説明

電気採暖具

【課題】発熱体の第1電熱線と第2電熱線とに互いに逆方向の電流を流して発熱体から発生する電磁波を抑制することができ、且つ、第1電熱線及び第2電熱線のいずれかが半断線状態になった場合の安全を確保することができる電気採暖具を提供する。
【解決手段】第1電熱線1と第2電熱線2とが直列接続しており、第1電熱線1と第2電熱線2とに互いに逆方向の電流が流れる電気採暖具であって、入力端子T1−入力端子T3間の電圧と入力端子T2−入力端子T3間の電圧との比較結果に基づいて第1電熱線1及び第2電熱線2のいずれかが半断線状態になったことを検知する異常検出回路9と、異常検出回路9が第1電熱線1及び第2電熱線2のいずれかが半断線状態になったことを検知したときに第1電熱線1及び第2電熱線2の直列接続体への通電を遮断する遮断器10とを備える電気採暖具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気採暖具(例えば、電気カーペットや電気毛布など)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気採暖具として、ここでは、電気カーペットを例に挙げて説明する。従来の電気カーペットの概略構成例を図7に示す。図7に示す従来の電気カーペットは、第1電熱線1、第2電熱線2、及び検知線3を有する発熱体4と、制御回路5と、リレー接点6と、ヒューズ(温度ヒューズ又は電流ヒューズ)7とを備えている。
【0003】
発熱体4の検知線3は、周辺温度に応じて抵抗値が変化する抵抗線からなり、両端に電圧が印加されると、発熱体4の第1電熱線1及び第2電熱線2の発熱を温度検知して、温度検知信号を出力する。制御回路5は、商用交流電源8から出力される電圧を用いて動作し、発熱体4の検知線3から出力される温度検知信号に応じてリレー接点6をON/OFF制御し、発熱体4の第1電熱線1及び第2電熱線2と商用交流電源8との通電をON/OFFすることで、電気カーペット本体の温度を制御している。また、ヒューズ7は、回路異常等により過熱又は過電流が発生した場合に、商用交流電源8と制御回路5並びに発熱体4の第1電熱線1及び第2電熱線2との通電を遮断する安全装置である。
【0004】
また、図7に示す従来の電気カーペットでは、第1電熱線1と第2電熱線2とを平行に這わせ、さらに、第1電熱線1と第2電熱線2とを直列接続して、第1電熱線1と第2電熱線2とに互いに逆方向の電流を流している。これにより、第1電熱線1からの電磁波と第2電熱線2からの電磁波とが互いに打ち消し合うので、発熱体4から発生する電磁波を抑制することができる。
【0005】
【特許文献1】特開平10−144457号公報
【特許文献2】特開平4−236020号公報
【特許文献3】特開2005−183018号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、第1電熱線1及び第2電熱線2はそれぞれ、柔軟性を持たせるととともに対屈曲性を持たせるため、図4に示すように、φ0.1mm程度の細線(例えばφ0.1mm〜φ0.15mmの銅線)を複数本(例えば、2〜6本。図4においては3本の場合を図示している。)縒り合わせてなる発熱素線16を芯線17の外周にスパイラルに巻き付け、その周りに絶縁被膜18を設けた構造にしている。なお、図4(b)は発熱素線16を図4(a)の矢印Dの方向からみたときの断面拡大図である。
【0007】
しかしながら、上述のように第1電熱線1及び第2電熱線2を柔軟性及び対屈曲性に優れた構造にしても、長期使用或いは外部加圧等で、いずれは発熱素線16を構成している細線が断線する。全ての細線が断線し発熱素線16が完全に断線すれば、その時点で商用交流電源8と発熱体4の第1電熱線1及び第2電熱線2との通電が遮断するため、安全上問題はない。一方、例えば発熱素線16が3本の細線で構成されておりその3本の細線構成のうち2本が断線していて1本が非断線である状態のような、一部の細線が断線している状態(半断線状態)であって、断線部分において局所的に高温或いはショートスパーク発生等予測のつかない異常が起きているにもかかわらず、この異常がヒューズ7を作動させる過熱又は過電流には至らないため、商用交流電源8と制御回路5並びに発熱体4の第1電熱線1及び第2電熱線2との通電が遮断されないおそれがある。
