説明

電子レシート管理システム及びレジ端末

【課題】発行された電子レシートを効率的に管理する電子レシート管理システム等を提供する。
【解決手段】センター3のWebサーバ5は、変換テーブルプログラムをネットワーク23を介して店舗12のPOS13に配信する。利用者8が店舗12で商品等を購入し、携帯端末9あるいはICカード11をPOS13に接続されたR/W15にかざすと、POS13は非接触通信により携帯端末9あるいはICカード11にレシート情報を送信し、書き込みを行う。利用者8は、自宅17で携帯端末9あるいはICカード11をPC19に接続されたR/W21にかざし、R/W21はレシート情報62cあるいは62dを読み取ってPC19に送信する。利用者8は、PC19からネットワーク23を介して、レシート情報62eをセンター3のWebサーバ5に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子レシートを管理する電子レシート管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗で商品を販売した時、紙媒体レシートを利用者に対して発行している。利用者は、紙媒体レシートにより決済記録が適切であることを確認すると共に、紙媒体レシートに記入された購入金額を集計して家計簿等に記入し、家計管理のための情報として使用することができる。
しかしながら、紙媒体レシートの場合、家計簿等に記入するまでその紙媒体レシートを保持する必要がある。また、決済記録を家計簿等に記入後、紙媒体レシートは不要となり、ゴミとして捨てられる。また、紙媒体レシートに記載されている大量の情報を家計簿等に転記したり、購入金額等を電卓に打ち込んで集計する作業は煩雑である。
【0003】
近年、紙媒体レシートに変わって、決済記録を電子データとして携帯端末、ICカード等に送信することにより、携帯端末のディスプレイに決済記録を表示させることができる。更に、携帯端末、ICカード等からパソコン等、他の情報機器に送信することにより毎月の家計の計算処理を行わせることができる。
【0004】
また、特許文献1では、レジでの精算作業の流れに従って、購入客の受信時の端末操作なしで、Bluetoothや赤外線、非接触通信等、近距離無線通信により決済記録を送受信し、家計簿サーバに登録するための領収書データ送受信方法が開示されている。
【特許文献1】特開2004−21607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の方法では、携帯端末あるいはICカード等のICチップを用いた非接触通信により決済記録を送受信しようとする場合、非接触通信のためのメモリ領域は比較的小さいため大量の決済記録を保存することは難しく、決済記録を家計簿サーバに登録する処理を利用者が怠ると、新たに店舗で商品を購入してもメモリ不足のために決済記録を受信することができないという可能性がある。また、近年普及している非接触通信用のICカードや携帯端末を利用して同様の決済記録送受信を行おうとした場合、お互いのメモリ領域の違いのため、決済記録送受信の運用効率に弊害が出てしまう可能性がある。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、非接触通信を用いることにより、発行された電子レシートを効率的に管理する電子レシート管理システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために第1の発明は、サーバと、店舗等に設置されるレジ端末とがネットワークを介して接続される電子レシート管理システムであって、前記サーバは、前記レジ端末に、第1のレシート情報を汎用化フォーマットに変換するための変換テーブルプログラムを配信する配信手段、を有し、前記レジ端末は、前記変換テーブルプログラムを用いて、第1のレシート情報から第2のレシート情報を生成する生成手段と、携帯端末に装着されたICチップのメモリ、および/または携帯端末のメモリにシート情報を書き込む書込手段と、を有することを特徴とする電子レシート管理システムである。
【0008】
前記レジ端末が有する書込手段は、更に、ICカードのメモリに前記第2のレシート情報を書き込む。
前記レジ端末が有する書込手段は、前記第2のレシート情報の中から選定したデータ項目を書き込む。また、前記レジ端末が有する書込手段は、更に、前記第2のレシート情報の文字データを記号データに変換し、書き込む。
前記レジ端末が有する書込手段は、更に、前記携帯端末がICチップ媒介通信が可能かどうか判定し、ICチップ媒介通信が可能な場合、携帯端末のメモリに前記第2のレシート情報を送信する。ここで、ICチップ媒介通信とは、レジ端末のリーダライタと携帯端末とが、ICチップを介して、データの送受信を行うことである。
