説明

電気部品用ソケット

【課題】表裏両面に電極が形成されたパッケージの電気的テストを正確に行うことができる電気部品用ソケットを提供する。
【解決手段】パッケージ2がパッケージ位置決めばねによって第1パッケージガイド突起26に押し付けられることにより、パッケージがソケット本体4のパッケージ収容部11上に位置決めされ、押圧部材7が押圧部材支持ばねによって第1パッケージガイド突起に押し付けられることにより、パッケージ収容部上に位置決めされたパッケージに対して位置決めされる。その結果、パッケージの裏面側電極5と第1コンタクトピン6とを正確に位置決めできると共に、パッケージの表面側電極8と第2コンタクトピン10とを正確に位置決めでき、パッケージの電気的テストを確実に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パッケージ(電気部品)のバーンインテスト等に使用される電気部品用ソ
ケットに関するものであり、特に、表裏の両面に電極が形成されたパッケージ用の電気部
品用ソケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、電気部品用ソケットは、パッケージの初期不良を取り除く工程(バーンイン
テスト等)において使用される治具として知られている。
このようなバーンインテスト等に使用される電気部品用ソケットは、パッケージをソケッ
ト本体上に収容し、そのパッケージをソケットカバーの押圧部材(プッシャー)でソケッ
ト本体側へ押圧することにより、そのパッケージの裏面に形成された複数の電極と外部電
気的テスト回路とを複数のコンタクトピンで電気的に接続することができるようになって
いる。
【0003】
このような電気部品用ソケットにおいて、平面形状が矩形形状のパッケージの直交する
2側面をソケット本体のパッケージガイドにばねの弾性力で押し付け、パッケージをソケ
ット本体上に正確に位置決めできるようにしたものが案出された(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−296155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、電子部品の多様化に伴い、表裏の両面に電極が形成されたパッケージが使用され
るようになってきた。
【0006】
しかしながら、従来の電気部品用ソケットは、ソケットカバーの押圧部材をパッケージ
に対して正確に位置決めできるようになっていなかったため、パッケージの表面側の電極
に接触させるコンタクトピンを押圧部材に設置したとしても、ソケットカバー側とソケッ
ト本体側との組立誤差や各種部分品の製造誤差の累積により、押圧部材のコンタクトピン
とパッケージの電極を正確に接触させることができず、正確な電気的テストができない虞
があった。
【0007】
そこで、本発明は、表裏両面に電極が形成されたパッケージの電気的テストを正確に行
うことができる電気部品用ソケットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、図1乃至図21に示すように、ソケット本体4上のパッケージ収容
部11に平面形状が矩形形状のパッケージ2を収容し、前記ソケット本体4に開閉可能に
取り付けられたソケットカバー3の押圧部材7で前記パッケージ2の表面を前記ソケット
本体4側へ向けて押圧することにより、前記パッケージ2の裏面に形成された電極5を前
記ソケット本体4に設置されたコンタクトピン6に接触させ、前記パッケージ2の前記電
極5と外部電気的テスト回路Tとを前記コンタクトピン6で電気的に接続する電気部品用
ソケット1に関するものである。
【0009】
本発明において、
(1).前記ソケット本体4上の前記パッケージ収容部11に隣接する位置には、前記
パッケージ2の前記パッケージ収容部11への移動を案内するパッケージガイド突起26
,28が、少なくとも、前記パッケージ2の一つの対角線上に位置する一対のコーナー部
に隙間をもって係合するように一対形成されている。また、
(2).前記ソケット本体4上で且つ前記一対のパッケージガイド突起26,28の一
方側(28)には、前記押圧部材7で前記パッケージ2の表面を前記ソケット本体4側へ
押圧する過程において、前記パッケージ2を前記一対のパッケージガイド突起26,28
の一方側(28)から他方側(26)へ向けて押圧し、前記パッケージ2のコーナー部を
前記一対のパッケージガイド突起26,28の他方側(26)に接触させて、前記パッケ
ージ2を前記ソケット本体4上に位置決めするソケット本体側位置決め手段(34,36
)が設置されている。また、
(3).前記ソケットカバー3には、前記押圧部材7で前記パッケージ2を押圧する過
程において、前記押圧部材7を前記一対のパッケージガイド突起26,28の他方側(2
6)へ弾性的に押圧し、前記押圧部材7を前記一対のパッケージガイド突起26,28の
他方側(26)に接触させ、前記押圧部材7を前記ソケット本体4に対して位置決めする
押圧部材側位置決め手段(50a〜50d)が設置されている。また、
(4).前記押圧部材7には、前記ソケット本体4上の前記パッケージ収容部11に収
容された前記パッケージ2の表面に形成された電極8と接触し、前記パッケージ2の表面
