説明

電子辞書装置およびプログラム

【課題】辞書情報や電子ブック/テキスト情報の任意の文字列について、簡易な説明情報のみを知りたい場合、あるいは当該簡易な説明情報からさらに詳細な説明情報を知りたい場合の何れの場合でも、ユーザ所望のジャンプ検索処理を操作性よく快適に実行する。
【解決手段】説明情報表示画面Gの中で、任意の検索文字列を指定表示Hさせて[早見へジャンプ]機能を実行させると、該検索文字列の文字種に応じて前回のジャンプ検索に伴い使用された辞書を対象に見出し語検索される。そして、検索見出し語に対応する早見情報(語義の主要部)が今回使用の辞書に対応する早見テーブルから読み出され早見ウインドウWhに表示される。さらに、早見ウインドウWhに表示された前記検索文字列に対応する早見情報の中で、詳細に知りたい語義を選択して指定表示Hさせると、指定表示Hさせた語義に対応するところの説明情報が同早見ウインドウWhに呼び出され表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジャンプ検索機能を備えた電子辞書装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から電子辞書装置は、所望の見出し語に対応する説明情報を辞書データから読み出し説明情報表示画面として表示したり、所望の電子ブックを読み出しブックビューア画面として表示したりする機能を有している。
【0003】
そして、前記説明情報表示画面やブックビューア画面において、任意の文字列を検索文字列として指定し、この検索文字列を、その場でユーザ選択される他の辞書データから見出し語検索してその説明情報を表示させることのできるジャンプ検索機能を搭載したものがある。
【0004】
従来のジャンプ検索機能を備えた電子辞書装置において、説明情報の表示画面上で指定された任意の検索文字列の文字種に応じて、見出し語検索可能な辞書の種類を予め識別し、この識別された辞書の中で前回の見出し語検索により使用した辞書をジャンプ先の辞書として検索処理する。これにより、ジャンプ先辞書の選択画面からユーザが日頃使用している所望の辞書を一々選択し直す必要無しに、当該所望の辞書にてジャンプ検索可能なものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、テキストの表示画面上で指定された任意の単語の訳等の関連情報を、予め決められた辞書データからその場で検索し、当該表示画面上でウインドウにより表示させる電子辞書装置も考えられている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−295626号公報
【特許文献2】特開平09−091293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の電子辞書装置では、説明情報の表示画面上あるいはテキストの表示画面上で指定された任意の文字列について、ユーザにより選択された辞書データ、あるいは指定の文字列の文字種に応じて前回の見出し語検索により使用された辞書データ、あるいは予め決められた辞書データにジャンプして検索することが可能である。
【0008】
しかしながら、一旦辞書検索された説明情報の表示画面上や電子ブックなどのテキストの表示画面上においてユーザが指定する任意の検索文字列については、取り敢えず詳細な説明情報は必要とせず、簡易な訳や意味だけを知りたい場合が殆どである。
【0009】
一方で、前記ユーザ指定の任意の検索文字列について簡易な説明情報のみを検索して表示したときでも、必要に応じて詳細な説明情報を知りたい場合もあり、何れの場合のジャンプ検索においても、より高い操作性の実現が望まれる。
【0010】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、簡易な説明情報のみを知りたい場合、あるいは当該簡易な説明情報からさらに詳細な説明情報を知りたい場合の何れの場合でも、ユーザ所望のジャンプ検索処理を操作性よく快適に実行することが可能になる電子辞書装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載の電子辞書装置は、見出し語と当該見出し語の説明情報とを対応付けて集録した検索可能文字種が異なる複数の辞書を記憶する辞書記憶手段と、この辞書記憶手段により記憶された各辞書の見出し語に対応する説明情報のうち各語義の主要部を読出し可能に記憶する語義主要部記憶手段と、前記辞書記憶手段により記憶された何れかの辞書の見出し語に対応する説明情報を表示部に表示させる説明情報表示手段と、この説明情報表示手段により表示された説明情報の中の任意の文字列をユーザ操作に応じて指定する文字列指定手段と、この文字列指定手段により指定された任意の文字列の文字種を判別する文字種判別手段と、この文字種判別手段により判別された文字種により検索可能な辞書から前記文字列指定手段により指定された任意の文字列に対応する見出し語を検索する見出し語検索手段と、この見出し語検索手段により検索された見出し語に対応する説明情報のうちの各語義の主要部のみを前記語義主要部記憶手段に従い読出し前記説明情報表示手段により表示部に表示された説明情報の中にウインドウにして表示させる語義主要部表示手段と、この語義主要部表示手段により表示された各語義の主要部のうち何れかの語義をユーザ操作に応じて指定する語義指定手段と、この語義語指定手段により指定された語義の説明情報を前記見出し語検索手段により検索された見出し語に対応する説明情報から読出し前記語義主要部表示手段により表示されたウインドウ内に表示させる語義情報表示手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の電子辞書装置は、前記請求項1に記載の電子辞書装置において、前記見出し語検索手段は、前記文字種判別手段により判別された文字種にアルファベットとかな漢字が混在する場合、漢字の文字種により検索可能な辞書から前記文字列指定手段により指定された任意の文字列に対応する見出し語を検索する、ことを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の電子辞書装置は、前記請求項1に記載の電子辞書装置において、前記見出し語検索手段は、前記文字種判別手段により判別された文字種にアルファベットとかな漢字が混在する場合、前記文字列指定手段により指定された任意の文字列のアルファベットの部分をかなに変更し、この変更後の文字列に対応する見出し語を漢字の文字種により検索可能な辞書から検索する、ことを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載のプログラムは、メモリと表示部とを備えた電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、見出し語と当該見出し語の説明情報とを対応付けて集録した検索可能文字種が異なる複数の辞書を前記メモリに記憶させる辞書記憶手段、この辞書記憶手段により記憶された各辞書の見出し語に対応する説明情報のうち各語義の主要部を前記メモリに読出し可能に記憶させる語義主要部記憶手段、前記辞書記憶手段により記憶された何れかの辞書の見出し語に対応する説明情報を前記表示部に表示させる説明情報表示手段、この説明情報表示手段により表示された説明情報の中の任意の文字列をユーザ操作に応じて指定する文字列指定手段、この文字列指定手段により指定された任意の文字列の文字種を判別する文字種判別手段、この文字種判別手段により判別された文字種により検索可能な辞書から前記文字列指定手段により指定された任意の文字列に対応する見出し語を検索する見出し語検索手段、この見出し語検索手段により検索された見出し語に対応する説明情報のうちの各語義の主要部のみを前記語義主要部記憶手段に従い読出し前記説明情報表示手段により前記表示部に表示された説明情報の中にウインドウにして表示させる語義主要部表示手段、この語義主要部表示手段により表示された各語義の主要部のうち何れかの語義をユーザ操作に応じて指定する語義指定手段、この語義語指定手段により指定された語義の説明情報を前記見出し語検索手段により検索された見出し語に対応する説明情報から読出し前記語義主要部表示手段により表示されたウインドウ内に表示させる語義情報表示手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡易な説明情報のみを知りたい場合、あるいは当該簡易な説明情報からさらに詳細な説明情報を知りたい場合の何れの場合でも、ユーザ所望のジャンプ検索処理を操作性よく快適に実行することが可能になる電子辞書装置およびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る電子辞書装置10の外観構成を示す正面図。
【図2】前記電子辞書装置10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】前記電子辞書装置10の日本語系辞書データベース22bにおける各日本語系辞書データの記憶状態を示す図。
【図4】前記電子辞書装置10のメモリ22に確保されたジャンプ先辞書テーブルメモリ22hの内容を示す図。
