説明

電子機器及び電子機器充電システム

【課題】電力を供給する充電器に対し、受電に適する面を正しく充電器側に向けることができる電子機器及び電子機器充電システムを提供する。
【解決手段】携帯電話10Aの二次電池を充電するために携帯電話10Aを充電器20に置いた際に、携帯電話10Aの下筐体12の裏面12Aが充電器20と対向していなければ、携帯電話10Aの裏表検出部32の磁気センサ17が充電器20の磁石22からの磁気を検出しないので、携帯電話10Aが充電には不適切な位置であることを報知する。この報知により、使用者は携帯電話10Aが充電器20に対して不適切な位置にあることが分かり、受電に適する面すなわち下筐体12の裏面12Aを正しく充電器20側に向けることができる。これにより、いつまで経っても充電されないという不都合が生じることがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)、や携帯端末装置などの非接触方式で充電する充電器によって充電可能な二次電池を電源として用いる電子機器及び電子機器充電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、充電器側に設けられた誘導コイルと、電子機器側に設けられた受動コイルを近接配置することによって、電子機器側に電磁誘導によって電力を供給するようにした電子機器充電システムがある。例えば、特許文献1には、外部からの電力成分を非接触で受電するためのコイルと、このコイルを通じて受信した電力成分を一定値の充電電力に変換し、変換した充電電力を用いてバッテリを充電する充電回路とを有する携帯通信装置が開示されている。
【0003】
また、従来、非接触通信機能を有する携帯端末がある。例えば、特許文献2には、データ読取りに用いられる画像を表示面に表示できる表示手段と、アンテナにより非接触でデータを送信する非接触データ送信手段と、自己の姿勢を検知する姿勢検知手段と、前記姿勢検知手段が所定の姿勢を検知したときに前記非接触データ送信手段によるデータ送信を禁止する非接触データ送信禁止手段とを備えた携帯端末が開示されている。
【特許文献1】特開2000−076399号公報
【特許文献2】特開2008−199331号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非接触で電力を受電する場合、一般使用者の中には筐体のどの面を充電器に対向して載置すれば充電できるか意識しない者もいる。対向する面に拠らず充電器に載置さえすればよいと考え、載置したものの、電力の受電に適さない面を対向させて載置した場合、使用者は充電されるものと期待するが、いつまで経っても充電されないという一般使用者が利用する電子機器としては重大な不都合が発生する。
【0005】
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、電力を供給する充電器に対し、受電に適する面を正しく充電器側に向けることができる電子機器及び電子機器充電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本電子機器は、所定の面を有する筐体と、前記所定の面を介して非接触方式で電力を受電する受電部と、前記受電部が受電する電力を基に充電される二次電池と、前記所定の面が充電器と対向しているか否かを検出する裏表検出部と、前記裏表検出部が前記所定の面が前記充電器と対向していないことを検出すると、充電には不適切な位置であることを報知する報知部と、を備える。
【0007】
上記構成によれば、筐体の所定の面が充電器と対向していないことを検出すると、充電には不適切な位置であることを報知するので、使用者は電子機器が充電器に対して不適切な位置にあることが分かり、受電に適する面を正しく充電器側に向けることができる。これにより、いつまで経っても充電されないという不都合が生じることがない。
【0008】
上記構成において、前記筐体は前記所定の面としての第1の面と、前記第1の面と反対の第2の面とを備え、前記裏表検出部として加速度検出部を備え、前記加速度検出部は前記第1の面が下に位置する場合、+1の重力を検出し、前記第2の面が下に位置する場合、−1の重力を検出し、前記加速度検出部が−1の重力より大きく、かつ0の重力より小さい所定の重力以下を検出した場合、前記第1の面が前記充電器と対向していないことを検出する。
【0009】
上記構成によれば、加速度検出部により、筐体の第1の面が充電器と対向していないことを高精度で検出することができる。
【0010】
上記構成において、前記筐体を第1筐体とし、前記第1筐体と回動自在に連結された第2筐体と、を備え、前記第1筐体と前記第2筐体は閉状態では重なり合い、開状態では180°より小さい所定の角度αをなし、重力加速度をGとした場合、前記所定の重力が、−1G・cos((180°−α)/2)で算出される。
【0011】
上記構成によれば、閉状態では第2の面が下側に位置するが、第2の面が水平にならない場合も第1の面が充電器と対向していないことを正確に検出することができる。
【0012】
上記構成において、上記いずれかに記載の電子機器であって、前記受電部は電磁誘導を利用して受電する受電コイルである。
【0013】
上記構成によれば、電磁誘導方式の非接触充電の電子機器を充電器に対して適切な位置にすることができる。
【0014】
