説明

電子機器及びプログラム

【課題】エコドライブに関する運転者への意識付けを従来よりも自然に行なうことができ、エコドライブになる運転操作を感覚的・直感的に取得することができる電子機器及びプログラムを提供する
【解決手段】待ち受け画面40は、中段にポイント及びグラフの表示領域、下段に総合ポイント表示領域を備える。速度グラフ43は、縦方向が速度、横方向が時間を示すグラフであり、縦軸46、横軸42、経済速度基準線44を有する。制御部18は、GPS受信器から1秒間間隔で速度情報を取得して、取得した値をバーの大きさで表す。加速度グラフ47は、縦方向が加速度、横方向が時間を示すグラフである。ポイント表示領域は、上から順に、急加速のポイント表示領域48a、急減速のポイント表示領域48b、アイドリング時間のポイント表示領域48c、経済走行速度のポイント表示領域48dを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エコドライブ情報を提供する電子機器及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
運転者が、どれくらい環境にやさしい運転をしたのかを、ユーザの努力に応じて評価(エコドライブ評価)し、その評価内容を文字で表示する車載電子機器が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−016443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような車載電子機器では、運転者は運転に集中しているため、評価内容の表示を運転者が見ることが少なく、エコドライブに関する運転者への意識付けを自然に行なうことができないという問題があった。
【0005】
また、評価内容の表示を文字で行うとすると、運転者は文字を読む必要があり、エコドライブになる運転操作を感覚的・直感的に取得することが困難であるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、係る問題を解決するためになされたもので、エコドライブに関する運転者への意識付けを従来よりも自然に行なうことができ、エコドライブになる運転操作を感覚的・直感的に取得することができる電子機器及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するために、本発明に係る車載電子機器は、(1)所定のイベント発生時に所定のイベント発生画面を表示する車載電子機器において、少なくとも前記イベント発生画面の表示時でないときに表示する画面である待ち受け画面を表示する待ち受け画面表示手段を備え、前記待ち受け画面表示手段は、エコドライブ情報を表示することを特徴とする。
【0008】
エコドライブ情報としては、例えば、単にエコドライブに関するアドバイスなどを表示(描画)するようにしてもよい。例えば、「タイヤの空気圧をチェックしていますか?」「トランクに不要な荷物が積んだままになっていませんか?」「ドライブは計画を立ててすると燃料の消費を抑えられます」といった表示を行うことで、エコドライブを促すことができる。
所定のイベントとしては、例えば、レーダー探知機におけるレーダー接近警報等が挙げられる。また例えば、ナビゲーション装置における交差点案内等が挙げられる。
【0009】
例えば、通常はレーダー探知機の待ち受け画面として、後述するグラフ表示画面などを表示しておき、レーダー波受信警報時や所定の距離にオービス等のターゲットPOI(位置情報: Point Of Interest)が近付いた時などの所定のイベント発生時に、警報画面やレーダースコープ画面等の所定のイベント発生画面へ自動的に切り替えるとよい。
【0010】
このようにすれば、イベント発生時にはそのイベントに関する情報を得ることができる一方、イベントが発生していない待ち受け状態には、エコドライブ情報が表示されるため、エコドライブを日ごろから意識づけることができる。特に、イベント発生画面は、ユーザが注目することが多いため、こうしたイベント発生画面から待ち受け画面への切り替え時にも自然に待ち受け画面の内容に注意がいく場合が多い。したがって、イベント発生画面への注目を利用して、待ち受け画面の内容、すなわちエコドライブ情報を深く印象付けることが可能となる。そのため、エコドライブに関する運転者への意識付けを従来よりも自然に行なうことができる。特に、イベント発生画面の表示を終了させるまで、音(たとえば前記イベントに応じた警報音)を出力し、エコドライブ情報を表示した待ち受け画面に切り替えるときに警報音の出力を終了するようにするとよい。このようにすれば、容易にエコドライブに関する運転者への意識付けを行なうことができる。
【0011】
(2)ドライブ状態を検出するドライブ状態検出手段を備え、前記待ち受け画面表示手段は、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態に基づくエコドライブ情報を表示するとさらによい。例えば、エコドライブ情報は、ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態に基づいてその内容を変化させるようにすると特によい。
【0012】
(3)例えば、前記ドライブ状態検出手段は車両の速度を検出する車両速度検出手段を備え、前記エコドライブ情報として、第一の軸を時間軸、第二の軸を前記車両速度検出手段によって検出された車両の速度としたグラフを含むようにするとよい。
【0013】
(4)また例えば、前記ドライブ状態検出手段は車両の加速度を検出する車両加速度検出手段を備え、前記エコドライブ情報として、第一の軸を時間軸、第二の軸を前記車両加速度検出手段によって検出された車両の速度としたグラフを含むようにするとよい。
【0014】
上記(3)(4)のようにすれば、グラフを見るだけで、速度や加速度の状態や変化が分かる。例えば、横軸を時間軸、縦軸を速度にした棒グラフ(または折れ線グラフ)を液晶画面に表示させる。グラフが平坦であればあるほど燃費がよくなる。一方、急発進、急加速、急ブレーキ等をかけるとグラフが立ってくる。また、急発進、急加速、急ブレーキ等を繰り返すとグラフが波打つように表示される。
この表示部を運転者が運転中に見ることのできる位置に設置しておき、グラフがなるべく平坦でなだらかになる様に運転者がこれを見て運転すればエコドライブになる。
【0015】
なお、例えば、第一の軸を横軸、第二の軸を縦軸としたり、あるいは逆に、第一の軸を縦軸、第二の軸を横軸としたりすることができる。また各軸を画面の上下左右の辺とは平行にせずに傾けて配置することで、擬似3次元表示のグラフとしてもよい。
【0016】
(5)また、待ち受け画面表示手段は、前記エコドライブ情報として、経済走行速度に関する表示をするとよい。経済走行速度に関する表示としては、例えば経済走行速度を数値で表示したり、(3)に示したように車両の速度をグラフ表示する場合にはグラフ中に経済速度に対応する位置にガイドラインを表示したりするとよい(後述の(15)参照)。
【0017】
なお、速度に限らず、グラフ上には、エコドライブになる値に対応する位置に、ガイドラインを表示するとよい。例えば、加速度のグラフ中に経済加速度のラインを描画するとよい(後述の(15)参照)。
【0018】
このようにすれば、自己の速度や加速度などが、エコドライブになる速度や加速度と比べてどの程度逸脱しているかが一目で分かる。したがって、よりエコドライブを容易に実現することができる。
【0019】
(6)また、前記ドライブ状態検出手段としてエンジンのアイドリング時間を検出するアイドリング時間検出手段を備え、前記待ち受け画面表示手段は、前記エコドライブ情報として、前記アイドリング時間検出手段によって検出されたエンジンのアイドリング時間に関する表示をするようにするとよい。アイドリング時間検出手段としては、例えば、速度検出手段によって検出した車両の速度が0となっている時間を検出するようにするとよい。また、アイドリング時間に関する表示としては、例えばアイドリング時間を、「アイドリング時間n秒」(nはアイドリング時間の秒数を表す数値)のように、数値で表示するとよい。
【0020】
(7)ドライブ状態検出手段として速度検出手段を備える場合、速度検出手段としては、例えば、GPSを用いることができる。しかし、GPSで速度計測を行う場合、停車あるいは低速走行の計測が難しいという問題がある。そこで、ドライブ状態検出手段として、エンジンの回転数を利用するとよい。エンジンの回転数を検出する方法としては、例えば、車の電源ラインに重畳しているオルタネーターノイズ、またはイグニッションノイズからエンジンの回転数を検出する方法を用いるとよい。
【0021】
ドライブ状態検出手段としては、他にも、例えば車両に存在する車内LAN上を流れる種々の情報を検出する手段として構成できる。また、ドライブ状態検出手段としては、例えば、車外の温度を検出する温度検出手段としてもよい。例えば、車外の温度が、所定の温度(エアコンを利用しなくても人が快適と感じる温度帯の中)である場合には、エアコンを停止するとエコドライブができる旨の表示をエコドライブ情報として表示するようにしてもよい。このとき、エアコンの稼動状態、車内の温度等を加味してこの表示を行うかを判定するようにしてもよい。またドライブ状態検出手段としては、後述するようにエンジン回転数や車両振動状態、ギアシフト状態を検出する手段を用いるようにしてもよい。
