説明

電子装置用のアンテナ構造とその製造方法

【課題】タイヤ内で使用される電子装置の特性を最適化する。
【解決手段】電子装置は、トランスポンダと、トランスポンダと電気的に接続されたアンテナ32と、を有している。アンテナ32は、第1の材料からなるコア50と、コア50上に設けられ第2の材料からなるコーティング52と、を有している。第2の材料は第1の材料よりも高い導電率または第1の材料よりも低い透磁率の少なくとも一方を有している。また、コーティング52は所定厚さを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子装置に関し、電子装置用のアンテナ構造とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子装置及び電子システムは、様々な用途の中でもとりわけ、乗物に取り付けられたタイヤの空気圧を監視し、乗物の運転者にタイヤの空気圧に関する情報を提供するために用いられてきた。これらの電子装置及び電子システムは、動作温度などの、タイヤの他の物理的パラメータを監視することもできる。多くのシステムは、タイヤと外部の呼び掛け装置との間で無線通信を利用している。無線通信接続には1つまたは2つ以上のアンテナが必要である。タイヤの空気圧は、タイヤの空気キャビティ内に配置された電子装置を用いて監視することができる。電子装置は、受動型の共振回路を備えている場合もあり、監視されているタイヤの空気圧を反映した無線(RF)信号を離れた受信機に送信できる場合もある。電子装置には通常、製造、保管、流通、および使用時の識別と追跡のための情報を保持した固有の識別コードが組み込まれている。
【0003】
タイヤ内の電子装置は、RF信号の送受信に使用される1つまたは2つ以上のアンテナを有している。アンテナは、運転時にタイヤから受ける引張応力と曲げ応力とを吸収するように螺旋状に形成されることもある。螺旋形状は、タイヤ製造時の損傷防止に寄与することもある。ほとんどの従来のアンテナは、中実の鋼、銅、銅合金、アルミニウム、もしくは黄銅、または黄銅被覆ないし亜鉛被覆された鋼コアで形成されたコイル状のワイヤからなっている。後者の構造では、黄銅または亜鉛の被覆は引き抜き時に鋼線に施され、金型の潤滑剤として作用する。その結果、ばね状の鋼に被覆された亜鉛または黄銅の最終的な厚さは、アンテナの製造時に意図的に制御されることはない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のアンテナは意図している目的に対して効果的ではあったが、たとえばタイヤ内で使用される電子装置の特性を最適化するように、アンテナの構成を進歩させることが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施態様は、タイヤまたは他のタイプの物と共に使用可能な電子装置に関する。一実施態様では、電子装置は、トランスポンダと、トランスポンダと電気的に接続されたアンテナと、を有している。アンテナは、第1の材料からなるコアと、コア上に設けられ第2の材料からなるコーティングと、を有している。第2の材料は第1の材料よりも高い導電率または第1の材料よりも低い透磁率の少なくとも一方を有している。また、コーティングは所定厚さを有している。
【0006】
一実施態様では、コーティングは複数のマイクロ粒子、複数のナノ粒子、またはそれらの混合物を有していてもよい。他の態様では、第1の材料はポリマー樹脂または高機能材料であってもよい。アンテナの幾何学的形状は螺旋状に複数回巻かれたコイルであってもよいが、本発明はそれに限定されない。さらなる実施態様では、所定厚さはアンテナを流れる交流電流の表皮深さにほぼ等しくすることができる。電子装置はタイヤに取り付けられるように構成されていてもよい。特に、トランスポンダはタイヤサイドウォールに粘着されてもよく、タイヤ内に埋め込まれてもよく、タイヤ内の他の位置に取り付けられてもよい。
【0007】
