電子機器および再生方法
【課題】録画された映像コンテンツを好適に再生する電子機器及び再生方法を提供することを課題とする。
【解決手段】実施形態における電子機器は、再生手段と、再生制御手段とを具備する。再生手段は、録画された番組を含む映像コンテンツを再生する。再生制御手段は、前記番組の番組開始時刻、番組終了時刻、および前記映像コンテンツのコンテンツ長に基づいて、前記映像コンテンツの内の、録画対象番組以外の部分を省いて再生するように前記再生手段を制御する。
【解決手段】実施形態における電子機器は、再生手段と、再生制御手段とを具備する。再生手段は、録画された番組を含む映像コンテンツを再生する。再生制御手段は、前記番組の番組開始時刻、番組終了時刻、および前記映像コンテンツのコンテンツ長に基づいて、前記映像コンテンツの内の、録画対象番組以外の部分を省いて再生するように前記再生手段を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明の実施の形態は、電子機器および再生方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年の技術発達により、例えばデジタルテレビとＨＤＤレコーダ等の機器連携において、ある機器で録画した映像コンテンツを、他の機器にダビングしたり、他の機器に送信することによってこの機器で再生したりする機能が普及している。
【０００３】
例えば、番組表等によって番組指定による録画予約が行われて放送番組を録画する場合に、放送番組の先頭が切れてしまったりしないように、録画機器は放送番組が開始される少し前の時間から録画を開始する場合や、最後が切れてしまわないように放送番組が終了する時間の少し後まで録画を継続する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００１−２９１２９５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上述のように少し時間的な余裕を持たせて録画をするような場合に、この映像コンテンツを再生すると録画対象の放送番組の始まる前の映像を表示してしまう場合や、放送番組終了後のユーザが視聴したいと思っていない映像を表示してしまう場合があった。
【０００６】
録画対象の放送番組の前後の映像を再生すると、ユーザにとって時間が無駄であったり、ユーザは視聴をしたくない場合には、これらの部分をとばすための映像の早送りをおこなう等の手間が生まれる場合がある。
【０００７】
本発明は上記に鑑みたものであって、録画された映像コンテンツを好適に再生する電子機器及び再生方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
実施形態における電子機器は、再生手段と、再生制御手段とを具備する。再生手段は、録画された番組を含む映像コンテンツを再生する。再生制御手段は、前記番組の番組開始時刻、番組終了時刻、および前記映像コンテンツのコンテンツ長に基づいて、前記映像コンテンツの内の、録画対象番組以外の部分を省いて再生するように前記再生手段を制御する。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】実施形態における映像再生システムの一例を示す概念図。
【図２】実施形態におけるＤＴＶの映像コンテンツ再生箇所を特定する計算方法の一例を示す概念図。
【図３】実施形態におけるＤＴＶの映像コンテンツ再生処理についての内部構成の一例を示すブロック図。
【図４】実施形態におけるＤＴＶの映像コンテンツ再生処理の一例を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下で、実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【００１１】
図１は本実施形態における映像再生システム３の構成の一例を示すブロック図である。図１にはＤＴＶ１、ＨＤＤレコーダ２、および映像再生システム３が示されている。
【００１２】
ＤＴＶ１は例えばデジタルテレビ（Digital Television）であって本実施形態における電子機器の一例である。本実施形態では電子機器の一例としてＤＴＶ１を示すが、これに限定されるものではなく、例えばＤＶＤ（Digital Versatile Disc）プレーヤ、ＨＤＤ（Hard Disk Drive）プレーヤ、ＳＴＢ（Set Top Box）、又はＰＣ（Personal Computer）等の様々なものが電子機器の例として考えられる。
【００１３】
ＤＴＶ１は、例えば放送波等によって受信した放送信号をデコードし、これを映像や音声として、表示部１２０やスピーカ１１０から出力することができる。
【００１４】
ＨＤＤレコーダ２は、映像の録画再生装置であり、本実施形態においては記憶媒体として不揮発性の磁気記憶媒体であるＨＤＤを有している。本実施形態では、ＤＴＶ１と連携する機器をＨＤＤレコーダと例示して説明を行うがこれに限定されず、ＤＴＶ、ＤＶＤレコーダ、ＳＴＢ、又はＰＣ等の様々な機器が例として考えられる。
【００１５】
映像再生システム３はＤＴＶ１及びＨＤＤレコーダ２によって構成される。ＤＴＶ１とＨＤＤレコーダ２とはＨＤＭI（High-Definition Multimedia Interface）規格に準拠したケーブルであるＨＤＭIケーブル４で接続されている。
【００１６】
ＨＤＭIケーブル４はＤＴＶ１とＨＤＤレコーダ２との機器連携に用いられるケーブルであり、映像、各種情報、制御信号等を伝送する機能を有している。ＤＴＶ１およびＨＤＤレコーダ２は、それぞれ制御信号を用いて相手機器に各種指示をやり取りしたり、映像や各種情報の送受信を行ったりすることができる。
【００１７】
ここで、ＤＴＶ１の内部構造に関して詳細に説明を行う。
【００１８】
