説明

電子カメラ

【構成】イメージセンサ18は、被写界を捉える撮像面を有し、生画像データを繰り返し出力する。CPU40は、イメージセンサ18から出力された生画像データに基づくスルー画像を撮像処理と並列してLCDモニタ32に表示し、撮像面によって捉えられた被写界の属性(=撮像位置,撮像方向,撮像画角,合焦距離)を撮像処理と並列して繰り返し検出する。CPU40はまた、撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を被写界の属性の少なくとも一部に基づいて外部サーバから取得し、取得されたサンプル画像をスルー画像と並列してLCDモニタ32に表示する。
【効果】カメラの使い勝手が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子カメラに関し、特に撮像面によって捉えられた被写界の属性を繰り返し検出する、電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のカメラの一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、撮影部によって捉えられた被写体を表す画像は、表示部によって画面に表示される。また、フラッシュメモリは、装置本体の位置周囲を含む地図,地図上に存在するオブジェクトの名称,およびオブジェクトの高さを含む地図情報を記憶する。さらに、装置本体の位置および方位は、測位部および方位センサによってそれぞれ検出される。表示制御部は、測位部および方位センサによって検出された位置および方位に基づいて被写体の名称と高さを地図情報から抽出し、抽出された名称と高さを画面に多重表示する。これによって、所望の被写体をユーザが誤認する事態が防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−131217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、撮影された被写体を表す画像を保存することを想定しておらず、画像の保存に関連する使い勝手に限界がある。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、使い勝手を高めることができる、電子カメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に従う電子カメラ(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段(18)、撮像手段から出力された被写界像を撮像手段の処理と並列して表示する第1表示手段(S3)、撮像面によって捉えられた被写界の属性を撮像手段の処理と並列して繰り返し検出する属性検出手段(S63, S67~S69, S75)、撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を属性検出手段によって検出された属性の少なくとも一部に基づいて取得する取得手段(S83~S89)、および取得手段によって取得されたサンプル画像を第1表示手段の処理と並列して表示する第2表示手段(S91)を備える。
【0007】
好ましくは、取得手段によって取得されたサンプル画像に対応する被写界が捉えられる位置を第2表示手段の処理に関連して出力する報知手段(S93, S97~S103)がさらに備えられる。
【0008】
好ましくは、取得手段によって取得されたサンプル画像の品質を定義するパラメータを取得手段の取得処理に関連して検出するパラメータ検出手段(S93)、および検出手段によって検出されたパラメータを第2表示手段によって表示されたサンプル画像に対する第1既定操作に応答して設定するパラメータ設定手段(S23, S27~S29)がさらに備えられる。
【0009】
さらに好ましくは、第1既定操作の後の第2既定操作に応答して第2表示手段の処理を停止する停止手段(S31~S33)、および撮像手段から出力された被写界像を第2既定操作の後の第3既定操作に応答して記録する記録手段(S39, S43~S45)がさらに備えられる。
【0010】
好ましくは、取得手段は、属性を含む画像要求を通信回線に接続された外部装置に送信する送信手段(S83)、および送信手段の処理に対して外部装置から返送されたサンプル画像を受信する受信手段(S85)を含む。
【0011】
さらに好ましくは、送信手段の処理に先立つ特定タイミングで撮像手段から出力された被写界像を抽出する抽出手段(S81)がさらに備えられ、送信手段によって送信される画像要求は抽出手段によって抽出された被写界像をさらに含む。
【0012】
好ましくは、第1表示手段の処理と並列してズーム倍率を調整する第1調整手段(S13~S15)がさらに備えられ、属性検出手段は第1調整手段によって調整されたズーム倍率に対応する画角を属性の一部として検出する第1部分属性検出手段(S69)を含む。
【0013】
好ましくは、撮像面の前方に設けられたフォーカスレンズ(14)、およびフォーカスレンズと撮像面との間隔を撮像手段から出力された被写界像に基づいて継続的に調整する第2調整手段(S51~S59)がさらに備えられ、属性検出手段は第2調整手段によって調整された間隔に対応する合焦距離を属性の一部として検出する第2部分属性検出手段(S75)を含む。
【0014】
好ましくは、属性検出手段は撮像面の位置および/または向きを属性の一部として検出する第3部分属性検出手段(S63, S67)をさらに含む。
【0015】
