説明

電気コネクタ

【課題】簡易な構成で、ロック受け部材に対するロック部材の嵌合又は離脱動作をより確実に行わせることを可能とする。
【解決手段】第1のコネクタ1のロック部材14cに接触又は離間して変位又は復元させるロック押圧部材25を第2のコネクタ2に設け、ロック受け部材に対するロック部材14cの嵌合時に、ロック部材14cをロック押圧部材25に接触させて確実に弾性変位を行わせ、コネクタ抜去時等に各部に多少の変形を生じたとしてもロック部材14cのロック受け部材に対する嵌合、すなわちロック動作を良好に行わせるとともに、嵌合状態にあるロック部材14cを自身の弾性復元によってロック解除を円滑に行わせるように構成したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対のコネクタどうしの連結嵌合状態を保持又は解除可能とするロック機構を備えた電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、種々の電気機器には、一対のコネクタどうしを連結嵌合させるように構成された電気コネクタが広く用いられている。通常の電気コネクタにおいては、ケーブルやFPCやFFCなどの信号伝送媒体が、一方のコネクタ、例えばプラグコネクタに接続されているとともに、電子回路等が設けられた印刷配線基板上に、他方のコネクタ、例えばリセプタクルコネクタが実装されており、それらの両コネクタどうしを連結嵌合させることによって、信号伝送媒体を構成している複数の信号線やグランド線を電子回路側に接続させる構成になされている。
【0003】
そして、上述したように一対のコネクタどうしを連結嵌合させるにあたっては、コネクタ周りの基板レイアウトやケーブルの引き回し状態などによって、連結嵌合された両コネクタどうしが外れてしまうおそれがある。そのため従来から、コネクタの連結嵌合状態を保持するロック機構が設けられることがあり、例えば第1のコネクタにロック部材を弾性変位可能に設けておくとともに、第2のコネクタにロック受け部材を設けておき、その第1のコネクタ側のロック部材を、第2のコネクタ側のロック受け部材に嵌合させて両コネクタどうしの連結嵌合状態を保持することが行われている。なお、連結嵌合状態にある両コネクタどうしを離間させる場合には、第2のコネクタ側のロック受け部材から第1のコネクタ側のロック部材を離脱させて両コネクタどうしを解除可能状態とする。
【0004】
ここで、上述した第1のコネクタ側に設けられたロック部材は、例えばカム部材に乗り上げるようにして弾性変位される構成になされており、そのカム部材の作用によって弾性変位させられたロック部材が、第2のコネクタ側のロック受け部材から離間させられた状態に維持させるとともに、第1のコネクタ側のロック部材がカム部材から離れるように移動させられた場合には、ロック部材がカム部材から開放されて復元状態となり、その復元状態でロック部材がロック受け部材に嵌合される構成になされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようにロック部材をカム部材等により弾性変位させてロック受け部材から離脱させるとともに、その弾性変位したロック部材を復元させてロック受け部材との嵌合を行わせるように構成された従来のロック機構では、ロック部材の変位又は復元の動作、つまりロック受け部材に対する嵌合又は離脱の動作に支障を来すおそれがある。
【0006】
例えば、ロック部材を、回動操作レバー部材により形成したものでは、コネクタどうしを抜去させるにあたってロック部材としての操作レバー部材を外方に引っ張ることが行われているが、そのように操作レバー部材を介してコネクタの抜去操作が行われる場合に、回動操作レバー部材やロック受け部材に塑性変形を生じることが考えられる。そして、回動操作レバー部材等に僅かにでも塑性変形を生じた場合には、ロック部材の復元、すなわちロック受け部材に対する嵌合が良好に行われなくなってロック動作が不完全になるおそれがある。
【0007】
また、一般に上述したカム部材は、ハウジングと一体の樹脂部材で形成されることが多いため、金属部材で形成されたロック部材との接触により摩耗することが考えられ、その場合にはロック部材の離脱、すなわちロック解除が行われなくなるおそれがある。
【0008】
【特許文献1】特開2005−135704号公報
【特許文献2】特開2005−267977号公報
【0009】
そこで本発明は、簡易な構成で、ロック受け部材に対するロック部材の嵌合又は離脱動作をより確実に行わせることができるようにした電気コネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため本発明にかかる電気コネクタでは、第1のコネクタと第2のコネクタとを連結嵌合して使用されるものであって、前記第1のコネクタに弾性変位可能に設けられたロック部材を、前記第2のコネクタに設けられたロック受け部材に嵌合又は離脱させて、前記第1及び第2のコネクタどうしを連結嵌合状態に保持し又は解除可能とするように構成された電気コネクタにおいて、前記第2のコネクタには、前記第1のコネクタのロック部材に接触又は離間して当該ロック部材を変位又は復元させるロック押圧部材が設けられ、前記ロック部材は、前記ロック押圧部材に接触して変位した状態で前記ロック受け部材に嵌合される一方、前記ロック押圧部材から離間して復元した状態で前記ロック受け部材から離脱する構成にされている。
【0011】
