説明

電源装置

【課題】接続端子を安価に多量生産する。バスバーと接続端子とをしっかりと強靭な構造で連結する。バスバーと接続端子とを安定して低抵抗な状態で接続する。
【解決手段】電源装置は、端部に接続端子30を固定している電池モジュール20と、電池モジュール20の接続端子30に接続されるバスバー40とを備える。接続端子30は、素電池21の端部に固定される固定プレート部31と、固定プレート部31から筒状に突出している外筒部32と、外筒部32の先端面を閉塞している端面プレート部33と、端面プレート部33から固定プレート部31に向かって突出している内筒部34とを備えている。接続端子30は、内筒部34の内面に雌ネジ34Aを設けており、この雌ネジ34Aに向かってバスバー40を貫通する止ネジ45がねじ込まれて、止ネジ45を介してバスバー40を接続端子30に固定している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、ハイブリッドカー、燃料電池自動車、電気自動車等の電動車両に搭載される電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池である複数の素電池を直線状に連結して電池モジュールとし、さらに複数の電池モジュールを接続している電源装置は、電動車両のように大きな出力が要求される用途に使用される。この種の電源装置は、図1に示すように、ケース70に電池モジュール71を収納している。ケース70に収納する電池モジュール71は、両端にネジとナットからなる接続端子72を固定している。電池モジュール71は、接続端子72にバスバー73を固定し、バスバー73で直列に接続される。ケース70は、バスバー73を内蔵するエンドプレート74を側部に設けている。エンドプレート74はプラスチックの成形品で、バスバー73をインサートして絶縁状態で固定している。この構造の電源装置は、エンドプレート74のバスバー73に止ネジ75とナット76をねじ込んで、バスバー73を電池モジュール71の接続端子72に接続している。
【0003】
この構造の接続端子は、製造コストが高くなるにもかかわらず、接続部分の電気抵抗が大きい欠点がある。多数の電池モジュールを直列に接続し、しかも大電流で充放電する電源装置は、接続端子の電気抵抗を極力小さくすることが大切である。電気抵抗がジュール熱として消費する電力による損失が極めて大きくなるからである。接続端子の電気抵抗が大きくなるのは、金属プレートにナットやネジ等を溶接しているからである。金属プレートとナット等は、スポット溶接して接続される。スポット溶接は、接触面積が小さいので、金属プレートやナット等に比較すると接続部分の電気抵抗が大きくなる。
【0004】
ナットやネジを溶接することなく、1枚の金属板を折曲加工して製作された接続端子は開発されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−287898号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この公報に記載される接続端子を図2の分解斜視図に示す。この接続端子82は、四角形の端面プレート部82Aの四方に4つの折曲片82Bを連結する形状に金属板を切断している。折曲片82Bは、端面プレート部82Aに対して垂直に折曲され、さらに下端部を電池81の端面81Aと平行に折曲して、端面81Aに溶接して固定している。
【0006】
この構造の接続端子82は、1枚の金属板を切断し、折曲加工して安価に多量生産できる。しかしながら、バスバー83を電池81に連結する連結強度が弱くなる欠点がある。それは、この接続端子82が、金属板の貫通孔82Cに設けた雌ネジ84に止ネジ85をねじこんでバスバー83を連結しており、この貫通孔82Cに設ける雌ネジ84は、金属板の板厚の範囲内でしかネジ山を切ることができず、止ネジ85を大きなトルクで締め付けできる十分な長さとすることができないからである。このため、止ネジ85をしっかりと強く接続端子82に締め付けして固定できず、バスバー83と接続端子82との連結強度が低下する。また、四角形の端面プレート部の周囲の折曲片を電池の端面に連結する接続端子は、図1に示すように、全体をひとつのブロックとするナットに匹敵する強度にできず、このことも、バスバーと電池との連結強度を低下させる原因となる。さらにまた、止ネジを充分に強いトルクで締め付けできないために、バスバーと接続端子との電気的な接触状態を理想的な状態にできない欠点もある。多数の電池モジュールをバスバーで直列に接続する電源装置は、極めて大きな電流で充放電される。このため、バスバーと接続端子との電気抵抗をできるかぎり小さくする必要がある。バスバーと接続端子との電気抵抗に起因する損失が、電気抵抗と電流の自乗の積に比例して大きくなるからである。バスバーと接続端子との間の電気抵抗を小さくして、これを安定して低抵抗な状態で接続するためには、止ネジを充分な締め付けトルクで接続端子にねじ込んで、バスバーを接続端子に広い面積で強く押圧し、また、止ネジと雌ネジとの間も接触面積を大きくして、互いに強く押圧する必要がある。
【0007】
本発明は、接続端子を安価に多量生産できる構造としながら、バスバーと接続端子とをしっかりと強靭な構造で連結でき、さらにバスバーと接続端子との間の電気抵抗を小さくして、大電流の充放電においても低損失な状態とし、さらにまた、バスバーと接続端子とを安定して低抵抗な状態で接続できる電源装置を提供することを目的する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1の電源装置は、複数の素電池21を直線状に連結して端部に接続端子30を固定している電池モジュール20と、この電池モジュール20の接続端子30に接続されて電池モジュール20を電気接続するバスバー40とを備える。接続端子30は、素電池21の端部に溶接して固定される固定プレート部31と、この固定プレート部31から素電池21の軸方向に筒状に突出している外筒部32と、この外筒部32の先端面を閉塞している端面プレート部33と、この端面プレート部33の中央部にあって、外筒部32の内側に位置して、端面プレート部33から固定プレート部31に向かって突出している内筒部34とを備えている。接続端子30は、内筒部34の内面に雌ネジ34Aを設けており、この雌ネジ34Aに向かってバスバー40を貫通する止ネジ45がねじ込まれて、止ネジ45を介してバスバー40を接続端子30に固定している。