上記構成において、前記筐体は前記所定の面としての第1の面と、前記第1の面と反対の第2の面とを備え、前記受電コイルは前記第1の面に沿って配置され、前記受電コイルと前記第2の面との間に磁気を遮蔽する磁気遮蔽部と、前記裏表検出部として、磁気の強さを検出し、かつ前記磁気遮蔽部と前記第2の面の間に配置された磁気検出部と、を設け、前記磁気検出部は、所定の磁気の強さ以上を検出すると、前記第1の面が前記充電器と対向していないことを検出する。
【0015】
上記構成によれば、磁気検出部で検出する磁気の強さによって第1の面が充電器と対向していないことを検出することができる。さらに、磁気遮蔽部を基準に充電器と対向すべき第1の面側に受電コイルがあり、対向すべきでない第2の面側に磁気検出部があるので、第1の面側が充電器と対向している場合は、磁気遮蔽部によって受電コイルが受ける電磁誘導の磁気が磁気検出部に伝わり難い。これにより、磁気検出部が第1の面が充電器に対向しているにも関わらず、誤って第1の面が充電器に対向していないと検出することを防ぐことができる。
【0016】
上記構成において、前記筐体は前記所定の面としての第1の面と、前記第1の面と反対の第2の面とを備え、前記受電コイルは前記第1の面に沿って配置され、前記受電コイルと前記第2の面との間に磁気を遮蔽する磁気遮蔽部と、前記裏表検出部として、磁気の強さを検出しかつ前記磁気遮蔽部と前記第1の面との間に配置された第1磁気検出部と、磁気の強さを検出しかつ前記磁気遮蔽部と前記第2の面との間に配置された第2磁気検出部と、を設け、前記第2磁気検出部が検出する磁気の強さが、前記第1磁気検出部が検出する磁気の強さより大きい場合、前記第1の面が前記充電器と対向していないことを検出する。
【0017】
上記構成によれば、第1磁気検出部と第2磁気検出部が検出する磁気の強さの差分を基に充電器に対向している面を検出するので、2つの磁気検出部で検出する磁気の絶対値が小さい場合であっても正確に対向面を検出することができる。さらに、第1磁気検出部と第2磁気検出部との間に磁気遮蔽部が配置されているので、2つの磁気検出部で検出する磁気の強さの差はより大きくなり、より正確に対向面を検出することができる。
【0018】
上記構成において、前記裏表検出部として、前記受電コイルを用いて前記充電器と通信する第1通信部と、前記充電器と無線通信する第2通信部と、を備え、前記裏表検出部は、前記第1通信部が前記充電器と通信ができず、かつ前記第2通信部が前記充電器と通信できる場合に、前記所定の面が前記充電器と対向していないことを検出する。
【0019】
上記構成によれば、第2通信部を有するので、第1通信部が充電器と通信ができない場合でも、電子機器の筐体の所定の面が充電器と対向していないことを検出することができる。第2通信部として携帯電話等で既に搭載されているフェリカ(登録商標)等の近距離無線通信部を用いることで、新たに特定のデバイスを搭載する必要がない。
【0020】
一般に充電器の送電コイルと電子機器の受電コイルとの間に電磁誘導を用いて送電できる距離は短く、電磁誘導で送電する電力に負荷変調等を利用して重畳して通信する場合の通信距離も短い。一方、受電アンテナを介して電磁波等を用いて通信する場合は、電磁誘導に重畳して通信する場合よりも通信距離は長い。なお、第2通信部を利用して、電子機器の筐体の所定の面が充電器と対向していないことを検出する場合、所定の面が充電器と対向していないことを充電器に通知し、この通知により充電器が充電には不適切な位置であることを使用者に報知するようにしてもよい。
【0021】
上記構成において、前記筐体は前記所定の面としての第1の面と、前記第1の面と反対の第2の面とを備え、前記受電コイルは前記第1の面に沿って配置され、前記受電コイルと前記第2の面との間に磁気を遮蔽する磁気遮蔽部を設け、前記第2通信部が前記磁気遮蔽部より前記第1の面側及び前記第2の面側に露呈している。
【0022】
上記構成によれば、第2通信部が磁気遮蔽部より第1の面側及び第2の面側に露呈しているので、いつでも第2通信部による無線通信を行うことができる。
【0023】
本電子機器充電システムは、請求項1から請求項8のいずれかに記載の電子機器と、前記充電器と、を備える。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、電子機器の筐体の所定の面が充電器と対向していなければ、充電には不適切な位置であることを報知するので、使用者は電子機器が充電器に対して不適切な位置にあることが分かり、受電に適する面を正しく充電器側に向けることができる。これにより、いつまで経っても充電されないという不都合が生じることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る電子機器の充電部分と該電子機器に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図である。本実施の形態の電子機器は携帯電話であるとして、以後、電子機器のことを携帯電話と呼ぶこととする。
【0027】
図1において、本実施の形態の携帯電話10Aは、上筐体11と、上筐体11とヒンジ部13を介して回動自在に接続された下筐体12とを有する折り畳み構造のものであり、この図では閉じた状態で、かつ充電器20に対して上下逆にして(上筐体11を下側にして)置いた状態を示している。図2は図1の状態から上筐体11と下筐体12を開いたときの状態を示している。
【0028】