【0022】
そして、ドライブ状態検出手段としては、例えば上述した各種の手段を組み合わせて用いることができる。また、例えば上述した各種の手段のいずれかの検出状態に基づいて他の手段の検出状態を利用するか否かを決定するようにしてもよい。
【0023】
(8)例えば、前記ドライブ状態検出手段としてエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と車両の速度を検出する車両速度検出手段を備え、前記待ち受け画面表示手段は、前記車両速度検出手段によって検出された車両の速度が所定の速度未満の場合には、前記エンジン回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数に基づき前記エコドライブ情報を表示し、前記車両速度検出手段によって検出された車両の速度が所定の速度以上の場合には、前記車両速度検出手段によって検出された車両の速度に基づき前記エコドライブ情報を表示するようにするとよい。このようにすれば、車両速度検出手段が低速状態(所定の速度未満の状態)で、十分な精度を得ることが難しいGPS等によって構成される場合にも、精度のよいエコドライブ情報を提供できる。車のスタート時に如何にアクセルを踏み込まずに加速させるかがエコに大きく影響する。したがって、このような構成にすれば、低速状態の検出が高精度に行なえるので、特に優れた効果を発揮する。例えば、所定の速度以下の場合には、重畳している電源ノイズによりエンジンの回転数の変化を検出し、エコ運転の判定や、エコ警報を出すようにし、GPSにより所定の速度以上を計測したらGPSでの計測データを使うようにするとよい。
また、例えば、待ち受け画面表示手段は、エコドライブ情報として、速度とエンジンの回転数の比率を表示したり、エコ運転の判定に利用したりしてもよい。
【0024】
(9)なお、前記ドライブ状態検出手段として前記エンジン回転数検出手段に替えて又は前記エンジン回転数検出手段と共に車両の振動を検出する振動検出手段を備え、前記待ち受け画面表示手段は、前記振動検出手段によって検出された振動状態に基づき前記エコドライブ情報を表示するようにしてもよい。
【0025】
(10)また、前記ドライブ状態検出手段としてギアシフト状態を検出するギアシフト状態検出手段を備え、前記待ち受け画面表示手段は、前記ギアシフト状態検出手段によって検出されたギアシフト状態に基づき前記エコドライブ情報を表示するようにしてもよい。ギアシフト検出手段としては、例えばシフトポジションを検出するセンサや、車内LANを流れる情報を用いることができる。また、GPSによる速度データとエンジンの回転数から、ギアのシフト状態を検出してもよい。
【0026】
例えば、アイドリング時間その他各種の時間は、GPSを用いて検出すると、より正確に検出できる。エコドライブ情報として、グラフ表示に、速度と加速度にエンジンの回転数も加えてもよい。
【0027】
(11)また、前記ドライブ状態検出手段として車両の加速度を検出する車両加速度検出手段を備え、前記待ち受け画面表示手段は、前記エコドライブ情報として、前記車両加速度検出手段によって検出された車両の加速度を直線の傾きで表示するとよい。例えば、水平なら加速度はゼロ、右上がりなら加速中、右下がりなら減速中、角度が急なほど加速度が大きくなるよう直線を描画して表示するとよい。例えば、アナログメーターの様に表示させてもよい。これにより瞬間に加速度状態がわかる。なお、加速と減速、あるいは所定の加速度範囲内で直線の色や太さ等を変えれば更に分かり易い。上記直線は、速度、加速度で履歴を表示するグラフに重ねて表示してもよい。この場合、グラフの現在速度ポイントに接する様(接線)に表示すると分かり易い。
【0028】
(12)エコドライブ情報の表示態様としては、前述のように、グラフで表示したり、数値で表示したりすることができるが、前記エコドライブ情報とともに、または、前記エコドライブ情報として、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態をアナログ針式メーターの態様で表示するとよい。アナログ針式メーターはハリの動きが感覚的に判断でき、メーターを注視することなくエコドライブ(エコ運転)を習得できる。たとえば、スポーツメーター風のエコメータとして表示するとよい。
【0029】
(13)前記アナログ針式メーターには、当該アナログ針式メーターの指し示す箇所に目盛りを設け、前記目盛りは所定のゾーン毎に異なる色で表示し、前記アナログ針式メーターが指し示すゾーンの目盛りの色に基づく色を当該待ち受け画面の背景色として表示するとよい。
【0030】
(14)前記待ち受け画面表示手段は、前記アナログ針式メーターとともに、デジタル式メーターを表示し、前記アナログ針式メーターには、当該アナログ針式メーターの指し示す箇所に目盛りを設け、前記目盛りは所定のゾーン毎に異なる色で表示し、前記アナログ針式メーターが指し示すゾーンの目盛りの色と、前記デジタル式メーターの色とを関連付けて表示するとよい。
【0031】
(15)また、たとえば、前記ドライブ状態検出手段として車両の加速度を検出する車両加速度検出手段を備え、前記アナログ針式メーターは、前記加速度が、0の状態の場合には垂直方向の針とし、加速時には前記垂直方向から右方向へ前記針を傾け、減速時には前記垂直方向から左方向へ前記針を傾けるように表示するとよい。
【0032】
(16)また、たとえば、前記アナログ針式メーターは、前記車両の速度を示す針と、エコ速度を示すガイド針を表示するとよい。たとえば、前記車両の速度の増加に応じて時計周りに当該速度を表す針を動かし、前記速度の減少に応じて反時計周りに当該速度を表す針を動かす表示を行うものであり、前記速度を表す針とは別にエコ速度を示すガイド針を表示するとよい。ガイド針(エコ速度表示針)は、たとえば、車速が0の状態から変化したことを検出した場合に(車両加速度検出手段を備える場合にはたとえば所定値以上の加速度を検出した場合に)、5秒で時速20km/hの割合で、時速60km/hまで動かし、車速が定速走行を5秒した場合に、前記速度を表す針(実速ハリ)と重なるように動かす。このようにすれば、ガイド針の動きに沿うように車速を上げていくだけで、エコ運転をすることができる。なお、現在走行する道路の制限速度を取得し、取得した制限速度まで、所定の割合でガイド針を動かすようにしてもよい。たとえば位置情報と制限速度情報とを関連づけて記憶しておき、GPS等で現在位置を検出して、現在位置に対応する制限速度を、これらに基づいて取得するようにしてもよい。
【0033】
(17)特に、前記待ち受け画面表示手段は、前記エコドライブ情報として、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態に基づく表示とともにエコドライブ状態の指標を示す表示を行うとよい。たとえば前述のようにグラフ内やアナログ針式メーター内にエコドライブ状態の速度や加速度の数値や線(ライン)を表示するとよい。
【0034】
エコドライブ状態とは、エコドライブとなるドライブ状態をいう。エコドライブ状態は、たとえば、ドライブ状態検出手段によって検出されるドライブ状態を記録しながら車両を走行させ、エコドライブに相当する走行をして得られるドライブ状態の記録と、エコドライブでない走行(たとえば経済走行速度を逸脱する走行、急加速、急減速など)をして得られるドライブ状態の記録との差に基づいて求めるとよい。
【0035】
(18)また、前記待ち受け画面表示手段は、前記エコドライブ情報として、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態に基づく表示態様を、当該ドライブ状態とエコドライブ状態との一致度に基づき変更するとよい。
【0036】
(19)たとえば、前記ドライブ状態に基づく表示態様の変更は、色の変更によって行なうとよい。たとえば、速度表示の速度の色を瞬間燃費的要素によって無段階変化させるようにするとよい。
【0037】
また、たとえば、前記ドライブ状態に基づく表示態様の変更は、拡大・縮小によって行なうとよい。たとえば、グラフ表示中に、エコドライブでない状態になったらそのグラフの部分を拡大表示させるようにするとよい。拡大表示のさせかたは例えばスムーズに画面全体をその部分を中心に移動させつつ拡大する態様や、拡大鏡の絵を表示してその拡大鏡の絵の中にグラフの拡大すべき点(エコでない点)中心に入れて拡大させる態様などを採るとよい。また、一定時間経過した場合、または、エコドライブ状態に戻ったら拡大を解除させる。解除はスムーズに行なうとよい。また、拡大時には、警報音と、拡大した理由(エコでない理由)を報知するとよい。
【0038】
