説明

電子媒体、電子媒体における電力供給方法

【課題】少ない電力で動作する表示機能付きICカードなどの電子媒体等を提供する。
【解決手段】表示機能付きICカード1では、プッシュスイッチであるスイッチ4と電子スイッチ27が電源25と制御部21の間で並列に接続され、スイッチ4のオンにより、電源25から制御部21に電力が供給されて制御部21が起動し、起動した制御部21の制御により電子スイッチ27がオンとなり、スイッチ4がOFFとなった場合でも電力供給が維持される。制御部21は、所定の処理を行った後にシャットダウンし電子スイッチ27をオフとし、非動作時の電力供給を遮断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示機能付きICカード等の電子媒体、および電子媒体における電力供給方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、IC(Integrated Circuit)カード本体に様々な機能を備えたものが開発されている。このような機能付きICカードのひとつに、接触式、あるいは非接触式通信により取得した電子マネー残額等のデータをICチップに記憶し、これを表示用CPU等の制御部の制御によりディスプレイに表示する表示機能付きICカードがある。特許文献1には表示機能付きICカードの例が記載されている。
【0003】
このようなICカードでは、従来機械接点式のプッシュスイッチをオンとすることにより起動した制御部による処理が行われる。図7はその例を示す図である。図7において、101は制御部、103はプッシュスイッチ、105は電源を示す。
【0004】
制御部101は、非動作時には電池等の電源105からスタンバイ電流を受けてスタンバイ状態にあるが、プッシュスイッチ103を押下すると信号を受けて起動し、ICチップに記憶された電子マネー残額等のデータを表示するなどの処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−133563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような表示機能付きICカードについては、電池の長寿命化等の観点から、できるだけ省電力としつつ動作することが求められる。しかし、上記の方法では、スイッチがオフ状態の場合でもスタンバイ電流を供給しており、電力が消費されている。
【0007】
スタンバイ電流を消費しない構成として、スライド式のスイッチなどを用いて電力供給のオン、オフを動作時と非動作時で完全に切り替えることも考えられるが、ICカードのような薄いものでは搭載できるスイッチは限られ、例えばスライド式スイッチを搭載することは難しい。
【0008】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、少ない電力で動作する表示機能付きICカードなどの電子媒体等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するための第1の発明は、電源と、制御部と、押下されている場合にオンとなり前記電源から前記制御部に電力が供給されるプッシュスイッチと、前記制御部による制御によりオンとなり前記電源から前記制御部に電力が供給され、前記制御部による制御によりオフとなり前記電源から前記制御部への電力供給が遮断される電子スイッチと、を具備し、前記プッシュスイッチと前記電子スイッチが前記電源と前記制御部の間で並列に接続され、前記プッシュスイッチのオンにより、前記電源から前記制御部に電力が供給されて前記制御部が起動し、起動した前記制御部の制御により前記電子スイッチがオンとなり、前記制御部が所定の処理を行った後にシャットダウンし前記電子スイッチをオフとすることを特徴とする電子媒体である。
【0010】
前記電子スイッチが、前記制御部の制御により制御入力トランジスタがオンとなることによりスイッチトランジスタがオンとなることで、前記電源から前記制御部への電力供給が行われるハイサイドスイッチであり、前記制御入力トランジスタおよび前記スイッチトランジスタとして、小信号用のMOSトランジスタを用いることが望ましい。
【0011】
また、前記電子媒体が、ICチップと表示部を更に具備した表示機能付きICカードであり、前記所定の処理は、前記ICチップに記憶されたデータを前記表示部に表示する処理であることが望ましい。
【0012】
