電気光学装置、及び電子機器
【課題】電気光学パネルの機種(特性)に合わせて適正に駆動させることが可能な電気光学装置、及び電子機器を提供する。
【解決手段】フレキシブル配線基板200の第1辺に近い側から第1FPC接続端子部45と、第1FPC接続端子部45と端子配列の異なる第2FPC接続端子部46との順に配置されており、液晶パネル100のパネル接続端子部41は、液晶パネル100の機種に応じて第1FPC接続端子部45又は第2FPC接続端子部46と電気的に接続されている。
【解決手段】フレキシブル配線基板200の第1辺に近い側から第1FPC接続端子部45と、第1FPC接続端子部45と端子配列の異なる第2FPC接続端子部46との順に配置されており、液晶パネル100のパネル接続端子部41は、液晶パネル100の機種に応じて第1FPC接続端子部45又は第2FPC接続端子部46と電気的に接続されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機種情報を有する電気光学装置、及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
上記電気光学装置の一つとして、例えば、液晶プロジェクターのライトバルブとして用いられるTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の液晶装置がある。液晶装置は、液晶パネル(パネルモジュール)の機種によって使用する液晶材料の種類や配向処理の条件(例えば、配向膜の種類や配向処理の方向など)が異なっている。このため、液晶装置の機種に応じて、例えば、適正な駆動信号を与える必要がある。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1に記載のように、フレキシブルプリント基板(FPC)に設けられた端子間の電気的な接続の有無を異ならせることによって、検査工程において液晶パネルの種類を判別する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−72244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、液晶パネル毎の特性に合わせて、液晶装置を適正に駆動させる(例えば、駆動調整やオフセット補正を行う)ことが容易ではない、言い換えれば、流動が複雑になるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]本適用例に係る電気光学装置は、第1パネル接続端子と第2パネル接続端子とを含む複数のパネル接続端子を有するパネル接続端子部が設けられた電気光学パネルと、第1回路基板端子を含む複数の回路基板端子を有する第1回路基板端子部、および第2回路基板端子を含む複数の回路基板端子を有し前記第1回路基板端子部と端子配列が異なる第2回路基板端子部が設けられた回路基板と、を有し、前記第1回路基板端子部は、前記回路基板の第1辺に沿って配置され、前記第2回路基板端子部は、前記回路基板の前記第1辺と対向する第2辺と前記第1回路基板端子部との間に配置されており、前記電気光学パネルと前記回路基板とが接続されたときに、前記第1パネル接続端子と前記第1回路基板端子とが接続されるか、又は前記第2パネル接続端子と前記第2回路基板端子とが接続されることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、回路基板の第1回路基板端子部又は第2回路基板端子部を選択して電気光学パネルのパネル接続端子部と電気的に接続されているので、端子配列の異なる第1回路基板端子部又は第2回路基板端子部との接続により電気光学パネルの機種を容易に判別することが可能となり、電気光学パネル毎の特性に合わせて、電気光学装置を適正に駆動させることができる。
【0009】
[適用例2]上記適用例に係る電気光学装置において、前記第1パネル接続端子と前記第2パネル接続端子とは、前記複数のパネル接続端子のうち低電位電源に接続されるパネル接続端子と電気的に接続され、前記第1回路基板端子と前記第2回路基板端子とは、前記複数の回路基板端子のうち高電位電源に接続される回路基板端子と電気的に接続されることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、低電位電源に接続されているパネル接続端子と、高電位電源に接続されている回路基板端子とが選択的に繋がるので、各端子に接続された配線の信号を「Hi」にしたり「Low」にしたりすることが可能となる。これにより、パネル接続端子と回路基板端子との接続状態によって、電気光学パネルの機種を容易に判別することができる。
【0011】
[適用例3]上記適用例に係る電気光学装置において、前記回路基板は、前記第1回路基板端子部と前記第2辺側に第1距離だけ離間して複数の外部接続端子を有する第1外部接続端子部が設けられており、前記第2回路基板端子部と前記第2辺側に前記第1距離だけ離間して複数の外部接続端子を有する第2外部接続端子部が設けられていることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、第1回路基板端子部に対して第1距離だけ離間して第1外部接続端子部が設けられ、第2回路基板端子部に対して同じく第1距離だけ離間して第2外部接続端子部が設けられているので、第1回路基板端子部を選択した場合は第2外部接続端子部の領域を切断し、第2回路基板端子部を選択した場合は第1回路基板端子部の領域を切断することにより、回路基板の長さを同じにすることができる。よって、第1回路基板端子部又は第2回路基板端子部のどちらを選択した場合でも、回路基板の長さを統一することができる。
【0013】
[適用例4]本適用例に係る電気光学装置は、第1パネル接続端子を含む複数のパネル接続端子を有する第1パネル接続端子部、および第2パネル接続端子を含む複数のパネル接続端子を有し前記第1パネル接続端子部と端子配列が異なる第2パネル接続端子部が設けられた電気光学パネルと、第1回路基板端子と第2回路基板端子とを含む複数の回路基板端子を有する回路基板端子部が設けられた回路基板と、を有し、前記第1パネル接続端子部は、前記電気光学パネルの第1辺に沿って配置され、前記第2パネル接続端子部は、前記電気光学パネルの前記第1辺と対向する第2辺と前記第1パネル接続端子部との間に配置されており、前記電気光学パネルと前記回路基板とが接続されたときに、前記第1パネル接続端子と前記第1回路基板端子とが接続されるか、又は前記第2パネル接続端子と前記第2回路基板端子とが接続されることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、電気光学パネルの第1パネル接続端子部又は第2パネル接続端子部を選択して回路基板の回路基板端子部と電気的に接続されているので、端子配列の異なる第1パネル接続端子部又は第2パネル接続端子部との接続により電気光学パネルの機種を容易に判別することが可能となり、電気光学パネル毎の特性に合わせて、電気光学装置を適正に駆動させることができる。
【0015】
[適用例5]上記適用例に係る電気光学装置において、前記第1パネル接続端子と前記第2パネル接続端子とは、前記複数のパネル接続端子のうち低電位電源に接続されるパネル接続端子と電気的に接続され、前記第1回路基板端子と前記第2回路基板端子とは、前記複数の回路基板端子のうち高電位電源に接続される回路基板端子と電気的に接続されることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、低電位電源に接続されているパネル接続端子と、高電位電源に接続されている回路基板端子とが選択的に繋がるので、各端子に接続された配線の信号を「Hi」にしたり「Low」にしたりすることが可能となる。これにより、パネル接続端子と回路基板端子との接続状態によって、電気光学パネルの機種を容易に判別することができる。
【0017】
[適用例6]本適用例に係る電子機器は、上記に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、上記した電気光学装置を備えているので、電気光学パネルの駆動を適正に補正することが可能となり、表示品質を向上させることができる電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1実施形態の電気光学装置としての液晶装置の構成を模式的に示す斜視図。
【図2】液晶装置を構成する液晶パネルの構造を示す模式平面図。
【図3】図2に示す液晶パネルのA−A'線に沿う模式断面図。
【図4】液晶パネルの電気的な構成を示す等価回路図。
【図5】液晶装置を構成する液晶パネルとフレキシブル配線基板との接続状態を示す模式平面図。
【図6】液晶パネル及びフレキシブル配線基板の接続前の状態を示す分解図。
【図7】液晶パネル及びフレキシブル配線基板の接続例を説明する模式平面図。
【図8】液晶装置の製造方法を工程順に示すフローチャート。
【図9】液晶装置の製造方法のうち一部の工程を示す模式平面図。
【図10】液晶装置の製造方法のうち一部の工程を示す模式平面図。
【図11】電子機器の一例として液晶プロジェクターの構成を示す模式図。
【図12】第2実施形態の液晶パネルとフレキシブル配線基板との端子配列の具体例を示す模式平面図。
【図13】パネル接続端子の変形例の構造を示す模式平面図。
【図14】液晶装置の変形例の構成を示す模式平面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。本実施形態では、電気光学装置の一例として、投射型映像装置である液晶プロジェクターにおいてライトバルブとして用いられるTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例に挙げて説明する。
【0021】
(第1実施形態)
<電気光学装置の構成>
図1は、電気光学装置としての液晶装置の構成を模式的に示す斜視図である。以下、液晶装置の構成を、図1を参照しながら説明する。
【0022】
図1に示すように、液晶装置10は、電気光学パネルとしての液晶パネル100と、回路基板としてのフレキシブル配線基板200と、フレーム300とを備えて構成されている。なお、フレーム300は、図示しないフックによって、液晶パネル100と固定されている。
【0023】
液晶パネル100の表裏面には、防塵ガラス(図示省略)が貼着される。詳述すると、防塵ガラスは、液晶パネル100の少なくとも表示領域に塵埃等が付着することを防止するために設けられる。また、フレキシブル配線基板200には、例えば、駆動用IC400が搭載されている。
【0024】
駆動用IC400は、例えば、図示しないデータ線駆動回路の一部を含んで構成されている。また、駆動用IC400は、TAB(Tape Automated Bonding)技術を用いて、電気的及び機械的にフレキシブル配線基板200に実装されている。フレキシブル配線基板200は、例えば、ポリイミド等の絶縁性を有する基材と、基材上においてパターニング形成された配線とを有している。
【0025】
図2は、液晶装置を構成する液晶パネルの構造を示す模式平面図である。図3は、図2に示す液晶パネルのA−A'線に沿う模式断面図である。以下、液晶パネルの構造を、図2及び図3を参照しながら説明する。
【0026】
