説明

露光装置および画像形成装置

【課題】形成面上でのスポットサイズを縮小することができ、さらには、光源での発光輝度を高めなくても、露光時のパワー密度を増大することのできる露光装置、およびその露光装置を搭載した画像形成装置を提供すること。
【解決手段】露光装置1は、複数の光源を持つ発光装置21と正立等倍結像素子24との間に、光入射面311から光出射面312に向かって一定の勾配をもって屈折率が大きくなるような屈折率分布を備えた第1の透明部材31が配置され、正立等倍結像素子24と感光体ドラム110との間に、光入射面321から光出射面322に向かって一定の勾配をもって屈折率が小さくなるような屈折率分布を備えた第2の透明部材32が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の光源を備えた露光装置およびこの露光装置を搭載した画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プリンタや複写機およびファクシミリなどの画像形成装置において、予め帯電された感光体ドラムなどの像担持体の表面(以下、「像面」と呼ぶ)を多数の光源によって選択的に露光して潜像(静電潜像)を形成する露光装置が提案されている。このような露光装置においては、例えば、LED(Light Emitting Diode)素子やEL(Electro Luminescent)素子といった各種の発光素子が光源として採用される。また、露光装置において、各光源からの出射光を集光する結像素子として正立等倍結像素子を光源と像面との間に配置した構成が開示されている。この構成によれば、正立等倍結像素子が配置されていない構成と比較して、光源からの出射光の利用効率を向上させることができる(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−248803号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
露光装置において高解像度で高品位な潜像(静電潜像)を形成するためには、像面への照射光の単位面積あたりの強度(以下、「パワー密度」と呼ぶ)を充分に確保することが必要となる。しかしながら、特許文献1の構成のように光源と像面との間に正立等倍結像素子を配置しただけでは、光束を像面で十分に絞ることができず、スポットサイズが大きく、画像がボケるという問題点がある。
【0004】
また、特許文献1の構成のように光源と像面との間に正立等倍結像素子を配置しただけでは、像面にて充分なパワー密度を維持することが依然として困難であるのが現状である。ここで、光源を高輝度に発光させれば像面に到達する光の強度を増大させることは可能ではあるが、この場合には光源の劣化が促進されて寿命が短縮するという問題がある。また、有機EL素子は、LED素子と比較して一般的には輝度が低いため、これらの問題は、有機EL素子を光源に採用した露光装置、およびその露光装置を搭載した画像形成装置において特に深刻な問題となる。
【0005】
以上の問題に鑑みて、本発明の課題は、像面上でのスポットサイズを縮小することのできる露光装置、およびこの露光装置を搭載した画像形成装置を提供することにある。
【0006】
また、本発明の課題は、光源での発光輝度を高めなくても、露光時のパワー密度を増大することのできる露光装置、およびその露光装置を搭載した画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明では、複数の光源が配列された発光装置と、前記各光源からの出射光を像面に結像させる結像素子とを有する露光装置において、前記発光装置と前記結像素子との間、および前記結像素子の光入射面と像面との間のうちの少なくとも一方には透明部材が配置され、当該透明部材では、前記結像素子に対向する面側からその反対側の面に向かって屈折率が小さくなっていることを特徴とする。
【0008】
すなわち、本発明では、まず、複数の光源が配列された発光装置と、前記各光源からの出射光を像面に結像させる結像素子とを有する露光装置において、前記発光装置の光出射面および前記結像素子の光入射面に対向する第1の透明部材を有し、前記第1の透明部材の屈折率は、当該第1の透明部材の光入射面から光出射面側に向かって大きくなっていることを特徴とする。
【0009】
本発明において、発光装置から出射される光の進行方向上には、上記の屈折率分布を持った透明部材が配置されているため、発光装置から出射された光束を第1の透明部材で絞った状態で結像素子に入射させることができるので、像面上に形成されるスポットのサイズをより縮小することができる。従って、像面上の潜像における画素形状のボケを緩和することができる。また、発光装置から出射された光束のうち、スポットの形成に寄与しない光成分を減少させることができるので、光源の発光輝度を高めなくても、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0010】
本発明の別の形態では、複数の光源が配列された発光装置と、前記各光源からの出射光を像面に結像させる結像素子とを有する露光装置において、前記発光装置の光出射面および前記結像素子の光入射面に対向する第1の透明部材と、前記結像素子の光出入射面に対向する第2の透明部材とを有し、前記第1の透明部材の屈折率は、当該第1の透明部材の光入射面から光出射面側に向かって大きくなっており、前記第2の透明部材の屈折率は、当該第2の透明部材の光入射面から光出射面側に向かって小さくなっていることを特徴とする。
【0011】
本発明において、発光装置から出射される光の進行方向上には、上記の屈折率分布を持った第1の透明部材および第2の透明部材が配置されているため、発光装置から出射された光束を第1の透明部材で絞った状態で結像素子に入射させることができ、かつ、結像素子から出射された光束をさらに第2の透明部材で絞った状態で像面に結像させることができるので、像面上に形成されるスポットのサイズをより縮小することができる。従って、像面上の潜像における画素形状のボケを緩和することができる。また、発光装置から出射された光束のうち、スポットの形成に寄与しない光成分を減少させることができるので、光源の発光輝度を高めなくても、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0012】
本発明のさらに別の形態では、複数の光源が配列された発光装置と、前記各光源からの出射光を像面に結像させる結像素子とを有する露光装置において、前記結像素子の光出入射面に対向する第2の透明部材を有し、前記第2の透明部材の屈折率は、当該第2の透明部材の光入射面から光出射面側に向かって小さくなっていることを特徴とする。
【0013】
本発明において、発光装置から出射される光の進行方向上には、上記の屈折率分布を持った第2の透明部材が配置されているため、結像素子から出射された光束をさらに第2の透明部材で絞った状態で像面に結像させることができるので、像面上に形成されるスポットのサイズをより縮小することができる。従って、像面上の潜像における画素形状のボケを緩和することができる。また、発光装置から出射された光束のうち、スポットの形成に寄与しない光成分を減少させることができるので、光源の発光輝度を高めなくても、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0014】
本発明において、前記第1の透明部材では、屈折率が光入射面から光出射面側に向かって連続的に大きくなっていることが好ましい。このように構成すると、効率的に光束の拡散を抑え、結像素子に集光することができる。また、第1の透明部材内に界面が存在しないので、界面での反射を防止することができる。それ故、光の利用効率が向上するので、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0015】
