説明

電界放出型光源の製造方法及び電界放出型光源

【課題】電界放出型光源の製造において、電子放出素子の損傷を抑制しつつ、エージングを行うための時間を短縮する。
【解決手段】真空封止容器を複数の部材によって組み立てる前に、真空チャンバー内で、カソード電極とアノード電極間に電圧を印加することによりエージング処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電界放出型光源(Field Emission Light:以下、FELともいう)の製造方法、及び、電界放出型光源に関する。
【背景技術】
【0002】
FELは、真空蛍光ディスプレイ(Vacuum Fluorescent Display)やブラウン管(Cathode Ray Tube)と同じく、電子線照射によって励起された蛍光体の発光、すなわちカソードルミネセンスを利用するものであるが、電子放出源としてフィラメントではなく、量子的な効果で電子放出を行う電界電子放出素子を使用することに特徴がある。
【0003】
電界電子放出素子を使用すると、ブラウン管のようにフィラメントの加熱を必要とせずに大きな電流を取り出せるため、低消費電力で高輝度な発光を得ることができ、耐久性も高いことが知られている。
【0004】
FELの例として、真空封止容器内に電界放出用陰極(カソード電極)が配置され、電界放出用陰極から放出された電子の衝突によって発光する蛍光物質層が真空容器の内面に形成された構成等が知られている。
【0005】
また、FELにおいては、真空封止容器内の圧力が低いほど、電子線放出時のイオン電流が減少し、電界電子放出素子へのイオンボンバードメントが少なくなり、電界電子放出素子の寿命が長くなることが知られている。また、真空封止容器内の圧力が低いほど、蛍光体の寿命が長くなることも知られている(非特許文献1参照)。
【0006】
そこで、従来、真空封止容器内の圧力を低下させるため、封止工程の前に、容器内を排気しながら容器全体を加熱するベーキングと呼ばれる工程や、電圧を印加することで電子放出及び蛍光体発光を発生させ、電子放出素子や蛍光体層からの脱ガスを促すエージングと呼ばれる工程が行われる。
【0007】
エージング工程においては、数KeVの運動エネルギーをもつ電子線が照射される。これに対し、ベーキング工程における加熱温度は、通常、800K以下(すなわち、運動エネルギーは0.09eV以下)である。従って、脱ガスを促すうえでは、ベーキング工程よりもエージング工程の方が効果が高い。
【0008】
電子放出素子として炭素系電子放出素子を使用した場合、エージング工程において、電子放出素子からは、水素、炭化水素分子のガスが放出される。また、蛍光体及び蛍光体を基板に固定する結着材からは、例えば、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素、及び、メタン等が放出される。
放出されるガスは、使用される電子放出素子、蛍光体、及び、結着材の種類によって異なっているが、ガス放出速度が最も大きいのは、結着材を含む蛍光体層からである。
特に、焼成によって液相から固相に変化する際、結着材の内部に溶媒分子が取り込まれるため、蛍光体層からのガス放出に起因する容器内圧力の上昇を抑えるためには、単に蛍光体及び結着材の表面に吸着しているガスを取り除くだけでは不充分であり、蛍光体及び結着材の内部に取り込まれているガスをも取り除く必要がある。
従って、FELの製造過程において、エージング処理を行う意義は大きい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】JOURNAL OF APPLIED PHYSICS VOLUME 83,NUMBER 9, 1 MAY 1998
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
エージング工程において各部材から放出されたガスは、その一部が電子線によってイオン化される。このイオンは、電子と同じように電界によって加速され電子放出素子に照射されることになる。そのイオン電流密度は、電子線密度I、カソード−アノード電極間距離L、容器内圧力Pにほぼ比例することが知られており、容器内圧力が高い状態で電子放出を続けると、イオンボンバードメントによって電子放出素子が損傷する危険がある。
【0011】
特に、エージング工程の初期段階においては、電子線照射密度に対するガス放出速度が大きいため、容器内圧力が高くなりやすく、電子放出素子を損傷させる危険が高い。
また、真空封止容器を組み立てた後に排気管を通して容器内の排気を行いながらエージングを行う際には、電子放出素子を損傷させる危険が高い。
【0012】
図1は、真空封止容器を組み立てた後にエージング処理を行う様子を示す模式図である。
図1では、ファンネル型FEL容器300とフェース硝子301とステム320とが接合されている。そして、この状態で、ステム320に備わる排気管310を通して、容器内の排気を行いながら、ステム320の備える電流導入端子を介して電流を導入することにより、エージング処理が行われる。すなわち、真空封止容器が組み立てられた状態で、エージング処理が行われる。
