説明

電話システムおよびコードレス子機

【課題】電話システムに内線収容されている親機が停電した場合には、コードレス子機での二次電池の消費を抑制する。
【解決手段】親機20の停電確認に応じて、コードレス子機10のいずれか1つがマスタ子機となって、マスタ子機以外のスレーブ子機との間で個別に無線リンクを確立した後、停電復旧した親機20から送信される接続要求を監視し、この監視により接続要求が検出されたコードレス子機が親機との無線リンクを再確立する。また、マスタ子機の二次電池残量の低減に応じて、スレーブ子機のいずれかにマスタ入替指示を送信し、マスタ子機が親機とのリンクを再確立する際、スレーブ子機のいずれかにマスタ入替指示を送信し、マスタ入替指示を受信したスレーブ子機が新たなマスタ子機として動作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コードレス電話技術に関し、特に電話システムの内線電話端末として用いられるコードレス子機の電力消費削減技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ボタン電話システムやPBXシステムなどの電話システムでは、内線電話端末としてコードレス電話機を用いて、電話システムを構成する場合がある。このような電話システムでは、コードレス電話機の親機が、主装置や構内交換機などの電話制御装置に対して内線収容され、無線回線を介してこの親機とコードレス子機とが接続されることになる。これにより、内線電話端末の利用範囲が大幅に拡大され、特に、会社のような広い居室において、高い利便性が得られる。
【0003】
このような電話システムでは、夜間や休日などの不使用期間に、居室全体の電源供給をブレーカー等により遮断する場合がある。したがってこのような停電状態では、親機への電源供給も遮断され、コードレス子機だけが二次電池で動作することになる。
一方、コードレス子機は、親機との無線通信が行えなくなった場合、無線電波の送信電力を大きくして、当該無線通信を再開するための動作を開始する。このため、親機への電源供給を遮断した場合、コードレス子機に搭載されている二次電池の消費が進み、親機が復電した場合、コードレス子機がすぐに使用できないという状況が発生する。
【0004】
従来、このようなコードレス電話機では、親機に二次電池を搭載しておき、停電時には親機がその二次電池で動作して、コードレス子機に対して停電メッセージを通知して停電中である旨を表示させるとともに、親機自身が低消費動作モードへ移行して無線回路自体を停止させ、外線着信や親機操作を検出した場合にのみ無線回路を起動してコードレス子機との無線通信を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−125744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来技術では、停電時には親機からコードレス子機に対して停電メッセージを送信して、利用者へコードレス子機の使用を控えるよう通知しているものの、親機とコードレス子機との無線通信は遮断されるため、コードレス子機が前述したような親機との無線通信再開のための動作を実行して、コードレス子機に搭載されている二次電池の消費が進むという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、内線収容されている親機が停電した場合には、コードレス子機での二次電池の消費を抑制できるコードレス子機の電力消費削減技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するために、本発明にかかる電話システムは、無線リンクを介して通信を行う親機とコードレス子機との組からなる複数のコードレス電話機と、これらコードレス電話機を電話網に対して交換接続する電話制御装置とを含む電話システムであって、コードレス子機は、自己の親機との無線リンク切断に基づく当該親機の停電確認に応じて、自己と通信可能な他のコードレス電話機のコードレス子機を検索し、得られたコードレス子機と自己とからなるコードレス子機グループのうち、自己が唯一のマスタ子機として動作するか残りのスレーブ子機として動作するかを決定する子機間通信制御部と、自己がマスタ子機として動作する際、スレーブ子機のそれぞれと個別に無線リンクを確立した後、各コードレス電話機の親機からの接続要求を監視し、検出した接続要求が自己宛でない場合、その宛先となるスレーブ子機に対して親機接続要求を検出した旨の親機接続要求通知を当該無線リンクを介して送信し、検出した接続要求が自己宛である場合、各スレーブ子機との無線リンクを切断した後、自己の親機と無線リンクを確立するマスタ子機処理部と、自己がスレーブ子機として動作する際、マスタ子機と無線リンクを確立した後、当該無線リンクを介した当該マスタ子機からの親機接続要求通知に応じて当該マスタ子機との無線リンクを切断した後、自己の親機と