説明

非常停止用押釦スイッチ

【課題】押釦体を後退位置に復帰させる際のスイッチ部の応答性に優れた非常停止用押釦スイッチを提供する。
【解決手段】前進端位置にて保持された押釦体51の回転操作により第2バネとしての釦復帰バネ58によって元の後退位置に復帰するときに、中間リング63に支持されたスチールボール64が内リング62をラッチバネ61の付勢力に抗して第2位置にて一旦保持するので、スイッチ可動軸36の下方への押圧が保持されて可動接点34が固定接点32から開離した状態が保持される。続いて、押釦体51が前進端位置よりも後退位置寄りの所定位置まで後退することに応じて内リング62の保持を解除し、ラッチバネ61の弾発力により内リング62を第1位置へ後退させるので、スイッチ可動軸36の押圧が解除されてスイッチ復帰バネ37により可動接点34が固定接点32に対して弾接する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な自動機械やプレス装置等の安全運転のために電気回路に使用される非常停止用押釦スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、プレス装置等の機械の運転中に何らかの非常事態が発生した場合に、作業者が手で前記押釦体fを押すことにより運転を直ちに停止させる目的のために使用される電気部品として、各種の非常停止用押釦スイッチが提案されている(例えば、特許文献1乃至3参照。)。
【0003】
ここで、従来の非常停止用押釦スイッチの一例について図15を参照しつつ説明する。この押釦スイッチSは、押釦体fの軸杆gをプラスチック製本体ケースaの大径筒部bから挿入して同ケースの軸心方向に進退自在に設けると共に、押釦体fが押し込まれた前進位置にて、軸杆gの弾性変形可能な係止片hを小径筒部cの内方に設けた突部dに係合させることによりその位置を保持させ、かつ、押釦体fを一方向へ一定角度だけ回転させることにより係止片hの後端面が突部dから外れて、当該押釦体fを復帰バネeによって元の後退位置に復帰させるように設けられている。
【0004】
上記大径筒部bの内方には、押釦体fが後退した通常状態の位置にて、導電片nに設けられた一対の可動接点oを固定接点rに対して与圧バネtにより夫々弾接させ、押釦体fが前進端まで押し込まれる非常停止状態の場合に、導電片nが前進移動して可動接点oを固定接点rから開離させるように構成されたスイッチ部mを設けている。また、その小径筒部c側には、固定接点rから延びる固定端子片pの先端部に挿入されて導通する複数の端子kが配設された端子台jを着脱可能に設けている。
【特許文献1】特開2003−109457号
【特許文献2】特開2004−234950号
【特許文献3】特開2005−222850号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来例の押釦スイッチSにおいては、押釦体fを一方向へ一定角度だけ回転させて当該押釦体fを復帰バネeによって元の後退位置に復帰させる際に、作業者が押釦体fをゆっくりと回転させた場合には、複数の接点が閉じるタイミングにばらつきが生じる場合がある。例えば、作業者が手袋を着用している場合には、押釦体fを掴むときにすべり易いため、押釦体fの回転が完了するまでに通常より多くの時間を要する場合があり、複数の接点が閉じるタイミングにずれが生じ易い。そして、複数の接点が閉じてオンとなるタイミングのばらつきが生じた場合、装置側では不良発生と認識されてしまう可能性があるという問題がある。
【0006】
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、押釦体を後退位置に復帰させる際のスイッチ部の応答性に優れた非常停止用押釦スイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
【0008】
1.本体ケースの一端側に押釦体をケース軸心方向に進退自在に設けると共に、複数の端子が配設された端子台を有するソケット部をその他端側に着脱可能に設け、その押釦体が後退した元位置にて複数の可動接点をそれぞれ対応する固定接点に対して第1バネにより弾接させる一方、その押釦体が押し込まれてその前進端位置で保持された状態にて前記可動接点を固定接点から開離させるようにしたスイッチ部を設け、さらに、前記前進端位置にて保持された前記押釦体を所定角度だけ回転させることによりその押釦体が第2バネによって元の後退位置に復帰するように構成された非常停止用押釦スイッチにおいて、
前記押釦体との間に第3バネが介挿されて前記ケース軸心方向に進退自在に設けられ、前記押釦体が後退した元位置にあるときは前記第1バネにより前記可動接点を前記固定接点に対して弾接させる第1位置とされる一方、前記押釦体が前記前進端位置まで押し込まれたときはその押釦体と一緒に移動して前記可動接点を前記固定接点から開離させる第2位置とされる可動体と、