この発明に従う撮像制御プログラムは、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段(18)を備える電子カメラ(10)のプロセッサ(40)に、撮像手段から出力された被写界像を撮像手段の処理と並列して表示する第1表示ステップ(S3)、撮像面によって捉えられた被写界の属性を撮像手段の処理と並列して繰り返し検出する属性検出ステップ(S63, S67~S69, S75)、撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を属性検出ステップによって検出された属性の少なくとも一部に基づいて取得する取得ステップ(S83~S89)、および取得ステップによって取得されたサンプル画像を第1表示ステップの処理と並列して表示する第2表示ステップ(S91)を実行させるための、撮像制御プログラムである。
【0016】
この発明に従う撮像制御方法は、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段(18)を備える電子カメラ(10)によって実行される撮像制御方法であって、撮像手段から出力された被写界像を撮像手段の処理と並列して表示する第1表示ステップ(S3)、撮像面によって捉えられた被写界の属性を撮像手段の処理と並列して繰り返し検出する属性検出ステップ(S63, S67~S69, S75)、撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を属性検出ステップによって検出された属性の少なくとも一部に基づいて取得する取得ステップ(S83~S89)、および取得ステップによって取得されたサンプル画像を第1表示ステップの処理と並列して表示する第2表示ステップ(S91)を備える。
【0017】
この発明に従う外部制御プログラムは、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段(18)、およびメモリ(52)に保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサ(40)を備える電子カメラ(10)に供給される外部制御プログラムであって、撮像手段から出力された被写界像を撮像手段の処理と並列して表示する第1表示ステップ(S3)、撮像面によって捉えられた被写界の属性を撮像手段の処理と並列して繰り返し検出する属性検出ステップ(S63, S67~S69, S75)、撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を属性検出ステップによって検出された属性の少なくとも一部に基づいて取得する取得ステップ(S83~S89)、および取得ステップによって取得されたサンプル画像を第1表示ステップの処理と並列して表示する第2表示ステップ(S91)を内部制御プログラムと協働してプロセッサに実行させるための、外部制御プログラムである。
【0018】
この発明に従う電子カメラ(10)は、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段(18)、外部制御プログラムを取り込む取り込み手段(54)、および取り込み手段によって取り込まれた外部制御プログラムとメモリ(52)に保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサ(40)を備える電子カメラであって、外部制御プログラムは、撮像手段から出力された被写界像を撮像手段の処理と並列して表示する第1表示ステップ(S3)、撮像面によって捉えられた被写界の属性を撮像手段の処理と並列して繰り返し検出する属性検出ステップ(S63, S67~S69, S75)、撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を属性検出ステップによって検出された属性の少なくとも一部に基づいて取得する取得ステップ(S83~S89)、および取得ステップによって取得されたサンプル画像を第1表示ステップの処理と並列して表示する第2表示ステップ(S91)を内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、被写界像とともに表示されるサンプル画像は、被写界に存在する物体が現れた画像に相当する。撮影者は、表示された2つの画像を参照して撮影位置を決めることができる。こうして、カメラの使い勝手が向上する。
【0020】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】この発明の一実施例の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】図2実施例に適用されるSDRAMのマッピング状態の一例を示す図解図である。
【図4】撮像面における評価エリアの割り当て状態の一例を示す図解図である。
【図5】図2実施例に適用されるレジスタの構成の一例を示す図解図である。
【図6】(A)は画像表示動作の一部を示す図解図であり、(B)は画像表示動作の他の一部を示す図解図である。
【図7】(A)は画像表示動作のその他の一部を示す図解図であり、(B)は画像表示動作のさらにその他の一部を示す図解図である。
【図8】(A)は画像表示動作の他の一部を示す図解図であり、(B)は画像表示動作のその他の一部を示す図解図である。
【図9】図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図10】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図11】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図12】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図13】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図14】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図15】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0023】