【図5】前記電子辞書装置10のメモリ22に確保された前回ジャンプ辞書メモリ22iの内容を示す図。
【図6】前記電子辞書装置10による情報表示処理を示すフローチャート(その1)。
【図7】前記電子辞書装置10による情報表示処理を示すフローチャート(その2)。
【図8】前記電子辞書装置10による情報表示処理を示すフローチャート(その3)。
【図9】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴う検索文字列の文字種判別処理を示すフローチャート。
【図10】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴う混在文字種対応の検索文字生成処理を示すフローチャート。
【図11】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その1)を示す図。
【図12】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その2)を示す図。
【図13】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その3)を示す図。
【図14】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その4)を示す図。
【図15】前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その5)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る電子辞書装置10の外観構成を示す正面図である。
【0019】
この電子辞書装置10は、以下に説明する電子辞書専用の携帯機器として構成されるか、辞書機能を備えたPDA(personal digital assistants)、PC(personal computer)、携帯電話、電子ブック、携帯ゲーム機等として構成される。
【0020】
この電子辞書装置10は、その本体ケース11と蓋体ケース12とがヒンジ部13を介して展開/閉塞可能な折り畳み型ケースを備えて構成される。この折り畳み型ケースを展開した本体ケース11の表面には、文字入力キー14a、辞書指定キー14b、[訳/決定]キー14c、[戻る/リスト]キー14d、カーソルキー14e、[ジャンプ]キー14f、スピーカ15などを備えたキー入力部(キーボード)14、および手書き入力部(サブ画面)16が備えられる。
【0021】
この手書き入力部(サブ画面)16は、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、キー入力部14の中央手前側において例えば256×64ドットのカラー液晶表示画面16dに透明タッチパネル16tを重ねて構成される。この手書き入力部(サブ画面)16の入力領域は、必要に応じて、手書き文字を入力するための手書き文字(漢字)入力領域や各種機能を指定するためのボタン入力領域、あるいは各入力領域が混在する領域に切り替えられる。
【0022】
そして、前記手書き入力部(サブ画面)16が手書き文字入力領域に切り替えられた状態での手書き入力に伴う軌跡はその液晶表示画面16dにエコーバックして表示される。
【0023】
また蓋体ケース12の表面には、そのほぼ全面を対象に例えば480×320ドットのバックライト付きのタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17が設けられる。このタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17も、前記手書き入力部(サブ画面)16と同様に、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、カラー液晶表示画面17dに透明タッチパネル17tを重ねて構成される。
【0024】
この電子辞書装置10は、ユーザ入力された任意の検索文字列に対応する見出し語とその説明情報を辞書データベースから検索する機能、前記説明情報の表示画面Gにてユーザがさらに知りたい文字列(単語)を青色で指定表示Hさせ、この指定表示Hされた文字列に対応する見出し語を当該指定の文字列の文字種に応じた辞書データから検索(ジャンプ検索)し、検索された見出し語に対応する説明情報の中の括弧内の情報などを省略した主要な情報(各語義の主要部)だけを早見ウインドウWhにして簡易に表示する機能などを有する。
【0025】
前記タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17に辞書検索された説明情報表示画面Gが表示されると、手書き入力部(サブ画面)16には、[早見]ボタンB1、[早見へジャンプ]ボタンB2、[詳細へジャンプ]ボタンB3、[他の辞書で調べる]ボタンB4、[単語帳登録]ボタンB5からなる機能メニューMが表示される。
【0026】
この機能メニューMにおいて、[早見へジャンプ]ボタンB2は、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた文字列に対応する見出し語を、当該文字列の文字種に応じた各辞書データのうちで前回使用された辞書データをジャンプ先の辞書にして検索し、検索された見出し語に対応する説明情報を前記早見ウインドウWhにして表示させる場合にタッチ操作される。
【0027】
また、[詳細へジャンプ]ボタンB3は、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた文字列に対応する見出し語を、当該文字列の文字種に応じた各辞書データをそれぞれジャンプ先の辞書にして検索し、ユーザ選択された辞書にて検索された見出し語に対応する詳細な説明情報を新たな説明情報表示画面Gにして表示させる場合にタッチ操作される。
【0028】
なお、この電子辞書装置10は、予め記憶されたブックデータやダウンロードされたテキストデータを、ブック/テキストビューワ画面としてタッチパネル式カラー表示部17に表示させることが可能である。
【0029】
そして、このブック/テキストビューワ画面が表示された場合にも、前記手書き入力部(サブ画面)16には機能メニューMが表示される。そして、前記[早見へジャンプ]ボタンB2を操作することにより、指定の文字列(H)に対応する見出し語の主要な説明情報だけを早見ウインドウWhにして表示させるジャンプ検索処理、前記[詳細へジャンプ]ボタンB3を操作することにより、指定の文字列(H)に対応する見出し語の詳細な説明情報を通常の説明情報表示画面Gにして表示させるジャンプ検索処理を実行可能である。
【0030】
図2は、前記電子辞書装置10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0031】
この電子辞書装置10は、各種の記憶媒体に記録されたプログラム、又は、伝送されたプログラムを読み込んで、その読み込んだプログラムによって動作が制御されるコンピュータによって構成され、その電子回路には、CPU(central processing unit)21が備えられる。
【0032】
CPU21は、メモリ(フラッシュROM)22内に予め記憶された装置制御プログラム、あるいはROMカードなどの外部記憶媒体23から記憶媒体読み書き部24を介して前記メモリ22に読み込まれた装置制御プログラム、あるいはインターネットN上のWebサーバ(この場合はプログラムサーバ)から通信制御部25を介して前記メモリ22に読み込まれた装置制御プログラムに応じて、回路各部の動作を制御する。
【0033】
前記メモリ22に記憶された装置制御プログラムは、キー入力部14、手書き入力部(サブ画面)16、タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17からのユーザ操作に応じた入力信号、あるいは通信制御部25を介して接続されるインターネットN上の各Webサーバとの通信信号、あるいは記憶媒体読み書き部24を介して外部接続されるEEPROM,RAM,ROMなどのメモリ・カード(記憶媒体)23との接続通信信号に応じて起動される。
【0034】
前記CPU21には、前記メモリ22、記憶媒体読み書き部24、通信制御部25、キー入力部14、手書き入力部(サブ画面)16、タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17などが接続される。
【0035】
メモリ22に記憶される装置制御プログラムとしては、当該電子辞書装置10の全体の動作を司るシステムプログラムや、通信制御部25を介してインターネットN上の各Webサーバや図示しないユーザPC(Personal Computer)などとデータ通信するための通信プログラムが記憶される。
【0036】
また、辞書情報やブック/テキストデータの表示だけでなく、検索文字列の入力に応じて見出し語を検索する見出し語検索処理、検索された見出し語に対応した説明情報(語義・訳語など)の読み出し表示処理、表示された説明情報やブック/テキストデータの中のユーザ任意の文字列を指定し当該指定の文字列をその文字種に応じた辞書にジャンプして検索するための早見ジャンプ検索処理や詳細ジャンプ検索処理など、同メモリ22内に記憶された辞書データベース22b〜22eやブック/テキストデータ22f,22gに基づく処理全般を制御するための各種情報表示制御プログラム22aが記憶される。
