説明

電子部品の装着方法

【課題】二列の搬送装置で搬送する装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺の基板に実装する際の、複数回位置決め動作による実装待ち時間を排除して、稼動効率の向上を図ること。
【解決手段】Aレーン2Aで搬送される装着ヘッド6A、6Bの装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺のプリント基板Pを1回目の位置決めをした状態で、前記両装着ヘッド6A、6Bで部品供給装置3A、3Bから取出した電子部品を前記プリント基板Pの右半分に装着している間に、Bレーン2Bで前記プリント基板Pの搬送及び第1回目の位置決め動作を行い、Aレーン2Aで1回目の位置決めをした前記プリント基板Pの右半分に装着した後は、このAレーン2Aで前記プリント基板Pの2回目の位置決めのための搬送及び位置決め動作をする前に、Bレーン2Bで搬送及び位置決めされた前記プリント基板Pの右半分に装着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、夫々が基板の搬送を並列に行なう2台の搬送装置と、装置本体の手前側と奥側に配設され前記基板に装着する複数種類の電子部品を供給する2つの部品供給装置と、一方向に一方向駆動源により移動可能な対向する一対のビームに前記一方向と直交する他方向に夫々他方向駆動源により移動可能な装着ヘッドとを備えて、いずれか一方の前記ビームに備えられた前記装着ヘッドで対応する部品供給装置から取り出した電子部品をいずれの前記搬送装置で搬送される前記基板上にも装着する電子部品の装着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
部品供給装置より装着ヘッドに取り付けられた吸着ノズルにより電子部品を取り出して基板上に装着する電子部品装着装置は、特許文献1等に開示されている。そして、昨今、大型液晶テレビのバックライト照明用の基板の需要増大や、蛍光灯からLED照明への代替化が加速しており、これに伴って電子部品の実装基板の長尺化が進んでいる。この基板の搬送を行なう搬送装置が一列(シングルレーン)である場合には、この基板の長尺化のために、基板上に電子部品を装着する電子部品装着装置における装着エリアの広さには制約があり、1回の基板位置決めで装着すべき全ての電子部品を実装することができないことから、2回の位置決めで前記基板を左右半分ずつ仕上げるのが一般的である。
【0003】
また、夫々が前記基板の搬送を並列に行なう2台の搬送装置(デュアルレーン)で基板を生産する場合、先に取り込んだ一方の搬送装置の前記基板について対向する2つのビームに備えた両装着ヘッドで電子部品の実装している最中に、他方の搬送装置への前記基板の搬送動作をラップさせることにより、搬送時間のロスをゼロにする形で基板位置決めを済ませておき、先に電子部品の実装を始めた前記一方の搬送装置の基板への実装が完了した時点で、前記他方の搬送装置の基板への実装に切替える、所謂「交互生産」運転で、実装動作を連続して行うことにより稼動効率を向上させる方式を採用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−87305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、装着ヘッドの装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺の基板においては、1回目の位置決めをして前記装着エリアの一部へ実装を開始した基板について、その実装を終えた後で2回目の位置決めをして、残りの前記装着エリアに実装する必要があり、この間の待ちが生じてしまい、稼動効率を落としてしまっていた。
【0006】
そこで本発明は、二列の搬送装置で搬送する装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺の基板に実装する際の、複数回位置決め動作による実装待ち時間を排除して、稼動効率の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため第1の発明は、夫々が基板の搬送を並列に行なう2台の搬送装置と、装置本体の手前側と奥側に配設され前記基板に装着する複数種類の電子部品を供給する2つの部品供給装置と、一方向に一方向駆動源により移動可能な対向する一対のビームに前記一方向と直交する他方向に夫々他方向駆動源により移動可能な装着ヘッドとを備えて、いずれか一方の前記ビームに備えられた前記装着ヘッドで対応する部品供給装置から取り出した電子部品をいずれの前記搬送装置で搬送される前記基板上にも装着する電子部品の装着方法において、
前記一方の搬送装置で搬送される前記装着ヘッドの装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺基板を1回目の位置決めをした状態で、前記両装着ヘッドで前記部品供給装置から取出した電子部品を前記長尺基板の一部に装着している間に、他方の前記搬送装置で前記長尺の基板の搬送動作を行うことを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、夫々が基板の搬送を並列に行なう2台の搬送装置と、装置本体の手前側と奥側に配設され前記基板に装着する複数種類の電子部品を供給する2つの部品供給装置と、一方向に一方向駆動源により移動可能な対向する一対のビームに前記一方向と直交する他方向に夫々他方向駆動源により移動可能な装着ヘッドとを備えて、いずれか一方の前記ビームに備えられた前記装着ヘッドで対応する部品供給装置から取り出した電子部品をいずれの前記搬送装置で搬送される前記基板上にも装着する電子部品の装着方法において、
前記一方の搬送装置で搬送される前記装着ヘッドの装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺基板を1回目の位置決めをした状態で、前記両装着ヘッドで前記部品供給装置から取出した電子部品を前記長尺基板の一部に装着している間に、他方の前記搬送装置で前記長尺の基板の搬送動作を行い、
前記一方の搬送装置で1回目の位置決めをした前記長尺基板の一部に装着した後は、この一方の前記搬送装置で前記長尺の基板の2回目の位置決めのための搬送動作をする前に、他方の前記搬送装置で搬送された前記長尺の基板の一部に装着することを特徴とする。
【0009】
第3の発明は、夫々が基板の搬送を並列に行なう2台の搬送装置と、装置本体の手前側と奥側に配設され前記基板に装着する複数種類の電子部品を供給する2つの部品供給装置と、一方向に一方向駆動源により移動可能な対向する一対のビームに前記一方向と直交する他方向に夫々他方向駆動源により移動可能な装着ヘッドとを備えて、いずれか一方の前記ビームに備えられた前記装着ヘッドで対応する部品供給装置から取り出した電子部品をいずれの前記搬送装置で搬送される前記基板上にも装着する電子部品の装着方法において、
前記一方の搬送装置で搬送される前記装着ヘッドの装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺の基板を1回目の位置決めをした状態で、前記両装着ヘッドで前記部品供給装置から取出した電子部品を装着している間に、他方の前記搬送装置で前記長尺の基板の1回目の位置決めを行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、二列の搬送装置で搬送する装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺の基板に実装する際の、複数回位置決め動作による実装待ち時間を排除して、稼動効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】電子部品装着装置の平面図である。
【図2】電子部品装着装置の制御ブロック図である。
【図3】Aレーンにおけるあるプリント基板の装着データを示す図である。
【図4】Bレーンにおけるあるプリント基板の装着データを示す図である。
【図5】一方の部品供給装置の部品配置データを示す図である。
【図6】他方の部品供給装置の部品配置データを示す図である。
【図7】プリント基板の搬送と電子部品の装着を説明するための平面図(左側に配置)と同じくAレーンとBレーンとを上下に配設した簡略縦断面図である。
【図8】プリント基板の搬送と電子部品の装着を説明するための平面図(左側に配置)と同じくAレーンとBレーンとを上下に配設した簡略縦断面図である。
【図9】プリント基板の搬送と電子部品の装着を説明するための平面図(左側に配置)と同じくAレーンとBレーンとを上下に配設した簡略縦断面図である。
【図10】プリント基板の搬送と電子部品の装着を説明するための平面図(左側に配置)と同じくAレーンとBレーンとを上下に配設した簡略縦断面図である。
【図11】プリント基板の搬送と電子部品の装着を説明するための平面図(左側に配置)と同じくAレーンとBレーンとを上下に配設した簡略縦断面図である。