図1を参照して、この実施例の電子カメラは、基本的に次のように構成される。撮像手段1は、被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する。第1表示手段2は、撮像手段1から出力された被写界像を撮像手段1の処理と並列して表示する。属性検出手段3は、撮像面によって捉えられた被写界の属性を撮像手段1の処理と並列して繰り返し検出する。取得手段4は、撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を属性検出手段3によって検出された属性の少なくとも一部に基づいて取得する。第2表示手段5は、取得手段4によって取得されたサンプル画像を第1表示手段2の処理と並列して表示する。
【0024】
被写界像とともに表示されるサンプル画像は、被写界に存在する物体が現れた画像に相当する。撮影者は、表示された2つの画像を参照して撮影位置を決めることができる。こうして、カメラの使い勝手が向上する。
[実施例]
【0025】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ20a,20bおよび20cによってそれぞれ駆動されるズームレンズ12,フォーカスレンズ14および絞り機構16を含む。これらの部材を経た被写界の光学像は、撮像装置18の撮像面に照射され、光電変換を施される。これによって、被写界像を表す電荷が生成される。
【0026】
電源が投入されると、CPU40は、撮像タスクの下で動画取り込み処理を実行するべく、ドライバ20dに露光動作および電荷読み出し動作の繰り返しを命令する。ドライバ20dは、図示しないSG(Signal Generator)から周期的に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、撮像面を露光し、撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す。撮像装置18からは、読み出された電荷に基づく生画像データが周期的に出力される。
【0027】
カメラ処理回路22は、撮像装置18から出力された生画像データに色分離,白バランス調整,YUV変換などの処理を施し、これによって生成されたYUV形式の画像データをメモリ制御回路24を通してSDRAM26のYUV画像エリア26a(図3参照)に書き込む。LCDドライバ28は、YUV画像エリア26aに格納された画像データをメモリ制御回路30を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ32を駆動する。この結果、被写界のリアルタイム動画像(スルー画像)がモニタ画面に表示される。
【0028】
図4を参照して、撮像面の中央には評価エリアEVAが割り当てられる。評価エリアEVAは、水平方向および垂直方向の各々において16分割され、合計256個の分割エリアが評価エリアEVAを構成する。
【0029】
AE/AF評価回路38は、カメラ処理回路22から出力されたYデータのうち評価エリアEVAに属するYデータを分割エリア毎に積分する。積分処理は、垂直同期信号Vsyncが発生する毎に実行される。この結果、256個の積分値つまり256個のAE評価値が、垂直同期信号Vsyncに応答してAE/AF評価回路38から出力される。AE/AF評価回路38はまた、評価エリアEVAに属するYデータの高周波成分を分割エリア毎に積分する。この積分処理も、垂直同期信号Vsyncが発生する毎に実行される。この結果、256個の積分値つまり256個のAF評価値が、垂直同期信号Vsyncに応答してAE/AF評価回路38から出力される。
【0030】
CPU40は、AE/AF評価回路38から出力された256個のAE評価値に基づいて適正EV値を算出するべく、撮像タスクの下で簡易AE処理を実行する。算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間は、ドライバ20cおよび20dにそれぞれ設定される。この結果、LCDモニタ32から出力されるスルー画像の明るさが適度に調整される。
【0031】
キー入力装置50に設けられたズームボタン50zが操作されると、CPU40は、撮像タスクの下でズーム処理を実行するべく、対応する命令をドライバ20aに与える。ズームレンズ12はドライバ20aによって光軸方向に移動され、これによってスルー画像の倍率が変化する。
【0032】
CPU40は、このような撮像タスクと並列するコンティニュアスAFタスクの下で、AE/AF評価回路38から出力された256個のAF評価値を繰り返し取り込み、AF起動条件が満足されるか否かを取り込まれたAF評価値に基づいて判別する。AF起動条件が満足されると、CPU40は、同じAF評価値を参照したAF処理を実行する。フォーカスレンズ14は、AF評価値の取り込みと並列してドライバ20bによって光軸方向に移動され、AF評価値が基準を上回る位置に配置される。この結果、スルー画像の鮮鋭度が継続的に向上する。
【0033】
キー入力装置50に設けられたシャッタボタン50sが半押しされると、コンティニュアスAFタスクが停止される。CPU40は、最適EV値を算出するべく、撮像タスクの下で厳格AE処理を実行する。この結果、AE/AF評価回路38から出力された256個のAE評価値に基づいて最適EV値が算出され、算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間がドライバ20cおよび20dにそれぞれ設定される。スルー画像の明るさは、最適値に調整される。
【0034】