【0008】
本発明は、上記の状況に鑑み、発熱体の第1電熱線と第2電熱線とに互いに逆方向の電流を流して発熱体から発生する電磁波を抑制することができ、且つ、第1電熱線及び第2電熱線のいずれかが半断線状態になった場合の安全を確保することができる電気採暖具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明に係る電気採暖具は、第1電熱線と第2電熱線を有する発熱体を備え、前記第1電熱線の発熱素線の一端と前記第2電熱線の発熱素線の一端とが接続ノードで接続され、前記第1電熱線と前記第2電熱線とが直列接続しており、前記第1電熱線と前記第2電熱線とに互いに逆方向の電流が流れる電気採暖具であって、前記接続ノードと前記第1電熱線の発熱素線の他端との間の電圧と、前記接続ノードと前記第2電熱線の発熱素線の他端との間の電圧とを比較し、その比較結果に基づいて前記第1電熱線及び前記第2電熱線のいずれかが半断線状態になったことを検知する異常検出回路と、前記異常検出回路が前記第1電熱線及び前記第2電熱線のいずれかが半断線状態になったことを検知したときに前記第1電熱線及び前記第2電熱線の直列接続体への通電を遮断する遮断器とを備える構成としている。
【0010】
このような構成によると、発熱体の第1電熱線と第2電熱線とに互いに逆方向の電流が流れるので、発熱体から発生する電磁波を抑制することができる。また、このような構成によると、第1電熱線及び第2電熱線のいずれかが半断線状態になった場合、そのことを異常検出回路が検知し、遮断器によって第1電熱線及び第2電熱線の直列接続体への通電が遮断されるので、第1電熱線及び第2電熱線のいずれかが半断線状態になった場合の安全を確保することができる。
【0011】
また、上記構成の電気採暖具において、前記第1電熱線の発熱素線の他端と前記異常検出回路との間及び前記第2電熱線の発熱素線の他端と前記異常検出回路との間の少なくとも一方に半固定抵抗を設けるようにしてもよい。
【0012】
このような構成によると、製品毎の製造バラツキが大きい場合でも、半固定抵抗の抵抗値を調整することで、正常時において、第1電熱線の発熱素線の一端及び第2電熱線の発熱素線の一端が接続される接続ノードと第1電熱線の発熱素線の他端との間の電圧と、第1電熱線の発熱素線の一端及び第2電熱線の発熱素線の一端が接続される接続ノードと第2電熱線の発熱素線の他端との間の電圧とを同一にすることができる。
【0013】
また、上記各構成の電気採暖具において、前記第1電熱線の発熱素線と前記第2電熱線の発熱素線との仕様・構成を同一にしてもよい。
【0014】
このような構成によると、基本的に、正常時において、第1電熱線の発熱素線の一端及び第2電熱線の発熱素線の一端が接続される接続ノードと第1電熱線の発熱素線の他端との間の電圧と、第1電熱線の発熱素線の一端及び第2電熱線の発熱素線の一端が接続される接続ノードと第2電熱線の発熱素線の他端との間の電圧とが同一になる。
【0015】
また、上記各構成の電気採暖具において、前記第1電熱線及び前記第2電熱線がそれぞれ発熱素線を覆うための絶縁被覆を有し、前記第1電熱線の絶縁被覆と前記第2電熱線の絶縁被覆とを互いに屈曲性能を異なる絶縁材料にしてもよい。
【0016】
このような構成によると、第1電熱線の発熱素線と第2電熱線の発熱素線とが同時に半断線状態になる可能性を低減することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る電気採暖具によると、発熱体の第1電熱線と第2電熱線とに互いに逆方向の電流を流して発熱体から発生する電磁波を抑制することができ、且つ、第1電熱線及び第2電熱線のいずれかが半断線状態になった場合の安全を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。本発明に係る電気採暖具として、ここでは、電気カーペットを例に挙げて説明する。なお、説明の便宜上、前述の図7と同一の部分には同一の符号を付している。
