電子レンジ調理用パッケージ
【課題】食品に焦げ目付き又はかりかりに焼き上げられる電子レンジ容器において大きな食品でも加熱後撓まず取り出すことが出来るパッケージを提供する。
【解決手段】電子レンジ用断熱材料は、寸法安定性支持体と、支持体の少なくとも一部に重なるパターン化した接着剤層26と、パターン化した接着剤層に重なるポリマーフィルム層16と、支持体と上記ポリマーフィルム層との間に配置されるとともに接着剤層によって画定される複数の膨張可能なセル28とを備え、この膨張可能なセルはサイズが変わる。自己シール型の電子レンジ用パッケージは、第1の表面と、第1の表面の少なくとも一部に塗布される熱活性化可能な接着剤とを有する断熱材料シートを有する。
【解決手段】電子レンジ用断熱材料は、寸法安定性支持体と、支持体の少なくとも一部に重なるパターン化した接着剤層26と、パターン化した接着剤層に重なるポリマーフィルム層16と、支持体と上記ポリマーフィルム層との間に配置されるとともに接着剤層によって画定される複数の膨張可能なセル28とを備え、この膨張可能なセルはサイズが変わる。自己シール型の電子レンジ用パッケージは、第1の表面と、第1の表面の少なくとも一部に塗布される熱活性化可能な接着剤とを有する断熱材料シートを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、食品調理の分野に関し、特に、電子レンジで食品を調理するのに使用することができる材料及び構造に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2004年2月9日出願の米国特許仮出願第60/543,364号(その全体が参照により本明細書に援用される)の優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
[発明の背景]
電子レンジは一般的に、食品を迅速且つ効果的に調理するのに用いられる。電子レンジの調理性能を最適にするために、マイクロ波の食品との相互作用の遮断、向上、誘導を行うように、また、他の場合ではその相互作用に影響を与えるように、様々な食品パッケージ構造が開発されている。
【0004】
食品の外側を焦げ目付きにするか又はかりかりに焼き上げることを望む場合、食品はサセプタを含む容器に置かれる。サセプタは通常、比率を変えるのにマイクロ波エネルギを吸収、反射、及び伝達する、金属等のマイクロ波エネルギ相互作用材料を含む。焦げ目付きにすべき表面はサセプタに近接して置かれる。サセプタは、マイクロ波エネルギを吸収し、熱を食品に伝達して、表面を焦げ目付き且つかりかりに焼き上げやすくする。さらに、マイクロ波エネルギの一部が食品の内側に伝達される。
【0005】
サセプタの多数の構成、形状、及びサイズが当該技術分野において既知である。サセプタの構造、マイクロ波エネルギに晒される時間、焦げ目付き且つかりかりに焼き上げる所望の度合い、及び他の要因に応じて、サセプタを食品と密接又は近接させることができる。したがって、サセプタを有する材料又はパッケージを用いて、食品を調理し、従来のフライ、ベーキング、又は網焼きと同様にして食品の表面を焦げ目付きにするか又はかりかりに焼き上げることができる。
【0006】
サセプタを用いることができる1つの特定の食品パッケージ構造は、パッケージ材料の層間に形成されるクローズドセルを含む。マイクロ波エネルギに晒されると、セルは膨張して、パッケージ内の食品をマイクロ波環境から断熱する膨張セル(inflated cell)を形成する。膨張可能なセルを提供する電子レンジ用パッケージ材料の一例は、「Insulating Microwave Interactive Packaging」と題する同時係属中の公開国際出願PCT/US03/03779(参照により本明細書に援用される)に記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらの利点にもかかわらず、電子レンジ調理には多くの課題が残っている。例えば、電子レンジから大きな物体を取り出すことは、適切に支えられなければ困難となりかねない。ピザを支える平坦なトレーは、一方の側だけに沿って把持されてレンジから持ち上げられると、斜めになり、ピザを滑り落としてしまいかねない。さらに、多くのパッケージは形状が決まっているため、食品の表面を焦げ目付き又はかりかりに焼き上げるのに十分に食品との密接又は近接が行われない。パッケージによっては、食品との接触を増やすために仕切りを設けているものもあるが、多くの場合、仕切りの形状及びサイズは、食品のサイズのどのような変化にも対処するものではない標準又は公称の食品サイズに合うようになっている。例えば、フレンチフライの一部の横断面サイズが様々である場合、フレンチフライの一部のみがパッケージのマイクロ波相互作用要素と接触することになる。したがって、改善されたマイクロ波エネルギ相互作用パッケージが依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[発明の概要]
本発明は、包括的に、電子レンジ対応食品とともに用いるための材料及びパッケージ、並びにかかる材料及びパッケージを製造する方法に関する。様々な態様において断熱材料が用いられる。一態様では、本発明は、自己シール特徴を有する電子レンジ用シート(マイクロ波シート)を含み、電子レンジ用シートがマイクロ波エネルギに晒された後で食品ラップの部分的なシールを行うようにする。別の態様では、本発明は、出荷、電子レンジ調理、及び他の用途で使用するための、可変サイズ及び可変膨張セルを用いた電子レンジ用シート又はパッケージを含む。別の態様では、本発明は、マイクロ波エネルギに晒されると形成する側壁を有する電子レンジ用トレーに関する。本発明はまた、酸素バリヤを有する電子レンジ用断熱材料又は他の電子レンジ用パッケージ材料にも関する。さらに、本発明は、少なくとも一部が熱機械装置を有して形成される電子レンジ用断熱材料又は他の電子レンジ用パッケージ材料に関する。本発明はまた、電子レンジ用断熱材料で食品をラップする方法、及び、任意で保護オーバラップに関する。最後に、本発明は、さらなる断熱及び加熱を行うように、電子レンジ調理中にパッケージの下に折り込むことができる蓋を有するパッケージを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[発明の詳細な説明]
本発明は、包括的に、食品の電子レンジ調理用の材料及びパッケージ、並びにかかる材料及びパッケージを製造する方法の各種態様に関する。複数の種々の発明、各種発明の態様、実施態様、及び実施形態が提供されるが、それらの組み合わせと、各種発明の変更形態、それらの発明の態様、実施態様、及び実施形態との多数の相互関係がここでは意図される。
【0010】
本発明の各種態様によれば、断熱材料を用いて、食品の電子レンジ調理及び包装用の多数の構造が形成される。本明細書中で用いる場合、「電子レンジ用断熱材料」とは、ポリエステル層、サセプタ又は「マイクロ波相互作用」層、ポリマー層、紙層、連続した接着剤層及び不連続な接着剤層、並びにパターン化した接着剤層等、断熱効果を与えるあらゆる層構成を指す。シート又はパッケージは、1つ又は複数のサセプタ、1つ又は複数の膨張可能な断熱セル、又はサセプタと膨張可能な断熱セルの組み合わせを有し得る。単独で又は組み合わせて適し得る材料の例としては、QwikWave(登録商標)Susceptor、QwikWave(登録商標)Focus、Micro−Rite(登録商標)、MicroFlex(登録商標)Q及びQuiltWave(商標)サセプタが挙げられるがこれらに限定されず、これらはそれぞれ、Graphic Packaging International,Incから市販されている。
【0011】
1つの例示的な断熱材料10は、図1A〜図1Dに示されている。ここに図示されている例のそれぞれでは、層幅は必ずしも相対的に図示されてないことを留意されたい。例によっては、例えば、接着剤層は他の層に対して非常に薄いが、層の構成を明示するためにある程度の厚さを有して図示されている。
【0012】
図1Aを参照すると、材料10は、複数の種々の材料層の組み合わせとすることができる。通常、第1のプラスチックフィルム16上にマイクロ波相互作用材料14の薄層を有するサセプタが、例えば接着剤を有する積層体(図示せず)により、寸法安定性基材20(例えば紙)に接合される。基材20は、パターン化した接着剤26又は他の材料を用いて第2のプラスチックフィルム22に対して接合されて、クローズドセル28が材料10中に形成されるようにする。クローズドセル28は、水蒸気移動に対して強固な耐性がある。
【0013】
任意に、さらなる基材層24を、接着剤又は他の手段により、図1Dに示すようにマイクロ波相互作用材料14とは反対側の第1のプラスチックフィルム16に接着してもよい。さらなる基材層24は、紙又は任意の他の適した材料の層であってもよく、また、加熱中、基材にひびを入らせ基材から剥がれるいかなるサセプタフィルム片からも食品(図示せず)を遮断するようになされてもよい。断熱材料10は、図1Bに示すようにほぼ平坦な多層シート30を提供する。
【0014】
図1Cは、電子レンジ(図示せず)からのマイクロ波エネルギを受けた、図1A及び図1Bの例示的な断熱材料10を示す。サセプタフィルム12はマイクロ波エネルギが当たると熱くなるため、水蒸気、及び基材20(例えば紙)内に通常保持される他のガス、並びに第2のプラスチックフィルム22と基材20との間のクローズドセル28内の薄いスペースに捕捉されるあらゆる空気も膨張する。水蒸気、及びクローズドセル28内の空気の膨張は、サセプタフィルム12、及びクローズドセル28の一方の側の基材20、並びにクローズドセル28の他方の側の第2のプラスチックフィルム22に圧力を加える。クローズドセル28を形成する材料10の各側は、加熱及び水蒸気膨張に対して同時であるが固有に反応する。クローズドセル28は、膨張或いはインフレーションして、サセプタフィルム12の溝路(図示せず)と基材20の積層体とによって分離される枕のキルト付き頂面32を形成し、この頂面32は、第2のプラスチックフィルム22で形成される底面34の上に隆起している。この膨張は、起動した電子レンジ内で1〜15秒で生じ、場合によっては、2〜10秒内で生じ得る。
【0015】
図2及び図3は、本発明の各種シート、パッケージ、及び他の構造のいずれもとともに使用するのに適し得る代替の例示的な電子レンジ用断熱材料層構成を示す。先に図2を参照すると、電子レンジ用断熱材料40が、パターン化した接着剤層により合わせて接着された2つの対称層構成を有して示されている。図面の上部から始まる第1の対称層構成は、PETフィルム層42、金属層44、接着剤層46、及び紙層又は板紙層48から成る。金属層44は、PETフィルム層42の一部又は全てに沿って堆積される、アルミニウム等の金属を含み得る。PETフィルム42及び金属層44はともにサセプタを画定する。接着剤層46は、PETフィルム42及び金属層44を板紙層48に接合する。
【0016】
図面の底部から始まる第2の対称層構成もまた、PETフィルム層50、金属層52、接着剤層54、及び紙層又は板紙層56から成る。所望であれば、2つの対称構成は、1つの層構成を折り重ねることによって形成されてもよい。第2の対称層構成の層は、第1の対称構成の層と同様にして一緒に接合される。パターン化した接着剤層58は、2つの紙層48及び56間に設けられ、マイクロ波エネルギに晒されると膨張するように構成されるクローズドセル60のパターンを画定する。一態様では、本発明による2つの金属層44及び52を有する断熱材料10は、より多くの熱及びより大きなセルの塊を生成する。
【0017】
図3を参照すると、さらに別の電子レンジ用断熱材料40が示されている。材料40は、PETフィルム層42、金属層44、接着剤層46、及び紙層48を含み得る。さらに、材料40は、透明PETフィルム層50、接着剤54、及び紙層56を含み得る。これらの層は、複数の膨張可能なクローズドセル60を画定するパターン化した接着剤58により接着又は固着される。
【0018】
食品を包装及び/又は調理するのに例示的な断熱材料のいずれかを用いることは、電子レンジでの加熱前、加熱中、及び加熱後にいくつかの利益をもたらす。第1に、クローズドセル中に含まれる水蒸気及び空気が、食品と電子レンジの内表面との間に断熱をもたらす。電子レンジの底部、例えば、たいていの電子レンジに見られるガラストレーが、大きなヒートシンクとしての役割を果たし、サセプタフィルムにより生じるか又は食品自体の中にある熱の多くを吸収する。本発明により形成される枕の水蒸気ポケットを用いて、電子レンジの表面、及び電子レンジのキャビティ内の通気から食品及びサセプタフィルムを断熱し、それにより、食品内に滞留するか又は食品に伝達される熱の量を増やす。
【0019】
第2に、枕の形成により、食品の表面により密接に材料を合わせて、食品のより近接にサセプタフィルムを配置するようにすることができる。これにより、或る程度の対流加熱に加えて、サセプタフィルムが食品の熱伝導により食品の表面を焦げ目付き且つかりかりに焼き上げる能力が向上する。
【0020】
さらに、ここで意図される断熱材料は、仕上げパッケージには嵩張りをほとんど加えないが、調理前に消費者による準備を何も必要とせずに嵩のある断熱材料に変形するため、パッケージ材料として望ましいであろう。
【0021】
I. 自己シール型の電子レンジ用シート
本発明の一態様によれば、電子レンジ用パッケージ材料シートには、「活性化可能な接着剤」が設けられる。本明細書で用いる場合、語句「活性化可能な接着剤」とは、マイクロ波エネルギ又は熱に晒されるとそれ自体又は材料に接合するあらゆる接合剤又は接着剤を指す。食品は、シートでラップされ、電子レンジで加熱されるが、その場合、シートは電子レンジ加熱中に自己シールして、食品の全て又は一部を取り囲む。
【0022】
活性化可能な接着剤のタイプ、電子レンジ用シートに塗布される量、並びにその範囲及び位置は、所与の用途について様々とすることができる。したがって、本発明は、必要又は所望に応じて、電子レンジ用シート上での活性化可能な接着剤の多数の構成を意図する。より強い接合を望む場合、それに応じて特定の接着剤を選択及び位置付けすることができる。より弱い接合の場合、それに応じて別の特定の接着剤を選択して位置付けすることができる。本発明とともに使用するのに適し得る活性化可能な接着剤の一例は、非晶質ポリエチレンテレフタレート(「APET」)である。例えば、APET層は、透明ポリエチレンテレフタレート(「PET」)で共押出し成形されてもよい。一変形形態では、シート又は材料はヒートシール可能なAPET層を有するDuPont Mylar(商標)850PETの層を有する。しかしながら、他の活性化可能な接着剤も本発明により意図される。
【0023】
一態様では、活性化可能な接着剤は、マイクロ波エネルギ又は熱に晒される前は粘着性がなく、シートを扱いやすくしている。代替的に、ユーザが実質的に食品をラップしてからマイクロ波エネルギに晒すことができるように、接着剤は幾分粘着性があってもよい。用いる活性化可能な接着剤及び/又は調理中に生じる熱の量に応じて、本発明のいくつかの実施態様は、活性化可能な接着剤の下側に又はそれに隣接したサセプタ層を用いて、活性化可能な接着剤の領域において、より多くの熱を集中させ、接合条件を最適にすることができる。
【0024】
一態様では、活性化可能な接着剤を有するシート又はパッケージの構成は、電子レンジ用断熱材料を有し得る。例えば、本発明の一態様によれば、自己シールパッケージは、膨張可能なクローズドセルを有する断熱材料を有する。マイクロ波エネルギに晒されると、セルは膨張して膨張セルを形成する。理論に縛られることは望まないが、膨張セルは、パッケージの周囲環境に対して熱損失を減らすことによって、電子レンジの調理効率を向上させると考えられる。例えば、食品と、たいていの電子レンジにあるガラストレーとの間に配置される断熱セルを有する、電子レンジ用パッケージ、トレー等は、食品とトレーとの間の熱伝達を減らし、そのため、食品をより効率良く加熱することができるようにすると考えられる。さらに、調理後、膨張セルを有するパッケージは、触りやすく、そのため、ユーザがパッケージを快適に把持することができるとともに電子レンジからパッケージを取り出すことができる。任意に、シートにはサセプタ材料が設けられる。一態様では、サセプタ材料は、セルが膨張したときにサセプタがパッケージ内の食品に押し当たって、食品の加熱、焦げ目付け、及び/又はかりかりとした焼き上がりを高めるように配置される。
【0025】
図4は、本発明による電子レンジ用断熱材料114上に活性化可能な接着剤領域112を用いるとともに画定している1つの例示的な電子レンジ用シート110の斜視図である。シート110の形状及びサイズ、並びに活性化可能な接着剤領域112の位置、サイズ、及び形状は、シート110による加熱が意図される食品(図5及び図6に最もよく見られる)の形状及びサイズ等のような多数の要因に応じて様々とすることができる。電子レンジ用シート110は、マイクロ波エネルギに晒されると膨張する1つ又は複数のクローズドセル116を画定している。シート110は、矩形状を呈しているが、必要又は所望に応じていずれの形状又はサイズも用いてもよい。さらに、図示のシート110は、正方形状の断熱セル116を有しているが、他の形状も意図される。
【0026】
図5を参照すると、食品118(例えばブリート)がシート110の上に置かれている。図6及び図7において示すように、ユーザは食品118をシート110の中心に置き、シート110の第1の部分120(活性化可能な接着剤を有さない)を食品118の上にラップし(図6)、次いで、第2の部分122(活性化可能な接着剤を有する)を食品118(図7)の上にラップして、活性化可能な接着剤112の少なくとも一部がシート110の第1の部分120と接触するようにすることができる。このようにして折り畳まれることで、シート110は食品118を囲むスリーブ124を形成する。
【0027】
