説明

電子機器

【課題】第1の端子を入力端子とし第2の端子を出力端子とした場合でも第2の端子を入力端子とし第1の端子を出力端子とした場合でも正常に動作する電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器は、出力端子に外部機器から電力が重畳される電子機器であって、第1の端子T1と、第2の端子T2と、アンプ8と、第1の端子T1に電力が重畳されていない場合に第1の端子T1とアンプ8の入力端とを電気的に接続し、第1の端子T1に電力が重畳されている場合に第1の端子T1とアンプ8の出力端とを電気的に接続するリレーRY1と、第2の端子T2に電力が重畳されている場合に第2の端子T2とアンプ8の出力端とを電気的に接続し、第2の端子T2に電力が重畳されていない場合に第2の端子T2とアンプ8の入力端とを電気的に接続するリレーRY2とを備え、アンプ8が第1の端子T1又は第2の端子T2に重畳されている電力によって駆動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関し、特に、入力端子または出力端子に外部機器から電力が重畳され、その電力によって電子機器内部の電子回路が駆動する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
入力端子または出力端子に外部機器から電力が重畳され、その電力によって電子機器内部の電子回路が駆動する電子機器の一例として、地上デジタル放送受信用ブースターが挙げられる。
【0003】
従来の地上デジタル放送受信用ブースターは例えば特許文献1に開示されている。ここで、従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターの回路構成図を図6に示す。
【0004】
従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターは、入力端子TINと、出力端子TOUTと、直流阻止用コンデンサC11及びC12と、高周波阻止用コイルL11と、逆流防止用ダイオードD11と、アンプ11とを備えている。
【0005】
出力端子TOUTは高周波阻止用コイルL11及び逆流防止用ダイオードD11を介してアンプ11の電源端子に接続されている。したがって、出力端子TOUTに外部機器から重畳されるDC電力がアンプ11の電源端子に供給され、そのDC電力によってアンプ11が駆動する。
【0006】
また、入力端子TINは直流阻止用コンデンサC11を介してアンプ11の入力端に接続されており、アンプ11の出力端は直流阻止用コンデンサC12を介して出力端子TOUTに接続されている。したがって、入力端子TINに供給される地上デジタル放送受信信号(高周波信号)が、アンプ11によって増幅されたのち、出力端子TOUTから出力される。
【0007】
入力端子TINは地上デジタル放送受信用アンテナの出力端子に直接接続され、出力端子TOUTは同軸ケーブルを介して外部機器である電源部に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−16518号公報(第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した説明から明らかな通り、図6に示す従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターは、入力端子TINと出力端子TOUTとを逆にした場合、すなわち、入力端子TINを同軸ケーブルを介して外部機器である電源部に接続し、出力端子TOUTを地上デジタル放送受信用アンテナの出力端子に直接接続した場合、正常に動作しない。
【0010】
図6に示す従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターは、出力端子が第1の形状である地上デジタル放送受信用アンテナと、コネクタが第1の形状と異なる第2の形状である同軸ケーブルとともに使用されることを想定した場合、図7に示す外観正面図のように入力端子TINと出力端子TOUTとを互いに異なる形状にし、入力端子TINを第1の形状の端子と接続可能な形状とし、出力端子TOUTを第2の形状の端子と接続可能な形状とする設計が採用される。
【0011】
ここで、当該設計(図7参照)が採用された図6に示す従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターについて、出力端子が第2の形状である地上デジタル放送受信用アンテナと、コネクタが第1の形状である同軸ケーブルとともに使用することが可能であるかを検討する。入力端子TINと出力端子TOUTとを逆にすることで接続自体は問題なく行えるが、入力端子TINと出力端子TOUTとを逆にすることで図6に示す従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターは正常に動作しなくなる。したがって、出力端子が第2の形状である地上デジタル放送受信用アンテナと、コネクタが第1の形状である同軸ケーブルとともに使用する場合、図6に示す従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターの入力端子TINと出力端子TOUTとを逆にすることはできず、変換コネクタ等を別途用意する必要があった。
【0012】
