説明

電子機器、その制御方法およびその制御プログラム

【課題】折畳み可能に連結された複数の筐体を備える電子機器に、当該複数の筐体の開閉状態を正確に検出した上で、開閉状態に応じた動作を実行させる。
【解決手段】電子機器100では、液晶パネル140に表示される画像の一部(領域9001に表示される画像)が液晶パネル240のスキャン画像として検出されるか否かによって、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bの開閉状態が検出される。そして、電子機器100は、液晶パネル240のスキャン画像が出力画像の一部の画像と一致した場合には、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bが閉状態とされたとみなし、スリープ状態のための動作を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器およびその制御方法に関し、特に、折畳み可能に連結された第1および第2の筐体を備える電子機器、その制御方法およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子機器において、消費電力を抑えるための種々の技術が開示されている。
たとえば、特許文献1(特開平3−231718号公報)では、蓋体を備える表示装置において、当該蓋体の開閉が検知され、蓋体が閉じられていることが検知されたときに、当該表示装置における液晶表示パネルのバックライトを消灯させる技術が開示されている。
【0003】
また、特許文献2(特開平7−74691号公報)では、光センサを備えた折畳み機構付携帯電話機において、光センサの検出する光量に基づいて開閉状態を検出し、閉状態にあると判断されると低消費電力状態とされる技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献3(特開2001−285434号公報)では、折畳み型の携帯電子機器において、ヒンジ部に設けられたプッシュスイッチによって開閉状態が検出され、開状態で表示部のバックライトを点灯させ、半開状態でバックライトを消灯させる技術が開示されている。なお、プッシュスイッチは、ヒンジによって連結された2つの筐体の中の一方の筐体に設けられた凸部によって開状態で押圧され、閉状態とされると当該押圧が解除される。
【0005】
また、特許文献4(特開2002−57776号公報)では、折畳み式通信端末機において、開閉可能に連結された本体ケースと蓋体ケースの開閉状態を検出し、また、表示部または操作部の周辺の明るさを検出する光検出手段を備え、開閉状態の検出結果および光検出手段による明るさの検出結果に基づいて表示部や操作部を照明するための照明手段の点灯および消灯を制御する技術が開示されている。なお、特許文献4では、本体ケースと蓋体ケースの連結部に設けられたスイッチが、開閉動作の切換えに応じて物理的に状態を切換えられる。本体ケースと蓋体ケースの開閉状態の検出は、上記スイッチの状態を検出することにより、検出される。
【0006】
また、特許文献5(特開2005−278043号公報)には、携帯電話機において、レシーバにユーザの耳が接近していること、レシーバにユーザの耳が接触していること、または、マイクが所定レベル以上の音声信号を検出していることによって表示部のバックライトを遮断するか否かを決定する技術が開示されている。なお、ユーザの耳がレシーバに接近しているか否かは、レシーバ近傍に設けられた光センサの検知出力に基づいて判断される。また、ユーザの耳がレシーバに接触しているか否かは、レシーバの近傍に設けられた圧力センサである圧力センサの検出出力に基づいて判断される。
【特許文献1】特開平3−231718号公報
【特許文献2】特開平7−74691号公報
【特許文献3】特開2001−285434号公報
【特許文献4】特開2002−57776号公報
【特許文献5】特開2005−278043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記したように、従来の電子機器では、電子機器側で開閉状態を検出する構成を有し、ユーザに対して当該開閉状態に応じた操作を特に要求することなく、当該開閉状態に応じてバックライトの消灯などの省電力のための制御が実行されてきた。
【0008】
しかしながら、特許文献1や特許文献3、特許文献4に記載された技術では、マイクロスイッチやプッシュスイッチなどの物理的に操作されるスイッチが利用されるため、開閉動作の回数が多くなると、上記スイッチが劣化し、開閉状態を正確に検出できなくなる事態が想定される。
【0009】
また、特許文献2および特許文献5に記載の技術では、ユーザの手が光センサの検出部分を覆ってしまうなど、センサが本来検出するべきもの以外のものに反応してしまう事態が想定され、開閉状態が正確に検出されない事態が想定される。
【0010】
本発明は係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、折畳み可能に連結された複数の筐体を備える電子機器に、当該複数の筐体の開閉状態を正確に検出した上で、開閉状態に応じた動作を実行させることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に従った電子機器は、第1の筐体と、第1の筐体に対して折畳み可能に連結された第2の筐体とを備える電子機器であって、第1の筐体と第2の筐体の開閉状態を検出する開閉検出手段と、電子機器内の被電力供給体への電力の供給を制御する電力制御手段とを備え、開閉検出手段は、光センサを含み、光センサによって検出された画像が特定の画像である場合に、第1の筐体と第2の筐体が閉状態であると判断し、光センサによって検出された画像が特定の画像ではない場合には、第1の筐体と第2の筐体が開状態であると判断し、電力制御手段は、閉状態では、開状態よりも、被電力供給体に供給する電力量を低減させる。
【0012】
また、本発明に従った電子機器は、好ましくは、第1の筐体と第2の筐体の一方に設けられた表示部をさらに備え、光センサは、第1の筐体と第2の筐体の他方に設けられ、第1の筐体と第2の筐体が閉状態にある場合に、表示部の少なくとも一部を検出対象とし、特定の画像は、閉状態に表示部に表示される画像である。
【0013】
また、本発明に従った電子機器では、好ましくは、電力制御手段は、電力量の低減として、表示部に供給する電力量を低減させる。
【0014】
また、本発明に従った電子機器では、好ましくは、表示部は、液晶表示装置を含み、電力制御手段は、電力量の低減として、液晶表示装置のバックライトのみを消灯させる。
【0015】
また、本発明に従った電子機器では、電力制御手段は、電力量の低減として、表示部の表示を停止させる。
【0016】
また、本発明に従った電子機器では、好ましくは、電力制御手段は、被電力供給体に供給する電力を低減させているときに、光センサが検出した画像が特定の画像以外の画像となった場合には、被電力供給体に供給する電力量の低減を解除する。
【0017】
また、本発明に従った電子機器では、好ましくは、電力制御手段は、被電力供給体に供給する電力を低減させているときに、光センサが検出する光量が所定の量を超えた場合に、被電力供給体に供給する電力量の低減を解除する。
【0018】
また、本発明に従った電子機器では、好ましくは、特定の画像は、電子機器に情報を入力するための入力手段を表示する画像である。
【0019】
また、本発明に従った電子機器は、好ましくは、アプリケーションのプログラムを実行することにより、当該アプリケーションに従った処理の実行結果の出力画面の少なくとも一部を表示部に表示するアプリケーション実行手段をさらに備え、特定の画像は、表示部に表示された出力画面の画像である。
【0020】
また、本発明に従った電子機器では、好ましくは、特定の画像は、表示部に表示された出力画面の画像の一部である。
【0021】
本発明に従った電子機器の制御方法は、第1の筐体と、第1の筐体に対して折畳み可能に連結された第2の筐体とを備える電子機器の制御方法であって、第1の筐体と第2の筐体の開閉状態を検出するステップと、閉状態では、開状態よりも、被電力供給体に供給する電力量を低減させるステップとを備え、開閉状態を検出するステップでは、光センサによって検出された画像が特定の画像である場合に、第1の筐体と第2の筐体が閉状態であると判断する。
【0022】
本発明に従った電子機器の制御プログラムは、第1の筐体と、第1の筐体に対して折畳み可能に連結された第2の筐体とを備える電子機器の制御プログラムであって、電子機器に、第1の筐体と第2の筐体の開閉状態を検出するステップと、閉状態では、開状態よりも、被電力供給体に供給する電力量を低減させるステップとを実行させ、開閉状態を検出するステップでは、光センサによって検出された画像が特定の画像である場合に、第1の筐体と第2の筐体が閉状態であると判断させる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、電子機器において、光センサによって検出された画像が特定の画像か否かによって、第1の筐体と第2の筐体が開状態であるか否かが判断される。そして、判断結果に応じて、当該電子機器内の被電力供給体への電力の供給量が制御される。
【0024】
つまり、本発明によれば、物理的に操作されるスイッチによって開閉状態が検出され、当該スイッチの劣化によって開閉状態が正確に検出できなくなる事態が生じない。また、本発明によれば、単に、ユーザが光センサの光検出部を手で塞いだりしても、光センサに所定の画像が入力されなければ、上記した被電力供給体への電力の供給量の低減がなされない。
【0025】
したがって、電子機器において、被電力供給体への電力の供給量を調節する省電力制御が、当該電子機器の開閉状態を正確に検出した上で行なわれることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明に係る電子機器の一実施態様について、図面を参照して説明すると以下のとおりである。
【0027】
<電子機器の外観>
図1は、本実施の形態に係る電子機器100の外観を示した図である。図1を参照して、電子機器100は、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bとを含む。
【0028】
第1の筐体100Aと第2の筐体100Bとは、ヒンジ100Cにより折畳み可能に接続されている。第1の筐体100Aは、光センサ内蔵液晶パネル140を備える。第2の筐体100Bは、光センサ内蔵液晶パネル240を備える。このように、電子機器100は、光センサ内蔵液晶パネルを2つ備える。
【0029】
なお、電子機器100は、PDA(Personal Digital Assistant)、ノート型のパーソナルコンピュータ、携帯型電話機、電子辞書などの表示機能を有する携帯型デバイスとして構成される。
【0030】
<ハードウェア構成について>
次に、図2を参照して、電子機器100の具体的構成の一態様について説明する。図2は、電子機器100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0031】
電子機器100は、第1ユニット1001と、第2ユニット1002とを含む。第2ユニット1002は、電子機器100から着脱可能に第1ユニット1001に接続されている。第1ユニット1001は、本体装置101と、表示装置102とを含む。第2ユニット1002は、表示装置103と、本体装置104とを含む。
【0032】
第1の筐体100Aは、表示装置102を含む。第2の筐体100Bは、本体装置101を含む。また、第2の筐体100Bは、第2ユニット1002を含む。
【0033】
(第1ユニットについて)
本体装置101は、CPU(Central Processing Unit)110と、RAM(Random Access Memory)171と、ROM(Read-Only Memory)172と、メモリカードリーダライタ173と、外部通信部174と、マイク175と、スピーカ176と、操作キー177と、電源スイッチ191と、電源回路192と、電源検出部193と、USB(Universal Serial Bus)コネクタ194と、アンテナ195と、LAN(Local Area Network)コネクタ196とを含む。各構成要素(110,171〜177,193)は、相互にデータバスDB1によって接続されている。メモリカードリーダライタ173には、メモリカード1731が装着される。
【0034】
CPU110は、プログラムを実行する。操作キー177は、電子機器100の使用者による指示の入力を受ける。RAM171は、CPU110によるプログラムの実行により生成されたデータ、または操作キー177を介して入力されたデータを揮発的に格納する。ROM172は、データを不揮発的に格納する。また、ROM172は、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)やフラッシュメモリなどのデータの書込みおよび消去が可能なROMである。
【0035】
外部通信部174は、他の電子機器と通信を行なう。具体的には、外部通信部174は、USBコネクタ194を介して、たとえば第2ユニット1002と通信を行なう。また、外部通信部174は、アンテナ195を介して、たとえば第2ユニット1002と無線通信を行なう。さらに、外部通信部174は、LANコネクタ196を介して、他の電子機器との間で有線通信を行なう。