スリーブ124の接合及び形成に役立つようにするために、ユーザは、図8及び図9に示すように食品118の下側にシート110の重なり部分120、122がくるようにし、それにより、ラップされたシート110が食品118の重みで最初に合わせて保持されるようにすることができる。所望であれば、シート110には、ラップされた食品118が調理のために置かれるトレー128を設けてもよい。
【0028】
次に、シート110でラップされた食品118を電子レンジ(図示せず)内に入れて加熱する。マイクロ波加熱中、マイクロ波エネルギ及び/又はそれに関連する熱が接着剤を活性化し、それにより、シートの重なり端を接着させる。このようにして、シート110は概して、食品118を囲む、2つの開端130、132を有するスリーブ124を形成する。
【0029】
さらに、マイクロ波エネルギに晒すことにより、図10及び図11に示すようにセル116を膨張させる。加熱中のセル116の膨張は、上述したように断熱機能を与える。食品118の周りの断熱は、周囲のマイクロ波環境(例えば電子レンジ用トレー及び空気)に対する熱損失を減らすことによって、より効率の良い加熱をもたらす。さらに、自己シールしたスリーブ124の外表面134は、スリーブ124内の食品よりも冷たい感触があるであろう。したがって、ユーザは、形成されたスリーブ124を把持し、電子レンジから食品を取り出すことができる。所望であれば、ユーザは、形成されたスリーブ124から直接、食品118を食べることもできる。
【0030】
さらに、サセプタ材料を用いる場合、サセプタ材料は、食品118の表面136を焦げ目付きに又はかりかりに焼き上げるために食品118と実質的に密接及び/又は近接にされる。調理前は、シート110の一部は、内部にラップされた不揃いの形状の食品118と密接していなくてもよい。したがって、食品のいくつかの部分のみがサセプタ材料に晒される。シート110のセル116の隆起又は膨張により、サセプタ層が食品に対して膨出し、食品118との接触を増やし、そのため、食品のより効率の良い加熱、焦げ目付け、及び/又はかりかりとした焼き上げがなされる。
【0031】
図3〜図11に示す例示的なシート110は、2つの開端130、132を有するスリーブ124を自己形成しやすくするように位置付けされる活性化可能な接着剤112を含む。これとは対照的に、図12は、断熱材料114、及びシート110の2つの隣接縁138、140に沿って設けられる活性化可能な接着剤112を有する別の例示的なシート110を示す。この例では、接着剤112は、シート110の後縁138及び側縁140に沿って連続的に設けられている。食品118は、シート110の活性化可能な接着剤領域112a及び112b間に置かれる。図13では、シート110は食品118の上にラップされる。この例では、シート110の一部は、接着剤を用さない側縁142を先に食品118の上に配置するように食品の上に折り畳まれる。後縁138は、後部の活性化可能な接着剤片112aと係合するようにそれ自体の上に部分的に折り畳まれる。図14は、マイクロ波エネルギに晒された後に膨張セル116が食品118の周りで完全にラップされている状態のシート110を示す。重なり縁を接着して、一端が開端152(陰線で示す)及び一端が閉端146であるポケット148を形成する。自己形成ポケット148は、図3〜図11に関して説明したのと同じ利点を提供し、さらに、食品118を食べる際、ポケット148が開端152が上向きの位置にあるままで保持される場合、余分なジュース、チーズ、ソース等がこぼれるのを防止する。開端152は通気も与える。
【0032】
図15〜図17は、活性化可能な接着剤112が電子レンジ用シート110の3つの隣接縁138、140、144の少なくとも一部に沿って設けられる電子レンジ用シート110を示す。図15では、後縁138の一部、前縁144の一部、及び側縁140の1つに沿って、電子レンジ用断熱材料114及び接着剤片112a、112b、及び112cを用いるシート110が示されている。図16は、食品118の上に折り畳まれているシート110を示す。このようにして折り畳まれると、前縁144に沿った接着剤112bがそれ自体又は前縁144の一部と位置合わせされる。さらに、後縁138に沿った接着剤112aもまた、それ自体又は後縁138の一部と位置合わせされる。図15は、食品118の上に完全に折り畳まれているとともに、シールされた調理容器150を形成しているシート110を示す。接着剤を有する側縁140は、対応する対向縁142に折り畳まれる。熱又はマイクロ波エネルギに晒されると、前縁144はそれ自体に接合され、後縁138もまたそれ自体に接合されて容器を形成する。図17の実施形態にはさらに、必要又は所望であれば、1つ又は複数の通気孔、穿孔、又は穴(図示せず)を設けてもよい。
【0033】
自己シール型の電子レンジ用シートの各種例を本明細書中で示し説明しているが、他の構成も本発明によって意図されることを理解されたい。したがって、電子レンジ用シートは、活性化可能な接着剤、例えばAPETによって、部分的に、実質的に、又は完全に覆われる、食品接触面、食品非接触面、又はその双方を有していてもよい。一態様では、活性化可能な接着剤、例えばAPETは、電子レンジ用シートの食品接触面を実質的に覆ってもよい。このようにして、食品はシート上に置かれ、シートは、広範の可能な方法で食品の上に折り畳まれて、スリーブ、ポケット、又は何らかの他の容器を形成する。
【0034】
III. 可変サイズ及び可変膨張性セルを用いるマイクロ波相互作用シートの加熱及び出荷
多くの食品は、形状が不揃いでありサイズが小さいため、それらを個々のマイクロ波サセプタスリーブに挿入して、加熱、焦げ目付け、及びかりかりとした焼き上げを行うことは困難である。したがって、本発明の別の態様によれば、パッケージ材料及び該パッケージ材料から形成されるパッケージにより、パッケージ材料と形状が不揃いの複数の食品又は単一の食品との間の接触が改善される。
【0035】
パッケージ材料及び該パッケージ材料から形成されるパッケージは、マイクロ波エネルギに晒される際に膨張して食品の形状及びサイズに合うようになっている膨張可能なクローズドセルを有する。これらのセルは、1つ又は複数のマイクロ波相互作用要素又はサセプタを含むことができる。セルは、マイクロ波エネルギに晒されると膨張し、それにより、サセプタ材料を食品の表面により近接させる。一態様では、個々の食品は、断熱材料、例えば、種々の度合に膨張し得る可変のサイズ及び構成のセル(本明細書では「可変に膨張するセル」又は「可変膨張セル」と呼ぶ)を有する材料でラップ又は包装される。材料は、所望に応じて任意の適した膨張可能なセル材料とすることができ、いくつかの例では、本明細書に記載される材料のいずれか、国際公開出願PCT/US03/03779(本明細書中に参照により援用される)に記載されている材料のいずれか、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられ得る。任意に、材料を用いて、調理前の出荷及び取り扱いの際の崩れやすい食品のサポート及び保護を提供するパッケージを形成することができる。
【0036】
可変に膨張するセル及び該セルの不均一な構成は、現在入手可能な電子レンジ用パッケージ材料に比していくつかの利点を提供する。第1に、セルは、食品の底面及び周縁に沿って断熱を行うことで、周囲環境に対する熱損失を防止する。第2に、複数のセル構成を用いて、パッケージにおいて使用するシートを形成することができ、それにより、同じパッケージ内で複数の食品を調理することができる。第3に、サセプタが含まれる場合、膨張のサイズ、形状、及びレベルをいかなる食品にも対応するようにカスタマイズすることで、サセプタ材料への近接が増し、マイクロ波加熱の際の焦げ目付け及びかりかりとした焼き上がりが向上する。
【0037】
膨張セルのサイズ、形状、及び構成は、特定の用途について様々とすることができる。セルは、所望に応じて、列、同心円、アレイ形状若しくは個々のセル、又は任意の他のパターンを含むあらゆるパターンで配列されてもよい。同様に、膨張可能なセルのそれぞれの間のサイズの相違は、特定用途について様々とすることができる。一態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの膨張体積に比して、膨張体積が約5〜約15%変わる。別の態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの体積に比して、膨張体積が約15〜約25%変わる。別の態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの膨張体積に比して、膨張体積が約25〜約35、約35〜約45%、約45〜約55%、約55〜約65%、約65〜約75%、約75〜約85%、約85〜約95%、約95〜約105%、約105〜約110%、約110〜約115%、約115〜約85%、約85〜約100%、約100〜約125%、約125〜約150%、約150〜約175%、約175〜約200%、約200〜約225%、約225〜約250%、約250〜約275%、約275〜約300%、約300〜約325%、約325〜約350%、約350〜約400%、約400〜約450%、約450〜約500%、約500〜約600%、約600〜約700%、約700〜約800%、約800〜約900%、約900〜約1000%、又は1000%以上変わる。
【0038】
別の態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの非膨張表面積に比して、非膨張面積が約5〜約15%変わる。別の態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの非膨張表面積に比して、非膨張面積が約15〜約25%変わる。別の態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの非膨張表面積に比較して、非膨張表面積が約25〜約35、約35〜約45%、約45〜約55%、約55〜約65%、約65〜約75%、約75〜約85%、約85〜約95%、約95〜約105%、約105〜約110%、約110〜約115%、約115〜約85%、約85〜約100%、約100〜約125%、約125〜約150%、約150〜約175%、約175〜約200%、約200〜約225%、約225〜約250%、約250〜約275%、約275〜約300%、約300〜約325%、約325〜約350%、約350〜約400%、約400〜約450%、約450〜約500%、約500〜約600%、約600〜約700%、約700〜約800%、約800〜約900%、約900〜約1000%、又は1000%以上変わる。
【0039】
さらに別の態様では、セルは、食品の周縁の周りに設けられて、マイクロ波加熱の際にセルが食品の周縁に沿って膨張し、食品の両側に焦げ目を付けるようにする。別の態様では、セルは食品の下に且つその周りに設けられる。食品の下に位置するセルは或る高さまで膨張することができ、食品の周縁に隣接するセルは第1の高さよりも高いか又は低い第2の高さまで膨張することができる。さらに別の態様では、セルは個々の食品を収容することができる1つ又は複数のキャビティを形成するように配列され得る。この態様及び他の態様では、サセプタ材料は選択的に、セルの膨張の際に食品の表面と近接又は密接することで、所望の度合いの焦げ目付け及びかりかりとした焼き上げを行う。
【0040】
さらなる例が図18〜図22において提供される。便宜上、食品及びパッケージは、本明細書では、頂部、底部、及び側部を有するものとして説明される。多くの例では、パッケージ又は食品の頂部、底部、及び側部は食品が置かれる一表面及び見る者の視野に相対している。頂部、底部、又は側部の参照は、本発明の範囲に関していかなる特定の限定も与えることを意味するものではなく、本発明の特徴を説明するための参照を容易に行うものにすぎないことに理解されたい。
【0041】
図18、図19を参照すると、可変に膨張するセル212を有する断熱材210のシート200が提供されている。シート200は、可変に膨張するセル212の4つの構成214を画定している。シート200は、図1〜図3に示す層と同じ構成を含むが、膨張可能なセル212を画定している接続パターンの形状は均一ではない。可変膨張性セル212の各構成214について、幾分円形の形状を総じて画定するセル212の第1の組216は、幾分輪の形状を総じて画定する大きい方のセル212の第2の組218によって取り囲まれる。セル212は、所望に応じて楕円、正方形、又は六角形等の任意の形状とすることができる。
【0042】
図18のセル212の4つの構成214それぞれは、底面及び両側面を所望に焦げ目付き及びかりかりとした焼き上がりにされる、ピザ、ポットパイ、又は任意の食品等の円形の食品220とともに用いることができる。このようにするために、食品220をシート200上に置いて、食品220の底面224がセル212の第1の組216にほぼ集中するようにする。次に、食品220の周縁226をセル212の第2の組218の内縁222と位置合わせする。かかる4つの食品220を可変膨張性セル212の4つの構成214それぞれに配置し、所望であれば、パッケージ又は他の構造を形成するのに用いることができる。シート200又はシート200を用いるパッケージがマイクロ波エネルギに晒されると、第1の、セル212の内側の組216が食品220の底面224に対して上方に隆起する。セル212の外側の組218は、食品220の周縁226に対してセル212の第1の組216よりも高く隆起する。
【0043】
所望であれば、可変セル212を有するシート200を用いるパッケージは、板紙又は他のタイプのカバー228を有する。カバー228は、サセプタ又はアンテナ等のマイクロ波相互作用材料を有していてもいなくともよい。さらに、縦の仕切り(図示せず)を設けて、セル構成との食品の適切な位置合わせの維持を行ってもよい。
【0044】
この態様及び他の態様では、シートは、マイクロ波能動素子又はサセプタを有することができる。サセプタは、平坦であってもよく、連続的であってもよく、又はパターン化していてもよく、且つ/又は厚いアルミニウムパッチ等の遮蔽要素又は疑似遮蔽要素と組み合わせて配置されてもよい。さらに、個々のセルは、食品のカスタム加熱、焦げ目付け、及びかりかりとした焼き上げを行うのにさらに役立つことができる、パターン化したマイクロ波相互作用機能又はサセプタを設けてもよい。同様に、セル構成間の領域は、適切な熱分布に必要又は所望とされるような要素のいずれか1つ又は複数を有してもよい。
【0045】
図20は、それぞれが図18に示すのと同じ可変セル構成214を有する、材料210の2つのシート200a、200bを用いる例示的な一パッケージを示す。食品220は、図18及び図19に関して上述したのと同じようにして、第1のシート200aに置かれる。第2のシート200bは、セル212の第1の組216bのほぼ円形の形状が基本的に食品220の頂面230の上に中心付けられるように食品220の上に置かれ、セル212の第2の組218bは、食品220の周縁226に隣接して配列される。
【0046】
図20に示すように、マイクロ波エネルギに晒されると、第1のシート200aのセル212は、図18及び図19に関して上述したのと同じようにして上方に隆起する。したがって、セル212の第1の組216aは食品220の底面224と係合し、セル212の第2の組218aは、食品220の外周226に対して上方に膨出する。第2のシート200bでの膨張したセル212は実質的に、第1のシート200aの鏡像であるが、他の構成も意図される。セル212の内側の組216bは、食品220の頂面230と係合するように下方に膨張し、外側のセル218bは、食品220の外周226と係合するように下方に膨出する。したがって、2つのシート200a及び200bは、食品220を完全に又はほぼ完全に取り囲むように協調して作用する。このようにして、食品220の全ての又はほぼ全ての側面が、膨張したセル212により断熱されるとともにそれらセル212と接触する。かかるシート又はパッケージは、食品の全表面に焦げ目を付けることが望ましい場合に用いることもできる。
【0047】
可変サイズ又は可変に膨張可能なセルシートを有する各種パッケージ構成が、本発明により意図される。一態様では、膨張可能なセルシートは、折畳みカートンの底部パネル及び頂部パネルに配置される。別の態様では、膨張可能なセルシートはパウチ又はスリーブに接着される。さらに、可変セルを有するシートには、本明細書に記載されるように活性化可能な接着剤が設けられてもよい。
【0048】
本発明の別の態様によれば、可変セル構成を有するシート又はパッケージを用いて食品を包み及び搬送することができる。いくつかの食品は、特に冷凍状態では非常に崩れやすく、分配、出荷、及び取り扱いの通常の応力で損傷を受ける可能性がある。製品をよりしっかり保持するために形成された構成要素を有する熱形成プラスチックトレーを設けることが既知である。しかしながら、これらのトレーは通常、マイクロ波による焦げ目付け及びかりかりとした焼き上げのためのサセプタ機能を提供することができない。したがって、この態様によれば、シート又はパッケージはマイクロ波エネルギに晒されてセルを膨張させ、出荷中に食品を所定位置に保持する。シート又はパッケージは、中に食品(単数又は複数)を有したまま又は食品(単数又は複数)を有さない状態で、1〜約15秒間、例えば2〜10秒間晒されることができる。このようにする際、セルは膨張し、内部に含まれる食品(単数又は複数)の支持及び保護を行うことができる。
【0049】
図21は、本発明による例示的な一出荷及び調理用パッケージ又はカートン250を示す。パッケージ250は、パッケージ250の底部252に接着されるか又は挿入される可変セル212を有するシート200を有する。食品220を装填する前に、シート200を有するパッケージ250がマイクロ波エネルギに一時的に晒され、これにより、可変セル212の初期の膨張が引き起こされる。次いで、上述したように食品(図示せず)を中に置き、膨張した可変セル212で食品(図示せず)を拘束及び保護した状態でパッケージ250を閉じる。所望であれば、次いで、パッケージ250を再びマイクロ波エネルギに晒してセル212をさらに膨張させ、食品(図示せず)の形状にさらにぴったりと合うようにさせてもよい。代替的に、膨張していないシート上又はパッケージ内に食品を整合させて置き、次いで、この食品をマイクロ波エネルギに一時的に晒して、セルを部分的に又は完全に膨張させることができる。ユーザによる加熱後、パッケージ250を開いて、損なわれずに適正に調理された個々の食品(図示せず)を取り出す。
