説明

電極を貫通する複数の気孔の網状体を備える鉛酸電池用電極及びその製造方法

本発明は、構造体(1)に関するものであり、前記構造体(1)は、網状体と外枠(2)とを備え、前記網状体は、前記構造体を貫通する、平行で一様な複数の気孔(1a)を有し、前記外枠(2)は、前記構造体(1)の側面を囲む。前記構造体(1)と前記枠(2)とは、炭素から形成される。電極は、鉛ベースの層により覆われている。これらの気孔(1a)は、鉛ベースの活性材料により充填されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛酸電池用電極(lead-acid battery electrode)に関し、この鉛酸電池用電極は、平行な複数の主面と、外枠に囲まれた複数の側面とを有する炭素ベースの多孔質構造体(porous structure)を少なくとも1つ備え、前記多孔質構造体は、鉛又は鉛ベースの合金により覆われ、鉛ベースのペーストにより充填されている。
【0002】
また、この発明はこのような電極を製造する方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
通常、鉛酸電池は、電気化学セルの積層により形成されている。各セルは、2つの電極を備え、これらの電極はそれぞれ、グリッドと呼ばれる多孔質の電流コレクタと、鉛ベース、又は、二酸化鉛ベースの活性材料と、さらに硫酸ベースの電解質とを備える。
【0004】
鉛酸電池の主な問題点は、それが低いエネルギー密度であることである。制御弁式鉛酸電池(Valve-Regulated Lead-Acid Battery)(VRLAB)の場合には、エネルギー密度が30から40Wh/kgであり、一方、このタイプの理論値は、167Wh/kgである。エネルギー密度の理論値と実測値との差は、2つの理由により説明される。第1には、電池の電流コレクタは、活性材料(多孔質の鉛ベースのペースト、及び、多孔質の二酸化鉛ベースのペースト)のための機械的支持体として働き、通常鉛(金属)から形成されており、このような電池の重量は大幅に増加する。第2に、活性材料の利用率(係数)(utilisation factor)は、電気化学的に反応を起こす活性材料の部分の量を示すものであり、低いものである。この値は、40から50%の間で変化し、正極電流コレクタ又は負極電流コレクタとして用いられる材料のタイプと、その形状(平板、管状、平面、又はバイポーラ型コレクタといった形状のコレクタ)とに依存する。通常、2つの現象は、活性材料の効果を限定する:
− 電池の放電中に、活性材料の一部は硫酸化現象(sulphation phenomenon)に晒され、活性材料のオーミック抵抗は著しく増加し、非硫酸材料(non-sulphate material)の使用が減少する。この現象の研究は、例えば、Feberの“The use of titanium in lead-acid batteries”(Power Sources 4,
ed.D.H.Collins,1973,pp.525-538)という文献に記載され、チタンの電流コレクタと正極活性材料として用いられる二酸化鉛とにおいての研究である。
【0005】
− 放電は電解質を消費する。電解質は、セルの2つの電極の間に位置する空間に入り、電流コレクタの複数の気孔に浸透する。活性材料の一部は、電流コレクタの表面から遠いところに位置し、従って、電解質を受け止めることがなく、反応に参加することもない。このことは、Bodeの文献“Lead-Acid Batteries”(John Wiley & Sons,1977、pp.156-159)に記載されている。
【0006】
活性材料の使用を制限する2つの現象を比較すると、通常グリッド形状であるような電流コレクタの形状は、電池のパフォーマンスを限定する主な要因である。
【0007】
米国特許7060391は、電池のエネルギー密度を改善するために、従来からの鉛の電流コレクタのかわりに多孔質炭素コレクタを用いることを提案している。このコレクタは、ガラス状炭素(Reticulated Vitreous Carbons)(RVC)といった、発泡炭素により形成される。これらの発泡物質の複数の気孔は、化学反応することができる活性材料により充填されている。気孔の大きさは、1mmよりも小さく、これにより利用率を70%から80%にまで上昇させることができる。このような利点があるにもかかわらず、このような発泡体の利用は、以下のような問題による限界を残している:
− このような発泡体の大きな多孔率(95%空間)は、電気的抵抗率を大きく増加させる。電極の重量を増加させる電流を集めるために、発泡体の周りに鉛の枠とコネクタと追加するという解決策は、それにより電池のエネルギー密度を減少させる。この方法は、特定の装置を必要とする点で、さらにコストがかかる。
【0008】
− 発泡体の不規則な構造体は、活性材料のペーストを広げる工程を難しくする。発泡体の複数の気孔中の一様ではないペーストの配置は、活性材料の使用を減少させ、電池の平均余命(life expectancy)をも減少させる。
【0009】
さらに、充電−放電サイクルの間、特に深い放電サイクルの過程において、硫酸鉛と鉛もしくは二酸化鉛との間のモル体積の違いに起因して、電極の体積は大きく変化する。生じた機械的ストレスは、電池の劣化の進行を起こし、特に正電極の活性材料の劣化の進行を起こす。実際、活性材料は破壊され、グリッドから分離する。略称AGM(吸着ガラスマット(Absorptive Glass Matの略))のようなマイクロポーラスガラスファイバーにより形成されたセパレータを用いることにより、この問題は解決される。AGMタイプのシートは、2つの電極の間に強固に固定され、圧縮力をそれらに印加する。この圧縮は、体積変化により起こされる活性材料の劣化を防ぎ、電池の平均余命を増加させる。このことはTakahashiらにより示された。(“Physical Changes in Positive Active Mass during Deep Discharge-Charge Cycle of Lead-acid Cell”,J.Electrochem.Soc.,Vol.130,pp.2144-2149,1983)しかしながら、この技術は、RVCまたは炭素/グラファイトといった発泡炭素により形成された電流コレクタに適用されることはなく、圧力は材料の破壊を引き起こす。しかしながら、AGMタイプのセパレータがない場合、発泡炭素は短い寿命を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、鉛酸電池用電極を提供することであり、この鉛酸電池用電極は、平行な複数の主面と、外枠に囲まれた複数の側面と、を有する炭素ベースの多孔質構造体を少なくとも1つ備え、この多孔質構造体は、鉛または鉛ベースの合金の層により覆われ、鉛ベースのペーストで充填されており、従来技術の欠点を改善するものである。さらに詳細には、本発明の目的は、コンパクトで、軽量で、頑丈(solid)であり、製造が簡単であり、高いエネルギー密度をもつ電池を製造することが可能な電極を提供することである。
【0011】
本発明によれば、この目的は、以下のこと、すなわち、この構造体が前記主面と垂直で、均一で、且つ、規則的な複数の貫通孔(through-pores)の網状体(network)を備えることと、外枠は、炭素ベースであり、且つ、鉛又は鉛ベースの合金により覆われていることとにより、達成することができる。
【0012】
さらに本発明の目的は、簡単に行うことができる、このような電極の製造方法を提供することである。
【0013】
この目的は、方法が以下を連続的に備えることにより達成することができる。
【0014】
− 前記複数の貫通孔の規則的な網状体を備える暫定支持体(temporary support)を形成し、少なくとも第1の炭素ベースの熱硬化樹脂を充填し、
− 少なくとも第2の炭素ベースの熱硬化樹脂を備える混合物を成型することにより、前記暫定支持体の周りに前記外枠を形成し、前記混合物を硬化し、
− 外枠により囲まれた暫定支持体により形成されたアセンブリをスライスし、
− 不活性雰囲気中で前記アセンブリを熱処理し、アセンブリの材料を炭化(carbonizing)し、
− アセンブリの表面全体に鉛又は鉛ベースの合金の層を堆積し、
− 熱処理の後に得られた多孔質構造体の複数の貫通孔を電池の活性材料を構成する鉛ベースのペーストで充填する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明にかかる鉛酸電池用電極の特有の実施形態を示す。
【図2】図2は、図1の電極の製造方法の異なる工程を示す。
【図3】図3は、図1の電極の製造方法の異なる工程を示す。
【図4】図4は、本発明にかかる電極の他の実施形態を示す。