【0036】
なお、本体装置101は、Bluetooth(登録商標)以外の無線通信により、他の電子機器と通信を行なってもよい。たとえば、外部通信部174は、図示しない無線LANアンテナを介して、LANに接続された他の電子機器との間で無線通信を行なってもよい。あるいは、図示しない赤外線ポートを介して、他の電子機器との間で無線通信を行なってもよい。
【0037】
電源スイッチ191は、電子機器100を起動させるためのスイッチである。
電源スイッチ191がオンすると、電源回路192は、電源検出部193を介して、データバスDB1に接続されている各構成要素と表示装置102とに電力を供給する。また、電源スイッチ191がオンすると、電源回路192は、電源検出部193を介することなく、外部通信部174に電力を供給する。
【0038】
電源検出部193は、電源回路192からの出力を検出する。また、電源検出部193は、当該検出した出力に関する情報(たとえば、電圧値や電流値)を、CPU110に送る。
【0039】
USBコネクタ194は、第1ユニット1001を第2ユニット1002に接続するために用いられる。なお、本体装置101は、USBコネクタ194に加えて他のUSBコネクタを備えていてもよい。
【0040】
第1ユニット1001は、USBコネクタ194を介して、第2ユニット1002にデータを送信する。また、第1ユニット1001は、USBコネクタ194を介して、第2ユニット1002からデータを受信する。さらに、第1ユニット1001は、USBコネクタ194を介して、第2ユニット1002に電力を供給する。
【0041】
アンテナ195は、第1ユニット1001と、他の通信装置(たとえば第2ユニット1002)との間における、Bluetooth(登録商標)の規格に沿った通信に用いられる。LANコネクタ196は、電子機器100をLANに接続するために用いられる。
【0042】
表示装置102は、ドライバ130と、光センサ内蔵液晶パネル140(以下、液晶パネル140と称する)と、内部IF178と、バックライト179と、画像処理エンジン180とを含む。
【0043】
ドライバ130は、液晶パネル140およびバックライト179を駆動するための駆動回路である。ドライバ130に含まれる各種の駆動回路については、後述する。
【0044】
液晶パネル140は、液晶ディスプレイの機能と光センサの機能とを備えたデバイスである。つまり、液晶パネル140は、液晶を用いた画像の表示と、光センサを用いたセンシングとを行うことができる。液晶パネル140の詳細については、後述する。
【0045】
内部IF(Interface)178は、本体装置101と表示装置102との間で、データの遣り取りを仲介する。
【0046】
バックライト179は、液晶パネル140の裏面に配置された光源である。バックライト179は、当該裏面に対して均一な光を照射する。
【0047】
画像処理エンジン180は、ドライバ130を介して液晶パネル140の動作を制御する。ここで、当該制御は、内部IF178を介して本体装置101から送られてくる各種データに基づいて行われる。なお、当該各種データは、後述するコマンドを含む。また、画像処理エンジン180は、液晶パネル140から出力されるデータを処理し、処理したデータを内部IF178を介して本体装置101に送る。さらに、画像処理エンジン180は、ドライバ制御部181と、タイマ182と、信号処理部183とを含む。
【0048】
ドライバ制御部181は、ドライバ130に対して制御信号を送ることによりドライバ130の動作を制御する。また、ドライバ制御部181は、本体装置101から送られてくるコマンドを解析する。そして、ドライバ制御部181は、当該解析の結果に基づいた制御信号をドライバ130に送る。ドライバ130の動作の詳細については、後述する。
【0049】
タイマ182は、時刻情報を生成し、信号処理部183に対して時刻情報を送る。
信号処理部183は、上記光センサから出力されるデータを受け取る。ここで、上記光センサから出力されるデータはアナログデータであるため、信号処理部183は、まず当該アナログデータをデジタルデータに変換する。さらに、信号処理部183は、当該デジタルデータに対して、本体装置101から送られてくるコマンドの内容に応じたデータ処理を行う。そして、信号処理部183は、上記データ処理を行った後のデータと、タイマ182から取得した時刻情報とを含んだデータ(以下、応答データと称する)を本体装置101に送る。また、信号処理部183は、後述するスキャンデータを連続して複数格納できるRAM(図示せず)を備えている。
【0050】
上記コマンドは、上記光センサによりセンシングを指示するセンシングコマンドを含む。当該センシングコマンドの詳細および上記応答データの詳細については、後述する(図7,図8,および図14)。
【0051】
なお、タイマ182は、必ずしも画像処理エンジン180に備えられている必要はない。たとえば、タイマ182は、表示装置102内における、画像処理エンジン180の外部に備えられていてもよい。あるいは、タイマ182は、本体装置101に備えられていてもよい。また、マイク175およびスピーカ176は、電子機器100が常に備える構成ではなく、電子機器100の実施例によっては、マイク175およびスピーカ176のいずれかあるいは両方を有さない構成であってもよい。
【0052】
ここで、表示装置102は、システム液晶を含んでいる。なお、システム液晶とは、液晶パネル140の周辺機器を当該液晶パネル140のガラス基板上に一体形成することにより得られるデバイスである。本実施の形態では、ドライバ130(バックライト179を駆動する回路を除く)と、内部IF178と、画像処理エンジン180とが、液晶パネル140のガラス基板上に一体形成されている。なお、表示装置102が、必ずしもシステム液晶を用いて構成されている必要はなく、ドライバ130(バックライト179を駆動する回路を除く)と、内部IF178と、画像処理エンジン180とが、上記ガラス基板以外の基板に構成されていてもよい。
【0053】
(第2ユニットについて)
第2ユニット1002は、第1ユニット1001から電力の供給を受ける。具体的には、後述するUSBコネクタ294と第1ユニット1001のUSBコネクタ194とを接続することにより、第2ユニット1002は、第1ユニット1001の電源回路192から電力の供給を受ける。
【0054】
本体装置104は、CPU210と、RAM271と、ROM272と、外部通信部274と、電源検出部293と、USBコネクタ294と、アンテナ295と、信号強度検出部297とを含む。各構成要素(210,271,272,274,293)は、相互にデータバスDB2によって接続されている。
【0055】
CPU210は、プログラムを実行する。RAM271は、CPU210によるプログラムの実行により生成されたデータを揮発的に格納する。ROM272は、データを不揮発的に格納する。また、ROM272は、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)やフラッシュメモリなどのデータの書込みおよび消去が可能なROMである。
【0056】
外部通信部274は、他の電子機器との間で通信を行なう。具体的には、外部通信部274は、USBコネクタ294を介して、たとえば第1ユニット1001と通信を行なう。また、外部通信部274は、アンテナ295を介して、たとえば第1ユニット1001と通信を行なう。
【0057】
なお、本体装置104は、Bluetooth(登録商標)以外の無線通信により、他の電子機器(たとえば、第1ユニット1001)と通信を行なってもよい。たとえば、外部通信部274は、図示しない赤外線ポートを介して、他の電子機器との間で無線通信を行なってもよい。
【0058】
信号強度検出部297は、アンテナ295を介して受信した信号についての強度を検出する。そして、信号強度検出部297は、検出した強度を外部通信部274に送る。
【0059】
USBコネクタ294は、第2ユニット1002を第1ユニット1001に接続するために用いられる。
【0060】
第2ユニット1002は、USBコネクタ294を介して、第1ユニット1001にデータを送信する。また、第2ユニット1002は、USBコネクタ294を介して、第1ユニット1001からデータを受信する。さらに、第2ユニット1002は、上述したように、USBコネクタ294を介して、第1ユニット1001から電力の供給を受ける。なお、第2ユニット1002は、第1ユニット1001から供給された電力を、図示しないバッテリに蓄電する。
【0061】
アンテナ295は、第2ユニット1002と、たとえば第1ユニット1001との間における、Bluetooth(登録商標)の規格に沿った通信に用いられる。
【0062】
電源検出部293は、USBコネクタ294を介して給電された電力を検出する。また、電源検出部293は、当該検出した電力についての情報を、CPU210に送る。
【0063】
また、本体装置104は、赤外線通信を行なう機能を備えていてもよい。
表示装置103は、ドライバ230と、光センサ内蔵液晶パネル240(以下、「液晶パネル240」と称する)と、内部IF278と、バックライト279と、画像処理エンジン280とを含む。画像処理エンジン280は、ドライバ制御部281と、タイマ282と、信号処理部283とを含む。
【0064】
表示装置103は、表示装置102と同様な構成を有する。つまり、ドライバ230、液晶パネル240、内部IF278、バックライト279、および画像処理エンジン280は、表示装置102における、ドライバ130、液晶パネル140、内部IF178、バックライト179、画像処理エンジン180と同じ構成をそれぞれ有する。ドライバ制御部281、タイマ282、および信号処理部283は、表示装置102における、ドライバ制御部181、タイマ182、信号処理部183と同じ構成をそれぞれ有する。したがって、表示装置103に含まれる各機能ブロックについての説明は、繰り返さない。
【0065】
ところで、電子機器100における処理は、各ハードウェアおよびCPU110により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、ROM172に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、メモリカード1731その他の記憶媒体に格納されて、プログラム製品として流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラム製品として提供される場合もある。このようなソフトウェアは、メモリカードリーダライタ173その他の読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信部174または通信IF(図示せず)を介してダウンロードされた後、ROM172に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU110によってROM172から読み出され、RAM171に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU110は、そのプログラムを実行する。
【0066】
図2に示される電子機器100の本体装置101を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM171、ROM172、メモリカード1731その他の記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、電子機器100の本体装置101のハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0067】
なお、記憶媒体としては、メモリカードに限られず、CD−ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを格納する媒体でもよい。
【0068】
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0069】
<光センサ内蔵液晶パネルの構成および駆動について>
次に、液晶パネル140の構成と、当該液晶パネル140の周辺回路の構成とについて説明する。図3は、液晶パネル140の構成と、当該液晶パネル140の周辺回路とを示した図である。
【0070】
図3を参照して、液晶パネル140は、画素回路141と、光センサ回路144と、走査信号線Giと、データ信号線SRjと、データ信号線SGjと、データ信号線SBjと、センサ信号線SSjと、センサ信号線SDjと、読出信号線RWiと、リセット信号線RSiとを含む。なお、iは、1≦i≦mを満たす自然数であり、jは1≦j≦nを満たす自然数である。
【0071】
また、図2に示した表示装置102のドライバ130は、液晶パネル140の周辺回路として、走査信号線駆動回路131と、データ信号線駆動回路132と、光センサ駆動回路133と、スイッチ134と、アンプ135とを含む。
【0072】