このような構成を有する電気コネクタによれば、ロック受け部材に対するロック部材の嵌合時に、ロック部材がロック押圧部材に接触することによって確実に弾性変位されることから、コネクタ抜去時等に各部に多少の変形を生じたとしても、ロック部材のロック受け部材に対する嵌合、すなわちロック動作は良好に行われる。また、ロック部材がロック受け部材に一旦嵌合した状態になれば、当該ロック部材自身の弾性復元によってロック解除も円滑に行われることとなる。従って、ロック部材の嵌合及び離脱、つまりロック動作及びロック解除の双方における信頼性が向上されるようになっている。
【0012】
また、本発明にかかる電気コネクタでは、前記ロック部材が、当該ロック部材の変位方向に延在する棒状部材から形成されているとともに、前記ロック受け部材には、前記棒状部材からなるロック部材を受け入れて嵌合させる穴部が設けられた構成とすることが可能である。
【0013】
さらに、本発明にかかる電気コネクタにおけるロック部材は、前記両コネクタどうしの連結嵌合状態を保持する嵌合位置と、前記両コネクタどうしを離間させる解除位置との間で回動するレバー状部材の一部として設けられた構成とすることが可能である。
【0014】
さらにまた、本発明に係る電気コネクタにおけるロック押圧部材は、第1のコネクタと第2のコネクタとを連結嵌合するときに前記第1のコネクタに対面する側であって当該第1のコネクタ側に突き出す縦断面略くの字を形成する傾斜面部が形成された構成とすることが可能である。
【0015】
このような構成を有する電気コネクタによれば、第1のコネクタと第2のコネクタとを連結嵌合した状態においてロック部材がロック押圧部材の傾斜面部によって嵌合位置に向かって円滑に案内されるとともに、その嵌合位置に配置されたロック部材がロック押圧部材の縦断面略くの字部分により係止されることから、レバー状部材を前記両コネクタどうしの連結嵌合状態を保持する嵌合位置に保持することが可能となり、前記両コネクタどうしの連結嵌合状態の保持の信頼性が向上される。また、作業者がレバー状部材を解除位置から嵌合位置に作動させるにあたって、前記レバー状部材が前記縦断面略くの字を形成する傾斜面部の頂点を乗り越えるときにクリック感を感じ、前記レバー状部材が嵌合位置に保持されたことを確認することができる。
【0016】
さらに、本発明にかかる電気コネクタにおけるレバー状部材は、前記ロック部材をネジリにより弾性変位可能とするトーションバネ部を有していることが望ましい。このような構成を有する電気コネクタによれば、トーションバネ部におけるネジリ弾性力によって、特にロック部材の復元が良好に行われることとなり、当該ロック部材の離脱動作の信頼性がさらに向上される。
【0017】
また、本発明にかかる電気コネクタにおける第2のコネクタには、前記レバー状部材が嵌合位置に回動された状態において、前記両コネクタどうしの連結嵌合を許容するように前記ロック部材を弾性変位させるロック案内部が設けられた構成とすることが可能である。また、前記ロック部材には、前記レバー状部材が嵌合位置に回動された状態において、前記両コネクタどうしの連結嵌合を許容するように前記ロック部材を弾性変位させるロック案内部が設けられた構成とすることが可能である。このような構成を有する電気コネクタによれば、予めレバー状部材を嵌合位置に回動した状態で両コネクタどうしを連結嵌合しようとした場合に、第1のコネクタのロック部材がロック案内部によって連結嵌合に支障が無いように案内させられることから、前記両コネクタどうしの連結嵌合が円滑に行われる。
【0018】
また、本発明にかかる電気コネクタでは、第1のコネクタに前記レバー状部材を嵌合位置に仮保持する位置規制部が設けられた構成になされていることが望ましい。このような構成を有する電気コネクタによれば、嵌合位置に回動したレバー状部材が位置規制部により仮保持されるため、予めレバー状部材を嵌合位置に回動した状態で両コネクタどうしの連結嵌合が安定して行われることとなる。また、第1のコネクタと第2のコネクタとを連結嵌合した後にレバー状部材を嵌合位置に回動すれば、レバー状部材が第2のコネクタのロック押圧部材に接触してレバー状部材と第2のコネクタとが位置決めされるとともに、レバー状部材が前記位置規制部に仮保持されることにより、レバー状部材と第1のコネクタとが位置決めされ、結果として第1のコネクタと第2のコネクタとが位置決めされることとなり、第1のコネクタと第2のコネクタとの接続信頼性がさらに向上される。
【0019】
また、本発明にかかる電気コネクタでは、前記第2のコネクタに設けられたロック押圧部材が金属製材により形成された構成になされていることが望ましい。このような構成を有する電気コネクタによれば、ロック押圧部材の摩耗が防止されることから、当該ロック押圧部材とロック部材との嵌合動作が長期にわたって円滑に維持される。
【0020】
また、本発明にかかる電気コネクタにおけるレバー状部材は、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが連結嵌合され且つ前記レバー状部材が嵌合位置に回動された状態において、前記第1のコネクタに設けられた金属性の導電性シェルと、前記第2のコネクタに設けられた金属製の導電性シェルとを電気的に接続してグランド回路を形成するように形成されていることが望ましい。このような構成を有する電気コネクタによれば、第1のコネクタの導電性シェルと第2のコネクタの導電性シェルとのグランド回路の接続箇所を増加することができ、グランド性能及びシールド性能を向上することが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
