説明

電池

【課題】 超音波溶接時の不良率が低減された電池を提供する。
【解決手段】 実施形態によれば、電池缶と、正極及び負極を含む電極群と、複数の電極タブ3,4と、リード部材と、蓋と、出力端子とを具備する電池が提供される。複数の電極タブ3,4は、電極群の正極または負極から延出されている。リード部材は、複数の電極タブ3,4と電気的に接続されている。複数の電極タブ3,4は重ね合わされ、重ね合わされた部分の少なくとも一方の最外層が保護リード5,6で被覆される。重ね合わされた部分を介して保護リード5,6と対向するようにリード部材が配置されている。保護リード5,6と重ね合わされた部分とリード部材とが超音波溶接により一体化されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この発明は、電池缶が密封してある密閉型の電池に関する。密閉型の電池においては、電池缶などの電池ケースの開口を蓋で密封する。蓋には、負極端子などの出力端子が樹脂製のガスケットを介して、蓋壁を内外に貫通する状態で固定してある。ガスケットは負極端子と蓋との直接接触を避ける絶縁部材を兼ねている。多くの場合、負極端子は、ガスケットの外面に露出する頭部と、ガスケットに内嵌する軸部の下端をカシメ処理することによって、ガスケットと一体化され、蓋に対して抜け外れ不能に固定してある。大電流を必要としない電池においては、この負極端子の電池内部下側の部分に薄い箔状のリードを数本付け電極群とつなげていた。
【0003】
特許文献1,2には、正極シート及び負極シートのそれぞれから導電タブ4,5を上向きに導出し、負極の導電タブ5を、負極端子9と同時にかしめ固定される押さえ板10に溶接することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−208130号公報
【特許文献2】特開2000−228175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、出力端子とリード部材とをカシメ処理してガスケットに固定する構造を採りながら、製造工程あるいは使用中に外力が掛かっても出力端子とリード部材との導通を確保することにある。
【0006】
また、本発明の目的は、超音波溶接時の不良率が低減された電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電池は、電池缶と、
前記電池缶内に収納され、正極及び負極を含む電極群と、
前記電池缶の開口部を塞ぎ、貫通孔を有する蓋と、
前記蓋の内面に配置され、前記蓋の前記貫通孔と連通するように設けられた軸用貫通孔を有する絶縁体と、
前記絶縁体の前記軸用貫通孔と連通するように設けられ、少なくとも一部が円形以外の形状を持つ軸用貫通孔を有する第1のプレート部と、前記第1のプレート部から前記電極群側に延出された第2のプレート部とを備えたリード部材と、
前記電極群の前記正極または前記負極から延出され、前記リード部材の前記第2のプレート部と電気的に接続された電極タブと、
前記蓋の前記貫通孔に挿入された筒状のボス部と、前記ボス部の外周を囲むように形成され、かつ前記蓋の外面に配置されたフランジ部とを備えたガスケットと、
前記ガスケットの前記フランジ部に配置された頭部と、前記頭部から延出され、前記ガスケットの前記ボス部に挿入されて前記蓋の前記貫通孔、前記絶縁体の前記軸用貫通孔及び前記リード部材の前記軸用貫通孔にかしめ固定された軸部とを有する出力端子と
を具備することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る電池は、電池缶と、
前記電池缶内に収納され、正極及び負極を含む電極群と、
前記電極群の前記正極または前記負極から延出された複数の電極タブと、
前記複数の電極タブと電気的に接続されたリード部材と、
前記電池缶の開口部を塞ぐ蓋と、
前記蓋に設けられ、前記リード部材と電気的に接続された出力端子と
を具備する電池において、
前記複数の電極タブは重ね合わされ、重ね合わされた部分の少なくとも一方の最外層が保護リードで被覆され、前記重ね合わされた部分を介して前記保護リードと対向するように前記リード部材が配置され、前記保護リードと前記重ね合わされた部分と前記リード部材とが超音波溶接により一体化されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、出力端子とリード部材とをカシメ処理してガスケットに固定する構造を採りながら、製造工程あるいは使用中に外力が掛かっても出力端子とリード部材との導通が確保される電池を提供することができる。また、本発明によれば、超音波溶接時の不良率が低減された電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態に係る電池を示す断面図。
