説明

電子部品用洗浄剤組成物

【構成】 (a) 化1のフェノールまたはC1〜C5アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物、(b) 界面活性剤、(c) C6〜C18 のパラフィン系炭化水素、(d) C1〜C8アルコールのアルキレンオキシド付加物を含有する電子部品用洗浄剤。
【効果】 液晶セル、ロジン系半田フラックス等の電子部品関連の洗浄効果に優れ、環境および作業上安全な水系洗浄剤。
【化1】


(R1:水素あるいは炭素数1〜5のアルキル基またはアルケニル基p:2〜4の数q:アルキレンオキシドの平均付加モル数を表わし、1〜20の数。但し、同一のアルキレンオキシドが単独で付加していてもよく、2種類以上のアルキレンオキシドが混合して付加していてもよいr:1〜3の数)

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品の洗浄に有用な、フロン系溶剤や塩素系溶剤に替わる水系洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶セル、プリント基板等に用いられる半田フラックス、精密部品、その組立工程に使用される治工具等の電子部品用金属部品、プリント配線、集積回路、シャドーマスク等の腐食加工部品等の電子部品においては、高度の洗浄仕上りが追求されており、また、経済性等の観点から、一定の洗浄剤で多くの部品を高度に洗浄することが要求される。
【0003】例えば液晶セルの製造に際しては、透明電極が形成された2枚の基板間に液晶を封入すべく、一部開口を残して上下基板をその周縁部で接着剤により貼り合わせて液晶室を形成し、空の液晶セルを作成する。この空セルは、真空にした注入室内で開口部が液晶物質中に浸され、ついで、注入室を大気に開放することにより、液晶物質が基板間(液晶室内)に吸引され、開口部をシールすることにより、基板間に液晶物質の封入された液晶セルが形成される。
【0004】しかしながら、2枚の液晶セル基板の接着部の外側には、液晶セル基板が微小ギャップで対向する空隙部の生じることが避けられない。そのため、上記の空セルへの液晶の注入時に、毛細管現象により液晶がこの空隙部に入り込む。この空隙部には、透明電極に信号を印加するための電極端子が、各々絶縁を保って高密度に形成されていることから、この部分の液晶をそのままにしておくと、液晶が大気中の汚染物質を溶解して絶縁不良を起こしやすい。そこで、液晶を洗浄除去する必要がある。しかし、この空隙部のギャップは10μm以下と狭いため、入り込んだ液晶を洗浄除去するには高度な洗浄性能が要求される。
【0005】またエレクトロニクス産業においては、プリント基板の半田付けの際にロジン系の半田フラックスが使用されているが、このようなフラックスは、プリント基板および最終製品の高品質を維持するために、半田付け作業の終了後に、高清浄度に洗浄することが要求されている。
【0006】さらに、電子機器の製造に使用する精密金属部品は、その加工、処理、組立時において油脂、機械油、グリース等の汚れが付くことがさけられない。これら汚れは、最終製品の性能に大きな影響を与えることから、高度な脱脂洗浄が要求される。金属部品の組立、加工等に使用される治工具類も同様である。
【0007】以上のような高度の洗浄能力が要求される分野においては、従来、フロン系溶剤、塩素系溶剤が主として用いられてきた。しかしながら、これらの溶剤は優れた洗浄性能を有する反面、環境への安全性に大きな問題を有しており、近年、水系の洗浄剤への要望が高まっている。
【0008】特開平3−62896号公報には、環式飽和炭化水素を70重量%以上含有する洗浄剤組成物が開示され、さらに0.1〜30重量%の脂肪族アルコールおよび/または界面活性剤を添加しうることが記載されている。しかし、この洗浄剤組成物は、有機溶剤を主体とした非水系の洗浄剤であり、安全性や作業環境の点で問題がある。
【0009】また、特開平3−146597号公報には、炭素数8〜20の脂肪族炭化水素および極性基を有する有機化合物を含むプリント基板用洗浄剤組成物が報告されており、極性基を有する有機化合物としてアルコール、エーテル、エステル、ケトンなどが示されている。また、0.001〜10重量%の界面活性剤を配合しうることも記載されている。しかし、この洗浄剤組成物も、脂肪族炭化水素を主体とする非水系の洗浄剤であり、上記と同様の問題を抱えている。
【0010】さらに、特開平3−153799号公報には、炭素数8〜11の脂肪族炭化水素と、一価アルコールと、脂肪族二価アルコールモノ低級アルキルエーテルおよび/または脂肪族二価アルコールモノ低級アルキルエーテルアセテートとからなるブレーキ装置の洗浄剤が報告されている。
【0011】以上のように脂肪族炭化水素を洗浄剤に使用することについては従来から報告されているが、いずれもそれ自体を主溶剤成分として利用する非水系の洗浄剤であり、その特性をアルコールや界面活性剤などで改善しうることを示しているにすぎない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液晶物質、半田フラックス等に高度な洗浄性能を有し、しかも、水系の電子部品用洗浄剤を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の電子部品用洗浄剤組成物は、以下の(a)成分を含有し、あるいはさらに(b)および/または(c)成分を含有することを特徴とする。
【0014】(a) 化3で示される化合物。
【化3】