図2及び図3に示すように、液晶装置10を構成する液晶パネル100は、例えば、薄膜トランジスター(以下、「TFT(Thin Film Transistor)素子」と称する。)を画素のスイッチング素子として用いたTFTアクティブマトリクス方式の液晶パネルである。液晶パネル100は、一対の基板を構成する素子基板12と対向基板13とが、平面視略矩形枠状のシール材14を介して貼り合わされている。
【0027】
素子基板12及び対向基板13は、例えば、石英などの透光性材料によって構成されている。液晶パネル100は、シール材14に囲まれた領域内に液晶層15が封入された構成になっている。なお、シール材14には液晶を注入するための液晶注入口16が設けられ、液晶注入口16は封止材17により封止されている。
【0028】
液晶層15としては、例えば、正の誘電率異方性を有する液晶材料が用いられる。液晶パネル100は、シール材14の内周近傍に沿って遮光性材料からなる平面視矩形枠状の額縁遮光膜18が対向基板13に形成されており、この額縁遮光膜18の内側の領域が表示領域19となっている。
【0029】
額縁遮光膜18は、例えば、遮光性材料であるアルミ(Al)で形成されており、対向基板13側の表示領域19の外周を区画するように設けられている。
【0030】
表示領域19内には、画素領域21がマトリクス状に設けられている。画素領域21は、表示領域19の最小表示単位となる1画素を構成している。シール材14の外側の領域には、データ線駆動回路22及びパネル接続端子41aが素子基板12の一辺(図2における下側)に沿って形成されている。パネル接続端子41aには、外部と接続するためのフレキシブル配線基板200が電気的に接続されている。
【0031】
また、シール材14の内側の領域には、この一辺に隣接する二辺に沿って走査線駆動回路24がそれぞれ形成されている。素子基板12の残る一辺(図2における上側)には、検査回路25が形成されている。対向基板13側に形成された額縁遮光膜18は、例えば、素子基板12上に形成された走査線駆動回路24及び検査回路25に対向する位置(平面的に重なる位置)に形成されている。
【0032】
一方、対向基板13の各角部(例えば、シール材14のコーナー部の4箇所)には、素子基板12と対向基板13との間の電気的導通をとるための、上下導通端子26が配設されている。
【0033】
また、図3に示すように、素子基板12の液晶層15側には、複数の画素電極27が形成されており、これら画素電極27を覆うように第1配向膜28が形成されている。画素電極27は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる導電膜である。
【0034】
一方、対向基板13の液晶層15側には、格子状の遮光膜(BM:ブラックマトリクス)(図示せず)が形成され、その上に平面ベタ状の共通電極31が形成されている。そして、共通電極31上には、第2配向膜32が形成されている。共通電極31は、ITO等の透明導電材料からなる導電膜である。
【0035】
液晶パネル100は透過型であって、素子基板12及び対向基板13における光の入射側と出射側とにそれぞれ偏光板(図示せず)等が配置されて用いられる。なお、液晶パネル100の構成は、これに限定されず、反射型や半透過型の構成であってもよい。
【0036】
図4は、液晶パネルの電気的な構成を示す等価回路図である。以下、液晶パネルの電気的な構成を、図4を参照しながら説明する。
【0037】
図4に示すように、液晶パネル100は、表示領域19を構成する複数の画素領域21を有している。各画素領域21には、それぞれ画素電極27が配置されている。また、画素領域21には、TFT素子33が形成されている。
【0038】
TFT素子33は、画素電極27へ通電制御を行うスイッチング素子である。TFT素子33のソース側には、データ線34が電気的に接続されている。各データ線34には、例えば、データ線駆動回路22(図2参照)から画像信号S1,S2,…,Snが供給されるようになっている。
【0039】
また、TFT素子33のゲート側には、走査線35が電気的に接続されている。走査線35には、例えば、走査線駆動回路24(図2参照)から所定のタイミングでパルス的に走査信号G1,G2,…,Gmが供給されるようになっている。また、TFT素子33のドレイン側には、画素電極27が電気的に接続されている。
【0040】
走査線35から供給された走査信号G1,G2,…,Gmにより、スイッチング素子であるTFT素子33が一定期間だけオン状態となることで、データ線34から供給された画像信号S1,S2,…,Snが、画素電極27を介して画素領域21に所定のタイミングで書き込まれるようになっている。
【0041】
画素領域21に書き込まれた所定レベルの画像信号S1,S2,…,Snは、画素電極27と共通電極31(図3参照)との間で形成される液晶容量で一定期間保持される。なお、保持された画像信号S1,S2,…,Snがリークするのを防止するために、画素電極27に電気的に接続された画素電位側容量電極と、容量線の一例であるシールド層(図示せず)に電気的に接続された容量電極36との間に蓄積容量37が形成されている。
【0042】
このように、液晶層15に電圧信号が印加されると、印加された電圧レベルにより、液晶分子の配向状態が変化する。これにより、液晶層15に入射した光が変調されて、画像光が生成されるようになっている。
【0043】
<液晶パネル、フレキシブル配線基板の構成>
図5は、本実施形態の液晶装置の構成を示す模式平面図である。図6は、液晶パネルとフレキシブル配線基板との接続前の状態を示す分解平面図である。以下、液晶装置、及び液晶装置を構成する液晶パネル及びフレキシブル配線基板の構造を、図5及び図6を参照しながら説明する。なお、図5及び図6に示す液晶装置10は、フレーム300などの図示を省略している。
【0044】
図5に示すように、液晶装置10は、液晶パネル100とフレキシブル配線基板200とが、接続端子部51において図示しない異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を介して電気的に接続されている。具体的には、液晶パネル100の素子基板12上には、データ線駆動回路22や走査線駆動回路24(図2参照)と電気的に接続されている配線(データ線34、走査線35など)が設けられており、これら配線が接続端子部51を介して、フレキシブル配線基板200に設けられた駆動用IC400や複数の外部接続端子を有する第1外部接続端子部52に電気的に接続されている。
【0045】
配線を介して入力される画像信号は、駆動用IC400を介して、画像表示のためのスイッチング素子、データ線34などの各種回路素子に供給されることによって、表示領域19に所望の画像が表示される。
【0046】
また、図6に示すように、液晶パネル100の一端側には、パネル接続端子部41が設けられている。パネル接続端子部41には、フレキシブル配線基板200と電気的に接続するための複数のパネル接続端子41a〜41zが設けられている。
【0047】
一方、フレキシブル配線基板200の一端側には、先端側(液晶パネル100側)から第1回路基板端子部としての第1FPC接続端子部45と、第2回路基板端子部としての第2FPC接続端子部46とが設けられている。
【0048】
第1FPC接続端子部45には、パネル接続端子部41と電気的に接続するための複数の第1回路基板端子としての第1FPC接続端子45a〜45zが設けられている。第2FPC接続端子部46には、パネル接続端子部41と電気的に接続するための、第1FPC接続端子部45と端子配列の異なる複数の第2回路基板端子としての第2FPC接続端子46a〜46zが設けられている。
【0049】
本実施形態では、液晶パネル100の特性に応じて最適に駆動させるため、パネル接続端子部41と、例えば、第1FPC接続端子部45とを電気的に接続する。電気的な接続の説明は後述する。
【0050】
図7は、液晶パネル及びフレキシブル配線基板の接続例を説明する模式平面図である。以下、端子配列及び接続例の具体例を、図7を参照しながら説明する。
【0051】
図7に示すように、液晶パネル100の第1辺100a側には、上記したように、フレキシブル配線基板200と電気的に接続するための複数のパネル接続端子41a〜41zが密集して配置されたパネル接続端子部41が設けられている。
【0052】
複数のパネル接続端子41a〜41zのうち、例えば、パネル接続端子41a,41b,41y,41zは、GNDに接続されている。
【0053】
一方、フレキシブル配線基板200の第1辺200a側には、上記したように、液晶パネル100と電気的に接続するための複数の第1FPC接続端子45a〜45zを有する第1FPC接続端子部45が設けられている。また、フレキシブル配線基板200の第1辺200aから離れた領域には、第1辺200aに沿って、複数の第2FPC接続端子46a〜46zを有する第2FPC接続端子部46が設けられている。
【0054】
複数の第1FPC接続端子45a〜45zのうち、例えば、第1FPC接続端子45aは、プルアップ抵抗(電流制限抵抗)を介して電源電圧61と接続されている。また、複数の第2FPC接続端子46a〜46zのうち、例えば、第2FPC接続端子46aは、プルアップ抵抗(電流制限抵抗)を介して電源電圧61と接続されている。電源電圧61は、例えば、3.3Vである。また、第1FPC接続端子45zと第2FPC接続端子46zとは、GNDに接続されている。
【0055】
まず、液晶パネル100のパネル接続端子部41と、フレキシブル配線基板200の先端側に配置された第1FPC接続端子部45とを電気的に接続した場合を説明する。第1FPC接続端子45aは、GNDと繋がっているパネル接続端子41aと電気的に接続されるので、シグナルAの信号は「Low」となる。また、第1FPC接続端子45bは、端子が無くパネル接続端子41bと電気的に接続されないので、オープンの状態となり、シグナルBの信号は「Hi」となる。
【0056】
次に、液晶パネル100のパネル接続端子部41と、フレキシブル配線基板200の先端から2番目に配置された第2FPC接続端子部46とを電気的に接続した場合を説明する。なお、この場合、フレキシブル配線基板200の第2FPC接続端子部46より先端側を切断して貼り付ける(接続する)ものとする。これにより、液晶パネル100の表示領域に悪影響を与えることなく、パネル接続端子部41と第2FPC接続端子部46とを電気的に接続させることができる。
【0057】
第2FPC接続端子46aはパネル接続端子41aと接続する端子が無いため、シグナルAは「Hi」となる。また、第2FPC接続端子46bは、GNDと繋がっているパネル接続端子41bと電気的に接続されるので、シグナルBは「Low」となる。
【0058】
このように、FPC接続端子毎に出力される信号(「Hi」/「Low」)を異ならせることにより、液晶パネル100の機種を識別することが可能となる。よって、液晶パネル100の特性に合わせて、液晶装置10を最適に駆動させることができる。以下、液晶パネル100とフレキシブル配線基板200とを接続する工程を含む液晶装置10の製造方法を説明する。
【0059】
<電気光学装置の製造方法>
図8は、液晶装置の製造方法を工程順に示すフローチャートである。図9及び図10は、液晶装置の製造方法のうち一部の工程を示す模式平面図である。以下、液晶装置の製造方法を、図8〜図10を参照しながら説明する。
【0060】
