説明

電源装置

【課題】簡単な構成で突入電流を小さく抑えることができる電源装置を提供する。
【解決手段】商用交流電源1を整流する整流回路2と、整流回路2の整流電圧を平滑する平滑コンデンサ3と、平滑コンデンサ3と直列に接続されたスイッチ素子4と、商用交流電源1が投入された後に整流電圧が所定値より低下したか否かを検出するゼロクロス検出回路5と、ゼロクロス検出回路5により所定値以上の整流電圧が検出されているときスイッチ素子4のオフ状態を維持し、所定値より低下した整流電圧が検出されたときはスイッチ素子4をオンして、整流回路2および平滑コンデンサ3を接続状態にするスイッチ駆動回路6とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源投入時に入力される突入電流を抑制する回路を備えた電源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
商用交流電源から直流電圧を得る電源装置は、直流電圧を平滑するための大容量平滑コンデンサが設けられている。この場合、電源投入時に平滑コンデンサへ充電電流が大きな突入電流として流れ込むことになる。この過大な突入電流が流れるため、電源装置内の整流素子にサージ電流耐量の大きな素子が必要であったり、また、電源装置のオン、オフに使われるスイッチやリレーにも大容量のものが必要になるという問題点があった。
【0003】
そこで、従来は電源ラインと直列に電流制限抵抗を設けることで電源投入時の過大な突入電流を抑制していた。また、この方式は、突入電流抑制後の平常動作時も抵抗による電力損失が発生するため、これを解決するために電流制限抵抗に並列にサイリスタを設け、突入電流抑制後はサイリスタにより抵抗を短絡して電力損失を低減する対策が採られていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、電流制限抵抗とサイリスタに電流容量の大きなものを使用する必要があり、さらに万一サイリスタが故障等によりオンしなかった場合、常時制限抵抗に電流が流れることになり、発煙・発火等が生ずる可能性がある。そこで、温度ヒューズ内蔵の抵抗等を用いなければならず高コストとなる。
【0005】
この問題を解決するために、平滑コンデンサと直列にスイッチ素子を接続し、電源電圧がゼロクロス付近の低いうちにスイッチ素子をオンすることによって突入電流を抑制するという方法がある。この方法は電流制限抵抗が不要であるという特徴がある(例えば,特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2005-057947号公報(段落[0004]〜[0005]、図7)
【特許文献2】特開2002−281762号広報(段落[0018]〜[0029]、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記のように電源電圧が低いゼロクロス付近で、平滑コンデンサと直列に接続されたスイッチ素子をオンすることにより、電流制限抵抗を使用することなく突入電流を抑制できる。しかしながら、電源電圧のゼロクロス付近を検出するための複雑な制御回路やスイッチ素子の駆動回路が必要であったり、また、別途に制御回路専用の電源が必要であるため、結局回路の複雑化、高コスト化を招いてしまう。
【0008】
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたもので、簡単な構成で突入電流を小さく抑えることができる電源装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る電源装置は、商用交流電源を整流する整流回路と、整流回路の整流電圧を平滑する平滑コンデンサと、平滑コンデンサと直列に接続されたスイッチ素子と、商用交流電源が投入された後に整流電圧が所定値より低下したか否かを検出するゼロクロス検出回路と、ゼロクロス検出回路により所定値以上の整流電圧が検出されているときスイッチ素子のオフ状態を維持し、所定値より低下した整流電圧が検出されたときはスイッチ素子をオンして、整流回路および平滑コンデンサを接続状態にするスイッチ駆動回路とを備えたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明においては,商用交流電源の投入から整流回路の整流電圧が所定値以上のときスイッチ素子のオフ状態を維持し、整流回路の整流電圧が所定値より低下するとスイッチ素子をオンして、整流回路と平滑コンデンサとを接続状態にするので、複雑な制御回路やスイッチ素子の駆動回路を用いることなく、また、制御回路専用の電源を必要とせず,簡単で低コストな回路構成で過大な突入電流のピーク値を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を示す電源装置の構成図である。