【0009】
本発明の請求項2の電源装置は、複数の素電池21を直線状に連結して端部に接続端子30を固定している電池モジュール20と、この電池モジュール20の接続端子30に接続されて電池モジュール20を電気接続するバスバー40とを備える。接続端子30は、素電池21の端部に溶接して固定される固定プレート部31と、この固定プレート部31から素電池21の軸方向に筒状に突出している外筒部32と、この外筒部32の先端面を閉塞すると共に、中心に貫通孔33Aを開口している端面プレート部33と、外筒部32の内側に位置して、端面プレート部33の内面側に非回転状態で配設しているナット47とを備えている。接続端子30は、バスバー40と端面プレート部33とを貫通する止ネジ45をナット47にねじ込んで、止ネジ45を介してバスバー40を接続端子30に固定している。
【0010】
本発明の請求項3の電源装置は、複数の素電池21を直線状に連結して端部に接続端子30を固定している電池モジュール20と、この電池モジュール20の接続端子30に接続されて電池モジュール20を電気接続するバスバー40とを備える。接続端子30は、素電池21の端部に溶接して固定される固定プレート部31と、この固定プレート部31から素電池21の軸方向に突出する筒状のネジ筒部35を備えている。接続端子30は、ネジ筒部35の外側面に雄ネジ35Aを設けており、ネジ筒部35をバスバー40の貫通孔41に貫通させて、バスバー40から突出する先端部にナット46をねじ込んで、ナット46を介してバスバー40を接続端子30に固定している。
【0011】
接続端子30の固定プレート部31は、素電池21の電極端面、又は素電池端部の外周面に溶接して固定することができる。さらに、接続端子30の固定プレート部31は、素電池21との接触面との反対面に凹部37を有し、この凹部37でもって、素電池21との溶接部を薄くすることができる。さらに、接続端子30の固定プレート部31は、素電池21との接続部に素電池21に向かって突出する凸部36を有し、この凸部36の反対面には凹部37があって、凹部37と凸部36でもって、素電池21との溶接部を薄くすることができる。
【0012】
接続端子30の外筒部32は、全体の形状を円筒状として、対向する外周の一部に平面32Aを設けることができる。さらに、接続端子30は、外筒部32の全体の形状を円筒状として、円筒状の外筒部32と同心に内筒部34を設けることができる。
【0013】
接続端子30は、内筒部34の突出高さを、外筒部32の突出高さの1/2よりも高く、かつ先端を素電池21の端面との間に隙間ができる高さとすることができる。ナット47は、プレスナットとすることができる。
【0014】
さらに、本発明の電源装置は、電池モジュール20を平行に並べてケース10に収納すると共に、ケース10は、電池モジュール20の表面に接触して、電池モジュール20を保持する保持部13を有し、かつ、電池モジュール20に固定している接続端子30の外筒部32を挿通する周壁16を有することができる。この電源装置は、電池モジュール20をケース10の保持部13で保持し、電池モジュール20に固定している接続端子30の外筒部32を周壁16に挿通する状態で、接続端子30にバスバー40を止ネジ45で固定し、周壁16をバスバー40と電池モジュールの端面との間に配置することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の電源装置は、接続端子を安価に多量生産できる構造としながら、バスバーと接続端子とをしっかりと強靭な構造で連結できる特徴がある。それは、本発明の電源装置は、バスバーを電池に接続する接続端子が、素電池の端部に溶接して固定される固定プレート部に、外筒部と端面プレート部と内筒部とを設けて、内筒部の内面に雌ネジを設けて、ここに止ネジをねじ込んでバスバーを連結し、あるいは、素電池の端部に溶接して固定される固定プレート部に、外筒部と端面プレート部を設けて、端面プレート部の内側に配設したナットに止ネジをねじ込んでバスバーを連結し、あるいはまた、素電池の端部に溶接して固定される固定プレート部にネジ筒部を設け、このネジ筒部の外側面に雄ネジを設け、このネジ筒部をバスバーの貫通孔に挿通して、先端部にナットをねじ込んでバスバーを接続端子に固定しており、これらの構造によって、内筒部に設けた雌ネジ、または、端面プレート部の内側に配設したナットの雌ネジにネジ山を多く設けて、止ネジを強いトルクで締め付けすることができ、また、ネジ筒部に設けた雄ネジにネジ山を多く設けて、ナットを強いトルクで締め付けできるからである。以上の構造の接続端子は、内筒部あるいはナットの雌ネジに強いトルクで止ネジをねじ込み、あるいはネジ筒部に強いトルクでナットをねじ込んで、バスバーをしっかりと接続端子に固定できる。このため、止ネジやナットを強いトルクで締め付けして、バスバーを接続端子に広い面積で強く押圧して、しっかりと連結できる。
【0016】
