説明

電解水生成装置

【課題】被電解水中のpH緩衝成分である炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオンを効率よく除去することができる電解水生成装置を提供する。
【解決手段】電解水生成装置28に関する。被電解水中の炭酸成分を除去する陰イオン交換樹脂槽1と、炭酸成分除去後の被電解水を電気分解して電解水を生成する電解槽30と、金属塩化物を貯留する金属塩化物貯留槽2とを具備する。水を金属塩化物貯留槽2に導入して金属塩化物溶解水を生成する。電気分解中断中に金属塩化物溶解水を陰イオン交換樹脂槽1に導入して陰イオン交換樹脂を再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水道水、井戸水、河川水、地下水等の被電解水を電解槽に流入させ、電気分解することにより、陰極水(いわゆる“アルカリイオン水”)と陽極水(いわゆる“酸性水”)を生成することができる電解水生成装置に関するものであり、具体的には、電解前の被電解水に含まれるために電解後の陰極水と陽極水のpH変化度合を減少させる(pH緩衝)原因となる炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオン等のガス成分と陰イオンを陰イオン交換樹脂や中空糸膜脱ガスフィルターにより除去することにより、所望とするpH変化を得ることができる電解水生成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水道水、井戸水、河川水、地下水等の被電解水には、炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオンと呼ばれる炭酸成分が溶解しており、これらはpHによってその形態を変化させ(下記式(1)参照)、Hイオンを放出したり取り込んだりするため、電解後の水のpH変化を鈍らせ、所望のpHの陰極水、陽極水を得ることができない。
【0003】
CO→H+HCO→2H+CO2−(1)
従来、被電解水に含まれる炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオン等のガス成分と陰イオンを除去する方法としては、特開平6−296966号公報(特許文献1)等に記載された方法がある。この方法は、被電解水を電解したり又は酸を加えたりすることにより予め酸性にし、炭酸水素イオン、炭酸イオン等の形態を炭酸ガスに変化させ、更には空気バブリングや脱気などによって炭酸ガスを水外に放出させて除去するというものである。
【0004】
また、炭酸水素イオン、炭酸イオン等を直接除去する方法としては、特開平5−68975号公報(特許文献2)等に記載された方法がある。この方法は、電解槽の中に予め陰イオン交換樹脂を入れておき、電解時に炭酸水素イオン、炭酸イオンなどを除去するというものである。この場合、陰イオン交換樹脂の再生には前もって電解生成しておいた陰極水を還流させ、さらに電解した陰極水を生成して再生するようにしている。
【0005】
被電解水におけるイオン交換樹脂の再生機構に関しては、特開2004−89995号公報(特許文献3)等に記載されている。これは、所定濃度のNaCl水溶液等を用いて各イオン交換樹脂を独立して又は同時に再生する方法に関するものであり、この場合、予め収容タンク内に準備しておいたNaCl水溶液をポンプにてイオン交換樹脂槽に導き入れて再生を行うようにしている。
【特許文献1】特開平6−296966号公報
【特許文献2】特開平5−68975号公報
【特許文献3】特開2004−89995号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特開平6−296966号公報(特許文献1)に記載された方法では、炭酸成分の除去効率を上げるためには、炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオンの存在比率のうち、炭酸ガスの存在比率を高める必要があり、そのためpH=5以下とすることが望ましい。そうすると、炭酸除去後の被電解水はpH=5以下の酸性となり、これを電気分解することで陰極水(いわゆる“アルカリイオン水”)と陽極水(いわゆる“酸性水”)を生成するためには、更に多くの電気エネルギーが必要となる。
【0007】
また、炭酸水素イオン、炭酸イオン等を直接除去する方法である特開平5−68975号公報(特許文献2)に記載された方法では、被電解水を電気分解して陰極水(いわゆる“アルカリイオン水”)と陽極水(いわゆる“酸性水”)を生成する際に陰極槽内に陰イオン交換樹脂が存在する訳であり、pHによっては吸着除去された炭酸水素イオンがOHイオンと交換される可能性がある。また、本来は電解槽内に陰イオン交換樹脂を配置する際に電解槽内全体に陰イオン交換樹脂を充填しない状態では、陰イオン交換樹脂と接触しない水が殆どであり、炭酸水素イオン、炭酸イオン除去によるpH緩衝能の排除は望めない。反対に、電解槽内全体に陰イオン交換樹脂を充填した場合には、電極表面を水が通過することができなくなり、水素ガスが電極表面を覆うことにより有効電極面積が減少し、電解電圧の上昇が起こる。
【0008】
また、炭酸水素イオン、炭酸イオンを交換吸着したために交換能が悪くなった場合のイオン交換樹脂を再生する方法である特開2004−89995号公報(特許文献3)に記載された方法では、再生のために装置に補充する試薬はNaCl水溶液であり、再生できるイオン交換樹脂の量は、収容タンクの体積分のNaCl水溶液の量に比例し、被電解水量が多く、イオン交換樹脂を大量に用いる場合には、収容タンクを大きくするか又はNaCl水溶液の補充回数を増やす必要がある。
【0009】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、被電解水中のpH緩衝成分である炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオンを効率よく除去することができる電解水生成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1に係る電解水生成装置は、被電解水中の炭酸成分を除去する陰イオン交換樹脂槽1と、炭酸成分除去後の被電解水を電気分解して電解水を生成する電解槽30と、金属塩化物を貯留する金属塩化物貯留槽2とを具備し、水を金属塩化物貯留槽2に導入して金属塩化物溶解水を生成し、電気分解中断中に金属塩化物溶解水を陰イオン交換樹脂槽1に導入して陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とするものである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1において、陰イオン交換樹脂の再生に使用した金属塩化物溶解水を金属塩化物貯留槽2に戻し、陰イオン交換樹脂の再生に繰り返し使用して成ることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、陰イオン交換樹脂槽1に導入される金属塩化物溶解水の量を制御する導入量制御装置55を具備して成ることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の請求項4に係る電解水生成装置は、被電解水中の炭酸成分を除去する陰イオン交換樹脂槽1と、炭酸成分除去後の被電解水を電気分解して電解水を生成する電解槽30とを具備し、電解槽30による電気分解の中断中に、陰イオン交換樹脂槽1内の被電解水を電気分解して陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とするものである。