前記前進端位置にて保持された前記押釦体が所定角度だけ回転されることにより前記第2バネによって元の後退位置に復帰するときに、前記可動体を前記第3バネの付勢力に抗して前記第2位置にて一旦保持し、前記押釦体が前記前進端位置よりも前記後退位置寄りの所定位置まで後退することに応じて前記可動体の保持を解除して前記第3バネの弾発力により前記可動体を前記第1位置へ後退させる可動体保持機構と
を備えたことを特徴とする非常停止用押釦スイッチ。
【0009】
手段1によれば、押釦体との間に第3バネが介挿されてケース軸心方向に進退自在に設けられた可動体は、押釦体が後退した元位置にあるときは第1バネにより可動接点を固定接点に対して弾接させる第1位置とされる一方、押釦体が前進端位置まで押し込まれたときは押釦体と一緒に移動して可動接点を固定接点から開離させる第2位置とされ、可動体保持機構は、前進端位置にて保持された押釦体が所定角度だけ回転されることにより第2バネによって元の後退位置に復帰するときに、可動体を第3バネの付勢力に抗して第2位置にて一旦保持し、押釦体が前進端位置よりも後退位置寄りの所定位置まで後退することに応じて可動体の保持を解除して第3バネの弾発力により可動体を第1位置へ後退させる。従って、前進端位置にて保持された押釦体を元の後退位置へ復帰させる際に、押釦体を回転させる速度に拘わらず、可動体が第3バネの弾発力により瞬間的に後退して第1位置とされることにより、複数の可動接点を同時的に且つ短時間で固定接点に弾接させるので、スイッチ部のオン状態への応答性が極めて良好である。
【0010】
2.前記可動体保持機構は、
前記可動体に対向配置され且つ前記本体ケースに固定されると共に、可動体側の面と反可動体側の面とを貫通する貫通孔を有し、その貫通孔における前記両面間の厚さよりも長い係止片を前記貫通孔内で出没自在に支持する係止片支持部材と、
その係止片支持部材を挟んで前記可動体と反対側に対向配置され且つ前記押釦体に固定されると共に、前記前進端位置にて保持された前記押釦体が所定角度だけ回転されることにより前記第2バネによって元の後退位置に復帰するときに、前記係止片に当接して前記係止片支持部材の前記貫通孔内にて可動体側へ突出させて前記可動体を前記第3バネの付勢力に抗して前記第2位置にて一旦係止し、前記押釦体が前記所定位置まで後退することに応じて前記可動体から当接されて前記係止片支持部材の前記貫通孔内にて可動体側から没して反可動体側へ突出する前記係止片を案内する係止片当接案内部材と
を備えたことを特徴とする手段1に記載の非常停止用押釦スイッチ。
【0011】
手段2によれば、係止片当接案内部材は、前進端位置にて保持された押釦体が所定角度だけ回転されることにより第2バネによって元の後退位置に復帰するときに、係止片支持部材の貫通孔内で支持された係止片に当接して可動体側へ突出させ、可動体を第3バネの付勢力に抗して第2位置にて一旦係止することにより保持し、押釦体が所定位置まで後退することに応じて可動体から当接されて係止片支持部材の貫通孔内にて可動体側から没して反可動体側へ突出する係止片を案内することにより可動体の保持を解除して第3バネの弾発力により可動体を第1位置へ後退させる。従って、前進端位置にて保持された押釦体を回転させて元の後退位置へ復帰させる際に、簡単な構造で確実に複数の可動接点を同時的に且つ短時間で固定接点に弾接させることができる。
【0012】
3.前記係止片は、球体であることを特徴とする手段2に記載の非常停止用押釦スイッチ。
手段3によれば、係止片が球体であるので、簡単な構造で係止片支持部材の貫通孔内を可動体側において円滑に出没させることができる。
【0013】
4.前記可動体、前記係止片支持部材及び前記係止片当接案内部材は、それぞれ筒状に形成されて前記押釦体の軸心に対して同心状に配置されたことを特徴とする手段2又は3に記載の非常停止用押釦スイッチ。
手段4によれば、可動体、係止片支持部材及び係止片当接案内部材は、それぞれ筒状に形成されて押釦体の軸心に対して同心状に配置されているので、可動体及び可動体保持機構をコンパクトなサイズで実現することができる。
【0014】
5.前記可動体保持機構は、前記押釦体を前記前進端位置まで押し込むときに、前記可動体を前記第3バネの付勢力に抗して前記第1位置にて一旦保持し、前記押釦体が前記前進端位置まで前進することに応じて、前記可動体の保持を解除して前記第3バネの弾発力により前記可動体を前記第2位置まで前進させると同時に、前記押釦体を前記前進端位置にて保持することを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の非常停止用押釦スイッチ。
【0015】