また、本発明の請求項1の電源装置は、固定プレート部に、外筒部と端面プレート部と内筒部とを設けて内筒部の内面に雌ネジを設け、この雌ネジにバスバーを貫通する止ネジをねじ込んでバスバーを接続端子に連結する。この電源装置は、止ネジと内筒部を介してバスバーを連結する端面プレート部を外筒部で固定プレート部に連結する。外筒部は筒状で端面プレート部の全周を固定プレート部に連結する。このため、端面プレート部はしっかりと強靭な構造で固定プレート部に連結される。したがって、バスバーは止ネジで端面プレート部にしっかりと連結され、さらに端面プレート部は外筒部でしっかりと固定プレート部に連結される。したがって、バスバーは接続端子でもって電池の端面に強靭な構造で連結される。
【0017】
また、本発明の請求項2の電源装置は、固定プレート部に、外筒部と端面プレート部とを設けて、端面プレート部の内側にナットを配設し、このナットにバスバーと固定プレート部とを貫通する止ネジをねじ込んでバスバーを接続端子に連結する。この電源装置は、止ネジとナットを介してバスバーを連結する端面プレート部を外筒部で固定プレート部に連結する。このため、止ネジを強いトルクでナットに締め付けして、バスバーを接続端子にしっかりと連結できる。さらに、外筒部は筒状で端面プレート部の全周を固定プレート部に連結する。このため、端面プレート部はしっかりと強靭な構造で固定プレート部に連結される。したがって、バスバーは止ネジとナットで端面プレート部にしっかりと連結され、さらに端面プレート部は外筒部でしっかりと固定プレート部に連結され、バスバーを接続端子でもって電池の端面に強靭な構造で連結できる。
【0018】
また、本発明の請求項3の電源装置は、固定プレート部に雄ネジを設けているネジ筒部を連結しており、このネジ筒部をバスバーに貫通させて、雄ネジにナットをねじ込んでバスバーを接続端子に連結する。この電源装置は、雄ネジのあるネジ筒部を固定プレート部に連結している。この構造は、ネジ筒部をしっかりと強靭な構造で固定プレート部に連結できる。したがって、バスバーはナットで接続端子にしっかりと連結され、さらにネジ筒部はしっかりと固定プレート部に連結されるので、バスバーを接続端子を介して電池の端面に強靭な構造で連結できる。
【0019】
また、本発明の電源装置は、バスバーと接続端子との間の電気抵抗を小さくできる。それは、止ネジやナットを強いトルクで締め付けて、バスバーを接続端子に連結するからである。強いトルクで締め付けられて接続端子に連結されるバスバーは、広い面積で強い圧力で押圧して接続できる。このため、接触部分の電気抵抗を小さくできる。このため、大きな電流で充放電して、接続部の電気抵抗に起因する損失を小さくできる。また、強いトルクで締め付けして連結されるバスバーは、長期間にわたって安定して低抵抗な状態で接続端子に接続できる特徴も実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電源装置を例示するものであって、本発明は電源装置を以下のものに特定しない。
【0021】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0022】
図3ないし図6の電源装置は、複数の電池21を直線状に連結している複数の電池モジュール20をケース10に収納して、隣接する電池モジュール20をバスバー40で直列に接続している。ケース10は、上ケース11と下ケース12を備える。図3は上ケースを除いた平面図、図4はバスバー40と止ネジ45の分解斜視図、図5は電池モジュール20をケース10に装着する分解斜視図、図6は縦断面図をそれぞれ示している。これらの図の電源装置は、主としてハイブリッドカー、電気自動車、燃料電池自動車等の電動車両に使用される。ただ、本発明の電源装置は、電動車両以外の用途であって、大出力が要求される用途にも使用できる。図の電池モジュール20は、円筒型電池である二次電池21を直線状に連結して直列に接続している。ただし、電池モジュールは、角型電池も使用できる。
【0023】
二次電池21は、ニッケル−水素電池、リチウムイオン二次電池、ニッケル−カドミウム電池等の充電できる全ての電池を使用することができる。ただ、電動車両用の組電池に使用される二次電池には、ニッケル−水素電池やリチウムイオン二次電池が適している。体積と重量に対する出力が大きくて、優れた大電流特性を有するからである。
【0024】
二次電池21は、図7の断面図に示すように、外装缶25の開口部を封口板23で気密に密閉している。外装缶25と封口板23は金属板である。外装缶25は、金属板を底のある筒状にプレス成形して製作される。封口板23は、中央に凸部電極22を溶接している。外装缶25の内部には、電極(図示せず)を内蔵している。さらに、電解液も充填される。外装缶25は、開口部の端部をかしめ加工して封口板23を気密に固定している。封口板23は、ガスケット19を介して外装缶25のカシメ部に挟着されて気密に固定される。ガスケット19は絶縁材のゴム状弾性体で、封口板23と外装缶25とを絶縁すると共に、封口板23と外装缶25との隙間を気密に閉塞する。封口板23の周縁にはカシメ凸条24が設けられる。この二次電池21は、封口板23を第1の電極として、外装缶25を第2の電極としている。ニッケル−水素電池は、第1の電極を正極として第2の電極を負極としている。二次電池は、第1の電極を負極として第2の電極を正極とすることもできる。
【0025】
電池モジュール20は、図7に示すように、二次電池21の間に接続体26を配設しており、接続体26を介して直列に接続している。図の電池モジュール20は、一方の二次電池21の封口板23と他方の二次電池21の外装缶25とを接続体26で接続している。接続体26は、金属板をプレス成形したもので、対向して配設される二次電池21の電池端面に溶接して接続されて、二次電池21を直列に電気接続する。図8と図9は接続体26を示しており、図8は平面図、図9は断面図である。これ等の接続体26は、金属板を穴のあるリング状に成形して、両面に突出して電池端面に溶接される複数の溶接凸部27を設けている。両面に突出している溶接凸部27は、対向する電池端面に溶接されて、隣接して配設している二次電池21を直列に接続する。図の接続体26は、中心孔28を設けて、ここに凸部電極22を配設している。接続体26は、保持キャップ29で定位置に保持している。保持キャップ29は、全体をプラスチック等の絶縁材で成形している。保持キャップ29は、隣接する二次電池10の間に配設されて、接続体20を抜け難いように定位置に保持する。
