電話中継装置
【課題】発信元の電話番号が相手先に通知されないようにして発信者のセキュリティを守る。
【解決手段】電話機1が中継電話機4の電話番号を発信して、この発信元である電話機1と中継電話機4とが第1通信回線7で接続されると、電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されているいなかを中継制御部10が検索し、電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されていない場合は中継制御部10が中継をせず、電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されている場合は中継電話機4が中継制御部10からの制御により電話機6の電話番号を発信するように電話機1に返信し、電話機1が電話機6の電話番号を中継電話機4に送信すると、中継電話機5が中継制御部10からの制御により自分の電話番号と電話機6の電話番号とを第2通信回線14に発信して、電話機1と電話機6とが通話可能に接続される。
【解決手段】電話機1が中継電話機4の電話番号を発信して、この発信元である電話機1と中継電話機4とが第1通信回線7で接続されると、電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されているいなかを中継制御部10が検索し、電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されていない場合は中継制御部10が中継をせず、電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されている場合は中継電話機4が中継制御部10からの制御により電話機6の電話番号を発信するように電話機1に返信し、電話機1が電話機6の電話番号を中継電話機4に送信すると、中継電話機5が中継制御部10からの制御により自分の電話番号と電話機6の電話番号とを第2通信回線14に発信して、電話機1と電話機6とが通話可能に接続される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中継機器により第1通信回線を使用する電話機と第2通信回線を使用する電話機とを通話可能に接続する電話中継装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図15を参照し、特許文献1で開示された転送機能を有する電話機について説明する。電話機を操作する人が、操作部41を操作して、転送したい人の電話番号を転送したい人の電話番号メモリー部42に登録し、かつ、転送先の電話番号を転送先電話番号メモリー部43に登録する。その後、電話機の制御部44が着信を検出して転送モード処理を開始すると、ステップ301において制御部44が転送したい人の電話番号メモリー部42を検索する。そして、着信した電話番号が転送したい人の電話番号メモリー部42に登録されていなければ、制御部44によるステップ302での転送かどうかの判断がNOとなり、転送の処理を終了する。上記着信した電話番号が転送したい人の電話番号メモリー部42に登録されていれば、上記制御部44によるステップ302での転送かどうかの判断がYESとなり、ステップ303に進む。ステップ303では、制御部44が転送先電話番号メモリー部43を検索して転送先の電話番号を転送先電話番号メモリー部43から抽出し、ステップ304に進む。ステップ304では、制御部44が転送先の電話番号に上記着信を転送して転送の処理を終了する。このように特許文献1で開示された転送機能を有する電話機は、転送したい人の電話番号メモリー部42に登録されている特定の相手からの電話だけを転送するようになっている。しかしながら、転送機能を有する電話機に電話をかけてきた人が電話番号を転送先に通知したくなくても、転送機能を有する電話機に着信した電話番号つまり発信者の電話番号が転送先である着信者に通知されてしまうという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−141067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、発信元の電話番号が相手先に通知されないようにして発信者のセキュリティを守ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、中継機器により第1通信回線を使用する第1通信電話機と第2通信回線を使用する第2通信電話機とを通話可能に接続する電話中継装置であって、中継機器には第1通信回線を使用する第1通信中継電話機と第2通信回線を使用する第2通信中継電話機と中継制御部と中継を実行する電話番号の記録された中継実行データベースとを備え、第1通信電話機が第1通信中継電話機の電話番号を発信して、この発信元である第1通信電話機と第1通信中継電話機とが第1通信回線で接続されると、第1通信中継電話機が第1通信回線の接続を維持したまま発信元である第1通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部は発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されているかいないかを検索し、第1通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されていない場合は中継制御部が何もしないか又は中継することができないことを返信するように第1通信中継電話機を制御し、発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されている場合は中継制御部が第1通信中継電話機を返信の動作をするように制御し、この制御により第1通信中継電話機が通信をしようとする相手先の電話番号を発信するように第1通信回線に繋がっている発信元である第1通信電話機に返信し、その返信を受信した発信元である第1通信電話機が通話をしようとする相手先である第2通信電話機の電話番号第1通信回線を経由して第1通信中継電話機に送信されて、その第1通信中継電話機が相手先として受信した第2通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部が第2通信中継電話機を発信の動作をするように制御し、この制御により第2通信中継電話機が自分の電話番号と相手先である第2通信電話機の電話番号とを第2通信回線に発信して、第1通信電話機と第2通信電話機とが通話可能に接続されることを特徴する。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、第1通信電話機から第2通信電話機に電話が掛けられると、中継機器の制御により発信元である第1通信電話機の電話番号が相手先に送信されることはなく、第2通信中継電話機の電話番号が発信元の電話番号として相手先である第2通信電話機に送信されるので発信元の電話番号が相手先に通知されることがなく、発信者のセキュリティを守ることができるうえ、中継実行データベースに記録されている電話番号以外の不正利用を防止することができる。中継実行データベースには中継を実行する複数の電話番号がグループ分けされて記録されれば、第1通信中継電話機と第2通信中継電話機と用いた通信契約における基本料金が掛かるけれども、グループ分けされた電話番号を有する複数の第1通信電話機で第1通信中継電話機と第2通信中継電話機とを利用する基本料金を上記複数の第1通信電話機の個数で割り算することにより、1個の第1通信電話機で上記基本料金を負担するよりも、安くなる。中継機器には中継履歴データベースを備え、第1通信電話機から第2通信電話機への通話が可能なように接続されることにより中継制御部が中継履歴データベースに第1通信電話機から第2通信電話機への中継履歴情報を記録した状態において、第2通信電話機が第2通信中継電話機の電話番号を発信して、第2通信中継電話機と第2通信電話機とが第2通信回線で接続されると、第2通信中継電話機が第2通信回線の接続を維持したまま第2通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部が第2通信電話機の電話番号が中継履歴データベースに記録されているかいないかを検索し、第2通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた電話番号が非通知か又は中継履歴データベースに記録されていない場合は、中継制御部が何もしないか又は第1通信電話機のあらかじめ中継制御部に設定された電話番号に発信するように第1通信中継電話機を発信の動作をするように制御するか又は中継することができないことを返信するように第1通信中継電話機を制御し、第2通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた電話番号が中継履歴データベースに記録されている場合は中継制御部が中継履歴データベースの記録に基づき第1通信中継電話機を発信の動作をするように制御することにより第1通信中継電話機が中継履歴データベースに記録された中継履歴情報による第1通信電話機の電話番号を第1通信回線に発信し、その発信を受信した第1通信電話機が第2通信電話機の電話番号を音声又は表示で知らせるようにすれば、第2通信電話機から第1通信電話機に掛かってきた電話に当該第1通信電話機を所持する人が応答するかしないかの選択ができる。第1通信電話機と第1通信中継電話機とが携帯電話機であって、第1通信回線が携帯電話機に対応する携帯通信回線であれば、引越しによる電話番号の変更の必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態1の電話中継装置を示す構成図。
【図2】実施形態1の中継機器を示す構成図。
【図3】実施形態1の中継実行データベースを示す図表。
【図4】実施形態1の第1携帯電話機から第6携帯電話機に電話を掛けた場合の中継処理を示すフローチャート。
【図5】実施形態1の第1携帯電話機に対する中継履歴データベースを示す図表。
【図6】実施形態1の第2携帯電話機に対する中継履歴データベースを示す図表。
【図7】実施形態1の第6携帯電話機から第1携帯電話機に電話を掛けた場合の中継処理を示すフローチャート。
【図8】実施形態1の構築設定手段を示す構成図。
【図9】実施形態2の中継機器を示す構成図。
【図10】実施形態3の中継機器を示す構成図。
【図11】実施形態4の電話中継装置を示す構成図。
【図12】実施形態5の電話中継装置を示す構成図。
【図13】実施形態6の電話中継装置を示す構成図。
【図14】実施形態7の電話中継装置を示す構成図。
【図15】従来の転送機能を有する電話機を示す構成図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
「実施形態1」
図1を参照し、実施形態1に係る電話中継装置について説明する。第1携帯電話機1は、第1通信回線7を使用する第1通信電話機であって、その電話番号を「09001234567」とする。第2携帯電話機2は、第1通信回線7を使用する第1通信電話機であって、その電話番号を「09001234568」とする。第3携帯電話機3は、第1通信回線7を使用する第1通信電話機であって、その電話番号を「09001234569」とする。第1乃至第3携帯電話機1乃至3は、通常に市販される携帯電話機と同じ構成である。第1通信回線7を使用する電話機としては、第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機も適用可能である。第1通信回線7は携帯電話機に対応する携帯通信回線になっている。
【0009】
第1乃至第3携帯電話機1乃至3が、第1通信回線7を使用するグループを構成する。以下、第1通信回線7を使用するグループを、第1通信回線グループ8と表記する。例えば、第1通信回線グループ8が家族グループである場合、第1携帯電話機1を父が所持し、第2携帯電話機2を母が所持し、第3携帯電話機3を子が所持すると仮定する。第1通信回線7を使用するグループは、1つだけでなく、複数のグループであっても適用できる。例えば、会社などにおいて、第1通信回線グループ8が、総務グループ、営業グループ、技術グループなどのように職場グループに分かれていても適用可能である。第1通信回線グループ8が家族グループの場合は中継機器9が自宅に設置され、第1通信回線グループ8が職場グループに分けられている場合は中継機器9が会社に設置されるというように、又は、通信会社に設置されるというように、中継機器9は宅内機器である。なお、中継機器9は、持ち運び可能な携帯型の電話機の構成でもよいし、特定場所に設置して使用される加入電話機の構成でもよい。
【0010】
中継機器9は、第4携帯電話機4、第5携帯電話機5、中継制御部10、中継実行データベース11、中継履歴データベース12、回線構築データベース13を備える。第4携帯電話機4は、第1通信回線7を使用する第1通信中継電話機であって、その電話番号を「09001234560」とする。第5携帯電話機5は、第2通信回線14を使用する第2通信中継電話機であって、その電話番号を「08087200000」とする。第4携帯電話機4及び第5携帯電話機5は、通常に市販される携帯電話機と同様の構成でも、通常に市販される携帯電話機からスピーカーとマイク及びディスプレイ27を除去した構成でもよい。
【0011】
また、第4携帯電話機4に相当する電気部品の集合体として構成された第4携帯電話機能部及び第5携帯電話機5に相当する電気部品の集合体として構成された第5携帯電話機能部が中継機器9の容器に一体に組み込まれた構成でもよい。第2通信回線14を使用する第2通信電話機として第6携帯電話機6を例示し、その電話番号を「08087200001」とする。第6携帯電話機6は、第1通信回線グループ8に所属する第1乃至第3携帯電話機1乃至3から通話をしようとする相手先の携帯電話機であるので、第1通信回線グループ8に所属する第1乃至第3携帯電話機1乃至3に対して外部の携帯電話機と概念することでき、通常に市販される携帯電話機と同じ構成である。第2通信回線14は携帯電話機に対応する携帯通信回線になっている。
【0012】
なお、第1乃至第4携帯電話機1乃至4は同じ通信事業者と通信契約が成された電話機であり、第5携帯電話機5及び第6携帯電話機6は第1乃至第4携帯電話機4の通信事業者と違う通信事業者と通信契約が成された電話機であり、第5携帯電話機5と第6携帯電話機6とは互いに別々の通信事業者と通信契約が成された電話機又は互いに同じ通信事業者と通信契約が成された電話機である。中継制御部10については図2で詳述し、中継実行データベース11ついては図3で詳述し、中継履歴データベース12については図5と図6とで詳述する。回線構築データベース13については図8で詳述する。
【0013】