また、図6に示す従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターは、出力端子が第2の形状である地上デジタル放送受信用アンテナと、コネクタが第2の形状である同軸ケーブルとともに使用されることを想定した場合、図8に示す外観正面図のように入力端子TINと出力端子TOUTとを同一形状にし、入力端子TIN、出力端子TOUTそれぞれを第2の形状の端子と接続可能な形状とする設計が採用される。
【0013】
当該設計(図8参照)が採用された図6に示す従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターを使用する場合、入力端子TINと出力端子TOUTとを逆にしないように注意する必要があるが、入力端子TINと出力端子TOUTとが同一形状であるため、一般ユーザーには入力端子TINと出力端子TOUTとの見分けが付きにくく、図6に示す従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターの取り付けが容易でなかった。
【0014】
上記の課題(入力端子と出力端子とを逆にすることができないことに起因する課題)は、地上デジタル放送受信用ブースターに限らず、入力端子または出力端子に外部機器から電力が重畳され、その電力によって電子機器内部の電子回路が駆動する電子機器全般に共通する課題である。
【0015】
本発明は、上記の状況に鑑み、第1の端子及び第2の端子を備え、入力端子または出力端子に外部機器から電力が重畳され、その電力によって電子機器内部の電子回路が駆動する電子機器であって、第1の端子を入力端子とし第2の端子を出力端子とした場合でも第2の端子を入力端子とし第1の端子を出力端子とした場合でも正常に動作する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために本発明に係る電子機器は、第1の端子と、第2の端子と、電子回路と、前記第1の端子に電力が重畳されていない場合に前記第1の端子と前記電子回路の入力端とを電気的に接続し、前記第1の端子に電力が重畳されている場合に前記第1の端子と前記電子回路の出力端とを電気的に接続する第1の切換手段と、前記第2の端子に電力が重畳されている場合に前記第2の端子と前記電子回路の出力端とを電気的に接続し、前記第2の端子に電力が重畳されていない場合に前記第2の端子と前記電子回路の入力端とを電気的に接続する第2の切換手段とを備え、前記電子回路が前記第1の端子又は前記第2の端子に重畳されている電力によって駆動する構成とする。
【0017】
上記構成は、出力端子に外部機器から電力が重畳される電子機器に適用する。第1の端子を入力端子、第2の端子を出力端子とした場合、または、第2の端子を入力端子、第1の端子を出力端子とした場合のいずれであっても、入力端子と電子回路の入力端とを電気的に接続し、出力端子と電子回路の出力端とを電気的に接続することができるので、正常に動作する。
【0018】
また、上記目的を達成するために本発明に係る電子機器は、第1の端子と、第2の端子と、電子回路と、前記第1の端子に電力が重畳されている場合に前記第1の端子と前記電子回路の入力端とを電気的に接続し、前記第1の端子に電力が重畳されていない場合に前記第1の端子と前記電子回路の出力端とを電気的に接続する第1の切換手段と、前記第2の端子に電力が重畳されていない場合に前記第2の端子と前記電子回路の出力端とを電気的に接続し、前記第2の端子に電力が重畳されている場合に前記第2の端子と前記電子回路の入力端とを電気的に接続する第2の切換手段とを備え、前記電子回路が前記第1の端子又は前記第2の端子に重畳されている電力によって駆動する構成であってもよい。
【0019】
上記構成は、入力端子に外部機器から電力が重畳される電子機器に適用する。第1の端子を入力端子、第2の端子を出力端子とした場合、または、第2の端子を入力端子、第1の端子を出力端子とした場合のいずれであっても、入力端子と電子回路の入力端とを電気的に接続し、出力端子と電子回路の出力端とを電気的に接続することができるので、正常に動作する。
【0020】
上記いずれかの構成の電子機器において、前記第1の端子と前記第2の端子とが互いに異なる形状であってもよく、前記第1の端子と前記第2の端子とが同一形状であってもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る電子機器によると、第1の端子を入力端子、第2の端子を出力端子とした場合、または、第2の端子を入力端子、第1の端子を出力端子とした場合のいずれであっても、入力端子と電子回路の入力端とを電気的に接続し、出力端子と電子回路の出力端とを電気的に接続することができるので、正常に動作する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースターの一使用例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースターの回路構成図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースターの回路構成図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースターの外観正面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースターの他の外観正面図である。
【図6】従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターの回路構成図である。