(R1:水素あるいは炭素数1〜5のアルキル基またはアルケニル基p:2〜4の数q:アルキレンオキシドの平均付加モル数を表わし、1〜20の数。但し、同一のアルキレンオキシドが単独で付加していてもよく、2種類以上のアルキレンオキシドが混合して付加していてもよいr:1〜3の数)
【0015】(b) 界面活性剤。
【0016】(c) 化4で示されるパラフィン系炭化水素。
【化4】


【0017】
【発明の実施態様】本発明の(a)成分は、フェノール性水酸基が、ベンゼン環に1〜3個置換したフェノールまたは短鎖アルキルないしアルケニルフェノールのアルキレンオキシド付加体であり、代表的には以下の化5〜7で表わされる化合物である。
【0018】
【化5】


(R1:水素あるいは炭素数1〜5のアルキル基またはアルケニル基p:2〜4の数q:アルキレンオキシドの平均付加モル数を表わし、1〜20の数。但し、同一のアルキレンオキシドが単独で付加していてもよく、2種類以上のアルキレンオキシドが混合して付加していてもよい)
【0019】
【化6】


(R1:水素あるいは炭素数1〜5のアルキル基またはアルケニル基p:2〜4の数q:アルキレンオキシドの平均付加モル数を表わし、1〜20の数。但し、同一のアルキレンオキシドが単独で付加していてもよく、2種類以上のアルキレンオキシドが混合して付加していてもよい)
【0020】
【化7】


(R1:水素あるいは炭素数1〜5のアルキル基またはアルケニル基p:2〜4の数q:アルキレンオキシドの平均付加モル数を表わし、1〜20の数。但し、同一のアルキレンオキシドが単独で付加していてもよく、2種類以上のアルキレンオキシドが混合して付加していてもよい)
【0021】(a)成分を示す中の(CpH2pO) はエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが単独または混合して付加していることを示し、混合付加の場合はブロック付加でもランダム付加でもよい。特に、エチレンオキシドの単独付加物、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック付加物が好ましい。アルキレンオキシドの平均付加モル数qは、1〜20であり、好ましくは1〜10である。
【0022】(a)成分は、本発明の洗浄剤組成物中に0.1〜60重量%配合することが好ましく、より好ましくは0.5〜40重量%である。
(b)成分の界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤が単独で、あるいは2種以上併用して用いられるが、特にアニオン界面活性剤またはノニオン界面活性剤が好ましい。
【0023】アニオン界面活性剤としては、例えば以下のものが例示できる。
1) 平均炭素数8〜16のアルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、
【0024】2) 平均炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩、3) アルキル基またはアルケニル基の炭素数が4〜10のジアルキルスルホコハク酸塩
【0025】4) 化8で表される脂肪酸低級アルキルエステルのスルホン酸塩または脂肪酸スルホン化物のジ塩
【化8】