図2において、例えば、中継機器9の中継実行データベース11には中継を実行する電話番号として第1乃至第3携帯電話機1乃至3の電話番号が記録されており、第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つを所持する人が電話を掛ける場合について説明する。先ず、第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つを所持する人が第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つに第4携帯電話機4の電話番号を入力して当該第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つを発信するように操作すると、第4携帯電話機4の電話番号を発信するとともに、発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つの電話番号も発信する。そして、第4携帯電話機4と発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つとが第1通信回線7で接続されると、第4携帯電話機4が第1通信回線7の接続を維持したまま第1乃至第3携帯電話機1乃至3のうちの発信元の電話番号を中継制御部10に転送する。すると、中継制御部10は第1乃至第3携帯電話機1乃至3のうちの発信元の電話番号が中継実行データベース11に記録されているかいないかを検索する。
【0014】
この場合、第1乃至第3携帯電話機1乃至3のうちの発信元の電話番号が中継実行データベース11に記録されているので、中継制御部10は第4携帯電話機4に対し、返信の動作をするように制御する。この制御により第4携帯電話機4が、通信をしようとする相手先の電話番号を発信するように、第1通信回線7に繋がっている第1乃至第3携帯電話機1乃至3のうちの発信元に返信する。その返信を受信した発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つを所持する人が通話をしようとする相手先である第6携帯電話機6の電話番号を発信すると、第6携帯電話機6の電話番号が第1通信回線7を経由して第4携帯電話機4に送信される。そして、第4携帯電話機4が相手先として受信した第6携帯電話機6の電話番号を中継制御部10に転送すると、中継制御部10が第5携帯電話機5を発信の動作をするように制御する。この制御により第5携帯電話機5が自分の電話番号と相手先である第6携帯電話機6の電話番号とを第2通信回線14に発信する。
【0015】
よって、上記第6携帯電話機6に通話をしようとする第1乃至第3携帯電話機1乃至3のうちの発信元の電話番号が第6携帯電話機6に送信されることはなく、第5携帯電話機5の電話番号が発信元の電話番号として第6携帯電話機6に送信されるので、発信元の電話番号が相手先に通知されることがなく、発信者のセキュリティを守ることができるうえ、中継実行データベース11に記録されている電話番号以外の不正利用を防止することができる。
【0016】
そして、第6携帯電話機6を所持する人が第6携帯電話機6をオフフックすることにより、発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つと第6携帯電話機6とが中継機器9と第1通信回線と第2通信回線とを経由して通話可能に接続される。上記のように第6携帯電話機6を所持する人が第6携帯電話機6をオフフックした信号が第2通信回線14から第5携帯電話機5を経由して中継制御部10に入力されると、中継制御部10は中継履歴データベース12に第1乃至第3携帯電話機1乃至3から第6携帯電話機6への中継履歴情報を記録する。その後、発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つと第6携帯電話機6との通話が終了し、いずれか一方の携帯電話機からのオンフック信号が中継制御部10に入力されると、中継制御部10が第4携帯電話機4と第5携帯電話機5とをオンフックするように制御する。これにより、第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つから第6携帯電話機6への通話が終了する。
【0017】
なお、上記第4携帯電話機4から中継制御部10に転送されてきた発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3の電話番号が中継実行データベース11に記録されていない場合は、中継制御部10は何もしないか又は中継することができないことを返信するように第4携帯電話機4を制御する。中継制御部10が何もしない場合は、発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つには呼び出し中であることを知らせる呼出音又は通話中であることを知らせる通話音が通知される。つまり、第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外で電話番号が中継実行データベース11に記録されていない第1通信回線7を使用する電話機の電話番号が第4携帯電話機4から中継制御部10に転送されてきた場合、当該中継制御部10に転送されてきた電話番号が中継実行データベース11に記録されていないので、中継制御部10が中継することができないことを返信する。その返信を行った場合は、発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つには中継することができないことを表す音声が発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つに設けられた図外のスピーカーから放出されるか又は中継することができないことを表す文字又は記号が発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つに設けられた図外のディスプレイに表示される。
【0018】
図1の電話中継装置では、第1乃至第5携帯電話機1乃至5が携帯電話機で構成されているので、引越しによる電話番号の変更が必要ないという利点がある。
【0019】
また、近年、携帯電話による通信回線を運営する移動体通信事業では、同一の通信事業者間、家族間、社員間、指定通話先への通話について24時間通話無料のサービスを提供している。また、一部の通信事業者は1ヶ月に10分間のような一定時間以内、数百数回のような一定回数以内であれば経営母体の異なる通信事業者の運営する通信回線を利用した通話について、時間帯制限なく通話できるサービスが提供されている。よって、図1に示すように、中継機器9に第1通信回線7を使用する第4携帯電話機4と第2通信回線14を使用する5携帯電話機5とを備え、第1通信回線グループを構成する第1乃至第3携帯電話機1乃至3から第2通信回線14を使用する外部の電話機としての第6携帯電話機に通話を行うために回線を接続する場合、第1通信回線7が24時間通話無料のサービスを提供している通信事業者の運営する通信回線とし、第2通信回線14が1ヶ月に一定時間以内又は一定回数以内であれば時間帯制限なく通話できるサービスを提供する経営母体の異なる通信事業者の運営する通信回線とすれば、通話料金が無料になるという利点がある。この場合、少なくとも第1通信回線7を運営する通信事業者と第2通信回線14を運営する通信事業者との双方に対する通信契約が必要となり、中継機器9に第4携帯電話機4と第5携帯電話機5と用いた通信契約における基本料金が掛かるが、家族グループ又は職場グループのようにグループ分けされた第1乃至第3携帯電話機1乃至3のように複数の携帯電話機で第4携帯電話機4と第5携帯電話機5とを利用することにより、上記基本料金を上記複数の携帯電話機の個数で割り算することにより、1個の携帯電話機で上記基本料金を負担するよりも、安くなるという利点がある。
【0020】
次に、上記のように第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つから第6携帯電話機6への通話を終了した履歴が中継機器9に記録された状態において、第6携帯電話機6を所持する人が第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つに電話を掛ける場合について説明する。先ず、第6携帯電話機6を所持する人がリダイヤル操作又は電話番号を直接入力することにより、第6携帯電話機6から第5携帯電話機5の電話番号を発信すると、第5携帯電話機5と第6携帯電話機6とが第2通信回線14により接続され第5携帯電話機5には第6携帯電話機6の電話番号が通知され、第5携帯電話機5が第2通信回線14の接続を維持したまま第6携帯電話機6の電話番号を中継制御部10に転送する。すると、中継制御部10は第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に記録されているかいないかを検索する。
【0021】
第5携帯電話機5から転送されてきた電話番号が非通知か又は中継履歴データベース12に記録されていない場合は、中継制御部10は第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つのあらかじめ中継制御部10に設定された電話番号に発信するように第4携帯電話機4を発信の動作をするように制御する、あるいは、何もしないか、または通話中であることを第6携帯電話機6に知らせる通話音を通知する。
【0022】
一方、第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に記録されている場合は、中継制御部10は中継履歴データベース12の記録に基づき第4携帯電話機4に対し発信の動作をするように制御する。この制御により第4携帯電話機4が中継履歴データベース12の記録されている第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つの電話番号と第6携帯電話機6の電話番号及び第4携帯電話機4の電話番号を第1通信回線7に発信する。
【0023】
そして、上記発信を受信した第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つが第6携帯電話機6の電話番号を音声又は表示で知らせる。このとき、この第6携帯電話機6の電話番号に対応する名前が上記第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つの電話帳メモリー部に記録されている場合には、第6携帯電話機6の電話番号の報知に代えて第6携帯電話機6を操作する人の名前を上記音声又は表示で知らせることも考えられる。上記のように少なくとも、第6携帯電話機6の電話番号を音声又は表示で知らせるようにすれば、第6携帯電話機6としての第2通信回線14を使用する電話機から第1乃至第3携帯電話機1乃至3としての第1通信回線7を使用する電話機に掛かってきた電話に当該第1通信回線7を使用する第1乃至第3携帯電話機1乃至3を所持する人が応答するかしないかの選択ができる。
【0024】
報知を確認した第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つを所持する人が当該第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つをオフフックすることにより、第6携帯電話機6と第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つとが中継機器9と第1通信回線7及び第2通信回線14を経由して通話可能となる。その後、上記第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つと第6携帯電話機6との通話が終了し、何れか一方の携帯電話機からのオンフック信号が中継制御部10に入力されることにより、中継制御部10が第4携帯電話機4と第5携帯電話機5とをオンフックするように制御する。これにより、第6携帯電話機6から第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つへの通話が終了する。
【0025】
図2を参照し、中継機器9について説明する。中継制御部10は、CPU16、ROM17、RAM18、第1送受信制御手段19、第2送受信制御手段20、回線構築設定手段21を備える。CPU16は、ROM17に格納されたコンピュータプログラムにしたがいRAM18に記録されている情報と中継実行データベース11に記録されている情報及び中継履歴データベース12に記録されている情報及び回線構築データベース13に記録されている情報を使用しながら動作して第4携帯電話機4と第5携帯電話機5を制御するものである。第1送受信制御手段19、第2送受信制御手段20、回線構築設定手段21は、CPU16の動作で具現化される。
【0026】
図3を参照し、中継実行データベース11について説明する。中継実行データベース11には、第1グループ、第2グループ、第3グループなど、第1通信回線7を使用することを許可する携帯電話機の電話番号が複数個のグループごとに分かれて記録されている。例えば、第1グループには、第1携帯電話機1の電話番号「09001234567」、第2携帯電話機2の電話番号「09001234568」、第3携帯電話機3の電話番号「09001234569」などが第1グループとして第1通信回線7を使用することを許可する電話番号として記録され、第2グループには図外の携帯電話機の電話番号「09001234566」や「09001234565」などが第2グループとして第1通信回線7を使用することを許可する電話番号として記録され、第3グループには図外の携帯電話機の電話番号「09001234564」などが第3グループとして第1通信回線7を使用することを許可する電話番号として記録されている。
【0027】
図4を参照し、実施形態1の第1携帯電話機1から第6携帯電話機6に電話を掛ける場合の中継処理について説明する。ステップ101では、第1携帯電話機1が第4携帯電話機4の電話番号を発信して、第1携帯電話機1と第4携帯電話機4とが第1通信回線7で接続され、第4携帯電話機4が第1通信回線7の接続を維持したまま第1携帯電話機1の電話番号を中継制御部10に転送し、ステップ102に進む。
【0028】
ステップ102では、中継制御部10が中継するかしないかを判断する。つまり、ステップ102において、第1送受信制御手段19は第1携帯電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されているかいないかを検索する。その検索の結果、第1携帯電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されていなければ、ステップ102がNOとなり、中継処理を終了する。上記検索の結果、第1携帯電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されていれば、ステップ102がYESとなり、ステップ103に進む。具体的には、第1携帯電話機1の電話番号「09001234567」が図3に示すように中継実行データベース11に記録されているので、ステップ102がYESとなり、ステップ103に進む。
【0029】
