説明

電子部品のはんだ付け方法

【課題】シート状はんだを用いて電子部品を基板の上に設けられた電極パッドに対してはんだ付けするとき、シート状はんだおよび電子部品が相互に位置ずれを起こした場合でも、電子部品の電極と電極パッドとが接触し、良好なはんだ付けが得られる電子部品のはんだ付け方法を提供する。
【解決手段】シート状はんだ1および電子部品2が相互に最もずれた状態で、シート状はんだ1が電子部品2の電極3に接する領域を含むように構成することにより、電子部品2の電極3と電極パッド4とが接触し、良好なはんだ付けを得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シート状はんだを用いて電子部品を基板の上に設けられた電極パッドに対してはんだ付けする、電子部品のはんだ付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明にかかる従来の方法として、基板の上に設けられた電極パッドに対して半導体素子などの電子部品を実装するために、電極パッドと電子部品との間にシート状はんだを挟んではんだ付けする方法がある。具体的には、図23および図24を参照して、基板50の上に電極パッド40L、40R(以下、電極パッド40と総称する場合がある)が離間して設けられている。この電極パッド40の上に接触するように1枚のシート状はんだ10を載置する。
【0003】
このシート状はんだ10の上面と接触し、電極パッド40とともにシート状はんだ10を挟むように電子部品20を載置する。この状態で、基板50を図示しない加熱炉に入れ、シート状はんだ10を溶融させる。なお、電子部品20の両端には、電極30L、30R(以下、電極30と総称する場合がある)が設けられている。
【0004】
溶融したシート状はんだ10は、シート状はんだ10と接触して載置されている電子部品20のうち、より濡れ性の高い電極30L、30Rに向かって左右方向に引き寄せられる。その結果、溶融したシート状はんだ10は略中央部で分離され、最終的には電極30L、30Rの周縁部を取り囲むように濡れ広がる。この後、所定の時間が経過したとき、シート状はんだ10への加熱を止めて全体を冷却することで、これらの周縁部にはんだフィレットが形成され、電極パッド40L、40Rに対し、電子部品20の電極30L、30Rをそれぞれはんだ付けすることができる。
【0005】
ここで、再び図23を参照して、電極パッド40と電子部品20との間にシート状はんだ10を挟んではんだ付けする従来の方法において、ここで用いられるシート状はんだ10の形状は、平面視において電子部品20と略同形状である。
【0006】
なお、特許文献1には、シート状はんだを用いてはんだ付けする方法に関連して、電子部品基板と、電子部品基板の裏面側に配置された放熱板とをはんだ付けする方法が開示されている。
【0007】
特許文献1に開示されているこの方法によれば、電子部品基板の裏側の面と、放熱板との間にシート状はんだを介装して、シート状はんだを溶融して放熱板に電子部品基板をはんだ付けしている。このとき、下面に位置決め用の穴が設けられている上方治工具と、カーボン製で四辺からなる枠を有する下方治工具とを用いている。
【0008】
この上方治工具と下方治工具とは、電子部品基板、シート状はんだ、および放熱板を所望の位置に固定している。この固定した状態で、電子部品基板、シート状はんだ、および放熱板などを加熱炉に入れ、介装されたシート状はんだを溶融することで、結果として、放熱板に電子部品基板を所望の位置にはんだ付けすることができる。
【0009】
この場合のシート状はんだの形状は、平面視において電子部品基板の裏面側と同じ面積の略長方形をしている。これは、下方治工具に設けられた載置部の内周により電子部品基板、シート状はんだ、および放熱板の位置を規制しているため、シート状はんだは電子部品基板の外側にはみ出すことができないからである。すなわち、上述の従来の場合と同様に、ここで用いられるシート状はんだの形状も、平面視において電子部品の裏面側と略同形状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2000−243467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ここで、一般的に、クリーム状はんだには接着力があるが、シート状はんだには接着力が無い。このため、再び図23および図24を参照して、シート状のはんだ10の上に電子部品20を載置するときや、電子部品20を載置した基板50を加熱炉に搬送するときなどの製造の過程では、振動などによる外力により電子部品20およびシート状のはんだ10が所望の位置からずれて載置される。
【0012】
この位置ずれの程度が大きいと、図25および図26に参照されるように、電子部品20が電極40Lの上の方向(図25)にずれ、さらにシート状はんだ10が電極40Rの下の方向(図25)にずれ、電子部品20の電極30Lとシート状はんだ10とが完全に離間して相互に接触しない状態になる。
【0013】
