電装部品
【課題】誤組付け防止用の部分の変更並びにコネクタハウジングの変更があっても、金型など製造装置の変更を少なく済ませ得、製造工程における製造装置の変更をする作業も少なく済ませ得るようにする。
【解決手段】ボディ22に、インシュレータ23が取付けられると共に、インシュレータ23から突出した接続端子25を囲繞するコネクタハウジング26が外付け状態に取付けられて構成されるスイッチ装置(電装部品)21において、組付け相手部材に対する誤組付け防止用の凸部29,30を、ボディ22及びインシュレータ23を除いて、コネクタハウジング26にのみ形成した。これにより、誤組付け防止用の部分の変更並びにコネクタハウジング26の変更があったとき、コネクタハウジング26のみを変更すれば良く、ボディ22及びインシュレータ23は変更する必要がない。
【解決手段】ボディ22に、インシュレータ23が取付けられると共に、インシュレータ23から突出した接続端子25を囲繞するコネクタハウジング26が外付け状態に取付けられて構成されるスイッチ装置(電装部品)21において、組付け相手部材に対する誤組付け防止用の凸部29,30を、ボディ22及びインシュレータ23を除いて、コネクタハウジング26にのみ形成した。これにより、誤組付け防止用の部分の変更並びにコネクタハウジング26の変更があったとき、コネクタハウジング26のみを変更すれば良く、ボディ22及びインシュレータ23は変更する必要がない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組付け相手部材に対する誤組付け防止用の構成を有する電装部品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電装部品、例えば自動車など車両用のスイッチ装置においては、組付け相手部材に対する誤組付け防止用の構成を有するものが供されている(例えば特許文献1参照)。図7ないし図10は、それと同種のものの構成を示しており、ボディ1に、インシュレータ2が取付けられると共に、そのインシュレータ2から突出した複数の接続端子3を囲繞するコネクタハウジング4が外付け状態に取付けられて、スイッチ装置(電装部品)5が構成されるようになっている。
【0003】
なお、このスイッチ装置5において、6は押ボタンであり、ボディ1内には、図示を省略するが、その押ボタン6を押圧操作することで移動されるコンタクトホルダと、このコンタクトホルダに取付けた可動コンタクト、コンタクトホルダに復帰力を付与する復帰スプリング、コンタクトホルダを移動前の位置と移動後の位置に保持するいわゆるハートカム機構等の保持機構等が配設されている。一方、インシュレータ2には、ボディ1側に、これも図示を省略するが、上記可動コンタクトが接離する固定コンタクトが設けられ、その固定コンタクトに接続端子3が連なっている。コネクタハウジング4は接続端子3とで雄側のコネクタを構成するものであり、このコネクタハウジング4には、これも又図示を省略するが、雌側のコネクタハウジングが対応し、雌側の接続端子が接続端子3に被合されて接続されるようになっている。
【0004】
そして、ボディ1には、インシュレータ2側とは反対側の外側面に誤組付け防止用の凸部7が例えば複数設けられ、インシュレータ2には、ボディ1側とは反対側の外側面に同じく誤組付け防止用の凸部8が例えば1つ上記凸部7と大きさを異ならせて設けられている。
【0005】
図11は、上記スイッチ装置5を組付ける組付け相手部材としての例えば前記車両のインストルメントパネル9を示しており、このインストルメントパネル9には、上記スイッチ装置5のボディ1が嵌まる孔10が形成されると共に、その孔10の周縁部にあって上記凸部7と位置並びに大きさが合致する凹部11と、凸部8と位置並びに大きさが合致する凹部12とが形成されており、この凹部11,12に凸部7,8をそれぞれ合わせて挿通しつつ、ボディ1を孔10に嵌めることにより、スイッチ装置5がインストルメントパネル9に向きを誤ることなく、すなわち、誤組付けを防止されつつ組付けられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−293723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来のものの場合、誤組付け防止用の凸部7がボディ1に設けられると共に、同じく誤組付け防止用の凸部8がインシュレータ2に設けられており、スイッチ装置5の組付け方(インストルメントパネル9における凹部11,12の位置や個数もしくは大きさ)が変われば、それ相応に凸部7,8の位置や個数もしくは大きさを変える必要があり、それらの凸部7,8を含むボディ1並びにインシュレータ2の変更が余儀なくされる。