本明細書に組み込まれその一部を構成する添付の図面は本発明の実施形態を示しており、上述した本発明の一般的な説明及び後述する実施形態の詳細な説明と共に、本発明の原理の説明に資するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1を参照すると、電子装置10は、タイヤ12の製造後または製造中にタイヤ12に取り付けられる。タイヤ12は乗物のホイールに取り付けられるようにされた環状リム14に物理的に取り付けられている。従来構成のリム14は、鋼などの適切な強度を持った金属からなっている。タイヤ12はさらに、トレッド16と、サイドウォール18と、サイドウォール18をトレッド16に接続するショルダ15と、を有している。サイドウォール18は、リム14の近傍のエイペックス20の位置で終端している。エイペックス20及びエイペックス20の内側にあるビード25は、タイヤ12のリム14への保持を助けている。タイヤ12はビード25によってリム14に固定され、ビード25はタイヤ12とリム14の間の空気キャビティ24を密封する役割も有している。エイペックス20はハンドリングのために下側ビード領域の剛性を高めており、比較的柔らかいサイドウォール18から比較的硬いビード25とリム14への遷移領域を形成している。
【0009】
一般に、タイヤ12は、ゴム、化学物質、繊維、鋼その他の材料から作られた、概ね回転体形状で通常は開いた円環体の、積層された機械要素からなっている。トレッド16は成形されたゴム要素であり、このゴム要素は、タイヤケーシングに接合されたときに、タイヤ12が標準空気圧で膨張し標準荷重を受ける際のタイヤ12の路面との接触部分を含んでいる。乗物のホイールに取り付けられると、タイヤ12はトレッド16によってトラクションを実現し、空気キャビティ24で乗物の荷重を支持する流体を収容する。タイヤ12は、ベルト、プライ、被覆、チェーファー、トーガード、内側ライナなどの追加の構成要素を有していてもよい。
【0010】
タイヤ12内における電子装置10の位置は、電子装置10の動作周波数や機能など、様々な設計パラメータに依存し得る。電子装置10は、様々な取り付け位置のうち、たとえば図1に示すように、接着剤でタイヤ12のサイドウォール18の内側表面22に取り付けることができ、また、タイヤ12のトレッドまたはエイペックスの近くに取り付けることができる。内側表面22は、サイドウォール18に取り付けられた内側ライナを有していてもよい。これらの取り付け位置は、たとえば、タイヤ12の空気キャビティ24内の空気圧を検出または計測するためにタイヤ12の空気キャビティ24との間で流体が連通するように配置しなければならない圧力センサを電子装置10が保持する場合には、好ましいであろう。あるいは、電子装置10は、タイヤ12の空気キャビティ24から隔離されるように、タイヤ12の材料内の適切な位置に埋め込んでもよい。
【0011】
電子装置10は、無線識別(RFID)トランスポンダなどのトランスポンダ34と、トランスポンダ34に電気的に接続されている1つまたは2つ以上のアンテナ32と、を有している。電子装置10は、アンテナ32が実質的にサイドウォール18の円周に沿って延びるような向きに向けられている。トランスポンダ34は、圧力、温度等のタイヤパラメータを検出する様々なセンサを含むことができる。
【0012】
トランスポンダ34は、集積回路と、集積回路に接続された記憶装置と、集積回路及び記憶装置を包囲する外部保護パッケージと、を有することができる。集積回路は、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブル集積回路、特定用途向け集積回路など、プログラムされた適切なアルゴリズムに従って作動するように構成可能なデータ処理装置を有することができる。記憶装置は、任意の適切なメモリ容量を備えた任意の一時メモリモジュールまたは永久メモリモジュールでよい。トランスポンダ34の集積回路と記憶装置は、外部保護パッケージの中に覆い隠されている。トランスポンダ34の集積回路は、タイヤ12が取り付けられる乗物に付属しているインタロゲータ、つまりリーダ38のトランシーバから無線通信接続36を通して伝えられる無線(RF)の呼び掛け信号を、トランスポンダ34が受信して応答できるようにするトランシーバを有している。トランスポンダ34のトランシーバとリーダ38は、トランスポンダ34とリーダ38との間でデータの送受信を実現する、当業者によく知られた任意の無線通信装置を有することができる。
【0013】
トランスポンダ34は受動型であってもよく、従って内部電源を一切必要としないようにすることができる。この場合、トランスポンダ34は、リーダ38のトランシーバからの信号によって電源を供給され、これによって、情報を要求されたときに各トランスポンダ34を作動させる。あるいは、トランスポンダ34は能動型であってもよく、従って電源を必要とするようにしてもよい。通常、トランスポンダ34は約1メートルの通信可能レンジを有しており、低周波帯(30〜300kHz)、高周波帯(3〜30MHz)、超高周波帯(300MHz〜3GHz)、マイクロ波帯(5.8GHz)その他の適切な周波数、またはこれらの周波数帯の任意の組み合わせで送信および/または受信を行うことができる。本発明の一実施態様では、トランスポンダ34は約915MHzの周波数で送信および/または受信を行うことができる。本発明の他の実施態様では、トランスポンダ34は約125kHzの周波数で送信および/または受信を行うことができる。