走査信号線駆動回路131は、図2に示すドライバ制御部181から制御信号TC1を受ける。そして、走査信号線駆動回路131は、制御信号TC1に基づき、各走査信号線(G1〜Gm)に対して、走査信号線G1から順に予め定められた電圧を印加する。より詳しくは、走査信号線駆動回路131は、単位時間毎に走査信号線(G1〜Gm)の中から1つの走査信号線を順次選択し、当該選択した走査信号線に対して後述するTFT(Thin Film Transistor)142のゲートをターンオンできるだけの電圧(以下、ハイレベル電圧)を印加する。なお、選択されていない走査信号線に対しては、ハイレベル電圧を印加することなく、ローレベル電圧を印加したままとする。
【0073】
データ信号線駆動回路132は、図2に示すドライバ制御部181から画像データ(DR,DG,DB)を受ける。そして、データ信号線駆動回路132は、3n個のデータ信号線(SR1〜SRn,SG1〜SGn,SB1〜SBn)に対して、上記単位時間毎に、1行分の画像データに対応する電圧を順次印加する。
【0074】
なお、ここでは、いわゆる線順次方式と呼ばれる駆動方式を用いて説明したが、駆動方式はこれに限定されるものではない。
【0075】
画素回路141は、1つの画素の輝度(透過率)を設定するための回路である。また、画素回路141は、マトリクス状にm×n個配されている。より詳しくは、画素回路141は、図3の縦方向にm個、横方向にn個配されている。
【0076】
画素回路141は、Rサブピクセル回路141rと、Gサブピクセル回路141gと、Bサブピクセル回路141bとからなる。これら3つの回路(141r,141g,141b)は、それぞれ、TFT142と、画素電極と対向電極とからなる1組の電極対143と、図示しないコンデンサとを含む。
【0077】
なお、n型のトランジスタとp型のトランジスタとを作れるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を実現できること、キャリア(電子または正孔)の移動速度がアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(a-Si TFT)に比べて数百倍早いことなどから、表示装置102では、TFT142として多結晶シリコン薄膜トランジスタ(p-Si TFT)が用いられる。なお、TFT142は、n型チャネルの電界効果トランジスタであるとして説明する。ただし、TFT142がp型チャネルの電界効果トランジスタであってもよい。
【0078】
Rサブピクセル回路141r内のTFT142のソースはデータ信号線SRjに接続されている。また、当該TFT142のゲートは走査信号線Giに接続されている。さらに、当該TFT142のドレインは、電極対143の画素電極に接続される。そして、画素電極と対向電極との間には、液晶が配される。なお、Gサブピクセル回路141gおよびBサブピクセル回路141bについても、各TFT142のソースが接続されるデータ信号線が異なる以外は、Rサブピクセル回路141rと同じ構成である。このため、これら2つの回路(141g,141b)についての説明は、繰り返さない。
【0079】
ここで、画素回路141における輝度の設定について説明する。まず、走査信号線Giに上記ハイレベル電圧を印加する。当該ハイレベル電圧の印加により、TFT142のゲートがターンオンする。このようにTFT142のゲートがターンオンした状態で、各データ信号線(SRj,SGj,SBj)に対して、それぞれ指定された電圧(1画素分の画像データに対応する電圧)を印加する。これにより、当該指定された電圧に基づいた電圧が画素電極に印加される。その結果、画素電極と対向電極との間に電位差が生じる。この電位差に基づいて、液晶が応答し、画素の輝度は予め定められた輝度に設定される。なお、当該電位差は、上記図示しないコンデンサ(補助容量)によって、次のフレーム期間において走査信号線Giが選択されるまで保持される。
【0080】
光センサ駆動回路133は、図2に示すドライバ制御部181から制御信号TC2を受ける。
【0081】
そして、光センサ駆動回路133は、制御信号TC2に基づき、単位時間毎にリセット信号線(RS1〜RSm)の中から1つの信号線を順次選択し、当該選択した信号線に対して、予め定められたタイミングで通常よりもハイレベルな電圧VDDRを印加する。なお、選択されていないリセット信号線に対しては、選択されたリセット信号線に印加した電圧よりも低い電圧VSSRを印加したままとする。たとえば、電圧VDDRを0Vに、電圧VSSRを−5Vに設定すればよい。
【0082】
また、光センサ駆動回路133は、制御信号TC2に基づき、単位時間毎に読出信号線(RW1〜RWm)の中から1つの信号線を順次選択し、当該選択した信号線に対して、予め定められたタイミングで通常よりもハイレベルな電圧VDDを印加する。なお、選択されていない読出信号線に対しては、上記電圧VSSRを印加したままとする。たとえば、VDDの値を8Vに設定すればよい。
【0083】
なお、電圧VDDRを印加するタイミング、および電圧VDDを印加するタイミングについては、後述する。
【0084】
光センサ回路144は、フォトダイオード145と、コンデンサ146と、TFT147とを含む。なお、以下では、TFT147がn型チャネルの電界効果トランジスタであるとして説明する。ただし、TFT147がp型チャネルの電界効果トランジスタであってもよい。
【0085】
フォトダイオード145のアノードは、リセット信号線RSiに接続されている。一方、フォトダイオード145のカソードは、コンデンサ146の一方の電極に接続されている。また、コンデンサ146の他方の電極は、読出信号線RWiに接続されている。なお、以下では、フォトダイオード145とコンデンサ146との接続点をノードNと称する。
【0086】
TFT147のゲートは、ノードNに接続されている。また、TFT147のドレインは、センサ信号線SDjに接続されている。さらに、TFT147のソースは、センサ信号線SSjに接続されている。光センサ回路144を用いたセンシングの詳細については、後述する。
【0087】
スイッチ134は、センサ信号線(SD1〜SDn)に対して、予め定められた電圧を印加するか否かを切り換えるために設けられたスイッチである。スイッチ134の切り換え動作は、光センサ駆動回路133により行われる。なお、スイッチ134が導通状態となった場合にセンサ信号線(SD1〜SDn)に印加される電圧については、後述する。
【0088】
アンプ135は、各センサ信号線(SS1〜SSn)から出力された電圧を増幅する。なお、増幅された電圧は、図2に示した信号処理部183に送られる。
【0089】
なお、画素回路141を用いて画像を液晶パネル140に表示させるタイミングと、光センサ回路144を用いてセンシングするタイミングとについては、画像処理エンジン180が制御する。
【0090】
図4は、液晶パネル140とバックライト179との断面図である。図4を参照して、液晶パネル140は、アクティブマトリクス基板151Aと、対向基板151Bと、液晶層152とを含む。対向基板151Bは、アクティブマトリクス基板151Aに対向して配されている。液晶層152は、アクティブマトリクス基板151Aと対向基板151Bとに挟まれている。バックライト179は、アクティブマトリクス基板151Aに関し液晶層152と反対側に配されている。
【0091】
アクティブマトリクス基板151Aは、偏光フィルタ161と、ガラス基板162と、電極対143を構成する画素電極143aと、フォトダイオード145と、データ信号線157と、配向膜164とを含む。さらに、図4には示していないが、アクティブマトリクス基板151Aは、図3に示した、コンデンサ146と、TFT147と、TFT142と、走査信号線Giとを含む。
【0092】
また、アクティブマトリクス基板151Aにおいては、バックライト179側から、偏光フィルタ161、ガラス基板162、画素電極143a、および配向膜164が、この順に配されている。フォトダイオード145とデータ信号線157とは、ガラス基板162の液晶層152側に形成されている。
【0093】
対向基板151Bは、偏光フィルタ161と、ガラス基板162と、遮光膜163と、カラーフィルタ(153r,153g,153b)と、電極対143を構成する対向電極143bと、配向膜164とを含む。
【0094】
また、対向基板151Bにおいては、液晶層152側から、配向膜164、対向電極143b、カラーフィルタ(153r,153g,153b)、ガラス基板162、および偏光フィルタ161が、この順に配されている。遮光膜163は、カラーフィルタ(153r,153g,153b)と同一の層に形成されている。
【0095】
カラーフィルタ153rは、赤色の波長の光を透過させるフィルタである。カラーフィルタ153gは、緑色の波長の光を透過させるフィルタである。カラーフィルタ153bは、青色の波長の光を透過させるフィルタである。ここで、フォトダイオード145は、カラーフィルタ153bに対向する位置に配されている。
【0096】
液晶パネル140は、外光やバックライト179などの光源により発せられた光を遮ったり又は当該光を透過させたりすることによって、画像の表示をする。具体的には、液晶パネル140は、画素電極143aと対向電極143bとの間に電圧を印加することにより液晶層152の液晶分子の向きを変化させ、上記光を遮ったり、あるいは透過させる。ただし、液晶だけでは光を完全に遮ることができないため、特定の偏光方向の光のみを透過させる偏光フィルタ161を配置している。
【0097】
なお、フォトダイオード145の位置は、上記の位置に限定されるものではなく、カラーフィルタ153rに対向する位置やカラーフィルタ153gに対向する位置に設けることも可能である。
【0098】
ここで、光センサ回路144の動作について説明する。図5は、光センサ回路144を動作させる際のタイミングチャートを示した図である。図5において、電圧VINTは、光センサ回路144内のノードNにおける電位を示している。また、電圧VPIXは、図3に示したセンサ信号線SSjからの出力電圧であって、アンプ135によって増幅される前の電圧を示している。
【0099】
以下では、光センサ回路144をリセットするためのリセット期間と、光センサ回路144を用いて光をセンシングするためのセンシング期間と、センシングした結果を読み出す読出期間とに分けて説明する。
【0100】
まず、リセット期間について説明する。リセット期間においては、リセット信号線RSiに印加する電圧を、ローレベル(電圧VSSR)からハイレベル(電圧VDDR)へと瞬間的に切り換える。一方、読出信号線RWiに印加する電圧は、ローレベル(電圧VSSR)のままとする。このように、リセット信号線RSiに上記ハイレベルの電圧を印加することにより、フォトダイオード145の順方向(アノード側からカソード側)に電流が流れ始める。その結果、ノードNの電位である電圧VINTは、以下の式(1)で示す値となる。なお、式(1)では、フォトダイオード145における順方向の電圧降下量をVfとしている。
【0101】
VINT=VSSR+|VDDR−VSSR|−Vf … (1)
それゆえ、ノードNの電位は、図5に示すとおり、電圧VDDRよりもVfだけ小さな値となる。
【0102】
ここで、電圧VINTは、TFT147のゲートをターンオンさせる閾値以下であるため、センサ信号線SSjからの出力はない。このため、電圧VPIXは変化しない。また、コンデンサ146の電極間には、上記電圧VINT分の差が生じる。このため、コンデンサ146には、当該差に応じた電荷が蓄積される。
【0103】
次に、センシング期間について説明する。リセット期間に続くセンシング期間においては、リセット信号線RSiに印加する電圧は、ハイレベル(電圧VDDR)からローレベル(電圧VSSR)へと瞬間的に切り換わる。一方、読出信号線RWiに印加する電圧は、ローレベル(電圧VSSR)のままとする。
【0104】
このように、リセット信号線RSiに印加する電圧をローレベルに変化させることにより、ノードNの電位は、リセット信号線RSiの電圧および読出信号線RWiの電圧よりも高くなる。このため、フォトダイオード145においては、カソード側の電圧がアノード側の電圧よりも高くなる。つまり、フォトダイオード145は、逆バイアスの状態となる。このような逆バイアスの状態において、光源からの光をフォトダイオード145が受光すると、フォトダイオード145のカソード側からアノード側へと電流が流れ始める。その結果、図5に示すとおり、ノードNの電位(つまり、電圧VINT)は時間の経過とともに低くなる。
【0105】
なお、このように電圧VINTが低下し続けるため、TFT147のゲートはターンオンした状態にはならない。それゆえ、センサ信号線SSjからの出力はない。このため、電圧VPIXは変化しない。
【0106】
次に、読出期間について説明する。センシング期間に続く読出期間においては、リセット信号線RSiに印加する電圧をローレベル(電圧VSSR)のままとする。一方、読出信号線RWiに印加する電圧は、ローレベル(電圧VSSR)からハイレベル(電圧VDD)へと瞬間的に切り換わる。ここで、電圧VDDは、電圧VDDRよりも高い値である。
【0107】
