電を行う単数または複数の電力設備と通信網を介して接続され、前記電力設備の電力の需給バランスを調整する電力設備制御システムにおいて、前記電力設備の以後の電力需要から電力の需要計画を作成し、前記需要計画に基づいて前記系統運用サーバの運用状況から前記電力設備に対して電力需要を調整するよう需要調整依頼の情報を送信し、前記需要調整依頼に基づいて前記電力設備内で行われた需要調整の観測情報である需要調整結果を受信し、前記需要調整結果から前記電力設備が前記需要調整を行うことにより得られた貢献度を求める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用電力系統に接続する電力消費もしくは蓄電を行う電力設備の制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
社会インフラ全体の効率向上のために、電力事業者の保有設備ではない電力設備について、遠隔より監視制御するシステムが構築されている。特に、電気自動車(以下、EV)の普及を見越して、蓄電・蓄エネルギー設備の充電行為について遠隔から直接/間接制御する試みが始まっている。たとえば、V2G(Vehicle to Grid)と呼称される概念は、この一つである。
【0003】
この分野の背景技術として、特開2010−231258号公報(特許文献1)には、電気自動車をより効率的に利用するためのバッテリ充電システムや車両管理サーバ等が記載されており、中央サーバが個別EVのバッテリ充電管理を行っている。また、特開平2010−81722号公報(特許文献2)では、電力系統運用に貢献するために、中央サーバからの推奨もしくは命令が発信された場合に、前記発信された充放電報奨情報に基づいて、充放電報奨が最大になるように充放電を実施し、各々の充電設備が充電計画を調整する方法を示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−231258号公報
【特許文献2】特開2010−81722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1および特許文献2において、中央サーバが充電設備等の電力設備に対して一方通行的に電力の需要調整の依頼をしていることから、前記電力設備の電力の需要計画が変更になった場合や実際の需要調整量に増減が発生した場合等に、それらが前記電力設備の保有者に依存するものであるか電力系統の運用に協力するものであるのか切り分けることができないため、実際の前記需要調整の依頼の有無や依頼する調整量の大小に関わらず、前記電力設備の保有者に対して見做し量で貢献料を提供しており、前記依頼が課された電力設備の保有者は、利用時の不便(蓄電残量不足等)や装置的損失(電池劣化等)があった場合に、妥当な貢献料を得ることが保証されない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は前記課題を解決するために、電力系統の系統運用サーバおよび前記電力系統に系統連系して電力消費または蓄電を行う単数または複数の電力設備と通信網を介して接続され、前記電力設備の電力の需給バランスを調整する電力設備制御システムにおいて、前記電力設備の以後の電力需要から電力の需要計画を作成し、前記需要計画に基づいて前記系統運用サーバの運用状況から前記電力設備に対して電力需要を調整するよう需要調整依頼の情報を送信し、前記需要調整依頼に基づいて前記電力設備内で行われた需要調整の観測情報である需要調整結果を受信し、前記需要調整結果から前記電力設備が前記需要調整を行うことにより得られた貢献度を求める。
【発明の効果】
【0007】
電力系統運用に協力するために電力事業者の保有設備ではない電力設備を制御した際に、前記電力設備の保有者各々が実際の貢献相当のメリットを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明を用いた電力設備制御システムの機能構成図の例である。
【図2】電力設備制御システムの外部連携の例である。
【図3】電力設備制御システムに係る通信手順の例である。
【図4】電力設備保有者に対する参加確認画面の一例である。
【図5】需要調整容量通知データテーブルの一例である。
【図6】需要計画量通知データテーブルの一例である。
【図7】需要調整依頼データテーブルの一例である。
【図8】電力消費の時間変化の一例である。
【図9】需要調整結果報告データテーブルの一例である。
【図10】電力設備保有者に対する貢献度確認画面の一例である。
【図11】本発明を用いた電力設備制御システムの機能構成図の例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、2つの実施例について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0010】