手段5によれば、可動体保持機構は、押釦体を前進端位置まで押し込むときに、可動体を第3バネの付勢力に抗して第1位置にて一旦保持し、押釦体が前進端位置まで前進することに応じて、可動体の保持を解除して第3バネの弾発力により可動体を第2位置まで前進させると同時に、押釦体を前進端位置にて保持するので、スイッチ部のオフ状態への応答性が良好であって非常停止作動を確実に行うことができ且つオフ状態を保持することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、前進端位置にて保持された押釦体を元の後退位置へ復帰させる際に、押釦体を回転させる速度に拘わらず、可動体が第3バネの弾発力により瞬間的に後退して第1位置とされることにより、複数の可動接点を同時的に且つ短時間で固定接点に弾接させるので、スイッチ部のオン状態への応答性が極めて良好である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した非常停止用押釦スイッチの一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、スイッチ部30の接点が「閉」とされた通常状態における非常停止用押釦スイッチ1の要部を縦断して示す側面図である。図2は、押釦体51が押し込まれる途中の状態における非常停止用押釦スイッチ1の要部を縦断して示す側面図である。図3は、押釦体51が前進端位置で保持されてスイッチ部30の接点が「開」とされた非常停止状態における非常停止用押釦スイッチ1の要部を縦断して示す側面図である。図4は、押釦体51が回転操作されて前進端位置から少し後退した瞬間の状態における非常停止用押釦スイッチ1の要部を縦断して示す側面図である。図5は、押釦体51が後退位置に復帰する直前の状態における非常停止用押釦スイッチ1の要部を縦断して示す側面図である。尚、図1及び図2は、可動体としての内リング62が本発明の第1位置とされた状態を、図3及び図4は、内リング62が第2位置とされた状態を、図5は、内リング62が第2位置から第1位置へ移動する瞬間をそれぞれ示している。
【0018】
非常停止用押釦スイッチ1は、図1に示すように、スイッチ部30を収容する本体部10と、本体部10の上端側にて軸心方向(図1の上下方向)に進退自在に設けられた押釦部50と、本体部10の下端側に着脱可能に装着されるソケット部70とを備えている。
【0019】
本体部10は、中空状に形成された合成樹脂製の本体ケース11を備えている。本体ケース11は、上端側略半分が大径筒部12となっており、下端側略半分が小径筒部13となっている。大径筒部12には、ステンレス鋼製のアウトサート14が外嵌されている。小径筒部13外周面の上端寄りの領域にはネジ部13aが形成されており、このネジ部13aには、非常停止用押釦スイッチ1をプレス装置等の装置側パネルに取付けるための取付け用ナット15が螺合される。また、小径筒部13外周面のネジ部13aが設けられていない下端寄りの領域には、ソケット部50の後述するスチールボール77を係止可能な係止孔13bが周方向に90度間隔で4箇所に形成されている。
【0020】
スイッチ部30は、合成樹脂製のスイッチケース31を備えている。図6(a)は、スイッチケース31を示す平面図であり、後述する固定接点32、可動接点34、導電板35及びスイッチ可動軸36を点線にて示している。また、図6(b)は、スイッチケース31を示す側面図である。図6に示すように、スイッチケース31は、本体ケース11の小径筒部13の内径よりも僅かに小さい外径を有しており、上端側が開口する有底円筒状の可動軸収容部31aが等角度間隔で3箇所に形成されている。スイッチケース31の上端側には、固定接点32が下端側に向けて左右両端に設けられた固定端子片(図示せず)が、各々の可動軸収容部31aに中心が一致するように3箇所に設けられている。各可動軸収容部31a内には、スイッチ可動軸36が軸方向に摺動可能に収容される。また、スイッチケース31の略中央には、ランプ端子41が下端側に一部が突出するように取付けられている。
【0021】
スイッチ可動軸36は、略円柱形状の合成樹脂製ブロック体であり、スイッチ可動軸36のほぼ中間位置には、左右一対の可動接点34,34が固定接点32,32の間隔に合わせて設けられた導電板35を交差状に固定している。スイッチ可動軸36は、下面側にバネ挿入溝36aが形成され、可動軸収容部31aの底部31bとバネ挿入溝36aとの間に介装されたスイッチ復帰バネ37により左右の可動接点34を夫々対応する固定接点32に対して弾接させる方向に付勢するように設けられている。尚、スイッチ復帰バネ37が、本発明の第1バネを構成するものである。
【0022】
押釦部50は、合成樹脂製の押釦体51を備え、押釦体51は、本体ケース11の軸心方向に進退自在に設けられている。この押釦体51は、図1等に示すように、頭部52の中心部に中空状の軸部53を一体に形成し、頭部52を大径筒部12の外周面に遊嵌するように設けられ、頭部52下面と本体ケース11上部との間に介装された釦復帰バネ58を介装している。そして、押釦体51は、釦復帰バネ58の弾発力により後述する外リング60の大径部60bの上端面60gを本体ケース11の内側端面に当接させることにより通常状態の後退位置に保持されるように設けられている。釦復帰バネ58が、本発明の第2バネを構成するものである。