この状態で基板50を加熱炉に入れ、シート状はんだ10を加熱炉により溶融したとしても、シート状はんだ10は電極30Lの周縁部に濡れ広がらない。すると、電極パッド40Lと電子部品20の電極30Lとの間にはんだフィレットが形成されず、結果として、電極パッド40Lと電子部品20とが電気的に接触されないという問題が生じる。
【0014】
なお、図27および図28を参照して、上述の構成に対し治具60(図29)を用いてはんだ付けする方法がある。しかしながら、この治具60を用いても同様の問題が発生する。
【0015】
上述の構成に対し治具60を用いる方法によれば、シート状はんだ10を加熱により溶融させて電子部品20を電極パッド40にはんだ付けするときより前に、治具60が載置される。治具60は、シート状はんだ10および電子部品20が載置される領域を枠状に所定の距離だけ隔てて囲む貫通孔60Aを有しており、この貫通孔60Aの内周により、シート状はんだ10と電子部品20との相互の位置ずれを規制する。
【0016】
貫通孔60Aの内周の大きさは、シート状はんだ10と電子部品20との製作上の寸法公差、および、シート状はんだ10と電子部品20とを載置する装置または作業者の精度などを考慮して決定される。そのため、これらの製作上の寸法公差などの度合いにより、貫通孔60Aの内周の大きさをより大きくする必要がある。貫通孔60Aの内周が大きいと、貫通孔60Aがシート状はんだ10および電子部品20の位置ずれを完全に規制できない場合がある。
【0017】
この場合、図30および図31に参照されるように、治具60を用いた場合であっても、電子部品20が電極40Lの上の方向(図30)にずれ、さらにシート状はんだ10が電極40Rの下の方向(図30)にずれることにより、電子部品20の電極30Lとシート状はんだ10とが完全に離間して、相互に接触しない状態になる。
【0018】
この状態で基板50を加熱炉にてシート状はんだ10を加熱炉により溶融したとしても、治具60を用いない場合と同様に、電極パッド40Lと電子部品20の電極30Lとの間にはんだフィレットは形成されない。その結果、電極パッド40Lと電子部品20とが電気的に接触されないという問題が生じる。
【0019】
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、シート状はんだおよび電子部品が相互に位置ずれを起こした場合でも、電子部品の電極と電極パッドとが接触される電子部品のはんだ付け方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
この発明に基づいた電子部品のはんだ付け方法においては、基板の表面に第1の方向に離間して設けられたそれぞれの電極パッドの上に接触するようにシート状はんだを載置する工程と、上記シート状はんだの上面と接触し、それぞれの上記電極パッドとともに上記シート状はんだを挟むように電子部品を載置する工程と、上記シート状はんだを加熱により溶融させて、上記電子部品を上記電極パッドにはんだ付けする工程と、を備える。
【0021】
上記シート状はんだは、上記シート状はんだと上記電子部品とが相互に最もずれた状態で、上記シート状はんだの上に上記電子部品が載置された場合においても、上記電子部品の一方の電極に接する領域および上記電子部品の他方の電極に接する領域を含み、上記電子部品の上記第1の方向の外側に設けられた一方の電極は、離間して設けられた上記電極パッドの一方にはんだ付けされ、上記電子部品の上記一方の電極と反対の外側に設けられた上記電子部品の他方の電極は、離間して設けられた上記電極パッドの他方にはんだ付けされる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、シート状はんだおよび電子部品が相互に最もずれた状態で、シート状はんだが電子部品の電極に接する領域を含むことにより、電子部品の電極と電極パッドとが接触されるはんだ付けを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施の形態1の電子部品のはんだ付け方法にかかる、全体の構成を示す平面図である。
【図2】図1におけるII−II線に関する矢視断面図である。
【図3】図1に関し、実施の形態1の電子部品のはんだ付け方法にかかるシート状はんだおよび電子部品の、最もずれた状態を示す平面図である。
【図4】図3におけるIV−IV線に関する矢視断面図である。
【図5】図1に関し、実施の形態1の電子部品のはんだ付け方法によりはんだ付けされたことを示す平面図である。
【図6】図5におけるVI−VI線に関する矢視断面図である。
【図7】図7(A)および図7(B)は、実施の形態1の電子部品のはんだ付け方法にかかるシート状はんだの他の構成を示す平面図である。
【図8】実施の形態1の電子部品のはんだ付け方法に、さらに治具を用いた他の構成を示す平面図である。
【図9】図8におけるIX−IX線に関する矢視断面図である。
【図10】図8に関し、実施の形態1の電子部品のはんだ付け方法に、さらに用いられる治具を示す斜視図である。
【図11】図8に関し、実施の形態1の他の構成におけるシート状はんだおよび電子部品に、位置ずれが生じたことを示す平面図である。