このようにしてエージング処理が行われる場合、容器内の容積に比べて排気管の径が小さいため、排気コンダクタンスが小さい。従って、容器内圧力が高くなりやすく、電子放出素子を損傷させる危険が高い。
一方で、そのような危険を回避するために、エージング工程において電子放出を僅かずつ上昇することとすると、所定の蛍光体発光領域を発光させるまで電子放出量を増大させるのに、長時間が必要となってしまう。
【0013】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、電子放出素子の損傷を抑制しつつ、エージングを行うための時間を短縮することが可能な電界放出型光源の製造方法、及び、該製造方法によって製造された電界放出型光源を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、下記構成を備える電界放出型光源の製造方法を提供する。
(1)電界放出型光源の製造方法であって、
上記電界放出型光源は、
複数の部材からなる真空封止容器と、
上記真空封止容器内に配設されたアノード電極と、
上記アノード電極上、又は、上記真空封止容器の内壁面と上記アノード電極との間に形成された蛍光体層と、
上記真空封止容器内に配設され、表面に電子放出膜が形成されたカソード電極と
を備え、
上記製造方法は、下記(A)〜(B)の工程を含む
ことを特徴とする電界放出型光源の製造方法。
(A)上記真空封止容器を組み立てる前に、上記カソード電極と上記アノード電極とを真空チャンバー内に配置し、上記カソード電極と上記アノード電極との間に電圧を印加することにより、エージングを行う工程、及び、
(B)上記工程(A)の後に、上記真空封止容器を組み立てる工程。
【0015】
上記(1)の電界放出型光源の製造方法によれば、真空封止容器は、複数の部材(例えば、ファンネル型FEL容器、フェース硝子等)からなる。そして、真空封止容器を当該複数の部材によって組み立てる前に、エージング処理を行う。
従って、フェース硝子やステム等を取り付ける前の排気コンダクタンスの高い状態で、連続的に排気状態にある真空チャンバー内においてエージング処理を行うことができる。
これにより、エージング工程の初期段階においても、電子放出量を抑えるようなことをせずとも、容器内圧力が高くなってしまうことを抑制することが可能となり、電子放出素子を損傷させる危険性を低下させることができる。
すなわち、電子放出素子の損傷を抑制しつつ、エージングを行うための時間を短縮することができる。
また、真空封止容器を組み立てた後にベーキングやエージングを行う場合であっても、それらに要する時間を短くすることができる。
さらに、電子放出素子や蛍光体層からの脱ガスを充分に行うことができるため、FELの寿命を長くすることができる。
【0016】
また、本発明は、下記構成を備えることが望ましい。
(2)上記(1)の電界放出型光源の製造方法であって、
上記工程(A)は、
上記真空チャンバー内の圧力をモニターし、上記真空チャンバー内の圧力に基づいて印加する電圧を調節しながら、エージングを行う工程である。
【0017】
従来の電界放出型光源の製造方法では、真空封止容器から真空排気装置までの排気コンダクタンスが小さいことから、真空排気装置に取り付けられる真空計の数値が容器内の圧力と大きく異なっていた。そのため、容器内の圧力が電子放出素子にとって許容される圧力以下であるか否かを判断することができなかった。
この点、上記(2)の電界放出型光源の製造方法によれば、真空チャンバー内の圧力をモニターしながら、ガス放出速度が大きく真空チャンバー内の圧力の高くなるエージング工程の初期段階では、電子放出量を少なくし、エージング工程が進むにつれてガス放出速度が小さくなってきたら、電子放出量を多くするといった制御を行うことができる。
従って、容器内の圧力を常に、電子放出素子にとって許容される圧力以下に抑えた状態でエージングを行うことが可能となる。そして、電子放出素子に対するイオンボンバードメントを一定レベル以下に抑え、かつ、電子放出素子の特性を大きく劣化させるスパーク放電の発生も抑制しながら、エージング時間を短縮することが可能となる。
【0018】
また、本発明は、下記構成を備えることが望ましい。
(3)上記(1)又は(2)の電界放出型光源の製造方法であって、
上記工程(A)は、
上記カソード電極と上記アノード電極との間にパルス電圧を印加することにより、エージングを行う工程である。
【0019】
上記(3)の電界放出型光源の製造方法によれば、エージング工程において、パルス電圧が印加される。電子放出素子の電子放出に多少ムラがあったとしても、電子放出をパルス化することで、蛍光体層への平均電子線照射量を抑えながら、蛍光体層が形成された領域全域に電子線を照射することが可能となる。また、デューティ比を変化させることにより、電子線照射領域を変化させること無く、蛍光体層への平均電子線照射量を調整することができる。
【0020】