最初に、素子基板12側の製造方法を説明する。ステップS11では、石英基板などからなる素子基板12上にTFT素子33等を形成する。具体的には、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、素子基板12上にTFT素子33などを形成する。
【0061】
ステップS12では、画素電極27を形成する。具体的には、TFT素子33等の形成と同様に、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、素子基板12上のTFT素子33の上方に画素電極27を形成する。
【0062】
ステップS13では、画素電極27の上方に第1配向膜28を形成する。第1配向膜28の製造方法としては、例えば、酸化シリコン(SiO2)などの無機材料を斜方蒸着する斜方蒸着法が用いられる。以上により、素子基板12側が完成する。
【0063】
次に、対向基板13側の製造方法を説明する。まず、ステップS21では、石英基板等の透光性材料からなる対向基板13上に、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、共通電極31を形成する。
【0064】
ステップS22では、共通電極31上に第2配向膜32を形成する。第2配向膜32の製造方法は、第1配向膜28と同様であり、例えば、斜方蒸着法を用いる。以上により、対向基板13側が完成する。次に、素子基板12と対向基板13とを貼り合わせる方法を説明する。
【0065】
ステップS31では、素子基板12上にシール材14を塗布する。詳しくは、素子基板12とディスペンサー(吐出装置でも可能)との相対的な位置関係を変化させて、素子基板12における表示領域19の周縁部に(表示領域19を囲むように)シール材14を塗布する。
【0066】
ステップS32では、素子基板12と対向基板13とを貼り合わせる。具体的には、素子基板12に塗布されたシール材14を介して素子基板12と対向基板13とを貼り合わせる。より具体的には、互いの基板12,13の平面的な縦方向や横方向の位置精度を確保しながら行う。
【0067】
ステップS33では、液晶注入口16(図2参照)から構造体の内部に液晶を注入し、その後、液晶注入口16を封止する。封止には、例えば、樹脂等の封止材17が用いられる。
【0068】
ステップS34では、液晶パネル100にフレキシブル配線基板200を接続(接合)する。具体的には、図9及び図10を参照しながら説明する。まず、図9(a)に示すように、切断されていないフレキシブル配線基板201、つまり、第1FPC接続端子部45及び第2FPC接続端子部46が設けられたフレキシブル配線基板201を準備する。
【0069】
なお、第1FPC接続端子部45から第1外部接続端子部52までの長さL1(離間した第1距離)と、第2FPC接続端子部46から複数の外部接続端子を有する第2外部接続端子部53までの長さL2(離間した第1距離)とは、同じ長さになるようにそれぞれの端子部が配置されている。
【0070】
次に、液晶パネル100の特性に合わせて、液晶パネル100に接続するフレキシブル配線基板201のFPC接続端子部45,46を選択する。ここでは、例えば、パネル接続端子部41と第1FPC接続端子部45とを電気的に接続する。
【0071】
次に、図9(b)に示すように、接続するFPC接続端子部がフレキシブル配線基板201の先端200bに配置されるよう、不要な部分を切断する。なお、本実施形態では、接続する第1FPC接続端子部45が、既にフレキシブル配線基板201の先端200bに配置されるので、先端200b側の領域は切断しなくてもよい。
【0072】
その後、フレキシブル配線基板の長さを所定の長さにするために、フレキシブル配線基板201の他端側の先端200c(第2辺)において、第1外部接続端子部52より先端側の領域(第2外部接続端子部53の領域)を切断する。
【0073】
次に、図10に示すように、液晶パネル100のパネル接続端子部41に、フレキシブル配線基板200の第1FPC接続端子部45を接続する。例えば、図示しないACFを介してパネル接続端子部41と第1FPC接続端子部45とを熱圧着することにより、液晶パネル100にフレキシブル配線基板200を電気的に接続する。以上により、液晶装置10が完成する。
【0074】
このように、液晶パネル100の特性(種類)に応じて接続するFPC接続端子部45,46を選択し、例えば、パネル接続端子部41にフレキシブル配線基板200の第1FPC接続端子部45を接続する場合、この液晶パネル100の種類を、例えば「パネルA」と判断することができ、この液晶パネル100に合わせて液晶装置10を補正して駆動させることにより、液晶パネル100の駆動に最適な補正を行うことができる。
【0075】
<電子機器の構成>
図11は、上記した液晶装置を備えた電子機器の一例として液晶プロジェクターの構成を示す模式図である。以下、液晶装置を備えた液晶プロジェクターの構成を、図11を参照しながら説明する。
【0076】
図11に示すように、液晶プロジェクター901は、上記した液晶装置10が採用された液晶モジュールを3つ配置し、それぞれRGB用のライトバルブ911R,911G,911Bとして用いた構造となっている。
【0077】
詳しくは、メタルハイドロランプ等の白色光源のランプユニット912から投射光が発せられると、3枚のミラー913及び2枚のダイクロイックミラー914によって、RGBの三原色に対応する光成分R,G,Bに分けられ、各色に対応するライトバルブ911R,911G,911Bにそれぞれ導かれる。特に光成分Bは、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ915、リレーレンズ916、出射レンズ917からなるリレーレンズ系918を介して導かれる。
【0078】
ライトバルブ911R,911G,911Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分R,G,Bは、ダイクロイックプリズム919により再度合成された後、投射レンズ920を介して、スクリーン921にカラー画像として投射される。
【0079】
なお、上記したように、3つの液晶モジュールを配置した液晶プロジェクター901に限定されず、例えば、1つの液晶モジュールを配置した液晶プロジェクターに適用するようにしてもよい。
【0080】
このような構成の液晶プロジェクター901は、上記した液晶装置10が採用された液晶モジュールを介すことによって、かかるコストを抑え、効率よく組み立てることができる。なお、液晶装置10を備えた電子機器は、上記した液晶プロジェクター901の他、高精細EVF(Electric View Finder)、携帯電話機、モバイルコンピューター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、テレビ、ディスプレイ、車載機器、オーディオ機器、照明機器などの各種電子機器に用いることができる。
【0081】
以上詳述したように、第1実施形態の液晶装置10、及び電子機器によれば、以下に示す効果が得られる。
【0082】
(1)第1実施形態の液晶装置10によれば、フレキシブル配線基板200の第1FPC接続端子部45又は第2FPC接続端子部46を選択して液晶パネル100のパネル接続端子部41と電気的に接続するので、端子配列の異なる第1FPC接続端子部45又は第2FPC接続端子部46との接続により液晶パネル100の機種を容易に判別することが可能となり、判別した液晶パネル100毎の特性に合わせて、液晶装置10を適正に駆動させることができる。
【0083】
(2)第1実施形態の液晶装置10によれば、長さL1をあけて(離間して)第1FPC接続端子部45と第1外部接続端子部52、長さL1と同じ長さの長さL2をあけて(離間して)第2FPC接続端子部46と第2外部接続端子部53が設けられているので、第1FPC接続端子部45を選択した場合は第2外部接続端子部53の領域を切断し、第2FPC接続端子部46を選択した場合は第1FPC接続端子部45の領域を切断することにより、フレキシブル配線基板200の長さを同じにすることができる。よって、第1FPC接続端子部45又は第2FPC接続端子部46のどちらを選択した場合でも、フレキシブル配線基板200の長さを統一することができる。
【0084】
(3)第1実施形態の液晶装置10によれば、液晶パネル100の機種に合わせて専用のフレキシブル配線基板200を作製せずに済み、フレキシブル配線基板200の在庫管理が楽になったり、フレキシブル配線基板200にかかる工数やコストを抑えたりすることができる。
【0085】
(4)第1実施形態の電子機器によれば、上記のような液晶装置10を備えているので、液晶パネル100を適正に補正して駆動させることが可能となり、表示品質を向上させることができる電子機器を提供することができる。
【0086】
(第2実施形態)
<液晶パネル、フレキシブル配線基板の構成>
図12は、第2実施形態の液晶パネルとフレキシブル配線基板との接続前の状態を示す分解平面図である。以下、第2実施形態の液晶装置を構成する液晶パネル及びフレキシブル配線基板の構造を、図12を参照しながら説明する。
【0087】
第2実施形態の液晶装置500は、液晶パネル510の機種を識別するための選択用端子が液晶パネル510側に設けられている部分が、第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と同じ構成部材には同一符号を付し、ここではそれらの説明を省略又は簡略化する。
【0088】
図12に示すように、第2実施形態の液晶装置500には、液晶パネル510の第1辺510aに沿って、複数の第1パネル接続端子511b〜511zを備える第1パネル接続端子部511が設けられている。更に、第1パネル接続端子511b〜511zの配列方向に沿って、複数の第2パネル接続端子512a〜512zを備える第2パネル接続端子部512が設けられている。
【0089】
第1パネル接続端子部511と第2パネル接続端子部512とは、端子511b,512aの配列が異なっており、液晶パネル510の特性の違いによって、パネル接続端子部511,512のどちらか一方とフレキシブル配線基板520とが電気的に接続される。
【0090】
フレキシブル配線基板520には、パネル接続端子部511,512と電気的に接続するために、第1辺520aに沿って、複数の回路基板端子としてのFPC接続端子521a〜521zを備える回路基板端子部としてのFPC接続端子部521が設けられている。以下、液晶パネル510とフレキシブル配線基板520との接続例を説明する。
【0091】
液晶パネル510の第1辺510aに沿って設けられた第1パネル接続端子部511では、複数の第1パネル接続端子511b〜511zのうち、例えば、第1パネル接続端子511b及び第1パネル接続端子511zは、GND(低電位電源)に接続されている。また、第2パネル接続端子部512では、複数の第2パネル接続端子512a〜512zのうち、例えば、第2パネル接続端子512a及び第2パネル接続端子512zは、GNDに接続されている。
【0092】
一方、フレキシブル配線基板520の第1辺520a側には、パネル接続端子部511,512と電気的に接続するべく、複数のFPC接続端子521a〜521zを備えるFPC接続端子部521が設けられている。
【0093】