【図2】図1に示す電池の分解斜視図。
【図3】図1に示す電池における導電タブ、保護リード、中間リード及びリードの接合状態を示す断面図。
【図4】図1に示す電池の封口部材に用いられる出力端子、ガスケット、蓋及び絶縁体の部分切欠斜視図。
【図5】図1に示す電池の封口部材に用いられる負極リードの要部拡大斜視図。
【図6】図1の電池の封口部材の組立工程を示す断面図。
【図7】第1の実施形態に係る電池の別な例を示す斜視図。
【図8】第2の実施形態に係る電池における導電タブと保護リードと第2プレート部との接合状態を示す断面図。
【図9】第2の実施形態に係る電池における導電タブと保護リードと第2プレート部との接合状態の別な例を示す断面図。
【図10】実施例1の電池における負極リードの軸用貫通孔についての断面図及び平面図。
【図11】実施例2の電池における負極リードの軸用貫通孔についての断面図及び平面図。
【図12】実施例3の電池における負極リードの軸用貫通孔についての断面図及び平面図。
【図13】実施例4の電池における負極リードの軸用貫通孔についての断面図及び平面図。
【図14】実施例5の電池における負極リードの軸用貫通孔についての断面図及び平面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
上記のように、出力端子をガスケットを介してカシメ固定する密閉型電池においては、出力端子の軸部下端をカシメ処理する際に軸部が膨張変形し、ガスケットのボス部と密着して、軸部とガスケットとの間の隙間が封止され、且つリード部材も同時にかしめることにより導通を確保することが可能である。この電池の大電流性能を向上させるためには、リード部材の厚肉化及び大型化を図ることが望ましい。具体的には、電流が流れる断面積を大きくするためにリード部材を厚くする(厚肉化)。また、リード部材と電極タブとの通電面積を大きくするために、出力端子の軸部にかしめ固定される第1のプレート部から第2のプレート部を電極群側に延出させ、この第2のプレート部に電極タブを接合する(大型化)。
【0012】
上述したようなリード部材の厚肉化及び大型化を図ると、カシメ後の工程中や製品完成後に出力端子とリード部材との結合部(接続部)に回転する力が加わった際、例えば、リード部材と電極タブを接合する際、接合後に電極群を電池缶に挿入する際、あるいは充放電による電極群の膨張収縮の力が電極タブに伝わった際に、結合部が回転により破壊され、導通不良が生じた。
【0013】
本発明者らは、リード部材の第1のプレート部に設けられた軸用貫通孔の少なくとも一部を円形以外の形状にすることにより、出力端子とリード部材との結合部の回転が防止されるだけでなく、出力端子の軸部とリード部材の軸用貫通孔との接触面積を増加させることができるために電池の電気的特性が良好になる(抵抗値が低くなる)ため、密閉型電池の信頼性が向上され、車載用のように電池に振動が常時加わる環境においても高出力性能を発揮することが可能となることを見出したのである。また、軸用貫通孔の形状を変更するだけで済むため、部品点数を増加すること無く低コストで提供できる。
【0014】
特に、軸用貫通孔の蓋側の端部を円形とし、かつ電極群側の端部を円形以外の形状にすると、かしめにより拡径した軸部と軸用貫通孔との接触面積をより向上することができるため、出力端子の引張り強度(機械的強度)も向上され、回転防止、電気的特性、引っ張り強度及び耐圧性能に優れた電池を実現することができる。
【0015】
また、出力端子の頭部か、ガスケットのフランジ部もしくは両者の外形を円形以外の形状とすることにより、回転防止効果をより高めることができる。
【0016】
ここで、円形以外の形状は、以下の(A)または(B)の形状であることが望ましい。
【0017】
(A)輪郭の少なくとも一部が直線である形状。例えば、三角、四角、多角形などが挙げられる。
【0018】
(B)短軸と長軸を有する形状。例えば楕円、長円などが挙げられる。
【0019】
以下、第1の実施形態に係る電池を図面を参照して説明する。
【0020】
図1に示す角形のリチウムイオン二次電池は、有底矩形筒状をなす電池缶1を具備する。電池缶1は、例えば、アルミニウム板もしくはアルミニウム合金板に深絞り加工を施すことにより成形されたものである。電極群2は、例えば、シート状の正極と、シート状の負極とをセパレータを間にして渦巻状に捲回した後、全体を電池缶の横断面形状に合致した断面四角形状に押し潰し変形することにより作製される。
【0021】