このように、読出信号線RWiにハイレベルの電圧を瞬間的に印加することにより、図5に示すとおり、コンデンサ146を介してノードNの電位が引き上げられる。なお、ノードNの電位の上昇幅は、読出信号線RWiに印加する電圧に応じた値となる。ここで、ノードNの電位(つまり、電圧VINT)が、TFT147のゲートをターンオンさせる閾値以上まで引き上げられるため、TFT147のゲートがターンオンする。
【0108】
この際、TFT147のドレイン側に接続されたセンサ信号線SDj(図3参照)に予め一定電圧を印加しておけば、TFT147のソース側に接続されたセンサ信号線SSjからは、図5のVPIXのグラフに示すとおり、ノードNの電位に応じた電圧が出力される。
【0109】
ここで、フォトダイオード145が受光する光の量(以下、受光量と称する)が少ないと、図5のVINTのグラフに示す直線の傾きが緩やかになる。その結果、電圧VPIXは、受光量が多い場合に比べて高くなる。このように、光センサ回路144は、フォトダイオード145の受光量に応じて、センサ信号線SSjに出力する電圧の値を変化させる。
【0110】
ところで、上記においては、m×n個存在する光センサ回路のうち、1つの光センサ回路144に着目して、その動作を説明した。以下では、液晶パネル140における各光センサ回路の動作について説明する。
【0111】
まず、光センサ駆動回路133は、n個のセンサ信号線(SD1〜SDn)の全てに対して、予め定められた電圧を印加する。次に、光センサ駆動回路133は、リセット信号線RS1に対して、通常よりもハイレベルな電圧VDDRを印加する。なお、他のリセット信号線(RS2〜RSm)および読出信号線(RW1〜RWm)については、ローレベルの電圧を印加したままの状態とする。これにより、図3における1行目のn個の光センサ回路が、上述したリセット期間に入る。その後、1行目のn個の光センサ回路は、センシング期間に入る。さらに、その後、1行目のn個の光センサ回路は、読出期間に入る。
【0112】
なお、n個のセンサ信号線(SD1〜SDn)の全てに対して予め定められた電圧を印加するタイミングは、上記のタイミングに限定されず、少なくとも読出期間前に印加されるタイミングであればよい。
【0113】
1行目のn個の光センサ回路の読出期間が終了すると、光センサ駆動回路133は、リセット信号線RS2に対して、通常よりもハイレベルな電圧VDDRを印加する。つまり、2行目のn個の光センサ回路のリセット期間に入る。リセット期間が終了すると、2行目のn個の光センサ回路は、センシング期間に入り、その後は、読出期間に入る。
【0114】
以降は、上述した処理が、順に、3行目のn個の光センサ回路、4行目のn個の光センサ回路、…m行目のn個の光センサ回路に対して行われる。その結果、センサ信号線(SS1〜SSn)からは、1行目のセンシング結果、2行目のセンシング結果、…、m行目のセンシング結果が、この順に出力される。
【0115】
なお、表示装置102においては、上記のように行毎にセンシングが行われるとともに、行毎にセンシング結果が液晶パネル140から出力される。このため、以下では、液晶パネル140から出力される1行目からm行目までのm行分の電圧に関するデータに対して、信号処理部183が上述したデータ処理を行った後のデータを、「スキャンデータ」と称する。つまり、スキャンデータとは、スキャン対象物(たとえば、ユーザの指)をスキャンすることにより得られる画像データを指す。また、当該スキャンデータに基づいて表示された画像を、「スキャン画像」と称する。さらに、以下では、センシングを「スキャン」と称する。
【0116】
また、上記においては、m×n個の光センサ回路全てを用いてスキャンを行う構成を例に挙げたが、これに限定されるものではない。予め選択された光センサ回路を用いて、液晶パネル140の表面の一部の領域に関してスキャンを行うことも構成としてもよい。
【0117】
以下では、電子機器100が、両構成のいずれの構成をも採れるものとする。さらに、当該構成間の切り換えは、操作キー177を介した入力などに基づく本体装置101から送られてくるコマンドにより行われるものとする。なお、液晶パネル140の表面の一部の領域に関してスキャンを行う場合、画像処理エンジン180が、スキャン対象領域の設定を行う。なお、当該領域の設定を、操作キー177を介してユーザが指定できる構成としてもよい。
【0118】
このように、液晶パネル140の表面の一部の領域に関してスキャンを行う場合には、画像の表示に関し、以下のような利用の態様がある。1つ目は、上記一部の領域(以下、スキャン領域と称する)以外の表面の領域において、画像を表示させる態様である。2つ目は、上記スキャン領域以外の表面の領域において、画像を表示させない態様である。いずれの態様とするかは、本体装置101から画像処理エンジン180に送られてくるコマンドに基づく。
【0119】
図6は、液晶パネル140とバックライト179との断面図であって、スキャンの際にフォトダイオード145がバックライト179からの光を受光する構成を示した図である。
【0120】
図6を参照して、ユーザの指900が液晶パネル140の表面に接触している場合、バックライト179から発せられた光の一部は、当該接触している領域ではユーザの指900(略平面)にて反射される。そして、フォトダイオード145は、当該反射された光を受光する。
【0121】
また、指900が接触していない領域においても、バックライト179から発せられた光の一部は、ユーザの指900にて反射される。この場合においても、フォトダイオード145は、当該反射された光を受光する。ただし、当該領域においては液晶パネル140の表面に指900が接触していないため、指900が接触している領域よりも、フォトダイオード145の受光量は少なくなる。なお、バックライト179から発せられた光のうち、ユーザの指900に到達しない光のほとんどについては、フォトダイオード145は受光できない。
【0122】
ここで、バックライト179を、少なくともセンシング期間においては点灯させておくことにより、光センサ回路144は、ユーザの指900により反射した光の光量に応じた電圧をセンサ信号線SSjから出力することができる。このように、バックライト179の点灯と消灯とを制御することにより、液晶パネル140では、指900の接触位置、指900の接触している範囲(指900の押圧力によって定まる)、液晶パネル140の表面に対する指900の方向などに応じて、センサ信号線(SS1からSSn)から出力される電圧が変化することになる。
【0123】
以上により、表示装置102は、指900によって光が反射されることにより得られる像(以下、反射像とも称する)をスキャンすることができる。
【0124】
なお、指900以外のスキャン対象物としては、スタイラスなどが挙げられる。
ところで、本実施の形態においては、電子機器100の表示装置として液晶パネルを例に挙げて説明しているが、液晶パネルの代わりに有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどの他のパネルを用いてもよい。
【0125】
<データについて>
次に、第1ユニット1001と第2ユニット1002との間でやり取りされるコマンド、および第1ユニット1001内の本体装置101と表示装置102との間でやり取りされるコマンドについて説明する。
【0126】
図7は、コマンドの概略構成を示した図である。図7を参照して、コマンドは、ヘッダDA01と、第1フィールドDA02と、第2フィールドDA03と、第3フィールドDA04と、第4フィールドDA05と、第5フィールドDA06と、予備のデータ領域DA07とを含む。
【0127】
図8は、種別「000」のコマンド(つまり、センシングコマンド)を説明するための図である。CPU110は、種別「000」のコマンド(以下、「第1コマンド」と称する)を、第1ユニット1001の本体装置101から第2ユニット1002に送る。あるいは、CPU110は、第1コマンドを、本体装置101から表示装置102に送る。なお、以下においては、CPU110が第1コマンドを第1ユニット1001の本体装置101から第2ユニット1002に送る場合を例に挙げて説明する。
【0128】
CPU110は、ヘッダDA01に、コマンドの種別(「000」)、コマンドの送信先等を書き込む。CPU110は、第1フィールドDA02に、番号が「1」のタイミングの値を書き込む。CPU110は、第2フィールドDA03に、番号が「2」のデータ種別の値を書き込む。CPU110は、第3フィールドDA04に、番号が「3」の読取方式の値を書き込む。CPU110は、第4フィールドDA05に、番号が「4」の画像階調の値を書き込む。CPU110は、第5フィールドDA06に、番号が「5」の解像度の値を書き込む。
【0129】
第1フィールドDA02に「00」が設定された第1コマンドは、画像処理エンジン280に対して、そのときのスキャンデータの送信を要求する。つまり、センシング第1コマンドは、当該第1コマンドを画像処理エンジン280が受信した後に、液晶パネル240の光センサ回路を用いてスキャンすることにより得られるスキャンデータの送信を要求する。また、第1フィールドDA02に「01」が設定された第1コマンドは、スキャン結果に変化があったときのスキャンデータの送信を要求する。さらに、第1フィールドDA02に「10」が設定された第1コマンドは、一定周期毎にスキャンデータの送信を要求する。
【0130】
第2フィールドDA03に「001」が設定された第1コマンドは、部分画像における中心座標の座標値の送信を要求する。また、第2フィールドDA03に「010」が設定された第1コマンドは、スキャン結果が変化した部分画像のみの送信を要求する。なお、スキャン結果が変化したとは、前回のスキャン結果と今回のスキャン結果が異なっていることを指す。さらに、第2フィールドDA03に「100」が設定された第1コマンドは、全体画像の送信を要求する。
【0131】
ここで、「全体画像」とは、m×n個の光センサ回路を用いてスキャンした際に、各光センサ回路から出力される電圧に基づいて、画像処理エンジン280により生成された画像である。また、「部分画像」とは、全体画像の一部である。部分画像に関して、スキャン結果が変化した部分画像のみの送信を要求する構成とした理由については後述する。
【0132】
なお、上記座標値と上記部分画像または上記全体画像とを同時に要求する構成としてもよい。また、液晶パネル240の表面の一部の領域に関してスキャンを行う構成の場合には、上記全体画像はスキャンが行われる領域に対応した画像となる。
【0133】
第3フィールドDA04に「00」が設定されたセンシング第1コマンドは、バックライト279を点灯してスキャンすることを要求する。また、第3フィールドDA04に「01」が設定された第1コマンドは、バックライト279を消灯してスキャンすることを要求する。なお、バックライト279を消灯してスキャンする構成については後述する(図17)。さらに、第3フィールドDA04に「10」が設定された第1コマンドは、反射と透過とを併用してスキャンすることを要求する。なお、反射と透過とを併用するとは、バックライト279を点灯してスキャンする方式と、バックライトを消灯してスキャンする方式とを切り換えて、スキャン対象物のスキャンを行うことを指す。
【0134】
第4フィールドDA05に「00」が設定された第1コマンドは、白黒の2値の画像データを要求する。また、第4フィールドDA05に「01」が設定された第1コマンドは、多階調の画像データを要求する。さらに、第4フィールドDA05に「10」が設定された第1コマンドは、RGBのカラーの画像データを要求する。
【0135】
第5フィールドDA06に「0」が設定された第1コマンドは、解像度の高い画像データを要求する。また、第5フィールドDA06に「1」が設定された第1コマンドは、解像度の低い画像データを要求する。
【0136】
また、上記第1コマンドには、図8に示したデータ以外に、スキャンを行う領域(光センサ回路144を駆動する画素の領域)の指定、スキャンを行うタイミング、バックライト179の点灯のタイミングなどが記述されている。
【0137】
なお、画像処理エンジン280は、第1コマンドの内容を解析し、当該解析の結果に従ったデータ(つまり、応答データ)を本体装置101に送り返す。
【0138】
図9は、種別「001」のコマンド(以下、「第2コマンド」と称する)を説明するための図である。CPU110は、第2コマンドを、第1ユニット1001の本体装置101から第2ユニット1002に送る。
【0139】
CPU110は、ヘッダDA01に、コマンドの種別(「001」)、コマンドの送信先等を書き込む。CPU110は、第1フィールドDA02に、番号が「1」の表示要求の値を書き込む。CPU110は、第2フィールドDA03に、番号が「2」の個数/種類に関する情報を書き込む。CPU110は、第3フィールドDA04に、番号が「3」の表示範囲の値を書き込む。CPU110は、第4フィールドDA05に、番号が「4」の画像データに関する情報を書き込む。
【0140】
第1フィールドDA02に「001」が設定された第2コマンドは、液晶パネル240(サブ画面)に画像を表示させることを画像処理エンジン280に対して要求する。また、第1フィールドDA02に「010」が設定された第2コマンドは、液晶パネル240にアイコンを表示させることを画像処理エンジン280に対して要求する。さらに、第1フィールドDA02に「011」が設定された第2コマンドは、液晶パネル240に手書領域を表示させることを画像処理エンジン280に対して要求する。
