説明

電話システム、呼接続装置、着信端末及び着信選択方法

【課題】代表選択を実施することなく直接特定の着信端末に着信させる。
【解決手段】発信番号が付与された発信端末から、複数の着信端末それぞれに付与された着信番号を代表する代表着信番号への呼接続が呼接続装置へ要求され、複数の着信端末のうちの呼接続装置にて選択された1つの着信番号が付与された着信端末と発信端末との間にて通信が開始、完了した後、着信端末から呼接続装置へ当該発信番号と当該着信番号とを関連付けるための登録が要求される。そして、呼接続装置にて当該発信番号と当該着信番号とが対応付けられて格納(登録)される。その後、当該発信端末から代表着信番号への呼接続が再び要求された場合、呼接続装置に格納されている対応付けに基づいて、当該発信端末に付与された発信番号に対応付けられた着信番号が付与された着信端末へ呼接続装置から呼接続が要求される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IP網を介して電話端末間で音声や映像通信を行う電話システム、ならびに電話システムにおける呼接続装置、着信端末及び着信選択方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、コールセンタなどにおける1つの代表となる番号(以下、代表番号と称する)で複数の着信を受け付ける電話通信では、着信完了率を向上させるため複数の端末あるいは回線で着信が可能な代表選択制御を行う着信方式が提供されている。
【0003】
例えば、代表番号に着信があった時に、あらかじめ登録された複数の端末あるいは回線の中から、あらかじめ決められた優先順位(順番)にしたがって着信可能な端末あるいは回線を選択していく方式が提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、代表番号に着信があった時に、端末あるいは回線毎の着信回数を平準化するために、前回着信した端末あるいは回線の次候補から着信可能な端末あるいは回線を順番に選択する方式が提供されている。
【0005】
また、代表番号に着信があった時に、複数の端末あるいは回線に一斉に着信させ、その中から最初に応答した端末あるいは回線に接続する方式が提供されている。
【特許文献1】特開平5−227303号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した技術においては、代表番号に着信があった時点で、あらかじめ決められた選択方式により自動的に着信順位を決定する、または一斉に同報着信させて最も早く応答したものに着信可能とするものである。
【0007】
そのため、例えば、発信者が代表番号制御を行っている会社等の代表番号に電話をかけ、所望の担当者と会話を行った後、同じ発信者が再度代表番号に電話をかけた場合、当該担当者と会話をするには、当該担当者へ再度つないでもらう必要があり、その手間がかかってしまうという問題点がある。また、その手間を省くためには、当該担当者専用の番号を設けなければならないという問題点がある。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決する電話システム、呼接続装置、着信端末及び着信選択方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、
発信を行う発信端末からの呼の着信が可能な複数の着信端末と、前記発信端末から該発信端末に付与された発信番号を用いて、前記複数の着信端末それぞれに付与された複数の着信番号を代表する代表着信番号へ呼の接続が要求された場合、前記複数の着信番号の中から1つの着信番号を選択し、該選択された着信番号へ前記呼の接続を要求する呼接続装置とから構成される電話システムにおいて、
前記着信端末は、
前記発信端末との間の通信の切断を検出する切断検出部と、
前記切断検出部が、前記発信端末との間の通信の切断を検出した場合、前記発信番号と当該着信端末に付与された着信番号とを関連付けるための登録用信号を作成する登録用信号作成部と、
前記登録用信号作成部が作成した登録用信号を前記呼接続装置へ送信する通信部とを有し、
前記呼接続装置は、
前記代表着信番号と前記発信番号と前記着信端末から送信されてきた登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて格納する情報記憶部と、
前記情報記憶部に前記発信番号と前記着信番号とが格納された後、前記発信端末から前記代表着信番号へ呼の接続が要求された場合、前記発信番号と前記代表着信番号とに基づいて、前記情報記憶部から前記発信番号と前記代表着信番号とに対応付けられた着信番号を検索し、該検索された着信番号へ前記呼の接続を要求する呼接続処理部とを有する。
【0010】
また、前記情報記憶部は、前記発信端末と前記着信端末との間の通信が切断してから所定の時間内に前記登録用信号を受信した場合、前記代表着信番号と前記発信番号と前記登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて格納することを特徴とする。
【0011】
また、前記呼接続処理部は、前記情報記憶部から検索された着信番号へ前記呼の接続を要求しても前記発信端末と前記情報記憶部から検索された着信番号が付与された着信端末との間の通信が確立できない場合、前記複数の着信番号のうちの任意の着信番号へ前記呼の接続を要求することを特徴とする。
【0012】
また、発信を行う発信端末から該発信端末に付与された発信番号を用いて、複数の着信端末それぞれに付与された複数の着信番号を代表する代表着信番号へ呼の接続が要求された場合、前記複数の着信番号の中から1つの着信番号を選択し、該選択された着信番号へ前記呼の接続を要求する呼接続装置であって、