【0026】
電池モジュール20は、その両端に、バスバー40を連結する接続端子30を固定している。隣接する電池モジュール20の接続端子30は、金属板のバスバー40に連結される。バスバー40は、電池モジュール20を直列に接続する。電池モジュール20は、ケース10に収納される状態でバスバー40に連結される。ケース10は、接続端子30の一部を挿通させる周壁16を有し、この周壁16の外側でバスバー40は接続端子30に接続される。
【0027】
図10ないし図24は、電池モジュール20の両端に接続される接続端子30を示す。図10、図11、図16、図18、図19、図21及び図22は、第1の電極に接続される接続端子30を示し、図12ないし図15、図17、図23及び図24は、第2の電極に接続される接続端子30を示す。第1の電極に接続される接続端子30と、第2の電極に接続される接続端子30は形状が異なる。形状が異なる接続端子30は、電池モジュール20の正負の電池端面に固定される。この電池モジュール20は、正負の両端に形状が異なる接続端子30を固定しているので、正負を間違いなくケース10に収納できる。
【0028】
図10ないし図15に示す接続端子30は、素電池21の端部に溶接して固定される固定プレート部31と、この固定プレート部31から素電池21の軸方向に筒状に突出している外筒部32と、この外筒部32の先端面を閉塞している端面プレート部33と、この端面プレート部33の中央部にあって、外筒部32の内側に位置して、端面プレート部33から固定プレート部31に向かって突出している内筒部34とを備えている。この接続端子30は、内筒部34の内面に雌ネジ34Aを設けている。内周面の雌ネジ34Aに向かって、バスバー40を貫通する止ネジ45をねじ込み、止ネジ45を介してバスバー40を接続端子30に固定する。
【0029】
図16ないし図20に示す接続端子30は、素電池21の端部に溶接して固定される固定プレート部31と、この固定プレート部31から素電池21の軸方向に筒状に突出している外筒部32と、この外筒部32の先端面を閉塞している端面プレート部33と、外筒部32の内側に位置して、端面プレート部33の内面に非回転状態で配設しているナット47とを備えている。端面プレート部33は、その中心に、止ネジ47を挿通する貫通孔33Aを開口しており、この貫通孔33Aに止ネジ45を通過させてナット47の雌ネジにねじ込みできるようにしている。この接続端子30は、バスバー40と端面プレート部33とを貫通する止ネジ45をナット47にねじ込み、止ネジ45とナット47を介してバスバー40を接続端子30に固定する。
【0030】
図21ないし図24に示す接続端子30は、素電池21の端部に溶接して固定される固定プレート部31と、この固定プレート部31から素電池21の軸方向に突出する筒状のネジ筒部35を備えている。ネジ筒部35は、外側面に雄ネジ35Aを設けている。ネジ筒部35は、バスバー40の貫通孔41に貫通され、バスバー40から突出する先端部にナット46がねじ込まれ、ナット46を介してバスバー40が接続端子30に固定される。
【0031】
以上の図に示す接続端子30の固定プレート部31は、第1の電極に固定されるものと、第2の電極に固定されるもので外形が異なり、第1の電極に固定される固定プレート部31は、第2の電極に固定される固定プレート部31よりも外形を小さくしている。固定プレート部31が第1の電極に固定される状態を、図10、図16及び図21の断面図に示す。これらの図の固定プレート部31は、カシメ凸条24の内形よりも外形を小さくしている。この固定プレート部31は、カシメ凸条24の内側で封口板23に溶接して固定される。第2の電極に接続される固定プレート部31は、図12、図17及び図23に示すように、外形を電池モジュール端面の外形、すなわち素電池端面の外形にほぼ等しくして、外装缶25の底面に、外周面から突出しないように固定している。
【0032】
図の接続端子30の固定プレート部31は、中央のリングプレート31Aの外周に、均等に複数の突出片31Bを設けている。図の固定プレート部31は、4方向に突出片31Bを設けているが、3方向に、あるいは5方向以上に突出片を設けることもできる。また、固定プレート部は、突出片を設けることなく、全体の外形を円形や多角形とすることもできる。図の固定プレート部31は、各々の突出片31Bを封口板23や外装缶25の底面に抵抗スポット溶接して固定している。ただし、固定プレート部は、レーザー溶接して素電池に固定することもできる。また、第2の電極に溶接して固定される固定プレート部は、図示しないが、外周に筒部を設けて、この筒部に外装缶の底部を挿入し、筒部を外装缶の底部に溶接して固定することもできる。
【0033】
固定プレート部31は、素電池21に溶接される部分に、素電池21に向かって突出する凸部36を設け、さらに凸部36の反対面には凹部37を設けて、凹部37と凸部36で、素電池21との溶接部を薄くしている。この構造の接続端子30は、凹部37の深さと凸部36の突出高さとを調整して、溶接部を溶接に最適な厚さまで薄くできる。たとえば、凸部36の突出高さよりも凹部37を深くして、溶接部を薄くできる。このため、固定プレート部31を厚い金属板で製作しながら、固定プレート部31の溶接部を溶接に最適な厚さとして、確実に安定して素電池1の封口板23や外装缶25に確実に外れないように溶接できる。
【0034】