前記携帯端末は、前記第2のレシート情報を表示する機能を有する。
【0009】
第2の発明は、サーバと、ネットワークを介して接続される店舗等に設置されるレジ端末であって、第1のレシート情報を汎用化フォーマットに変換するための変換テーブルプログラムを用いて、前記第1のレシート情報から第2のレシート情報を生成する生成手段と、携帯端末に装着されたICチップのメモリ、および/または携帯端末のメモリに前記第2のレシート情報を書き込む書込手段と、を有することを特徴とするレジ端末である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、非接触通信を用いることにより、発行された電子レシートを効率的に管理する電子レシート管理システム等を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る電子レシート管理システムの好適な実施形態について詳細に説明する。
【0012】
最初に、図1を参照しながら、本実施の形態に係る電子レシート管理システム1について説明する。
図1は、電子レシート管理システム1の概要を示す図である。
【0013】
電子レシート管理システム1は、センター3のWebサーバ5、店舗12に設置されるレジ端末であるPOS(Point Of Sale)13、利用者8が所有する携帯端末9が、インターネット等のネットワーク23を介して接続されている。また、利用者8の自宅17に設置されるPC(Personal Computer)19も、ネットワーク23を介して他の装置と接続されている。尚、本発明における携帯端末は、携帯電話やPDA(Personal Digital Assitant)等である。
【0014】
センター3のWebサーバ5は、ASP(Application Service Provider)事業者が管理するサーバである。Webサーバ5は、店舗12のPOS13にそれぞれが保持している独自フォーマットのレシート情報を一意で汎用的なレシート情報に変換するためのプログラムを提供する。また、Webサーバ5は、利用者8の携帯端末9あるいは自宅17のPC19から送信されるレシート情報を受信し、PC19に対して家計簿Webアプリケーションの機能を提供する。
Webサーバ5は、携帯端末9あるいはPC19から送信されるレシート情報を保持するためのDBサーバ7と接続されている。
【0015】
携帯端末9は、ICチップを搭載している。携帯端末9あるいはICカード11は、電子マネー、各種会員証、ポイントカード、ポイントカード機能付きクレジットカード、鉄道やバス・旅客機の乗車券・航空券等の機能を持つことができる。利用者8は、携帯端末9あるいはICカード11の電子マネーの機能を用いて、店舗12でPOS13のR/W(リーダライタ)15と通信することにより、商品購入代金を支払ったり、ポイントの付与を受けたり、あるいは、レシート情報を受信したりする。
携帯端末9は、基地局(図示しない)を介してネットワーク23に接続し、センター3のWebサーバ5とレシート情報等を通信する。
【0016】
利用者8は、自宅17に設置されるPC19を用いて、ネットワーク23を介してセンター3のWebサーバ5が提供する家計簿Webアプリケーションを利用することができる。利用者8は、携帯端末9あるいはICカード11を自宅のPC19に接続されたR/W21にかざすことにより、携帯端末9のICチップあるいはICカード11内に格納されているレシート情報を読み出し、PC19に取り込み、ネットワーク23を介してセンター3のWebサーバ5にレシート情報等を送ることもできる。
【0017】
次に、図2、3を参照しながら、Webサーバ5について説明する。
図2は、Webサーバ5のハードウエア構成を示す図、図3は、Webサーバ5の記憶装置32の詳細を示す図である。尚、図2のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0018】
Webサーバ5は、バス38により相互接続された制御部31、記憶装置32、メディア入出力部33、入力部34、印刷部35、表示部36、通信部37等を有する。
【0019】
制御部31は、プログラムの実行を行うCPU(Central Processing Unit)と、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリから構成される。制御部31は、Webサーバ5全体の動作を制御する。
【0020】