前記呼の接続が要求された着信端末から、該着信端末に付与された着信番号を含む登録用信号が送信されてきた場合、前記代表着信番号と前記発信番号と前記登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて記憶する情報記憶部と、
前記情報記憶部に前記発信番号と前記着信番号とが格納された後、前記発信端末から前記代表着信番号への呼の接続が要求された場合、前記発信番号と前記代表着信番号とに基づいて、前記情報記憶部から前記発信番号と前記代表着信番号とに対応付けられた着信番号を検索し、該検索された着信番号へ前記呼の接続を要求する呼接続処理部とを有する。
【0013】
また、前記情報記憶部は、前記発信端末と前記着信端末との間の通信が切断してから所定の時間内に前記登録用信号を受信した場合、前記代表着信番号と前記発信番号と前記登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて格納することを特徴とする。
【0014】
また、前記呼接続処理部は、前記情報記憶部から検索された着信番号へ前記呼の接続を要求しても前記発信端末と前記情報記憶部から検索された着信番号が付与された着信端末との間の通信が確立できない場合、前記複数の着信番号のうちの任意の着信番号へ前記呼の接続を要求することを特徴とする。
【0015】
また、発信を行う発信端末からの呼の着信が可能な着信端末であって、
前記発信端末との間の通信の切断を検出する切断検出部と、
前記切断検出部が、前記発信端末との間の通信の切断を検出した場合、前記発信番号と当該着信端末に付与された着信番号とを関連付けるための登録用信号を作成する登録用信号作成部と、
前記登録用信号作成部が作成した登録用信号を、前記発信端末と当該着信端末との間にて呼を接続する呼接続装置へ送信する通信部とを有する。
【0016】
また、発信を行う発信端末からの呼の着信が可能な複数の着信端末と、前記発信端末から該発信端末に付与された発信番号を用いて、前記複数の着信端末それぞれに付与された複数の着信番号を代表する代表着信番号へ呼の接続が要求された場合、前記複数の着信番号の中から1つの着信番号を選択し、該選択された着信番号へ前記呼の接続を要求する呼接続装置とから構成される電話システムにおける前記着信端末を選択する着信選択方法であって、
前記着信端末が、前記発信端末との間の通信の切断を検出する処理と、
前記着信端末が、前記発信端末との間の通信の切断を検出した場合、前記発信番号と当該着信端末に付与された着信番号とを関連付けるための登録用信号を作成する処理と、
前記着信端末が、前記作成した登録用信号を前記呼接続装置へ送信する処理と、
前記呼接続装置が、前記代表着信番号と前記発信番号と前記着信端末から送信されてきた登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて、当該呼接続装置が具備する情報記憶部に格納する処理と、
前記呼接続装置が、前記発信端末から前記代表着信番号へ呼の接続が要求された場合、前記発信番号と前記代表着信番号とに基づいて、前記情報記憶部から前記発信番号と前記代表着信番号とに対応付けられた着信番号を検索する処理と、
前記呼接続装置が、前記検索された着信番号へ前記呼の接続を要求する処理とを有する。
【0017】
また、前記呼接続装置が、前記発信端末と前記着信端末との間の通信が切断してから所定の時間内に前記登録用信号を受信した場合、前記代表着信番号と前記発信番号と前記登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて前記情報記憶部に格納する処理を有することを特徴とする。
【0018】
また、前記呼接続装置が、前記情報記憶部から検索された着信番号へ前記呼の接続を要求しても前記発信端末と前記情報記憶部から検索された着信番号が付与された着信端末との間の通信が確立できない場合、前記複数の着信番号のうちの任意の着信番号へ前記呼の接続を要求する処理を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、着信端末が登録した番号からの発信については、代表選択を実施することなく直接特定の着信端末に着信させることができる。また、特定の着信端末に着信できない場合には、代表選択を実施することにより、着信完了率を向上させることも可能である。さらに、通信切断直後に登録することにより、発信端末が発信番号を通知しなくても登録を可能とさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
図1は、本発明の電話システムの実施の一形態を示す図である。
【0022】
本形態は図1に示すように、発信番号が「0001」である発信端末A101と、呼接続装置201と、着信番号が「1002」である着信端末B1002と、着信番号が「1003」である着信端末C1003と、着信番号が「1004」である着信端末D1004とが、IP網301を介して接続されている。また、着信端末B1002と、着信端末C1003と、着信端末D1004との代表着信番号「1001」を有する代表グループ1001が設けられている。
【0023】
発信端末A101は、IP網301と接続され、呼接続装置201を介して着信端末B1002または着信端末C1003または着信端末D1004との間で、音声通信や映像通信を行う第1の通信端末である。ここで、発信端末A101は、説明の便宜上、発信を行うものとするが、着信機能も有する。