たとえば、接続端子30は、固定プレート部31を1mmの厚さの金属板で製作し、凹部37と凸部36とで素電池21との溶接部を0.5mmと薄くして、固定プレート部31を強靭な構造としながら、素電池21にしっかりと確実に溶接できる。とくに、接続端子30の金属板を、鉄や鉄合金等として、接続端子30の強度を強くできる。ただし、金属板で製作される接続端子30は、固定プレート部31の厚さを、0.6〜1.5mmとすることができる。また、凹部37と凸部36を設けている溶接部の厚さを、0.3〜0.8mmとすることもできる。
【0035】
図10ないし図15の接続端子30は、固定プレート部31に連結して、外筒部32と端面プレート部33と内筒部34とを設けている。外筒部32は、固定プレート部31のリングプレート31Aの内周から垂直方向に突出する。図の外筒部32は、全体の形状を円筒状として、対向する外周の一部に平面32Aを設けている。この形状の外筒部32は、充分な強度を有しながら、バスバー40を連結するときに、対向面の平面32Aを保持して、外筒部32を回転しないように支持できる。ただし、外筒部は、円筒状に限らず、多角筒状とすることもできる。
【0036】
接続端子30は、第1の電極に接続されるものと、第2の電極に接続されるもので、外筒部32の外形を変化させている。第1の電極に接続する接続端子30は、第2の電極に接続する接続端子30よりも、外筒部32の外形を小さくしている。図の外筒部32は円筒状であるから、第1の電極と第2の電極に接続するもので、外筒部32の外径を異なるようにしている。この構造の接続端子30を端部に固定している電池モジュール20は、正極側と負極側で、接続端子30の形状が異なるので、正負を間違いなくケース10にセットできる。
【0037】
外筒部32の外径は、端面プレート部33の外形を特定し、かつ端面プレート部33に設ける内筒部34の外形を制限する。外筒部32の外形は、端面プレート部33を充分な面積でバスバー40に接触でき、かつ、内筒部34に充分に太い止ネジ45をねじ込みできるように、たとえば、円筒状の場合は直径を、多角筒の場合は対角線の長さを、10mm〜23mmとする。さらに、好ましくは、第1の電極に固定される接続端子30は、外筒部32の外径を13mm、第2の電極に固定される接続端子30は、外筒部32の外径を16mmとする。
【0038】
外筒部32が固定プレート部31から突出する高さは、内筒部34に充分な数のネジ山を設けて、止ネジ45をしっかりと固定できる高さとする。また、図の電源装置は、外筒部32をケース10の周壁16に挿通し、外筒部32の先端に設けている端面プレート部33にバスバー40を固定する。したがって、外筒部32は、端面プレート部33を周壁16の外側面と同一平面に位置させ、あるいは端面プレート部33を周壁16の外側面から多少は外側に突出できる高さとしている。このため、外筒部32の突出高さは、ケース10の周壁16の厚さに等しく、あるいは周壁16の厚さよりも高くしている。以上のことから、外筒部32の突出高さは、たとえば5mm〜15mmとする。
【0039】
第1の電極に固定される接続端子30は、カシメ凸条24の内側に固定されるので、第2の電極に固定される接続端子30よりも外筒部32の突出高さを高くする。カシメ凸条24を越えて突出させるためである。たとえば、第1の電極に固定される接続端子30の外筒部32の突出高さを11mm、第2の電極に固定される接続端子30の外筒部32の突出高さを9.5mmとする。
【0040】
端面プレート部33は、固定プレート部31と平行な平面に形成されて、バスバー40を面接触状態で連結する。
【0041】
内筒部34は、端面プレート部33から固定プレート部31に向かって突出する。内筒部34は内面に雌ネジ34Aを設けている。雌ネジ34Aは、金属板をプレス加工して内筒部34を設けた後、内面を渦巻状に切削して設けられる。ただし、止ネジにタップネジを使用し、止ネジを内筒部にねじ込んで、止ネジで雌ネジを設けることもできる。内筒部34は、中心軸を、端面プレート部33の表面に直交する姿勢として、端面プレート部33に連結している。内筒部34にねじ込む止ネジ45で、バスバー40を端面プレート部33に固定するためである。内筒部34は、止ネジ45をしっかりと固定できるネジ山の雌ネジ34Aを設けている。内筒部34は、たとえばM5〜M6の雌ネジ34Aを設けて、ネジ山を設ける有効ネジ部の長さを3mm以上、好ましくは4mm以上とする。金属板をプレス成形して製作される接続端子30は、内筒部34の有効ネジ部の長さを、プレス加工する金属板の厚さの3倍以上、好ましくは4倍以上とする。たとえば、接続端子30は、1mmの金属板をプレス成形して製作して、内筒部34の有効ネジ部の長さを3mm又は4mm以上とする。
【0042】
さらに、図16ないし図20に示す接続端子30は、外筒部32の内側に位置して、端面プレート部33の内面にナット47を配設している。このナット47は、外筒部32の内側に非回転状態で配設される。ナット47は、外筒部32の内側に嵌合状態で挿入されて、あるいは端面プレート部33に固定されて、外筒部32の内側に非回転状態で配設される。
【0043】
外筒部32の内側に嵌合状態で挿入されるナット47は、たとえば、図18に示すように、外筒部32の平面32Aに外周面を面接触させる状態で配設して非回転状態とすることができる。さらに、ナット47は、図19に示すように、外筒部32の内形とほぼ等しい形状の外形とすることもできる。これらの構造は、外筒部32の内面でナット47を位置決めしながら挿入して、ナット47を端面プレート部33の正確な位置に配置できる特長がある。さらに、ナット47は、その外形の大きさを外筒部32の内形の大きさとほぼ等しくし、あるいは多少大きくして、外筒部32の内側に圧入して固定することもできる。以上のように、非回転状態で外筒部32に挿入されるナット47は、必ずしも端面プレート部33に固定する必要はない。止ネジ45をナット47にねじ込んで止ネジ45のネジ頭とナット47とでバスバー40と端面プレート部33とを挟着して接続端子30をバスバー40に接続できるからである。ただ、非回転状態で外筒部に挿入されるナットを端面プレート部に固定することもできる。