記憶装置32は、Webサーバ5の制御プログラム等の固定データ、各種データ等を格納するための記憶媒体である。
メディア入出力部33は、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)あるいはCD−RW(CD−ReWritable)、フレキシブルディスク、MO(Magneto Optic Disc)等の媒体のドライブで、媒体からのデータの読み出しや、媒体へのデータの書き込みを行う。
【0021】
入力部34は、キーボード、マウス等の入力装置である。
印刷部35はプリンタで、ユーザからの要求により必要な情報等の印刷を行う。
表示部36は、CRTあるいはLCD等の表示装置である。
通信部37は、通信制御装置、通信ポート等であり、ネットワーク23を介し通信を制御する。
【0022】
図3に示すように、Webサーバ5の記憶装置32は、OS(Operating System)41、家計簿Webアプリケーション42、変換テーブルプログラム43等を保持する。
OS41は、Webサーバ5全体を制御するためのプログラムである。
家計簿Webアプリケーション42は、利用者8等からネットワーク23を介して送信したレシート情報をもとに家計簿の管理を行う。
変換テーブルプログラム43は、各企業が独自に決定しているレシート情報のフォーマットを、単一の汎用的なフォーマット(以下、「汎用化フォーマット」という。)に変換するためのプログラムである。変換テーブルプログラム43は、ネットワーク23を介して店舗12のPOS13に配信される。
【0023】
次に、図4、5、6を参照しながら、DBサーバ7について説明する。
図4は、DBサーバ7のハードウエア構成を示す図、図5は、DBサーバ7の記憶装置52の詳細を示す図、図6は、レシート情報62のデータ項目の一例を示す図である。尚、図4のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0024】
図4に示すように、DBサーバ7は、バス58により相互接続された制御部51、記憶装置52、メディア入出力部53、入力部54、印刷部55、表示部56、通信部57等を有する。
【0025】
制御部51は、プログラムの実行を行うCPUと、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM、RAM等のメモリから構成される。制御部51は、DBサーバ7全体の動作を制御する。
【0026】
記憶装置52は、DBサーバ7の制御プログラム等の固定データ、各種データ等を格納するための記憶媒体である。
メディア入出力部53は、CD−ROMあるいはCD−RW、フレキシブルディスク、MO等の媒体のドライブで、媒体からのデータの読み出しや、媒体へのデータの書き込みを行う。
【0027】
入力部54は、キーボード、マウス等の入力装置である。
印刷部55はプリンタで、ユーザからの要求により必要な情報等の印刷を行う。
表示部56は、CRTあるいはLCD等の表示装置である。
通信部57は、通信制御装置、通信ポート等であり、ネットワーク23を介し通信を制御する。
【0028】
図5に示すように、DBサーバ7の記憶装置52は、OS61、レシート情報62a等を有する。
OS61は、DBサーバ7全体を制御するためのプログラムである。
レシート情報62aは、利用者8の携帯端末9、あるいは、自宅17のPC19からネットワーク23を介して送信されたレシート情報であり、利用者8ごとに管理されている。レシート情報62bのフォーマットは、例えば、レシート情報62のフォーマットである。
【0029】
図6は、汎用化フォーマットのレシート情報62を示している。
レシート情報62は、店名71、支店名72、住所73、電話番号74、URL(Uniform Resource Locator)75、購入日時76、商品名77、商品金額78、購入個数79、合計金額80、今回ポイント81、累計ポイント82等を含む。
【0030】
店名71は、利用者8が利用した店舗12の名前であり、文字データである。
支店名72は、店舗12の支店名であり、文字データである。
住所73は、店舗12が位置する住所であり、文字データである。
電話番号74は、店舗12の電話番号であり、数字データである。
URL75は、店舗12が開設しているホームページのURLであり、文字データである。
【0031】
購入日時76は、利用者8が店舗12で商品を購入した日時であり、数字データである。
商品名77は、利用者8が購入した商品の名前であり、文字データである。
商品金額78は、利用者8が購入した商品の値段であり、数字データである。
購入個数79は、利用者8が購入した商品の個数であり、数字データである。