【0008】
又、それと共に、コネクタハウジング4も雌側のコネクタハウジングの形状が変われば、それ相応に形状を変える必要であり、結果として、上記ボディ1、インシュレータ2、及びコネクタハウジング4の変更が余儀なくされて、それぞれに新たな金型など新たな製造装置が必要であり、且つ、製造工程としても製造装置の変更(段変え)をする作業に手間がかかるという問題点を有していた。
【0009】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、誤組付け防止用の部分の変更並びにコネクタハウジングの変更があっても、金型など製造装置の変更を少なく済ませ得、製造工程における製造装置の変更をする作業も少なく済ませ得る電装部品を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の電装部品は、ボディに、インシュレータが取付けられると共に、そのインシュレータから突出した接続端子を囲繞するコネクタハウジングが外付け状態に取付けられて構成される電装部品において、組付け相手部材に対する誤組付け防止用の凸部又は凹部を、前記ボディ及びインシュレータを除いて、コネクタハウジングに形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記手段によれば、誤組付け防止用の部分の変更並びにコネクタハウジングの変更があったとき、コネクタハウジングのみを変更すれば良く、ボディ及びインシュレータは変更する必要がない。しかも、コネクタハウジングは、雌側のコネクタハウジングの形状が変わるごとに変更する、元来種類の多いものであり、このようなコネクタハウジングに誤組付け防止用の部分を設けることで、誤組付け防止用の部分の変更に対処するのが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図
【図2】図2とは反対側から見た斜視図
【図3】分解斜視図
【図4】図3とは反対側から見た分解斜視図
【図5】組付け相手部材に臨んで示す斜視図
【図6】コネクタハウジング及び組付け相手部材の異なる例を示す図5相当図
【図7】従来例を示す図3相当図
【図8】図4相当図
【図9】図1相当図
【図10】図2相当図
【図11】図5相当図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を自動車など車両用のスイッチ装置に適用した一実施例(一実施形態)につき、図1ないし図6を参照して説明する。
まず、図3及び図4には、車両用のスイッチ装置21を分解状態で示しており、ボデイ22を基体としている。このボデイ22は、図で左側の側面部と図で手前側の後面部とが開口する直方体状のボックスであり、その側面部の開口部から後面部の開口部にかけてインシュレータ23を図1及び図2に示すように取付けている。
【0014】
インシュレータ23は矩形のプレートであり、このインシュレータ23とボデイ22との間は中空で、その内部に、図示を省略するが、可動コンタクトを取付けたコンタクトホルダと、このコンタクトホルダに復帰力を付与する復帰スプリング、コンタクトホルダを移動前の位置と移動後の位置に保持するいわゆるハートカム機構等の保持機構等を配設している。
【0015】
又、ボデイ22の図で奥側の前面部には操作子としての押ボタン24を設けており、この押ボタン24を押圧操作することで、上記コンタクトホルダを移動させるようになっている。又、インシュレータ23の内面部には、これも図示を省略するが、固定コンタクトを設けており、上記コンタクトホルダに取付けた可動コンタクトがこの固定コンタクトに対して接離するようになっている。固定コンタクトには又、複数の接続端子25が連なっており、この接続端子25がインシュレータ23から後方に突出している。
【0016】
以上に対して、26はコネクタハウジングを示しており、このコネクタハウジング26は、この場合、上記接続端子25とで雄側のコネクタを構成するものであり、筒部26aの前端縁部にフランジ部26bを有していて、そのフランジ部26bの更に前面部に突設した複数の係合爪27を、前記ボディ22の後端縁部に形成した複数の係合穴28に挿入して係合させることにより、ボディ22の後側に取付けられ、すなわち、ボディ22に外付け状態に取付けられて、筒部26aにより接続端子25を囲繞している。
【0017】
そして又、コネクタハウジング26のフランジ部26bには、誤組付け防止用の凸部29を図で左側の縁部に複数形成し、同じく誤組付け防止用の凸部30を図で右側の縁部に凸部29とは非対称の位置で複数形成している。
【0018】