【図7】従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターの外観正面図である。
【図8】従来の一般的な地上デジタル放送受信用ブースターの他の外観正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。本発明は、入力端子または出力端子に外部機器から電力が重畳され、その電力によって電子機器内部の電子回路が駆動する電子機器全般に適用することができるが、ここでは、当該電子機器の一例である地上デジタル放送受信用ブースターに本発明を適用した場合を例に挙げて説明する。
【0024】
まず、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースターの一使用例について図1を参照して説明する。
【0025】
地上デジタル放送受信用アンテナ1は例えばベランダの柵に設置される。本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の一端は地上デジタル放送受信用アンテナ1の出力端子に直接取り付けられている。
【0026】
本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の他端には、同軸ケーブル3の一方のコネクタが接続される。また、同軸ケーブル3の他方のコネクタは電源部4の入力端子T3に接続される。なお、同軸ケーブル3の一方のコネクタ部分の防水性を確保するために、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の他端に同軸ケーブル3の一方のコネクタを接続した後、その接続部分に防水キャップ7をかぶせるようにするとよい。あるいは、防水キャップ7を設けずに、同軸ケーブル3の一方のコネクタを防水型コネクタにしてもよい。
【0027】
電源部4の出力端子T4には、同軸ケーブル5の一方のコネクタが接続される。また、同軸ケーブル5の他方のコネクタ(不図示)はデジタルハイビジョンテレビ6の背面に設けられているUHFアンテナ入力端子(不図示)に接続される。
【0028】
電源部4は、入力端子T3に入力される地上デジタル放送受信信号(高周波信号)をそのまま出力端子T4に出力する。また、電源部4は、電源プラグP1が商用電源コンセント(不図示)に差し込まれているときに、電源プラグP1が商用電源コンセントから受け取るAC100V電力をDC15V電力に変換し、そのDC15V電力を入力端子T3に重畳する。
【0029】
次に、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の回路構成及び動作について図2及び図3を参照して説明する。
【0030】
図2は、第1の端子T1と地上デジタル放送受信用アンテナ1の出力端子とを接続し、第2の端子T2と電源部4の入力端子T3とを同軸ケーブル3を介して接続した場合の、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の回路構成を示す図である。
【0031】
一方、図3は、第2の端子T2と地上デジタル放送受信用アンテナ1の出力端子とを接続し、第1の端子T1と電源部4の入力端子T3とを同軸ケーブル3を介して接続した場合の、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の回路構成を示す図である。
【0032】
本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2は、第1の端子T1と、第2の端子T2と、直流阻止用コンデンサC1及びC2と、高周波阻止用コイルL1及びL2と、逆流防止用ダイオードD1及びD2と、アンプ8と、単極双投メカニカルリレーRY1及びRY2とを備えている。
【0033】
第1の端子T1は、高周波阻止用コイルL1、単極双投メカニカルリレーRY1のリレーコイル、及び逆流防止用ダイオードD1を介してアンプ8の電源端子に接続されている。また、第1の端子T1は、直流阻止用コンデンサC1を介して単極双投メカニカルリレーRY1の極に接続されている。そして、単極双投メカニカルリレーRY1の一方の接点はアンプ8の入力端に接続され、単極双投メカニカルリレーRY1の他方の接点はアンプ8の出力端に接続されている。
【0034】
第2の端子T2は、高周波阻止用コイルL2、単極双投メカニカルリレーRY2のリレーコイル、及び逆流防止用ダイオードD2を介してアンプ8の電源端子に接続されている。また、第2の端子T2は、直流阻止用コンデンサC2を介して単極双投メカニカルリレーRY2の極に接続されている。そして、単極双投メカニカルリレーRY2の一方の接点はアンプ8の出力端に接続され、単極双投メカニカルリレーRY2の他方の接点はアンプ8の入力端に接続されている。
【0035】
なお、単極双投メカニカルリレーRY1は、リレーコイルにDC15V電力が供給されていない場合にアンプ8の入力端側の接点を選択し、リレーコイルにDC15V電力が供給されている場合にアンプ8の出力端側の接点を選択する。また、単極双投メカニカルリレーRY2は、リレーコイルにDC15V電力が供給されている場合にアンプ8の出力端側の接点を選択し、リレーコイルにDC15V電力が供給されていない場合にアンプ8の入力端側の接点を選択する。
【0036】