ＤＴＶ１は、装置各部の動作を制御する制御部１５６を備えている。制御部１５６は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）等を内蔵している。制御部１５６は、操作部１１６から入力される操作信号や、リモートコントローラ１１７から送信され受光部１１８を介して受信される操作信号に応じて、ＲＯＭ（Read Only Memory）１５７に予め記憶されたシステム制御プログラム及び各種処理プログラムを起動させる。制御部１５６は、起動したプログラムに従って、ＲＡＭ（Random Access Memory）１５８をワークメモリとして装置各部の動作を制御する。また、制御部１５６は各種機能を実行するための処理部を有している。この処理部については図３を用いて後述にて説明を行う。
【００１９】
入力端子１４４は、ＢＳ／ＣＳデジタル放送受信用のアンテナ１４３が受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号を衛星デジタル放送用のチューナ１４５に供給する。チューナ１４５は、受信したデジタル放送信号のチューニングを行い、チューニングしたデジタル放送信号をＰＳＫ（Phase Shift Keying）復調器１４６に送信する。ＰＳＫ復調器１４６は、ＴＳ（Transport Stream）の復調を行い、復調したＴＳをＴＳ復号器１４７ａに供給し、ＴＳ復号器１４７ａは、TSをデジタル映像信信号、デジタル音声信号、およびデータ信号を含むデジタル信号に復号した後、信号処理部１００にこれを出力する。ここでのデジタル映像信号とはＤＴＶ１が出力可能な映像に関するデジタル信号であり、音声信号はＤＴＶ１が出力可能な音声に関するデジタル信号である。またデータ信号とは、例えばＤＴＶ１が電子番組表であるＥＰＧ（Electronic Program Guide）を生成するときに使用する情報である番組関連情報等を含む、放送波の放送番組に関する情報に関するデジタル信号である。またこのデータ信号の中には、受信する映像が立体視映像であるか否かを示すフラグも含まれる。
【００２０】
入力端子１４９は、地上波デジタル放送受信用のアンテナ１４８が受信した地上波デジタルテレビジョン放送信号を地上波デジタル放送用のチューナ１５０に供給する。チューナ１５０は、受信したデジタル放送信号のチューニングを行い、チューニングしたデジタル放送信号をそれぞれのＯＦＤＭ（Orthogonal Frequency Division Multiplexing）復調器１５１に送信する。ＯＦＤＭ復調器１５１は、ＴＳの復調を行い、復調したＴＳをそれぞれのＴＳ復号器１４７ｂに供給し、ＴＳ復号器１４７ｂは、ＴＳをデジタル映像信号及び音声信号等に復号した後、信号処理部１００にこれを出力する。また、ＤＴＶ１は、一例として、アンテナ１４８が接続される入力端子１４９にＣＡＴＶ（Common Antenna Television）用のチューナを接続することによってＣＡＴＶも視聴することができる。
【００２１】
信号処理部１００は、ＴＳ復号器１４７ａ、１４７ｂ、または制御部１５６から出力されたデジタル信号に、適切な信号処理を施す。より具体的には、信号処理部１００はデジタル信号を映像信号、デジタル音声信号、およびデータ信号に分離する。分離された映像信号はグラフィック処理部１５２に、音声信号は音声処理部１５３に出力される。データ信号は、制御部１５６に出力され各種処理に利用される。また、信号処理部１００は、ライン入力端子１３７からの入力信号にも所定のデジタル信号処理を施す。
【００２２】
ＯＳＤ（On Screen Display）信号生成部１５４は、制御部１５６の制御に従って、ＵＩ（ユーザ・インタフェース）画面などを表示するためのＯＳＤ信号を生成する。また信号処理部１００においてデジタル放送信号から分離されたデータ信号は、ＯＳＤ信号生成部１５４により適切なフォーマットのＯＳＤ信号に変換され、グラフィック処理部１５２に出力される。
【００２３】
グラフィック処理部１５２は、信号処理部１００から出力されるデジタルの映像信号のデコード処理を行う。デコードされた映像信号は、ＯＳＤ信号生成部１５４から出力されたＯＳＤ信号と重ね合わせて合成され、映像処理部１５５に出力される。グラフィック処理部１５２は、デコードされた映像信号またはＯＳＤ信号を、映像処理部１５５に選択的に出力することもできる。
【００２４】
映像処理部１５５は、グラフィック処理部１５２から出力された信号に対して画質の補正を行った上で、表示部処理部１５５で表示可能なフォーマットの映像信号に変換する。映像処理部１５５で変換された映像信号は、表示部１２０に表示される。
【００２５】
表示部１２０はＬＣＤ（Liquid Crystal Display）によって構成されており、液晶によって映像を表示する。
【００２６】
音声処理部１５３は、入力された音声信号を、スピーカ１１０で再生可能なフォーマットの音声信号に変換する。変換された音声信号は、スピーカ１１０に出力されて再生される。
【００２７】
ＨＤＭＩ端子１２９は、ＨＤＭＩＩ／Ｆ１６２を介して制御部１５６に接続されている。ＨＤＭＩ端子１２９はＨＤＭＩ対応ポートとして使用され、ＨＤＭＩケーブル４が接続されている。制御部１５６はＨＤＭIケーブルを介して接続されたＨＤＤレコーダ２との間で映像や各種情報の送受信や、相手機器制御指示である指示コマンドを送受信することができる。
【００２８】
ＬＡＮ端子１３１は、ＬＡＮＩ／Ｆ１６４を介して制御部１５６に接続されている。ＬＡＮ端子１３１は、イーサネット（登録商標）を用いた一般的なＬＡＮ（Local Area Network）対応ポートとして使用される。本実施形態においてＬＡＮ端子１３１にはＬＡＮケーブルが接続されており、インターネット５と通信可能となっている。
【００２９】
ＵＳＢ（Universal Serial Bus）端子１３３は、ＵＳＢ Ｉ／Ｆ１６６を介して制御部１５６に接続されている。ＵＳＢ端子１３３は、一般的なＵＳＢ対応ポートとして使用される。ＵＳＢ端子１３３には、例えばハブを介して、携帯電話、デジタルカメラ、各種メモリカードに対するカードリーダ／ライタ、ＨＤＤ、キーボード等が接続される。制御部１５６は、ＵＳＢ端子１３３を介して接続される機器との間で、情報の通信（送受信）を行うことができる。
【００３０】
ＨＤＤ１７０はＤＴＶ１に内蔵される磁気記憶媒体であってＤＴＶ１が有する各種情報を記憶する機能を有している。また、ＨＤＤ１７０は、録画された放送番組等を映像コンテンツとして記憶することも可能である。