これに対して、図5には、上記スイッチ装置21を組付ける組付け相手部材としての例えば前記車両のインストルメントパネル31を示しており、このインストルメントパネル31には、上記スイッチ装置21のボディ22が嵌まる孔32を形成すると共に、その孔32の周縁部にあって上記凸部29と位置並びに大きさが合致する凹部33と、凸部30と位置並びに大きさが合致する凹部34とを形成しており、この凹部33,34に凸部29,30をそれぞれ合わせて挿通しつつ、ボディ22を孔32に嵌めることにより、スイッチ装置21がインストルメントパネル31に向きを誤ることなく、すなわち、誤組付けを防止されつつ組付けられるようになっている。
【0019】
一方、図6には、前記コネクタハウジング26とは種類の異なるコネクタハウジング35を示しており、このコネクタハウジング35も、上記接続端子25とで雄側のコネクタを構成するものであるが、前記コネクタハウジング26の筒部26aとは形状の異なる筒部35aの前端縁部に、前記コネクタハウジング26のフランジ部26bと同形状のフランジ部35bを有していて、そのフランジ部35bを前記コネクタハウジング26のフランジ部26bと同様にして前記ボディ22の後端縁部に係合させることにより、ボディ22の後側に取付けられ、すなわち、ボディ22に外付け状態に取付けられて、筒部35aにより接続端子25を囲繞しており、かくして、前記スイッチ装置21とはコネクタハウジング35が異なるスイッチ装置36を構成している。
【0020】
そして又、そのコネクタハウジング35のフランジ部35bには、誤組付け防止用の凸部37を図で左側の縁部に前記コネクタハウジング26の凸部29と位置を異ならせて複数形成し、同じく誤組付け防止用の凸部38を図で右側の縁部に上記凸部37とは非対称で、且つ前記コネクタハウジング26の凸部30とも位置及び個数を異ならせて1つだけ形成している。
【0021】
これに対して、図6には又、前記車両のインストルメントパネル31とは異なる車両のインストルメントパネル39を示しており、このインストルメントパネル39には、上記スイッチ装置36のボディ22が嵌まる孔32を形成すると共に、その孔32の周縁部にあって上記凸部37と位置並びに大きさが合致する凹部40と、凸部38と位置並びに大きさが合致する凹部41とを形成しており、この凹部40,41に凸部37,38をそれぞれ合わせて挿通しつつ、ボディ22を孔32に嵌めることにより、スイッチ装置36がインストルメントパネル39に向きを誤ることなく、すなわち、誤組付けを防止されつつ組付けられるようになっている。
【0022】
以上のように上記構成のものでは、ボディ22に、インシュレータ23が取付けられると共に、そのインシュレータ23から突出した接続端子25を囲繞するコネクタハウジング26が外付け状態に取付けられて構成される電装部品としてのスイッチ装置21において、組付け相手部材のインストルメントパネル31に対する誤組付け防止用の凸部29,30を、上記ボディ22及びインシュレータ23を除いて、コネクタハウジング26に形成している。
【0023】
これにより、誤組付け防止用の凸部29,30の変更並びにコネクタハウジング26の変更が、凸部37,38並びにコネクタハウジング35へなど、あったとき、コネクタハウジング26のみをコネクタハウジング35に変更すれば良く、ボディ22及びインシュレータ23は変更する必要がない。かくして、金型など製造装置の変更も、コネクタハウジング26についてのみで少なく済ませることができ、製造工程における製造装置の変更をする作業も少なく済ませることができるものであり、その結果、製品コストの低廉化を実現することができる。
【0024】
しかも、コネクタハウジング26,35は、雌側のコネクタハウジングの形状が変わるごとに変更する、元来種類の多いものであり、このようなコネクタハウジング26,35に誤組付け防止用の部分を設けることで、誤組付け防止用の部分の変更に対処するのが容易にできる。
【0025】
なお、誤組付け防止用の凸部29,30,37,38は凹部に変えて実施しても良い(組付け相手部材の対応部分は凸部となる)。
そのほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、特に電装品としては、車両用のスイッチ装置以外にも適用して実施できるなど、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【符号の説明】
【0026】