正極は、例えば、正極活物質を含むスラリーをアルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔からなる集電体に塗着することにより作製される。正極活物質としては、リチウムを吸蔵放出できる酸化物や硫化物、ポリマーなどが使用できる。好ましい活物質としては、高い正極電位が得られるリチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウム燐酸鉄等が挙げられる。また、負極は、負極活物質を含むスラリーをアルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔からなる集電体に塗着することにより作製される。負極活物質としては、リチウムを吸蔵放出できる金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物、合金等が使用でき、好ましくは、リチウムイオンの吸蔵放出電位が金属リチウム電位に対して0.4V以上貴となる物質である。このようなリチウムイオン吸蔵放出電位を有する負極活物質は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金とリチウムとの合金反応を抑えられることから、負極集電体および負極関連構成部材へのアルミニウムもしくはアルミニウム合金の使用を可能とする。たとえば、チタン酸化物、リチウムチタン酸化物、タングステン酸化物、アモルファススズ酸化物、スズ珪素酸化物、酸化珪素などがあり、中でもリチウムチタン複合酸化物が好ましい。セパレータとしては、微多孔性の膜、織布、不織布、これらのうち同一材または異種材の積層物等を用いることができる。セパレータを形成する材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合ポリマー、エチレン−ブテン共重合ポリマー等を挙げることができる。
【0022】
非水電解液(図示しない)は電池缶1内に収容されており、電極群2に含浸されている。非水電解液は、非水溶媒に電解質(例えば、リチウム塩)を溶解させることにより調製される。非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン等を挙げることができる。非水溶媒は、単独で使用しても、2種以上混合して使用してもよい。電解質としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ過リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)等のリチウム塩を挙げることができる。電解質は単独で使用しても、2種以上混合して使用してもよい。電解質の非水溶媒に対する溶解量は、0.2mol/L〜3mol/Lとすることが望ましい。
【0023】
図1及び図2に示すように、複数の正極導電タブ3は、正極の複数個所と電気的に接続されており、それぞれが電極群2の上側の端面から上向きに導出されている。一方、複数の負極導電タブ4は、負極の複数個所と電気的に接続されており、それぞれが電極群2の上側の端面から上向きに導出されている。正極導電タブ3には、例えば、正極の集電体を部分的に延出させたものを使用することができるが、正極と別体であっても良い。また、負極導電タブ4には、例えば、負極の集電体を部分的に延出させたものを使用することができるが、負極と別体であっても良い。
【0024】
図2及び図3に示すように、正極導電タブ3は、少なくとも先端部が重ね合わされた後、重ね合わされた部分の両方の最外層がU字状もしくは二つに折り曲げられた正極保護リード5で被覆されている。この正極保護リード(正極バックアップリード)5は正極導電タブ3に溶接によって固定されている。一方、負極導電タブ4は、少なくとも先端部が重ね合わされた後、重ね合わされた部分の両方の最外層がU字状もしくは二つに折り曲げられた負極保護リード6で被覆されている。この負極保護リード(負極バックアップリード)6は、負極導電タブ4に溶接によって固定されている。なお、溶接方法には、レーザー溶接、超音波溶接、抵抗溶接等の方法が用いられるが、超音波溶接が好ましい。正極保護リード5の材質は、例えば、アルミニウムもしくはアルミニウム合金にすることができる。負極保護リード6の材質は、例えば、アルミニウムもしくはアルミニウム合金にすることができる。また、正極保護リード5の材質は、正極導電タブ3と同一の材質であることが好ましく、負極保護リード6の材質は、負極導電タブ4と同一の材質であることが好ましい。
【0025】