図4に戻り、ステップ103では、第1送受信制御手段19が第4携帯電話機4に対し返信の動作をするように制御し、第4携帯電話機4が通信をしようとする相手先の電話番号(この場合、第6携帯電話機6の電話番号)を発信するように第1通信回線7に繋がっている第1携帯電話機1に返信し、ステップ104に進む。ステップ104では、第1携帯電話機1が通信をしようとする相手先である第6携帯電話機6の電話番号を第1通信回線7を使用して第4携帯電話機4に送信し、第4携帯電話機4が受信した相手先の電話番号(第6携帯電話機の電話番号)を中継制御部10に転送し、ステップ105に進む。
【0030】
ステップ105では、第2送受信制御手段20が第5携帯電話機5に対して発信の動作をするように制御し、第5携帯電話機5が通信をしようとする相手先である第6携帯電話機6の電話番号及び第5携帯電話機5の電話番号を第6携帯電話機6に発信し、第5携帯電話機5と第6携帯電話機6とが第2通信回線14で接続される。このように第6携帯電話機6には通信をしようとする発信元である第1携帯電話機1の電話番号と第4携帯電話機4の電話番号とが通知されることがなく、発信者のセキュリティを守ることができ、ステップ106に進む。
【0031】
ステップ106では、第6携帯電話機6がオフフックして、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とが中継機器9と第1通信回線7及び第2通信回線14を経由して通話可能となり、上記第6携帯電話機6のオフフック信号が第2通信回線14から第5携帯電話機5を経由して中継制御部10に入力され、第2送受信制御手段20が中継履歴データベース12に中継履歴情報を記録し、ステップ107に進む。
【0032】
ステップ107では、中継制御部10が切断するかしないかを判断する。つまり、ステップ107において、第1送受信制御手段19が第1携帯電話機1からオンフック信号が入力されていないと判断しかつ第2送受信制御手段20が第6携帯電話機6からオンフック信号が入力されていなと判断している場合は、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とによる通話可能な状態が継続しているので、ステップ107がNOとなり、ステップ106に戻る。
【0033】
逆に、ステップ107において、第1送受信制御手段19が第1携帯電話機1からオンフック信号が入力されたと判断するか又は第2送受信制御手段20が第6携帯電話機6からオンフック信号が入力されたと判断した場合は、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とによる通話可能な状態が終了したので、ステップ107がYESとなり、第1送受信制御手段19が第4携帯電話機4をオンフックするように制御し、第2送受信制御手段20が第5携帯電話機5をオンフックするように制御する。これにより、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6との通信回線が切断し、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6との通話が終了する。
【0034】
図5を参照し、第1携帯電話機1に対する中継履歴データベース12について説明する。中継履歴データベース12の発信者の欄には、第1携帯電話機1の電話番号「09001234567」が記録されている。そして、中継履歴データベース12の発信日時の欄には第1携帯電話機1から相手先に発信した日時が記録され、中継履歴データベース12の相手先の欄には第1携帯電話機1から通話を行った相手先の電話番号が記載されている。図5に示す中継履歴データベース12からは、第1携帯電話機1が受信日時「2010年9月1日10時05分」に相手先「08087200002」に通話をしたこと、また、受信日時「2010年9月1日11時40分」に相手先「08087200001」に通話をしたが記載されている。
【0035】
図6を参照し、第2携帯電話機2に対する中継履歴データベース12について説明する。中継履歴データベース12の発信者の欄には、第2携帯電話機2の電話番号「09001234568」が記録されている。そして、中継履歴データベース12の発信日時の欄には第2携帯電話機2から相手先に発信した日時が記録され、中継履歴データベース12の相手先の欄には第2携帯電話機2から通話を行った相手先の電話番号が記載されている。図6に示す中継履歴データベース12からは、第2携帯電話機2が受信日時「2010年8月25日10時05分」に相手先「08087200003」に通話をしたこと、また、受信日時「2010年9月1日11時35分」に相手先「08087200001」に通話をしたが記載されている。
【0036】
図7を参照し、実施形態1の第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つから第6携帯電話機6への通話を終了した履歴が中継履歴データベース12に存在する状態において、第6携帯電話機6から第1携帯電話機1に電話を掛ける場合の中継処理について説明する。ステップ201では、第6携帯電話機6が第5携帯電話機5の電話番号を発信し、第5携帯電話機5と第6携帯電話機6とが第2通信回線14を使用して接続され、第5携帯電話機5が第2通信回線14の接続を維持したまま第6携帯電話機6の電話番号を中継制御部10に転送し、ステップ202に進む。
【0037】
ステップ202では、中継制御部10が中継するかしないかを判断する。つまり、ステップ202において、第2送受信制御手段20は第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に記録されているかいないかを検索する。その検索の結果、第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に記録されていなければ、ステップ202がNOとなり、中継処理を終了する。上記検索の結果、第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に記録されていれば、ステップ202がYESとなり、ステップ203に進む。
【0038】
具体的には、第6携帯電話機6の電話番号「08087200001」が図5及び図6に示すように複数個の中継履歴データベース12に記録されている場合、第2送受信制御手段20は、例えば、最近の受信日時を選択し、その最近の受信日時の記録された中継履歴データベース12の発信者の欄の電話番号を通話をしようとする相手先の電話番号として特定する。例えば、図5に示す中継履歴データベース12からは第6携帯電話機6の電話番号「08087200001」が受信日時「2010年9月1日11時40分」に第1携帯電話機1と通信を行ったことが分かり、図6に示す中継履歴データベース12からは第6携帯電話機6の電話番号「08087200001」が受信日時「2010年9月1日11時35分」に第2携帯電話機2と通信を行ったことが分かる。これらのことから、第2送受信制御手段20が最近の受信日時として図5に示す中継履歴データベース12に記録されている「2010年9月1日11時40分」を選択し、その最近の受信日時の記録された図5に示す中継履歴データベース12の発信者の欄における第1携帯電話機1の電話番号「09001234567」を第2送受信制御手段20が通話をしようとする相手先の電話番号として特定し、その特定した通話をしようとする相手先の電話番号を第2送受信制御手段20が第1送受信制御手段19に転送し、ステップ203に進む。
【0039】
ステップ203では、第1送受信制御手段19が第4携帯電話機4に対して発信の動作をするように制御し、第4携帯電話機4が上記ステップ202で特定した第1携帯電話機1の電話番号を発信し、第1携帯電話機1と第4携帯電話機4とが第1通信回線7で接続され、ステップ204に進む。
【0040】
ステップ204では、第1携帯電話機1がオフフックされ、そのオフフック信号が第4携帯電話機4から中継制御部10に入力されると、第1送受信制御手段19が第4携帯電話機4を制御し、第4携帯電話機4が第2通信回線14から接続を要求してきた電話番号として中継履歴データベース12に記録されている第6携帯電話機6の電話番号を音声又は表示で知らせて接続するかどうかの問い合わせを第1携帯電話機1に送信し、第1携帯電話機1が第1送受信制御手段19に「接続」又は「切断」又は「録音」の応答を指示する。例えば、「接続」の場合には第1携帯電話機1を所持する人が第1携帯電話機1の「♯」釦を押し、「切断」の場合には第1携帯電話機1を所持する人が第1携帯電話機1の「*」釦を押し、「録音」の場合には第1携帯電話機1を所持する人が第1携帯電話機1の置数「5」釦を押し、ステップ205に進む。
【0041】
ステップ205では、中継制御部10が接続するかしないかを判断する。つまり、ステップ205では、第1携帯電話機1からの指示が第4携帯電話機4から第1送受信制御手段19に転送される。そして、第1送受信制御手段19が第1携帯電話機1からの指示により接続するかしないかを判断する。ここで、上記指示が「接続」のときには、第1送受信制御手段19が接続すると判断し、ステップ205がYESとなり、ステップ206に進む。また、上記指示が「切断」又は「録音」のときには、第1送受信制御手段19が接続しないと判断し、ステップ205がNOとなり、ステップ209に進む。
【0042】
ステップ206では、第1送受信制御手段19がステップ205での判断である「接続」を第2送受信制御手段20に転送し、第1送受信制御手段19と第2送受信制御手段20とが第4携帯電話機4と第5携帯電話機5との接続を維持し、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とが中継機器9と第1通信回線7及び第2通信回線14を経由して通話可能となり、ステップ207に進む。ステップ207では、中継制御部10が切断するかしないかを判断する。つまり、ステップ207において、第1送受信制御手段19が第1携帯電話機1からオンフック信号が入力されていないと判断しかつ第2送受信制御手段20が第6携帯電話機6からオンフック信号が入力されていなと判断している場合は、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とによる通話可能な状態が継続しているので、ステップ207がNOとなり、ステップ206に戻る。逆に、ステップ207において、第1送受信制御手段19が第1携帯電話機1からオンフック信号が入力されたと判断するか又は第2送受信制御手段20が第6携帯電話機6からオンフック信号が入力されたと判断した場合は、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とによる通話可能な状態が終了したので、ステップ207がYESとなり、ステップ208に進む。
【0043】
一方、ステップ209では、中継制御部10が切断するかしないかを判断する。つまり、第1送受信制御手段19が上記第4携帯電話機4から転送されたステップ204における第1携帯電話機1からの指示により切断するかしないかを判断する。ここで、上記指示が「切断」のときには、第1送受信制御手段19が切断すると判断し、ステップ209がYESとなり、ステップ208に進む。また、上記指示が「録音」のときには、ステップ209において、第1送受信制御手段19が上記第4携帯電話機4から転送されたステップ204における第1携帯電話機1からの指示により切断しないと判断し、ステップ209がNOとなり、ステップ210に進む。ステップ210では、第2送受信制御手段20が第6携帯電話機6から送信された音声を不揮発性メモリーに録音してステップ208に進む。ステップ208では、第1送受信制御手段19がステップ209での判断である「切断」又はステップ209での判断である「切断」を第2送受信制御手段20に転送し、第1送受信制御手段19が第4携帯電話機4をオンフックするように制御し、第2送受信制御手段20が第5携帯電話機5をオンフックするように制御する。これにより、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6との通話が終了する。
【0044】
図8を参照し、回線構築設定手段21について説明する。回線構築設定手段21は、第6携帯電話機6から第1通信回線グループ8に電話が掛けられた場合に第1通信回線グループ8のどの携帯電話機に回線を接続するかということを、回線の構築を行う人の操作で中継機器9にあらかじめ構築しておくものである。例えば、回線の構築を行う人が中継機器9の操作部23を操作して「第1携帯電話機1から第2携帯電話機2、第3携帯電話機3へと順番に掛ける」順送り方式、「電話を掛ける順番を決めておく」指定順方式、「最近の履歴から掛ける」過去順方式を中継機器9のROM17(図2参照)の書き換え可能な部分に格納された回線構築データベース13に記録させることによりあらかじめ構築し、その構築された順送り方式、指定順方式、過去順方式のいずれか1つが実行されるように回線構築データベース13に設定しておく。
【0045】
図8において、具体的には、順送り方式について説明する。回線の構築を行う人が操作部23を操作して例えば順送り方式を選択すると、順送り方式の選択されたことを示す信号が操作部23から回線構築設定手段21に出力され、回線構築設定手段21が回線構築データベース13の中から順送りデータベース24を選択して中継機器9のディスプレイ27に表示する。このディスプレイ27に表示された順送りデータベース24には、順番の欄に「1」、「2」、「3」、「4」というように順番を示す数字と、各順番を示す数字の右側が空白になった電話機特定情報の欄が表示されている。そして、先ず、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の順送りデータベース24の順番「1」の右側の空白に「第1携帯電話機1:09001234567」を登録し、次に、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の順送りデータベース24の順番「2」の右側の空白に「第2携帯電話機2:09001234568」を登録し、その後、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の順送りデータベース24の順番「3」の右側の空白に「第3携帯電話機3:09001234569」を登録し、さらに、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の指定順データベース25の順番「4」の右側の空白に第1通信回線グループ8に所属する「図外の携帯電話機とその電話番号」を「第4携帯電話機:・・・・・」で示すように登録するというように、電話機特定情報の欄における空白に第1通信回線グループ8を構成する複数個の携帯電話機とその電話番号とを登録する。その後、回線の構築を行う人が操作部23の決定釦を操作すると、上記登録された電話機特定情報の欄における空白に第1通信回線グループ8を構成する複数個の携帯電話機とその電話番号との登録された順送りデータベース24が回線構築データベース13に記録されかつディスプレイ27から消去されて、順送り方式の構築が終了する。
【0046】
