説明

電源装置

【課題】本発明は、外付け部品を要することなく、出力電圧を任意に調整することが可能な電源装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るシステム電源IC10は、入力電圧から所望の出力電圧を生成する電源部1−1〜1−nと、デジタルデータを揮発的に格納するレジスタ部4と、を集積化して成り、レジスタ部4は、電源部1−1〜1−nの出力設定に関する制御情報をデジタルデータとして格納し、電源部1−1〜1−nは、それぞれ、レジスタ部4から入力されるデジタルデータに基づいて、出力電圧V1〜Vnの電圧値を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力電圧から所望の出力電圧を生成する電源回路を集積化して成る電源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図4は、電源ICの一従来例を示す回路図である。図4に示した従来の電源ICは、出力電圧Voutに応じた帰還電圧Vfb(出力電圧Voutの分圧電圧)と、所定の基準電圧Vrefとが一致するように、トランジスタC1の導通度が制御されるLDO[Low Drop-Out]レギュレータを集積化して成る。
【0003】
なお、上記に関連する従来技術の一例として、特許文献1を挙げることができる。
【特許文献1】特開2008−86165号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
確かに、上記従来の電源ICであれば、非常に簡易な構成によって、入力電圧Vinから所望の出力電圧Voutを生成することが可能である。
【0005】
しかしながら、上記従来の電源ICでは、基準電圧Vrefが直流電圧源C6によって固定的に設定されていたため、出力電圧Voutを任意に調整する場合には、電源ICに外付けされた抵抗C2、C3の抵抗比を調整する必要があり、(1)出力電圧Voutの微調整が困難である、(2)電源ICに外付けされる部品点数が多くなる、(3)電源ICに内蔵の抵抗素子に比較すると、電源ICに外付けされる抵抗素子は相対精度が低い、という問題があった。
【0006】
なお、上記では、LDOレギュレータを備えた電源ICを例に挙げて説明を行ったが、シリーズレギュレータやスイッチングレギュレータなど、他形式の電源部を備えた電源ICにおいても、上記と同様の課題があった。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑み、外付け部品を要することなく、出力電圧を任意に調整することが可能な電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明に係る電源装置は、入力電圧から所望の出力電圧を生成する電源部と、デジタルデータを揮発的に格納するレジスタ部と、を集積化して成り、前記レジスタ部は、前記電源部の出力設定に関する制御情報をデジタルデータとして格納し、前記電源部は、前記レジスタ部から入力されるデジタルデータに基づいて、前記出力電圧の電圧値を設定する構成(第1の構成)とされている。
【0009】
なお、上記第1の構成から成る電源装置は、デジタルデータを不揮発的に格納するメモリ部と、前記電源装置が起動されたときに前記メモリ部に格納されたデジタルデータを自動的に読み出して前記レジスタ部に出力するオートリード機能部と、を集積化して成る構成(第2の構成)にするとよい。
【0010】
また、上記第1もしくは第2の構成から成る電源装置は、前記電源装置外部から入力されるデジタルデータを前記レジスタ部に出力するインタフェイス部を集積化して成る構成(第3の構成)にするとよい。
【0011】
また、上記第1〜第3いずれかの構成から成る電源装置において、前記電源部は、前記レジスタ部から入力されるデジタルデータをアナログ変換することで基準電圧を生成するデジタル/アナログ変換回路を有して成り、前記出力電圧に応じた帰還電圧と前記基準電圧とが一致するように出力帰還制御を行う構成(第4の構成)にするとよい。
【0012】
また、上記第1〜第3いずれかの構成から成る電源装置において、前記電源部は、前記レジスタ部から入力されるデジタルデータに応じて抵抗値が設定されるデジタルポテンショメータを用いて前記出力電圧の分圧電圧を生成する抵抗分割回路を有して成り、前記分圧電圧と所定の基準電圧とが一致するように出力帰還制御を行う構成(第5の構成)にするとよい。
【0013】
また、上記第1〜第5いずれかの構成から成る電源装置は、前記電源装置の異常を検出して保護信号を生成する保護回路部を集積化して成り、前記レジスタ部は、前記保護回路部の保護値に関する制御情報をデジタルデータとして格納し、前記保護回路部は、前記レジスタ部から入力されるデジタルデータに基づいて、前記電源装置の異常検出時に用いる保護値を設定する構成(第6の構成)にするとよい。