実施の形態1の電源装置は、商用交流電源1の交流電圧(電源電圧)を全波整流する整流回路2と、整流回路2により全波整流された整流電圧を平滑する平滑コンデンサ3と、平滑コンデンサ3と直列に接続されたスイッチ素子4と、整流回路2からの整流電圧がゼロクロス付近の所定値以上のとき信号を出力し、整流電圧が所定値より低下すると信号の出力を遮断するゼロクロス検出回路5と、その信号が入力されたときスイッチ素子4のオフ状態を維持し、信号の入力が遮断されたときはオン信号をスイッチ素子4に出力してオン状態にし、整流回路2と平滑コンデンサ3とを接続状態にするスイッチ駆動回路6とを備えている。
【0012】
次に、前記のように構成された電源装置の動作について図2の波形図を参照しながら説明する。図2に示す(a)は商用交流電源1の電源電圧の波形、(b)は整流回路2の整流出力電圧の波形、(c)はスイッチ素子4をオンするための信号の波形、(d)は電源電流の波形である。
例えば図2(a)に示すSのタイミングで商用交流電源1が投入されると、その電源電圧を整流回路2が全波整流し(図2(b))、その整流電圧(電源電圧)をゼロクロス検出回路5に印加する。この時、ゼロクロス検出回路5は、整流回路2によって全波整流された整流電圧と所定値とを比較し、この時点では、所定値以上であるため、信号をスイッチ駆動回路6に出力してスイッチ素子4のオフ状態を維持させ、電源電流が流れないようにする。
【0013】
商用交流電源1の電源電圧がゼロクロス付近まで低下し、これに基づいて整流回路2の整流電圧が下降して所定値より低くなると、ゼロクロス検出回路5がそれを検出して信号の出力を遮断する。スイッチ駆動回路6は、信号の入力が遮断されるとオン信号を出力し(図2(c))、スイッチ素子4をオンする。この時、整流電圧がゼロクロス付近の低い状態であるので、低い電圧で電源電流が流れ始め(図2(d))、平滑コンデンサ3が充電される。これにより過大な突入電流のピーク値が抑制され、平滑コンデンサ3によって平滑された直流電圧が負荷に印加される(図2(b))。スイッチ素子4が一旦オンされると、商用交流電源1がオフされるまでその状態が維持される。
【0014】
以上のように実施の形態1によれば、商用交流電源1の投入時、整流回路2の整流電圧が所定値以上であればスイッチ素子4をオフ状態とし、その整流電圧が所定値より低くなったときはスイッチ素子4をオンして整流回路2と平滑コンデンサ3とを接続するようにしたので、複雑な制御回路やスイッチ素子の駆動回路を用いることなく、また、制御回路専用の電源を必要とせず、簡単で低コストな回路構成で過大な突入電流のピーク値を抑制することができる。
【0015】
実施の形態2.
図3は本発明の実施の形態2を示す電源装置の回路図である。なお、本実施の形態は、実施の形態1で説明した電源装置を詳細に示したものである。
実施の形態2の電源装置は、商用交流電源1の交流電圧(電源電圧)を全波整流する整流回路2と、整流回路2により全波整流された整流電圧を平滑する平滑コンデンサ3と、平滑コンデンサ3と直列に接続されたサイリスタ4aと、整流回路2により全波整流された整流電圧を分圧する分圧抵抗7a、7bと、この分圧抵抗7a、7bによって分圧された電圧が所定値のブレークオーバー電圧以上のときオン状態になり、分圧された電圧がブレークオーバー電圧より低下したときにオフするツェナーダイオード8と、ツェナーダイオード8を介して分圧抵抗7bに並列に接続された抵抗9と、サイリスタ4aのゲートに接続され整流回路2の整流電圧を分圧する分圧抵抗11a〜11cと、ツェナーダイオード8がオフになる前までオン状態となってサイリスタ4aのゲートを短絡し、ツェナーダイオード8がオフになったときにオフ状態となるトランジスタ13と、分圧抵抗11b、11cに並列に接続され、サイリスタ4aのゲートが短絡されているとき分圧抵抗11a、11bにより分圧された電圧によって充電され、トランジスタ13がオフ状態になったときその充電電圧をサイリスタ4aのゲートに印加してオンさせるコンデンサ12と、トランジスタ13に並列に接続されたゲートコンデンサ14と、サイリスタ4aがオンされたときに、そのオン状態を商用交流電源1がオフされるまで保持するダイオード10とを備えている。