【0044】
端面プレート部33に固定されるナット47は、たとえば、溶着して、あるいは接着して、あるいはまた圧着して固定される。ナット47は、中心に設けた雌ネジ穴が端面プレート部33の貫通孔33Aに対向する姿勢で端面プレート部33に固定される。ナット47は、たとえば、抵抗スポット溶接して端面プレート部33に溶着することができる。この構造は、極めて簡単にナット47を端面プレート部33に固定できる。さらに、図20は、ナット47をプレスナットとして、端面プレート部33に圧着する状態を示している。このナット47は、一端面の中心部に、軸方向に突出する圧入突出部47Aを設けている。圧入突出部47Aは、外周面をローレット状あるいは逆テーパー状に加工している。このナット47は、圧入突出部47Aをプレスにより端面プレート部33に開口した貫通孔33Aに圧入し、圧入突出部47Aを端面プレート部33の一部に変形させ、あるいは絞り締めを生じさせて端面プレート部33に固着している。以上のように、端面プレート部33にナット47を固定する構造は、製造工程において、ナット47が外筒部32から抜け落ちるのを有効に防止できる特長がある。
【0045】
素電池21の第1の電極は、図10と図16に示すように、封口板23の表面から凸部電極22が突出している。第1の電極に固定される接続端子30は、外筒部32の内部に凸部電極22を配置する。したがって、この接続端子30は、外筒部32の内形を凸部電極22の外形よりも大きくして、外筒部32の内側に凸部電極22を配置できる形状としている。さらに、この接続端子30は、固定プレート部31を封口板23に固定する状態で、内筒部34が凸部電極22に当接しない長さとしている。いいかえると、内筒部34の先端を凸部電極22に接触させないで、固定プレート部31を封口板23の表面に固定できる形状としている。さらに、外筒部32の内側にナット47を配設する接続端子30においては、固定プレート部31を封口板23に固定する状態で、ナット47が凸部電極22と端面プレート部33とに同時に当接しない長さとしている。いいかえると、凸部電極22の先端と端面プレート部33の内面との距離をナット47の厚さよりも大きくしている。
【0046】
以上の構造の接続端子30は、電池モジュール20の第1の電極と第2の電極に固定される。第1の電極には、カシメ凸条24に接触しないように、接続端子30を封口板23に固定する。図の電池モジュール20は、第1の電極に固定される接続端子30がカシメ凸条24に接触するのを防止するために、第1の電極側の端部に絶縁キャップ50を装着している。
【0047】
絶縁キャップ50は、プラスチックや合成ゴム等の絶縁材をリング状に成形したものである。素電池21は、封口板23を第1の電極、外装缶25を第2の電極としているので、封口板23に固定する接続端子30が外装缶25の一部であるカシメ凸条24に接触するとショートする。接続端子30とカシメ凸部24とを絶縁するために、封口板23に固定する接続端子30と、カシメ凸条24との間に絶縁キャップ50を配設して絶縁している。図10に示す絶縁キャップ50は、カシメ凸条24の表面を被覆して絶縁する絶縁リング部52と、この絶縁リング部52の外周に連結するように成形している筒部51とを備える。プラスチック製の絶縁キャップ50は、筒部51と絶縁リング部52からなる全体を一体的に成形できるので、絶縁リング部52と筒部51を別々に製作して連結する必要がない。絶縁キャップ50は、接続端子30を第1の電極に溶接するために貫通孔53を設けている。貫通孔53は、絶縁リング部52に開口される。さらに、図10の絶縁キャップ50は、カシメ凸条24の内面を被覆するリング凸条54を絶縁リング部52の内周縁に一体成形して設けている。リング凸条54は、カシメ凸条24の内側に嵌入される形状である。この絶縁キャップ50は、リング凸条54をカシメ凸条24の内側に嵌入して定位置に配設されて、接続端子30とカシメ凸条24とを絶縁する。
【0048】
両端に接続端子30を固定している電池モジュール20は、図5と図6に示すように、ケース10の保持部13に入れられて、平行な姿勢で定位置に配列される。この状態で、接続端子30の外筒部32は、ケース10の周壁16を貫通する。したがって、ケース10の周壁16は、接続端子30の外筒部32を案内する嵌着部17を設けている。図のケース10は、上ケース11と下ケース12の周壁16に、外筒部32を嵌着する略半円形の凹部を設けて嵌着部17としている。さらに、嵌着部17は、図5に示すように、両側の内面を平面状として、接続端子30の外筒部32の対向する外周に設けた平面32Aを嵌入できる形状としている。この形状の嵌着部は17、接続端子30の外筒部32を所定の姿勢に保持して、外筒部32を回転しないように支持できる。ケース10は、最初に電池モジュール20を下ケース12に入れて、下ケース12に上ケース11を連結する。
【0049】
以上の状態で、ケース10の周壁16から外部に表出された接続端子30にバスバー40を止ネジ45で固定する。バスバー40は、接続端子30の端面プレート部33に接触する状態で固定される。止ネジ45は、バスバー40を貫通して、接続端子30の内筒部34の雌ネジ34Aにねじ込んで接続端子30に固定される。バスバー40は金属板で、外筒部32を貫通させる貫通孔41を設けている。
【0050】
