電着技術を用いてダイヤモンドが固定されたGMRラッピングプレートを製造するための方法及び装置
【課題】ラッピングプレートを製造するためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】ダイヤモンド粒子が金属マトリックスと予備混合される。ダイヤモンド粒子がラッピングプレートの表面上に電着される。ラッピングプレートは、軟質金属のコーティングを備えた硬質金属の基材を有することができる。金属マトリックスとラッピングプレートは同じ金属であることができる。金属マトリックスは、スズ、銅、ニッケル又は銀であることができる。金属マトリックスは、スズ、銅、ニッケル又は銀の合金であってもよい。ダイヤモンド粒子は、0.1〜0.25μmのサイズであることができる。ダイヤモンド粒子と金属マトリックスからなる複数の均一な層をラッピングプレート上に積層することができる。
【解決手段】ダイヤモンド粒子が金属マトリックスと予備混合される。ダイヤモンド粒子がラッピングプレートの表面上に電着される。ラッピングプレートは、軟質金属のコーティングを備えた硬質金属の基材を有することができる。金属マトリックスとラッピングプレートは同じ金属であることができる。金属マトリックスは、スズ、銅、ニッケル又は銀であることができる。金属マトリックスは、スズ、銅、ニッケル又は銀の合金であってもよい。ダイヤモンド粒子は、0.1〜0.25μmのサイズであることができる。ダイヤモンド粒子と金属マトリックスからなる複数の均一な層をラッピングプレート上に積層することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスクドライブなどのためのスライダデバイスを加工するための方法及び装置に関する。より詳しくは、本発明は、特に巨大磁気抵抗(GMR)タイプのヘッドについて、スライダのエアベアリング面をラッピングすることに関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブは、磁気読み取り及び書き込み素子によってアクセスされる一連の回転可能なディスクを有する一般的な情報記憶デバイスである。一般にトランスデューサとして知られるこれらのデータ転送素子は、典型的にはスライダ本体によって運ばれ、そこに埋め込まれており、このスライダ本体は、読み取り又は書き込み操作を実行できるようにディスク上に形成された個別のデータトラック上の近接した相対位置に保持されている。ディスク表面に関してトランスデューサを適切に位置させるために、スライダ本体上に形成されるエアベアリング面(ABS)は、ディスクデータトラックよりも上にスライダ及びトランスデューサを「浮上」させるのに十分な揚力を提供する流体気流を受ける。磁気ディスクの高速回転は、ディスクの接線速度に実質的に平行な方向においてディスク表面に沿って気流の流れを発生させる。気流はスライダ本体のABSと共に作用して、それによりスライダを回転ディスク上に浮上させることができる。実質的には、浮遊しているスライダは、この自己作動エアベアリングを介してディスク表面と物理的に離れている。スライダのABSは、回転ディスクに対面するスライダ表面に一般に構成され、種々の条件下においてそのディスク上でスライダを浮上させる能力に対して大きな影響を与える。
【0003】
図1に示されるように、一般的なカタマランスライダ100で知られるABSのデザインは、ディスクに対面するスライダ表面の外縁に沿って延びる一対の平行なレール102及び104で形成することができる。3つ以上の追加のレールを含む、種々の表面積及び幾何学的形状を有する他のABS構成もまた開発されている。2つのレール102及び104は、前縁106から後縁108までのスライダ本体長さの少なくとも一部に沿って典型的に延びている。前縁106は、回転ディスクが後縁108に向かってスライダ100の長さを走行する前に通過するスライダの縁として規定される。示されるように、前縁106は、テーパの機械加工プロセスに典型的に関連した大きな望ましくない公差にもかかわらずテーパになっている場合がある。トランスデューサ又は磁気素子110は、図1に示されるようにスライダの後縁108に沿ったある場所に典型的に取り付けられる。レール102及び104は、スライダが浮上するエアベアリング面を形成し、回転ディスクにより作り出される気流との接触によって必要なリフトを提供する。ディスクが回転すると、発生した風又は気流が、カタマランスライダのレール102と104の下に沿って及びその間に流れる。気流がレール102と104の下を通過すると、レールとディスクの間の空気圧が増加し、それによって正の加圧及びリフトが提供される。カタマランスライダは、回転ディスクより上の適切な高さでスライダを浮上させるのに十分な量のリフト又は正の負荷力を一般的に作り出す。レール102及び104がない場合には、スライダ本体100の大きな表面積のために、過度に大きなエアベアリング面の面積が形成されるであろう。一般的に、エアベアリング面の面積が増加すると、作り出されるリフト量もまた増加する。
【0004】