本実施例では、商用電力系統全体の周波数調整(Frequency Regulation)のために、電力事業者の保有設備ではない電力設備の需要調整を行う電力設備制御装置を説明する。図1は、本実施例の電力設備制御装置の機能構成図の例である。
【0011】
電力設備制御システム0101は、通信網を介して、商用電力系統の系統運用サーバ0102、および、電力事業者の保有設備ではない複数の電力設備0103と接続している。前記電力設備制御装置は、前記系統運用サーバおよび電力設備と情報をやりとりしながら、電力設備の需要調整を実現している。
【0012】
前記系統運用サーバは、商用電力系統全体の系統運用を統括している。前日段階での需要予測から発電機起動停止計画の作成、当日運用における起動発電機に対する経済的負荷配分(Economic Dispatching Control)などの機能を有している。また、当日運用における系統全体の周波数調整のための自動周波数制御(Automatic Frequency Control)の機能も保持しており、時々刻々発生する需給不平衡を解消する制御を実施している。本実施例では、前記周波数調整の制御対象として、従来からの制御対象である火力発電機に加えて、前記電力設備制御システムを用いる。
【0013】
次に、前記電力設備の構成例を図2で説明する。前記電力設備制御システムとの通信手段を保有する電力設備0201は、電気自動車0202の充電機能を有している。充電プラグ0203および差し込み口0204を介して、商用電力系統0205から給電を受ける構成となっている。充電制御のために、開閉器0206および電力量計0207を具備しており、充電管理装置0208が充電実施量の監視および充電開始終了の制御を実施する機能を有している。前記充電管理装置は、通信網を介して、前記電力設備制御システムと連携している。
【0014】
以降、図1に示した電力設備制御装置の機能構成図、および、図3に示すタイムチャート図を用いて、前記電力設備制御システムの動作を説明する。
【0015】
まず、前日段階では、電力設備制御システム0301が、参加条件作成手段0104および参加条件送信手段0105を用いて、電力設備0302に対して参加条件0306を提示するプロトコルを送信する。図4は、この参加条件の提示について、Webを用いて実装した画面の一例である。参加確認画面0401のウィンドウには、時間帯0402毎に、電力設備制御システムからの依頼について電力設備が協力した場合に得られる報酬の提示料率0403が示されている。電力設備保有者0304は、時間帯毎の参加有無0404についてチェックボックス0405の操作による選択、また、参加容量0406についてテキストボックス0407もしくはトルグボタン0408の操作による数値入力を行うことが可能となっている。これら画面操作で入力された情報について、参加要求0307を提示するプロトコルが、電力設備0302から電力設備制御システム0301に対して送達される。前記参加要求0307を提示するプロトコルは、参加要求受信手段0106によって受信される。
【0016】
次に、同じく前日段階の処理として、参加者集計手段0107によって、需要調整容量が集計される。図5は、集計結果が格納されるテーブル構成の一例である。テーブル0501には、時間帯0502毎に、提示料率0503に合わせて、全ての電力設備の参加容量を合算した値として需要調整容量0504が記録される。この情報は、需要調整容量送信手段0108によって、前記電力設備制御システムから前記系統運用サーバに対して、需要調整容量0308を連絡するプロトコルとして送達される。
【0017】
当日断面においては、まず、任意のタイミングで、EVの接続などの需要の状態変化を電力設備が認識する。電力設備保有者0304が充電管理装置0303にEV接続0309させたことを充電管理装置0303が感知すると、充電管理装置0303は電力設備0302に対して車体情報0310を送達する。電力設備0302は、前記車体情報を用いて同EVの充電に必要な電力需要量を算出した上で、これを電力設備制御システム0301に対して需要要求0311を示すプロトコルとして送達する。EVの解列などの需要減少も同様に扱う。電力設備制御装置の需要要求受信手段0109は、この需要要求の内容を記録する。
【0018】
次に当日における3分周期の繰り返し処理として、電力設備制御システムは、需要計画を作成する処理を行う。需要計画作成手段0110によって前記需要要求の結果を集計して、今後の30分間の見通しとして需要計画を作成する。図6は需要計画を格納するテーブルの一例である。テーブル0601には、3分刻みで分解された将来の時間帯0602毎に、需要要求を集計した値として需要計画量が記録される。このように作成した需要計画について、需要計画送信手段0111は系統運用サーバに対して、需要計画0312を示すプロトコルとして送達する。
【0019】