【0023】
軸部53内には銅製の外リング60がリングナット59を介して取付けられる。図7(a)は、外リング60を示す縦断面図であり、同図(b)は、その底面図である。外リング60は、図7に示すように、略円筒状を呈し、上端側の小径部60aと、下端側の大径部60bとを有している。また、大径部60b内周面の上端寄りの領域に全周に亘り凹部60cが形成され、凹部60cよりも下端側は凸部60dとなっている。凸部60dには、軸方向に延びる横断面C字状の溝部60eが周方向に90度間隔で4箇所に形成されている。溝部60e内の深さは、凹部60cの深さと同一であり、溝部60eの上端側の端部には溝内凸部60fが形成されている。尚、外リング60が、本発明の係止片当接案内部材を構成するものである。
【0024】
外リング60内には下端側からLEDホルダ54が挿入され、LEDホルダ54内にはLED55が保持されている。軸部53の上端側の開口には、赤色に着色された透明樹脂からなるレンズ56が、パッキン56aを介して嵌め込まれている。LEDホルダ54内周面とスイッチケース31との間には、接点導電バネ54aが介挿されている。LED55は、押釦体51が押し込まれてLEDホルダ54が下降することにより端子55aがランプ端子41に弾接した状態で通電されて点灯する。作業者は、LED55の点灯を視認することにより、押釦体51が前進端位置で保持されてスイッチ部30の接点が「開」とされた非常停止状態であることを認識することができる。
【0025】
LEDホルダ54の外周面にはラッチバネ61が介挿され、さらに、軸方向略中央から下端にかけて銅製の内リング62が外嵌する。図8(a)は、内リング62の平面図であり、同図(b)は内リング62を縦断して示す側面図である。図8に示すように、内リング62は、略円筒状を呈し、上端側の小径部62aと、下端側の大径部62bとを有し、小径部62aの内周面全体と大径部62b下端部内周面とがLEDホルダ54外周面に嵌合している。また、大径部62bの外周面には、全周に亘って突起部62cが形成されている。ラッチバネ61が、本発明の第3バネを、内リング62が可動体をそれぞれ構成するものである。
【0026】
内リング62の大径部62bと外周側に位置する外リング60の大径部60bとの間には空間が形成されており、この空間内に銅製の中間リング63が下端側から挿入される。図9(a)は、中間リング63を縦断して示す側面図であり、同図(b)はその底面図である。図9に示すように、中間リング63は、略円筒状を呈し、上端近傍にはスチールボール64の外径よりも僅かに大きい内径を有して内周面と外周面との間を貫通するボール支持孔63aが、周方向に90度間隔で4箇所に形成されている。スチールボール64は、公知の軸受用鋼球であり、各ボール支持孔63a内に各1個のスチールボール64が収容される。尚、スチールボール64の直径は、各ボール支持孔63aにおける中間リング63の厚さよりも大きく設定されている。また、中間リング63の下端にはフランジ部63bが設けられ、フランジ部63bを本体ケース11の下端部内周面に係合することによって中間リング63が本体ケース11に対して固定される。中間リング63が、本発明の係止片支持部材を、ボール支持孔63aが貫通孔を、スチールボール64が係止片及び球体をそれぞれ構成するものである。
【0027】
ソケット部70は、複数の端子が適宜配設された端子台71を有し、本体ケース11の小径筒部13に挿入することにより固定されるように設けられている。このソケット部70を本体ケース11に取付けた状態では、スイッチ部30の図示しない固定端子片の先端部がバネ性を有する接触片75eに挿入されるように設けられていて、両者は圧接された状態にて通電可能とされるように構成されている。具体的には、ソケット部70は、端子台71と、ソケットケース75と、ソケットリング78とを主要部として構成される。
【0028】
端子台71は、略直方体状の合成樹脂製ブロック体であり、下端側に複数の端子金具72が取付けられ、上端側に各端子金具72に導通された4極基板73が取付けられている。また、端子台71の下端側には、複数の端子金具72を覆う合成樹脂製のカバー74が着脱可能に取付けられる。
【0029】
ソケットケース75は、上端側が開口する有底円筒状の合成樹脂製ブロック体である。図10(a)は、ソケットケース75の平面図であり、同図(b)は、その側面図である。ソケットケース75は、円筒部75aと、底部75bとを有し、底部75b側が端子台71の上端側に固定される。円筒部75aの上端近傍には、内周面と外周面との間を貫通するボール支持孔75cが、周方向に90度間隔で4箇所に形成されている。ボール支持孔75cの内径は、内周面側の開口ではスチールボール77の外径よりも僅かに小さく、それ以外はスチールボール77の外径よりも僅かに大きく設定されている。スチールボール77は、公知の軸受用鋼球であり、各ボール支持孔75c内に各1個のスチールボール77が収容される。尚、スチールボール77の直径は、ボール支持孔75cにおける円筒部75aの厚さよりも大きく設定されている。底部75bには、スイッチケース31の可動軸収容部31aを受容可能な円筒孔75dが3箇所に形成されると共に、スイッチケース31の下端面から突出する複数の端子片の先端部が挿入されるバネ性を有する接触片75eが設けられている。