の電極8と外部電気的テスト回路Tとを電気的に接続するカバー側コンタクトピン10が
設置されている。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る電気部品用ソケット1において、以下の構成
に特徴を有するものである。すなわち、図1乃至図21に示すように、前記一対のパッケ
ージガイド突起26,28の他方側(26)は、前記パッケージ2の前記コーナー部を形
成する二側面に接触するようになっている。また、前記ソケット本体側位置決め手段(3
4,36)は、前記押圧部材7で前記パッケージ2の表面を前記ソケット本体4側へ押圧
する過程において、前記ソケットカバー3によって移動させられるカム部材36と、前記
一対のパッケージガイド突起26,28の一方側(28)に位置する前記パッケージ2の
隣り合う二側面に前記カム部材36によって押し付けられるパッケージ位置決めばね34
とを有している。また、前記押圧部材側位置決め手段(50a〜50d)は、前記ソケッ
トカバー3に取り付けられ、前記押圧部材7を前記ソケットカバー3に対して相対変位可
能に弾性的に支持する複数の支持ばね50a〜50dであり、前記複数の支持ばね50a
〜50dのうちの少なくとも一つの前記支持ばね50cが前記押圧部材7を前記一対のパ
ッケージガイド突起26,28の他方側(26)に押し付けるようになっている。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1の発明に係る電気部品用ソケット1において、以下の構成
に特徴を有するものである。すなわち、図1乃至図22に示すように、前記一対のパッケ
ージガイド突起26,28の他方側(26)は、前記パッケージ2の前記コーナー部を形
成する二側面に接触するようになっている。また、前記ソケット本体側位置決め手段(3
6,57)は、前記押圧部材7で前記パッケージ2の表面を前記ソケット本体4側へ押圧
する過程において、前記ソケットカバー3によって移動させられるカム部材36と、前記
一対のパッケージガイド突起26,28の一方側(28)に位置する前記パッケージ2の
隣り合う二側面の交差部分に前記カム部材36によって押し付けられるパッケージ位置決
めばね57とを有している。また、前記押圧部材側位置決め手段(50a〜50d)は、
前記ソケットカバー3に取り付けられ、前記押圧部材7を前記ソケットカバー3に対して
相対変位可能に弾性的に支持する複数の支持ばね50a〜50dであり、前記複数の支持
ばね50a〜50dのうちの少なくとも一つの前記支持ばね50cが前記押圧部材7を前
記一対のパッケージガイド突起26,28の他方側(26)に押し付けるようになってい
る。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、パッケージがソケット本体側位置決め手段によって一対のパッケージ
ガイド突起の一方に押し付けられることにより、パッケージがソケット本体のパッケージ
収容部上に位置決めされ、押圧部材が押圧部材側位置決め手段によって一対のパッケージ
ガイド突起の一方に押し付けられることにより、パッケージ収容部上に位置決めされたパ
ッケージに対して位置決めされる。その結果、本発明によれば、パッケージの裏面側の電
極とソケット本体のコンタクトピンとを正確に位置決めできると共に、パッケージの表面
側の電極と押圧部材のカバー側コンタクトピンとを正確に位置決めでき、パッケージの電
気的テストを正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る電気部品用ソケットの外観斜視図であり、ソケットカバーを閉じた状態の電気部品用ソケットの外観斜視図である。
【図2】本発明に係る電気部品用ソケットの平面図であり、ソケットカバーを閉じた状態を示す電気部品用ソケットの平面図である。
【図3】本発明に係る電気部品用ソケットの正面図であり、ソケットカバーを閉じた状態を示す電気部品用ソケットの正面図である。
【図4】図3のB1方向から見て示す電気部品用ソケットの側面図であり、ソケットカバーを閉じた状態を示す電気部品用ソケットの左側面図である。
【図5】図3のB2方向から見て示す電気部品用ソケットの側面図であり、ソケットカバーを閉じた状態を示す電気部品用ソケットの右側面図である。
【図6】図2のA1−A1線に沿って切断して示す断面図である。
【図7】本発明に係る電気部品用ソケットの外観斜視図であり、ソケットカバーを開いた状態の電気部品用ソケットの外観斜視図である。
【図8】本発明に係る電気部品用ソケットの平面図であり、ソケットカバーを開いた状態を示す電気部品用ソケットの平面図である。
【図9】本発明に係る電気部品用ソケットの正面図であり、ソケットカバーを開いた状態を示す電気部品用ソケットの正面図である。
【図10】図9のB3方向から見て示す電気部品用ソケットの側面図であり、ソケットカバーを開いた状態を示す電気部品用ソケットの左側面図である。
【図11】図9のB4方向から見て示す電気部品用ソケットの側面図であり、ソケットカバーを開いた状態を示す電気部品用ソケットの右側面図である。
【図12】図12(a)は電気部品用ソケットのソケットカバーを閉じる過程の第1段階を示す断面図であり、図12(b)は図12(a)の一部を拡大して示す断面図である。