【0141】
第2フィールドDA03には、液晶パネル240に表示させる画像の個数、および手書言語の種類を指定する番号が格納される。画像処理エンジン280は、当該画像の個数、または言語の種類に応じた処理を行う。
【0142】
第3フィールドDA04に「01」が設定された第2コマンドは、液晶パネル240における表示範囲を座標にて指定することを、画像処理エンジン280に対して要求する。また、第3フィールドDA04に「10」が設定された第2コマンドは、液晶パネル240における表示範囲を表示領域の全体にすることを、画像処理エンジン280に対して要求する。
【0143】
第4フィールドDA05には、液晶パネル240に表示させる画像データと、当該画像データを表示する位置情報とが格納される。画像処理エンジン280は、当該位置情報で特定される位置に当該画像データを表示する処理を行う。
【0144】
図10は、種別「010」のコマンド(以下、「第3コマンド」と称する)を説明するための図である。CPU110は、第3コマンドを、第1ユニット1001の本体装置101から第2ユニット1002に送る。あるいは、CPU210は、第3コマンドを、第2ユニット1002の本体装置104から第1ユニット1001に送る。
【0145】
CPU110,210は、ヘッダDA01に、コマンドの種別(「010」)、コマンドの送信先等を書き込む。CPU110,210は、第1フィールドDA02に、番号が「1」のOS(Operating System)処理要求の値を書き込む。CPU110,210は、第2フィールドDA03に、番号が「2」のOS情報の値を書き込む。
【0146】
第1フィールドDA02に「01」または「10」が設定された第3コマンドは、第2ユニット1002から第1ユニット1001に送信される。
【0147】
第1フィールドDA02に「01」が設定された第3コマンドは、第1ユニット1001に対して、当該第1ユニット1001(メイン装置)のOSの種類を示した情報の送信を要求する。また、第1フィールドDA02に「10」が設定された第3コマンドは、第1ユニット1001に対して、OS情報にて指定されたOSの起動を要求する。
【0148】
第2フィールドDA03に「000」、「001」、または「010」が設定された第3コマンドは、第2ユニット1002から第1ユニット1001に送信される。
【0149】
第2フィールドDA03に「000」が設定された第3コマンドは、第1ユニット1001におけるOSの起動を要求しない。また、第2フィールドDA03に「001」が設定された第3コマンドは、第2ユニット1002が第1OSの起動を選択したことを示す。さらに、第2フィールドDA03に「010」が設定された第3コマンドは、第2ユニット1002が第2OSの起動を選択したことを示す。
【0150】
図11は、種別「011」のコマンド(以下、「第4コマンド」と称する)を説明するための図である。CPU210は、第4コマンドを、第2ユニット1002の本体装置104から第1ユニット1001に送る。
【0151】
CPU210は、ヘッダDA01に、コマンドの種別(「011」)、コマンドの送信先等を書き込む。CPU210は、第1フィールドDA02に、番号が「1」の起動アプリに関する情報を書き込む。CPU210は、第2フィールドDA03に、番号が「2」の起動時情報を書き込む。
【0152】
第1フィールドDA02には、第1ユニット1001において起動させるアプリを指定する情報が格納される。第2フィールドDA03には、起動設定時に用いる情報、および起動後に用いる情報が格納される。
【0153】
図12は、種別「100」のコマンド(以下、「第5コマンド」と称する)を説明するための図である。CPU210は、第5コマンドを、第2ユニット1002の本体装置104から第1ユニット1001に送る。
【0154】
CPU210は、ヘッダDA01に、コマンドの種別(「100」)、コマンドの送信先等を書き込む。CPU210は、第1フィールドDA02に、番号が「1」の受信要求に関する情報を書き込む。CPU210は、第2フィールドDA03に、番号が「2」の個数に関する情報を書き込む。CPU210は、第3フィールドDA04に、番号が「3」のファイルに関する情報を書き込む。
【0155】
第1フィールドDA02に「01」が設定された第5コマンドは、第1ユニット1001に対してファイルの受信を要求する。また、第2フィールドDA03には、第2ユニット1002が第1ユニット1001に送信するファイルの個数が格納される。さらに、第3フィールドDA04には、第2ユニット1002が第1ユニット1001に送信するファイルが格納される。
【0156】
図13は、種別「101」のコマンド(以下、「第6コマンド」と称する)を説明するための図である。CPU110は、第6コマンドを、第1ユニット1001の本体装置101から第2ユニット1002に送る。あるいは、CPU210は、第6コマンドを、第2ユニット1002の本体装置104から第1ユニット1001に送る。
【0157】
CPU110,210は、ヘッダDA01に、コマンドの種別(「101」)、コマンドの送信先等を書き込む。CPU110,210は、第1フィールドDA02に、番号が「1」の通信種別の値を書き込む。CPU110,210は、第2フィールドDA03に、番号が「2」の接続先の値を書き込む。CPU110,210は、第3フィールドDA04に、番号が「3」の転送先の値を書き込む。CPU110,210は、第4フィールドDA05に、番号が「4」の信号強度の取得タイミングの値を書き込む。
【0158】
第1フィールドDA02に「001」が設定された第6コマンドは、相手側の装置に対して赤外線通信を行なうことを要求する。また、第1フィールドDA02に「010」が設定された第6コマンドは、相手側の装置に対してBluetooth(登録商標)による無線通信を行なうことを要求する。さらに、第1フィールドDA02に「011」が設定された第6コマンドは、相手側の装置に対してLAN通信を行なうことを要求する。
【0159】
第2フィールドDA03に「000」が設定された第6コマンドは、通信の接続先を指定する情報を有していないことを示す。
【0160】
また、第2フィールドDA03に「001」が設定された第6コマンドは、第1ユニット1001によって、当該第1ユニット1001の接続先の装置に送信される。そのような第6コマンドは、第1ユニット1001が接続する装置に関する情報の送信を要求する。
【0161】
さらに、第2フィールドDA03に「010」が設定された第6コマンドは、第2ユニット1002によって、当該第2ユニット1002の接続先の第1ユニット1001に送信される。そのような第6コマンドは、第2ユニット1002が接続する第1ユニット1001に関する情報の送信を要求する。
【0162】
また、第2フィールドDA03に「011」が設定された第6コマンドは、第2ユニット1002によって、当該第2ユニット1002の接続先の第1ユニット1001に送信される。そのような第6コマンドは、第2ユニット1002に関する情報を接続先の機器情報として設定することを要求する。
【0163】
さらに、第2フィールドDA03に「100」が設定された第6コマンドは、第1ユニット1001によって、当該第1ユニット1001の接続先の装置(たとえば、第2ユニット1002)に送信される。そのような第6コマンドは、第1ユニット1001に関する情報を接続先の機器情報として設定することを要求する。
【0164】
第3フィールドDA04に「000」が設定された第6コマンドは、データ(たとえば、ファイル)の転送先を指定する情報を有していないことを示す。
【0165】
また、第3フィールドDA04に「001」が設定された第6コマンドは、第1ユニット1001によって、データ転送先の装置に送信される。そのような第6コマンドは、データ転送先の装置に関する情報の送信を要求する。
【0166】
さらに、第3フィールドDA04に「010」が設定された第6コマンドは、第2ユニット1002によって、データ転送先の第1ユニット1001に送信される。そのような第6コマンドは、データ転送先の第1ユニット1001に関する情報の送信を要求する。
【0167】
また、第3フィールドDA04に「011」が設定された第6コマンドは、第2ユニット1002によって、データ転送先の第1ユニット1001に送信される。そのような第6コマンドは、第2ユニット1002に関する情報をデータ転送元の機器情報として設定することを要求する。
【0168】
さらに、第3フィールドDA04に「100」が設定された第6コマンドは、第1ユニット1001によって、データ転送先の装置(たとえば、第2ユニット1002)に送信される。そのような第6コマンドは、第1ユニット1001に関する情報をデータ転送元の機器情報として設定することを要求する。
【0169】
第4フィールドDA05に「00」、「01」、「10」、または「11」が設定された第6コマンドは、第1ユニット1001によって、第2ユニット1002に送信される。
【0170】
第4フィールドDA05に「00」が設定された第6コマンドは、第2ユニット1002に対して、信号強度を示したデータの送信を要求しない。また、第4フィールドDA05に「01」が設定された第6コマンドは、信号強度検出部297に対して、そのときの信号強度を示したデータの送信を要求する。さらに、第4フィールドDA05に「10」が設定された第6コマンドは、信号強度に変化があったときの信号強度を示したデータの送信を要求する。また、第4フィールドDA05に「11」が設定された第6コマンドは、一定周期毎に信号強度を示したデータの送信を要求する。
【0171】
図14は、応答データの概略構成を示した図である。応答データは、第1コマンド(センシングコマンド)の内容に応じたデータである。
【0172】
第1コマンドが本体装置101から第2ユニット1002に送信された場合、CPU210は、応答データを、表示装置103から第1ユニット1001に送信する。また、第1コマンドが本体装置101から第1ユニット1001の表示装置102に送信された場合、画像処理エンジン180は、応答データを、画像処理エンジン180から本体装置101に送信する。なお、以下では、第1コマンドが本体装置101から第2ユニット1002に送信された場合を例に挙げて説明する。
【0173】
図14を参照して、応答データは、ヘッダのデータ領域DA11と、座標を示すデータ領域DA12と、時刻を示すデータ領域DA13と、画像を示すデータ領域DA14とを含む。ここで、座標を示すデータ領域DA12には、部分画像の中心座標の値が書き込まれる。また、時刻を示すデータ領域には、画像処理エンジン280のタイマ282から取得した時刻情報が書き込まれる。さらに、画像を示すデータ領域には、画像処理エンジン280により処理がされた後の画像データ(つまり、スキャンデータ)が書き込まれる。
【0174】
図15は、指900をスキャンすることにより得られた画像(つまり、スキャン画像)を示した図である。図15を参照して、太実線で囲まれた領域W1の画像が全体画像であり、破線で囲まれた領域P1の画像が部分画像である。また、太線で示した十字の中心点C1が、中心座標となる。
【0175】
本実施の形態では、矩形の領域であって、かつセンサ信号線SSjからの出力電圧が予め定められた値以上となった光センサ回路が備えられた画素(つまり、予め定められた階調または予め定められた輝度以上の画素)全てを含む領域を、部分画像の領域としている。
【0176】
また、中心座標は、部分画像の領域における各画素の階調を考慮して決定される座標である。具体的には、中心座標は、部分画像内の各画素に関し、画素の階調と、当該画素と上記矩形の中心点(つまり図心)との距離とに基づき、重み付け処理を行うことにより決定される。つまり、中心座標は、部分画像の図心とは必ずしも一致しない。
【0177】
ただし、必ずしも中心座標の位置は上記に限定されるものではなく、中心座標を上記図心の座標あるいは図心の近傍の座標としてもよい。
【0178】
第1コマンドのデータ種別を示すデータ領域に「001」が設定されている場合には、画像処理エンジン280は、座標を示すデータ領域DA12に上記中心座標の値を書き込む。この場合、画像処理エンジン280は、画像を示すデータ領域DA14には画像データを書き込まない。画像処理エンジン280は、上記中心座標の値の書き込みを行なった後、当該中心座標の値を含む応答データを本体装置104に送る。本体装置104は、当該中心座標の値を含む応答データを第1ユニット1001の本体装置101に送る。このように、データ種別を示すデータ領域に「001」が設定されている場合には、第1コマンドは、画像データの出力を要求せずに、中心座標の値の出力を要求する。
【0179】
また、第1コマンドのデータ種別を示すデータ領域に「010」が設定されている場合には、画像処理エンジン280は、画像を示すデータ領域DA14に、スキャン結果が変化した部分画像の画像データを書き込む。この場合、画像処理エンジン280は、中心座標の値を座標を示すデータ領域DA12に書き込まない。画像処理エンジン280は、上記スキャン結果が変化した部分画像の画像データの書き込みを行なった後、当該部分画像の画像データを含む応答データを本体装置104に送る。本体装置104は、当該部分画像の画像データを含む応答データを第1ユニット1001の本体装置101に送る。このように、データ種別を示すデータ領域に「010」が設定されている場合には、第1コマンドは、中心座標の値の出力を要求せずに、スキャン結果が変化した部分画像の画像データの出力を要求する。