【0014】
トランスポンダ34は、リーダ38のトランシーバによって検索可能な固有の識別子などのデータを保存することができる。たとえば、在庫タイヤの各々のタイヤ12に、固有のシリアル番号と製造に関する他の固有の情報とを付してもよい。タイヤ12を自動車に取り付け、トランスポンダ34がリーダ38のすぐ近くに配置されると、RF信号のストリームを通して情報交換できるように無線通信接続が確立される。データは、当業者に理解される様々なコード形式で、無線通信接続36を通して保存及び交換が可能である。
【0015】
リーダ38は、データ及び情報の無線による非接触的な交換のために、トランスポンダ34に呼び掛け信号を送るようにされている。リーダ38は、トランスポンダ34から受信したデータ及び情報を記録し、またはデータ及び情報を用いて計算あるいは数学的および/または統計的演算を実行するように構成されることができる。リーダ38は、データ及び情報の一部またはすべてを、タイヤ12の状態を監視者に示すための自動車内のディスプレイなど、他の装置(不図示)に送信してもよい。
【0016】
図2を参照すると、実質的に互いに同一でもよい各アンテナ32は、個々の螺旋状のワイヤループあるいはワイヤの巻き42を複数個備えた送受信コイル40を有している。なお、図2では、図1と同じ参照番号は図1と同じ要素を示している。送受信コイル40の互いに隣接する巻き42同士は、ギャップによって隔てられている。アンテナ32のコイル40のワイヤは、絶縁された一体(solid)またはより線の導体でもよく、製造工程中に絶縁ゴムによって分離される一体またはより線の裸の導体からなっていてもよい。アンテナ32の送受信コイル40のワイヤの種類とループ数は、タイヤの予測される使用環境とリーダの必要通信距離との関数である。各アンテナ32の一方の端部にある接続部46は、トランスポンダ34の相補的な接続部または接続パッド(不図示)に電気的に接続されている。各アンテナ32の他方の端部は、トランスポンダ34から離れて配置されている。
【0017】
図3を参照すると、各アンテナ32のコイル40は、基材またはコア50と外皮コーティング52とからなっている。なお、図3では、図2と同じ参照番号は図1と同じ要素を示している。外皮コーティング52は、境界54に沿ってコア50の外表面と同じ範囲で広がり、環状の層としてコア50の半径方向外側に存在する層の形態である。外皮コーティング52の厚さは均一でもよいが、本発明はこれに限定されず、厚さは各アンテナ32の円周の周りで、または長さに沿って変化していてもよい。外皮コーティング52はコア50の外表面に薄層として粘着され、アンテナ32がほぼ最終的な幾何学的形状にされた後でコア50に取り付けられる。
【0018】
コア50は、鋼、アルミニウム、銅、銅合金等の金属のように、高い導電率を有する材料から形成することができる。あるいは、コア50は、ポリマー樹脂、プラスチック等の非金属や、ナイロン、ポリエステル等の高機能(engineered)材料のように、低い導電率によって特徴付けられる材料を有していてもよい。アンテナ32は、後者の高機能材料の高い柔軟性によって、走行中または製造中にタイヤ12から受ける引張応力及び曲げ応力の下で変形できるため、従来と異なる形状を採ることができる。これによって、図4に示す電子装置10′の実質的に直線状のアンテナ32′のような、従来とは異なるアンテナ形状の使用が容易に促進される。他の実施形態では、アンテナ32は、タイヤ12の回転軸を中心としてタイヤ12の円周の周りを延びる環状のリング形状であってもよい。
【0019】
コーティング52は、コア50の構成材料よりも高い導電率によって特徴付けられる任意の適切な導電性材料を有することができる。たとえば、コーティング52は、銅や黄銅のように、鋼線のコア50よりも著しく導電率が高い金属を有することができる。コーティング52を構成する導電性材料は、コア50を形成する材料よりも低い透磁率を有していてもよい。たとえば、コーティング52は、銅や黄銅等の金属のような、鋼などの金属から形成されたコア50よりも透磁率が著しく低い非磁性材料を有していてもよい。
【0020】