【0037】
前記辞書データベース22b〜22eとしては、日本語系辞書データベース22b、英語系辞書データベース22c、国語系辞書早見テーブル22d、英語系辞書早見テーブル22eが、予めあるいはダウンロードされて記憶される。
【0038】
日本語系辞書データベース22bには、かな/漢字の見出し語に対応付けて日本語の説明情報が記述された[国語辞書]、漢字の見出し語に対応付けて日本語の説明情報が記述された[漢和辞書]、かな/漢字/アルファベットの見出し語に対応付けて日本語の説明情報が記述された[百科事典]、かなの見出し語に対応付けて日本語の説明情報が記述された[カタカナ語辞書]などが記憶される。
【0039】
図3は、前記電子辞書装置10の日本語系辞書データベース22bにおける各日本語系辞書データの記憶状態を示す図である。
【0040】
この日本語系辞書データベース22bに記憶される各辞書データ(国語大辞書)22b1,(ブリ百科事典)22b2,…は、その見出し語が「読みの見出し語」と「表記の見出し語」とに分けられて記憶され、何れの形態の見出し語からも見出し語検索処理および検索された見出し語に対応する説明情報の読出し表示処理を実行することができる。
【0041】
この日本語系辞書データベース22bの国語大辞書22b1において、例えば「表記の見出し語:DNA virus」には「読みの見出し語:ディーエヌエーウイルス」が対応付けされ、またブリ百科事典22b2において、例えば「表記の見出し語:RNA ウイルス」には「読みの見出し語:アールエヌエーウイルス」が対応付けされる。
【0042】
このように日本語系辞書データベース22bでは、表記上の見出し語がアルファベットからなる見出し語あるいはアルファベットとカナからなる見出し語であっても、全てカナ読みの見出し語として検索可能である。
【0043】
英語系辞書データベース22cには、アルファベットの見出し語に対応付けて日本語の説明情報が記述された[英和辞書]、アルファベットの見出し語に対応付けて英語の説明情報が記述された[英英辞書]、かな/漢字の見出し語に対応付けて英語の説明情報が記述された[和英辞書]などが記憶される。
【0044】
国語系辞書早見テーブル22dには、前記国語系辞書データベース22bに記憶された各種の辞書データ22b1,22b2,…の見出し語に対応付けて、その説明情報のうちの語義の主要部だけが記憶される。
【0045】
例えば辞書データ(国語大辞書)22b1の見出し語「ウイルス」に対応する語義の主要部としては、「[1]ウイルス[virusラテン]、[2](1)遺伝情報を荷う核酸とそれを囲む蛋白殻から成る微粒子。[3](2)コンピューター・ウイルスのこと。」が記憶される。
【0046】
英語系辞書早見テーブル22eには、前記英語系辞書データベース22cに記憶された各種の辞書データ22c1,22c2,…の見出し語に対応付けて、その説明情報のうちの語義の主要部だけが記憶される。
【0047】
例えば辞書データ(英和辞書)22c1の見出し語「DNA」に対応する語義の主要部としては、「[1]DNA(deoxyribonucleic acid)、[2][遺伝]デオキシリボ核酸」が記憶される。
【0048】
なお、前記国語系辞書早見テーブル22dに記憶された各国語系辞書データ22b1,22b2,…の見出し語に対応する語義の主要部は、当該早見テーブル22dとして独立して記憶するのではなく、各国語系辞書データ22b1,22b2,…の説明情報の中からフラグの設定により読み出すようにしてもよい。
【0049】
同様に、前記英語系辞書早見テーブル22eに記憶された各英語系辞書データ22c1,22c2,…の見出し語に対応する語義の主要部は、当該早見テーブル22eとして独立して記憶するのではなく、各英語系辞書データ22c1,22c2,…の説明情報の中からフラグの設定により読み出すようにしてもよい。
【0050】
ブックデータ22fとしては、英語や日本語で記述された[英語演説集][世界文学集][日本文学集]などが記憶される。
【0051】
テキストデータ22gとしては、種々のテキストデータA,B,…がダウンロードされて記憶される。
【0052】
また、前記メモリ22には、ジャンプ先辞書テーブルメモリ22h、前回ジャンプ辞書メモリ22i、ジャンプモードメモリ22j、ワークエリア22kが確保される。
【0053】
図4は、前記電子辞書装置10のメモリ22に確保されたジャンプ先辞書テーブルメモリ22hの内容を示す図である。
【0054】
ジャンプ先辞書テーブルメモリ22hには、前記辞書データベース22b,22cに記憶された各辞書のそれぞれに対応付けて、当該辞書により見出し語検索可能な文字種が記憶される。
【0055】
このジャンプ先辞書テーブルメモリ22hに記憶されたテーブルデータに基づき、説明情報表示画面Gやブック/テキストビューア画面にて指定表示Hさせた検索対象文字列の文字種に応じて見出し語検索可能なジャンプ先辞書を識別する。
【0056】
図5は、前記電子辞書装置10のメモリ22に確保された前回ジャンプ辞書メモリ22iの内容を示す図である。
【0057】
前回ジャンプ辞書メモリ22iには、ジャンプ検索モードにおいてジャンプ先辞書として使用された辞書の辞書名が、検索対象文字列の文字種毎にジャンプ検索処理の都度、更新されて記憶される。
【0058】
この前回ジャンプ辞書メモリ22iに記憶された各文字種毎の辞書名に基づき、新たなジャンプ検索モードにおいて指定表示Hさせた検索対象文字列の文字種に対応して前回使用されたジャンプ先辞書を識別する。
【0059】
ジャンプモードメモリ22jには、前記ジャンプ検索モードの起動状態にて手書き入力部(サブ画面)16に表示させた機能メニューMの[早見へジャンプ]ボタンB2や[詳細へジャンプ]ボタンB3に応じて選択されたジャンプ検索モードの種類が記憶される。
【0060】
次に、前記構成による電子辞書装置10のジャンプ検索を伴う情報表示機能について説明する。
【0061】
図6は、前記電子辞書装置10による情報表示処理を示すフローチャート(その1)である。
【0062】
図7は、前記電子辞書装置10による情報表示処理を示すフローチャート(その2)である。
【0063】
図8は、前記電子辞書装置10による情報表示処理を示すフローチャート(その3)である。
【0064】
図9は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴う検索文字列の文字種判別処理を示すフローチャートである。
【0065】
図10は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴う混在文字種対応の検索文字生成処理を示すフローチャートである。
【0066】
図11は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その1)を示す図である。
【0067】
図12は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その2)を示す図である。
【0068】
図13は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その3)を示す図である。
【0069】
図14は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その4)を示す図である。
【0070】
図15は、前記電子辞書装置10の情報表示処理に伴うタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17および手書き入力部(サブ画面)16の表示動作(その5)を示す図である。
【0071】
[辞書検索モードからのジャンプ辞書検索]
辞書指定キー14bの押下によりユーザ所望の辞書が指定されると(ステップS1(Yes))、通常の辞書検索モードにセットされ(ステップS2)、辞書データベース22b〜22eの中の指定の辞書が起動されると共に、検索文字列の入力画面がタッチパネル式カラー表示部17に表示される(ステップS3)。
【0072】
この検索文字列の入力画面において、文字入力キー14aの押下によりユーザ所望の検索文字列が入力されて表示されると(ステップS4)、この入力された検索文字列と前方一致する見出し語が前記指定の辞書から検索され、検索された見出し語が一覧にしてタッチパネル式カラー表示部17に表示される(ステップS5)。
【0073】
すると、前記一覧表示された検索見出し語のうちユーザ操作などにより指定表示Hされた見出し語の説明情報が前記指定の辞書から読み出され、タッチパネル式カラー表示部17にプレビュー表示される(ステップS6)。
【0074】
そして、ユーザによるカーソルの移動操作に応じて所望の検索見出し語が選択され、[訳/決定]キー14cが押下されると(ステップS7)、当該選択された見出し語に対応して前記指定の辞書から読み出された説明情報が、タッチパネル式カラー表示部17の全画面に展開されてなる説明情報表示画面Gとして表示される(ステップS8)。