また、前記ドライブ状態に基づく表示態様の変更は、表示するキャラクターの変化によって行なうようにしてもよい。たとえば、エコドライブをすると(検出されたドライブ状態とエコドライブ状態の一致度が高い場合)、生物が進化していくようにキャラクターを変化させてもよいいし、エコドライブをしないと(検出されたドライブ状態とエコドライブ状態の一致度が低い場合)、生物が退化するようにキャラクターを変化させてもよい。すなわち、単なる点数の表示やグラフ等の表示ではなく(だけでなく)、表示するキャラクターを変化させることによって、楽しみながら、エコドライブを習得することができる。たとえば、ドライブ状態は、GPSにて速度監視、加速度センサにて急発進や急ハンドルなどを検出するとよい。生物の進化とは、例えば、初期状態でアメーバーを表示し、エコドライブだとそれがミジンコになったりする。あるいは、かわいい女の子になるようにしてもよいし、良い猫になるようにしてもよい。一方、エコドライブでない場合、恐竜やサル、悪い猫になったりするようにしてもよい。このようにすれば、エコドライブをゲーム感覚で楽しむことができる。
このように、前記ドライブ状態に基づく表示態様の変更は、色の変更、拡大・縮小、表示するキャラクターの変化の少なくともいずれか1つによって行なうとよい。
【0039】
(20)また、前記待ち受け画面表示手段は、前記エコドライブ情報として、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態とエコドライブ状態の一致度に基づきポイントを算出して表示するとよい。たとえば、エコドライブに相当するドライブ状態が検出された場合にポイントを増やすようにし、エコドライブに反するドライブ状態が検出された場合にポイントを減らすようにするとよい。このようにすれば高いポイントを目指してエコドライブを目指したドライブをするように運転者を動機付けることができる。
【0040】
(21)また、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態とエコドライブ状態の一致度が所定値以上である状態の場合に、当該運転者を褒める内容の報知を行なうとよい。ドライブ状態が「よかったら褒める」ことにより、楽しみながらエコドライブを心がけられるようになる。
【0041】
(22)また、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態とエコドライブ状態の一致度が所定の状態になった場合に報知する機能を備え、当該報知は、前記イベント発生中または前記イベント発生から所定時間内の少なくともいずれか一方の場合には行なわないようにするとよい。たとえば、エコドライブ状態でなくなった場合(一致度が所定値以下の場合)、警告を報知するようにしてもよいし、(21)に示したようにドライブ状態とエコドライブ状態の一致度が所定値以上である状態の場合に、当該運転者を褒める内容の報知をするようにしてもよい。そして、この報知を、前記イベント発生中や前記イベント発生から所定時間内は行なわないようにすることで、イベント発生時の報知(たとえば(1)に示すイベント発生画面の表示時や、イベント発生を知らせる音の出力など)中や、この報知の直後に、ドライブ状態とエコドライブ状態の一致度が所定の状態になった場合に報知がなされて運転者等が煩わしく感じることを防止することができる。たとえば、ドライブ状態として、急加速・急減速を検出した場合、エコ警報をするのであるが、速度測定装置への接近警報中あるいは接近警報後所定時間内に急減速が検出された場合には、速度測定装置への接近のための急減速なので、エコ警報はしないようにするとよい。
【0042】
(23)また前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態に基づく音の出力を行なうとよい。特に、音の出力はドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態とエコドライブ状態の不一致度に比例して行なうとよい。たとえば(11)〜(14)において、車両の速度や加速度を線(針)の傾きで表示する場合には、その傾きの大きさに応じた音程や音量で音を出力するとよい。たとえば、傾きが大きくなればなるほど、音程を高くし、音量を大きくする。このようにすれば、どの程度エコドライブ状態から逸脱しているかを音程や音の大きさによって感覚的に理解することができる。
【0043】
また、音の出力は、たとえば、エンジン回転に伴うノイズ音等を電源ライン等から取得して増幅して出力するようにしてもよい。このようにすれば、ノイズ音の大きさやピッチなどから、エコドライブとなる運転操作やエコドライブとならない運転操作を感覚的・直感的に体得することができる。
【0044】
なお、音の出力は、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態とエコドライブ状態の不一致度が所定の不一致度を越えた場合にのみ行うようにすれば、待ち受け画面を見なくても音の有無でエコドライブ状態かどうかが分かる。また、ユーザが煩わしく感じることを軽減できる。
(24)前記待ち受け画面表示手段は、前記エコドライブ情報の表示を3Dオブジェクトの表示で行うとよい。
【0045】
(25)前記エコドライブ情報の表示開始時に、前記3Dオブジェクトが画面外から画面内に入るようにアニメーション表示を行うとよい。
【0046】
(26)前記待ち受け画面表示手段は、前記エコドライブ情報を複数のオブジェクトとして表示し、当該複数のオブジェクトのうち重なりあうオブジェクトについては、上に重なるオブジェクトの少なくとも一部を透過色オブジェクトとして表示するとよい。
(27)(1)〜(26)のいずれかに記載の車載電子機器における各手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとして実現できる。
【発明の効果】
【0047】
本発明によれば、エコドライブに関する運転者への意識付けを従来よりも自然に行なうことができ、エコドライブになる運転操作を感覚的・直感的に取得することができる電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示す図である。
【図2】レーダー探知機のブロック図を示す図である。
【図3】待ち受け画面の描画例を示す図である。
【図4】イベント発生画面としての警報画面の描画例を示す図である。
【図5】別実施形態の待ち受け画面の描画例を示す図である。
【図6】別実施形態の待ち受け画面の描画例を示す図である。
【図7】別実施形態の待ち受け画面の描画例を示す図である。
【図8】別実施形態の待ち受け画面の描画例を示す図である。
【図9】別実施形態の待ち受け画面の描画例を示す図である。
【図10】別実施形態の待ち受け画面の描画例を示す図である。
【図11】別実施形態の待ち受け画面の描画例を示す図である。
【図12】別実施形態の待ち受け画面の描画例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
図1,図2は、本発明の車載電子機器として好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示している。図1に示すように、ケース本体1の上面にソーラーパネル2並びにスイッチ部3を配置し、ケース本体1の前面側内部にマイクロ波受信器4を配置し、ケース本体1の後面に表示部5と警報ランプ6と赤外線通信機7とを配置している。また、ケース本体1の上面側内部には、GPS受信器8を配置する。さらに、ケース本体1の一方の側面には、アダプタージャック9を配置し、他方の側面には電源スイッチ10並びにDCジャック11を配置する。また、ケース本体1内には、スピーカも内蔵されている。本実施形態では、表示部5の寸法形状を従来よりも大きくしている(特に高さ方向を広げている)。これに伴い、表示部5を実装するケース本体1の後方側の高さHを、その他の部位の高さH0よりも十分に大きくしている。この構成により従来に比べ大画面の表示部5を備えることができる。
【0050】
図2に示すように、赤外線通信機7は携帯電話機12等の赤外線通信機を内蔵した通信装置との間でデータの送受を行なう。アダプタージャック9は、メモリカードリーダ13を接続する端子である。アダプタージャック9にメモリカードリーダ13を接続することで、そのメモリカードリーダ13に装着されたメモリカード14に格納されたデータを内部に取り込むことができる。より具体的には、メモリカード14に格納されたデータは、新規な目標物の情報(経度・緯度を含む位置情報,種別情報等)などの更新情報があり、その更新情報が制御部18経由で装置に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)され、データ更新がされる。データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)により実現できる。なお、データベース19には、出荷時に一定の目標物に関する情報が登録されており、その後に追加された目標物についてのデータ等が上記のようにしてデータ更新される。また、データ更新は、赤外線通信機7を介して行なうこともできる。
【0051】