【図12】図11におけるXII−XII線に関する矢視断面図である。
【図13】実施の形態2の電子部品のはんだ付け方法にかかる、全体の構成を示す平面図である。
【図14】図13におけるXIV−XIV線に関する矢視断面図である。
【図15】図13に関し、実施の形態2の電子部品のはんだ付け方法にかかるシート状はんだおよび電子部品に、位置ずれが生じたことを示す平面図である。
【図16】図15におけるXVI−XVI線に関する矢視断面図である。
【図17】図13に関し、実施の形態2の電子部品のはんだ付け方法によりはんだ付けされたことを示す平面図である。
【図18】図17におけるXVIII−XVIII線に関する矢視断面図である。
【図19】実施の形態2の電子部品のはんだ付け方法に、さらに治具を用いた他の構成を示す平面図である。
【図20】図19におけるXX−XX線に関する矢視断面図である。
【図21】図19に関し、実施の形態2の電子部品のはんだ付け方法に、さらに用いられる治具を示す斜視図である。
【図22】図19に関し、実施の形態2の他の構成におけるシート状はんだおよび電子部品に、位置ずれが生じたことを示す平面図である。
【図23】従来の電子部品のはんだ付け方法にかかる、全体の構成を示す平面図である。
【図24】図23におけるXXIV−XXIV線に関する矢視断面図である。
【図25】図23に関し、従来の電子部品のはんだ付け方法にかかるシート状はんだおよび電子部品に、位置ずれが生じたことを示す平面図である。
【図26】図25におけるXXVI−XXVI線に関する矢視断面図である。
【図27】従来の電子部品のはんだ付け方法に、さらに治具を用いた他の構成を示す平面図である。
【図28】図27におけるXXVIII−XXVIII線に関する矢視断面図である。
【図29】図27に関し、従来の電子部品のはんだ付け方法に、さらに用いられる治具を示す斜視図である。
【図30】図29に関し、従来の他の構成におけるシート状はんだおよび電子部品に、位置ずれが生じたことを示す平面図である。
【図31】図30におけるXXXI−XXXI線に関する矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明に基づいた各実施の形態における電子部品のはんだ付け方法について、以下、図を参照しながら説明する。なお、以下に説明する各実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
【0025】
(実施の形態1)
図1および図2を参照して、実施の形態1にかかる電子部品のはんだ付け方法について説明する。まず、基板5の表面に、第1の方向としての横方向に離間して設けられた電極パッド4L、4R(以下、これらを電極パッド4と総称する場合がある)の上に接触するようにシート状はんだ1を載置する。そして、このシート状はんだ1の上面(図2)と接触し、電極パッド4とともにシート状はんだ1を挟むように電子部品2を載置する。この電子部品2の両端には、電極3L、3R(以下、これらを電極3と総称する場合がある)が設けられている。
【0026】
シート状のはんだ1の上に電子部品2を載置するときや、電子部品2を載置した基板5を加熱炉に搬送するときなどの製造の過程において、振動などによる外力が発生する。この外力により、電子部品2およびシート状のはんだ1が所望の位置から相互にずれて載置される。
【0027】
そこで、実施の形態1にかかる電子部品のはんだ付け方法においては、図3および図4を参照して、このシート状はんだ1の形状は、シート状はんだ1と電子部品2とが相互に最もずれた状態で、シート状はんだ1の上に電子部品2が載置された場合においても、電子部品2の電極3Lに接する領域SL、および電子部品2の電極3Rに接する領域SRを含むように予め構成する。
【0028】
上述のように構成した基板5を、図示しない加熱炉に入れ、シート状はんだ1を溶融させる。溶融したシート状はんだ1は、シート状はんだ1と接触して載置されている電子部品2のうち、より濡れ性の高い電極3L、3Rに向かって左右方向に引き寄せられる。これにより、溶融したシート状はんだ1は略中央部で分離され、最終的には電極3L、3Rの周縁部を取り囲むように濡れ広がる。
【0029】
溶融したシート状はんだ1が濡れ広がると、この溶融したシート状はんだ1の表面張力により、いわゆるセルフアライメント効果が発生する。具体的には、シート状はんだ1が溶融すると、電子部品2は重力に従って電極パッド4の方向に引き寄せられ、溶融したシート状はんだ1に沈み込もうとする。分離したシート状はんだ1の表面張力により、電極3Lには、電極パッド4Lの方向に引き付けられる力が作用する。同様に、電極3Rには、電極パッド4Rの方向に引き付けられる力が作用する。
【0030】
図3および図4に参照されるような位置ずれの場合は、電極3Rを電極パッド4Rの方向へ引き付けようとする力が強くなるため、電極3Rは電極パッド4Rに近づくように移動する。その後、電極3L、3Rに作用する引き付けられる力がそれぞれ弱まりながら平衡状態になったとき、電極3Lおよび電極3Rは停止する。
【0031】