【0014】
請求項5の発明は、請求項4において、陰イオン交換樹脂槽1内に陽電極13b及び陰電極12bを設け、電解槽30による電気分解の中断中に、陰イオン交換樹脂槽1内の陽電極13b及び陰電極12bの間に電圧を印加して被電解水を電気分解して陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とするものである。
【0015】
本発明の請求項6に係る電解水生成装置は、被電解水中の炭酸成分を除去する陰イオン交換樹脂槽1と、炭酸成分除去後の被電解水を電気分解して電解水を生成する電解槽30と、金属塩化物を貯留する金属塩化物貯留槽2と、金属塩化物貯留槽2から陰イオン交換樹脂槽1に導入される金属塩化物溶解水の量を制御する導入量制御装置55とを具備し、水を金属塩化物貯留槽2に導入して金属塩化物溶解水を生成し、電解槽30による電気分解の中断中に、導入量制御装置55により所定量の金属塩化物溶解水を陰イオン交換樹脂槽1に導入すると共に、陰イオン交換樹脂槽1内に設けた陽電極13b及び陰電極12bの間に電圧を印加して、陰イオン交換樹脂槽1内の被電解水を電気分解して陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とするものである。
【0016】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかにおいて、陰イオン交換樹脂の再生時期を表示するタイマーを具備し、このタイマーの表示に基づいて手動又は自動で陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とするものである。
【0017】
請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかにおいて、電解槽30で生成された電解水のpHを測定するpH測定装置61、電流測定装置、電圧測定装置、流水量測定装置の中から選ばれるものを具備し、これらの測定装置の測定結果に基づいて手動又は自動で陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とするものである。
【0018】
請求項9の発明は、請求項1乃至8のいずれかにおいて、陰イオン交換樹脂槽1に排水管路45を設けて成ることを特徴とするものである。
【0019】
請求項10の発明は、請求項9において、陰イオン交換樹脂の再生に使用された金属塩化物溶解水又は陰イオン交換樹脂の再生により生成された電解水を陰イオン交換樹脂槽1から排水管路45を通じて排水した後、水を陰イオン交換樹脂槽1に導入して洗浄する手段を具備して成ることを特徴とするものである。
【0020】
請求項11の発明は、請求項1乃至10のいずれかにおいて、シリコン、ポリエチレン、ポリプロピレンの中から選ばれる撥水性チューブ状の中空糸膜脱ガスフィルター62を陰イオン交換樹脂槽1と電解槽30との間に設け、上記中空糸膜脱ガスフィルター62の周囲を陰圧又は加圧することによって、陰イオン交換樹脂槽1で除去しきれなかった炭酸成分を除去して成ることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明の請求項1に係る電解水生成装置によれば、被電解水中のpH緩衝成分である炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオンを効率よく除去することができるものである。
【0022】
請求項2の発明によれば、金属塩化物貯留槽が小さい場合であっても、陰イオン交換樹脂の再生に金属塩化物溶解水を繰り返し使用することにより、金属塩化物の補充回数を減らすことができるものである。
【0023】
請求項3の発明によれば、陰イオン交換樹脂槽に導入する金属塩化物溶解水の量や濃度を導入量制御装置で制御することができ、必要以上の金属塩化物を使用することがなく、金属塩化物貯留槽で生成される金属塩化物溶解水の使用量を少なくすることができ、金属塩化物をその都度補充する手間を省くことができるものである。
【0024】
本発明の請求項4に係る電解水生成装置によれば、金属塩化物などの薬剤を添加する必要がなく、電気分解により陰イオン交換樹脂の再生用水を生成することができ、薬剤添加の手間を省いて電解水を生成することができるものである。
【0025】
請求項5の発明によれば、金属塩化物などの薬剤を添加する必要がなく、電気分解により陰イオン交換樹脂の再生用水を生成することができ、薬剤添加の手間を省いて電解水を生成することができるものである。
【0026】
本発明の請求項6に係る電解水生成装置によれば、被電解水中のpH緩衝成分である炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオンを効率よく除去することができるものであり、また、陰イオン交換樹脂槽に導入する金属塩化物溶解水の量や濃度を導入量制御装置で制御することができ、必要以上の金属塩化物を使用することがなく、金属塩化物貯留槽で生成される金属塩化物溶解水の使用量を少なくすることができ、金属塩化物をその都度補充する手間を省くことができるものであり、また、陰イオン交換樹脂槽内に塩素を生成させて殺菌を行うことができ、陰イオン交換樹脂槽内を常に清潔に保つことができるものである。
【0027】
請求項7の発明によれば、陰イオン交換樹脂を再生するタイミングをタイマーで判断することができるため、陰イオン交換樹脂の寿命前に再生するなどして過剰に金属塩化物を使用したり過剰な電力を消費したりすることが無くなるものである。
【0028】
請求項8の発明によれば、陰イオン交換樹脂を再生するタイミングをpH測定装置でより正確に判断することができるため、陰イオン交換樹脂の寿命前に再生するなどして過剰に金属塩化物を使用したり過剰な電力を消費したりすることが無くなるものである。
【0029】
請求項9の発明によれば、陰イオン交換樹脂の再生に使用した金属塩化物溶解水や電解水を後段の電解槽に導入することなく系外に排水することができ、飲用時の誤飲を防ぐことができるものである。
【0030】
請求項10の発明によれば、再生後の陰イオン交換樹脂に付着して残存している金属塩化物溶解水や電解水が水で希釈されて系外に排出されることとなり、飲用時に金属塩化物溶解水や電解水の希釈水を誤飲してしまうおそれがなくなるものである。
【0031】
請求項11の発明によれば、特に炭酸成分のうち、陰イオン交換樹脂では完全には除去することができないガス状の炭酸ガスを除去することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態を第1実施例〜第11実施例に分けて具体的に説明する。