前述した目的を達成するための第2の発明は、電源と、制御部と、押下されている場合にオンとなり前記電源から前記制御部に電力が供給されるプッシュスイッチと、前記制御部による制御によりオンとなり前記電源から前記制御部に電力が供給され、前記制御部による制御によりオフとなり前記電源から前記制御部への電力供給が遮断される電子スイッチと、を具備し、前記プッシュスイッチと前記電子スイッチが前記電源と前記制御部の間で並列に接続される電子媒体における電力供給方法であって、前記プッシュスイッチのオンにより、前記電源から前記制御部に電力が供給されて前記制御部が起動し、起動した前記制御部の制御により前記電子スイッチがオンとなり、前記制御部が所定の処理を行った後にシャットダウンし前記電子スイッチをオフとすることを特徴とする電子媒体における電力供給方法である。
【0013】
前記電子スイッチが、前記制御部の制御により制御入力トランジスタがオンとなることによりスイッチトランジスタがオンとなることで、前記電源から前記制御部への電力供給が行われるハイサイドスイッチであり、前記制御入力トランジスタおよび前記スイッチトランジスタとして、小信号用のMOSトランジスタを用いることが望ましい。
【0014】
前記電子媒体が、ICチップと表示部を更に具備した表示機能付きICカードであり、前記所定の処理は、前記ICチップに記憶されたデータを前記表示部に表示する処理であることが望ましい。
【0015】
上記の構成により、電子媒体は、制御部の非動作時に電源からのスタンバイ電流を省略しつつ、動作時には、プッシュスイッチのオンにより電力供給を受けた制御部の制御により、電子スイッチをオンとして、プッシュスイッチをオフとした場合の電力供給を確保し、処理の終了後には電子スイッチをオフとする。これにより、スタンバイ時の消費電力を削減しつつ、プッシュスイッチのオンに伴う、制御部による処理を可能とする。
【0016】
また、電子スイッチをハイサイドスイッチとし、これを構成する各トランジスタに小信号用のMOSトランジスタを用いることで、バイアス電流などスイッチ制御にかかる消費電力を小さくでき、また、非動作時のリーク電流も抑えることができる。
さらに、電子媒体において、制御部によりICチップに記憶されたデータを表示部に表示する処理を行うことで、少ない電力で動作する表示機能付きICカードが構成できる。表示機能付きICカードは、一般的に薄型のものとするためプッシュスイッチなどの簡易な構成のスイッチを設けることが求められ、上記のような省電力化の方法が特に効果的である。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、少ない電力で動作する表示機能付きICカードなどの電子媒体等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】表示機能付きICカード1の外観図
【図2】表示機能付きICカード1の内部構成を示すブロック図
【図3】電力供給方法を示すフローチャート
【図4】スイッチ4と電子スイッチ27の概略構成について説明する図
【図5】電子スイッチ27の例を示す図
【図6】電子スイッチ27aの例を示す図
【図7】従来のスイッチ回路の概略構成について説明する図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づいて本発明の電子媒体の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態では、電子媒体の例として、表示機能付きICカードを挙げて説明する。
【0020】
まず、図1を用いて、本実施形態に係る表示機能付きICカード1の外観について説明する。図1は、表示機能付きICカード1の外観図である。
【0021】
表示機能付きICカード1は、非接触式および接触式の通信を行うことによりICチップに電子マネー残額等のデータを記録し、制御部の制御により当該データを表示するものであり、図1に示すように、カード本体2の表面にディスプレイ3、スイッチ4、接触式の通信を行なうための接触端子5を有する。なお、これらの配置は図1に示すものに限られることはない。
【0022】
ディスプレイ3は、例えば液晶ディスプレイ、電子ペーパ等であり、文字等のデータを表示する。
スイッチ4は、機械接点式のプッシュスイッチである。
接触端子5は、接触式の通信を行う際に外部のリーダライタの端子と接触するもので、接触式の通信を行なう際は、接触端子5を介してデータやICチップ28の駆動用の電力が供給される。
【0023】
図2は、表示機能付きICカード1の機能構成を示すブロック図である。表示機能付きICカード1は、制御部21、ディスプレイドライバ23、ディスプレイ3、電源25、スイッチ4、電子スイッチ27、ICチップ28、アンテナ29等を有する。
【0024】