【００３１】
ＨＤＤレコーダ２はチューナを有しており、放送番組を受信し、受信した放送番組の録画を実行することができる。また、ＨＤＤレコーダ２はユーザ指示に基づいて放送番組単位での映像の録画を行うことができる。この場合、ＨＤＤレコーダ２は放送番組の先頭が切れてしまわないように番組が放送される少し前の時間から録画を開始する。
【００３２】
ＨＤＤレコーダ２は放送番組を録画する場合、放送波に含まれるこの番組に関する番組関連情報であるＳＩ（Service Information）及び映像コンテンツについての情報を、映像コンテンツと対応づけて記憶する。
【００３３】
本実施形態では、ＨＤＤレコーダ２が録画した番組をＤＴＶ１にダビングすることができる。また、ＤＴＶ１とＨＤＤレコーダ２とはＤＬＮＡ（Digital Living Network Alliance）規格に基づいた通信、映像の送受信が可能であり、ＨＤＤレコーダ２は映像の送信元であるＤＭＳ（Digital Media Server）として機能し、ＤＴＶ１が受信した映像を再生するＤＭＰ（Digital Media Player）として機能することができる。
【００３４】
ダビングやDLNAによる映像コンテンツの送受信が行われる際には、同時にＳＩや映像コンテンツに関する情報の送受信も行われる。この情報の送受信の際には、ＳＩに含まれた放送番組の番組開始時刻、番組終了時刻等やコンテンツの長さであるコンテンツ長が送受信される。
【００３５】
本実施形態においては、上記情報は送受信されるが録画処理の開始時刻、終了時刻についての情報は送受信されない。ＨＤＤレコーダ２が放送番組の先頭が切れてしまう可能性を低減するために番組が放送される少し前の時刻から録画を開始している場合、録画コンテンツの先頭から番組が始まるまでの部分（以下、余剰部分とも呼ぶ）は、ユーザが視聴の目的としている部分ではない余計な部分である。録画の開始時刻が送受信される場合には、ＤＴＶ１は録画の開始時刻から番組開始時刻までの部分を余剰部分とみなして、この差分だけずらして映像コンテンツを再生することで、余剰部分の再生を省くことができるが、本実施形態のように録画開始時間の送受信がされない場合には、上記の計算によって余剰部分を省いて再生を開始することができない。そこで、ＤＴＶ１は放送番組の開始時刻、終了時刻及びコンテンツ長の情報に基づいて、余剰部分を省いた再生を実行する。
【００３６】
ここで、余剰部分の算出方法について説明を行う。
【００３７】
図２は本実施形態におけるＤＴＶ１の映像コンテンツ再生箇所を特定する計算方法の一例を示す概念図である。
【００３８】
まず、（１）のように放送番組aがＰＭ８：００〜ＰＭ９：００に放送されるとする。このとき、ＳＩには番組の開始時刻及び終了時刻の情報が含まれている。
【００３９】
この放送番組aを番組予約録画等によってＨＤＤレコーダ２が録画した場合、ＨＤＤレコーダ２は番組開始時刻の少し前の時刻から録画処理を開始し、（２）のように放送番組aの前に余剰部分を含む映像コンテンツＡを録画・記憶することとなる。
【００４０】
ＨＤＤレコーダ２がこの映像コンテンツＡをＤＴＶ１に送信する際には、ＳＩ及び映像コンテンツＡのコンテンツ長の情報を映像コンテンツＡそのものと共にＤＴＶ１に送信する。
【００４１】
ＤＴＶ１はこの映像コンテンツを再生するとき、余剰部分を再生しないために余剰部分を算出する。ＤＴＶ１は、まず放送番組の番組開始時刻及び番組終了時刻に基づいて放送番組の長さを算出する。ここではつまり、番組終了時刻から番組開始時刻を減算する。放送番組aは番組開始時刻がＰＭ８：００であり、番組終了時刻がＰＭ９：００であるため、この放送番組aの長さは１時間となる。次に、映像コンテンツＡのコンテンツ長及び放送番組aの長さに基づいて余剰部分の長さを算出する。余剰部分の長さは映像コンテンツＡのコンテンツ長から、放送番組aを減算したものとなる。この計算によって余剰部分の長さが算出でき、本実施形態では映像コンテンツＡのコンテンツ長を１時間３０秒とすると、余剰部分の長さは３０秒であると算出される。そこで、映像コンテンツＡには放送番組aの前に３０秒の余剰部分があるとＤＴＶ1は判別することができるので、ＤＴＶ１は映像コンテンツＡの３０秒経過した箇所から、映像の再生を開始する（３）。
【００４２】
これらの計算及び処理によって、ＤＴＶ１は余剰部分を含めずに映像コンテンツ中の放送番組を先頭から再生することができる。
【００４３】
次に上述の処理に関するＤＴＶ１の内部構成について説明を行う。
【００４４】
図３は、本実施形態におけるＤＴＶ１の映像コンテンツ再生処理についての機能構成の一例を示すブロック図である。
【００４５】
制御部１５６は情報受信部３１、算出部３２、機能制御部３３、及び再生部３４を有している。
【００４６】
情報受信部３１は、映像コンテンツの番組開始時刻、番組終了時刻、及びコンテンツ長の情報等を受信する機能を有している。情報受信部３１は受信したこれらの情報を算出部３２に対して出力する。
【００４７】
算出部３２は、上記の計算によって余剰部分の長さを算出し、映像コンテンツの再生開始位置を決める機能を有している。算出部３２は再生開始位置を再生部３４に出力することで映像コンテンツの再生を制御する機能を有している。
【００４８】
機能制御部３３は、余剰部分を省く再生（余剰部分カット再生とも呼ぶ）を実行するか否か（余剰部分カット再生機能を有効とするか無効とするか）を判別する。機能制御部３３は情報受信部３１からの情報またはユーザからの指示に基づいて、余剰部分カット再生を実行するか否かを決定する。情報受信部３１は、映像コンテンツが番組指定録画によって録画されたか否かの情報を取得し、機能制御部３３は映像コンテンツが番組指定録画によって録画されている場合には、余剰部分カット再生を実行する（機能を有効とする）ように算出部３２に指示を送り、番組指定録画によって録画されていない場合には余剰部分カット再生を行なわないよう（機能を無効とする）に算出部３２に指示を送る。また、機能制御部３３はユーザに余剰部分カット再生を実行するか否かの選択を行わせるための画面を表示し、この画面に基づいたユーザからの指示に基づいて機能を実行するか否かを決定することもできる。