商品名77、商品金額78、購入個数79は、利用者8が購入した商品の種類だけ含まれる。
合計金額80は、利用者8が購入した商品の合計金額であり、数字データである。
今回ポイント数81は、今回の購入で利用者8に付与されたポイント数であり、数字データである。
累計ポイント数82は、いままでの購入でたまったポイント数であり、数字データである。
【0032】
次に、図7、8を参照しながら、携帯端末9について説明する。
図7は、携帯端末9のハードウエア構成を示す図、図8は、携帯端末9のメモリ96の詳細を示す図である。尚、図7のハードウエア構成は携帯端末9としての携帯電話の一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0033】
図7に示すように、携帯端末9は、制御部91、無線通信部92、表示部93、入力部94、通話処理部95、メモリ96、ICチップI/F97、ICチップ98等がバス99を介して接続される。
【0034】
制御部91は、プログラムの実行を行うCPUと、OS、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM、一時的な作業用データを格納するためのRAM等のメモリから構成される。制御部91は、携帯端末9全体を制御する。
【0035】
無線通信部92は、基地局(図示しない)との間で行われる無線通信を制御する。無線通信部92は、制御部91の制御の下、音声に関するデータやパケット通信用のデータ等の信号を生成し、基地局に送信したり、あるいは、基地局から送信される無線信号を受信し、受信した信号を復調して音声に関するデータやパケット通信用のデータを取得する。
【0036】
表示部93は液晶表示パネル等を有し、表示制御を行う。
入力部94は、数字や文字、操作指示を入力するためのキーボタン等を有し、キーボタンの操作に応じた信号を制御部91に出力する。
通話処理部95は、マイクロフォンやスピーカ、音声処理部等を有し、制御部91の制御により呼接続、切断処理を含む通話処理を行う。
メモリ96は、携帯端末9にインストールされているアプリケーションプログラムや、電話番号及びメールアドレス等のアドレス帳データ等が格納されている。
【0037】
ICチップI/F97は、ICチップ98と接続しており、制御部91とICチップ98間のシリアル通信を制御する。ICチップI/F97が、ICチップ98とR/W15、21等との間の非接触通信を制御するようにしてもよい。
【0038】
ICチップ98は、FeliCa(登録商標)ICチップ、USIM(Universal Subscriber Identity Module)カード等のICチップで、内部に携帯端末9のユーザの識別番号等の情報等を記録している。
【0039】
図8に示すように、携帯端末9のメモリ96はOS101、家計簿アプリ102、レシート情報62b等を有する。
OS101は、携帯端末9の制御部91が実行するプログラム全体を制御するプログラムである。
家計簿アプリ102は、店舗12のPOS13に接続されたR/W15からレシート情報を受信する機能を有する。また、家計簿アプリ102は、レシート情報62bを自宅17のPC19に接続されたR/W21に送信する機能を有する。また、家計簿アプリ102は、レシート情報62bを用いて家計簿を表示する機能を有する。
レシート情報62bは、店舗12のPOS13に接続されたR/W15から受信する商品購入に関する情報である。メモリ96の容量が小さいため、レシート情報62bのフォーマットは、レシート情報62のフォーマットよりもデータ項目を減らしても良い。また、レシート情報62bのフォーマットは、レシート情報62のフォーマットでは文字データであるデータ項目について、記号データとしてもよい。記号データとは、例えば、レシート情報62の支店名72であれば、支店コードとして記号化されたデータである。
【0040】
次に、図9、10を参照しながら、ICチップ98について説明する。
図9は、ICチップ98のハードウエア構成を示す図、図10は、ICチップ98のメモリ114の詳細を示す図である。尚、図9のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0041】
図9に示すように、ICチップ98は、CPU111、ROM112、RAM113、メモリ114、通信部115がバス116を介して接続される。
【0042】
CPU111は、プログラムの実行を行う。ROM112は、プログラム命令あるいはデータ等を格納する。RAM113は、プログラムの実行中、一時的にデータ等を格納する。
メモリ114は、ICチップ98の動作に必要となるデータ等を保存している。