上筐体11内には液晶表示部14が設けられており、下筐体12内には面状のシールド部材(磁気遮蔽部)15、受電コイル16及び磁気センサ17が設けられている。受電コイル16及び磁気センサ17は、シールド部材15よりも下筐体12の裏面(所定の面)12A側に配置されている。受電コイル16は、充電器20の送電コイル21からの電力を非接触で受電する。充電器20には前述した送電コイル21の他に磁石22が設けられている。これら送電コイル21及び磁石22は充電器20の充電側面20Aの表面近くに配設されている。下筐体12に設けられた磁気センサ17は、充電器20の磁石22からの磁気を検出する。
【0029】
図3は、本実施の形態の電子機器の充電部分の概略構成を示すブロック図である。同図において、携帯電話10Aの充電部分は、受電部30と、二次電池31と、裏表検出部32と、制御部33と、報知部34とを備えて構成される。受電部30は、前述した受電コイル16を含み、携帯電話10Aの下筐体12の裏面12Aを介して非接触方式で電力を受電し、受電した電力で二次電池31を充電する。ここで、携帯電話10Aが充電器20に対して図1及び図2に示す状態にある場合、受電部30はシールド部材15によって充電器20からの電力を受電することができない。すなわち、携帯電話10Aが充電器20に対して裏表逆にして置かれた場合は正常な充電を行うことができない。このため、携帯電話10Aの下筐体12の裏面(所定の面)12Aが充電器20と対向しているか否かを検出する必要がある。
【0030】
裏表検出部32は、携帯電話10Aの下筐体12の裏面12Aが充電器20と対向しているか否かを検出する。図4は、裏表検出部32の概略構成を示すブロック図であり、この図に示すように、前述した磁気センサ17と判定部35とから構成される。
【0031】
磁気センサ17は、前述したように充電器20の磁石22の磁気を検出するものであり、携帯電話10Aが図1又は図2に示す状態にあるときはシールド部材15が磁気を遮断することから、磁石22からの磁気を検出することができない。これに対し、携帯電話10Aが図1又は図2の状態の逆の状態にあるときはシールド部材17が磁石22と磁気センサ17間に介在しないことから、磁石22からの磁気を検出することができる。磁気センサ17の出力は、磁気を検出した場合に“H”となり、磁気を検出しない場合は“L”となる。
【0032】
判定部35は、磁気センサ17の出力に基づき、携帯電話10Aの下筐体12の裏面12Aが充電器20と対向しているか否かを判定し、判定結果を制御部33に通知する。この場合、磁気センサ17の出力が“H”のときには対向していると判定し、“L”のときには対向していないと判定する。ここで、携帯電話10Aの下筐体12の裏面12Aが充電器20と対向しているときは、携帯電話10Aは表向きとなっており、携帯電話10Aの下筐体12の裏面12Aが充電器20と対向していないときは、携帯電話10Aは裏向きとなっている。図1と図2に示す状態は“裏向き”の状態である。図5は、磁気センサ17の出力と携帯電話10Aの表裏判定の関係を示す図である。
【0033】
図3において、制御部33は、裏表検出部32が携帯電話10Aの下筐体12の裏面12Aが充電器20と対向していないことを検出した場合に報知部34を制御して、携帯電話10Aが充電には不適切な位置であることを使用者に知らせる。通知方法としては、以下の(1)〜(4)の方法が考えられる。
(1)音を出す
(2)光を出す
(3)振動させる
(4)液晶表示器14に表示する
なお、(1)〜(4)を組み合わせてもよい。
【0034】
このような構成の携帯電話10Aにおいて、携帯電話10Aの二次電池を充電するために携帯電話10Aを充電器20に置いた際に、携帯電話10Aの下筐体12の裏面12Aが充電器20と対向していなければ、携帯電話10Aの裏表検出部32の磁気センサ17が充電器20の磁石22からの磁気を検出できないため、制御部33は、報知部34を制御して携帯電話10Aが充電には不適切な位置であることを使用者に知らせる。この通知により、使用者は携帯電話10Aが充電器20に対して不適切な位置にあることが分かり、受電に適する面すなわち下筐体12の裏面12Aを正しく充電器20側に向けることができる。これにより、いつまで経っても充電されないという不都合が生じることがない。
【0035】
なお、本実施の形態では、電子機器を折畳み方式の携帯電話としたが、1つの筐体からなるストレート方式の携帯電話、2つの筐体からなり、一方の筐体に対して他方の筐体をスライドすることで開閉するスライド方式の携帯電話であってもよい。
【0036】
図6は、ストレート方式の携帯電話10Bの充電部分と携帯電話10Bに充電用の電力を送電する充電器20との概略構成を示す図である。同図において、1つの筐体18内に液晶表示部14、シールド部材15、受電コイル16及び磁気センサ17が設けられている。受電コイル16及び磁気センサ17は、シールド部材15よりも筐体18の裏面18A側に配置されている。
【0037】
図7は、スライド方式の携帯電話10Cの充電部分と携帯電話10Cに充電用の電力を送電する充電器20との概略構成を示す図である。同図において、上筐体25内に液晶表示部14が設けられており、下筐体26内にシールド部材15、受電コイル16及び磁気センサ17が設けられている。受電コイル16及び磁気センサ17は、シールド部材15よりも下筐体26の裏面26A側に配置されている。
【0038】
また、本実施の形態において、携帯電話10A〜10Cのいずれか1つと充電器20は電子機器充電システムを構成する。
【0039】