【0033】
(第1実施例)
図1は本実施例の電解水生成装置28の例を示す。この電解水生成装置28は、被電解水中の炭酸成分を除去する陰イオン交換樹脂槽1と、炭酸成分除去後の被電解水を電気分解して電解水を生成する電解槽30と、金属塩化物を貯留する金属塩化物貯留槽2とを具備する。
【0034】
まず、蛇口22に付属の水切替器20のレバー21を切り替え、水道水、井戸水、河川水、地下水等の希薄水(被電解水)が管路39を通って電解水生成装置28に導入される。電解水生成装置28内では、被電解水は流量計26を通過して浄水部25に入る。浄水部25は活性炭部24と中空糸膜部23とからなり、被電解水はまず活性炭部24に入って遊離塩素が除去され、次に中空糸膜部23に入って固形不純物が除去される。このように遊離塩素と固形不純物が除去された被電解水は更に管路40を通過する。電解水が生成される際には弁3,4,7は開放されており、被電解水のうち陰極水生成のための水は管路42を通って陰イオン交換樹脂槽1に導かれ、ここで炭酸水素イオン及び炭酸イオン等の炭酸成分が交換吸着される。陰イオン交換樹脂としては、例えば、第4級アンモニウム基を交換基として持つ強塩基性陰イオン交換樹脂等を用いることができる。炭酸水素イオン及び炭酸イオンが除去された水は管路46を通過して陰極槽10の入口14から陰極槽10に入る。一方、被電解水のうち陽極水生成のための水は管路43を通過して陽極槽11の入口15から陽極槽11に入る。陰極槽10と陽極槽11は隔膜18を介して隣接しており、陰極槽10内の陰極12と陽極槽11内の陽極13は隔膜18を挟んで対となっている。ここで陰極12と陽極13との間に電圧を印加すると、陰極槽10と陽極槽11の内部で水の電気分解が起こる。このように陰極槽10と陽極槽11とこれらを隔離する隔膜18とを具備して電解槽30が形成されている。そして陰極槽10内では水の電気分解による水素の生成とOHイオンの生成が行われ、これにより陰極槽10内の水はアルカリ性を呈する陰極水となる。反対に陽極槽11内では水の電気分解による酸素の生成とHイオンの生成が行われ、これにより陽極槽11内の水は酸性を呈する陽極水となる。電解水のうち陰極水は陰極槽10の出口16から管路47を経て電解水生成装置28の吐水口27から放出され、使用される。一方、電解水のうち陽極水は出口17から管路48を経て別の出口から電解水生成装置28の外へ放出される。
【0035】
ここで陰イオン交換樹脂の炭酸成分除去性能が低下するなどして再生が必要とされる場合には、例えば、再生専用ボタン(図示省略)を押すと、電気分解が中断し、弁3,4が閉じられ、代わりに弁19a,19bが開放されることにより、陰極槽10及び陽極槽11内の滞留水が管路49,50を通じて放出される。その後、弁8が開放されて被電解水が金属塩化物貯留槽2に導入される。金属塩化物としては、例えば、NaClやKCl等を用いることができ、被電解水が導入されることによって、このような金属塩化物が溶解して、金属塩化物溶解水(飽和状態と不飽和状態の両方を含む。以下同じ。)が生成される。そして、弁5を開放すると、金属塩化物溶解水が管路44を通じて陰イオン交換樹脂槽1に導入され、これにより陰イオン交換樹脂が再生され、炭酸成分除去性能が回復する。
【0036】
図11は、地下水を本実施例の陰イオン交換樹脂槽1を通過させた場合の炭酸ガス濃度と炭酸水素イオン濃度の変化量を示すグラフである。炭酸ガスは非イオン性の気体であるため除去できていないが、炭酸水素イオンは通過前に70mg/L程度であったものが陰イオン交換樹脂を通過させることにより90%以上除去され、3mg/L程度に減少していることが確認される。通水量や陰イオン交換樹脂の充填量にもよるが、40Lの地下水を通過させても炭酸水素イオンは50%以上除去されることが確認される。また、このとき炭酸水素イオンの除去された水を電解槽30で電気分解すると、陰極水のpHは図12に示すようになり、炭酸水素イオンが除去されていない水の電解後のpH=9.25に比べてpH=9.75と高くなる。しかしながら、通水を継続するに従って、電解後のpHは徐々に下がってきて、通水量が70Lとなった後にはpH=9.25となり、炭酸水素イオンを除去していない水の陰極水の値と同じになることが確認される。
【0037】
図13は、上述した本実施例の再生機構を用いて陰イオン交換樹脂を再生処理した後、地下水を通過させ、炭酸水素イオンを除去した水を電解槽30で電気分解した場合の陰極水のpHを示すグラフである。再生により陰イオン交換樹脂の炭酸成分除去性能は復活し、電解後の陰極水のpH=9.75を再現することができていることが確認される。
【0038】
本実施例のように金属塩化物をそのまま金属塩化物貯留槽2に貯留させ、この金属塩化物貯留槽2を電解水生成装置28の内部に組み込んで、陰イオン交換樹脂の再生用金属塩化物溶解水を生成させることは、従来のように金属塩化物溶液を装置に入れておくことに比べて簡便である。しかも本実施例のように金属塩化物をそのまま使用すれば、金属塩化物溶液として使用するのに比べてその溶媒である水の分だけ重量も軽く体積も小さくすることができ、流通過程において取扱いが有利となるものである。また、過剰に金属塩化物を電解水生成装置28に入れた場合であっても、水への最大溶解量を超えた金属塩化物は金属塩化物貯留槽2内に溶け残るだけであり、飽和濃度の金属塩化物溶解水を再生に用いることができ、安定して再生させることができ、また次の使用時に新しく水が金属塩化物貯留槽2内に供給されたときに先ほどの溶け残った金属塩化物が溶解することとなり、金属塩化物をその都度補充する手間を省くことができるものである。このように、本実施例によれば、必要に応じて陰イオン交換樹脂の再生を容易に行うことができ、被電解水中のpH緩衝成分である炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオン等の炭酸成分を効率よく除去することができるものである。
【0039】
本実施例では金属塩化物の溶解のための水として管路41を通る蛇口22からの直結水(被電解水)としているが、これに限定されるものではなく、例えば、別途貯留しておいた水を高低差を利用して移動させたり、ポンプなどを用いたりして、金属塩化物貯留槽2に導入する手段等が考えられる。また、陰イオン交換樹脂槽1に金属塩化物溶解水を導入する手段として管路44を通る蛇口22からの直結水(被電解水)としているが、これに限定されるものではなく、金属塩化物貯留槽2の部分を大気圧に解放する弁を設け、高低差を利用して移動させたり、ポンプなどを用いたりして、金属塩化物溶解水を陰イオン交換樹脂槽1に導入する手段等が考えられる。また、水の切り替えに開閉弁を用いるようにしているが、これに限定されるものではなく、3方弁、4方弁などの切り替え弁を用いてもよい。
【0040】
(第2実施例)
図2は本実施例の電解水生成装置28の例を示す。この電解水生成装置28の基本的な構造は第1実施例と同様であるので、共通する構造については説明を省略し、相違する構造について以下説明する。
【0041】