以上述べたように本発明にかかる電気コネクタは、第1のコネクタのロック部材に接触又は離間して変位又は復元させるロック押圧部材を第2のコネクタに設け、ロック受け部材に対するロック部材の嵌合時に、ロック部材をロック押圧部材に接触させて確実に弾性変位を行わせ、コネクタの抜去時等に各部に多少の変形を生じたとしてもロック部材のロック受け部材に対する嵌合、すなわちロック動作を良好に行わせるとともに、嵌合状態にあるロック部材を自身の弾性復元によってロック解除を円滑に行わせるように構成したものであるから、電気コネクタを安価なものとしつつ連結嵌合性能を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、複数本の同軸ケーブルを印刷配線基板側に接続する電気コネクタに本発明を適用した場合の実施形態に関する説明を図面に基づいて詳細に行う。
【0023】
まず、図1に示された電気コネクタ装置は、プラグコネクタ(第1のコネクタ)1と、リセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2とからなる垂直嵌合型のコネクタ構造を備えたものであって、そのうちのプラグコネクタ1は、図2〜図4にも示されているように、当該プラグコネクタ1の一端縁部に多極状に並列するように配列された複数本の同軸ケーブル3の端末部分が連結されている。また、前記リセプタクルコネクタ2は、図示を省略した印刷配線基板上に実装されるように構成されていて、当該第2のコネクタとしてのリセプタクルコネクタ2に対して、第1のコネクタとしてのプラグコネクタ1が、同軸ケーブル3が延在する水平方向に対して略直交する垂直方向に連結嵌合され、又は同方向に解除抜去される構成になされている。
【0024】
なお、以下においては、上述した同軸ケーブル3の端末部分が連結される側の端縁部を後端縁部と呼び、それと反対側の他端縁部を前端縁部と呼ぶこととし、さらに、それらプラグコネクタ1の後端縁部及び前端縁部に対応するリセプタクルコネクタ2の各端縁部についても同様に後端縁部及び前端縁部と呼ぶこととする。
【0025】
上述した両コネクタ1,2どうしを連結嵌合させるにあたっては、まず図1に示されているように、リセプタクルコネクタ2の直上位置にプラグコネクタ1が配置される。そして、プラグコネクタ1が、印刷配線基板と略直交する図1の下方側に下降されることによって、リセプタクルコネクタ2の連結嵌合凸部2aが、プラグコネクタ1の連結嵌合凹部(図示省略)に差し込まれ、それによって、例えば図5のように両コネクタ1,2どうしの連結嵌合が行われるようになっている。以下において、プラグコネクタ1を差し込む方向を下方向とし、それとは反対の抜き出す方向を上方向とする。
【0026】
また、これらのプラグコネクタ(第1のコネクタ)1及びリセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2は、細長状の絶縁ハウジング11,21をそれぞれ備えているとともに、それらの絶縁ハウジング11,21の長手方向に沿って複数体の導電端子(コンタクト)12,22が適宜のピッチ間隔で多極配列されている。さらに、前記絶縁ハウジング11,21の外表面は、上述した連結嵌合凸部2a及び連結嵌合凹部を除いた部分が金属製の導電性シェル13,23により覆われた構造になされている。
【0027】
一方、上述したような構成を有する両コネクタ1,2には、当該両コネクタ1,2どうしの連結嵌合状態を保持又は解除するロック機構が設けられている。このロック機構は、前記プラグコネクタ(第1のコネクタ)1に設けられた単体のレバー状部材としてのロックレバー14と、リセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2に設けられた一対のロック受け部材24及びロック押圧部材25と、を有している。そのうち、プラグコネクタ1側に設けられたロックレバー14は、前記絶縁ハウジング11の長手方向両端部どうしを掛け渡すように配置された長尺状の棒状部材から構成されている。
【0028】
その棒状部材からなるロックレバー14は、平面略コの字状をなすように三次元的に折り曲げ形成された横断面略円形の細長状金属部材から形成されており、前記絶縁ハウジング11の長手方向に沿って長尺状に延在する操作主部14aの長手方向両端部分に、トーションバネ部14b,14bを介してロック部材14c,14cがそれぞれ設けられている。そのうちのロック部材14cは、略コの字状をなして内方側に折り返されることにより互いに対面する形状になされており、ロックレバー14の回転軸部を兼用する構成になされている。すなわち、それら両ロック部材14cの各々は、前記絶縁ハウジング11の長手方向両端部分に外方側から遊嵌状態でそれぞれ差し込まれて回転自在に取り付けられており、それらの両ロック部材14cを中心として前記ロックレバー14の全体が往復回動される構成になされている。
【0029】