【0019】
図1は、本発明に係る電気カーペットの全体平面図である。本発明に係る電気カーペット11は、カーペット本体12が表布と裏布からなり、カーペット本体12の表布と裏布との間に発熱体4を蛇行状に配設し、カーペット本体12の表布と裏布同士を接着材で貼り合わせ、カーペット本体12の角部に発熱体4の両端を接続するコントローラ13を設け、商用交流電源コンセント(不図示)に接続するための電源コード14をコントローラ13から延出させている構造である。
【0020】
本実施形態では、特許文献3で提案されているヒータ線と基本構成が共通する発熱体を、発熱体4として用いている。
【0021】
図2は発熱体4の断面図を示している。発熱体4は、第1電熱線1、第2電熱線2、及び検知線3を縒り合わせて束ねた束の外周に絶縁シース15を形成した構造のケーブルである。
【0022】
発熱体4は、図2に示すように第1電熱線1と第2電熱線2とが隣り合っており、図3に示すように第1電熱線1の発熱素線16_1の一端と第2電熱線2の発熱素線16_2の一端同士が接続され、第1電熱線1と第2電熱線2とが直列接続している。第1電熱線1の発熱素線16_1の他端を商用交流電源8の一端に接続し第2電熱線2の発熱素線16_2の他端を商用交流電源8の他端に接続することで、すなわち、第1電熱線1及び第2電熱線2の直列接続体を商用交流電源8に接続することで、第1電熱線1と第2電熱線2とに互いに逆方向の電流が流れ、第1電熱線1からの電磁波と第2電熱線2からの電磁波とが互いに打ち消し合うので、発熱体4から発生する電磁波を抑制することができる。
【0023】
検知線3は、φ0.1mm程度のニッケル細線の単線からなる又はφ0.1mm程度のニッケル細線を2本縒り合わせてなる信号線19を芯線20の外周にスパイラルに巻き付け、その周りに絶縁被膜21を設けた構造である。
【0024】
第1電熱線1及び第2電熱線2はそれぞれ、柔軟性を持たせるととともに対屈曲性を持たせるため、図4に示すように、φ0.1mm程度の細線(例えばφ0.1mm〜φ0.15mmの銅線)を複数本(例えば、2〜6本。図4においては3本の場合を図示している。)縒り合わせてなる発熱素線16を芯線17の外周にスパイラルに巻き付け、その周りに絶縁被膜18を設けた構造にしている。なお、図4(b)は発熱素線16を図4(a)の矢印Dの方向からみたときの断面拡大図である。本発明に係る電気カーペット11の性能(大きさや定格消費電力)に応じて、電熱線の単位長さ当たりの保有抵抗値が変わるため、発熱素線16を構成する細線の直径と本数は本発明に係る電気カーペット11の性能に見合う組み合わせとなる。
【0025】
第1電熱線1及び第2電熱線2の直列接続体の抵抗値は、商用交流電源8から実効値100[V]の交流電圧が印加されたときに、所定の消費電力になるように設定されるが、第1電熱線1の抵抗値と第2電熱線2の抵抗値が同一になるように、第1電熱線1の発熱素線16_1と第2電熱線2の発熱素線16_2の仕様・構成を同一にしている。一方、第1電熱線1と第2電熱線2とで互いに屈曲性能が異なるように、第1電熱線1の絶縁被膜18_1と第2電熱線2の絶縁被膜18_2とは互いに異なる絶縁材料にしている。例えば、第1電熱線1の絶縁被膜18_1を検知線3の絶縁被膜21と同じ絶縁材料であるポリアミド(融点175℃)とし、第2電熱線2の絶縁被膜18_2をエチレン・4フッ化エチレン(融点270℃)とする。
【0026】
図5は、本発明に係る電気カーペット11の概略構成例を示す図である。図5に示す本発明に係る電気カーペット11は、図7に示す従来の電気カーペットに、異常検出回路9と、遮断器10と、抵抗R1〜R3と、半固定抵抗R4及びR5とを付加した構成である。なお、制御回路5及び異常検出回路9は、コントローラ13内に格納されている。