【図13】図13(a)は電気部品用ソケットのソケットカバーを閉じる過程の第2段階を示す断面図であり、図13(b)は図13(a)の一部を拡大して示す断面図である。
【図14】図14(a)は電気部品用ソケットのソケットカバーを閉じた状態で且つソケットカバー側のコンタクトピンとパッケージの表面側電極との接触状態を示す断面図であり、図14(b)は図14(a)の一部を拡大して示す断面図である。
【図15】図15(a)は電気部品用ソケットのソケットカバーを閉じた状態で且つソケットカバー側のコンタクトピンとパッケージの表面側電極及びソケット本体側のコンタクトピンとパッケージの裏面側電極との接触状態を示す断面図であり、図15(b)は図15(a)の一部を拡大して示す断面図である。
【図16】ソケットカバーにおける押圧部材の取付部構造を示す電気部品用ソケットの一部拡大断面図である。
【図17】図3のA2−A2線に沿って切断して模式的に示す電気部品用ソケットの一部断面図であり、押圧部材支持ばねによる押圧部材の付勢方向を示す電気部品用ソケットの一部断面図である。
【図18】図18(a)はパッケージがパッケージ位置決めばねで位置決めされる前の状態を示すソケット本体の一部平面図であり、図18(b)は図18(a)のソケット本体の一部を拡大すると共にソケット本体の一部を部分的に破断して示す図である。
【図19】図19(a)はパッケージがパッケージ位置決めばねで位置決めされた状態を示すソケット本体の一部平面図であり、図19(b)は図19(a)のソケット本体の一部を拡大すると共にソケット本体の一部を部分的に破断して示す図である。
【図20】図20(a)はカム部材の平面図であり、図20(b)はカム部材の正面図であり、図20(c)はカム部材の使用状態を示す図である。
【図21】パッケージ位置決めばねの平面図である。
【図22】本発明の電気部品用ソケットの変形例を示す図である。図22(a)はパッケージがパッケージ位置決めばねで位置決めされる前の状態を示すソケット本体の一部平面図であり、図22(b)はパッケージがパッケージ位置決めばねで位置決めされた状態を示すソケット本体の一部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。
【0015】
図1乃至図11は、本実施形態に係る電気部品用ソケット1を示すものであり、表裏両
面に電極が形成されたパッケージ2のバーンインテスト等に使用される電気部品用ソケッ
ト1を示すものである。なお、図1乃至図6は、ソケットカバー3を閉じた状態の電気部
品用ソケット1を示すものである。また、図7乃至図11は、ソケットカバー3を開いた
状態の電気部品用ソケット1を示すものである。
【0016】
(電気部品用ソケットの概略構成)
これらの図に示すように、電気部品用ソケット1は、外部電気的テスト回路T上に設置
されるソケット本体4と、このソケット本体4に装着されてパッケージ2の裏面側電極5
と外部電気的テスト回路Tとを電気的に接続する複数(裏面側電極5と同数)の第1コン
タクトピン6と、ソケット本体4に回動できるように取り付けられたソケットカバー3と
、このソケットカバー3の押圧部材7に装着されてパッケージ2の表面側電極8と外部電
気的テスト回路Tとを電気的に接続する複数(表面側電極8と同数)の第2コンタクトピ
ン10と、を備えている。
【0017】
なお、パッケージ2は、平面形状が正四角形で且つ全体形状が略平板形状であり、表面
2aの外縁を縁取るように表面側電極8が複数形成され、裏面のほぼ全域に複数の裏面側
電極5が等間隔で形成されている(図7、図12(b)等参照)。そして、このパッケー
ジ2は、ソケットカバー3を開いた状態でソケット本体4のパッケージ収容部11上に置
かれた後、ソケットカバー3が閉じられると、ソケットカバー3の押圧部材7でソケット
本体4に押し付けられるようになっている。
【0018】
(ソケット本体)
ソケット本体4は、大別すると、ソケットカバー取付ユニット12と、第1コンタクト
ピン取付ユニット13とからなっている。
【0019】
ソケットカバー取付ユニット12は、表面12a側の平面形状が略矩形形状になってお
り、その矩形形状の表面12aの一辺に沿ってソケットカバー支持脚部14が3個立設さ
れている。これらソケットカバー支持脚部14,14間には、ソケットカバー3の支持ア
ーム15がそれぞれ隙間をもって係合されている。そして、複数のソケットカバー支持脚
部14及び複数の支持アーム15を一本の支持軸16で串刺しにするように、ソケットカ
バー支持脚部14の軸穴及び支持アーム15の軸穴に支持軸16が係合され、ソケットカ
バー3がソケット本体4に回動可能に取り付けられている。ここで、一列に配置された3
個のソケットカバー支持脚部14のばね収容穴17内には、支持軸16を介して支持アー
ム15を常時持ち上げる方向(ソケット本体4の表面(12a)から上方へ遠ざける方向
)へ付勢する支持軸用ばね18が装着されている。また、一列に配置された3個のソケッ
トカバー支持脚部14のうち、真ん中のソケットカバー支持脚部14と支持アーム15と
の間には、ソケットカバー3を常時開方向へ付勢するソケットカバー用ばね20が装着さ
れている。なお、ソケットカバー3は、ソケット本体4に対してほぼ直立した姿勢の開位