【００４９】
再生部３４は、映像コンテンツを再生する機能を有しており、算出部３２より出力される再生開始位置より映像コンテンツの再生を行う。
【００５０】
次に、映像コンテンツの再生処理について説明を行う。
【００５１】
図４は、本実施形態におけるＤＴＶ１の映像コンテンツ再生処理の一例を示すフロー図である。ここではＨＤＤレコーダ２より映像コンテンツを取得し再生する場合を例に挙げて説明する。
【００５２】
まず、ＤＴＶ１はＨＤＤレコーダ２より映像コンテンツ及び関連情報を受信し、情報取得部３１がＳＩ及び取得した映像コンテンツについての情報を取得する（ステップＳ４１）。
【００５３】
次に機能制御部３３が、情報取得部３１の取得した情報又はユーザ指示に基づいて余剰部分カット再生を実行するか否かの判別を行う（ステップＳ４２）。
【００５４】
ステップＳ４２において、余剰部分カット再生を実行しないと判別したとき（ステップＳ４２：Ｎｏ）、算出部３２は映像コンテンツの再生開始時刻を先頭に設定し、再生部３４は先頭より映像コンテンツを再生する（ステップＳ４３）。
【００５５】
ステップＳ４２において、余剰部分カット再生を実行すると判別したとき（ステップＳ４２：Ｙｅｓ）、算出部３２は情報取得部３１より入力される番組開始時刻、番組終了時刻、及びコンテンツ長の情報に基づいて、余剰部分の長さを算出する（ステップＳ４４）。
【００５６】
余剰部分の長さを算出すると、算出部３２はこれに基づいて映像コンテンツの再生開始位置を決定し、この再生開始位置の情報を再生部３４に出力する（ステップＳ４５）。
【００５７】
再生部３４は再生開始位置の情報を受信すると、この位置より映像コンテンツを再生する（ステップＳ４６）。
【００５８】
ステップＳ４３、又はステップＳ４６が終了すると一連の処理フローは終了となる。
【００５９】
上述ではＨＤＤレコーダ２に格納された映像コンテンツを再生する場合を例に挙げて説明したが、ダビングされた映像コンテンツについても同様の処理を実行することができる。この場合には、情報受信部３１の映像の取得先がＨＤＤ１７０（ダビングされた映像コンテンツの格納先）となる。また、本実施形態では、ＤＴＶ１が他の機器の録画した映像コンテンツを再生する場合を例に挙げているが、これに限定されず、自身が録画したコンテンツに対して同様の処理を実行してもよい。
【００６０】
また、上述では映像コンテンツの先頭に余剰部分があるものとして説明を行い、先頭をカットする処理を説明した。しかし、これに限定されず、例えば映像コンテンツの最後をカットするとしてもよい。この場合には、算出部３２は映像コンテンツの再生開始位置を決定するのではなく、再生終了位置を決定することとなり、再生部３４はこの再生終了位置の情報に基づいて映像コンテンツの再生を終了する。
【００６１】
本実施形態では、ＤＴＶ１は、録画開始時刻、録画終了時刻等の情報がない場合であっても、ＳＩの番組開始時刻と番組終了時刻及びコンテンツ長の情報によって、映像コンテンツの内の番組以外の部分を自動的に省いて映像コンテンツを再生することができる。
【００６２】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【００６３】
１…ＤＴＶ、２…ＨＤＤレコーダ、３…映像再生システム、４…インターネット、１００…信号処理部、１１０…スピーカ、１１６…操作部、１１７…リモートコントローラ、１１８…受光部、１２０…表示部、１２９…ＨＤＭＩ端子、１３１…ＬＡＮ端子、１３３…ＵＳＢ端子、１３７…ライン入力端子、１４３…アンテナ、１４４…入力端子、１４５…チューナ、１４６…ＰＳＫ復調器、１４７…ＴＳ復号器、１４８…アンテナ、１４９…入力端子、１５０…チューナ、１５１…ＯＦＤＭ復調器、１５２…グラフィック処理部、１５３…音声処理部、１５４…ＯＳＤ信号生成部、１５５…映像処理部、１５６…制御部、１５７…ＲＯＭ、１５８…ＲＡＭ、１６０…撮影部、１６２…ＨＤＭＩ Ｉ／Ｆ、１６４…ＬＡＮ Ｉ／Ｆ、１６６…ＵＳＢ Ｉ／Ｆ、１７０…ＨＤＤ、３１…情報受信部、３２…算出部、３３…機能制御部、３４…再生部。
【技術分野】
【０００１】
本発明の実施の形態は、電子機器および再生方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年の技術発達により、例えばデジタルテレビとＨＤＤレコーダ等の機器連携において、ある機器で録画した映像コンテンツを、他の機器にダビングしたり、他の機器に送信することによってこの機器で再生したりする機能が普及している。
【０００３】
例えば、番組表等によって番組指定による録画予約が行われて放送番組を録画する場合に、放送番組の先頭が切れてしまったりしないように、録画機器は放送番組が開始される少し前の時間から録画を開始する場合や、最後が切れてしまわないように放送番組が終了する時間の少し後まで録画を継続する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００１−２９１２９５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上述のように少し時間的な余裕を持たせて録画をするような場合に、この映像コンテンツを再生すると録画対象の放送番組の始まる前の映像を表示してしまう場合や、放送番組終了後のユーザが視聴したいと思っていない映像を表示してしまう場合があった。
【０００６】
録画対象の放送番組の前後の映像を再生すると、ユーザにとって時間が無駄であったり、ユーザは視聴をしたくない場合には、これらの部分をとばすための映像の早送りをおこなう等の手間が生まれる場合がある。
【０００７】
本発明は上記に鑑みたものであって、録画された映像コンテンツを好適に再生する電子機器及び再生方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
実施形態における電子機器は、再生手段と、再生制御手段とを具備する。再生手段は、録画された番組を含む映像コンテンツを再生する。再生制御手段は、前記番組の番組開始時刻、番組終了時刻、および前記映像コンテンツのコンテンツ長に基づいて、前記映像コンテンツの内の、録画対象番組以外の部分を省いて再生するように前記再生手段を制御する。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】実施形態における映像再生システムの一例を示す概念図。