【0050】
別の例示的なパッケージが図22A及び図22Bに示されている。パッケージ260は、トレー262とタブ266を有する蓋264とを有する。開く前(図22A)に、蓋264でトレー262及び中の食品(図示せず)を覆い、タブ266をパッケージ260の前面パネル268に対して取り外し可能にシールすることができる。食品(図示せず)を加熱する準備が整うと、タブ266を上に引くことによってパッケージ260を開く。必要又は所望であれば、通気穴272又は他の通気特徴部(図示せず)を前面パネル268に設けることができる。
【0051】
所望であれば、蓋を、縁274a及び274bに沿って又は近接して位置する穿孔(図示せず)に沿って後方に引くことができる。蓋264の内表面276は、断熱材料278を有してもよく、本明細書中に記載されるようなサセプタ層を有しても有さなくともよい。断熱材料278は、酸素バリヤ層、可変サイズ及び/又は可変に膨張するセル、部分的に膨張したセル、又は本明細書中に開示されるとともに本明細書によって意図されるいくつかの他の特徴を有してもよい。開いた後でパッケージ260を再び閉じるには、タブ266を対応するスロット280と係合させて、蓋264を所定位置に固定する。しかしながら、タブ266を固定する他の手段も本明細書によって意図される。
【0052】
所望であれば、さらなる断熱材料278をパッケージの1つ又は複数の内表面上、例えば底部の内表面288上に設けて、食品の加熱、焦げ目付け、及びかりかりとした焼き上げを向上させるか、又は、食品とトレーの底面及び電子レンジの底部との間にさらなる断熱を行ってもよい。
【0053】
本発明のこの態様によるパッケージは、多数のタイプの食品の包装、搬送、及び調理に適したものとすることができる。例えば、パッケージは、フレンチフライ等の不揃いな形状の食品に対して用いることができ、また、上記で説明したセルのような可変に膨張するセル、下記で説明するセルのような予め膨張したセル等、本明細書中に開示される他の特徴を組み込むことができる。
【0054】
IV. 自己形成型の壁を形成する断熱材料及びトレー
本発明の別の態様によれば、電子レンジ用トレーが提供される。トレーは初めは平坦であるが、マイクロ波エネルギに晒されると、トレーの1つ又は複数のフラップ又は縁が上方に折り曲がってトレーにほぼ垂直なフラップを形成する。フラップは、トレーを強化するとともに支持する役割を果たす。さらに、フラップは、マイクロ波能動素子と組み合わせる場合、トレー内の食品の両側の焦げ目付け及びかりかりとした焼き上げを向上することができる。
【0055】
図23及び図24は、本発明による例示的な一電子レンジ用トレー300を示す。トレー300は、板紙又は他の適した材料から形成された支持体302を有し、この支持体302に部分的に接着又は固着される断熱材料304の少なくとも1つの層を有する。断熱材料304は、加熱すべき食品(図示せず)にサセプタフィルムが面するように配置される。トレー300は、折り曲げられていない位置にある4つの自己形成型のフラップ306a、306b、306c、及び306dを有する。フラップ306a、306b、306c、及び306dは、支持体302と一体となっていてもよく、又は支持体302に接着若しくは接合されてもよい。フラップ306a、306b、306c、及び306dは、支持体302の1つ又は複数のコーナ320にカットアウト318によって画定されることができる。一態様では、フラップ306a、306b、306c、及び306bと位置合わせされる断熱材料304a、304b、304c、及び304dが支持体302に接着され、残りの断熱材料304eは支持体302上に配置されるが、支持体302に接着又は固着されない。
【0056】
図25は、食品312が上に置かれている状態の、図23のトレー300を示す。マイクロ波エネルギに晒されると、断熱セル310が膨張し、それにより断熱材料304の全表面積が収縮する。断熱材料304はトレー300のフラップ306a、306b、306c、及び306dにしか接着されないため、図26に示すように、断熱材料304の収縮により、フラップ306a、306b(図示せず)、306c、及び306d(図示せず)が食品312の方へ引き寄せられる。このように、トレー300は、マイクロ波エネルギに晒されると壁324を自己形成することを特徴とする。膨張したセル310は、マイクロ環境から食品312を断熱し、サセプタ層とともに用いる場合は、食品312の底面314及び両側面316を焦げ目付き且つかりかりとした焼き上がりにする。
【0057】
フラップ306a、306b、306c、及び306dを折り曲げやすくするために、所望の折り線にスコア線322、凹み、又は穿孔(ミシン目)を設けることも可能である。壁324は、支持体302に対してほぼ横断方向にあり、トレー300を堅固にし、その撓みを最小限にとどめる役割を果たす。したがって、トレー300が電子レンジから取り出されると、食品がトレー300からこぼれたり落ちたりする可能性が低い。
【0058】
図27及び図28は、本発明による別の例示的なトレー300を示す。トレー300は、板紙又は他の適した材料から形成された支持体302を有し、この支持体302に部分的に接着又は固着される第1の層の断熱材料304、及び第1の層の断熱材料304に部分的に接着又は固着される第2の層の断熱材料308を有する。断熱材料308は、加熱すべき食品(図示せず)にサセプタフィルムが面するように配置される。トレー300は、折り曲げられていない位置にある4つの自己形成型のフラップ306a、306b、306c、及び306dを有する。フラップ306a、306b、306c、及び306dは、支持体302と一体となっていてもよく、又は支持体302に接着若しくは接合されてもよい。一態様では、フラップ306a、306b、306c、及び306bと位置合わせされる断熱材料304a、304b、304c、及び304dは支持体302に接着され、残りの断熱材料304eは支持体302上に配置されるが、支持体302に接着又は固着されない。同様に、フラップ306a、306b、306c、及び306bと位置合わせされる断熱材料308a、308b、308c、及び308dは、第1の層の断熱材料304の対応する部分304a、304b、304c、及び304dに接着されるが、断熱材料304全体には接着又は固着されない。
【0059】
図29は、食品312が上に置かれている状態の、図27のトレー300を示す。マイクロ波エネルギに晒されると、断熱セル310が膨張し、それにより断熱材料304の全表面積が収縮する。断熱材料304及び308はトレー300のフラップ306a、306b、306c、及び306dにしか接着されないため、図30に示すように、断熱材料304及び308の収縮により、フラップ306a、306b(図示せず)、306c、及び306d(図示せず)が食品312の方へ引き寄せられる。このように、トレー300は、マイクロ波エネルギに晒されると壁324を自己形成することを特徴とする。膨張したセル310は、マイクロ環境から食品312を断熱し、サセプタ層とともに用いる場合は、食品312の底面314及び両側面316を焦げ目付き且つかりかりとした焼き上がりにする。
【0060】
上述したように、フラップ306a、306b、306c、及び306dを折り曲げやすくするために、所望の折り線にスコア線322、凹み、又は穿孔(ミシン目)を設けることも可能である。壁324は、支持体302に対してほぼ横断方向にあり、トレー300を堅固にし、その撓みを最小限にとどめる役割を果たす。したがって、トレー300が電子レンジから取り出されると、食品がトレー300からこぼれたり落ちたりする可能性が低い。
【0061】
V. 酸素バリヤを有する電子レンジ用断熱材料
本発明の別の態様によれば、酸素バリヤを有する電子レンジ対応材料及び該材料から形成されるパッケージが提供される。かかる材料又はパッケージは、パッケージ内に置かれている食品を長期保存し得る。さらに、食品を収容するとともに搬送するのにパッケージを用いることができる。各種層及び形状を有する多くの材料及びパッケージが本明細書により意図される。
【0062】
任意の適した酸素バリヤ材料を本発明に従って用いることができる。適し得る材料の例としては、ポリ塩化ビニリデン(PVdC)、エチレンビニルアルコール(EVOH)が挙げられるがこれらに限定されず、DuPont DARTEK(商標)ナイロン66フィルムを、PVdC及びEVOHに関して説明した各種構成を含む各種の方法に適用してもよい。DuPont Dartek(商標)ナイロン66フィルムは、高融点及び優れた酸素バリヤ特性を有する。
【0063】
酸素バリヤ材料は、本明細書中で説明したそれらの材料が挙げられるがそれらに限定されないいずれの適した断熱材料にも組み込むことができる。通常、断熱材料は複数の層を有する。例えば、電子レンジ用断熱材料は、金属層(アルミニウム等)がコーティングされているか又は設けられている外側のPET層、及びPET層に接着される紙層又は板紙層を有することができ、それにより、金属層がPET層と紙層との間に配置されるようになっている。通常、食品は外側のPET層に隣接する材料の上に置かれる。断熱材料は、接着剤の構成又はパターン、例えば、紙層と第2のPET層との間の格子パターンによって画定される膨張可能なセルを有する。上に詳述したように、セルはマイクロ波エネルギに晒されると膨張して、断熱特徴を呈するとともにサセプタを食品に近接させる。
【0064】
酸素バリヤ材料は、材料の層間の多数の考えられる場所に組み入れられてもよい。図31〜図33は、酸素バリヤ502を有する断熱材料500の例示的な各種構成を示す。例示的な電子レンジ用断熱材料500は、第1のPET層504及び金属層506を有し、これらの層がともにサセプタ層508を画定している。サセプタ層508は、接着剤518又は他の手段を用いて紙層又は板紙層510に接着又は固着される。紙層510は、接着剤516を用いて或るパターンで第2のPET層512に接着されるか、又は他の場合では接合され、それにより、膨張可能なクローズドセル514を画定する。図31では、酸素バリヤ層502は紙層510と第2のPET層512との間に施される。図32では、酸素バリヤ層502は第1のPET層504の上に設けられる。図33では、酸素バリヤ層502は第1のPET層504と紙層510との間に位置付けされる。別の態様(図示せず)では、酸素バリヤ層502は、紙層510の片側面又は両側面に設けられてもよい。可能な各種構成を図示し、本明細書中で説明しているが、層の他の可能な構成及び配置も本発明により意図されることを理解されたい。
【0065】
酸素バリヤを有する電子レンジ用断熱材料は、シール可能なパッケージ又は構成で提供される。このような例示的な一構成では、食品をパッケージに挿入した後、パッケージは、パッケージ内の酸素を追い出すために窒素及び二酸化炭素等のガス又はガス混合物を流入されて密封される。酸素バリヤは、パッケージ内に酸素の再入を遅らせる又はなくすのに役立つ。かかるパッケージは、中に収容されている食品の酸化及びその食品上での好気性菌の増殖を減らし、したがって品質の劣化を減らすのに役立ち得る。
【0066】
VI. 熱機械装置を用いる電子レンジ用断熱構造の形成
本明細書において開示される又は本明細書により意図される本発明の各種態様は、膨張可能なクローズドセルを有する断熱材料の使用を含む。本発明の別の態様によれば、断熱材料のクローズドセルは断熱材料の1つ又は複数の層を熱機械的に接合することによって形成される。
【0067】
熱機械的接合は、熱機械装置、インパルスシーラー、超音波接合装置、ヒートバー、若しくは任意の同様な装置、又は所望のセルパターンで構成されるそれらの組み合わせを用いて形成され得る。通常、インパルスシーラーは、電気パルスを流されてシールを形成するニクロムワイヤ又はベンドを有する。超音波接合装置は、通常は超音波領域にて高周波振動を用いて熱機械的接合を生成する。一態様では、この接合装置は、或る構成の材料層に押し付けられるか又は隣接して展開されて、層の部分間に或る接合パターンを形成する。この接合パターンは、マイクロ波エネルギ、それによって生じる熱、及び/又はマイクロ波エネルギに晒されることによるセル内のガスの膨張を受けると膨張する複数のクローズドセルを画定する。
【0068】
図34は、例示的な一断熱材料600を示す。この例では、第1の層602はPETフィルムであり、第2の層604は金属であり、これらの層はともにサセプタ606を画定する。第3の層608は紙又は板紙であり、これらは、接着剤又は他の手段を用いてサセプタに接着又は固着され得る。適し得る紙の一例は、約40Ib/連の秤量を有する紙等、或る程度可撓性がある寸法安定性の軽量の紙である。第4の層610は、紙層608に隣接した、ヒートシール可能な非晶質PET(APET)コーティング640を片側面に有するPET透明フィルムである。
【0069】
図35は、複数の接合要素612を有する図34の材料を示す図である。本明細書中で用いる場合、用語「接合要素」には、PETサセプタフィルム、透明フィルム、及び紙の層間、又は他の電子レンジ用断熱材料の層間に熱機械的接合を形成することができる、熱機械装置、インパルスシーラー、超音波又は音波接合要素、ヒートバー等が含まれる。図36を参照すると、接合要素612が材料層600に押圧されている。接合要素612が層と接触する場合、材料の層間のAPETを軟化させることによって接合又はシール642が形成される。図37及び図38に示されるように、接合されない領域644では、材料の層は、紙層608とPET透明フィルム層610との間にオープンスペース614を画定する。したがって、この態様では、クローズドセルは、上述のように接着剤を或るパターンで塗布することによってではなく、セルの周縁を選択的にシールすることによって形成される。
【0070】
図39及び図40は、マイクロ波エネルギに晒されると膨張する1つ又は複数のクローズドセル(図示せず)を有する容器632をプレス成形するのに用いられる、複数の接合要素612を備える工具すなわちダイ620を示す。工具620は、容器の内側部すなわち凹部を形成する上パンチすなわち「雄」部622を有する。工具620はさらに、容器の外側部すなわち凸部に対応する下キャビティすなわち「雌」部624を有する。工具620のパンチ622及びキャビティ624はいずれも接合要素612を有する。接合要素612は、互いに位置合わせして配置され、それにより、工具620が閉じて容器を形成するときに上パンチ部622の接合要素612が下キャビティ部624の接合要素612と位置合わせするようになっている。代替的に、接合要素612は、工具620のパンチ部622又はキャビティ部624のいずれか(それらの両方にではない)にしか有されていなくてもよい。さらなる別の代替形態では、接合要素612はパンチ部622及びキャビティ部624に用いられるが、必ずしも位置合わせしている必要はない。接合要素612は、パンチ622の外表面628及びキャビティ624の外表面630と同一平面にあってもよく、又は接合要素612は、それぞれパンチの外表面628及びキャビティの外表面630に対してわずかに高くなるように配置されてもよい。接合要素612の配置及び工具620の構成は、容器の形状、並びに断熱セルの形状、サイズ、数、及び配列等、各種要因に応じて決まるであろう。
【0071】
一態様では、容器は、図35に示すもののような各種基材層600から形成される。このように形成するために、層は上パンチ622と下キャビティ624との間に配置される。次いで、工具620が閉じられることで、膨張可能なセルを有する断熱材料になるように層が形成される。同時に、断熱材料は容器632になるように形成される。
【0072】
別の態様では、容器は、本明細書中で示し説明したような予め成形された膨張可能なセルを有する電子レンジ用断熱シートから形成される。膨張可能なセルを有する断熱材料は上パンチ622と下キャビティ624との間に配置される。次いで、工具が閉じられることで、容器になるように断熱材料が形成される。
【0073】
図41〜図43は、本発明に従って形成され得る例示的な一容器632を示す。工具620の上パンチ622及び下キャビティ624では、接合要素612は格子パターンを画定してプレート632上に或るパターンのクローズドセル634を形成する。キャビティ624は、容器632の外表面を画定するように成形される。パンチ部622は、容器632の内表面を画定するように成形される。
【0074】
図44は、本発明に従って形成され得る代替的な容器632の一例である。この例では、工具は概して正方形のパンチ及びキャビティ構成(図示せず)を有する。
【0075】
VII. 食品を包装する方法
本発明の別の態様によれば、食品を電子レンジ用断熱材料のスリーブ内に包装する方法及びプロセスが提供される。所望であれば、包装された食品はさらに印刷フィルムでオーバラップされてもよい。
【0076】
図45を参照すると、本発明による例示的な一プロセスが図示されている。移動面700は、ローラ706により各端で支持されている1つ又は複数の連続ベルト702及び704を有する。第1の電子レンジ用断熱材料の連続ロール708がベルト面700上に巻き出される。食品710が電子レンジ用断熱材料ウェブ708上に置かれる。第2の電子レンジ用断熱材料連続ロール712が、第1の材料の連続ウェブ708上で支持されている食品710の上に巻き出される。したがって、断熱材料は食品710の底面及び頂面に沿って提供される。一態様では、2つの材料ウェブ708及び712は幅が概ね等しく、この幅は(搬送方向に対して横断方向に測定した場合)食品710の幅よりも小さい。このような寸法関係により、食品710の端718a及び718bのわずかな部分が露出した状態で、2つの開端716a及び716bを有するスリーブ714を形成しやすくなる。しかしながら、いずれものサイズの断熱材料ウェブ又は他の材料ウェブを提供することができる。例えば、1つの開端を有するポケットを形成する構成を提供すること、又は食品を取り囲むことが十分可能なポケットを提供することができる。