そして、この需要計画を受信した系統運用サーバは、電力設備制御システムに対して、同需要計画に対する需給調整を依頼する動作を行う。まず、電力設備制御システムの需要調整依頼受信手段0112は、電力系統サーバが発信する需要調整依頼0313を示すプロトコルを受信する。図7に、この伝文の一例を示す。通信伝文0701は、送達日時を示す送達日時タイムスタンプ0702、および、調整依頼が対象とする時間範囲を規定するための開始日時タイムスタンプ0703および終了日時タイムスタンプ0704を含んでいて、系統運用サーバにおいてユニークに採番される依頼識別子0705と共に、依頼調整量0706が伝達される。この依頼調整量は、電力系統運用サーバが保持する系統全体の周波数調整のための自動周波数制御に基づいて決定されるものである。従来、自動周波数制御は大型火力発電機などを対象に実施されるものであった。本実施例では、複数の電力設備を統括する電力設備制御システムに対して、自動周波数制御に相当する制御依頼を送達することを特徴としている。なお、前記依頼調整量は、正負両方の値を持つ。符号が正ならば需要の上積み依頼を、負ならば需要の削減依頼を意味する。
【0020】
この需要調整依頼を受信した電力設備制御システムは、同需要調整依頼を複数の電力設備に対して配分して送達する。需要調整配分手段0113によって、電力設備制御システム全体に対して送達された需要調整の依頼を、利用可能な個別の電力設備に調整量を配分する。この配分作業については、単純な乱数処理でも可能であるし、また、過去参加実績が少ないところを優先的に選択して蓄電池の偏った劣化が生じないようにすることが可能である。配分された調整量は、需要調整依頼送信手段0114によって、電力設備制御システムから個別の電力設備に対して需要調整依頼0314を示すプロトコルとして送達される。伝文形式は、図7で示した需要調整依頼0313を示すプロトコルと同様の構成となる。
【0021】
電力設備は、電力設備制御システムから需要調整依頼0314を示すプロトコルを受信した後、自身が統括する充電管理装置に対して充電制御を実施する。需要調整依頼の正負符号および量に合わせて、必要分の充電開始指令もしくは充電停止指令0315を実行する。
【0022】
ここで、電力設備内部の制御量の配分方法は、電力設備の保有者の考え方に依存して行われるものである。電力設備制御システムとしては、電力設備内部の配分方針については関与することはない。ただし、最終的な需要実績を把握するために、電力設備制御システムは、電力設備内で実施された需要調整について観測情報を収集する。
【0023】
以降、事後の断面における需要実績把握手順を説明する。まず、各充電管理装置から、充電結果0316を示すプロトコルとして、実際に充電に使用した電力量について観測情報が伝送される。電力設備は、全ての充電管理装置の情報を集計して、需要調整結果を算出する。図8を用いて、需要調整の前後について、ある一つの電力設備における電力消費の時間変化を示す。横軸は時間0801を示しており、2:30前後の大よそ30分程度の時間帯を表している。縦軸は需要量0802を示しており、3分間平均の消費電力を意味している。図中、点線状の需要量変化曲線0803は需要計画の内容を示しており、実線状の需要量変化曲線0804は需要実績の内容を示している。同図のように、計画段階の電力消費に対して実績の電力消費が上回る面積0806と、その逆に計画段階の電力消費に対して実績の電力消費が下回る面積0805が得られる。例えば、2:27から2:30の時間帯では、計画に対して実績が下回っている。これら面積が、電力設備制御システムからの需要調整依頼に対応して、実際に需要調整された結果を意味するものとなる。
【0024】
図9は、需要調整結果を格納するデータテーブルの例である。データテーブル0901には、3分単位に分解された時間帯0902毎に、需要計画量0903および需要実績量0904、また、その差分である調整結果0905を格納している。調整依頼方向0906は、需要調整依頼における依頼調整量0706の正負符号に相当する。調整結果0905と調整依頼方向0906が同一の符号の場合、電力設備は需要調整依頼に対して貢献したことを意味する。例えば、2:27から2:30の時間帯では、−2kW分の貢献を3分間継続したことを意味する。
【0025】
このようなデータによる構成は、今後のシステム処理において、重要な役割を果たしており、このような図9のデータテーブルの内容は、需要調整結果0317を示すプロトコルを用いて伝送される。電力設備制御システムは、需要調整結果受信手段0115によって、この需要調整結果を把握する。
【0026】