本発明において、前記第1の透明部材は、前記発光装置の光出射面に密着していることが好ましい。この場合、前記第1の透明部材の光入射面側の屈折率は、前記発光装置において前記光源より光出射側に位置して当該発光装置の光出射面を構成する透明基板の屈折率と同等以上であることが好ましい。このように構成すると、発光装置からの出射光が発光装置の光出射面と透明基板との界面で発散する方向に屈折することを防止でき、かつ、かかる界面での反射を抑制することができる。それ故、光の利用効率が向上するので、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0016】
本発明において、「密着」とは、発光装置と透明部材との間や、結像素子と透明部材との間に空気層が介しないことを意味する。従って、透明部材が発光装置や結像素子に対して直接に接触する構成のほか、透明部材が他の部材や接着剤を介して間接的に接合された構成も、本発明にいう「密着」の概念に含まれる。
【0017】
本発明において、前記第2の透明部材では、屈折率が光入射面から光出射面側に向かって連続的に小さくなっていることが好ましい。このように構成すると、正立等倍結像素子から出射される光が第2の透明部材を透過する際にその進行方向が曲げられて、効率的に結像面に集光することができる。
【0018】
本発明において、前記第2の透明部材は、前記結像素子の光出射面に密着していることが好ましい。この場合、前記結像素子は、中心軸の屈折率がその周辺部分の屈折率よりも大きくなるように横断面内にて屈折率が分布する複数の屈折率分布型レンズを備えた正立等倍結像素子であり、前記第2の透明部材の屈折率は、少なくとも、前記屈折率分布型レンズの周辺部分の屈折率よりも大きいことが好ましい。このように構成すると、正立等倍結像素子から出射される光が第2の透明部材を透過する際に、その進行方向が曲げられて結像面に集光し、かつ、前記結像素子と第2の透明部材との界面での反射を抑制することができる。それ故、光の利用効率が向上するので、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。また、正立等倍結像素子は、発光装置との位置あわせが、マイクロレンズアレイと比較して容易であるため好適である。
【0019】
さらに、前記第2の透明部材の屈折率は、前記屈折率分布型レンズの中心軸の屈折率よりも大きいことが好ましい。このように構成すると、屈折率分布型レンズの中心軸から出射される光が屈折率分布型レンズと透明基板第2の透明部材との界面で光を集光する方向へ屈折させることができ、かつ、かかる界面での反射を抑制することができる。それ故、光の利用効率が向上するので、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0020】
本発明において、空気層の屈折率が略1.0とみなせるので、前記結像素子からの出射光が結像面まで空気中のみを通過する場合の当該結像素子の光出射面から結像面までの距離を像面間距離Lとしたとき、前記第1の透明部材の平均屈折率n及び厚さdと、前記発光装置において前記光源の光出射側に位置する透明基板の厚さd及び屈折率nと、前記発光装置と前記結像素子との間に介在する空気層の厚さdaとにより、以下の式
=d/n+d/n+da
から求められる値Lは、以下の条件
0.9×L≦ L ≦ 1.1×L
を満たしていることが好ましい。
【0021】
このような条件を満たす場合には、スポットのサイズが最小となるように当該光源からの出射光を結像させることができる。従って、画像形成装置では、高精細で高品位な潜像を形成することが可能となる。
【0022】
本発明において、空気層の屈折率が略1.0とみなせるので、前記結像素子からの出射光が結像面まで空気中のみを通過する場合の当該結像素子の光出射面から結像面までの距離を像面間距離Lとしたとき、前記第2の透明部材の平均屈折率n及び厚さdと、前記結像素子と像面との間に介在する空気層の厚さdbとにより、以下の式
=d/n+db
から求められる値Lは、以下の条件
0.9×L≦ L ≦ 1.1×L
を満たしていることが好ましい。
【0023】
このような条件を満たす場合には、スポットのサイズが最小となるように当該光源からの出射光を結像させることができる。従って、画像形成装置では、高精細で高品位な潜像を形成することが可能となる。
【0024】
本発明に係る露光装置は、例えば、印刷装置などといった画像形成装置に用いられ、かかる画像形成装置では、前記露光装置による露光により像面に潜像が形成される像担持体を有している。
【0025】
本発明に係る画像形成装置では、発光装置と結像素子との間、および結像素子の光入射面と像面との間のうちの少なくとも一方には、結像素子に対向する面側からその反対側の面に向かって屈折率が小さくなっている屈折率分布を備えた透明部材が配置されているため、発光装置から出射された光束を集光部材で絞ることができるとともに、透明部材でも絞ることができる。従って、本発明によれば、像面上に形成されるスポットのサイズをより縮小することができ、像面上の潜像における画素形状のボケを緩和することができる。それ故、像面の微小な領域が充分なパワー密度で露光されるため、高解像度で高品位な画像を形成することが可能である。また、発光装置から出射された光束のうち、スポットの形成に寄与しない光成分を減少させることができるので、光源の発光輝度を高めなくても、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、本形態を説明する際に用いられる図における構成(形状、大きさ、および配置関係)については本発明が理解、および実施できる程度に概略的に示したものに過ぎず、また、数値および各構成における組成(材質)については例示に過ぎない。
【0027】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の要部の構成を示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る露光装置の構成を模式的に示す平面図である。図3は、本発明の露光装置に用いた正立等倍結像素子の構成を示す斜視図である。図4(a)、(b)は、それぞれ、本発明の実施の形態1に係る露光装置の構成を示す説明図、およびその光の進行状態を模式的に示す説明図である。
【0028】
(全体構成)
図1には、プリンタや複写機およびファクシミリなどの画像形成装置において、印刷部分として利用される部分を示してあり、軸線W周りの方向(副走査方向)に回転できるように軸支された円筒状の感光体ドラム110と、この感光体ドラム110の外周面である像面110Aを露光するための露光装置10(露光ヘッド)とを備えている。
【0029】
露光装置10は、パネル状の発光装置21と、結像素子としての正立等倍結像素子24とを備えており、正立等倍結像素子24は、発光装置21と感光体ドラム110の像面110Aとの間に配置されている。本形態において、露光装置10は、さらに、発光装置21と正立等倍結像素子24との間に、後述する第1の透明部材31を備えている。なお、正立等倍結像素子24と感光体ドラム110とは所定の距離を隔てて対向しており、正立等倍結像素子24と感光体ドラム110との間には空気層51が介在している。
【0030】
(露光装置10の構成)