【0077】
図46及び図47を参照すると、包装された食品710が一体型ヒートシール及び切断作業部720に進んでいる。ヒートシール及び切断工具722は、外側ヒートシール工具724及びこの外側ヒートシール工具724と同軸に整列する内側ブレード726から成る。ヒートシール724及び切断工具722は一体型で示されている。しかしながら、所望であれば、ヒートシール機能及び切断機能は分離されてもよい。ヒートシール及び切断工具722の作動の際に食品710を支持するために、プレート728が提供される。食品710は、食品710の前縁730がヒートシール及び切断工具722の真下ではなくそれに隣接して配置されるように平坦なプレート728の上を逐次(incrementally)移動する。図45に示すように、材料ウェブ708及び712は隣接した食品710間で係留している。
【0078】
次に図47を参照すると、ヒートシール及び切断工具722が作動位置に示されている。作動すると、ヒートシール部724が上の材料ウェブ712に押し付けられ、上の材料ウェブ712を下の材料ウェブ708に下方に押圧する。ヒートシール工具724はプレート728にも下方に押圧する。プレート728と係合すると、ヒートシール工具724が励起して第1の断熱材料ウェブ708と第2の断熱材料ウェブ712との間に熱機械的接合等のシール732を形成する。ヒートシール工具がウェブ間にシールを形成するであろう領域内に、非晶質又は活性化可能な接着剤(図示せず)を設けることも可能である。
【0079】
代替的な構成(図示せず)では、プレート728を第2のヒートシール工具で代替することができる。このような構成では、第2のヒートシール工具は、ヒートシール及び切断工具の第1のヒートシール工具と対照するものとすることができ、作動時に、2つのヒートシール工具が協調して作動して第1の断熱材料ウェブ及び第2の断熱材料ウェブ間にシールを形成するようになっている。一態様では、ヒートシール工具の面は、ブレードを受容する形状とすることができ、それにより、第2のヒートシール工具との直接接触を防止する。例えば、第2のヒートシール工具の面は湾曲状、ノッチ付き、スロット付き、又は第1のヒートシール工具と第2のヒートシール工具との間の接続面を越えて延びるブレードの部分を受容するように構成される他のものとすることができる。所望であれば、ブレードは、作動の際にヒートシール及び切断工具のハウジングから延びることができる。
【0080】
図46を再び参照すると、ヒートシール及び切断工具722が上方位置にあるとき、工具の切断部726は工具722の内部に後退していることができる。反対に、工具722が作動すると、ブレード726は工具722から延びる。図47に示すように、ブレード726が、接合されているウェブ708及び712に下方に押し付けられると、食品710間に分離線760が形成される。分離線760は、ヒートシール領域の中心線にほぼ沿って位置し、各食品の周りのラップは無傷のままであるようになっている。
【0081】
図47から、第1の食品710aがプレート728の入口部734における第1のベルト730の端に位置し、第2の食品710bがプレート728の出口部736における第2のベルト704の端に位置していることが分かる。第1の食品710aは、ベルト702及び704の次の移動の際に第2の食品710bの位置に進むことになる。第2の食品710bを覆っているウェブ708及び712の前縁740は、ヒートシール及び切断工具722の前回の作動の際に切断されてヒートシールされている。現時点の位置でのヒートシール及び切断工具722の作動の際、第1の食品710aのウェブ708及び712の前部742がヒートシールされ、第2の食品710bのウェブ708及び712の後部744がヒートシールされる。ブレード726がウェブ708及び712を切り離すと、第1の食品710aは電子レンジ用断熱材料のスリーブ714を完全に処理する。所望であれば、電子レンジ用断熱材料スリーブ714を有する食品710を、第2のベルト704に沿って包装作業部746(図45)に送って、印刷フィルムでのフォームシールオーバラップを受けさせてもよい。図48及び図49は、スリーブ714及びオーバラップ748を有する食品710を示す。
【0082】
VIII. 再構成可能な断熱蓋を有するパッケージ
図50〜図52に示す本発明のさらに別の態様によれば、下側に折り込む断熱蓋802を有するパッケージ800が提供されている。蓋802は、一辺806に沿った折り線804、タブ808、又は反対側の辺810に沿ったクロージャ若しくはシール手段を有する。蓋802は、本明細書中に記載されているもののような、サセプタ層を有するか又は有していない断熱材料832を有し得る内表面820を有する。断熱材料は、酸素バリヤ層、可変サイズ及び/又は可変に膨張するセル、部分的に膨張したセル、或いは、本明細書中に開示されるか又は本明細書によって意図される多くの他の特徴を有し得る。
【0083】
開かれる前(図50)では、蓋802はトレー812及びその中の食品(図示せず)を覆っており、タブ808は、パッケージ800の前パネル822に取り外し可能にシールされることができる。開いた後でパッケージ800を再び閉じるには、タブ808を対応するスロット816と係合させて蓋802を所定位置に固定する。しかしながら、タブ808の他の手段も本明細書により意図される。
【0084】
図51及び図52に示すように、食品814が加熱される準備が整うと、パッケージ800を開き、蓋802をトレー812の下側に折り込む。タブ808は、第2のスロット(図示せず)、又は底面818の外側に沿った他の保持構造部と係合する。このようにすることにより、蓋802はトレー812の底面818と電子レンジの底部又はガラストレー(図示せず)との間に断熱層を形成する。蓋802により提供されるさらなる断熱は、周囲に対する熱損失を防止することによってトレー812内での食品814の調理を向上させる。
【0085】
所望であれば、さらなる断熱材料830をパッケージの1つ又は複数の内表面に設けて、食品とトレーの底面及び電子レンジの底部との間にさらなる断熱を提供することができる。また、下側に折り込まれた位置での蓋とトレーの底面との間にさらなる分離を提供する、蓋表面に沿ったスペーサを提供することもできる。また、通気穴824を提供することもできる。
【0086】
本発明の上記の詳細な説明に鑑みて、本発明は広範の実用及び用途に用いることができることを当業者は容易に理解するであろう。本明細書中で説明したもの以外の本発明の多くの適合物、及び多くの変形物、変更物、並びに等価な構成は、本発明の主旨又は範囲から逸脱することなく、本発明及びその上記の詳細な説明から明らかであるか、又は本発明及びその上記の詳細な説明によって適正に示唆されるであろう。
【0087】
本発明を具体的な態様に関して詳細に本明細書において説明してきたが、この詳細な説明は、本発明の例示的な例にすぎず、本発明の十分且つ実施可能な開示を提供する目的のためになされているにすぎないことを理解されたい。本明細書中に記載の詳細な説明は、本発明を限定するものとして、又は本発明のいずれものそのような他の実施形態、適合物、変形物、変更物、及び等価の構成を排除するものとして解釈されず、またそのように意図されない。したがって、方向についてのすべての言及(例えば、上、下、上向き、下向き、左、右、左側、右側、頂部、底部、上方、下方、垂直、水平、時計回り、及び反時計回り)は、読み手による本発明の理解に役立たせる明示目的のために用いているにすぎず、特に、本発明の位置、向き、又は使用に関して限定をもたらすものではない。結合についての言及(例えば、取り付けられた、接合された、接続された等)は、要素どうしの接続と要素間の相対運動との間の中間部材として広く解釈されるとともにその中間部材を含み得る。したがって、かかる結合基準は、2つの要素が直接接続して互いに固定関係になることを必ずしも示唆するものではない。したがって、本発明は添付の特許請求の範囲及びその等価物によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1A】本発明に従って用いることができる電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図1B】図1Aの電子レンジ用断熱材料の斜視図である。
【図1C】マイクロ波エネルギに晒された後の、図1Aの電子レンジ用断熱材料の斜視図である。
【図1D】本発明に従って用いることができる代替的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図2】本発明の一態様による、本発明に従って用いることができるさらに別の代替的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図3】本発明の一態様による、本発明に従って用いることができるさらに別の代替的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図4】本発明による、活性化可能な接着剤部を有するマイクロ波材料シートの斜視図である。
【図5】食品が配置されている状態の、図4のシートの斜視図である。
【図6】食品の上にシートの一部が折り畳まれている状態の、図5のシートの斜視図である。
【図7】かかるシートの第1の部分の上にシートの第2の部分が折り重なっており、それによりスリーブを形成している状態の、図4のシートの斜視図である。
【図8】図7のシートの別の斜視図である。
【図9】図8の線9−9に沿って切り取られたシートの断面図である。
【図10】マイクロ波エネルギに晒された後の、図7のシート及び食品の斜視図である。
【図11】図10の線11−11に沿って切り取られたシートの断面図である。
【図12】食品が上に置かれている状態の、本発明の一態様による活性化可能な接着剤部を有するマイクロ波材料シートの斜視図である。
【図13】食品の上にシートの一部が折り畳まれている状態の、図12のシートの斜視図である。
【図14】食品の周りにポケットを形成するように食品の上にシートの第2の部分が折り畳まれている状態の、図13のシートの斜視図である。
【図15】食品が上に置かれている状態の、本発明による活性化可能な接着剤部を有するマイクロ波材料シートの斜視図である。
【図16】食品の上にシートの一部が折り畳まれている状態の、図15のシートの斜視図である。
【図17】食品の周りにポケットを形成するように食品の上にシートの第2の部分が折り畳まれている状態の、図16のシートの斜視図である。
【図18】本発明による、可変配列された複数の断熱性膨張セル構成を用いるパッケージの上面図である。
【図19】図18の線19−19に沿って切り取られたパッケージの断面図である。
【図20】本発明による、相補的な可変に膨張するセル構成を用いるパッケージの断面図である。
【図21】図18のパッケージの斜視図である。
【図22A】閉位置にある、内部の少なくとも一部に断熱材料を有するパッケージの斜視図である。
【図22B】開位置にある、内部の少なくとも一部に断熱材料を有するパッケージの斜視図である。
【図23】折り畳まれていない位置にある4つの自己形成型壁を有する1つの例示的な電子レンジ用トレーの斜視図である。
【図24】図23のトレーの分解図である。
【図25】マイクロ波エネルギに晒される前の、図23のトレーの断面図である。
【図26】マイクロ波エネルギに晒された後の、図23のトレーの断面図である。
【図27】折り畳まれていない位置にある、4つの自己形成型フラップを画定している代替的な電子レンジ用トレー構造の斜視図である。
【図28】図27のトレーの分解図である。
【図29】マイクロ波エネルギに晒される前の図27のトレーの断面図である。
【図30】マイクロ波エネルギに晒された後の図27のシートの断面図である。
【図31】本発明による、酸素バリヤを有する1つの例示的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図32】本発明による、酸素バリヤを有する別の例示的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図33】本発明による、酸素バリヤを有するさらに別の例示的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図34】1つの例示的な電子レンジ用断熱材料を形成するのに用いられる層の断面図である。
【図35】層間の接合パターンを画定するように複数の熱機械装置が配置されている状態の、図34の層の断面図である。
【図36】クローズドセルを画定するように熱機械装置が層に押し付けられている状態の、図35の材料及び装置の断面図である。
【図37】熱機械装置を用いての処理後の電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図38】層間の接合を示す、図37の断面の詳細図である。
【図39】開位置にある、容器形態をプレス成形するようになっている工具の断面図である。
【図40】閉位置にある、図39の工具の断面図である。
【図41】図39及び図40の工具によって成形された容器の斜視図である。
【図42】図41の線42−42に沿って切り取られた容器の断面図である。
【図43】図42の容器の一部の拡大図である。
【図44】一体型熱機械的接合要素を有する工具により成形された代替的な容器形状の斜視図である。
【図45】本発明による、食品を囲む電子レンジ用断熱材料スリーブを形成する1つの例示的な工程の斜視図である。
【図46】開位置にある、図45の線46−46に沿って切り取られたヒートシール及び切断工具の断面図である。
【図47】作動位置にある、図45の線47−47に沿って切り取られたヒートシール及び切断工具の断面図である。
【図48】図45の線48−48に沿って切り取られた、ラップされた食品の断面図である。
【図49】図48の線49−49に沿って切り取られた、ラップされた食品の断面図である。
【図50】閉位置にある、本発明の一態様による、断熱蓋が下側に折り込まれている状態のパッケージの斜視図である。
【図51】開位置にある、図50のパッケージの別の斜視図である。
【図52】蓋がトレーの下側に折り曲げられている状態の、図50及び図51のパッケージの別の斜視図である。
【技術分野】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、食品調理の分野に関し、特に、電子レンジで食品を調理するのに使用することができる材料及び構造に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2004年2月9日出願の米国特許仮出願第60/543,364号(その全体が参照により本明細書に援用される)の優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
[発明の背景]
電子レンジは一般的に、食品を迅速且つ効果的に調理するのに用いられる。電子レンジの調理性能を最適にするために、マイクロ波の食品との相互作用の遮断、向上、誘導を行うように、また、他の場合ではその相互作用に影響を与えるように、様々な食品パッケージ構造が開発されている。
【0004】
食品の外側を焦げ目付きにするか又はかりかりに焼き上げることを望む場合、食品はサセプタを含む容器に置かれる。サセプタは通常、比率を変えるのにマイクロ波エネルギを吸収、反射、及び伝達する、金属等のマイクロ波エネルギ相互作用材料を含む。焦げ目付きにすべき表面はサセプタに近接して置かれる。サセプタは、マイクロ波エネルギを吸収し、熱を食品に伝達して、表面を焦げ目付き且つかりかりに焼き上げやすくする。さらに、マイクロ波エネルギの一部が食品の内側に伝達される。
【0005】
サセプタの多数の構成、形状、及びサイズが当該技術分野において既知である。サセプタの構造、マイクロ波エネルギに晒される時間、焦げ目付き且つかりかりに焼き上げる所望の度合い、及び他の要因に応じて、サセプタを食品と密接又は近接させることができる。したがって、サセプタを有する材料又はパッケージを用いて、食品を調理し、従来のフライ、ベーキング、又は網焼きと同様にして食品の表面を焦げ目付きにするか又はかりかりに焼き上げることができる。
【0006】
サセプタを用いることができる1つの特定の食品パッケージ構造は、パッケージ材料の層間に形成されるクローズドセルを含む。マイクロ波エネルギに晒されると、セルは膨張して、パッケージ内の食品をマイクロ波環境から断熱する膨張セル(inflated cell)を形成する。膨張可能なセルを提供する電子レンジ用パッケージ材料の一例は、「Insulating Microwave Interactive Packaging」と題する同時係属中の公開国際出願PCT/US03/03779(参照により本明細書に援用される)に記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらの利点にもかかわらず、電子レンジ調理には多くの課題が残っている。例えば、電子レンジから大きな物体を取り出すことは、適切に支えられなければ困難となりかねない。ピザを支える平坦なトレーは、一方の側だけに沿って把持されてレンジから持ち上げられると、斜めになり、ピザを滑り落としてしまいかねない。さらに、多くのパッケージは形状が決まっているため、食品の表面を焦げ目付き又はかりかりに焼き上げるのに十分に食品との密接又は近接が行われない。パッケージによっては、食品との接触を増やすために仕切りを設けているものもあるが、多くの場合、仕切りの形状及びサイズは、食品のサイズのどのような変化にも対処するものではない標準又は公称の食品サイズに合うようになっている。例えば、フレンチフライの一部の横断面サイズが様々である場合、フレンチフライの一部のみがパッケージのマイクロ波相互作用要素と接触することになる。したがって、改善されたマイクロ波エネルギ相互作用パッケージが依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[発明の概要]