置と、ソケット本体4上に重ねられる閉位置との間で回動(約90°回動)できるように
なっている。また、ソケットカバー支持脚部14の軸穴は、ソケットカバー3の上下動(
図15の±Z軸方向への移動)を可能にするように、長穴になっている。
【0020】
ソケットカバー取付ユニット12の上部には、パッケージ2を第1コンタクトピン取付
ユニット13のパッケージ収容部11上に落とし込むためのパッケージ着脱窓21が形成
されている。また、ソケットカバー取付ユニット12の上部であって、且つ、パッケージ
着脱窓21の近傍には、ソケットカバー3の係止爪22に係合するフック23が立設され
ている。
【0021】
第1コンタクトピン取付ユニット13は、絶縁性樹脂材料製の下部ボディ24及びフロ
ーティングプレート25を有している。
【0022】
下部ボディ24は、パッケージ2の裏面側電極5に対応するように複数の第1コンタク
トピン6が装着されている(図6、図12(b)等参照)。そして、フローティングプレ
ート25は、下部ボディ24に対して上下動できるように図示しない緩衝ばねで弾性的に
支持されている。また、フローティングプレート25は、平面視した輪郭が四角形状であ
るパッケージ2の四隅に僅かな隙間をもって係合するようにパッケージガイド突起26〜
29が立設されており、このパッケージガイド突起26〜29によってパッケージ2をパ
ッケージ収容部11に案内できる(落下させることができる)ようになっている。
【0023】
このパッケージガイド突起26〜29は、パッケージ2の直交する(隣り合う)二側面
に接触できるように約90°の交差角度となるように形成された一対の位置決め面31,
31と、この位置決め面31,31から斜め上方へ向けて開くように形成されたガイド傾
斜面32,32とを有している。なお、4個のパッケージガイド突起26〜29は、後の
説明を分かり易くするために、図8において、左下のパッケージガイド突起26から時計
回り方向に沿って第1〜第4パッケージガイド突起とし、第1パッケージガイド突起26
と第3パッケージガイド突起28とがパッケージ2の一方の対角線方向に対向し、第2パ
ッケージガイド突起27と第4パッケージガイド突起29とがパッケージ2の他方の対角
線方向に対向するようになっている。
【0024】
第3パッケージガイド突起28の下部側であって且つパッケージ2のコーナー部に対向
する部分には、ばね収容凹部33が形成されている(図18、図19参照)。そして、こ
の第3パッケージガイド突起28のばね収容凹部33には、図8,図18及び図19に示
すようなパッケージ位置決めばね34の一部が収容されている。
【0025】
図21に示すように、パッケージ位置決めばね34は、針金状のばね鋼等を折り曲げて
形成されており、中央に頂部34aが位置する略山形形状になっており、両端を外側に向
けて丸めて係止部34b,34bが形成されている。パッケージ位置決めばねの係止部3
4b,34bは、固定ピン35,35に引っ掛けられて、フローティングプレート25の
パッケージ収容部11の外側近傍位置に固定ピン35,35と共に固定される。また、パ
ッケージ位置決めばね34は、頂部34aと係止部34bの間(ばね作用部34c)が内
側に滑らかに湾曲するように形成されている。そして、パッケージ位置決めばね34の頂
部34aは、フローティングプレート25の第3パッケージガイド突起28に取り付けら
れたカム部材36のカム面37と接触するようになっている。
【0026】
カム部材36は、図20に示すように、ロッド状に形成されており、カム面37の上端
側にカム面37よりも大径の操作部38が形成されている。このカム部材36は、操作部
38の下面と第3パッケージガイド突起28の上面との間に収容されたカム用ばね40で
弾性的に支持されている。そして、このカム部材36は、図7及び図20(c)に示すよ
うに、ソケットカバー3が開位置にある状態において、第3パッケージガイド突起28上
への突出量が最大となる待機位置にカム用ばね40で弾性的に支持されている。
【0027】
カム部材36の操作部38は、ソケットカバー3を閉じる過程において、ソケットカバ
ー3が所定角度まで閉じるとソケットカバー3の下面に当接し、更にソケットカバー3が
閉じられると、ソケットカバー3と共にカム用ばね40を押し縮めて下降するようになっ
ている。
【0028】
カム部材36のカム面37は、操作部38に接続された大径円筒面部37aと、この大
径円筒面部37aから下方へ向かって縮径するテーパ面部37bと、このテーパ面部37
bから下方へ向かって伸びる小径円筒面部37cとからなっている。そして、このカム部
材36のカム面37は、ソケットカバー3によってカム部材36の操作部38がカム用ば
ね40のばね力に抗して押し下げられると、小径円筒面部37c,テーパ面部37b,大
径円筒面部37aの順にパッケージ位置決めばね34の頂部34aに接触する。
【0029】
ここで、カム部材36の小径円筒面部37cがパッケージ位置決めばね34の頂部34
aに接触している場合、パッケージ位置決めばね34はカム部材36で変形させられるこ
とがなく、パッケージ位置決めばね34はパッケージ収容部11上に置かれたパッケージ
2に接触することがない(図18参照)。また、カム部材36のテーパ面部37bがパッ