無線リンクを確立するスレーブ子機処理部とを備え、マスタ子機処理部で、各無線リンクを介して収集した各スレーブ子機の二次電池残量と自己の二次電池残量とを比較し、自己より大きい二次電池残量のスレーブ子機のいずれか1つに対して当該無線リンクを介してマスタ入替指示を送信するとともに、各スレーブ子機との無線リンクを切断した後、スレーブ子機処理部によりスレーブ子機として動作を開始し、自己が親機との無線リンクを確立する際、スレーブ子機のいずれか1つに対して当該無線リンクを介してマスタ入替指示を送信し、スレーブ子機処理部で、当該無線リンクを介したマスタ子機からのマスタ入替指示に応じて、当該無線リンクを切断した後、マスタ子機処理部によりマスタ子機として動作を開始する。
【0008】
この際、マスタ子機処理部で、マスタ入替指示を送信する際、各スレーブ子機のうち当該二次電池残量が最大のスレーブ子機に対して当該マスタ入替指示を送信するようにしてもよい。
【0009】
また、本発明にかかるコードレス子機は、無線リンクを介して通信を行う親機とコードレス子機との組からなる複数のコードレス電話機と、これらコードレス電話機を電話網に対して交換接続する電話制御装置とを含む電話システムで用いられるコードレス子機であって、自己の親機との無線リンク切断に基づく当該親機の停電確認に応じて、自己と通信可能な他のコードレス電話機のコードレス子機を検索し、得られたコードレス子機と自己とからなるコードレス子機グループのうち、自己が唯一のマスタ子機として動作するか残りのスレーブ子機として動作するかを決定する子機間通信制御部と、自己がマスタ子機として動作する際、スレーブ子機のそれぞれと個別に無線リンクを確立した後、各コードレス電話機の親機からの接続要求を監視し、検出した接続要求が自己宛でない場合、その宛先となるスレーブ子機に対して親機接続要求を検出した旨の親機接続要求通知を当該無線リンクを介して送信し、検出した接続要求が自己宛である場合、各スレーブ子機との無線リンクを切断した後、自己の親機と無線リンクを確立するマスタ子機処理部と、自己がスレーブ子機として動作する際、マスタ子機と無線リンクを確立した後、当該無線リンクを介した当該マスタ子機からの親機接続要求通知に応じて当該マスタ子機との無線リンクを切断した後、自己の親機と無線リンクを確立するスレーブ子機処理部とを備え、マスタ子機処理部で、各無線リンクを介して収集した各スレーブ子機の二次電池残量と自己の二次電池残量とを比較し、自己より大きい二次電池残量のスレーブ子機のいずれか1つに対して当該無線リンクを介してマスタ入替指示を送信するとともに、各スレーブ子機との無線リンクを切断した後、スレーブ子機処理部によりスレーブ子機として動作を開始し、自己が親機との無線リンクを確立する際、スレーブ子機のいずれか1つに対して当該無線リンクを介してマスタ入替指示を送信し、スレーブ子機処理部で、当該無線リンクを介したマスタ子機からのマスタ入替指示に応じて、当該無線リンクを切断した後、マスタ子機処理部によりマスタ子機として動作を開始する。
【0010】
この際、マスタ子機処理部で、マスタ入替指示を送信する際、各スレーブ子機のうち当該二次電池残量が最大のスレーブ子機に対して当該マスタ入替指示を送信するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、マスタ子機だけが、親機からの接続要求を監視し、他のスレーブ子機は、マスタ子機との無線リンクを確立しておけば、マスタ子機からの接続要求通知に基づき、親機との無線リンクを再確立することができる。このため、スレーブ子機では、送信電力を増大させて親機検索動作をする必要がなくなり、マスタ子機に比較してスレーブ子機の二次電池消費量を大幅に抑制できる。
【0012】
特に、マスタ子機とスレーブ子機との間では、通信タイミングを調整するための通信が、例えば数秒ごとに行われるため、この通信タイミング以外の期間において、スレーブ子機を一般的な低電力消費モードとすることが可能となる。また、二次電池残量はコードレス子機が使用されない限り大きく変動するものではないことから、残量確認周期を数分から数十分単位とすることができ、スレーブ子機での電力消費を大幅に削減することができる。また、通信タイミングのうち二次電池残量の確認を行わない通信タイミングを、マスタ子機とスレーブ子機との間の通信に利用できる。
【0013】
また、マスタ子機の二次電池残量が低下した場合には、スレーブ子機のいずれか1つが新たなマスタ子機となるため、いずれか1つのコードレス子機の二次電池が偏って消費されることがなくなり、各コードレス子機において、停電復旧時に通常動作可能な程度に二次電池を維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施の形態にかかる電話システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる電話システムのコードレス子機の構成を示すブロック図である。