【図12】プリント基板の搬送と電子部品の装着を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図13】図12のフローチャートに続く図である。
【図14】図13のフローチャートに続く図である。
【図15】図14のフローチャートに続く図である。
【図16】図15のフローチャートに続く図である。
【図17】図16のフローチャートに続く図である。
【図18】図17のフローチャートに続く図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図1に基づき、基板上に電子部品を装着する電子部品装着装置1について、本発明の実施の形態を説明する。この電子部品装着装置1には、基板である各プリント基板Pの搬送を並列に行なうと共に各プリント基板Pを位置決めするように並設された二列の搬送装置(「レーン」とする省略する場合がある。)2A、2Bと、装置本体の手前側と奥側に配設され電子部品を供給する部品供給装置3A、3Bと、駆動源により一方向に移動可能(Y方向に往復移動可能)な一対のビーム4A、4Bと、それぞれ吸着ノズル5を備えて前記各ビーム4A、4Bに沿った方向に各駆動源により移動可能な装着ヘッド6A、6Bとが設けられている。
【0013】
なお、前記搬送装置2A、2Bで搬送される各プリント基板Pは、前記装着ヘッド6A、6Bにより電子部品の装着ができる装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺(搬送方向に長い。)の基板で、本実施形態では前記搬送装置2A、2Bで搬送されるプリント基板Pは別種類のものであるが、同一のものでもよい。
【0014】
前記搬送装置2A、2Bは電子部品装着装置1の奥側と手前側との前後中間部に配設され、それぞれ供給コンベア2A1、2B1と、プリント基板を位置決め固定する位置決め部2A2、2B2と、排出コンベア2A3、2B3とを備えている。そして、プリント基板が電子部品の装着エリアの広さを超えない通常の長さであれば、前記各供給コンベア2A1、2B1は上流より受けた各プリント基板を各位置決め部2A2、2B2に搬送し、この各位置決め部2A2、2B2で位置決め装置により位置決めされた各基板上に電子部品が装着された後、各排出コンベア2A3、2B3に搬送され、その後下流側装置に搬送される構成である。
【0015】
そして、各位置決め部2A2、2B2には基板検出センサ31A、31B及び32A、32Bが配設され、各排出コンベア2A3、2B3に基板検出センサ33A、33Bが配設される。また、各位置決め部2A2、2B2には、上流寄りの位置に昇降可能なストッパ34A、34Bが配設され、下流寄りの位置にストッパ35A、35Bが配設される。
【0016】
そして、前記部品供給装置3A、3Bは前記搬送装置2A、2Bの奥側位置と手前側位置に配設され、取付台であるカート台7A、7Bのフィーダベース上に部品供給ユニット8を多数並設したものである。各カート台7A、7Bは部品供給ユニット8の部品供給側の先端部がプリント基板Pの搬送路に臨むように前記装置本体に連結具を介して着脱可能に配設され、各カート台7A、7Bが正規に装置本体に取り付けられるとカート台7A、7Bに搭載された部品供給ユニット8に電源が供給され、また前記連結具を解除して把手を引くと下面に設けられたキャスタにより移動できる構成である。
【0017】
そして、X方向に長い前後一対の前記ビーム4A、4Bは、各Y方向リニアモータ9の駆動により左右一対の前後に延びたガイドに沿って前記各ビームに固定されたスライダが摺動して個別にY方向に移動する。前記Y方向リニアモータ9は、左右一対の基体1A、1Bに沿って固定された上下一対の固定子と、前記ビーム4A、4Bの両端部に設けられた取付板の下部に固定された可動子9Aとから構成される。
【0018】
また、前記ビーム4A、4Bにはその長手方向(X方向)にX方向リニアモータ10によりガイドに沿って移動する前記装着ヘッド6A、6Bが夫々内側に設けられており、前記X方向リニアモータ10は各ビーム4A、4Bに固定された前後一対の固定子と、各固定子の間に位置して前記装着ヘッド6A、6Bに設けられた可動子とから構成される。
【0019】
従って、各装着ヘッド6A、6Bは向き合うように各ビーム4A、4Bの内側に設けられ、前記装着ヘッド6Aは、対応する奥側の部品供給装置3Aの部品供給ユニット8から電子部品の取出し作業を行い、両搬送装置2A、2B上のプリント基板Pに装着することができ、装着ヘッド6Bは対応する手前側の部品供給装置3Bから電子部品を取り出して両搬送装置2A、2B上のプリント基板Pに装着することができる。
【0020】
そして、各装着ヘッド6A、6Bには各バネにより下方へ付勢されている吸着ノズル5が円周上に所定間隔を存して4本配設されており、この吸着ノズル5は上下軸モータ12により昇降可能であり、またθ軸モータ13により装着ヘッド6A、6Bを鉛直軸周りに回転させることにより、結果として各装着ヘッド6A、6Bの各吸着ノズル5はX方向及びY方向に移動可能であり、垂直線回りに回転可能で、且つ上下動可能となっている。
【0021】
また、各部品認識カメラ14は、各装着ヘッド6A、6Bに設けられた各吸着ノズル5に吸着保持された電子部品を一括して撮像する。
【0022】
図2は電子部品装着装置1の電子部品装着に係る制御のための制御ブロックであり、以下説明する。電子部品装着装置1の各要素はCPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)15が統括制御しており、この制御に係るプログラムを格納するROM(リ−ド・オンリー・メモリ)16及び各種データを格納するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)17がバスライン18を介して接続されている。また、CPU15には操作画面等を表示するモニタ19及び該モニタ19の表示画面に形成された入力手段としてのタッチパネルスイッチ20がインターフェース21を介して接続されている。また、前記Y方向リニアモータ9等が駆動回路22、インターフェース21を介して前記CPU15に接続されている。なお、前記CPU15は制御手段、確認手段、判定手段、抽出手段、調停手段、読込み及び書込み手段などの機能を果たす。
【0023】
前記RAM17には、前記搬送装置2A、2B毎に部品装着に係るプリント基板Pの種類毎に装着データが記憶されている。図3及び図4には、前記搬送装置2A、2Bに対応して異なるプリント基板Pについての装着データが表されている。この装着データは、その装着順序(ステップNo.)毎に、プリント基板P内での各電子部品の装着座標のX方向の位置情報(装着座標X)、Y方向の位置情報(装着座標Y)、装着角度情報(装着角度Z)、吸着ノズル5のノズル番号情報(ノズルNo.N、「1」〜「4」で表示)、各部品供給ユニット8の配置番号情報(フィーダNo.FDR)、装着ヘッド6A、6Bの番号情報(ヘッド番号No.HD、奥側のビーム4Aに設けられた装着ヘッド6Aは「1」、手前側のビーム4Bに設けられた装着ヘッド6Bは「2」で表示)、コントロールコマンドとから構成される。
【0024】
また、前記RAM17には、図5に示すように、一方のカート台7A上に配設された前記各部品供給ユニット8の部品供給ユニット配置番号(FDR番号)に対応した各電子部品の種類(部品ID)の部品配置データが格納されており、また図6に示すように、他方のカート台7B上に配設された前記各部品供給ユニット8の部品供給ユニット配置番号(FDR番号)に対応した各電子部品の種類(部品ID)の部品配置データが格納されている。
【0025】
図5及び図6に示すこれらの部品配置データによれば、一方のカート台7A上に配設された前記各部品供給ユニット8の部品供給ユニット配置番号(FDR番号)は、「101」〜「126」であり、他方のカート台7B上に配設された前記各部品供給ユニット8の部品供給ユニット配置番号(FDR番号)は、「201」〜「226」である。
【0026】
更には、前記RAM17には、電子部品の特徴を表す形状データ・認識データ・制御データ・部品供給データから成る電子部品毎の部品ライブラリデータ等が格納されている。
【0027】
23はインターフェース21を介して前記CPU15に接続される認識処理装置で、前記部品認識カメラ14により撮像して取込まれた画像の認識処理が該認識処理装置23にて行われ、CPU15に処理結果が送出される。即ち、CPU15は部品認識カメラ14により撮像された画像を認識処理(位置ずれ量の算出など)するように指示を認識処理装置23に出力すると共に、認識処理結果を認識処理装置23から受取るものである。
【0028】
以上の構成により、前記プリント基板Pの搬送動作を含めた装着動作について、図7〜図11における各搬送装置2A、2Bの平面図(左半分)及び側面図(右半分)と、図12〜図18のプリント基板Pの搬送同さ及び電子部品の装着動作に係るフローチャートに基づき説明するが、説明の便宜上、以後、前記搬送装置2Aを「Aレーン2A」と、また前記搬送装置2Bを「Bレーン2B」と表現する。