図2に示されるように、ヘッドジンバルアセンブリ202が、スライダに複数の自由度、例えば、垂直間隔、又はスライダの浮上高さを説明するピッチ角及び横転角を提供する場合が多い。図2に示されるように、サスペンション204が(縁208を有し)矢印210によって示される方向に移動する移動ディスク206の上にHGA202を保持している。図2に示されるディスクドライブの操作においては、アクチュエータ212が、弧214にわたってディスク206の種々の直径(例えば、内径(ID)、中央径(MD)及び外径(OD))上にHGAを移動させる。
【0005】
ラッピングプロセスでは、スライダ製作の際にスライダ上にABSを予め規定する。ディスクドライブ容量の増加とともに、ABSの現在の要件、例えば、表面仕上げや、油性汚れ、引っかき傷及び窪みの低減は一層厳しくなっている。この面はドライブ操作の際に磁気媒体の上を浮上するので、それはラッピングに典型的に関連する上記すべての問題と無縁でなければならない。
【0006】
ABS面は、スライダのポールチップ後退(PTR)にも影響を与える。このパラメータは、ディスクにおける磁気スペーシングの一部を規定し、ラッピングプロセスの際にPTRを最小かつ一定の値に維持する必要がある。スライダのPTRは、ラッピングプロセスのパラメータ、例えば、スラリーのタイプ、サイズ、形状、ラッピングプレート、圧力などの特性の直接的な結果である。PTR及び表面仕上げに対するラッピングプロセスの各パラメータの影響を実験的に定量化することは困難である。
【0007】
従来、ラッピングは、典型的にスズ−ビスマス又はスズ−アンチモン合金である軟質ラップ上でダイヤモンドスラリーを用いて行なわれてきた。図3は、軟質ラップを機能させるためのシステム300の1つの実施態様を示している。重り330によって圧力が加わるように、チャージングリング310を用いてラッピングプレート320に負荷をかけることができる。ラッピングプレートは、種々の技術を用いてテクスチャー加工することができる。負荷をかけている間、ダイヤモンドスラリー340がスラリーフィード350からラッピングプレート320に加えられる。ダイヤモンドスラリーのサイズ、形状及び分布は、ユーザに特有のものであることができる。このプレートは、得られるヘッドの表面を欠陥なく仕上げねばならないだけでなく、寿命も長くなくてはならない。
【0008】
典型的なラッピングプロセスが図4のフローチャートに示される。遊離ダイヤモンドスラリーがラッピングプロセスに導入され、浮遊スラリーが除去速度を大きくするための主要なメカニズムである(ブロック410)。速度が下げられる(ブロック420)。浮遊ダイヤモンドスラリーがラッピングオイルで置換される(ブロック430)。そのとき、浮遊ダイヤモンドスラリーがラッピングインターフェイスから拭い去られているので、切削メカニズムは、予備装填されたラップによって支配されている(ブロック440)。したがって、PTR及び表面仕上げは、予備装填したダイヤモンド、潤滑剤、ラッピング圧力、及びラッピングプレートの関数になる。予備装填されたプレートは、プレートの寿命を延ばすためにダイヤモンドを保持すべきである。時間が経過すると、ダイヤモンドがプレートから出て最終的なスライダの表面特性を変化させ始める可能性がある。
【0009】
より滑らかで引っかき傷のない表面が要求されるため、業界では、0.1μm以下の小さなサイズのダイヤモンドを使用する方向に向かっている。より軟質のラップには、ダイヤモンドの流出や、ラッピングの際に平坦な平面を維持する能力などにおいて問題があり、結果として、形状の制御に失敗したり、引っかき傷が生じたり、ローバー上に不均一な圧力が発生したりする可能性がある。また、研磨サイクルの際に浮遊ダイヤモンドスラリーを取り除くことは実際には難しい。
【発明の開示】
【0010】
ラッピングプレートを製造するためのシステム及び方法が説明される。ダイヤモンド粒子が金属マトリックスと予備混合される。ダイヤモンド粒子がラッピングプレートの表面上に電着される。ラッピングプレートは、軟質金属のコーティングを備えた硬質金属の基材を有することができる。金属マトリックスとラッピングプレートは同じ金属であることができる。金属マトリックスは、スズ、銅、ニッケル又は銀であることができる。金属マトリックスは、スズ、銅、ニッケル又は銀の合金であってもよい。ダイヤモンド粒子は、0.1〜0.25μmのサイズであることができる。ダイヤモンド粒子と金属マトリックスからなる複数の均一な層をラッピングプレート上に積層することができる。
【0011】
図5aはラッピングプレート500の1つの実施態様における正面図を示し、図5bはその側面図を示している。基材材料は延性に基づいて選択することができ、ラッピングの際に必要とされるクッションを提供して表面仕上げの品質を向上させる。ラッピングプロセス全体を通じて平坦さと滑らかさを維持するために、鋼の基材を用いてラッピングプレートのベースを形成することができる。予備装填されたプレート500は、0.01μm以下の非常に小さなダイヤモンドを受け入れることができる。ダイヤモンドをラッピング面に電着して、巨大磁気抵抗(GMR)ラッピングのための研磨材が固定されたラッピングプレートを提供することができる。プレート500は、十分制御された平坦さ(例えば1μm未満)と滑らかさを有する硬質のベース上に構成することができる。
【0012】