また、指定順方式について説明する。回線の構築を行う人が操作部23を操作して例えば指定順方式を選択すると、指定順方式の選択されたことを示す信号が操作部23から回線構築設定手段21に出力され、回線構築設定手段21が回線構築データベース13の中から指定順データベース25を選択してディスプレイ27に表示する。このディスプレイ27に表示された指定順データベース25には、順番の欄に「1」、「2」、「3」、「4」というように順番を示す数字と、各順番を示す数字の右側が空白になった電話機特定情報の欄が表示されている。そして、先ず、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の指定順データベース25の順番「1」の右側の空白に「第1携帯電話機1:09001234567」を登録し、次に、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の指定順データベース25の順番「2」の右側の空白に「第3携帯電話機3:09001234569」を登録し、その後、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の指定順データベース25の順番「3」の右側の空白に第1通信回線グループ8に所属する「図外の携帯電話機とその電話番号」例えば、第4携帯電話機4を「第4携帯電話機:・・・・・」で示すように登録し、さらに、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の指定順データベース25の順番「4」の右側の空白に第2携帯電話機2:09001234568」を登録するというように、電話機特定情報の欄における空白に第1通信回線グループ8を構成する複数個の携帯電話機とその電話番号とを登録する。その後、回線の構築を行う人が操作部23の決定釦を操作すると、上記登録された電話機特定情報の欄における空白に第1通信回線グループ8を構成する複数個の携帯電話機とその電話番号との登録された指定順データベース25が回線構築データベース13に記録されかつディスプレイ27から消去されて、指定順方式の構築が終了する。
【0047】
また、過去順方式について説明する。過去順方式は回線の構築を行う人により構築されるものではなく、回線の構築を行う人が操作部23を操作して過去順方式を実行するように設定することにより、中継履歴データベース12を利用して過去順データベース26が構築される。例えば、中継履歴データベース12が図5及び図6に示すように記録されている場合を例として説明する。図5に示す中継履歴データベース12と図6に示す中継履歴データベース12とを比較すると、図5の中継履歴データベース12の最下段に示す第6携帯電話機6の電話番号「08087200001」が受信日時「2010年9月1日11時40分」に第1携帯電話機1と通信を行ったことが最近の中継履歴情報として特定されるので、当該特定された最近の中継履歴情報から第1携帯電話機1とその電話番号とを抽出して図8の過去順データベース26の順番「1」の右側の空白に「第1携帯電話機1:09001234567」を登録し、また、図5に示す中継履歴データベース12と図6に示す中継履歴データベース12とを比較すると、図6の中継履歴データベース12の最下段に示す第6携帯電話機6の電話番号「08087200001」が受信日時「2010年9月1日11時35分」に第2携帯電話機2と通信を行ったことが次の中継履歴情報として特定されるので、当該特定された次の中継履歴情報から第2携帯電話機2とその電話番号とを抽出して図8の過去順データベース26の順番「2」の右側の空白に「第2携帯電話機2:09001234568」を登録するというように、電話機特定情報の欄における空白に第1通信回線グループ8を構成する複数個の携帯電話機とその電話番号とを登録する。この過去順データベース26は、第1通信回線グループ8から第6携帯電話機6なる外部への携帯電話機への中継履歴情報が更新されるのに伴い書き換えられる。
【0048】
そして、回線の構築を行う人により順送り方式、指定順方式、過去順方式のいずれか1つが実行されるように中継機器9の回線構築データベース13に設定された状態において、図7のステップ202において中継制御部10が中継するかしないかを判断する場合に、第2送受信制御手段20は第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に設定された順送り方式、指定順方式、過去順方式のいずれか1つに従って順送りデータベース24、指定順データベース25、過去順データベース26のいずれか1つを抽出して通話をしようとする相手先の電話番号を特定する。
【0049】
例えば、図8に示す順送りデータベース24が抽出されている場合は、第2送受信制御手段20が順送りデータベース24の順番「1」の「第1携帯電話機1:09001234567」を通話をしようとする相手先の電話番号として特定する。また、指定順データベース25が抽出されている場合は、第2送受信制御手段20が指定順データベース25の順番「1」の「第1携帯電話機1:09001234567」を通話をしようとする相手先の電話番号として特定する。また、過去順データベース26が抽出されている場合は、第2送受信制御手段20が過去順データベース26の順番「1」の「第1携帯電話機1:09001234567」を通話をしようとする相手先の電話番号として特定する。
【0050】
なお、順送りデータベース24、指定順データベース25、過去順データベース26のいずれか1つを抽出して通話をしようとする相手先の電話番号を特定する場合であっても、順位「1」が話中又は回線の接続を拒否された場合には順位「2」に記録されている携帯電話機の電話番号を特定し、順位「2」が話中又は回線の接続を拒否された場合には順位「3」記録されている携帯電話機の電話番号を特定するというように、順位の順番を特定する。そして、携帯電話機の電話番号の登録されていない順位に到達した場合又は第6携帯電話機6がオフフックされた場合に、第6携帯電話機6から第1通信回線グループ8への通信を終了する。
【0051】
「実施形態2」
図9を参照し、第2実施形態に係る中継機器9について説明する。第2実施形態に係る電話中継機器9は、第4携帯電話機4が通常の市販される携帯電話機により構成され、当該第4携帯電話機4における図外の外部接続端子と中継機器9における図外の外部接続端子とが互いに電話線のような通信ケーブル28で接続されたことが図2に示す第1実施形態の中継機器9の構成と相違する。これにより、通常の市販される携帯電話機を通信契約の成された第4携帯電話機4として購入して通信ケーブル28で中継機器9に接続すれば、電話中継装置が完成する。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0052】
「実施形態3」
図10を参照し、第3実施形態に係る中継機器9について説明する。第3実施形態に係る電話中継機器9は、第4携帯電話機4及び第5携帯電話機5が通常の市販される携帯電話機により構成され、当該第4携帯電話機4における図外の外部接続端子と中継機器9における図外の外部接続端子とが互いに電話線のような通信ケーブル28で接続され、上記第5携帯電話機5における図外の外部接続端子と中継機器9における図外の外部接続端子とが互いに電話線のような通信ケーブル29で接続されたことが図2に示す第1実施形態の中継機器9の構成と相違する。これにより、通常の市販される携帯電話機を通信契約の成された第4携帯電話機4及び第5携帯電話機5として購入して通信ケーブル28;29で中継機器9に接続すれば、電話中継装置が完成する。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0053】
「実施形態4」
図11を参照し、第4実施形態に係る電話中継装置について説明する。第4実施形態に係る電話中継装置は、第1通信回線グループ8、中継機器9、外部の電話機として用いられる全部の電話機が加入電話機により構成されたことが図1に示す第1実施形態の通話中継装置の構成と相違する。以下、第1通信回線用第1加入電話機31を第1加入電話機31と表現し、第1通信回線用第2加入電話機32を第2加入電話機32と表現し、第1通信回線用第3加入電話機33を第3加入電話機33と表現し、第1通信回線用第4加入電話機34を第4加入電話機34と表現し、第2通信回線用第5加入電話機35を第5加入電話機35と表現し、第2通信回線用第6加入電話機36を第6加入電話機36と表現する。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0054】
「実施形態5」
図12を参照し、第5実施形態に係る電話中継装置について説明する。第5実施形態に係る電話中継装置は、第1通信回線グループ8に第1乃至第3加入電話機31乃至33が用いられ、外部の電話機に第6携帯電話機6が用いられ、中継機器9に第4加入電話機34と第5携帯電話機5とが用いられたことが図1に示す第1実施形態の通話中継装置の構成と相違する。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0055】
「実施形態6」
図13を参照し、第6実施形態に係る電話中継装置について説明する。第6実施形態に係る電話中継装置は、第1通信回線グループ8に第1乃至第3携帯電話機1乃至3が用いられ、外部の電話機に第6加入電話機36が用いられ、中継機器9に第4携帯電話機4と第5加入電話機35とが用いられたことが図1に示す第1実施形態の通話中継装置の構成と相違する。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0056】
「実施形態7」
図14を参照し、第7実施形態に係る電話中継装置について説明する。第7実施形態に係る電話中継装置は、第1通信回線7と第3通信回線38とがゲートウェイとしての関門交換機39で接続され、第3通信回線38を使用する第3通信電話機が第7加入電話機37により構成さる。第7加入電話機37は、第3通信回線38と関門交換機39及び第1通信回線7を経由して中継機器9の第4携帯電話機4と通信ができるようになっていることが図1に示す第1実施形態の通話中継装置の構成と相違する。なお、第7加入電話機37を図外の第7携帯電話機としても適用可能である。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0057】
なお、第1乃至第3加入電話機31乃至33と第6加入電話機36と第7加入電話機37は通常に市販される加入電話機と同じ構成であり、第4加入電話機34と第5加入電話機35とは通常に市販される加入電話機と同様の構成でも通常に市販される加入電話機からスピーカーとマイク及びディスプレイ27を除去した構成でもよい。また、この明細書では、携帯電話機としてはPHSも含まれる概念であり、加入電話機としてはIP電話機も含まれる概念である。
【符号の説明】
【0058】
1は第1携帯電話機、2は第2携帯電話機、3は第3携帯電話機、4は第4携帯電話機、5は第5携帯電話機、6は第6携帯電話機、7は第1通信回線、8は第1通信回線グループ、9は中継機器、10は中継制御部、11は中継実行データベース、12は中継履歴データベース、13は回線構築データベース、14は第2通信回線、15は欠番、16はCPU、17はROM、18はRAM、19は第1送受信制御手段、20は第2送受信制御手段、21は回線構築設定手段、22は欠番、23は操作部、24は順送りデータベース、25は指定順データベース、26は過去順データベース、27はディスプレイ、28;29は通信ケーブル、30は欠番、31は第1加入電話機、32は第2加入電話機、33は第3加入電話機、34は第4加入電話機、35は第5加入電話機、36は第6加入電話機、37は第7加入電話機、38は第3通信回線、39は関門交換機、40は欠番、41は操作部、42は転送したい人の電話番号メモリー部、43は転送先電話番号メモリー部、44は制御部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、中継機器により第1通信回線を使用する電話機と第2通信回線を使用する電話機とを通話可能に接続する電話中継装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図15を参照し、特許文献1で開示された転送機能を有する電話機について説明する。電話機を操作する人が、操作部41を操作して、転送したい人の電話番号を転送したい人の電話番号メモリー部42に登録し、かつ、転送先の電話番号を転送先電話番号メモリー部43に登録する。その後、電話機の制御部44が着信を検出して転送モード処理を開始すると、ステップ301において制御部44が転送したい人の電話番号メモリー部42を検索する。そして、着信した電話番号が転送したい人の電話番号メモリー部42に登録されていなければ、制御部44によるステップ302での転送かどうかの判断がNOとなり、転送の処理を終了する。上記着信した電話番号が転送したい人の電話番号メモリー部42に登録されていれば、上記制御部44によるステップ302での転送かどうかの判断がYESとなり、ステップ303に進む。ステップ303では、制御部44が転送先電話番号メモリー部43を検索して転送先の電話番号を転送先電話番号メモリー部43から抽出し、ステップ304に進む。ステップ304では、制御部44が転送先の電話番号に上記着信を転送して転送の処理を終了する。このように特許文献1で開示された転送機能を有する電話機は、転送したい人の電話番号メモリー部42に登録されている特定の相手からの電話だけを転送するようになっている。しかしながら、転送機能を有する電話機に電話をかけてきた人が電話番号を転送先に通知したくなくても、転送機能を有する電話機に着信した電話番号つまり発信者の電話番号が転送先である着信者に通知されてしまうという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−141067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、発信元の電話番号が相手先に通知されないようにして発信者のセキュリティを守ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、中継機器により第1通信回線を使用する第1通信電話機と第2通信回線を使用する第2通信電話機とを通話可能に接続する電話中継装置であって、中継機器には第1通信回線を使用する第1通信中継電話機と第2通信回線を使用する第2通信中継電話機と中継制御部と中継を実行する電話番号の記録された中継実行データベースとを備え、第1通信電話機が第1通信中継電話機の電話番号を発信して、この発信元である第1通信電話機と第1通信中継電話機とが第1通信回線で接続されると、第1通信中継電話機が第1通信回線の接続を維持したまま発信元である第1通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部は発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されているかいないかを検索し、第1通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されていない場合は中継制御部が何もしないか又は中継することができないことを返信するように第1通信中継電話機を制御し、発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されている場合は中継制御部が第1通信中継電話機を返信の動作をするように制御し、この制御により第1通信中継電話機が通信をしようとする相手先の電話番号を発信するように第1通信回線に繋がっている発信元である第1通信電話機に返信し、その返信を受信した発信元である第1通信電話機が通話をしようとする相手先である第2通信電話機の電話番号第1通信回線を経由して第1通信中継電話機に送信されて、その第1通信中継電話機が相手先として受信した第2通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部が第2通信中継電話機を発信の動作をするように制御し、この制御により第2通信中継電話機が自分の電話番号と相手先である第2通信電話機の電話番号とを第2通信回線に発信して、第1通信電話機と第2通信電話機とが通話可能に接続されることを特徴する。