【図２】実施形態におけるＤＴＶの映像コンテンツ再生箇所を特定する計算方法の一例を示す概念図。
【図３】実施形態におけるＤＴＶの映像コンテンツ再生処理についての内部構成の一例を示すブロック図。
【図４】実施形態におけるＤＴＶの映像コンテンツ再生処理の一例を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下で、実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【００１１】
図１は本実施形態における映像再生システム３の構成の一例を示すブロック図である。図１にはＤＴＶ１、ＨＤＤレコーダ２、および映像再生システム３が示されている。
【００１２】
ＤＴＶ１は例えばデジタルテレビ（Digital Television）であって本実施形態における電子機器の一例である。本実施形態では電子機器の一例としてＤＴＶ１を示すが、これに限定されるものではなく、例えばＤＶＤ（Digital Versatile Disc）プレーヤ、ＨＤＤ（Hard Disk Drive）プレーヤ、ＳＴＢ（Set Top Box）、又はＰＣ（Personal Computer）等の様々なものが電子機器の例として考えられる。
【００１３】
ＤＴＶ１は、例えば放送波等によって受信した放送信号をデコードし、これを映像や音声として、表示部１２０やスピーカ１１０から出力することができる。
【００１４】
ＨＤＤレコーダ２は、映像の録画再生装置であり、本実施形態においては記憶媒体として不揮発性の磁気記憶媒体であるＨＤＤを有している。本実施形態では、ＤＴＶ１と連携する機器をＨＤＤレコーダと例示して説明を行うがこれに限定されず、ＤＴＶ、ＤＶＤレコーダ、ＳＴＢ、又はＰＣ等の様々な機器が例として考えられる。
【００１５】
映像再生システム３はＤＴＶ１及びＨＤＤレコーダ２によって構成される。ＤＴＶ１とＨＤＤレコーダ２とはＨＤＭI（High-Definition Multimedia Interface）規格に準拠したケーブルであるＨＤＭIケーブル４で接続されている。
【００１６】
ＨＤＭIケーブル４はＤＴＶ１とＨＤＤレコーダ２との機器連携に用いられるケーブルであり、映像、各種情報、制御信号等を伝送する機能を有している。ＤＴＶ１およびＨＤＤレコーダ２は、それぞれ制御信号を用いて相手機器に各種指示をやり取りしたり、映像や各種情報の送受信を行ったりすることができる。
【００１７】
ここで、ＤＴＶ１の内部構造に関して詳細に説明を行う。
【００１８】
ＤＴＶ１は、装置各部の動作を制御する制御部１５６を備えている。制御部１５６は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）等を内蔵している。制御部１５６は、操作部１１６から入力される操作信号や、リモートコントローラ１１７から送信され受光部１１８を介して受信される操作信号に応じて、ＲＯＭ（Read Only Memory）１５７に予め記憶されたシステム制御プログラム及び各種処理プログラムを起動させる。制御部１５６は、起動したプログラムに従って、ＲＡＭ（Random Access Memory）１５８をワークメモリとして装置各部の動作を制御する。また、制御部１５６は各種機能を実行するための処理部を有している。この処理部については図３を用いて後述にて説明を行う。
【００１９】
入力端子１４４は、ＢＳ／ＣＳデジタル放送受信用のアンテナ１４３が受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号を衛星デジタル放送用のチューナ１４５に供給する。チューナ１４５は、受信したデジタル放送信号のチューニングを行い、チューニングしたデジタル放送信号をＰＳＫ（Phase Shift Keying）復調器１４６に送信する。ＰＳＫ復調器１４６は、ＴＳ（Transport Stream）の復調を行い、復調したＴＳをＴＳ復号器１４７ａに供給し、ＴＳ復号器１４７ａは、TSをデジタル映像信信号、デジタル音声信号、およびデータ信号を含むデジタル信号に復号した後、信号処理部１００にこれを出力する。ここでのデジタル映像信号とはＤＴＶ１が出力可能な映像に関するデジタル信号であり、音声信号はＤＴＶ１が出力可能な音声に関するデジタル信号である。またデータ信号とは、例えばＤＴＶ１が電子番組表であるＥＰＧ（Electronic Program Guide）を生成するときに使用する情報である番組関連情報等を含む、放送波の放送番組に関する情報に関するデジタル信号である。またこのデータ信号の中には、受信する映像が立体視映像であるか否かを示すフラグも含まれる。
【００２０】
入力端子１４９は、地上波デジタル放送受信用のアンテナ１４８が受信した地上波デジタルテレビジョン放送信号を地上波デジタル放送用のチューナ１５０に供給する。チューナ１５０は、受信したデジタル放送信号のチューニングを行い、チューニングしたデジタル放送信号をそれぞれのＯＦＤＭ（Orthogonal Frequency Division Multiplexing）復調器１５１に送信する。ＯＦＤＭ復調器１５１は、ＴＳの復調を行い、復調したＴＳをそれぞれのＴＳ復号器１４７ｂに供給し、ＴＳ復号器１４７ｂは、ＴＳをデジタル映像信号及び音声信号等に復号した後、信号処理部１００にこれを出力する。また、ＤＴＶ１は、一例として、アンテナ１４８が接続される入力端子１４９にＣＡＴＶ（Common Antenna Television）用のチューナを接続することによってＣＡＴＶも視聴することができる。
【００２１】
信号処理部１００は、ＴＳ復号器１４７ａ、１４７ｂ、または制御部１５６から出力されたデジタル信号に、適切な信号処理を施す。より具体的には、信号処理部１００はデジタル信号を映像信号、デジタル音声信号、およびデータ信号に分離する。分離された映像信号はグラフィック処理部１５２に、音声信号は音声処理部１５３に出力される。データ信号は、制御部１５６に出力され各種処理に利用される。また、信号処理部１００は、ライン入力端子１３７からの入力信号にも所定のデジタル信号処理を施す。