図5および図6に参照されるように、電極3Lおよび電極3Rが停止し、所定の時間が経過したときには左右に分離したシート状はんだ1L、1Rに対する加熱を止め、基板5の全体を冷却することで、電極3L、3Rのそれぞれの周縁部にはんだフィレット7L、7R(以下、フィレット7と総称する場合がある)が形成され、電子部品2の電極3Lは電極パッド4Lにはんだ付けされ、電極3Rは電極パッド4Rにはんだ付けされる。
【0032】
したがって、実施の形態1にかかる電子部品のはんだ付け方法によれば、シート状はんだ1および電子部品2が相互に最もずれた状態で、シート状はんだ1が電子部品2の電極3L、3Rに接する領域SL、SRを含むことにより、電子部品2の電極3L、3Rと電極パッド4L、4Rとが接触される良好なはんだ付けを得ることができる。
【0033】
ここで、最もずれた状態で、シート状はんだ1の上が領域SLおよび領域SRを含むように構成するために、シート状はんだ1と電子部品2とが相互に最もずれた状態を特定する。電子部品2および電極パッド4の大きさ、電子部品2を載置する作業者の熟練度、電子部品2を載置する装置の性能、またはこれらを含む種々の製造プロセスに応じて発生し得る、シート状はんだ1と電子部品2とが相互にずれた状態のうち最もずれた状態、すなわち、ずれの程度が最も大きいものを、最もずれた状態として特定する。
【0034】
電子部品2の電極3L、3Rと、電極パッド4L、4Rとが電気的に接触されない場合が発生したとき、すなわち、発生した位置ずれの程度が、過去の最もずれた状態の位置ずれの程度よりも大きいとき、この新たに発生した位置ずれの状態を、最もずれた状態として特定する。
【0035】
この新たに特定した最もずれた状態において、シート状はんだ1が電子部品2の電極3Lに接する領域SLおよび電子部品2の電極3Rに接する領域SRを含むようにするために、シート状はんだ1の平面視における大きさを過去のものより大きくする。
【0036】
こうして、シート状はんだ1は、シート状はんだ1および電子部品2が相互に最もずれた状態で、シート状はんだ1が電子部品2の電極3L、3Rに接する領域SL、SRを含むことができることとなる。
【0037】
(実施の形態1に関する他の構成)
再び図3および図4を参照して、シート状はんだ1は、シート状はんだ1と電子部品2とが相互に最もずれた状態で、シート状はんだ1の上に電子部品2が載置された場合においても、電子部品2の電極3Lのさらに横方向外側に位置する領域EL、および電子部品2の電極3Rのさらに横方向外側に位置する領域ERを含むとよい。
【0038】
この構成により、最もずれた状態を特定するとき、より程度の大きい位置ずれの状態を、最もずれた状態として特定することが可能になる。さらに、シート状はんだ1が電極3を横方向外側にはみ出すように領域EL、領域ERを含んでいるため、電極3と電極パッド4との間のシート状はんだ1が溶融したとき、電極3と電極パッド4との間に十分なはんだが供給される。これにより、密度の高いフィレット7が形成され、結果として電極3と電極パッド4とがより良好にはんだ付けされる。
【0039】
再び図1および図2を参照して、シート状はんだ1は、それぞれの電極パッド4L,4Rの上(図2)を横方向に橋渡しするように載置されるとよい。そして、それぞれの電極パッド4の上を橋渡しする領域Mにおいて、シート状はんだ1の第2の方向である縦方向(図1)の幅WA1は、電子部品2のこの領域Mの縦方向の幅WB1より小さい部分を含むとよい。
【0040】
なお、シート状はんだ1は帯状に限られず、図7(A)および図7(B)に参照されるように両端の表面積が領域Mより大きく構成されていてもよい。なお、図7(A)および図7(B)に参照される電子部品2は、説明のために点線で示している。
【0041】
基板5を加熱炉に入れてシート状はんだ1を溶融させたとき、溶融したシート状はんだ1が、より濡れ性の高い電極3L、3Rのそれぞれに向かって左右方向に引き寄せられやすくなり、結果として、略中央部でより分離されやすくなる。
【0042】
溶融したシート状はんだ1が略中央部で分離しきれない現象、いわゆるはんだブリッジ現象が発生すると、電極パッド4L、4Rが電気的に短絡され、電子部品2は機能しなくなる。したがって、この構成により、シート状はんだ1は略中央部でより分離されやすくなるため、はんだブリッジ現象が発生するのを抑制することができる。
【0043】
図7(A)および図7(B)に参照されるように、電極パッド4とが接触しているシート状はんだ1の両端の表面積を大きくすることで、電極3と電極パッド4との間のシート状はんだ1を溶融したときに十分なはんだが供給される。これにより、密度の高いフィレット7が形成され、結果として電極3と電極パッド4とがより良好にはんだ付けされる。
【0044】
生産性の観点からは、図1に参照されるように、シート状はんだ1を帯状とすることよい。帯状のシート状はんだ1は、長いテープ状はんだを切断することで容易に得ることができるため、生産性を向上させることが可能である。
【0045】
(実施の形態1に治具を用いた構成)