ケージ位置決めばね34の頂部34aに接触している状態において、テーパ面部37bと
パッケージ位置決めばね34の頂部34aとの接触位置がテーパ面部37bの小径側から
大径側へ向かって変化すると、パッケージ位置決めばね34のばね作用部34cがパッケ
ージ収容部11上のパッケージ2に向かって近づくように張出変形し、パッケージ位置決
めばね34のばね作用部34cがパッケージ収容部11上に置かれたパッケージ2の隣り
合う側面に接触し、パッケージ位置決めばね34のばね作用部34cがパッケージ2を第
1パッケージガイド突起26へ向けて(矢印F1で示す方向へ向けて)押圧する。カム面
37の大径円筒面部37aがパッケージ位置決めばね34の頂部34aに接触すると、パ
ッケージ2がパッケージ位置決めばね34のばね力で第1パッケージガイド突起26の位
置決め面31,31に押し付けられ、パッケージ2がフローティングプレート25のパッ
ケージ収容部11上に確実に位置決めされる(図19参照)。なお、パッケージ2は、図
8,図18乃至図19において、パッケージ位置決めばね34の一対のばね作用部34c
,34cによってパッケージ2の一つの対角線方向(第3パッケージガイド突起28側か
ら第1パッケージガイド突起26側へ向かう対角線方向)へ付勢される。
【0030】
また、カム部材36は、小径円筒面部37cの下端に、小径円筒面部37cよりも大径
で且つ円板状の抜け止め突起39が固定され(例えば、ねじで固定され)、ソケットカバ
ー3が開位置にある状態において、カム用ばね40のばね力でフローティングプレート2
5の下面に突き当てられ、待機位置に弾性的に保持される(図20(b)〜(c)参照)

【0031】
ここで、図14に示すように、フローティングプレート25は、ソケットカバー3が閉
じられた状態において、図示しない緩衝ばねのばね力でパッケージ2の表面側電極8を押
圧部材7の第2コンタクトピン10に押し付ける。その後、フローティングプレート25
は、図15に示すように、ソケットカバー3が支持軸用ばね18及び図示しない緩衝ばね
のばね力に抗して押圧手段(ロボットアーム、押圧用ローラ等)によって押し下げられる
と、支持軸用ばね18及び緩衝ばねを押し縮めて降下し、パッケージ2の裏面側電極5と
下部ボディ24に装着された第1コンタクトピンと6を接触させるようになっている。な
お、このパッケージ2の裏面側電極5と第1コンタクトピン6との接触により、パッケー
ジ2の裏面側電極5と外部電気的テスト回路Tとが第1コンタクトピン6を介して電気的
に接続される。また、パッケージ2の表面側電極8と第2コンタクトピン10との接触に
より、パッケージ2の表面側電極8と外部電気的テスト回路Tとが第2コンタクトピン1
0、基板41及び通電用配線(ワイヤー)42を介して電気的に接続される。
【0032】
(ソケットカバー)
ソケットカバー3は、ソケットカバー本体43と押圧部材7とを有している。そして、
ソケットカバー本体43には、押圧部材7を収容する押圧部材収容凹部44が形成されて
いる。このソケットカバー本体43の押圧部材収容凹部44は、押圧部材7が移動できる
ように、押圧部材7との間に隙間が生じる大きさに形成されている。そして、このソケッ
トカバー本体43の押圧部材収容凹部44内には、ソケットカバー本体43に取り付けら
れた複数の吊り下げピン45によって押圧部材7がX−Y平面内で移動できるように吊り
下げられている(図16参照)。また、ソケットカバー本体43の押圧部材収容凹部44
の天井面44aと押圧部材7との間には、押圧部材7を押圧部材収容凹部44から押し出
す方向(天井面44aから離す−Z軸方向)へ付勢する押圧部材付勢ばね46が複数配置
されている(図6参照)。なお、この押圧部材付勢ばね46は、図15に示すように、ソ
ケットカバー3が閉じられた後に押圧手段で押し下げられると、パッケージ2及びフロー
ティングプレート25を図示しない緩衝ばねのばね力に抗して押し下げ、第1コンタクト
ピン6とパッケージ2の裏面側電極5とを接触させ、第2コンタクトピン10とパッケー
ジ2の表面側電極8とを接触させるばね力が生じるようになっている。
【0033】
押圧部材7は、プレッシャプレート本体47,基板41,コンタクトピン保持プレート
48等からなっており、コンタクトピン保持プレート48が基板41を介してプレッシャ
プレート本体47に固定されている(図6参照)。
【0034】
この押圧部材7のプレッシャプレート本体47は、図17に示すように、平面視した際
の外形形状が略四角形であり、その4隅がソケットカバー本体43に取り付けられた押圧
部材支持ばね50a〜50dによってそれぞれ対角線L1,L2方向に押圧されるように
なっている。ここで、押圧部材支持ばね50a〜50dは、ソケットカバー本体43のば
ね収容穴51内に一端側が収容され、プレッシャプレート本体47のばね収容穴52内に
他端側が収容されている。押圧部材支持ばね50cは、他の押圧部材支持ばね50a,5
0b,50dよりも大きなばね力をプレッシャプレート本体47に作用させることができ
るようになっている。また、押圧部材支持ばね50a,50b,50dは、同じ大きさの
ばね力をプレッシャプレート本体47に作用させることができるようになっている。その