制御部21は、電源25からの電力供給を受けてディスプレイ3へのデータの表示を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)等のメモリや、外部入出力端子等がワンチップ化されたものである。ROM等には、後述する電力供給方法等に従って制御を行うためのプログラムが格納される。
【0025】
ディスプレイドライバ23は、ディスプレイ3と接続し、制御部21による制御に従い、ディスプレイ3を駆動する。ディスプレイ3は、制御部21による制御に従い、データの表示を行なう。
【0026】
電源25は、制御部21に電力を供給する電池であり、一次電池、二次電池等、その種類は問わない。
【0027】
スイッチ4は前述したように機械接点式のプッシュスイッチであり、触れて押下している場合にオン状態となり、電源25から制御部21へ電力が供給される。スイッチ4を離し押下を解除するとオフとなる。
【0028】
電子スイッチ27は、ハイサイドスイッチであり、電源25から制御部21へ電力を供給するための回路である。制御部21の非動作時にはオフ状態であるが、スイッチ4のオンにより電力を供給された制御部21の制御によりオン状態となり、電源25から制御部21に電力を供給する。制御部21による処理後には制御部21によりオフ状態とされ、電力供給が遮断される。
スイッチ4と電子スイッチ27は、制御部21と電源25の間で並列に接続される。
【0029】
ICチップ28は、CPU、ROM、RAM、EEPROM等を備える。ICチップ28は、非接触式および接触式の通信を行うためのインタフェースを有するデュアルインタフェースICチップである。
ICチップ28は、外部のカードリーダライタとの間で通信を行い、ROMに格納されたプログラムに従ってデータ処理を実行する。例えば、電子マネー残額等のデータをカードリーダライタから受信し、EEPROMに保存する。
【0030】
アンテナ29は、ICチップ28がカードリーダライタと非接触式の通信を行なうためのアンテナである。ICチップ28の通信時、アンテナ29はリーダライタから生じている磁界により交流電圧を発生し、これによりICチップ28が駆動する。アンテナ29は、カード本体2の内部を周回して設けられ、その両端がICチップ28に接続される。
【0031】
次に、図3、図4を用いて、電源25から制御部21へと電力を供給する電力供給方法について説明する。
図3は、電源25から制御部21へと電力を供給する電力供給方法を示すフローチャートである。
図4は、電源25から制御部21へと電力を供給するためのスイッチ4と電子スイッチ27の概略構成について説明する図である。
【0032】
本実施形態の電力供給方法では、まず、図3に示すように、スイッチ4が押下されてオンとなる(ステップS101)と、図4に示す電源25から制御部21にスイッチ4のオンにより導通された回路を介して、矢印aに示すように電力が供給される。なお、スイッチ4を離し押下を解除するとスイッチ4はOFFとなり矢印aに示す電力供給が遮断される。
【0033】
制御部21は、電源25による上記の電力供給を受けて起動し、まず、電子スイッチ27をオン状態とする(ステップS102)。これにより、制御部21には、電子スイッチ27のオンにより導通された回路を介して、図4の矢印bに示すように電力が供給される。
従って、瞬時的な一回の押下でスイッチ4がオンとなれば、その後スイッチ4を離しても電源25からの電力供給が維持される。
【0034】
制御部21はこの後、所定の処理を行う(ステップS103)。本実施形態では、ICチップ28に記憶された電子マネー残額等のデータを取得し、当該データを一定時間ディスプレイ3に表示する表示処理を行う。このため、ステップS102では、制御部21を介してICチップ28にも電源25から駆動用の電力が供給される。
【0035】
上記の処理が終了すると、制御部21はシャットダウンし、電子スイッチ27をオフ状態とする(ステップS104)。これにより、電源25から制御部21への電力供給(図4の矢印b)が遮断され、非動作時の電力供給が遮断される。
【0036】
図5は、電子スイッチ27について示す図である。電子スイッチ27は、ハイサイドスイッチとして構成される。図5において、31は制御入力トランジスタ(N型)であり、33は電源−出力間のスイッチトランジスタ(P型)である。これらのトランジスタとしては、漏れ電流および動作時の消費電流を抑えるため、エンハンスメント型の小信号用MOS(Metal Oxide Semiconductor)型トランジスタ(電界効果トランジスタ)が用いられる。
【0037】
37は制御部21から接続されるコントロール端子であり、電子スイッチ27をオンとするために制御部21から電力が供給される。39は制御部21に接続される出力端子であり、電子スイッチ27がオンとなると、VDD(電源25)から出力端子39を介して制御部21に電力が供給される。