(R:炭素数8〜20のアルキル基またはアルケニル基Y:炭素数1〜3のアルキル基または対イオンZ:対イオン)
【0026】5) 平均炭素数10〜20のアルキル硫酸塩、6) 平均炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチレンオキサイドを付加したアルキルエーテル硫酸塩、7) 平均炭素数10〜22の飽和または不飽和脂肪酸塩。
【0027】これらのアニオン界面活性剤における対イオンとしては、通常ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属塩がなどが用いられる。また、ノニオン界面活性剤としては、以下のものが例示される。ここで、pはアルキレンオキシドの平均付加モル数を示す。アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合付加物が用いられる。
【0028】1) ポリオキシアルキレン(p=3〜40)アルキルまたはアルケニル(C10〜C22)エーテル2) ポリオキシアルキレン(p=3〜40)アルキルまたはアルケニル(C5〜C12)フェニルエーテル
【0029】3) ポリオキシアルキレン(p=0.5〜40)アルキルまたはアルケニル(C10〜C22)アミン4) ポリオキシアルキレン(p=0.5〜50)アルキルまたはアルケニル(C10〜C22)アミド5) エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロック付加物(プルロニック型界面活性剤)
【0030】(b)成分の界面活性剤は、本発明の洗浄剤組成物中に0.1〜60重量%配合することが好ましく、より好ましくは0.5〜40重量%である。
【0031】(c)成分のパラフィン系炭化水素は、直鎖または分岐鎖を有する炭素数6〜18(C=6〜18)の鎖状飽和炭化水素であり、好ましくは炭素数8〜16である。これらパラフィン系炭化水素は、それぞれ単独で用いても混合物として使用してもよい。
【0032】(c)成分のパラフィン系炭化水素は、本発明の洗浄剤組成物中に0.1〜60重量%配合することが好適であり、より好ましくは0.5〜40重量%である。また、上記(a)成分と(b)成分とは、本発明の洗浄剤組成物中に、重量比で(a)/(b)=1/100〜100/1の範囲で配合することが好ましく、より好ましくは1/10〜10/1である。
【0033】さらに、上記(a)成分と(c)成分とは、重量比で(a)/(c)=100/1〜1/3の範囲で、より好ましくは10/1〜1/1で、(a),(c)両成分を、あるいは(a),(b),(c)三成分を配合することが望ましい。
【0034】これらの範囲で各成分を配合することにより、いっそう高度な洗浄性能を具えた水系の洗浄剤が実現できる。
【0035】本発明の洗浄剤組成物では、上記(a)あるいはこれに(b)および/または(c)成分によって優れた洗浄性能が得られるが、さらに、(d)成分として下記化9の溶剤を配合することにより、いっそう洗浄性能が改善され、特に同一の洗浄液でより多くの物品を高度に洗浄しうる、いわゆるスタミナ洗浄性が改善される。
【0036】
【化9】