本発明は、包括的に、電子レンジ対応食品とともに用いるための材料及びパッケージ、並びにかかる材料及びパッケージを製造する方法に関する。様々な態様において断熱材料が用いられる。一態様では、本発明は、自己シール特徴を有する電子レンジ用シート(マイクロ波シート)を含み、電子レンジ用シートがマイクロ波エネルギに晒された後で食品ラップの部分的なシールを行うようにする。別の態様では、本発明は、出荷、電子レンジ調理、及び他の用途で使用するための、可変サイズ及び可変膨張セルを用いた電子レンジ用シート又はパッケージを含む。別の態様では、本発明は、マイクロ波エネルギに晒されると形成する側壁を有する電子レンジ用トレーに関する。本発明はまた、酸素バリヤを有する電子レンジ用断熱材料又は他の電子レンジ用パッケージ材料にも関する。さらに、本発明は、少なくとも一部が熱機械装置を有して形成される電子レンジ用断熱材料又は他の電子レンジ用パッケージ材料に関する。本発明はまた、電子レンジ用断熱材料で食品をラップする方法、及び、任意で保護オーバラップに関する。最後に、本発明は、さらなる断熱及び加熱を行うように、電子レンジ調理中にパッケージの下に折り込むことができる蓋を有するパッケージを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[発明の詳細な説明]
本発明は、包括的に、食品の電子レンジ調理用の材料及びパッケージ、並びにかかる材料及びパッケージを製造する方法の各種態様に関する。複数の種々の発明、各種発明の態様、実施態様、及び実施形態が提供されるが、それらの組み合わせと、各種発明の変更形態、それらの発明の態様、実施態様、及び実施形態との多数の相互関係がここでは意図される。
【0010】
本発明の各種態様によれば、断熱材料を用いて、食品の電子レンジ調理及び包装用の多数の構造が形成される。本明細書中で用いる場合、「電子レンジ用断熱材料」とは、ポリエステル層、サセプタ又は「マイクロ波相互作用」層、ポリマー層、紙層、連続した接着剤層及び不連続な接着剤層、並びにパターン化した接着剤層等、断熱効果を与えるあらゆる層構成を指す。シート又はパッケージは、1つ又は複数のサセプタ、1つ又は複数の膨張可能な断熱セル、又はサセプタと膨張可能な断熱セルの組み合わせを有し得る。単独で又は組み合わせて適し得る材料の例としては、QwikWave(登録商標)Susceptor、QwikWave(登録商標)Focus、Micro−Rite(登録商標)、MicroFlex(登録商標)Q及びQuiltWave(商標)サセプタが挙げられるがこれらに限定されず、これらはそれぞれ、Graphic Packaging International,Incから市販されている。
【0011】
1つの例示的な断熱材料10は、図1A〜図1Dに示されている。ここに図示されている例のそれぞれでは、層幅は必ずしも相対的に図示されてないことを留意されたい。例によっては、例えば、接着剤層は他の層に対して非常に薄いが、層の構成を明示するためにある程度の厚さを有して図示されている。
【0012】
図1Aを参照すると、材料10は、複数の種々の材料層の組み合わせとすることができる。通常、第1のプラスチックフィルム16上にマイクロ波相互作用材料14の薄層を有するサセプタが、例えば接着剤を有する積層体(図示せず)により、寸法安定性基材20(例えば紙)に接合される。基材20は、パターン化した接着剤26又は他の材料を用いて第2のプラスチックフィルム22に対して接合されて、クローズドセル28が材料10中に形成されるようにする。クローズドセル28は、水蒸気移動に対して強固な耐性がある。
【0013】
任意に、さらなる基材層24を、接着剤又は他の手段により、図1Dに示すようにマイクロ波相互作用材料14とは反対側の第1のプラスチックフィルム16に接着してもよい。さらなる基材層24は、紙又は任意の他の適した材料の層であってもよく、また、加熱中、基材にひびを入らせ基材から剥がれるいかなるサセプタフィルム片からも食品(図示せず)を遮断するようになされてもよい。断熱材料10は、図1Bに示すようにほぼ平坦な多層シート30を提供する。
【0014】
図1Cは、電子レンジ(図示せず)からのマイクロ波エネルギを受けた、図1A及び図1Bの例示的な断熱材料10を示す。サセプタフィルム12はマイクロ波エネルギが当たると熱くなるため、水蒸気、及び基材20(例えば紙)内に通常保持される他のガス、並びに第2のプラスチックフィルム22と基材20との間のクローズドセル28内の薄いスペースに捕捉されるあらゆる空気も膨張する。水蒸気、及びクローズドセル28内の空気の膨張は、サセプタフィルム12、及びクローズドセル28の一方の側の基材20、並びにクローズドセル28の他方の側の第2のプラスチックフィルム22に圧力を加える。クローズドセル28を形成する材料10の各側は、加熱及び水蒸気膨張に対して同時であるが固有に反応する。クローズドセル28は、膨張或いはインフレーションして、サセプタフィルム12の溝路(図示せず)と基材20の積層体とによって分離される枕のキルト付き頂面32を形成し、この頂面32は、第2のプラスチックフィルム22で形成される底面34の上に隆起している。この膨張は、起動した電子レンジ内で1〜15秒で生じ、場合によっては、2〜10秒内で生じ得る。
【0015】
図2及び図3は、本発明の各種シート、パッケージ、及び他の構造のいずれもとともに使用するのに適し得る代替の例示的な電子レンジ用断熱材料層構成を示す。先に図2を参照すると、電子レンジ用断熱材料40が、パターン化した接着剤層により合わせて接着された2つの対称層構成を有して示されている。図面の上部から始まる第1の対称層構成は、PETフィルム層42、金属層44、接着剤層46、及び紙層又は板紙層48から成る。金属層44は、PETフィルム層42の一部又は全てに沿って堆積される、アルミニウム等の金属を含み得る。PETフィルム42及び金属層44はともにサセプタを画定する。接着剤層46は、PETフィルム42及び金属層44を板紙層48に接合する。
【0016】
図面の底部から始まる第2の対称層構成もまた、PETフィルム層50、金属層52、接着剤層54、及び紙層又は板紙層56から成る。所望であれば、2つの対称構成は、1つの層構成を折り重ねることによって形成されてもよい。第2の対称層構成の層は、第1の対称構成の層と同様にして一緒に接合される。パターン化した接着剤層58は、2つの紙層48及び56間に設けられ、マイクロ波エネルギに晒されると膨張するように構成されるクローズドセル60のパターンを画定する。一態様では、本発明による2つの金属層44及び52を有する断熱材料10は、より多くの熱及びより大きなセルの塊を生成する。
【0017】
図3を参照すると、さらに別の電子レンジ用断熱材料40が示されている。材料40は、PETフィルム層42、金属層44、接着剤層46、及び紙層48を含み得る。さらに、材料40は、透明PETフィルム層50、接着剤54、及び紙層56を含み得る。これらの層は、複数の膨張可能なクローズドセル60を画定するパターン化した接着剤58により接着又は固着される。
【0018】
食品を包装及び/又は調理するのに例示的な断熱材料のいずれかを用いることは、電子レンジでの加熱前、加熱中、及び加熱後にいくつかの利益をもたらす。第1に、クローズドセル中に含まれる水蒸気及び空気が、食品と電子レンジの内表面との間に断熱をもたらす。電子レンジの底部、例えば、たいていの電子レンジに見られるガラストレーが、大きなヒートシンクとしての役割を果たし、サセプタフィルムにより生じるか又は食品自体の中にある熱の多くを吸収する。本発明により形成される枕の水蒸気ポケットを用いて、電子レンジの表面、及び電子レンジのキャビティ内の通気から食品及びサセプタフィルムを断熱し、それにより、食品内に滞留するか又は食品に伝達される熱の量を増やす。
【0019】
第2に、枕の形成により、食品の表面により密接に材料を合わせて、食品のより近接にサセプタフィルムを配置するようにすることができる。これにより、或る程度の対流加熱に加えて、サセプタフィルムが食品の熱伝導により食品の表面を焦げ目付き且つかりかりに焼き上げる能力が向上する。
【0020】
さらに、ここで意図される断熱材料は、仕上げパッケージには嵩張りをほとんど加えないが、調理前に消費者による準備を何も必要とせずに嵩のある断熱材料に変形するため、パッケージ材料として望ましいであろう。
【0021】
I. 自己シール型の電子レンジ用シート
本発明の一態様によれば、電子レンジ用パッケージ材料シートには、「活性化可能な接着剤」が設けられる。本明細書で用いる場合、語句「活性化可能な接着剤」とは、マイクロ波エネルギ又は熱に晒されるとそれ自体又は材料に接合するあらゆる接合剤又は接着剤を指す。食品は、シートでラップされ、電子レンジで加熱されるが、その場合、シートは電子レンジ加熱中に自己シールして、食品の全て又は一部を取り囲む。
【0022】
活性化可能な接着剤のタイプ、電子レンジ用シートに塗布される量、並びにその範囲及び位置は、所与の用途について様々とすることができる。したがって、本発明は、必要又は所望に応じて、電子レンジ用シート上での活性化可能な接着剤の多数の構成を意図する。より強い接合を望む場合、それに応じて特定の接着剤を選択及び位置付けすることができる。より弱い接合の場合、それに応じて別の特定の接着剤を選択して位置付けすることができる。本発明とともに使用するのに適し得る活性化可能な接着剤の一例は、非晶質ポリエチレンテレフタレート(「APET」)である。例えば、APET層は、透明ポリエチレンテレフタレート(「PET」)で共押出し成形されてもよい。一変形形態では、シート又は材料はヒートシール可能なAPET層を有するDuPont Mylar(商標)850PETの層を有する。しかしながら、他の活性化可能な接着剤も本発明により意図される。
【0023】
一態様では、活性化可能な接着剤は、マイクロ波エネルギ又は熱に晒される前は粘着性がなく、シートを扱いやすくしている。代替的に、ユーザが実質的に食品をラップしてからマイクロ波エネルギに晒すことができるように、接着剤は幾分粘着性があってもよい。用いる活性化可能な接着剤及び/又は調理中に生じる熱の量に応じて、本発明のいくつかの実施態様は、活性化可能な接着剤の下側に又はそれに隣接したサセプタ層を用いて、活性化可能な接着剤の領域において、より多くの熱を集中させ、接合条件を最適にすることができる。
【0024】
一態様では、活性化可能な接着剤を有するシート又はパッケージの構成は、電子レンジ用断熱材料を有し得る。例えば、本発明の一態様によれば、自己シールパッケージは、膨張可能なクローズドセルを有する断熱材料を有する。マイクロ波エネルギに晒されると、セルは膨張して膨張セルを形成する。理論に縛られることは望まないが、膨張セルは、パッケージの周囲環境に対して熱損失を減らすことによって、電子レンジの調理効率を向上させると考えられる。例えば、食品と、たいていの電子レンジにあるガラストレーとの間に配置される断熱セルを有する、電子レンジ用パッケージ、トレー等は、食品とトレーとの間の熱伝達を減らし、そのため、食品をより効率良く加熱することができるようにすると考えられる。さらに、調理後、膨張セルを有するパッケージは、触りやすく、そのため、ユーザがパッケージを快適に把持することができるとともに電子レンジからパッケージを取り出すことができる。任意に、シートにはサセプタ材料が設けられる。一態様では、サセプタ材料は、セルが膨張したときにサセプタがパッケージ内の食品に押し当たって、食品の加熱、焦げ目付け、及び/又はかりかりとした焼き上がりを高めるように配置される。
【0025】
図4は、本発明による電子レンジ用断熱材料114上に活性化可能な接着剤領域112を用いるとともに画定している1つの例示的な電子レンジ用シート110の斜視図である。シート110の形状及びサイズ、並びに活性化可能な接着剤領域112の位置、サイズ、及び形状は、シート110による加熱が意図される食品(図5及び図6に最もよく見られる)の形状及びサイズ等のような多数の要因に応じて様々とすることができる。電子レンジ用シート110は、マイクロ波エネルギに晒されると膨張する1つ又は複数のクローズドセル116を画定している。シート110は、矩形状を呈しているが、必要又は所望に応じていずれの形状又はサイズも用いてもよい。さらに、図示のシート110は、正方形状の断熱セル116を有しているが、他の形状も意図される。
【0026】
図5を参照すると、食品118(例えばブリート)がシート110の上に置かれている。図6及び図7において示すように、ユーザは食品118をシート110の中心に置き、シート110の第1の部分120(活性化可能な接着剤を有さない)を食品118の上にラップし(図6)、次いで、第2の部分122(活性化可能な接着剤を有する)を食品118(図7)の上にラップして、活性化可能な接着剤112の少なくとも一部がシート110の第1の部分120と接触するようにすることができる。このようにして折り畳まれることで、シート110は食品118を囲むスリーブ124を形成する。
【0027】
スリーブ124の接合及び形成に役立つようにするために、ユーザは、図8及び図9に示すように食品118の下側にシート110の重なり部分120、122がくるようにし、それにより、ラップされたシート110が食品118の重みで最初に合わせて保持されるようにすることができる。所望であれば、シート110には、ラップされた食品118が調理のために置かれるトレー128を設けてもよい。
【0028】
次に、シート110でラップされた食品118を電子レンジ(図示せず)内に入れて加熱する。マイクロ波加熱中、マイクロ波エネルギ及び/又はそれに関連する熱が接着剤を活性化し、それにより、シートの重なり端を接着させる。このようにして、シート110は概して、食品118を囲む、2つの開端130、132を有するスリーブ124を形成する。
【0029】
さらに、マイクロ波エネルギに晒すことにより、図10及び図11に示すようにセル116を膨張させる。加熱中のセル116の膨張は、上述したように断熱機能を与える。食品118の周りの断熱は、周囲のマイクロ波環境(例えば電子レンジ用トレー及び空気)に対する熱損失を減らすことによって、より効率の良い加熱をもたらす。さらに、自己シールしたスリーブ124の外表面134は、スリーブ124内の食品よりも冷たい感触があるであろう。したがって、ユーザは、形成されたスリーブ124を把持し、電子レンジから食品を取り出すことができる。所望であれば、ユーザは、形成されたスリーブ124から直接、食品118を食べることもできる。
【0030】
さらに、サセプタ材料を用いる場合、サセプタ材料は、食品118の表面136を焦げ目付きに又はかりかりに焼き上げるために食品118と実質的に密接及び/又は近接にされる。調理前は、シート110の一部は、内部にラップされた不揃いの形状の食品118と密接していなくてもよい。したがって、食品のいくつかの部分のみがサセプタ材料に晒される。シート110のセル116の隆起又は膨張により、サセプタ層が食品に対して膨出し、食品118との接触を増やし、そのため、食品のより効率の良い加熱、焦げ目付け、及び/又はかりかりとした焼き上げがなされる。
【0031】
図3〜図11に示す例示的なシート110は、2つの開端130、132を有するスリーブ124を自己形成しやすくするように位置付けされる活性化可能な接着剤112を含む。これとは対照的に、図12は、断熱材料114、及びシート110の2つの隣接縁138、140に沿って設けられる活性化可能な接着剤112を有する別の例示的なシート110を示す。この例では、接着剤112は、シート110の後縁138及び側縁140に沿って連続的に設けられている。食品118は、シート110の活性化可能な接着剤領域112a及び112b間に置かれる。図13では、シート110は食品118の上にラップされる。この例では、シート110の一部は、接着剤を用さない側縁142を先に食品118の上に配置するように食品の上に折り畳まれる。後縁138は、後部の活性化可能な接着剤片112aと係合するようにそれ自体の上に部分的に折り畳まれる。図14は、マイクロ波エネルギに晒された後に膨張セル116が食品118の周りで完全にラップされている状態のシート110を示す。重なり縁を接着して、一端が開端152(陰線で示す)及び一端が閉端146であるポケット148を形成する。自己形成ポケット148は、図3〜図11に関して説明したのと同じ利点を提供し、さらに、食品118を食べる際、ポケット148が開端152が上向きの位置にあるままで保持される場合、余分なジュース、チーズ、ソース等がこぼれるのを防止する。開端152は通気も与える。
【0032】
図15〜図17は、活性化可能な接着剤112が電子レンジ用シート110の3つの隣接縁138、140、144の少なくとも一部に沿って設けられる電子レンジ用シート110を示す。図15では、後縁138の一部、前縁144の一部、及び側縁140の1つに沿って、電子レンジ用断熱材料114及び接着剤片112a、112b、及び112cを用いるシート110が示されている。図16は、食品118の上に折り畳まれているシート110を示す。このようにして折り畳まれると、前縁144に沿った接着剤112bがそれ自体又は前縁144の一部と位置合わせされる。さらに、後縁138に沿った接着剤112aもまた、それ自体又は後縁138の一部と位置合わせされる。図15は、食品118の上に完全に折り畳まれているとともに、シールされた調理容器150を形成しているシート110を示す。接着剤を有する側縁140は、対応する対向縁142に折り畳まれる。熱又はマイクロ波エネルギに晒されると、前縁144はそれ自体に接合され、後縁138もまたそれ自体に接合されて容器を形成する。図17の実施形態にはさらに、必要又は所望であれば、1つ又は複数の通気孔、穿孔、又は穴(図示せず)を設けてもよい。
【0033】