また、本発明は、下記構成を備えることが望ましい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの電界放出型光源の製造方法であって、
上記工程(A)は、
上記蛍光体層が形成された領域のうち、上記電界放出型光源を使用する際に発光する領域を含む領域であって、上記電界放出型光源を使用する際に発光する領域よりも大きな領域に対して、電子線を照射することにより、エージングを行う工程である。
【0021】
上記(4)の電界放出型光源の製造方法によれば、電界放出型光源を使用する際に発光する領域だけでなく、それ以外の領域に対しても、電子線が照射される。
従って、蛍光体層が形成された領域のうち、以降の工程で電子線が照射される領域全てにおいて、電子線によるガス放出を行わせることにより、蛍光体層からの脱ガスを効率よく行うことができ、封止後にFELを駆動させた際や、真空封止容器を組み立てた後にエージングを行う際の容器内の圧力上昇を一層抑えることができる。
一方で、広範囲に亘る蛍光体層から脱ガスが行われるため、エージング工程の初期段階においてガス放出速度が一層大きくなるが、上記(1)の構成により、電子放出量を抑えるようなことをせずとも、容器内圧力が高くなってしまうことを抑制することが可能となる。
【0022】
また、本発明は、下記構成を備える電界放出型光源を提供する。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの製造方法によって製造された電界放出型光源。
【0023】
上記(5)の電界放出型光源によれば、電子放出素子や蛍光体層からの脱ガスが充分に行われた、寿命の長いFELを提供することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、電子放出素子の損傷を抑制しつつ、エージングを行うための時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、真空封止容器を組み立てた後にエージング処理を行う様子を示す模式図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に係る電界放出型光源を模式的に示す断面図である。
【図3】図3は、図2に示す実施形態に係る電界放出型光源の製造過程の一部を模式的に示す図である。
【図4】図4は、本発明の他の実施形態に係る電界放出型光源を模式的に示す断面図である。
【図5】図5は、図4に示す実施形態に係る電界放出型光源の製造過程の一部を模式的に示す図である。
【図6】図6は、真空封止容器を組み立てる前に直流電圧を印加することによりエージングを行った場合における真空チャンバー内の圧力と電子放出量との経時変化を示す図である。
【図7】図7は、真空封止容器を組み立てる前にパルス電圧を印加することによりエージングを行った場合における真空チャンバー内の圧力と電子放出量との経時変化を示す図である。
【図8】図8(a)は、直流電圧を印加した場合における蛍光体発光の様子を示す図である。図8(b)は、パルス電圧を印加した場合における蛍光体発光の様子を示す図である。
【図9】図9は、図7に示すエージングを行った後、直流電圧を印加した場合における真空チャンバー内の圧力と電子放出量との経時変化を示す図である。
【図10】図10(a)は、組み立て前エージング処理を行ったFELの発光状態を示す図である。図10(b)は、組み立て前エージング処理を行わなかったFELの発光状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る電界放出型光源(FEL)について説明する。
【0027】
図2は、本発明の一実施形態に係る電界放出型光源を模式的に示す断面図である。
図2に示すように、電界放出型光源1は、ファンネル型FEL容器10と、アノード電極11と、蛍光体層12と、カソード電極13と、給電部14と、ステム16と、キャップ部17と、フェース硝子18とを備える。
【0028】
ファンネル型FEL容器10と、ステム16と、フェース硝子18とによって、真空封止容器が構成される。すなわち、ファンネル型FEL容器10と、ステム16と、フェース硝子18とは、本発明における複数の部材に相当するものである。
【0029】
アノード電極11は、真空封止容器内であって、ファンネル型FEL容器10の内壁面上に形成されている。
アノード電極11は、金属膜、又は、金属酸化物膜からなる。
アノード電極を構成する金属膜の種類としては、アルミニウム膜、炭素膜等が挙げられる。
金属酸化物膜の種類としては、酸化スズ・インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム等が挙げられる。
【0030】
蛍光体層12は、アノード電極11上に形成されている。
蛍光体層12としては、例えば、P15蛍光体(ZnO:Zn)、P22蛍光体(青:ZnS:Ag,Cl、ZnS:Ag,Al、緑:ZnS:Cu,Al、ZnS:Cu,Au,Al、赤:YS:Eu3+)、P53蛍光体(YAl12:Tb3+)、P56蛍光体(Y:Eu3+)等を用いることができる。その他、電子線照射により発光する蛍光体であればその種類は特に限定されるものではない。