図6aは、テクスチャー加工されたプレート600の1つの実施態様を示している。プレート600は、面加工機を用いて模様610をつけることができる。この表面に適用される模様610のタイプは、個々の要件に適応させることができる。図6bは、テクスチャー加工されたプレート600の表面の1つの実施態様を示している。ラッピングプレートは、直径が約16インチのステンレス鋼基材620であることができる。模様610は、300×300μmのランド630と、深さ50μm、幅150μmの溝640とを備えた単純なメッシュであることができる。ランド630は、ニッケル−リンコーティング650でコーティングすることができる。プレートのテクスチャー加工に関連する技術に関係なく、GMRバーをラッピングするためにダイヤモンドが予め固定された表面を得ることができる。均一な単層コーティングダイヤモンドからなる複数の層の積層体660を用いることができる。
【0013】
図7は、ラッピングプロセスの1つの実施態様をフローチャートで示している。ラッピング面は、所望の程度の平坦さ(例えば1μm未満)に機械加工することができる(ブロック705)。この面は、標準的な化学物質及び溶媒を用いて洗浄され、確実に切りくずのない表面にすることができる(ブロック710)。ラッピングプレート600の表面はテクスチャー加工することができる(ブロック715)。1つの実施態様では、ダイヤモンド砥石を用いてラッピングプレートの表面をテクスチャー加工することができる。プレート上に設けられた模様により、スライダのラッピングの際、材料とスラリーを容易に除去することができる。
【0014】
他の種々の技術、例えば、フォトリソグラフィを用いてプレートをテクスチャー加工することもできる。図8は、ラッピング面に模様620を適用するためのフォトリソグラフィプロセスの1つの実施態様をフローチャートで示している。フォトレジスト層がラッピング面に適用される(ブロック810)。次いで、フォトレジスト層がラッピング面から選択的に除去され、特定の模様のパターンが形成される(ブロック820)。
【0015】
図7に示されるプロセスを続けると、ラッピングプレート600は予備洗浄することができる(ブロック720)。ダイヤモンド粒子は、金属マトリックスと予備混合することができる(ブロック725)。金属マトリックスは、ニッケル−リン浴にすることができる。ダイヤモンド粒子は、ラッピング面に電着させることができる(ブロック730)。金属−ダイヤモンド混合物の堆積量は、必要とされる接着強度に応じて異なる場合がある。ダイヤモンド研磨材の平均サイズは、約250nmであることができる。研磨材のサイズは、コーティングの品質を損なうことなく、少なくとも100nmまで小さくすることができる。研磨面に用いられるコーティングの品質は、ラッピングプレート表面上のダイヤモンド分布の濃度と均一性の結果として決まるであろう。これらのパラメータは、コーティングすべき研磨材のサイズに応じて最適化することができる。電着プロセスにおけるダイヤモンド分布の均一性は、プレートの回転速度、スラリー浴の濃度、温度等の因子を最適化し、研磨粒子の分布幅を狭くすることによって達成することができる。プレートは、浴から取り出すことができる(ブロック735)。プレートを洗浄してニッケルの如何なる塊も除去することができる(ブロック740)。プレートを平坦な表面上でラッピングし、ニッケルマトリックスのでこぼこしたコーティングをすべて除去することができる(ブロック745)。GMRバーのラッピングにこれらのプレートを使用する前に、ダミーのAlTiCバー又は他の任意の適切な材料を用いてプレートを手入れすることにより、ダイヤモンドをマトリックスから露出させることができる(ブロック750)。
【0016】
図9は、ラッピングプレート900の1つの実施態様を示している。硬質金属の基材910を軟質金属のコーティング920で覆うことができる。軟質マトリックス930、例えば、スズ、銅、ニッケル、銀の浴又は合金をダイヤモンド粒子940と混合し、軟質コーティング920に適用することができる。軟質コーティング920と軟質マトリックス930は同じ材料であってもよい。
【0017】
図10は、ラッピングプレート1000の他の実施態様を示している。軟質金属の基材1010は、軟質金属のマトリックス1020と同じ軟質金属であることができる。軟質マトリックス1020、例えば、スズ、銅、ニッケル、銀の浴又は合金をダイヤモンド粒子1030と混合し、軟質金属の基材1010に適用することができる。
【0018】
このプロセスの結果を表1に示す。得られた切削速度は、主として研磨粒子の平均サイズのために非常に大きい。実験は、さらに最適化によって特定のプロセス要件に合わせることが可能である。
【0019】
【表1】
【0020】
本発明は上記の適用例を参照して説明されたが、好ましい実施態様に関するこの説明は、限定的な意味で解されることを意図するものではない。本発明のすべての態様は、本明細書に記載される具体的な描写、構成又は大きさに限定されることなく、種々の原理及び変形に依存すると解されるべきである。開示された装置の形態及び詳細における種々の変更並びに本発明の他の変形態様は、本開示を参照すれば当業者にとって明らかであろう。それゆえ、特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨及び範囲内に含まれる限りにおいて、記載される実施態様の任意のこのような変更又は変形を包含することを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】先が細くなった従来のカタマランエアベアリングスライダの構成を有する読み取り及び書き込み素子アセンブリを備えた浮上スライダの斜視図である。