ここで、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の第1の端子T1と地上デジタル放送受信用アンテナ1の出力端子とを接続し、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の第2の端子T2と電源部4の入力端子T3とを同軸ケーブル3を介して接続した場合の動作について図2を参照して説明する。
【0037】
第1の端子T1にDC15V電力が重畳されないので、単極双投メカニカルリレーRY1のリレーコイルにDC15V電力が供給されず、単極双投メカニカルリレーRY1はアンプ8の入力端側の接点を選択する。一方、第2の端子T2に同軸ケーブル3を介して電源部4からDC15V電力が重畳されるので、単極双投メカニカルリレーRY2のリレーコイルにDC15V電力が供給され、単極双投メカニカルリレーRY2はアンプ8の出力端側の接点を選択する。
【0038】
したがって、第2の端子T2に同軸ケーブル3を介して電源部4から重畳されるDC15V電力がアンプ8の電源端子に供給され、そのDC15V電力によってアンプ8が駆動する。また、地上デジタル放送受信用アンテナ1から第1の端子T1に供給される地上デジタル放送受信信号(高周波信号)が、アンプ8によって増幅されたのち、第2の端子T2から出力される。すなわち、第1の端子T1が本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の入力端子となり、第2の端子T2が本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の出力端子となり、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2は正常に動作する。
【0039】
続いて、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の第2の端子T2と地上デジタル放送受信用アンテナ1の出力端子とを接続し、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の第1の端子T1と電源部4の入力端子T3とを同軸ケーブル3を介して接続した場合の動作について図3を参照して説明する。
【0040】
第1の端子T1に同軸ケーブル3を介して電源部4からDC15V電力が重畳されるので、単極双投メカニカルリレーRY1のリレーコイルにDC15V電力が供給され、単極双投メカニカルリレーRY1はアンプ8の出力端側の接点を選択する。一方、第2の端子T2にDC15V電力が重畳されないので、単極双投メカニカルリレーRY2のリレーコイルにDC15V電力が供給されず、単極双投メカニカルリレーRY2はアンプ8の入力端側の接点を選択する。
【0041】
したがって、第1の端子T1に同軸ケーブル3を介して電源部4から重畳されるDC15V電力がアンプ8の電源端子に供給され、そのDC15V電力によってアンプ8が駆動する。また、地上デジタル放送受信用アンテナ1から第2の端子T2に供給される地上デジタル放送受信信号(高周波信号)が、アンプ8によって増幅されたのち、第1の端子T1から出力される。すなわち、第2の端子T2が本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の入力端子となり、第1の端子T1が本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の出力端子となり、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2は正常に動作する。
【0042】
上述した説明から明らかな通り、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2は、第1の端子T1を入力端子、第2の端子T2を出力端子とした場合、または、第2の端子T2を入力端子、第1の端子T1を出力端子とした場合のいずれであっても、正常に動作する。
【0043】
本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2は、出力端子が第1の形状である地上デジタル放送受信用アンテナ1と、一方のコネクタが第1の形状と異なる第2の形状である同軸ケーブル3とともに使用されることを想定した場合、図4に示す外観正面図のように第1の端子T1と第2の端子T2とを互いに異なる形状にし、第1の端子T1を第1の形状の端子と接続可能な形状とし、第2の端子T2を第2の形状の端子と接続可能な形状とする設計が採用される。
【0044】
ここで、当該設計(図4参照)が採用された本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2について、出力端子が第2の形状である地上デジタル放送受信用アンテナ1と、一方のコネクタが第1の形状である同軸ケーブル3とともに使用することが可能であるかを検討する。第1の端子T1を出力端子とし第2の端子T2を入力端子とすることで接続が問題なく行え、さらに、第1の端子T1を出力端子とし第2の端子T2を入力端子とする場合であっても第1の端子T1を入力端子とし第2の端子T2を出力端子とする場合と同様に本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2は正常に動作する。したがって、出力端子が第2の形状である地上デジタル放送受信用アンテナ1と、一方のコネクタが第1の形状である同軸ケーブル3とともに使用する場合、変換コネクタ等を別途用意する必要がない。
【0045】