なお、蛍光体層12には、蛍光体をアノード電極11に固定する結着材が含まれる。
また、蛍光体層12の表面には、透明保護膜が形成されていてもよい。
透明保護膜は、蛍光体層12の電子線照射による劣化を抑制するもので、透明でかつ、蛍光体よりも電子線照射に対して耐性の強い酸化ケイ素、酸化チタンのいずれかの材料で構成されている。これらの材料を100〜200nm厚で蛍光体層12上に付着させることで、カソード電極13から放出された電子が、蛍光体層12に到達するとともに、蛍光体層12で発光した光を遮蔽なしに取り出すことが可能になる。また、蛍光体層12における蛍光体の劣化速度を大幅に低減することができる。
【0031】
カソード電極13は、複数の直線状のワイヤエミッタ13aからなる。
ワイヤエミッタ13aは、基板と、基板の表面に形成された電子放出膜とからなる。
上記基板としては、少なくとも半導体、金属、又は、半金属のいずれかを含む導電性材料、例えばSi、Mo、Ni、ステンレス合金からなる基板を用いることができる。
上記基板としては、導電性セラミック、あるいは、黒鉛を含有するセラミックからなる電極を用いることが、特に望ましい。上記基板としてこのような材料からなる電極を用いると、基板の上に炭素膜が成膜される場合、基板と炭素膜との熱膨張率が近いため、熱膨張による基板と炭素膜との間の剥離が防止されるからである。
上記電子放出膜は、電子を放出する部位であり、ワイヤエミッタ13aの表面にカーボンナノチューブ、花弁状のグラフェンシート層、ナノダイヤモンド粒子層などを形成させたものである。
上記電子放出膜としては、ナノダイヤモンド層(ND層)とカーボンナノウォール層(CNW層)の積層構造よりなるND/CNW層を形成したものであることが望ましい。
なお、電子放出膜は、蛍光体層12に対向する部位にのみ形成されている。
【0032】
カソード電極13は、給電部14によって支持されている。給電部14は、導電性を有する金属から構成されている。
図2において、電源15の一端は、給電部14に接続され、電源15の他端は、アノード電極11に接続されている。
【0033】
ファンネル型FEL容器10の下端部は、ステム16に固定されている。ステム16は、排気管及び電流導入端子を備える。
なお、本発明においては、真空封止容器内に直接電流導入端子が導入されてもよく、アルミナ絶縁碍子を介して電流導入端子が封着されてもよい。
【0034】
カソード電極13の先端部のうち、給電部14によって支持されていない側の先端部は、キャップ部17によって固定されている。キャップ部17は、ワイヤエミッタ13aの端部に生じる電界集中を抑制し、キャップ部17の近傍の電界強度を均一化する機能を有する。
【0035】
ファンネル型FEL容器10の上端部は、フェース硝子18に固定されている。フェース硝子18は、可視光に対して高い透過率を有するガラスから構成されている。
【0036】
以上の構成を有する電界放出型光源1において、カソード電極13とアノード電極11との間に電圧が印加されると、カソード電極13の表面に形成された電子放出膜から電子線が放出される。放出された電子線は、蛍光体層12に向かい、蛍光体層12に衝突して蛍光体が発光する。
蛍光体からの発光の大部分は、フェース硝子18を介して外部に取り出される。
蛍光体からの発光のうち、アノード電極11側に向かった光子は、アノード電極11がアルミニウム膜のような可視光反射率の高い膜からなる場合は、アノード電極11で反射して上側に向かう。従って、このような光子もフェース硝子18を介して外部に取り出される。
【0037】
以上、本発明の一実施形態に係る電界放出型光源(FEL)について説明した。
続いて、本発明の一実施形態に係る電界放出型光源(FEL)の製造方法について説明する。
【0038】
(1)カソード電極の作製
基板上に電子放出膜を形成することにより、電子放出素子を作製する。
電子放出膜の形成方法としては、特に限定されず、DCプラズマCVD法、熱CVD法、スパッタ法等の方法を適宜採用することができる。例えば、特許第4445539号公報に開示された方法を採用することにより、ナノダイヤモンド層(ND層)とカーボンナノウォール層(CNW層)の積層構造よりなるND/CNW層を形成することができる。
【0039】
(2)アノード電極及び蛍光体層の作製
ファンネル型FEL容器10の内壁面上に、金属膜、又は、金属酸化物膜を形成する。
これらの金属膜、金属酸化物膜は、蒸着法、スパッタ法等の方法を材料に応じて選択することによって好適に形成することができる。
その後、金属膜、又は、金属酸化物膜の上に蛍光体を塗布することにより、蛍光体層を形成する。
【0040】
(3)組み立て前エージング
図3は、図2に示す実施形態に係る電界放出型光源の製造過程の一部を模式的に示す図である。
図3に示すように、上記(1)の工程で作製した電子放出素子と、上記(2)の工程で金属膜(金属酸化物膜)及び蛍光体層が形成されたファンネル型FEL容器とを、真空チャンバー20内に導入する。ファンネル型FEL容器10は、フェース硝子18及びステム16と接合されていない。