【図2】可動磁気記憶媒体の上方に取り付けられたエアベアリングスライダの平面図である。
【図3】軟質ラップを機能させるためのシステム300の1つの実施態様を示す。
【図4】典型的なラッピングプロセスの1つの実施態様をフローチャートで示す。
【図5a】ラッピングプレートの1つの実施態様を示す。
【図5b】ラッピングプレートの1つの実施態様を示す。
【図6a】テクスチャー加工されたラッピングプレートの1つの実施態様を示す。
【図6b】テクスチャー加工されたラッピングプレートの表面の1つの実施態様を示す。
【図7】ラッピングプロセスの1つの実施態様をフローチャートで示す。
【図8】ラッピング面に模様を適用するためのフォトリソグラフィプロセスの1つの実施態様をフローチャートで示す。
【図9】本発明によるラッピングプレートの1つの実施態様を示す。
【図10】本発明によるラッピングプレートの他の実施態様を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスクドライブなどのためのスライダデバイスを加工するための方法及び装置に関する。より詳しくは、本発明は、特に巨大磁気抵抗(GMR)タイプのヘッドについて、スライダのエアベアリング面をラッピングすることに関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブは、磁気読み取り及び書き込み素子によってアクセスされる一連の回転可能なディスクを有する一般的な情報記憶デバイスである。一般にトランスデューサとして知られるこれらのデータ転送素子は、典型的にはスライダ本体によって運ばれ、そこに埋め込まれており、このスライダ本体は、読み取り又は書き込み操作を実行できるようにディスク上に形成された個別のデータトラック上の近接した相対位置に保持されている。ディスク表面に関してトランスデューサを適切に位置させるために、スライダ本体上に形成されるエアベアリング面(ABS)は、ディスクデータトラックよりも上にスライダ及びトランスデューサを「浮上」させるのに十分な揚力を提供する流体気流を受ける。磁気ディスクの高速回転は、ディスクの接線速度に実質的に平行な方向においてディスク表面に沿って気流の流れを発生させる。気流はスライダ本体のABSと共に作用して、それによりスライダを回転ディスク上に浮上させることができる。実質的には、浮遊しているスライダは、この自己作動エアベアリングを介してディスク表面と物理的に離れている。スライダのABSは、回転ディスクに対面するスライダ表面に一般に構成され、種々の条件下においてそのディスク上でスライダを浮上させる能力に対して大きな影響を与える。
【0003】
図1に示されるように、一般的なカタマランスライダ100で知られるABSのデザインは、ディスクに対面するスライダ表面の外縁に沿って延びる一対の平行なレール102及び104で形成することができる。3つ以上の追加のレールを含む、種々の表面積及び幾何学的形状を有する他のABS構成もまた開発されている。2つのレール102及び104は、前縁106から後縁108までのスライダ本体長さの少なくとも一部に沿って典型的に延びている。前縁106は、回転ディスクが後縁108に向かってスライダ100の長さを走行する前に通過するスライダの縁として規定される。示されるように、前縁106は、テーパの機械加工プロセスに典型的に関連した大きな望ましくない公差にもかかわらずテーパになっている場合がある。トランスデューサ又は磁気素子110は、図1に示されるようにスライダの後縁108に沿ったある場所に典型的に取り付けられる。レール102及び104は、スライダが浮上するエアベアリング面を形成し、回転ディスクにより作り出される気流との接触によって必要なリフトを提供する。ディスクが回転すると、発生した風又は気流が、カタマランスライダのレール102と104の下に沿って及びその間に流れる。気流がレール102と104の下を通過すると、レールとディスクの間の空気圧が増加し、それによって正の加圧及びリフトが提供される。カタマランスライダは、回転ディスクより上の適切な高さでスライダを浮上させるのに十分な量のリフト又は正の負荷力を一般的に作り出す。レール102及び104がない場合には、スライダ本体100の大きな表面積のために、過度に大きなエアベアリング面の面積が形成されるであろう。一般的に、エアベアリング面の面積が増加すると、作り出されるリフト量もまた増加する。
【0004】
図2に示されるように、ヘッドジンバルアセンブリ202が、スライダに複数の自由度、例えば、垂直間隔、又はスライダの浮上高さを説明するピッチ角及び横転角を提供する場合が多い。図2に示されるように、サスペンション204が(縁208を有し)矢印210によって示される方向に移動する移動ディスク206の上にHGA202を保持している。図2に示されるディスクドライブの操作においては、アクチュエータ212が、弧214にわたってディスク206の種々の直径(例えば、内径(ID)、中央径(MD)及び外径(OD))上にHGAを移動させる。