DCジャック11は、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにする。更に、本実施形態のレーダー探知機は、無線受信器15とリモコン受信器16を備えている。無線受信器15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。リモコン受信器16は、リモコン(携帯機:子機)17とデータ通信をし、装置に対する各種の設定を行なう。また、スイッチ部3も制御部18に接続され(図示省略)、リモコン17と同様の設定を行えるようになっている。
【0052】
また、制御部18は、ドライブ状態検出手段に相当する上記の各種の入力機器(GPS受信器8、マイクロ波受信器4、無線受信器15等)から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示部5,警報ランプ6,スピーカ20等)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。なお、これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。
【0053】
本実施形態のレーダー探知機における機能は、制御部18に有するコンピュータが実行するプログラムとして制御部18のEEPROM上に格納され、これを制御部18に有するコンピュータが実行することで実現される。
【0054】
図3は、本実施形態のレーダー探知機における制御部18が表示部5に表示させる待ち受け画面40の描画例を示す図である。また、図4は、本実施形態のレーダー探知機における制御部18が表示部5に表示させるイベント発生画面として警報画面60を示す図である。
【0055】
GPS受信器8は、現在位置、速度、高度、現在時刻を制御部18へ出力する。制御部18は、GPS受信器8から1秒毎に現在位置、速度、高度、現在時刻を取得して、所定のイベントとして、現在位置が、データベース19に記憶された目標物の位置と所定の距離(たとえば1km以下)になっている場合に、当該目標物への接近警報を、スピーカ20から出力するとともに、表示部5に警報画面60を表示する。
【0056】
また、所定のイベントとしてマイクロ波受信器4が速度測定装置の発するマイクロ波を受信した場合には、所定のイベント発生画面としてマイクロ波受信警報の警報画面を表示し、所定のイベントとして無線受信器15が緊急車両の発する所定の周波数の電波を受信した場合には、所定のイベント発生画面として緊急車両接近の警報画面を表示する。
【0057】
こうした所定のイベントが発生し、所定のイベント発生画面が表示されているとき以外は、待ち受け画面40を描画する処理を行なう。すなわち、本実施形態のレーダー探知機は、電源スイッチ10がONになった場合、動作を開始し、所定のイベント発生時以外は、待ち受け画面40を描画する処理を行なう。
【0058】
待ち受け画面40は、上段にアイコン表示領域、中段にポイント及びグラフの表示領域、下段に総合ポイント・時刻・時速の表示領域を備える。アイコン表示領域41には、従来のレーダー探知機と同様に現在の設定状態(たとえば各種のモードなど)や走行箇所に関する情報(たとえば駐車禁止監視エリアかどうか)を示すアイコンを表示する。
ポイント及びグラフ表示領域には、左側にポイント表示領域、右側にグラフ表示領域を有する。
【0059】
グラフ表示領域は、上段が速度グラフ43、下段が加速度グラフ47を描画する領域である。速度グラフ43は、縦方向が速度、横方向が時間を示すグラフであり、縦軸46、横軸42、経済速度基準線44を有する。制御部18は、GPS受信器から1秒間間隔で速度情報を取得して、取得した値をバー(上下方向の線)の大きさであらわす。すなわち電源投入時には、縦軸46に接する右隣の位置からバーの描画を開始し、次のバーは前回描画したバーに隣接する位置に描画する。このようにして、4分で、グラフ表示領域の右端までバーの描画が行なわれる。グラフ表示領域の右端までの描画がなされると、最初の描画したバーを消して、左にバーひとつ分移動させてから、バーの描画を行なう。このようにして以後グラフがスクロールしながら描画される。バーの大きさについては、時速0km/hでバーの大きさを0とし、時速60km/hで、経済速度基準線44の位置に至る大きさで描画し、時速110km/hで縦軸46の上端と同様の高さに至る大きさで描画する。なお、時速110km/hを超えた場合には、縦軸46の上端と同様の高さに至る大きさで描画する。また、GPS受信器8から取得した速度情報の履歴に基づき加速度を算出する。もちろん、独自に加速度センサ等を搭載して制御部18からこの加速度センサの値を読み取って加速度を算出するようにしてもよい。加速度グラフ47は、縦方向が加速度、横方向が時間を示すグラフであり、縦軸46、横軸42、加速度0の線45を有する。なお、本実施形態では、速度グラフ43と加速度グラフ17は、縦軸46,横軸42を共通に使用しているが、別々に軸を表示してももちろんよい。また、その場合に加速度0の線45と横軸とを共通化することもできる。制御部18は、GPS受信器8から速度情報を取得して、取得した速度情報の履歴から加速度を求めて、取得した値をバー(上下方向の線)の大きさであらわす。すなわち求めた加速度が、加速を示す場合には加速度0の線45よりも上側に加速度の大きさに応じたバーを描画し、減速を示す場合には加速度0の線45よりも下側に加速度の大きさに応じたバーを描画する。なお、その他、バーの描画方法は、前述した速度グラフ43の場合と同様である。
【0060】
ポイント表示領域は、上から順に、急加速のポイント表示領域48a、急減速のポイント表示領域48b、アイドリング時間のポイント表示領域48c、経済走行速度のポイント表示領域48dを有する。各ポイント表示領域48(48a〜48d)には、初期値を70、最大値を100、最小値を0とし、エコドライブに相当する状態が所定時間継続した場合には+1(加点)、エコドライブに相当しない状態が所定時間継続した場合には−1(減点)した結果を数値で表示する領域である。すなわち、急加速のポイントは、急加速に相当する加速度であると判断すると減点し、急減速のポイントは、急ブレーキなどによる急減速と判断すると減点し、アイドリング時間のポイントは、エンジン始動後、停車している時間が所定時間(たとえば2分)以上になるとその後所定時間(たとえば1分)ごとに減点し、経済走行速度のポイントは時速60km/hから所定の範囲(たとえば時速60/hプラスマイナス5km/h)の範囲で走行していない時間が所定時間(たとえば5分)継続すると減点する。それぞれのポイントについて、上記以外の状態が、所定時間(たとえば2分)継続した場合には、それぞれのポイントを加算する。どのような状態で減点・加点するかは、エコドライブでない状態を作り出して実測し、その実測結果に基づいて決定すればよい。なお、アイドリング時間の検出は、GPS受信器8から取得した速度が0の時間を検出するようにすればよい。
【0061】
下段の総合ポイント表示領域49には、急加速のポイント表示領域48a、急減速のポイント表示領域48b、アイドリング時間のポイント表示領域48c、経済走行速度のポイント表示領域48dに表示した各ポイントの平均値を表示する。
また、時刻表示領域51にはGPS受信器8から取得した現在時刻を表示し、時速表示領域50にはGPS受信器8から取得した時速を表示する。
【0062】
前述のように、制御部18は、所定のイベント発生時、すなわち、たとえば現在位置が、データベース19に記憶された目標物の位置と所定の距離(たとえば1km以下)になっているかどうかを判断し、なっていると判断した場合に、当該目標物への接近警報を、スピーカ20から出力するとともに、表示部5にイベント発生画面として図4に示す警報画面60を表示する。
【0063】
警報画面60は、左側上段にアイコン表示領域61と警報対象物名表示領域62、左側中段に警報対象物アイコン表示領域63、左側下段に現在速度表示領域64及び制限速度表示領域65を備える。また警報画面60は、右側上段に警報対象物からの距離表示領域66、右側中段に警報対象物の位置67aと自車位置67bとの関係を鳥瞰図として表示するレーダースコープ表示領域67、右側下段にGPS受信器8から取得した現在時刻を表示する時刻表示領域68を有する。
【0064】
制御部18は、GPS受信器8から取得した現在位置が、データベース19に記憶された目標物の位置とほぼ一致(たとえば両者の距離が10m以下)になっているかどうかを判断し、なっていると判断した場合に、当該目標物への接近警報を終了する旨の音声を、スピーカ20から出力する。すなわち、制御部18は、たとえば「速度測定装置の位置を通過します」と音声出力をする。音声出力後、制御部18は、表示部5に待ち受け画面40の表示処理を行う。
【0065】
このようにして、警報発生時にはその警報に関する情報を得ることができる一方、警報が発生していない待ち受け状態には、待ち受け画面40には、グラフやポイントとして、エコドライブ情報が表示されるため、エコドライブを日ごろから意識づけることができる。
【0066】
特に、警報画面60は、ユーザが注目することが多いため、こうした警報画面60から待ち受け画面40への切り替え時にも、自然に待ち受け画面40の内容に注意がいく場合が多い。したがって、警報画面60への注目を利用して、待ち受け画面40の内容、すなわちエコドライブ情報を深く印象付けることが可能となる。そのため、エコドライブに関する運転者への意識付けを従来よりも自然に行なうことができる。特に、警報画面60の表示を終了させるときに、音声を出力するため、エコドライブに関する運転者への意識付けを効率的・効果的に行なうことができる。