図面中、21はスイッチ装置(電装部品)、22はボディ、23はインシュレータ、25は接続端子、26はコネクタハウジング、29,30は凸部、31はインストルメントパネル(組付け相手部材)、35はコネクタハウジング、36はスイッチ装置(電装部品)、37,38は凸部、39はインストルメントパネル(組付け相手部材)を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、組付け相手部材に対する誤組付け防止用の構成を有する電装部品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電装部品、例えば自動車など車両用のスイッチ装置においては、組付け相手部材に対する誤組付け防止用の構成を有するものが供されている(例えば特許文献1参照)。図7ないし図10は、それと同種のものの構成を示しており、ボディ1に、インシュレータ2が取付けられると共に、そのインシュレータ2から突出した複数の接続端子3を囲繞するコネクタハウジング4が外付け状態に取付けられて、スイッチ装置(電装部品)5が構成されるようになっている。
【0003】
なお、このスイッチ装置5において、6は押ボタンであり、ボディ1内には、図示を省略するが、その押ボタン6を押圧操作することで移動されるコンタクトホルダと、このコンタクトホルダに取付けた可動コンタクト、コンタクトホルダに復帰力を付与する復帰スプリング、コンタクトホルダを移動前の位置と移動後の位置に保持するいわゆるハートカム機構等の保持機構等が配設されている。一方、インシュレータ2には、ボディ1側に、これも図示を省略するが、上記可動コンタクトが接離する固定コンタクトが設けられ、その固定コンタクトに接続端子3が連なっている。コネクタハウジング4は接続端子3とで雄側のコネクタを構成するものであり、このコネクタハウジング4には、これも又図示を省略するが、雌側のコネクタハウジングが対応し、雌側の接続端子が接続端子3に被合されて接続されるようになっている。
【0004】
そして、ボディ1には、インシュレータ2側とは反対側の外側面に誤組付け防止用の凸部7が例えば複数設けられ、インシュレータ2には、ボディ1側とは反対側の外側面に同じく誤組付け防止用の凸部8が例えば1つ上記凸部7と大きさを異ならせて設けられている。
【0005】
図11は、上記スイッチ装置5を組付ける組付け相手部材としての例えば前記車両のインストルメントパネル9を示しており、このインストルメントパネル9には、上記スイッチ装置5のボディ1が嵌まる孔10が形成されると共に、その孔10の周縁部にあって上記凸部7と位置並びに大きさが合致する凹部11と、凸部8と位置並びに大きさが合致する凹部12とが形成されており、この凹部11,12に凸部7,8をそれぞれ合わせて挿通しつつ、ボディ1を孔10に嵌めることにより、スイッチ装置5がインストルメントパネル9に向きを誤ることなく、すなわち、誤組付けを防止されつつ組付けられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−293723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来のものの場合、誤組付け防止用の凸部7がボディ1に設けられると共に、同じく誤組付け防止用の凸部8がインシュレータ2に設けられており、スイッチ装置5の組付け方(インストルメントパネル9における凹部11,12の位置や個数もしくは大きさ)が変われば、それ相応に凸部7,8の位置や個数もしくは大きさを変える必要があり、それらの凸部7,8を含むボディ1並びにインシュレータ2の変更が余儀なくされる。
【0008】
又、それと共に、コネクタハウジング4も雌側のコネクタハウジングの形状が変われば、それ相応に形状を変える必要であり、結果として、上記ボディ1、インシュレータ2、及びコネクタハウジング4の変更が余儀なくされて、それぞれに新たな金型など新たな製造装置が必要であり、且つ、製造工程としても製造装置の変更(段変え)をする作業に手間がかかるという問題点を有していた。
【0009】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、誤組付け防止用の部分の変更並びにコネクタハウジングの変更があっても、金型など製造装置の変更を少なく済ませ得、製造工程における製造装置の変更をする作業も少なく済ませ得る電装部品を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の電装部品は、ボディに、インシュレータが取付けられると共に、そのインシュレータから突出した接続端子を囲繞するコネクタハウジングが外付け状態に取付けられて構成される電装部品において、組付け相手部材に対する誤組付け防止用の凸部又は凹部を、前記ボディ及びインシュレータを除いて、コネクタハウジングに形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記手段によれば、誤組付け防止用の部分の変更並びにコネクタハウジングの変更があったとき、コネクタハウジングのみを変更すれば良く、ボディ及びインシュレータは変更する必要がない。しかも、コネクタハウジングは、雌側のコネクタハウジングの形状が変わるごとに変更する、元来種類の多いものであり、このようなコネクタハウジングに誤組付け防止用の部分を設けることで、誤組付け防止用の部分の変更に対処するのが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図