【0005】
ラッピングプロセスでは、スライダ製作の際にスライダ上にABSを予め規定する。ディスクドライブ容量の増加とともに、ABSの現在の要件、例えば、表面仕上げや、油性汚れ、引っかき傷及び窪みの低減は一層厳しくなっている。この面はドライブ操作の際に磁気媒体の上を浮上するので、それはラッピングに典型的に関連する上記すべての問題と無縁でなければならない。
【0006】
ABS面は、スライダのポールチップ後退(PTR)にも影響を与える。このパラメータは、ディスクにおける磁気スペーシングの一部を規定し、ラッピングプロセスの際にPTRを最小かつ一定の値に維持する必要がある。スライダのPTRは、ラッピングプロセスのパラメータ、例えば、スラリーのタイプ、サイズ、形状、ラッピングプレート、圧力などの特性の直接的な結果である。PTR及び表面仕上げに対するラッピングプロセスの各パラメータの影響を実験的に定量化することは困難である。
【0007】
従来、ラッピングは、典型的にスズ−ビスマス又はスズ−アンチモン合金である軟質ラップ上でダイヤモンドスラリーを用いて行なわれてきた。図3は、軟質ラップを機能させるためのシステム300の1つの実施態様を示している。重り330によって圧力が加わるように、チャージングリング310を用いてラッピングプレート320に負荷をかけることができる。ラッピングプレートは、種々の技術を用いてテクスチャー加工することができる。負荷をかけている間、ダイヤモンドスラリー340がスラリーフィード350からラッピングプレート320に加えられる。ダイヤモンドスラリーのサイズ、形状及び分布は、ユーザに特有のものであることができる。このプレートは、得られるヘッドの表面を欠陥なく仕上げねばならないだけでなく、寿命も長くなくてはならない。
【0008】
典型的なラッピングプロセスが図4のフローチャートに示される。遊離ダイヤモンドスラリーがラッピングプロセスに導入され、浮遊スラリーが除去速度を大きくするための主要なメカニズムである(ブロック410)。速度が下げられる(ブロック420)。浮遊ダイヤモンドスラリーがラッピングオイルで置換される(ブロック430)。そのとき、浮遊ダイヤモンドスラリーがラッピングインターフェイスから拭い去られているので、切削メカニズムは、予備装填されたラップによって支配されている(ブロック440)。したがって、PTR及び表面仕上げは、予備装填したダイヤモンド、潤滑剤、ラッピング圧力、及びラッピングプレートの関数になる。予備装填されたプレートは、プレートの寿命を延ばすためにダイヤモンドを保持すべきである。時間が経過すると、ダイヤモンドがプレートから出て最終的なスライダの表面特性を変化させ始める可能性がある。
【0009】
より滑らかで引っかき傷のない表面が要求されるため、業界では、0.1μm以下の小さなサイズのダイヤモンドを使用する方向に向かっている。より軟質のラップには、ダイヤモンドの流出や、ラッピングの際に平坦な平面を維持する能力などにおいて問題があり、結果として、形状の制御に失敗したり、引っかき傷が生じたり、ローバー上に不均一な圧力が発生したりする可能性がある。また、研磨サイクルの際に浮遊ダイヤモンドスラリーを取り除くことは実際には難しい。
【発明の開示】
【0010】
ラッピングプレートを製造するためのシステム及び方法が説明される。ダイヤモンド粒子が金属マトリックスと予備混合される。ダイヤモンド粒子がラッピングプレートの表面上に電着される。ラッピングプレートは、軟質金属のコーティングを備えた硬質金属の基材を有することができる。金属マトリックスとラッピングプレートは同じ金属であることができる。金属マトリックスは、スズ、銅、ニッケル又は銀であることができる。金属マトリックスは、スズ、銅、ニッケル又は銀の合金であってもよい。ダイヤモンド粒子は、0.1〜0.25μmのサイズであることができる。ダイヤモンド粒子と金属マトリックスからなる複数の均一な層をラッピングプレート上に積層することができる。
【0011】
図5aはラッピングプレート500の1つの実施態様における正面図を示し、図5bはその側面図を示している。基材材料は延性に基づいて選択することができ、ラッピングの際に必要とされるクッションを提供して表面仕上げの品質を向上させる。ラッピングプロセス全体を通じて平坦さと滑らかさを維持するために、鋼の基材を用いてラッピングプレートのベースを形成することができる。予備装填されたプレート500は、0.01μm以下の非常に小さなダイヤモンドを受け入れることができる。ダイヤモンドをラッピング面に電着して、巨大磁気抵抗(GMR)ラッピングのための研磨材が固定されたラッピングプレートを提供することができる。プレート500は、十分制御された平坦さ(例えば1μm未満)と滑らかさを有する硬質のベース上に構成することができる。
【0012】