【0067】
また、エコドライブ情報は、グラフやポイントを時間の経過とともに変化させるようにしている。グラフがなるべく平坦でなだらかになる様に、各ポイントが高くなるように車両停車時などに運転者が表示部5を見て運転すればエコドライブになる。
【0068】
なお、本実施例では、横方向に時間軸を採り縦方向に速度・加速度の物理量を採って描画するようにしたが、たとえば、縦方向に時間軸を採り横方向に速度・加速度の物理量を採って描画するようにしてもよい。
【0069】
経済速度に対応する位置にガイドラインとなる経済速度基準線44を表示するため、自己の速度が、エコドライブになる速度や加速度と比べてどの程度逸脱していたか、またいつ逸脱していたかが一目で分かる。したがって、今後どのような運転を行なうべきかを判断することができ、エコドライブを容易に実現することができる。
【0070】
本実施例では、アイドリングに関するエコドライブ情報は、アイドリング時間のポイント表示領域48cにポイントの数値として表示するようにしたが、たとえば、待ち受け画面40に「アイドリング時間n秒」(nはアイドリング時間の秒数を表す数値)のように、数値で表示するようにしてもよい。
【0071】
本実施例では、速度検出にGPS受信器8を用いたが、GPSで速度計測を行う場合、停車あるいは低速走行の計測が難しいという問題がある。そこで、エンジンの回転数を利用するとよい。エンジンの回転数を検出する方法としては、例えば、車の電源ラインに重畳しているオルタネーターノイズ、またはイグニッションノイズからエンジンの回転数を検出する方法を用いるとよい。たとえば、DCジャック11から電源が供給されている場合、シガープラグコードを介して車両のシガーソケットから電源供給を受けていることとなるため、この電源のオルタネーターノイズ、またはイグニッションノイズからエンジンの回転数を検出するようにするとよい。この方法としては公知の種々の方法を用いることができる。
【0072】
また、GPS受信器8によって検出された車両の速度が所定の速度未満の場合には、エンジン回転数に基づきエコドライブ情報を表示し、GPS受信器8によって検出された車両の速度が所定の速度以上の場合には、GPS受信器8によって検出された車両の速度に基づき図3のグラフやポイントを表示するようにするとよい。
【0073】
このようにすれば、車両速度検出手段が低速状態(所定の速度未満の状態)で、十分な精度を得ることが難しいGPS受信器8によって構成される場合にも、精度のよいグラフやポイントを提供できる。車のスタート時に如何にアクセルを踏み込まずに加速させるかがエコに大きく影響する。したがって、このような構成にすれば、低速状態の検出が高精度に行なえるので、特に優れた効果を発揮する。また、例えば、待ち受け画面40には、エコドライブ情報として、さらに速度とエンジンの回転数の比率を表示するようにしてもよい。
【0074】
また他にも、例えば車両に存在する車内LAN上を流れる種々の情報を検出する構成とすることもできる。また、例えば、車外の温度を検出する温度センサを制御部18と接続し、例えば、車外の温度が、所定の温度(エアコンを利用しなくても人が快適と感じる温度帯の中)である場合には、エアコンを停止するとエコドライブができる旨の表示をエコドライブ情報として待ち受け画面40に表示するようにしてもよい。このとき、エアコンの稼動状態、車内の温度等を加味してこの表示を行うかを判定するようにしてもよい。またエンジン回転数や車両振動状態、ギアシフト状態を検出する手段を用いるようにしてもよい。
【0075】
なお、エンジン回転数に替えて又はエンジン回転数と共に車両の振動を検出する振動センサを制御部18に接続し、待ち受け画面40には、振動センサによって検出したエンジン回転数に基づき図3に示すグラフやポイントを表示するようにしてもよい。振動からエンジン回転数を検出する方法としては公知の方法を用いることができる。
【0076】
また、ギアシフト状態を検出するギアシフト状態検出器を制御部18に接続し、待ち受け画面40は、ギアシフト状態検出器によって検出されたギアシフト状態に基づき図3のグラフやポイントを表示するようにしてもよい。たとえば、ギアシフト状態がニュートラルまたはパーキングの状態で速度0の状態でありかつ振動センサによって振動が検出された場合にアイドリング状態であると判定し、この状態が1分以上続いた場合、アイドリング時間のポイントを減算して表示するようにするとよい。ギアシフト検出器としては、例えばシフトポジションを検出するセンサや、車内LANを流れる情報を用いることができる。また、GPS受信器8による速度データとエンジンの回転数から、ギアのシフト状態を検出するようにしてもよい。また、待ち受け画面40にはエコドライブ情報としてエンジンの回転数も表示するようにしてもよい。
【0077】
また、待ち受け画面40には、エコドライブ情報として、車両の加速度を直線の傾きとして表示するとよい。すなわち、たとえば、求めた最新の加速度を傾きとし速度グラフ43の右端(すなわち最新の速度)の点に接する接線として、グラフ表示領域の速度グラフ43の描画領域に表示するようにするとよい。このようにすれば、例えば、水平なら現在の加速度はゼロ、右上がりなら現在は加速中、右下がりなら現在は減速中、角度が急なほど加速度が大きくなるように表示される。これにより瞬時に加速度状態がわかる。なお、加速と減速、あるいは所定の加速度範囲内で直線の色や太さ等を変えれば更に分かり易い。
【0078】
エコドライブ情報の表示態様としては、前述のように、グラフで表示したり、数値で表示したりすることができるが、エコドライブ情報とともに、または、エコドライブ情報として、速度や加速度をアナログ針式メーターの態様で表示するとよい。アナログ針式メーターはハリの動きが感覚的に判断でき、メーターを注視することなくエコドライブ(エコ運転)を習得できる。たとえば、図5に示すスポーツメーター風のエコメータとして表示するとよい。
【0079】
図5、図6は、待ち受け画面40の別実施形態を示す図である。待ち受け画面40は、左側に、アナログ針式加速度メーター80を表示する。アナログ針式加速度メーター80内には、エコドライブ情報として、GPS受信器8から取得した速度の履歴の変化量から算出した車両の加速度を表示するとともにエコドライブ状態の指標となる急減速ガイドライン83と急加速ガイドライン84とを表示する。加速度が0の状態の場合には、図5に示すように垂直方向の加速度針82として表示し、加速時には図6に示すように右方向へ加速度針82を傾け、減速時には左方向へ加速度針82を傾けるように表示をする。急減速ガイドライン83は通常の減速状態とエコドライブとはならない急減速状態との境界位置に表示しており、急加速ガイドライン84は通常の加速状態とエコドライブとはならない急加速状態との境界位置に表示している。どの位置に急減速ガイドライン83・急加速ガイドライン84を表示するかは、実際の車両に本レーダー探知機を搭載した状態で急減速・急加速などを行なってみて、適正な位置を決定すればよい。
【0080】
また、待ち受け画面40は、図5、図6に示すように、右側にアナログ針式速度メーター90を表示する。アナログ針式速度メーター90は、車両の速度を示す速度針93と、エコ速度を示すエコ速度ガイド針92と、高速道路での走行時の経済速度の最低値(たとえば時速80km/h)を示す高速走行経済速度最低値ガイドライン94aと、高速道路での走行時の経済速度の最高値(たとえば時速90km/h)を示す高速走行経済速度最高値ガイドライン94bとを表示する。図5は速度が0のときの表示状態であり、図6は速度が34km/hのときの表示状態である。図5、図6に示すように、速度針93は車両の速度の増加に応じて時計周りに動かし、速度の減少に応じて反時計周りに動かす表示を行う。また、アナログ針式速度メーター90には速度針93とは別にエコ速度を示すエコ速度ガイド針92を表示する。
【0081】
エコ速度ガイド針92は、GPS受信器8から取得した速度が0の状態から変化したことを検出した場合に、5秒で時速20km/hの割合で、時速60km/hまで動かす。このとき、エコ速度ガイド針92は、指示する速度がスムーズに(徐々に)増加するように描画するとよい。このエコ速度ガイド針92は、特に、発進時のエコドライブの指標となる。つまり、このエコ速度ガイド針92の増加の程度よりも速く速度針93が増加している(実際の車両の速度の加速が大きい)場合には、急発進をしてエコドライブ状態ではないと推定できる。従って、運転者は、現在の車両の速度(速度針93が示す速度)が、エコ速度ガイド針92よりも遅いか同じ程度になるように運転する(アクセルを踏む)とよいことが理解できる。
【0082】