複数のFPC接続端子521a〜521zのうち、例えば、FPC接続端子521a及びFPC接続端子521bは、それぞれプルアップ抵抗(電流制限抵抗)を介して電源電圧561(高電位電源)と接続されている。電源電圧561は、例えば、3.3Vである。また、FPC接続端子521zは、GNDに接続されている。
【0094】
まず、液晶パネル510の第1パネル接続端子部511とフレキシブル配線基板520のFPC接続端子部521とを電気的に接続した場合を説明する。FPC接続端子521aは、第1パネル接続端子と電気的に接続されないのでオープン状態となり、シグナルAは「Hi」となる。FPC接続端子521bは、GNDと繋がっている第1パネル接続端子511bと電気的に接続されるので、シグナルBは「Low」となる。なお、FPC接続端子521zは、「Low」に固定されている。
【0095】
また、液晶パネル510の第2パネル接続端子部512とフレキシブル配線基板520のFPC接続端子部521とを電気的に接続した場合を説明する。FPC接続端子521aは、GNDと繋がっている第2パネル接続端子512aと電気的に接続されるので、シグナルAは「Low」となる。FPC接続端子521bは、第2パネル接続端子と電気的に接続されないのでオープン状態となり、シグナルBは「Hi」となる。なお、FPC接続端子521zは、「Low」に固定されている。
【0096】
このように、FPC接続端子521a〜521z毎に出力される信号(「Hi」/「Low」)を異ならせることにより、液晶パネル510の機種を識別することが可能となる。よって、液晶パネル510の特性に合わせて、液晶装置500を最適に駆動させることができる。
【0097】
このように、液晶パネル510の特性(種類)に応じて接続するパネル接続端子部511,512を選択し、例えば、第2パネル接続端子部512にフレキシブル配線基板520を接続する場合、この液晶パネルの種類は「パネルB」と判断され、この液晶パネル510に合わせて液晶装置500を駆動させることが可能となり、液晶パネル510の駆動に最適な補正を加えることができる。
【0098】
以上詳述したように、第2実施形態の液晶装置500によれば、以下に示す効果が得られる。
【0099】
(5)第2実施形態の液晶装置500によれば、液晶パネル510の第1パネル接続端子部511又は第2パネル接続端子部512を選択してフレキシブル配線基板520のFPC接続端子部521と電気的に接続するので、端子配列の異なる第1パネル接続端子部511又は第2パネル接続端子部512との接続により液晶パネル510の機種を容易に判別することが可能となり、液晶パネル510毎の特性に合わせて、液晶装置500を適正に駆動させることができる。また、フレキシブル配線基板520を切断することなく液晶パネル510に接続することができる。
【0100】
なお、実施形態は上記に限定されず、以下のような形態で実施することもできる。
【0101】
(変形例1)
上記したように、第2実施形態の液晶パネル510は、第1パネル接続端子部511と第2パネル接続端子部512とにおいて、各端子が同じ極性であれば、図13に示すような端子形状にしてもよい。図13は、液晶パネル530とフレキシブル配線基板520との接続前の状態を示す分解平面図である。
【0102】
具体的には、図13に示すように、第1パネル接続端子部511には、液晶パネル530の機種の判別に用いられる第1パネル接続端子511bが設けられている。一方、第2パネル接続端子部512には、液晶パネル530の機種の判別に用いられる第2パネル接続端子512aが設けられている。また、液晶パネル530の機種の判別に影響のない部分には、第1パネル接続端子部511の領域から第2パネル接続端子部512の領域に亘って、パネル接続端子513vが長く繋がって設けられている。同様に、例えば、パネル接続端子513w〜パネル接続端子513zのそれぞれが、第1パネル接続端子部511の領域から第2パネル接続端子部512の領域に亘って設けられている。
【0103】
このようなパネル接続端子513v〜513zを設けることにより、液晶パネル530にフレキシブル配線基板520を貼り付ける際、液晶パネル530の機種(特性)によって、第1パネル接続端子部511から第2パネル接続端子部512の領域でのずらし量によって、第1パネル接続端子511b又は第2パネル接続端子512aと電気的に接続させることが可能となり、機種を判別させる(入力状態を決定する)ことができる。
【0104】
これによれば、上記実施形態と同様に、液晶パネル530に合わせて液晶装置550を駆動させることが可能となり、液晶パネル530の駆動に最適な補正を加えることができる。
【0105】
(変形例2)
上記した第1実施形態のように、第1FPC接続端子部45又は第2FPC接続端子部46のどちらかを選択して液晶パネル100の機種を判別することに限定されず、例えば、図14に示すよう液晶装置600,700の構成にしてもよい。
【0106】
具体的には、図14(a)に示すように、フレキシブル配線基板620は、フレキシブル配線基板620の先端側(液晶パネル100側)から第1FPC接続端子部601と、第2FPC接続端子部602と、第3FPC接続端子部603との3つを備えている。また、図14(b)に示すように、フレキシブル配線基板720は、フレキシブル配線基板720の先端側(液晶パネル100側)から第1FPC接続端子部(図示せず)と、第2FPC接続端子部(図示せず)と、第3FPC接続端子部703との3つを備えている。
【0107】
図14(a)に示すように、第1FPC接続端子部601を選択した場合、他端側の第1外部接続端子部52より先端側を切断して、第1外部接続端子部52を他端側に配置する。このとき、一端(第1FPC接続端子部601)から他端(第1外部接続端子部52)までの長さをL3とする。
【0108】
一方、図14(b)に示すように、第3FPC接続端子部703を選択した場合、他端側の第3外部接続端子部54を使用するため、他端側は切断しない。このとき、一端(第3FPC接続端子部703)から他端(第3外部接続端子部54)までの長さをL4とする。図14(a)に示すフレキシブル配線基板620の長さL3と、図14(b)に示すフレキシブル配線基板720の長さL4とは同じ長さであり、長さを統一することができる。このように各端子部を増やした液晶装置600,700を構成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0109】
10,500,550,600,700…電気光学装置としての液晶装置、12…素子基板、13…対向基板、14…シール材、15…液晶層、16…液晶注入口、17…封止材、18…額縁遮光膜、19…表示領域、21…画素領域、22…データ線駆動回路、24…走査線駆動回路、25…検査回路、26…上下導通端子、27…画素電極、28…第1配向膜、31…共通電極、32…第2配向膜、33…TFT素子、34…データ線、35…走査線、36…容量電極、37…蓄積容量、41…パネル接続端子部、41a〜41z,513v〜513z…パネル接続端子、45…第1回路基板端子部としての第1FPC接続端子部、45a〜45z…第1回路基板端子としての第1FPC接続端子、46…第2回路基板端子部としての第2FPC接続端子部、46a〜46z…第2回路基板端子としての第2FPC接続端子、51…接続端子部、52…第1外部接続端子部、53…第2外部接続端子部、54…第3外部接続端子部、61,561…電源電圧、100,510,530…電気光学パネルとしての液晶パネル、100a,200a,510a,520a…第1辺、200,201,520,620,720…回路基板としてのフレキシブル配線基板、200b,200c…先端(第2辺)、300…フレーム、400…駆動用IC、511…第1パネル接続端子部、511b〜511z…第1パネル接続端子、512…第2パネル接続端子部、512a〜512z…第2パネル接続端子、521…回路基板端子部としてのFPC接続端子部、521a〜521z…回路基板端子としてのFPC接続端子、601…第1FPC接続端子部、602…第2FPC接続端子部、603,703…第3FPC接続端子部、901…液晶プロジェクター、911R,911G,911B…ライトバルブ、912…ランプユニット、913…ミラー、914…ダイクロイックミラー、915…入射レンズ、916…リレーレンズ、917…出射レンズ、918…リレーレンズ系、919…ダイクロイックプリズム、920…投射レンズ、921…スクリーン。
【技術分野】
【0001】
本発明は、機種情報を有する電気光学装置、及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
上記電気光学装置の一つとして、例えば、液晶プロジェクターのライトバルブとして用いられるTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の液晶装置がある。液晶装置は、液晶パネル(パネルモジュール)の機種によって使用する液晶材料の種類や配向処理の条件(例えば、配向膜の種類や配向処理の方向など)が異なっている。このため、液晶装置の機種に応じて、例えば、適正な駆動信号を与える必要がある。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1に記載のように、フレキシブルプリント基板(FPC)に設けられた端子間の電気的な接続の有無を異ならせることによって、検査工程において液晶パネルの種類を判別する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−72244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、液晶パネル毎の特性に合わせて、液晶装置を適正に駆動させる(例えば、駆動調整やオフセット補正を行う)ことが容易ではない、言い換えれば、流動が複雑になるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]本適用例に係る電気光学装置は、第1パネル接続端子と第2パネル接続端子とを含む複数のパネル接続端子を有するパネル接続端子部が設けられた電気光学パネルと、第1回路基板端子を含む複数の回路基板端子を有する第1回路基板端子部、および第2回路基板端子を含む複数の回路基板端子を有し前記第1回路基板端子部と端子配列が異なる第2回路基板端子部が設けられた回路基板と、を有し、前記第1回路基板端子部は、前記回路基板の第1辺に沿って配置され、前記第2回路基板端子部は、前記回路基板の前記第1辺と対向する第2辺と前記第1回路基板端子部との間に配置されており、前記電気光学パネルと前記回路基板とが接続されたときに、前記第1パネル接続端子と前記第1回路基板端子とが接続されるか、又は前記第2パネル接続端子と前記第2回路基板端子とが接続されることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、回路基板の第1回路基板端子部又は第2回路基板端子部を選択して電気光学パネルのパネル接続端子部と電気的に接続されているので、端子配列の異なる第1回路基板端子部又は第2回路基板端子部との接続により電気光学パネルの機種を容易に判別することが可能となり、電気光学パネル毎の特性に合わせて、電気光学装置を適正に駆動させることができる。
【0009】
