説明

電気炊飯器用の保温蓋及び保温蓋により冷えた米飯を温め直す方法

【課題】
食べ残した米飯を電気炊飯器の中で、長時間、保温状態にして
おくと、米飯の表面が乾燥してくる。
その為、残した米飯は通常、ラップに包み、冷蔵庫に保存し、
電子レンジで温め直すが、米飯が高温となり、味が劣化する。ま
た、これらの作業は煩わしさを感じる。
【解決手段】
多数の小さな穴を開けた内カバー(12)と、穴の無い外カバ
ー(11)を組み合わせ、その間に空間(10)を設けた保温蓋
(15)を、保温中の米飯の上に被せる。
この保温蓋の効果によって米飯は、炊き立てのまま24時間以
上に渡り保温され、乾燥せず、味、風味を失わない。
また、冷めた米飯、またはラップに包み冷蔵庫で保存された米
飯もこの保温蓋を被せ、電気炊飯器の保温機能を使うことにより、
温め直すと、炊き上げたときの味、風味に戻る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気炊飯器で炊き上げた米飯を長時間保温する時に保温蓋
を使用し、米飯の乾燥を防止し、匂い、味の劣化を防止することに関す
る。
【0002】
本発明は、常温で保存された米飯、あるいはラップに包み冷蔵庫内で保存された米飯を、保温蓋を使用し、電気炊飯器の保温機能を利用して、炊き立ての味と風味に戻すことに関する。
【背景技術】
【0003】
電気炊飯器内に蒸気の発生装置を付けたり、内蓋の発明が為されたりしている。従来の内蓋には、構造の無い一枚の蓋や、木製の内蓋等がある。
【0004】
冷えた米飯を温める方法としては電子レンジの使用、又は蒸す方法がある。
【特許文献1】実用新案出願公開 昭61−112741
【特許文献2】実用新案出願公開 昭61−188523
【特許文献3】実用新案登録番号 第3056718号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電気炊飯器に蒸気発生装置を付けたものは、現在、米飯の乾燥を完全には防げず、表面中央部分に乾燥した部分を残す。しかし、水分の散逸を防ぐため、単純に構造のない一枚の蓋を米飯の上に被せた場合には、長時間になってくると米飯そのものが高温となり、味が劣化するだけでなく、冷ます為に暫らく常温の中に置いておくと、こんどは米飯の表面が急速に乾燥化してくる。
【0006】
木製の保温蓋であるが、使用後の蓋自身、乾き難く、衛生面での危惧感もある。
【0007】
上記の様な理由で残った米飯、あるいは後の利用に残した米飯は、電気炊飯器に保温状態のまま長時間おくことはせず、通常ラップに包み冷蔵庫で保存し、電子レンジで温め直すが、米飯が高温になる為に変質し、味、風味が劣化する。蒸した場合は、べちゃっとした感じになる。また、これらの作業は面倒でもある。
【0008】
本発明は、これらの課題を解決し、24時間以上に渡って米飯の吹き立て状態を維持すること、そして冷えた米飯を炊き立てのふっくらとした状態にすることを目的とする
【課題を解決するための手段】
【0009】
電気炊飯器用の保温蓋であって、多数の小さな穴を開けた内カバーと穴の無い外カバーとその間に高さ1から3cmの空間を設けたドーム状の保温蓋。
【0010】
請求項1記載の保温蓋を電気炊飯器内の冷えた米飯の上に被せ、あるいは、ラップに包み冷蔵庫内で保存した米飯を電気炊飯器の釜に入れ保温蓋をその上に被せ、電気炊飯器の保温機能を使用することによって炊き立ての様な米飯に戻す方法。
【発明の効果】
【0011】
電気炊飯器に残った米飯は少量であっても24時間以上炊き立て状態のまま保温し続ける。味も風味も変わらない。
【0012】
節電等の為、電気炊飯器の保温スイッチを切り、常温で保存しても、米飯は冷め難く 冷めても表面が乾燥せず、また結露で濡れることも無くふっくらとした状態である。
【0013】
上記の冷めた米飯を電気炊飯器の保温機能を使い、温め直すと、炊き立ての状態に戻り、味、風味の劣化が起きない。
【0014】
その為に、米飯をラップに包む等の煩わしい作業がいらなくなる。
【0015】
また、衛生上の不安から、ラップに包み冷蔵庫に保存した米飯であっても、ふっくらとした炊き立ての状態に戻り、味、風味も劣化しない。
【0016】
電気炊飯器とは独立した製品であるので、誰でも安価に購入でき、現在所有している電気炊飯器で使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の保温蓋(以下、保温蓋と表記する)は二重構造となっているが、洗い易くする為に、内カバー(図3)と外カバー(図6)は簡単にはずせる様になっており、使用する際には、内カバーの裾部分にある溝(4)の上に、外カバーの裾部分(6)を乗せ、つまみ(図7)をネジ棒(1)に取り付け一体化させて使用する。
【0018】
電気炊飯器の内釜の内径に合わせ(二合炊、三号炊、等)いくつかのサイズを設け、釜の中を密閉するものを選び使用。
【0019】
米飯の水分の散逸を防ぐため釜の中で密閉される空間が、できるだけ小さくなるように、米飯を釜の中心に寄せる等し、その上に保温蓋を直接乗せ使用する。(保温であっても、常温であっても同様にする)
【0020】
つまり、保温蓋を被せることによってできた狭い空間に蒸気を閉じ込め、保温蓋内の1から3cmの空間(10)が、温度と湿度を調節し、保温中の米飯の炊き立て状態を24時間以上に渡って維持することができる。米飯は高温にならない。
【0021】
常温で保存した米飯を温め直すには、保温蓋を米飯の上に被せたまま、電気炊飯器の保温スイッチを入れ、温め直す。
【0022】
ラップに包み保存した米飯を温め直すには、ラップごと電気炊飯器の釜の中に入れ、その上に保温蓋を被せ、電気炊飯器の保温スイッチを入れ温め直すが、米飯の量が多く温めきれない時には、ラップごと上下をひっくり返し保温する。

【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】保温蓋全体の斜視図(立体図)
【図2】保温蓋全体の断面図
【図3】内カバーの斜視図(立体図)
【図4】内カバー断面図
【図5】内カバーの平面図
【図6】外カバーの斜視図(立体図)
【図7】つまみの斜視図(立体図)
【図8】保温蓋使用時の断面図
【符号の説明】
【0024】
1 ネジ棒
2 突起
3 多数の小さな穴
4 溝
5 電気炊飯器の釜の内側に当たる部分
6 外カバーの裾部
7 穴
8 つまみ
9 ネジ穴
10 空間
11 外カバー本体
12 内カバー本体
13 電気炊飯器の釜
14 米飯
15 保温蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気炊飯器用の保温蓋であって、多数の小さな穴を開けた内カバー
と穴の無い外カバーとその間に高さ1から3cmの空間を設けたドーム状の保温蓋。
【請求項2】
請求項1記載の保温蓋を電気炊飯器内の冷えた米飯の上に被せ、あるいは、ラップに包み冷蔵庫内で保存した米飯を電気炊飯器の釜に入れ保温蓋をその上に被せ、電気炊飯器の保温機能を使用することによって炊き立ての様な米飯に戻す方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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