図6aは、テクスチャー加工されたプレート600の1つの実施態様を示している。プレート600は、面加工機を用いて模様610をつけることができる。この表面に適用される模様610のタイプは、個々の要件に適応させることができる。図6bは、テクスチャー加工されたプレート600の表面の1つの実施態様を示している。ラッピングプレートは、直径が約16インチのステンレス鋼基材620であることができる。模様610は、300×300μmのランド630と、深さ50μm、幅150μmの溝640とを備えた単純なメッシュであることができる。ランド630は、ニッケル−リンコーティング650でコーティングすることができる。プレートのテクスチャー加工に関連する技術に関係なく、GMRバーをラッピングするためにダイヤモンドが予め固定された表面を得ることができる。均一な単層コーティングダイヤモンドからなる複数の層の積層体660を用いることができる。
【0013】
図7は、ラッピングプロセスの1つの実施態様をフローチャートで示している。ラッピング面は、所望の程度の平坦さ(例えば1μm未満)に機械加工することができる(ブロック705)。この面は、標準的な化学物質及び溶媒を用いて洗浄され、確実に切りくずのない表面にすることができる(ブロック710)。ラッピングプレート600の表面はテクスチャー加工することができる(ブロック715)。1つの実施態様では、ダイヤモンド砥石を用いてラッピングプレートの表面をテクスチャー加工することができる。プレート上に設けられた模様により、スライダのラッピングの際、材料とスラリーを容易に除去することができる。
【0014】
他の種々の技術、例えば、フォトリソグラフィを用いてプレートをテクスチャー加工することもできる。図8は、ラッピング面に模様620を適用するためのフォトリソグラフィプロセスの1つの実施態様をフローチャートで示している。フォトレジスト層がラッピング面に適用される(ブロック810)。次いで、フォトレジスト層がラッピング面から選択的に除去され、特定の模様のパターンが形成される(ブロック820)。
【0015】
図7に示されるプロセスを続けると、ラッピングプレート600は予備洗浄することができる(ブロック720)。ダイヤモンド粒子は、金属マトリックスと予備混合することができる(ブロック725)。金属マトリックスは、ニッケル−リン浴にすることができる。ダイヤモンド粒子は、ラッピング面に電着させることができる(ブロック730)。金属−ダイヤモンド混合物の堆積量は、必要とされる接着強度に応じて異なる場合がある。ダイヤモンド研磨材の平均サイズは、約250nmであることができる。研磨材のサイズは、コーティングの品質を損なうことなく、少なくとも100nmまで小さくすることができる。研磨面に用いられるコーティングの品質は、ラッピングプレート表面上のダイヤモンド分布の濃度と均一性の結果として決まるであろう。これらのパラメータは、コーティングすべき研磨材のサイズに応じて最適化することができる。電着プロセスにおけるダイヤモンド分布の均一性は、プレートの回転速度、スラリー浴の濃度、温度等の因子を最適化し、研磨粒子の分布幅を狭くすることによって達成することができる。プレートは、浴から取り出すことができる(ブロック735)。プレートを洗浄してニッケルの如何なる塊も除去することができる(ブロック740)。プレートを平坦な表面上でラッピングし、ニッケルマトリックスのでこぼこしたコーティングをすべて除去することができる(ブロック745)。GMRバーのラッピングにこれらのプレートを使用する前に、ダミーのAlTiCバー又は他の任意の適切な材料を用いてプレートを手入れすることにより、ダイヤモンドをマトリックスから露出させることができる(ブロック750)。
【0016】
図9は、ラッピングプレート900の1つの実施態様を示している。硬質金属の基材910を軟質金属のコーティング920で覆うことができる。軟質マトリックス930、例えば、スズ、銅、ニッケル、銀の浴又は合金をダイヤモンド粒子940と混合し、軟質コーティング920に適用することができる。軟質コーティング920と軟質マトリックス930は同じ材料であってもよい。
【0017】
図10は、ラッピングプレート1000の他の実施態様を示している。軟質金属の基材1010は、軟質金属のマトリックス1020と同じ軟質金属であることができる。軟質マトリックス1020、例えば、スズ、銅、ニッケル、銀の浴又は合金をダイヤモンド粒子1030と混合し、軟質金属の基材1010に適用することができる。
【0018】
このプロセスの結果を表1に示す。得られた切削速度は、主として研磨粒子の平均サイズのために非常に大きい。実験は、さらに最適化によって特定のプロセス要件に合わせることが可能である。
【0019】
【表1】
【0020】
本発明は上記の適用例を参照して説明されたが、好ましい実施態様に関するこの説明は、限定的な意味で解されることを意図するものではない。本発明のすべての態様は、本明細書に記載される具体的な描写、構成又は大きさに限定されることなく、種々の原理及び変形に依存すると解されるべきである。開示された装置の形態及び詳細における種々の変更並びに本発明の他の変形態様は、本開示を参照すれば当業者にとって明らかであろう。それゆえ、特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨及び範囲内に含まれる限りにおいて、記載される実施態様の任意のこのような変更又は変形を包含することを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】先が細くなった従来のカタマランエアベアリングスライダの構成を有する読み取り及び書き込み素子アセンブリを備えた浮上スライダの斜視図である。