【0180】
なお、上記のように、スキャン結果が変化した部分画像のみの送信を要求する構成とした理由は、スキャンデータのうち部分画像の領域のスキャンデータが、当該領域以外のスキャンデータよりも重要度の高いデータであること、および、指900などのスキャン対象物との接触状態により、スキャンデータのうち部分画像の領域に相当する領域のスキャンデータが変化しやすいことによる。
【0181】
また、第1コマンドのデータ種別を示すデータ領域に「011」が設定されている場合には、画像処理エンジン280は、座標を示すデータ領域DA12に中心座標の値を書き込むとともに、画像を示すデータ領域DA14にスキャン結果が変化した部分画像の画像データを書き込む。その後、画像処理エンジン280は、当該中心座標の値と当該部分画像の画像データとを含む応答データを本体装置104に送る。本体装置104は、当該中心座標の値と当該部分画像の画像データとを含む応答データを第1ユニット1001の本体装置101に送る。このように、データ種別を示すデータ領域に「011」が設定されている場合には、第1コマンドは、中心座標の値の出力と、スキャン結果が変化した部分画像の画像データの出力とを要求する。
【0182】
また、第1コマンドのデータ種別を示すデータ領域に「100」が設定されている場合には、画像処理エンジン280は、図14に示した応答データの画像を示すデータ領域DA14に、全体画像の画像データを書き込む。この場合、画像処理エンジン280は、中心座標の値を座標を示すデータ領域DA12に書き込まない。画像処理エンジン280は、上記全体画像の画像データの書き込みを行なった後、当該全体画像の画像データを含む応答データを本体装置104に送る。本体装置104は、当該全体画像の画像データを含む応答データを第1ユニット1001の本体装置101に送る。このように、データ種別を示すデータ領域に「100」が設定されている場合には、第1コマンドは、中心座標の値の出力を要求せずに、全体画像の画像データの出力を要求する。
【0183】
また、第1コマンドのデータ種別を示すデータ領域に「101」が設定されている場合には、画像処理エンジン280は、座標を示すデータ領域DA12に中心座標の値を書き込むとともに、画像を示すデータ領域DA14に全体画像の画像データを書き込む。その後、画像処理エンジン280は、当該中心座標の値と当該全体画像の画像データとを含む応答データを本体装置104に送る。本体装置104は、当該中心座標の値と当該全体画像の画像データとを含む応答データを第1ユニット1001の本体装置101に送る。このように、データ種別を示すデータ領域に「101」が設定されている場合には、第1コマンドは、中心座標の値の出力と、全体画像の画像データの出力とを要求する。
【0184】
<構成の第1の変形例について>
ところで、液晶パネル140の構成は、図3に示した構成に限定されるものではない。以下では、図3とは異なる態様の液晶パネルについて説明する。
【0185】
図16は、上記異なる態様である光センサ内蔵液晶パネル140Aの回路図である。図16を参照して、光センサ内蔵液晶パネル140A(以下、液晶パネル140Aと称する)は、1画素内に3つの光センサ回路(144r,144g,144b)を含んでいる。このように液晶パネル140Aが1画素内に3つの光センサ回路(144r,144g,144b)を備える点において、液晶パネル140Aは、1画素内に1つの光センサ回路を備える液晶パネル140と異なる。なお、光センサ回路144の構成と、3つの各光センサ回路(144r,144g,144b)との構成は同じである。
【0186】
また、1画素内における3つのフォトダイオード(145r,145g,145b)は、それぞれ、カラーフィルタ153r、カラーフィルタ153g、カラーフィルタ153bに対向する位置に配されている。それゆえ、フォトダイオード145rは赤色の光を受光し、フォトダイオード145gは緑色の光を受光し、フォトダイオード145bは青色の光を受光する。
【0187】
また、液晶パネル140は1画素内において1つの光センサ回路144しか含まないため、1画素内に配設されるTFT147用のデータ信号線は、センサ信号線SSjとセンサ信号線SDjとの2本であった。しかしながら、液晶パネル140Aは1画素内において3つの光センサ回路(144r,144g,144b)を含むため、1画素内に配設されるTFT(147r,147g,147b)用のデータ信号線は6本となる。
【0188】
具体的には、カラーフィルタ153rに対向する位置に配されたフォトダイオード145rのカソードに接続されたTFT147rに対応して、センサ信号線SSRjとセンサ信号線SDRjとが配設される。また、カラーフィルタ153gに対向する位置に配されたフォトダイオード145gのカソードに接続されたTFT147gに対応して、センサ信号線SSGjとセンサ信号線SDGjとが配設される。さらに、カラーフィルタ153bに対向する位置に配されたフォトダイオード145bのカソードに接続されたTFT147bに対応して、センサ信号線SSBjとセンサ信号線SDBjとが配設される。
【0189】
このような液晶パネル140Aにおいては、バックライト179から照射された白色光は、3つのカラーフィルタ(153r,153g,153b)を透過し、液晶パネル140Aの表面では、赤、緑、および青とが混ざり白色光となる。ここで、スキャン対象物により白色光が反射されると、スキャン対象物の表面の色素に白色光の一部が吸収され、また一部が反射される。そして、反射された光は、再度、3つのカラーフィルタ(153r,153g,153b)を透過する。
【0190】
この際、カラーフィルタ153rは赤色の波長の光を透過し、フォトダイオード145rは、当該赤色の波長の光を受光する。また、カラーフィルタ153gは緑色の波長の光を透過し、フォトダイオード145gは、当該緑色の波長の光を受光する。また、カラーフィルタ153bは青色の波長の光を透過し、フォトダイオード145bは、当該青色の波長の光を受光する。つまり、スキャン対象物によって反射された光は3つのカラーフィルタ(153r,153g,153b)によって3原色(R,G,B)に色分解され、各フォトダイオード(145r,145g,145b)は、それぞれに対応した色の光を受光する。
【0191】
スキャン対象物の表面の色素に白色光の一部が吸収されると、各フォトダイオード(145r,145g,145b)の受光量が各フォトダイオード(145r,145g,145b)で異なることになる。このため、センサ信号線SSRjとセンサ信号線SSGjとセンサ信号線SSBjとの出力電圧は互いに異なる。
【0192】
それゆえ、各出力電圧に応じて、Rの階調とGの階調とBの階調とを画像処理エンジン180が決定することにより、画像処理エンジン180はRGBのカラー画像を本体装置101へ送ることができる。
【0193】
以上述べたように、電子機器100が液晶パネル140Aを備えた構成とすることにより、スキャン対象物をカラーでスキャンできることになる。
【0194】
次に、図17を参照して、前述のスキャンの方法(つまり、図6における反射像をスキャンする方法)とは異なるスキャンの方法について説明する。
【0195】
図17は、スキャンの際にフォトダイオードが外光を受光する構成を示した断面図である。同図に示すとおり、外光の一部は、指900によって遮られる。それゆえ、指900と接触している液晶パネル140の表面領域の下部に配されたフォトダイオードは、ほとんど外光を受光できない。また、指900の影が形成された表面領域の下部に配されたフォトダイオードは、ある程度の外光を受光できるものの、影が形成されていない表面領域に比べると外光の受光量が少ない。
【0196】
ここで、バックライト179を、少なくともセンシング期間においては消灯させておくことにより、光センサ回路144は、液晶パネル140の表面に対する指900の位置に応じた電圧をセンサ信号線SSjから出力することができる。このように、バックライト179を点灯と消灯とを制御することにより、液晶パネル140では、指900の接触位置、指900の接触している範囲(指900の押圧力によって定まる)、液晶パネル140の表面に対する指900の方向などに応じて、センサ信号線(SS1からSSn)から出力される電圧が変化することになる。
【0197】
以上により、表示装置102は、指900によって外光が遮られることにより得られる像(以下、影像とも称する)をスキャンすることができる。
【0198】
さらに、表示装置102を、バックライト179を点灯させてスキャンを行った後に、バックライト179を消灯させて再度スキャンを行う構成としてもよい。あるいは、表示装置102を、バックライト179を消灯させてスキャンを行った後に、バックライト179を点灯させて再度スキャンを行う構成としてもよい。
【0199】
この場合には、2つのスキャン方式を併用することになるため、2つのスキャンデータを得ることができる。それゆえ、一方のスキャン方式のみを用いてスキャンする場合に比べて、精度の高い結果を得ることができる。
【0200】
<表示装置について>
表示装置103の動作は、表示装置102の動作と同様、本体装置101からのコマンド(たとえば、第1コマンド)に応じて制御される。表示装置103は表示装置102と同様な構成を有する。それゆえ、表示装置103が表示装置102と同じコマンドを本体装置101から受け付けた場合、表示装置103は表示装置102と同様の動作を行う。このため、表示装置103の構成や動作についての説明は繰り返さない。
【0201】
なお、本体装置101は、表示装置102と表示装置103とに対して、命令が異なるコマンドを送ることができる。この場合、表示装置102と表示装置103とは別々の動作を行う。また、本体装置101は、表示装置102および表示装置103のいずれかに対して、コマンドを送ってもよい。この場合、一方の表示装置のみがコマンドに応じた動作を行う。また、本体装置101が、表示装置102と表示装置103とに命令が同じコマンドを送ってもよい。この場合、表示装置102と表示装置103とは、同じ動作を行う。
【0202】
なお、表示装置102の液晶パネル140のサイズと表示装置103の液晶パネル240のサイズとは、同じであってもよいし又は異なっていてもよい。また、液晶パネル140の解像度と液晶パネル240の解像度とは、同じであってもよいし又は異なっていてもよい。
【0203】
<構成の第2の変形例について>
本実施の形態では、電子機器100が、液晶パネル140と液晶パネル240といったそれぞれに光センサを内蔵した液晶パネルを備える構成について説明するが、一方の液晶パネルのみが光センサを内蔵している構成であってもよい。
【0204】
図18は、電子機器1300のハードウェア構成を表すブロック図である。電子機器1300は、電子機器100と同様、第1の筐体100Aと、第2の筐体100Bとを含む。また、図18を参照して、電子機器1300は、第1ユニット1001Aと、第2ユニット1002とを含む。第1ユニット1001Aは、本体装置101と、表示装置102Aとを含む。第2ユニット1002は、本体装置104と、表示装置103とを含む。
【0205】
表示装置102Aは、光センサを内蔵しない液晶パネル(つまり、表示機能のみを有する液晶パネル)を含む。電子機器1300は、第1ユニット1001Aが光センサを内蔵しない液晶パネルを含む点で、第1ユニット1001が光センサを内蔵した液晶パネル240を含む電子機器100と異なる。このような電子機器1300は、第2ユニット1002の表示装置103を用いて上述したセンシングを行なう。
【0206】
また、第1ユニット1001は、光センサを内蔵した液晶パネル140の代わりに、たとえば抵抗膜方式や静電容量方式のタッチパネルを備えてもよい。
【0207】
また、本実施の形態では、表示装置102がタイマ182を備え、表示装置103がタイマ282を備える構成として説明するが、表示装置102と表示装置103とが1つのタイマを共有する構成としてもよい。
【0208】
また、本実施の形態では、電子機器100を折畳型の機器として説明するが、電子機器100は必ずしも折畳型に限定されるものではない。たとえば、電子機器100は、第1の筐体100Aが第2の筐体100Bに対してスライドする構成のスライド式の機器であってもよい。
【0209】
本実施の形態に係る電子機器100は、上記のように構成されているため、第2ユニット1002が、USBコネクタ194,294を介して第1ユニット1001に着脱自在になっている。
【0210】
そして、本実施の形態に係る電子機器100は、たとえば電源投入時において、以下のような機能を発揮することができる。まず、ユーザが第1ユニット1001の電源スイッチ191を押下すると、第1ユニット1001は電源回路192からの電力を利用することによってBIOS(Basic Input/Output System)を起動させる。
【0211】