【0038】
41、43はそれぞれ、制御入力トランジスタ31、スイッチトランジスタ33の制御用バイアス電流である。これらの値を適切に定めるために抵抗35a〜35cが設けられる。また、45は制御部21の動作用の電流である。
【0039】
先ほどのステップS102では、制御部21の制御により、制御部21からコントロール端子37を介して電力が供給される。これにより、制御入力トランジスタ31のゲート電圧が上昇してスイッチが入り、図の端子Aから制御入力トランジスタ31側にVDD(電源25)からの電流が流れる。これによりスイッチトランジスタ33のゲート電圧が降下するので、スイッチトランジスタ33にスイッチが入り、VDD(電源25)より制御部21へ出力端子39を介して電力が供給されるようになる。
【0040】
一方、先ほどのステップS104では、制御部21の制御により、コントロール端子37を介した電力の供給が停止される。これにより制御入力トランジスタ31のスイッチがオフとなる。この場合、スイッチトランジスタ33のゲート電圧が上昇し、スイッチトランジスタ33のスイッチがオフとなり、出力端子39を介した制御部21への電力供給が遮断される。
【0041】
ここで、制御入力トランジスタ31、スイッチトランジスタ33としては、小信号用のMOSトランジスタを用いるので、制御入力トランジスタ制御用のバイアス電流41、スイッチトランジスタ制御用のバイアス電流43の量を少量とでき、回路全体を低消費電力で制御できる。
本実施形態では、例えば電源25の電圧が3Vの場合、バイアス電流41、43をそれぞれ約1μAとすることができ、動作時に消費する電流を2μA程度に抑えることができる。なお、抵抗35a、35b、35cの値は上記バイアス電流41、43の値に合わせて定め、例えば本実施形態では、それぞれ1kΩ、3MΩ、3MΩとする。
また、小信号用のMOSトランジスタを用いることで、非動作時のリーク電流も極めて小さくなり、数nA未満に抑えることができる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態の表示機能付きICカード1では、制御部21の非動作時、電源25からのスタンバイ電流を省略できるとともに、動作時には、スイッチ4のオンにより電源25から電力供給を受けた制御部21の制御により、電子スイッチ27をオンとして、スイッチ4をオフとした場合でも電力供給を確保する。これにより、消費電力を削減しつつ、スイッチ4のオンに伴う、制御部21による処理を可能とできる。
【0043】
また、電子スイッチ27をハイサイドスイッチとし、これを構成する各トランジスタとして小信号用のMOSトランジスタを用いることで、バイアス電流などスイッチ制御にかかる消費電力を小さくでき、また、非動作時のリーク電流も抑えることができる。
【0044】
本実施形態では電子媒体の例としてICチップのデータを表示部に表示する処理を行う表示機能付きICカードを挙げたが、制御部がそれ以外の処理を行う機能付きICカードであってもよい。また、その他の電子媒体の例として、例えば制御部や記憶部等を備えた種々の携帯端末など挙げることができる。ただし、本実施形態のような表示機能付きICカードは、一般的に薄型のものとするためプッシュスイッチなどの簡易な構成のスイッチを設けることが求められ、上記のような省電力化の方法が特に効果的である。
【0045】
なお、電子スイッチとしては、図5等で説明したものに限ることはなく、スイッチトランジスタ33をローサイドスイッチとして構成してもよい。但し、本実施形態のようにハイサイドスイッチとして構成する場合、ローサイドスイッチとする場合に比べリーク電流をより小さくできる利点がある。
【0046】
また、電子スイッチとして、従来型のトランジスタや大電流対応型MOS素子を用いた従来のハイサイドスイッチとすることも可能である。図6がその例を示す電子スイッチ27aである。なお、前記したものと略同様の機能構成を有するものについては、同じ番号を付し、説明を省略する。
【0047】
図6において、51は制御入力トランジスタ(N型)であり、従来型のトランジスタが用いられる。53は電源−出力間のスイッチトランジスタ(P型)であり、大電流対応型MOS素子が用いられる。
【0048】
回路全体の動作は、図3〜5等を用いて説明したものと同様であり、この場合も制御部21の非動作時の電力消費を削減することができる。