【0024】
呼接続装置201は、IP網301内に設置され、発信端末A101からの呼接続要求信号を受信すると、受信した呼接続要求信号に含まれる着信番号に対応する着信端末へ呼接続要求信号を送信し、端末間の通信を確立する。
【0025】
代表グループ1001は、複数の着信端末(本形態においては、着信端末B1002、着信端末C1003および着信端末D1004)から構成される。代表グループ1001の代表着信番号である「1001」に呼の接続があった場合、代表グループ1001内の着信端末のうちから着信可能な1台を選択して通信を提供する。着信する着信端末の選択は、呼接続装置201で行われる。
【0026】
着信端末B1002、着信端末C1003および着信端末D1004は、IP網301と接続され、呼接続装置201を介して発信端末A101との間で、音声通信や映像通信を行う第2の通信端末である。また、着信端末B1002、着信端末C1003および着信端末D1004は、代表グループ1001を構成する端末群である。ここで、着信端末B1002、着信端末C1003および着信端末D1004は、説明の便宜上、着信を行うものとするが、発信機能も有する。
【0027】
なお、代表グループ1001を構成する着信端末の台数は3台に限らない。また、代表グループの代表着信番号は、代表グループを構成する端末群のいずれかの番号でも良い。
【0028】
図2は、図1に示した呼接続装置201の一構成例を示す図である。
【0029】
図1に示した呼接続装置201には図2に示すように、呼接続情報記憶部211と、呼接続処理部212と、タイマ制御部213と、端末情報記憶部214と、代表グループ情報記憶部215とが設けられている。
【0030】
呼接続情報記憶部211は、呼接続装置201が接続処理を行った通信毎の発信番号と着信番号とを記憶(格納)する。
【0031】
図3は、図2に示した呼接続情報記憶部211の構造の一例を示す図である。
【0032】
図2に示した呼接続情報記憶部211の構造は図3に示すように、呼識別番号と、発信番号と、着信番号とが対応付けられて格納されたものとなっている。呼識別番号は、呼を識別するために呼それぞれに固有に付与された情報である。発信番号は、発信を行った発信端末の番号(例えば、電話番号)である。着信番号は、着信を行った着信端末の番号(例えば、電話番号)である。
【0033】
例えば、呼識別番号「ABCD」と、発信番号「0001」と、着信番号「1003」とが対応付けられて格納されている。これは、「ABCD」という呼識別番号が付与された呼は、「0001」の発信番号を有する発信端末と「1003」の着信番号を有する着信端末との間の呼であることを示している。
【0034】
また、呼接続処理部212は、発信端末A101から送信されてきた呼接続要求信号の分析、接続可否および接続先判定を行い、判定した接続先へ呼接続要求信号を送信する。
【0035】
タイマ制御部213は、呼接続処理部212によって起動して時間を計るタイマを有し、所定の時間経過時にタイマが満了した旨を呼接続処理部212へ通知する。
【0036】
図4は、図2に示したタイマ制御部213における処理を説明するためのフローチャートである。
【0037】
まず、呼接続処理部212からタイマを起動するためのタイマ起動要求が受信されると(ステップS1)、タイマが起動(開始)する(ステップS2)。
【0038】
その後、あらかじめ設定された時間が経過したかどうか、つまりタイマが満了したかどうかが随時判別され(ステップS3)、タイマが満了したと判別された場合、タイマが満了した旨を示すタイマ満了通知が呼接続処理部212へ通知される(ステップS4)。
【0039】
端末情報記憶部214は、端末番号毎に提供するサービスを記憶(格納)する。
【0040】
図5は、図2に示した端末情報記憶部214の構造の一例を示す図である。
【0041】
図2に示した端末情報記憶部214の構造は図5に示すように、端末番号と、提供サービス情報とが対応付けられて格納されたものとなっている。端末番号は、着信端末の着信番号であり、また代表グループ1001の代表着信番号も含まれる。提供サービス情報は、端末に提供するサービスの情報である。
【0042】
例えば、端末番号「1001」と、提供サービス情報「代表選択着信、代表グループ1001」とが対応付けられて格納されている。これは、端末番号が「1001」である端末に提供されるサービスは、代表グループ1001の代表選択着信サービスであることを示している。この「代表選択着信」は、代表グループ1001に着信があった場合、代表グループ1001が代表する複数の着信番号のうち、1つの着信番号を選択するものである。また、端末番号「1002」と、提供サービス情報「転送サービス、転送先番号:1005」とが対応付けられて格納されている。これは、端末番号が「1002」である端末に提供されるサービスは、端末番号「1002」への着信を転送先番号「1005」へ転送する転送サービスであることを示している。
【0043】
また、代表グループ情報記憶部215は、代表グループ1001内の端末番号情報を記憶(格納)する。
【0044】
図6は、図2に示した代表グループ情報記憶部215に格納された代表グループ着信番号検索データの構造の一例を示す図である。
【0045】
図2に示した代表グループ情報記憶部215に格納された代表グループ着信番号検索データの構造は図6に示すように、代表グループ識別情報と、代表着信番号と、着信番号とが対応付けられて格納されたものとなっている。代表グループ識別情報は、代表グループを識別するために代表グループそれぞれに固有に付与された情報である。代表着信番号は、代表グループの着信番号である。これらは、あらかじめ格納されているものである。