【図3】子機間通信制御処理を示すフローチャートである。
【図4】スレーブ子機処理を示すフローチャートである。
【図5】マスタ子機処理を示すフローチャートである。
【図6】本実施の形態にかかる電話システムの動作例(停電確認〜スレーブ親機接続要求)を示すシーケンス図である。
【図7】本実施の形態にかかる電話システムの動作例(マスタ入替時〜マスタ親機接続要求)を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[本実施の形態の構成]
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかる電話システムについて説明する。図1は、本実施の形態にかかる電話システムの構成を示すブロック図である。
【0016】
この電話システム1は、互いの識別情報を用いて相互間で無線通信を行う親機20(20A,20B,〜,20N)とコードレス子機10(10A,10B,〜,10N)との組からなる複数のコードレス電話機30(30A,30B,〜,30N)と、このコードレス電話機30を内線収容するとともに電話網NWに接続されている電話制御装置40とを含む。
【0017】
電話システム1の具体例としては、ボタン電話システムやPBXシステムがある。例えば、ボタン電話システムの場合にはその主装置や電話サーバが電話制御装置40に相当し、PBXシステムの場合にはそのPBXが電話制御装置40に相当する。
親機20は、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)や無線LANなどの無線通信プロトコルに基づいて、自己と組をなすコードレス子機10との間で無線リンクを確立して無線通信を行うことにより、コードレス子機10の通話路を電話制御装置40へ接続する機能を有している。
これら電話制御装置40や親機20の構成については、周知の技術に基づき構成されているものであり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0018】
本実施の形態は、このような電話システム1において、本実施の形態は、コードレス子機10により、親機20の停電が確認された場合、コードレス子機10間のうちいずれか1つのコードレス子機がマスタ子機となって、マスタ子機とマスタ子機以外のスレーブ子機との間でそれぞれ個別に無線リンクを確立し、マスタ子機で、停電復旧した親機20からコードレス子機10に対して送信される接続要求を監視し、接続要求が検出されたコードレス子機が親機との無線リンクを再確立するようにしたものである。
また、マスタ子機の二次電池残量の低減に応じて、スレーブ子機のいずれかにマスタ入替指示を送信し、マスタ子機が親機とのリンクを再確立する際、スレーブ子機のいずれかにマスタ入替指示を送信し、マスタ入替指示を受信したスレーブ子機が新たなマスタ子機として動作するようにしたものである。
【0019】
[コードレス子機]
次に、図2を参照して、本実施の形態にかかる電話システムのコードレス子機の構成について説明する。図2は、本実施の形態にかかる電話システムのコードレス子機の構成を示すブロック図である。
コードレス子機10は、全体として、二次電池で動作して親機20や管理装置(図示せず)と無線通信を行う無線通信端末からなり、主な機能部として、無線インターフェース部(以下、無線I/F部という)11、音声処理部12、操作入力部13、表示部14、記憶部15、制御部16、および二次電池17が設けられており、これら機能部が共通バスを介して相互に接続されている。
【0020】
無線I/F部11は、専用の無線回路からなり、ブルートゥースや無線LANなどの無線通信プロトコルに基づいて、自己と組をなす親機20や他のコードレス電話機30のコードレス子機10との間で、無線リンクを確立して無線通信を行う機能を有している。
音声処理部12は、専用の音声処理回路からなり、無線I/F部11を介して受信した音声データを音声信号に復号してスピーカから出力するとともに、マイクからの入力音声信号を音声データに符号化して無線I/F部11へ出力する機能と、制御部16からの指示に応じて着信音などの各種信号音をスピーカから出力する機能とを有している。
【0021】
操作入力部13は、ダイヤルキーや機能キーなどの各種操作キーからなり、利用者の操作を検出して制御部16へ出力する機能を有している。
表示部14は、LCDやLEDなどの表示回路からなり、制御部16からの指示に応じて各種情報を表示する機能を有している。
記憶部15は、半導体メモリなどの記憶装置からなり、制御部16での処理に用いるプログラムや各種処理情報を記憶する機能を有している。記憶部15で記憶する主な処理情報としては、当該コードレス子機10と組をなす親機20の親機識別情報や、他のコードレス電話機30のコードレス子機10のコードレス子機識別情報がある。
【0022】