発光装置21は、図2に示すように、長尺状の透明基板211と、この透明基板211のうち、感光体ドラム110とは反対側の表面上に形成された複数の発光素子22(光源)とを有している。透明基板211は、厚さ0.5mm程度のガラスやプラスチックなどによって形成された板材であり、その長手方向を感光体ドラム110の長手方向に向けて配置されている。複数の発光素子22は、透明基板211の長手方向に沿って例えば二列かつ千鳥状に配列されている。ここで、複数の発光素子22を透明基板211の基板面に垂直な方向からみたときの外形形状は、例えば直径が約50μm程度の略円形である。
【0031】
発光素子22としては、LED素子、無機EL素子、有機EL素子などを用いることができ、発光素子22をボトムエミッション型の有機EL素子で構成した場合、図4(b)に示すように、相互に対向する第1電極221(陽極)と第2電極222(陰極)との間隙に有機機能材料からなる発光層224が積層された構造になっている。ここで、第1電極221は、ITO(Indium Tin Oxide)など透光性の導電膜によって構成され、第2電極222は、アルミニウムや銀といった光反射性の導電膜によって構成されている。なお、発光素子22では、発光層224と第1電極221との層間に正孔注入層や正孔輸送層が形成される場合があり、発光層224と第2電極222との電子注入層や電子輸送層が形成される場合がある。
【0032】
このように構成した発光素子22は、第1電極221と第2電極222との間に流れる電流に応じた輝度で発光する。そして、発光層224からの出射光および第2電極222での反射光は、第1電極221および透明基板211を透過して正立等倍結像素子24の側に向けて出射される。従って、透明基板211によって、発光装置21の光出射面が構成されていることになる。
【0033】
なお、発光素子22をトップエミッション型に構成する場合があり、この場合、第2の電極222の側から光を出射する。このため、第2電極222は透光性電極として形成される一方、第1電極221と基板との間に反射層が形成される。また、第2の電極222の側には封止樹脂を介して透光性の封止基板が積層され、かかる封止基板によって発光装置21の光出射面が構成される。
【0034】
(正立等倍結像素子の構成)
図3において、正立等倍結像素子24は、複数の屈折率分布型レンズ241(Gradient Reflactive index lens、あるいはGrated Reflactive index lens)を備えた長尺状の部材であり、これらの屈折率分布型レンズ241は、各々の中心軸(光軸)が、図1に示す感光体ドラム110の像面110Aに対して垂直となるように配置されている。本形態において、複数の屈折率分布型レンズ241は、図2を参照して説明した発光素子22のレイアウトに対向して、正立等倍結像素子24の長手方向に沿って二列かつ千鳥状に配列されている。なお、発光素子22や屈折率分布型レンズ241の配列のパターンは任意であり、例えば単列または3列以上であってもよいし他の適切なパターンであってもよい。
【0035】
屈折率分布型レンズ241は、高さ4.3mm程度の略円筒形状に成形された光透過性の部材であり、中心軸(光軸)での屈折率が大きく中心軸から周辺部分に向かって離れるほど屈折率が小さくなるように横断面内にて屈折率が分布している。本形態では、屈折率分布型レンズ241の中心軸における屈折率は、1.64であり、周辺部分における屈折率は、1.31である。このような正立等倍結像素子24としては、例えば日本板硝子株式会社製のSLA(セルフォック(セルフォック/SELFOCは日本板硝子株式会社の登録商標) レンズアレイ)を用いることができる。
【0036】
(第1の透明部材の構成)
このように構成した露光装置10において、本形態では、図1、図4(a)、(b)に示すように、発光装置21と正立等倍結像素子24との間には、発光装置21の光出射面および正立等倍結像素子24の光入射面に対向するように第1の透明部材31が配置されている。第1の透明部材31は、ガラスやプラスチックなどの光透過性を有する材料を略長方形に成形した板状部材であり、相互に平行な光入射面311と光出射面312とを有している。
【0037】
本形態において、第1の透明部材31は、光入射面311が発光装置21の光出射面に接着剤等により密着した状態で接合され、光出射面312は、正立等倍結像素子24の光入射面に接着剤等により密着した状態で接合されている。このため、発光装置21と正立等倍結像素子24との間には空気層が介在しない。
【0038】
ここで、第1の透明部材31は、光入射面311から光出射面312に向けて屈折率が一定の勾配をもって連続的に大きくなっていく屈折率分布を備えたGRIN(Gradient Reflactive index、あるいはGrated Reflactive index)基板である。また、第1の透明部材31は、光入射面311における屈折率が発光装置21の光出射面を構成する透明基板211の屈折率と同等以上である。具体的には、第1の透明部材31は、光入射面311における屈折率が1.51であり、光出射面312における屈折率が2.05である。第1の透明部材31の厚さは3.69mmであり、かかる第1の透明部材31の厚さや屈折率分布については、正立等倍結像素子24からの出射光が結像面まで空気中のみを通過する場合の正立等倍結像素子24の光出射面から結像面までの距離(像面間距離L)などに基づいて最適な値に設定されている。詳しくは後述するが、第1の透明部材31の厚さや屈折率分布は、第1の透明部材31の平均屈折率na及び厚さdaと、発光装置21において光源の光出射側に位置する透明基板211の厚さd及び屈折率nと、発光装置21と正立等倍結像素子24との間に介在する空気層の厚さdaと、像面間距離Lとが以下の条件
1=da/na+d/n+da
1=L
を満たすように設定すればよい。例えば、本形態においては、第1の透明部材31の平均屈折率naはna=(1.51+2.05)/2で求められ、さらに、本形態では、da=0、n=1.515、d=0.5mm、L=2.4mmであるので、透明部材31の厚さdaは3.69mmとなる。
【0039】
このようなGRIN基板は、屈折率が相違する成分の相互拡散、低屈折率成分の注入、あるいは高屈折率成分の脱離などの方法で製作することができる。
【0040】
(作用)
このように構成した露光装置10においては、用紙などの記録媒体に印刷すべき画像の態様に応じて複数の発光素子22を選択的に発光させると、発光素子22からの出射光は、図4(b)に示すように、発散角θ1の発散光として透明基板211内を進行し、透明基板211と第1の透明部材31との界面での屈折を経た後、第1の透明部材31に入射する。ここで、第1の透明部材31は、光入射面311から光出射面312に向けて屈折率が一定の勾配をもって連続的に大きくなっていく屈折率分布を備えているため、第1の透明部材31に入射した光束は、第1の透明部材31の屈折率分布に従って絞られながら第1の透明部材31の内部を進行し、第1の透明部材31と正立等倍結像素子24(屈折率分布型レンズ241)との界面での屈折を経た後、正立等倍結像素子24の屈折率分布型レンズ241に入射する。ここで、屈折率分布型レンズ241は、中心軸での屈折率が大きく中心軸から周縁に向かって離れるほど屈折率が小さくなるように横断面内にて屈折率が分布しているGRINレンズであるため、屈折率分布型レンズ241に入射した光束は、屈折率分布型レンズ241の屈折率の分布に従って蛇行しながら進行し、屈折率分布型レンズ241の光出射面から出射される。そして、屈折率分布型レンズ241の光出射面から出射された光束は、空気層51を進行し角度θ3の収束角をもって感光体ドラム110の像面110A上で結像し、スポットを形成する。それ故、像面110Aには、所望の画像に応じた潜像(静電潜像)が形成される。
【0041】
(本形態の主な効果)