【0075】
前記ステップS1〜S8の辞書検索処理に従い、例えば図11(A)に示すように、日本語系辞書データベース22bとして記憶されている[国語大辞書]から検索された見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面Gがタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17に表示されると、手書き入力部(サブ画面)16に対して[早見]ボタンB1、[早見へジャンプ]ボタンB2、[詳細へジャンプ]ボタンB3、[他の辞書で調べる]ボタンB4、[単語帳登録]ボタンB5からなる機能メニューMが表示される(ステップS9)。
【0076】
この機能メニューMの初期表示状態では、[早見へジャンプ]ボタンB2がデフォルトで指定表示Hされる。
【0077】
ここで、前記説明情報表示画面Gの中の任意の文字列について同文字列の文字種に応じた辞書へジャンプして検索するために、[ジャンプ]キー14fが押下され(ステップS10(Yes))、検索対象の文字列「DNA」がペンPによりタッチされると、同文字列「DNA」が青色で指定表示Hされる(ステップS11)。
【0078】
そして、図11(B)に示すように、前記手書き入力部(サブ画面)16に表示された機能メニューMの[早見へジャンプ]ボタンB2が指定表示Hされた状態で、[訳/決定]キー14cが押下されるか、または前記説明情報表示画面Gの中で指定表示Hされた検索対象の文字列「DNA」がペンPによりタッチされると(ステップS12,S15(Yes))、ジャンプモードメモリ22jに記憶された現在のジャンプ検索モードの種類[早見へジャンプ]が判断され(ステップS16,S17(Yes))、図9における検索文字列の文字種判別処理へ移行される(ステップSA)。
【0079】
一方、前記機能メニューMの[早見へジャンプ]ボタンB2がペンタッチされることにより、ジャンプ検索の機能[早見へジャンプ]が選択されると(ステップS12,S13(Yes))、ジャンプモードメモリ22jにジャンプ検索モードの種類[早見へジャンプ]が記憶され、前記[早見へジャンプ]ボタンB2が指定表示Hされる(ステップS14)。
【0080】
そして、図9における検索文字列の文字種判別処理へ移行される(ステップSA)。
【0081】
この検索文字列の文字種判別処理では、先ず、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「DNA」の文字種が判別され(ステップA1)、アルファベットとかな漢字が混在するか否か判断される(ステップA2)。
【0082】
前記検索文字列の文字種にアルファベットとかな漢字が混在すると判断された場合には(ステップA2(Yes))、当該検索文字列の文字種は“漢字”として記憶される(ステップA3)。
【0083】
また、前記検索文字列の文字種にアルファベットとかな漢字が混在しないと判断された場合には(ステップA2(No))、前記ステップA1にて判別された文字種がそのまま当該検索文字列の文字種として記憶される(ステップA4)。
【0084】
ここでは、前記検索文字列「DNA」の文字種はそのまま“アルファベット”として記憶される(ステップA1,A2→A4)。
【0085】
すると次に、図10における混在文字種対応の検索文字生成処理へ移行される(ステップSB)。
【0086】
この混在文字種対応の検索文字生成処理でも、先ず、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「DNA」の文字種が判別され(ステップB1)、アルファベットとかな漢字が混在するか否か判断される(ステップB2)。
【0087】
そして、前記検索文字列の文字種にアルファベットとかな漢字が混在すると判断された場合にだけ(ステップB2(Yes))、当該検索文字列のアルファベットの部分が日本語の読みに変更され、全て日本語の読みである混在文字種対応の検索文字が生成されてワークエリア22kに保存される(ステップB3)。
【0088】
例えばジャンプ対象の検索文字列が「DNAウイルス」でその文字種にアルファベットとかな漢字とが混在する場合、全て日本語の読みである混在文字種対応の検索文字「ディーエヌエーウイルス」が生成されてワークエリア22kに保存される。
【0089】
ここでは、前記検索文字列「DNA」の文字種は“アルファベット”だけで混在しないので(ステップB1,B2(No))、混在文字種対応の検索文字は生成されない。
【0090】
すると、前記検索文字列「DNA」の文字種“アルファベット”に対応して、前回ジャンプ辞書メモリ22i(図5参照)に記憶されている前回のジャンプ先辞書[英和辞書]が検知され、今回のジャンプ先辞書に設定される(ステップS18)。
【0091】
そして、前記検索文字列「DNA」の文字種“アルファベット”に応じて設定された今回のジャンプ先辞書[英和辞書]に、当該検索文字列「DNA」と前方一致する見出し語があるか否か判断される(ステップS19(Yes))。
【0092】
ここで、今回のジャンプ先辞書[英和辞書]に、前記検索文字列「DNA」と前方一致する見出し語があると判断されると(ステップS19(Yes))、その先頭の見出し語「DNA」の説明情報に対応する早見情報(語義の主要部)が、英語系辞書早見テーブル22eから読み出される(ステップS20)。
【0093】
すると、今回のジャンプ先辞書[英和辞書]の辞書名[英和]と当該辞書から読み出された早見情報「[1]DNA(deoxyribonucleic acid)、[2][遺伝]デオキシリボ核酸」が、前記説明情報表示画面G上で開いた早見ウインドウWhにより表示される(ステップS24)。
【0094】
この早見ウインドウWhの右端には、ウインドウ内の表示情報をスクロールさせるための[スクロール]ボタンR、前記見出し語検索された次候補の見出し語に対応する早見情報を読み出して表示させるための[別候補]ボタンN、早見ウインドウWhを閉じるための[閉じる]ボタンEが表示される。
【0095】
ここで、前記早見ウインドウWhの[別候補]ボタンNがタッチされた場合は(ステップS25(Yes))、前記ステップS19,S20にて前方一致で見出し語検索された次候補の見出し語に対応する早見情報が前記英語系辞書早見テーブル22eから読み出され、前記早見ウインドウWhに書き替えられて表示される(ステップS26)。
【0096】
一方、前記図11(B)で示すように表示された検索文字列「DNA」に対応する早見ウインドウWhにおいて、図11(C)に示すように、例えば2番目の語義「[2][遺伝]デオキシリボ核酸」の行が、ペンPによりタッチされるか、またはカーソルキー14eの操作により選択されると(ステップS27(Yes))、当該選択された2番目の語義がテキスト検索対象として指定表示Hされる(ステップS28)。
【0097】
ここで、図11(D)に示すように、[訳/決定]キー14cが押下されるか、またはペンPにより前記指定表示Hされた2番目の語義「[2][遺伝]デオキシリボ核酸」の行がタッチされるか、または機能メニューMの[早見へジャンプ]ボタンB2がタッチされると(ステップS29(Yes))、前記検索された見出し語「DNA」に対応する説明情報が前記ジャンプ先辞書[英和辞書]から読み出される(ステップS30)。
【0098】
そして、前記見出し語「DNA」に対応して読み出された説明情報のうち、前記ステップS27,S28にて指定表示Hされた2番目の語義「[2][遺伝]デオキシリボ核酸」に対応する部分の説明情報が抽出され、前記早見ウインドウWhに書き替えられて表示される(ステップS31)。
【0099】
なお、この早見ウインドウWhに表示された説明情報は、カーソルキー[↑][↓]14cの操作によりスクロールさせて表示させることができる。
【0100】
次に、前記図11(D)で示したように、[国語大辞書]の見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面G上に、当該説明情報の中で指定表示Hさせたジャンプ検索対象の文字列「DNA」に応じた[英和辞書]による早見ウインドウWhが表示された状態で、図12(E)に示すように、[戻る/リスト]キー14dが押下されると(ステップS32(Yes))、前記見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面Gの表示状態に戻る。
【0101】
この[国語大辞書]の見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面Gの表示状態において、語義を知りたい任意の検索文字列「ウイルス」が矢印xに示すようにペンPによりなぞられると、当該なぞられた検索文字列「ウイルス」が指定表示Hされる(ステップS11)。
【0102】