[適用例2]上記適用例に係る電気光学装置において、前記第1パネル接続端子と前記第2パネル接続端子とは、前記複数のパネル接続端子のうち低電位電源に接続されるパネル接続端子と電気的に接続され、前記第1回路基板端子と前記第2回路基板端子とは、前記複数の回路基板端子のうち高電位電源に接続される回路基板端子と電気的に接続されることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、低電位電源に接続されているパネル接続端子と、高電位電源に接続されている回路基板端子とが選択的に繋がるので、各端子に接続された配線の信号を「Hi」にしたり「Low」にしたりすることが可能となる。これにより、パネル接続端子と回路基板端子との接続状態によって、電気光学パネルの機種を容易に判別することができる。
【0011】
[適用例3]上記適用例に係る電気光学装置において、前記回路基板は、前記第1回路基板端子部と前記第2辺側に第1距離だけ離間して複数の外部接続端子を有する第1外部接続端子部が設けられており、前記第2回路基板端子部と前記第2辺側に前記第1距離だけ離間して複数の外部接続端子を有する第2外部接続端子部が設けられていることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、第1回路基板端子部に対して第1距離だけ離間して第1外部接続端子部が設けられ、第2回路基板端子部に対して同じく第1距離だけ離間して第2外部接続端子部が設けられているので、第1回路基板端子部を選択した場合は第2外部接続端子部の領域を切断し、第2回路基板端子部を選択した場合は第1回路基板端子部の領域を切断することにより、回路基板の長さを同じにすることができる。よって、第1回路基板端子部又は第2回路基板端子部のどちらを選択した場合でも、回路基板の長さを統一することができる。
【0013】
[適用例4]本適用例に係る電気光学装置は、第1パネル接続端子を含む複数のパネル接続端子を有する第1パネル接続端子部、および第2パネル接続端子を含む複数のパネル接続端子を有し前記第1パネル接続端子部と端子配列が異なる第2パネル接続端子部が設けられた電気光学パネルと、第1回路基板端子と第2回路基板端子とを含む複数の回路基板端子を有する回路基板端子部が設けられた回路基板と、を有し、前記第1パネル接続端子部は、前記電気光学パネルの第1辺に沿って配置され、前記第2パネル接続端子部は、前記電気光学パネルの前記第1辺と対向する第2辺と前記第1パネル接続端子部との間に配置されており、前記電気光学パネルと前記回路基板とが接続されたときに、前記第1パネル接続端子と前記第1回路基板端子とが接続されるか、又は前記第2パネル接続端子と前記第2回路基板端子とが接続されることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、電気光学パネルの第1パネル接続端子部又は第2パネル接続端子部を選択して回路基板の回路基板端子部と電気的に接続されているので、端子配列の異なる第1パネル接続端子部又は第2パネル接続端子部との接続により電気光学パネルの機種を容易に判別することが可能となり、電気光学パネル毎の特性に合わせて、電気光学装置を適正に駆動させることができる。
【0015】
[適用例5]上記適用例に係る電気光学装置において、前記第1パネル接続端子と前記第2パネル接続端子とは、前記複数のパネル接続端子のうち低電位電源に接続されるパネル接続端子と電気的に接続され、前記第1回路基板端子と前記第2回路基板端子とは、前記複数の回路基板端子のうち高電位電源に接続される回路基板端子と電気的に接続されることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、低電位電源に接続されているパネル接続端子と、高電位電源に接続されている回路基板端子とが選択的に繋がるので、各端子に接続された配線の信号を「Hi」にしたり「Low」にしたりすることが可能となる。これにより、パネル接続端子と回路基板端子との接続状態によって、電気光学パネルの機種を容易に判別することができる。
【0017】
[適用例6]本適用例に係る電子機器は、上記に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、上記した電気光学装置を備えているので、電気光学パネルの駆動を適正に補正することが可能となり、表示品質を向上させることができる電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1実施形態の電気光学装置としての液晶装置の構成を模式的に示す斜視図。
【図2】液晶装置を構成する液晶パネルの構造を示す模式平面図。
【図3】図2に示す液晶パネルのA−A'線に沿う模式断面図。
【図4】液晶パネルの電気的な構成を示す等価回路図。
【図5】液晶装置を構成する液晶パネルとフレキシブル配線基板との接続状態を示す模式平面図。
【図6】液晶パネル及びフレキシブル配線基板の接続前の状態を示す分解図。
【図7】液晶パネル及びフレキシブル配線基板の接続例を説明する模式平面図。
【図8】液晶装置の製造方法を工程順に示すフローチャート。
【図9】液晶装置の製造方法のうち一部の工程を示す模式平面図。
【図10】液晶装置の製造方法のうち一部の工程を示す模式平面図。
【図11】電子機器の一例として液晶プロジェクターの構成を示す模式図。
【図12】第2実施形態の液晶パネルとフレキシブル配線基板との端子配列の具体例を示す模式平面図。
【図13】パネル接続端子の変形例の構造を示す模式平面図。
【図14】液晶装置の変形例の構成を示す模式平面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。本実施形態では、電気光学装置の一例として、投射型映像装置である液晶プロジェクターにおいてライトバルブとして用いられるTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例に挙げて説明する。
【0021】
(第1実施形態)
<電気光学装置の構成>
図1は、電気光学装置としての液晶装置の構成を模式的に示す斜視図である。以下、液晶装置の構成を、図1を参照しながら説明する。
【0022】
図1に示すように、液晶装置10は、電気光学パネルとしての液晶パネル100と、回路基板としてのフレキシブル配線基板200と、フレーム300とを備えて構成されている。なお、フレーム300は、図示しないフックによって、液晶パネル100と固定されている。
【0023】
液晶パネル100の表裏面には、防塵ガラス(図示省略)が貼着される。詳述すると、防塵ガラスは、液晶パネル100の少なくとも表示領域に塵埃等が付着することを防止するために設けられる。また、フレキシブル配線基板200には、例えば、駆動用IC400が搭載されている。
【0024】
駆動用IC400は、例えば、図示しないデータ線駆動回路の一部を含んで構成されている。また、駆動用IC400は、TAB(Tape Automated Bonding)技術を用いて、電気的及び機械的にフレキシブル配線基板200に実装されている。フレキシブル配線基板200は、例えば、ポリイミド等の絶縁性を有する基材と、基材上においてパターニング形成された配線とを有している。
【0025】
図2は、液晶装置を構成する液晶パネルの構造を示す模式平面図である。図3は、図2に示す液晶パネルのA−A'線に沿う模式断面図である。以下、液晶パネルの構造を、図2及び図3を参照しながら説明する。
【0026】
図2及び図3に示すように、液晶装置10を構成する液晶パネル100は、例えば、薄膜トランジスター(以下、「TFT(Thin Film Transistor)素子」と称する。)を画素のスイッチング素子として用いたTFTアクティブマトリクス方式の液晶パネルである。液晶パネル100は、一対の基板を構成する素子基板12と対向基板13とが、平面視略矩形枠状のシール材14を介して貼り合わされている。
【0027】
素子基板12及び対向基板13は、例えば、石英などの透光性材料によって構成されている。液晶パネル100は、シール材14に囲まれた領域内に液晶層15が封入された構成になっている。なお、シール材14には液晶を注入するための液晶注入口16が設けられ、液晶注入口16は封止材17により封止されている。
【0028】
液晶層15としては、例えば、正の誘電率異方性を有する液晶材料が用いられる。液晶パネル100は、シール材14の内周近傍に沿って遮光性材料からなる平面視矩形枠状の額縁遮光膜18が対向基板13に形成されており、この額縁遮光膜18の内側の領域が表示領域19となっている。
【0029】
額縁遮光膜18は、例えば、遮光性材料であるアルミ(Al)で形成されており、対向基板13側の表示領域19の外周を区画するように設けられている。
【0030】
表示領域19内には、画素領域21がマトリクス状に設けられている。画素領域21は、表示領域19の最小表示単位となる1画素を構成している。シール材14の外側の領域には、データ線駆動回路22及びパネル接続端子41aが素子基板12の一辺(図2における下側)に沿って形成されている。パネル接続端子41aには、外部と接続するためのフレキシブル配線基板200が電気的に接続されている。
【0031】
また、シール材14の内側の領域には、この一辺に隣接する二辺に沿って走査線駆動回路24がそれぞれ形成されている。素子基板12の残る一辺(図2における上側)には、検査回路25が形成されている。対向基板13側に形成された額縁遮光膜18は、例えば、素子基板12上に形成された走査線駆動回路24及び検査回路25に対向する位置(平面的に重なる位置)に形成されている。
【0032】
一方、対向基板13の各角部(例えば、シール材14のコーナー部の4箇所)には、素子基板12と対向基板13との間の電気的導通をとるための、上下導通端子26が配設されている。
【0033】
また、図3に示すように、素子基板12の液晶層15側には、複数の画素電極27が形成されており、これら画素電極27を覆うように第1配向膜28が形成されている。画素電極27は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる導電膜である。
【0034】
一方、対向基板13の液晶層15側には、格子状の遮光膜(BM:ブラックマトリクス)(図示せず)が形成され、その上に平面ベタ状の共通電極31が形成されている。そして、共通電極31上には、第2配向膜32が形成されている。共通電極31は、ITO等の透明導電材料からなる導電膜である。
【0035】
液晶パネル100は透過型であって、素子基板12及び対向基板13における光の入射側と出射側とにそれぞれ偏光板(図示せず)等が配置されて用いられる。なお、液晶パネル100の構成は、これに限定されず、反射型や半透過型の構成であってもよい。
【0036】
図4は、液晶パネルの電気的な構成を示す等価回路図である。以下、液晶パネルの電気的な構成を、図4を参照しながら説明する。
【0037】
図4に示すように、液晶パネル100は、表示領域19を構成する複数の画素領域21を有している。各画素領域21には、それぞれ画素電極27が配置されている。また、画素領域21には、TFT素子33が形成されている。
【0038】
TFT素子33は、画素電極27へ通電制御を行うスイッチング素子である。TFT素子33のソース側には、データ線34が電気的に接続されている。各データ線34には、例えば、データ線駆動回路22(図2参照)から画像信号S1,S2,…,Snが供給されるようになっている。
【0039】