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、第1通信電話機から第2通信電話機に電話が掛けられると、中継機器の制御により発信元である第1通信電話機の電話番号が相手先に送信されることはなく、第2通信中継電話機の電話番号が発信元の電話番号として相手先である第2通信電話機に送信されるので発信元の電話番号が相手先に通知されることがなく、発信者のセキュリティを守ることができるうえ、中継実行データベースに記録されている電話番号以外の不正利用を防止することができる。中継実行データベースには中継を実行する複数の電話番号がグループ分けされて記録されれば、第1通信中継電話機と第2通信中継電話機と用いた通信契約における基本料金が掛かるけれども、グループ分けされた電話番号を有する複数の第1通信電話機で第1通信中継電話機と第2通信中継電話機とを利用する基本料金を上記複数の第1通信電話機の個数で割り算することにより、1個の第1通信電話機で上記基本料金を負担するよりも、安くなる。中継機器には中継履歴データベースを備え、第1通信電話機から第2通信電話機への通話が可能なように接続されることにより中継制御部が中継履歴データベースに第1通信電話機から第2通信電話機への中継履歴情報を記録した状態において、第2通信電話機が第2通信中継電話機の電話番号を発信して、第2通信中継電話機と第2通信電話機とが第2通信回線で接続されると、第2通信中継電話機が第2通信回線の接続を維持したまま第2通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部が第2通信電話機の電話番号が中継履歴データベースに記録されているかいないかを検索し、第2通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた電話番号が非通知か又は中継履歴データベースに記録されていない場合は、中継制御部が何もしないか又は第1通信電話機のあらかじめ中継制御部に設定された電話番号に発信するように第1通信中継電話機を発信の動作をするように制御するか又は中継することができないことを返信するように第1通信中継電話機を制御し、第2通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた電話番号が中継履歴データベースに記録されている場合は中継制御部が中継履歴データベースの記録に基づき第1通信中継電話機を発信の動作をするように制御することにより第1通信中継電話機が中継履歴データベースに記録された中継履歴情報による第1通信電話機の電話番号を第1通信回線に発信し、その発信を受信した第1通信電話機が第2通信電話機の電話番号を音声又は表示で知らせるようにすれば、第2通信電話機から第1通信電話機に掛かってきた電話に当該第1通信電話機を所持する人が応答するかしないかの選択ができる。第1通信電話機と第1通信中継電話機とが携帯電話機であって、第1通信回線が携帯電話機に対応する携帯通信回線であれば、引越しによる電話番号の変更の必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態1の電話中継装置を示す構成図。
【図2】実施形態1の中継機器を示す構成図。
【図3】実施形態1の中継実行データベースを示す図表。
【図4】実施形態1の第1携帯電話機から第6携帯電話機に電話を掛けた場合の中継処理を示すフローチャート。
【図5】実施形態1の第1携帯電話機に対する中継履歴データベースを示す図表。
【図6】実施形態1の第2携帯電話機に対する中継履歴データベースを示す図表。
【図7】実施形態1の第6携帯電話機から第1携帯電話機に電話を掛けた場合の中継処理を示すフローチャート。
【図8】実施形態1の構築設定手段を示す構成図。
【図9】実施形態2の中継機器を示す構成図。
【図10】実施形態3の中継機器を示す構成図。
【図11】実施形態4の電話中継装置を示す構成図。
【図12】実施形態5の電話中継装置を示す構成図。
【図13】実施形態6の電話中継装置を示す構成図。
【図14】実施形態7の電話中継装置を示す構成図。
【図15】従来の転送機能を有する電話機を示す構成図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
「実施形態1」
図1を参照し、実施形態1に係る電話中継装置について説明する。第1携帯電話機1は、第1通信回線7を使用する第1通信電話機であって、その電話番号を「09001234567」とする。第2携帯電話機2は、第1通信回線7を使用する第1通信電話機であって、その電話番号を「09001234568」とする。第3携帯電話機3は、第1通信回線7を使用する第1通信電話機であって、その電話番号を「09001234569」とする。第1乃至第3携帯電話機1乃至3は、通常に市販される携帯電話機と同じ構成である。第1通信回線7を使用する電話機としては、第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外の図外の携帯電話機も適用可能である。第1通信回線7は携帯電話機に対応する携帯通信回線になっている。
【0009】
第1乃至第3携帯電話機1乃至3が、第1通信回線7を使用するグループを構成する。以下、第1通信回線7を使用するグループを、第1通信回線グループ8と表記する。例えば、第1通信回線グループ8が家族グループである場合、第1携帯電話機1を父が所持し、第2携帯電話機2を母が所持し、第3携帯電話機3を子が所持すると仮定する。第1通信回線7を使用するグループは、1つだけでなく、複数のグループであっても適用できる。例えば、会社などにおいて、第1通信回線グループ8が、総務グループ、営業グループ、技術グループなどのように職場グループに分かれていても適用可能である。第1通信回線グループ8が家族グループの場合は中継機器9が自宅に設置され、第1通信回線グループ8が職場グループに分けられている場合は中継機器9が会社に設置されるというように、又は、通信会社に設置されるというように、中継機器9は宅内機器である。なお、中継機器9は、持ち運び可能な携帯型の電話機の構成でもよいし、特定場所に設置して使用される加入電話機の構成でもよい。
【0010】
中継機器9は、第4携帯電話機4、第5携帯電話機5、中継制御部10、中継実行データベース11、中継履歴データベース12、回線構築データベース13を備える。第4携帯電話機4は、第1通信回線7を使用する第1通信中継電話機であって、その電話番号を「09001234560」とする。第5携帯電話機5は、第2通信回線14を使用する第2通信中継電話機であって、その電話番号を「08087200000」とする。第4携帯電話機4及び第5携帯電話機5は、通常に市販される携帯電話機と同様の構成でも、通常に市販される携帯電話機からスピーカーとマイク及びディスプレイ27を除去した構成でもよい。
【0011】
また、第4携帯電話機4に相当する電気部品の集合体として構成された第4携帯電話機能部及び第5携帯電話機5に相当する電気部品の集合体として構成された第5携帯電話機能部が中継機器9の容器に一体に組み込まれた構成でもよい。第2通信回線14を使用する第2通信電話機として第6携帯電話機6を例示し、その電話番号を「08087200001」とする。第6携帯電話機6は、第1通信回線グループ8に所属する第1乃至第3携帯電話機1乃至3から通話をしようとする相手先の携帯電話機であるので、第1通信回線グループ8に所属する第1乃至第3携帯電話機1乃至3に対して外部の携帯電話機と概念することでき、通常に市販される携帯電話機と同じ構成である。第2通信回線14は携帯電話機に対応する携帯通信回線になっている。
【0012】
なお、第1乃至第4携帯電話機1乃至4は同じ通信事業者と通信契約が成された電話機であり、第5携帯電話機5及び第6携帯電話機6は第1乃至第4携帯電話機4の通信事業者と違う通信事業者と通信契約が成された電話機であり、第5携帯電話機5と第6携帯電話機6とは互いに別々の通信事業者と通信契約が成された電話機又は互いに同じ通信事業者と通信契約が成された電話機である。中継制御部10については図2で詳述し、中継実行データベース11ついては図3で詳述し、中継履歴データベース12については図5と図6とで詳述する。回線構築データベース13については図8で詳述する。
【0013】
図2において、例えば、中継機器9の中継実行データベース11には中継を実行する電話番号として第1乃至第3携帯電話機1乃至3の電話番号が記録されており、第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つを所持する人が電話を掛ける場合について説明する。先ず、第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つを所持する人が第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つに第4携帯電話機4の電話番号を入力して当該第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つを発信するように操作すると、第4携帯電話機4の電話番号を発信するとともに、発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つの電話番号も発信する。そして、第4携帯電話機4と発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つとが第1通信回線7で接続されると、第4携帯電話機4が第1通信回線7の接続を維持したまま第1乃至第3携帯電話機1乃至3のうちの発信元の電話番号を中継制御部10に転送する。すると、中継制御部10は第1乃至第3携帯電話機1乃至3のうちの発信元の電話番号が中継実行データベース11に記録されているかいないかを検索する。
【0014】
この場合、第1乃至第3携帯電話機1乃至3のうちの発信元の電話番号が中継実行データベース11に記録されているので、中継制御部10は第4携帯電話機4に対し、返信の動作をするように制御する。この制御により第4携帯電話機4が、通信をしようとする相手先の電話番号を発信するように、第1通信回線7に繋がっている第1乃至第3携帯電話機1乃至3のうちの発信元に返信する。その返信を受信した発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つを所持する人が通話をしようとする相手先である第6携帯電話機6の電話番号を発信すると、第6携帯電話機6の電話番号が第1通信回線7を経由して第4携帯電話機4に送信される。そして、第4携帯電話機4が相手先として受信した第6携帯電話機6の電話番号を中継制御部10に転送すると、中継制御部10が第5携帯電話機5を発信の動作をするように制御する。この制御により第5携帯電話機5が自分の電話番号と相手先である第6携帯電話機6の電話番号とを第2通信回線14に発信する。
【0015】
よって、上記第6携帯電話機6に通話をしようとする第1乃至第3携帯電話機1乃至3のうちの発信元の電話番号が第6携帯電話機6に送信されることはなく、第5携帯電話機5の電話番号が発信元の電話番号として第6携帯電話機6に送信されるので、発信元の電話番号が相手先に通知されることがなく、発信者のセキュリティを守ることができるうえ、中継実行データベース11に記録されている電話番号以外の不正利用を防止することができる。
【0016】
そして、第6携帯電話機6を所持する人が第6携帯電話機6をオフフックすることにより、発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つと第6携帯電話機6とが中継機器9と第1通信回線と第2通信回線とを経由して通話可能に接続される。上記のように第6携帯電話機6を所持する人が第6携帯電話機6をオフフックした信号が第2通信回線14から第5携帯電話機5を経由して中継制御部10に入力されると、中継制御部10は中継履歴データベース12に第1乃至第3携帯電話機1乃至3から第6携帯電話機6への中継履歴情報を記録する。その後、発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つと第6携帯電話機6との通話が終了し、いずれか一方の携帯電話機からのオンフック信号が中継制御部10に入力されると、中継制御部10が第4携帯電話機4と第5携帯電話機5とをオンフックするように制御する。これにより、第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つから第6携帯電話機6への通話が終了する。
【0017】
なお、上記第4携帯電話機4から中継制御部10に転送されてきた発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3の電話番号が中継実行データベース11に記録されていない場合は、中継制御部10は何もしないか又は中継することができないことを返信するように第4携帯電話機4を制御する。中継制御部10が何もしない場合は、発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つには呼び出し中であることを知らせる呼出音又は通話中であることを知らせる通話音が通知される。つまり、第1乃至第3携帯電話機1乃至3以外で電話番号が中継実行データベース11に記録されていない第1通信回線7を使用する電話機の電話番号が第4携帯電話機4から中継制御部10に転送されてきた場合、当該中継制御部10に転送されてきた電話番号が中継実行データベース11に記録されていないので、中継制御部10が中継することができないことを返信する。その返信を行った場合は、発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つには中継することができないことを表す音声が発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つに設けられた図外のスピーカーから放出されるか又は中継することができないことを表す文字又は記号が発信元である第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つに設けられた図外のディスプレイに表示される。