【００２２】
ＯＳＤ（On Screen Display）信号生成部１５４は、制御部１５６の制御に従って、ＵＩ（ユーザ・インタフェース）画面などを表示するためのＯＳＤ信号を生成する。また信号処理部１００においてデジタル放送信号から分離されたデータ信号は、ＯＳＤ信号生成部１５４により適切なフォーマットのＯＳＤ信号に変換され、グラフィック処理部１５２に出力される。
【００２３】
グラフィック処理部１５２は、信号処理部１００から出力されるデジタルの映像信号のデコード処理を行う。デコードされた映像信号は、ＯＳＤ信号生成部１５４から出力されたＯＳＤ信号と重ね合わせて合成され、映像処理部１５５に出力される。グラフィック処理部１５２は、デコードされた映像信号またはＯＳＤ信号を、映像処理部１５５に選択的に出力することもできる。
【００２４】
映像処理部１５５は、グラフィック処理部１５２から出力された信号に対して画質の補正を行った上で、表示部処理部１５５で表示可能なフォーマットの映像信号に変換する。映像処理部１５５で変換された映像信号は、表示部１２０に表示される。
【００２５】
表示部１２０はＬＣＤ（Liquid Crystal Display）によって構成されており、液晶によって映像を表示する。
【００２６】
音声処理部１５３は、入力された音声信号を、スピーカ１１０で再生可能なフォーマットの音声信号に変換する。変換された音声信号は、スピーカ１１０に出力されて再生される。
【００２７】
ＨＤＭＩ端子１２９は、ＨＤＭＩＩ／Ｆ１６２を介して制御部１５６に接続されている。ＨＤＭＩ端子１２９はＨＤＭＩ対応ポートとして使用され、ＨＤＭＩケーブル４が接続されている。制御部１５６はＨＤＭIケーブルを介して接続されたＨＤＤレコーダ２との間で映像や各種情報の送受信や、相手機器制御指示である指示コマンドを送受信することができる。
【００２８】
ＬＡＮ端子１３１は、ＬＡＮＩ／Ｆ１６４を介して制御部１５６に接続されている。ＬＡＮ端子１３１は、イーサネット（登録商標）を用いた一般的なＬＡＮ（Local Area Network）対応ポートとして使用される。本実施形態においてＬＡＮ端子１３１にはＬＡＮケーブルが接続されており、インターネット５と通信可能となっている。
【００２９】
ＵＳＢ（Universal Serial Bus）端子１３３は、ＵＳＢ Ｉ／Ｆ１６６を介して制御部１５６に接続されている。ＵＳＢ端子１３３は、一般的なＵＳＢ対応ポートとして使用される。ＵＳＢ端子１３３には、例えばハブを介して、携帯電話、デジタルカメラ、各種メモリカードに対するカードリーダ／ライタ、ＨＤＤ、キーボード等が接続される。制御部１５６は、ＵＳＢ端子１３３を介して接続される機器との間で、情報の通信（送受信）を行うことができる。
【００３０】
ＨＤＤ１７０はＤＴＶ１に内蔵される磁気記憶媒体であってＤＴＶ１が有する各種情報を記憶する機能を有している。また、ＨＤＤ１７０は、録画された放送番組等を映像コンテンツとして記憶することも可能である。
【００３１】
ＨＤＤレコーダ２はチューナを有しており、放送番組を受信し、受信した放送番組の録画を実行することができる。また、ＨＤＤレコーダ２はユーザ指示に基づいて放送番組単位での映像の録画を行うことができる。この場合、ＨＤＤレコーダ２は放送番組の先頭が切れてしまわないように番組が放送される少し前の時間から録画を開始する。
【００３２】
ＨＤＤレコーダ２は放送番組を録画する場合、放送波に含まれるこの番組に関する番組関連情報であるＳＩ（Service Information）及び映像コンテンツについての情報を、映像コンテンツと対応づけて記憶する。
【００３３】
本実施形態では、ＨＤＤレコーダ２が録画した番組をＤＴＶ１にダビングすることができる。また、ＤＴＶ１とＨＤＤレコーダ２とはＤＬＮＡ（Digital Living Network Alliance）規格に基づいた通信、映像の送受信が可能であり、ＨＤＤレコーダ２は映像の送信元であるＤＭＳ（Digital Media Server）として機能し、ＤＴＶ１が受信した映像を再生するＤＭＰ（Digital Media Player）として機能することができる。
【００３４】
ダビングやDLNAによる映像コンテンツの送受信が行われる際には、同時にＳＩや映像コンテンツに関する情報の送受信も行われる。この情報の送受信の際には、ＳＩに含まれた放送番組の番組開始時刻、番組終了時刻等やコンテンツの長さであるコンテンツ長が送受信される。
【００３５】
本実施形態においては、上記情報は送受信されるが録画処理の開始時刻、終了時刻についての情報は送受信されない。ＨＤＤレコーダ２が放送番組の先頭が切れてしまう可能性を低減するために番組が放送される少し前の時刻から録画を開始している場合、録画コンテンツの先頭から番組が始まるまでの部分（以下、余剰部分とも呼ぶ）は、ユーザが視聴の目的としている部分ではない余計な部分である。録画の開始時刻が送受信される場合には、ＤＴＶ１は録画の開始時刻から番組開始時刻までの部分を余剰部分とみなして、この差分だけずらして映像コンテンツを再生することで、余剰部分の再生を省くことができるが、本実施形態のように録画開始時間の送受信がされない場合には、上記の計算によって余剰部分を省いて再生を開始することができない。そこで、ＤＴＶ１は放送番組の開始時刻、終了時刻及びコンテンツ長の情報に基づいて、余剰部分を省いた再生を実行する。
【００３６】
ここで、余剰部分の算出方法について説明を行う。
【００３７】
図２は本実施形態におけるＤＴＶ１の映像コンテンツ再生箇所を特定する計算方法の一例を示す概念図である。
【００３８】
まず、（１）のように放送番組aがＰＭ８：００〜ＰＭ９：００に放送されるとする。このとき、ＳＩには番組の開始時刻及び終了時刻の情報が含まれている。
【００３９】
この放送番組aを番組予約録画等によってＨＤＤレコーダ２が録画した場合、ＨＤＤレコーダ２は番組開始時刻の少し前の時刻から録画処理を開始し、（２）のように放送番組aの前に余剰部分を含む映像コンテンツＡを録画・記憶することとなる。