【0014】
また、上記第1〜第6いずれかの構成から成る電源装置は、複数設けられた前記電源部の立上げ順序や立下げ順序に関するシーケンス制御を行うシーケンス制御部を集積化して成り、前記レジスタ部は、前記シーケンス制御部のシーケンス制御に関する制御情報をデジタルデータとして格納し、前記シーケンス制御部は、前記レジスタから入力されるデジタルデータに基づいて、複数設けられた前記電源部の立上げ順序や立下げを設定する構成(第7の構成)にするとよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る電源装置であれば、外付け部品を要することなく、出力電圧を任意に調整することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明に係るシステム電源ICの一実施形態を示すブロック図である。図1に示したように、本実施形態のシステム電源IC10は、複数の電源部(第1電源部1−1〜第n電源部1−n)と、保護回路部2と、シーケンス制御部3と、レジスタ部4と、パワーオンリセット部5と、シリアルインタフェイス部6(以下、シリアルI/F部6と呼ぶ)と、メモリ部7と、を有して成り、負荷である液晶パネル20に対して、n系統の出力電圧V1〜Vnを供給する半導体装置である。
【0017】
第1電源部1−1〜第n電源部1−nは、それぞれ、入力電圧Vinから所望の出力電圧V1〜Vnを生成して液晶パネル20に供給する手段であり、降圧型のLDOレギュレータやシリーズレギュレータ、或いは、降圧型または昇圧型のスイッチングレギュレータなどを用いることができる。なお、出力電圧V1〜Vnは、それぞれ、液晶パネル20のロジック電源、ソースドライバ電源、及び、ゲートドライバ電源などの用途に供される。
【0018】
保護回路部2は、システム電源IC10の異常を検出して、所定の保護信号を生成する手段であり、過電流保護回路(OCP[Over Current Protection]回路)、過電圧保護回路(OVP[Over Voltage Protection]回路)、低電圧ロックアウト回路(UVLO[Under Voltage Lock-Out]回路)、サーマルシャットダウン回路(TSD[Thermal ShutDown]回路)などを挙げることができる。なお、上記に挙げた各種保護回路のうち、OCP回路やOVP回路については、第1電源部1−1〜第n電源部1−nのそれぞれに設けることが望ましい。
【0019】
シーケンス制御部3は、第1電源部1−1〜第n電源部1−nの立上げ順序や立下げ順序に関するシーケンス制御を行うほか、保護回路部2から入力される保護信号に基づいて第1電源部1−1〜第n電源部1−nの異常保護制御(シャットダウン制御など)を行う手段である。上記のシーケンス制御の一例としては、例えば、液晶パネル20のロジック電源を立ち上げてから、ソースドライバ電源を立ち上げ、その後、ゲートドライバ電源を立ち上げる、といった立上げ順序を設定することが考えられる。
【0020】
レジスタ4は、シリアルI/F部6から入力されるデジタルデータを揮発的に格納し、これを第1電源部1−1〜第n電源部1−n、保護回路部2、及び、シーケンス制御部3に対して、それぞれ出力する揮発性の一時記憶手段である。
【0021】
パワーオンリセット部5は、システム電源IC10が起動されたときに、パワーオンリセット信号を生成し、システム電源IC10の各部(図1の例ではシリアルI/F部6)を初期状態にリセットする手段である。
【0022】
シリアルI/F部6は、メモリ部7から読み出されるデジタルデータや、IC外部から入力されるデジタルデータをレジスタ部4に出力する手段である。なお、シリアルI/F部6は、IC外部との信号伝送経路(バス)として、3線シリアルバスやICバスなどを有して成る。また、シリアルI/F部6は、メモリ部7に対するデジタルデータのリード/ライト機能も備えており、特に、パワーオンリセット信号を受けて初期状態にリセットされたときに、システム電源IC10が起動されたことを認識して、メモリ部7に格納されたデジタルデータを自動的に読み出す機能(オートリード機能)を備えている。
【0023】
メモリ部7は、第1電源部1−1〜第n電源部の出力設定、保護回路部2の保護値、及び、シーケンス制御部3のシーケンス制御に関する制御情報をデジタルデータとして不揮発的に格納する手段であり、フラッシュメモリやEEPROM[Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory]などを有して成る。なお、メモリ部7に格納されるデジタルデータは、システム電源IC10の出荷前にメーカ側で予め書き込んでおいてもよいし、シリアルI/F部6を介してユーザ側で任意に書き込んでも構わない。
【0024】