また、エコドライブの一つとして速度を変化させずに定速走行することがある。よって、たとえば、GPS受信器8から取得した速度により、5秒間定速走行したとみなせる場合に、それもエコドライブ状態にあるといえるので、エコ速度ガイド針92を速度針93と重なるように動かす。これにより、たとえば50km/hで定速走行している場合に、エコ速度ガイド針92が60km/hを示していると、運転者は加速して60km/hに近づけようと加速し、道路の交通状況等から60km/hを維持できずに減速してしまうというように、加減速を繰り返すおそれもあるが、定速走行している場合には、その道路の交通状況にあった速度で安定している(結果として、そのときの経済速度で走行しているともいえる)ので、係る一定となった現在の速度(速度針93が示す速度)と、エコ速度ガイド針92とを重ねて描画することで、定速走行を促すことができる。
【0083】
また、定速走行の速度が60km/hを超えた場合も、たとえば高速道路を走行中の可能性もあるので、定速走行をしている場合には、速度針93とエコ速度ガイド針92とを重ねて描画するようにする。
【0084】
なお、エコ速度ガイド針92が示す最高速度を設定し、係る最高速度以上で走行している場合には、エコ速度ガイド針92は当該最高速度を示すように描画するようにしてもよい。このようにすると、たとえば、高速道路での走行時の経済速度の最高値(たとえば時速90km/h)を超えた速度で定速走行している場合に、エコ速度ガイド針92は係る最高値を指すことで、経済速度での定速走行を促すことができる。なお、走行している道路種別を判別し、道路種別に応じてエコ速度ガイド針92が示す最高速度を異ならすようにしてもよい。
【0085】
図5は、GPS受信器8から取得した速度が0km/hのため、速度針93が0km/hを指し、エコ速度ガイド針92も0km/hを指すように表示を行っている。そのため両者が重なって表示されている。図6はGPS受信器8から取得した速度が34km/hのため、速度針93が34km/hを指し、エコ速度ガイド針92はGPS受信器8から取得した速度が0の状態から変化したことを検出してから、5秒後の状態であり時速20km/hを指している。図6の状態では、エコ速度ガイド針92が、速度針93の反時計回りの方向(左方向)にあるため、速度を出しすぎている(急発進した)ことが一目で分かる。また、図6の状態では、アナログ針式加速度メーター80の加速度針82が急加速ガイドライン84よりも右側にきており、急加速状態であることが一目でわかる。
【0086】
このように、エコ速度ガイド針92と速度針93の位置の差からエコドライブかどうかが一目で分かる。また、エコ速度ガイド針92の動きに沿うように速度針93が動くように車速を上げていく(アクセルを踏む)だけで、エコドライブをすることができる。また、高速道路の走行時には高速走行経済速度最低値ガイドライン94aと高速走行経済速度最高値ガイドライン94bとの間に速度針93がくるように運転することで容易にエコドライブを行なうことができる。
【0087】
なお、エコ速度ガイド針92は、時速60km/hまで動かすこととしたが、たとえば、データベース19に位置と制限速度とを関連付けて記憶しておき、GPS受信器8から取得した現在位置とデータベース19に記憶された位置とから現在走行する箇所の制限速度を取得し、取得した制限速度まで、エコ速度ガイド針92を動かすようにしてもよい。
【0088】
また、待ち受け画面40は、エコドライブ情報として、その表示態様を、当該ドライブ状態とエコドライブ状態との一致度に基づき変更するとよい。たとえば、表示態様の変更は、色の変更によって行なうとよい。たとえば、時速表示領域50に表示するGPS受信器8から取得した時速の表示色をエコドライブかどうかによって変化させるようにするとよい。たとえば、時速60km/hプラスマイナス10km/hの範囲であれば、緑色とし、それ以外の時速の場合には赤色にするとよい。同様に速度グラフ43、加速度グラフ47のバーの色もエコドライブかどうかによって変化させるとよい。
【0089】
また、たとえば、グラフ表示中に、エコドライブでない状態になったらそのグラフの部分を拡大表示させるようにするとよい。拡大表示のさせかたは、例えばスムーズに画面全体をその部分を中心に移動させつつ拡大するようにしたり、拡大鏡の絵を表示してその拡大鏡の絵の中にグラフの拡大すべき点(エコでない点)を中心に入れて拡大させたりするとよい。また、一定時間経過した場合、または、エコドライブ状態に戻ったら拡大を解除させる。解除はスムーズに行なうとよい。また、拡大時には、警報音と、拡大した理由(エコでない理由)を報知するとよい。
【0090】
また、たとえば、待ち受け画面40には、キャラクターを表示し、エコドライブをすると(検出された速度が経済走行速度(たとえば60km/h)とプラスマイナス10km/hの範囲の場合)、生物が進化していくようにキャラクターを変化させるように表示し、エコドライブをしないと(検出された速度が経済走行速度(たとえば60km/h)とプラスマイナス10km/hの範囲でない場合)、生物が退化するようにキャラクターを変化させるように表示させてもよい。すなわち、単なる点数の表示やグラフ等の表示ではなく(だけでなく)、表示するキャラクターを変化させることによって、楽しみながら、エコドライブを習得することができる。生物の進化とは、例えば、初期状態でアメーバーを表示し、エコドライブだとそれがミジンコになったりする。あるいは、かわいい女の子になるようにしてもよいし、良い猫になるようにしてもよい。一方、エコドライブでない場合、恐竜やサル、悪い猫になったりするようにしてもよい。このようにすれば、エコドライブをゲーム感覚で楽しむことができる。
【0091】
また、総合ポイントが90ポイントを超える値となった場合、運転者を褒める内容の報知を行なうとよい。「よかったら褒める」ことにより、楽しみながらエコドライブを心がけられるようになる。
【0092】
また、たとえば、GPS受信器8から取得した速度の履歴に基づいて加速度を求め、急加速・急減速に相当する加速度が得られた場合、急加速・急減速をスピーカ20から音声でエコ警報を報知するようにしてもよい。たとえば「急加速です」「急減速です」のように音声でエコ警報を報知する。ただし、この報知は、図4に示したような警報画面60の表示中と警報画面60の表示終了後30秒間は行わないようにする。このようにすることで、速度測定装置への接近警報中あるいは接近警報後所定時間内に急減速が検出された場合には、速度測定装置への接近のための急減速なので、エコ警報はされなくなり、ユーザが煩わしさを感じずにすむ。
【0093】
また急加速・急減速に相当する加速度が得られた場合、すなわち、図6に示すように、加速度針82が急加速ガイドライン84を超えてさらに右側にある場合には、その傾きの大きさに応じた音程や音量で音を出力する。たとえば、傾きが大きくなればなるほど、音程を高くし、音量を大きくする。このようにすれば、どの程度エコドライブ状態から逸脱しているかを音程や音の大きさによって感覚的に理解することができる。また、待ち受け画面40に表示される加速度針82と急加速ガイドライン84の関係と、音程や音量との関係も体得できるため、加速度針82を注視しなくても音程や音量により、加速度針82の位置を想像することができ、より直感的にエコドライブを体得できる。なお、エコドライブ情報として車両の加速度を直線の傾きとして表示する場合も同様にその傾きの大きさに応じた音程や音量で音を出力するようにするとよい。
【0094】
また、DCジャック11から電源が供給されている場合、シガープラグコードを介して車両のシガーソケットから電源供給を受けていることとなるため、この電源のオルタネーターノイズ音を増幅して音として出力するようにしてもよい。このようにすれば、ノイズ音の大きさやピッチなどから、エンジンの状態とエコドライブとの関係を知ることができ、エコドライブとなる運転操作やエコドライブとならない運転操作を音の状態によって感覚的・直感的に体得することができる。
【0095】
以上のような各実施形態のレーダー探知機によれば、エコドライブに関する運転者への意識付けを従来よりも自然に行なうことができ、エコドライブになる運転操作を感覚的・直感的に取得することができる。
【0096】
なお、エコドライブ情報の表示態様としては、これらに限らず各種の態様を採ることができる。例えば、図7に示すように、図3に示したグラフ(速度グラフ43、加速度グラフ47)や数値(ポイント表示領域48、総合ポイント表示領域49、時速表示領域50に表示する数値)上に、図5に示した加速度針82を重ねて表示する表示態様を採ってもよい。このようにすれば、現在の加速度の状態を加速度針82の動きによって知ることができるとともに、これまでの速度や加速度の状況を速度グラフ43及ぶ加速度グラフ47から知ることができ、ポイント表示領域48や総合ポイント表示領域49に表示された各種のポイントも同時に知ることができる。また、図3と図7を比較すると分かるように、各グラフや数値の表示態様(配置、大きさ等)は、自由に設定することができる(なお、図3及び図5の符号と図7の符号は対応する符号を付している)。
【0097】