このときのロックレバー14の往復回動は、図1、図2及び図5のようにプラグコネクタ1の上方側に持ち上げられた解除位置と、図3及び図8のようにプラグコネクタ1の前方側に略水平状態に倒された嵌合位置までの間で行われる構成になされている。なお、ロックレバー14が図1のように上方側の解除位置まで跳ね上げられた際には、プラグコネクタ1の導電性シェル13の一部を切り起こすようにして形成されたバネ状保持片(図示省略)や、絶縁ハウジング11の一部を突出するようにして形成された保持用突起(図示省略)等にロックレバー14の一部が係合されることによって当該ロックレバー14が解除位置に仮固定されるようにしてもよい。
【0030】
さらに、上述したトーションバネ部14b,14bは、前記操作主部14aの長手方向両端部分を正面略L字状に折り曲げた形状になされているとともに、それらの各トーションバネ部14bと前記ロック部材14cとの間を一体的に結ぶ回動アーム部14d,14dが、ロックレバー14の回動半径方向に延在するように設けられている。前記各トーションバネ部14bは、ネジリ変形によって上述したロック部材14cを内方側に弾性変位可能とするものであって、前記回動アーム部14dが、後述するロック押圧部材25によって長手方向の内方側に押圧された際に、前記トーションバネ部14bがネジリ変形し、そのトーションバネ部14bのネジリ変形を主とした弾性変形に伴って、上述したロック部材14cが、当該ロック部材14cの軸延在方向である長手方向の内方側に向かって変位される構成になされている。
【0031】
また、上述したロックレバー14における操作主部14aの長手方向略中央部分には、当該ロックレバー14を嵌合位置に仮保持する位置規制部14eが、長手方向に適宜の幅を有するように形成されている。この位置規制部14eは、ロックレバー14の回動半径の外方側に向かって段差状に突出するように形成されており、当該位置規制部14eに対応して設けられた前記絶縁ハウジング11の位置規制受け部11aに係合されることによって、ロックレバー14の全体が嵌合位置に仮保持されるようになっている。
【0032】
一方、上述したリセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2には、前記プラグコネクタ(第1のコネクタ)1側のロック部材14cが嵌合又は離脱されるロック受け部材24が設けられている。そのロック受け部材24は、前述した連結嵌合凸部2aの長手方向両端部分にそれぞれ設けられている。上記連結嵌合凸部2aは、前述した絶縁ハウジング21の前後方向略中央部分において、長手方向に沿って細長状に延在するように形成されたものであって、横断面略矩形状をなす外表面には、前述したように多極配列された複数体の導電端子(コンタクト)22の一部が露出している。
【0033】
このような連結嵌合凸部2aの長手方向両端部にそれぞれ設けられたロック受け部材24は、前記連結嵌合凸部2aの長手方向外方側に向かって開口する穴部24aを有している。それらの各穴部24aは、特に図7に示されているように、上述したプラグコネクタ(第1のコネクタ)1側のロック部材14cの内端部と位置合わせされて対面するように配設されており、前記ロック部材14cの内端部が、特に図10に示されているように、前記穴部24aの外方側から内方側に向かって挿入可能又は離脱可能となるように構成されている。
【0034】
そして、ロック部材14cの内端部が、図10のように穴部24aの内部に挿入されると、両部材14c,24aは嵌合状態となって両コネクタ1,2どうしの連結嵌合状態が保持されることとなる。一方、そのようなロック部材14cと、ロック受け部材24の穴部24aとの嵌合状態から、ロック部材14cが外方側に向かって抜き出されて離脱されると、両コネクタ1,2どうしの連結嵌合状態が保持されなくなって、解除抜去可能な状態に移行される。
【0035】
ここで、上述したようなリセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2側のロック受け部材24の穴部24aに対するプラグコネクタ(第1のコネクタ)1側のロック部材14cの挿入による嵌合と、抜き出しによる離脱は、次に説明するようなロック押圧部材25とロックレバー14との相互作用により行われる。そのロック押圧部材25は、前記リセプタクルコネクタ2の前端縁部分における長手方向両端部分に立設された構成になされており、当該ロック押圧部材25の内側側面に、前記プラグコネクタ1のロック部材14cが接触又は離間することによってロック部材14cの変位又は復元が行われるようになっている。
【0036】
そのロック押圧部材25は、前述したリセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2の導電性シェル23の一部を、上方に向かって柱状に突出させるように折り曲げ形成したもので、リセプタクルコネクタ2に連結嵌合されたプラグコネクタ(第1のコネクタ)1の外方位置近傍に立設される配置関係になされている。そして、図11(a)のように、当該ロック押圧部材25の内面側部分、つまり前記プラグコネクタ1に対面する側の面には、前述したプラグコネクタ1に設けられたロックレバー14の回動アーム部14dに接触可能で、プラグコネクタ1側に突き出す縦断面略“くの字”を形成する傾斜面からなるロックガイド面25aが設けられている。
【0037】
すなわち、上述したロックガイド面25aは、略平坦面状の最上端面部から下方に向かって、前記プラグコネクタ1側(内方側)への突き出し量が連続的に増大する傾斜面部を備えているとともに、その傾斜面部の下端頂部より下方側の部分には、当該傾斜面部の下端頂部からやや窪んだ位置に平坦面状の縦壁面部が立設されている。そして、その縦壁面部に沿って配置されたロックレバー14の回動アーム部14dが、上述した傾斜面部の下端頂部によって係止されるようになっている。