さらに、図21ないし図24に示す接続端子30は、固定プレート部31にネジ筒部35を設けている。この接続端子30も金属板をプレス加工して製作される。第1の電極に固定される固定プレート部31は、図21に示すように、凸部電極22を案内するセンター凹部38を封口板23との対向面の中央部分に設けている。固定プレート部31は、センター凹部38を設けている部分が外側に突出して、センター凸部39となる。バスバー40は、センター凸部39の表面に固定される。センター凸部39に固定されるバスバー40がカシメ凸条24に接触するとショートする。したがって、センター凸部39は、ここに固定するバスバー40をカシメ凸条24に接触しない高さに突出している。さらに、第1の電極に固定される接続端子30は、カシメ凸条24の内形よりも外形を小さくして、カシメ凸条24に接触しない状態で、封口板23に固定されるようにしている。
【0051】
第2の電極に固定される固定プレート部31は、凸部電極のない外装缶25の底面に固定される。したがって、第1の電極に固定する接続端子30のように、必ずしもセンター凸部39を設ける必要がない。ただ、センター凸部を設けることもできる。第2の電極に固定される接続端子30は、平面状の固定プレート部31の外側面にバスバー40を当接して固定する。センター凸部39のある接続端子30は、センター凸部39の表面にバスバー40を当接して固定する。さらに、図示しないが、センター凸部を有する接続端子は、このセンター凸部の突出量を大きくして、図10と図12に示すように、ケースの周壁にセンター凸部を貫通させて配設することもできる。
【0052】
ネジ筒部35は、外側面に雄ネジ35Aを設けている。ネジ筒部35は、バスバー40を貫通する。バスバー40から突出するネジ筒部35にナット46がねじ込まれて、バスバー40は接続端子30に固定される。ネジ筒部35は、バスバー40を貫通し、さらにバスバー40から突出する部分にナット46をねじ込んでしっかりと固定できる長さを有する。ネジ筒部35が固定プレート部31から突出する高さ、すなわち長さは、バスバー40とナット46の厚さの和に等しく、あるいはこれよりも長い。このネジ筒部35は、ナット46をしっかりとねじ込むことができる。
【0053】
以上の構造の接続端子30は、電池モジュール20の第1の電極と第2の電極に固定される。第1の電極には、カシメ凸条24に接触しない、センター凹部38のある接続端子30を、カシメ凸条24に接触しないように封口板23に固定する。図21と図22の電池モジュール20は、第1の電極に固定される接続端子30がカシメ凸条24に接触するのを防止するために、第1の電極側の端部に絶縁キャップ50を装着している。この絶縁キャップ50には、前述のものが使用できる。第2の電極には、センター凸部のない接続端子30を固定する。両端に接続端子30を固定している電池モジュール20は、図示しないが、ケースの保持部に入れられて、平行な姿勢で定位置に配列される。この状態で、図21と図23に示すように、接続端子30にバスバー40をナット46で固定する。バスバー40は、貫通孔41にネジ筒部35を挿通し、バスバー40から突出する部分にナット46をねじ込んで接続端子30に固定される。バスバー40は、固定プレート部31とナット46に挟着されて、接続端子30に固定される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】従来の電源装置の一例を示す分解斜視図である。
【図2】従来の接続端子の他の一例を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施例にかかる電源装置の内部構造を示す平面図である。
【図4】図3に示す電源装置のバスバーと止ネジを分解した斜視図である。
【図5】図4に示す電源装置の拡大分解斜視図である。
【図6】本発明の一実施例にかかる電源装置の縦断面図である。
【図7】電池モジュールの電池の連結構造を示す拡大断面図である。
【図8】図7に示す電池モジュールの接続体を示す平面図である。
【図9】図8に示す接続体のA−A線断面図である。
【図10】電池モジュールの第1の電極の連結構造を示す断面図である。
【図11】電池モジュールの第1の電極に接続端子を固定した状態を示す正面図である。
【図12】電池モジュールの第2の電極の連結構造を示す断面図である。
【図13】電池モジュールの第2の電極に接続端子を固定した状態を示す正面図である。
【図14】電池モジュールの第2の電極に接続する接続端子の斜視図である。
【図15】図14に示す接続端子の底面斜視図である。
【図16】本発明の他の実施例にかかる電源装置の電池モジュールの第1の電極の連結構造を示す断面図である。
【図17】本発明の他の実施例にかかる電源装置の電池モジュールの第2の電極の連結構造を示す断面図である。
【図18】図16に示す接続端子の分解斜視図である。
【図19】接続端子の他の一例を示す分解斜視図である。
【図20】接続端子の他の一例を示す断面図である。
【図21】本発明の他の実施例にかかる電源装置の電池モジュールの第1の電極の連結構造を示す断面図である。
【図22】図21に示す電池モジュールの第1の電極に接続端子を固定した状態を示す正面図である。
【図23】本発明の他の実施例にかかる電源装置の電池モジュールの第2の電極の連結構造を示す断面図である。
【図24】図23に示す電池モジュールの第2の電極に接続端子を固定した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0055】
10…ケース
11…上ケース
12…下ケース
13…保持部
16…周壁
17…嵌着部
19…ガスケット
20…電池モジュール
21…電池
22…凸部電極
23…封口板
24…カシメ凸条
25…外装缶
26…接続体
27…溶接凸部
28…中心孔
29…保持キャップ
30…接続端子
31…固定プレート部 31A…リングプレート 31B…突出片
32…外筒部 32A…平面
33…端面プレート部 33A…貫通孔
34…内筒部 34A…雌ネジ
35…ネジ筒部 35A…雄ネジ
36…凸部
37…凹部
38…センター凹部
39…センター凸部
40…バスバー
41…貫通孔
45…止ネジ
46…ナット
47…ナット 47A…圧入突出部
50…絶縁キャップ
51…筒部
52…絶縁リング