さらに、別のエコドライブ情報の表示態様としては、図8に示すように、3Dオブジェクトの表示で行うようにしてもよい。図8の待ち受け画面40には、それぞれ3Dオブジェクトとして描画した、アナログ針式メーターである加速度針82と、加速度針82の指し示す箇所に設けた目盛り102と、アナログ針式メーターの左側に設けた減速度をデジタル表示するデジタル式メーターである減速度デジタルメーター104b及びアナログ針式メーターの右側に設けた加速度をデジタル表示するデジタル式メーターである加速度デジタルメーター104aと、これらのメーター部の下に設けた速度グラフ43と、速度表示領域50と、総合ポイント表示領域49と、ポイント表示領域48等を描画する。アナログ針式メーターである加速度針82は、加速度が0のときに図8(a)に示すように真下を指すように描画し、加速度が正のとき(加速時)には、図8(b)に示すように右側へ加速度の大きさに応じて滑らかに(アナログ式で)動かすように描画する。また、同様に、加速度が負のとき(減速時)には、左側へ減速度の大きさに応じて滑らかに(アナログ式で)動かすように描画する。
【0098】
図8(a)に示すように、これらのオブジェクトのうち重なりあうオブジェクトについては、上に重なるオブジェクトの少なくとも一部を透過色オブジェクトとして描画して表示している。すなわち、図8(b)に示すように、速度グラフ43の内部領域を半透明色で描画して、目盛り102の上にこの速度グラフ43を重ねて描画する。このようにすることで、画面内に複数のオブジェクトを表示した際に、それぞれのオブジェクトの大きさを大きくとることができるとともに、表示内容の視認性を確保することができ、複数のエコドライブ情報を同時に容易に得ることを可能としている。
【0099】
また、目盛り102は、図8(a)に示すように、球状の3Dオブジェクトを所定間隔で円周上に並べて構成し、それぞれの球状の3Dオブジェクトの色は、ゾーン毎に異なる色としている。すなわち、加速度0の場合に加速度針82が指している箇所(原点と呼ぶ。図8(a)の加速度針82が指している箇所が原点に当たる)から左右に所定個数の領域(図8の例では、原点から左右ともに5個分)を青色とし、さらにそこから先に所定個数の領域(図8の例では、5個分)を黄色とし、さらにそこから先の領域を赤色としている。
【0100】
加速度針82は、加速度が安全領域に当たる値である場合には、青色の目盛り102の範囲を指し、加速度が注意領域に当たる値である場合には、黄色の目盛り102の範囲を指し、加速度が危険領域に当たる値である場合には、赤色の目盛り102の範囲を指すように表示する。なお、加速度がいずれの領域に当たるかは、実際の車両に搭載した状態で加速・減速を行って調整するようにするとよい。
【0101】
また、加速度針82が指すゾーンの目盛りの色と同じ色を、背景色に混合して待ち受け画面40の背景色としてグラデーション表示させる。すなわち、図8(a)に示すように、加速度針82が、青色の目盛り102のゾーンを指す場合には、背景色は青色のグラデーション表示としている。一方、図8(b)に示すように、加速度針82が、黄色の目盛り102のゾーンを指す場合には、背景色は黄色のグラデーション表示としている。同様に加速度針82が、赤色の目盛り102のゾーンを指す場合には、背景色は赤色のグラデーション表示とする。
【0102】
さらに、アナログ針式メーターが指し示すゾーンの目盛りの色と、デジタル式メーターの色とは関連付けて表示している。本実施形態では、加速度デジタルメーター104a及び減速度デジタルメーター104bは、目盛り102の球状の3Dオブジェクトと対応付けた矩形の表示領域として描画している。すなわち、加速度デジタルメーター104a及び減速度デジタルメーター104bは、それぞれ20個の矩形の表示領域からなり、それぞれ下から5個の矩形をそれぞれ青色、その上の5個の矩形を黄色、その上の15個の矩形を赤色の表示領域としている。そして、図8(a)に示すように加速度が0の場合には、これらの色による各矩形の塗りつぶしを行わず、グレー表示としている。一方、図8(b)に示すように、加速度針82が0以外の目盛り102を指す場合には、当該目盛り102の位置までに対応する矩形領域を該当色で塗りつぶす。すなわち、図8(b)に示すように、加速度針82が黄色の下から3番目の目盛り102を指す場合、矩形領域について下から5個の青色領域と、その上の3個の黄色領域を塗りつぶす。このようにアナログ針式メーターとともに、デジタル式メーターを表示し、アナログ針式メーターが指し示すゾーンの目盛りの色と、デジタル式メーターの色とを関連付けて表示することで、加速度の状態が安全な状態であるか否かを容易に直感的に知ることができる。
【0103】
なお、加速度針82と、加速度デジタルメーター104a及び減速度デジタルメーター104bの各矩形領域の塗りつぶしは完全に連動するようにしてもよいが、塗りつぶし後に、塗りつぶした箇所よりも加速度の絶対値が下がった場合には、下がってから所定時間(例えば1秒)経過してから、上に位置する矩形領域から順にグレー表示に戻すように描画するとよい。このようにすれば、加速度が変動する場合に、そのピーク値の状態を加速度デジタルメーター104a及び減速度デジタルメーター104bから容易に知ることができる。すなわち、加速度針82の動きから加速度の変化の状況が分かり、加速度デジタルメーター104a及び減速度デジタルメーター104bの表示から所定時間内の最大加速度の状況が分かる。
また、加速度の状態に応じて、各3Dオブジェクトを移動させたり、3Dオブジェクトを撮影する仮想のカメラを動かしたりしてもよい。
【0104】
なお、エコドライブ情報の表示開始時には、3Dオブジェクトが画面外から画面内に入るようにアニメーション表示を行うとよい。例えば、図9から図12に示す順で3Dオブジェクト及び3Dオブジェクトを撮影するカメラ位置を移動させて描画するとよい。すなわち、目盛り102の一部を拡大表示して徐々に縮小表示させつつ、総合ポイント表示領域49、時速表示領域50、グラフ表示領域43、加速度デジタルメーター104a、減速度デジタルメーター104bを上側からスライドインしながら、ポイント表示領域48を右側からスライドインする。このようにすることで、待ち受け画面40がエコドライブ情報の表示に切り替わったことが容易に分かる。
【符号の説明】
【0105】
2 ソーラーパネル
4 マイクロ波受信器
5 表示部
6 ランプ
7 赤外線通信機
8 GPS受信器
9 アダプタージャック
11 DCジャック
12 携帯電話機
13 メモリカードリーダ
14 メモリカード
15 無線受信器
16 リモコン受信器
17 リモコン
18 制御部
19 データベース
20 スピーカ
40 待ち受け画面
41 アイコン表示領域
42 横軸
43 速度グラフ
44 経済速度基準線
45 加速度0の線
46 縦軸
47 加速度グラフ
48 ポイント表示領域
49 総合ポイント表示領域
50 時速表示領域
51 時刻表示領域
61 アイコン表示領域
62 警報対象物名表示領域
63 警報対象物アイコン表示領域
64 現在速度表示領域
65 制限速度表示領域
66 距離表示領域
67 レーダースコープ表示領域
68 時刻表示領域
80 アナログ針式加速度メーター
82 加速度針
83 急減速ガイドライン
84 急加速ガイドライン
90 アナログ針式速度メーター
92 エコ速度ガイド針
93 速度針
102 目盛り
104 デジタルメーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライブ状態を検出するドライブ状態検出手段と、
前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態に基づくエコドライブ情報を表示画面に表示するエコドライブ情報表示手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器
【請求項2】
前記ドライブ状態検出手段として車両の速度を検出する車両速度検出手段を備え、
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エコドライブ情報として、第一の軸を時間軸、第二の軸を前記車両速度検出手段によって検出された車両の速度としたグラフを表示すること
を特徴とする請求項1に記載の電子機器
【請求項3】
前記ドライブ状態検出手段として車両の加速度を検出する車両加速度検出手段を備え、
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エコドライブ情報として、第一の軸を時間軸、第二の軸を前記車両加速度検出手段によって検出された車両の加速度としたグラフを表示すること
を特徴とする請求項1または2に記載の電子機器
【請求項4】
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エコドライブ情報として、経済走行速度に関する表示をすること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器
【請求項5】
前記ドライブ状態検出手段としてエンジンのアイドリング時間を検出するアイドリング時間検出手段を備え、
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エコドライブ情報として、前記アイドリング時間検出手段によって検出されたエンジンのアイドリング時間に関する表示をすること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子機器