コア50にポリマー樹脂やプラスチックなどの非導電性材料を使用することで、射出成形プロセスなど、コア50の製造に用いられる様々なプロセスの使用が可能になる。これによって、アンテナ32をより複雑な幾何学的形状に形成することができる。プラスチックの例として、アクリルニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)があるが、これらに限定されない。
【0021】
コーティング52は、当業者には理解されるように、液体の前駆体が固体表面で化学変化を生じ固体層が残る、任意の従来の化学堆積法によってコア50に付着させることができる。液体の前駆体が固体物を取り囲むため、どの表面にもほぼ等方的に一様な(conformally)堆積が生じる。化学堆積法の例にはめっき、化学気相成長その他の堆積手法を含むが、これらに限定されない。たとえば、電気めっきはプラスチックを金属被覆する公知の手法である。被覆プロセスによって施されたコーティングには表面の欠陥が実質的にないが、黄銅や亜鉛が被覆された従来のワイヤには、引き抜き形成処理の結果、表面に欠陥が生じる。被覆プロセスを用いることで、コーティング52が施される前に、アンテナ32をほぼ最終的な幾何学形状に形成することができる。
【0022】
コーティング52の厚さは化学堆積プロセス中に正確に制御することができるため、所定厚さのコーティング材料をコア50上に堆積させることによって、アンテナ特性を最適化することができる。たとえば、コーティング52の厚さは、ワイヤを流れる交流電流の表皮深さを反映した一定の所定厚さに堆積中に選択可能である。特に、コーティング52の所定厚さは、表皮厚さと実質的に同等となるように選択することができる。ほとんどの化学堆積プロセスでは、層厚を数十ナノメートル以内で制御することができる。
【0023】
アンテナ32のコア50上に付着されたコーティング52は、コア50の製造の結果存在している黄銅または亜鉛のコーティングなど、コア50上の他の既存のコーティングの厚さを増加させるように働くこともある。アンテナ32はアンテナ特性の最適化に望ましい複雑な幾何学形状を有していてもよいが、その場合でも、コーティング52を付着させる被覆プロセスの柔軟性のため、コア50に付着される導体の厚さの制御が可能である。さらに、導電率などの1つ以上の特性が個々の層で異なる多層コーティング52をコア50に施してもよい。
【0024】
コーティング52は、未硬化の状態でコア50に付着させられその後硬化させられる金属のマイクロ粒子の合成物または金属のナノ粒子の合成物を有していてもよい。合成物は、粒子がコーティング52として付着しやすくするために用いられるマトリックス内に分散した、銀などの金属の粒子または他の導体の粒子を含んでいてもよい。化学堆積法と同様に、液状の合成物を付着させることによって一様なコーティング52が形成されやすくなる。そのような合成物とそのような合成物を付着させる方法は、例えば米国特許出願公開第2006/0189113号明細書に開示されている。金属の(ナノまたはマイクロ)粒子の導電率は、粒子が互いに接触するように構成することによって増加させることができる。ナノ粒子は、約1ミクロン未満の平均最大寸法を有している。マイクロ粒子は約10ミクロン未満で1ミクロンよりも大きい平均最大寸法を有している。一実施態様では、コーティング52内の粒子はマイクロ粒子とナノ粒子との混合物を有していてもよい。
【0025】
空気キャビティ24を備えたタイヤ12に関連して本発明を説明したが、本発明の電子装置10は他の物に付属していてもよい。たとえば、電子装置10は、空気入りでないタイヤまたはタイヤとは無関係の物に取り付けられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態の電子装置を保持しているタイヤの斜視図である。
【図2】図1の電子装置の斜視図である。
【図3】図2の3−3線に概ね沿った断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態の電子装置を保持しているタイヤの斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
10、10′ 電子装置
12 タイヤ
14 環状リム
15 ショルダ
16 トレッド
18 サイドウォール
20 エイペックス
22 内側表面
24 空気キャビティ
25 ビード
32、32′ アンテナ
34 トランスポンダ
36 無線通信接続
38 リーダ
40 送受信機コイル
42 巻き
46 接続部
50 コア
52 外皮コーティング
54 境界

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスポンダと、