【0027】
発熱体4の検知線3は、周辺温度に応じて抵抗値が変化する抵抗線からなり、両端に電圧が印加されると、発熱体4の第1電熱線1及び第2電熱線2の発熱を温度検知して、温度検知信号を出力する。制御回路5は、商用交流電源8から出力される電圧を用いて動作し、発熱体4の検知線3から出力される温度検知信号に応じてリレー接点6をON/OFF制御し、発熱体4の第1電熱線1及び第2電熱線2と商用交流電源8との通電をON/OFFすることで、電気カーペット本体の温度を制御している。また、ヒューズ7は、回路異常等により過熱又は過電流が発生した場合に、商用交流電源8と制御回路5並びに発熱体4の第1電熱線1及び第2電熱線2との通電を遮断する安全装置である。
【0028】
異常検出回路9は、第1電熱線1及び第2電熱線2のいずれかが半断線状態になったことを検知すると、遮断器10を作動させ、商用交流電源8と制御回路5、発熱体4の第1電熱線1及び第2電熱線2、並びに異常検出回路9との通電を遮断させる。
【0029】
第1電熱線1の発熱素線16_1の一端と第2電熱線2の発熱素線16_2の一端とが接続ノードN1で接続され、その接続ノードN1が抵抗R3を介して異常検出回路9の入力端子T3に接続され、第1電熱線1の発熱素線16_1の他端が抵抗R1及び半固定抵抗R4を介して異常検出回路9の入力端子T1に接続され、第2電熱線2の発熱素線16_2の他端が抵抗R2及び半固定抵抗R5を介して異常検出回路9の入力端子T2に接続される。抵抗R1〜R3は、異常検出回路保護用の高抵抗器である。
【0030】
第1電熱線1及び第2電熱線2の直列接続体2に商用交流電源8から実効値100[V]の交流電圧が印加されると、図6に示すように、第1電熱線1の発熱素線16_1及び第2電熱線2の発熱素線16_2の直列接続体に商用交流電源8から実効値100[V]の交流電圧が印加される。このとき、上述の通り第1電熱線1の発熱素線16_1と第2電熱線2の発熱素線16_2とは仕様・構成が同一であるため、第1電熱線1の発熱素線16_1と第2電熱線2の発熱素線16_2とが正常であれば、基本的に、第1電熱線1の発熱素線16_1の両端電圧V16_1、第2電熱線1の発熱素線16_2の両端電圧V16_2はともに実効値50[V]となる。
【0031】
そして、第1電熱線1の発熱素線16_1及び第2電熱線2の発熱素線16_2の直列接続体に商用交流電源8から実効値100[V]の交流電圧が印加され、第1電熱線1の発熱素線16_1と第2電熱線2の発熱素線16_2とが正常である場合に、異常検出回路9の入力端T1−入力端T3間電圧V1と異常検出回路9の入力端T2−入力端T3間電圧V2とが同一になるように、半固定抵抗R4及びR5の抵抗値を補正調整する。
【0032】
長年の使用劣化等で、第1電熱線1及び第2電熱線2のいずれかの発熱素線が半断線になり、その結果、異常検出回路9の入力端T1−入力端T3間電圧V1と異常検出回路9の入力端T2−入力端T3間電圧V2とが同一でなくなる。
【0033】
そこで、異常検出回路9は、異常検出回路9の入力端T1−入力端T3間電圧V1と異常検出回路9の入力端T2−入力端T3間電圧V2との差が所定値以上になると、第1電熱線1及び第2電熱線2のいずれかの発熱素線が半断線になったと判断し、遮断器10を作動させて、商用交流電源8と制御回路5、発熱体4の第1電熱線1及び第2電熱線2、並びに異常検出回路9との通電を遮断させる。これにより、断線部分において局所的に高温或いはショートスパーク発生等予測のつかない異常が起きることを防止することができ、安全が確保される。
【0034】