結果、プレッシャプレート本体47は、押圧部材支持ばね50c側から押圧部材支持ばね
50a側へ向けて(対角線L1に沿った矢印F2方向へ向けて)付勢され、対角線L1に
直交する突き当て面53がソケットカバー本体43の対角線L1に直交する位置決め面4
3に突き当てられ、ソケットカバー本体43に対して位置決めされる。そして、図12乃
至図15に示すように、ソケットカバー3が閉じられる過程において、押圧部材7は、押
圧部材支持ばね50a〜50dのばね力を受けて第1パッケージガイド突起26のガイド
傾斜面32乃至位置決め面31に沿ってスライド接触するようになっている(図17参照
)。
【0035】
図6及び図14(b)に示すように、コンタクトピン保持プレート48には、パッケー
ジ2の表面側電極8に押圧される第2コンタクトピン10がパッケージ2の表面側電極8
に対応するように装着されている。なお、第2コンタクトピン10がパッケージ2の表面
側電極8に接触すると、パッケージ2と外部電気的テスト回路Tとが第2コンタクトピン
10,基板41及び通電用配線(ワイヤー)42を介して電気的に接続されるようになっ
ている。
【0036】
(作動状態)
本実施形態に係る電気部品用ソケット1は、ソケットカバー3を図7乃至図11に示し
た開位置(全開位置)から閉じる方向へ回動させると、第1パッケージガイド突起26に
対向するコンタクトピン保持プレート48(押圧部材7)の先端側が第1パッケージガイ
ド突起26のガイド傾斜面32に当接する(図12参照)。
【0037】
この図12の状態から更にソケットカバー3を閉じる方向へ回動させると、コンタクト
ピン保持プレート48(押圧部材7)が押圧部材支持ばね50cを押し縮めて第1パッケ
ージガイド突起26のガイド傾斜面32に沿ってスライドしながら下降移動する(図13
参照)。
【0038】
この図13の状態から更にソケットカバー3を閉じる方向へ回動させると、コンタクト
ピン保持プレート48(押圧部材7)が押圧部材支持ばね50cのばね力で第1パッケー
ジガイド突起26の位置決め面31に押し付けられた状態で下降移動し、第2コンタクト
ピン10の先端がフローティングプレート25のパッケージ収容部11に支持されたパッ
ケージ2の表面側電極8に接触すると共に、コンタクトピン保持プレート48(押圧部材
7)がパッケージ2に接触する(図14参照)。このコンタクトピン保持プレート48(
押圧部材7)がパッケージ2に接触する位置までソケットカバー3が閉じ方向へ回動する
と、ソケットカバー3の係止爪22がソケット本体4のフック23に引っ掛かる(図14
参照)。これにより、ソケットカバー3は、ソケットカバー用ばね20のばね力で開いて
しまうことがない。
【0039】
この図14の状態からソケットカバー3が図示しない押圧手段(ロボットアーム、押圧
用ローラ等)によって押し下げられると、コンタクトピン保持プレート48(押圧部材7
)が押圧部材支持ばね50cのばね力で第1パッケージガイド突起26の位置決め面31
に押し付けられた状態で下降移動すると共に、コンタクトピン保持プレート48(押圧部
材7)が支持軸用ばね18及び緩衝ばねを押し縮めてパッケージ2及びフローティングプ
レート25と共に下降移動し、パッケージ2の裏面側電極5と下部ボディ24に装着され
た第1コンタクトピン6とを接触させるようになっている(図15参照)。
【0040】
この図7乃至図11のソケットカバー3を開いた状態から図12乃至図15に至るソケ
ットカバー3を閉じるまでの過程において、ソケットカバー3の閉じ方向への回動角度が
所定角度になると、ソケットカバー3がカム部材36の操作部38に当接し、ソケットカ
バー3がカム部材36をカム用ばね40のばね力に抗して押し下げる。そうすると、カム
部材36がパッケージ位置決めばね34の頂部34aを押し、パッケージ位置決めばね3
4の一対のばね作用部34c,34cがパッケージ2の隣り合う側面に押し付けられ、パ
ッケージ位置決めばね34がパッケージ2を第1パッケージガイド突起26に押し付け、
パッケージ2をパッケージ位置決めばね34と第1パッケージガイド突起26とでフロー
ティングプレート25のパッケージ収容部11上に位置決めするようになっている(図1
8乃至図19参照)。この際、パッケージ2は、第1パッケージガイド突起26に対向す
るコーナー部を形作る隣り合う側面が第1パッケージガイド突起26の位置決め面31,
31に当接し、第3パッケージガイド突起28に対向するコーナー部を形作る隣り合う側
面がパッケージ位置決めばね34のばね作用部34c,34cに当接し、X−Y平面内で
回動することなく、位置決めされた状態で保持される(図19参照)。その結果、パッケ
ージ2の裏面側電極と下部ボディ24の第1コンタクトピン6が確実に接触する。
【0041】
また、コンタクトピン保持プレート48(押圧部材7)は、押圧部材支持ばね50cで
第1パッケージガイド突起26の位置決め面31,31に押し付けられて、フローティン
グプレート25及びこのフローティングプレート25上に位置決めされて保持されたパッ
ケージ2に対して位置決めされることになる。その結果、パッケージ2の表面側電極8と
コンタクトピン保持プレート48(押圧部材7)の第2コンタクトピン10が確実に接触
する。
【0042】