このように本形態では、発光装置21と正立等倍結像素子24との間に、光入射面311から光出射面312に向かって屈折率が連続的に大きくなっている屈折率分布を備えた第1の透光基板31が配置されている。このため、発光装置21から出射された光束を第1の透明部材31で絞った状態で正立等倍結像素子24に入射させることができるので、像面110A上に形成されるスポットのサイズをより縮小することができる。従って、像面110A上の潜像における画素形状のボケを緩和することができる。また、発光装置21から出射された光束のうち、スポットの形成に寄与しない光成分を減少させることができるので、発光素子22の発光輝度を高めなくても、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0042】
また、第1の透明部材31では、屈折率が光入射面311から光出射面312側に向かって連続的に大きくなっており、第1の透明部材31内に界面が存在しない。このため、界面での反射を防止することができる。さらに、第1の透明部材31は、発光装置21の光出射面に密着し、かつ、発光装置21の透明基板の屈折率と同等以上である。このため、発光装置21からの出射光が発光装置21の光出射面と第1の透明基板31との界面で発散する方向に屈折することを防止でき、かつ、かかる界面での反射を抑制することができる。それ故、本形態では、光の利用効率が高いので、発光素子22の発光輝度を高めなくても、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0043】
例えば、以下の条件
発光素子22の径Φ:50μm
正立等倍結像素子24:日本板硝子社製のSLA20D
第1の透光基板31の厚さ:3.6mm
正立等倍結像素子24の像面距離L:2.34mm
を採用した場合において、第1の透明部材31を配置しないときには、像面110Aに形成されるスポット径が90μmであったのに対して、本形態の露光装置によれば、像面に形成されるスポット径が70μmまで縮小でき、パワー密度を1.5倍、向上することが確認できる。
【0044】
なお、第1の透明部材31の厚さや屈折率分布については、正立等倍結像素子24からの出射光が結像面まで空気中のみを通過する場合の正立等倍結像素子24の光出射面から結像面までの距離を像面間距離Lとしたとき、第1の透明部材31を構成する層の平均屈折率naおよび厚さdaと、発光装置21において発光素子22の光出射側に位置する透明基板211の厚さdおよび屈折率nとにより以下の式
=da/na+d/n
で求められる値Lは、以下の条件
=L
を満たしていることが好ましい。ここで、発光装置21では、実際の発光位置と透明基板211との間に第1電極221が介在しており、場合によっては各種絶縁膜が介在している場合もあるが、かかる透光性膜の屈折率や厚さは上式に反映されていないので、上式で求めた値Laについては、下式で示す条件
0.9×L≦ L ≦ 1.1×L
のように、像面間距離Lの±10%の範囲にあればよい。このような条件を満たす場合には、スポットのサイズが最小となるように発光素子22からの出射光を結像させることができる。従って、画像形成装置では、高精細で高品位な潜像を形成することが可能となる。
【0045】
なお、上記形態では、屈折率が一定の勾配をもって連続的に変化している第1の透明部材31を用い、かつ、第1の透明部材31と発光装置21との間、および第1の透明部材31と正立等倍結像素子24との間に空気層が介在しない構成であったが、第1の透明部材31が複数層配置されている場合や、第1の透明部材31と発光装置21との間、あるいは第1の透明部材31と正立等倍結像素子24との間に空気層が介在している場合においては、第1の透明部材31の厚さや屈折率分布については、以下の条件を満たすように設計される。すなわち、空気層の屈折率は略1.0とみなすことができるので、第1の透明部材31の層の数h(hは自然数)、第1の透明部材31のi(i≦h)番目の層の平均屈折率naおよび厚さdaと、発光装置21において発光素子22の光出射側に位置する透明基板211の厚さdおよび屈折率nと、発光装置21と正立等倍結像素子24との間に介在する空気層51の厚さdaとにより以下の式(数1)で値Laを求めたとき、値Laが像面間距離Lの±10%の範囲にあればよい。
【0046】
【数1】

【0047】
ここで、本形態は、上式(数1)において、以下の条件
h=1
da=0
に設定した場合に相当する。
【0048】
なお、第1の透明部材31の屈折率分布においては、屈折率勾配が大きい方がスポットを絞ることができるという利点がある。
【0049】
[実施の形態2]
図5(a)、(b)は、本発明の実施の形態2に係る露光装置の構成を示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0050】
図5(a)に示すように、本形態の露光装置10も、実施の形態1と同様、パネル状の発光装置21と、結像素子としての正立等倍結像素子24とを備えており、発光装置21と正立等倍結像素子24との間に第1の透明部材31を備えている。さらに、本形態の露光装置10は、正立等倍結像素子24と感光体ドラム110との間に第2の透明部材32(図1に一点鎖線で示す)を備えている。ここで、発光装置21、第1の透明部材31、正立等倍結像素子24および感光体ドラム110の構成は実施の形態1と同様であるため、それらの詳細な説明を省略するが、第1の透明部材31は、光入射面311が発光装置21の光出射面に接着剤等により密着した状態で接合され、光出射面312は、正立等倍結像素子24の光入射面)に接着剤等により密着した状態で接合されている。また、第1の透明部材31は、光入射面311から光出射面312に向けて屈折率が一定の勾配をもって連続的に大きくなっていく屈折率分布を備えたGRIN基板である。
【0051】
本形態の露光装置10において、第2の透明部材32は、正立等倍結像素子24と感光体ドラム110との間で正立等倍結像素子24の光出射面および感光体ドラム110の像面110Aに対向するように配置されている。第2の透明部材32は、ガラスやプラスチックなどの光透過性を有する材料を略長方形に成形した板状部材であり、相互に平行な光入射面321と光出射面322とを有している。
【0052】
本形態において、第2の透明部材31は、光入射面321が正立等倍結像素子24の光出射面に接着剤等により密着した状態で接合され、光出射面322と感光体ドラム110の像面110Aとの間には空気層51が介在している。
【0053】
ここで、第2の透明部材31は、光入射面321から光出射面322に向けて屈折率が一定の勾配をもって連続的に小さくなっていく屈折率分布を備えたGRIN基板である。また、第2の透明部材32は、光入射面321における屈折率が正立等倍結像素子24を構成する屈折率分布型レンズ241の少なくとも周辺部分の屈折率(1.31)よりも大きく、本形態では、屈折率分布型レンズ241の中心軸における屈折率(1.64)でよりも大きい。具体的には、第2の透明部材32は、光入射面面321における屈折率が2.05であり、光出射面322における屈折率が1.43である。ここで、第2の透明部材32の厚さは3.0mmであり、かかる第2の透明部材32の厚さや屈折率分布については、後述するように、正立等倍結像素子24からの出射光が結像面まで空気中のみを通過する場合の正立等倍結像素子24の光出射面から結像面までの距離(像面間距離L)などに基づいて最適な値に設定されている。
【0054】