なお、上述の通り、第1電熱線1と第2電熱線2とで互いに屈曲性能が異なるように、第1電熱線1の絶縁被膜18_1と第2電熱線2の絶縁被膜18_2とは互いに異なる絶縁材料としているので、第1電熱線1の発熱素線と第2電熱線2の発熱素線とが同時に半断線状態になる可能性はほとんどない。このように、半断線を確実に検知する観点からは、第1電熱線1の絶縁被膜18_1と第2電熱線2の絶縁被膜18_2とは互いに異なる絶縁材料とすることが好適であるが、低コスト化や製造工程の簡略化などの観点から、第1電熱線1の絶縁被膜18_1と第2電熱線2の絶縁被膜18_2とを同じ絶縁材料としても構わない。
【0035】
また、本実施形態では、第1電熱線1の発熱素線16_1と第2電熱線2の発熱素線16_2との仕様・構成を同一にしたが、半固定抵抗R4及びR5での調整などが可能であるため、第1電熱線1の発熱素線16_1と第2電熱線2の発熱素線16_2との仕様・構成を同一にしなくても構わない。また、製品毎の製造バラツキが小さく、半固定抵抗による調整の範囲が小さくても良い場合や半固定抵抗による調整が不要である場合などは、半固定抵抗を一つにする構成や半固定抵抗を設けない構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】は、本発明に係る電気カーペットの全体平面図である。
【図2】は、発熱体の断面図である。
【図3】は、発熱体の構成図である。
【図4】は、電熱線の構成図である。
【図5】は、本発明に係る電気カーペットの概略構成例を示す図である。
【図6】は、図5の要部抜粋図である。
【図7】は、従来の電気カーペットの概略構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
1 第1電熱線
2 第2電熱線
3 検知線
4 発熱体
5 制御回路
6 リレー接点
7 ヒューズ
8 商用交流電源
9 異常検出回路
10 遮断器
11 本発明に係る電気カーペット
12 カーペット本体
13 コントローラ
14 電源コード
15 絶縁シース
16、16_1、16_2 発熱素線
17、17_1、17_2、20 芯線
18、18_1、18_2、21 絶縁被膜
19 信号線
R1〜R3 抵抗
R4、R5 半固定抵抗
T1〜T3 入力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電熱線と第2電熱線を有する発熱体を備え、前記第1電熱線の発熱素線の一端と前記第2電熱線の発熱素線の一端とが接続ノードで接続され、前記第1電熱線と前記第2電熱線とが直列接続しており、前記第1電熱線と前記第2電熱線とに互いに逆方向の電流が流れる電気採暖具において、
前記接続ノードと前記第1電熱線の発熱素線の他端との間の電圧と、前記接続ノードと前記第2電熱線の発熱素線の他端との間の電圧とを比較し、その比較結果に基づいて前記第1電熱線及び前記第2電熱線のいずれかが半断線状態になったことを検知する異常検出回路と、
前記異常検出回路が前記第1電熱線及び前記第2電熱線のいずれかが半断線状態になったことを検知したときに前記第1電熱線及び前記第2電熱線の直列接続体への通電を遮断する遮断器とを備えることを特徴とする電気採暖具。
【請求項2】
前記第1電熱線の発熱素線の他端と前記異常検出回路との間及び前記第2電熱線の発熱素線の他端と前記異常検出回路との間の少なくとも一方に半固定抵抗を設ける請求項1に記載の電気採暖具。
【請求項3】
前記第1電熱線の発熱素線と前記第2電熱線の発熱素線との仕様・構成が同一である請求項1又は請求項2に記載の電気採暖具。
【請求項4】
前記第1電熱線及び前記第2電熱線がそれぞれ発熱素線を覆うための絶縁被覆を有し、前記第1電熱線の絶縁被覆と前記第2電熱線の絶縁被覆とが互いに屈曲性能を異なる絶縁材料である請求項1〜3のいずれかに記載の電気採暖具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−162454(P2009−162454A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−2458(P2008−2458)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】