図2及び図3に示すように、正極保護リード5の外側の一方の面には、四角形板状の正極中間リード7が溶接されている。正極中間リード7は、大きさを正極保護リード5との対向面積よりも大きくすることが望ましく、また、厚さについては正極リード15の厚さとの差が小さいことが望ましい。また、負極保護リード6の外側の一方の面には、四角形板状の負極中間リード8が溶接されている。負極中間リード8は、大きさを負極保護リード6との対向面積よりも大きくすることが望ましく、また、厚さについては負極リード14の厚さとの差が小さいことが望ましい。なお、中間リードと保護リードとの溶接方法には、レーザー溶接、超音波溶接、抵抗溶接等の方法が用いられるが、超音波溶接が好ましい。正極中間リード7の材質は、例えば、アルミニウムもしくはアルミニウム合金にすることができる。負極中間リード8の材質は、例えば、アルミニウムもしくはアルミニウム合金にすることができる。また、正極中間リード7の材質は、正極導電タブ3と同一の材質であることが好ましく、負極中間リード8の材質は、負極導電タブ4と同一の材質であることが好ましい。
【0026】
電池缶1の開口部は封口部材9によって封止されている。封口部材9は、図2に示すように、電池缶1の開口部を塞ぐ蓋10と、蓋10の外面(上面)にガスケット11を介して取り付けられた出力端子(リベット)12と、蓋10の内面(下面)に絶縁体13を介して取り付けられた負極リード14及び正極リード15とを備える。
【0027】
蓋10は、アルミニウムまたはアルミニウム合金板材を素材にしたプレス成形品からなり、図2及び図4(c)に示すように、板面上にガスケット11の取付け用に貫通孔16が形成され、該貫通孔16の上面側の開口周縁には、ガスケット11用の受け座17が凹み形成されている。受け座17は、廻り止めのために円形以外の形状、例えば図2,4では四角形をしている。正極端子18は、蓋10の上面側に凸状に張り出している。正極端子18の先端面は、廻り止めのために円形以外の形状、例えば図2,4では四角形をしている。また、圧力開放弁は、蓋10の上面における受け座17と正極端子18との間に位置する凹部内の底面に設けられたX字状の溝19を備え、ケース内圧が一定圧力を越えると溝19が破断して内圧を開放する役割を持つ。電解液注入口20は、電解液の注入後、図1に示すように封止栓21で閉止される。この封止栓21は、蓋10に溶接される。
【0028】
図4(a)に示すように、出力端子12は、アルミニウムもしくはアルミニウム合金製の軸体からなる。出力端子12は、廻り止めのために円柱以外の形状、例えば四角柱形状をした頭部22と、頭部22から延出した軸部とを備える。軸部は、ガスケットをシールするための円柱状の軸胴部23と、軸胴部23から延出し、リードを固定するための円柱状の軸先端部24とから形成される。ここで軸先端部24の径は軸胴部23より小さい。軸先端部24は図6(a)に示すように筒軸状を呈しており、この筒を潰しながら拡径しカシメ変形することになる。
【0029】
図4(b)に示すように、ガスケット11は、円筒状のボス部25と、ボス部25の外周を囲むように形成され、廻り止めのために円形以外の形状(例えば四角形)をしたフランジ部26とを備える。フランジ部26には、出力端子12の頭部22が収納される凹み27が形成されている。ガスケット11は、ボス部25が蓋10の貫通孔16に挿入され、フランジ部26が蓋10の受け座17内に配置される。ガスケット11の材質としては、ポリプロピレン(PP)、熱可塑性フッ素樹脂等を挙げることができる。熱可塑性フッ素樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等を挙げることができる。
【0030】
図2及び図4(d)に示すように、絶縁体13は、四角形のプレート28と、プレート28の一方の短辺に形成された凸部29とを備える。凸部29は、回り防止のために円柱形以外の形状(例えば四角柱状)をしており、正極端子18の内面に嵌合される。プレート28は、蓋10の貫通孔16と連通するように設けられた軸用貫通孔30と、圧力開放弁の溝19と対向する箇所が含まれるように四角形に切り欠かれた切欠部31と、蓋10の電解液注入口20と連通するように設けられた第2の電解液注入口32とを有する。絶縁体の材質には、ガスケット11で説明したのと同様なものを挙げることができる。特に、耐熱性に優れるPFAが適している。
【0031】
上記構成の絶縁体13によると、蓋10の正極端子18の内面に絶縁体13の凸部29が嵌め合わされるため、封口部材9を組み立てる際の位置決めが容易となる。また、圧入により嵌め込むため、組立時に絶縁体13が蓋10から脱落したり、絶縁体13の位置ズレを防止することができる。さらに、充放電を繰り返しても、すなわち使用中も絶縁体13は位置ズレすることなく、その位置に留まるため、長期間に亘って安定した充放電性能(絶縁性能)が得られる。
【0032】