次に、上記構成から成るシステム電源IC10の起動動作について、詳細に説明する。システム電源IC10に対して電源が投入されると、パワーオンリセット部5は、システム電源IC10の起動を検出して、パワーオンリセット信号を生成し、システム電源IC10の各部を初期状態にリセットする。このとき、シリアルI/F部6は、メモリ部7に格納されているデジタルデータを自動的に読み出して、レジスタ部4に出力する。レジスタ部4は、シリアルI/F部6から入力されるデジタルデータを揮発的に格納し、これを第1電源部1−1〜第n電源部1−n、保護回路部2、及び、シーケンス制御部3に対して、それぞれ出力する。
【0025】
第1電源部1−1〜第n電源部1−nは、それぞれ、レジスタ部4から入力されるデジタルデータに基づいて、出力電圧V1〜Vnの電圧値を設定する。このような構成とすることにより、従来外付けされていた抵抗素子をシステム電源IC10の内部に取り込むことができるので、(1)出力電圧V1〜Vnの微調整が容易となる、(2)システム電源IC10に外付けされる部品点数が少なくなる、(3)システム電源IC10に内蔵される抵抗素子は、従来外付けされていた抵抗素子に比べて相対精度が高い、といった効果を享受することが可能となる。
【0026】
保護回路部2は、レジスタ部4から入力されるデジタルデータに基づいて、システム電源IC10の異常検出時に用いる保護値(OCP回路の過電流検出閾値、OVP回路の過電圧検出閾値、UVLO回路の低電圧検出閾値、及び、TSD回路の上限温度閾値など)を設定する。このような構成とすることにより、第1電源部1−1〜第n電源部1−nの出力設定だけでなく、保護回路部2の保護値についても、外付け部品を要することなく、高精度に微調整を行うことが可能となる。
【0027】
シーケンス制御部3は、レジスタ部4から入力されるデジタルデータに基づいて、第1電源部1−1〜第n電源部1−nの立上げ順序や立下げ順序を設定する。このような構成とすることにより、第1電源部1−1〜第n電源部1−nの出力設定だけでなく、その立上げ順序や立下げ順序についても、外付け部品を要することなく、任意に調整することが可能となる。
【0028】
このように、本実施形態のシステム電源IC10であれば、メモリ部7に格納されるデジタルデータを任意に書き換えるだけで、システム電源IC10の設定変更を容易に実現することができるので、外付け部品の付け替え作業を行う必要がなくなり、延いては、システム電源IC10が搭載される基板の共通化を実現することが可能となる。
【0029】
なお、メモリ部7に格納されるデジタルデータの書き換えについては、データ書込ソフトウェアを適宜変更するだけで足りるため、極めて容易に実現することができる。
【0030】
また、本実施形態のシステム電源IC10であれば、基板への実装後に、出力電圧V1〜Vnの設定値を任意に変更することができるので、モジュールとしての減電圧テストや過電圧テストを容易に実施することが可能となる。
【0031】
また、本実施形態のシステム電源IC10は、シリアルI/F部6の機能として、システム電源IC10が起動されたときに、メモリ部7に格納されたデジタルデータを自動的に読み出してレジスタ部4に出力するオートリード機能を備えているので、IC外部からの制御を要することなく、システム電源IC10単独で、上記各種の設定動作を自己完結することが可能となる。
【0032】
また、本実施形態のシステム電源IC10は、IC外部から入力されるデジタルデータをレジスタ部4に出力するシリアルI/F部6を有しているので、システム電源IC10の起動時だけでなく、その動作中においても、システム電源IC10の設定変更を任意に行うことが可能である。その際には、IC外部から入力されるデジタルデータを直接的にレジスタ部4へ書き込んでも構わないし、或いは、IC外部から入力されるデジタルデータを一旦メモリ部7に書き込んだ後、メモリ部7に格納されたデジタルデータを読み出してレジスタ部4へ書き込んでも構わない。
【0033】
なお、図1では、メモリ部7をシステム電源IC10の内部に組み込んだ構成を例示したが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、メモリ部7をIC外部に設けても構わない。また、システム電源IC10における各種の設定動作をIC単独で自己完結させる必要がない場合には、メモリ部7を除いて、IC外部からシリアルI/F部6を介して逐一デジタルデータを受け取る構成としてもよい。逆に、システム電源IC10における各種の設定動作をIC外部から制御する必要がない場合には、シリアルI/F部6を除いて、メモリ部7のみからデジタルデータを読み出す構成としてもよい。
【0034】
図2は、第1電源部1−1〜第n電源部1−nの少なくともいずれか一として用いられる電源回路の一構成例を示す回路図である。図2に示すように、本構成例の電源回路は、Pチャネル型MOS[Metal Oxide Semiconductor]電界効果トランジスタA1と、抵抗A2及びA3と、キャパシタA4と、オペアンプA5と、デジタル/アナログ変換回路A6と、を有して成る。