自己シール型の電子レンジ用シートの各種例を本明細書中で示し説明しているが、他の構成も本発明によって意図されることを理解されたい。したがって、電子レンジ用シートは、活性化可能な接着剤、例えばAPETによって、部分的に、実質的に、又は完全に覆われる、食品接触面、食品非接触面、又はその双方を有していてもよい。一態様では、活性化可能な接着剤、例えばAPETは、電子レンジ用シートの食品接触面を実質的に覆ってもよい。このようにして、食品はシート上に置かれ、シートは、広範の可能な方法で食品の上に折り畳まれて、スリーブ、ポケット、又は何らかの他の容器を形成する。
【0034】
III. 可変サイズ及び可変膨張性セルを用いるマイクロ波相互作用シートの加熱及び出荷
多くの食品は、形状が不揃いでありサイズが小さいため、それらを個々のマイクロ波サセプタスリーブに挿入して、加熱、焦げ目付け、及びかりかりとした焼き上げを行うことは困難である。したがって、本発明の別の態様によれば、パッケージ材料及び該パッケージ材料から形成されるパッケージにより、パッケージ材料と形状が不揃いの複数の食品又は単一の食品との間の接触が改善される。
【0035】
パッケージ材料及び該パッケージ材料から形成されるパッケージは、マイクロ波エネルギに晒される際に膨張して食品の形状及びサイズに合うようになっている膨張可能なクローズドセルを有する。これらのセルは、1つ又は複数のマイクロ波相互作用要素又はサセプタを含むことができる。セルは、マイクロ波エネルギに晒されると膨張し、それにより、サセプタ材料を食品の表面により近接させる。一態様では、個々の食品は、断熱材料、例えば、種々の度合に膨張し得る可変のサイズ及び構成のセル(本明細書では「可変に膨張するセル」又は「可変膨張セル」と呼ぶ)を有する材料でラップ又は包装される。材料は、所望に応じて任意の適した膨張可能なセル材料とすることができ、いくつかの例では、本明細書に記載される材料のいずれか、国際公開出願PCT/US03/03779(本明細書中に参照により援用される)に記載されている材料のいずれか、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられ得る。任意に、材料を用いて、調理前の出荷及び取り扱いの際の崩れやすい食品のサポート及び保護を提供するパッケージを形成することができる。
【0036】
可変に膨張するセル及び該セルの不均一な構成は、現在入手可能な電子レンジ用パッケージ材料に比していくつかの利点を提供する。第1に、セルは、食品の底面及び周縁に沿って断熱を行うことで、周囲環境に対する熱損失を防止する。第2に、複数のセル構成を用いて、パッケージにおいて使用するシートを形成することができ、それにより、同じパッケージ内で複数の食品を調理することができる。第3に、サセプタが含まれる場合、膨張のサイズ、形状、及びレベルをいかなる食品にも対応するようにカスタマイズすることで、サセプタ材料への近接が増し、マイクロ波加熱の際の焦げ目付け及びかりかりとした焼き上がりが向上する。
【0037】
膨張セルのサイズ、形状、及び構成は、特定の用途について様々とすることができる。セルは、所望に応じて、列、同心円、アレイ形状若しくは個々のセル、又は任意の他のパターンを含むあらゆるパターンで配列されてもよい。同様に、膨張可能なセルのそれぞれの間のサイズの相違は、特定用途について様々とすることができる。一態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの膨張体積に比して、膨張体積が約5〜約15%変わる。別の態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの体積に比して、膨張体積が約15〜約25%変わる。別の態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの膨張体積に比して、膨張体積が約25〜約35、約35〜約45%、約45〜約55%、約55〜約65%、約65〜約75%、約75〜約85%、約85〜約95%、約95〜約105%、約105〜約110%、約110〜約115%、約115〜約85%、約85〜約100%、約100〜約125%、約125〜約150%、約150〜約175%、約175〜約200%、約200〜約225%、約225〜約250%、約250〜約275%、約275〜約300%、約300〜約325%、約325〜約350%、約350〜約400%、約400〜約450%、約450〜約500%、約500〜約600%、約600〜約700%、約700〜約800%、約800〜約900%、約900〜約1000%、又は1000%以上変わる。
【0038】
別の態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの非膨張表面積に比して、非膨張面積が約5〜約15%変わる。別の態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの非膨張表面積に比して、非膨張面積が約15〜約25%変わる。別の態様では、1つ又は複数のセルは、別のセルの非膨張表面積に比較して、非膨張表面積が約25〜約35、約35〜約45%、約45〜約55%、約55〜約65%、約65〜約75%、約75〜約85%、約85〜約95%、約95〜約105%、約105〜約110%、約110〜約115%、約115〜約85%、約85〜約100%、約100〜約125%、約125〜約150%、約150〜約175%、約175〜約200%、約200〜約225%、約225〜約250%、約250〜約275%、約275〜約300%、約300〜約325%、約325〜約350%、約350〜約400%、約400〜約450%、約450〜約500%、約500〜約600%、約600〜約700%、約700〜約800%、約800〜約900%、約900〜約1000%、又は1000%以上変わる。
【0039】
さらに別の態様では、セルは、食品の周縁の周りに設けられて、マイクロ波加熱の際にセルが食品の周縁に沿って膨張し、食品の両側に焦げ目を付けるようにする。別の態様では、セルは食品の下に且つその周りに設けられる。食品の下に位置するセルは或る高さまで膨張することができ、食品の周縁に隣接するセルは第1の高さよりも高いか又は低い第2の高さまで膨張することができる。さらに別の態様では、セルは個々の食品を収容することができる1つ又は複数のキャビティを形成するように配列され得る。この態様及び他の態様では、サセプタ材料は選択的に、セルの膨張の際に食品の表面と近接又は密接することで、所望の度合いの焦げ目付け及びかりかりとした焼き上げを行う。
【0040】
さらなる例が図18〜図22において提供される。便宜上、食品及びパッケージは、本明細書では、頂部、底部、及び側部を有するものとして説明される。多くの例では、パッケージ又は食品の頂部、底部、及び側部は食品が置かれる一表面及び見る者の視野に相対している。頂部、底部、又は側部の参照は、本発明の範囲に関していかなる特定の限定も与えることを意味するものではなく、本発明の特徴を説明するための参照を容易に行うものにすぎないことに理解されたい。
【0041】
図18、図19を参照すると、可変に膨張するセル212を有する断熱材210のシート200が提供されている。シート200は、可変に膨張するセル212の4つの構成214を画定している。シート200は、図1〜図3に示す層と同じ構成を含むが、膨張可能なセル212を画定している接続パターンの形状は均一ではない。可変膨張性セル212の各構成214について、幾分円形の形状を総じて画定するセル212の第1の組216は、幾分輪の形状を総じて画定する大きい方のセル212の第2の組218によって取り囲まれる。セル212は、所望に応じて楕円、正方形、又は六角形等の任意の形状とすることができる。
【0042】
図18のセル212の4つの構成214それぞれは、底面及び両側面を所望に焦げ目付き及びかりかりとした焼き上がりにされる、ピザ、ポットパイ、又は任意の食品等の円形の食品220とともに用いることができる。このようにするために、食品220をシート200上に置いて、食品220の底面224がセル212の第1の組216にほぼ集中するようにする。次に、食品220の周縁226をセル212の第2の組218の内縁222と位置合わせする。かかる4つの食品220を可変膨張性セル212の4つの構成214それぞれに配置し、所望であれば、パッケージ又は他の構造を形成するのに用いることができる。シート200又はシート200を用いるパッケージがマイクロ波エネルギに晒されると、第1の、セル212の内側の組216が食品220の底面224に対して上方に隆起する。セル212の外側の組218は、食品220の周縁226に対してセル212の第1の組216よりも高く隆起する。
【0043】
所望であれば、可変セル212を有するシート200を用いるパッケージは、板紙又は他のタイプのカバー228を有する。カバー228は、サセプタ又はアンテナ等のマイクロ波相互作用材料を有していてもいなくともよい。さらに、縦の仕切り(図示せず)を設けて、セル構成との食品の適切な位置合わせの維持を行ってもよい。
【0044】
この態様及び他の態様では、シートは、マイクロ波能動素子又はサセプタを有することができる。サセプタは、平坦であってもよく、連続的であってもよく、又はパターン化していてもよく、且つ/又は厚いアルミニウムパッチ等の遮蔽要素又は疑似遮蔽要素と組み合わせて配置されてもよい。さらに、個々のセルは、食品のカスタム加熱、焦げ目付け、及びかりかりとした焼き上げを行うのにさらに役立つことができる、パターン化したマイクロ波相互作用機能又はサセプタを設けてもよい。同様に、セル構成間の領域は、適切な熱分布に必要又は所望とされるような要素のいずれか1つ又は複数を有してもよい。
【0045】
図20は、それぞれが図18に示すのと同じ可変セル構成214を有する、材料210の2つのシート200a、200bを用いる例示的な一パッケージを示す。食品220は、図18及び図19に関して上述したのと同じようにして、第1のシート200aに置かれる。第2のシート200bは、セル212の第1の組216bのほぼ円形の形状が基本的に食品220の頂面230の上に中心付けられるように食品220の上に置かれ、セル212の第2の組218bは、食品220の周縁226に隣接して配列される。
【0046】
図20に示すように、マイクロ波エネルギに晒されると、第1のシート200aのセル212は、図18及び図19に関して上述したのと同じようにして上方に隆起する。したがって、セル212の第1の組216aは食品220の底面224と係合し、セル212の第2の組218aは、食品220の外周226に対して上方に膨出する。第2のシート200bでの膨張したセル212は実質的に、第1のシート200aの鏡像であるが、他の構成も意図される。セル212の内側の組216bは、食品220の頂面230と係合するように下方に膨張し、外側のセル218bは、食品220の外周226と係合するように下方に膨出する。したがって、2つのシート200a及び200bは、食品220を完全に又はほぼ完全に取り囲むように協調して作用する。このようにして、食品220の全ての又はほぼ全ての側面が、膨張したセル212により断熱されるとともにそれらセル212と接触する。かかるシート又はパッケージは、食品の全表面に焦げ目を付けることが望ましい場合に用いることもできる。
【0047】
可変サイズ又は可変に膨張可能なセルシートを有する各種パッケージ構成が、本発明により意図される。一態様では、膨張可能なセルシートは、折畳みカートンの底部パネル及び頂部パネルに配置される。別の態様では、膨張可能なセルシートはパウチ又はスリーブに接着される。さらに、可変セルを有するシートには、本明細書に記載されるように活性化可能な接着剤が設けられてもよい。
【0048】
本発明の別の態様によれば、可変セル構成を有するシート又はパッケージを用いて食品を包み及び搬送することができる。いくつかの食品は、特に冷凍状態では非常に崩れやすく、分配、出荷、及び取り扱いの通常の応力で損傷を受ける可能性がある。製品をよりしっかり保持するために形成された構成要素を有する熱形成プラスチックトレーを設けることが既知である。しかしながら、これらのトレーは通常、マイクロ波による焦げ目付け及びかりかりとした焼き上げのためのサセプタ機能を提供することができない。したがって、この態様によれば、シート又はパッケージはマイクロ波エネルギに晒されてセルを膨張させ、出荷中に食品を所定位置に保持する。シート又はパッケージは、中に食品(単数又は複数)を有したまま又は食品(単数又は複数)を有さない状態で、1〜約15秒間、例えば2〜10秒間晒されることができる。このようにする際、セルは膨張し、内部に含まれる食品(単数又は複数)の支持及び保護を行うことができる。
【0049】
図21は、本発明による例示的な一出荷及び調理用パッケージ又はカートン250を示す。パッケージ250は、パッケージ250の底部252に接着されるか又は挿入される可変セル212を有するシート200を有する。食品220を装填する前に、シート200を有するパッケージ250がマイクロ波エネルギに一時的に晒され、これにより、可変セル212の初期の膨張が引き起こされる。次いで、上述したように食品(図示せず)を中に置き、膨張した可変セル212で食品(図示せず)を拘束及び保護した状態でパッケージ250を閉じる。所望であれば、次いで、パッケージ250を再びマイクロ波エネルギに晒してセル212をさらに膨張させ、食品(図示せず)の形状にさらにぴったりと合うようにさせてもよい。代替的に、膨張していないシート上又はパッケージ内に食品を整合させて置き、次いで、この食品をマイクロ波エネルギに一時的に晒して、セルを部分的に又は完全に膨張させることができる。ユーザによる加熱後、パッケージ250を開いて、損なわれずに適正に調理された個々の食品(図示せず)を取り出す。
【0050】
別の例示的なパッケージが図22A及び図22Bに示されている。パッケージ260は、トレー262とタブ266を有する蓋264とを有する。開く前(図22A)に、蓋264でトレー262及び中の食品(図示せず)を覆い、タブ266をパッケージ260の前面パネル268に対して取り外し可能にシールすることができる。食品(図示せず)を加熱する準備が整うと、タブ266を上に引くことによってパッケージ260を開く。必要又は所望であれば、通気穴272又は他の通気特徴部(図示せず)を前面パネル268に設けることができる。
【0051】
所望であれば、蓋を、縁274a及び274bに沿って又は近接して位置する穿孔(図示せず)に沿って後方に引くことができる。蓋264の内表面276は、断熱材料278を有してもよく、本明細書中に記載されるようなサセプタ層を有しても有さなくともよい。断熱材料278は、酸素バリヤ層、可変サイズ及び/又は可変に膨張するセル、部分的に膨張したセル、又は本明細書中に開示されるとともに本明細書によって意図されるいくつかの他の特徴を有してもよい。開いた後でパッケージ260を再び閉じるには、タブ266を対応するスロット280と係合させて、蓋264を所定位置に固定する。しかしながら、タブ266を固定する他の手段も本明細書によって意図される。
【0052】
所望であれば、さらなる断熱材料278をパッケージの1つ又は複数の内表面上、例えば底部の内表面288上に設けて、食品の加熱、焦げ目付け、及びかりかりとした焼き上げを向上させるか、又は、食品とトレーの底面及び電子レンジの底部との間にさらなる断熱を行ってもよい。
【0053】
本発明のこの態様によるパッケージは、多数のタイプの食品の包装、搬送、及び調理に適したものとすることができる。例えば、パッケージは、フレンチフライ等の不揃いな形状の食品に対して用いることができ、また、上記で説明したセルのような可変に膨張するセル、下記で説明するセルのような予め膨張したセル等、本明細書中に開示される他の特徴を組み込むことができる。
【0054】
IV. 自己形成型の壁を形成する断熱材料及びトレー
本発明の別の態様によれば、電子レンジ用トレーが提供される。トレーは初めは平坦であるが、マイクロ波エネルギに晒されると、トレーの1つ又は複数のフラップ又は縁が上方に折り曲がってトレーにほぼ垂直なフラップを形成する。フラップは、トレーを強化するとともに支持する役割を果たす。さらに、フラップは、マイクロ波能動素子と組み合わせる場合、トレー内の食品の両側の焦げ目付け及びかりかりとした焼き上げを向上することができる。
【0055】
図23及び図24は、本発明による例示的な一電子レンジ用トレー300を示す。トレー300は、板紙又は他の適した材料から形成された支持体302を有し、この支持体302に部分的に接着又は固着される断熱材料304の少なくとも1つの層を有する。断熱材料304は、加熱すべき食品(図示せず)にサセプタフィルムが面するように配置される。トレー300は、折り曲げられていない位置にある4つの自己形成型のフラップ306a、306b、306c、及び306dを有する。フラップ306a、306b、306c、及び306dは、支持体302と一体となっていてもよく、又は支持体302に接着若しくは接合されてもよい。フラップ306a、306b、306c、及び306dは、支持体302の1つ又は複数のコーナ320にカットアウト318によって画定されることができる。一態様では、フラップ306a、306b、306c、及び306bと位置合わせされる断熱材料304a、304b、304c、及び304dが支持体302に接着され、残りの断熱材料304eは支持体302上に配置されるが、支持体302に接着又は固着されない。
【0056】
図25は、食品312が上に置かれている状態の、図23のトレー300を示す。マイクロ波エネルギに晒されると、断熱セル310が膨張し、それにより断熱材料304の全表面積が収縮する。断熱材料304はトレー300のフラップ306a、306b、306c、及び306dにしか接着されないため、図26に示すように、断熱材料304の収縮により、フラップ306a、306b(図示せず)、306c、及び306d(図示せず)が食品312の方へ引き寄せられる。このように、トレー300は、マイクロ波エネルギに晒されると壁324を自己形成することを特徴とする。膨張したセル310は、マイクロ環境から食品312を断熱し、サセプタ層とともに用いる場合は、食品312の底面314及び両側面316を焦げ目付き且つかりかりとした焼き上がりにする。