これにより、パッケージ2の裏面側電極5と外部電気的テスト回路Tとが第1コンタク
トピン6を介して電気的に接続されると共に、パッケージ2の表面側電極8と外部電気的
テスト回路Tとが第2コンタクトピン10,基板41及び通電用配線42を介して電気的
に接続され、パッケージ2の正確な電気的テストが行われる。
【0043】
なお、第1パッケージガイド突起26の位置決め面31,31の開き角度は、パッケー
ジ2の直交する二側面で形作られるコーナー角度よりも僅かに小さくなるように形成され
ると共に、プレッシャプレート本体47の直交する二側面で形作られるコーナー角度より
も僅かに小さく形成され、端縁55,55がパッケージ2及びプレッシャプレート本体4
7に接触するように設定されている(図15,図17,図19参照)。また、ソケットカ
バー3の係止爪22は、図14及び図15において、支持ピン56を回動中心として、反
時計回り方向へ図示しないばねで付勢されている。
【0044】
また、本実施形態に係る電気部品用ソケット1は、ソケットカバー3の係止爪22とソ
ケット本体4のフック23との係合を解除し、ソケットカバー3を図14の閉位置から図
7乃至図11の開位置まで開く過程において、ソケットカバー3とカム部材36との接触
が解除され、カム部材36がカム用ばね40の弾性復元に伴って元の位置に復帰し、パッ
ケージ位置決めばね34も図19に示した姿勢から図18に示した元の姿勢に弾性復元し
、パッケージ位置決めばね34とパッケージ2との接触が解除される。これにより、パッ
ケージ2をソケットカバー取付ユニット12のパッケージ着脱窓21から容易に取り出す
ことができる(図7,図8参照)。
【0045】
(本実施形態の効果)
以上のように、本実施形態の電気部品用ソケット1は、パッケージ2をパッケージ位置
決めばね34によって第1パッケージガイド突起26に押し付けることにより、パッケー
ジ2をフローティングプレート25のパッケージ収容部11上に位置決めすることができ
、押圧部材7を押圧部材支持ばね50a〜50d(特に、押圧部材支持ばね50cのばね
力)によって第1パッケージガイド突起26に押し付けることにより、押圧部材7をパッ
ケージ収容部11上に位置決めされたパッケージ2に対して位置決めすることができる。
したがって、パッケージ2の裏面側電極5と下部ボディ24の第1コンタクトピン6とを
正確に位置決めできると共に、パッケージ2の表面側電極8と押圧部材7の第2コンタク
トピン10とを正確に位置決めでき、パッケージ2の電気的テストを正確に行うことがで
きる。
【0046】
なお、第1コンタクトピン6及び第2コンタクトピン10は、上記実施形態において示
した配置例に限定されず、パッケージ2の裏面側電極5及び表面側電極8の配列状態に対
応して配置される。
【0047】
また、上記実施形態は、パッケージガイド突起として、第1〜第4パッケージガイド突
起26〜29の4個をフローティングプレート25に形成する態様を例示したが、第2パ
ッケージガイド突起27及び第4パッケージガイド突起29を省略し、少なくとも、第1
パッケージガイド突起26及び第3パッケージガイド突起28を形成する態様としてもよ
い。
【0048】
(変形例)
図22は、本発明に係る電気部品用ソケット1の変形例を示す図である。なお、図22
(a)は、パッケージ2がパッケージ位置決めばね57で位置決めされる前の状態を示す
ソケット本体4の一部であるフローティングプレート25の平面図であり、図18(b)
に対応する図である。また、図22(b)は、パッケージ2がパッケージ位置決めばね5
7で位置決めされた状態を示すソケット本体の一部であるフローティングプレート25の
平面図であり、図19(b)に対応する図である。
【0049】
本変形例に係る電気部品用ソケット1は、パッケージ位置決めばね34と第1パッケー
ジガイド突起26とでパッケージ2の側面の4箇所を支持するようになっている上述の実
施形態に対し、パッケージ位置決めばね57と第1パッケージガイド突起(26)とでパ
ッケージ2の側面を3点支持するようになっている点に特徴を有している(図19(a)
,図22(b)参照)。すなわち、本変形例に係る電気部品用ソケット1は、パッケージ
位置決めばね57の形状がパッケージ2のコーナー部の先端(隣り合う二側面の交差部分
)に当接するように変形され(図22(b)参照)、パッケージ位置決めばね57に当接
するカム部材36の取付位置をパッケージ位置決めばね57の形状に対応させて変更し、
第3パッケージガイド突起28のばね収容凹部58の形状をパッケージ位置決めばね57
の形状に対応させて変更したものである(図22(a),(b)参照)。
【0050】
このような構成の電気部品用ソケット1は、パッケージ位置決めばね57によってパッ
ケージ2を対角線方向(矢印F1の方向)へ付勢し、パッケージ2の隣り合う側面を第1
パッケージガイド突起26の位置決め面33,33の端縁55,55に当接させ、パッケ
ージ2をフローティングプレート25上に正確に位置決めできる(図19及び図22参照
)。
【0051】
なお、本変形例によれば、第2パッケージガイド突起27及び第4パッケージガイド突
起29は、パッケージ2がフローティングプレート25のパッケージ収容部11上に落下