上述した実施の形態1にかかる電子部品のはんだ付け方法において、電子部品2を電極パッド4にはんだ付けする工程の前に、治具を載置する工程をさらに備えるとよい。図8および図9を参照して、シート状はんだ1と電子部品2との相互の最大ずれ量を規制するための貫通孔6Aを有する治具6(図10)を、電子部品2を電極パッド4にはんだ付けする工程の前に載置する。なお、治具6を載置する順序は、電子部品およびシート状はんだを載置する前であっても、電子部品およびシート状はんだを載置した後であってもよい。
【0046】
載置された治具6の貫通孔6Aは、シート状はんだ1および電子部品2が載置される領域を枠状に所定の距離だけ隔てて囲み、シート状はんだ1と電子部品2との相互の最大ずれ量を規制している。
【0047】
シート状のはんだ1の上に電子部品2を載置するときなどの製造の過程における外力により、図11および図12に参照されるように、電子部品2およびシート状のはんだ1が、所望の位置からずれて載置されるときがある。その場合、載置した治具6の貫通孔6Aにより、このずれの程度をより小さくすることができるため、最もずれた状態を、より小さなものとすることができる。
【0048】
その結果、電子部品2およびシート状のはんだ1を、より所望の位置に近い位置に載置することができ、電極パッド4に対して電子部品2を、より所望の位置に近い位置にはんだ付けすることが可能となる。なお、この治具6は、カーボンなどの濡れ性が低く耐久性に富む材料を用いて製作することで、はんだ付けによる影響を受けず、はんだ付け後に再び利用することができる。
【0049】
貫通孔6Aの内周の大きさは、シート状はんだ1と電子部品2との製作上の寸法公差、および、シート状はんだ1と電子部品2とを載置する装置または作業者の精度などを考慮して決定される。よって、これらの製作上の寸法公差などの度合いの許容される範囲内において、電極パッド4に対して電子部品2をより所望の位置に近い位置にはんだ付けすることが可能となる。
【0050】
また、特に図8を参照して、貫通孔6Aは、シート状はんだ1の最大ずれ量を規制する第1の規制領域RA1と、電子部品2の最大ずれ量を規制する第2の規制領域RB1とを含んでいるとよい。そして、シート状はんだ1は、第1の規制領域RA1の内部でのみ位置ずれ可能とし、電子部品2は、第2の規制領域RB1の内部でのみ位置ずれ可能とするとよい。
【0051】
貫通孔6Aの第1の規制領域RA1および第2の規制領域RB1は、上述と同様に、シート状はんだ1と電子部品2との製作上の寸法公差、および、シート状はんだ1と電子部品2とを載置する装置または作業者の精度などを考慮して決定される。
【0052】
これらの製作上の寸法公差などの度合いの許容される範囲内において、シート状はんだ1の最大ずれ量および電子部品2の最大ずれ量が規制され、結果として、電極パッド4に対して電子部品2をより所望の位置に近い位置にはんだ付けすることが可能となる。
【0053】
また、これらの第1の規制領域RA1および第2の規制領域RB1について、たとえば図8に参照される構成であるときは、下記(1)〜(6)の式をすべて満足するよう構成するとよい。すなわち、シート状のはんだ1の最大ずれ量を規制する、第1の規制領域RA1の横方向の幅LC1および縦方向の幅WC1について、
LC1≧シート状のはんだ1の横方向の幅LA1+シート状のはんだ1の横方向の製作上の寸法公差+シート状はんだ1を載置する装置または作業者の横方向の精度・・・式(1)
WC1≧シート状のはんだ1の縦方向の幅WA1+シート状のはんだ1の縦方向の製作上の寸法公差+シート状はんだ1を載置する装置または作業者の縦方向の精度・・・式(2)
を満足するとよい。
【0054】
一方、電子部品2の最大ずれ量を規制する、第2の規制領域RB1の横方向の幅LD1および縦方向の幅WD1について、
LD1≧電子部品2の横方向の幅LB1+電子部品2の横方向の製作上の寸法公差+電子部品2を載置する装置または作業者の横方向の精度・・・式(3)
WD1≧電子部品2の縦方向の幅WB1+電子部品2の縦方向の製作上の寸法公差+電子部品2を載置する装置または作業者の縦方向の精度・・・式(4)
を満足するとよい。
【0055】
さらに、シート状はんだ1を、第1の規制領域RA1の内部でのみ位置ずれ可能とし、電子部品2を、第2の規制領域RB1の内部でのみ位置ずれ可能とするために、
LD1≦シート状のはんだ1の横方向の幅LA1+シート状のはんだ1の横方向の製作上の寸法公差・・・式(5)
WC1≦電子部品2の縦方向の幅WB1+電子部品2の縦方向の製作上の寸法公差・・・式(6)
を満足するとよい。
【0056】
このようにして、貫通孔6Aの内周の大きさについて、シート状はんだ1と電子部品2との製作上の寸法公差などを考慮しながら第1の規制領域RA1の内部および第2の規制領域RB1の内部の大きさを決定する。その結果、シート状はんだ1は、第1の規制領域RA1の内部でのみ位置ずれ可能となり、電子部品2は、第2の規制領域RB1の内部でのみ位置ずれ可能となり、この範囲内において、電極パッド4に対して電子部品2をより所望の位置に近い位置にはんだ付けすることが可能となる。
【0057】
(実施の形態2)