【0030】
ソケットリング78は、略円筒状のアルミニウム製部材である。図11(a)は、ソケットリング78を示す平面図であり、同図(b)はその縦断面図である。ソケットリング78は、内径がソケットケース75の外径よりも僅かに大きく設定され、下端側に全周に亘りバネ挿入溝78aが設けられている。ソケットリング78内周面は、上端近傍が内径の大きい大径部78bとなっており、大径部78bよりも下端側は内径が相対的に小さく且つソケットケース75外径よりも僅かに大きく設定された小径部78cとなっている。ソケットリング78は、ソケットケース75の外周面に摺動可能に外嵌し、ソケットケース75の下端突起部75gとバネ挿入溝78aとの間に介装されたソケットロックバネ79により軸心方向上方へ付勢され、ソケットケース75の上端突起部75fにて係止される。
【0031】
次に、非常停止用押釦スイッチ1のプレス装置等への取付け方法について図12乃至図14を参照しつつ説明する。尚、非常停止用押釦スイッチ1は、押釦部50が本体部10に組付けられて予め一体化されており、取付け用ナット15及びソケット部70は、本体部10から分離されているものとする。図12(a)は、本体部10及び押釦部50の装置側パネルPへの取付けを示す説明図であり、同図(b)は、取付け前におけるソケット部70の要部を縦断して示す側面図である。図13は、ソケット部70の本体部10への取付けを示す説明図である。図14は、ソケット部70の本体部10へのロックが完了した状態を示す説明図である。
【0032】
まず、図12(a)に示すように、装置側パネルPに設けられた取付け孔Hに、取付けパッキン15aを介して本体部10の小径筒部13を挿入し、この状態で、取付け用ナット15を小径筒部13の外周面に下端側から挿通し、ネジ部13aに螺合することにより、押釦部50が組付けられた本体部10が装置側パネルPに固定される。続いて、図13に示すように、ソケットリング78をソケットロックバネ79の付勢力に抗して押し下げた状態に保持しつつ、ソケットケース75を本体ケース11の小径筒部13に位置合わせして押しこむ。そして、図14に示すように、ソケットリング78の押し下げ保持を解除すると、ソケットロックバネ79の弾発力によってソケットリング78が元の上端位置に復帰してソケット部70の本体部10へのロックが完了する。
【0033】
ここで、ソケットケース75がソケットリング78を介して本体ケース11に対してロックされる様子について、より詳細に説明する。ソケット部70を本体部10から取り外した状態で、ソケットリング78は、図12(b)に示すように、ソケットリングロックバネ79により上方へ付勢され且つ上端突起部75fに係止されてソケットケース75の上端側に位置している。この状態では、ソケットケース75の上端近傍に設けられたボール支持孔75cの外周面側開口がソケットリング78内周面によって塞がれ、スチールボール77の一部分がソケットケース75の内周面側へ突出している。
【0034】
ソケットリング78をソケットロックバネ79の付勢力に抗して押し下げると、図13に示すように、ボール支持孔75cの外周面側開口にソケットリング78の内周面が対向するため、スチールボール77はボール支持孔75cを外周方向へ移動可能となる。この状態で、ソケットケース75を本体ケース11の小径筒部13へ挿入していくと、小径筒部13外周面がスチールボール77に当接して、スチールボール77がボール支持孔75c内を外周側へ移動してソケットケース75内周面から没した状態となるため、ソケットケース75を小径筒部13へ奥まで挿入することができる。
【0035】
続いて、ソケットリング78の押し下げ保持を解除すると、図14に示すように、ソケットリング78はソケットロックバネ79の弾発力によって元のソケットケース75上端位置に復帰する。この時、ソケットリング78内周面がスチールボール77に当接し、スチールボール77はボール支持孔75c内を内周側へ移動してソケットケース75内周面から小径筒部13の係止孔13b内へ突出して係止される。このようにして、ソケットケース75と本体ケース11とのロックが完了する。
【0036】
次に、非常停止用押釦スイッチ1の作動及び操作について、図1乃至図5を参照しつつ説明する。
【0037】
(1)図1に示すように、押釦スイッチ1の押釦体51は、押釦体51は、復帰バネ58の弾発力により外リング60の大径部60bの上端面60gを本体ケース11の内側端面に当接させることにより通常状態の後退位置に保持される。この通常状態においては、複数の固定接点32に対して夫々対応する可動接点34がスイッチ復帰バネ37の弾発力により接触しているので、スイッチ部30の接点は「閉」の状態(オン状態)に保持される。