【0029】
先ず、Aレーン2A及びBレーン2Bに、それぞれプリント基板Pが無いものとして、以下説明する。初めにCPU15がAレーン2Aにプリント基板Pがあるかを判定して(ステップS01)、プリント基板Pが無いと判定した場合には、Aレーン2Aの前工程装置に基板要求して(ステップS02)、次いでRAM17のAレーン位置決め位置メモリの内容「LOCATE_A」をクリアして「0(「位置決め中の基板無し」の意)」とし(ステップS03)、次いでRAM17のAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」をクリアして「OFF(「停止」の意)」とする(ステップS04)。
【0030】
次に、CPU15がBレーン2Bにプリント基板Pがあるかを判定して(ステップS05)、プリント基板Pが無いと判定した場合には、Bレーン2Bの前工程装置に基板要求して(ステップS06)、次いでRAM17のBレーン位置決め位置メモリの内容「LOCATE_B」をクリアして「0(「位置決め中の基板無し」の意)」とし(ステップS07)、次いでRAM17のAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」をクリアして「OFF(「停止」の意)」とする(ステップS08)。
【0031】
次に、CPUはAレーン2Aに前工程装置からプリント基板Pが搬入され且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「0(位置決め基板無し)」であるかを判定する(ステップS09)。この場合、前工程装置から本電子部品装着装置1のAレーン2Aにプリント基板Pが搬送され(図7(A1)(B1)参照)、基板検出センサ31Aがこのプリント基板Pを検出し且つ位置決め部2A2の位置決め位置に到達していない場合(基板検出センサ32Aが未検出状態)には、次にAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」を「ON(動作中)」とし(ステップS10)とし、更に搬送して基板を取込んで基板検出センサ32Aがこのプリント基板Pを検出すると、CPU15は駆動回路22を介して搬送駆動源(図示せず)に減速して停止させ、上昇しているストッパ35Aに係止して搬送を停止させ(図7(A2)、(B2)参照)、図示しない位置決め機構によりプリント基板Pの平面方向及び上下方向の初回位置決め動作を行なわせる(ステップS11)。
【0032】
そして、CPU15がAレーン2Aの初回位置決め動作が完了した否かを確認し(ステップS12)、検出装置(図示せず)で完了を確認すると、Aレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」を「OFF(停止中)」とし(ステップS13)とし、Aレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」を「1(初回位置決め状態)」とする(ステップS14)。
【0033】
次に、CPU15はBレーン2Bに前工程装置からプリント基板Pが搬入され且つBレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「0(位置決め基板無し)」であるかを判定する(ステップS15)。この場合、前工程装置から本電子部品装着装置1のBレーン2Bにプリント基板Pは搬送されていない(図7(A2)、(B2)参照)と判定するので、図12に続く図13に示すステップS21へと進む。
【0034】
即ち、ステップS21において、Aレーン2Aの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」が「1(2回目位置決め起動)」であって且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「1(初回位置決め状態)」かが判定される。この場合、Aレーン2Aにおいて、2回目の位置決め動作は起動していないので、ステップS28へと進む。
【0035】
このステップS28において、CPU15によりBレーン2Bの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」が「1(2回目位置決め起動)」であって且つBレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「1(初回位置決め状態)」かが判定される。この場合、Bレーン2Bにおいて、2回目の位置決め動作は起動していないので、図13に続く図14に示すステップS35へと進む。
【0036】
このステップS35において、CPU15によりAレーン2Aの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」が「2(後工程へ基板排出の起動)」であって且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「2(2回目位置決め状態)」であって且つAレーン2Aの後工程から基板要求があるかが判定される。この場合、Aレーン2Aにおいて、2回目位置決め状態ではなく、後工程へ基板排出動作も起動していないので、ステップS42へと進む。
【0037】
このステップS42において、CPU15によりBレーン2Bの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」が「2(後工程へ基板排出の起動)」であって且つBレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「2(2回目位置決め状態)」であって且つBレーン2Bの後工程から基板要求があるかが判定される。この場合、Bレーン2Bにおいて、2回目位置決め状態ではなく、後工程へ基板排出動作も起動していないので、図14に続く図15に示すステップS49へと進む。
【0038】
このステップ49において、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「0(装着レーン未定状態)」かが判定される。この場合、装着レーンが未定状態であるので、次にAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」が「OFF」で且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「0(位置決め基板無し)」以外かが判定される(ステップS50)。この場合、ステップS13でAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」を「OFF(停止中)」とし、ステップS14でAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」を「1(初回位置決め状態)」としたので、装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」を「1(Aレーン装着)」を書込み(ステップS51)、Aレーン2Aで位置決めしたプリント基板Pへの電子部品の装着を指定する。
【0039】
次いで、図15に続く図16のステップS54へと進み、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「1(Aレーン装着)」かが判定される(ステップS54)。この場合、「1(Aレーン装着)」なので、次にAレーン基板搬送は動作中(BUSY_Aが「ON(動作中)」)かが判定される(ステップS55)。この場合、Aレーン2Aでは、プリント基板Pが搬送されて位置決めされている状態なので、搬送動作中ではないと判定される。
【0040】
従って、Aレーン装着処理ステップが抽出処理される(ステップS56)。即ち、図3に示す装着データにおいて、ヘッドNo.「1」の装着ヘッド6Aの吸着ノズル5が電子部品を部品供給装置3Aから電子部品を取出すためにステップNo.0001〜0004までが抽出され、またヘッドNo.「2」の装着ヘッド6Bの吸着ノズル5が電子部品を部品供給装置3Bから電子部品を取出すためにステップNo.0005〜0008までが抽出される。
【0041】
そして、装着ヘッド6A、6Bの各4本の吸着ノズル5が、部品供給装置3A、3Bの部品供給ユニット8からそれぞれ吸着して取出す(ステップS57)。この両装着ヘッド6A、6Bの装着エリア内の乗入れが、CPU15により調停制御しながら(ステップS58)、前記装着ヘッド6A、6Bを移動させて対応する部品認識カメラ14上方を通過させ、この移動中に両装着ヘッド6A、6Bの各吸着ノズル5に吸着保持された複数の電子部品を一括して撮像して、この撮像された画像を認識処理装置23が認識処理して吸着ノズル5に対する位置ズレを把握する一括フライ認識を行ない(ステップS59)、プリント基板P上に電子部品を装着する(ステップS60)。