【0035】
トランジスタA1のソースは、入力電圧Vinの印加端に接続されている。トランジスタA1のドレインは、出力電圧Voutの引出端に接続される一方、抵抗A2及び抵抗A3を介して接地端にも接続されている。なお、出力電圧Voutの引出端と接地端との間には、出力電圧Voutの平滑手段として、キャパシタA4が接続されている。なお、キャパシタA4は、システム電源IC10に外付けされている。オペアンプA5の非反転入力端(+)は、帰還電圧Vfbの印加端(抵抗A2と抵抗A3との接続ノード)に接続されている。オペアンプA5の反転入力端(−)は、基準電圧Vrefの印加端(デジタル/アナログ変換回路A6の出力端)に接続されている。オペアンプA5の出力端は、トランジスタA1のゲートに接続されている。
【0036】
なお、デジタル/アナログ変換回路A6は、レジスタ部4から読み出されたデジタルデータDDをアナログ変換することで基準電圧Vrefを生成する手段である。
【0037】
上記したように、本構成例の電源回路は、レジスタ部4から入力されるデジタルデータDDをアナログ変換することで基準電圧Vrefを生成するデジタル/アナログ変換回路6を有して成り、出力電圧Voutに応じた帰還電圧Vfbと基準電圧Vrefとが一致するように、トランジスタA1の導通度が制御されるLDOレギュレータとされている。
【0038】
このような構成とすることにより、レジスタ部4から入力されるデジタルデータDDに基づいて、基準電圧Vrefの電圧値をフレキシブルに調整することができ、延いては、出力電圧Voutの目標値を任意に設定することが可能となる。
【0039】
図3は、第1電源部1−1〜第n電源部1−nの少なくともいずれか一として用いられる電源回路の別の一構成例を示す回路図である。図3に示すように、本構成例の電源回路は、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタB1と、デジタルポテンショメータB2及びB3と、キャパシタB4と、オペアンプB5と、直流電圧源B6と、を有して成る。
【0040】
トランジスタB1のソースは、入力電圧Vinの印加端に接続されている。トランジスタB1のドレインは、出力電圧Voutの引出端に接続される一方、デジタルポテンショメータB2及びB3を介して接地端にも接続されている。なお、出力電圧Voutの引出端と接地端との間には、出力電圧Voutの平滑手段として、キャパシタB4が接続されている。なお、キャパシタB4は、システム電源IC10に外付けされている。オペアンプB5の非反転入力端(+)は、帰還電圧Vfbの印加端(デジタルポテンショメータB2、B3の接続ノード)に接続されている。オペアンプB5の反転入力端(−)は、基準電圧Vrefの印加端(直流電圧源B6の正極端)に接続されている。オペアンプB5の出力端は、トランジスタB1のゲートに接続されている。
【0041】
なお、デジタルポテンショメータB2、B3は、レジスタ部4から読み出されたデジタルデータDDに応じた抵抗値を示す可変抵抗器である。
【0042】
上記したように、本構成例の電源回路は、レジスタ部4から入力されるデジタルデータDDに応じて抵抗値が設定されるデジタルポテンショメータB2、B3を用いて出力電圧Voutの分圧電圧(帰還電圧Vfb)を生成する抵抗分割回路を有して成り、その帰還電圧Vfbと所定の基準電圧Vrefとが一致するように、トランジスタA1の導通度が制御されるLDOレギュレータとされている。
【0043】
このような構成とすることにより、レジスタ部4から入力されるデジタルデータDDに基づいて、抵抗分割回路の分圧比をフレキシブルに調整することができ、延いては、出力電圧Voutの目標値を任意に設定することが可能となる。
【0044】
なお、上記の実施形態では、液晶パネルに対して複数の電源電圧を供給するシステム電源ICに本発明を適用した構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、その他の電源装置にも広く適用することが可能である。
【0045】
また、先出の図2及び図3では、第1電源部1−1〜第n電源部1−nとして用いられる電源回路の一構成例として、いずれもLDOレギュレータを例示して説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、降圧型のシリーズレギュレータや、降圧型または昇圧型のスイッチングレギュレータなど、その他の形式の電源部を用いることも当然に可能である。
【0046】