【0016】
前述した分圧抵抗7a、7b、ツェナーダイオード8および抵抗9によりゼロクロス検出回路が構成され、分圧抵抗11a〜11c、コンデンサ12、ゲートコンデンサ14およびトランジスタ13によりスイッチ駆動回路が構成され、ダイオード10によって保持回路が構成されている。
【0017】
次に、実施の形態2の電源装置の動作について図4の波形図を参照しながら説明する。図4に示す(a)は商用交流電源1の電源電圧の波形、(b)は整流回路2の整流出力電圧の波形、(c)はトランジスタ13のベース信号の波形、(d)はサイリスタ4aのゲート信号の波形、(e)は電源電流の波形である。
【0018】
例えば図4(a)に示すSのタイミングで商用交流電源1が投入されると、その電源電圧を整流回路2が全波整流し(図4(b))、その整流電圧(電源電圧)を分圧抵抗7a、7bに印加する。分圧抵抗7a、7bは、整流電圧が印加されるとその電圧を分圧し、ツェナーダイオード8に対し逆方向電圧を印加する。この時点では、ツェナーダイオード8のブレークオーバー電圧以上であるため、ツェナーダイオード8がオンし、図4(c)に示すようにベース信号(ベース電流)としてトランジスタ13のベースに出力する。この時、トンランジスタ13がベース信号の入力によってオンし、サイリスタ4のゲートを短絡してオフ状態を維持させる。サイリスタ4がオフ状態を維持している間、分圧抵抗11a、11bによって分圧された電圧がコンデンサ12に充電される。
【0019】
商用交流電源1の電源電圧がゼロクロス付近まで低下し、これに基づいて整流回路2の整流電圧が下降して、分圧抵抗7a、7bの分圧電圧がブレークオーバー電圧より低下すると、ツェナーダイオード8がオフ状態になってトランジスタ13へのベース信号を遮断する。このため、トランジスタ13がオフし、コンデンサ12の充電電圧が図4(d)に示すようにゲート信号としてサイリスタ4aのゲートに印加し、サイリスタ4aをオン状態にする。この時、図4(e)に示す電源電流が流れ始め、平滑コンデンサ3が充電される。サイリスタ4aがオンされた際、整流回路2の整流電圧(電源電圧)はゼロクロス付近の低い状態であるので、低い電圧で平滑コンデンサ3が充電されることとなり、過大な突入電流のピーク値は抑制される。サイリスタ4aが一旦オンするとダイオード10が導通し、分圧抵抗7bはダイオード10およびサイリスタ4aにより短絡される。これによりツェナーダイオード8に電圧が印加されなくなるため、整流回路2によって全波整流される整流電圧(電源電圧)が再び高くなってもサイリスタ4aがオフすることはない。従って、突入電流の抑制後、サイリスタ4aは常時オン状態を維持する。
【0020】
以上のように実施の形態2によれば、商用交流電源1の投入時、整流回路2が電源電圧を全波整流し、分圧抵抗7a、7bがその整流電圧を分圧し、分圧された電圧がツェナーダイオード8のブレークオーバー電圧以上のときサイリスタ4aのオフ状態を維持し、分圧された電圧がツェナーダイオード8のブレークオーバー電圧より低くなったときはサイリスタ4aをオンするようにしたので、複雑な制御回路やスイッチ素子の駆動回路を用いることなく、また、制御回路専用の電源を必要とせず、簡単で低コストな回路構成で過大な突入電流のピーク値を抑制することができる。
【0021】
実施の形態3.
図5は本発明の実施の形態3を示す電源装置の回路図である。なお、本実施の形態は、実施の形態2の電源装置に使用されているサイリスタ4aに代えてMOSFETを用いたものである。
実施の形態3の電源装置は、商用交流電源1の交流電圧(電源電圧)を全波整流する整流回路2と、整流回路2により全波整流された整流電圧を平滑する平滑コンデンサ3と、平滑コンデンサ3と直列に接続されたMOSFET4bと、整流回路2により全波整流された整流電圧を分圧する分圧抵抗7a、7bと、この分圧抵抗7a、7bによって分圧された電圧が所定値のブレークオーバー電圧以上のときオン状態になり、分圧された電圧がブレークオーバー電圧より低下したときにオフするツェナーダイオード8と、ツェナーダイオード8を介して分圧抵抗7bに並列に接続された抵抗9と、MOSFET4bのゲートに接続され整流回路2の整流電圧を分圧する分圧抵抗11