但し、制御入力トランジスタ制御用のバイアス電流41、スイッチトランジスタ制御用のバイアス電流43の値は、図5の小信号用MOSトランジスタを用いた場合に比べ大きくなり、例えば電源25の電圧が3Vの場合、それぞれ約234μA、約60μAである。このため、動作時の消費電流は約294μA程度と、図5の例に比べ約150倍になる。なお、抵抗35a、35b、35cの値は上記のバイアス電流41、43に合わせて定められ、例えば、それぞれ10kΩ、10kΩ、47kΩとなる。
また、非動作時のリーク電流も0.1〜0.01μAのオーダーとなり、図5の例に比べ大きくなるので、消費電力の観点からは、図5等で説明したように、小信号用のMOSトランジスタを用いたほうがより消費電力を少なくできるので有利である。
【0049】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る電子媒体等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0050】
1………表示機能付きICカード
2………カード本体
3………ディスプレイ
4………スイッチ
5………接触端子
21………制御部
23………ディスプレイドライバ
25………電源
27………電子スイッチ
28………ICチップ
29………アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と、
制御部と、
押下されている場合にオンとなり前記電源から前記制御部に電力が供給されるプッシュスイッチと、
前記制御部による制御によりオンとなり前記電源から前記制御部に電力が供給され、前記制御部による制御によりオフとなり前記電源から前記制御部への電力供給が遮断される電子スイッチと、
を具備し、
前記プッシュスイッチと前記電子スイッチが前記電源と前記制御部の間で並列に接続され、
前記プッシュスイッチのオンにより、前記電源から前記制御部に電力が供給されて前記制御部が起動し、
起動した前記制御部の制御により前記電子スイッチがオンとなり、
前記制御部が所定の処理を行った後にシャットダウンし前記電子スイッチをオフとすることを特徴とする電子媒体。
【請求項2】
前記電子スイッチが、前記制御部の制御により制御入力トランジスタがオンとなることによりスイッチトランジスタがオンとなることで、前記電源から前記制御部への電力供給が行われるハイサイドスイッチであり、前記制御入力トランジスタおよび前記スイッチトランジスタとして、小信号用のMOSトランジスタを用いることを特徴とする請求項1記載の電子媒体。
【請求項3】
前記電子媒体が、ICチップと表示部を更に具備した表示機能付きICカードであり、
前記所定の処理は、前記ICチップに記憶されたデータを前記表示部に表示する処理であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子媒体。
【請求項4】
電源と、制御部と、押下されている場合にオンとなり前記電源から前記制御部に電力が供給されるプッシュスイッチと、前記制御部による制御によりオンとなり前記電源から前記制御部に電力が供給され、前記制御部による制御によりオフとなり前記電源から前記制御部への電力供給が遮断される電子スイッチと、を具備し、前記プッシュスイッチと前記電子スイッチが前記電源と前記制御部の間で並列に接続される電子媒体における電力供給方法であって、
前記プッシュスイッチのオンにより、前記電源から前記制御部に電力が供給されて前記制御部が起動し、
起動した前記制御部の制御により前記電子スイッチがオンとなり、
前記制御部が所定の処理を行った後にシャットダウンし前記電子スイッチをオフとすることを特徴とする電子媒体における電力供給方法。
【請求項5】
前記電子スイッチが、前記制御部の制御により制御入力トランジスタがオンとなることによりスイッチトランジスタがオンとなることで、前記電源から前記制御部への電力供給が行われるハイサイドスイッチであり、前記制御入力トランジスタおよび前記スイッチトランジスタとして、小信号用のMOSトランジスタを用いることを特徴とする請求項4記載の電子媒体における電力供給方法。
【請求項6】
前記電子媒体が、ICチップと表示部を更に具備した表示機能付きICカードであり、
前記所定の処理は、前記ICチップに記憶されたデータを前記表示部に表示する処理であることを特徴とする請求項4または請求項5記載の電子媒体における電力供給方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−194600(P2012−194600A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−55864(P2011−55864)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】