また、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2は、出力端子が第2の形状である地上デジタル放送受信用アンテナ1と、一方のコネクタが第2の形状である同軸ケーブル3とともに使用されることを想定した場合、図5に示す外観正面図のように第1の端子T1と第2の端子T2とを同一形状にし、第1の端子T1、第2の端子T2それぞれを第2の形状の端子と接続可能な形状とする設計が採用される。
【0046】
当該設計(図5参照)が採用された本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2を使用する場合、第1の端子T1を入力端子とし第2の端子T2を出力端子としてもよく、第1の端子T1を出力端子とし第2の端子T2を入力端子としてもよい。したがって、第1の端子T1と第2の端子T2との見分けが付きにくい一般ユーザーにとって、本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2の取り付けが容易になる。
【0047】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実行することができる。
【0048】
例えば、上述した実施形態では、本発明に係る電子機器(本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2)の出力端子に外部機器(電源部4)から電力が重畳され、その電力によって本発明に係る電子機器内部の電子回路(アンプ8)が駆動する構成であったが、入力端子に外部機器から電力が重畳され、その電力によって電子機器内部の電子回路が駆動する構成であってもよい。この場合、本発明に係る電子機器の入力端子に外部機器が接続され、入力信号に電力が重畳されたものが当該外部機器から本発明に係る電子機器の入力端子に供給されるようにする。そして、各切換手段(単極双極メカニカルリレーRY1及びRY2)の選択を、上述した実施形態と逆にすればよい。
【0049】
また、例えば、上述した実施形態では、本発明に係る電子機器(本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター2)の出力端子に外部機器(電源部4)からDC電力(DC15V電力)が重畳され、そのDC電力によって本発明に係る電子機器内部の電子回路(アンプ8)が駆動する構成であったが、本発明に係る電子機器の入力端子または出力端子に外部機器から重畳される電力はAC電力であってもよい。この場合、本発明に係る電子機器内部の電子回路をAC電力で駆動する回路とすればよい。
【符号の説明】
【0050】
1 地上デジタル放送受信用アンテナ
2 本発明の一実施形態に係る地上デジタル放送受信用ブースター
3、5 同軸ケーブル
4 電源部
6 デジタルハイビジョンテレビ
7 防水キャップ
8、11 アンプ
C1、C2、C11、C12 直流阻止用コンデンサ
D1、D2、D11 逆流防止用ダイオード
L1、L2、L11 高周波阻止用コイル
P1 電源プラグ
RY1、RY2 単極双投メカニカルリレー
T1 第1の端子
T2 第2の端子
T3、TIN 入力端子
T4、TOUT 出力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端子と、
第2の端子と、
電子回路と、
前記第1の端子に電力が重畳されていない場合に前記第1の端子と前記電子回路の入力端とを電気的に接続し、前記第1の端子に電力が重畳されている場合に前記第1の端子と前記電子回路の出力端とを電気的に接続する第1の切換手段と、
前記第2の端子に電力が重畳されている場合に前記第2の端子と前記電子回路の出力端とを電気的に接続し、前記第2の端子に電力が重畳されていない場合に前記第2の端子と前記電子回路の入力端とを電気的に接続する第2の切換手段とを備え、
前記電子回路が前記第1の端子又は前記第2の端子に重畳されている電力によって駆動することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
第1の端子と、
第2の端子と、
電子回路と、
前記第1の端子に電力が重畳されている場合に前記第1の端子と前記電子回路の入力端とを電気的に接続し、前記第1の端子に電力が重畳されていない場合に前記第1の端子と前記電子回路の出力端とを電気的に接続する第1の切換手段と、
前記第2の端子に電力が重畳されていない場合に前記第2の端子と前記電子回路の出力端とを電気的に接続し、前記第2の端子に電力が重畳されている場合に前記第2の端子と前記電子回路の入力端とを電気的に接続する第2の切換手段とを備え、
前記電子回路が前記第1の端子又は前記第2の端子に重畳されている電力によって駆動することを特徴とする電子機器。
【請求項3】
前記第1の端子と前記第2の端子とが互いに異なる形状である請求項1または請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第1の端子と前記第2の端子とが同一形状である請求項1または請求項2に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−181985(P2011−181985A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41252(P2010−41252)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000109668)DXアンテナ株式会社 (394)
【Fターム(参考)】