【図2】可動磁気記憶媒体の上方に取り付けられたエアベアリングスライダの平面図である。
【図3】軟質ラップを機能させるためのシステム300の1つの実施態様を示す。
【図4】典型的なラッピングプロセスの1つの実施態様をフローチャートで示す。
【図5a】ラッピングプレートの1つの実施態様を示す。
【図5b】ラッピングプレートの1つの実施態様を示す。
【図6a】テクスチャー加工されたラッピングプレートの1つの実施態様を示す。
【図6b】テクスチャー加工されたラッピングプレートの表面の1つの実施態様を示す。
【図7】ラッピングプロセスの1つの実施態様をフローチャートで示す。
【図8】ラッピング面に模様を適用するためのフォトリソグラフィプロセスの1つの実施態様をフローチャートで示す。
【図9】本発明によるラッピングプレートの1つの実施態様を示す。
【図10】本発明によるラッピングプレートの他の実施態様を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイヤモンド粒子を金属マトリックスと予備混合する工程と、
該ダイヤモンド粒子をラッピングプレートの表面上に電着する工程と
を含む、方法。
【請求項2】
前記ラッピングプレートの表面をテクスチャー加工する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記テクスチャー加工が、
フォトレジスト層を金属プレートの表面に適用する工程と、
該金属プレートの表面から該フォトレジスト層を選択的に除去する工程と
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ラッピングプレートが、軟質金属のコーティングを備えた硬質金属の基材である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
1つのタイプの金属を用いて前記金属マトリックスと前記ラッピングプレートを形成する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
スズ、銅、ニッケル又は銀のうちの1つである金属を用いて前記金属マトリックスを形成する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
スズ、銅、ニッケル又は銀のうちの1つの合金を用いて前記金属マトリックスを形成する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ダイヤモンド粒子が0.1〜0.25μmのサイズである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ダイヤモンド粒子と前記金属マトリックスからなる複数の均一な層を前記ラッピングプレート上に積層する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ラッピング面を支持するための基材と、
該ラッピング面に電着されたダイヤモンド粒子と予備混合された金属マトリックスと
を含む、ラッピングプレート。
【請求項11】
前記ラッピング面がテクスチャー加工された、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項12】
前記ラッピング面が、フォトレジスト層を適用し、次いでそれを選択的に除去することによりテクスチャー加工された、請求項11に記載のラッピングプレート。
【請求項13】
前記基材が硬質金属である、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項14】
前記基材と前記金属マトリックスの間に軟質金属のコーティングをさらに含む、請求項13に記載のラッピングプレート。
【請求項15】
前記基材が軟質金属である、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項16】
1つのタイプの金属が前記金属マトリックスと前記基材を形成する、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項17】
前記金属マトリックスが、スズ、銅、ニッケル又は銀のうちの1つから形成された、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項18】
前記金属マトリックスが、スズ、銅、ニッケル又は銀のうちの1つの合金から形成された、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項19】
前記ダイヤモンド粒子が0.1〜0.25μmのサイズである、請求項12に記載のラッピングプレート。
【請求項20】
前記ダイヤモンド粒子と前記金属マトリックスからなる複数の均一な層が前記ラッピング面に積層された、請求項12に記載のラッピングプレート。
【請求項1】
ダイヤモンド粒子を金属マトリックスと予備混合する工程と、
該ダイヤモンド粒子をラッピングプレートの表面上に電着する工程と
を含む、方法。
【請求項2】