【図5】図5は、本発明にかかるAGMセパレータと電極との積層を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
他の利点及び特徴は、本発明の特有の実施形態についての下記の説明により、さらに明らかにされる。本発明の特有の実施形態は、単なる例示であって、本発明を限定するものではない。本発明の特有の実施形態は、添付の図面により示される。
【0017】
図1は、本発明にかかる鉛酸電池用電極の特有の実施形態を示す。この電極は、構造体1を備え、構造体1には、この構造体を主面から他の面まで貫通する複数の気孔1aの網状体が設けられている。複数の気孔1aは、グリッドの主面に垂直である。この複数の気孔は好ましくは全て同一であり、低い多孔率(多孔率:5−10%)の薄膜(thin wall)により分離されている。各気孔1aの断面は、円形、六角形、四角形、長方形等といった様々な形態をとることができる。さらに、前記電極と一体化される活性材料を形成するように設計された鉛ベースのペーストは、構造体1の複数の気孔1aを充填する。このようにして形成された網状体は、好ましくは例えば蜂の巣形状のような均一な網状体となる。
【0018】
構造体1の側面は、さらに外枠2により覆われ、外枠は、有利には、例えばコンパクトで、且つ、できる限り少ない多孔率であるような、分厚い(bulky)ものである。特に図1に示されるように、構造体1を囲む外枠2は接続部3を備え、接続部3は例えば突出要素(salient element)から形成される。構造体1と外枠2とは、炭素ベースであり、好ましくはガラス状炭素である。このような電極には、軽く、且つ、頑丈という利点を示すものである。本発明による電極の多孔質構造体の他の利点は、電流コレクタの優れた活性表面である。活性材料の体積と、コレクタの表面との間の割合は、このグリッドにより大きく減少し、このことはこれらの電極の寿命が長くなることを意味する。さらに、本発明による電極は製造が容易である。
【0019】
従って、暫定支持体を使用して、容易に行うことができる製造方法を用いて、電極を製造することができる。例えば紙から形成された複数の管には、少なくとも1つの炭素ベースの熱硬化樹脂が含浸されており、図2に示すような、含浸された暫定支持体4を形成するように準備される。暫定支持体4は、複数の紙の管の壁により輪郭づけるような空間に対応する複数の気孔1aの網状体を備える。従って、図2においては、暫定支持体は、すなわち、一時的な支持体は、長方形の断面をもつアセンブリにより形成され、すべて同一である四角形の断面を持つ70個の管により形成される。
【0020】
さらに、暫定支持体4に含浸させるために用いられた樹脂は、炭素ベースの熱硬化樹脂である。従って、これは炭化することができ、例えば、適切な熱処理により炭素に変質させることができる。樹脂は、エポキシ樹脂、又は、フェノール−ホルムアルデヒド ベースの樹脂であることが好ましい。有利には、市場において入手できる樹脂が含浸した紙支持体を用いることが可能である。この支持体は高価なものではない。有利には、用いられる管は、1から4mmの直径又は差し渡り(side)を有し、約0.1mmの膜厚の壁を有することができる。
【0021】
暫定支持体4は、少なくとも1つの炭素ベースの熱硬化樹脂を備える混合物を用いて外枠2を形成するようにモールドに配置される。有利には、混合物はさらに炭素と溶媒とを備える。外枠2を形成するために用いられる混合物が複数の気孔に入り込むことを避けるために、複数の気孔1aの注入口と排出口とは、有利には密閉されている。例えば、複数の気孔の端の上に平板を接着することにより、密閉を得ることができる。混合物の樹脂は、暫定支持体4に含浸させるために用いたものと同じであることが好ましく、このようにすることで、製造方法を大幅にシンプルにすることができる。混合物の炭素は例えば繊維状にすることができる。炭素繊維の濃度は、用いられる樹脂の重量に対して1から10%に変化させることが好ましく、溶媒の濃度は、樹脂の重量に対して5から15%に変化させることが好ましい。炭素繊維は、粒子に置き換えることもできる。このような添加物(additive)は、外枠に欠陥を生じることなしに、素早く次の炭化を可能にする。硬化剤の存在、もしくは、60℃の加熱、もしくは、これらの2つの動作を組み合わせることにより、樹脂を硬化する。その枠に覆われた支持体4は、モールドから取り出され、グリッド5を形成するために必要な膜厚にスライスされる(図3)。スライスは、例えば、帯鋸、もしくは、これに似た装置を用いて行われる。