【0042】
このように、Aレーン2A上のプリント基板P右半分に対して、両装着ヘッド6A、6Bが電子部品を装着することとなり(図7(A3)参照)、生産効率の向上が図れる。
【0043】
次に、CPU15により「LOCATE_A」が「1(初回位置決め状態)」かが判定される(ステップS61)。この場合、Aレーン2Aは、1回目の位置決め状態であり、次にAレーン装着データのコントロールコマンドが「C(全て装着完了)」かが判定される(ステップS62)。即ち、Aレーン2Aの初回位置決めされたプリント基板Pへの装着データ指定の電子部品の装着が全て完了したかが判定される。この場合、図3に示すステップNo.0100(コントロールコマンドが「C」)までの装着は完了していないので、図16に続く図17に示すステップS70へと進む。
【0044】
即ち、ステップS70において、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「2(Bレーン装着)」かが判定される。この場合、「1(Aレーン装着)」であって、「2(Bレーン装着)」ではないので、図17に続く図18に示すステップ86へと進む。
【0045】
即ち、CPU15により停止指示があるかが判定されるが、停止指示は無いので、次に停止指示メモリの「STOP_MEM」が「ON」で且つAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」が「OFF(「停止」の意)」で且つBレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」が「OFF(「停止」の意)」かが判定される(ステップS88)。この場合、停止指示メモリの「STOP_MEM」が「ON」でないので、図12に示すSTARTに戻る。
【0046】
次に、Aレーン2Aのプリント基板P右半分への両装着ヘッド6A、6Bによる電子部品の装着中に、Bレーン2Bへプリント基板の搬入を行う動作について説明する。
【0047】
即ち、ステップS1において、CPU15によりAレーン2Aにプリント基板Pがあるかが判定され、プリント基板Pがあるので、次にBレーン2Bにプリント基板Pがあるかが判定される(ステップS05)。この場合、Bレーン2Bにプリント基板Pがなければ、前述したように、Bレーン2Bの前工程装置に基板要求し(ステップS06)、次いでRAM17のBレーン位置決め位置メモリの内容「LOCATE_B」をクリアして「0(「位置決め中の基板無し」の意)」とし(ステップS07)、次いでRAM17のAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」をクリアして「OFF(「停止」の意)」として(ステップS08)、ステップ09へ進むが、またBレーン2Bにプリント基板Pがあっても、ステップ09へ進む。
【0048】
この場合、Bレーン2Bにプリント基板Pがなければ、前述したように、Bレーン2Bの前工程装置に基板要求しているので、Aレーン2Aにおいてプリント基板Pの右半分のエリアへの電子部品の装着中に、Bレーン2Bへプリント基板Pが搬入される(図7(A4)、(B4)参照)。従って、Aレーン2Aにおいてプリント基板P右半分への電子部品の装着中に、Bレーン2Bのプリント基板Pの搬送動作が行われるから、プリント基板Pの生産効率の向上が図れる。
【0049】
次に、CPUはAレーン2Aに前工程装置からプリント基板Pが搬入され且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「0(位置決め基板無し)」であるかを判定する(ステップS09)。この場合、既に前工程装置から本電子部品装着装置1のAレーン2Aにプリント基板Pが搬送され、位置決めされており、ステップS14でAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」を「1(初回位置決め状態)」としたので、ステップS15へと進む。
【0050】
ステップS15において、CPU15はBレーン2Bに前工程装置からプリント基板Pが搬入され且つBレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「0(位置決め基板無し)」であるかを判定する。この場合、前工程装置から本電子部品装着装置1のBレーン2Bにプリント基板Pが搬送され(図8(A4)(B4)参照)、基板検出センサ31Bがこのプリント基板Pを検出し且つ位置決め部2B2の位置決め位置に到達していない場合(基板検出センサ32Bが未検出状態)には、次にBレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」を「ON(動作中)」とし(ステップS16)とし、更に搬送して基板を取込んで基板検出センサ32Bがこのプリント基板Pを検出すると、CPU15は駆動回路22を介して搬送駆動源(図示せず)に減速して停止させ、上昇しているストッパ35Bに係止して搬送を停止させ(図8(A5)、(B5)参照)、図示しない位置決め機構によりプリント基板Pの平面方向及び上下方向の初回位置決め動作を行なわせる(ステップS17)。即ち、Aレーン2Aにおけるプリント基板Pの右半分への電子部品の装着中に、Bレーン2Bにおけるプリント基板の位置決めを行ない、プリント基板Pの生産効率の向上が図れる。
【0051】
そして、CPU15がBレーン2Bの初回位置決め動作が完了した否かを確認し(ステップS18)、検出装置(図示せず)で完了を確認しない場合は、ステップ21へ進み、また検出装置で完了を確認した場合も、Bレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」を「OFF(停止中)」とし(ステップS19)とし、Bレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」を「1(初回位置決め状態)」とし(ステップS20)、図12に続く図13のステップS21へと進む。
【0052】
即ち、ステップS21において、Aレーン2Aの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」が「1(2回目位置決め起動)」であって且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「1(初回位置決め状態)」かが判定される。この場合、Aレーン2Aにおいて、2回目の位置決め動作は起動していないので、ステップS28へと進む。
【0053】
このステップS28において、CPU15によりBレーン2Bの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」が「1(2回目位置決め起動)」であって且つBレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「1(初回位置決め状態)」かが判定される。この場合、Bレーン2Bにおいて、2回目の位置決め動作は起動していないので、図13に続く図14に示すステップS35へと進む。
【0054】
このステップS35において、CPU15によりAレーン2Aの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」が「2(後工程へ基板排出の起動)」であって且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「2(2回目位置決め状態)」であって且つAレーン2Aの後工程から基板要求があるかが判定される。この場合、Aレーン2Aにおいて、後工程へ基板排出動作は起動していないので、ステップS42へと進む。
【0055】
このステップS42において、CPU15によりBレーン2Bの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」が「2(後工程へ基板排出の起動)」であって且つBレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「2(2回目位置決め状態)」であって且つBレーン2Bの後工程から基板要求があるかが判定される。この場合、Aレーン2Aにおいて、後工程へ基板排出動作は起動していないので、図14に続く図15に示すステップS49へと進む。
【0056】
このステップ49において、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「0(装着レーン未定状態)」かが判定される。この場合、「1(Aレーン装着)」で装着レーンが未定状態ではないので、図15に続く図16に示すステップS54に進む。
【0057】
ステップS54において、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「1(Aレーン装着)」かが判定される(ステップS54)。この場合、「1(Aレーン装着)」なので、次にAレーン基板搬送は動作中(BUSY_Aが「ON(動作中)」)かが判定される(ステップS55)。この場合、Aレーン2Aでは、プリント基板Pが位置決めされている状態なので、動作中ではない(「OFF」)と判定される。従って、2回目の装着ヘッド6A、6Bが電子部品を装着するためのAレーン装着処理ステップが抽出処理される(ステップS56)。