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2に係る電子機器の充電部分と該電子機器に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図である。本発明の実施の形態2も前述した実施の形態1と同様に、電子機器として携帯電話であるとして、以後、電子機器のことを携帯電話と呼ぶこととする。
【0040】
図8において、本実施の形態の携帯電話10Dは、上筐体50と、上筐体50とヒンジ部13を介して回動自在に接続された下筐体51とを有する折り畳み構造のものである。また、本実施の形態の携帯電話10Dは、ヒンジ部13による縦方向の開閉の他に、図示しない他のヒンジによる横方向の開閉が可能となっている。図8では縦横閉じた状態で、かつ充電器60に対して上下逆にして(上筐体50を下側にして)置いた状態を示している。図9は図8の状態から縦方向に開いたときの状態を示している。
【0041】
図8において、上筐体50内には液晶表示部14が設けられており、下筐体51内にはシールド部材15、受電コイル16、磁気センサ17A及び17Bが設けられている。受電コイル16及び磁気センサ17Aは、シールド部材15よりも下筐体51の裏面51A側に配置されている。磁気センサ17Bは、シールド部材15を挟んで磁気センサ17Aと対向配置されている。受電コイル16は、充電器60の送電コイル61からの電力を非接触で受電する。実施の形態1で説明した充電器20は送電コイル21の他に磁石22を有していたが、本実施の形態では、充電器60は送電コイル61のみ有している。この送電コイル61は充電器60の充電側面60Aの表面近くに配設されている。
【0042】
本実施の形態の携帯電話10Dが有する充電部分は、前述した実施の形態1の携帯電話10Aが有する充電部分と略同一の構成であるが、裏表検出部に違いがある。図10は、本実施の形態の携帯電話10Dが有する充電部分の裏表検出部36の概略構成を示すブロック図である。同図において、裏表検出部36は、前述した磁気センサ17A及び17Bと、磁気センサ17A及び17Bそれぞれの出力に基づき、携帯電話10Dの下筐体51の裏面51Aが充電器60と対向しているか否かを判定し、判定結果を制御部33に通知する判定部37とから構成される。
【0043】
判定部37は、磁気センサ17Aの出力が“H”で、磁気センサ17Bの出力が“L”のときには、携帯電話10Dの下筐体51の裏面51Aが充電器60と対向していると判定し、磁気センサ17Aの出力が“L”で、磁気センサ17Bの出力が“H”のときには、携帯電話10Dの下筐体51の裏面51Aが充電器60と対向していないと判定し、磁気センサ17A及び17Bが共に“L”のときは、充電器60が無い(携帯電話10Dの置き台無し)と判定する。図8と図9に示す状態は、携帯電話10Dの下筐体51の裏面51Aが充電器60と対向していない状態である。
【0044】
図11は、磁気センサ17A及び磁気センサ17Bの各出力と表裏判定の関係を示す図である。携帯電話10Dの下筐体51の裏面51Aが充電器60と対向しているときは、携帯電話10Dは表向きとなっており、携帯電話10Dの下筐体51の裏面51Aが充電器60と対向していないときは、携帯電話10Dは裏向きとなっている。したがって、磁気センサ17Aの出力が“H”で、磁気センサ17Bの出力が“L”のときは、携帯電話10Dは表向きになっており、磁気センサ17Aの出力が“L”で、磁気センサ17Bの出力が“H”のときは、携帯電話10Dは裏向きになっている。磁気センサ17A及び17Bが共に“L”のときは置き台無し、つまり充電器60無しである。
【0045】
このような構成の携帯電話10Dにおいて、携帯電話10Dの二次電池を充電するために携帯電話10Dを充電器60に置いた際に、携帯電話10Dの下筐体51の裏面51Aが充電器60と対向していなければ、携帯電話10Dの裏表検出部36の磁気センサ17Aが充電器60からの磁気を検出できず、磁気センサ17Bについては充電器60からの磁気を検出するので、判定部37が、携帯電話10Dの下筐体51の裏面51Aが充電器60と対向していないと判定し、制御部33は、携帯電話10Dが充電には不適切な位置であることを報知部34にて使用者に知らせる。この通知により、使用者は携帯電話10Dが充電器60に対して不適切な位置にあることが分かり、受電に適する面すなわち下筐体51の裏面51Aを正しく充電器60側に向けることができる。これにより、いつまで経っても充電されないという不都合が生じることがない。
【0046】
なお、本実施の形態の携帯電話10Dは、ヒンジ部13による縦方向の開閉の他に、図示しない他のヒンジによる横方向の開閉ができるものであるので、磁気センサ17Aは縦方向の開閉を検出するセンサと兼用することも可能であり、また磁気センサ17Bは横方向の開閉を検出するセンサと兼用することも可能である。
【0047】
また、本実施の形態では、電子機器を折畳み方式の携帯電話としたが、1つの筐体からなるストレート方式の携帯電話や、2つの筐体からなり、一方の筐体に対して他方の筐体をスライドすることで開閉するスライド方式の携帯電話であってもよい。
【0048】
図12は、ストレート方式の携帯電話10Eの充電部分と携帯電話10Eに充電用の電力を送電する充電器60との概略構成を示すブロック図である。同図において、1つの筐体52内に液晶表示部14、シールド部材15、受電コイル16、磁気センサ17A及び17Bが設けられている。受電コイル16及び磁気センサ17Aは、シールド部材15よりも筐体52の裏面52A側に配置されている。