そして、図12(F)に示すように、前記手書き入力部(サブ画面)16に表示された機能メニューMの[早見へジャンプ]ボタンB2が指定表示Hされた状態で、[訳/決定]キー14cが押下されるか、または前記説明情報表示画面Gの中で指定表示Hされた検索対象の文字列「ウイルス」がペンPによりタッチされると(ステップS12,S15(Yes))、ジャンプモードメモリ22jに記憶された現在のジャンプ検索モードの種類[早見へジャンプ]が判断され(ステップS16,S17(Yes))、図9における検索文字列の文字種判別処理へ移行される(ステップSA)。
【0103】
この検索文字列の文字種判別処理では、先ず、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「ウイルス」の文字種“かな”が判別される(ステップA1)。
【0104】
そして、前記検索文字列「ウイルス」の文字種にアルファベットとかな漢字が混在しないと判断され(ステップA2(No))、前記ステップA1にて判別された文字種がそのまま“かな”として記憶される(ステップA2→A4)。
【0105】
すると次に、図10における混在文字種対応の検索文字生成処理へ移行される(ステップSB)。
【0106】
この混在文字種対応の検索文字生成処理では、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「ウイルス」の文字種“かな”が判別され(ステップB1)、アルファベットとかな漢字が混在しないと判断される(ステップB2(No))。
【0107】
すると、前記検索文字列「ウイルス」の文字種“かな”に対応して、前回ジャンプ辞書メモリ22iに記憶されている前回のジャンプ先辞書(この場合は[国語大辞書])が検知され、今回のジャンプ先辞書に設定される(ステップS18)。
【0108】
そして、前記検索文字列「ウイルス」の文字種“かな”に応じて設定された今回のジャンプ先辞書[国語大辞書]に、当該検索文字列「ウイルス」と前方一致する見出し語があるか否か判断される(ステップS19(Yes))。
【0109】
ここで、今回のジャンプ先辞書[国語大辞書]に、前記検索文字列「ウイルス」と前方一致する見出し語があると判断されると(ステップS19(Yes))、その先頭の見出し語「ウイルス」の説明情報に対応する早見情報(語義の主要部)が、国語系辞書早見テーブル22dから読み出される(ステップS20)。
【0110】
すると、今回のジャンプ先辞書[国語大辞書]の辞書名[国語大]と当該辞書から読み出された早見情報「[1]ウイルス[virusラテン]、[2](1)遺伝情報を荷う核酸とそれを囲む蛋白殻から成る微粒子。[3](2)コンピューター・ウイルスのこと。」が、前記説明情報表示画面G上で開いた早見ウインドウWhにより表示される(ステップS24)。
【0111】
ここで、前記図12(F)で示すように表示された検索文字列「ウイルス」に対応する早見ウインドウWhにおいて、図12(G)に示すように、例えば2番目の語義「[2](1)遺伝情報を荷う核酸とそれを囲む蛋白殻から成る微粒子。」の行が、ペンPによりタッチされるか、またはカーソルキー14eの操作により選択されると(ステップS27(Yes))、当該選択された2番目の語義がテキスト検索対象として指定表示Hされる(ステップS28)。
【0112】
ここで、図12(H)に示すように、[訳/決定]キー14cが押下されるか、またはペンPにより前記指定表示Hされた2番目の語義「[2](1)遺伝情報を荷う核酸とそれを囲む蛋白殻から成る微粒子。」の行がタッチされるか、または機能メニューMの[早見へジャンプ]ボタンB2がタッチされると(ステップS29(Yes))、前記検索された見出し語「ウイルス」に対応する説明情報が前記ジャンプ先辞書[国語大辞書]から読み出される(ステップS30)。
【0113】
そして、前記見出し語「ウイルス」に対応して読み出された説明情報のうち、前記ステップS27,S28にて指定表示Hされた2番目の語義「[2](1)遺伝情報を荷う核酸とそれを囲む蛋白殻から成る微粒子。」に対応する部分の説明情報が抽出され、前記早見ウインドウWhに書き替えられて表示される(ステップS31)。
【0114】
このように、説明情報表示画面Gに表示された説明情報の中で、任意の検索文字列を指定表示Hさせて[早見へジャンプ]機能を実行させると、当該検索文字列の文字種に応じて前回のジャンプ検索に伴い使用された辞書を対象に見出し語検索される。そして、検索された見出し語に対応する早見情報が今回使用の辞書に対応する早見テーブルから読み出され早見ウインドウWhに表示されるので、説明情報表示画面G上で指定表示Hさせた任意の検索文字列に対応する語義の主要部だけをその場で容易に早見して確認することができる。
【0115】
さらに、前記早見ウインドウWhに表示された前記検索文字列に対応する早見情報の中で、詳細に知りたい語義を選択して指定表示Hさせると、当該指定表示Hさせた語義に対応するところの説明情報が同早見ウインドウWhに呼び出されて表示されるので、前記早見確認だけでなく、詳細な内容を知りたい場合でもその場で容易に確認することができる。
【0116】
次に、前記図12(H)で示したように、[国語大辞書]の見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面G上に、当該説明情報の中で指定表示Hさせたジャンプ検索対象の文字列「ウイルス」に応じた[国語大辞書]による早見ウインドウWhが表示された状態で、図13(I)に示すように、[戻る/リスト]キー14dが押下されると(ステップS32(Yes))、前記見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面Gの表示状態に戻る。
【0117】
この[国語大辞書]の見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面Gの表示状態において、語義を知りたい任意の検索文字列「ウイルス」が指定表示Hされ(ステップS11)、手書き入力部(サブ画面)16に表示された機能メニューMの[詳細へジャンプ]ボタンB3がペンPによりタッチされると(ステップS12,S33(Yes))、ジャンプモードメモリ22jにジャンプ検索モードの種類[詳細へジャンプ]が記憶され、前記[詳細へジャンプ]ボタンB3が指定表示Hされる(ステップS34)。
【0118】
そして、図9における検索文字列の文字種判別処理へ移行される(ステップSA)。
【0119】
この検索文字列の文字種判別処理では、先ず、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「ウイルス」の文字種“かな”が判別される(ステップA1)。
【0120】
そして、前記検索文字列「ウイルス」の文字種にアルファベットとかな漢字が混在しないと判断され(ステップA2(No))、前記ステップA1にて判別された文字種がそのまま“かな”として記憶される(ステップA2→A4)。
【0121】
すると次に、図10における混在文字種対応の検索文字生成処理へ移行される(ステップSB)。
【0122】
この混在文字種対応の検索文字生成処理では、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「ウイルス」の文字種“かな”が判別され(ステップB1)、アルファベットとかな漢字が混在しないと判断される(ステップB2(No))。
【0123】
すると、ジャンプ先辞書テーブルメモリ22hに記憶されているテーブルデータ(図4参照)に基づき、前記判別された検索文字列「ウイルス」の文字種“かな”に対応する検索可能辞書の一覧[国語大辞書][和英辞書][カタカナ語辞書][百科事典]が読み出される(ステップS35)。
【0124】
そして、前記ジャンプ先辞書テーブル(22h)から読み出された各検索可能辞書[国語大辞書][和英辞書][カタカナ語辞書][百科事典]から、前記検索文字列「ウイルス」に対応する各見出し語が検索されて読み出され、前記説明情報表示画面G上に開いたジャンプ先辞書一覧ウインドウWjに各辞書名と共に一覧表示される(ステップS36)。
【0125】
この際、前回ジャンプ辞書メモリ22i(図5参照)に記憶されている該当の文字種“かな”に対応した前回のジャンプ先辞書にて、前記検索文字列「ウイルス」に対応する見出し語が検索されている場合には(ステップS37(Yes))、当該前回のジャンプ先辞書[国語大辞書]に対応するところの見出し語「ウイルス[virus]」の欄が指定表示Hされる(ステップS38)。
【0126】
なお、前回ジャンプ辞書メモリ22i(図5参照)に記憶されている該当の文字種に対応した前回のジャンプ先辞書にて、検索文字列に対応する見出し語が検索されてない場合には(ステップS37(No))、ジャンプ先辞書一覧ウインドウWjの先頭のジャンプ先辞書に対応するところの見出し語の欄が指定表示Hされる(ステップS39)。
【0127】
そして、前記ジャンプ先辞書一覧ウインドウWjにおいて、図13(J)に示すように、ユーザ操作に応じて所望のジャンプ先辞書およびその見出し語[[4]ブリ百科:ウイルス]が選択されて[訳/決定]キー14cが押下されると(ステップS40)、当該選択された辞書名[ブリ百科事典]が前回ジャンプ辞書メモリ22i(図5参照)における前記検索文字列「ウイルス」の判別文字種“かな”に対応付けられて記憶される(ステップS41)。
【0128】