a〜11cと、ツェナーダイオード8がオフになる前までオン状態となってMOSFET4bのゲートを短絡し、ツェナーダイオード8がオフになったときにオフ状態となるトランジスタ13と、分圧抵抗11b、11cに並列に接続され、MOSFET4bのゲートが短絡されているとき分圧抵抗11a、11bにより分圧された電圧によって充電され、トランジスタ13がオフ状態になったときその充電電圧をMOSFET4bのゲートに印加してオンさせるコンデンサ12と、MOSFET4bのゲートに挿入されたゲート抵抗16と、MOSFET4bがオンされたときに、そのオン状態を商用交流電源1がオフされるまで保持するダイオード10とを備えている。
【0022】
前述した分圧抵抗7a、7b、ツェナーダイオード8および抵抗9によりゼロクロス検出回路が構成され、分圧抵抗11a〜11c、コンデンサ12、トランジスタ13およびゲート抵抗16によりスイッチ駆動回路が構成され、ダイオード10によって保持回路が構成されている。
【0023】
次に、実施の形態3の電源装置の動作について説明する。
例えば実施の形態2と同じタイミングで商用交流電源1が投入されると、前記と同様に、その電源電圧を整流回路2が全波整流し、その整流電圧(電源電圧)を分圧抵抗7a、7bに印加する。分圧抵抗7a、7bは、整流電圧が印加されるとその電圧を分圧し、ツェナーダイオード8に対し逆方向電圧を印加する。この時点では、ツェナーダイオード8のブレークオーバー電圧以上であるため、ツェナーダイオード8がオンし、ベース信号としてトランジスタ13のベースに出力する。この時、トンランジスタ13がベース信号の入力によってオンし、ゲート抵抗16を介してMOSFET4bのゲートを短絡しオフ状態を維持する。MOSFET4bがオフ状態を維持している間、分圧抵抗11a、11bによって分圧された電圧がコンデンサ12に充電される。
【0024】
商用交流電源1の電源電圧がゼロクロス付近まで低下し、これに基づいて整流回路2の整流電圧が下降して、分圧抵抗7a、7bの分圧電圧がブレークオーバー電圧より低下すると、ツェナーダイオード8がオフ状態になってトランジスタ13へのベース信号を遮断する。このため、トランジスタ13がオフし、コンデンサ12の充電電圧がゲート信号としてMOSFET4bのゲートに印加し、MOSFET4bをオンする。これにより、電源電流が流れ始め、平滑コンデンサ3が充電される。この時、整流回路2の整流電圧(電源電圧)はゼロクロス付近の低い状態であるので、低い電圧で平滑コンデンサ3が充電されることとなり、過大な突入電流のピーク値は抑制される。
【0025】
本実施の形態では、前述したように、スイッチ素子にMOSFET4bを使用しており、トランジスタ13がオフした際にはコンデンサ12の充電電圧が分圧抵抗11bとゲート抵抗16を介してMOSFET4bのゲートに印加される。このため、MOSFET4bのゲートチャージ電荷の充電時定数が大きく、ゲート電圧は徐々に上昇することとなり、始めはMOSFET4bの活性領域を使用しながら徐々にオンしていき、最終的に飽和領域でオンすることになる。活性領域でオンしているMOSFET4bのオン抵抗は飽和領域と比較して大きく、より効果的に突入電流のピーク値を抑制できる。また、部品ばらつき等により、ゼロクロス検出電圧がばらついてもMOSFET4bのオン抵抗により突入電流が制限されるため、突入電流のピーク値のばらつきを抑制できる。MOSFET4bが一旦オンするとダイオード10が導通するため、電源電圧が高くなってもMOSFET4bはオフすることはない。従って、突入電流の抑制後,MOSFET4bは常時オン状態を維持する。
【0026】
以上のように実施の形態3によれば、スイッチ素子としてMOSFET4bを用い、電源電圧(整流電圧)がゼロクロス付近の低い間にMOSFET4bをオンすることにより、突入電流のピーク値を低く抑える。さらに、ゲート電圧を徐々に大きくし、MOSFET4bの活性領域を使用してオンするため、より効果的に突入電流のピーク値を抑制できる。また、部品ばらつき等により、ゼロクロス検出電圧がばらついてもMOSFET4bの活性領域のオン抵抗により突入電流が制限されるため、突入電流のピーク値のばらつきを抑制できる。従って、複雑な制御回路やスイッチ素子の駆動回路を用いることなく、また、制御回路専用の電源を必要とせず、簡単で低コストな回路構成で過大な突入電流のピーク値を抑制することができる。
【0027】
実施の形態4.