通信部115は、携帯端末9あるいはR/W15、21等との通信を行う。
【0043】
図10に示すように、ICチップ98のメモリ114は、レシート情報62c等を有する。
レシート情報62cは、店舗12のPOS13に接続されたR/W15から受信する商品購入に関する情報である。ICチップ98のメモリ114の容量は携帯端末9のメモリ96の容量と比べても非常に小さいため、レシート情報62cのフォーマットは、レシート情報62のフォーマットよりもデータ項目を減らすことが望ましい。また、レシート情報62cのフォーマットは、レシート情報62のフォーマットでは文字データであるデータ項目について、記号データとすることが望ましい。
【0044】
次に、図11、12を参照しながら、ICカード11について説明する。
図11は、ICカード11のハードウエア構成を示す図、図12は、ICカード11のメモリ124の詳細を示す図である。尚、図11のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0045】
図11に示すように、ICカード11は、CPU121、ROM122、RAM123、メモリ124、通信部125がバス126を介して接続される。
【0046】
CPU121は、プログラムの実行を行う。ROM122は、プログラム命令あるいはデータ等を格納する。RAM123は、プログラムの実行中、一時的にデータ等を格納する。
メモリ124は、ICカード11の動作に必要となるデータ等を保存している。
通信部125は、R/W15、21等との通信を行う。
【0047】
図12に示すように、ICカード11のメモリ124は、レシート情報62d等を有する。
レシート情報62dは、店舗12のPOS13に接続されたR/W15から受信する商品購入に関する情報である。ICカード11のメモリ124の容量は非常に小さいため、レシート情報62dのフォーマットは、レシート情報62のフォーマットよりもデータ項目を減らすことが望ましい。また、レシート情報62dのフォーマットは、レシート情報62のフォーマットでは文字データであるデータ項目について、記号データとすることが望ましい。
【0048】
次に、図13を参照しながら、POS13について説明する。
図13は、POS13のハードウエア構成を示す図である。尚、図13のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0049】
POS13は、店舗12に設置されるコンピュータで、バス138により相互接続された制御部131、記憶装置132、メディア入出力部133、入力部134、印刷部135、表示部136、通信部137等を有する。
【0050】
制御部131は、プログラムの実行を行うCPUと、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM、RAM等のメモリから構成される。制御部131は、POS13全体の動作を制御する。
【0051】
記憶装置132は、POS13の制御プログラム等の固定データ、各種データ等を格納するための記憶媒体である。
メディア入出力部133は、CD−ROMあるいはCD−RW、フレキシブルディスク、MO等の媒体のドライブで、媒体からのデータの読み出しや、媒体へのデータの書き込みを行う。
【0052】
入力部134は、キーボード、マウス等の入力装置である。
印刷部135は、例えば、紙媒体のレシートを印刷する。
表示部136は、CRTあるいはLCD等の表示装置である。
通信部137は、通信制御装置、通信ポート等であり、ネットワーク23を介した通信等を制御する。
【0053】
次に、図14、15を参照しながら、PC19について説明する。
図14は、PC19のハードウエア構成を示す図、図15は、PC19の記憶装置142の詳細を示す図である。尚、図14のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
【0054】
図14に示すように、PC19は、バス148により相互接続された制御部141、記憶装置142、メディア入出力部143、入力部144、印刷部145、表示部146、通信部147等を有する。
【0055】
制御部141は、プログラムの実行を行うCPUと、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM、RAM等のメモリから構成される。制御部141は、PC19全体の動作を制御する。
【0056】
記憶装置142は、PC19の制御プログラム等の固定データ、各種データ等を格納するための記憶媒体である。