第2ユニット1002は、USBコネクタ194,294を介して第1ユニット1001から電力を取得する。第2ユニット1002は、当該電力を利用することによって、第1ユニット1001との間でデータを送受信することができる。このとき、第2ユニット1002のCPU210は、USBコネクタ194,294からの電力を使用することによって、液晶パネル240にOS(Operation System)の種類を選択可能に表示させることができる。
【0212】
ユーザは、液晶パネル240を介して、起動したいOSを選択する。CPU210は、ユーザの選択に応じ、USBコネクタ194,294を介して第1ユニット1001へと、起動すべきOSを指定するコマンド(たとえば、図10に示す「第1のOS」コマンド)を送信する。第1ユニット1001は、当該コマンドに応じて、OSを起動する。
【0213】
また、たとえば、第2ユニット1002は、アンテナ295を介して外部の携帯電話などとの間でデータの送受信を行う。第2ユニット1002のCPU210は、アンテナ295を介して、外部の携帯電話から写真画像データや対応するサムネイルデータを取得して、当該写真画像データや対応するサムネイルデータをRAM271などに格納する。CPU210は、RAM271からサムネイルデータを読み出して、液晶パネル240に写真のサムネイル画像を選択可能に表示させる。
【0214】
そして、外部からの選択命令に応じて、CPU210は、液晶パネル240に写真画像を表示させる。あるいは、CPU210は、USBコネクタ294を介して、写真画像を液晶パネル140あるいは表示装置102Aに表示させる。
【0215】
<構成の第3の変形例>
電子機器100では、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bが折畳み可能に接続されている。CPU110は、これらが閉状態にあるか否かを検出し、その検出結果に応じて、電子機器100をスリープ状態とするか否かを決定することができる。
【0216】
本変形例では、これらが閉状態にあるか否かは、液晶パネル240が検出する画像の内容に基づいて決定される。また、スリープ状態では、バックライト279等の、電子機器100における被電力供給体に供給される電力量が低減される。
【0217】
図19は、本変形例の電子機器100における閉状態の検出態様の一例を説明するための図である。
【0218】
図19(A)を参照して、電子機器100では、第1の筐体100Aに液晶パネル140が配設され、また、第2の筐体100Bには液晶パネル240が配設されている。
【0219】
図19(C)に示されたように、電子機器100が折畳み状態とされ、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bとが閉状態とされた場合には、液晶パネル140の中の領域9001(図19(A)参照)が液晶パネル240のスキャン可能な領域と対向することとなる。
【0220】
本変形例では、液晶パネル240のスキャン画像が、領域9001に表示されるべき画像と一致したか否かを判断し、一致したと判断された場合には、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bとが閉状態とされたとして、CPU110は、上記したスリープ状態のための制御動作を実行する。
【0221】
上記判断は、領域9001にその時点で表示されるべき画像の画像データを、たとえば画像処理エンジン180から、図19(B)に部分画像8001として示されるように、取得し、そして、液晶パネル240のスキャン画像と部分画像8001とを比較することによって実現される。
【0222】
ここで、画像が一致するか否かは、たとえば、両画像のマッチング割合が一定の割合以上であれば、両画像は一致すると判断される。
【0223】
スリープ状態で実行される動作の内容は、電子機器100において予め設定されていてもよいし、ユーザから入力された内容に基づいて決定されてもよい。図20に、スリープ状態の動作内容を設定するために液晶パネル140に表示される画面の一例を示す。
【0224】
図20を参照して、画面9000では、スリープ状態で電子機器100に実行させる動作の内容として、「ディスプレイの明度低下」「ディスプレイの画面消去」「CPUの停止」「HDDの回転を停止」という4種類のメニューが例示されている。
【0225】
「ディスプレイの明度低下」とは、液晶パネル140およびバックライト179に供給する電力量を低下させることにより、液晶パネル140による表示の輝度を低下させるメニューである。
【0226】
「ディスプレイの画面消去」とは、液晶パネル140およびバックライト179への電力の供給を停止させて、液晶パネル140における情報の表示を停止させるメニューである。
【0227】
「CPUの停止」とは、CPU110へのクロックの供給や電力の供給を一時的に停止/低減させるメニューである。
【0228】
「HDDの回転を停止」とは、電子機器100において、RAM171の一部としてHDD(ハードディスクドライブ)が搭載されている場合に、当該HDDにおけるハードディスクの回転を停止させるメニューである。
【0229】
上記「ディスプレイの画面消去」について、電子機器100に設けられたハードウェア構成に基づいて、より詳細に説明する。
【0230】
図21を参照して、電子機器100では、CPU110への電力の供給機構として、スリープスイッチ112およびインバータ111が設けられている。インバータ111はバックライト279に蛍光管が使われた場合に昇圧するものであるが、LED(Light Emitting Diode)が使われる場合には、昇圧しない場合もある。電子機器100が通常の動作を行なっているときは、スリープスイッチ112は閉状態とされている。これにより、電源電圧BL_Vccが、スリープスイッチ112およびインバータ111を介してバックライト279へ供給される。
【0231】
スリープ状態の動作として「ディスプレイの画面消去」が設定されている場合であって、スリープ状態となった場合には、CPU110は、スリープスイッチ112を開状態とする。これにより、バックライト279への電源の供給が停止される。電子機器100では、スリープ状態が解除されたときには、再度スリープスイッチ112が閉状態とされ、これにより、バックライト279への電力の供給が再開される。スリープ状態の動作として「ディスプレイの画面消去」が設定されている場合には、CPU110とともに、電子機器100に設けられた、スリープ状態解除時にスリープスイッチ112を閉状態とする構成部品により、スリープ状態のための動作が制御されることとなる。
【0232】
図22は、以上説明したような、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bの開閉状態の検出結果に基いてスリープ状態のための制御動作を実行するために、CPU110により実行される処理(開閉用制御処理)のフローチャートである。以下、当該処理の内容を説明する。なお、開閉用制御処理は、電子機器100に対する電源投入の開始から終了まで、たとえば一定時間ごとに実行される。
【0233】
図22を参照して、開閉用制御処理では、まずCPU110は、ステップSA10において、その時点で、図19(A)に領域9001として示したように、閉状態で液晶パネル240と対向する領域に表示されるべき画像データ(画像8001のデータ)を表示装置102から取得して、ステップSA20へ処理を進める。
【0234】
ステップSA20では、CPU110は、液晶パネル240のスキャン画像の画像データを取得して、ステップSA30へ処理を進める。
【0235】
ここで、CPU110は、液晶パネル240のスキャン画像のデータを取得するために、第2ユニット1002へ第1コマンド(図8参照)を送信する。ここでの第1コマンドでは、第1フィールドDA02には「00」が設定され、第2フィールドDA03には「100」が設定され、第3フィールドDA04には「01」が設定される。また、第4フィールドDA05および第5フィールドDA05に設定される値は、CPU110によって実行されているアプリケーションの種類などによって適宜設定される。
【0236】
なお、液晶パネル140およびバックライト179が消灯されている場合には、CPU110は、液晶パネル240にセンシング動作を実行させる間だけ、液晶パネル140およびバックライト179を点灯させる。
【0237】
そして、信号処理部283は、CPU110から送信された第1コマンドに応じて、液晶パネル240によるスキャン画像を取得し、上記第1コマンドの応答データとして、取得した画像のデータを本体装置101へ送信する。
【0238】
以上の処理により、CPU110は、液晶パネル240のスキャン画像のデータを取得する。
【0239】
ステップSA30では、CPU110は、ステップSA10で取得した画像データとステップSA20で取得した画像データとが一致するか否かを判断し、一致すると判断するとステップSA40へ処理を進め、一致しないと判断するとステップSA10へ処理を戻す。
【0240】
ここで、画像データが一致するとは、上記したように、マッチング割合が所定の割合(たとえば、80%)以上であれば一致すると判断されてもよい。
【0241】
ステップSA40では、CPU110は、図20を参照して説明したように、設定された(または、予め電子機器100において設定された)スリープ状態を実現するための制御動作を実行して、ステップSA50へ処理を進める。
【0242】
ステップSA50では、CPU110は、液晶パネル240のスキャン画像を取得し、ステップSA50へ処理を進める。
【0243】
なお、ステップSA50において画像データを取得するために、CPU110は、第2ユニット1002に、ステップSA20で送信した第1コマンドとは異なる第1コマンドを送信してもよい。
【0244】
つまり、ステップSA50では、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bとが閉状態とされていると考えられるため、第3フィールドDA04のデータで設定される読取方式が透過とされるような、つまり、第3フィールドDA04に「01」が設定された第1コマンドを、送信してもよい。これにより、液晶パネル240によるセンシングは、バックライト279が点灯した状態で行なわれることになる。
【0245】
なお、CPU110は、スリープ状態を実現するために実行される動作の内容によっては、センシングの間は液晶パネル140を動作させ、センシングが終了したら、液晶パネル140をセンシング動作前の状態に戻すように、開閉用制御処理を実行しても良い。
【0246】
ステップSA60では、CPU110は、ステップSA50で取得された画像データが、閉状態において取得されるべき画像データであるか否かを判断する。なお、この判断は、たとえば、予め定められた画像データとステップSA50で取得された画像データとが一致するか否かによってなされる。
【0247】
そして、CPU110は、ステップSA50で取得された画像データが閉状態の画像データと一致したと判断するとステップSA40へ処理を戻し、スリープ状態の制御動作を継続する。一方、ステップSA50で取得された画像データが閉状態の画像データと一致しなくなったと判断すると、ステップSA70へ処理を進める。
【0248】
ステップSA70では、CPU110は、通常時の制御動作に制御動作のモードを変更して、ステップSA10へ処理を戻す。
【0249】
ここで、通常時の動作とは、スリープ状態で実行した動作を解除されたものをいう。たとえば、「ディスプレイの明度低下」により液晶パネル140の表示の輝度を低下させた場合には、低下させる前の輝度に戻すことをいう。
【0250】
また、「ディスプレイの画面消去」により液晶パネル140における表示が停止されていた場合には、液晶パネル140における、実行中のアプリケーションの出力結果の表示などの表示が再開される。
【0251】
また、「HDDの回転を停止」によりHDDにおけるハードディスクの回転が停止されていた場合には、ハードディスクの回転が再開される。
【0252】
なお、「CPUの停止」により、スリープ状態においてCPU110へのクロックや電力の供給が一時的に停止/低減されていた場合には、ステップSA50およびステップSA60の処理は、CPU110のスリープ状態を解除することができる構成要素によって実行される。
【0253】
以上説明した本変形例では、液晶パネル140に表示される、CPU110が実行しているアプリケーションの出力画面の一部の画像(領域9001に表示される画像)が液晶パネル240のスキャン画像として検出されるか否かにより、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bの開閉状態が検出されていた。そして、電子機器100では、液晶パネル240のスキャン画像が出力画像の一部の画像と一致した場合には、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bが閉状態とされたとみなし、スリープ状態のための動作を実行する。
【0254】
<構成の第4の変形例>
以上説明した第3の変形例では、液晶パネル140に表示されるべき画像が液晶パネル240のスキャン画像として検出されるか否かにより、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bの開閉状態が検出されていた。