【００４０】
ＨＤＤレコーダ２がこの映像コンテンツＡをＤＴＶ１に送信する際には、ＳＩ及び映像コンテンツＡのコンテンツ長の情報を映像コンテンツＡそのものと共にＤＴＶ１に送信する。
【００４１】
ＤＴＶ１はこの映像コンテンツを再生するとき、余剰部分を再生しないために余剰部分を算出する。ＤＴＶ１は、まず放送番組の番組開始時刻及び番組終了時刻に基づいて放送番組の長さを算出する。ここではつまり、番組終了時刻から番組開始時刻を減算する。放送番組aは番組開始時刻がＰＭ８：００であり、番組終了時刻がＰＭ９：００であるため、この放送番組aの長さは１時間となる。次に、映像コンテンツＡのコンテンツ長及び放送番組aの長さに基づいて余剰部分の長さを算出する。余剰部分の長さは映像コンテンツＡのコンテンツ長から、放送番組aを減算したものとなる。この計算によって余剰部分の長さが算出でき、本実施形態では映像コンテンツＡのコンテンツ長を１時間３０秒とすると、余剰部分の長さは３０秒であると算出される。そこで、映像コンテンツＡには放送番組aの前に３０秒の余剰部分があるとＤＴＶ1は判別することができるので、ＤＴＶ１は映像コンテンツＡの３０秒経過した箇所から、映像の再生を開始する（３）。
【００４２】
これらの計算及び処理によって、ＤＴＶ１は余剰部分を含めずに映像コンテンツ中の放送番組を先頭から再生することができる。
【００４３】
次に上述の処理に関するＤＴＶ１の内部構成について説明を行う。
【００４４】
図３は、本実施形態におけるＤＴＶ１の映像コンテンツ再生処理についての機能構成の一例を示すブロック図である。
【００４５】
制御部１５６は情報受信部３１、算出部３２、機能制御部３３、及び再生部３４を有している。
【００４６】
情報受信部３１は、映像コンテンツの番組開始時刻、番組終了時刻、及びコンテンツ長の情報等を受信する機能を有している。情報受信部３１は受信したこれらの情報を算出部３２に対して出力する。
【００４７】
算出部３２は、上記の計算によって余剰部分の長さを算出し、映像コンテンツの再生開始位置を決める機能を有している。算出部３２は再生開始位置を再生部３４に出力することで映像コンテンツの再生を制御する機能を有している。
【００４８】
機能制御部３３は、余剰部分を省く再生（余剰部分カット再生とも呼ぶ）を実行するか否か（余剰部分カット再生機能を有効とするか無効とするか）を判別する。機能制御部３３は情報受信部３１からの情報またはユーザからの指示に基づいて、余剰部分カット再生を実行するか否かを決定する。情報受信部３１は、映像コンテンツが番組指定録画によって録画されたか否かの情報を取得し、機能制御部３３は映像コンテンツが番組指定録画によって録画されている場合には、余剰部分カット再生を実行する（機能を有効とする）ように算出部３２に指示を送り、番組指定録画によって録画されていない場合には余剰部分カット再生を行なわないよう（機能を無効とする）に算出部３２に指示を送る。また、機能制御部３３はユーザに余剰部分カット再生を実行するか否かの選択を行わせるための画面を表示し、この画面に基づいたユーザからの指示に基づいて機能を実行するか否かを決定することもできる。
【００４９】
再生部３４は、映像コンテンツを再生する機能を有しており、算出部３２より出力される再生開始位置より映像コンテンツの再生を行う。
【００５０】
次に、映像コンテンツの再生処理について説明を行う。
【００５１】
図４は、本実施形態におけるＤＴＶ１の映像コンテンツ再生処理の一例を示すフロー図である。ここではＨＤＤレコーダ２より映像コンテンツを取得し再生する場合を例に挙げて説明する。
【００５２】
まず、ＤＴＶ１はＨＤＤレコーダ２より映像コンテンツ及び関連情報を受信し、情報取得部３１がＳＩ及び取得した映像コンテンツについての情報を取得する（ステップＳ４１）。
【００５３】
次に機能制御部３３が、情報取得部３１の取得した情報又はユーザ指示に基づいて余剰部分カット再生を実行するか否かの判別を行う（ステップＳ４２）。
【００５４】
ステップＳ４２において、余剰部分カット再生を実行しないと判別したとき（ステップＳ４２：Ｎｏ）、算出部３２は映像コンテンツの再生開始時刻を先頭に設定し、再生部３４は先頭より映像コンテンツを再生する（ステップＳ４３）。
【００５５】
ステップＳ４２において、余剰部分カット再生を実行すると判別したとき（ステップＳ４２：Ｙｅｓ）、算出部３２は情報取得部３１より入力される番組開始時刻、番組終了時刻、及びコンテンツ長の情報に基づいて、余剰部分の長さを算出する（ステップＳ４４）。
【００５６】
余剰部分の長さを算出すると、算出部３２はこれに基づいて映像コンテンツの再生開始位置を決定し、この再生開始位置の情報を再生部３４に出力する（ステップＳ４５）。
【００５７】
再生部３４は再生開始位置の情報を受信すると、この位置より映像コンテンツを再生する（ステップＳ４６）。
【００５８】
ステップＳ４３、又はステップＳ４６が終了すると一連の処理フローは終了となる。
【００５９】
上述ではＨＤＤレコーダ２に格納された映像コンテンツを再生する場合を例に挙げて説明したが、ダビングされた映像コンテンツについても同様の処理を実行することができる。この場合には、情報受信部３１の映像の取得先がＨＤＤ１７０（ダビングされた映像コンテンツの格納先）となる。また、本実施形態では、ＤＴＶ１が他の機器の録画した映像コンテンツを再生する場合を例に挙げているが、これに限定されず、自身が録画したコンテンツに対して同様の処理を実行してもよい。
【００６０】
また、上述では映像コンテンツの先頭に余剰部分があるものとして説明を行い、先頭をカットする処理を説明した。しかし、これに限定されず、例えば映像コンテンツの最後をカットするとしてもよい。この場合には、算出部３２は映像コンテンツの再生開始位置を決定するのではなく、再生終了位置を決定することとなり、再生部３４はこの再生終了位置の情報に基づいて映像コンテンツの再生を終了する。
【００６１】
本実施形態では、ＤＴＶ１は、録画開始時刻、録画終了時刻等の情報がない場合であっても、ＳＩの番組開始時刻と番組終了時刻及びコンテンツ長の情報によって、映像コンテンツの内の番組以外の部分を自動的に省いて映像コンテンツを再生することができる。