するのをガイドする機能を有すると共に、パッケージ2がX−Y平面内において回動する
のを阻止する機能をも有する。
【符号の説明】
【0052】
1……電気部品用ソケット、2……パッケージ、3……ソケットカバー、4……ソケッ
ト本体、5……(裏面側)電極、6……(第1)コンタクトピン、10……(第2)コン
タクトピン(カバー側コンタクトピン)、11……パッケージ収容部、26……(第1)
パッケージガイド突起(他方側)、27……(第2)パッケージガイド突起、28……(
第3)パッケージガイド突起(一方側)、29……(第4)パッケージガイド突起、34
……パッケージ位置決めばね(ソケット本体側位置決め手段)、36……カム部材(ソケ
ット本体側位置決め手段)、50a〜50d……押圧部材支持ばね(押圧部材位置決め手
段、支持ばね)、57……パッケージ位置決めばね(ソケット本体側位置決め手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソケット本体上のパッケージ収容部に平面形状が矩形形状のパッケージを収容し、前記
ソケット本体に開閉可能に取り付けられたソケットカバーの押圧部材で前記パッケージの
表面を前記ソケット本体側へ向けて押圧することにより、前記パッケージの裏面に形成さ
れた電極を前記ソケット本体に設置されたコンタクトピンに接触させ、前記パッケージの
前記電極と外部電気的テスト回路とを前記コンタクトピンで電気的に接続する電気部品用
ソケットにおいて、
(1).前記ソケット本体上の前記パッケージ収容部に隣接する位置には、前記パッケ
ージの前記パッケージ収容部への移動を案内するパッケージガイド突起が、少なくとも、
前記パッケージの一つの対角線上に位置する一対のコーナー部に隙間をもって係合するよ
うに一対形成され、
(2).前記ソケット本体上で且つ前記一対のパッケージガイド突起の一方側には、前
記押圧部材で前記パッケージの表面を前記ソケット本体側へ押圧する過程において、前記
パッケージを前記一対のパッケージガイド突起の一方側から他方側へ向けて押圧し、前記
パッケージのコーナー部を前記一対のパッケージガイド突起の他方側に接触させて、前記
パッケージを前記ソケット本体上に位置決めするソケット本体側位置決め手段が設置され

(3).前記ソケットカバーには、前記押圧部材で前記パッケージを押圧する過程にお
いて、前記押圧部材を前記一対のパッケージガイド突起の他方側へ弾性的に押圧し、前記
押圧部材を前記一対のパッケージガイド突起の他方側に接触させ、前記押圧部材を前記ソ
ケット本体に対して位置決めする押圧部材側位置決め手段が設置され、
(4).前記押圧部材には、前記ソケット本体上の前記パッケージ収容部に収容された
前記パッケージの表面に形成された電極と接触し、前記パッケージの表面の電極と外部電
気的テスト回路とを電気的に接続するカバー側コンタクトピンが設置された、
ことを特徴とする電気部品用ソケット。
【請求項2】
前記一対のパッケージガイド突起の他方側は、前記パッケージの前記コーナー部を形成
する二側面に接触するようになっており、
前記ソケット本体側位置決め手段は、前記押圧部材で前記パッケージの表面を前記ソケ
ット本体側へ押圧する過程において、前記ソケットカバーによって移動させられるカム部
材と、前記一対のパッケージガイド突起の一方側に位置する前記パッケージの隣り合う二
側面に前記カム部材によって押し付けられるパッケージ位置決めばねとを有し、
前記押圧部材側位置決め手段は、前記ソケットカバーに取り付けられ、前記押圧部材を
前記ソケットカバーに対して相対変位可能に弾性的に支持する複数の支持ばねであり、前
記複数の支持ばねのうちの少なくとも一つの前記支持ばねが前記押圧部材を前記一対のパ
ッケージガイド突起の他方側に押し付けるようになっている、
ことを特徴とする請求項1記載の電気部品用ソケット。
【請求項3】
前記一対のパッケージガイド突起の他方側は、前記パッケージの前記コーナー部を形成
する二側面に接触するようになっており、
前記ソケット本体側位置決め手段は、前記押圧部材で前記パッケージの表面を前記ソケ
ット本体側へ押圧する過程において、前記ソケットカバーによって移動させられるカム部
材と、前記一対のパッケージガイド突起の一方側に位置する前記パッケージの隣り合う二
側面の交差部分に前記カム部材によって押し付けられるパッケージ位置決めばねとを有し

前記押圧部材側位置決め手段は、前記ソケットカバーに取り付けられ、前記押圧部材を
前記ソケットカバーに対して相対変位可能に弾性的に支持する複数の支持ばねであり、前
記複数の支持ばねのうちの少なくとも一つの前記支持ばねが前記押圧部材を前記一対のパ
ッケージガイド突起の他方側に押し付けるようになっている、
ことを特徴とする請求項1記載の電気部品用ソケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−164434(P2012−164434A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−21884(P2011−21884)
【出願日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(000208765)株式会社エンプラス (403)
【Fターム(参考)】