実施例1の最後の説明として、需要調整結果に基づいて、各電力設備に対する貢献度を定量化する手順を説明する。貢献度算出手段0116によって、電力設備毎に貢献度を定量化し、電力設備の保有者に対して提供できる情報を集計する。図10は、電力設備の保有者に提供するWeb画面の一例である。貢献度確認画面1001のウィンドウには、30分単位の時間帯1002毎に、参加条件として提示済みの提示料率1003、および、実施量1004と貢献料1005が示される。ここで、前記実施量は、3分毎の需給調整結果[kW]を電力量[kWh]に換算した上で、調整結果0905と調整依頼方向0906が同一の符号の場合は正の値として、そうでない場合は負の値として、30分の時間幅で合算した値である。また、前記貢献度は、実施量に提示料率を乗算して求める値である。一日の貢献料の合計1006の金額は、その一日の間で電力系統運用に協力するために電力設備の需要調整を実施したことに対して、電力設備保有者が得られる対価に相当する。
【0027】
以上のような電力設備制御システムを構築することによって、電力設備の保有者は、自身の電力設備に実施された需要調整量に応じた貢献度を定量的に把握することが可能になる。
【0028】
電力設備の保有者は、電力設備制御システムの外部の手続きとして、前記貢献度に相当する金銭価値を得る作業が行われる。前記貢献度算出手段0116の内部には、前記貢献度に相当する情報が格納されている。上述した通信設備とは別の手段によって、前記貢献度に相当する情報を外部の金融機関に定期的に送信することにより、同金融機関から金銭的価値の支払いを受ける。金銭的な価値は、エコポイントなどの代替概念でも良い。また、電力設備制御システムが金融機関とオンライン連係する通信設備を有しない場合には、月に一度など定期間隔の手作業によって電力設備制御システムから前記貢献度相当の情報を読み取る業務を実施して、別途金融機関に清算を依頼することも可能である。
【0029】
このように、電力設備制御システムが、電力系統全体のための需給制御を実施した上で、その貢献度合いを把握および記録することに依って、電力設備保有者は、利用時の不便(例えば蓄電残量不足)や装置的損失(例えば電池劣化)に対して、正当な金銭的な価値を得ることが可能になる。このような電力制御システムの構築により、電力系統運用のために電力設備を制御することに対して、電力設備保有者の理解および協力を広く得ることが可能となる。
【0030】
なお、この実施例では、Web画面により通信回線上で貢献度を確認する例を示したが、この貢献度確認作業は紙面によるやり取りで行っても良い。
【実施例2】
【0031】
本実施例では、実施例1のように電力設備制御システムから電力設備に参加条件を提示する形態ではなく、電力設備制御システムから系統運用サーバに参加条件を提示する形態の例について説明する。図11は、実施例2における電力設備制御システム1101の機能構成図の例である。図1の電力設備制御システム0101のうち、既に説明した図1と同一の機能を有する部分については説明を省略する。
【0032】
設備稼働状況受信手段1102は、複数の電力設備について電力消費状況および需要調整可能な量および調整に係る費用を把握する。電力設備がEV充電管理装置ならば、EVの車体情報を認識して、同様に電力消費状況および需要調整可能な量を把握する。
【0033】
参加条件作成手段1103では、系統運用サーバに対して需要調整活動に参加する条件提示するデータを作成する。設備稼働状況受信手段1102の結果に基づいて、図5と同様なデータテーブルに、30分時間帯毎に前記調整可能な量、および、調整に係る費用に所定利益を加算した値を参加条件として集計する。
【0034】
参加条件および需要調整容量送信手段1104では、参加条件作成手段1103で算出した調整可能量および参加条件を、系統運用サーバに対して送達する。
【0035】
系統運用サーバでは、1つもしくは複数の電力設備制御システムから、参加条件および需要調整容量の提示を受けている。よって、系統全体の周波数調整のための自動周波数制御が必要な際には、当該時間帯で利用可能な電力設備制御システムのうち、参加条件が最も低いものを順次選択していく。ここで選択された電力設備制御システムに対しては、図1と同様に、需要調整依頼が送達される。
【0036】
実施例2では、実施例1のように電力設備制御システムにおいて参加者募集する手順は不要となり、構成は簡単化される。一方で、系統運用サーバにおいては、複数の電力設備制御システムが提示する条件を取捨選択する処理が必要となる。
【0037】
いずれにしても、実施例2でも実施例1と同様に、電力設備の保有者は、自身の電力設備に実施された調整量に応じた貢献料を得ることが可能になる。電力系統運用のために電力設備を制御する仕掛けに対して、電力設備保有者の理解および協力を広く得ることが可能となる。
【符号の説明】
【0038】
0101 電力設備制御システム
0102 商用電力系統の系統運用サーバ
0103,0201,0302 電力設備
0104,1103 参加条件作成手段
0105 参加条件送信手段
0106 参加要求受信手段
0107 参加者集計手段
0108,1104 需要調整容量送信手段
0109 需要要求受信手段
0110 需要計画作成手段
0111 需要計画送信手段