図2及び図5に示すように、負極リード14は、絶縁体13の軸用貫通孔30と連通するように設けられ、少なくとも一部が円形以外の形状を持つ軸用貫通孔33を有する第1のプレート部34と、第1のプレート部34から電極群2側に延出された第2のプレート部35とを備え、L字型の断面形状を有するものである。第1のプレート部及び第2のプレート部は、導電材料から形成されている。軸用貫通孔33は、第1のプレート部34の上面側(蓋10側もしくは絶縁体13と接する面側)に設けられた円形穴33aと、第1のプレート部34の下面側(電極群2側)に設けられた四角穴33bとからなる。軸用貫通孔33には、出力端子12の軸先端部24が挿入される。負極リード14の厚さは0.5〜1.5mmが望ましい。また、負極リード14の材質は、活物質の材質に合わせて変更される。負極活物質がチタン酸リチウムの場合、アルミニウムもしくはアルミニウム合金を使用することができる。
【0033】
図2に示すように、正極リード15は、絶縁体13の凸部29が挿入される矩形状のスリット36が設けられた四角形の板からなる第1のプレート部37と、第1のプレート部37から電極群2側に延出された第2のプレート部38とを備える。第1のプレート部及び第2のプレート部は、導電材料から形成されている。第1のプレート部37のスリット36に凸部29が挿入され、かつスリット36が設けられていない部分が蓋10の下面と接触して正極端子18の周囲にレーザー溶接される。正極リード15の材質は、正極活物質の種類により変更されるものではあるが、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金を使用することができる。
【0034】
封口部材9の組み立て方法を説明する。
【0035】
まず、図6の(a)に示すように治具39に出力端子12の頭部22を下にしてはめ込んだ後、ガスケット11のフランジ部26の凹部27を頭部22に嵌合させる。次に、ガスケット11のボス部25を蓋10の貫通孔16に挿入して嵌め込んだ後、出力端子12の軸胴部23を絶縁体13の軸用貫通孔30に、絶縁体13の凸部29を蓋10の正極端子18の内面に嵌合させる。次に、出力端子12の軸先端部24に負極リード14の軸用貫通孔33を嵌挿し、軸先端部24を上側より潰す。これにより、図6(b)に示すように、軸胴部23が拡径してガスケット11のボス部25に弾性変形が生じるので、軸胴部23とボス部25と貫通孔16とが隙間無く密着する。また、全てを組み付けた後にカシメを行うため、ガスケット11のフランジ部26を頭部22と蓋10の上面とで挟持固定できる。同時に、カシメにより軸先端部24は、負極リード14の軸用貫通孔33の円形穴33aで拡径状に弾性変形される。また、四角穴33bで拡四角状に弾性変形される。さらに、負極リード14の第1のプレート部34から突出した部分40が、軸用貫通孔33の周囲を覆うように潰れる。従って、出力端子12と負極リード14は確実に密着されて、導通を確保される。また、カシメた部分(出力端子12、ガスケット11、蓋10)や接続された部分(出力端子12、ガスケット11、蓋10、絶縁体13、負極リード14)が、カシメ後の後工程において外部からの力によって動かないように(回転しないように)確実に固定できる。
【0036】
なお、封口部材9の組み立てを行う際、図6(c)に示すように、治具39に出力端子12の頭部22を上にしてはめ込み、出力端子12の軸先端部24を下から加圧することも可能である。また、出力端子12の軸先端部24のうち負極リード14の第1のプレート部34から突出した部分40を、第1のプレート部34にレーザ溶接で結合してこれらの導電をさらに良好にすることもできる。
【0037】
上記のようにして組み立てられた封口部材9の負極リード14の第2のプレート部35に、図1及び図2に示すように、負極中間リード8がレーザ溶接され、かつ封口部材9の正極リード15の第2のプレート部38に正極中間リード7がレーザ溶接される。正負極中間リード7,8を設けることによって、封口部材9と、電極群2の正負極導電タブ3,4との電気的接続が容易になる。すなわち、正負極導電タブ3,4を正負極保護リード5,6と中間リード7,8とで挟み、これらを超音波溶接により一体化した後、中間リード7,8を正負極リード14,15にレーザ溶接することによって、溶接の際に封口部材9に振動が加わらないため、封口部材9に設けられた圧力開放弁の溝19の破断を防止することができる。なお、保護リードを厚くすることができ、保護リードが溶接された導電タブをリード部材にレーザ溶接することが可能な場合、中間リードは用いなくても良い。
【0038】
封口部材と電極群との電気的接続を行った後、蓋10を電池缶1に内嵌したうえで、蓋10と電池缶1との嵌合面が溶接により封止される。最後に、蓋10の電解液注入口20から電解液を電池缶1内へ注入した後、注入口20に封止栓21を内嵌して溶接し、注液口20を封止することによって図1に示す電池が得られる。
【0039】