【0058】
そして、装着ヘッド6A、6Bの各4本の吸着ノズル5が、部品供給装置3A、3Bの部品供給ユニット8からそれぞれ吸着して取出す(ステップS57)。この装着ヘッド6A、6Bの装着エリア内の乗入れが、CPU15により調停制御しながら(ステップS58)、前述したように一括フライ認識を行ない(ステップS59)、プリント基板P上に電子部品を装着する(ステップS60)。
【0059】
以下、2回目のAレーン装着処理ステップの抽出処理に伴い、プリント基板P上に電子部品が装着され、以後前述したように、ステップS61、S62、S70、S86、S88を経て図12に示すSTARTに戻る。
【0060】
更に、以上の2回目と同様なAレーン装着処理ステップの抽出処理に伴うプリント基板P上に電子部品を装着する動作を繰り返すが、25回目のAレーン装着処理ステップ(ステップNo.96から100まで)の抽出処理に伴うプリント基板P上に電子部品を装着する動作が完了した場合には、ステップS61を経てステップS62において、Aレーン装着データのコントロールコマンドが「C(全て装着完了)」かが判定される。即ち、Aレーン2Aの初回位置決めされたプリント基板Pの右半分への装着データ指定の電子部品の装着が全て完了したかが判定され、図3に示すステップNo.0100(コントロールコマンドが「C」)までの装着が完了したかが判定される。
【0061】
そして、25回目のAレーン装着処理ステップの抽出処理に伴う装着動作が完了した(図8(A6)参照)と判定されると、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」を「0(装着レーン未定状態)」とする書込みをし(ステップS63)、Aレーン2Aの2回目位置決め起動のため、装着レーンを切り替えるため、クリアする。その後、Aレーン2Aの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」を「1(2回目位置決め起動)」とする書込みをし(ステップS64)、Aレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」を「ON(動作中の意)」とする(ステップS65)。
【0062】
次に、図17のステップS70に進み、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「2(Bレーン装着)」かが判定される。この場合、「1(Aレーン装着)」であって、「2(Bレーン装着)」ではないので、図17に続く図18に示すステップ86へと進み、ステップS88を経て、図12に示すSTARTに戻る。
【0063】
以上のように、Aレーン2Aにおけるプリント基板Pの右半分への電子部品の装着を完了すると、このAレーン2Aにおいて前記プリント基板Pの2回目の位置決めのための搬送動作をする前に、Bレーン2Bにおいて搬送され1回目の位置決めされたプリント基板の右半分への電子部品の装着を開始するが、以下説明する。
【0064】
そして、ステップS01に戻って、やがてステップS49に到達し、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「0(装着レーン未定状態)」かが判定される。この場合、ステップS63においてAレーン2Aの2回目の位置決め起動のため、クリアされて「0」となっており、次にAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」が「OFF」で且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「0(位置決め基板無し)」以外かが判定される(ステップS50)。この場合、Aレーン2Aで2回目の位置決めのための下流への搬送中であり、次にBレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」が「OFF」で且つBレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「0(位置決め基板無し)」以外かが判定される(ステップS52)。
【0065】
この場合、Aレーン2Aでの搬送動作は停止して、「LOCATE_A」が「1(初回位置決め状態)」なので装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」を「2(Bレーン装着)」を書込み(ステップS53)、Aレーン2Aで位置決めしたプリント基板Pへの電子部品の装着を指定する。
【0066】
次いで、ステップS54において、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「1(Aレーン装着)」かが判定され(ステップS54)、「2(Bレーン装着)」であるので、ステップS70を経て、Bレーン2Bのプリント基板Pの搬送について、Bレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」が「ON」かが判定され(ステップS71)、動作中ではないので、Aレーン2Aのプリント基板Pの右半分への1回目の位置決めによる電子部品の装着動作の完了後、直ちにBレーン2Bのプリント基板Pの右半分への装着動作が開始される(図8(A6))。
【0067】
即ち、Bレーン2Bのプリント基板Pの装着処理ステップ(図4参照)の抽出処理(ステップS72)、電子部品の吸着取出し(ステップS73)、装着エリアの両装着ヘッド6A、6Bの乗入れ調停(ステップS74)、一括フライ認識(ステップS75)、Bレーン2Bのプリント基板Pの右半分への電子部品の装着(ステップS76)が行われることとなる。
【0068】
次に、CPU15はBレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「1(初回位置決め状態)」であるかを判定し(ステップS77)、1回目の位置決めをしているので「1」と判定し、次にBレーン装着データのコントロールコマンドが「C(全て装着完了)」かが判定される(ステップS78)。即ち、Bレーン2Bの初回位置決めされたプリント基板Pの右半分への装着データ指定の電子部品の装着が全て完了したかが判定される。この場合、図4に示すステップNo.0205(コントロールコマンドが「C」)までの装着は完了していないので、図17に続く図18に示すステップS86へと進み、ステップS88を経て図12に示すSTARTに戻る。
【0069】
以上のように、Bレーン2Bにおけるプリント基板Pの右半分への電子部品の装着が開始されるが、次にこのBレーン2Bにおけるプリント基板Pの右半分への装着中に、Aレーン2Aの2回目のプリント基板Pの搬送及び位置決めを行なうが、以下説明する。
【0070】
そして、このようなBレーン2Bにおけるプリント基板Pの右半分への電子部品の装着中において、ステップS01に戻って、S05、S09、S15を経て、ステップ21へ進み、Aレーン2Aの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」が「1(2回目位置決め起動)」であって且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「1(初回位置決め状態)」かが判定される。この場合、Aレーン2Aにおいて、既に2回目の位置決め動作を開始するように起動指示されているので、初回の位置決めがされているので、次にステップS22へと進む。
【0071】
このステップS22において、Aレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」を「ON(動作中)」とし(ステップS22)とし、更に基板ストッパ35Aを下降させて下流へ搬送して(図8(A7)、(B7)参照)、基板検出センサ33Aがこのプリント基板Pを検出すると、CPU15は駆動回路22を介して搬送駆動源(図示せず)に減速して停止させ、逆に上流へ搬送させて上昇させた基板ストッパ34Aに係止して搬送を停止させ(図8(A8)、(B8)参照)、図示しない位置決め機構によりプリント基板Pの平面方向及び上下方向の2回目の位置決め動作を行なわせる(ステップS23)。
【0072】
そして、CPU15によりAレーン2Aの2回目の位置決め動作が完了したかが判定され(ステップS24)、検出装置により完了していないと判定されると、次にAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」を「OFF(停止中)」とし(ステップS25)とし、Aレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」を「2(2回目位置決め状態)」とし(ステップS26)、Aレーン2Aの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」をクリアして「0」とする(ステップS27)。