【0046】
例えば、代表グループ識別情報「1001」と、代表着信番号「1001」と、着信番号1「1002」と、着信番号2「1003」と、着信番号3「1004」とが対応付けられて格納されている。これは、代表グループ識別情報が「1001」である代表グループの代表着信番号が「1001」であり、この代表グループ1001に含まれる着信端末の着信番号は、「1002」、「1003」および「1004」であることを示している。
【0047】
図7は、図2に示した代表グループ情報記憶部215に格納された代表グループ内優先着信番号検索データの構造の一例を示す図である。
【0048】
図2に示した代表グループ情報記憶部215に格納された代表グループ内優先着信番号検索データの構造は図7に示すように、代表グループ識別情報と、発信番号と、優先着信番号とが対応付けられて格納されたものとなっている。代表グループ識別情報は、図6に示した代表グループ着信番号検索データの代表グループ識別情報と同じものである。優先着信番号は、優先的に着信させる着信端末の着信番号である。
【0049】
例えば、代表グループ識別情報「1001」と、発信番号「0001」と、優先着信番号「1003」とが対応付けられて格納されている。これは、発信番号が「0001」である発信端末から、代表グループ識別情報が「1001」である代表グループ(代表着信番号)へ呼接続が要求された場合、当該呼の優先接続先は着信番号が「1003」である着信端末であることを示している。また、代表グループ識別情報「1001」と、発信番号「0005」と、優先着信番号「1004」とが対応付けられて格納されている。これは、発信番号が「0005」である発信端末から、代表グループ識別情報が「1001」である代表グループ(代表着信番号)へ呼接続が要求された場合、当該呼の優先接続先は着信番号が「1004」である着信端末であることを示している。
【0050】
また、代表グループ識別番号の代わりに、代表着信番号が格納されるものであっても良い。
【0051】
なお、図2には、呼接続装置201を構成する構成要素のうち本発明に係わる構成要素のみを示した。
【0052】
図8は、図1に示した着信端末C1003の一構成例を示す図である。
【0053】
図1に示した着信端末C1003には図8に示すように、通信部1201と、切断検出部1202と、登録用信号作成部1203とが設けられている。
【0054】
通信部1201は、IP網301との間におけるインタフェース機能を有する。
【0055】
切断検出部1202は、着信端末C1003と通信を行っている端末との間における通信の切断を通信部1201を介して検出する。
【0056】
登録用信号作成部1203は、呼接続装置201へ発信番号と着信番号との対応付けの登録を要求する登録用信号を作成する。
【0057】
なお、図8には、着信端末C1003を構成する構成要素のうち本発明に係わる構成要素のみを示した。また、図1に示した着信端末B1002および着信端末D1004の構成も、図1に示した着信端末C1003の構成と同じ構成である。
【0058】
以下に、図2に示した呼接続装置201における着信選択方法について説明する。まずは、図1に示した発信端末A101から呼接続要求信号を受信した場合の処理について説明する。ここでは、発信端末A101から代表グループ1001へ呼接続が要求された場合を例に挙げて説明する。
【0059】
図9は、図2に示した呼接続装置201における着信選択方法のうち、図1に示した発信端末A101から呼接続要求信号を受信した場合の処理を説明するためのフローチャートである。
【0060】
まず、発信端末A101から送信された呼接続要求信号が受信されると(ステップS11)、受信された呼接続要求信号に含まれる着信番号に基づいて、呼接続処理部212によって当該着信番号に応じた提供サービス情報が端末情報記憶部214から検索される(ステップS12)。この例では、代表グループ1001の着信番号に応じた提供サービスが検索される。
【0061】
端末情報記憶部214にて検索された提供サービス情報は、端末情報記憶部214から呼接続処理部212へ通知される(ステップS13)。ここで、図5に示した情報を例に挙げると、「代表選択着信、代表グループ1001」が通知される。
【0062】
通知された提供サービスが「代表選択着信」であるため、着信番号に基づいて、代表グループ情報記憶部215の代表グループ着信番号検索データから、代表グループ識別情報が検索される。続いて、受信された呼接続要求信号に含まれる発信番号と検索された代表グループ識別情報とに基づいて、代表グループ情報記憶部215の代表グループ内優先着信番号検索データから、優先着信番号が検索される(ステップS14)。この検索によって、発信番号と代表グループ識別情報とに対応付けられた優先着信番号が登録されているかどうかが判別される(ステップS15)。ここで、図7に示した情報を例に挙げると、発信番号「0001」と代表グループ識別情報「1001」とに対応付けられた着信番号「1003」が優先着信番号として登録されていると判別される。
【0063】
発信番号と代表グループ識別情報とに対応付けられた優先着信番号が登録されていると判別された場合、着信番号「1003」が代表グループ情報記憶部215から呼接続処理部212へ通知される(ステップS16)。
【0064】