図13および図14を参照して、実施の形態2にかかる電子部品のはんだ付け方法について説明する。まず、基板5の表面に、第1の方向としての横方向に離間して設けられたそれぞれの電極パッド4L、4Rの上に、それぞれ接触するように2枚のシート状はんだ1L、1R(以下、これらをシート状はんだ1と総称する場合がある)を載置する。そして、これらのシート状はんだ1の上面と接触し、電極パッド4とともにシート状はんだ1を挟むように電子部品2を載置する。この電子部品2の両端には、電極3L、3R(以下、これらを電極3と総称する場合がある)が設けられている。
【0058】
シート状のはんだ1の上に電子部品2を載置するときや、電子部品2を載置した基板5を加熱炉に搬送するときなどの製造の過程において、振動などによる外力が発生する。この外力により、電子部品2およびシート状のはんだ1が所望の位置から相互にずれて載置される。
【0059】
そこで、実施の形態1と同様に、実施の形態2にかかる電子部品のはんだ付け方法においても、図15および図16を参照して、このシート状はんだ1の形状は、シート状はんだ1と電子部品2とが相互に最もずれた状態で、シート状はんだ1の上に電子部品2が載置された場合においても、電子部品2の電極3Lに接する領域SLおよび電子部品2の電極3Rに接する領域SRを含むように予め構成する。
【0060】
実施の形態1と同様に、上述のように構成した基板5を図示しない加熱炉に入れ、シート状はんだ1を溶融させる。溶融したシート状はんだ1Lは、接触して載置されている電子部品2の濡れ性の高い電極3Lに向かい引き寄せられ、溶融したシート状はんだ1Rは、接触して載置されている電子部品2の濡れ性の高い電極3Rに向かい引き寄せられる。
【0061】
実施の形態2におけるシート状はんだ1はもともと2枚の分離した構成になっている。よって、溶融したシート状はんだ1が分離しきれない現象、いわゆるはんだブリッジ現象の発生をより確実に抑制することができる。そして、これらの溶融したそれぞれのシート状はんだ1は、最終的には電極3L、3Rのそれぞれの周縁部を取り囲むように濡れ広がる。
【0062】
溶融したシート状はんだ1が濡れ広がると、実施の形態1と同様に、溶融したシート状はんだ1の表面張力により、いわゆるセルフアライメント効果が発生する。これにより、電極3Lは電極パッド4Lに近づくように移動し、電極3Rは電極パッド4Rに近づくように移動する。その後、電極3L、3Rに作用する引き付けられる力がそれぞれ弱まりながら平衡状態になったとき、電極3Lおよび電極3Rは停止する。
【0063】
実施の形態1と同様に、電極3Lおよび電極3Rが停止して、所定の時間が経過したとき、シート状はんだ1に対する加熱を止め、基板5の全体を冷却する。すると、図17および図18に参照されるように、電極3L、3Rのそれぞれの周縁部にはんだフィレット7L、7R、すなわちフィレット7が形成され、電子部品2の電極3Lは電極パッド4Lに、電極3Rは電極パッド4Rにはんだ付けされる。
【0064】
したがって、実施の形態2にかかる電子部品のはんだ付け方法によれば、はんだブリッジ現象の発生がより確実に抑制され、かつシート状はんだ1および電子部品2が相互に最もずれた状態で、シート状はんだ1が電子部品2の電極3L、3Rに接する領域SL、SRを含むことにより、結果として、電子部品2の電極3L、3Rと電極パッド4L、4Rとが接触される良好なはんだ付けを得ることができる。
【0065】
ここで、上述の最もずれた状態に対して、シート状はんだ1の上が領域SLおよび領域SRを含むように構成するために、実施の形態1にて説明したものと同様の方法に従って最もずれた状態を特定する。
【0066】
電子部品2の電極3L、3Rと、電極パッド4L、4Rとが電気的に接触されない場合が発生したとき、この新たに発生した位置ずれの状態を、最もずれた状態として特定する。
【0067】
この新たに特定した最もずれた状態において、電子部品2の電極3Lに接する領域SLおよび電子部品2の電極3Rに接する領域SRを含むようにするために、シート状はんだ1L、1Rの平面視における大きさを過去のものより大きくする。
【0068】
こうして、シート状はんだ1L、1Rは、シート状はんだ1および電子部品2が相互に最もずれた状態で、シート状はんだ1L、1Rが電子部品2の電極3L、3Rに接する領域SL、SRを含むことができることとなる。
【0069】
(実施の形態2に関する他の構成)
実施の形態1に関する他の構成と同様に、シート状はんだ1L、1Rは、シート状はんだ1L、1Rと電子部品2とが相互に最もずれた状態で、シート状はんだ1L、1Rの上に電子部品2が載置された場合においても、電子部品2の電極3Lのさらに横方向外側に位置する領域、および電子部品2の電極3Rのさらに横方向外側に位置する領域を含むとよい。
【0070】
この構成により、最もずれた状態を特定するとき、より程度の大きい位置ずれの状態を、最もずれた状態として特定することが可能になる。さらに、シート状はんだ1がそれぞれの電極3を横方向外側にはみ出すように領域を含んでいる。このため、電極3と電極パッド4との間のシート状はんだ1を溶融したときに十分なはんだが供給され、密度の高いフィレット7が形成され、結果として、電極3と電極パッド4とがより良好にはんだ付けされる。