このように構成した露光装置10においては、用紙などの記録媒体に印刷すべき画像の態様に応じて複数の発光素子22を選択的に発光させると、図5(b)に示すように、発光素子22からの出射光は、発散光として透明基板211内を進行し、透明基板211と第1の透明部材31との界面での屈折を経た後、第1の透明部材31に入射する。ここで、第1の透明部材31は、光入射面311から光出射面312に向けて屈折率が一定の勾配をもって連続的に大きくなっていく屈折率分布を備えているため、第1の透明部材31に入射した光束は、第1の透明部材31の屈折率分布に従って絞られながら第1の透明部材31の内部を進行し、第1の透明部材31と正立等倍結像素子24(屈折率分布型レンズ241)との界面での屈折を経た後、正立等倍結像素子24の屈折率分布型レンズ241に入射する。ここで、屈折率分布型レンズ241は、中心軸での屈折率が大きく中心軸から周縁に向かって離れるほど屈折率が小さくなるように横断面内にて屈折率が分布しているGRINレンズであるのため、屈折率分布型レンズ241に入射した光束は、屈折率分布型レンズ241の屈折率の分布に従って蛇行しながら進行し、屈折率分布型レンズ241の光出射面から出射される。そして、屈折率分布型レンズ241の光出射面から出射された光束は、屈折率分布型レンズ241と第2の透明部材32との界面での屈折を経た後、第2の透明部材32に入射する。ここで、第2の透明部材32は、光入射面321から光出射面322に向けて屈折率が一定の勾配をもって連続的に小さくなっていく屈折率分布を備えたGRIN基板である。このため、第2の透明部材32に入射した光束は、第2の透明部材32の屈折率分布に従って絞られながら第2の透明部材32の内部を進行した後、空気層51に出射される。そして、空気層51に出射された光は、空気層51を進行して感光体ドラム110の像面110A上で結像し、スポットを形成する。それ故、像面110Aには、所望の画像に応じた潜像(静電潜像)が形成される。
【0055】
このように本形態では、発光装置21と正立等倍結像素子24との間に、光入射面311から光出射面312に向かって屈折率が連続的に大きくなっている屈折率分布を備えた第1の透明部材31が配置されている。このため、発光装置21から出射された光束を第1の透明部材31で絞った状態で正立等倍結像素子24に入射させることができる。また、本形態では、正立等倍結像素子24と感光体ドラム110との間に、光入射面321から光出射面322に向かって屈折率が連続的に小さくなっている屈折率分布を備えた第2の透明部材32が配置されている。このため、正立等倍結像素子24から出射された光束を第2の透明部材32でさらに絞った状態で感光体110に向けて出射することができる。従って、像面110A上に形成されるスポットのサイズをより縮小することができるので、像面110A上の潜像における画素形状のボケを緩和することができる。また、発光装置21から出射された光束のうち、スポットの形成に寄与しない光成分を減少させることができるので、発光素子22の発光輝度を高めなくても、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0056】
また、第1の透明部材31では、屈折率が光入射面311から光出射面312側に向かって連続的に大きくなっており、第1の透明部材31内に界面が存在しない。このため、界面での反射を防止することができる。さらに、第1の透明部材31は、発光装置21の光出射面に密着し、かつ、発光装置21の透明基板の屈折率と同等以上である。このため、発光装置21からの出射光が発光装置21の光出射面と第1の透明部材31との界面で発散する方向に屈折することを防止でき、かつ、かかる界面での反射を抑制することができる。それ故、本形態では、光の利用効率が高いので、発光素子22の発光輝度を高めなくても、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0057】
また、第2の透明部材32では、屈折率が光入射面321から光出射面322側に向かって連続的に小さくなっており、第2の透明部材32内に界面が存在しない。このため、界面での反射を防止することができる。さらに、第2の透明部材32は、正立等倍結像素子24の光出射面に密着し、かつ、正立等倍結像素子24を構成する屈折率分布型レンズ241の少なくとも周辺部分の屈折率(1.31)よりも大きく、本形態では、屈折率分布型レンズ241の中心軸における屈折率(1.64)よりも大きい。このため、正立等倍結像素子24からの出射光が正立等倍結像素子24の光出射面と第2の透明基板32との界面で発散する方向に屈折することを防止でき、かつ、かかる界面での反射を抑制することができる。それ故、本形態では、光の利用効率が高いので、発光素子22の発光輝度を高めなくても、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0058】
例えば、以下の条件
発光素子22の径Φ:50μm
正立等倍結像素子24:日本板硝子社製のSLA20D
第1の透光基板31の厚さ:3.6mm
第2の透光基板32の厚さ:3.0mm
正立等倍結像素子24の像面距離L:2.4mm
を採用した場合において、第1の透明部材31および第2の透明部材32を配置しないときには、像面に形成されるスポット径が90μmであったのに対して、本形態の露光装置によれば、像面に形成されるスポット径が60μmまで縮小でき、パワー密度は1.8倍、向上することが確認できる。
【0059】
なお、第1の透明部材32の厚さや屈折率分布については、実施の形態1と同様な条件で最適な値に設定される。
【0060】
これに対して、第2の透明部材32の屈折率分布については、正立等倍結像素子24からの出射光が結像面まで空気中のみを通過する場合の正立等倍結像素子24の光出射面から結像面までの距離を像面間距離Lとしたとき、第2の透明部材32の平均屈折率nb1および厚さdb1と、正立等倍結像素子24と感光体ドラム110の像面110Aとの間に介在する空気層51の厚さdbとにより以下の式
=db1/nb1+db
で求めた値Lbが、以下の条件
=L
を満たしていることが好ましい。但し、上記の条件を厳密に満たしていなくても、値Lについては、下式で示す条件
0.9×L≦ L ≦ 1.1×L
のように、像面間距離Lの±10%の範囲にあればよい。このような条件を満たす場合には、スポットのサイズが最小となるように発光素子22からの出射光を結像させることができる。従って、画像形成装置では、高精細で高品位な潜像を形成することが可能となる。
【0061】
なお、上記形態では、屈折率が一定の勾配をもって連続的に変化している第2の透明部材31を用いたが、第2の透明部材31が複数層配置されている場合においては、第2の透明部材32の厚さや屈折率分布については、以下の条件を満たすように設計される。すなわち、空気層の屈折率は略1.0とみなすことができるので、第2の透明部材32の層の数j(jは自然数)、第2の透明部材32のk(k≦j)番目の層の平均屈折率nbkおよび厚さdbkと、正立等倍結像素子24と感光体ドラム110との間に介在する空気層51の厚さdbとにより以下の式(数2)で値Lbを求めたとき、値Lbが像面間距離Lの±10%の範囲にあればよい
【0062】
【数2】

【0063】
ここで、本形態は、上式(数2)において、以下の条件
j=1
に設定した場合に相当する。
【0064】
このような条件を満たす場合には、スポットのサイズが最小となるように当該光源からの出射光を結像させることができる。従って、画像形成装置では、高精細で高品位な潜像を形成することが可能となる。
【0065】
なお、第2の透明部材32の屈折率分布においては、屈折率の差が大きい方がスポットを絞ることができるという利点がある。
【0066】
[実施の形態3]
図6(a)、(b)は、本発明の実施の形態3に係る露光装置の構成を示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1、2と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0067】