【0038】
ここで、上述した両コネクタ1,2の連結嵌合が行われるにあたっては、まずプラグコネクタ(第1のコネクタ)1側のロックレバー14が上方側の解除位置に配置されてから両コネクタ1,2どうしが図5のように垂直方向に連結嵌合された状態におかれる。そして、解除位置にあるロックレバー14を作業者が把持しながら押し倒すようにして回動操作が行われ、図8の嵌合位置まで回動される際に、当該ロックレバー14の両側部分に設けられた回動アーム部14d,14dが、上述したリセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2側のロック押圧部材25のロックガイド面25aの傾斜面部に接触する。
【0039】
そこから、さらにロックレバー14の回動操作が進むに従って、上述したロックレバー14の回動アーム部14d,14dがロック押圧部材25のロックガイド面25aの傾斜面部を摺動していき、そのロックガイド面25aの傾斜面部における下端頂部を乗り越えたところ、すなわち嵌合位置に、前記回動アーム部14d,14dが保持される。(図11(b)参照)このとき、ロックレバー14を操作する作業者は、回動アーム部14d,14dが傾斜面の下端頂部を乗り越えるときにクリック感を感じ、ロックレバー14が嵌合位置に保持されたことを確認することができる。
【0040】
そして、このようなロックレバー14の回動操作が行われる際にロック押圧部材25のロックガイド面25aからロックレバー14の回動アーム部14d,14dに対して、内方側への押圧作用力が付与されることとなり、その内方側への押圧作用力に伴って、ロック部材14c,14cが、図10のようにロック受け部材24の穴部24a,24a内に挿入されて嵌合状態になされる。その嵌合位置に配置された回動アーム部14d,14dは、ロック押圧部材25のロックガイド面25aに設けられた縦断面略くの字部分により係止される。このようにリセプタクルコネクタ2側のロック受け部材24の穴部24aにプラグコネクタ1側のロック部材14cが嵌合されることによって両コネクタ1,2どうしの連結嵌合状態が保持される。
【0041】
一方、上述したように嵌合位置にあるプラグコネクタ(第1のコネクタ)1側のロックレバー14を作業者が把持しながら押し上げるように操作して、図8の嵌合位置から図5の解除位置の方向にロックレバー14が回動されると、そのロックレバー14の両側部分に設けられた回動アーム部14d,14dが、リセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2側のロック押圧部材25のロックガイド面25aから離間する。これによって、ロックレバー14は自身の弾性によって元の状態に復元し、ロック部材14c,14cが、図7のようにロック受け部材24の穴部24a,24aから外方に離間される。そして、リセプタクルコネクタ2側のロック受け部材24の穴部24aからプラグコネクタ1側のロック部材14cが離脱されることによって、両コネクタ1,2どうしの連結嵌合状態が保持されなくなって解除可能状態に移行される。
【0042】
このように本実施形態では、リセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2には、プラグコネクタ(第1のコネクタ)1の回動アーム部14d、14dに対して接触又は離間してロック部材14c,14cを変位又は復元させるロック押圧部材25が設けられており、ロック部材14c,14cは、前記ロック押圧部材25に接触して変位した状態でロック受け部材24の穴部24aに嵌合される一方、ロック押圧部材25から離間して復元した状態でロック受け部材24の穴部24aから離脱する構成が採用されている。
【0043】
また、前記リセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2の導電性シェル23には、上述したロック押圧部材25の直下部分及びその近傍に、印刷配線基板上に半田付けされるホールドダウン部23aがそれぞれ設けられており、それらのホールドダウン部23aによって、前記導電性シェル23を介在したグランド回路が形成されるとともに、リセプタクルコネクタ2の全体が強固に支持されるようになっている。
【0044】
このような構成を有する本実施形態にかかる電気コネクタによれば、リセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2側に設けられたロック受け部材24の穴部24aに対して、プラグコネクタ(第1のコネクタ)1側のロック部材14cが嵌合されるにあたって、ロック部材14cがロック押圧部材25に接触することによって確実に弾性変位されることから、コネクタ抜去時等に各部に多少の変形を生じたとしても、ロック部材14cのロック受け部材24の穴部24aに対する嵌合、すなわちロック動作は良好に行われる。また、ロック部材14cがロック受け部材24の穴部24aに一旦嵌合した状態になれば、当該ロック部材14c自身の弾性復元によってロック解除も円滑に行われることとなる。従って、ロック部材14cの嵌合又は離脱動作の信頼性が向上されるようになっている。
【0045】