【0049】
図13は、スライド方式の携帯電話10Fの充電部分と携帯電話10Fに充電用の電力を送電する充電器60との概略構成を示すブロック図である。同図において、上筐体53内に液晶表示部14が設けられており、下筐体54内にシールド部材(磁気遮蔽部)15、受電コイル16、磁気センサ17A及び17Bが設けられている。受電コイル16及び磁気センサ17Aは、シールド部材15よりも下筐体54の裏面54A側に配置されている。
【0050】
また、本実施の形態において、携帯電話10D〜10Fのいずれか1つと充電器60は電子機器充電システムを構成する。
【0051】
(実施の形態3)
図14は、本発明の実施の形態3に係る電子機器の充電部分と該電子機器に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図である。本発明の実施の形態3も前述した実施の形態1と同様に、電子機器として携帯電話であるとして、以後、電子機器のことを携帯電話と呼ぶこととする。
【0052】
図14において、本実施の形態の携帯電話10Gは、上筐体(第2筐体)80と、上筐体80とヒンジ部13を介して回動自在に接続された下筐体(第1筐体)81とを有する折り畳み構造のものである。上筐体80内には液晶表示部14が設けられており、下筐体81内には受電コイル16と加速度センサ82が設けられている。受電コイル16は、充電器60の送電コイル61からの電力を非接触で受電する。前述した実施の形態1における充電器20は送電コイル21の他に磁石22を有しているが、本実施の形態では、充電器60は送電コイル61のみ有している。送電コイル61は充電器60の充電側面60Aの表面近くに配設されている。図15は図14の状態から縦方向に開いたときの状態を示している。
【0053】
本実施の形態の携帯電話10Gが有する充電部分は、前述した実施の形態1の携帯電話10Aが有する充電部分と略同一の構成であるが、裏表検出部に違いがある。図16は、本実施の形態の携帯電話10Gが有する充電部分の裏表検出部40の概略構成を示すブロック図である。同図において、裏表検出部40は、前述した加速度センサ82と、加速度センサ82の出力に基づき、携帯電話10Gの下筐体81の裏面81A(第1の面)が充電器60と対向しているか否かを判定し、判定結果を制御部33に通知する判定部41とから構成される。判定部41は、加速度センサ82の出力が“−1G〜−0.8G”のときには、携帯電話10Gの下筐体81の裏面81Aが充電器60と対向していないと判定し(言い換えれば、裏面81Aと反対の表面81Bが対向していると判定し)、“+1G”のときには、携帯電話10Gの下筐体81の裏面81Aが充電器60と対向していると判定する。ここで、Gは重力加速度のことである。図14と図15に示す状態は、携帯電話10Gの下筐体81の裏面81Aが充電器60と対向していない状態である。
【0054】
上筐体80と下筐体81が図15に示すような角度αで開いたときの加速度センサ82の出力は例えば−0.8Gとなる。この値は上筐体80と下筐体81の長さが同じで、開きの角度がαの場合、一般的に以下に示す数式(1)で算出することができる。
【0055】
−1G・cos((180°−α)/2) …(1)
数式(1)は、図17から導出したものである。すなわち、加速度センサ82の垂直方向における出力は−1Gであり、角度αで開いたときは−1G・cosβとなり、βは(180°−α)/2であるので、これにより数式(1)が得られる。例えば、αを120°とすると約0.87が算出される。
【0056】
このような構成の携帯電話10Gにおいて、携帯電話10Gの二次電池を充電するために携帯電話10Gを充電器60に置いた際に、携帯電話10Gの下筐体81の裏面81Aが充電器60と対向していなければ、携帯電話10Gの裏表検出部40の加速度センサ82の出力が−1G以上であり、かつ−0.8G(−1Gより大きく、かつ0Gより小さい所定の重力)以下となり、判定部41が、携帯電話10Gの下筐体81の裏面81Aが充電器60と対向していないと判定し、制御部33は、携帯電話10Gが充電には不適切な位置であることを報知部34にて使用者に知らせる。この通知により、使用者は携帯電話10Gが充電器60に対して不適切な位置にあることが分かり、受電に適する面すなわち下筐体81の裏面81Aを正しく充電器60側に向けることができる。これにより、いつまで経っても充電されないという不都合が生じることがない。
【0057】
なお、本実施の形態では、電子機器を折畳み方式の携帯電話としたが、1つの筐体からなるストレート方式の携帯電話や、2つの筐体からなり、一方の筐体に対して他方の筐体をスライドすることで開閉するスライド方式の携帯電話であってもよい。
【0058】
図18は、ストレート方式の携帯電話10Hの充電部分と携帯電話10Hに充電用の電力を送電する充電器60との概略構成を示すブロック図である。同図において、1つの筐体56内に液晶表示部14、受電コイル16、加速度センサ82が設けられている。受電コイル16及び加速度センサ82は、筐体56の裏面56A側に配置されている。
【0059】
図19は、スライド方式の携帯電話10Jの充電部分と携帯電話10Jに充電用の電力を送電する充電器60との概略構成を示すブロック図である。同図において、上筐体57内には液晶表示部14が設けられており、下筐体58内には受電コイル16と加速度センサ82が設けられている。受電コイル16及び加速度センサ82は、下筐体58の裏面58A側に配置されている。