0112 需要調整依頼受信手段
0113 需要調整配分手段
0114 需要調整依頼送信手段
0115 需要調整結果受信手段
0116 貢献度算出手段
0202 電気自動車
0203 充電プラグ
0204 充電プラグ差し込み口
0205 商用電力系統
0206 開閉器
0207 電力量計
0208,0303 充電管理装置
0301,1101 電力設備制御システム
0304 電力設備保有者
0305 系統運用サーバ
0306 参加条件
0307 参加要求
0308,0504 需要調整容量
0309 EV接続
0310 車体情報
0311 需要要求
0312 需要計画
0313,0314 需要調整依頼
0315 充電停止指令
0316 充電結果
0317 需要調整結果
0318 インセンティブ通知
0319 インセンティブ配分
0401 参加確認画面
0402,0502,0602,0902,1002 時間帯
0403,0503,1003 提示料率
0404 参加有無
0405 チェックボックス
0406 参加容量
0407 テキストボックス
0408 トルグボタン
0409 確認ボタン
0501,0601 テーブル
0603,0903 需要計画量
0701 通信伝文
0702 送達日時タイムスタンプ
0703 開始日時タイムスタンプ
0704 終了日時タイムスタンプ
0705 依頼識別子
0706 依頼調整量
0801 時間
0802 需要量
0803,0804 需要量変化曲線
0805 計画段階の電力消費に対して実績の電力消費が下回る面積
0806 計画段階の電力消費に対して実績の電力消費が上回る面積
0901 データテーブル
0904 需要実績量
0905 調整結果
0906 調整依頼方向
1001 貢献度確認画面
1004 実施量
1005 貢献料
1006 貢献料の合計
1102 設備稼働状況受信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力系統の系統運用サーバおよび前記電力系統に系統連系して電力消費または蓄電を行う単数または複数の電力設備と通信網を介して接続され、前記電力設備の電力の需給バランスを調整する電力設備制御システムにおいて、
前記電力設備の以後の電力の需要計画を作成し、前記需要計画に基づいて前記系統運用サーバから受信した前記電力設備に対する需要調整依頼に係る情報を前記電力設備に送信し、前記需要調整依頼に基づいて前記電力設備内で行われた需要調整の観測情報である需要調整結果を受信し、前記需要調整結果から前記電力設備が前記需要調整を行うことにより得られた貢献度を求めることを特徴とする電力設備制御システム。
【請求項2】
請求項1において、前記電力設備に前記貢献度を送信することを特徴とする電力設備制御システム。
【請求項3】
請求項1または2において、前記電力設備に前記需要調整依頼を受けるための条件を示す参加条件を送信することを特徴とする電力設備制御システム。
【請求項4】
請求項3において、前記参加条件は、所定の時間帯ごとの、前記需要調整依頼に係る電力の需要調整に参加したことにより得られる報酬の算定に用いられる提示料率と、前記需要調整の参加有無の確認と、前記電力設備の電力需要量を示す参加容量と、を含むことを特徴とする電力設備制御システム。
【請求項5】
請求項1または2において、前記電力設備から送信される前記電力設備の稼働状況を示す稼働情報を受信し、前記稼働情報に基づいて、前記需要調整依頼を受けるための条件を示す参加条件を作成することを特徴とする電力設備制御システム。
【請求項6】
請求項1乃至5において、複数の前記電力設備の電力需要の要求量を示す需要要求を集計し、前記需要要求の集計を所定の時間帯ごとに分割して、前記需要計画を作成することを特徴とする電力設備制御システム。
【請求項7】
請求項1乃至6において、前記系統運用サーバが発信する前記需要調整依頼を受信し、前記需要調整依頼に係る電力需要の依頼調整量を複数の前記電力設備に配分し、前記配分された依頼調整量に係る需要調整依頼を複数の前記電力設備に送信することを特徴とする電力設備制御システム。
【請求項8】
請求項1乃至7において、前記需要調整依頼に係る電力需要の依頼調整量は、前記系統運用サーバが保持する電力系統の周波数調整に基づいて決定されることを特徴とする電力設備制御システム。
【請求項9】
請求項7において、前記依頼調整量の配分は、複数の電力設備に対して優先度を付けて選択またはランダムに選択する処理に基づいて決定することを特徴とする電力設備制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−5574(P2013−5574A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133800(P2011−133800)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】