図6は本発明の実施の形態4を示す電源装置の回路図である。本実施の形態は、実施の形態3で説明したゼロクロス検出回路およびスイッチ駆動回路を力率改善用の昇圧チョッパ回路を有する電源装置に適用したものである。
図6に示すように、商用交流電源1の交流電圧(電源電圧)を全波整流する整流回路2と、整流回路2により全波整流された整流電圧を平滑する平滑コンデンサ3と、平滑コンデンサ3と直列に接続されたMOSFET4bと、整流回路2および平滑コンデンサ3の間に挿入され、コイル17およびスイッチング素子19からなる昇圧チョッパ回路と、コイル17に並列に接続されたダイオード18と、整流回路2および昇圧チョッパ回路の間に実施の形態3で説明したゼロクロス検出回路およびスイッチ駆動回路とを備えている。
【0028】
次に、実施の形態4の電源装置の動作について図7を参照しながら説明する。なお、実施の形態3と同じ部分については説明を省略し、商用交流電源1が図7(a)に示すSのタイミングで投入されたものとする。
商用交流電源1の電源電圧がゼロクロス付近まで低下し、これに基づいて分圧抵抗7a、7bによって分圧された整流電圧がツェナーダイオード8のブレークオーバー電圧より低下すると、ツェナーダイオード8がオフ状態となってトランジスタ13へのベース信号を遮断する(図7(c))。このため、トランジスタ13がオフし、コンデンサ12の充電電圧がMOSFET4bのゲートにゲート抵抗16を介して印加される。これによりMOSFET4bはオン状態となるが、図7(a)に示すように電源投入位相がゼロクロスに近い位相である場合、コンデンサ12への充電期間が短いためコンデンサ12の充電電圧が低くなる。この状態で図7(d)に示すようにMOSFET4bのゲートにコンデンサ12の充電電圧がゲート信号として印加されると、MOSFET4bが活性領域でオンするものの飽和領域に至らない。この場合、図7(c)に示すように、分圧された電圧がブレークオーバー電圧以上となると、再びツェナーダイオード8がオンしてベース信号をトランジスタ13に出力してオンし、MOSFET4bをオフにする。そして、コンデンサ12の充電電圧が十分に高くなる次の周期で、再び、分圧された電圧がブレークオーバー電圧より低くなると(ゼロクロス検出)、ツェナーダイオード8がオフ状態となり、これに伴ってトランジスタ13もオフし、コンデンサ12の充電電圧をMOSFET4bのゲートに印加させる(図7(d))。この場合、MOSFET4bは飽和領域でオンする。MOSFET4bがオンした後は、スイッチング素子19がスイッチングを開始し昇圧された直流電圧を負荷に出力する。
【0029】
このように電源投入位相によっては、コンデンサ12への充電期間が短くなり、充電電圧が低い状態でMOSFET4bのゲートに印加されると、MOSFET4bが飽和領域でオンしない。このため、前述したように再びMOSFET4bがオフするモードがある。本実施の形態においては、MOSFET4bがオフする瞬間に昇圧チョッパ回路に設けられたコイル17による逆起電圧が発生し、MOSFET4bにサージ電圧として印加される。しかしながら、スイッチ素子としてMOSFET4bを使用しているので、アバランシェ耐量保証によりサージ電圧はMOSFET4bに吸収され、コイル17に蓄えられたエネルギーは熱となり素子温度上昇によって消費される。従って、スイッチ素子にMOSFET4bを使用することにより、サージ電圧によるスイッチ素子の破壊を防ぐことができる。
【0030】
以上のように実施の形態4によれば、電源投入位相によって再びMOSFET4bがオフした場合、MOSFET4bのアバランシェ耐量保証により、MOSFET4bがオフする瞬間の昇圧チョッパのコイル17に蓄えられたエネルギーがMOSFET4bの温度上昇によって消費され、サージ電圧によるスイッチ素子の破壊を防ぐことができる。そして、本実施の形態の電源装置においても複雑な制御回路やスイッチ素子の駆動回路を用いることなく、また、制御回路専用の電源を必要とせず、簡単で低コストな回路構成で過大な突入電流のピーク値を抑制することができる。
【0031】
実施の形態5.
本実施の形態は、実施の形態4の電源装置に設けられたMOSFET4bのゲート抵抗16を1kΩ以上としたものである。
【0032】
実施の形態5の電源装置の動作について説明する。
電源投入位相がゼロクロスに近い位相である場合、コンデンサ12への充電期間が短いため充電電圧が低くなり、この状態で、MOSFET4bのゲートにコンデンサ12の充電電圧が印加されると、MOSFET4bが飽和領域でオンしない。この場合、分圧された電圧がブレークオーバー電圧以上となると、再びトランジスタ13がオンしてMOSFET4bがオフする。この時、昇圧チョッパ回路のコイル17による逆起電圧が発生し、MOSFET4bにサージ電圧として印加される。トランジスタ13がオンしてMOSFET4bがオフした場合、MOSFET4bのゲートチャージ電荷はゲート抵抗16、トランジスタ13の経路で放電される。ここで、ゲート抵抗16を1kΩ以上として放電時の時定数を十分大きくすることにより、スイッチングスピードが低速となり、ターンオフ時のdv/dtが抑えられ、サージ電圧が抑制される。これにより、耐圧の小さいMOSFET4bの使用が可能となる。
【0033】
以上のように実施の形態5によれば、ゲート抵抗16に1kΩ以上のものを用い、MOSFET4bのターンオフ時のスイッチングスピードが低速となるようにすることにより、サージ電圧が抑制され,耐圧の小さいMOSFET4bの使用が可能となり、回路の小型化、低コストの電源装置を得ることができる。
【0034】
実施の形態6.