第1の実施形態に係る電池は、さらにスペーサを備えていても良い。この一例を図7に示す。スペーサ41a,41bは、電池缶1内における電極群2の上端面2aと蓋10の下面との間に設けられた空間内に配置される。スペーサ41aは、四角形のプレートの両方の短辺と、長辺方向の中間地点とに、仕切り板42a〜42cが設けられたものである。仕切り板42a〜42cの端面には、突起43が設けられている。一方、スペーサ41bは、四角形のプレートの両方の短辺と、長辺方向の中間地点とに、仕切り板44a〜44cが設けられたものである。仕切り板44a〜44cの端面には、スペーサ41aの突起43を嵌め込む為の凹部45が設けられている。スペーサ41aの仕切り板42a〜42cの突起43を、スペーサ41bの仕切り板44a〜44cの凹部45に嵌め込むと、スペーサ41aの仕切り板42a,42bとスペーサ41bの仕切り板44a,44bとで囲まれた空間内に正極導電タブ3及び正極リード15が位置し、スペーサ41aの仕切り板42b,42cとスペーサ41bの仕切り板44b,44cとで囲まれた空間内に負極導電タブ4及び負極リード14が位置する。これにより、正極導電タブ3と負極導電タブ4との絶縁、正極リード15と負極リード14との絶縁、これら部材と電池缶1との絶縁が達成される。
【0040】
また、スペーサ41a,41bは、電池に振動や衝撃が加わった際の電極群2の移動を防止することができる。さらに、電解液注液口20から注入された電解液が電極群2の上部に溜まるため、電極群2の上端面から電解液が浸透し易くなり、電極群2に電解液を均一に含浸させることができる。スペーサ41a,41bの4隅には、電池缶1と電極群2の空隙に電解液を浸透させるために穴46が開いている。スペーサ41a,41bの材質としては、PP、PFAなどが挙げられる。
【0041】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る電池では、電極群の正極または負極から複数の電極タブを延出させ、この複数の電極タブの先端部を重ね合わせ、これの少なくとも一方の最外層に保護リードを配置し、電極タブを間に挟んで保護リードと対向する位置にリード部材を配置し、これらを超音波溶接することを特徴とする。このような超音波溶接方法は、正極か、負極、あるいは両方の電極に適用することができる。図8及び図9に具体例を示す。
【0042】
図8に示すように、複数の正極導電タブ3(もしくは負極導電タブ4)は、その先端部が重ね合わされ、重ね合わされた部分の両方の最外層が、U字状に折り曲げられた正極保護リード5(もしくは負極保護リード6)で被覆されている。前述した正極リード15(もしくは負極リード14)の第2のプレート部38(もしくは第2のプレート部35)は、正極保護リード5(もしくは負極保護リード6)の外側の片面に配置される。正極保護リード5(もしくは負極保護リード6)側にホーン(図示しない)を、第2のプレート部38(もしくは第2のプレート部35)側にアンビル(図示しない)を配置し、これらを超音波溶接することによって、正極導電タブ3や負極導電タブ4に亀裂を生じさせる不良を低減することができるため、保護リードと導電タブとリード部材との接合強度を向上することができる。
【0043】
なお、予め、正極導電タブ3(負極導電タブ4)と正極保護リード5(負極保護リード6)とを仮固定しておくことが望ましい。
【0044】
また、正極及び負極それぞれにおいて、保護リードの厚さを導電タブ(電極タブ)1枚当たりの厚さの3倍より大きくすることが望ましい。保護リードの厚さを導電タブ1枚当たりの厚さの3倍未満とすると、保護リードの厚さが充分でないため、導電タブに亀裂が入るのと同じ現象が保護リードにも発生する可能性がある。さらに、保護リードをリード厚さよりも薄くすることが好ましい。これは、保護リードをリード厚さと同じか、あるいはリード厚さよりも厚くすると、ホーン側に厚い試料(保護リード)が配置された状態で超音波溶接することとなり、ホーンの加圧力を高くする必要があるため、導電タブに亀裂を生じやすくなるからである。
【0045】
なお、前述した図8では、正負極導電タブ3,4の両面に保護リード5,6を配置したが、例えば、図9に示すように、正負極導電タブ3,4の片面のみに保護リード5,6を配置し、正負極導電タブ3,4の反対側の面に正負極リード14,15を配置することも可能である。このような構成にしても、超音波溶接の際に正負極導電タブ3,4に亀裂を生じるのを回避することができる。
【0046】
第2の実施形態では、電極タブと保護リードとの接合方法以外は、第1の実施形態に係る電池と同様な構成にしても良いし、第1の実施形態の電池に用いられる負極リード14の軸用貫通孔33を全体に亘って円形とすることもできる。第1の実施形態と組み合わせることにより、電極タブとリード部材と出力端子との電気的接続が良好で、リード部材と出力端子との結合部の回転を防止することが可能な電池を実現することができる。
【0047】
[実施例]