図6(a)に示すように、本形態の露光装置10も、実施の形態1と同様、パネル状の発光装置21と、結像素子としての正立等倍結像素子24とを備えている。また、本形態の露光装置10は、正立等倍結像素子24と感光体ドラム110との間に第2の透明部材32を備えている。ここで、発光装置21、正立等倍結像素子24、第2の透明部材32の構成は実施の形態1、2と同様であるため、それらの詳細な説明を省略するが、第2の透明部材32は、光入射面321が正立等倍結像素子24の光出射面に接着剤等により密着した状態で接合され、光出射面322と感光体ドラム110の像面110Aとの間には空気層51が介在している。また、第2の透明部材31は、光入射面321から光出射面322に向けて屈折率が一定の勾配をもって連続的に小さくなっていく屈折率分布を備えたGRIN基板である。具体的には、第2の透明部材32は、光入射面面321における屈折率が2.05であり、光出射面322における屈折率が1.43であり、光入射面321から光出射面322に向けて屈折率が一定の勾配をもって連続的に小さくなっている。
【0068】
このように構成した露光装置10においては、用紙などの記録媒体に印刷すべき画像の態様に応じて複数の発光素子22を選択的に発光させると、図6(b)に示すように、発光素子22からの出射光は、発散光として透明基板211内を進行して出射され、空気層52を介して正立等倍結像素子24の屈折率分布型レンズ241に入射する。ここで、屈折率分布型レンズ241は、中心軸での屈折率が大きく中心軸から周縁に向かって離れるほど屈折率が小さくなるように横断面内にて屈折率が分布しているGRINレンズである。このため、屈折率分布型レンズ241に入射した光束は、屈折率分布型レンズ241の屈折率の分布に従って蛇行しながら進行し、屈折率分布型レンズ241の光出射面から出射される。そして、屈折率分布型レンズ241の光出射面から出射された光束は、屈折率分布型レンズ241と第2の透明部材32との界面での屈折を経た後、第2の透明部材32に入射する。ここで、第2の透明部材32は、光入射面321から光出射面322に向けて屈折率が一定の勾配をもって連続的に小さくなっていく屈折率分布を備えたGRIN基板であるため、第2の透明部材32に入射した光束は、第2の透明部材32の屈折率分布に従って絞られながら第2の透明部材32の内部を進行した後、空気層51に出射される。そして、空気層51に出射された光は、空気層51を進行して感光体ドラム110の像面110A上で結像し、スポットを形成する。それ故、像面110Aには、所望の画像に応じた潜像(静電潜像)が形成される。
【0069】
このように本形態では、正立等倍結像素子24と感光体ドラム110との間に、光入射面321から光出射面322に向かって屈折率が連続的に小さくなっている屈折率分布を備えた第2の透明部材32が配置されている。このため、正立等倍結像素子24から出射された光束を第2の透明部材32でさらに絞った状態で感光体110に向けて出射することができる。従って、像面上に形成されるスポットのサイズをより縮小することができるので、像面上の潜像における画素形状のボケを緩和することができる。また、発光装置21から出射された光束のうち、スポットの形成に寄与しない光成分を減少させることができるので、発光素子22の発光輝度を高めなくても、スポットでのパワー密度をより増大させることができる。
【0070】
例えば、以下の条件
発光素子22の径Φ:50μm
正立等倍結像素子24:日本板硝子社製のSLA20D
第2の透光基板32の厚さ:3.0mm
正立等倍結像素子24の像面距離L:2.4mm
を採用した場合において、第2の透明部材32を配置しないときには、像面に形成されるスポット径が90μmであったのに対して、本形態の露光装置によれば、像面に形成されるスポット径が70μmまで縮小でき、パワー密度は1.5倍、向上することが確認できる。
【0071】
なお、第2の透明部材32の厚さおよび屈折率分布については、実施の形態2と同様、正立等倍結像素子24からの出射光が結像面まで空気中のみを通過する場合の正立等倍結像素子24の光出射面から結像面までの距離(像面間距離L)などに基づいて最適な値に設定される。
【0072】
[その他の実施の形態]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない範囲において適宜、変更が可能である。具体的な変形の態様を例示すれば以下のとおりである。なお、以下の各態様を適宜に組み合わせてもよい。
【0073】
上記の実施の形態においては、透明部材31は発光装置21および正立等倍結像素子24と密着させた状態で配置されていたが、図7(a)、(b)に示すように、透明部材31は、発光装置21または正立等倍結像素子24のうちの一方に密着させ、発光装置21と正立等倍結像素子24との間に空気層52を介在させる構成を採用してもよい。また、図示を省略するが、第2の透明部材31は、正立等倍結像素子24との間に空気層を介在させる構成を採用してもよい。
【0074】
また、発光素子22からの出射光が感光体ドラム110に到達するまでの光路上に、この光の反射を防止するための処理が施された構成(あるいは反射を防止するための部材が配置された構成)を採用してもよい。例えば、発光素子22と感光体ドラム110との間隙に介在する各部の表面にAR(Anti Reflection)コート(反射防止処理)を施した構成が採用される。このARコートは、例えば、透明基板211の光出射面、第1の透明部材31の両面面(光入射面311、光出射面312)、正立等倍結像素子24の両面(光入射面あるいは光出射面)、および第2の透明部材32の両面(光入射面321、光出射面322)の少なくとも1箇所に施される。このように構成することによって、発光装置21、第1の透明部材31、正立等倍結像素子24、第2の透明部材32に入射する光、あるいは出射する光量の割合を増加(透過率の増加)させることができるため、露光のパワー密度を高い水準に維持することができる。
【0075】
さらに、上記実施の形態においては発光装置21と感光体ドラム110との間隙に屈折率分布型レンズ241が配置された構成を例示したが、各発光素子22からの出射光をするための手段(結像素子)は任意に変更される。例えば、上記の実施の形態における正立等倍結像素子24に代えて(またはこれとともに)、複数のマイクロレンズ(凸レンズまたは凹レンズ)が配列されたマイクロレンズアレイを配置してもよい。
【0076】
さらにまた、有機EL材料からなる発光層224を含む発光素子22を例示したが、本発明における光源の態様はこれに限定されない。例えば、無機EL材料からなる発光層を含む発光素子やLED(Light Emitting Diode)素子なども光源として採用される。また、照明装置(バックライト)からの照明光を変調して出射する液晶装置や、プラズマの放電により発光する発光素子が配列されたプラズマ装置などの様々な機器を本発明の発光装置として採用することができる。また、上記の実施形態においては、発光素子22各々を、透明基板211の長手方向と垂直を成す方向(紙面表裏方向)からみたときの外形は、略円形であるものを採用したが、楕円、正方形、長方形、その他結像して所定の解像度を出せるドット形状であれば、画素形状は任意である。以上のように本発明の露光装置に使用される発光装置は、複数の光源を具備する装置であれば足り、各光源の具体的な態様やその発光の原理は不問である。
【0077】
[画像形成装置への搭載例]
本発明を適用した露光装置1は、図8および図9を参照して説明するように、画像形成装置に適用できる。
【0078】
(画像形成装置500の構成および動作)
図8は、本発明に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。この画像形成装置500は、ベルト中間転写体方式を利用したタンデム型のフルカラー画像形成装置である。