CPU40は続いて、厳格AF処理を実行する。厳格AF処理もまた、フォーカスレンズ14の移動処理と並列して取り込まれるAF評価値を参照して実行される。フォーカスレンズ14はAF評価値が最大値を示す位置に配置され、これによってスルー画像の鮮鋭度が最適値に調整される。
【0035】
シャッタボタン50sが全押しされると、静止画取り込み処理および記録処理が実行される。静止画取り込み処理の結果、シャッタボタン50sが全押しされた時点の被写界を表す1フレームの画像データがSDRAM26の静止画像エリア26b(図3参照)に退避される。また、記録処理の結果、記録命令がメモリI/F34に向けて発行される。メモリI/F34は、静止画像エリア26bに退避された1フレームの画像データをメモリ制御回路24を通して読み出し、読み出された画像データをファイル形式で記録媒体36に記録する。停止したコンティニュアスAFタスクは、記録処理が完了した後に再起動される。
【0036】
キー入力装置50に設けられたモードスイッチ50mによって撮像支援モードが選択されると、撮像支援タスクが起動され、以下の支援処理がCPU40によって実行される。
【0037】
まず、位置検出周期が到来する毎に、GPS装置42の出力に基づいて現在位置が検出される。また、検出された現在位置の周辺に存在する1または2以上の撮影スポットが、フラッシュメモリ52に設けられた内部データベース52dbから抽出される。抽出された撮影スポットの名称および位置は、撮影スポット情報として図5に示すレジスタRGSTに設定される。
【0038】
さらに、位置検出周期の到来に関係なく、撮像方向がコンパス44,高度計46および水準器48の出力に基づいて繰り返し検出され、撮像画角がズームレンズ12の位置つまりズーム倍率に基づいて繰り返し検出され、そして検出された撮像方向および撮像画角に対応する一部の撮影スポット情報つまり撮像装置18によって捉えられた1または2以上の撮影スポットの情報がレジスタRGSTから抽出される。キャラクタジェネレータ30には、抽出された撮影スポット情報に対応するタグを出力すべき旨の命令が与えられる。
【0039】
キャラクタジェネレータ30は、出力すべきタグを表すキャラクタデータを作成し、作成されたキャラクタデータをLCDドライバ28に与える。LCDドライバ28は、キャラクタジェネレータ30から与えられたキャラクタデータに基づいてLCDモニタ32を駆動する。この結果、撮影スポットの名称が記述されたタグが、スルー画像に現れた撮影スポットに対応して画面に表示される。
【0040】
図6(A)に示す被写界が捉えられたときは、“京都タワー”および“京都駅”の名称がそれぞれ記述された2つのタグが図6(B)に示す要領でスルー画像に多重される。また、図7(A)に示す被写界が捉えられたときは、“東寺”の名称が記述されたタグが図7(B)に示す要領でスルー画像に多重される。
【0041】
キー入力装置50に設けられたサンプル画像ボタン50pが操作されると、フォーカスレンズ14の位置に基づいて合焦距離が算出され、現時点で捉えられている被写界が遠景であるか否かが算出された合焦距離に基づいて判別される。さらに、インターネットへの接続が可能であるか否かが、通信I/F54の出力に基づいて判別される。現時点で捉えられている被写界が遠景ではなく、かつインターネットへの接続が可能であれば、上述と同様の静止画取り込み処理が実行される。この結果、最新1フレームの画像データがYUV画像エリア26aから静止画像エリア26bに退避される。
【0042】
続いて、上述の要領で検出ないし算出された撮像位置,撮像方向および合焦距離と静止画像エリア26bに退避された画像データとが埋め込まれたサンプル画像要求が作成され、作成されたサンプル画像要求が通信I/F54を通して外部サーバに送信される。サンプル画像要求は、インターネットを経由して外部サーバに転送される。
【0043】
外部サーバは、撮像装置18によって捉えられた物体が現れたサンプル画像データをサンプル画像要求に含まれた撮像位置,撮像方向,合焦距離および画像データに基づいて外部データベースから検索する。所望のサンプル画像データが発見されると、外部サーバは、発見されたサンプル画像データをインターネットを介してディジタルカメラ10に返送する。
【0044】
返送されたサンプル画像データは、通信I/F54によって受信され、メモリ制御回路24を通してSDRAM26のワークエリア26c(図3参照)に書き込まれる。書き込みが完了すると、サンプル画像を表示すべき旨の命令がLCDモニタ32に与えられる。
【0045】
LCDドライバ28は、YUV画像エリア26aに格納された画像データとワークエリア26cに格納されたサンプル画像データとをメモリ制御回路24を通して選択的に読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ32を駆動する。この結果、サンプル画像とスルー画像とを合成した合成画像がLCDモニタ32に表示される。
【0046】
したがって、図7(A)に示す被写界が捉えられているときにサンプル画像ボタン50pが操作されると、サンプル画像SPLが図7(B)に示す要領でスルー画像に合成される。
【0047】
外部サーバから返送されたサンプル画像データには、サンプル画像を撮影したときの露光設定,フォーカス設定および撮像位置がサンプル画像情報として付随する。なお、説明の便宜上、サンプル画像の撮影位置を特に“サンプル位置”と定義する。サンプル画像情報はサンプル画像の表示が完了した後に検出され、図5に示すレジスタRGSTに設定される。過去にレジスタRGSTに設定されたサンプル画像情報は、新規のサンプル画像情報によって更新される。
【0048】
こうして設定されたサンプル画像情報がレジスタRGSTに存在し、かつサンプル位置が撮像装置18によって捉えられていれば、サンプル位置を指向する矢印を出力すべき旨の命令がキャラクタジェネレータ30に与えられる。キャラクタジェネレータ30は、出力すべき矢印を表すキャラクタデータを作成し、作成されたキャラクタデータをLCDドライバ28に与える。LCDドライバ28は、キャラクタジェネレータ30から与えられたキャラクタデータに基づいてLCDモニタ32を駆動する。この結果、スルー画像に現れたサンプル位置を指向する矢印が画面に表示される。