陰イオン交換樹脂の炭酸成分除去性能が低下するなどして再生が必要とされる場合には、例えば、再生専用ボタン(図示省略)を押すと、電気分解が中断し、弁3,4が閉じられ、代わりに弁19a,19bが開放されることにより、陰極槽10及び陽極槽11内の滞留水が管路49,50を通じて放出される。その後、弁8が開放されて被電解水が金属塩化物貯留槽2に導入される。金属塩化物としては、例えば、NaClやKCl等を用いることができ、被電解水が導入されることによって、このような金属塩化物が溶解して、金属塩化物溶解水が生成される。そして、弁5を開放すると、金属塩化物溶解水が管路44を通じて陰イオン交換樹脂槽1に導入され、これにより陰イオン交換樹脂が再生され、炭酸成分除去性能が回復する。
【0042】
陰イオン交換樹脂の再生処理後に弁5,8が閉じられ、陰イオン交換樹脂槽1内の金属塩化物溶解水はポンプ9により金属塩化物貯留槽2に戻され、滞留される。再度、陰イオン交換樹脂の再生が必要とされる場合には、弁5が開放されて金属塩化物溶解水は管路44を通じて陰イオン交換樹脂槽1に導入され、陰イオン交換樹脂が再生される。この一連の動作を繰り返し、金属塩化物溶解水が再生に使用するのに不向きとなった場合には、弁6を開いて管路45を通して排水される。
【0043】
陰イオン交換樹脂の再生には金属塩化物貯留槽2の体積分の水に溶解しているClイオン量を最大再生に用いることができる。しかしながら、一般的な陰イオン交換樹脂では炭酸水素イオン、炭酸イオンとの交換と同時に被電解水中のSO2−イオン、NOイオン、OHイオン等の交換除去が生じており、これが再生時にClイオンと交換されるため、再生用の金属塩化物溶解水中の陰イオンはこれらのイオンの混在状態となり、金属塩化物貯留槽2が小さい場合には再生効率の低下が早くなる。このため適宜、陰イオンの混在した再生用の金属塩化物溶解水の排水を行い、新しく再生用の金属塩化物溶解水中のClイオン濃度を上昇させることができる。このように本実施例では、第1実施例と同様に、被電解水中のpH緩衝成分である炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオンを効率よく除去することができる上に、陰イオン交換樹脂の再生に使用した金属塩化物溶解水を金属塩化物貯留槽2に戻し、陰イオン交換樹脂の再生に繰り返し使用するようにしているので、金属塩化物貯留槽2が小さい場合であっても、金属塩化物の補充回数を減らすことができるものである。
【0044】
本実施例では金属塩化物の溶解のための水として管路41を通る蛇口22からの直結水(被電解水)としているが、これに限定されるものではなく、例えば、別途貯留しておいた水を高低差を利用して移動させたり、ポンプなどを用いたりして、金属塩化物貯留槽2に導入する手段等が考えられる。また、陰イオン交換樹脂槽1に金属塩化物溶解水を導入する手段として管路44を通る蛇口22からの直結水(被電解水)としたが、これに限定されるものではなく、金属塩化物貯留槽2の部分を大気圧に解放する弁を設け、高低差を利用して移動させたり、ポンプなどを用いたりして、金属塩化物溶解水を陰イオン交換樹脂槽1に導入する手段等が考えられる。また、水の切り替えに開閉弁を用いるようにしているが、これに限定されるものではなく、3方弁、4方弁などの切り替え弁を用いてもよい。
【0045】
(第3実施例)
図3は本実施例の電解水生成装置28の例を示す。この電解水生成装置28の基本的な構造は第1実施例と同様であるので、共通する構造については説明を省略し、相違する構造について以下説明する。
【0046】
陰イオン交換樹脂の炭酸成分除去性能が低下するなどして再生が必要とされる場合には、例えば、再生専用ボタン(図示省略)を押すと、電気分解が中断し、弁3,4が閉じられ、代わりに弁19a,19bが開放されることにより、陰極槽10及び陽極槽11内の滞留水が管路49,50を通じて放出される。その後、弁8が開放されて被電解水が金属塩化物貯留槽2に導入される。金属塩化物としては、例えば、NaClやKCl等を用いることができ、被電解水が導入されることによって、このような金属塩化物が溶解して、金属塩化物溶解水が生成される。
【0047】
ここで、弁5を開放すると、金属塩化物溶解水が管路44を通じて陰イオン交換樹脂槽1に導入されるが、本実施例では、導入量制御装置55を用いて、陰イオン交換樹脂槽1に導入される金属塩化物溶解水の量を制御するようにしている。具体的には、導入量制御装置55としてパルス駆動装置60を用い、このパルス駆動装置60により弁5が瞬間的に一定時間開放され、金属塩化物溶解水が管路44を通じて陰イオン交換樹脂槽1に弁5の開放時間に見合った分の定量が導入される。そして陰イオン交換樹脂槽1では水により金属塩化物溶解水が希釈され、再生に見合った濃度の金属塩化物溶解水ができることにより、陰イオン交換樹脂が再生される。このように本実施例では、第1実施例と同様に、被電解水中のpH緩衝成分である炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオンを効率よく除去することができる上に、パルス駆動装置60のような導入量制御装置55を用いて、陰イオン交換樹脂槽1に導入される金属塩化物溶解水の量を制御するようにしているので、陰イオン交換樹脂槽1に導入される金属塩化物溶解水の量や濃度は弁5の開放時間によりコントロールすることができ、必要以上の金属塩化物を使用することがない。このため金属塩化物貯留槽2に貯留している金属塩化物溶解水の使用量が少なくなり、金属塩化物をその都度補充する手間を省くことができるものである。
【0048】
本実施例では金属塩化物の溶解のための水として管路41を通る蛇口22からの直結水(被電解水)としているが、これに限定されるものではなく、例えば、別途貯留しておいた水を高低差を利用して移動させたり、ポンプなどを用いたりして、金属塩化物貯留槽2に導入する手段等が考えられる。また、陰イオン交換樹脂槽1に金属塩化物溶解水を導入する手段として、高低差を利用して移動させたり、ポンプなどを用いたりする手段等が考えられる。また、水の切り替えに開閉弁を用いるようにしているが、これに限定されるものではなく、3方弁、4方弁などの切り替え弁を用いてもよい。
【0049】
(第4実施例)
図4は本実施例の電解水生成装置28の例を示す。この電解水生成装置28は、被電解水中の炭酸成分を除去する陰イオン交換樹脂槽1と、炭酸成分除去後の被電解水を電気分解して電解水を生成する電解槽30とを具備する。上記陰イオン交換樹脂槽1は、陰イオン交換樹脂が充填された陰極槽1aと、陰イオン交換樹脂が充填されていない陰イオン交換樹脂再生用陽極槽1bとを隣接して形成されており、また、陰極槽1aには陰電極12bが設けられており、陰イオン交換樹脂再生用陽極槽1bには陽電極13bが設けられている。なお、陰極槽1aと陽極槽1bは隔膜35を介して隣接しており、陰極槽1a内の陰電極12bと陰イオン交換樹脂再生用陽極槽1b内の陽電極13bは隔膜35を挟んで対となっている。
【0050】