制御部16は、CPUとその周辺回路を有し、記憶部15からプログラムを読み込んで実行して各種処理部を実現することにより、コードレス子機10全体を制御する機能を有している。
制御部16で実現される主な処理部として、子機間通信制御部16A、マスタ子機処理部16B、およびスレーブ子機処理部16Cがある。
【0023】
子機間通信制御部16Aは、自己の親機との無線リンク切断に基づいて、当該親機20での停電発生を確認する機能と、親機停電確認後、自己と通信可能な他のコードレス電話機30のコードレス子機10を検索する機能と、得られたコードレス子機10と自己とからなるコードレス子機グループのうち、自己が唯一のマスタ子機として動作するか残りのスレーブ子機として動作するかを決定する機能とを有している。
【0024】
マスタ子機処理部16Bは、自己がマスタ子機として動作する際に起動される処理部であり、スレーブ子機のそれぞれと個別に無線リンクを確立する機能と、これら無線リンク確立後、各コードレス電話機30の親機20からの接続要求を監視する機能と、検出した接続要求が自己宛でない場合、その宛先となるスレーブ子機に対して親機接続要求を検出した旨の親機接続要求通知を当該無線リンクを介して送信する機能と、検出した接続要求が自己宛である場合、各スレーブ子機との無線リンクを切断した後、自己の親機と無線リンクを確立する機能とを有している。
【0025】
また、マスタ子機処理部16Bは、各スレーブ子機との無線リンクを介して収集した各スレーブ子機の二次電池残量と自己の二次電池17の残量とを比較し、自己より大きい二次電池残量のスレーブ子機のいずれか1つに対して当該無線リンクを介してマスタ入替指示を送信する機能と、当該マスタ入替指示を送信した後、各スレーブ子機との無線リンクを切断し、スレーブ子機処理部16Cによりスレーブ子機として動作を開始する機能と、自己が親機との無線リンクを確立する際、スレーブ子機のいずれか1つに対して当該無線リンクを介してマスタ入替指示を送信する機能とを有している。
【0026】
スレーブ子機処理部16Cは、自己がスレーブ子機として動作する際に起動される処理部であり、マスタ子機と無線リンクを確立する機能と、当該無線リンクを介した当該マスタ子機からの親機接続要求通知に応じて当該マスタ子機との無線リンクを切断した後、自己の親機と無線リンクを確立する機能と、当該無線リンクを介したマスタ子機からのマスタ入替指示に応じて、当該無線リンクを切断した後、マスタ子機処理部16Bによりマスタ子機として動作を開始する機能とを有している。
【0027】
二次電池17は、充電池やスーパーキャパシタなどの充電可能な電池からなり、親機20や充電器への載置に応じて供給された電源を充電する機能と、充電した電源をコードレス子機10の各回路部へ供給する機能と、充電電圧を監視して電池残量を検出して制御部16へ通知する機能とを有している。
【0028】
[本実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる電話システムの動作について説明する。ここでは、コードレス子機10の制御部16に設けられている子機間通信制御部16A、マスタ子機処理部16B、およびスレーブ子機処理部16Cでの動作についてそれぞれ詳細に説明する。
【0029】
[子機間通信制御動作]
まず、図3を参照して、子機間通信制御部16Aでの子機間通信制御動作について説明する。図3は、子機間通信制御処理を示すフローチャートである。
子機間通信制御部16Aは、自己の親機との無線リンク切断に基づいて、当該親機20での停電発生を確認した場合、図3の子機間通信制御処理を開始する。
【0030】
親機20の停電確認方法については、例えば、親機20での停電発生検出に応じて、親機20からコードレス子機10に対して停電メッセージを送信するという周知技術を利用し、この停電メッセージ受信後、親機20との無線リンクの切断を無線I/F部11で検出することにより、親機20での停電発生を確認すればよい。この他、親機20との無線リンクが切断した後、他のコードレス電話機30のコードレス子機10との間で無線通信を行うことにより、親機20との無線リンク切断を相互確認することにより、親機20での停電発生を確認してもよい。
【0031】
図3の子機間通信制御処理において、子機間通信制御部16Aは、まず、親機20との無線リンク切断後、無線I/F部11で実行されている無線リンク再確立のための親機検索動作を停止し(ステップ100)、無線I/F部11により自己と無線通信可能な他のコードレス電話機30のコードレス子機10を検索する(ステップ101)。
【0032】
自己と無線通信可能なコードレス子機を検出する方法については、各コードレス電話機30で用いる無線プロトコルを利用して、無線通信可能なコードレス子機10を相互に検出できる。例えばブルートゥースの場合、Inquiry ScanやPage Scanと呼ばれる通信相手検索動作を実行し、相手コードレス子機10からの応答に応じて通信可能なコードレス子機10を検出できる。