【0049】
したがって、図7(B)に示すサンプル画像に対応するサンプル位置が図7(A)に示す被写界の左下に相当する場合は、矢印ARWが図7(B)に示す要領でスルー画像に合成される。
【0050】
LCDモニタ32に表示されたサンプル画像に対するタッチ操作は、タッチセンサ56によって検知される。タッチ操作が行われると、コンティニュアスAFタスクが停止され、レジスタRGSTに登録されたサンプル画像情報を定義する露光設定およびフォーカス設定が検出される。検出された露光設定を示す絞り量および露光時間はドライバ20cおよび20dにそれぞれ設定され、検出されたフォーカス設定に従う位置はドライバ20bに設定される。この結果、サンプル画像を撮影したときの露光設定およびフォーカス設定がディジタルカメラ10において有効化される。
【0051】
シャッタボタン50sが半押しされると、サンプル画像を非表示とすべき旨の命令がLCDドライバ28に与えられる。LCDドライバ28は画像データの読み出し先をYUV画像エリア26aに固定し、この結果、サンプル画像の表示が終了される。レジスタRGSTに設定されたサンプル画像情報は、サンプル画像の非表示の後に削除される。
【0052】
したがって、撮影者が図7(B)の矢印ARWが指向する位置(=サンプル位置)に移動し、サンプル画像SPLを参考にして撮像方向および撮像画角を調整すると、LCDモニタ32の表示は図7(B)に示す状態から図8(A)に示す状態に遷移する。この状態でシャッタボタン50sが半押しされると、図8(B)に示すようにサンプル画像SPLがモニタ画面から消失する。
【0053】
続いてシャッタボタン50sが全押しされると、静止画取り込み処理および記録処理が上述の要領で実行される。この結果、シャッタボタン50sが全押しされた時点の被写界を表す1フレームの画像データがファイル形式で記録媒体36に記録される。停止したコンティニュアスAFタスクは、記録処理が完了した後に再起動される。
【0054】
CPU40は、図9〜図11に示す撮像タスク,図12に示すコンティニュアスAFタスクおよび図13〜図15に示す撮像支援タスクをマルチタスクOSの下で並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ52に記憶される。
【0055】
図9を参照して、ステップS1ではフラグFLGを“0”に設定する。フラグFLGはサンプル画像データが取得されたか否かを識別するためのフラグであり、“0”が未だ取得されていないことを示す一方、“1”が取得済みであることを示す。フラグFLGの設定が完了すると、ステップS3で動画取込み処理を開始し、ステップS5でコンティニュアスAFタスクを起動する。動画取り込み処理が開始された結果、被写界を表すスルー画像がLCDモニタ32に表示される。また、コンティニュアスAFタスクが起動された結果、スルー画像の鮮鋭度が継続的に向上する。ステップS7ではフラグFLGが“0”を示すか否かを判別し、判別結果がYESであればステップS9に進む一方、判別結果がNOであればステップS23に進む。
【0056】
ステップS9ではシャッタボタン50sが半押しされたか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS11で簡易AE処理を実行する。この結果、スルー画像の明るさが適度に調整される。ステップS13ではズームボタン50zが操作されたか否かを判別し、判別結果がNOであればそのままステップS7に戻る一方、判別結果がYESであればステップS15でズーム処理を実行してからステップS7に戻る。ズーム処理の結果、ズームレンズ12が光軸方向に移動し、スルー画像の倍率が変化する。
【0057】
ステップS9の判別結果がYESであれば、ステップS17でコンティニュアスAFタスクを停止し、ステップS19で厳格AE処理を実行し、そしてステップS21で厳格AF処理を実行する。厳格AE処理の結果、スルー画像の明るさが厳格に調整される。また、コンティニュアスAFタスクに代替して実行される厳格AF処理の結果、スルー画像の鮮鋭度が厳格に調整される。ステップS21の処理が完了すると、図11に示すステップS39に進む。
【0058】
ステップS7の判別結果がNOである場合、LCDモニタ32にはサンプル画像が多重表示され、レジスタRGSTにはサンプル画像情報が登録される。図9に示すステップS23では、このサンプル画像に対するタッチ操作が行われたか否かを、タッチセンサ56の出力に基づいて繰り返し判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、ステップS25でコンティニュアスAFタスクを停止する。
【0059】
ステップS27では、レジスタRGSTに登録されたサンプル画像情報を形成する露光設定およびフォーカス設定を検出する。ステップS29では、検出された露光設定を示す絞り量および露光時間をドライバ20cおよび20dにそれぞれ設定し、検出されたフォーカス設定に従う位置をドライバ20bに設定する。この結果、サンプル画像を撮影したときの露光設定およびフォーカス設定がディジタルカメラ10において有効化される。
【0060】
ステップS31ではシャッタボタン50sが半押しされたか否かを判別し、判別結果がNOからYESに更新されるとステップS33に進む。ステップS33では、サンプル画像を非表示とするべく、対応する命令をLCDドライバ28に与える。LCDドライバ28は画像データの読み出し先をYUV画像エリア26aに固定し、この結果、サンプル画像の表示が終了される。ステップS35ではレジスタRGSTに設定されたサンプル画像情報を削除し、ステップS37ではフラグFLGを“0”に戻す。ステップS37の処理が完了すると、ステップS39に進む。