前記ラッピングプレートの表面をテクスチャー加工する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記テクスチャー加工が、
フォトレジスト層を金属プレートの表面に適用する工程と、
該金属プレートの表面から該フォトレジスト層を選択的に除去する工程と
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ラッピングプレートが、軟質金属のコーティングを備えた硬質金属の基材である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
1つのタイプの金属を用いて前記金属マトリックスと前記ラッピングプレートを形成する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
スズ、銅、ニッケル又は銀のうちの1つである金属を用いて前記金属マトリックスを形成する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
スズ、銅、ニッケル又は銀のうちの1つの合金を用いて前記金属マトリックスを形成する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ダイヤモンド粒子が0.1〜0.25μmのサイズである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ダイヤモンド粒子と前記金属マトリックスからなる複数の均一な層を前記ラッピングプレート上に積層する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ラッピング面を支持するための基材と、
該ラッピング面に電着されたダイヤモンド粒子と予備混合された金属マトリックスと
を含む、ラッピングプレート。
【請求項11】
前記ラッピング面がテクスチャー加工された、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項12】
前記ラッピング面が、フォトレジスト層を適用し、次いでそれを選択的に除去することによりテクスチャー加工された、請求項11に記載のラッピングプレート。
【請求項13】
前記基材が硬質金属である、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項14】
前記基材と前記金属マトリックスの間に軟質金属のコーティングをさらに含む、請求項13に記載のラッピングプレート。
【請求項15】
前記基材が軟質金属である、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項16】
1つのタイプの金属が前記金属マトリックスと前記基材を形成する、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項17】
前記金属マトリックスが、スズ、銅、ニッケル又は銀のうちの1つから形成された、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項18】
前記金属マトリックスが、スズ、銅、ニッケル又は銀のうちの1つの合金から形成された、請求項10に記載のラッピングプレート。
【請求項19】
前記ダイヤモンド粒子が0.1〜0.25μmのサイズである、請求項12に記載のラッピングプレート。
【請求項20】
前記ダイヤモンド粒子と前記金属マトリックスからなる複数の均一な層が前記ラッピング面に積層された、請求項12に記載のラッピングプレート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2007−105872(P2007−105872A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−279892(P2006−279892)
【出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【出願人】(500393893)新科實業有限公司 (361)
【氏名又は名称原語表記】SAE Magnetics(H.K.)Ltd.
【住所又は居所原語表記】SAE Technology Centre, 6 Science Park East Avenue, Hong Kong Science Park, Shatin, N.T., Hong Kong
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−279892(P2006−279892)
【出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【出願人】(500393893)新科實業有限公司 (361)
【氏名又は名称原語表記】SAE Magnetics(H.K.)Ltd.
【住所又は居所原語表記】SAE Technology Centre, 6 Science Park East Avenue, Hong Kong Science Park, Shatin, N.T., Hong Kong
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]