また、TFT素子33のゲート側には、走査線35が電気的に接続されている。走査線35には、例えば、走査線駆動回路24(図2参照)から所定のタイミングでパルス的に走査信号G1,G2,…,Gmが供給されるようになっている。また、TFT素子33のドレイン側には、画素電極27が電気的に接続されている。
【0040】
走査線35から供給された走査信号G1,G2,…,Gmにより、スイッチング素子であるTFT素子33が一定期間だけオン状態となることで、データ線34から供給された画像信号S1,S2,…,Snが、画素電極27を介して画素領域21に所定のタイミングで書き込まれるようになっている。
【0041】
画素領域21に書き込まれた所定レベルの画像信号S1,S2,…,Snは、画素電極27と共通電極31(図3参照)との間で形成される液晶容量で一定期間保持される。なお、保持された画像信号S1,S2,…,Snがリークするのを防止するために、画素電極27に電気的に接続された画素電位側容量電極と、容量線の一例であるシールド層(図示せず)に電気的に接続された容量電極36との間に蓄積容量37が形成されている。
【0042】
このように、液晶層15に電圧信号が印加されると、印加された電圧レベルにより、液晶分子の配向状態が変化する。これにより、液晶層15に入射した光が変調されて、画像光が生成されるようになっている。
【0043】
<液晶パネル、フレキシブル配線基板の構成>
図5は、本実施形態の液晶装置の構成を示す模式平面図である。図6は、液晶パネルとフレキシブル配線基板との接続前の状態を示す分解平面図である。以下、液晶装置、及び液晶装置を構成する液晶パネル及びフレキシブル配線基板の構造を、図5及び図6を参照しながら説明する。なお、図5及び図6に示す液晶装置10は、フレーム300などの図示を省略している。
【0044】
図5に示すように、液晶装置10は、液晶パネル100とフレキシブル配線基板200とが、接続端子部51において図示しない異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を介して電気的に接続されている。具体的には、液晶パネル100の素子基板12上には、データ線駆動回路22や走査線駆動回路24(図2参照)と電気的に接続されている配線(データ線34、走査線35など)が設けられており、これら配線が接続端子部51を介して、フレキシブル配線基板200に設けられた駆動用IC400や複数の外部接続端子を有する第1外部接続端子部52に電気的に接続されている。
【0045】
配線を介して入力される画像信号は、駆動用IC400を介して、画像表示のためのスイッチング素子、データ線34などの各種回路素子に供給されることによって、表示領域19に所望の画像が表示される。
【0046】
また、図6に示すように、液晶パネル100の一端側には、パネル接続端子部41が設けられている。パネル接続端子部41には、フレキシブル配線基板200と電気的に接続するための複数のパネル接続端子41a〜41zが設けられている。
【0047】
一方、フレキシブル配線基板200の一端側には、先端側(液晶パネル100側)から第1回路基板端子部としての第1FPC接続端子部45と、第2回路基板端子部としての第2FPC接続端子部46とが設けられている。
【0048】
第1FPC接続端子部45には、パネル接続端子部41と電気的に接続するための複数の第1回路基板端子としての第1FPC接続端子45a〜45zが設けられている。第2FPC接続端子部46には、パネル接続端子部41と電気的に接続するための、第1FPC接続端子部45と端子配列の異なる複数の第2回路基板端子としての第2FPC接続端子46a〜46zが設けられている。
【0049】
本実施形態では、液晶パネル100の特性に応じて最適に駆動させるため、パネル接続端子部41と、例えば、第1FPC接続端子部45とを電気的に接続する。電気的な接続の説明は後述する。
【0050】
図7は、液晶パネル及びフレキシブル配線基板の接続例を説明する模式平面図である。以下、端子配列及び接続例の具体例を、図7を参照しながら説明する。
【0051】
図7に示すように、液晶パネル100の第1辺100a側には、上記したように、フレキシブル配線基板200と電気的に接続するための複数のパネル接続端子41a〜41zが密集して配置されたパネル接続端子部41が設けられている。
【0052】
複数のパネル接続端子41a〜41zのうち、例えば、パネル接続端子41a,41b,41y,41zは、GNDに接続されている。
【0053】
一方、フレキシブル配線基板200の第1辺200a側には、上記したように、液晶パネル100と電気的に接続するための複数の第1FPC接続端子45a〜45zを有する第1FPC接続端子部45が設けられている。また、フレキシブル配線基板200の第1辺200aから離れた領域には、第1辺200aに沿って、複数の第2FPC接続端子46a〜46zを有する第2FPC接続端子部46が設けられている。
【0054】
複数の第1FPC接続端子45a〜45zのうち、例えば、第1FPC接続端子45aは、プルアップ抵抗(電流制限抵抗)を介して電源電圧61と接続されている。また、複数の第2FPC接続端子46a〜46zのうち、例えば、第2FPC接続端子46aは、プルアップ抵抗(電流制限抵抗)を介して電源電圧61と接続されている。電源電圧61は、例えば、3.3Vである。また、第1FPC接続端子45zと第2FPC接続端子46zとは、GNDに接続されている。
【0055】
まず、液晶パネル100のパネル接続端子部41と、フレキシブル配線基板200の先端側に配置された第1FPC接続端子部45とを電気的に接続した場合を説明する。第1FPC接続端子45aは、GNDと繋がっているパネル接続端子41aと電気的に接続されるので、シグナルAの信号は「Low」となる。また、第1FPC接続端子45bは、端子が無くパネル接続端子41bと電気的に接続されないので、オープンの状態となり、シグナルBの信号は「Hi」となる。
【0056】
次に、液晶パネル100のパネル接続端子部41と、フレキシブル配線基板200の先端から2番目に配置された第2FPC接続端子部46とを電気的に接続した場合を説明する。なお、この場合、フレキシブル配線基板200の第2FPC接続端子部46より先端側を切断して貼り付ける(接続する)ものとする。これにより、液晶パネル100の表示領域に悪影響を与えることなく、パネル接続端子部41と第2FPC接続端子部46とを電気的に接続させることができる。
【0057】
第2FPC接続端子46aはパネル接続端子41aと接続する端子が無いため、シグナルAは「Hi」となる。また、第2FPC接続端子46bは、GNDと繋がっているパネル接続端子41bと電気的に接続されるので、シグナルBは「Low」となる。
【0058】
このように、FPC接続端子毎に出力される信号(「Hi」/「Low」)を異ならせることにより、液晶パネル100の機種を識別することが可能となる。よって、液晶パネル100の特性に合わせて、液晶装置10を最適に駆動させることができる。以下、液晶パネル100とフレキシブル配線基板200とを接続する工程を含む液晶装置10の製造方法を説明する。
【0059】
<電気光学装置の製造方法>
図8は、液晶装置の製造方法を工程順に示すフローチャートである。図9及び図10は、液晶装置の製造方法のうち一部の工程を示す模式平面図である。以下、液晶装置の製造方法を、図8〜図10を参照しながら説明する。
【0060】
最初に、素子基板12側の製造方法を説明する。ステップS11では、石英基板などからなる素子基板12上にTFT素子33等を形成する。具体的には、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、素子基板12上にTFT素子33などを形成する。
【0061】
ステップS12では、画素電極27を形成する。具体的には、TFT素子33等の形成と同様に、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、素子基板12上のTFT素子33の上方に画素電極27を形成する。
【0062】
ステップS13では、画素電極27の上方に第1配向膜28を形成する。第1配向膜28の製造方法としては、例えば、酸化シリコン(SiO2)などの無機材料を斜方蒸着する斜方蒸着法が用いられる。以上により、素子基板12側が完成する。
【0063】
次に、対向基板13側の製造方法を説明する。まず、ステップS21では、石英基板等の透光性材料からなる対向基板13上に、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、共通電極31を形成する。
【0064】
ステップS22では、共通電極31上に第2配向膜32を形成する。第2配向膜32の製造方法は、第1配向膜28と同様であり、例えば、斜方蒸着法を用いる。以上により、対向基板13側が完成する。次に、素子基板12と対向基板13とを貼り合わせる方法を説明する。
【0065】
ステップS31では、素子基板12上にシール材14を塗布する。詳しくは、素子基板12とディスペンサー(吐出装置でも可能)との相対的な位置関係を変化させて、素子基板12における表示領域19の周縁部に(表示領域19を囲むように)シール材14を塗布する。
【0066】
ステップS32では、素子基板12と対向基板13とを貼り合わせる。具体的には、素子基板12に塗布されたシール材14を介して素子基板12と対向基板13とを貼り合わせる。より具体的には、互いの基板12,13の平面的な縦方向や横方向の位置精度を確保しながら行う。
【0067】
ステップS33では、液晶注入口16(図2参照)から構造体の内部に液晶を注入し、その後、液晶注入口16を封止する。封止には、例えば、樹脂等の封止材17が用いられる。
【0068】
ステップS34では、液晶パネル100にフレキシブル配線基板200を接続(接合)する。具体的には、図9及び図10を参照しながら説明する。まず、図9(a)に示すように、切断されていないフレキシブル配線基板201、つまり、第1FPC接続端子部45及び第2FPC接続端子部46が設けられたフレキシブル配線基板201を準備する。
【0069】
なお、第1FPC接続端子部45から第1外部接続端子部52までの長さL1(離間した第1距離)と、第2FPC接続端子部46から複数の外部接続端子を有する第2外部接続端子部53までの長さL2(離間した第1距離)とは、同じ長さになるようにそれぞれの端子部が配置されている。
【0070】
次に、液晶パネル100の特性に合わせて、液晶パネル100に接続するフレキシブル配線基板201のFPC接続端子部45,46を選択する。ここでは、例えば、パネル接続端子部41と第1FPC接続端子部45とを電気的に接続する。
【0071】
次に、図9(b)に示すように、接続するFPC接続端子部がフレキシブル配線基板201の先端200bに配置されるよう、不要な部分を切断する。なお、本実施形態では、接続する第1FPC接続端子部45が、既にフレキシブル配線基板201の先端200bに配置されるので、先端200b側の領域は切断しなくてもよい。
【0072】
その後、フレキシブル配線基板の長さを所定の長さにするために、フレキシブル配線基板201の他端側の先端200c(第2辺)において、第1外部接続端子部52より先端側の領域(第2外部接続端子部53の領域)を切断する。
【0073】