53…貫通孔
54…リング凸条
70…ケース
71…電池モジュール
72…接続端子
73…バスバー
74…エンドプレート
75…止ネジ
76…ナット
81…電池 81A…端面
82…接続端子 82A…端面プレート部 82B…折曲片
82C…貫通孔
83…バスバー
84…雌ネジ
85…止ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の素電池(21)を直線状に連結して端部に接続端子(30)を固定している電池モジュール(20)と、この電池モジュール(20)の接続端子(30)に接続されて電池モジュール(20)を電気接続するバスバー(40)とを備える電源装置であって、
接続端子(30)が、素電池(21)の端部に溶接して固定される固定プレート部(31)と、この固定プレート部(31)から素電池(21)の軸方向に筒状に突出している外筒部(32)と、この外筒部(32)の先端面を閉塞している端面プレート部(33)と、この端面プレート部(33)の中央部にあって、外筒部(32)の内側に位置して、端面プレート部(33)から固定プレート部(31)に向かって突出している内筒部(34)とを備えており、内筒部(34)は内面に雌ネジ(34A)があって、この雌ネジ(34A)に向かってバスバー(40)を貫通する止ネジ(45)がねじ込まれて、止ネジ(45)を介してバスバー(40)を接続端子(30)に固定してなる電源装置。
【請求項2】
複数の素電池(21)を直線状に連結して端部に接続端子(30)を固定している電池モジュール(20)と、この電池モジュール(20)の接続端子(30)に接続されて電池モジュール(20)を電気接続するバスバー(40)とを備える電源装置であって、
接続端子(30)が、素電池(21)の端部に溶接して固定される固定プレート部(31)と、この固定プレート部(31)から素電池(21)の軸方向に筒状に突出している外筒部(32)と、この外筒部(32)の先端面を閉塞すると共に、中心に貫通孔(33A)を開口している端面プレート部(33)と、外筒部(32)の内側に位置して、端面プレート部(33)の内面側に非回転状態で配設しているナット(47)とを備えており、
バスバー(40)と端面プレート部(33)とを貫通する止ネジ(45)がナット(47)にねじ込まれて、止ネジ(45)を介してバスバー(40)を接続端子(30)に固定してなる電源装置。
【請求項3】
複数の素電池(21)を直線状に連結して端部に接続端子(30)を固定している電池モジュール(20)と、この電池モジュール(20)の接続端子(30)に接続されて電池モジュール(20)を電気接続するバスバー(40)とを備える電源装置であって、
接続端子(30)が、素電池(21)の端部に溶接して固定される固定プレート部(31)と、この固定プレート部(31)から素電池(21)の軸方向に突出する筒状のネジ筒部(35)を備えており、このネジ筒部(35)は、外側面に雄ネジ(35A)を設けており、ネジ筒部(35)をバスバー(40)の貫通孔(41)に貫通させて、バスバー(40)から突出する先端部にナット(46)をねじ込んで、ナット(46)を介してバスバー(40)を接続端子(30)に固定してなる電源装置。
【請求項4】
接続端子(30)の固定プレート部(31)が、素電池(21)の電極端面、又は素電池端部の外周面に溶接して固定されている請求項1ないし3のいずれかに記載される電源装置。
【請求項5】
接続端子(30)の固定プレート部(31)が、素電池(21)との接触面との反対面に凹部(37)を有し、この凹部(37)でもって、素電池(21)との溶接部を薄くしている請求項4に記載される電源装置。
【請求項6】
接続端子(30)の固定プレート部(31)が、素電池(21)との接続部に素電池(21)に向かって突出する凸部(36)を有し、この凸部(36)の反対面には凹部(37)があって、凹部(37)と凸部(36)でもって、素電池(21)との溶接部を薄くしている請求項4に記載される電源装置。
【請求項7】
接続端子(30)の外筒部(32)が、全体の形状を円筒状として、対向する外周の一部に平面(32A)を設けている請求項1または2に記載される電源装置。
【請求項8】
接続端子(30)が、外筒部(32)の全体の形状を円筒状としており、円筒状の外筒部(32)と同心に内筒部(34)を設けている請求項1に記載される電源装置。
【請求項9】
接続端子(30)が、内筒部(34)の突出高さを、外筒部(32)の突出高さの1/2よりも高く、かつ先端を素電池(21)の端面との間に隙間ができる高さとしている請求項1に記載される電源装置。
【請求項10】
ナット(47)がプレスナットである請求項2に記載される電源装置。
【請求項11】
電池モジュール(20)を平行に並べてケース(10)に収納しており、ケース(10)は、電池モジュール(20)の表面に接触して、電池モジュール(20)を保持する保持部(13)を有し、かつ、電池モジュール(20)に固定している接続端子(30)の外筒部(32)を挿通する周壁(16)を有し、
電池モジュール(20)をケース(10)の保持部(13)で保持し、電池モジュール(20)に固定している接続端子(30)の外筒部(32)を周壁(16)に挿通する状態で、接続端子(30)にバスバー(40)を止ネジ(45)で固定し、周壁(16)をバスバー(40)と電池モジュール(20)の端面との間に配置する請求項1または2に記載される電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2006−147319(P2006−147319A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−335131(P2004−335131)
【出願日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】