そして、通知された着信番号「1003」へ呼接続処理部212から呼接続要求信号が送信される(ステップS17)。その後、発信端末A101と着信端末C1003との間にて通信が確立されたかどうかが判別され(ステップS18)、通信が確立されたと判別された場合、発信番号と着信番号とが対応付けられて呼接続処理部212によって呼接続情報記憶部211に格納される(ステップS19)。ここで、通信が確立されたかどうかの判別方法については、一般的な方法を用いるものであれば良く、ここでは特に規定しない。その後、発信端末A101と着信端末C1003との間にて通信が開始される。
【0065】
一方、ステップS15にて、発信番号と代表グループ識別情報とに対応付けられた優先着信番号が登録されていないと判別された場合は、呼接続処理部212によって代表グループ情報記憶部215の代表グループ着信番号検索データから代表グループ識別情報「1001」と対応付けられて格納されている着信番号が取得される(ステップS20)。ここで、図6に示した情報を例に挙げると、着信番号「1002」、「1003」および「1004」が取得される。
【0066】
また、ステップS18にて通信が確立されたと判別されない場合は、ステップS20の処理が行われる。
【0067】
そして、取得された着信番号の中から任意の着信番号が呼接続処理部212によって選択され、選択された着信番号へ呼接続要求信号が呼接続処理部212から送信される(ステップS21)。ここで、着信番号を任意に選択する方法については、特に規定しない。ラウンドロビン方式を用いるものであっても良いし、乱数表を用いるものであっても良く、一般的な方法を用いるものであっても良い。その後、ステップS19にて、発信番号と着信番号とが呼接続処理部212によって対応付けられて呼接続情報記憶部211に格納される。
【0068】
次に、図9を用いて説明した処理後、図1に示した発信端末A101または着信端末C1003から呼切断信号を受信した場合の処理について説明する。
【0069】
図10は、図2に示した呼接続装置201における着信選択方法のうち、図1に示した発信端末A101または着信端末C1003から呼切断信号を受信した場合の処理を説明するためのフローチャートである。
【0070】
呼接続中である発信端末A101または着信端末C1003から送信されてきた呼切断信号が呼接続処理部212にて受信されると(ステップS31)、呼切断信号を送信した側の相手側へ呼切断信号が送信される(ステップS32)。つまり、発信端末A101から呼切断信号が送信されてきた場合、当該呼切断信号が着信端末C1003へ送信される。また、着信端末C1003から呼切断信号が送信されてきた場合は、当該呼切断信号が発信端末A101へ送信される。
【0071】
すると、呼接続処理部212の指示によってタイマ制御部213のタイマが起動する(ステップS33)。
【0072】
その後、あらかじめ設定された時間が経過したかどうか、つまりタイマが満了したかどうかが随時判別される(ステップS34)。タイマが満了したと判別された場合、呼接続情報記憶部211に格納されている発信端末A101の発信番号と着信端末C1003の着信番号との対応付けが呼接続処理部212によって消去される(ステップS35)。
【0073】
また、タイマが満了した判断されるまでの間、呼接続処理部212にて登録用信号が受信されたかどうかが判別される(ステップS36)。この登録用信号は、着信端末C1003から送信されてくるものであり、着信端末C1003の着信番号が含まれている信号である。呼接続処理部212にて登録用信号が受信されたと判別された場合、受信した登録用信号から着信番号(端末番号)が呼接続処理部212によって抽出される。そして抽出された着信番号が、呼接続情報記憶部211に格納されているかどうかが呼接続処理部212によって検索される(ステップS37)。
【0074】
登録用信号から抽出された着信番号が呼接続情報記憶部211に格納されている場合(ステップS38)、呼接続処理部212にて呼接続情報記憶部211から発信番号が抽出され、当該発信番号と当該着信番号とが対応付けられて、代表グループ情報記憶部215の代表グループ内優先着信番号検索データに格納(登録)される(ステップS39)。このとき、当該着信番号を代表する代表着信番号が代表グループ情報記憶部215の代表グループ着信番号検索データから検索され、検索された代表着信番号に応じた代表グループ識別情報とともに当該発信番号と当該着信番号とが格納される。代表着信番号とともに当該発信番号と当該着信番号とが格納されても良い。また、発信番号と着信番号との対応付けが登録できた旨を示す応答信号が、呼接続処理部212から着信端末C1003へ送信される(ステップS40)。
【0075】
一方、登録用信号から抽出された着信番号が呼接続情報記憶部211に格納されていない場合は、発信番号と着信番号との対応付けが登録できない旨を示す応答信号が、呼接続処理部212から着信端末C1003へ送信される(ステップS41)。
【0076】
このように、発信番号と着信番号とが代表グループ情報記憶部215の代表グループ内優先着信番号検索データに登録されることにより、それ以降、同じ発信端末からの呼接続要求があった場合、図9に示したフローチャートを用いて説明したステップS15の処理では「登録されている」と判別される。そして、登録されている着信番号へ呼接続要求信号が送信される。
【0077】
以下に、図8に示した着信端末C1003における登録用信号の作成方法について説明する。
【0078】
図11は、図8に示した着信端末C1003における登録用信号の作成方法を説明するためのフローチャートである。ここでは、発信端末A101から呼接続装置201を介して呼接続が要求された場合を例に挙げて説明する。
【0079】