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0048】
(実施例1〜5)
前述した図1及び図2に示す構造を有する角形のリチウムイオン二次電池を使用した。いずれの実施例においても、正極には、リチウムコバルト酸化物(LiCoO2)と、導電剤として黒鉛粉末と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを含む活物質含有層が、アルミニウムもしくはアルミニウム合金箔からなる集電体の両面に形成されたシート状のものを使用した。一方、負極には、リチウム金属の開回路電位に対して開回路電位0.4V以上のリチウム吸蔵電位を有する負極活物質粉末と導電剤として炭素粉末と結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを含む活物質含有層が、アルミニウムもしくはアルミニウム合金箔からなる集電体の両面に形成されたシート状のものを使用した。電極群2は、正極と負極との間にセパレータを介在させながら、これらを渦巻状に捲回した後、全体を電池缶の断面形状に合致した断面四角形状に押し潰し変形することにより作製されたものを使用した。
【0049】
負極リード14の第1のプレート部34の軸用貫通孔33の形状について説明する。
【0050】
実施例1では、図10(a)に示すように、蓋10側に円形穴33aを形成し、電極群2側に四角穴33bを形成した。図10(b)に示すように、四角穴33bの開口面積を円形穴33aの開口面積よりも大きくした。
【0051】
実施例2では、図11(a)に示すように、蓋10側に円形穴33aを形成し、電極群2側に三角穴33bを形成した。図11(b)に示すように、三角穴33bの開口面積を円形穴33aの開口面積よりも大きくした。
【0052】
実施例3では、図12(a),(b)に示すように、蓋10側から電極群2側まで三角形状をしている軸用貫通孔33を使用した。
【0053】
実施例4では、図13(a)に示すように、蓋10側に四角穴33aを形成し、電極群2側に円形穴33bを形成した。図13(b)に示すように、四角穴33aの開口面積を円形穴33bの開口面積よりも大きくした。
【0054】
実施例5では、図14(a),(b)に示すように、蓋10側から電極群2側まで四角形状をしている軸用貫通孔33を使用した。
【0055】
実施例1〜5の電池について、以下の(1)〜(5)の試験を行った。
【0056】
(1)回転防止効果は、出力端子の頭部に回転させる力を加えた際に回転するか否かを調べた。回転しなかった場合を二重丸として表1に示した。
【0057】
(2)電気抵抗は、小さいほうから順番に二重丸、丸、三角とした。
【0058】
(3)引っ張り強度(抜け)は、出力端子の頭部を外側に引っ張った際に出力端子が蓋から外れるのに要した引っ張り力を測定し、大きい方から順番に二重丸、丸、三角とした。
【0059】
(4)Heリークテスターにより封口部材の耐圧力を測定し、耐圧力の大きいほうから順番に二重丸、丸、三角とした。
【0060】
(5)部品製作は、封口部材の組み立て易い方から順番に二重丸、丸、三角とした。
【表1】

【0061】
表1から明らかなように、実施例1,2は、総合評価が8点以上で最も優れていた。かしめ固定では、出力端子の軸部の先端の方がより拡径しやすい傾向があり、実施例1,2のように軸用貫通孔33の電極群側端部の形状を円形以外の形状とすることにより、出力端子の軸部と軸用貫通孔33との密着性が高くなるからである。一方、実施例4のように軸用貫通孔33の蓋側端部の形状を円形以外の形状にすると、この部分に肉(拡径により変形した軸部)が十分に行き渡らず、出力端子の軸部と軸用貫通孔33との密着性が実施例1,2に比して低くなる。また、実施例3,5のように軸用貫通孔33全体の形状を円形以外の形状にすると、出力端子の軸部と軸用貫通孔33との密着性は高くなるものの、出力端子を引っ張った際に抜け易くなる。
【0062】
(実施例6)
正極及び負極の集電体の厚さを下記表2に示す値にすること以外は、前述した実施例1と同様にして電極群を作製した。正極導電タブには、正極集電体を複数箇所(この場合、50点)において帯状に延出させたものを使用した。また、負極導電タブには、負極集電体を複数箇所(この場合、50点)において帯状に延出させたものを使用した。図9に示すように、正極導電タブ50枚の先端部を重ね合わせ、一方の最外層に下記表2に示す厚さで、アルミニウム製保護リードを配置し、かつ反対側の最外層に下記表2に示す厚さで、アルミニウム製の正極リードの第2のプレート部を配置し、保護リードと第2のプレート部との間に正極導電タブ50枚を配置した。これらを超音波溶接する際に導電タブもしくは保護リードに亀裂が発生した不良率を測定し、その結果を下記表2に示す。溶接には日本エマソン株式会社製の超音波溶接機を使った。超音波溶接機のホーンの先端角度は90°としホーンのパターン深さは、導電タブ群と保護リードの厚さと同等とした。