次に、図10に示すように、液晶パネル100のパネル接続端子部41に、フレキシブル配線基板200の第1FPC接続端子部45を接続する。例えば、図示しないACFを介してパネル接続端子部41と第1FPC接続端子部45とを熱圧着することにより、液晶パネル100にフレキシブル配線基板200を電気的に接続する。以上により、液晶装置10が完成する。
【0074】
このように、液晶パネル100の特性(種類)に応じて接続するFPC接続端子部45,46を選択し、例えば、パネル接続端子部41にフレキシブル配線基板200の第1FPC接続端子部45を接続する場合、この液晶パネル100の種類を、例えば「パネルA」と判断することができ、この液晶パネル100に合わせて液晶装置10を補正して駆動させることにより、液晶パネル100の駆動に最適な補正を行うことができる。
【0075】
<電子機器の構成>
図11は、上記した液晶装置を備えた電子機器の一例として液晶プロジェクターの構成を示す模式図である。以下、液晶装置を備えた液晶プロジェクターの構成を、図11を参照しながら説明する。
【0076】
図11に示すように、液晶プロジェクター901は、上記した液晶装置10が採用された液晶モジュールを3つ配置し、それぞれRGB用のライトバルブ911R,911G,911Bとして用いた構造となっている。
【0077】
詳しくは、メタルハイドロランプ等の白色光源のランプユニット912から投射光が発せられると、3枚のミラー913及び2枚のダイクロイックミラー914によって、RGBの三原色に対応する光成分R,G,Bに分けられ、各色に対応するライトバルブ911R,911G,911Bにそれぞれ導かれる。特に光成分Bは、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ915、リレーレンズ916、出射レンズ917からなるリレーレンズ系918を介して導かれる。
【0078】
ライトバルブ911R,911G,911Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分R,G,Bは、ダイクロイックプリズム919により再度合成された後、投射レンズ920を介して、スクリーン921にカラー画像として投射される。
【0079】
なお、上記したように、3つの液晶モジュールを配置した液晶プロジェクター901に限定されず、例えば、1つの液晶モジュールを配置した液晶プロジェクターに適用するようにしてもよい。
【0080】
このような構成の液晶プロジェクター901は、上記した液晶装置10が採用された液晶モジュールを介すことによって、かかるコストを抑え、効率よく組み立てることができる。なお、液晶装置10を備えた電子機器は、上記した液晶プロジェクター901の他、高精細EVF(Electric View Finder)、携帯電話機、モバイルコンピューター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、テレビ、ディスプレイ、車載機器、オーディオ機器、照明機器などの各種電子機器に用いることができる。
【0081】
以上詳述したように、第1実施形態の液晶装置10、及び電子機器によれば、以下に示す効果が得られる。
【0082】
(1)第1実施形態の液晶装置10によれば、フレキシブル配線基板200の第1FPC接続端子部45又は第2FPC接続端子部46を選択して液晶パネル100のパネル接続端子部41と電気的に接続するので、端子配列の異なる第1FPC接続端子部45又は第2FPC接続端子部46との接続により液晶パネル100の機種を容易に判別することが可能となり、判別した液晶パネル100毎の特性に合わせて、液晶装置10を適正に駆動させることができる。
【0083】
(2)第1実施形態の液晶装置10によれば、長さL1をあけて(離間して)第1FPC接続端子部45と第1外部接続端子部52、長さL1と同じ長さの長さL2をあけて(離間して)第2FPC接続端子部46と第2外部接続端子部53が設けられているので、第1FPC接続端子部45を選択した場合は第2外部接続端子部53の領域を切断し、第2FPC接続端子部46を選択した場合は第1FPC接続端子部45の領域を切断することにより、フレキシブル配線基板200の長さを同じにすることができる。よって、第1FPC接続端子部45又は第2FPC接続端子部46のどちらを選択した場合でも、フレキシブル配線基板200の長さを統一することができる。
【0084】
(3)第1実施形態の液晶装置10によれば、液晶パネル100の機種に合わせて専用のフレキシブル配線基板200を作製せずに済み、フレキシブル配線基板200の在庫管理が楽になったり、フレキシブル配線基板200にかかる工数やコストを抑えたりすることができる。
【0085】
(4)第1実施形態の電子機器によれば、上記のような液晶装置10を備えているので、液晶パネル100を適正に補正して駆動させることが可能となり、表示品質を向上させることができる電子機器を提供することができる。
【0086】
(第2実施形態)
<液晶パネル、フレキシブル配線基板の構成>
図12は、第2実施形態の液晶パネルとフレキシブル配線基板との接続前の状態を示す分解平面図である。以下、第2実施形態の液晶装置を構成する液晶パネル及びフレキシブル配線基板の構造を、図12を参照しながら説明する。
【0087】
第2実施形態の液晶装置500は、液晶パネル510の機種を識別するための選択用端子が液晶パネル510側に設けられている部分が、第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と同じ構成部材には同一符号を付し、ここではそれらの説明を省略又は簡略化する。
【0088】
図12に示すように、第2実施形態の液晶装置500には、液晶パネル510の第1辺510aに沿って、複数の第1パネル接続端子511b〜511zを備える第1パネル接続端子部511が設けられている。更に、第1パネル接続端子511b〜511zの配列方向に沿って、複数の第2パネル接続端子512a〜512zを備える第2パネル接続端子部512が設けられている。
【0089】
第1パネル接続端子部511と第2パネル接続端子部512とは、端子511b,512aの配列が異なっており、液晶パネル510の特性の違いによって、パネル接続端子部511,512のどちらか一方とフレキシブル配線基板520とが電気的に接続される。
【0090】
フレキシブル配線基板520には、パネル接続端子部511,512と電気的に接続するために、第1辺520aに沿って、複数の回路基板端子としてのFPC接続端子521a〜521zを備える回路基板端子部としてのFPC接続端子部521が設けられている。以下、液晶パネル510とフレキシブル配線基板520との接続例を説明する。
【0091】
液晶パネル510の第1辺510aに沿って設けられた第1パネル接続端子部511では、複数の第1パネル接続端子511b〜511zのうち、例えば、第1パネル接続端子511b及び第1パネル接続端子511zは、GND(低電位電源)に接続されている。また、第2パネル接続端子部512では、複数の第2パネル接続端子512a〜512zのうち、例えば、第2パネル接続端子512a及び第2パネル接続端子512zは、GNDに接続されている。
【0092】
一方、フレキシブル配線基板520の第1辺520a側には、パネル接続端子部511,512と電気的に接続するべく、複数のFPC接続端子521a〜521zを備えるFPC接続端子部521が設けられている。
【0093】
複数のFPC接続端子521a〜521zのうち、例えば、FPC接続端子521a及びFPC接続端子521bは、それぞれプルアップ抵抗(電流制限抵抗)を介して電源電圧561(高電位電源)と接続されている。電源電圧561は、例えば、3.3Vである。また、FPC接続端子521zは、GNDに接続されている。
【0094】
まず、液晶パネル510の第1パネル接続端子部511とフレキシブル配線基板520のFPC接続端子部521とを電気的に接続した場合を説明する。FPC接続端子521aは、第1パネル接続端子と電気的に接続されないのでオープン状態となり、シグナルAは「Hi」となる。FPC接続端子521bは、GNDと繋がっている第1パネル接続端子511bと電気的に接続されるので、シグナルBは「Low」となる。なお、FPC接続端子521zは、「Low」に固定されている。
【0095】
また、液晶パネル510の第2パネル接続端子部512とフレキシブル配線基板520のFPC接続端子部521とを電気的に接続した場合を説明する。FPC接続端子521aは、GNDと繋がっている第2パネル接続端子512aと電気的に接続されるので、シグナルAは「Low」となる。FPC接続端子521bは、第2パネル接続端子と電気的に接続されないのでオープン状態となり、シグナルBは「Hi」となる。なお、FPC接続端子521zは、「Low」に固定されている。
【0096】
このように、FPC接続端子521a〜521z毎に出力される信号(「Hi」/「Low」)を異ならせることにより、液晶パネル510の機種を識別することが可能となる。よって、液晶パネル510の特性に合わせて、液晶装置500を最適に駆動させることができる。
【0097】
このように、液晶パネル510の特性(種類)に応じて接続するパネル接続端子部511,512を選択し、例えば、第2パネル接続端子部512にフレキシブル配線基板520を接続する場合、この液晶パネルの種類は「パネルB」と判断され、この液晶パネル510に合わせて液晶装置500を駆動させることが可能となり、液晶パネル510の駆動に最適な補正を加えることができる。
【0098】
以上詳述したように、第2実施形態の液晶装置500によれば、以下に示す効果が得られる。
【0099】
(5)第2実施形態の液晶装置500によれば、液晶パネル510の第1パネル接続端子部511又は第2パネル接続端子部512を選択してフレキシブル配線基板520のFPC接続端子部521と電気的に接続するので、端子配列の異なる第1パネル接続端子部511又は第2パネル接続端子部512との接続により液晶パネル510の機種を容易に判別することが可能となり、液晶パネル510毎の特性に合わせて、液晶装置500を適正に駆動させることができる。また、フレキシブル配線基板520を切断することなく液晶パネル510に接続することができる。
【0100】
なお、実施形態は上記に限定されず、以下のような形態で実施することもできる。
【0101】
(変形例1)
上記したように、第2実施形態の液晶パネル510は、第1パネル接続端子部511と第2パネル接続端子部512とにおいて、各端子が同じ極性であれば、図13に示すような端子形状にしてもよい。図13は、液晶パネル530とフレキシブル配線基板520との接続前の状態を示す分解平面図である。
【0102】
具体的には、図13に示すように、第1パネル接続端子部511には、液晶パネル530の機種の判別に用いられる第1パネル接続端子511bが設けられている。一方、第2パネル接続端子部512には、液晶パネル530の機種の判別に用いられる第2パネル接続端子512aが設けられている。また、液晶パネル530の機種の判別に影響のない部分には、第1パネル接続端子部511の領域から第2パネル接続端子部512の領域に亘って、パネル接続端子513vが長く繋がって設けられている。同様に、例えば、パネル接続端子513w〜パネル接続端子513zのそれぞれが、第1パネル接続端子部511の領域から第2パネル接続端子部512の領域に亘って設けられている。
【0103】