【0022】
このようにして形成されたグリッド5は、不活性雰囲気中で、材料が炭化することが可能な温度での熱処理が施される。この工程の間、構造体1の炭素ベースの熱硬化樹脂と、枠2のために用いた混合物中の炭素ベースの熱硬化樹脂とは、炭素に変化する。この炭素は伝導性であり、非常に良好な化学耐性と機械的ストレス耐性とを有する。温度は有利には1000から1100℃であり、得られた炭素は具体的にはガラス状炭素になる。
【0023】
鉛又は鉛ベースの合金の堆積は、グリッド5の全体を覆うように行われる。各グリッド5の上に堆積された層は、電極に要求されるタイプ(正極又は負極)に応じて、純鉛、もしくは、スズと鉛ベースの合金(スズの重量が全体重量に対して1.5%から2%であるような)から形成されることが好ましい。好ましくは、正電極は、膜厚100から200μmの鉛とスズとの堆積により覆われ、負電極は、膜厚20から40μmの純鉛の堆積により覆われる。この堆積は、活性材料の良好な接着性を確保し、且つ、酸化に対して炭素表面の保護を確保する。堆積は、好ましくはめっきにより行われ、これにより大きな面積に対する堆積と、気孔を形成することなく堆積することを可能にする。次いでペースト工程を行う。これによって、グリッド5の複数の気孔1aは、電極に要求されるタイプ(正極又は負極)に応じて最適な活性材料により充填することができる。ペーストは、鉛又は酸化鉛と、硫酸と、水との混合物を少なくとも備える。鉛ベースのペーストの厚さは、好ましくは100から300μmである。複数の気孔は、規則的で、且つ、均一であり、複数の気孔の中の活性材料は、均一に分散される。構造体1は、規則性を有し、通常用いられる装置で、ペースト工程を行うことを可能にする。ペーストは、1から4mmのサイズ(直径、差し渡り)を有する複数の気孔に、容易に充填され、構造体1は、良好なペーストの保持力を示す。1から4mmの気孔のディメンジョンと、0.1から0.5mmの壁の厚さは、合金コーティングの厚さを備えるものであり、活性材料の利用率は70から80%である。
【0024】
樹脂が含浸した紙から形成された暫定支持体を用いた多孔質炭素構造体の形成は、米国特許3825460にすでに開示されている。しかしながら、米国特許3825460に記載された炭素構造体は、鉛酸電池用電極として直接用いることはできない。この構造体の周辺の電流輸送キャパシティ(current transport capacity)は、実際には、この構造体で生成される電流すべてを集めるためには十分でない。さらに、複数の気孔の規則的な網状体の存在により、この構造体は異方性を持った機械的性質を有する。この構造体は、実際には、複数の貫通孔と平行な方向の圧力に対しては耐性を有するが、屈折ストレス(flexional stress)に対しては耐性を有しない。従って、本発明によれば、このような構造体は、外部側壁のまわりに形成された外枠により強化される。この枠は、炭素により形成されることによる利点を示し、これにより電極を軽くし、製造を容易にする。外枠2は好ましくは2×2mmから4×4mmの四角形の断面を有し、十分な機械的ストレスと効果的な電流集積とを確保することができる。
【0025】
図4に示される特有の実施形態においては、構造体1は好ましくは小さな基本構造体に分割され、例えば、図4においては1b及び1cに分割され、炭素ベースの内枠6により分離されている。この実施形態は、有利には、大きなディメンジョンの電極である場合、構造体1の中央部のオーミック抵抗は、セルのパフォーマンスを限定することができ、スライスすることは構造体中に物理的な欠陥を生じさせることがある。このような場合、暫定支持体4は好ましくは複数のブロックに分けられる。複数のブロックの間のモールドに空間が残っており、内枠6を形成するために、外枠2を形成するために用いたものと同じ混合物により充填されている。
【0026】
これまで説明してきた本発明による電極は、AGMタイプのセパレータを有する電池といった従来技術とは異なり、制御弁式鉛電池(VRLA)をアセンブリすることを可能にする。図5には、2つのAGMセパレータ7a及び7bを有する、本発明による電極8のアセンブリ(例えば図1にような)を示す。セパレータは電極8に圧縮力を与える。複数の気孔の壁とセパレータ7a及び7bの壁とは、活性材料の範囲を限定し、活性材料の体積が変化することを妨げる。このようにして、炭素構造体と活性材料との間の境界が残り、活性材料は完全に保持される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛酸電池用電極(8)であって、平行な複数の主面と、外枠(2)に囲まれた複数の側面と、を有する炭素ベースの多孔質構造体(1)を少なくとも1つ備え、前記多孔質構造体(1)は、鉛又は鉛ベースの合金の層により覆われ、鉛ベースのペーストにより充填されており、