【0060】
また、本実施の形態において、携帯電話10G、10H及び10Jのいずれか1つと充電器60は電子機器充電システムを構成する。
【0061】
(実施の形態4)
図20は、本発明の実施の形態4に係る電子機器の充電部分と該電子機器に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図である。本発明の実施の形態4も前述した実施の形態1と同様に、電子機器として携帯電話であるとして、以後、電子機器のことを携帯電話と呼ぶこととする。
【0062】
図20において、本実施の形態の携帯電話10Kは、上筐体90と、上筐体90とヒンジ部13を介して回動自在に接続された下筐体91とを有する折り畳み構造のものである。上筐体90内には液晶表示部14が設けられており、下筐体91内にはシールド部材15、受電コイル16、第2通信部92が設けられている。第2通信部92は、充電器60側に設けられたリーダ(読取器)95との間で無線通信を行う。第2通信部92として、例えばフェリカ(登録商標)の使用が望ましい。
【0063】
シールド部材15は、下筐体91の裏面91Aに沿って配置された受電コイル16と下筐体91の裏面91Bとの間に配置され、受電コイル16と第2通信部92は、シールド部材15よりも下筐体91の裏面91A側に配置されている。この場合、第2通信部92とリーダ95との間の無線通信が携帯電話10Kの裏側でも表側でも可能なように、シールド部材15が第2通信部92にかからないように短めになっている。つまり、第2通信部92がシールド部材15より下筐体91の裏面91A側及び下筐体91の表面91B側に露呈している。勿論、第2通信部92は外部に露呈しているわけではなく、シールド部材15によって覆われないようになっている。受電コイル16は、充電器60の送電コイル61からの電力を非接触で受電する。前述した実施の形態1における充電器20は送電コイル21の他に磁石22を有しているが、本実施の形態では、充電器60は送電コイル61のみ有している。送電コイル61は充電器60の充電側面60Aの表面近くに配設されている。図21は図20の状態から縦方向に開いたときの状態を示している。
【0064】
本実施の形態の携帯電話10Kが有する充電部分は、前述した実施の形態1の携帯電話10Aが有する充電部分と略同一の構成であるが、裏表検出部に違いがある。図22は、本実施の形態の携帯電話10Kが有する充電部分の裏表検出部100の概略構成を示すブロック図である。同図において、裏表検出部100は、前述した第2通信部92と、受電コイル16を用いて充電器60と通信する第1通信部96と、第2通信部92及び第1通信部96それぞれの出力に基づき、携帯電話10Kの下筐体91の裏面91Aが充電器60と対向しているか否かを判定し、判定結果を制御部33に通知する判定部101とから構成される。なお、図3に示す受電部30と裏表検出部32との間に記した点線の矢印は、受電コイル16が第1通信部96にも接続されていることを示したものである。
【0065】
判定部101は、第2通信部92としてフェリカ(登録商標)を用いた場合、第2通信部92によるフェリカ認証が成立し、即ち“OK”であり(ここで“OK”は認証成立を意味し、以下同様とする。)、第1通信部96による非接触充電認証が“OK”のときには、携帯電話10Kの下筐体91の裏面91Aが充電器60と対向していないと判定し、第2通信部92によるフェリカ認証が“OK”、第1通信部96による非接触充電認証が成立せず、即ち“NG”(ここで“NG”は認証不成立を意味し、以下同様とする。)のときには、携帯電話10Kの下筐体91の裏面91Aが充電器60と対向していると判定し、第2通信部92によるフェリカ認証が“NG”、第1通信部96による非接触充電認証が成立か不成立かが問われない、即ち“NA(Not Applicable)”のときには“携帯電話無し”と判定する。図20と図21に示す状態は、携帯電話10Kの下筐体91の裏面91Aが充電器60と対向していない状態である。
【0066】
図23は、第1通信部96及び第2通信部92の各出力と表裏判定の関係を示す図である。携帯電話10Kの下筐体91の裏面91Aが充電器60と対向しているときは、携帯電話10Kは表向きとなっており、携帯電話10Kの下筐体91の裏面91Aが充電器60と対向していないときは、携帯電話10Kは裏向きとなっている。したがって、フェリカ認証が“OK”で、非接触充電認証が“OK”のときは、携帯電話10Kは表向きになっており、フェリカ認証が“OK”で、非接触充電認証が“NG”のときは、携帯電話10Kは裏向きになっている。フェリカ認証が“NG”で、非接触充電認証が“NA”のときは携帯電話10Kが無いということである。
【0067】
このような構成の携帯電話10Kにおいて、携帯電話10Kの二次電池を充電するために携帯電話10Kを充電器60に置いた際に、携帯電話10Kの下筐体91の裏面91Aが充電器60と対向していなければ、携帯電話10Kの裏表検出部100の第2通信部92によるフェリカ認証が“OK”、第1通信部96による非接触充電認証が“NG”となり、判定部101が、携帯電話10Kの下筐体91の裏面91Aが充電器60と対向していないと判定し、制御部33は、携帯電話10Kが充電には不適切な位置であることを報知部34にて使用者に知らせる。この通知により、使用者は携帯電話10Kが充電器60に対して不適切な位置にあることが分かり、受電に適する面すなわち下筐体91の裏面91Aを正しく充電器60側に向けることができる。これにより、いつまで経っても充電されないという不都合が生じることがない。