(R1:炭素数1〜8のアルキル基またはアルケニル基p:2〜4の数q:アルキレンオキシドの平均付加モル数を表わし、1〜10の数。但し、同一のアルキレンオキシドが単独で付加していてもよく、2種類以上のアルキレンオキシドが混合して付加していてもよい)
【0037】(d)成分の溶剤は、炭素数1〜8、好ましくは3〜6の飽和または不飽和アルコールのアルキレンオキシド付加物である。化9中の(CpH2pO) はエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが単独または混合して付加していることを示し、混合付加の場合はブロック付加でもランダム付加でもよい。特に、エチレンオキシドの単独付加物、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック付加物が好ましい。アルキレンオキシドの平均付加モル数qは、1〜10であり、好ましくは2〜6である。エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロック付加物の場合、エチレンオキシド平均1〜3モル付加、プロピレンオキシド平均1〜5モル付加したものが好適である。
【0038】(d)成分は、本発明の洗浄剤組成物中に0.1〜60重量%配合することが好ましく、より好ましくは0.5〜40重量%である。
【0039】本発明の洗浄剤組成物には、その他必要に応じて任意成分を配合することができる。これら任意成分としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;クエン酸塩、燐酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩等のビルダー;液安定性を保持するためのエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、メタノール、エタノール等の低級アルコール類、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩等のハイドロトロープ剤;さらに目的に応じてベンゾトリアゾール等の防錆剤、安息香酸塩等の防腐剤を配合することが可能である。
【0040】本発明の洗浄剤組成物は、上記(a)成分またはさらに(b)および/または(c)成分、(d)成分、あるいは更にこれらと任意成分と水を混合し、水性液体洗浄剤組成物として調製することができる。
【0041】本発明の洗浄剤組成物は、組成物そのままの濃度で洗浄に使用することができ、また、水で希釈して(例えば、5〜70重量%の水溶液として)使用することもできる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、洗剤として(a)成分のフェノールのアルキレンオキシド付加体を用いて洗浄剤組成物とすることにより、電子部品に対して高度な洗浄性能を示すことができる。
【0043】また、さらに界面活性剤および/またはパラフィン系炭化水素を用いることにより、洗浄性能をいっそう改善できる。
【0044】本発明の洗浄剤組成物は、水系の洗浄剤であり、フロン系溶剤や塩素系溶剤のような環境破壊の問題がなく、また、脂肪族炭化水素等の有機溶剤を主体とする非水系洗浄剤のように火炎や作業環境上の問題もない。
【0045】本発明の洗浄剤組成物は、高度な洗浄性能を要求される分野、特に電子部品用洗浄剤として好適であり、例えば、液晶セル用洗浄剤、ロジン系等の半田フラックス用洗浄剤、金属部品、治工具等の脱脂用洗浄剤などとして用いられる。
【0046】実施例1:液晶セル用洗浄剤としての利用後記表1〜4に示す組成の洗浄剤組成物(水で100wt%にバランス)を調製し、その性能を以下の通りに評価し結果を表1〜4に示した。
【0047】液晶セルの洗浄性評価方法液晶セル空隙部に液晶材を塗布し、室温で10分静置する。調製した各々の洗浄剤の原液中で40℃、2分間の超音波洗浄を行ない、純水で充分すすいだ後、偏光顕微鏡で洗浄性を判定する。
【0048】
洗浄性評価基準は以下に示す。○以上が合格である。
◎:空隙部が完全に洗浄されている○:空隙部がほとんど洗浄されている△:空隙部に液晶残りが多い×:空隙部がほとんど洗浄されていない
【0049】
実施例2:半田フラックス用洗浄剤としての利用後記表1〜4に示す組成の洗浄剤組成物(水で100wt%にバランス)を調製し、その性能を以下の通りに評価し結果を表1〜4に示した。
【0050】プリント基板の洗浄性評価方法銅張積層板から製造された基板上にロジン系ハンダフラックスをとり、210℃、5分の焼結処理を行なう。
【0051】調製した各々の洗浄剤の原液中において、40℃、3分間のスプレー洗浄を行なう。このスプレー洗浄は、ラボ・スプレー洗浄器を用い、洗浄剤5リットル、スプレー圧1kg/cm2 の条件でフルコーンタイプノズル1個を用いて行なう。ついで、純水で充分すすいだ後、洗浄前・後の重量差より、フラックス洗浄率を算出し、以下の評価基準に従い、評価する。○以上が合格である。
【0052】◎:洗浄率90〜100%○:洗浄率70〜89%△:洗浄率50〜69%×:洗浄率50%未満
【0053】
【表1】
実 施 例 試料No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 組成(wt%): (a)成分*1; R1=H,p=2,q=1 5 − − − − 2.5 − − − − − R1=H,p=3,q=1 − 5 − − − − − − − 5 5 R1=H,p=2,q=5 − − 5 − − − − − − − − R1=H,p=2,q=10 − − − 5 − − − − − − − R1=H,p=2,q=15 − − − − 5 − − − − − − R1=H,p=3,q=2 − − − − − − 5 − − − − R1=H,p=3,q=10 − − − − − − − 5 − − − R1=C4H9,p=2,q=1 − − − − − 2.5 − − 5 − − (b)成分; LAS-Na*2 5 − − − − − − − − − − ASS-Na*3 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 AE(p=8)*4 − − − − − − − − − 10 − AE(p=15)*5 − − − − − − − − − − 10 APE(p=8)*6 5 10 10 10 10 10 10 10 10 − − APE(p=15)*7 5 − − − − − − − − − − 評価: 液晶セル洗浄性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ プリント基板洗浄性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0054】*1)(a)成分:化10
【化10】