− 前記多孔質構造体(1)は、前記主面と垂直で、均一で、且つ、規則的な複数の貫通孔(1a)の網状体を備え、
− 前記外枠(2)は、炭素ベースであり、且つ、鉛又は鉛ベースの合金により覆われている、
ことを特徴とする電極(8)。
【請求項2】
前記外枠(2)はガラス状炭素から形成されることを特徴とする請求項1に記載の電極(8)。
【請求項3】
前記多孔質構造体(1)はガラス状炭素から形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電極(8)。
【請求項4】
前記複数の貫通孔の網状体は蜂の巣状であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の電極(8)。
【請求項5】
前記貫通孔は1から4mmのサイズを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の電極(8)。
【請求項6】
前記構造体は、炭素ベースの内枠(6)により、少なくとも2つの部分(1b、1c)に分けられることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の電極(8)。
【請求項7】
請求項1から6に記載の電極(8)の製造方法であって、
− 前記複数の貫通孔(1a)の規則的な網状体を備える暫定支持体(4)を形成し、少なくとも第1の炭素ベースの熱硬化樹脂を充填し、
− 少なくとも第2の炭素ベースの熱硬化樹脂を備える混合物を成型することにより、前記暫定支持体(4)の周りに前記外枠(2)を形成し、前記混合物を硬化し、
− 前記外枠(2)により囲まれた前記暫定支持体(4)により形成されたアセンブリをスライスし、
− 不活性雰囲気中で前記アセンブリを熱処理し、前記アセンブリの材料を炭化し、
− 前記アセンブリの表面全体に鉛又は鉛ベースの合金の層を堆積し、
− 前記熱処理の後に得られた前記多孔質構造体(1;1b、1c)の前記複数の貫通孔(1a)を前記電池の活性材料を構成する鉛ベースのペーストで充填する、
ことを連続的に備えることを特徴とする製造方法。
【請求項8】
前記暫定支持体(4)は紙から形成されることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記第1及び第2の炭素ベースの熱硬化樹脂は同じであることを特徴とする請求項7又は8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記混合物は炭素繊維又は炭素粒子と溶媒とを備えることを特徴とする請求項7から9のいずれか1つに記載の製造方法。
【請求項11】
前記鉛又は鉛ベースの合金の層の堆積は、めっきにより行われることを特徴とする請求項7から10のいずれか1つに記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−523097(P2012−523097A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−503949(P2012−503949)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【国際出願番号】PCT/EP2010/053771
【国際公開番号】WO2010/115705
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(510225292)コミサリア ア レネルジー アトミック エ オ ゼネルジー アルテルナティブ (97)
【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE ET AUX ENERGIES ALTERNATIVES
【住所又は居所原語表記】Batiment Le Ponant D,25 rue Leblanc,F−75015 Paris, FRANCE
【Fターム(参考)】