まず、蛇口22に付属の水切替器20のレバー21を切り替え、水道水、井戸水、河川水、地下水等の希薄水(被電解水)が管路39を通って電解水生成装置28に導入される。電解水生成装置28内では、被電解水は流量計26を通過して浄水部25に入る。浄水部25は活性炭部24と中空糸膜部23とからなり、被電解水はまず活性炭部24に入って遊離塩素が除去され、次に中空糸膜部23に入って固形不純物が除去される。このように遊離塩素と固形不純物が除去された被電解水は更に管路40を通過する。電解水が生成される際には弁3,4,7は開放されており、被電解水のうち陰極水生成のための水は管路42を通って陰イオン交換樹脂槽1に導かれ、ここで炭酸水素イオン及び炭酸イオン等の炭酸成分が交換吸着される。陰イオン交換樹脂としては、例えば、第4級アンモニウム基を交換基として持つ強塩基性陰イオン交換樹脂等を用いることができる。炭酸水素イオン及び炭酸イオンが除去された水は管路46を通過して陰極槽10の入口14から陰極槽10に入る。一方、被電解水のうち陽極水生成のための水は管路43を通過して陽極槽11の入口15から陽極槽11に入る。陰極槽10と陽極槽11は隔膜18を介して隣接しており、陰極槽10内の陰極12と陽極槽11内の陽極13は隔膜18を挟んで対となっている。ここで陰極12と陽極13との間に電圧を印加すると、陰極槽10と陽極槽11の内部で水の電気分解が起こる。このように陰極槽10と陽極槽11とこれらを隔離する隔膜18とを具備して電解槽30が形成されている。そして陰極槽10内では水の電気分解による水素の生成とOHイオンの生成が行われ、これにより陰極槽10内の水はアルカリ性を呈する陰極水となる。反対に陽極槽11内では水の電気分解による酸素の生成とHイオンの生成が行われ、これにより陽極槽11内の水は酸性を呈する陽極水となる。電解水のうち陰極水は陰極槽10の出口16から管路47を経て電解水生成装置28の吐水口27から放出され、使用される。一方、電解水のうち陽極水は出口17から管路48を経て別の出口から電解水生成装置28の外へ放出される。
【0051】
ここで陰イオン交換樹脂の炭酸成分除去性能が低下するなどして再生が必要とされる場合には、例えば、再生専用ボタン(図示省略)を押すと、電解槽30による電気分解が中断し、弁3,4が閉じられ、代わりに弁19a,19bが開放されることにより、陰極槽10及び陽極槽11内の滞留水が管路49,50を通じて放出される。その後、弁5,8が開放されて被電解水が管路41,44を通って陰極槽1a及び陰イオン交換樹脂再生用陽極層1bに導入され、一杯になると弁8が閉じられる。この後、陽電極13bと陰電極12bとの間に電圧を印加すると、電気分解が起こる。陰極槽1aでは水の電気分解によりOHイオンが生成され、槽内がアルカリ化し、OHイオンにより陰イオン交換樹脂が再生される。上述のように陰極槽1aと陰イオン交換樹脂再生用陽極槽1bとは隔膜35で仕切られているので、陰極槽1a内を容易にアルカリ化することができるものである。再生処理後には弁19cが開き、陰イオン交換樹脂槽内の電解水は管路51を通して排水される。このように、本実施例によれば、被電解水中のpH緩衝成分である炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオンを効率よく除去することができるものであり、特に、金属塩化物などの薬剤を添加する必要がなく、電気分解により陰イオン交換樹脂の再生用水を生成することができ、薬剤添加の手間を省いて、電解槽30により電解水を生成することができるものである。
【0052】
本実施例では陰イオン交換樹脂再生用陽極槽1bの水として管路44を通る蛇口22からの直結水(被電解水)を陰イオン交換樹脂の再生時に導入するようにしているが、これに限定されるものではなく、予め導入しておいてもよい。また、水の切り替えに開閉弁を用いるようにしているが、これに限定されるものではなく、3方弁、4方弁などの切り替え弁を用いてもよい。
【0053】
(第5実施例)
図5は本実施例の電解水生成装置28の例を示す。この電解水生成装置28の基本的な構造は第4実施例と同様であるので、共通する構造については説明を省略し、相違する構造について以下説明する。本実施例では、陰イオン交換樹脂が充填された陰イオン交換樹脂槽1内に陽電極13b及び陰電極12bを設けている。
【0054】
陰イオン交換樹脂の炭酸成分除去性能が低下するなどして再生が必要とされる場合には、例えば、再生専用ボタン(図示省略)を押すと、電解槽30による電気分解が中断し、弁3,4が閉じられ、代わりに弁19a,19bが開放されることにより、陰極槽10及び陽極槽11内の滞留水が管路49,50を通じて放出される。その後、陰イオン交換樹脂槽1内の陽電極13b及び陰電極12bの間に電圧を印加すると、陰イオン交換樹脂槽1内の被電解水の電気分解が起こる。このとき、例えば、陽電極13bとして、マグネシウム電極、亜鉛電極、鉄電極等の溶解性金属電極を用いると、この陽電極13bで電極溶解が起こり、陽電極に流れる電流のうちHイオンの発生に使用される分が減り、陰電極12bで生成されるOHイオンとのバランスが崩れてアルカリ性となる。また、ダイアモンド電極、Pt電極、Ptメッキ電極、Pt−Ir電極等を用いると、溶解しているClイオン等を効率よく酸化することができ、陽電極13bに流れる電流のうちHイオンの発生に使用される分が減り、陰電極12bで生成されるOHイオンとのバランスが崩れてアルカリ性となる。つまり、槽内がアルカリ化し、OHイオンにより陰イオン交換樹脂が再生される。このように、本実施例によれば、被電解水中のpH緩衝成分である炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオンを効率よく除去することができるものであり、特に、金属塩化物などの薬剤を添加する必要がなく、電気分解により陰イオン交換樹脂の再生用水を生成することができ、薬剤添加の手間を省いて、電解槽30により電解水を生成することができる。
【0055】
本実施例では水の切り替えに開閉弁を用いるようにしているが、これに限定されるものではなく、3方弁、4方弁などの切り替え弁を用いてもよい。
【0056】
(第6実施例)
図6は本実施例の電解水生成装置28の例を示す。この電解水生成装置28は、被電解水中の炭酸成分を除去する陰イオン交換樹脂槽1と、炭酸成分除去後の被電解水を電気分解して電解水を生成する電解槽30と、金属塩化物を貯留する金属塩化物貯留槽2と、金属塩化物貯留槽2から陰イオン交換樹脂槽1に導入される金属塩化物溶解水の量を制御する導入量制御装置55とを具備する。陰イオン交換樹脂槽1内には陽電極13b及び陰電極12bが設けられている。
【0057】