【0061】
ステップS39ではシャッタボタン50sが全押しされたか否かを判別し、ステップS41ではシャッタボタン50sの操作が解除されたか否かを判別する。ステップS39でYESであれば、ステップS43で静止画取り込み処理を実行し、ステップS45で記録処理を実行し、その後にステップS47に進む。ステップS41でYESであれば、そのままステップS47に進む。
【0062】
静止画取り込み処理の結果、シャッタボタン50sが全押しされた時点の被写界を表す1フレームの画像データがYUV画像エリア26aから静止画像エリア26bに退避される。また、記録処理の結果、メモリI/F34が起動され、静止画像エリア26bに退避された画像データがファイル形式で記録媒体36に記録される。ステップS47ではコンティニュアスAFタスクを再起動し、その後にステップS7に戻る。
【0063】
図12を参照して、ステップS51ではフォーカスレンズ14の位置を初期化し、ステップS53では垂直同期信号Vsyncが発生したか否かを判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、AE/AF評価回路38から出力された256個のAF評価値をステップS55で取り込む。ステップS57ではAF起動条件が満足されるか否かを取り込まれたAF評価値に基づいて判別し、判別結果がNOであればステップS53に戻る一方、判別結果がYESであればステップS59に進む。ステップS59では、フォーカスレンズ12を合焦点が存在する方向に移動させるべく、取り込まれたAF評価値に基づいてAF処理を実行する。AF処理が完了すると、ステップS53に戻る。
【0064】
図13を参照して、ステップS61では位置検出周期が到来したか否かを判別し、判別結果がNOであればそのままステップS67に進む一方、判別結果がYESであればステップS63〜S65の処理を経てステップS67に進む。なお、1回目の判別結果は必ずYESとなる。
【0065】
ステップS63では、GPS装置42の出力に基づいて現在位置を検出する。ステップS65では、検出された現在位置の周辺の撮影スポットを示す撮影スポット情報をフラッシュメモリ52に設けられた内部データベース52dbから抽出する。抽出された撮影スポット情報は、レジスタRGSTに設定される。
【0066】
ステップS67ではコンパス44,高度計46および水準器48の出力に基づいて撮像方向を検出し、ステップS69ではズームレンズ12の位置つまりズーム倍率に基づいて撮像画角を検出する。ステップS71では、検出された撮像方向および撮像画角に対応する一部の撮影スポット情報つまり撮像面で捉えられた1または2以上の撮影スポットの情報をレジスタRGSTに登録された撮影スポット情報の中から抽出し、抽出された撮影スポット情報に対応するタグの出力をキャラクタジェネレータ30に命令する。この結果、撮影スポットの名称が記述されたタグが、スルー画像に現れた撮影スポットに対応してLCDモニタ32に表示される。
【0067】
ステップS73ではサンプル画像ボタン50pが操作されたか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS97に進む一方、判別結果がYESであればステップS75に進む。ステップS75ではフォーカスレンズ14の位置を参照して合焦距離を算出し、ステップS77では現時点で捉えられている被写界が遠景であるか否かを算出された合焦距離に基づいて判別する。判別結果がYESであればステップS97に進む一方、判別結果がNOであればステップS79に進む。
【0068】
ステップS79ではインターネットへの接続が可能であるか否かを通信I/F54の出力に基づいて判別し、判別結果がNOであればステップS97に進む一方、判別結果がYESであればステップS81で静止画取り込み処理を実行する。ステップS81の処理の結果、最新1フレームの画像データがYUV画像エリア26aから静止画像エリア26bに退避される。
【0069】
ステップS83では、ステップS63で検出された現在位置,ステップS67で検出された撮像方向,ステップS75で算出された合焦距離,およびステップS81で取り込まれた画像データが埋め込まれたサンプル画像要求を作成し、作成されたサンプル画像要求を通信I/F54を通して外部サーバに送信する。サンプル画像要求は、インターネットを経由して外部サーバに転送される。
【0070】
ステップS85では外部サーバから返送されたサンプル画像データが通信I/F54によって受信されたか否かを判別し、ステップS87ではタイムアウトが発生したか否かを判別する。サンプル画像データを受信することなく既定時間が経過すると、タイムアウトとみなしてステップS87からステップS97に進む。既定時間が経過する前にサンプル画像データが受信されると、ステップS85からステップS89に進む。
【0071】
ステップS89では、通信I/F54によって受信されたサンプル画像データをメモリ制御回路24を通してSDRAM26のワークエリア26cに書き込む。ステップS91では、サンプル画像をLCDモニタ32に表示するべく、対応する命令をLCDドライバ28に与える。
【0072】
LCDドライバ28は、YUV画像エリア26aに格納された画像データとワークエリア26cに格納されたサンプル画像データとをメモリ制御回路24を通して選択的に読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ32を駆動する。この結果、サンプル画像とスルー画像とを合成した合成画像がLCDモニタ32に表示される。
【0073】