【請求項6】
前記ドライブ状態検出手段としてエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備え、
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エンジン回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数に基づき前記エコドライブ情報を表示すること
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子機器
【請求項7】
前記ドライブ状態検出手段としてエンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と車両の速度を検出する車両速度検出手段を備え、
前記エコドライブ情報表示手段は、前記車両速度検出手段によって検出された車両の速度が所定の速度未満の場合には、前記エンジン回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数に基づき前記エコドライブ情報を表示し、前記車両速度検出手段によって検出された車両の速度が所定の速度以上の場合には、前記車両速度検出手段によって検出された車両の速度に基づき前記エコドライブ情報を表示すること
を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子機器
【請求項8】
前記ドライブ状態検出手段として、前記エンジン回転数検出手段に替えて、又は前記エンジン回転数検出手段と共に、車両の振動を検出する振動検出手段を備え、
前記エコドライブ情報表示手段は、前記振動検出手段によって検出された振動状態に基づき前記エコドライブ情報を表示すること
を特徴とする請求項6または7に記載の電子機器
【請求項9】
前記ドライブ状態検出手段としてギアシフト状態を検出するギアシフト状態検出手段を備え、
前記エコドライブ情報表示手段は、前記ギアシフト状態検出手段によって検出されたギアシフト状態に基づき前記エコドライブ情報を表示すること
を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電子機器。
【請求項10】
前記ドライブ状態検出手段として車両の加速度を検出する車両加速度検出手段を備え、
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エコドライブ情報として、前記車両加速度検出手段によって検出された車両の加速度を線の傾きで表示すること
を特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の電子機器
【請求項11】
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エコドライブ情報とともに、または、前記エコドライブ情報として、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態をアナログ針式メーターの態様で表示すること
を特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電子機器
【請求項12】
前記アナログ針式メーターには、当該アナログ針式メーターの指し示す箇所に目盛りを設け、前記目盛りは所定のゾーン毎に異なる色で表示し、前記アナログ針式メーターが指し示すゾーンの目盛りの色に基づく色を当該表示画面の背景色として表示すること
を特徴とする請求項11に記載の電子機器
【請求項13】
前記エコドライブ情報表示手段は、前記アナログ針式メーターとともに、デジタル式メーターを表示し、
前記アナログ針式メーターには、当該アナログ針式メーターの指し示す箇所に目盛りを設け、前記目盛りは所定のゾーン毎に異なる色で表示し、前記アナログ針式メーターが指し示すゾーンの目盛りの色と、前記デジタル式メーターの色とを関連付けて表示すること
を特徴とする請求項11または12に記載の電子機器
【請求項14】
前記ドライブ状態検出手段として車両の加速度を検出する車両加速度検出手段を備え、
前記アナログ針式メーターは、前記加速度が、0の状態の場合には垂直方向の針とし、加速時には前記垂直方向から右方向へ前記針を傾け、減速時には前記垂直方向から左方向へ前記針を傾けるように表示すること
を特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の電子機器
【請求項15】
前記ドライブ状態検出手段として車両の速度を検出する車両速度検出手段を備え、
前記アナログ針式メーターは、前記車両の速度を示す針と、エコ速度を示すガイド針を表示すること
を特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の電子機器
【請求項16】
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エコドライブ情報として、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態に基づく表示とともにエコドライブ状態の指標を示す表示を行うこと
を特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の電子機器
【請求項17】
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エコドライブ情報として、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態に基づく表示態様を、当該ドライブ状態とエコドライブ状態との一致度に基づき変更すること
を特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の電子機器
【請求項18】
前記ドライブ状態に基づく表示態様の変更は、色の変更、拡大・縮小、表示するキャラクターの変化の少なくともいずれか1つによって行なうこと
を特徴とする請求項18に記載の電子機器
【請求項19】
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エコドライブ情報として、前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態とエコドライブ状態の一致度に基づきポイントを算出して表示すること
を特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の電子機器
【請求項20】
前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態とエコドライブ状態の一致度が所定値以上である状態の場合に、当該運転者を褒める内容の報知を行なうこと
を特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の電子機器
【請求項21】
前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態とエコドライブ状態の一致度が所定の状態になった場合に報知する機能を備え、当該報知は、前記イベント発生中または前記イベント発生から所定時間内の少なくともいずれか一方の場合には行なわないこと
を特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の電子機器
【請求項22】
前記ドライブ状態検出手段によって検出されたドライブ状態に基づく音の出力を行なうこと
を特徴とする請求項1〜21のいずれかに記載の電子機器
【請求項23】
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エコドライブ情報の表示を3Dオブジェクトの表示で行うこと
を特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の電子機器
【請求項24】
前記エコドライブ情報の表示開始時に、前記3Dオブジェクトが画面外から画面内に入るようにアニメーション表示を行うこと
を特徴とする請求項23に記載の電子機器
【請求項25】
前記エコドライブ情報表示手段は、前記エコドライブ情報を複数のオブジェクトとして表示し、当該複数のオブジェクトのうち重なりあうオブジェクトについては、上に重なるオブジェクトの少なくとも一部を透過色オブジェクトとして表示すること
を特徴とする請求項1〜24のいずれかに記載の電子機器
【請求項26】
請求項1〜25のいずれかに記載の電子機器における各手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−73678(P2011−73678A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−771(P2011−771)
【出願日】平成23年1月5日(2011.1.5)
【分割の表示】特願2009−16563(P2009−16563)の分割
【原出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】