また、本実施形態にかかるレバー状部材としてのロックレバー14は、ロック部材14cをネジリにより弾性変位可能とするトーションバネ部14bを有していることから、トーションバネ部14bにおけるネジリ弾性力によって、特にロック部材14cの復元が良好に行われることとなり、当該ロック部材14cの離脱動作の信頼性がさらに向上されるようになっている。
【0046】
さらにまた、本実施形態におけるリセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2に設けられたロック押圧部材25は、プラグコネクタ(第1のコネクタ)1側に突き出す縦断面略くの字を形成する傾斜面部を有していることから、嵌合位置に配置されたロックレバー14がロック押圧部材25の縦断面略くの字部分により係止され、そのロックレバー14を両コネクタ1,2どうしの連結嵌合状態を保持する嵌合位置に保持することが可能となり、前記両コネクタ1,2どうしの連結嵌合状態の保持の信頼性が向上される。また、作業者がロックレバー14を解除位置から嵌合位置に作動させるときに、ロックレバー14が縦断面略くの字を形成する傾斜面部の頂点を乗り越えるときにクリック感を感じ、ロックレバー14が嵌合位置に保持されたことを確認することができる。
【0047】
さらに、本実施形態では、リセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2側に設けられたロック押圧部材25が金属製材により形成されていることから、そのロック押圧部材25の摩耗が防止され、プラグコネクタ(第1のコネクタ)1側のロック部材14cとの嵌合動作が長期にわたって円滑に維持されるようになっている。
【0048】
さらにまた、本実施形態では、嵌合位置に回動したロックレバー14が位置規制部14eにより仮保持されるため、予めロックレバー14を嵌合位置に回動した状態が維持されることから両コネクタ1,2どうしの連結嵌合が安定して行われる。
【0049】
なお、本実施形態において、両コネクタ1,2を連結嵌合するにあたって予めロックレバー14を嵌合位置に回動した状態としておくと、ロックレバー14の回動アーム部14dがロックガイド面25aから押圧作用力を付与されたときに、ロック部材14cの先端部分が連結嵌合凸部2a側に突き出して連結嵌合凸部2aに接触して干渉してしまい、両コネクタ1,2の連結嵌合を行うことができないこととなるが、両コネクタ1,2を連結嵌合するときに、ロックレバー14の回動アーム部14dがロックガイド面25aに押圧されないようにさえしておけば、ロック部材14cの先端部分が連結嵌合凸部2a側に突き出さず、両コネクタ1,2の連結嵌合が可能となる。そのため、この両コネクタ1,2の連結嵌合が行われるにあたっては、ロックレバー14は必ずしも上方側の解除位置に配置されている必要はなく、嵌合位置以外であればどの位置に配置されていてもよい。
【0050】
次に、上述した本発明の第1の実施形態と同一の構成物に対して同一の符号を付した図12及び13に示されている本発明の第2の実施形態には、予めロックレバー14を嵌合位置に回動した状態で両コネクタ1,2どうしを連結嵌合することを可能とするためのロック案内部2b及びロック案内部14fの少なくとも一方が設けられている。すなわち、予めロックレバー14を嵌合位置に回動した状態でプラグコネクタ(第1のコネクタ)1をリセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2側に押し込んでいくと、回動アーム部14dがロックガイド面25aから押圧作用力を付与され、ロック部材14cの先端部分が、前述した連結嵌合凸部2a側に突き出すために、連結嵌合凸部2aに接触して干渉してしまう。そのため、ロック部材14cの先端部分を連結嵌合に支障が無い位置に案内して両コネクタ1,2の連結嵌合を許容するロック案内部2bを連結嵌合凸部2aに、またロック案内部14fをロック部材14cの先端部分に設けた構成としている。
【0051】
このとき、連結嵌合凸部2a側のロック案内部2bは、当該連結嵌合凸部2aの長手方向両端部分をコーナー状に切り落とした傾斜面からそれぞれ形成されており、図3に示されているようにプラグコネクタ1側のロックレバー14が嵌合位置に回動された状態で両コネクタ1,2どうしが連結嵌合された際に、ロック部材14cの先端部分に、当該ロック案内部2bの傾斜面が接触される配置関係になされている。また、ロックレバー14側のロック案内部14fは、ロック部材14cの先端部分に設けられており、ロックレバー14を嵌合位置に回動した状態で両コネクタ1,2の連結嵌合する際に連結嵌合凸部2aに面する側を切り落とした傾斜面から形成されている。
【0052】
そして、予めロックレバー14を嵌合位置に回動した状態で両コネクタ1,2どうしの連結嵌合が進むと、ロック案内部2b,2bの傾斜面にロック部材14c,14cの先端部分が接触、又は連結嵌合凸部2aの角部にロック案内部14fの傾斜面が接触、又はロック案内部2b,2bの傾斜面にロック部材14c,14cの傾斜面が接触する。これによって、ロック部材14c,14cに対して外方側への押圧作用力が付与され続け、それに伴って、ロック部材14c,14cが連結嵌合凸部2aに干渉しないように案内されるようになっている。
【0053】
このような構成を有する電気コネクタによれば、予めロックレバー14を嵌合位置に回動した状態で両コネクタ1,2どうしを連結嵌合する場合に、プラグコネクタ(第1のコネクタ)1のロック部材14cがロック案内部2b及び/またはロック案内部14fによって連結嵌合に支障が無いように案内させられることから、前記両コネクタ1,2どうしの連結嵌合が許容されて円滑な連結嵌合が行われる。