外部サーバから返送されたサンプル画像データには、サンプル画像を撮影したときの露光設定,フォーカス設定およびサンプル位置がサンプル画像情報として付随する。ステップS93では、このサンプル画像情報を検出し、検出されたサンプル画像情報をレジスタRGSTに設定する。過去にレジスタRGSTに設定されたサンプル画像情報は、新規のサンプル画像情報によって更新される。ステップS93の処理が完了すると、ステップS95でフラグFLGを“1”に更新し、その後にステップS97に進む。
【0074】
ステップS97では、サンプル画像情報がレジスタRGSTに登録されているか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS61に戻る一方、判別結果がYESであればステップS99に進む。ステップS99ではレジスタRGSTに登録されたサンプル位置を検出し、ステップS101では検出されたサンプル位置が撮像装置18によって捉えられているか否かをステップS67〜S69で検出された撮像方向および撮像画角に基づいて判別する。
【0075】
判別結果がNOであればステップS61に戻る一方、判別結果がYESであればステップS103に進む。ステップS103では、ステップS99で検出されたサンプル位置を指向する矢印の出力をキャラクタジェネレータ30に命令する。この結果、サンプル位置を指向する矢印がLCDモニタ32に表示される。
【0076】
以上の説明から分かるように、イメージセンサ18は、被写界を捉える撮像面を有し、生画像データを繰り返し出力する(18)。CPU40は、イメージセンサ18から出力された生画像データに基づくスルー画像を撮像処理と並列してLCDモニタ32に表示し(S3)、撮像面によって捉えられた被写界の属性(=撮像位置,撮像方向,撮像画角,合焦距離)を撮像処理と並列して繰り返し検出する(S63, S67~S69, S75)。CPU40はまた、撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を被写界の属性の少なくとも一部に基づいて外部サーバから取得し(S83~S89)、取得されたサンプル画像をスルー画像と並列してLCDモニタ32に表示する(S91)。
【0077】
スルー画像とともに表示されるサンプル画像は、被写界に存在する物体が現れた画像に相当する。撮影者は、表示された2つの画像を参照して撮影位置を決めることができる。こうして、カメラの使い勝手が向上する。
【0078】
なお、この実施例では、撮像装置18によって捉えられている被写界が遠景であるときにはサンプル画像ボタン50pの操作を無効とするようにしている。しかし、被写界が遠景である状態でのサンプル画像ボタン50pの操作に応答してサンプル画像データを取得するようにしてもよい。この場合、図6(A)の例では京都タワーが現れたサンプル画像データと京都駅が現れたサンプル画像データとが取得される。
【0079】
また、この実施例では、マルチタスクOSおよびこれによって実行される複数のタスクに相当する制御プログラムは、フラッシュメモリ52に予め記憶される。しかし、一部の制御プログラムを内部制御プログラムとしてフラッシュメモリ52に当初から準備する一方、他の一部の制御プログラムを外部制御プログラムとして別の外部サーバから取得するようにしてもよい。この場合、上述の動作は、内部制御プログラムおよび外部制御プログラムの協働によって実現される。
【0080】
さらに、この実施例では、CPU40によって実行される処理を上述の要領で複数のタスクに区分するようにしている。しかし、各々のタスクをさらに複数の小タスクに区分してもよく、さらには区分された複数の小タスクの一部を他のタスクに統合するようにしてもよい。また、各々のタスクを複数の小タスクに区分する場合、その全部または一部を外部サーバから取得するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0081】
10 …ディジタルカメラ
12 …ズームレンズ
14 …フォーカスレンズ
18 …撮像装置
38 …AE/AF評価回路
40 …CPU
42 …GPS装置
44 …コンパス
54 …通信I/F

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段、
前記撮像手段から出力された被写界像を前記撮像手段の処理と並列して表示する第1表示手段、
前記撮像面によって捉えられた被写界の属性を前記撮像手段の処理と並列して繰り返し検出する属性検出手段、
前記撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を前記属性検出手段によって検出された属性の少なくとも一部に基づいて取得する取得手段、および
前記取得手段によって取得されたサンプル画像を前記第1表示手段の処理と並列して表示する第2表示手段を備える、電子カメラ。
【請求項2】
前記取得手段によって取得されたサンプル画像に対応する被写界が捉えられる位置を前記第2表示手段の処理に関連して出力する報知手段をさらに備える、請求項1記載の電子カメラ。
【請求項3】
前記取得手段によって取得されたサンプル画像の品質を定義するパラメータを前記取得手段の取得処理に関連して検出するパラメータ検出手段、および
前記検出手段によって検出されたパラメータを前記第2表示手段によって表示されたサンプル画像に対する第1既定操作に応答して設定するパラメータ設定手段をさらに備える、請求項1または2記載の電子カメラ。
【請求項4】
前記第1既定操作の後の第2既定操作に応答して前記第2表示手段の処理を停止する停止手段、および
前記撮像手段から出力された被写界像を前記第2既定操作の後の第3既定操作に応答して記録する記録手段をさらに備える、請求項3記載の電子カメラ。
【請求項5】
前記取得手段は、前記属性を含む画像要求を通信回線に接続された外部装置に送信する送信手段、および前記送信手段の処理に対して前記外部装置から返送されたサンプル画像を受信する受信手段を含む、請求項1ないし4のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項6】