【図2】図2とは反対側から見た斜視図
【図3】分解斜視図
【図4】図3とは反対側から見た分解斜視図
【図5】組付け相手部材に臨んで示す斜視図
【図6】コネクタハウジング及び組付け相手部材の異なる例を示す図5相当図
【図7】従来例を示す図3相当図
【図8】図4相当図
【図9】図1相当図
【図10】図2相当図
【図11】図5相当図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を自動車など車両用のスイッチ装置に適用した一実施例(一実施形態)につき、図1ないし図6を参照して説明する。
まず、図3及び図4には、車両用のスイッチ装置21を分解状態で示しており、ボデイ22を基体としている。このボデイ22は、図で左側の側面部と図で手前側の後面部とが開口する直方体状のボックスであり、その側面部の開口部から後面部の開口部にかけてインシュレータ23を図1及び図2に示すように取付けている。
【0014】
インシュレータ23は矩形のプレートであり、このインシュレータ23とボデイ22との間は中空で、その内部に、図示を省略するが、可動コンタクトを取付けたコンタクトホルダと、このコンタクトホルダに復帰力を付与する復帰スプリング、コンタクトホルダを移動前の位置と移動後の位置に保持するいわゆるハートカム機構等の保持機構等を配設している。
【0015】
又、ボデイ22の図で奥側の前面部には操作子としての押ボタン24を設けており、この押ボタン24を押圧操作することで、上記コンタクトホルダを移動させるようになっている。又、インシュレータ23の内面部には、これも図示を省略するが、固定コンタクトを設けており、上記コンタクトホルダに取付けた可動コンタクトがこの固定コンタクトに対して接離するようになっている。固定コンタクトには又、複数の接続端子25が連なっており、この接続端子25がインシュレータ23から後方に突出している。
【0016】
以上に対して、26はコネクタハウジングを示しており、このコネクタハウジング26は、この場合、上記接続端子25とで雄側のコネクタを構成するものであり、筒部26aの前端縁部にフランジ部26bを有していて、そのフランジ部26bの更に前面部に突設した複数の係合爪27を、前記ボディ22の後端縁部に形成した複数の係合穴28に挿入して係合させることにより、ボディ22の後側に取付けられ、すなわち、ボディ22に外付け状態に取付けられて、筒部26aにより接続端子25を囲繞している。
【0017】
そして又、コネクタハウジング26のフランジ部26bには、誤組付け防止用の凸部29を図で左側の縁部に複数形成し、同じく誤組付け防止用の凸部30を図で右側の縁部に凸部29とは非対称の位置で複数形成している。
【0018】
これに対して、図5には、上記スイッチ装置21を組付ける組付け相手部材としての例えば前記車両のインストルメントパネル31を示しており、このインストルメントパネル31には、上記スイッチ装置21のボディ22が嵌まる孔32を形成すると共に、その孔32の周縁部にあって上記凸部29と位置並びに大きさが合致する凹部33と、凸部30と位置並びに大きさが合致する凹部34とを形成しており、この凹部33,34に凸部29,30をそれぞれ合わせて挿通しつつ、ボディ22を孔32に嵌めることにより、スイッチ装置21がインストルメントパネル31に向きを誤ることなく、すなわち、誤組付けを防止されつつ組付けられるようになっている。
【0019】
一方、図6には、前記コネクタハウジング26とは種類の異なるコネクタハウジング35を示しており、このコネクタハウジング35も、上記接続端子25とで雄側のコネクタを構成するものであるが、前記コネクタハウジング26の筒部26aとは形状の異なる筒部35aの前端縁部に、前記コネクタハウジング26のフランジ部26bと同形状のフランジ部35bを有していて、そのフランジ部35bを前記コネクタハウジング26のフランジ部26bと同様にして前記ボディ22の後端縁部に係合させることにより、ボディ22の後側に取付けられ、すなわち、ボディ22に外付け状態に取付けられて、筒部35aにより接続端子25を囲繞しており、かくして、前記スイッチ装置21とはコネクタハウジング35が異なるスイッチ装置36を構成している。
【0020】