【0054】
なお、上述したように前記ロック案内部としては、リセプタクルコネクタ2に設けたロック案内部2bとロックレバー14に設けたロック案内部14fとを、両方設けても良いし、どちらか一方のみ設けても良い。
【0055】
次に、上述した本発明の第1の実施形態と同一の構成物に対して同一の符号を付した図14及び図15に示されている本発明の第3の実施形態では、プラグコネクタ(第1のコネクタ)1の絶縁ハウジング11に装着された金属製の導電性シェル33が、前記絶縁ハウジング11の前端縁部及び、位置規制受け部11aを覆うように形成されており、当該導電性シェル33の前端縁部を覆う前端縁部33aの長手方向の略中央部分に、前記位置規制受け部11aを覆う前端縁中央部33bが配置された構成になされている。そして、図14に示されているように両コネクタ1,2どうしを連結嵌合した後に、図15のようにロックレバー14を嵌合位置に回動すると、プラグコネクタ1の導電性シェル33と、リセプタクルコネクタ2の導電性シェル23とが、ロックレバー14を介して複数個所で接続される。
【0056】
より具体的には、プラグコネクタ1の導電性シェル33の前端縁部33aとロックレバー14の操作主部14aとが接続され、導電性シェル33の前端縁中央部33bとロックレバー14の位置規制部14eとが接続され、さらに、ロックレバー14の回動アーム部14dが、リセプタクルコネクタ2の導電性シェル23に設けられたロック押圧部材25のロックガイド面25aに接続されてグランド回路が形成される。
【0057】
このように本実施形態においては、レバー状部材としてのロックレバー14が、プラグコネクタ1側の導電性シェル33と、リセプタクルコネクタ2側の導電性シェル23とを電気的に接続してグランド回路を形成するように形成されていることから、プラグコネクタ(第1のコネクタ)1の導電性シェル33とリセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)2の導電性シェル23とのグランド回路の接続箇所を増加することができ、グランド性能及びシールド性能を向上することが可能となる。
【0058】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0059】
例えば、上述した実施形態においては、プラグコネクタのレバー状部材にロック部材を設けているが、他の部位にロック部材を設けることも可能であり、適宜の固定部材として設けることもできる。
【0060】
また、上述した実施形態では、垂直嵌合型の電気コネクタ装置に本発明を適用したものであるが、水平嵌合型の電気コネクタ装置に対しても同様に適用することができる。
【0061】
さらに本発明は、上述した各実施形態のような同軸ケーブル用コネクタに限定されることはなく、同軸ケーブルと単線ケーブルとが複数混合したタイプの電気コネクタ装置や、フレキシブル配線基板等が連結される電気コネクタ装置等についても同様に適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上のように本発明は、各種電気機器に使用される多種多様な電気コネクタ装置に対して広く適用することが可能+である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる電気コネクタ装置においてプラグコネクタ(第1のコネクタ)とリセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)とを連結嵌合する直前の状態を前方側から表した外観斜視説明図である。
【図2】図1に示された電気コネクタ装置のうちのプラグコネクタの単体構造を前方側から表した外観斜視説明図である。
【図3】図2に示されたプラグコネクタのロックレバーを嵌合位置に回動した状態を前方側から表した外観斜視説明図である。
【図4】図1〜図3に示されたプラグコネクタのロックレバーの構造を表したものであって、(a)は平面説明図、(b)は正面説明図、(c)は側面説明図である。
【図5】図1に示された連結嵌合直前の電気コネクタ装置の連結嵌合させた状態を表した外観斜視説明図である。
【図6】図5に示された連結嵌合状態にある電気コネクタ装置の側面説明図である。
【図7】図6中の VII − VII 線に沿った水平断面説明図である。
【図8】図5に示された連結嵌合状態にある電気コネクタ装置においてプラグコネクタのロックレバーを嵌合位置に回動した状態を前方側から表した外観斜視説明図である。
【図9】図8に示された連結嵌合状態にある電気コネクタ装置の側面説明図である。
【図10】図9中の X − X 線に沿った水平断面説明図である。
【図11】リセプタクルコネクタのロック押圧部材を表した部分拡大正面図であって、(a)はリセプタクルコネクタ単体、(b)はプラグコネクタとリセプタクルコネクタとを連結嵌合した状態で、ロックレバーを嵌合位置に回動した状態を表す。
【図12】本発明の第2の実施形態にかかる電気コネクタ装置におけるリセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)の長手方向の一端部分を拡大して表した外観斜視説明図である。