【0255】
なお、図23(A)に示されるように、液晶パネル240が液晶パネル140と同等の大きさを有し、閉状態とされたときに液晶パネル140の全域をセンシング領域とすることができる場合には、CPU110は、ステップSA10で液晶パネル140の全域に表示されるべき画像(図23(B)の画像8002)の画像データを取得し、そして、ステップSA20で液晶パネル240の中の液晶パネル140の全域に対応する領域のスキャン画像を取得して、ステップSA30でこれらを比較してもよい。
【0256】
<構成の第5の変形例>
以上説明した第3の変形例では、スリープ状態を解除するか否かの決定の際には、液晶パネル240のスキャン画像が予め電子機器100に記憶された閉状態の画像と一致するか否かが判断され(ステップSA60)、当該判断の結果に基づいて、閉状態が解除されたか否かが判断されていた。
【0257】
本変形例では、スリープ状態において、単に液晶パネルの240のセンシング領域全体の受光量に基づいて、閉状態が解除されたか否かが判断される。
【0258】
本変形例における開閉用制御処理のフローチャートを図24に示す。
図24を参照して、本変形例の開閉用制御処理では、図22に示されたフローチャートと比較して、ステップSA60の処理がステップSA61に変更されている。
【0259】
つまり、ステップSA40でスリープ状態の動作が実行された後、ステップSA50で液晶パネル240のスキャン画像が取得され、そして、ステップSA61で、ステップSA50で取得したスキャン画像の受光量の総量が所定量以下であるか否かが判断される。
【0260】
そして、受光量が当該処理量以下であると判断されると、ステップSA40へ処理が戻され、当該所定量を超えたと判断されると、ステップSA70で、スリープ状態の動作が終了し、通常時の動作が実行される。
【0261】
つまり、本変形例では、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bが閉状態とされたと判断された後、液晶パネル240のセンシング領域が明るくなったことが検出されると、両筐体が開状態とされたものとして、通常時の動作が実行される。
【0262】
<構成の第6の変形例>
以上説明した第3〜第5の変形例では、第2の筐体100Bに設けられた液晶パネル240によって、第1の筐体100Aに設けられた液晶パネル140の表示内容を検出させることにより、その検出内容に基づいて、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bの開閉状態が判断されていた。
【0263】
なお、液晶パネル140に液晶パネル240の表示画像を検出させることによって、開閉状態が判断されてもよい。
【0264】
この場合、図25に示されるように、液晶パネル140のスキャン領域は、第1の筐体100Aと第2の筐体100Bが閉状態とされたときに液晶パネル240の表示領域の少なくとも一部を含む領域9003がスキャン領域とされるように、設定されている。
【0265】
なお、本変形例では、液晶パネル140には、主に、CPU110が実行するアプリケーションの出力結果が表示される。また、液晶パネル240には、主に、電子機器100に情報を入力するための複数のソフトキーからなるキーボード等の入力手段の画像が表示される。
【0266】
そして、開閉用制御処理では、CPU110は、液晶パネル240の中の領域9003に表示されるべき画像データを取得し(SA10)、液晶パネル140のスキャン画像のデータを取得し(ステップSA20)、これらの画像データが一致するか否か判断し(ステップSA30)、そして、一致したと判断するとスリープ状態の動作を実行する(ステップSA40)。
【0267】
また、CPU110は、スリープ状態の動作を実行しているときに、液晶パネル140のスキャン画像のデータを取得し(SA50)、取得した画像データが閉状態に液晶パネル240の領域9003に表示されるべき画像データと一致するか否かを判断し、一致しないと判断すると(ステップSA60でNO)、通常時の制御動作を実行する(ステップSA70)。
【0268】
本変形例では、ステップSA20およびステップSA50で液晶パネル140のスキャン画像が取得される際には、CPU110は、表示装置102に対して、第1コマンドを送信する。
【0269】
そして、これに応じて、信号処理部183から本体装置101に、応答データとして、スキャン画像のデータが送信される。
【0270】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0271】
【図1】本実施の形態に係る電子機器の外観を示す概略図である。
【図2】電子機器のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【図3】液晶パネルの構成と当該液晶パネルの周辺回路とを示した図である。
【図4】液晶パネルとバックライトとの断面図である。
【図5】光センサ回路を動作させる際のタイミングチャートを示した図である。
【図6】スキャンの際にフォトダイオードがバックライトからの光を受光する構成を示した断面図である。
【図7】コマンドの概略構成を示した図である。
【図8】種別「000」のコマンドを説明するための図である。
【図9】種別「001」のコマンドを説明するための図である。
【図10】種別「010」のコマンドを説明するための図である。
【図11】種別「011」のコマンドを説明するための図である。
【図12】種別「100」のコマンドを説明するための図である。
【図13】種別「101」のコマンドを説明するための図である。
【図14】応答データの概略構成を示した図である。
【図15】指をスキャンすることにより得られた画像(スキャン画像)を示した図である。
【図16】図3の変形例である液晶パネルの回路図である。
【図17】スキャンの際にフォトダイオードが外光を受光する構成を示した断面図である。
【図18】電子機器の変形例のハードウェア構成を表すブロック図である。
【図19】図1の第1の筐体と第2の筐体の開閉状態の検出態様の一例を説明するための図である。
【図20】図1の電子機器において実行されるスリープ状態の動作の設定画面の一例を示す図である。
【図21】図2の第1ユニットのCPUの周辺のハードウェア構成の一例を模式的に示す図である。
【図22】図2の第1ユニットのCPUが実行する開閉用制御処理のフローチャートである。
【図23】図19の開閉状態の検出態様の変形例を説明するための図である。
【図24】図22の開閉用制御処理の変形例のフローチャートである。
【図25】図19の開閉状態の検出態様の他の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0272】
100 電子機器、100A,100B 筐体、100C ヒンジ、101,104 本体装置、102,102A,103 表示装置、111 インバータ、112 スリープスイッチ、130,230 ドライバ、131 操作信号線駆動回路、132 データ信号線駆動回路、133 光センサ駆動回路、134 スイッチ、135 アンプ、140,140A,240 液晶パネル、141 画素回路、141b,141g,141r サブピクセル回路、143 電極対、143a 画素電極、143b 対向電極、144 光センサ回路、145,145b,145g,145r フォトダイオード、146 コンデンサ、151A アクティブマトリックス基板、151B 対向基板、152 液晶層、153b,153g,153r カラーフィルタ、157 データ信号線、161 偏光フィルタ、162 ガラス基板、163 遮光膜、164 配向膜、173 メモリカードリーダライタ、174,274 外部通信部、175 マイク、176 スピーカ、177 操作キー、179,279 バックライト、180,280 画像処理エンジン、181,281 ドライバ制御部、182,282 タイマ、183,283 信号処理部、191 電源スイッチ、192 電源回路、193,293 電源検出部、194,294 コネクタ、195,295 アンテナ、196 コネクタ、297 信号強度検出部、900 指、1001,1001A 第1ユニット、1002 第2ユニット、1300 電子機器、1731 メモリカード、8001,8002 画像、9001〜9003 領域、DA01 ヘッダ、DA02 第1フィールド、DA03 第2フィールド、DA04 第3フィールド、DA05 第4フィールド、DA06 第5フィールド、DA07 予備のデータ領域、DA11〜DA14 データ領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の筐体と、前記第1の筐体に対して折畳み可能に連結された第2の筐体とを備える電子機器であって、
前記第1の筐体と前記第2の筐体の開閉状態を検出する開閉検出手段と、
前記電子機器内の被電力供給体への電力の供給を制御する電力制御手段とを備え、
前記開閉検出手段は、
光センサを含み、
前記光センサによって検出された画像が特定の画像である場合に、前記第1の筐体と前記第2の筐体が閉状態であると判断し、
前記光センサによって検出された画像が前記特定の画像ではない場合には、前記第1の筐体と前記第2の筐体が開状態であると判断し、
前記電力制御手段は、前記閉状態では、前記開状態よりも、前記被電力供給体に供給する電力量を低減させる、電子機器。
【請求項2】
前記第1の筐体と前記第2の筐体の一方に設けられた表示部をさらに備え、
前記光センサは、
前記第1の筐体と前記第2の筐体の他方に設けられ、
前記第1の筐体と前記第2の筐体が閉状態にある場合に、前記表示部の少なくとも一部を検出対象とし、
前記特定の画像は、前記閉状態に前記表示部に表示される画像である、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記電力制御手段は、前記電力量の低減として、前記表示部に供給する電力量を低減させる、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示部は、液晶表示装置を含み、
前記電力制御手段は、前記電力量の低減として、前記液晶表示装置のバックライトのみを消灯させる、請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記電力制御手段は、前記電力量の低減として、前記表示部の表示を停止させる、請求項3に記載の電子機器。
【請求項6】
前記電力制御手段は、前記被電力供給体に供給する電力を低減させているときに、前記光センサが検出した画像が前記特定の画像以外の画像となった場合には、前記被電力供給体に供給する電力量の低減を解除する、請求項2〜請求項5のいずれかに記載の電子機器。
【請求項7】
前記電力制御手段は、前記被電力供給体に供給する電力を低減させているときに、前記光センサが検出する光量が所定の量を超えた場合に、前記被電力供給体に供給する電力量の低減を解除する、請求項2〜請求項5のいずれかに記載の電子機器。
【請求項8】
前記特定の画像は、前記電子機器に情報を入力するための入力手段を表示する画像である、請求項2〜請求項6のいずれかに記載の電子機器。
【請求項9】
アプリケーションのプログラムを実行することにより、当該アプリケーションに従った処理の実行結果の出力画面の少なくとも一部を前記表示部に表示するアプリケーション実行手段をさらに備え、
前記特定の画像は、前記表示部に表示された前記出力画面の画像である、請求項2〜請求項8のいずれかに記載の電子機器。
【請求項10】
前記特定の画像は、前記表示部に表示された前記出力画面の画像の一部である、請求項9に記載の電子機器。
【請求項11】
第1の筐体と、前記第1の筐体に対して折畳み可能に連結された第2の筐体とを備える電子機器の制御方法であって、
前記第1の筐体と前記第2の筐体の開閉状態を検出するステップと、
前記閉状態では、前記開状態よりも、前記被電力供給体に供給する電力量を低減させるステップとを備え、
前記開閉状態を検出するステップでは、前記光センサによって検出された画像が特定の画像である場合に、前記第1の筐体と前記第2の筐体が閉状態であると判断する、電子機器の制御方法。
【請求項12】
第1の筐体と、前記第1の筐体に対して折畳み可能に連結された第2の筐体とを備える電子機器の制御プログラムであって、
前記電子機器に、
前記第1の筐体と前記第2の筐体の開閉状態を検出するステップと、
前記閉状態では、前記開状態よりも、前記被電力供給体に供給する電力量を低減させるステップとを実行させ、
前記開閉状態を検出するステップでは、前記光センサによって検出された画像が特定の画像である場合に、前記第1の筐体と前記第2の筐体が閉状態であると判断させる、制御プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate


【公開番号】特開2010−117768(P2010−117768A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−288775(P2008−288775)
【出願日】平成20年11月11日(2008.11.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】