そして又、そのコネクタハウジング35のフランジ部35bには、誤組付け防止用の凸部37を図で左側の縁部に前記コネクタハウジング26の凸部29と位置を異ならせて複数形成し、同じく誤組付け防止用の凸部38を図で右側の縁部に上記凸部37とは非対称で、且つ前記コネクタハウジング26の凸部30とも位置及び個数を異ならせて1つだけ形成している。
【0021】
これに対して、図6には又、前記車両のインストルメントパネル31とは異なる車両のインストルメントパネル39を示しており、このインストルメントパネル39には、上記スイッチ装置36のボディ22が嵌まる孔32を形成すると共に、その孔32の周縁部にあって上記凸部37と位置並びに大きさが合致する凹部40と、凸部38と位置並びに大きさが合致する凹部41とを形成しており、この凹部40,41に凸部37,38をそれぞれ合わせて挿通しつつ、ボディ22を孔32に嵌めることにより、スイッチ装置36がインストルメントパネル39に向きを誤ることなく、すなわち、誤組付けを防止されつつ組付けられるようになっている。
【0022】
以上のように上記構成のものでは、ボディ22に、インシュレータ23が取付けられると共に、そのインシュレータ23から突出した接続端子25を囲繞するコネクタハウジング26が外付け状態に取付けられて構成される電装部品としてのスイッチ装置21において、組付け相手部材のインストルメントパネル31に対する誤組付け防止用の凸部29,30を、上記ボディ22及びインシュレータ23を除いて、コネクタハウジング26に形成している。
【0023】
これにより、誤組付け防止用の凸部29,30の変更並びにコネクタハウジング26の変更が、凸部37,38並びにコネクタハウジング35へなど、あったとき、コネクタハウジング26のみをコネクタハウジング35に変更すれば良く、ボディ22及びインシュレータ23は変更する必要がない。かくして、金型など製造装置の変更も、コネクタハウジング26についてのみで少なく済ませることができ、製造工程における製造装置の変更をする作業も少なく済ませることができるものであり、その結果、製品コストの低廉化を実現することができる。
【0024】
しかも、コネクタハウジング26,35は、雌側のコネクタハウジングの形状が変わるごとに変更する、元来種類の多いものであり、このようなコネクタハウジング26,35に誤組付け防止用の部分を設けることで、誤組付け防止用の部分の変更に対処するのが容易にできる。
【0025】
なお、誤組付け防止用の凸部29,30,37,38は凹部に変えて実施しても良い(組付け相手部材の対応部分は凸部となる)。
そのほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、特に電装品としては、車両用のスイッチ装置以外にも適用して実施できるなど、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【符号の説明】
【0026】
図面中、21はスイッチ装置(電装部品)、22はボディ、23はインシュレータ、25は接続端子、26はコネクタハウジング、29,30は凸部、31はインストルメントパネル(組付け相手部材)、35はコネクタハウジング、36はスイッチ装置(電装部品)、37,38は凸部、39はインストルメントパネル(組付け相手部材)を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディに、インシュレータが取付けられると共に、そのインシュレータから突出した接続端子を囲繞するコネクタハウジングが外付け状態に取付けられて構成される電装部品において、
組付け相手部材に対する誤組付け防止用の凸部又は凹部を、前記ボディ及びインシュレータを除いて、コネクタハウジングに形成したことを特徴とする電装部品。
【請求項1】
ボディに、インシュレータが取付けられると共に、そのインシュレータから突出した接続端子を囲繞するコネクタハウジングが外付け状態に取付けられて構成される電装部品において、
組付け相手部材に対する誤組付け防止用の凸部又は凹部を、前記ボディ及びインシュレータを除いて、コネクタハウジングに形成したことを特徴とする電装部品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−89370(P2012−89370A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−235456(P2010−235456)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】
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