このようなパネル接続端子513v〜513zを設けることにより、液晶パネル530にフレキシブル配線基板520を貼り付ける際、液晶パネル530の機種(特性)によって、第1パネル接続端子部511から第2パネル接続端子部512の領域でのずらし量によって、第1パネル接続端子511b又は第2パネル接続端子512aと電気的に接続させることが可能となり、機種を判別させる(入力状態を決定する)ことができる。
【0104】
これによれば、上記実施形態と同様に、液晶パネル530に合わせて液晶装置550を駆動させることが可能となり、液晶パネル530の駆動に最適な補正を加えることができる。
【0105】
(変形例2)
上記した第1実施形態のように、第1FPC接続端子部45又は第2FPC接続端子部46のどちらかを選択して液晶パネル100の機種を判別することに限定されず、例えば、図14に示すよう液晶装置600,700の構成にしてもよい。
【0106】
具体的には、図14(a)に示すように、フレキシブル配線基板620は、フレキシブル配線基板620の先端側(液晶パネル100側)から第1FPC接続端子部601と、第2FPC接続端子部602と、第3FPC接続端子部603との3つを備えている。また、図14(b)に示すように、フレキシブル配線基板720は、フレキシブル配線基板720の先端側(液晶パネル100側)から第1FPC接続端子部(図示せず)と、第2FPC接続端子部(図示せず)と、第3FPC接続端子部703との3つを備えている。
【0107】
図14(a)に示すように、第1FPC接続端子部601を選択した場合、他端側の第1外部接続端子部52より先端側を切断して、第1外部接続端子部52を他端側に配置する。このとき、一端(第1FPC接続端子部601)から他端(第1外部接続端子部52)までの長さをL3とする。
【0108】
一方、図14(b)に示すように、第3FPC接続端子部703を選択した場合、他端側の第3外部接続端子部54を使用するため、他端側は切断しない。このとき、一端(第3FPC接続端子部703)から他端(第3外部接続端子部54)までの長さをL4とする。図14(a)に示すフレキシブル配線基板620の長さL3と、図14(b)に示すフレキシブル配線基板720の長さL4とは同じ長さであり、長さを統一することができる。このように各端子部を増やした液晶装置600,700を構成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0109】
10,500,550,600,700…電気光学装置としての液晶装置、12…素子基板、13…対向基板、14…シール材、15…液晶層、16…液晶注入口、17…封止材、18…額縁遮光膜、19…表示領域、21…画素領域、22…データ線駆動回路、24…走査線駆動回路、25…検査回路、26…上下導通端子、27…画素電極、28…第1配向膜、31…共通電極、32…第2配向膜、33…TFT素子、34…データ線、35…走査線、36…容量電極、37…蓄積容量、41…パネル接続端子部、41a〜41z,513v〜513z…パネル接続端子、45…第1回路基板端子部としての第1FPC接続端子部、45a〜45z…第1回路基板端子としての第1FPC接続端子、46…第2回路基板端子部としての第2FPC接続端子部、46a〜46z…第2回路基板端子としての第2FPC接続端子、51…接続端子部、52…第1外部接続端子部、53…第2外部接続端子部、54…第3外部接続端子部、61,561…電源電圧、100,510,530…電気光学パネルとしての液晶パネル、100a,200a,510a,520a…第1辺、200,201,520,620,720…回路基板としてのフレキシブル配線基板、200b,200c…先端(第2辺)、300…フレーム、400…駆動用IC、511…第1パネル接続端子部、511b〜511z…第1パネル接続端子、512…第2パネル接続端子部、512a〜512z…第2パネル接続端子、521…回路基板端子部としてのFPC接続端子部、521a〜521z…回路基板端子としてのFPC接続端子、601…第1FPC接続端子部、602…第2FPC接続端子部、603,703…第3FPC接続端子部、901…液晶プロジェクター、911R,911G,911B…ライトバルブ、912…ランプユニット、913…ミラー、914…ダイクロイックミラー、915…入射レンズ、916…リレーレンズ、917…出射レンズ、918…リレーレンズ系、919…ダイクロイックプリズム、920…投射レンズ、921…スクリーン。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パネル接続端子と第2パネル接続端子とを含む複数のパネル接続端子を有するパネル接続端子部が設けられた電気光学パネルと、
第1回路基板端子を含む複数の回路基板端子を有する第1回路基板端子部、および第2回路基板端子を含む複数の回路基板端子を有し前記第1回路基板端子部と端子配列が異なる第2回路基板端子部が設けられた回路基板と、
を有し、
前記第1回路基板端子部は、前記回路基板の第1辺に沿って配置され、前記第2回路基板端子部は、前記回路基板の前記第1辺と対向する第2辺と前記第1回路基板端子部との間に配置されており、
前記電気光学パネルと前記回路基板とが接続されたときに、前記第1パネル接続端子と前記第1回路基板端子とが接続されるか、又は前記第2パネル接続端子と前記第2回路基板端子とが接続されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電気光学装置であって、
前記第1パネル接続端子と前記第2パネル接続端子とは、前記複数のパネル接続端子のうち低電位電源に接続されるパネル接続端子と電気的に接続され、
前記第1回路基板端子と前記第2回路基板端子とは、前記複数の回路基板端子のうち高電位電源に接続される回路基板端子と電気的に接続されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項3】
請求項1に記載の電気光学装置であって、
前記回路基板は、前記第1回路基板端子部と前記第2辺側に第1距離だけ離間して複数の外部接続端子を有する第1外部接続端子部が設けられており、前記第2回路基板端子部と前記第2辺側に前記第1距離だけ離間して複数の外部接続端子を有する第2外部接続端子部が設けられていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項4】
第1パネル接続端子を含む複数のパネル接続端子を有する第1パネル接続端子部、および第2パネル接続端子を含む複数のパネル接続端子を有し前記第1パネル接続端子部と端子配列が異なる第2パネル接続端子部が設けられた電気光学パネルと、
第1回路基板端子と第2回路基板端子とを含む複数の回路基板端子を有する回路基板端子部が設けられた回路基板と、
を有し、
前記第1パネル接続端子部は、前記電気光学パネルの第1辺に沿って配置され、前記第2パネル接続端子部は、前記電気光学パネルの前記第1辺と対向する第2辺と前記第1パネル接続端子部との間に配置されており、
前記電気光学パネルと前記回路基板とが接続されたときに、前記第1パネル接続端子と前記第1回路基板端子とが接続されるか、又は前記第2パネル接続端子と前記第2回路基板端子とが接続されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電気光学装置であって、
前記第1パネル接続端子と前記第2パネル接続端子とは、前記複数のパネル接続端子のうち低電位電源に接続されるパネル接続端子と電気的に接続され、
前記第1回路基板端子と前記第2回路基板端子とは、前記複数の回路基板端子のうち高電位電源に接続される回路基板端子と電気的に接続されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項1】
第1パネル接続端子と第2パネル接続端子とを含む複数のパネル接続端子を有するパネル接続端子部が設けられた電気光学パネルと、
第1回路基板端子を含む複数の回路基板端子を有する第1回路基板端子部、および第2回路基板端子を含む複数の回路基板端子を有し前記第1回路基板端子部と端子配列が異なる第2回路基板端子部が設けられた回路基板と、
を有し、
前記第1回路基板端子部は、前記回路基板の第1辺に沿って配置され、前記第2回路基板端子部は、前記回路基板の前記第1辺と対向する第2辺と前記第1回路基板端子部との間に配置されており、
前記電気光学パネルと前記回路基板とが接続されたときに、前記第1パネル接続端子と前記第1回路基板端子とが接続されるか、又は前記第2パネル接続端子と前記第2回路基板端子とが接続されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電気光学装置であって、
前記第1パネル接続端子と前記第2パネル接続端子とは、前記複数のパネル接続端子のうち低電位電源に接続されるパネル接続端子と電気的に接続され、
前記第1回路基板端子と前記第2回路基板端子とは、前記複数の回路基板端子のうち高電位電源に接続される回路基板端子と電気的に接続されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項3】
請求項1に記載の電気光学装置であって、
前記回路基板は、前記第1回路基板端子部と前記第2辺側に第1距離だけ離間して複数の外部接続端子を有する第1外部接続端子部が設けられており、前記第2回路基板端子部と前記第2辺側に前記第1距離だけ離間して複数の外部接続端子を有する第2外部接続端子部が設けられていることを特徴とする電気光学装置。
【請求項4】
第1パネル接続端子を含む複数のパネル接続端子を有する第1パネル接続端子部、および第2パネル接続端子を含む複数のパネル接続端子を有し前記第1パネル接続端子部と端子配列が異なる第2パネル接続端子部が設けられた電気光学パネルと、
第1回路基板端子と第2回路基板端子とを含む複数の回路基板端子を有する回路基板端子部が設けられた回路基板と、
を有し、
前記第1パネル接続端子部は、前記電気光学パネルの第1辺に沿って配置され、前記第2パネル接続端子部は、前記電気光学パネルの前記第1辺と対向する第2辺と前記第1パネル接続端子部との間に配置されており、
前記電気光学パネルと前記回路基板とが接続されたときに、前記第1パネル接続端子と前記第1回路基板端子とが接続されるか、又は前記第2パネル接続端子と前記第2回路基板端子とが接続されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電気光学装置であって、
前記第1パネル接続端子と前記第2パネル接続端子とは、前記複数のパネル接続端子のうち低電位電源に接続されるパネル接続端子と電気的に接続され、
前記第1回路基板端子と前記第2回路基板端子とは、前記複数の回路基板端子のうち高電位電源に接続される回路基板端子と電気的に接続されることを特徴とする電気光学装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−11788(P2013−11788A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−145364(P2011−145364)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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