【0079】
図8に示すように、画像形成装置500では、各々が同様の構成である4個の露光ヘッド10K、10C、10M、10Yが、各々の構成が同様である外周面に感光層を有する4個の感光体ドラム110K、110C、110M、110Yの像面に対向する位置にそれぞれ配置されている。露光ヘッド10K、10C、10M、10Yは、上記に例示した各実施形態に係る露光装置10である。さらに、各感光体ドラム110(K、C、M、Y)の周囲には、コロナ帯電器111(K、C、M、Y)と、現像器114(K、C、M、Y)とが配置されている。なお、添え字K、C、M、Yはそれぞれ黒、シアン、マセンダ、イエローを意味している(以降、添え字K、C、M、Yは、他の部材についても同様の意味で用いる。)。
【0080】
また、画像形成装置500には、駆動ローラ121と従動ローラ122とが設けられている。これらのローラ121、122には無端の中間転写ベルト120が巻回されて、中間転写ベルト120は、感光体ドラム110(K、C、M、Y)と対向する。したがって、中間転写ベルト120は、矢印Bに示すようにローラ121、122の周囲を回転することにより、感光体ドラム110(K、C、M、Y)を矢印CW方向へと同期回転させることができる。また、図示しないが、中間転写ベルト120に張力を与えるテンションローラなどの張力付与手段を設けてもよい。
【0081】
感光体ドラム110(K、C、M、Y)にトナー像(すなわち可視像)を形成するにあたっては、まず、コロナ帯電器111(K、C、M、Y)により、これに対応する感光体ドラム110(K、C、M、Y)の外周面(像面)を一様に帯電させる。次に、露光ヘッド10(K、C、M、Y)により、帯電した各感光体ドラム110の像面110Aに静電潜像を書き込む。各露光装置1(K、C、M、Y)においては、図2に示したように、感光体ドラム110(K、C、M、Y)の母線(主走査方向)に沿って複数の発光素子22が配列される。したがって静電潜像の書き込みは、複数の発光素子22によって感光体ドラム110(K、C、M、Y)に光を照射することにより行う。そして、現像器114(K、C、M、Y)が、静電潜像に現像剤としてのトナーを付着させることにより感光体ドラム110(K、C、M、Y)に形成されていた静電潜像をトナー像として顕像化する。
【0082】
現像器114(K、C、M、Y)により形成された黒、シアン、マセンダ、イエローの各トナー像は、中間転写ベルト120上に順次一時転写されることにより、中間転写ベルト120上で重ね合わされ、この結果としてフルカラーのトナー像が得られる。中間転写ベルト120の内側には、4つの一時転写コロトロン(転写器)112(K、C、M、Y)が配置されている。一次転写コロトロン112(K、C、M、Y)は、感光体ドラム110(K、C、M、Y)の近傍にそれぞれ配置されており、感光体ドラム110(K、C、M、Y)からトナー像を静電的に吸引することにより、感光体ドラム110(K、C、M、Y)と一次転写コロトロン112(K、C、M、Y)の間を通過する中間転写ベルト120にトナー像を転写する。
【0083】
最終的に画像を形成する対象としてのシート102は、ピックアップローラ103によって、給紙カセット101から1枚ずつ給送されて、駆動ローラ121に接した中間転写ベルト120と二次転写ローラ126の間のニップに送られる。中間転写ベルト120上に転写されたフルカラーのトナー像は、二次転写ローラ126によってシート102の片面に一括して二次転写され、定着部である定着ローラ対127を通ることでシート102上に定着される。この後、シート102は、排紙ローラ対128によって、装置上部に形成された排紙カセット上へ排出される。
【0084】
(画像形成装置600の構成および動作)
次に、図9を参照して、本発明に係る画像形成装置の他の形態について説明する。この画像形成装置600は、ベルト中間転写体方式を利用したロータリ現像式のフルカラー画像形成装置である。
【0085】
図9に示すように画像形成装置600では、感光体ドラム110に周囲に、ロータリ式の現像ユニット161、コロナ帯電器168、上記の実施形態に係る露光ヘッド10、および中間転写ベルト169とが設けられている。
【0086】
現像ユニット161は、4つの現像器163Y、163C、163M、163Kが90°の角間隔をおいて配置されたドラムであり、軸161aを中心にして反時計回り(矢印CCW方向)に回転可能に配置されている。
【0087】
無端の中間転写ベルト169は、駆動ローラ170a、従動ローラ170b、一次転写ローラ166およびテンションローラに巻回されて、これらのローラの周囲を矢印Dに示す向きに回転可能に配置される。
【0088】
感光体ドラム110にトナー像(すなわち可視像)を形成するにあたっては、まず、コロナ帯電器168により、感光体ドラム110の外周面(像面)を一様に帯電させる。次に、露光ヘッド10により、帯電した感光体ドラム110の像面に静電潜像を書き込む。露光装置1においては、図2に示したように、感光体ドラム110の母線(主走査方向)に沿って複数の発光素子22が配列される。従って、静電潜像の書き込みは、複数の発光素子22によって感光体ドラム110に光を照射することにより行う。そして、現像器163(Y、C、M、K)が、それぞれイエロー、シアン、マセンダ、黒のトナーを感光体ドラム110に供給して、静電潜像に現像剤としてのトナーを付着させることにより感光体ドラム110に形成されていた静電潜像をトナー像として顕像化する。
【0089】
このように形成されたイエロー、シアン、マセンダ、黒の各トナー像は、中間転写ベルト169上に順次一時転写されることにより、中間転写ベルト169上で重ね合わされ、この結果としてフルカラーのトナー像が得られる。より詳しくは、まず、感光体ドラム110が矢印CW方向に1回転するのに合わせて感光体ドラム110には、露光ヘッド10によりイエロー(Y)像のための静電潜像が書き込まれた後、現像器163Yにより同色のトナー像が形成される。そして、感光体ドラム110からトナー像を静電的に吸引することによりイエロー(Y)のトナー像が中間転写ベルト169に転写される。さらに、感光体ドラム110が次の1回転を行うのに合わせて感光体ドラム110には、露光ヘッド10によりシアン(C)像のための静電潜像が書き込まれた後、現像器163Cにより同色のトナー像が形成される。そして、感光体ドラム110からトナー像を静電的に吸引することによりシアン(C)のトナー像が、先程形成したイエロー(Y)のトナー像と重なり合うように中間転写ベルト169に転写される。以降、同様にしてマセンダ(M)、および黒(K)のトナー像も中間転写ベルト169に転写される。そして、このようにして感光体ドラム110が4回転する間に、イエロー、シアン、マセンダ、黒のトナー像が中間転写ベルト169に順次重ね合わせられ、この結果フルカラーのトナー像が転写ベルト169上に形成される。
【0090】
最終的に画像を形成する対象としてのシートは、ピックアップローラ179によって給紙カセット178から1枚ずつ取り出され、搬送ローラによってシート搬送路174を給送されて、駆動ローラ170aに接した中間転写ベルト169と二次転写ローラ171の間のニップを通過する。二次転写ローラ171は、中間転写ベルト169からフルカラーのトナー像を一括して静電的に吸引することにより、シートの片面にトナー像を転写する。二次転写ローラ171は、図示しないクラッチにより中間転写ベルト169に接近および離間させられるようになっている。そして、シートにフルカラーのトナー像を転写する時に二次転写ローラ171は中間転写ベルト169に当接させられ、中間転写ベルト169にトナー像を重ねている間は二次転写ローラ171から離される。