【0018】
図1の電話中継装置では、第1乃至第5携帯電話機1乃至5が携帯電話機で構成されているので、引越しによる電話番号の変更が必要ないという利点がある。
【0019】
また、近年、携帯電話による通信回線を運営する移動体通信事業では、同一の通信事業者間、家族間、社員間、指定通話先への通話について24時間通話無料のサービスを提供している。また、一部の通信事業者は1ヶ月に10分間のような一定時間以内、数百数回のような一定回数以内であれば経営母体の異なる通信事業者の運営する通信回線を利用した通話について、時間帯制限なく通話できるサービスが提供されている。よって、図1に示すように、中継機器9に第1通信回線7を使用する第4携帯電話機4と第2通信回線14を使用する5携帯電話機5とを備え、第1通信回線グループを構成する第1乃至第3携帯電話機1乃至3から第2通信回線14を使用する外部の電話機としての第6携帯電話機に通話を行うために回線を接続する場合、第1通信回線7が24時間通話無料のサービスを提供している通信事業者の運営する通信回線とし、第2通信回線14が1ヶ月に一定時間以内又は一定回数以内であれば時間帯制限なく通話できるサービスを提供する経営母体の異なる通信事業者の運営する通信回線とすれば、通話料金が無料になるという利点がある。この場合、少なくとも第1通信回線7を運営する通信事業者と第2通信回線14を運営する通信事業者との双方に対する通信契約が必要となり、中継機器9に第4携帯電話機4と第5携帯電話機5と用いた通信契約における基本料金が掛かるが、家族グループ又は職場グループのようにグループ分けされた第1乃至第3携帯電話機1乃至3のように複数の携帯電話機で第4携帯電話機4と第5携帯電話機5とを利用することにより、上記基本料金を上記複数の携帯電話機の個数で割り算することにより、1個の携帯電話機で上記基本料金を負担するよりも、安くなるという利点がある。
【0020】
次に、上記のように第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つから第6携帯電話機6への通話を終了した履歴が中継機器9に記録された状態において、第6携帯電話機6を所持する人が第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つに電話を掛ける場合について説明する。先ず、第6携帯電話機6を所持する人がリダイヤル操作又は電話番号を直接入力することにより、第6携帯電話機6から第5携帯電話機5の電話番号を発信すると、第5携帯電話機5と第6携帯電話機6とが第2通信回線14により接続され第5携帯電話機5には第6携帯電話機6の電話番号が通知され、第5携帯電話機5が第2通信回線14の接続を維持したまま第6携帯電話機6の電話番号を中継制御部10に転送する。すると、中継制御部10は第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に記録されているかいないかを検索する。
【0021】
第5携帯電話機5から転送されてきた電話番号が非通知か又は中継履歴データベース12に記録されていない場合は、中継制御部10は第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つのあらかじめ中継制御部10に設定された電話番号に発信するように第4携帯電話機4を発信の動作をするように制御する、あるいは、何もしないか、または通話中であることを第6携帯電話機6に知らせる通話音を通知する。
【0022】
一方、第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に記録されている場合は、中継制御部10は中継履歴データベース12の記録に基づき第4携帯電話機4に対し発信の動作をするように制御する。この制御により第4携帯電話機4が中継履歴データベース12の記録されている第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つの電話番号と第6携帯電話機6の電話番号及び第4携帯電話機4の電話番号を第1通信回線7に発信する。
【0023】
そして、上記発信を受信した第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つが第6携帯電話機6の電話番号を音声又は表示で知らせる。このとき、この第6携帯電話機6の電話番号に対応する名前が上記第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つの電話帳メモリー部に記録されている場合には、第6携帯電話機6の電話番号の報知に代えて第6携帯電話機6を操作する人の名前を上記音声又は表示で知らせることも考えられる。上記のように少なくとも、第6携帯電話機6の電話番号を音声又は表示で知らせるようにすれば、第6携帯電話機6としての第2通信回線14を使用する電話機から第1乃至第3携帯電話機1乃至3としての第1通信回線7を使用する電話機に掛かってきた電話に当該第1通信回線7を使用する第1乃至第3携帯電話機1乃至3を所持する人が応答するかしないかの選択ができる。
【0024】
報知を確認した第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つを所持する人が当該第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つをオフフックすることにより、第6携帯電話機6と第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つとが中継機器9と第1通信回線7及び第2通信回線14を経由して通話可能となる。その後、上記第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つと第6携帯電話機6との通話が終了し、何れか一方の携帯電話機からのオンフック信号が中継制御部10に入力されることにより、中継制御部10が第4携帯電話機4と第5携帯電話機5とをオンフックするように制御する。これにより、第6携帯電話機6から第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つへの通話が終了する。
【0025】
図2を参照し、中継機器9について説明する。中継制御部10は、CPU16、ROM17、RAM18、第1送受信制御手段19、第2送受信制御手段20、回線構築設定手段21を備える。CPU16は、ROM17に格納されたコンピュータプログラムにしたがいRAM18に記録されている情報と中継実行データベース11に記録されている情報及び中継履歴データベース12に記録されている情報及び回線構築データベース13に記録されている情報を使用しながら動作して第4携帯電話機4と第5携帯電話機5を制御するものである。第1送受信制御手段19、第2送受信制御手段20、回線構築設定手段21は、CPU16の動作で具現化される。
【0026】
図3を参照し、中継実行データベース11について説明する。中継実行データベース11には、第1グループ、第2グループ、第3グループなど、第1通信回線7を使用することを許可する携帯電話機の電話番号が複数個のグループごとに分かれて記録されている。例えば、第1グループには、第1携帯電話機1の電話番号「09001234567」、第2携帯電話機2の電話番号「09001234568」、第3携帯電話機3の電話番号「09001234569」などが第1グループとして第1通信回線7を使用することを許可する電話番号として記録され、第2グループには図外の携帯電話機の電話番号「09001234566」や「09001234565」などが第2グループとして第1通信回線7を使用することを許可する電話番号として記録され、第3グループには図外の携帯電話機の電話番号「09001234564」などが第3グループとして第1通信回線7を使用することを許可する電話番号として記録されている。
【0027】
図4を参照し、実施形態1の第1携帯電話機1から第6携帯電話機6に電話を掛ける場合の中継処理について説明する。ステップ101では、第1携帯電話機1が第4携帯電話機4の電話番号を発信して、第1携帯電話機1と第4携帯電話機4とが第1通信回線7で接続され、第4携帯電話機4が第1通信回線7の接続を維持したまま第1携帯電話機1の電話番号を中継制御部10に転送し、ステップ102に進む。
【0028】
ステップ102では、中継制御部10が中継するかしないかを判断する。つまり、ステップ102において、第1送受信制御手段19は第1携帯電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されているかいないかを検索する。その検索の結果、第1携帯電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されていなければ、ステップ102がNOとなり、中継処理を終了する。上記検索の結果、第1携帯電話機1の電話番号が中継実行データベース11に記録されていれば、ステップ102がYESとなり、ステップ103に進む。具体的には、第1携帯電話機1の電話番号「09001234567」が図3に示すように中継実行データベース11に記録されているので、ステップ102がYESとなり、ステップ103に進む。
【0029】
図4に戻り、ステップ103では、第1送受信制御手段19が第4携帯電話機4に対し返信の動作をするように制御し、第4携帯電話機4が通信をしようとする相手先の電話番号(この場合、第6携帯電話機6の電話番号)を発信するように第1通信回線7に繋がっている第1携帯電話機1に返信し、ステップ104に進む。ステップ104では、第1携帯電話機1が通信をしようとする相手先である第6携帯電話機6の電話番号を第1通信回線7を使用して第4携帯電話機4に送信し、第4携帯電話機4が受信した相手先の電話番号(第6携帯電話機の電話番号)を中継制御部10に転送し、ステップ105に進む。
【0030】
ステップ105では、第2送受信制御手段20が第5携帯電話機5に対して発信の動作をするように制御し、第5携帯電話機5が通信をしようとする相手先である第6携帯電話機6の電話番号及び第5携帯電話機5の電話番号を第6携帯電話機6に発信し、第5携帯電話機5と第6携帯電話機6とが第2通信回線14で接続される。このように第6携帯電話機6には通信をしようとする発信元である第1携帯電話機1の電話番号と第4携帯電話機4の電話番号とが通知されることがなく、発信者のセキュリティを守ることができ、ステップ106に進む。
【0031】
ステップ106では、第6携帯電話機6がオフフックして、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とが中継機器9と第1通信回線7及び第2通信回線14を経由して通話可能となり、上記第6携帯電話機6のオフフック信号が第2通信回線14から第5携帯電話機5を経由して中継制御部10に入力され、第2送受信制御手段20が中継履歴データベース12に中継履歴情報を記録し、ステップ107に進む。
【0032】
ステップ107では、中継制御部10が切断するかしないかを判断する。つまり、ステップ107において、第1送受信制御手段19が第1携帯電話機1からオンフック信号が入力されていないと判断しかつ第2送受信制御手段20が第6携帯電話機6からオンフック信号が入力されていなと判断している場合は、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とによる通話可能な状態が継続しているので、ステップ107がNOとなり、ステップ106に戻る。
【0033】
逆に、ステップ107において、第1送受信制御手段19が第1携帯電話機1からオンフック信号が入力されたと判断するか又は第2送受信制御手段20が第6携帯電話機6からオンフック信号が入力されたと判断した場合は、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とによる通話可能な状態が終了したので、ステップ107がYESとなり、第1送受信制御手段19が第4携帯電話機4をオンフックするように制御し、第2送受信制御手段20が第5携帯電話機5をオンフックするように制御する。これにより、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6との通信回線が切断し、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6との通話が終了する。
【0034】
図5を参照し、第1携帯電話機1に対する中継履歴データベース12について説明する。中継履歴データベース12の発信者の欄には、第1携帯電話機1の電話番号「09001234567」が記録されている。そして、中継履歴データベース12の発信日時の欄には第1携帯電話機1から相手先に発信した日時が記録され、中継履歴データベース12の相手先の欄には第1携帯電話機1から通話を行った相手先の電話番号が記載されている。図5に示す中継履歴データベース12からは、第1携帯電話機1が受信日時「2010年9月1日10時05分」に相手先「08087200002」に通話をしたこと、また、受信日時「2010年9月1日11時40分」に相手先「08087200001」に通話をしたが記載されている。
【0035】
図6を参照し、第2携帯電話機2に対する中継履歴データベース12について説明する。中継履歴データベース12の発信者の欄には、第2携帯電話機2の電話番号「09001234568」が記録されている。そして、中継履歴データベース12の発信日時の欄には第2携帯電話機2から相手先に発信した日時が記録され、中継履歴データベース12の相手先の欄には第2携帯電話機2から通話を行った相手先の電話番号が記載されている。図6に示す中継履歴データベース12からは、第2携帯電話機2が受信日時「2010年8月25日10時05分」に相手先「08087200003」に通話をしたこと、また、受信日時「2010年9月1日11時35分」に相手先「08087200001」に通話をしたが記載されている。
【0036】
図7を参照し、実施形態1の第1乃至第3携帯電話機1乃至3のいずれか1つから第6携帯電話機6への通話を終了した履歴が中継履歴データベース12に存在する状態において、第6携帯電話機6から第1携帯電話機1に電話を掛ける場合の中継処理について説明する。ステップ201では、第6携帯電話機6が第5携帯電話機5の電話番号を発信し、第5携帯電話機5と第6携帯電話機6とが第2通信回線14を使用して接続され、第5携帯電話機5が第2通信回線14の接続を維持したまま第6携帯電話機6の電話番号を中継制御部10に転送し、ステップ202に進む。
【0037】
ステップ202では、中継制御部10が中継するかしないかを判断する。つまり、ステップ202において、第2送受信制御手段20は第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に記録されているかいないかを検索する。その検索の結果、第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に記録されていなければ、ステップ202がNOとなり、中継処理を終了する。上記検索の結果、第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に記録されていれば、ステップ202がYESとなり、ステップ203に進む。