図8は本発明の実施の形態6を示す電源装置の構成図である。
実施の形態6の電源装置は,商用交流電源1の交流電圧(電源電圧)を全波整流する整流回路2と、コイル17およびスイッチング素子19からなり、整流回路2の整流電圧を昇圧する昇圧チョッパ回路と、昇圧チョッパ回路の出力を平滑する平滑コンデンサ3と、昇圧チョッパ回路および前記平滑コンデンサ3の間に挿入されたサイリスタ20と、整流回路2からの整流電圧がゼロクロス付近の所定値以上のとき信号を出力し、整流電圧が所定値より低下したときは信号の出力を遮断するゼロクロス検出回路5と、その信号が入力されているときサイリスタ20のゲートを短絡し、信号の入力が遮断されたときはオン信号をサイリスタ20に出力してオン状態にし、昇圧チョッパ回路と平滑コンデンサ3とを接続状態にするスイッチ駆動回路21とを備えている。
【0035】
次に、前記のように構成された電源装置の動作について説明する。
例えば実施の形態1と同じタイミングで商用交流電源1が投入されると、その電源電圧を整流回路2が全波整流し、その整流電圧(電源電圧)をゼロクロス検出回路5に印加する。この時、ゼロクロス検出回路5は、整流回路2によって全波整流された整流電圧と所定値とを比較し、この時点では、所定値以上であるため、信号をスイッチ駆動回路21に出力してサイリスタ20のオフ状態を維持させ、電源電流が流れないようにする。
【0036】
商用交流電源1の電源電圧がゼロクロス付近まで低下し、これに基づいて整流回路2の整流電圧が下降して所定値より低くなると、ゼロクロス検出回路5がそれを検出して信号の出力を遮断する。スイッチ駆動回路6は、信号の入力が遮断されるとオン信号を出力し、サイリスタ20をオンにする。この時、整流電圧がゼロクロス付近の低い状態であるので、低い電圧で電源電流が流れ始める。これにより過大な突入電流のピーク値が抑制され、この時、スイッチング素子19がスイッチングを開始すると、昇圧された整流電圧が平滑コンデンサ3によって平滑され負荷に印加される。スイッチ素子4が一旦オンされたときは、商用交流電源1がオフされるまでその状態が維持される。
【0037】
以上のように実施の形態6によれば、商用交流電源1の投入時、整流回路2の整流電圧が所定値以上であればサイリスタ20をオフ状態とし、その整流電圧が所定値より低くなったときはサイリスタ20をオンして昇圧チョッパ回路と平滑コンデンサ3とを接続するようにしたので、複雑な制御回路やスイッチ素子の駆動回路を用いることなく、また、制御回路専用の電源を必要とせず、簡単で低コストな回路構成で過大な突入電流のピーク値を抑制することができる。
【0038】
また、昇圧チョッパ回路と平滑コンデンサ3との間にサイリスタ20が挿入されているので、電源投入時は突入電流を低く抑えるスイッチ素子として使用し,通常動作時は、スイッチング素子19のオン時に平滑コンデンサ3からスイッチング素子19を通して流れる電流の放電防止として使用でき、このため、従来のように別途突入対策用の回路を接続する必要がなく、大幅に部品点数の削減を可能とし、回路の小型化、低コストの電源装置を得ることができる。
【0039】
実施の形態7.
図9は本発明の実施の形態7を示す電源装置の回路図である。なお、本実施の形態は、実施の形態6で説明した電源装置を詳細を示したものである。
実施の形態7の電源装置は、商用交流電源1の交流電圧(電源電圧)を全波整流する整流回路2と、コイル17aおよびスイッチング素子19からなり、整流回路2の整流電圧を昇圧する昇圧チョッパ回路と、昇圧チョッパ回路の出力を平滑する平滑コンデンサ3と、昇圧チョッパ回路および前記平滑コンデンサ3の間に挿入されたサイリスタ20と、整流回路2により全波整流された整流電圧を分圧する分圧抵抗7a、7bと、この分圧抵抗7a、7bによって分圧された電圧が所定値のブレークオーバー電圧以上のときオン状態になり、分圧された電圧がブレークオーバー電圧より低下したときにオフ状態になるツェナーダイオード8と、ツェナーダイオード8を介して分圧抵抗7bおよびダイオード25に並列に接続された抵抗9と、サイリスタ20のゲートに接続され整流回路2の整流電圧を分圧する分圧抵抗11a〜11cと、ツェナーダイオード8がオフになる前までオン状態となってサイリスタ20のゲートを短絡し、ツェナーダイオード8がオフになったときにオフ状態となるトランジスタ13と、分圧抵抗11b、11cに並列に接続され、サイリスタ20のゲートが短絡されているとき分圧抵抗11a、11bにより分圧された電圧によって充電され、トランジスタ13がオフ状態になったときその充電電圧をサイリスタ20のゲートに印加してオンさせるコンデンサ12と、コイル17aに磁気的に接続された2次巻線17bと、分圧抵抗11bを介してサイリスタ20のゲートに接続された抵抗22と、この抵抗22および2次巻線17bの間に挿入されたダイオード23と、直列接続の2次巻線17bおよびダイオード23に並列に接続されたコンデンサ24とを備えている。