すると、図13(K)に示すように、前記選択されたジャンプ先辞書[ブリ百科事典]から検索された見出し語「ウイルス」に対応する詳細な説明情報が読み出され、タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17の全画面に展開されてなる説明情報表示画面Gとして表示される(ステップS42)。
【0129】
このように、タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17に表示された説明情報表示画面G内の所望の検索文字列について、機能メニューMにおける[詳細へジャンプ]ボタンB3を指定すると、同検索文字列の文字種に応じたジャンプ先辞書の一覧ウインドウWjに従いユーザが選択した辞書から当該検索文字列と一致する見出し語の詳細な説明情報が読み出され、新たな説明情報表示画面Gとして表示される。このため、辞書検索されて表示された説明情報表示画面G中の任意の語句の詳細な意味内容を、ユーザ所望の辞書から検索して知りたい場合など、非常に操作性よく快適にジャンプ辞書検索を行うことができる。
【0130】
次に、前記ジャンプ先辞書[ブリ百科事典]の見出し語「ウイルス」に対応する説明情報表示画面Gの表示状態において、図13(L)に示すように、カーソルキー[↓]14eの押下により当該画面G内の説明情報をスクロールさせて表示させる。
【0131】
ここで、スクロール表示された説明情報の中で、語義を簡単に調べたい文字列が登場した場合に、[ジャンプ]キー14fが押下され(ステップS10(Yes))、検索対象の文字列「DNAウイルス」が矢印xに示すようにペンPによりなぞられると、同文字列「DNAウイルス」が青色で指定表示Hされる(ステップS11)。
【0132】
そして、図14(M)に示すように、手書き入力部(サブ画面)16に表示させた機能メニューMの[早見へジャンプ]ボタンB2がペンタッチされることにより、ジャンプ検索の機能[早見へジャンプ]が選択されると(ステップS12,S13(Yes))、ジャンプモードメモリ22jにジャンプ検索モードの種類[早見へジャンプ]が記憶され、前記[早見へジャンプ]ボタンB2が指定表示Hされる(ステップS14)。
【0133】
そして、図9における検索文字列の文字種判別処理へ移行される(ステップSA)。
【0134】
この検索文字列の文字種判別処理では、先ず、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「DNAウイルス」の文字種“アルファベット”と“かな”が判別される(ステップA1)。
【0135】
すると、前記検索文字列「DNAウイルス」の文字種にアルファベットとかな漢字が混在すると判断され(ステップA2(Yes))、その文字種が“漢字”として記憶される(ステップA2→A3)。
【0136】
すると次に、図10における混在文字種対応の検索文字生成処理へ移行される(ステップSB)。
【0137】
この混在文字種対応の検索文字生成処理では、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「DNAウイルス」の文字種“アルファベット”と“かな”が判別され(ステップB1)、アルファベットとかな漢字が混在すると判断される(ステップB2(Yes))。
【0138】
すると、前記検索文字列「DNAウイルス」の“アルファベット”と文字種判別された部分「DNA」が、日本語の読み「ディーエヌエー」に変更され、混在文字種対応の検索文字列「ディーエヌエーウイルス」が生成される。そして、この混在文字種対応の検索文字列「ディーエヌエーウイルス」がワークエリア22kに保存される(ステップB3)。
【0139】
すると、前記混在文字種対応の検索文字列「ディーエヌエーウイルス」の文字種“漢字”に対応して、前回ジャンプ辞書メモリ22iに記憶されている前回のジャンプ先辞書[ブリ百科事典]が検知され、今回のジャンプ先辞書に設定される(ステップS18)。
【0140】
そして、前記混在文字種対応の検索文字列「ディーエヌエーウイルス」の文字種“漢字”に応じて設定された今回のジャンプ先辞書[ブリ百科事典]に、当該検索文字列「ディーエヌエーウイルス」と前方一致する見出し語があるか否か判断される(ステップS19(Yes))。
【0141】
ここで、今回のジャンプ先辞書[ブリ百科事典]に、前記混在文字種対応の検索文字列「ディーエヌエーウイルス」と前方一致する見出し語がないと判断されると(ステップS19(No))、前記説明情報表示画面G上に開いた早見ウインドウWhに対して、その辞書名[ブリ百科]および検索文字列「DNAウイルス」と共に、一致する見出し語が検索されないこと、および混在文字種対応検索文字列「ディーエヌエーウイルス」としての文字種“漢字”に応じた他の辞書で検索開始する旨のメッセージ「見つかりません。他の辞書を検索します。」が表示される(ステップS21)。
【0142】
そして、前記混在文字種対応検索文字列「ディーエヌエーウイルス」としての文字種“漢字”に応じた他の辞書のうち、[国語大辞書]から当該検索文字列「ディーエヌエーウイルス」と一致する見出し語が検索されたと判断されると(ステップS22(Yes))、この[国語大辞書]が今回のジャンプ先辞書に設定されると共に、前回ジャンプ辞書メモリ22i(図5参照)における文字種“漢字”に対応付けられて記憶される(ステップS23)。
【0143】
そして、前記[国語大辞書]から検索された先頭の見出し語「ディーエヌエーウイルス」の説明情報に対応する早見情報(語義の主要部)が、国語系辞書早見テーブル22dから読み出される(ステップS20)。
【0144】
すると、図14(N)に示すように、今回のジャンプ先辞書[国語大辞書]の辞書名[国語大]と当該国語系の辞書早見テーブル22dから読み出された早見情報「[1]ディーエヌエーウイルス[DNAウイルス]、[2]DNAを持つウイルス。…」が、前記説明情報表示画面G上で開いた早見ウインドウWhに表示される(ステップS24)。
【0145】
このように、説明情報表示画面Gに表示された説明情報の中で、アルファベットとかな漢字が混在した任意の検索文字列「DNAウイルス」を指定表示Hさせて[早見へジャンプ]機能を実行させると、当該検索文字列「DNAウイルス」のアルファベットの部分を日本語に変更した混在文字種対応の検索文字列「ディーエヌエーウイルス」が生成されると共に、その文字種が“漢字”として記憶され、同文字種“漢字”に応じた辞書を対象に見出し語検索される。そして、検索された見出し語に対応する早見情報が今回使用の辞書に対応する早見テーブルから読み出され早見ウインドウWhに表示される。よって、説明情報表示画面G上で指定表示Hさせた任意の検索文字列が、アルファベットとかな漢字の文字種が混在する文字列であっても、その文字列に対応する語義の主要部だけをその場で容易に早見して確認することができる。
【0146】
近年、「Jリーグ」や「DNA鑑定」など、アルファベットとかな漢字が混在した用語が増加している。このような用語を通常の辞書検索モードにおいて検索する場合、アルファベットの部分を日本語読みで入力して見出し語検索することが可能であるが、従来、ジャンプ検索モードで検索する場合は検索不可能であった。本実施形態の情報表示機能によれば、ジャンプ検索モードであっても、前記アルファベットとかな漢字が混在した用語を検索文字列として指定表示Hさせ、容易に見出し語検索することが可能になる。
【0147】
次に、前記図14(N)で示したように、[ブリ百科事典]の見出し語「ウイルス」に対応する説明情報表示画面G上に、当該説明情報の中で指定表示Hさせたジャンプ検索対象の文字列「DNAウイルス」(ディーエヌエーウイルス)に応じた[国語大辞書]による早見ウインドウWhが表示された状態で、図14(O)に示すように、[戻る/リスト]キー14dが繰り返し押下されると(ステップS32(Yes))、前記図12(E)で示した[国語大辞書]での見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面Gの表示状態に戻る。
【0148】
この[国語大辞書]の見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面Gの表示状態において、検索対象の文字列「RNAウイルス」が矢印xに示すようにペンPによりなぞられると、同文字列「RNAウイルス」が青色で指定表示Hされる(ステップS11)。
【0149】
そして、図14(P)に示すように、前記手書き入力部(サブ画面)16に表示された機能メニューMの[早見へジャンプ]ボタンB2が指定表示Hされた状態で、[訳/決定]キー14cが押下されるか、または前記説明情報表示画面Gの中で指定表示Hされた検索対象の文字列「RNAウイルス」がペンPによりタッチされると(ステップS12,S15(Yes))、ジャンプモードメモリ22jに記憶された現在のジャンプ検索モードの種類[早見へジャンプ]が判断され(ステップS16,S17(Yes))、図9における検索文字列の文字種判別処理へ移行される(ステップSA)。
【0150】
この検索文字列の文字種判別処理では、先ず、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「RNAウイルス」の文字種“アルファベット”と“かな”が判別される(ステップA1)。