まず、発信端末A101から呼接続装置201を介して送信されてきた呼接続要求信号が、通信部1201にて受信された後(ステップS51)、通信部1201から呼接続要求信号に対応する応答信号が呼接続装置201を介して発信端末A101へ送信されることにより、発信端末A101と着信端末C1003との間にて通信が開始される(ステップS52)。
【0080】
その後、通信が切断されたことが通信部1201を介して切断検出部1202にて検出されると(ステップS53)、登録用信号作成部1203によって登録用信号が作成される(ステップS54)。この登録用信号には、登録を示す情報と着信端末C1003の着信番号とが含まれている。なお、切断検出方法については、一般的なものであれば良く、ここでは特に規定しない。
【0081】
また、呼接続装置201に対して、当該着信番号と直前まで接続していた発信番号とを登録するように指示する旨が示されている。
【0082】
登録用信号作成部1203にて登録用信号が作成されると、作成された登録用信号が通信部1201から呼接続装置201へ送信される(ステップS55)。
【0083】
以下に、以上説明した着信選択方法について、発信端末A101と呼接続装置201と着信端末C1003とにおける動作シーケンスについて説明する。まずは、発信端末A101から呼接続装置201へ呼接続が要求されてから、発信番号と着信番号とが呼接続装置201に登録されるまでの処理について説明する。
【0084】
図12は、発信端末A101と呼接続装置201と着信端末C1003とにおける着信選択方法のうち、発信端末A101から呼接続装置201への呼接続が要求されてから、発信番号と着信番号とが呼接続装置201に登録されるまでの処理を説明するためのシーケンス図である。
【0085】
発信端末A101から呼接続装置201へ代表グループ1001への呼接続要求信号が送信されると(ステップS61)、呼接続処理部212によって端末情報記憶部214に格納された内容に基づいて、代表選択着信が起動する(ステップS62)。これは、発信端末A101から送信されてきた呼接続要求信号に含まれる着信番号について端末情報記憶部214の中が検索されることにより、当該着信信号が代表選択着信を行うものであることが認識されることによるものである。
【0086】
そして、呼接続処理部212によって、当該着信信号に対応付けられて代表グループ情報記憶部215に格納されている着信番号が選択される(ステップS63)。選択された着信番号の着信端末(この場合、着信端末C1003)へ呼接続要求信号が送信され(ステップS64)、着信端末C1003から応答が呼接続装置201を介して発信端末A101へ送信される(ステップS65)。これにより、発信端末A101と着信端末C1003との間にて通信が行われる。またこのとき、着信端末C1003にて、図11に示したフローチャートを用いて説明したステップS52の処理が行われる。
【0087】
その後、発信端末A101から呼接続装置201を介して着信端末C1003へ呼切断信号が送信されると(ステップS66)、着信端末C1003から呼接続装置201を介して発信端末A101へ応答が送信される(ステップS67)。
【0088】
すると、呼接続装置201の呼接続処理部212によってタイマ制御部213のタイマが起動する(ステップS68)。
【0089】
また、ステップS66の処理後、呼切断信号が着信端末C1003にて受信されると、着信端末C1003にて、図11に示したフローチャートを用いて説明したステップS55,S56の処理が行われる。そして、着信端末C1003から登録用信号が呼接続装置201へ送信される(ステップS69)。
【0090】
着信端末C1003から送信された登録用信号が呼接続装置201にて受信されると、登録用信号に含まれる着信番号と呼接続情報記憶部211内の情報で対応付けられる発信番号とが呼接続処理部212によって対応付けられて代表グループ情報記憶部215の代表グループ内優先着信番号検索データに格納(登録)される(ステップS70)。このとき、着信番号は優先着信番号として格納される。このステップS70の処理は、具体的には、図10に示したフローチャートを用いて説明したステップS37〜S39の処理である。そして、発信番号と着信番号との対応付けが登録できた旨を示す応答信号が、呼接続処理部212から着信端末C1003へ送信される(ステップS71)。
【0091】
以下に、上述したように発信番号と着信番号とが呼接続装置201に登録された後に、発信端末A101から呼接続装置201へ呼接続が再び要求された場合の処理について説明する。
【0092】
図13は、発信端末A101と呼接続装置201と着信端末C1003とにおける着信選択方法のうち、発信番号と着信番号とが呼接続装置201に登録された後に、発信端末A101から呼接続装置201へ呼接続が再び要求された場合の処理を説明するためのシーケンス図である。
【0093】
発信端末A101から呼接続装置201へ代表グループ1001への呼接続要求信号が送信されると(ステップS81)、呼接続処理部212によって端末情報記憶部214に格納された内容に基づいて、代表選択着信が起動する(ステップS82)。これは、発信端末A101から送信されてきた呼接続要求信号に含まれる着信番号について端末情報記憶部214の中が検索されることにより、当該着信信号が代表選択着信を行うものであることが認識されることによるものである。
【0094】