前記送信手段の処理に先立つ特定タイミングで前記撮像手段から出力された被写界像を抽出する抽出手段をさらに備え、
前記送信手段によって送信される画像要求は前記抽出手段によって抽出された被写界像をさらに含む、請求項5記載の電子カメラ。
【請求項7】
前記第1表示手段の処理と並列してズーム倍率を調整する第1調整手段をさらに備え、
前記属性検出手段は前記第1調整手段によって調整されたズーム倍率に対応する画角を前記属性の一部として検出する第1部分属性検出手段を含む、請求項1ないし6のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項8】
前記撮像面の前方に設けられたフォーカスレンズ、および
前記フォーカスレンズと前記撮像面との間隔を前記撮像手段から出力された被写界像に基づいて継続的に調整する第2調整手段をさらに備え、
前記属性検出手段は前記第2調整手段によって調整された間隔に対応する合焦距離を前記属性の一部として検出する第2部分属性検出手段を含む、請求項1ないし7のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項9】
前記属性検出手段は前記撮像面の位置および/または向きを前記属性の一部として検出する第3部分属性検出手段をさらに含む、請求項1ないし8のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項10】
被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段を備える電子カメラのプロセッサに、
前記撮像手段から出力された被写界像を前記撮像手段の処理と並列して表示する第1表示ステップ、
前記撮像面によって捉えられた被写界の属性を前記撮像手段の処理と並列して繰り返し検出する属性検出ステップ、
前記撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を前記属性検出ステップによって検出された属性の少なくとも一部に基づいて取得する取得ステップ、および
前記取得ステップによって取得されたサンプル画像を前記第1表示ステップの処理と並列して表示する第2表示ステップを実行させるための、撮像制御プログラム。
【請求項11】
被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段を備える電子カメラによって実行される撮像制御方法であって、
前記撮像手段から出力された被写界像を前記撮像手段の処理と並列して表示する第1表示ステップ、
前記撮像面によって捉えられた被写界の属性を前記撮像手段の処理と並列して繰り返し検出する属性検出ステップ、
前記撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を前記属性検出ステップによって検出された属性の少なくとも一部に基づいて取得する取得ステップ、および
前記取得ステップによって取得されたサンプル画像を前記第1表示ステップの処理と並列して表示する第2表示ステップを備える、撮像制御方法。
【請求項12】
被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段、および
メモリに保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサを備える電子カメラに供給される外部制御プログラムであって、
前記撮像手段から出力された被写界像を前記撮像手段の処理と並列して表示する第1表示ステップ、
前記撮像面によって捉えられた被写界の属性を前記撮像手段の処理と並列して繰り返し検出する属性検出ステップ、
前記撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を前記属性検出ステップによって検出された属性の少なくとも一部に基づいて取得する取得ステップ、および
前記取得ステップによって取得されたサンプル画像を前記第1表示ステップの処理と並列して表示する第2表示ステップを前記内部制御プログラムと協働して前記プロセッサに実行させるための、外部制御プログラム。
【請求項13】
被写界を捉える撮像面を有し、被写界像を繰り返し出力する撮像手段、
外部制御プログラムを取り込む取り込み手段、および
前記取り込み手段によって取り込まれた外部制御プログラムとメモリに保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサを備える電子カメラであって、
前記外部制御プログラムは、
前記撮像手段から出力された被写界像を前記撮像手段の処理と並列して表示する第1表示ステップ、
前記撮像面によって捉えられた被写界の属性を前記撮像手段の処理と並列して繰り返し検出する属性検出ステップ、
前記撮像面によって捉えられた被写界に存在する物体が現れたサンプル画像を前記属性検出ステップによって検出された属性の少なくとも一部に基づいて取得する取得ステップ、および
前記取得ステップによって取得されたサンプル画像を前記第1表示ステップの処理と並列して表示する第2表示ステップを前記内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する、電子カメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−151527(P2012−151527A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−6438(P2011−6438)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】