まず、蛇口22に付属の水切替器20のレバー21を切り替え、水道水、井戸水、河川水、地下水等の希薄水(被電解水)が管路39を通って電解水生成装置28に導入される。電解水生成装置28内では、被電解水は流量計26を通過して浄水部25に入る。浄水部25は活性炭部24と中空糸膜部23とからなり、被電解水はまず活性炭部24に入って遊離塩素が除去され、次に中空糸膜部23に入って固形不純物が除去される。このように遊離塩素と固形不純物が除去された被電解水は更に管路40を通過する。電解水が生成される際には弁3,4,7は開放されており、被電解水のうち陰極水生成のための水は管路42を通って陰イオン交換樹脂槽1に導かれ、ここで炭酸水素イオン及び炭酸イオン等の炭酸成分が交換吸着される。陰イオン交換樹脂としては、例えば、第4級アンモニウム基を交換基として持つ強塩基性陰イオン交換樹脂等を用いることができる。炭酸水素イオン及び炭酸イオンが除去された水は管路46を通過して陰極槽10の入口14から陰極槽10に入る。一方、被電解水のうち陽極水生成のための水は管路43を通過して陽極槽11の入口15から陽極槽11に入る。陰極槽10と陽極槽11は隔膜18を介して隣接しており、陰極槽10内の陰極12と陽極槽11内の陽極13は隔膜18を挟んで対となっている。ここで陰極12と陽極13との間に電圧を印加すると、陰極槽10と陽極槽11の内部で水の電気分解が起こる。このように陰極槽10と陽極槽11とこれらを隔離する隔膜18とを具備して電解槽30が形成されている。そして陰極槽10内では水の電気分解による水素の生成とOHイオンの生成が行われ、これにより陰極槽10内の水はアルカリ性を呈する陰極水となる。反対に陽極槽11内では水の電気分解による酸素の生成とHイオンの生成が行われ、これにより陽極槽11内の水は酸性を呈する陽極水となる。電解水のうち陰極水は陰極槽10の出口16から管路47を経て電解水生成装置28の吐水口27から放出され、使用される。一方、電解水のうち陽極水は出口17から管路48を経て別の出口から電解水生成装置28の外へ放出される。
【0058】
ここで陰イオン交換樹脂の炭酸成分除去性能が低下するなどして再生が必要とされる場合には、例えば、再生専用ボタン(図示省略)を押すと、電解槽30による電気分解が中断し、弁3,4が閉じられ、代わりに弁19a,19bが開放されることにより、陰極槽10及び陽極槽11内の滞留水が管路49,50を通じて放出される。その後、弁8が開放されて被電解水が金属塩化物貯留槽2に導入される。金属塩化物としては、例えば、NaClやKCl等を用いることができ、被電解水が導入されることによって、このような金属塩化物が溶解して、金属塩化物溶解水が生成される。
【0059】
ここで、弁5を開放すると、金属塩化物溶解水が管路44を通じて陰イオン交換樹脂槽1に導入されるが、本実施例では、導入量制御装置55を用いて、陰イオン交換樹脂槽1に導入される金属塩化物溶解水の量を制御するようにしている。具体的には、導入量制御装置55としてパルス駆動装置60を用い、このパルス駆動装置60により弁5が瞬間的に一定時間開放され、金属塩化物溶解水が管路44を通じて陰イオン交換樹脂槽1に弁5の開放時間に見合った分の定量が導入される。そして陰イオン交換樹脂槽1では水により金属塩化物溶解水が希釈され、再生に見合った濃度の金属塩化物溶解水ができることにより、陰イオン交換樹脂が再生される。その際、本実施例ではさらに、陰イオン交換樹脂槽1内の陽電極13b及び陰電極12bの間に電圧を印加して、陰イオン交換樹脂槽1内の被電解水を電気分解するようにしている。このとき、陽電極13bでは溶解しているClイオンが酸化反応を受けて塩素が生成され、陰イオン交換樹脂槽1内の殺菌が行われる。陰イオン交換樹脂槽1内では、陰イオン交換樹脂サイズにもよるが、水がたまりやすく、また、本実施例のように陰イオン交換樹脂槽1が活性炭部24の後段にあるような場合には、水道水中の塩素なども存在せず、菌が繁殖しやすい。このため、本実施例のような構造を備えていれば、陰イオン交換樹脂槽1内を常に清潔に保つことが可能となる。さらに、本実施例によれば、被電解水中のpH緩衝成分である炭酸ガス、炭酸水素イオン、炭酸イオンを効率よく除去することができ、また、陰イオン交換樹脂槽に導入する金属塩化物溶解水の量や濃度を導入量制御装置で制御することができ、必要以上の金属塩化物を使用することがなく、金属塩化物貯留槽で生成される金属塩化物溶解水の使用量を少なくすることができ、金属塩化物をその都度補充する手間を省くことができるものである。
【0060】
本実施例では金属塩化物の溶解のための水として管路41を通る蛇口22からの直結水(被電解水)としているが、これに限定されるものではなく、例えば、別途貯留しておいた水を高低差を利用して移動させたり、ポンプなどを用いたりして、金属塩化物貯留槽2に導入する手段等が考えられる。また、陰イオン交換樹脂槽1に金属塩化物溶解水を導入する手段として、高低差を利用して移動させたり、ポンプなどを用いたりする手段等が考えられる。また、水の切り替えに開閉弁を用いるようにしているが、これに限定されるものではなく、3方弁、4方弁などの切り替え弁を用いてもよい。
【0061】
(第7実施例)
本実施例の電解水生成装置28は、タイマー(図示省略)を内部に具備するようにした以外は、他の実施例の電解水生成装置28と同様の構造を有している。上記タイマーは、電解水生成装置28の使用時間すなわち電気分解の時間を計測し、この計測時間から陰イオン交換樹脂の寿命を予測し、そして寿命に到達した場合には、陰イオン交換樹脂を再生する必要がある時期に到達していることを表示するものである。電解水生成装置28の使用者は、このタイマーの表示に基づいて手動で陰イオン交換樹脂を再生することができる。例えば、図6に示す電解水生成装置28では、金属塩化物溶解水導入ボタン(図示省略)を押すなどして、手動で金属塩化物溶解水を金属塩化物貯留槽2から陰イオン交換樹脂槽1に導入したり、また、電解開始ボタン(図示省略)を押すなどして、手動で陰イオン交換樹脂槽1内の被電解水を電気分解したりすることによって、陰イオン交換樹脂を再生し、炭酸成分除去性能を回復させることができる。あるいは、使用者による上記のようなボタン操作を不要にして、所定の弁の開閉や電気分解の開始・停止を制御する制御部(図示省略)を電解水生成装置28に設けておき、上記タイマーの表示に基づいて上記制御部により自動で陰イオン交換樹脂を再生し、炭酸成分除去性能を回復させるようにしてもよい。このように本実施例では、陰イオン交換樹脂を再生するタイミングをタイマーで判断することができるため、陰イオン交換樹脂の寿命前に再生するなどして過剰に金属塩化物を使用したり過剰な電力を消費したりすることが無くなるものである。
【0062】
(第8実施例)