メディア入出力部143は、CD−ROMあるいはCD−RW、フレキシブルディスク、MO等の媒体のドライブで、媒体からのデータの読み出しや、媒体へのデータの書き込みを行う。
【0057】
入力部144は、キーボード、マウス等の入力装置である。
印刷部145はプリンタで、ユーザからの要求により必要な情報等の印刷を行う。
表示部146は、CRTあるいはLCD等の表示装置である。
通信部147は、通信制御装置、通信ポート等であり、ネットワーク23を介し通信を制御する。
【0058】
図15に示すように、PC19の記憶装置142は、OS151、家計簿アプリケーション152、レシート情報62e等を有する。
OS151は、PC19全体を制御するためのプログラムである。
レシート情報62eは、利用者8の携帯端末9、あるいは、ICカード11に保持されているレシート情報をR/W21から受信する商品購入に関する情報である。
【0059】
次に、図16、17、18、19、20、21を参照しながら、電子レシート管理システム1の実施形態の動作について説明する。
図16は、電子レシート管理システム1の全体の処理の流れを示すフローチャート、図17は、POS13から出力されるレシート160の一例を示す図、図18は、レシート情報62のデータの一例を示す図、図19は、支店名72の記号データの一例を示す図、図20は、商品名77の記号データの一例を示す図、図21は、POS13の処理の流れを示すフローチャートである。
【0060】
図16に示すように、センター3のWebサーバ5は、定期的に、変換テーブルプログラム43を、ネットワーク23を介して店舗12のPOS13に配信する(ステップS201)。POS13は、受信した変換テーブルプログラム43をインストールする。
【0061】
利用者8が店舗12で商品等を購入し、携帯端末9あるいはICカード11をPOS13に接続されたR/W15にかざすと(ステップS202)、POS13は、変換テーブルプログラム43により紙媒体に出力するレシート情報をレシート情報62に変換し、R/W15を介して携帯端末9あるいはICカード11にレシート情報を送信し、書き込みを行う(ステップS203)。
利用者8は、携帯端末9に家計簿閲覧用のアプリケーションをインストールすることにより、書き込まれたレシート情報を画面上で閲覧することも可能である。
【0062】
通常、紙媒体で発行されるレシート160は、図17に示すように店舗名、支店名、電話番号、URL等の店舗12に関する情報のほか、購入日時や購入した商品に関する情報、合計金額、ポイントに関する情報等が印字される。
POS13は、紙媒体として発行したレシートに印字した情報を、センター3のWebサーバ5から受信した変換テーブルプログラム43により、一意で汎用的なフォーマットであるレシート情報62に変換する。
【0063】
図18に示す例では、店名71は「××××」、支店名72は「東中野店」、住所73は「−」(データがないことを意味する。)、電話番号74は「03−××××−××××」、URL75は「http://www.xxx.co.jp」、購入日時76は「2007/02/21 11:30」である。
また、図18に示す例では、利用者8が198円のりんごを2個、654円のバナナを1個購入した場合を示している。図18に示すように、レシート情報62は、りんごについての情報として、商品名77が「りんご」、商品金額78が「198」、購入個数79が「2」、バナナについての情報として、商品名77が「バナナ」、商品金額78が「654」、購入個数79が「1」のデータを有する。
また、図18に示す例では、合計金額80は「1050」、今回ポイント81は「30」、累計ポイント82は「280」である。
【0064】
携帯端末9あるいはICカード11がレシート情報62を保存する際、保存領域が足りない場合、携帯端末9あるいはICカード11は、一番古いデータを上書きするようにしてもよい。 特に携帯端末9のICチップ98のメモリ114、ICカード11のメモリ124は、携帯端末9のメモリ96と比べて容量が小さいため、記憶できるレシート情報の数が限られる。そこで、利用者8の携帯端末9がICチップ媒介通信が可能な場合、ICチップ媒介通信によりレシート情報62を携帯端末9のメモリ96に書き込むようにして、より多くのレシート情報を保持できるようにしてもよい。ここで、ICチップ媒介通信とは、R/W15と携帯端末9の制御部91とが、携帯端末9のICチップ98を介して、データの送受信を行うことである。
【0065】