そして、呼接続処理部212によって、当該着信信号に対応付けられて代表グループ情報記憶部215に格納されている代表グループ内優先着信番号検索データから優先着信番号が抽出される(ステップS83)。ステップS83の具体的な処理は、図9に示したフローチャートを用いて説明したステップS12〜S16の処理である。抽出された着信番号の着信端末(この場合、着信端末C1003)へ呼接続要求信号が送信され(ステップS84)、着信端末C1003から応答が呼接続装置201を介して発信端末A101へ送信される(ステップS85)。これにより、発信端末A101と着信端末C1003との間にて通信が行われる。
【0095】
このように、発信番号が付与された発信端末から、複数の着信端末それぞれに付与された着信番号を代表する代表着信番号への呼接続が呼接続装置へ要求され、複数の着信端末のうちの呼接続装置にて選択された1つの着信番号が付与された着信端末と発信端末との間にて通信が開始、完了した後、着信端末から呼接続装置へ当該着信番号と直前まで接続していた発信番号とを対応付けた登録が要求される。そして、呼接続装置にて当該発信番号と当該着信番号とが対応付けられて格納(登録)される。その後、当該発信端末から代表着信番号への呼接続が再び要求された場合、呼接続装置に格納されている対応付けに基づいて、当該発信端末に付与された発信番号に対応付けられた着信番号が付与された着信端末へ呼接続装置から呼接続が要求される。そのため、着信端末から登録要求された発信端末と当該着信端末との通信については、当該発信端末から代表着信番号への呼接続要求があった場合、代表選択を実施することなく、直接特定の着信端末に着信させることができる。また、特定の着信端末に着信できない場合は、代表選択を実施することにより、着信完了率を向上させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の電話システムの実施の一形態を示す図である。
【図2】図1に示した呼接続装置の一構成例を示す図である。
【図3】図2に示した呼接続情報記憶部の構造の一例を示す図である。
【図4】図2に示したタイマ制御部における処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】図2に示した端末情報記憶部の構造の一例を示す図である。
【図6】図2に示した代表グループ情報記憶部に格納された代表グループ着信番号検索データの構造の一例を示す図である。
【図7】図2に示した代表グループ情報記憶部に格納された代表グループ内優先着信番号検索データの構造の一例を示す図である。
【図8】図1に示した着信端末Cの一構成例を示す図である。
【図9】図2に示した呼接続装置における着信選択方法のうち、図1に示した発信端末Aから呼接続要求信号を受信した場合の処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】図2に示した呼接続装置における着信選択方法のうち、図1に示した発信端末Aまたは着信端末Cから呼切断信号を受信した場合の処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】図8に示した着信端末Cにおける登録用信号の作成方法を説明するためのフローチャートである。
【図12】発信端末Aと呼接続装置と着信端末Cとにおける着信選択方法のうち、発信端末Aから呼接続装置への呼接続が要求されてから、発信番号と着信番号とが呼接続装置に登録されるまでの処理を説明するためのシーケンス図である。
【図13】発信端末Aと呼接続装置と着信端末Cとにおける着信選択方法のうち、発信番号と着信番号とが呼接続装置に登録された後に、発信端末Aから呼接続装置へ呼接続が再び要求された場合の処理を説明するためのシーケンス図である。
【符号の説明】
【0097】
101 発信端末A
201 呼接続装置
211 呼接続情報記憶部
212 呼接続処理部
213 タイマ制御部
214 端末情報記憶部
215 代表グループ情報記憶部
301 IP網
1001 代表グループ
1002 着信端末B
1003 着信端末C
1004 着信端末D
1201 通信部
1202 切断検出部
1203 登録用信号作成部
1204 発信番号記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信を行う発信端末からの呼の着信が可能な複数の着信端末と、前記発信端末から該発信端末に付与された発信番号を用いて、前記複数の着信端末それぞれに付与された複数の着信番号を代表する代表着信番号へ呼の接続が要求された場合、前記複数の着信番号の中から1つの着信番号を選択し、該選択された着信番号へ前記呼の接続を要求する呼接続装置とから構成される電話システムにおいて、
前記着信端末は、
前記発信端末との間の通信の切断を検出する切断検出部と、
前記切断検出部が、前記発信端末との間の通信の切断を検出した場合、前記発信番号と当該着信端末に付与された着信番号とを関連付けるための登録用信号を作成する登録用信号作成部と、
前記登録用信号作成部が作成した登録用信号を前記呼接続装置へ送信する通信部とを有し、
前記呼接続装置は、
前記代表着信番号と前記発信番号と前記着信端末から送信されてきた登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて格納する情報記憶部と、
前記情報記憶部に前記発信番号と前記着信番号とが格納された後、前記発信端末から前記代表着信番号へ呼の接続が要求された場合、前記発信番号と前記代表着信番号とに基づいて、前記情報記憶部から前記発信番号と前記代表着信番号とに対応付けられた着信番号を検索し、該検索された着信番号へ前記呼の接続を要求する呼接続処理部とを有する電話システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電話システムにおいて、