【0073】
次に、Aレーン2Aの2回目の位置決め動作が完了したか又はステップS27の処理を終えると、ステップS28、S35、S42、S49、S54、S70、S71を経て、ステップS72〜77のような上述した動作と同様なBレーン装着処理ステップの抽出処理に伴うプリント基板P上に電子部品を装着する動作を繰り返す。
【0074】
そして、ステップS78において、Bレーン装着データのコントロールコマンドが「C(全て装着完了)」かが判定されて、両装着ヘッド6A、6BによってBレーン2Bの初回位置決めされたプリント基板Pの右半分への装着データのステップNo.0205(コントロールコマンドが「C」)までの装着が完了した場合には、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」を「0(装着レーン未定状態)」とする書込みをし(ステップS79)、Bレーン2Bの2回目位置決め起動のため、装着レーンを切り替えるため、クリアする。その後、Bレーン2Bの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」を「1(2回目位置決め起動)」とする書込みをし(ステップS80)、Bレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」を「ON(動作中の意)」とする(ステップS81)。そして、ステップS86、S88を経て、図12に示すSTARTに戻る。
【0075】
以上のように、Bレーン2Bにおけるプリント基板Pの右半分への電子部品の装着中に、Aレーン2Aの2回目のプリント基板Pの搬送及び位置決めが行なわれる。そして、Bレーン2Bにおけるプリント基板Pの右半分への電子部品の装着完了後に、直ちにAレーン2Aにおけるプリント基板Pの左半分への電子部品の装着が行われるが、以下説明する。
【0076】
そして、ステップS01に戻って、S05、S09、S15、S21、S28、S35、S42を経て、ステップS49において、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「0(装着レーン未定状態)」かが判定される。この場合、装着レーンが未定状態であるので、次にAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」が「OFF」で且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「0(位置決め基板無し)」以外かが判定される(ステップS50)。この場合、Aレーン2Aでの搬送は停止中で且つ2回目の位置決めがされているので、装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」を「1(Aレーン装着)」を書込み(ステップS51)、Aレーン2Aで位置決めしたプリント基板Pの左半分への電子部品の装着を指定する。
【0077】
次いで、図15に続く図16のステップS54へと進み、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「1(Aレーン装着)」かが判定され(ステップS54)、「1(Aレーン装着)」なので、次にAレーン基板搬送は動作中(BUSY_Aが「ON(動作中)」)かが判定される(ステップS55)。この場合、Aレーン2Aでは、プリント基板Pが搬送されて位置決めされている状態なので、動作中ではないと判定される。
【0078】
従って、Aレーン装着処理ステップが抽出処理される(ステップS56)。即ち、ヘッドNo.「1」の装着ヘッド6AとヘッドNo.「2」の装着ヘッド6Bの吸着ノズル5が電子部品を部品供給装置3Bから電子部品を取出すために抽出される。
【0079】
そして、装着ヘッド6A、6Bの各4本の吸着ノズル5が、部品供給装置3A、3Bの部品供給ユニット8からそれぞれ吸着して取出す(ステップS57)。この装着ヘッド6A、6Bの装着エリア内の乗入れが、CPU15により調停制御しながら(ステップS58)、前記装着ヘッド6A、6Bの移動中に一括フライ認識を行ない(ステップS59)、Aレーン2Aのプリント基板Pの左半分に電子部品を装着する(ステップS60)。
【0080】
このように、Aレーン2A上のプリント基板Pに対して、両装着ヘッド6A、6Bが電子部品を装着することとなり(図9(A9)参照)、生産効率の向上が図れる。
【0081】
次に、CPU15により「LOCATE_A」が「1(初回位置決め状態)」かが判定される(ステップS61)。この場合、Aレーン2Aは、2回目の位置決め状態であり、次にAレーン装着データのコントロールコマンドが「E(全て装着完了)」かが判定される(ステップS66)。即ち、Aレーン2Aの2回目に位置決めされたプリント基板Pへの装着データ指定の電子部品の装着が全て完了したかが判定される。この場合、図3に示すステップNo.0209(コントロールコマンドが「E」)までの装着は完了していないので、図16に続く図17に示すステップS70へと進む。
【0082】
ステップ70において、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「2(Bレーン装着)」かが判定される。この場合、「1(Aレーン装着)」であるので、図17に続く図18に示すステップ86へと進み、ステップS88を経て、図12に示すSTARTに戻る。
【0083】
そして、ステップS01に戻って、前述したようにAレーン装着処理ステップの抽出処理に伴うプリント基板Pの左半分に電子部品を装着する動作を繰り返すが、この装着の最中にBレーン2Bの2回目の位置決め動作が行われる(図9(A10)(B10)参照)。
【0084】
即ち、このようなAレーン2Aにおけるプリント基板Pの左半分への両装着ヘッド6A、6Bによる電子部品の装着中において、ステップS01に戻って、S05、S09、S15を経て、ステップ21へ進み、Aレーン2Aの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」が「1(2回目位置決め起動)」であって且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「1(初回位置決め状態)」かが判定される。この場合、Aレーン2Aにおいて、既に「2(2回目位置決め状態)」」であるので、次にステップS28へと進む。
【0085】
ステップS28において、Bレーン搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」が「1(2回目位置決め起動)」であって且つBレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「1(初回位置決め状態)」かが判定される。この場合、2回目位置決めが起動されて初回位置決め状態にあるので、Bレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」を「ON(動作中)」とし(ステップS29)とし、更に基板ストッパ35Bを下降させて下流へ搬送して(図9(A10)、(B10)参照)、基板検出センサ33Bがこのプリント基板Pを検出すると、CPU15は駆動回路22を介して搬送駆動源(図示せず)に減速して停止させ、逆に上流へ搬送させて上昇させた基板ストッパ34Bに係止して搬送を停止させ(図9(A11)、(B11)参照)、図示しない位置決め機構によりプリント基板Pの平面方向及び上下方向の2回目の位置決め動作を行なわせる(ステップS30)。
【0086】
そして、CPU15によりBレーン2Aの2回目の位置決め動作が完了したかが判定され(ステップS31)、検出装置により完了したと判定されると、次にBレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」を「OFF(停止中)」とし(ステップS32)とし、Bレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」を「2(2回目位置決め状態)」とし(ステップS33)、Bレーン2Bの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」をクリアして「0」とする(ステップS34)。
【0087】
次に、Bレーン2Bの2回目の位置決め動作が完了したか又はステップS34の処理を終えると、ステップS35、S42、S49を経て、ステップS54において、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「1(Aレーン装着)」かが判定される(ステップS54)。この場合、「1(Aレーン装着)」なので、次にAレーン基板搬送は動作中(BUSY_Aが「ON(動作中)」)かが判定される(ステップS55)。この場合、Aレーン2Aでは、プリント基板Pが搬送されて2回目の位置決めがされている状態なので、搬送動作中ではないと判定される。