【0038】
(2)非常停止時に押釦体51を押し込むと、内リング62の突起部62cがスチールボール64に当接してラッチバネ61が収縮していく。押釦体51が押し込まれて内リングが所定位置に到達すると、図2に示すように、内リング62の突起部62cが、中間リング63のボール支持孔63aにて内周面側に突出したスチールボール64によりラッチバネ61の付勢力に抗して係止される。押釦体51がさらに押し込まれると、外リング60の凹部60cが中間リング63のボール支持孔63aに対向する位置関係となり、内リング62の突起部62cによって当接されたスチールボール64が外周方向へ移動して中間リング63内周面側より没する。これにより、スチールボール64による内リング62の係止が解除される。この瞬間に、内リング62及びLEDホルダ54がラッチバネ61の弾発力によって一挙に前進移動し、内リング62の先端部がスイッチ可動軸36を押圧して下降させる。これにより、可動接点34が固定接点32から開離するので、スイッチ部30の接点は「開」の状態(オフ状態)となる。
【0039】
(3)スチールボール64は、図3に示すように、内リング62の突起部62cに押圧されて中間リング63のボール支持孔63a内を外周方向へ移動し、外リング60の凹部60c内に一部分が入り込んで外リング60を係止する。従って、外リング60が取付けられる押釦体51は、前進端位置にて保持される。
【0040】
(4)(3)の前進端位置に保持された非常停止状態において、押釦体51を右方向に回転操作させることにより、スチールボール64が外リング60の凹部60cから外れるので、押釦体51は釦復帰バネ58の弾発力によって元の後退位置に復帰する。より詳細には、押釦体51及びこれに固定された外リング60を右方向に回転操作させることにより、外リング60の溝部60eがスチールボール64位置に到達すると、スチールボール64と凸部60d上端面との係合が解除される。そして、図4に示すように、スチールボール64が、溝部60e上端の溝内凸部60fを乗り越えるときに、一旦、ボール支持孔63a内を内周方向へ移動して中間リング63内周面に一部分を突出させることにより、内リング62の突起部62cを上端側で係止する。つまり、スチールボール64が溝内凸部60fに乗り上げている間、内リング62の軸方向位置が保持される。スチールボール64は、溝内凸部60fを乗り越えると、図5に示すように、突起部62cにより押圧されて再びボール支持孔63a内を外周側へ移動し、中間リング63内周面から没して突起部62cとの係合が解除され、内リング62はラッチバネ61の弾発力によって元の後退位置に復帰する。
【0041】
(5)そして、内リング62が後退位置に復帰することによってスイッチ可動軸36の押圧が解除され、可動接点34はスイッチ復帰バネ37の弾発力により固定接点32に対して瞬間的に接触させるので、図1に示すように、スイッチ部30の接点は再び「閉」の状態に保持される。
【0042】
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態によれば、押釦体51との間に第3バネとしてのラッチバネ61が介挿されて本体ケース11軸心方向に進退自在に設けられた可動体としての内リング62は、押釦体51が後退した元位置にあるとき、スイッチ可動軸36を押圧することなく、第1バネとしてのスイッチ復帰バネ37により可動接点34を固定接点32に対して弾接させる第1位置とされる(図1参照)。一方、押釦体51が前進端位置まで押し込まれたときは押釦体51と一緒に移動して、スイッチ可動軸36を下方へ押圧することにより可動接点34を固定接点32から開離させる第2位置とされる(図3参照)。可動体保持機構(外リング60,中間リング63,スチールボール64)は、前進端位置にて保持された押釦体51が所定角度だけ回転されることにより第2バネとしての釦復帰バネ58によって元の後退位置に復帰するときに、内リング62をラッチバネ61の付勢力に抗して第2位置にて一旦保持するので、スイッチ可動軸36の下方への押圧が保持されて可動接点34が固定接点32から開離した状態が保持される(図4参照)。続いて、押釦体51が前進端位置よりも後退位置寄りの所定位置まで後退することに応じて内リング62の保持を解除し、ラッチバネ61の弾発力により内リング62を第1位置へ後退させるので、スイッチ可動軸36の押圧が解除されてスイッチ復帰バネ37により可動接点34が固定接点32に対して弾接する(図5、図1参照)。従って、前進端位置にて保持された押釦体51を元の後退位置へ復帰させる際に、押釦体51を回転させる速度に拘わらず、内リング62がラッチバネ61の弾発力により瞬間的に後退して第1位置とされることにより、複数の可動接点34を同時的に且つ短時間で固定接点32に弾接させるので、スイッチ部30のオン状態への応答性が極めて良好である。従って、例えば、作業者が手袋を着用している場合に、押釦体51を掴むときにすべり易いことに起因して押釦体51の回転が完了するまでに通常より多くの時間を要する場合でも、複数の接点が閉じてスイッチ部30がオンとなるタイミングにばらつきが生じることが防止される。