【図13】本発明の第2の実施形態にかかる電気コネクタ装置におけるプラグコネクタのロックレバーの構造を表したものであって、(a)は平面説明図、(b)は正面説明図、(c)は側面説明図である。
【図14】本発明の第3の実施形態にかかる電気コネクタ装置においてプラグコネクタとリセプタクルコネクタとを連結嵌合させてロックレバーを解除位置に配置した状態を正面側から表した外観斜視説明図である。
【図15】図14に示された電気コネクタ装置においてロックレバーを嵌合位置に回動した状態を正面側から表した外観斜視説明図である。
【符号の説明】
【0064】
1 プラグコネクタ(第1のコネクタ)
2 リセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)
2a 連結嵌合凸部
2b ロック案内部
3 同軸ケーブル
11,21 絶縁ハウジング
11a 位置規制受け部
12,22 導電端子(コンタクト)
13,23 導電性シェル
23a ホールドダウン部
14 ロックレバー(レバー状部材)
14a 操作主部
14b トーションバネ部
14c ロック部材
14d 回動アーム部
14e 位置規制部
14f ロック案内部
24 ロック受け部材
24a 穴部
25 ロック押圧部材
25a ロックガイド面
33 導電性シェル
33a 前端縁部
33b 前端縁中央部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のコネクタと第2のコネクタとを連結嵌合して使用されるものであって、前記第1のコネクタに弾性変位可能に設けられたロック部材を、前記第2のコネクタに設けられたロック受け部材に嵌合又は離脱させて、前記第1及び第2のコネクタどうしを連結嵌合状態に保持し又は解除可能とするように構成された電気コネクタにおいて、
前記第2のコネクタには、前記第1のコネクタのロック部材に接触又は離間して当該ロック部材を変位又は復元させるロック押圧部材が設けられ、
前記ロック部材は、前記ロック押圧部材に接触して変位した状態で前記ロック受け部材に嵌合される一方、前記ロック押圧部材から離間して復元した状態で前記ロック受け部材から離脱するように構成されていることを特徴とする電気コネクタ。
【請求項2】
前記ロック部材が、当該ロック部材の変位方向に延在する棒状部材から形成されているとともに、
前記ロック受け部材には、前記棒状部材からなるロック部材を受け入れて嵌合させる穴部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
【請求項3】
前記ロック部材は、前記両コネクタどうしの連結嵌合状態を保持する嵌合位置と、前記両コネクタどうしを離間させる解除位置との間で回動するレバー状部材の一部として設けられていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
【請求項4】
前記ロック押圧部材には、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとを連結嵌合するときに前記第1のコネクタに対面する側であって当該第1のコネクタ側に突き出す縦断面略くの字を形成する傾斜面部が形成されていることを特徴とする請求項3記載の電気コネクタ。
【請求項5】
前記レバー状部材は、前記ロック部材をネジリにより弾性変位可能とするトーションバネ部を有していることを特徴とする請求項3記載の電気コネクタ。
【請求項6】
前記第2のコネクタには、前記レバー状部材が嵌合位置に回動された状態において、前記両コネクタどうしの連結嵌合を許容するように前記ロック部材を弾性変位させるロック案内部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の電気コネクタ。
【請求項7】
状態において、前記両コネクタどうしの連結嵌合を許容するように前記ロック部材を弾性変位させるロック案内部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の電気コネクタ。
【請求項8】
前記第1のコネクタには、前記レバー状部材を嵌合位置に仮保持する位置規制部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の電気コネクタ。
【請求項9】
前記第2のコネクタに設けられたロック押圧部材が、金属製材により形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
【請求項10】
前記レバー状部材は、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが連結嵌合され且つ前記レバー状部材が嵌合位置に回動された状態において、前記第1のコネクタに設けられた金属性の導電性シェルと、前記第2のコネクタに設けられた金属製の導電性シェルとを電気的に接続してグランド回路を形成するように形成されていることを特徴とする請求項3記載の電気コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−146761(P2010−146761A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−319989(P2008−319989)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【出願人】(394009278)株式会社アイペックス (148)
【Fターム(参考)】