また、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、入力電圧から所望の出力電圧を生成する電源回路を集積化して成る電源装置全般に利用可能な技術であり、例えば、液晶パネルに対して複数の電源電圧を供給するシステム電源ICに好適な技術である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】は、本発明に係るシステム電源ICの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】は、第1電源部〜第n電源部の少なくともいずれか一として用いられる電源回路の一構成例を示す回路図である。
【図3】は、第1電源部〜第n電源部の少なくともいずれか一として用いられる電源回路の別の一構成例を示す回路図である。
【図4】は、電源ICの一従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
【0049】
10 システム電源IC
20 液晶パネル
1−1〜1−n 第1電源部〜第n電源部
2 保護回路部
3 シーケンス制御部
4 レジスタ部
5 パワーオンリセット部
6 シリアルインタフェイス部(シリアルI/F部)
7 メモリ部
A1 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ
A2、A3 抵抗
A4 キャパシタ
A5 オペアンプ
A6 デジタル/アナログ変換回路(DAC)
B1 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ
B2、B3 デジタルポテンショメータ
B4 キャパシタ
B5 オペアンプ
B6 直流電圧源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電圧から所望の出力電圧を生成する電源部と、デジタルデータを揮発的に格納するレジスタ部と、を集積化して成り、
前記レジスタ部は、前記電源部の出力設定に関する制御情報をデジタルデータとして格納し、
前記電源部は、前記レジスタ部から入力されるデジタルデータに基づいて、前記出力電圧の電圧値を設定することを特徴とする電源装置。
【請求項2】
デジタルデータを不揮発的に格納するメモリ部と、
前記電源装置が起動されたときに前記メモリ部に格納されたデジタルデータを自動的に読み出して前記レジスタ部に出力するオートリード機能部と、
を集積化して成ることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記電源装置外部から入力されるデジタルデータを前記レジスタ部に出力するインタフェイス部を集積化して成ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電源装置。
【請求項4】
前記電源部は、前記レジスタ部から入力されるデジタルデータをアナログ変換することで基準電圧を生成するデジタル/アナログ変換回路を有して成り、前記出力電圧に応じた帰還電圧と前記基準電圧とが一致するように出力帰還制御を行うことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電源装置。
【請求項5】
前記電源部は、前記レジスタ部から入力されるデジタルデータに応じて抵抗値が設定されるデジタルポテンショメータを用いて前記出力電圧の分圧電圧を生成する抵抗分割回路を有して成り、前記分圧電圧と所定の基準電圧とが一致するように出力帰還制御を行うことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電源装置。
【請求項6】
前記電源装置の異常を検出して保護信号を生成する保護回路部を集積化して成り、
前記レジスタ部は、前記保護回路部の保護値に関する制御情報をデジタルデータとして格納し、
前記保護回路部は、前記レジスタ部から入力されるデジタルデータに基づいて、前記電源装置の異常検出時に用いる保護値を設定することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の電源装置。
【請求項7】
複数設けられた前記電源部の立上げ順序や立下げ順序に関するシーケンス制御を行うシーケンス制御部を集積化して成り、
前記レジスタ部は、前記シーケンス制御部のシーケンス制御に関する制御情報をデジタルデータとして格納し、
前記シーケンス制御部は、前記レジスタから入力されるデジタルデータに基づいて、複数設けられた前記電源部の立上げ順序や立下げを設定することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−45944(P2010−45944A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−209745(P2008−209745)
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】