【0043】
また、内リング62に対向配置され且つ本体ケース11に固定されると共に、内リング62側の面とその反対側の面とを貫通する貫通孔としてのボール支持孔63aを有し、ボール支持孔63aにおける両面間の厚さよりも直径の大きい係止片としてのスチールボール64をボール支持孔63a内で出没自在に支持する係止片支持部材としての中間リング63と、中間リング63を挟んで内リング62と反対側に対向配置され且つ押釦体51に固定される係止片当接案内部材としての外リング60とによって本発明の可動体保持機構が構成されている。そして、外リング60は、前進端位置にて保持された押釦体51が所定角度だけ回転されることにより釦復帰バネ58によって元の後退位置に復帰するときに、中間リング63のボール支持孔63a内で支持されたスチールボール64に当接して内リング62側へ突出させ、内リング62をラッチバネ61の付勢力に抗して第2位置にて一旦係止することにより保持し、押釦体51が所定位置まで後退することに応じて内リング62から当接されて中間リング63のボール支持孔63a内にて内リング62側から没してその反対側に突出するスチールボール64を案内することにより内リング62の保持を解除してラッチバネ61の弾発力により内リング62を第1位置へ後退させる。従って、前進端位置にて保持された押釦体51を回転させて元の後退位置へ復帰させる際に、簡単な構造で確実に複数の可動接点34を同時的に且つ短時間で固定接点32に弾接させることができる。
【0044】
さらに、押釦体51を前進端位置まで押し込むときに、内リング62をラッチバネ61の付勢力に抗して第1位置にて一旦保持し(図2参照)、押釦体51が前進端位置まで前進することに応じて、内リング62の保持を解除してラッチバネ61の弾発力により内リング62を第2位置まで前進させると同時に、押釦体51を前進端位置にて保持(ラッチ動作)するので(図3参照)、スイッチ部30のオフ状態への応答性が良好であって非常停止作動を確実に行うことができ且つオフ状態を保持することができる。
【0045】
また、係止片としてのスチールボール64が球体であるので、簡単な構造で中間リング63のボール支持孔63a内を内リング62側へ円滑に出没させることができる。
【0046】
また、本発明の可動体、係止片支持部材及び係止片当接案内部材は、それぞれ筒状に形成された内リング62、中間リング63及び外リング60によって構成され、押釦体51の軸心に対して同心状に配置されているので、可動体及び可動体保持機構をコンパクトなサイズで実現することができる。
【0047】
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。例えば、各部材の材質、形状、サイズ等は要求される仕様に応じて適宜変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、様々な自動機械やプレス装置等の安全運転のために電気回路に使用される非常停止用押釦スイッチにおいて、押釦体を後退位置に復帰させる際のスイッチ部の応答性の向上が必要な場合に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】スイッチ部の接点が「閉」とされた通常状態における本発明の一実施形態の非常停止用押釦スイッチを縦断して示す側面図である。
【図2】押釦体が押し込まれる途中の状態における非常停止用押釦スイッチの要部を縦断して示す側面図である。
【図3】押釦体が前進端位置で保持されてスイッチ部の接点が「開」とされた非常停止状態における非常停止用押釦スイッチの要部を縦断して示す側面図である。
【図4】押釦体が回転操作されて前進端位置から少し後退した瞬間の状態における非常停止用押釦スイッチの要部を縦断して示す側面図である。
【図5】押釦体が後退位置に復帰する直前の状態における非常停止用押釦スイッチの要部を縦断して示す側面図である。
【図6】(a)はスイッチケースを示す平面図であり、(b)はその側面図である。
【図7】(a)は外リングを示す縦断面図であり、(b)はその底面図である。
【図8】(a)は内リングを示す平面図であり、(b)はその縦断面図である。
【図9】(a)は中間リングを示す縦断面図であり、(b)はその平面図である。
【図10】(a)はソケットケースを示す平面図であり、(b)はその側面図である。
【図11】(a)はソケットリングを示す平面図であり、(b)はその縦断面図である。
【図12】(a)は本体部及び押釦部の装置側パネルへの取付けを示す説明図であり、(b)は取付け前におけるソケット部の要部を縦断して示す側面図である。
【図13】ソケット部の本体部への取付けを示す説明図である。