前記トランスポンダと電気的に接続されたアンテナであって、第1の材料からなるコアと、前記コア上に設けられ第2の材料からなるコーティングと、を有し、前記第2の材料は前記第1の材料よりも高い導電率または前記第1の材料よりも低い透磁率の少なくとも一方を有し、前記コーティングは所定厚さを有するアンテナと、
を有する電子装置。
【請求項2】
前記コーティングは複数のマイクロ粒子、複数のナノ粒子、またはそれらの混合物を有している、請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記第2の材料は前記第1の材料よりも低い透磁率を有している、請求項1に記載の電子装置。
【請求項4】
前記第2の材料は前記第1の材料よりも高い導電率を有している、請求項1に記載の電子装置。
【請求項5】
前記第1の材料はポリマー樹脂または高機能材料である、請求項1に記載の電子装置。
【請求項6】
前記アンテナは螺旋状に複数回巻かれたコイルを有している、請求項1に記載の電子装置。
【請求項7】
前記所定厚さは前記アンテナを流れる交流電流の表皮深さにほぼ等しい、請求項1に記載の電子装置。
【請求項8】
タイヤと、
前記タイヤに取り付けられたトランスポンダと、前記トランスポンダと電気的に接続されたアンテナであって、第1の材料からなるコアと、前記コア上に設けられ第2の材料からなるコーティングと、を有し、前記第2の材料は前記第1の材料よりも高い導電率または前記第1の材料よりも低い透磁率の少なくとも一方を有し、前記コーティングは所定厚さを有するアンテナと、を有する電子装置と、
を有する、自動車搭載用の装置。
【請求項9】
前記コーティングは複数のマイクロ粒子、複数のナノ粒子、またはそれらの混合物を有している、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の材料は前記第1の材料よりも低い透磁率を有している、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記第2の材料は前記第1の材料よりも高い導電率を有している、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の材料はポリマー樹脂または高機能材料である、請求項8に記載の電子装置。
【請求項13】
前記アンテナは螺旋状に複数回巻かれたコイルを有している、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記タイヤはサイドウォールを有し、前記トランスポンダは前記サイドウォールに粘着されている、請求項8に記載の装置。
【請求項15】
前記タイヤは空気キャビティを有している、請求項8に記載の装置。
【請求項16】
前記トランスポンダは前記空気キャビティに連通して設けられている、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記所定厚さは前記アンテナを流れる交流電流の表皮深さにほぼ等しい、請求項8に記載の装置。
【請求項18】
電子装置と共に使用されるアンテナの製造方法であって、
第1の材料からなるコアを前記アンテナのほぼ最終的な幾何学的形状に形成するステップと、
前記アンテナの前記コアを、前記第1の材料よりも高い導電率または前記第1の材料よりも低い透磁率の少なくとも一方を備えた第2の材料からなり、所定厚さを有するコーティングで被覆するステップと、
を有する製造方法。
【請求項19】
前記コアを被覆するステップは、前記所定厚さのコーティングを付着させる化学堆積プロセスを行うことを含む、請求項18に記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−167448(P2008−167448A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−337429(P2007−337429)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(590002976)ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー (256)
【氏名又は名称原語表記】THE GOODYEAR TIRE & RUBBER COMPANY
【住所又は居所原語表記】1144 East Market Street,Akron,Ohio 44316−0001,U.S.A.
【Fターム(参考)】