また、POS13から非接触通信によりレシート情報62をまず携帯端末9のICチップ98のメモリ114に格納し、その後、自動あるいは手動でレシート情報を1つずつ、あるいは全てを携帯端末9のメモリ96に移行させてもよい。また、定期的に、あるいは、ICチップ98のメモリ114の容量が少なくなったときに通知し、レシート情報をICチップ98のメモリ114から携帯端末9のメモリ96に移行させてもよい。
【0066】
また、レシート情報62のデータ項目を減らす、あるいは、文字データであるデータ項目を記号データとすることによりデータ量を削減し、より多くのレシート情報を保存するということも考えられる。
例えば、レシート情報62の中の店名71と合計金額80だけを保存するようにしてもよい。また、例えば、図19に示すように、レシート情報62では文字データだった店名71を予め定義した記号データとしても良い。同様に、例えば、図20に示すように、商品名77を予め定義した記号データとしてもよい。
【0067】
利用者8が、自宅17で携帯端末9あるいはICカード11をPC19に接続されたR/W21にかざすと、R/W21はレシート情報62cあるいはレシート情報62dを読み取ってPC19に送信し、PC19はレシート情報62eとして記憶装置142に書き込む(ステップS204)。携帯端末9の場合、ICチップ媒介通信によりメモリ96に保存されているレシート情報62bをPC19に送信してもよい。
【0068】
利用者8は、PC19からネットワーク23を介して、レシート情報62eをセンター3のWebサーバ5に送信し、Webサーバ5は受信したレシート情報62eをDBサーバ7に送り、DBサーバ7はレシート情報62aとして格納する(ステップS205)。
利用者8は、Webサーバ5が提供する家計簿Webアプリケーションにより、DBサーバ7に蓄積されたレシート情報62aを閲覧、編集することができる。
【0069】
利用者8は、携帯端末9からネットワーク23を介してレシート情報62bあるいはレシート情報62cをセンター3のWebサーバ5に送信することも可能である(ステップS204’)。また、携帯端末9からWebサーバ5にアクセスし、家計簿Webアプリケーションによりレシート情報62aを閲覧することもできる。
また、携帯端末9がICカード11のR/W機能を有する場合、携帯端末9はICカード11からレシート情報62dを読み取り、表示することも可能である。
【0070】
次に、図21を参照しながらPOS13における処理の流れを説明する。
利用者8が店舗12で商品等を購入し、携帯端末9あるいはICカード11をPOS13に接続されたR/W15にかざすと、POS13の制御部131は、まず変換テーブルプログラム43により紙媒体に出力するレシート情報をレシート情報62に変換し、必要に応じて、支店名72、商品名77等の文字データを記号データに変換する(ステップ301)。
【0071】
POS13の制御部131は、R/W15にかざされた媒体が携帯端末9か、あるいはICカード11かを判定し(ステップ302)、かざされた媒体がICカード11の場合、レシート情報として送信するデータ項目を選定する(ステップ303)。POS13の制御部131は、例えば、店名71、支店名72、購入日時76、合計金額80を選定し、これらを含むレシート情報62dを作成する。
【0072】
POS13の制御部131は、R/W15にかざされた媒体がICチップ媒介通信可能な携帯端末かどうかを判定する(ステップ304)。
ICチップ媒介通信が可能でない携帯端末9、あるいはICカード11の場合、POS13の制御部131は携帯端末9のICチップ98内のメモリ114、あるいは、ICカード11内のメモリ124にレシート情報を書き込む(ステップ305)。
ICチップ媒介通信が可能な携帯端末9の場合、POS13の制御部131はICチップ媒介通信により携帯端末9のメモリ96にレシート情報を書き込む(ステップ306)。
POS13の制御部131は、R/W15を介して携帯端末9、あるいはICカード11にメモリの残り領域サイズの表示を指示する(ステップ307)。尚、ステップ307の処理は必要に応じて行う。
【0073】
このように本発明の実施の形態によれば、発行された電子レシートを効率的に管理する電子レシート管理システム等を提供することができる。
また、携帯端末あるいはICカードをPOSに接続されたR/Wにかざすことにより、容易にレシート情報を取得できる。そして、紙媒体のレシートが発生しないため環境に優しく、さらに紙媒体のレシートを保持する手間が省かれる。
【0074】
さらに、携帯端末あるいはICカードで取得したレシート情報をWebサーバに送信して格納することにより、購入履歴を随時閲覧することができる。また、Webサーバで提供される家計簿Webアプリケーションを利用することにより、家計簿へレシート情報を記載する手間が省け、便利である。