【0151】
すると、前記検索文字列「RNAウイルス」の文字種にアルファベットとかな漢字が混在すると判断され(ステップA2(Yes))、その文字種が“漢字”として記憶される(ステップA2→A3)。
【0152】
すると次に、図10における混在文字種対応の検索文字生成処理へ移行される(ステップSB)。
【0153】
この混在文字種対応の検索文字生成処理では、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「RNSウイルス」の文字種“アルファベット”と“かな”が判別され(ステップB1)、アルファベットとかな漢字が混在すると判断される(ステップB2(Yes))。
【0154】
すると、前記検索文字列「RNAウイルス」の“アルファベット”と文字種判別された部分「RNA」が、日本語の読み「アールエヌエー」に変更され、混在文字種対応の検索文字列「アールエヌエーウイルス」が生成される。そして、この混在文字種対応の検索文字列「アールエヌエーウイルス」がワークエリア22kに保存される(ステップB3)。
【0155】
すると、前記混在文字種対応の検索文字列「アールエヌエーウイルス」の文字種“漢字”に対応して、前回ジャンプ辞書メモリ22iに記憶されている前回のジャンプ先辞書[国語大辞書]が検知され、今回のジャンプ先辞書に設定される(ステップS18)。
【0156】
そして、前記混在文字種対応の検索文字列「アールエヌエーウイルス」の文字種“漢字”に応じて設定された今回のジャンプ先辞書[国語大辞書]に、当該検索文字列「アールエヌエーウイルス」と前方一致する見出し語があるか否か判断される(ステップS19(Yes))。
【0157】
ここで、今回のジャンプ先辞書[国語大辞書]に、前記混在文字種対応の検索文字列「アールエヌエーウイルス」と前方一致する見出し語がないと判断されると(ステップS19(No))、前記説明情報表示画面G上に開いた早見ウインドウWhに対して、その辞書名[国語大]および検索文字列「RNAウイルス」と共に、一致する見出し語が検索されないこと、および混在文字種対応検索文字列「アールエヌエーウイルス」としての文字種“漢字”に応じた他の辞書で検索開始する旨のメッセージ「見つかりません。他の辞書を検索します。」が表示される(ステップS21)。
【0158】
そして、前記混在文字種対応検索文字列「アールエヌエーウイルス」としての文字種“漢字”に応じた他の辞書のうち、[ブリ百科事典]から当該検索文字列「アールエヌエーウイルス」と一致する見出し語が検索されたと判断されると(ステップS22(Yes))、この[ブリ百科事典]が今回のジャンプ先辞書に設定されると共に、前回ジャンプ辞書メモリ22i(図5参照)における文字種“漢字”に対応付けられて記憶される(ステップS23)。
【0159】
そして、前記[ブリ百科事典]から検索された先頭の見出し語「アールエヌエーウイルス」の説明情報に対応する早見情報(語義の主要部)が、国語系辞書早見テーブル22dから読み出される(ステップS20)。
【0160】
すると、図15(Q)に示すように、今回のジャンプ先辞書[ブリ百科事典]の辞書名[ブリ百科]と当該国語系の辞書早見テーブル22dから読み出された早見情報「アールエヌエーウイルス[RNAウイルス]、[1]遺伝子(核酸)としてデオキシリボ核酸DNAではなく…」が、前記説明情報表示画面G上で開いた早見ウインドウWhに表示される(ステップS24)。
【0161】
よってこのケースの場合も、説明情報表示画面G上で指定表示Hさせた任意の検索文字列が、アルファベットとかなの文字種が混在する文字列であっても、その文字列に対応する語義の主要部だけをその場でジャンプ検索し容易に早見して確認することができる。
【0162】
次に、前記図15(Q)で示したように、[国語大辞書]の見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面G上に、当該説明情報の中で指定表示Hさせたジャンプ検索対象の文字列「RNAウイルス」(アールエヌエーウイルス)に応じた[ブリ百科事典]による早見ウインドウWhが表示された状態で、図15(R)に示すように、[戻る/リスト]キー14dが押下されると(ステップS32(Yes))、前記[国語大辞書]の見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面Gの表示状態に戻る。
【0163】
この[国語大辞書]の見出し語「ディーエヌエーウイルス」に対応する説明情報表示画面Gの表示状態において、語義を知りたい任意の検索文字列「アデノウイルス」が指定表示Hされ(ステップS11)、図15(S)に示すように、手書き入力部(サブ画面)16に表示された機能メニューMの[詳細へジャンプ]ボタンB3がペンPによりタッチされると(ステップS12,S33(Yes))、ジャンプモードメモリ22jにジャンプ検索モードの種類[詳細へジャンプ]が記憶され、前記[詳細へジャンプ]ボタンB3が指定表示Hされる(ステップS34)。
【0164】
そして、図9における検索文字列の文字種判別処理へ移行される(ステップSA)。
【0165】
この検索文字列の文字種判別処理では、先ず、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「アデノウイルス」の文字種“かな”が判別される(ステップA1)。
【0166】
そして、前記検索文字列「アデノウイルス」の文字種にアルファベットとかな漢字が混在しないと判断され(ステップA2(No))、前記ステップA1にて判別された文字種がそのまま“かな”として記憶される(ステップA2→A4)。
【0167】
すると次に、図10における混在文字種対応の検索文字生成処理へ移行される(ステップSB)。
【0168】
この混在文字種対応の検索文字生成処理では、前記説明情報表示画面Gにて指定表示Hされた検索文字列「アデノウイルス」の文字種“かな”が判別され(ステップB1)、アルファベットとかな漢字が混在しないと判断される(ステップB2(No))。
【0169】
すると、ジャンプ先辞書テーブルメモリ22hに記憶されているテーブルデータ(図4参照)に基づき、前記判別された検索文字列「アデノウイルス」の文字種“かな”に対応する検索可能辞書の一覧[国語大辞書][ブリ百科事典]が読み出される(ステップS35)。
【0170】
そして、前記ジャンプ先辞書テーブル(22h)から読み出された各検索可能辞書[国語大辞書][ブリ百科事典]から、前記検索文字列「アデノウイルス」に対応する各見出し語が検索されて読み出され、前記説明情報表示画面G上に開いたジャンプ先辞書一覧ウインドウWjに各辞書名と共に一覧表示される(ステップS36)。
【0171】
この際、前回ジャンプ辞書メモリ22i(図5参照)に記憶されている該当の文字種“かな”に対応した前回のジャンプ先辞書にて、前記検索文字列「アデノウイルス」に対応する見出し語が検索された場合には(ステップS37(Yes))、当該前回のジャンプ先辞書[ブリ百科事典]に対応するところの見出し語「アデノウイルス」の欄が指定表示Hされる(ステップS38)。
【0172】
そして、前記ジャンプ先辞書一覧ウインドウWjにおいて、ユーザ操作に応じて所望のジャンプ先辞書およびその見出し語[[2]ブリ百科:アデノウイルス]が選択されて[訳/決定]キー14cが押下されると(ステップS40)、当該選択された辞書名[ブリ百科事典]が前回ジャンプ辞書メモリ22i(図5参照)における前記検索文字列「アデノウイルス」の判別文字種“かな”に対応付けられて記憶される(ステップS41)。
【0173】
すると、図15(T)に示すように、前記選択されたジャンプ先辞書[ブリ百科事典]から検索された見出し語「アデノウイルス」に対応する詳細な説明情報が読み出され、タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17の全画面に展開されてなる説明情報表示画面Gとして表示される(ステップS42)。
【0174】
よって、このケースの場合も、前記図13(I)〜図13(K)を参照して説明した場合と同様に、辞書検索されて表示された説明情報表示画面G中の任意の語句の詳細な意味内容を、ユーザ所望の辞書から検索して知りたいときなど、非常に操作性よく快適にジャンプ辞書検索を行うことができる。
【0175】
[ブック/テキストビューアモードからのジャンプ辞書検索]
辞書指定キー14bの中の[メニュー]キーの操作に応じてタッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17に表示されるメニュー画面において、ブック/テキストビューア機能がユーザにより選択されると(ステップS44(Yes))、ブック/テキストデータ22f,22gとして記憶されている各種のブックデータやテキストデータの一覧がメイン画面17に表示される(ステップS45)。
【0176】
このブック/テキストデータの一覧画面において、ユーザが閲覧したいブック/テキストデータ(例えば、ブックデータ[世界文学1])が選択されると(ステップS46)、ブック/テキストビューアモードにセットされる(ステップS47)。
【0177】