この状態で、真空ポンプ21を介して真空排気を行う。
また、電子放出素子がカソード電極13となり、ファンネル型FEL容器10の内壁面に形成された金属膜又は金属酸化物膜がアノード電極11となるように、電流導入端子を介して導線を接続する。
そして、カソード電極13とアノード電極11との間に電圧を印加する。印加する電圧は、パルス電圧であることが望ましいが、直流電圧であってもよい。
真空チャンバー20には、真空ゲージ22が取り付けられており、真空ゲージ22により、真空チャンバー内の圧力をモニターすることができる。そして、真空チャンバー内の圧力に基づいて印加する電圧を調節することにより、ガス放出速度が大きいエージング工程の初期段階では、電子放出量を少なくし、エージング工程が進むにつれてガス放出速度が小さくなってきたら、電子放出量を多くするといった制御を行う。
具体的には、印加する電圧がパルス電圧である場合、真空チャンバー内の圧力が4×10−6Pa以下となったときに、平均電子放出量が照射領域100cm当たり0.1mA増大するようにピーク電圧を上昇させればよい。
繰り返し周波数は500Hz〜2kHzであることが望ましく、デューティ比は0.5〜5%であることが望ましい。
【0041】
(4)組み立て
上記(3)の工程においてエージング処理を行った後、電子放出素子とファンネル型FEL容器とを、真空チャンバー20から取り出す。そして、大気中において、ファンネル型FEL容器10の上端部とフェース硝子18とを低融点フリットガラス等により接着固定し、ファンネル型FEL容器10の下端部と、ステムとを、低融点フリットガラス等により接着固定することにより、真空封止容器を組み立てる。なお、当該ステムは、電流導入端子及び排気管を備えている(図1参照)。
本発明においては、真空封止容器の組み立ては、大気中で行ってもよいし、真空中で行ってもよい。真空中で真空封止容器を組み立てる場合には、排気管を備えないステムを採用することができる。
【0042】
(5)組み立て後エージング
上記(4)の工程において真空封止容器を組み立てた後、排気管を通して真空封止容器内の排気を行いながら、電圧を印加することにより、エージングを行う。
【0043】
その後、真空封止を行うことにより、FELを製造する。
本発明においては、上記(4)の工程において真空封止容器を組み立てた後、上記(5)におけるエージングの工程を経ることなく、FELを製造してもよいが、上記(5)におけるエージングの工程を経るのが望ましい。一度大気に曝した部材には大気中のガスが吸着するところ、上記(5)の工程を経ることにより、当該ガスを取り除くことができるからである。そのようにして吸着したガスは、電子放出素子や蛍光体層に最初から含まれるガスとは異なり、比較的簡単に放出させることができる。
なお、上記(5)の工程とともに、又は、上記(5)の工程に代えて、真空封止容器を加熱するベーキング工程を経ることとしてもよい。
【0044】
以上、本発明の一実施形態に係る電界放出型光源(FEL)及びその製造方法について説明した。
上述した実施形態では、FEL容器として、ファンネル型FEL容器を用いる場合について説明した。図2及び図3に示すように、ファンネル型FEL容器は漏斗形状を有しているが、本発明において、FEL容器の形状は、特に限定されない。
以下、本発明の他の実施形態に係る電界放出型光源(FEL)及びその製造方法について説明する。
【0045】
図4は、本発明の他の実施形態に係る電界放出型光源を模式的に示す断面図である。
図4に示すように、電界放出型光源100は、チューブ型FEL容器110と、アノード電極111と、蛍光体層112と、カソード電極113と、給電部114と、ステム116とを備える。
チューブ型FEL容器110と、ステム116とによって、真空封止容器が構成される。すなわち、チューブ型FEL容器110と、ステム116とは、本発明における複数の部材に相当するものである。
【0046】
図2に示す実施形態では、アノード電極11がファンネル型FEL容器10の内壁面上に形成されており、蛍光体層12がアノード電極11上に形成されている。
これに対し、図4に示す実施形態では、蛍光体層112がチューブ型FEL容器110の内壁面上に形成されており、アノード電極111が蛍光体層112上に形成されている。
すなわち、図2に示す電界放出型光源1が電子照射面発光利用型FELであるのに対し、図4に示す電界放出型光源100は透過光利用型FELである。
透過光利用型FELにおいては、電子放出膜から放出された電子は電極間に印加された電圧によって加速された後、アノード電極に入射する。高い運動エネルギーをもつ電子は薄膜によって形成されているアノード電極を貫通し、蛍光体層に入射される。透過光利用型FELは、この蛍光体層へ入射された電子によって蛍光体を励起発光させ、その光を蛍光体が塗布される真空封止容器を通して外部に放射させることで照明光を得る構造となっている。
本発明における電界放出型光源は、電子照射面発光利用型FELであってもよいし、透過光利用型FELであってもよい。