*2)LAS−Na:直鎖アルキル(C12)ベンゼンスルホン酸ナトリウム*3)ASS−Na:ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム*4)AE(p=8):ポリオキシエチレン(p=8)ドデシルエーテル*5)AE(p=15):ポリオキシエチレン(p=15)ドデシルエーテル*6)APE(p=8):ポリオキシエチレン(p=8)ノニルフェニルエーテル*7)APE(p=15):ポリオキシエチレン(p=15)ノニルフェニルエーテル
【0055】
【表2】
実 施 例 試料No. 12 13 14 15 16 17 18 19 組成(wt%): (a)成分*1; R1=H,p=3,q=1 5 5 5 5 5 5 5 5 (b)成分; ASS-Na*2 5 5 5 5 5 5 5 5 AE(p=8)*3 − − − − − − − 10 APE(p=8)*4 10 10 10 10 10 10 10 − (c)成分*5; C=6 2 − − − − − − − C=8 − 2 − − − − − − C=10 − − 2 − − − − − C=12 − − − 2 − − − 2 C=14 − − − − 2 − − − C=16 − − − − − 2 − − C=18 − − − − − − 2 − 評価: 液晶セル洗浄性 ○ ○〜◎○〜◎○〜◎○〜◎○〜◎ ○ ○〜◎ プリント基板洗浄性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ *1〜4)表1の欄外に同じ*5)パラフィン系炭化水素のC数として表示(例えばC12はC1225を示す)
【0056】
【表3】
実 施 例 試料No. 20 21 22 23 24 25 26 組成(wt%): (a)成分*1; R1=H,p=3,q=1 5 5 5 5 5 5 5 (b)成分; ASS-Na*2 5 5 5 5 − − − APE(p=8)*3 10 10 10 10 − − − (c)成分*4; C=12 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 − 0.5 C=14 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 − 0.5 C=16 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 − 0.5 (d)成分*5; C2H5O(EO)2H 5 − − − − − − C4H9O(EO)3H − 5 − − − − − C4H9O(EO)1(PO)2H − − 5 − − − − C8H17O(EO)3H − − − 5 5 − − 評価: 液晶セル洗浄性 ○〜◎○〜◎ ◎ ◎ ○〜◎ ○ ○〜◎ プリント基板洗浄性 ○ ○ ◎ ◎ ○ ○ ○ *1〜4)前述の各表の欄外に同じ*5)EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオキシドを示す
【0057】
【表4】
比 較 例 試料No. 27 28 29 30 31 32 33 34 組成(wt%): (a)成分又は類似物*1; R1=H,p=2,q=30 − 5 − − − − 5 5 R1=C8H17,p=2,q=1 − − 5 5 5 5 − 5 (b)成分; LAS-Na*2 5 5 5 5 5 5 − − ASS-Na*3 5 5 5 5 5 5 − − APE(p=8)*4 5 5 5 5 5 5 − − APE(p=15)*5 5 5 5 5 5 5 − − (c)成分*6; C=6 − − − 2 2 2 − 2 C=18 − − − − 2 2 − 2 (d)成分類似物*7C4H9O(EO)12H − − − − − 5 − 5 評価: 液晶セル洗浄性 × × × △ △ △ × △ プリント基板洗浄性 × × × × △ △ × × *1〜7)前述の各表の欄外に同じ

【特許請求の範囲】
【請求項1】(a) 化1で示される化合物
【化1】


(R1:水素あるいは炭素数1〜5のアルキル基またはアルケニル基p:2〜4の数q:アルキレンオキシドの平均付加モル数を表わし、1〜20の数。但し、同一のアルキレンオキシドが単独で付加していてもよく、2種類以上のアルキレンオキシドが混合して付加していてもよいr:1〜3の数)
を含有することを特徴とする電子部品用洗浄剤組成物。
【請求項2】 さらに、(b) 界面活性剤を含有する請求項1に記載の電子部品用洗浄剤組成物。
【請求項3】 さらに、(c) 化2で示されるパラフィン系炭化水素
【化2】


を含有する請求項1または2に記載の電子部品用洗浄剤組成物。

【公開番号】特開平5−179289
【公開日】平成5年(1993)7月20日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−360186
【出願日】平成3年(1991)12月30日
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)