図7は本実施例の電解水生成装置28の例を示す。この電解水生成装置28は、電解槽30で生成された電解水のpHを測定するpH測定装置61、電流測定装置、電圧測定装置、流水量測定装置の中から選ばれるものを内部に具備するようにした以外は、他の実施例の電解水生成装置28と同様の構造を有している。本実施例では特にpH測定装置61を用いる場合について説明する。pHセンサー等のpH測定装置61は管路47に設けている。そして電解槽30の陰極槽10で生成された陰極水が管路47を通過する際、常に上記pH測定装置61で陰極水のpH値をモニターすることができる。陰イオン交換樹脂の炭酸成分除去性能が下がってくると、電解後の陰極水のpH値が、炭酸、炭酸水素イオン、炭酸イオンの緩衝影響を受けることにより、下がってくる。そうすると、電解水生成装置28の使用者は、pH測定装置61の測定結果から陰極水のpHの低下を知り、陰イオン交換樹脂を再生する必要がある時期に到達していることを知ることができる。この場合、使用者は、pH測定装置61の測定結果に基づいて手動で陰イオン交換樹脂を再生することができる。例えば、図7に示す電解水生成装置28では、金属塩化物溶解水導入ボタン(図示省略)を押すなどして、手動で金属塩化物溶解水を金属塩化物貯留槽2から陰イオン交換樹脂槽1に導入したり、また、電解開始ボタン(図示省略)を押すなどして、手動で陰イオン交換樹脂槽1内の被電解水を電気分解したりすることによって、陰イオン交換樹脂を再生し、炭酸成分除去性能を回復させることができる。あるいは、使用者による上記のようなボタン操作を不要にして、所定の弁の開閉や電気分解の開始・停止を制御する制御部(図示省略)を電解水生成装置28に設けておき、上記pH測定装置61の測定結果に基づいて上記制御部により自動で陰イオン交換樹脂を再生し、炭酸成分除去性能を回復させるようにしてもよい。このように本実施例では、陰イオン交換樹脂を再生するタイミングをpH測定装置61でより正確に判断することができるため、陰イオン交換樹脂の寿命前に再生するなどして過剰に金属塩化物を使用したり過剰な電力を消費したりすることが無くなるものである。なお、本実施例では、上述のとおり、pH測定装置61を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電流測定装置、電圧測定装置、流水量測定装置の中から選ばれるものを用いるようにしてもよい。なお、電流測定装置や電圧測定装置は、陰極12及び陽極13に流れる電流や両者に印加される電圧を測定して、この測定結果から陰イオン交換樹脂の寿命を予測することができる。また、流水量測定装置は、電解水生成装置28の使用を開始してからの積算流水量などを測定して、この測定結果から陰イオン交換樹脂の寿命を予測することができる。
【0063】
(第9実施例)
図8は本実施例の電解水生成装置28の例を示す。この電解水生成装置28は、陰イオン交換樹脂槽1に排水管路45を設けるようにした以外は、他の実施例の電解水生成装置28と同様の構造を有している。
【0064】
本実施例では、陰イオン交換樹脂を再生した後に排水管路45の弁6を開くと、陰イオン交換樹脂の再生に使用した金属塩化物溶解水や、陰イオン交換樹脂の再生により生成された電解水を陰イオン交換樹脂槽1から排水管路45を通して排水することができる。これにより、陰イオン交換樹脂の再生に使用した金属塩化物溶解水や電解水を後段の電解槽30に導入することなく系外に排水することができ、飲用時の誤飲を防ぐことができるものである。
【0065】
(第10実施例)
図8は本実施例の電解水生成装置28の例を示す。この電解水生成装置28は、陰イオン交換樹脂槽1に排水管路45を設けた上で、陰イオン交換樹脂の再生に使用された金属塩化物溶解水又は陰イオン交換樹脂の再生により生成された電解水を陰イオン交換樹脂槽1から排水管路45を通じて排水した後、水を陰イオン交換樹脂槽1に導入して、陰イオン交換樹脂槽1の内部を洗浄する手段を具備するようにした以外は、他の実施例の電解水生成装置28と同様の構造を有している。
【0066】
本実施例では、陰イオン交換樹脂を再生した後に排水管路45の弁6を開くと、陰イオン交換樹脂の再生に使用した金属塩化物溶解水や、陰イオン交換樹脂の再生により生成された電解水を陰イオン交換樹脂槽1から排水管路45を通して排水することができる。そして排水後、弁6を閉じ、その後弁3を開くと、管路42を通して水道水、井戸水、河川水、地下水等が蛇口22より陰イオン交換樹脂槽1に直接導入され、陰イオン交換樹脂槽1内が満たされる。そうすると、水道水、井戸水、河川水、地下水等により、陰イオン交換樹脂槽1内に過剰に残っている金属塩化物やOHイオンが希釈され、陰イオン交換樹脂槽1内が洗浄されることとなる。その後、再度弁6を開くと、洗浄に使用した水道水、井戸水、河川水、地下水等が陰イオン交換樹脂槽1から排水管路45を通して排水される。このように、陰イオン交換樹脂の再生後に弁6を開き、その後、弁3を開くような手段(図示省略)を具備するようにすれば、再生後の陰イオン交換樹脂に付着して残存している金属塩化物溶解水や電解水が水で希釈されて系外に排出されることとなり、飲用時に金属塩化物溶解水や電解水の希釈水を誤飲してしまうおそれがなくなるものである。
【0067】
本実施例では陰イオン交換樹脂槽1に水道水、井戸水、河川水、地下水等を導入する際に予め弁6を閉じるようにしているが、これに限定されるものではなく、弁6を開放しながら、水道水、井戸水、河川水、地下水等を導入するようにしてもよい。また、洗浄回数についても特に限定されるものではない。
【0068】
(第11実施例)
図9は本実施例の電解水生成装置28の例を示す。この電解水生成装置28は、撥水性チューブ状の中空糸膜脱ガスフィルター62を陰イオン交換樹脂槽1と電解槽30との間に設けるようにした以外は、他の実施例の電解水生成装置28と同様の構造を有している。上記中空糸膜脱ガスフィルター62は、疎水性中空糸繊維の束を内槽に設けて形成することができる。疎水性中空糸繊維としては、シリコン、ポリエチレン、ポリプロピレンの中から選ばれる撥水性チューブ状のものを用いる。そして上記のように形成される中空糸膜脱ガスフィルター62は、陰イオン交換樹脂槽1と電解槽30とを連通する管路46の途中に設けられている。
【0069】
陰極水を生成するための水は、管路42を通って陰イオン交換樹脂槽1に導入され、ここで炭酸水素イオン及び炭酸イオンが交換吸着されて除去される。炭酸水素イオン及び炭酸イオンが除去された水は、管路46を通過し、後段の中空糸膜脱ガスフィルター62を通過する。中空糸膜脱ガスフィルター62は、図10に示すように、疎水性中空糸繊維を通過する水路71とその周りの内槽72からなり、陰圧装置(吸引ポンプ)63を作動させて、内槽72に設けた脱気口73から内槽72内を脱気することにより、上記中空糸膜脱ガスフィルター62の周囲を陰圧(減圧)すると、疎水性中空糸繊維の内部を通過する水から酸素、窒素、炭酸ガス等の気体成分が内槽72側へ出てきて除去される。陰イオン交換樹脂槽1でOHイオンが除去されることにより、被電解水のpHがわずかに低下して酸性化し、炭酸成分の比率のうち、炭酸水素イオン成分の割合が上昇するので、中空糸膜脱ガスフィルター62は、本実施例のように陰イオン交換樹脂槽1の後段に設けるのが望ましい。このように本実施例では、特に炭酸成分のうち、陰イオン交換樹脂では完全には除去することができないガス状の炭酸ガスを除去することができるものである。
【0070】