また、図4に示す例では、電界放出型光源100が透過光利用型FELであることとしているが、FEL容器としてチューブ型FEL容器を用いる場合であっても、電界放出型光源を電子照射面発光利用型FELとしてもよい。
【0047】
図5は、図4に示す実施形態に係る電界放出型光源の製造過程の一部を模式的に示す図である。
図4に示す実施形態においても、図2に示す実施形態と同様にして、電子放出素子を作製する。
図4に示すような透過光利用型FELを製造する場合、チューブ型FEL容器の内壁面上に蛍光体を塗布することにより、蛍光体層を形成し、蛍光体層の上に、金属膜又は金属酸化物膜を形成する。一方、電子照射面発光利用型FELを製造する場合には、チューブ型FEL容器の内壁面上に金属膜または金属酸化物膜を形成し、その上に蛍光体層を形成する。
その後、これらを真空チャンバー120内に導入する。そして、真空ポンプ121を介して真空排気を行う。
また、電子放出素子がカソード電極113となり、蛍光体層112上に形成された金属膜又は金属酸化物膜がアノード電極111となるように、電流導入端子を介して導線を接続する。
そして、カソード電極113とアノード電極111との間に電圧を印加する。印加する電圧は、パルス電圧であることが望ましいが、直流電圧であってもよい。
真空チャンバー120には、真空ゲージ122が取り付けられており、真空ゲージ122により、真空チャンバー内の圧力をモニターすることができる。そして、真空チャンバー内の圧力に基づいて印加する電圧を調節することにより、ガス放出速度が大きいエージング工程の初期段階では、電子放出量を少なくし、エージング工程が進むにつれてガス放出速度が小さくなってきたら、電子放出量を多くするといった制御を行う。
その後、チューブ型FEL容器110の端部と、電流導入端子及び排気管を備えるステムとを、低融点フリットガラス等により接着固定することにより、真空封止容器を組み立てる。
【0048】
以上、図4に示す実施形態に係る電界放出型光源(FEL)及びその製造方法について説明した。以上で説明した点以外については、図2に示す実施形態において説明した通りであるので、ここでの説明は省略する。
【0049】
(実施例)
上述した実施形態に係るエージング処理の効果を確認するために、ファンネル型FEL容器及び電子放出素子を用いて、以下の実験を行った。
【0050】
(1)カソード電極の作製
基板として、黒鉛を含有するセラミックからなる電極を採用し、直流プラズマCVD装置を用いて、基板上にナノダイヤモンド層(ND層)とカーボンナノウォール層(CNW層)の積層構造よりなるND/CNW層を成膜した。
これにより、ワイヤ型電子放出素子を作製した。
【0051】
(2)アノード電極及び蛍光体層の形成
まず、ファンネル型FEL容器内に、スパッタ法により厚さ1μm程度のアルミニウム層を形成した。
その後、アルミニウム層の上に、ZnS:Cu,Au,AlとZnS:Ag.ClとYS:Euの混合された白黒テレビ用白色蛍光体(日亜化学工業株式会社、NP1305)を塗布した。
塗布に際しては、まず、カリ水ガラス水溶液(東京応化工業株式会社、オーカシールB)を1重量%の酢酸アンモニウム水溶液で25倍希釈し、この水溶液100mlに対して3gの蛍光体を混合することでスラリー化した。
次に、このスラリーを、ファンネル型FEL容器内のアルミニウム薄膜上に隙間がなくなるまでスプレー法によって塗布した。
これを24時間自然乾燥させた後、480℃で、10分間加熱して焼成を行った。
【0052】
(3)真空チャンバー内への導入
上記(1)の工程で作製したワイヤ型電子放出素子と、上記(2)の工程でアルミニウム薄膜及び蛍光体層が形成されたファンネル型FEL容器とを、真空チャンバー内に導入し、1.5×10−5Paまで排気を行った。
そして、蛍光体層に照射される電子線密度が一様となるように、電子放出素子表面上の電界強度を調節するため、ワイヤ型電子放出素子には、給電部及びキャップ部を取り付けた。
また、ワイヤ型電子放出素子がカソード電極となり、ファンネル型FEL容器内のアルミニウム膜電極がアノード電極となるように、電流導入端子を介して導線を接続した。
【0053】
(実験)
以上のようにして真空チャンバー内に導入したファンネル型FEL容器及びワイヤ型電子放出素子を用いて、以下のような実験を行った。
【0054】
(実験1)
上記(3)の工程において真空チャンバー内に配置したカソード電極とアノード電極との間に、直流で電圧を印加し、印加する電圧を徐々に上昇させた。結果を図6に示す。
【0055】
図6は、真空封止容器を組み立てる前に直流電圧を印加することによりエージングを行った場合における真空チャンバー内の圧力と電子放出量との経時変化を示す図である。
駆動前の真空チャンバー内の圧力は1.5×10−5Paまで到達したが、図6に示すように、特に電子放出量を増大させた直後に圧力が大きく増大し、1.5mAまで電流を上昇させていく過程において、最大9×10−4Paの圧力に達した。
これは、焼成を行った蛍光体層であっても、水をはじめとするガス種が残されていたためであると考えられる。