前記情報記憶部は、前記発信端末と前記着信端末との間の通信が切断してから所定の時間内に前記登録用信号を受信した場合、前記代表着信番号と前記発信番号と前記登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて格納することを特徴とする電話システム。
【請求項3】
請求項1に記載の電話システムにおいて、
前記呼接続処理部は、前記情報記憶部から検索された着信番号へ前記呼の接続を要求しても前記発信端末と前記情報記憶部から検索された着信番号が付与された着信端末との間の通信が確立できない場合、前記複数の着信番号のうちの任意の着信番号へ前記呼の接続を要求することを特徴とする電話システム。
【請求項4】
発信を行う発信端末から該発信端末に付与された発信番号を用いて、複数の着信端末それぞれに付与された複数の着信番号を代表する代表着信番号へ呼の接続が要求された場合、前記複数の着信番号の中から1つの着信番号を選択し、該選択された着信番号へ前記呼の接続を要求する呼接続装置であって、
前記呼の接続が要求された着信端末から、該着信端末に付与された着信番号を含む登録用信号が送信されてきた場合、前記代表着信番号と前記発信番号と前記登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて記憶する情報記憶部と、
前記情報記憶部に前記発信番号と前記着信番号とが格納された後、前記発信端末から前記代表着信番号への呼の接続が要求された場合、前記発信番号と前記代表着信番号とに基づいて、前記情報記憶部から前記発信番号と前記代表着信番号とに対応付けられた着信番号を検索し、該検索された着信番号へ前記呼の接続を要求する呼接続処理部とを有する呼接続装置。
【請求項5】
請求項4に記載の呼接続装置において、
前記情報記憶部は、前記発信端末と前記着信端末との間の通信が切断してから所定の時間内に前記登録用信号を受信した場合、前記代表着信番号と前記発信番号と前記登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて格納することを特徴とする呼接続装置。
【請求項6】
請求項4に記載の呼接続装置において、
前記呼接続処理部は、前記情報記憶部から検索された着信番号へ前記呼の接続を要求しても前記発信端末と前記情報記憶部から検索された着信番号が付与された着信端末との間の通信が確立できない場合、前記複数の着信番号のうちの任意の着信番号へ前記呼の接続を要求することを特徴とする呼接続装置。
【請求項7】
発信を行う発信端末からの呼の着信が可能な着信端末であって、
前記発信端末との間の通信の切断を検出する切断検出部と、
前記切断検出部が、前記発信端末との間の通信の切断を検出した場合、前記発信番号と当該着信端末に付与された着信番号とを関連付けるための登録用信号を作成する登録用信号作成部と、
前記登録用信号作成部が作成した登録用信号を、前記発信端末と当該着信端末との間にて呼を接続する呼接続装置へ送信する通信部とを有する着信端末。
【請求項8】
発信を行う発信端末からの呼の着信が可能な複数の着信端末と、前記発信端末から該発信端末に付与された発信番号を用いて、前記複数の着信端末それぞれに付与された複数の着信番号を代表する代表着信番号へ呼の接続が要求された場合、前記複数の着信番号の中から1つの着信番号を選択し、該選択された着信番号へ前記呼の接続を要求する呼接続装置とから構成される電話システムにおける前記着信端末を選択する着信選択方法であって、
前記着信端末が、前記発信端末との間の通信の切断を検出する処理と、
前記着信端末が、前記発信端末との間の通信の切断を検出した場合、前記発信番号と当該着信端末に付与された着信番号とを関連付けるための登録用信号を作成する処理と、
前記着信端末が、前記作成した登録用信号を前記呼接続装置へ送信する処理と、
前記呼接続装置が、前記代表着信番号と前記発信番号と前記着信端末から送信されてきた登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて、当該呼接続装置が具備する情報記憶部に格納する処理と、
前記呼接続装置が、前記発信端末から前記代表着信番号へ呼の接続が要求された場合、前記発信番号と前記代表着信番号とに基づいて、前記情報記憶部から前記発信番号と前記代表着信番号とに対応付けられた着信番号を検索する処理と、
前記呼接続装置が、前記検索された着信番号へ前記呼の接続を要求する処理とを有する着信選択方法。
【請求項9】
請求項8に記載の着信選択方法において、
前記呼接続装置が、前記発信端末と前記着信端末との間の通信が切断してから所定の時間内に前記登録用信号を受信した場合、前記代表着信番号と前記発信番号と前記登録用信号に含まれる前記着信番号とを対応付けて前記情報記憶部に格納する処理を有することを特徴とする着信選択方法。
【請求項10】
請求項8に記載の着信選択方法において、
前記呼接続装置が、前記情報記憶部から検索された着信番号へ前記呼の接続を要求しても前記発信端末と前記情報記憶部から検索された着信番号が付与された着信端末との間の通信が確立できない場合、前記複数の着信番号のうちの任意の着信番号へ前記呼の接続を要求する処理を有することを特徴とする着信選択方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−225294(P2009−225294A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−69598(P2008−69598)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】