本実施例では炭酸ガス成分を除去する際に、中空糸膜脱ガスフィルター62の周囲を陰圧(減圧)する例を挙げたが、気体の飽和溶解度はヘンリーの法則によるとその気体の分圧に比例するので、中空糸膜脱ガスフィルター62の周囲を加圧することにより炭酸ガスの分圧を下げて、陰イオン交換樹脂槽1で除去しきれなかった炭酸成分を除去するようにしてもよい。この場合、陰圧装置63の代わりに加圧装置を中空糸膜脱ガスフィルターに設けることとなる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、水道水、井戸水、河川水、地下水などの被電解水に溶解している炭酸水素イオン、炭酸イオン等を陰イオン交換樹脂にて交換除去する機能を有し、さらには連続して電気分解等を行うことにより、陰極水(いわゆる“アルカリイオン水”)と陽極水(いわゆる“酸性水”)などの電解水を生成する電解水生成装置、又は水道原水等、その浄水若しくは電気分解で生成された電解水などを電気化学的に測定する電気化学的水質測定器(pHセンサー等)との組み合わせからなる電解水生成装置に関するものであり、陰イオン交換樹脂の再生のために金属塩化物を金属塩化物貯留槽に予め投入しておいて水道水、井戸水、河川水、地下水等を導入することにより、金属塩化物溶解水を生成した後、これを陰イオン交換樹脂槽に導入したり、陰イオン交換樹脂槽内に陽電極と陰電極を設け、電気分解によりOH濃度の高い電解水を生成させたりして、陰イオン交換樹脂槽内で陰イオン交換樹脂を再生するようにした電解水生成装置に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の第1実施例の電解水生成装置の概略断面図である。
【図2】本発明の第2実施例の電解水生成装置の概略断面図である。
【図3】本発明の第3実施例の電解水生成装置の概略断面図である。
【図4】本発明の第4実施例の電解水生成装置の概略断面図である。
【図5】本発明の第5実施例の電解水生成装置の概略断面図である。
【図6】本発明の第6実施例及び第7実施例の電解水生成装置の概略断面図である。
【図7】本発明の第8実施例の電解水生成装置の概略断面図である。
【図8】本発明の第9実施例及び第10実施例の電解水生成装置の概略断面図である。
【図9】本発明の第11実施例の電解水生成装置の概略断面図である。
【図10】本発明の第11実施例の中空糸膜脱ガスフィルターを示すものであり、(a)は全体の概略断面図、(b)は(a)の一部であるイ部分を示す拡大概略断面図である。
【図11】陰イオン交換樹脂による地下水の炭酸ガス(遊離炭酸)及び炭酸水素イオン(重炭酸イオン)除去と流水量の関係を示すグラフである。
【図12】地下水(陰イオン交換樹脂による炭酸成分除去処理後)、未処理地下水の電気分解における陰極水のpHと流水量の関係を示すグラフである。
【図13】地下水(陰イオン交換樹脂による炭酸成分除去処理後)、未処理地下水の電気分解における陰極水のpHと流水量の関係(陰イオン交換樹脂の再生の効果)を示すグラフである。
【符号の説明】
【0073】
1 陰イオン交換樹脂槽
2 金属塩化物貯留槽
12b 陰電極
13b 陽電極
28 電解水生成装置
30 電解槽
45 排水管路
55 導入量制御装置
61 pH測定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被電解水中の炭酸成分を除去する陰イオン交換樹脂槽と、炭酸成分除去後の被電解水を電気分解して電解水を生成する電解槽と、金属塩化物を貯留する金属塩化物貯留槽とを具備し、水を金属塩化物貯留槽に導入して金属塩化物溶解水を生成し、電気分解中断中に金属塩化物溶解水を陰イオン交換樹脂槽に導入して陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とする電解水生成装置。
【請求項2】
陰イオン交換樹脂の再生に使用した金属塩化物溶解水を金属塩化物貯留槽に戻し、陰イオン交換樹脂の再生に繰り返し使用して成ることを特徴とする請求項1に記載の電解水生成装置。
【請求項3】
陰イオン交換樹脂槽に導入される金属塩化物溶解水の量を制御する導入量制御装置を具備して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の電解水生成装置。
【請求項4】
被電解水中の炭酸成分を除去する陰イオン交換樹脂槽と、炭酸成分除去後の被電解水を電気分解して電解水を生成する電解槽とを具備し、電解槽による電気分解の中断中に、陰イオン交換樹脂槽内の被電解水を電気分解して陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とする電解水生成装置。
【請求項5】
陰イオン交換樹脂槽内に陽電極及び陰電極を設け、電解槽による電気分解の中断中に、陰イオン交換樹脂槽内の陽電極及び陰電極の間に電圧を印加して被電解水を電気分解して陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とする請求項4に記載の電解水生成装置。
【請求項6】
被電解水中の炭酸成分を除去する陰イオン交換樹脂槽と、炭酸成分除去後の被電解水を電気分解して電解水を生成する電解槽と、金属塩化物を貯留する金属塩化物貯留槽と、金属塩化物貯留槽から陰イオン交換樹脂槽に導入される金属塩化物溶解水の量を制御する導入量制御装置とを具備し、水を金属塩化物貯留槽に導入して金属塩化物溶解水を生成し、電解槽による電気分解の中断中に、導入量制御装置により所定量の金属塩化物溶解水を陰イオン交換樹脂槽に導入すると共に、陰イオン交換樹脂槽内に設けた陽電極及び陰電極の間に電圧を印加して、陰イオン交換樹脂槽内の被電解水を電気分解して陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とする電解水生成装置。
【請求項7】
陰イオン交換樹脂の再生時期を表示するタイマーを具備し、このタイマーの表示に基づいて手動又は自動で陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電解水生成装置。
【請求項8】
電解槽で生成された電解水のpHを測定するpH測定装置、電流測定装置、電圧測定装置、流水量測定装置の中から選ばれるものを具備し、これらの測定装置の測定結果に基づいて手動又は自動で陰イオン交換樹脂を再生して成ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電解水生成装置。
【請求項9】
陰イオン交換樹脂槽に排水管路を設けて成ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電解水生成装置。
【請求項10】
陰イオン交換樹脂の再生に使用された金属塩化物溶解水又は陰イオン交換樹脂の再生により生成された電解水を陰イオン交換樹脂槽から排水管路を通じて排水した後、水を陰イオン交換樹脂槽に導入して洗浄する手段を具備して成ることを特徴とする請求項9に記載の電解水生成装置。
【請求項11】
シリコン、ポリエチレン、ポリプロピレンの中から選ばれる撥水性チューブ状の中空糸膜脱ガスフィルターを陰イオン交換樹脂槽と電解槽との間に設け、上記中空糸膜脱ガスフィルターの周囲を陰圧又は加圧することによって、陰イオン交換樹脂槽で除去しきれなかった炭酸成分を除去して成ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電解水生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−231176(P2006−231176A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−48025(P2005−48025)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】