【0063】
負極導電タブについても、50枚の先端部を重ね合わせ、一方の最外層に下記表2に示す厚さで、アルミニウム製保護リードを配置し、かつ反対側の最外層に下記表2に示す厚さで、アルミニウム製の負極リードの第2のプレート部を配置し、保護リードと第2のプレート部との間に負極導電タブ50枚を配置した。これらを超音波溶接する際に導電タブもしくは保護リードに亀裂が発生した不良率を測定し、その結果を下記表2に示す。溶接条件は、正極の場合と同様とした。
【0064】
(実施例7,8,10,11)
保護リード、正負極導電タブの枚数、正負極リードの厚さを下記表2に示すように設定すること以外は、前述した実施例6で説明したのと同様な超音波溶接試験を実施した。
【0065】
(実施例9)
正極及び負極それぞれについて、U字状に折り曲げられた保護リードを使用した。図8に示すように、導電タブの先端部が重ね合わされたものの両方の最外層を保護リードで被覆し、保護リードの片側の面に正極リードの第2のプレート部もしくは負極リードの第2のプレート部を積層した。これらを超音波溶接すること以外は、前述した実施例6で説明したのと同様にして超音波溶接試験を実施した。
【表2】

【0066】
表2から明らかなように、いずれの実施例においても、正極及び負極それぞれについて、導電タブをリード部材に超音波溶接する際の不良率が低く、導電タブとリード部材との接合強度が改善されることを確認することができた。
【0067】
上記実施例では、出力端子(リベット)12が負極側の端子である場合について説明したが、正極側の端子であっても良い。蓋の貫通孔16は軸挿通穴の任意位置に形成でき、必要あれば複数個所に成形できることが可能である。注液口20も同様に任意位置に形成でき、必要あれば複数個所に成形できることが可能である。
【0068】
また、前述した実施例では非水電解液を用いた電池を例えに説明したが、非水電解液の代わりに固体電解質やポリマー電解質、または水溶液電解液を用いた電池についても当然適応可能である。さらに正負極活物質に関してもこの限りでなく、他の活物質を用いることができる。
【0069】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0070】
1…電池缶、2…電極群、3…正極導電タブ、4…負極導電タブ、5…正極保護リード、6…負極保護リード、7…正極中間リード、8…負極中間リード、9…封口部材、10…蓋、11…ガスケット、12…出力端子、13…絶縁体、14…負極リード、15…正極リード、16…貫通孔、17…受け座、18…正極端子、19…圧力開放弁、20…電解液注入口、21…封止栓、22…頭部、23…軸胴部、24…軸先端部、25…ボス部、26…フランジ部、27…凹み、28…プレート部、29…凸部、30,33…軸用貫通孔、31…切欠部、32…第2の電解液注入口、33a…軸用貫通孔の蓋側部分、33b…軸用貫通孔の電極群側部分、34,37…第1のプレート、35,38…第2のプレート、36…スリット、39…冶具、41a,41b…スペーサ、42a〜42c…仕切り板、43…突起、44a〜44c…仕切り板、45…凹部、46…穴。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池缶と、
前記電池缶内に収納され、正極及び負極を含む電極群と、
前記電極群の前記正極または前記負極から延出された複数の電極タブと、
前記複数の電極タブと電気的に接続されたリード部材と、
前記電池缶の開口部を塞ぐ蓋と、
前記蓋に設けられ、前記リード部材と電気的に接続された出力端子と
を具備する電池において、
前記複数の電極タブは重ね合わされ、重ね合わされた部分の少なくとも一方の最外層が保護リードで被覆され、前記重ね合わされた部分を介して前記保護リードと対向するように前記リード部材が配置され、前記保護リードと前記重ね合わされた部分と前記リード部材とが超音波溶接により一体化されていることを特徴とする電池。
【請求項2】
前記保護リードの厚さは、前記電極タブ1枚当たりの厚さの3倍よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−209261(P2012−209261A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−136858(P2012−136858)
【出願日】平成24年6月18日(2012.6.18)
【分割の表示】特願2007−256023(P2007−256023)の分割
【原出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】