【0038】
具体的には、第6携帯電話機6の電話番号「08087200001」が図5及び図6に示すように複数個の中継履歴データベース12に記録されている場合、第2送受信制御手段20は、例えば、最近の受信日時を選択し、その最近の受信日時の記録された中継履歴データベース12の発信者の欄の電話番号を通話をしようとする相手先の電話番号として特定する。例えば、図5に示す中継履歴データベース12からは第6携帯電話機6の電話番号「08087200001」が受信日時「2010年9月1日11時40分」に第1携帯電話機1と通信を行ったことが分かり、図6に示す中継履歴データベース12からは第6携帯電話機6の電話番号「08087200001」が受信日時「2010年9月1日11時35分」に第2携帯電話機2と通信を行ったことが分かる。これらのことから、第2送受信制御手段20が最近の受信日時として図5に示す中継履歴データベース12に記録されている「2010年9月1日11時40分」を選択し、その最近の受信日時の記録された図5に示す中継履歴データベース12の発信者の欄における第1携帯電話機1の電話番号「09001234567」を第2送受信制御手段20が通話をしようとする相手先の電話番号として特定し、その特定した通話をしようとする相手先の電話番号を第2送受信制御手段20が第1送受信制御手段19に転送し、ステップ203に進む。
【0039】
ステップ203では、第1送受信制御手段19が第4携帯電話機4に対して発信の動作をするように制御し、第4携帯電話機4が上記ステップ202で特定した第1携帯電話機1の電話番号を発信し、第1携帯電話機1と第4携帯電話機4とが第1通信回線7で接続され、ステップ204に進む。
【0040】
ステップ204では、第1携帯電話機1がオフフックされ、そのオフフック信号が第4携帯電話機4から中継制御部10に入力されると、第1送受信制御手段19が第4携帯電話機4を制御し、第4携帯電話機4が第2通信回線14から接続を要求してきた電話番号として中継履歴データベース12に記録されている第6携帯電話機6の電話番号を音声又は表示で知らせて接続するかどうかの問い合わせを第1携帯電話機1に送信し、第1携帯電話機1が第1送受信制御手段19に「接続」又は「切断」又は「録音」の応答を指示する。例えば、「接続」の場合には第1携帯電話機1を所持する人が第1携帯電話機1の「♯」釦を押し、「切断」の場合には第1携帯電話機1を所持する人が第1携帯電話機1の「*」釦を押し、「録音」の場合には第1携帯電話機1を所持する人が第1携帯電話機1の置数「5」釦を押し、ステップ205に進む。
【0041】
ステップ205では、中継制御部10が接続するかしないかを判断する。つまり、ステップ205では、第1携帯電話機1からの指示が第4携帯電話機4から第1送受信制御手段19に転送される。そして、第1送受信制御手段19が第1携帯電話機1からの指示により接続するかしないかを判断する。ここで、上記指示が「接続」のときには、第1送受信制御手段19が接続すると判断し、ステップ205がYESとなり、ステップ206に進む。また、上記指示が「切断」又は「録音」のときには、第1送受信制御手段19が接続しないと判断し、ステップ205がNOとなり、ステップ209に進む。
【0042】
ステップ206では、第1送受信制御手段19がステップ205での判断である「接続」を第2送受信制御手段20に転送し、第1送受信制御手段19と第2送受信制御手段20とが第4携帯電話機4と第5携帯電話機5との接続を維持し、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とが中継機器9と第1通信回線7及び第2通信回線14を経由して通話可能となり、ステップ207に進む。ステップ207では、中継制御部10が切断するかしないかを判断する。つまり、ステップ207において、第1送受信制御手段19が第1携帯電話機1からオンフック信号が入力されていないと判断しかつ第2送受信制御手段20が第6携帯電話機6からオンフック信号が入力されていなと判断している場合は、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とによる通話可能な状態が継続しているので、ステップ207がNOとなり、ステップ206に戻る。逆に、ステップ207において、第1送受信制御手段19が第1携帯電話機1からオンフック信号が入力されたと判断するか又は第2送受信制御手段20が第6携帯電話機6からオンフック信号が入力されたと判断した場合は、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6とによる通話可能な状態が終了したので、ステップ207がYESとなり、ステップ208に進む。
【0043】
一方、ステップ209では、中継制御部10が切断するかしないかを判断する。つまり、第1送受信制御手段19が上記第4携帯電話機4から転送されたステップ204における第1携帯電話機1からの指示により切断するかしないかを判断する。ここで、上記指示が「切断」のときには、第1送受信制御手段19が切断すると判断し、ステップ209がYESとなり、ステップ208に進む。また、上記指示が「録音」のときには、ステップ209において、第1送受信制御手段19が上記第4携帯電話機4から転送されたステップ204における第1携帯電話機1からの指示により切断しないと判断し、ステップ209がNOとなり、ステップ210に進む。ステップ210では、第2送受信制御手段20が第6携帯電話機6から送信された音声を不揮発性メモリーに録音してステップ208に進む。ステップ208では、第1送受信制御手段19がステップ209での判断である「切断」又はステップ209での判断である「切断」を第2送受信制御手段20に転送し、第1送受信制御手段19が第4携帯電話機4をオンフックするように制御し、第2送受信制御手段20が第5携帯電話機5をオンフックするように制御する。これにより、第1携帯電話機1と第6携帯電話機6との通話が終了する。
【0044】
図8を参照し、回線構築設定手段21について説明する。回線構築設定手段21は、第6携帯電話機6から第1通信回線グループ8に電話が掛けられた場合に第1通信回線グループ8のどの携帯電話機に回線を接続するかということを、回線の構築を行う人の操作で中継機器9にあらかじめ構築しておくものである。例えば、回線の構築を行う人が中継機器9の操作部23を操作して「第1携帯電話機1から第2携帯電話機2、第3携帯電話機3へと順番に掛ける」順送り方式、「電話を掛ける順番を決めておく」指定順方式、「最近の履歴から掛ける」過去順方式を中継機器9のROM17(図2参照)の書き換え可能な部分に格納された回線構築データベース13に記録させることによりあらかじめ構築し、その構築された順送り方式、指定順方式、過去順方式のいずれか1つが実行されるように回線構築データベース13に設定しておく。
【0045】
図8において、具体的には、順送り方式について説明する。回線の構築を行う人が操作部23を操作して例えば順送り方式を選択すると、順送り方式の選択されたことを示す信号が操作部23から回線構築設定手段21に出力され、回線構築設定手段21が回線構築データベース13の中から順送りデータベース24を選択して中継機器9のディスプレイ27に表示する。このディスプレイ27に表示された順送りデータベース24には、順番の欄に「1」、「2」、「3」、「4」というように順番を示す数字と、各順番を示す数字の右側が空白になった電話機特定情報の欄が表示されている。そして、先ず、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の順送りデータベース24の順番「1」の右側の空白に「第1携帯電話機1:09001234567」を登録し、次に、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の順送りデータベース24の順番「2」の右側の空白に「第2携帯電話機2:09001234568」を登録し、その後、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の順送りデータベース24の順番「3」の右側の空白に「第3携帯電話機3:09001234569」を登録し、さらに、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の指定順データベース25の順番「4」の右側の空白に第1通信回線グループ8に所属する「図外の携帯電話機とその電話番号」を「第4携帯電話機:・・・・・」で示すように登録するというように、電話機特定情報の欄における空白に第1通信回線グループ8を構成する複数個の携帯電話機とその電話番号とを登録する。その後、回線の構築を行う人が操作部23の決定釦を操作すると、上記登録された電話機特定情報の欄における空白に第1通信回線グループ8を構成する複数個の携帯電話機とその電話番号との登録された順送りデータベース24が回線構築データベース13に記録されかつディスプレイ27から消去されて、順送り方式の構築が終了する。
【0046】
また、指定順方式について説明する。回線の構築を行う人が操作部23を操作して例えば指定順方式を選択すると、指定順方式の選択されたことを示す信号が操作部23から回線構築設定手段21に出力され、回線構築設定手段21が回線構築データベース13の中から指定順データベース25を選択してディスプレイ27に表示する。このディスプレイ27に表示された指定順データベース25には、順番の欄に「1」、「2」、「3」、「4」というように順番を示す数字と、各順番を示す数字の右側が空白になった電話機特定情報の欄が表示されている。そして、先ず、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の指定順データベース25の順番「1」の右側の空白に「第1携帯電話機1:09001234567」を登録し、次に、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の指定順データベース25の順番「2」の右側の空白に「第3携帯電話機3:09001234569」を登録し、その後、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の指定順データベース25の順番「3」の右側の空白に第1通信回線グループ8に所属する「図外の携帯電話機とその電話番号」例えば、第4携帯電話機4を「第4携帯電話機:・・・・・」で示すように登録し、さらに、回線の構築を行う人が操作部23を操作してディスプレイ27の中の指定順データベース25の順番「4」の右側の空白に第2携帯電話機2:09001234568」を登録するというように、電話機特定情報の欄における空白に第1通信回線グループ8を構成する複数個の携帯電話機とその電話番号とを登録する。その後、回線の構築を行う人が操作部23の決定釦を操作すると、上記登録された電話機特定情報の欄における空白に第1通信回線グループ8を構成する複数個の携帯電話機とその電話番号との登録された指定順データベース25が回線構築データベース13に記録されかつディスプレイ27から消去されて、指定順方式の構築が終了する。
【0047】
また、過去順方式について説明する。過去順方式は回線の構築を行う人により構築されるものではなく、回線の構築を行う人が操作部23を操作して過去順方式を実行するように設定することにより、中継履歴データベース12を利用して過去順データベース26が構築される。例えば、中継履歴データベース12が図5及び図6に示すように記録されている場合を例として説明する。図5に示す中継履歴データベース12と図6に示す中継履歴データベース12とを比較すると、図5の中継履歴データベース12の最下段に示す第6携帯電話機6の電話番号「08087200001」が受信日時「2010年9月1日11時40分」に第1携帯電話機1と通信を行ったことが最近の中継履歴情報として特定されるので、当該特定された最近の中継履歴情報から第1携帯電話機1とその電話番号とを抽出して図8の過去順データベース26の順番「1」の右側の空白に「第1携帯電話機1:09001234567」を登録し、また、図5に示す中継履歴データベース12と図6に示す中継履歴データベース12とを比較すると、図6の中継履歴データベース12の最下段に示す第6携帯電話機6の電話番号「08087200001」が受信日時「2010年9月1日11時35分」に第2携帯電話機2と通信を行ったことが次の中継履歴情報として特定されるので、当該特定された次の中継履歴情報から第2携帯電話機2とその電話番号とを抽出して図8の過去順データベース26の順番「2」の右側の空白に「第2携帯電話機2:09001234568」を登録するというように、電話機特定情報の欄における空白に第1通信回線グループ8を構成する複数個の携帯電話機とその電話番号とを登録する。この過去順データベース26は、第1通信回線グループ8から第6携帯電話機6なる外部への携帯電話機への中継履歴情報が更新されるのに伴い書き換えられる。
【0048】
そして、回線の構築を行う人により順送り方式、指定順方式、過去順方式のいずれか1つが実行されるように中継機器9の回線構築データベース13に設定された状態において、図7のステップ202において中継制御部10が中継するかしないかを判断する場合に、第2送受信制御手段20は第6携帯電話機6の電話番号が中継履歴データベース12に設定された順送り方式、指定順方式、過去順方式のいずれか1つに従って順送りデータベース24、指定順データベース25、過去順データベース26のいずれか1つを抽出して通話をしようとする相手先の電話番号を特定する。
【0049】
例えば、図8に示す順送りデータベース24が抽出されている場合は、第2送受信制御手段20が順送りデータベース24の順番「1」の「第1携帯電話機1:09001234567」を通話をしようとする相手先の電話番号として特定する。また、指定順データベース25が抽出されている場合は、第2送受信制御手段20が指定順データベース25の順番「1」の「第1携帯電話機1:09001234567」を通話をしようとする相手先の電話番号として特定する。また、過去順データベース26が抽出されている場合は、第2送受信制御手段20が過去順データベース26の順番「1」の「第1携帯電話機1:09001234567」を通話をしようとする相手先の電話番号として特定する。
【0050】
なお、順送りデータベース24、指定順データベース25、過去順データベース26のいずれか1つを抽出して通話をしようとする相手先の電話番号を特定する場合であっても、順位「1」が話中又は回線の接続を拒否された場合には順位「2」に記録されている携帯電話機の電話番号を特定し、順位「2」が話中又は回線の接続を拒否された場合には順位「3」記録されている携帯電話機の電話番号を特定するというように、順位の順番を特定する。そして、携帯電話機の電話番号の登録されていない順位に到達した場合又は第6携帯電話機6がオフフックされた場合に、第6携帯電話機6から第1通信回線グループ8への通信を終了する。