【0071】
(実施の形態2に治具を用いた構成)
上述した実施の形態2にかかる電子部品のはんだ付け方法において、電子部品2を電極パッド4にはんだ付けする工程の前に、治具を載置する工程をさらに備えるとよい。図19および図20を参照して、シート状はんだ1と電子部品2との相互の最大ずれ量を規制するための貫通孔6Aを有する治具6(図21)を、電子部品2を電極パッド4にはんだ付けする工程の前に載置する。なお、治具6を載置する順序は、電子部品およびシート状はんだを載置する前であっても、電子部品およびシート状はんだを載置した後であってもよい。
【0072】
載置された治具6の貫通孔6Aは、シート状はんだ1L、1Rおよび電子部品2が載置される領域を枠状に所定の距離だけ隔てて囲み、シート状はんだ1L、1Rと電子部品2との相互の最大ずれ量を規制している。
【0073】
シート状のはんだ1L、1Rの上に電子部品2を載置するときなどの製造の過程における外力により、図22に参照されるように、電子部品2およびシート状のはんだ1L、1Rが所望の位置からずれて載置されるときがある。その場合、載置した治具6の貫通孔6Aにより、このずれの程度をより小さくすることができるため、最もずれた状態を、より小さなものとすることができる。
【0074】
その結果、上述の実施の形態2と同様に、はんだブリッジ現象の発生がより確実に抑制され、かつ電子部品2およびシート状のはんだ1L、1Rを、より所望の位置に近い位置に載置することができるため、結果として電極パッド4に対して電子部品2をより所望の位置に近い位置にはんだ付けすることが可能となる。なお、この治具6は、カーボンなどの濡れ性が低く耐久性に富む材料を用いて製作することで、はんだ付けによる影響を受けず、はんだ付け後に再び利用することができる。
【0075】
実施の形態1と同様に、貫通孔6Aの内周の大きさは、シート状はんだ1L、1Rと電子部品2との製作上の寸法公差、および、シート状はんだ1と電子部品2とを載置する装置または作業者の精度などを考慮して決定される。よって、これらの製作上の寸法公差などの度合いの許容される範囲内において、電極パッド4に対して電子部品2をより所望の位置に近い位置にはんだ付けすることが可能となる。
【0076】
また、実施の形態1と同様に、貫通孔6Aは、シート状はんだ1の最大ずれ量を規制する第1の規制領域RA2と、電子部品2の最大ずれ量を規制する第2の規制領域RB2とを含んでいるとよい。そして、シート状はんだ1は、第1の規制領域RA2の内部でのみ位置ずれ可能とし、電子部品2は、第2の規制領域RB2の内部でのみ位置ずれ可能とするとよい。
【0077】
貫通孔6Aの第1の規制領域RA2および第2の規制領域RB2は、上述と同様に、シート状はんだ1と電子部品2との製作上の寸法公差、および、シート状はんだ1と電子部品2とを載置する装置または作業者の精度などを考慮して決定される。
【0078】
これらの製作上の寸法公差などの度合いの許容される範囲内において、シート状はんだ1の最大ずれ量および電子部品2の最大ずれ量が規制され、結果として、電極パッド4に対して電子部品2をより所望の位置に近い位置にはんだ付けすることが可能となる。
【0079】
また、これらの第1の規制領域RA2および第2の規制領域RB2について、たとえば図19に参照される構成であるときは、下記(7)〜(12)の式をすべて満足するよう構成するとよい。なお、図19に参照される構成は、第1の規制領域RA2、RA2の間の中心線を挟んで、左右対称である。また、この中心線と直行する線を挟んで、図19に参照される構成は、上下対称である。
【0080】
すなわち、シート状のはんだ1L、1Rの最大ずれ量を規制する、それぞれの第1の規制領域RA2、RA2の縦方向の幅LC2(それぞれの第1の規制領域RA2、RA2において、同一)、および横方向の幅WC2(それぞれの第1の規制領域RA2、RA2において、同一)について、
LC2≧シート状のはんだ1L、1Rの縦方向の幅LA2(シート状のはんだ1L、1Rにおいて、同一)+シート状のはんだ1L、1Rの縦方向の製作上の寸法公差+シート状はんだ1L、1Rを載置する装置または作業者の縦方向の精度・・・式(7)
WC2≧シート状のはんだ1L、1Rの横方向の幅WA2(シート状のはんだ1L、1Rにおいて、同一)+シート状のはんだ1L、1Rの横方向の製作上の寸法公差+シート状はんだ1L、1Rを載置する装置または作業者の横方向の精度・・・式(8)
を満足するとよい。
【0081】
一方、電子部品2の最大ずれ量を規制する、第2の規制領域RB2の横方向の幅LD2および縦方向の幅WD2について、
LD2≧電子部品2の横方向の幅LB2+電子部品2の横方向の製作上の寸法公差+電子部品2を載置する装置または作業者の横方向の精度・・・式(9)
WD2≧電子部品2の縦方向の幅WB2+電子部品2の縦方向の製作上の寸法公差+電子部品2を載置する装置または作業者の縦方向の精度・・・式(10)
を満足するとよい。
【0082】
さらに、シート状はんだ1L、1Rを、それぞれの第1の規制領域RA2の内部、RA2でのみ位置ずれ可能とし、電子部品2を、第2の規制領域RB2の内部でのみ位置ずれ可能とするために、