このような圧力上昇によって、電極間で電離される気体分子が増大し、電離した気体分子により、電極間のイオン量が増大する。一方で、当該気体分子がカソード電極に入射することで二次電子を発生させ、発生した二次電子により、さらに電極間のイオン量が増大する。これらの2つの作用により生成される荷電粒子の量が、両電極又は周囲の空間へと失われる量よりも多いと、電極間に流れる荷電粒子の量はなだれ的に増加し、火花放電が発生するものと考えられる。
図6中、電子放出量が瞬間的に減少している部分は、このような火花放電の発生により電子放出膜が損傷を受けていることを示しているものと考えられる(火花放電による電流の増大は、図6で記録されたデータの時間分解能よりはるかに短い時間しか維持しないので、グラフには表れていない)。
ND/CNW膜は、火花放電の発生による電子放出の劣化に対しても、徐々にある程度まで回復する特徴をもつが、完全には回復しない。従って、図6においても、電子放出量は、火花放電が発生するたびに減少傾向を示している。
【0056】
(実験2)
上記(3)の工程において真空チャンバー内に配置したカソード電極とアノード電極との間に、パルス高圧電源によってパルス電圧を印加した。電流量及び真空チャンバー内の圧力を計測しながら、ピーク電圧Vを上昇させていくことで、平均電子放出量を0.1mAずつ増大させていった。なお、パルス電源は、繰り返し周波数500Hz、デューティ比0.5%で駆動させた。結果を図7に示す。
【0057】
図7は、真空封止容器を組み立てる前にパルス電圧を印加することによりエージングを行った場合における真空チャンバー内の圧力と電子放出量との経時変化を示す図である。
電圧を変化させた直後の時点におけるパルス電流のピーク電流Iを、図中に示している。なお、平均電子放出量にはスイッチオフ後も浮遊容量に蓄えられた電荷分が電子放出される分も含まれるため、Iは、平均電子放出量と比例関係にはない。
図7から分かるように、電圧が高くなるほど、パルス電圧を印加した場合の方が直流電圧を印加した場合に比べて、瞬間的に大きな電子放出を行うことができる。また、そのような電子放出を行っても、図6に示されるような火花放電の発生による瞬間的な電子放出量の減少は見られなかった。
【0058】
(実験3)
(i)上記(3)の工程において真空チャンバー内に配置したカソード電極とアノード電極との間に、直流で電圧を印加し、0.2mAで電子を放出させた。
(ii)上記(i)とは別途、上記(3)の工程において真空チャンバー内に配置したカソード電極とアノード電極との間に、パルス電圧を印加し、平均電流が0.2mAとなるように、電子を放出させた。パルス電源は、繰り返し周波数500Hz、デューティ比0.5%で駆動させた。
そして、(i)直流電圧を印加した場合と(ii)パルス電圧を印加した場合とのそれぞれについて、蛍光体発光の様子を観察した。
結果を図8(a)及び図8(b)に示す。
【0059】
図8(a)は、直流電圧を印加した場合における蛍光体発光の様子を示す図である。
図8(b)は、パルス電圧を印加した場合における蛍光体発光の様子を示す図である。
図8(a)では、エミッションしているサイトが少ないのに対し、図8(b)では、エミッションしているサイトが多い。
図8(a)のように面状の電子放出を行う電子放出素子は、電子放出面内で電子放出特性にばらつきがあるため、電子放出量が電子放出素子の面積に対して小さい場合、蛍光体に電子照射が行われない部分が生じてしまう。この点、パルス駆動では、瞬間的に大きな密度で電子放出を行うため、より均一に蛍光体を発光させることができる。
従って、できるだけ広い領域の蛍光体層からガス放出を行わせることを目的としたエージングには、パルス駆動が適していると言える。
【0060】
(実験4)
実験2において6時間のエージング処理(図7参照)を行ったファンネル型FEL容器を真空チャンバーより取り出した。
24時間後、該ファンネル型FEL容器を再び真空チャンバー内に配置し、真空排気を行い、カソード電極とアノード電極との間に、直流で電圧を印加した。
結果を図9に示す。
【0061】
図9は、図7に示すエージングを行った後、直流電圧を印加した場合における真空チャンバー内の圧力と電子放出量との経時変化を示す図である。
真空チャンバー内の圧力は、電子放出開始直後の6×10−5Paが最も高い値であり、それ以降の約30分で0.2mAずつ1.5mAまで電流を増加させる過程において、真空チャンバー内の圧力が5×10−6Paを上回ることは無かった。
これは、実験1における図6に示される圧力の10分の1程度の圧力であり、パルス電圧を印加することにより行った6時間のエージングにより、一度大気に曝した後でも、蛍光体層からのガス放出速度が大きく減少することを確認することができた。
【0062】
(実験5)
(i)実験2においてエージング処理(組み立て前エージング処理、図7参照)を行ったファンネル型FEL容器を用いて真空封止容器を組み立てた。そして、排気管を通して真空封止容器内の排気を行いながら、ベーキング処理を行った後、直流電圧を印加することによるエージング処理(組み立て後エージング処理)を行った。その後、真空封止を行うことにより、FELを製造した。