【0033】
続いて、子機間通信制御部16Aは、検出したコードレス子機10のうちから自己とグループを構成するコードレス子機10を決定するとともに、これらグループのうちからマスタ子機を決定する(ステップ102)。
コードレス電話機30の設置範囲が広い場合、これらコードレス子機10のすべてと相互に無線通信が可能とはならない場合がある。また、他のコードレス子機と並列して無線通信可能な通信相手の数を示す最大通信相手数が設定されている場合もある。このような場合には、例えば検出したコードレス子機10のうち受信電波が大きいものから順に、最大通信相手数までコードレス子機10を選択すればよい。
【0034】
また、自己がマスタ子機とスレーブ子機のいずれで動作するかを決定する方法については、例えば、無線通信可能なコードレス子機10を検出した際に得られた各コードレス子機10のアドレスを比較して、その最大あるいは最小のアドレス値を持つコードレス子機10をマスタ子機として決定し、残りのコードレス子機をスレーブ子機として決定すればよい。
【0035】
次に、子機間通信制御部16Aは、自己がマスタ子機がどうか確認し(ステップ103)、自己がスレーブ子機の場合(ステップ103:YES)、スレーブ子機処理部16Cを起動し(ステップ104)、一連の子機間通信制御処理を終了して、スレーブ子機の動作へ移行する。
一方、自己がマスタ子機の場合(ステップ103:NO)、子機間通信制御部16Aは、マスタ子機処理部16Bを起動し(ステップ105)、一連の子機間通信制御処理を終了して、マスタ子機の動作へ移行する。
【0036】
[スレーブ子機動作]
次に、図4を参照して、スレーブ子機処理部16Cによるスレーブ子機動作について説明する。図4は、スレーブ子機処理を示すフローチャートである。
スレーブ子機処理部16Cは、図3のステップ104において、子機間通信制御部16Aから起動された場合、図4のスレーブ子機処理を開始する。
【0037】
スレーブ子機処理部16Cは、まず、無線I/F部11を制御して、マスタ子機との無線リンクを確立した後(ステップ110)、マスタ子機から当該無線リンクを介して無線I/F部11により、マスタ入替指示を受信しているかどうか確認する(ステップ111)。
ここで、マスタ入替指示を受信していない場合(ステップ111:NO)、スレーブ子機処理部16Cは、マスタ子機から当該無線リンクを介して無線I/F部11により、親機接続要求通知を受信しているかどうか確認する(ステップ112)。
【0038】
ここで、親機接続要求通知を受信していない場合(ステップ112:NO)、ステップ111へ戻る。一方、親機接続要求通知を受信している場合(ステップ112:YES)、スレーブ子機処理部16Cは、無線I/F部11を制御して、マスタ子機との無線リンクを切断し(ステップ113)、記憶部15の親機識別情報に基づき自己の親機20との無線リンクを確立し(ステップ114)、一連のスレーブ子機処理を終了する。これにより、当該スレーブ子機は、コードレス子機グループから離脱して、親機20との無線リンクを用いた通常動作へ移行する。
【0039】
また、ステップ111において、マスタ入替指示を受信している場合(ステップ111:YES)スレーブ子機処理部16Cは、無線I/F部11を制御してマスタ子機との無線リンクを切断した後(ステップ115)、マスタ子機処理部16Bを起動する(ステップ116)。これにより、一連のスレーブ子機処理を終了して、マスタ子機の動作へ移行する。
【0040】
[マスタ子機動作]
次に、図5を参照して、マスタ子機処理部16Bによるマスタ子機動作について説明する。図5は、マスタ子機処理を示すフローチャートである。
マスタ子機処理部16Bは、図3のステップ105において、子機間通信制御部16Aから起動された場合、図5のマスタ子機処理を開始する。
【0041】
マスタ子機処理部16Bは、まず、無線I/F部11を制御して、各スレーブ子機との無線リンクをそれぞれ個別に確立した後(ステップ120)、これら各スレーブ子機の無線リンクを介して各スレーブ子機の二次電池残量を取得し(ステップ121)、自己の二次電池残量が最大かどうか確認する(ステップ122)。
ここで、自己の二次電池残量が最大である場合(ステップ122:YES)、マスタ子機処理部16Bは、無線I/F部11により、任意の親機20から送信した接続要求が検出されているか確認し(ステップ123)、接続要求が検出されていない場合(ステップ123:NO)、ステップ121へ戻る。
【0042】
一般的なコードレス電話機で用いられるブルートゥースや無線LANなどの無線通信プロトコルでは、親機からコードレス子機への接続要求は、その送信先がコードレス子機識別情報で指定されている。通常は、受信した接続要求のコードレス子機識別情報が自己のものと一致した場合のみ、当該接続要求に応じた処理を実行し、一致しない場合には、当該接続要求を破棄している。したがって、接続要求自体は、他のコードレス電話機のコードレス子機でも監視することができる。