LC2−1/2(LC2−WD2)≦シート状のはんだ1L、1Rの縦方向の幅LA2+シート状のはんだ1の縦方向の製作上の寸法公差・・・式(11)
LD2−WC2≦電子部品2の横方向の幅LB2+電子部品2の横方向の製作上の寸法公差・・・式(12)
を満足するとよい。
【0083】
このようにして、貫通孔6Aの内周の大きさについて、シート状はんだ1と電子部品2との製作上の寸法公差などを考慮しながら第1の規制領域RA2、RA2の内部および第2の規制領域RB2の内部の大きさを決定する。その結果、シート状はんだ1L、1Rは、規制領域RA2、RA2の内部でのみ位置ずれ可能となり、電子部品2は、第2の規制領域RB2の内部でのみ位置ずれ可能となり、この範囲内において、電極パッド4に対して電子部品2をより所望の位置に近い位置にはんだ付けすることが可能となる。
【0084】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0085】
1,1L,1R,10 シート状はんだ、2,20 電子部品、3,3L,3R,30 電極、4,4L,4R,40 電極パッド、5,50 基板、6,60 治具、6A,60A 貫通孔、7,7L,7R フィレット、EL,ER,M,SL,SR 領域,LA1,LA2,LB1,LB2,LC1,LC2,LD1,LD2,WA1,WA2,,WB1,WB2,WC1,WC2,WD1,WD2 幅、RA1,RA2 第1の規制領域、RB1,RB2 第2の規制領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の表面に第1の方向に離間して設けられたそれぞれの電極パッドの上に接触するようにシート状はんだを載置する工程と、
前記シート状はんだの上面と接触し、それぞれの前記電極パッドとともに前記シート状はんだを挟むように電子部品を載置する工程と、
前記シート状はんだを加熱により溶融させて、前記電子部品を前記電極パッドにはんだ付けする工程と、を備え、
前記シート状はんだは、前記シート状はんだと前記電子部品とが相互に最もずれた状態で、前記シート状はんだの上に前記電子部品が載置された場合においても、前記電子部品の一方の電極に接する領域および前記電子部品の他方の電極に接する領域を含み、
前記電子部品の前記第1の方向の外側に設けられた一方の電極は、離間して設けられた前記電極パッドの一方にはんだ付けされ、前記電子部品の前記一方の電極と反対の外側に設けられた前記電子部品の他方の電極は、離間して設けられた前記電極パッドの他方にはんだ付けされる、
電子部品のはんだ付け方法。
【請求項2】
前記シート状はんだは、前記シート状はんだと前記電子部品とが相互に最もずれた状態で、前記シート状はんだの上に前記電子部品が載置された場合においても、前記電子部品の一方の電極のさらに前記第1の方向の外側に位置する領域および前記電子部品の他方の電極のさらに前記第1の方向の外側に位置する領域を含む、
請求項1に記載の、電子部品のはんだ付け方法。
【請求項3】
前記シート状はんだは、それぞれの前記電極パッドの上を前記第1の方向に橋渡しするように載置され、
それぞれの前記電極パッドの上を橋渡しする領域において、前記シート状はんだの前記第1の方向と直行する第2の方向の幅は、前記電子部品の前記第2の方向の幅より小さい部分を含む、
請求項1または2に記載の、電子部品のはんだ付け方法。
【請求項4】
前記シート状はんだは、それぞれの前記電極パッドの上を前記第1の方向に橋渡しするように帯状に載置され、
それぞれの前記電極パッドの上を橋渡しする領域において、前記シート状はんだの前記第2の方向の幅は前記電子部品の前記第2の方向の幅より小さい、
請求項1または2に記載の、電子部品のはんだ付け方法。
【請求項5】
前記シート状はんだは、それぞれの前記電極パッドにそれぞれ載置される、
請求項1または2に記載の、電子部品のはんだ付け方法。
【請求項6】
前記電子部品を前記電極パッドにはんだ付けする工程の前に、前記シート状はんだおよび前記電子部品が載置される領域を枠状に所定の距離だけ隔てて囲み、前記シート状はんだと前記電子部品との相互の最大ずれ量を規制する貫通孔を有する治具を載置する工程をさらに備える、
請求項1から5のいずれかに記載の、電子部品のはんだ付け方法。
【請求項7】
前記貫通孔は、前記シート状はんだの最大ずれ量を規制する第1の規制領域と、前記電子部品の最大ずれ量を規制する第2の規制領域と、を含み、
前記シート状はんだは、前記第1の規制領域内でのみ位置ずれ可能であり、
前記電子部品は、前記第2の規制領域内でのみ位置ずれ可能である、
請求項6に記載の、電子部品のはんだ付け方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2010−258362(P2010−258362A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−109408(P2009−109408)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】