【0040】
前述した分圧抵抗7a、7b、ツェナーダイオード8および抵抗9によりゼロクロス検出回路が構成され、分圧抵抗11a〜11c、コンデンサ12およびトランジスタ13によりスイッチ駆動回路が構成され、二次巻線17b、抵抗22、ダイオード23およびコンデンサ24により保持回路が構成されている。
【0041】
次に、前記のように構成された電源装置の動作について説明する。
商用交流電源1が投入されたとき、コンデンサ12が充電されていない状態なので、サイリスタ20はオフ状態になっている。この時、商用交流電源1の交流電圧を整流回路2が全波整流し、その整流電圧を分圧抵抗7a、7bに印加する。分圧抵抗7a、7bは、整流電圧が印加されるとその電圧を分圧し、ツェナーダイオード8に対し逆方向電圧を印加する。ツェナーダイオード8は、分圧された電圧がブレークオーバー電圧以上のときオンし、電流をベース信号としてトランジスタ13のベースに出力する。この時、トンランジスタ13がベース信号の入力によってオンし、サイリスタ20のゲートを短絡してオフ状態を維持させる。サイリスタ4がオフ状態を維持している間、分圧抵抗11a、11bによって分圧された電圧がコンデンサ12に充電される。
【0042】
商用交流電源1の電源電圧がゼロクロス付近まで低下し、これに基づいて整流回路2の整流電圧が下降して分圧抵抗7a、7bの分圧電圧がブレークオーバー電圧より低下すると、ツェナーダイオード8がオフ状態になってトランジスタ13へのベース信号を遮断する。このため、トランジスタ13がオフし、コンデンサ12の充電電圧がゲート信号としてサイリスタ20のゲートに印加し、サイリスタ20をオン状態にする。この時、電源電流が流れ始め、平滑コンデンサ3が充電される。サイリスタ20がオンされた際、整流回路2の整流電圧(電源電圧)はゼロクロス付近の低い状態であるので、低い電圧で平滑コンデンサ3が充電されることとなり、過大な突入電流のピーク値は抑制される。一方、スイッチング素子19がスイッチングを開始し、これにより、コイル17aの2次巻線17bに起電力が発生し,ダイオード23、抵抗22および分圧抵抗11bを介してサイリスタ20のゲートに印加される。このため、サイリスタ20は常時オン状態を維持し、ダイオードとして作用する。
【0043】
以上のように実施の形態7によれば、商用交流電源1の投入時、整流回路2が電源電圧を全波整流し、分圧抵抗7a、7bがその整流電圧を分圧し、分圧された電圧がツェナーダイオード8のブレークオーバー電圧以上のときサイリスタ4aのオフ状態を維持し、分圧された電圧がツェナーダイオード8のブレークオーバー電圧より低くなったときはサイリスタ4aをオンするようにしたので、複雑な制御回路やスイッチ素子の駆動回路を用いることなく、また、制御回路専用の電源を必要とせず、簡単で低コストな回路構成で過大な突入電流のピーク値を抑制することができる。
【0044】
また、昇圧チョッパ回路と平滑コンデンサ3との間にサイリスタ20が挿入されているので、電源投入時は突入電流を低く抑えるスイッチ素子として使用し,通常動作時は、スイッチング素子19のオン時に平滑コンデンサ3からスイッチング素子19を通して流れる電流の放電防止として使用でき、このため、従来のように別途突入対策用の回路を接続する必要がなく、大幅に部品点数の削減を可能とし、回路の小型化、低コストの電源装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の形態1を示す電源装置の構成図である。
【図2】実施の形態1における電源装置の動作を説明するための波形図である。
【図3】本発明の実施の形態2を示す電源装置の回路図である。
【図4】実施の形態2における電源装置の動作を説明するための波形図である。
【図5】本発明の実施の形態3を示す電源装置の回路図である。
【図6】本発明の実施の形態4を示す電源装置の回路図である。
【図7】実施の形態4における電源装置の動作を説明するための波形図である。
【図8】本発明の実施の形態6を示す電源装置の構成図である。
【図9】本発明の実施の形態7を示す電源装置の回路図である。
【符号の説明】
【0046】
1 商用交流電源、2 整流回路、3 平滑コンデンサ、4 スイッチ素子、4a サイリスタ、4b MOSFET、5 ゼロクロス検出回路、6 スイッチ駆動回路、
7a,7b 分圧抵抗、8 ツェナーダイオード、9 抵抗、10 ダイオード、