【0068】
なお、本実施の形態では、電子機器を折畳み方式の携帯電話としたが、1つの筐体からなるストレート方式の携帯電話や、2つの筐体からなり、一方の筐体に対して他方の筐体をスライドすることで開閉するスライド方式の携帯電話であってもよい。
【0069】
図24は、ストレート方式の携帯電話10Lの充電部分と携帯電話10Lに充電用の電力を送電する充電器60との概略構成を示すブロック図である。同図において、1つの筐体110内に液晶表示部14、シールド部材15、受電コイル16、第2通信部92が設けられている。受電コイル16及び第2通信部92は、筐体110の裏面110A側に配置されている。
【0070】
図25は、スライド方式の携帯電話10Mの充電部分と携帯電話10Mに充電用の電力を送電する充電器60との概略構成を示すブロック図である。同図において、上筐体120内に液晶表示部14が設けられており、下筐体121内にシールド部材15、受電コイル16及び第2通信部92が設けられている。受電コイル16及び第2通信部92は、下筐体121の裏面121A側に配置されている。
【0071】
また、本実施の形態において、携帯電話10K〜10Mのいずれか1つと充電器60は電子機器充電システムを構成する。
【0072】
なお、上記実施の形態1〜4のそれぞれを単独とする以外に、これらを2つあるいはそれ以上を組み合わせることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、電力を供給する充電器に対し、受電に適する面を正しく充電器側に向けることができるといった効果を有し、二次電池を搭載した携帯電話やPDAなどの電子機器への適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電子機器の充電部分と該電子機器に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【図2】図1の電子機器の2つの筐体を広げたときの状態を示す図
【図3】図1の電子機器の充電部分の概略構成を示すブロック図
【図4】図3の裏表検出部の概略構成を示すブロック図
【図5】図3の裏表検出部における磁気センサの出力と携帯電話の表裏判定の関係を示す図
【図6】図1の電子機器の応用例である、ストレート方式の携帯電話の充電部分と携帯電話に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【図7】図1の電子機器の応用例である、スライド方式の携帯電話の充電部分と携帯電話に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【図8】本発明の実施の形態2に係る電子機器の充電部分と該電子機器に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【図9】図8の電子機器の2つの筐体を広げたときの状態を示す図
【図10】図8の電子機器の裏表検出部の概略構成を示すブロック図
【図11】図10の裏表検出部における2つの磁気センサそれぞれの出力と携帯電話の表裏判定の関係を示す図
【図12】図8の電子機器の応用例である、ストレート方式の携帯電話の充電部分と携帯電話に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【図13】図8の電子機器の応用例である、スライド方式の携帯電話の充電部分と携帯電話に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【図14】本発明の実施の形態3に係る電子機器の充電部分と該電子機器に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【図15】図14の電子機器の2つの筐体を広げたときの状態を示す図
【図16】図14の電子機器の裏表検出部の概略構成を示すブロック図
【図17】図14の電子機器の裏表検出部の検出原理を説明するための図
【図18】図14の電子機器の応用例である、ストレート方式の携帯電話の充電部分と携帯電話に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【図19】図14の電子機器の応用例である、スライド方式の携帯電話の充電部分と携帯電話に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【図20】本発明の実施の形態4に係る電子機器の充電部分と該電子機器に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【図21】図20の電子機器の2つの筐体を広げたときの状態を示す図
【図22】図20の電子機器の裏表検出部の概略構成を示すブロック図
【図23】図20の裏表検出部におけるフェリカ認証結果及び非接触充電認証結果と携帯電話の表裏判定の関係を示す図
【図24】図20の電子機器の応用例である、ストレート方式の携帯電話の充電部分と携帯電話に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【図25】図20の電子機器の応用例である、スライド方式の携帯電話の充電部分と携帯電話に充電用の電力を送電する充電器との概略構成を示す図
【符号の説明】
【0075】