そして、前記選択されたブックデータ[世界文学1]がメモリ22から読み出され、タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17の全画面に展開したブック/テキストビューア画面として表示される(ステップS48)。
【0178】
このブック/テキストビューア画面の表示状態にあっても、前記通常の辞書検索に伴う説明情報表示画面Gからのジャンプ辞書検索と同様に、手書き入力部(サブ画面)16に対して、[早見]ボタンB1、[早見へジャンプ]ボタンB2、[詳細へジャンプ]ボタンB3、[他の辞書で調べる]ボタンB4、[単語帳登録]ボタンB5からなる機能メニューMが表示される(ステップS9)。
【0179】
そして、ブック/テキストビューア画面内で任意の検索文字列を指定表示Hさせ、早見ジャンプモードまたは詳細ジャンプモードを選択することで、前記同様のジャンプ辞書検索処理を実行できる(ステップS10〜S42)。
【0180】
したがって、前記構成の電子辞書装置10による情報表示機能によれば、ユーザ入力された所望の検索文字列から通常辞書検索された説明情報表示画面Gやユーザ所望のブック/テキストのビューア画面において、当該画面内の任意の文字列について簡易な説明情報のみを知りたい場合、あるいは当該簡易な説明情報からさらに詳細な説明情報を知りたい場合の何れの場合でも、ユーザ所望のジャンプ検索処理を操作性よく快適に実行することが可能になる。
【0181】
なお、前記実施形態において記載した電子辞書装置10による各処理の手法およびデータベース、すなわち、図6のフローチャートに示す情報表示処理(その1)、図7のフローチャートに示す情報表示処理(その2)、図8のフローチャートに示す情報表示処理(その3)、図9のフローチャートに示す前記情報表示処理に伴う検索文字列の文字種判別処理、図10のフローチャートに示す前記情報表示処理に伴う混在文字種対応の検索文字生成処理などの各手法、および辞書データベース22b〜22eは、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリ・カード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶媒体23に格納して配布することができる。そして、電子機器のコンピュータは、この外部記憶媒体23に記憶されたプログラムを記憶装置(22)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記実施形態において説明したジャンプ検索を伴う情報表示機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0182】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態としてネットワークN上を伝送させることができ、このプログラムデータを、ネットワークNに接続されたコンピュータに通信制御部25によって取り込むことで、前述したジャンプ検索を伴う情報表示機能を実現することもできる。
【0183】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【符号の説明】
【0184】
10 …電子辞書装置
11 …本体ケース
12 …蓋体ケース
13 …ヒンジ部
14 …キー入力部(キーボード)
14a…文字入力キー
14b…辞書指定キー
14c…[訳/決定]キー
14d…[戻る/リスト]キー
14e…カーソルキー
14f…[ジャンプ]キー
15 …スピーカ
16 …手書き入力部(サブ画面)
16d…液晶表示画面
16t…透明タッチパネル
17 …タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)
17d…カラー液晶表示画面
17t…透明タッチパネル
21 …CPU
22 …メモリ
22a…情報表示制御プログラム
22b…日本語系辞書データベース
22c…英語系辞書データベース
22d…日本語系辞書早見テーブル
22e…英語系辞書早見テーブル
22f…ブックデータ
22g…テキストデータ
22h…ジャンプ先辞書テーブルメモリ
22i…前回ジャンプ辞書メモリ
22j…ジャンプモードメモリ
23 …外部記憶媒体
24 …記憶媒体読み書き部
25 …通信制御部
G …説明情報表示画面
M …機能メニュー
B2 …[早見へジャンプ]ボタン
B3 …[詳細へジャンプ]ボタン
Wh …早見ウインドウ
Wj …ジャンプ先辞書一覧ウインドウ
N …[別候補]ボタン
R …[スクロール]ボタン
E …[閉じる]ボタン
H …指定表示
P …タッチペン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
見出し語と当該見出し語の説明情報とを対応付けて集録した検索可能文字種が異なる複数の辞書を記憶する辞書記憶手段と、
この辞書記憶手段により記憶された各辞書の見出し語に対応する説明情報のうち各語義の主要部を読出し可能に記憶する語義主要部記憶手段と、
前記辞書記憶手段により記憶された何れかの辞書の見出し語に対応する説明情報を表示部に表示させる説明情報表示手段と、
この説明情報表示手段により表示された説明情報の中の任意の文字列をユーザ操作に応じて指定する文字列指定手段と、
この文字列指定手段により指定された任意の文字列の文字種を判別する文字種判別手段と、
この文字種判別手段により判別された文字種により検索可能な辞書から前記文字列指定手段により指定された任意の文字列に対応する見出し語を検索する見出し語検索手段と、
この見出し語検索手段により検索された見出し語に対応する説明情報のうちの各語義の主要部のみを前記語義主要部記憶手段に従い読出し前記説明情報表示手段により表示部に表示された説明情報の中にウインドウにして表示させる語義主要部表示手段と、
この語義主要部表示手段により表示された各語義の主要部のうち何れかの語義をユーザ操作に応じて指定する語義指定手段と、
この語義語指定手段により指定された語義の説明情報を前記見出し語検索手段により検索された見出し語に対応する説明情報から読出し前記語義主要部表示手段により表示されたウインドウ内に表示させる語義情報表示手段と、
を備えたことを特徴とする電子辞書装置。
【請求項2】
前記見出し語検索手段は、前記文字種判別手段により判別された文字種にアルファベットとかな漢字が混在する場合、漢字の文字種により検索可能な辞書から前記文字列指定手段により指定された任意の文字列に対応する見出し語を検索する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子辞書装置。
【請求項3】
前記見出し語検索手段は、前記文字種判別手段により判別された文字種にアルファベットとかな漢字が混在する場合、前記文字列指定手段により指定された任意の文字列のアルファベットの部分をかなに変更し、この変更後の文字列に対応する見出し語を漢字の文字種により検索可能な辞書から検索する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子辞書装置。
【請求項4】
メモリと表示部とを備えた電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
見出し語と当該見出し語の説明情報とを対応付けて集録した検索可能文字種が異なる複数の辞書を前記メモリに記憶させる辞書記憶手段、
この辞書記憶手段により記憶された各辞書の見出し語に対応する説明情報のうち各語義の主要部を前記メモリに読出し可能に記憶させる語義主要部記憶手段、
前記辞書記憶手段により記憶された何れかの辞書の見出し語に対応する説明情報を前記表示部に表示させる説明情報表示手段、
この説明情報表示手段により表示された説明情報の中の任意の文字列をユーザ操作に応じて指定する文字列指定手段、
この文字列指定手段により指定された任意の文字列の文字種を判別する文字種判別手段、
この文字種判別手段により判別された文字種により検索可能な辞書から前記文字列指定手段により指定された任意の文字列に対応する見出し語を検索する見出し語検索手段、
この見出し語検索手段により検索された見出し語に対応する説明情報のうちの各語義の主要部のみを前記語義主要部記憶手段に従い読出し前記説明情報表示手段により前記表示部に表示された説明情報の中にウインドウにして表示させる語義主要部表示手段、
この語義主要部表示手段により表示された各語義の主要部のうち何れかの語義をユーザ操作に応じて指定する語義指定手段、
この語義語指定手段により指定された語義の説明情報を前記見出し語検索手段により検索された見出し語に対応する説明情報から読出し前記語義主要部表示手段により表示されたウインドウ内に表示させる語義情報表示手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−159066(P2011−159066A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−19510(P2010−19510)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】