【0088】
そして、Aレーン2Aのプリント基板Pの左半分のAレーン装着処理ステップが抽出処理し(ステップS56)、装着ヘッド6A、6Bの各4本の吸着ノズル5により電子部品を吸着し(ステップS57)、この両装着ヘッド6A、6Bの装着エリア内の乗入れを調停し(ステップS58)、複数の電子部品の一括フライ認識をし(ステップS59)、プリント基板P左半分に電子部品を装着する(ステップS60)。
【0089】
そして、このようなステップS56〜60のような上述した動作と同様なAレーン装着処理ステップの抽出処理に伴うプリント基板Pの左半分への電子部品の装着する動作を繰り返すが、この左半分への全ての電子部品の装着を終えると、ステップS61を経て、ステップS66でAレーン2Aの2回目に位置決めされたプリント基板Pへの装着データ指定の電子部品の装着が全て完了したと判定される。この場合、図3に示すステップNo.0209(コントロールコマンドが「E」)までの装着は完了することとなる。
【0090】
そして、ステップS66で「E」と判定されると、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」を「0(装着レーン未定状態)」とする書込みをし(ステップS67)、Aレーン2Aにおけるプリント基板Pを後工程へ排出するための起動を行うため、Aレーン2Aの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」を「2(後工程への基板排出の起動)」とする書込みをし(ステップS68)、Aレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」を「ON(動作中の意)」とする(ステップS69)。次に、テップS70、S86、S88を経て、STARTへ戻る。
【0091】
以上のように、Aレーン2Aにおける2回目に位置決めされたプリント基板Pの左半分への電子部品の装着を完了すると、このAレーン2Aにおいて次に装着する前記プリント基板Pの1回目の位置決めのための搬送動作をする前に、既にBレーン2Bにおいて搬送され2回目の位置決めされたプリント基板の左半分への電子部品の装着を開始するが、以下説明する。
【0092】
そして、ステップS78において、レーン装着データのコントロールコマンドが「C(全て装着完了)」かが判定されて、両装着ヘッド6A、6BによってBレーン2Bの初回位置決めされたプリント基板P右半分への装着データのステップNo.0205(コントロールコマンドが「C」)までの装着が完了した場合には、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」を「0(装着レーン未定状態)」とする書込みをし(ステップS79)、Bレーン2Bの2回目位置決め起動のため、装着レーンを切り替えるため、クリアする。その後、Bレーン2Bの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」を「1(2回目位置決め起動)」とする書込みをし(ステップS80)、Bレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」を「ON(動作中の意)」とする(ステップS81)。そして、ステップS86、S88を経て、図12に示すSTARTに戻る。
【0093】
前述したように、既にBレーン2Bでプリント基板の搬送は停止して、2回目の位置決めされているので、ステップS53において、装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「2(Bレーン装着)」と書込まれているので(ステップS53)、ステップS70において、装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」が「2(Bレーン装着)」と判定されて、次にBレーン2Bのプリント基板Pの搬送について、Bレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」が「ON」かが判定され(ステップS71)、動作中ではないと判定される。
【0094】
従って、Bレーン2Bのプリント基板Pの装着処理ステップ(図4参照)の抽出処理(ステップS72)、電子部品の吸着取出し(ステップS73)、装着エリアの両装着ヘッド6A、6Bの乗入れ調停(ステップS74)、一括フライ認識(ステップS75)、Bレーン2Bのプリント基板Pの左半分への電子部品の装着(ステップS76)が行われることとなる(図9(A12)参照)。
【0095】
なお、ステップ68でAレーン2Aの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」を「2(後工程への基板排出の起動)」とする書込みがされているので、Aレーン2Aでプリント基板Pの左半分への電子部品の装着が完了して、Bレーン2Bで2回目の位置決めされたプリント基板Pの左半分への電子部品の装着中において、CPU15によりAレーン2Aの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」が「2(後工程へ基板排出の起動)」であって且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「2(2回目位置決め状態)」であって且つAレーン2Aの後工程から基板要求があると判定されると(ステップS35)、次にAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」を「ON(動作中」とし(ステップS36)、次にAレーン2Aのプリント基板Pの後工程への排出動作が開始され(ステップS37)、排出されることとなる(図10(A13)(B13)参照)。
【0096】
次に、基板検出センサ33Aにより、Aレーン2Aのプリント基板Pの排出動作が完了したと判定されると(ステップS38)、Aレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」を「OFF(停止」し(ステップS39)、Aレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」を「0(位置決め基板無し)」とし(ステップS40)、Aレーン搬送位置決め起動メモリの「TRANS_A」を「0(クリア)」する(ステップS41)。
【0097】
そして、ステップS72〜77のような上述した動作と同様なBレーン装着処理ステップの抽出処理に伴うプリント基板Pの左半分に電子部品を装着する動作を繰り返す。
【0098】
前述したように、Aレーン2Aのプリント基板Pが後工程へ排出されると、このBレーン2Bのプリント基板Pの左半分への電子部品の装着中に、ステップS01においてAレーン2Aにプリント基板Pが無い判定されて、Aレーン2Aの前工程装置に基板要求して(ステップS02)、次いでAレーン位置決め位置メモリの内容「LOCATE_A」をクリアして「0(「位置決め中の基板無し」の意)」とし(ステップS03)、次いでAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」をクリアして「OFF(「停止」の意)」とする(ステップS04)。
【0099】
従って、Bレーン2Bのプリント基板Pの左半分への電子部品の装着中に、前工程からプリント基板が搬送されることとなる(図10(A14)(B14)参照)。しかも、前述したように、Bレーン2Bのプリント基板Pの左半分への電子部品の装着中に、CPUはAレーン2Aに前工程装置からプリント基板Pが搬入され且つAレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_A」が「0(位置決め基板無し)」であるかを判定する(ステップS09)。この場合、前工程装置から本電子部品装着装置1のAレーン2Aにプリント基板Pが搬送され、基板検出センサ31Aがこのプリント基板Pを検出し且つ位置決め部2A2の位置決め位置に到達していない場合(基板検出センサ32Aが未検出状態)には、次にAレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_A」を「ON(動作中)」とし(ステップS10)とし、更に搬送して基板を取込んで基板検出センサ32Aがこのプリント基板Pを検出すると、CPU15は駆動回路22を介して搬送駆動源(図示せず)に減速して停止させ、上昇しているストッパ35Aに係止して搬送を停止させ(図10(A15)、(B15)参照)、図示しない位置決め機構によりプリント基板Pの平面方向及び上下方向の初回位置決め動作を行なわせる(ステップS11)。
【0100】