(ii)上記(1)の工程で作製したワイヤ型電子放出素子、及び、上記(2)の工程でアルミニウム薄膜及び蛍光体層が形成されたファンネル型FEL容器に対して、組み立て前エージング処理を行わずに、該ファンネル型FEL容器を用いて真空封止容器を組み立てた。そして、排気管を通して真空封止容器内の排気を行いながら、直流電圧を印加することにより、エージング処理(組み立て後エージング処理)を行った。その後、真空封止を行うことにより、FELを製造した。
(i)組み立て前エージング処理を行った場合と(ii)組み立て前エージング処理を行わなかった場合とのそれぞれについて、FELの発光状態を観察した。
結果を図10(a)及び図10(b)に示す。
【0063】
図10(a)は、組み立て前エージング処理を行ったFELの発光状態を示す図である。
図10(b)は、組み立て前エージング処理を行わなかったFELの発光状態を示す図である。
図10(b)に示すFELよりも、図10(a)に示すFELの方が、発光状態が良好である。
【0064】
この理由は、以下のように考えられる。
すなわち、組み立て前エージング処理を行わなかったFELでは、組み立て後エージング処理による蛍光体層からのガス放出速度が大きい一方で、排気管による真空排気では排気コンダクタンスが小さいため、容器内の圧力が電子放出素子にとって許容される圧力を超えて高くなってしまい、火花放電の発生が頻繁に発生することで、電子放出素子が損傷し、蛍光体層の一部しか発光させることができなくなったものと考えられる。
これに対して、組み立て前エージング処理を行ったFELでは、組み立て後エージング処理の際に蛍光体層から放出されるガスが少ないため、組み立て後エージング処理において電子放出素子を損傷させることが無かったものと考えられる。
【符号の説明】
【0065】
1、100 電界放出型光源
10 ファンネル型FEL容器
11、111 アノード電極
12、112 蛍光体層
13、113 カソード電極
16、116 ステム
18 フェース硝子
20、120 真空チャンバー
21、121 真空ポンプ
22、122 真空ゲージ
110 チューブ型FEL容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電界放出型光源の製造方法であって、
前記電界放出型光源は、
複数の部材からなる真空封止容器と、
前記真空封止容器内に配設されたアノード電極と、
前記アノード電極上、又は、前記真空封止容器の内壁面と前記アノード電極との間に形成された蛍光体層と、
前記真空封止容器内に配設され、表面に電子放出膜が形成されたカソード電極と
を備え、
前記製造方法は、下記(A)〜(B)の工程を含む
ことを特徴とする電界放出型光源の製造方法。
(A)前記真空封止容器を組み立てる前に、前記カソード電極と前記アノード電極とを真空チャンバー内に配置し、前記カソード電極と前記アノード電極との間に電圧を印加することにより、エージングを行う工程、及び、
(B)前記工程(A)の後に、前記真空封止容器を組み立てる工程。
【請求項2】
前記工程(A)は、
前記真空チャンバー内の圧力をモニターし、前記真空チャンバー内の圧力に基づいて印加する電圧を調節しながら、エージングを行う工程である
ことを特徴とする請求項1に記載の電界放出型光源の製造方法。
【請求項3】
前記工程(A)は、
前記カソード電極と前記アノード電極との間にパルス電圧を印加することにより、エージングを行う工程である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電界放出型光源の製造方法。
【請求項4】
前記工程(A)は、
前記蛍光体層が形成された領域のうち、前記電界放出型光源を使用する際に発光する領域を含む領域であって、前記電界放出型光源を使用する際に発光する領域よりも大きな領域に対して、電子線を照射することにより、エージングを行う工程である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電界放出型光源の製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法によって製造された
ことを特徴とする電界放出型光源。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図8】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−133993(P2012−133993A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−284813(P2010−284813)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【出願人】(509033169)高知FEL株式会社 (13)
【出願人】(000002200)セントラル硝子株式会社 (1,198)
【Fターム(参考)】