【0043】
ステップ123において、接続要求が検出されている場合(ステップ123:YES)、マスタ子機処理部16Bは、その接続要求が自己宛かどうか確認する(ステップ124)。ここで、当該接続要求が自己宛ではない場合(ステップ124:NO)、マスタ子機処理部16Bは、当該接続要求に含まれているコードレス子機識別情報で特定されるスレーブ子機に対して、当該親機20から接続要求が検出されたことを通知するための接続要求検出通知を無線I/F部11から送信し(ステップ125)、ステップ121へ戻る。
【0044】
一方、ステップ124において、検出した接続要求が自己宛である場合(ステップ124:YES)、マスタ子機処理部16Bは、スレーブ子機のうち、ステップ121で取得した二次電池残量が最大のスレーブ子機に対して、マスタ子機の入れ替えを指示するマスタ入替指示を無線I/F部11から送信する(ステップ126)。
この後、マスタ子機処理部16Bは、無線I/F部11を制御して、各スレーブ子機との無線リンクを切断して(ステップ127)、自己の親機20との無線リンクを確立し(ステップ128)、一連のマスタ子機処理を終了する。これにより、マスタ子機は、コードレス子機グループから離脱して、親機20との無線リンクを用いた通常動作へ移行する。
【0045】
また、ステップ122において、各スレーブ子機の二次電池残量と比較して自己の二次電池残量が最大でない場合(ステップ122:NO)、マスタ子機処理部16Bは、スレーブ子機のうち、ステップ121で取得した二次電池残量が最大のスレーブ子機に対して、マスタ子機の入れ替えを指示するマスタ入替指示を無線I/F部11から送信する(ステップ129)。
この後、マスタ子機処理部16Bは、無線I/F部11を制御して、各スレーブ子機との無線リンクを切断した後(ステップ130)、スレーブ子機処理部16Cを起動する(ステップ131)。これにより、一連のマスタ子機処理を終了して、スレーブ子機の動作へ移行する。
【0046】
[動作例]
次に、図6,図7を参照して、本実施の形態にかかる電話システムの動作例について説明する。図6は、本実施の形態にかかる電話システムの動作例(停電確認〜スレーブ親機接続要求)を示すシーケンス図である。図7は、本実施の形態にかかる電話システムの動作例(マスタ入替時〜マスタ親機接続要求)を示すシーケンス図である。
ここでは、親機20A〜20Cとコードレス子機10A〜10Cとからなるコードレス電話機30A〜30Cが電話制御装置40に接続されている場合を例として説明する。
【0047】
まず、図6を参照して、親機停電確認後にスレーブ子機への親機接続要求を検出した場合の動作例について説明する。
親機20A〜20Cで停電が発生し(ステップ200)、コードレス子機10A〜10Cとの無線リンクが切断された場合(ステップ201)、コードレス子機10A〜10Cでは、それぞれの親機20A〜20Cを検索する親機検索動作を自動的に開始する(ステップ202)。
【0048】
この後、コードレス子機10A〜10Cは、それぞれ親機停電を確認して(ステップ210)、親機検索動作を停止した後(ステップ211)、自己と通信可能な他のコードレス電話機30のコードレス子機10をそれぞれ検索する(ステップ212)。
続いて、コードレス子機10A〜10Cは、これら検索結果に基づきコードレス子機グループとマスタ子機/スレーブ子機とを決定する(ステップ213)。ここでは、コードレス子機10A〜10Cの3つが同一のコードレス子機グループとなり、そのうちコードレス子機10Aがマスタ子機となり、コードレス子機10B,10Cがスレーブ子機となったものとする。
【0049】
次に、マスタ子機10Aがスレーブ子機10B,10Cとの間で、それぞれ個別に無線リンクを確立し(ステップ214)、これ以降、各スレーブ子機10B,10Cの二次電池残量を間欠的に確認するとともに(ステップ215)、親機20A〜20Cからコードレス子機10A〜10Cに対する接続要求を監視する(ステップ216)。
【0050】
したがって、親機20Bが最初に停電復旧して(ステップ220)、コードレス子機10Bに対する接続要求を送信した場合(ステップ221)、マスタ子機10Aがこれを検出して(ステップ222)、スレーブ子機10Bに親機接続要求通知を送信する(ステップ223)。
これにより、スレーブ子機10Bは、マスタ子機10Aとの無線リンクを切断した後(ステップ224)、親機20Bとのリンクを確立して(ステップ225)、通常動作へ移行する。
【0051】
次に、図7を参照して、マスタ入替後にマスタ子機への親機接続要求を検出した場合の動作例について説明する。
前述した図6のステップ216の後、各スレーブ子機10B,10Cの二次電池残量を再び確認した際(ステップ230)、自己の二次電池残量が低減して、スレーブ子機10Bの二次電池残量が最大であることを確認した場合(ステップ231)、マスタ子機10Aは、スレーブ子機10Bに対してリンク入替指示を送信し(ステップ232)、スレーブ子機10B,10Cとの無線リンクを切断する(ステップ233)。