そして、ステップ77で、Bレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「1(初回位置決め状態)」かが判定され、「2(2回目位置決め状態)」であるので、次にステップS82において、Bレーン装着データのコントロールコマンドが「E(全て装着完了)」かが判定されて、両装着ヘッド6A、6BによってBレーン2Bの2回目に位置決めされたプリント基板Pの左半分への装着データのステップNo.0409(コントロールコマンドが「E」)までの装着が完了した場合には、CPU15により装着レーン管理メモリの「MOUNT_LANE」を「0(装着レーン未定状態)」とする書込みをし(ステップS83)、Bレーン2Bの基板を後工程へ排出するための起動指示のため、Bレーン搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」を「2(Aと工程へ基板排出の起動)」とする書込みをし(ステップS84)、Bレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」を「ON(動作中の意)」とする(ステップS85)。そして、ステップS86、S88を経て、図12に示すSTARTに戻る。
【0101】
以上のように、Bレーン2Bにおけるプリント基板Pの左半分への電子部品の装着を完了すると、直ちにAレーン2Aにおけるプリント基板Pの右半分への電子部品の装着を開始することとなる(図18(A16)参照)。
【0102】
このステップS42において、CPU15によりBレーン2Bの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」が「2(後工程へ基板排出の起動)」であって且つBレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「2(2回目位置決め状態)」であって且つBレーン2Bの後工程から基板要求があると判定されると、Bレーン2Bにおける左半分への電子部品の装着を完了したプリント基板Pを後工程へ排出する。
【0103】
即ち、ステップ84でBレーン搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」を「2(後工程への基板排出の起動)」とする書込みがされているので、Bレーン2Bでプリント基板Pの左半分への電子部品の装着が完了して、Aレーン2Aで初回の位置決めされたプリント基板Pの右半分への電子部品の装着中において、CPU15によりBレーンの搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」が「2(後工程へ基板排出の起動)」であって且つBレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」が「2(2回目位置決め状態)」であって且つBレーン2Bの後工程から基板要求があると判定されると(ステップS42)、次にBレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」を「ON(動作中」とし(ステップS43)、次にBレーン2Bのプリント基板Pの後工程への排出動作が開始され(ステップS44)、排出されることとなる(図11(A17)(B17)参照)。
【0104】
次に、基板検出センサ33Bにより、Bレーン2Bのプリント基板Pの排出動作が完了したと判定されると(ステップS45)、Bレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」を「OFF(停止」し(ステップS46)、Bレーン位置決め位置メモリの「LOCATE_B」を「0(位置決め基板無し)」とし(ステップS47)、Bレーン搬送位置決め起動メモリの「TRANS_B」を「0(クリア)」する(ステップS48)。
【0105】
そして、Aレーン2Aにおいてプリント基板Pの右半分への電子部品の装着中において、ステップS05において、Bレーン2Bにプリント基板Pが無いと判定した場合には、Bレーン2Bの前工程装置に基板要求して(ステップS06)、次いでBレーン位置決め位置メモリの内容「LOCATE_B」をクリアして「0(「位置決め中の基板無し」の意)」とし(ステップS07)、次いでBレーン搬送動作中メモリの内容「BUSY_B」をクリアして「OFF(「停止」の意)」とする(ステップS08)。そして、プリント基板Pが搬送されて来たならば(図11(A18)(B18)参照)、ステップS15、S16を経て、初回位置決めを行ない、以下、前述したような動作を繰り返すこととなる。
【0106】
なお、本発明が適用できる搬送方向に長い長尺の基板の長さは、装着ヘッドにより装着できる装着エリアの搬送方向における長さの2倍以下であればよいが、2倍を超える長さでも、3回位置決めを行なうことにより適用することも可能である。
【0107】
また、いずれか一方のビームに備えられた装着ヘッドで、いずれかの部品供給装置から取り出した電子部品をいずれかの搬送装置で搬送される基板上に電子部品を装着する電子部品装着装置にも適用してもよい。
【0108】
以上のように本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。
【符号の説明】
【0109】
1 電子部品装着装置
2A、2B 搬送装置
3A、3B 部品供給装置
8 部品供給ユニット
6A、6B 装着ヘッド
15 CPU
17 RAM
P プリント基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
夫々が基板の搬送を並列に行なう2台の搬送装置と、装置本体の手前側と奥側に配設され前記基板に装着する複数種類の電子部品を供給する2つの部品供給装置と、一方向に一方向駆動源により移動可能な対向する一対のビームに前記一方向と直交する他方向に夫々他方向駆動源により移動可能な装着ヘッドとを備えて、いずれか一方の前記ビームに備えられた前記装着ヘッドで対応する部品供給装置から取り出した電子部品をいずれの前記搬送装置で搬送される前記基板上にも装着する電子部品の装着方法において、
前記一方の搬送装置で搬送される前記装着ヘッドの装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺基板を1回目の位置決めをした状態で、前記両装着ヘッドで前記部品供給装置から取出した電子部品を前記長尺基板の一部に装着している間に、他方の前記搬送装置で前記長尺の基板の搬送動作を行うことを特徴とする電子部品の装着方法。
【請求項2】
夫々が基板の搬送を並列に行なう2台の搬送装置と、装置本体の手前側と奥側に配設され前記基板に装着する複数種類の電子部品を供給する2つの部品供給装置と、一方向に一方向駆動源により移動可能な対向する一対のビームに前記一方向と直交する他方向に夫々他方向駆動源により移動可能な装着ヘッドとを備えて、いずれか一方の前記ビームに備えられた前記装着ヘッドで対応する部品供給装置から取り出した電子部品をいずれの前記搬送装置で搬送される前記基板上にも装着する電子部品の装着方法において、
前記一方の搬送装置で搬送される前記装着ヘッドの装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺基板を1回目の位置決めをした状態で、前記両装着ヘッドで前記部品供給装置から取出した電子部品を前記長尺基板の一部に装着している間に、他方の前記搬送装置で前記長尺の基板の搬送動作を行い、
前記一方の搬送装置で1回目の位置決めをした前記長尺基板の一部に装着した後は、この一方の前記搬送装置で前記長尺の基板の2回目の位置決めのための搬送動作をする前に、他方の前記搬送装置で搬送された前記長尺の基板の一部に装着することを特徴とする電子部品の装着方法。
【請求項3】
夫々が基板の搬送を並列に行なう2台の搬送装置と、装置本体の手前側と奥側に配設され前記基板に装着する複数種類の電子部品を供給する2つの部品供給装置と、一方向に一方向駆動源により移動可能な対向する一対のビームに前記一方向と直交する他方向に夫々他方向駆動源により移動可能な装着ヘッドとを備えて、いずれか一方の前記ビームに備えられた前記装着ヘッドで対応する部品供給装置から取り出した電子部品をいずれの前記搬送装置で搬送される前記基板上にも装着する電子部品の装着方法において、
前記一方の搬送装置で搬送される前記装着ヘッドの装着エリアの搬送方向の長さを超える長尺の基板を1回目の位置決めをした状態で、前記両装着ヘッドで前記部品供給装置から取出した電子部品を装着している間に、他方の前記搬送装置で前記長尺の基板の1回目の位置決めを行うことを特徴とする電子部品の装着方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−77766(P2013−77766A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217910(P2011−217910)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(300022504)株式会社日立ハイテクインスツルメンツ (607)
【Fターム(参考)】