【0057】
フラップ306a、306b、306c、及び306dを折り曲げやすくするために、所望の折り線にスコア線322、凹み、又は穿孔(ミシン目)を設けることも可能である。壁324は、支持体302に対してほぼ横断方向にあり、トレー300を堅固にし、その撓みを最小限にとどめる役割を果たす。したがって、トレー300が電子レンジから取り出されると、食品がトレー300からこぼれたり落ちたりする可能性が低い。
【0058】
図27及び図28は、本発明による別の例示的なトレー300を示す。トレー300は、板紙又は他の適した材料から形成された支持体302を有し、この支持体302に部分的に接着又は固着される第1の層の断熱材料304、及び第1の層の断熱材料304に部分的に接着又は固着される第2の層の断熱材料308を有する。断熱材料308は、加熱すべき食品(図示せず)にサセプタフィルムが面するように配置される。トレー300は、折り曲げられていない位置にある4つの自己形成型のフラップ306a、306b、306c、及び306dを有する。フラップ306a、306b、306c、及び306dは、支持体302と一体となっていてもよく、又は支持体302に接着若しくは接合されてもよい。一態様では、フラップ306a、306b、306c、及び306bと位置合わせされる断熱材料304a、304b、304c、及び304dは支持体302に接着され、残りの断熱材料304eは支持体302上に配置されるが、支持体302に接着又は固着されない。同様に、フラップ306a、306b、306c、及び306bと位置合わせされる断熱材料308a、308b、308c、及び308dは、第1の層の断熱材料304の対応する部分304a、304b、304c、及び304dに接着されるが、断熱材料304全体には接着又は固着されない。
【0059】
図29は、食品312が上に置かれている状態の、図27のトレー300を示す。マイクロ波エネルギに晒されると、断熱セル310が膨張し、それにより断熱材料304の全表面積が収縮する。断熱材料304及び308はトレー300のフラップ306a、306b、306c、及び306dにしか接着されないため、図30に示すように、断熱材料304及び308の収縮により、フラップ306a、306b(図示せず)、306c、及び306d(図示せず)が食品312の方へ引き寄せられる。このように、トレー300は、マイクロ波エネルギに晒されると壁324を自己形成することを特徴とする。膨張したセル310は、マイクロ環境から食品312を断熱し、サセプタ層とともに用いる場合は、食品312の底面314及び両側面316を焦げ目付き且つかりかりとした焼き上がりにする。
【0060】
上述したように、フラップ306a、306b、306c、及び306dを折り曲げやすくするために、所望の折り線にスコア線322、凹み、又は穿孔(ミシン目)を設けることも可能である。壁324は、支持体302に対してほぼ横断方向にあり、トレー300を堅固にし、その撓みを最小限にとどめる役割を果たす。したがって、トレー300が電子レンジから取り出されると、食品がトレー300からこぼれたり落ちたりする可能性が低い。
【0061】
V. 酸素バリヤを有する電子レンジ用断熱材料
本発明の別の態様によれば、酸素バリヤを有する電子レンジ対応材料及び該材料から形成されるパッケージが提供される。かかる材料又はパッケージは、パッケージ内に置かれている食品を長期保存し得る。さらに、食品を収容するとともに搬送するのにパッケージを用いることができる。各種層及び形状を有する多くの材料及びパッケージが本明細書により意図される。
【0062】
任意の適した酸素バリヤ材料を本発明に従って用いることができる。適し得る材料の例としては、ポリ塩化ビニリデン(PVdC)、エチレンビニルアルコール(EVOH)が挙げられるがこれらに限定されず、DuPont DARTEK(商標)ナイロン66フィルムを、PVdC及びEVOHに関して説明した各種構成を含む各種の方法に適用してもよい。DuPont Dartek(商標)ナイロン66フィルムは、高融点及び優れた酸素バリヤ特性を有する。
【0063】
酸素バリヤ材料は、本明細書中で説明したそれらの材料が挙げられるがそれらに限定されないいずれの適した断熱材料にも組み込むことができる。通常、断熱材料は複数の層を有する。例えば、電子レンジ用断熱材料は、金属層(アルミニウム等)がコーティングされているか又は設けられている外側のPET層、及びPET層に接着される紙層又は板紙層を有することができ、それにより、金属層がPET層と紙層との間に配置されるようになっている。通常、食品は外側のPET層に隣接する材料の上に置かれる。断熱材料は、接着剤の構成又はパターン、例えば、紙層と第2のPET層との間の格子パターンによって画定される膨張可能なセルを有する。上に詳述したように、セルはマイクロ波エネルギに晒されると膨張して、断熱特徴を呈するとともにサセプタを食品に近接させる。
【0064】
酸素バリヤ材料は、材料の層間の多数の考えられる場所に組み入れられてもよい。図31〜図33は、酸素バリヤ502を有する断熱材料500の例示的な各種構成を示す。例示的な電子レンジ用断熱材料500は、第1のPET層504及び金属層506を有し、これらの層がともにサセプタ層508を画定している。サセプタ層508は、接着剤518又は他の手段を用いて紙層又は板紙層510に接着又は固着される。紙層510は、接着剤516を用いて或るパターンで第2のPET層512に接着されるか、又は他の場合では接合され、それにより、膨張可能なクローズドセル514を画定する。図31では、酸素バリヤ層502は紙層510と第2のPET層512との間に施される。図32では、酸素バリヤ層502は第1のPET層504の上に設けられる。図33では、酸素バリヤ層502は第1のPET層504と紙層510との間に位置付けされる。別の態様(図示せず)では、酸素バリヤ層502は、紙層510の片側面又は両側面に設けられてもよい。可能な各種構成を図示し、本明細書中で説明しているが、層の他の可能な構成及び配置も本発明により意図されることを理解されたい。
【0065】
酸素バリヤを有する電子レンジ用断熱材料は、シール可能なパッケージ又は構成で提供される。このような例示的な一構成では、食品をパッケージに挿入した後、パッケージは、パッケージ内の酸素を追い出すために窒素及び二酸化炭素等のガス又はガス混合物を流入されて密封される。酸素バリヤは、パッケージ内に酸素の再入を遅らせる又はなくすのに役立つ。かかるパッケージは、中に収容されている食品の酸化及びその食品上での好気性菌の増殖を減らし、したがって品質の劣化を減らすのに役立ち得る。
【0066】
VI. 熱機械装置を用いる電子レンジ用断熱構造の形成
本明細書において開示される又は本明細書により意図される本発明の各種態様は、膨張可能なクローズドセルを有する断熱材料の使用を含む。本発明の別の態様によれば、断熱材料のクローズドセルは断熱材料の1つ又は複数の層を熱機械的に接合することによって形成される。
【0067】
熱機械的接合は、熱機械装置、インパルスシーラー、超音波接合装置、ヒートバー、若しくは任意の同様な装置、又は所望のセルパターンで構成されるそれらの組み合わせを用いて形成され得る。通常、インパルスシーラーは、電気パルスを流されてシールを形成するニクロムワイヤ又はベンドを有する。超音波接合装置は、通常は超音波領域にて高周波振動を用いて熱機械的接合を生成する。一態様では、この接合装置は、或る構成の材料層に押し付けられるか又は隣接して展開されて、層の部分間に或る接合パターンを形成する。この接合パターンは、マイクロ波エネルギ、それによって生じる熱、及び/又はマイクロ波エネルギに晒されることによるセル内のガスの膨張を受けると膨張する複数のクローズドセルを画定する。
【0068】
図34は、例示的な一断熱材料600を示す。この例では、第1の層602はPETフィルムであり、第2の層604は金属であり、これらの層はともにサセプタ606を画定する。第3の層608は紙又は板紙であり、これらは、接着剤又は他の手段を用いてサセプタに接着又は固着され得る。適し得る紙の一例は、約40Ib/連の秤量を有する紙等、或る程度可撓性がある寸法安定性の軽量の紙である。第4の層610は、紙層608に隣接した、ヒートシール可能な非晶質PET(APET)コーティング640を片側面に有するPET透明フィルムである。
【0069】
図35は、複数の接合要素612を有する図34の材料を示す図である。本明細書中で用いる場合、用語「接合要素」には、PETサセプタフィルム、透明フィルム、及び紙の層間、又は他の電子レンジ用断熱材料の層間に熱機械的接合を形成することができる、熱機械装置、インパルスシーラー、超音波又は音波接合要素、ヒートバー等が含まれる。図36を参照すると、接合要素612が材料層600に押圧されている。接合要素612が層と接触する場合、材料の層間のAPETを軟化させることによって接合又はシール642が形成される。図37及び図38に示されるように、接合されない領域644では、材料の層は、紙層608とPET透明フィルム層610との間にオープンスペース614を画定する。したがって、この態様では、クローズドセルは、上述のように接着剤を或るパターンで塗布することによってではなく、セルの周縁を選択的にシールすることによって形成される。
【0070】
図39及び図40は、マイクロ波エネルギに晒されると膨張する1つ又は複数のクローズドセル(図示せず)を有する容器632をプレス成形するのに用いられる、複数の接合要素612を備える工具すなわちダイ620を示す。工具620は、容器の内側部すなわち凹部を形成する上パンチすなわち「雄」部622を有する。工具620はさらに、容器の外側部すなわち凸部に対応する下キャビティすなわち「雌」部624を有する。工具620のパンチ622及びキャビティ624はいずれも接合要素612を有する。接合要素612は、互いに位置合わせして配置され、それにより、工具620が閉じて容器を形成するときに上パンチ部622の接合要素612が下キャビティ部624の接合要素612と位置合わせするようになっている。代替的に、接合要素612は、工具620のパンチ部622又はキャビティ部624のいずれか(それらの両方にではない)にしか有されていなくてもよい。さらなる別の代替形態では、接合要素612はパンチ部622及びキャビティ部624に用いられるが、必ずしも位置合わせしている必要はない。接合要素612は、パンチ622の外表面628及びキャビティ624の外表面630と同一平面にあってもよく、又は接合要素612は、それぞれパンチの外表面628及びキャビティの外表面630に対してわずかに高くなるように配置されてもよい。接合要素612の配置及び工具620の構成は、容器の形状、並びに断熱セルの形状、サイズ、数、及び配列等、各種要因に応じて決まるであろう。
【0071】
一態様では、容器は、図35に示すもののような各種基材層600から形成される。このように形成するために、層は上パンチ622と下キャビティ624との間に配置される。次いで、工具620が閉じられることで、膨張可能なセルを有する断熱材料になるように層が形成される。同時に、断熱材料は容器632になるように形成される。
【0072】
別の態様では、容器は、本明細書中で示し説明したような予め成形された膨張可能なセルを有する電子レンジ用断熱シートから形成される。膨張可能なセルを有する断熱材料は上パンチ622と下キャビティ624との間に配置される。次いで、工具が閉じられることで、容器になるように断熱材料が形成される。
【0073】
図41〜図43は、本発明に従って形成され得る例示的な一容器632を示す。工具620の上パンチ622及び下キャビティ624では、接合要素612は格子パターンを画定してプレート632上に或るパターンのクローズドセル634を形成する。キャビティ624は、容器632の外表面を画定するように成形される。パンチ部622は、容器632の内表面を画定するように成形される。
【0074】
図44は、本発明に従って形成され得る代替的な容器632の一例である。この例では、工具は概して正方形のパンチ及びキャビティ構成(図示せず)を有する。
【0075】
VII. 食品を包装する方法
本発明の別の態様によれば、食品を電子レンジ用断熱材料のスリーブ内に包装する方法及びプロセスが提供される。所望であれば、包装された食品はさらに印刷フィルムでオーバラップされてもよい。
【0076】
図45を参照すると、本発明による例示的な一プロセスが図示されている。移動面700は、ローラ706により各端で支持されている1つ又は複数の連続ベルト702及び704を有する。第1の電子レンジ用断熱材料の連続ロール708がベルト面700上に巻き出される。食品710が電子レンジ用断熱材料ウェブ708上に置かれる。第2の電子レンジ用断熱材料連続ロール712が、第1の材料の連続ウェブ708上で支持されている食品710の上に巻き出される。したがって、断熱材料は食品710の底面及び頂面に沿って提供される。一態様では、2つの材料ウェブ708及び712は幅が概ね等しく、この幅は(搬送方向に対して横断方向に測定した場合)食品710の幅よりも小さい。このような寸法関係により、食品710の端718a及び718bのわずかな部分が露出した状態で、2つの開端716a及び716bを有するスリーブ714を形成しやすくなる。しかしながら、いずれものサイズの断熱材料ウェブ又は他の材料ウェブを提供することができる。例えば、1つの開端を有するポケットを形成する構成を提供すること、又は食品を取り囲むことが十分可能なポケットを提供することができる。
【0077】
図46及び図47を参照すると、包装された食品710が一体型ヒートシール及び切断作業部720に進んでいる。ヒートシール及び切断工具722は、外側ヒートシール工具724及びこの外側ヒートシール工具724と同軸に整列する内側ブレード726から成る。ヒートシール724及び切断工具722は一体型で示されている。しかしながら、所望であれば、ヒートシール機能及び切断機能は分離されてもよい。ヒートシール及び切断工具722の作動の際に食品710を支持するために、プレート728が提供される。食品710は、食品710の前縁730がヒートシール及び切断工具722の真下ではなくそれに隣接して配置されるように平坦なプレート728の上を逐次(incrementally)移動する。図45に示すように、材料ウェブ708及び712は隣接した食品710間で係留している。
【0078】
次に図47を参照すると、ヒートシール及び切断工具722が作動位置に示されている。作動すると、ヒートシール部724が上の材料ウェブ712に押し付けられ、上の材料ウェブ712を下の材料ウェブ708に下方に押圧する。ヒートシール工具724はプレート728にも下方に押圧する。プレート728と係合すると、ヒートシール工具724が励起して第1の断熱材料ウェブ708と第2の断熱材料ウェブ712との間に熱機械的接合等のシール732を形成する。ヒートシール工具がウェブ間にシールを形成するであろう領域内に、非晶質又は活性化可能な接着剤(図示せず)を設けることも可能である。
【0079】
代替的な構成(図示せず)では、プレート728を第2のヒートシール工具で代替することができる。このような構成では、第2のヒートシール工具は、ヒートシール及び切断工具の第1のヒートシール工具と対照するものとすることができ、作動時に、2つのヒートシール工具が協調して作動して第1の断熱材料ウェブ及び第2の断熱材料ウェブ間にシールを形成するようになっている。一態様では、ヒートシール工具の面は、ブレードを受容する形状とすることができ、それにより、第2のヒートシール工具との直接接触を防止する。例えば、第2のヒートシール工具の面は湾曲状、ノッチ付き、スロット付き、又は第1のヒートシール工具と第2のヒートシール工具との間の接続面を越えて延びるブレードの部分を受容するように構成される他のものとすることができる。所望であれば、ブレードは、作動の際にヒートシール及び切断工具のハウジングから延びることができる。
【0080】
図46を再び参照すると、ヒートシール及び切断工具722が上方位置にあるとき、工具の切断部726は工具722の内部に後退していることができる。反対に、工具722が作動すると、ブレード726は工具722から延びる。図47に示すように、ブレード726が、接合されているウェブ708及び712に下方に押し付けられると、食品710間に分離線760が形成される。分離線760は、ヒートシール領域の中心線にほぼ沿って位置し、各食品の周りのラップは無傷のままであるようになっている。
【0081】
図47から、第1の食品710aがプレート728の入口部734における第1のベルト730の端に位置し、第2の食品710bがプレート728の出口部736における第2のベルト704の端に位置していることが分かる。第1の食品710aは、ベルト702及び704の次の移動の際に第2の食品710bの位置に進むことになる。第2の食品710bを覆っているウェブ708及び712の前縁740は、ヒートシール及び切断工具722の前回の作動の際に切断されてヒートシールされている。現時点の位置でのヒートシール及び切断工具722の作動の際、第1の食品710aのウェブ708及び712の前部742がヒートシールされ、第2の食品710bのウェブ708及び712の後部744がヒートシールされる。ブレード726がウェブ708及び712を切り離すと、第1の食品710aは電子レンジ用断熱材料のスリーブ714を完全に処理する。所望であれば、電子レンジ用断熱材料スリーブ714を有する食品710を、第2のベルト704に沿って包装作業部746(図45)に送って、印刷フィルムでのフォームシールオーバラップを受けさせてもよい。図48及び図49は、スリーブ714及びオーバラップ748を有する食品710を示す。
【0082】
VIII. 再構成可能な断熱蓋を有するパッケージ