【0075】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る電子レシート管理システムの好適な実施形態について説明したが、前述した実施の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】電子レシート管理システム1の概要を示す図
【図2】Webサーバ5のハードウエア構成を示す図
【図3】Webサーバ5の記憶装置32の詳細を示す図
【図4】DBサーバ7のハードウエア構成を示す図
【図5】DBサーバ7の記憶装置52の詳細を示す図
【図6】レシート情報62のデータ項目の一例を示す図
【図7】携帯端末9のハードウエア構成を示す図
【図8】携帯端末9のメモリ96の詳細を示す図
【図9】携帯端末9のICチップ98のハードウエア構成を示す図
【図10】ICチップ98のメモリ114の詳細を示す図
【図11】ICカード11のハードウエア構成を示す図
【図12】ICカード11のメモリ124の詳細を示す図
【図13】POS13のハードウエア構成を示す図
【図14】PC19のハードウエア構成を示す図
【図15】PC19の記憶装置142の詳細を示す図
【図16】電子レシート管理システム1の全体の処理の流れを示すフローチャート
【図17】POS13から出力されるレシート160の一例を示す図
【図18】レシート情報62のデータの一例を示す図
【図19】支店名72の記号データの一例を示す図
【図20】商品名77の記号データの一例を示す図
【図21】POS13の処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
【0077】
1………電子レシート管理システム
3………センター
5………Webサーバ
7………DBサーバ
8………利用者
9………携帯端末
11………ICカード
12………店舗
13………POS
15………R/W
17………自宅
19………PC
21………R/W
23………ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、店舗等に設置されるレジ端末とがネットワークを介して接続される電子レシート管理システムであって、
前記サーバは、
前記レジ端末に、第1のレシート情報を汎用化フォーマットに変換するための変換テーブルプログラムを配信する配信手段、
を有し、
前記レジ端末は、
前記変換テーブルプログラムを用いて、前記第1のレシート情報から第2のレシート情報を生成する生成手段と、
携帯端末に装着されたICチップのメモリ、および/または携帯端末のメモリに前記第2のレシート情報を書き込む書込手段と、
を有することを特徴とする電子レシート管理システム。
【請求項2】
前記レジ端末が有する書込手段は、更に、ICカードのメモリに前記第2のレシート情報を書き込むことを特徴とする請求項1記載の電子レシート管理システム。
【請求項3】
前記レジ端末が有する書込手段は、前記第2のレシート情報の中から選定したデータ項目を書き込むことを特徴とする請求項1記載の電子レシート管理システム。
【請求項4】
前記レジ端末が有する書込手段は、更に、前記第2のレシート情報の文字データを記号データに変換し、書き込むことを特徴とする請求項1記載の電子レシート管理システム。
【請求項5】
前記レジ端末が有する書込手段は、更に、前記携帯端末がICチップ媒介通信が可能かどうか判定し、ICチップ媒介通信が可能な場合、携帯端末のメモリに前記第2のレシート情報を送信することを特徴とする請求項1記載の電子レシート管理システム。
【請求項6】
前記携帯端末は、前記第2のレシート情報を表示する機能を有することを特徴とする請求項1記載の電子レシート管理システム。
【請求項7】
サーバと、ネットワークを介して接続される店舗等に設置されるレジ端末であって、
第1のレシート情報を汎用化フォーマットに変換するための変換テーブルプログラムを用いて、前記第1のレシート情報から第2のレシート情報を生成する生成手段と、
携帯端末に装着されたICチップのメモリ、および/または携帯端末のメモリに前記第2のレシート情報を書き込む書込手段と、
を有することを特徴とするレジ端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−251982(P2009−251982A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99935(P2008−99935)
【出願日】平成20年4月8日(2008.4.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】