【0051】
「実施形態2」
図9を参照し、第2実施形態に係る中継機器9について説明する。第2実施形態に係る電話中継機器9は、第4携帯電話機4が通常の市販される携帯電話機により構成され、当該第4携帯電話機4における図外の外部接続端子と中継機器9における図外の外部接続端子とが互いに電話線のような通信ケーブル28で接続されたことが図2に示す第1実施形態の中継機器9の構成と相違する。これにより、通常の市販される携帯電話機を通信契約の成された第4携帯電話機4として購入して通信ケーブル28で中継機器9に接続すれば、電話中継装置が完成する。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0052】
「実施形態3」
図10を参照し、第3実施形態に係る中継機器9について説明する。第3実施形態に係る電話中継機器9は、第4携帯電話機4及び第5携帯電話機5が通常の市販される携帯電話機により構成され、当該第4携帯電話機4における図外の外部接続端子と中継機器9における図外の外部接続端子とが互いに電話線のような通信ケーブル28で接続され、上記第5携帯電話機5における図外の外部接続端子と中継機器9における図外の外部接続端子とが互いに電話線のような通信ケーブル29で接続されたことが図2に示す第1実施形態の中継機器9の構成と相違する。これにより、通常の市販される携帯電話機を通信契約の成された第4携帯電話機4及び第5携帯電話機5として購入して通信ケーブル28;29で中継機器9に接続すれば、電話中継装置が完成する。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0053】
「実施形態4」
図11を参照し、第4実施形態に係る電話中継装置について説明する。第4実施形態に係る電話中継装置は、第1通信回線グループ8、中継機器9、外部の電話機として用いられる全部の電話機が加入電話機により構成されたことが図1に示す第1実施形態の通話中継装置の構成と相違する。以下、第1通信回線用第1加入電話機31を第1加入電話機31と表現し、第1通信回線用第2加入電話機32を第2加入電話機32と表現し、第1通信回線用第3加入電話機33を第3加入電話機33と表現し、第1通信回線用第4加入電話機34を第4加入電話機34と表現し、第2通信回線用第5加入電話機35を第5加入電話機35と表現し、第2通信回線用第6加入電話機36を第6加入電話機36と表現する。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0054】
「実施形態5」
図12を参照し、第5実施形態に係る電話中継装置について説明する。第5実施形態に係る電話中継装置は、第1通信回線グループ8に第1乃至第3加入電話機31乃至33が用いられ、外部の電話機に第6携帯電話機6が用いられ、中継機器9に第4加入電話機34と第5携帯電話機5とが用いられたことが図1に示す第1実施形態の通話中継装置の構成と相違する。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0055】
「実施形態6」
図13を参照し、第6実施形態に係る電話中継装置について説明する。第6実施形態に係る電話中継装置は、第1通信回線グループ8に第1乃至第3携帯電話機1乃至3が用いられ、外部の電話機に第6加入電話機36が用いられ、中継機器9に第4携帯電話機4と第5加入電話機35とが用いられたことが図1に示す第1実施形態の通話中継装置の構成と相違する。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0056】
「実施形態7」
図14を参照し、第7実施形態に係る電話中継装置について説明する。第7実施形態に係る電話中継装置は、第1通信回線7と第3通信回線38とがゲートウェイとしての関門交換機39で接続され、第3通信回線38を使用する第3通信電話機が第7加入電話機37により構成さる。第7加入電話機37は、第3通信回線38と関門交換機39及び第1通信回線7を経由して中継機器9の第4携帯電話機4と通信ができるようになっていることが図1に示す第1実施形態の通話中継装置の構成と相違する。なお、第7加入電話機37を図外の第7携帯電話機としても適用可能である。なお、動作は第1実施形態と同じなので詳細な説明は省略する。
【0057】
なお、第1乃至第3加入電話機31乃至33と第6加入電話機36と第7加入電話機37は通常に市販される加入電話機と同じ構成であり、第4加入電話機34と第5加入電話機35とは通常に市販される加入電話機と同様の構成でも通常に市販される加入電話機からスピーカーとマイク及びディスプレイ27を除去した構成でもよい。また、この明細書では、携帯電話機としてはPHSも含まれる概念であり、加入電話機としてはIP電話機も含まれる概念である。
【符号の説明】
【0058】
1は第1携帯電話機、2は第2携帯電話機、3は第3携帯電話機、4は第4携帯電話機、5は第5携帯電話機、6は第6携帯電話機、7は第1通信回線、8は第1通信回線グループ、9は中継機器、10は中継制御部、11は中継実行データベース、12は中継履歴データベース、13は回線構築データベース、14は第2通信回線、15は欠番、16はCPU、17はROM、18はRAM、19は第1送受信制御手段、20は第2送受信制御手段、21は回線構築設定手段、22は欠番、23は操作部、24は順送りデータベース、25は指定順データベース、26は過去順データベース、27はディスプレイ、28;29は通信ケーブル、30は欠番、31は第1加入電話機、32は第2加入電話機、33は第3加入電話機、34は第4加入電話機、35は第5加入電話機、36は第6加入電話機、37は第7加入電話機、38は第3通信回線、39は関門交換機、40は欠番、41は操作部、42は転送したい人の電話番号メモリー部、43は転送先電話番号メモリー部、44は制御部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中継機器により第1通信回線を使用する第1通信電話機と第2通信回線を使用する第2通信電話機とを通話可能に接続する電話中継装置であって、中継機器には第1通信回線を使用する第1通信中継電話機と第2通信回線を使用する第2通信中継電話機と中継制御部と中継を実行する電話番号の記録された中継実行データベースとを備え、第1通信電話機が第1通信中継電話機の電話番号を発信して、この発信元である第1通信電話機と第1通信中継電話機とが第1通信回線で接続されると、この第1通信中継電話機が第1通信回線の接続を維持したまま発信元である第1通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部は発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されているかいないかを検索し、第1通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されていない場合は中継制御部が何もしないか又は中継することができないことを返信するように第1通信中継電話機を制御し、発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されている場合は中継制御部が第1通信中継電話機を返信の動作をするように制御し、この制御により第1通信中継電話機が通信をしようとする相手先の電話番号を発信するように第1通信回線に繋がっている発信元である第1通信電話機に返信し、その返信を受信した発信元である第1通信電話機が通話をしようとする相手先である第2通信電話機の電話番号を第1通信回線を経由して第1通信中継電話機に送信して、その第1通信中継電話機が相手先として受信した第2通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部が第2通信中継電話機を発信の動作をするように制御し、この制御により第2通信中継電話機が自分の電話番号と相手先である第2通信電話機の電話番号とを第2通信回線に発信して、第1通信電話機と第2通信電話機とが通話可能に接続されることを特徴する電話中継装置。
【請求項2】
中継実行データベースには中継を実行する複数の電話番号がグループ分けされて記録されたことを特徴とする請求項1記載の電話中継装置。
【請求項3】
中継機器には中継履歴データベースを備え、第1通信電話機から第2通信電話機への通話が可能なように接続されることにより中継制御部が中継履歴データベースに第1通信電話機から第2通信電話機への中継履歴情報を記録した状態において、第2通信電話機が第2通信中継電話機の電話番号を発信して、第2通信中継電話機と第2通信電話機とが第2通信回線で接続されると、第2通信中継電話機が第2通信回線の接続を維持したまま第2通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部が第2通信回電話機の電話番号が中継履歴データベースに記録されているかいないかを検索し、第2通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた電話番号が非通知か又は中継履歴データベースに記録されていない場合は、中継制御部が何もしないか又は第1通信電話機電話機のあらかじめ中継制御部に設定された電話番号に発信するように第1通信中継電話機を発信の動作をするように制御するか又は中継することができないことを返信するように第1通信中継電話機を制御し、第2通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた電話番号が中継履歴データベースに記録されている場合は中継制御部が中継履歴データベースの記録に基づき第1通信中継電話機を発信の動作をするように制御ことにより第1通信中継電話機が中継履歴データベースに記録された中継履歴情報による第1通信電話機の電話番号を第1通信回線に発信し、その発信を受信した第1通信電話機が第2通信電話機の電話番号を音声又は表示で知らせるようにすることを特徴とする請求項1記載の電話中継装置。
【請求項4】
第1通信電話機と第1通信中継電話機とを携帯電話機により構成し、第1通信回線が携帯電話機に対応する携帯通信回線により構成したことを特徴とする請求項1記載の電話中継装置。
【請求項1】
中継機器により第1通信回線を使用する第1通信電話機と第2通信回線を使用する第2通信電話機とを通話可能に接続する電話中継装置であって、中継機器には第1通信回線を使用する第1通信中継電話機と第2通信回線を使用する第2通信中継電話機と中継制御部と中継を実行する電話番号の記録された中継実行データベースとを備え、第1通信電話機が第1通信中継電話機の電話番号を発信して、この発信元である第1通信電話機と第1通信中継電話機とが第1通信回線で接続されると、この第1通信中継電話機が第1通信回線の接続を維持したまま発信元である第1通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部は発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されているかいないかを検索し、第1通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されていない場合は中継制御部が何もしないか又は中継することができないことを返信するように第1通信中継電話機を制御し、発信元である第1通信電話機の電話番号が中継実行データベースに記録されている場合は中継制御部が第1通信中継電話機を返信の動作をするように制御し、この制御により第1通信中継電話機が通信をしようとする相手先の電話番号を発信するように第1通信回線に繋がっている発信元である第1通信電話機に返信し、その返信を受信した発信元である第1通信電話機が通話をしようとする相手先である第2通信電話機の電話番号を第1通信回線を経由して第1通信中継電話機に送信して、その第1通信中継電話機が相手先として受信した第2通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部が第2通信中継電話機を発信の動作をするように制御し、この制御により第2通信中継電話機が自分の電話番号と相手先である第2通信電話機の電話番号とを第2通信回線に発信して、第1通信電話機と第2通信電話機とが通話可能に接続されることを特徴する電話中継装置。
【請求項2】
中継実行データベースには中継を実行する複数の電話番号がグループ分けされて記録されたことを特徴とする請求項1記載の電話中継装置。
【請求項3】
中継機器には中継履歴データベースを備え、第1通信電話機から第2通信電話機への通話が可能なように接続されることにより中継制御部が中継履歴データベースに第1通信電話機から第2通信電話機への中継履歴情報を記録した状態において、第2通信電話機が第2通信中継電話機の電話番号を発信して、第2通信中継電話機と第2通信電話機とが第2通信回線で接続されると、第2通信中継電話機が第2通信回線の接続を維持したまま第2通信電話機の電話番号を中継制御部に転送し、中継制御部が第2通信回電話機の電話番号が中継履歴データベースに記録されているかいないかを検索し、第2通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた電話番号が非通知か又は中継履歴データベースに記録されていない場合は、中継制御部が何もしないか又は第1通信電話機電話機のあらかじめ中継制御部に設定された電話番号に発信するように第1通信中継電話機を発信の動作をするように制御するか又は中継することができないことを返信するように第1通信中継電話機を制御し、第2通信中継電話機から中継制御部に転送されてきた電話番号が中継履歴データベースに記録されている場合は中継制御部が中継履歴データベースの記録に基づき第1通信中継電話機を発信の動作をするように制御ことにより第1通信中継電話機が中継履歴データベースに記録された中継履歴情報による第1通信電話機の電話番号を第1通信回線に発信し、その発信を受信した第1通信電話機が第2通信電話機の電話番号を音声又は表示で知らせるようにすることを特徴とする請求項1記載の電話中継装置。
【請求項4】
第1通信電話機と第1通信中継電話機とを携帯電話機により構成し、第1通信回線が携帯電話機に対応する携帯通信回線により構成したことを特徴とする請求項1記載の電話中継装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−124788(P2012−124788A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275147(P2010−275147)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(304058826)株式会社ウィルコム (56)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(304058826)株式会社ウィルコム (56)
【Fターム(参考)】
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