図50〜図52に示す本発明のさらに別の態様によれば、下側に折り込む断熱蓋802を有するパッケージ800が提供されている。蓋802は、一辺806に沿った折り線804、タブ808、又は反対側の辺810に沿ったクロージャ若しくはシール手段を有する。蓋802は、本明細書中に記載されているもののような、サセプタ層を有するか又は有していない断熱材料832を有し得る内表面820を有する。断熱材料は、酸素バリヤ層、可変サイズ及び/又は可変に膨張するセル、部分的に膨張したセル、或いは、本明細書中に開示されるか又は本明細書によって意図される多くの他の特徴を有し得る。
【0083】
開かれる前(図50)では、蓋802はトレー812及びその中の食品(図示せず)を覆っており、タブ808は、パッケージ800の前パネル822に取り外し可能にシールされることができる。開いた後でパッケージ800を再び閉じるには、タブ808を対応するスロット816と係合させて蓋802を所定位置に固定する。しかしながら、タブ808の他の手段も本明細書により意図される。
【0084】
図51及び図52に示すように、食品814が加熱される準備が整うと、パッケージ800を開き、蓋802をトレー812の下側に折り込む。タブ808は、第2のスロット(図示せず)、又は底面818の外側に沿った他の保持構造部と係合する。このようにすることにより、蓋802はトレー812の底面818と電子レンジの底部又はガラストレー(図示せず)との間に断熱層を形成する。蓋802により提供されるさらなる断熱は、周囲に対する熱損失を防止することによってトレー812内での食品814の調理を向上させる。
【0085】
所望であれば、さらなる断熱材料830をパッケージの1つ又は複数の内表面に設けて、食品とトレーの底面及び電子レンジの底部との間にさらなる断熱を提供することができる。また、下側に折り込まれた位置での蓋とトレーの底面との間にさらなる分離を提供する、蓋表面に沿ったスペーサを提供することもできる。また、通気穴824を提供することもできる。
【0086】
本発明の上記の詳細な説明に鑑みて、本発明は広範の実用及び用途に用いることができることを当業者は容易に理解するであろう。本明細書中で説明したもの以外の本発明の多くの適合物、及び多くの変形物、変更物、並びに等価な構成は、本発明の主旨又は範囲から逸脱することなく、本発明及びその上記の詳細な説明から明らかであるか、又は本発明及びその上記の詳細な説明によって適正に示唆されるであろう。
【0087】
本発明を具体的な態様に関して詳細に本明細書において説明してきたが、この詳細な説明は、本発明の例示的な例にすぎず、本発明の十分且つ実施可能な開示を提供する目的のためになされているにすぎないことを理解されたい。本明細書中に記載の詳細な説明は、本発明を限定するものとして、又は本発明のいずれものそのような他の実施形態、適合物、変形物、変更物、及び等価の構成を排除するものとして解釈されず、またそのように意図されない。したがって、方向についてのすべての言及(例えば、上、下、上向き、下向き、左、右、左側、右側、頂部、底部、上方、下方、垂直、水平、時計回り、及び反時計回り)は、読み手による本発明の理解に役立たせる明示目的のために用いているにすぎず、特に、本発明の位置、向き、又は使用に関して限定をもたらすものではない。結合についての言及(例えば、取り付けられた、接合された、接続された等)は、要素どうしの接続と要素間の相対運動との間の中間部材として広く解釈されるとともにその中間部材を含み得る。したがって、かかる結合基準は、2つの要素が直接接続して互いに固定関係になることを必ずしも示唆するものではない。したがって、本発明は添付の特許請求の範囲及びその等価物によってのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1A】本発明に従って用いることができる電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図1B】図1Aの電子レンジ用断熱材料の斜視図である。
【図1C】マイクロ波エネルギに晒された後の、図1Aの電子レンジ用断熱材料の斜視図である。
【図1D】本発明に従って用いることができる代替的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図2】本発明の一態様による、本発明に従って用いることができるさらに別の代替的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図3】本発明の一態様による、本発明に従って用いることができるさらに別の代替的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図4】本発明による、活性化可能な接着剤部を有するマイクロ波材料シートの斜視図である。
【図5】食品が配置されている状態の、図4のシートの斜視図である。
【図6】食品の上にシートの一部が折り畳まれている状態の、図5のシートの斜視図である。
【図7】かかるシートの第1の部分の上にシートの第2の部分が折り重なっており、それによりスリーブを形成している状態の、図4のシートの斜視図である。
【図8】図7のシートの別の斜視図である。
【図9】図8の線9−9に沿って切り取られたシートの断面図である。
【図10】マイクロ波エネルギに晒された後の、図7のシート及び食品の斜視図である。
【図11】図10の線11−11に沿って切り取られたシートの断面図である。
【図12】食品が上に置かれている状態の、本発明の一態様による活性化可能な接着剤部を有するマイクロ波材料シートの斜視図である。
【図13】食品の上にシートの一部が折り畳まれている状態の、図12のシートの斜視図である。
【図14】食品の周りにポケットを形成するように食品の上にシートの第2の部分が折り畳まれている状態の、図13のシートの斜視図である。
【図15】食品が上に置かれている状態の、本発明による活性化可能な接着剤部を有するマイクロ波材料シートの斜視図である。
【図16】食品の上にシートの一部が折り畳まれている状態の、図15のシートの斜視図である。
【図17】食品の周りにポケットを形成するように食品の上にシートの第2の部分が折り畳まれている状態の、図16のシートの斜視図である。
【図18】本発明による、可変配列された複数の断熱性膨張セル構成を用いるパッケージの上面図である。
【図19】図18の線19−19に沿って切り取られたパッケージの断面図である。
【図20】本発明による、相補的な可変に膨張するセル構成を用いるパッケージの断面図である。
【図21】図18のパッケージの斜視図である。
【図22A】閉位置にある、内部の少なくとも一部に断熱材料を有するパッケージの斜視図である。
【図22B】開位置にある、内部の少なくとも一部に断熱材料を有するパッケージの斜視図である。
【図23】折り畳まれていない位置にある4つの自己形成型壁を有する1つの例示的な電子レンジ用トレーの斜視図である。
【図24】図23のトレーの分解図である。
【図25】マイクロ波エネルギに晒される前の、図23のトレーの断面図である。
【図26】マイクロ波エネルギに晒された後の、図23のトレーの断面図である。
【図27】折り畳まれていない位置にある、4つの自己形成型フラップを画定している代替的な電子レンジ用トレー構造の斜視図である。
【図28】図27のトレーの分解図である。
【図29】マイクロ波エネルギに晒される前の図27のトレーの断面図である。
【図30】マイクロ波エネルギに晒された後の図27のシートの断面図である。
【図31】本発明による、酸素バリヤを有する1つの例示的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図32】本発明による、酸素バリヤを有する別の例示的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図33】本発明による、酸素バリヤを有するさらに別の例示的な電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図34】1つの例示的な電子レンジ用断熱材料を形成するのに用いられる層の断面図である。
【図35】層間の接合パターンを画定するように複数の熱機械装置が配置されている状態の、図34の層の断面図である。
【図36】クローズドセルを画定するように熱機械装置が層に押し付けられている状態の、図35の材料及び装置の断面図である。
【図37】熱機械装置を用いての処理後の電子レンジ用断熱材料の断面図である。
【図38】層間の接合を示す、図37の断面の詳細図である。
【図39】開位置にある、容器形態をプレス成形するようになっている工具の断面図である。
【図40】閉位置にある、図39の工具の断面図である。
【図41】図39及び図40の工具によって成形された容器の斜視図である。
【図42】図41の線42−42に沿って切り取られた容器の断面図である。
【図43】図42の容器の一部の拡大図である。
【図44】一体型熱機械的接合要素を有する工具により成形された代替的な容器形状の斜視図である。
【図45】本発明による、食品を囲む電子レンジ用断熱材料スリーブを形成する1つの例示的な工程の斜視図である。
【図46】開位置にある、図45の線46−46に沿って切り取られたヒートシール及び切断工具の断面図である。
【図47】作動位置にある、図45の線47−47に沿って切り取られたヒートシール及び切断工具の断面図である。
【図48】図45の線48−48に沿って切り取られた、ラップされた食品の断面図である。
【図49】図48の線49−49に沿って切り取られた、ラップされた食品の断面図である。
【図50】閉位置にある、本発明の一態様による、断熱蓋が下側に折り込まれている状態のパッケージの斜視図である。
【図51】開位置にある、図50のパッケージの別の斜視図である。
【図52】蓋がトレーの下側に折り曲げられている状態の、図50及び図51のパッケージの別の斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子レンジエネルギー相互活性パッケージ用材料であって、
第1ポリマーフィルム上に支持された電子レンジエネルギー相互活性材料の層;
該電子レンジエネルギー相互活性材料に結合した水分含有層;および
該水分含有層と第2ポリマーフィルムとの間の複数の膨張可能なセルを形成するために予め決定されたパターンで該水分含有層に結合した第2ポリマーフィルムからなり、
少なくともいくつかの膨張可能なセルはサイズにおいて少なくともいくつかの別の膨張可能なセルと異なっていることを特徴とする材料。
【請求項2】
さらに酸素バリヤ層からなる請求項1に記載の材料。
【請求項3】
少なくともいくつかの膨張可能なセルは熱エネルギーに応じて膨張する、請求項1または2に記載の材料。
【請求項4】
前記膨張可能なセルが、絶縁領域、非絶縁領域、またはそれらの組み合わせを提供するように配置されている、請求項1乃至3のいずれかに記載の材料。
【請求項5】
前記複数の膨張可能なセルが第2の組の膨張可能なセルと隣接した列に配列された第1の組の膨張可能なセルを含み、および
該第1の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルが第2の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルよりも小さい、請求項1乃至4のいずれかに記載の材料。
【請求項6】
前記複数の膨張可能なセルが、
周囲を形成するように配列された第1の組の膨張可能なセル、および
第1の組の膨張可能なセルによって囲まれた第2の組の膨張可能なセルを含み、
該第1の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルが第2の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルとサイズにおいて異なっている、請求項1乃至4のいずれかに記載の材料。
【請求項7】
第1の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルが第2の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルよりも大きい、請求項6に記載の材料。
【請求項8】
第1の組の膨張可能なセルおよび第2の組の膨張可能なセルが食品を受け入れるように構成されている、請求項6または7に記載の材料。
【請求項9】
前記少なくともいくつかの膨張可能なセルが食品を受け入れる前に膨張される、請求項8に記載の材料。
【請求項10】
前記膨張可能なセルが膨張可能なセルの複数の配列として配置され、各配列が第1のサイズを有する少なくとも一つの膨張可能なセルおよび第1のサイズと異なる第2のサイズを有する少なくとも一つの膨張可能なセルを含む、請求項1乃至4のいずれかに記載の材料。
【請求項11】
前記膨張可能なセルの各配列が食品を受け入れるように配置されている、請求項10に記載の材料。
【請求項12】
前記第1のサイズを有する膨張可能なセルが実質的に食品を囲むように配置され、前記第2のサイズを有する膨張可能なセルが食品を受け入れるに適している、請求項11に記載の材料。
【請求項13】
少なくともいくつかの前記膨張可能なセルが食品を受け入れる前に膨張される、請求項11または12に記載の材料。
【請求項14】
カートンと組み合わされ、前記材料が該カートンの内部表面の少なくとも一部を覆っている、請求項1乃至13のいずれかに記載の材料。
【請求項15】
フレキシブルパッケージを形成する、請求項1乃至13のいずれかに記載の材料。
【請求項1】
電子レンジエネルギー相互活性パッケージ用材料であって、
第1ポリマーフィルム上に支持された電子レンジエネルギー相互活性材料の層;
該電子レンジエネルギー相互活性材料に結合した水分含有層;および
該水分含有層と第2ポリマーフィルムとの間の複数の膨張可能なセルを形成するために予め決定されたパターンで該水分含有層に結合した第2ポリマーフィルムからなり、
少なくともいくつかの膨張可能なセルはサイズにおいて少なくともいくつかの別の膨張可能なセルと異なっていることを特徴とする材料。
【請求項2】
さらに酸素バリヤ層からなる請求項1に記載の材料。
【請求項3】
少なくともいくつかの膨張可能なセルは熱エネルギーに応じて膨張する、請求項1または2に記載の材料。
【請求項4】
前記膨張可能なセルが、絶縁領域、非絶縁領域、またはそれらの組み合わせを提供するように配置されている、請求項1乃至3のいずれかに記載の材料。
【請求項5】
前記複数の膨張可能なセルが第2の組の膨張可能なセルと隣接した列に配列された第1の組の膨張可能なセルを含み、および
該第1の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルが第2の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルよりも小さい、請求項1乃至4のいずれかに記載の材料。
【請求項6】
前記複数の膨張可能なセルが、
周囲を形成するように配列された第1の組の膨張可能なセル、および
第1の組の膨張可能なセルによって囲まれた第2の組の膨張可能なセルを含み、
該第1の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルが第2の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルとサイズにおいて異なっている、請求項1乃至4のいずれかに記載の材料。
【請求項7】
第1の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルが第2の組の膨張可能なセル中の膨張可能なセルよりも大きい、請求項6に記載の材料。
【請求項8】
第1の組の膨張可能なセルおよび第2の組の膨張可能なセルが食品を受け入れるように構成されている、請求項6または7に記載の材料。
【請求項9】
前記少なくともいくつかの膨張可能なセルが食品を受け入れる前に膨張される、請求項8に記載の材料。
【請求項10】
前記膨張可能なセルが膨張可能なセルの複数の配列として配置され、各配列が第1のサイズを有する少なくとも一つの膨張可能なセルおよび第1のサイズと異なる第2のサイズを有する少なくとも一つの膨張可能なセルを含む、請求項1乃至4のいずれかに記載の材料。
【請求項11】
前記膨張可能なセルの各配列が食品を受け入れるように配置されている、請求項10に記載の材料。
【請求項12】
前記第1のサイズを有する膨張可能なセルが実質的に食品を囲むように配置され、前記第2のサイズを有する膨張可能なセルが食品を受け入れるに適している、請求項11に記載の材料。
【請求項13】
少なくともいくつかの前記膨張可能なセルが食品を受け入れる前に膨張される、請求項11または12に記載の材料。
【請求項14】
カートンと組み合わされ、前記材料が該カートンの内部表面の少なくとも一部を覆っている、請求項1乃至13のいずれかに記載の材料。
【請求項15】
フレキシブルパッケージを形成する、請求項1乃至13のいずれかに記載の材料。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【公開番号】特開2009−149374(P2009−149374A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−312935(P2008−312935)
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【分割の表示】特願2006−552363(P2006−552363)の分割
【原出願日】平成17年2月9日(2005.2.9)
【出願人】(504075588)グラフィック パッケージング インターナショナル インコーポレイテッド (137)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【分割の表示】特願2006−552363(P2006−552363)の分割
【原出願日】平成17年2月9日(2005.2.9)
【出願人】(504075588)グラフィック パッケージング インターナショナル インコーポレイテッド (137)
【Fターム(参考)】
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