【0052】
これにより、コードレス子機10Bが新たなマスタ子機となるとともに、コードレス子機10A,10Cが新たなスレーブ子機となって、マスタ子機10Bが、スレーブ子機10A,10Cとの間で、それぞれ個別に無線リンクを再確立し(ステップ240)、これ以降、各スレーブ子機10A,10Cの二次電池残量を間欠的に確認し(ステップ241)、親機20A〜20Cからコードレス子機10A〜10Cに対する接続要求を監視する(ステップ242)。
【0053】
したがって、親機20Bが最初に停電復旧して(ステップ250)、コードレス子機10Bに対する接続要求を送信した場合(ステップ251)、マスタ子機10Bがこれを検出し(ステップ252)、ステップ241で確認した最大二次電池残量のコードレス子機10Cに対してリンク入替指示を送信する(ステップ253)。
続いて、マスタ子機10Bは、スレーブ子機10A,10Cとの無線リンクを切断した後(ステップ254)、親機20Bとのリンクを確立して(ステップ255)、通常動作へ移行する。
【0054】
これにより、コードレス子機10Cが新たなマスタ子機となるとともに、コードレス子機10Aが新たなスレーブ子機となって、マスタ子機10Cが、スレーブ子機10Aとの間で無線リンクを再確立し(ステップ260)、これ以降、スレーブ子機10Aの二次電池残量の確認(ステップ261)と、親機20A,20Cからコードレス子機10A,10Cに対する接続要求の監視(ステップ262)とを、繰り返し実行する。
[本実施の形態の効果]
【0055】
このように、本実施の形態は、コードレス子機10により、親機20の停電が確認された場合、コードレス子機10間のうちいずれか1つのコードレス子機がマスタ子機となって、マスタ子機とマスタ子機以外のスレーブ子機との間でそれぞれ個別に無線リンクを確立し、マスタ子機で、停電復旧した親機20からコードレス子機10に対して送信される接続要求を監視し、接続要求が検出されたコードレス子機が親機との無線リンクを再確立するようにしたものである。
また、マスタ子機の二次電池残量の低減に応じて、スレーブ子機のいずれかにマスタ入替指示を送信し、マスタ子機が親機とのリンクを再確立する際、スレーブ子機のいずれかにマスタ入替指示を送信し、マスタ入替指示を受信したスレーブ子機が新たなマスタ子機として動作するようにしたものである。
【0056】
したがって、マスタ子機だけが、親機からの接続要求を監視し、他のスレーブ子機は、マスタ子機との無線リンクを確立しておけば、マスタ子機からの接続要求通知に基づき、親機との無線リンクを再確立することができる。このため、スレーブ子機では、送信電力を増大させて親機検索動作をする必要がなくなり、マスタ子機に比較してスレーブ子機の二次電池消費量を大幅に抑制できる。
【0057】
特に、マスタ子機とスレーブ子機との間では、親機接続要求通知以外、間欠的な二次電池残量の確認しか行われないため、この残量確認タイミング以外の期間において、スレーブ子機を一般的な低電力消費モードとすることが可能となる。また、二次電池残量はコードレス子機が使用されない限り大きく変動するものではないことから、残量確認周期を数分から数十分単位とすることができ、スレーブ子機での電力消費を大幅に削減することができる。
【0058】
また、マスタ子機の二次電池残量がスレーブ子機より低下した場合には、スレーブ子機のいずれか1つが新たなマスタ子機となるため、マスタ子機の二次電池が偏って消費されることがなくなり、各コードレス子機において、停電復旧時に通常動作可能な程度に二次電池を維持することが可能となる。
【0059】
また、本実施の形態において、マスタ子機からスレーブ子機に対してマスタ入替指示を送信する際、スレーブ子機のうち二次電池残量が最大のスレーブ子機に対してマスタ入替指示を送信するようにすれば、二次電池残量が少ないスレーブ子機がマスタ子機として選択される頻度が少なくなり、いずれか1つのコードレス子機の二次電池が偏って消費されることがなくなり、各コードレス子機において、停電復旧時に通常動作可能な程度に二次電池を維持することが可能となる。
【符号の説明】
【0060】
1…電話システム、10,10A,10B,10C…コードレス子機、11…無線I/F部、12…音声処理部、13…操作入力部、14…表示部、15…記憶部、16…制御部、16A…子機間通信制御部、16B…マスタ子機処理部、16C…スレーブ子機処理部、17…二次電池、20,20A,20B,20C…親機、30,30A,30B,30C…コードレス電話機、40…電話制御装置、NW…電話網。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線リンクを介して通信を行う親機とコードレス子機との組からなる複数のコードレス電話機と、これらコードレス電話機を電話網に対して交換接続する電話制御装置とを含む電話システムであって、