10A〜10M 携帯電話
11、25、50、53、80、57、90、120 上筐体
12、26、51、54、81、58、91、121 下筐体
12A、26A、51A、54A、81A、58A、91A、121A 下筐体の裏面
13 ヒンジ部
14 液晶表示部
15 シールド部材
16 受電コイル
17、17A、17B 磁気センサ
18、52、56、110 筐体
18A、52A,56A、110A 一体型筐体の裏面
20、60 充電器
20A、60A 充電器の充電側面
21、61 送電コイル
22 磁石
30 受電部
31 二次電池
32、36、40、100 裏表検出部
33 制御部
34 報知部
35、37、41、101 判定部
82 加速度センサ
51B、81B、91B 下筐体の表面
92 第2通信部
95 リーダ
96 第1通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の面を有する筐体と、
前記所定の面を介して非接触方式で電力を受電する受電部と、
前記受電部が受電する電力を基に充電される二次電池と、
前記所定の面が充電器と対向しているか否かを検出する裏表検出部と、
前記裏表検出部が前記所定の面が前記充電器と対向していないことを検出すると、充電には不適切な位置であることを報知する報知部と、
を備える電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記筐体は前記所定の面としての第1の面と、前記第1の面と反対の第2の面とを備え、
前記裏表検出部として加速度検出部を備え、
前記加速度検出部は前記第1の面が下に位置する場合、+1の重力を検出し、前記第2の面が下に位置する場合、−1の重力を検出し、
前記加速度検出部が−1の重力より大きく、かつ0の重力より小さい所定の重力以下を検出した場合、前記第1の面が前記充電器と対向していないことを検出する電子機器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器であって、
前記筐体を第1筐体とし、
前記第1筐体と回動自在に連結された第2筐体と、を備え、
前記第1筐体と前記第2筐体は閉状態では重なり合い、開状態では180°より小さい所定の角度αをなし、重力加速度をGとした場合、
前記所定の重力が、
−1G・cos((180°−α)/2)
で算出される電子機器。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子機器であって、
前記受電部は電磁誘導を利用して受電する受電コイルである電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記筐体は前記所定の面としての第1の面と、前記第1の面と反対の第2の面とを備え、
前記受電コイルは前記第1の面に沿って配置され、
前記受電コイルと前記第2の面との間に磁気を遮蔽する磁気遮蔽部と、
前記裏表検出部として、磁気の強さを検出し、かつ前記磁気遮蔽部と前記第2の面の間に配置された磁気検出部と、を設け、
前記磁気検出部は、所定の磁気の強さ以上を検出すると、前記第1の面が前記充電器と対向していないことを検出する電子機器。
【請求項6】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記筐体は前記所定の面としての第1の面と、前記第1の面と反対の第2の面とを備え、
前記受電コイルは前記第1の面に沿って配置され、
前記受電コイルと前記第2の面との間に磁気を遮蔽する磁気遮蔽部と、
前記裏表検出部として、磁気の強さを検出しかつ前記磁気遮蔽部と前記第1の面との間に配置された第1磁気検出部と、磁気の強さを検出しかつ前記磁気遮蔽部と前記第2の面との間に配置された第2磁気検出部と、を設け
前記第2磁気検出部が検出する磁気の強さが、前記第1磁気検出部が検出する磁気の強さの大きさより大きい場合、前記第1の面が前記充電器と対向していないことを検出する電子機器。
【請求項7】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記裏表検出部として、前記受電コイルを用いて前記充電器と通信する第1通信部と、前記充電器と無線通信する第2通信部と、を備え、
前記裏表検出部は、前記第1通信部が前記充電器と通信ができず、かつ前記第2通信部が前記充電器と通信できる場合に、前記所定の面が前記充電器と対向していないことを検出する電子機器。
【請求項8】
請求項7に記載の電子機器であって、
前記筐体は前記所定の面としての第1の面と、前記第1の面と反対の第2の面とを備え、
前記受電コイルは前記第1の面に沿って配置され、
前記受電コイルと前記第2の面との間に磁気を遮蔽する磁気遮蔽部を設け、
前記第2通信部が前記磁気遮蔽部より前記第1の面側及び前記第2の面側に露呈している電子機器。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれかに記載の電子機器と、
前記充電器と、を備える電子機器充電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2010−207017(P2010−207017A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−52055(P2009−52055)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】