【0091】
以上のようにしてトナー像が転写されたシートは定着器172に搬送され、定着器172の加熱ローラ172aと加圧ローラ172bの間を通過させられることにより、シート上に転写されたトナー像が定着する。定着処理後のシートは、排紙ローラ対176に引き込まれて矢印Fの向きに進行する。両面印刷の場合には、シートの大部分が排紙ローラ対176を通過した後、排紙ローラ対176が逆方向に回転させられ、矢印Gで示すように両面印刷用搬送路175に導入させる。そして、二次転写ローラ171によりトナー像がシートの他面に転写され、再び定着器172で定着処理が行われた後、排紙ローラ対176でシートが排出される。
【0092】
図8および図9に例示した画像形成装置は、有機EL材料からなる発光層224を含む発光素子22を光源として利用しているので、レーザ走査光学系を用いた場合よりも装置が小型化される。さらに、正立等倍結像素子として光路長の短いSLAを用いているため、複数のレンズを使って光路を折り曲げるレンズ縮小方式を用いた場合よりも装置が小型化される。なお、以上に例示した以外の電子写真方式の画像形成装置にも本発明の露光装置を採用することができる。例えば、中間転写ベルトを使用せずに感光体ドラムから直接シートにトナー像を転写するタイプの画像形成装置や、モノクロの画像を形成する画像形成装置にも本発明に係る露光装置を応用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の要部の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る露光装置の構成を模式的に示す平面図である。
【図3】本発明の露光装置に用いた正立等倍結像素子の構成を示す斜視図である。
【図4】(a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る露光装置の構成を示す説明図、およびその光の進行状態を模式的に示す説明図である。
【図5】(a)、(b)は、本発明の実施の形態2に係る露光装置の構成を示す説明図である。
【図6】(a)、(b)は、本発明の実施の形態3に係る露光装置の構成を示す説明図である。
【図7】(a)、(b)は、実施の形態2に係る変形例を示す説明図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置の形態を示す断面図である。
【図9】本発明に係る画像形成装置の他の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0094】
10 露光装置、21 発光装置、22 発光素子、24 正立等倍結像素子(結像素子)、31 第1の透明部材、32 第2の透明部材、110 感光体ドラム(像担持体)、110A 像面、211 透明基板、241 屈折率分布型レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光源が配列された発光装置と、前記各光源からの出射光を像面に結像させる結像素子とを有する露光装置において、
前記発光装置の光出射面および前記結像素子の光入射面に対向する第1の透明部材を有し、
前記第1の透明部材の屈折率は、当該第1の透明部材の光入射面から光出射面側に向かって大きくなっていることを特徴とする露光装置。
【請求項2】
複数の光源が配列された発光装置と、前記各光源からの出射光を像面に結像させる結像素子とを有する露光装置において、
前記発光装置の光出射面および前記結像素子の光入射面に対向する第1の透明部材と、前記結像素子の光出入射面に対向する第2の透明部材とを有し、
前記第1の透明部材の屈折率は、当該第1の透明部材の光入射面から光出射面側に向かって大きくなっており、前記第2の透明部材の屈折率は、当該第2の透明部材の光入射面から光出射面側に向かって小さくなっていることを特徴とする露光装置。
【請求項3】
複数の光源が配列された発光装置と、前記各光源からの出射光を像面に結像させる結像素子とを有する露光装置において、
前記結像素子の光出入射面に対向する第2の透明部材を有し、
前記第2の透明部材の屈折率は、当該第2の透明部材の光入射面から光出射面側に向かって小さくなっていることを特徴とする露光装置。
【請求項4】
前記第1の透明部材では、屈折率が光入射面から光出射面側に向かって連続的に大きくなっていることを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
【請求項5】
前記第1の透明部材は、前記発光装置の光出射面に密着していることを特徴とする請求項1、2または4に記載の露光装置。
【請求項6】
前記第1の透明部材の光入射面側の屈折率は、前記発光装置において前記光源より光出射側に位置して当該発光装置の光出射面を構成する透明基板の屈折率と同等以上であることを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
【請求項7】
前記第2の透明部材では、屈折率が光入射面から光出射面側に向かって連続的に小さくなっていることを特徴とする請求項2または3に記載の露光装置。
【請求項8】
前記第2の透明部材は、前記結像素子の光出射面に密着していることを特徴とする請求項2、3または7に記載の露光装置。
【請求項9】
前記結像素子は、中心軸の屈折率がその周辺部分の屈折率よりも大きくなるように横断面内にて屈折率が分布する複数の屈折率分布型レンズを備えた正立等倍結像素子であり、
前記第2の透明部材の光入射面の屈折率は、少なくとも、前記屈折率分布型レンズの周辺部分の屈折率よりも大きいことを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
【請求項10】
前記第2の透明部材の光入射面の屈折率は、前記屈折率分布型レンズの中心軸の屈折率よりも大きいことを特徴とする請求項9に記載の露光装置。
【請求項11】
前記結像素子からの出射光が結像面まで空気中のみを通過する場合の当該結像素子の光出射面から結像面までの距離を像面間距離Lとしたとき、
前記第1の透明部材の平均屈折率na及び厚さdaと、
前記発光装置において前記光源の光出射側に位置する透明基板の厚さd及び屈折率nと、前記発光装置と前記結像素子との間に介在する空気層の厚さdaとにより、以下の式
=da/na+d/n+da
から求められる値Lは、以下に示す条件
0.9×L≦ L ≦ 1.1×L
を満たしていることを特徴とする請求項1、2、4、5、6または7に記載の露光装置。
【請求項12】
前記結像素子からの出射光が結像面まで空気中のみを通過する場合の当該結像素子の光出射面から結像面までの距離を像面間距離Lとしたとき、
前記第2の透明部材の平均屈折率nb及び厚さdbと、
前記結像素子と像面との間に介在する空気層の厚さdbとにより、以下の式
=db/nb+db
から求められる値Lは、以下の条件
0.9×L≦ L ≦ 1.1×L
を満たしていることを特徴とする請求項1、2、4、5、6または7に記載の露光装置。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれかに規定する露光装置と、該露光装置による露光により像面に潜像が形成される像担持体とを有することを特徴とする画像成形装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−125841(P2007−125841A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−321824(P2005−321824)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】