【図14】ソケット部の本体部へのロックが完了した状態を示す説明図である。
【図15】従来の非常停止用押釦スイッチの一例を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 非常停止用押釦スイッチ
10 本体部
11 本体ケース
30 スイッチ部
32 固定接点
34 可動接点
36 スイッチ可動軸
37 スイッチ復帰バネ(第1バネ)
50 押釦部
51 押釦体
58 釦復帰バネ(第2バネ)
60 外リング(係止片当接案内部材)
60c 凹部
60d 凸部
60e 溝部
60f 溝内凸部
61 ラッチバネ(第3バネ)
62 内リング(可動体)
62c 突起部
63 中間リング(係止片支持部材)
63a ボール支持孔(貫通孔)
64 スチールボール(係止片、球体)
70 ソケット部
71 端子台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースの一端側に押釦体をケース軸心方向に進退自在に設けると共に、複数の端子が配設された端子台を有するソケット部をその他端側に着脱可能に設け、その押釦体が後退した元位置にて複数の可動接点をそれぞれ対応する固定接点に対して第1バネにより弾接させる一方、その押釦体が押し込まれてその前進端位置で保持された状態にて前記可動接点を固定接点から開離させるようにしたスイッチ部を設け、さらに、前記前進端位置にて保持された前記押釦体を所定角度だけ回転させることによりその押釦体が第2バネによって元の後退位置に復帰するように構成された非常停止用押釦スイッチにおいて、
前記押釦体との間に第3バネが介挿されて前記ケース軸心方向に進退自在に設けられ、前記押釦体が後退した元位置にあるときは前記第1バネにより前記可動接点を前記固定接点に対して弾接させる第1位置とされる一方、前記押釦体が前記前進端位置まで押し込まれたときはその押釦体と一緒に移動して前記可動接点を前記固定接点から開離させる第2位置とされる可動体と、
前記前進端位置にて保持された前記押釦体が所定角度だけ回転されることにより前記第2バネによって元の後退位置に復帰するときに、前記可動体を前記第3バネの付勢力に抗して前記第2位置にて一旦保持し、前記押釦体が前記前進端位置よりも前記後退位置寄りの所定位置まで後退することに応じて前記可動体の保持を解除して前記第3バネの弾発力により前記可動体を前記第1位置へ後退させる可動体保持機構と
を備えたことを特徴とする非常停止用押釦スイッチ。
【請求項2】
前記可動体保持機構は、
前記可動体に対向配置され且つ前記本体ケースに固定されると共に、可動体側の面と反可動体側の面とを貫通する貫通孔を有し、その貫通孔における前記両面間の厚さよりも長い係止片を前記貫通孔内で出没自在に支持する係止片支持部材と、
その係止片支持部材を挟んで前記可動体と反対側に対向配置され且つ前記押釦体に固定されると共に、前記前進端位置にて保持された前記押釦体が所定角度だけ回転されることにより前記第2バネによって元の後退位置に復帰するときに、前記係止片に当接して前記係止片支持部材の前記貫通孔内にて可動体側へ突出させて前記可動体を前記第3バネの付勢力に抗して前記第2位置にて一旦係止し、前記押釦体が前記所定位置まで後退することに応じて前記可動体から当接されて前記係止片支持部材の前記貫通孔内にて可動体側から没して反可動体側へ突出する前記係止片を案内する係止片当接案内部材と
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の非常停止用押釦スイッチ。
【請求項3】
前記係止片は、球体であることを特徴とする請求項2に記載の非常停止用押釦スイッチ。
【請求項4】
前記可動体、前記係止片支持部材及び前記係止片当接案内部材は、それぞれ筒状に形成されて前記押釦体の軸心に対して同心状に配置されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の非常停止用押釦スイッチ。
【請求項5】
前記可動体保持機構は、前記押釦体を前記前進端位置まで押し込むときに、前記可動体を前記第3バネの付勢力に抗して前記第1位置にて一旦保持し、前記押釦体が前記前進端位置まで前進することに応じて、前記可動体の保持を解除して前記第3バネの弾発力により前記可動体を前記第2位置まで前進させると同時に、前記押釦体を前記前進端位置にて保持することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の非常停止用押釦スイッチ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2008−52956(P2008−52956A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−226106(P2006−226106)
【出願日】平成18年8月23日(2006.8.23)
【出願人】(596163736)マルヤス電業 株式会社 (2)
【Fターム(参考)】