11a〜11c 分圧抵抗、12 コンデンサ、13 トランジスタ、14 ゲートコンデンサ、15 ツェナーダイオード、16 ゲート抵抗、17,17a コイル、17b 2次巻線、18 ダイオード、19 スイッチング素子、20 サイリスタ、21 スイッチ駆動回路、22 抵抗、23 ダイオード、24 コンデンサ、25 ダイオード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用交流電源を整流する整流回路と、
該整流回路の整流電圧を平滑する平滑コンデンサと、
該平滑コンデンサと直列に接続されたスイッチ素子と、
商用交流電源が投入された後に前記整流電圧が所定値より低下したか否かを検出するゼロクロス検出回路と、
該ゼロクロス検出回路により所定値以上の整流電圧が検出されているとき前記スイッチ素子のオフ状態を維持し、所定値より低下した整流電圧が検出されたときは前記スイッチ素子をオンして、前記整流回路および前記平滑コンデンサを接続状態にするスイッチ駆動回路と
を備えたことを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記スイッチ素子はサイリスタからなり、
前記ゼロクロス検出回路は、前記整流回路の整流電圧を分圧する分圧抵抗と、この分圧抵抗により分圧された電圧が所定値以上のときオンし、前記電圧が所定値より低下するとオフ状態になるツェナーダイオードとを有し、
前記スイッチ駆動回路は、前記サイリスタのゲートに接続され前記整流電圧を分圧する分圧抵抗と、前記ツェナーダイオードがオン状態のとき前記サイリスタのゲートを短絡し、前記ツェナーダイオードがオフになったときはオフ状態になるトランジスタと、前記サイリスタのゲートが短絡されているとき前記分圧抵抗により分圧された電圧によって充電され、前記トランジスタがオフ状態になったときはその充電電圧を前記サイリスタのゲートに印加してオンさせるコンデンサとを有し、
前記サイリスタがオンされたときにそのオン状態を保持する保持回路を備えたことを特徴とする請求項1記載の電源装置。
【請求項3】
前記スイッチ素子は、ゲートが前記スイッチ駆動回路の分圧抵抗に接続されたMOSFETからなり、
前記スイッチ駆動回路は、前記MOSFETのゲートと前記分圧抵抗との間にゲート抵抗を備えたことを特徴とする請求項2記載の電源装置。
【請求項4】
前記整流回路および前記平滑コンデンサの間に昇圧チョッパ回路を有し、前記整流回路および前記昇圧チョッパ回路の間に前記ゼロクロス検出回路と前記スイッチ駆動回路とを設けたことを特徴とする請求項3記載の電源装置。
【請求項5】
前記ゲート抵抗の抵抗値を1kΩ以上とすることを特徴とする請求項3又は4記載の電源装置。
【請求項6】
商用交流電源を整流する整流回路と、
該整流回路の整流電圧を昇圧する昇圧チョッパ回路と、
該昇圧チョッパ回路の出力を平滑する平滑コンデンサと、
前記昇圧チョッパ回路と前記平滑コンデンサとの間に挿入されたサイリスタと、
商用交流電源の投入から前記整流電圧が所定値より低下したか否かを検出するゼロクロス検出回路と、
該ゼロクロス検出回路により所定値以上の整流電圧が検出されているとき前記サイリスタのゲートを短絡し、所定値より低下した整流電圧が検出されたときは前記サイリスタをオンして、前記昇圧チョッパ回路および前記平滑コンデンサを接続状態にするスイッチ駆動回路と
を備えたことを特徴とする電源装置。
【請求項7】
前記ゼロクロス検出回路は、前記整流回路の整流電圧を分圧する分圧抵抗と、この分圧抵抗により分圧された電圧が所定値以上のときオンし、前記電圧が所定値より低下するとオフ状態になるツェナーダイオードとを有し、
前記スイッチ駆動回路は、前記サイリスタのゲートに接続され前記整流電圧を分圧する分圧抵抗と、前記ツェナーダイオードがオン状態のとき前記サイリスタのゲートを短絡し、前記ツェナーダイオードがオフになったときはオフ状態になるトランジスタと、前記サイリスタのゲートが短絡されているとき前記分圧抵抗により分圧された電圧によって充電され、前記トランジスタがオフ状態になったときはその充電電圧を前記サイリスタのゲートに印加してオンさせるコンデンサとを有し、
前記昇圧チョッパ回路に設けられたコイルに磁気的に接続された2次巻線を有し、前記サイリスタがオンされたときに、前記2次巻線に発生する起電力をそのサイリスタのゲートに印加してオン状態を保持する保持回路を備えたことを特徴とする請求項6記載の電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−160996(P2008−160996A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−348290(P2006−348290)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】