前記コードレス子機は、
自己の親機との無線リンク切断に基づく当該親機の停電確認に応じて、自己と通信可能な前記他のコードレス電話機のコードレス子機を検索し、得られたコードレス子機と自己とからなるコードレス子機グループのうち、自己が唯一のマスタ子機として動作するか残りのスレーブ子機として動作するかを決定する子機間通信制御部と、
自己がマスタ子機として動作する際、前記スレーブ子機のそれぞれと個別に無線リンクを確立した後、前記各コードレス電話機の親機からの接続要求を監視し、検出した接続要求が自己宛でない場合、その宛先となる前記スレーブ子機に対して親機接続要求を検出した旨の親機接続要求通知を当該無線リンクを介して送信し、検出した接続要求が自己宛である場合、前記各スレーブ子機との無線リンクを切断した後、自己の親機と無線リンクを確立するマスタ子機処理部と、
自己がスレーブ子機として動作する際、前記マスタ子機と無線リンクを確立した後、当該無線リンクを介した当該マスタ子機からの親機接続要求通知に応じて当該マスタ子機との無線リンクを切断した後、自己の親機と無線リンクを確立するスレーブ子機処理部と
を備え、
前記マスタ子機処理部は、前記各無線リンクを介して収集した前記各スレーブ子機の二次電池残量と自己の二次電池残量とを比較し、自己より大きい二次電池残量のスレーブ子機のいずれか1つに対して当該無線リンクを介してマスタ入替指示を送信するとともに、前記各スレーブ子機との無線リンクを切断した後、前記スレーブ子機処理部によりスレーブ子機として動作を開始し、自己が親機との無線リンクを確立する際、前記スレーブ子機のいずれか1つに対して当該無線リンクを介してマスタ入替指示を送信し、
前記スレーブ子機処理部は、当該無線リンクを介した前記マスタ子機からのマスタ入替指示に応じて、当該無線リンクを切断した後、前記マスタ子機処理部によりマスタ子機として動作を開始する
ことを特徴とする電話システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電話システムにおいて、
前記マスタ子機処理部は、前記マスタ入替指示を送信する際、前記各スレーブ子機のうち当該二次電池残量が最大のスレーブ子機に対して当該マスタ入替指示を送信することを特徴とする電話システム。
【請求項3】
無線リンクを介して通信を行う親機とコードレス子機との組からなる複数のコードレス電話機と、これらコードレス電話機を電話網に対して交換接続する電話制御装置とを含む電話システムで用いられるコードレス子機であって、
自己の親機との無線リンク切断に基づく当該親機の停電確認に応じて、自己と通信可能な前記他のコードレス電話機のコードレス子機を検索し、得られたコードレス子機と自己とからなるコードレス子機グループのうち、自己が唯一のマスタ子機として動作するか残りのスレーブ子機として動作するかを決定する子機間通信制御部と、
自己がマスタ子機として動作する際、前記スレーブ子機のそれぞれと個別に無線リンクを確立した後、前記各コードレス電話機の親機からの接続要求を監視し、検出した接続要求が自己宛でない場合、その宛先となる前記スレーブ子機に対して親機接続要求を検出した旨の親機接続要求通知を当該無線リンクを介して送信し、検出した接続要求が自己宛である場合、前記各スレーブ子機との無線リンクを切断した後、自己の親機と無線リンクを確立するマスタ子機処理部と、
自己がスレーブ子機として動作する際、前記マスタ子機と無線リンクを確立した後、当該無線リンクを介した当該マスタ子機からの親機接続要求通知に応じて当該マスタ子機との無線リンクを切断した後、自己の親機と無線リンクを確立するスレーブ子機処理部と
を備え、
前記マスタ子機処理部は、前記各無線リンクを介して収集した前記各スレーブ子機の二次電池残量と自己の二次電池残量とを比較し、自己より大きい二次電池残量のスレーブ子機のいずれか1つに対して当該無線リンクを介してマスタ入替指示を送信するとともに、前記各スレーブ子機との無線リンクを切断した後、前記スレーブ子機処理部によりスレーブ子機として動作を開始し、自己が親機との無線リンクを確立する際、前記スレーブ子機のいずれか1つに対して当該無線リンクを介してマスタ入替指示を送信し、
前記スレーブ子機処理部は、当該無線リンクを介した前記マスタ子機からのマスタ入替指示に応じて、当該無線リンクを切断した後、前記マスタ子機処理部によりマスタ子機として動作を開始する
ことを特徴とするコードレス子機。
【請求項4】
請求項3に記載のコードレス子機において、
前記マスタ子機処理部は、前記マスタ入替指示を送信する際、前記各スレーブ子機のうち当該二次電池残量が最大のスレーブ子機に対して当該マスタ入替指示を送信することを特徴とするコードレス子機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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