【００６２】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【００６３】
１…ＤＴＶ、２…ＨＤＤレコーダ、３…映像再生システム、４…インターネット、１００…信号処理部、１１０…スピーカ、１１６…操作部、１１７…リモートコントローラ、１１８…受光部、１２０…表示部、１２９…ＨＤＭＩ端子、１３１…ＬＡＮ端子、１３３…ＵＳＢ端子、１３７…ライン入力端子、１４３…アンテナ、１４４…入力端子、１４５…チューナ、１４６…ＰＳＫ復調器、１４７…ＴＳ復号器、１４８…アンテナ、１４９…入力端子、１５０…チューナ、１５１…ＯＦＤＭ復調器、１５２…グラフィック処理部、１５３…音声処理部、１５４…ＯＳＤ信号生成部、１５５…映像処理部、１５６…制御部、１５７…ＲＯＭ、１５８…ＲＡＭ、１６０…撮影部、１６２…ＨＤＭＩ Ｉ／Ｆ、１６４…ＬＡＮ Ｉ／Ｆ、１６６…ＵＳＢ Ｉ／Ｆ、１７０…ＨＤＤ、３１…情報受信部、３２…算出部、３３…機能制御部、３４…再生部。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
録画された番組を含む映像コンテンツを再生する再生手段と、
前記番組の番組開始時刻、番組終了時刻、および前記映像コンテンツのコンテンツ長に基づいて、前記映像コンテンツの内の、録画対象番組以外の部分を省いて再生するように前記再生手段を制御する再生制御手段と、
を具備する電子機器。
【請求項２】
前記再生制御手段は、先頭部分を省いて前記映像コンテンツを再生するように前記再生手段を制御する請求項１記載の電子機器。
【請求項３】
前記番組開始時刻及び番組終了時刻に基づいて番組時間を算出し、前記コンテンツ長から前記番組時間を減算することで前記映像コンテンツ内の録画対象番組以外の部分の時間を算出する算出手段を更に具備し、
前記再生制御手段は、先頭から前記録画対象番組以外の部分の時間省いた位置から前記映像コンテンツを再生するように前記再生手段を制御する請求項１乃至請求項２記載の電子機器。
【請求項４】
前記再生制御手段による、前記映像コンテンツ内の前記録画対象番組以外の部分を省いた再生を行うか否かを判別し、判別結果に基づいて前記再生機能を有効とするか無効とするかの制御を行う機能制御手段を更に具備する請求項１記載の電子機器。
【請求項５】
前記機能制御手段は、再生対象の映像コンテンツの録画方法が、番組指定録画である場合には前記再生機能を有効とする請求項４記載の電子機器。
【請求項６】
前記機能制御手段は、ユーザからの指示に基づいて前記再生機能を有効／無効を切り換える請求項４記載の電子機器。
【請求項７】
前記映像コンテンツを受信する映像受信手段と、
前記映像コンテンツにおける記番組開始時刻、番組終了時刻、及び前記コンテンツ長の情報を他の機器より受信する情報受信手段を更に具備する請求項１記載の電子機器。
【請求項８】
映像コンテンツに含まれた、録画された番組の番組開始時刻、番組終了時刻、および前記映像コンテンツのコンテンツ長に基づいて、前記映像コンテンツの内の、録画対象番組以外の部分を省いて、前記映像コンテンツを再生する再生方法。
【請求項１】
録画された番組を含む映像コンテンツを再生する再生手段と、
前記番組の番組開始時刻、番組終了時刻、および前記映像コンテンツのコンテンツ長に基づいて、前記映像コンテンツの内の、録画対象番組以外の部分を省いて再生するように前記再生手段を制御する再生制御手段と、
を具備する電子機器。
【請求項２】
前記再生制御手段は、先頭部分を省いて前記映像コンテンツを再生するように前記再生手段を制御する請求項１記載の電子機器。
【請求項３】
前記番組開始時刻及び番組終了時刻に基づいて番組時間を算出し、前記コンテンツ長から前記番組時間を減算することで前記映像コンテンツ内の録画対象番組以外の部分の時間を算出する算出手段を更に具備し、
前記再生制御手段は、先頭から前記録画対象番組以外の部分の時間省いた位置から前記映像コンテンツを再生するように前記再生手段を制御する請求項１乃至請求項２記載の電子機器。
【請求項４】
前記再生制御手段による、前記映像コンテンツ内の前記録画対象番組以外の部分を省いた再生を行うか否かを判別し、判別結果に基づいて前記再生機能を有効とするか無効とするかの制御を行う機能制御手段を更に具備する請求項１記載の電子機器。
【請求項５】
前記機能制御手段は、再生対象の映像コンテンツの録画方法が、番組指定録画である場合には前記再生機能を有効とする請求項４記載の電子機器。
【請求項６】
前記機能制御手段は、ユーザからの指示に基づいて前記再生機能を有効／無効を切り換える請求項４記載の電子機器。
【請求項７】
前記映像コンテンツを受信する映像受信手段と、
前記映像コンテンツにおける記番組開始時刻、番組終了時刻、及び前記コンテンツ長の情報を他の機器より受信する情報受信手段を更に具備する請求項１記載の電子機器。
【請求項８】
映像コンテンツに含まれた、録画された番組の番組開始時刻、番組終了時刻、および前記映像コンテンツのコンテンツ長に基づいて、前記映像コンテンツの内の、録画対象番組以外の部分を省いて、前記映像コンテンツを再生する再生方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２０１３−３１１３７（Ｐ２０１３−３１１３７Ａ）
【公開日】平成２５年２月７日（２０１３．２．７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１６７７４７（Ｐ２０１１−１６７７４７）
【出願日】平成２３年７月２９日（２０１１．７．２９）
【出願人】（０００００３０７８）株式会社東芝 (54,554)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年２月７日（２０１３．２．７）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年７月２９日（２０１１．７．２９）
【出願人】（０００００３０７８）株式会社東芝 (54,554)
【Ｆターム（参考）】
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