説明

非経口投与に適したセフェム誘導体を含む可溶製剤

本発明は、細菌感染の治療に有用な、セフェム化合物の新規製剤に関する。この製剤は、安定で、向上した溶解度を示し、たとえば、非経口投与に特に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その内容全体が参考として本明細書において援用される、2007年9月21日に出願された米国仮特許出願番号60/974,194の利益を主張する。
【0002】
本発明は、細菌感染の治療に有用なセフェム化合物の新規製剤に関する。この製剤は、安定で、溶解度が向上し、たとえば非経口投与に特に適している。
【背景技術】
【0003】
米国特許第6,417,175号は、広範囲のグラム陽性菌およびグラム陰性菌について優れた抗菌活性を有するホスホノセフェム誘導体を開示している。これらの化合物は一般式:
【化1】

(式中、R〜R、Q、X、Yおよびnは、前記特許中で定義されているとおりである)を有するものである。このような1つの化合物は、7β−[2(Z)−エトキシイミノ−2−(5−ホスホノアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)アセトアミド]−3−[4−(1−メチル−4−ピリジニオ)−2−チアゾリルチオ]−3−セフェム−4−カルボキシレートである。米国特許第6,417,175号は、この化合物の調製法を開示し(たとえば、実施例1、2、5および6を参照)、そして一般的にこの特許に記載される化合物の処方を開示している。
【0004】
米国特許第6,906,055号は式:
【化2】

(式中、Xは、CHCOOH、CHCHCOOHまたはCHCNであり、nは0〜5である)の化合物を開示している。このような1つの化合物(式中、XはCHCOOHであり、nは1である)は、(6R,7R)−7−[[2(Z)−エトキシイミノ−[5−(ホスホノアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル]アセチル]アミノ]−3−[[4−(1−メチル−ピリジニウム−4−イル)チアゾール−2−イル]スルファニル]−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボキシレートモノアセタート一水和物であり、これは、ピリジニウム、4−[2−[[(6R,7R)−2−カルボキシ−7−[[2(Z)−エトキシイミノ−[5−(ホスホノアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル]アセチル]アミノ]−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]チオ−4−チアゾリル]−1−メチル−、内塩、モノアセタート、一水和物(分子式C2221PS・C・HO、分子量762.75)としても知られている。この化合物のUSAN名は、セフタロリンフ
ォサミルである。
【0005】
INN(WHO Drug Information, Vol. 21, No2, 2007)指定名称セフタロリンフォサミルは、次の化合物を意味する:4−[2−[[(6R,7R)−2−カルボキシ−7−[[2(Z)−エトキシイミノ−[5−(ホスホノアミノ)−1,2,4−チアジアゾール−3−イル]アセチル]アミノ]−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−3−イル]チオ−4−チアゾリル]−1−メチル−、内塩。INN名セフタロリンフォサミルは、無水アセタートフリー補正ベースのセフタロリンフォサミル(分子式C2221PS,分子量684.68)を意味する。
【0006】
(たとえば、静脈内、筋肉内または皮下投与により)非経口投与した場合、プロドラッグ、たとえば7β−[2(Z)−エトキシイミノ−2−(5−ホスホノアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)アセトアミド]−3−[4−(1−メチル−4−ピリジニオ)−2−チアゾリルチオ]−3−セフェム−4−カルボキシレートならびにセフタロリンフォサミル(USANおよびINN)は、体液によって、活性な抗菌部分セフタロリン(分子式C2222,分子量604.71)に変わる。
【化3】

【0007】
抗菌化合物を、非経口、たとえば静脈内(IV)ボーラス、IV注入および筋肉内(IM)注射をはじめとするいくつかの経路によって投与することができる。薬物の吸収は、そのバイオアベイラビリティーに依存する。静脈内投与された薬物は、直接体循環に入り、典型的には100%生物学的に利用可能であると推測される。しかし、筋肉内投与された薬物は、体循環に到達するためには1以上の生体膜を越えなければならない。すべての非経口製剤について、同じバイオアベイラビリティー(すなわち、同じ曲線下面積(AUC))を有することが望ましい。しかし、IVおよびIM処方の薬物動態プロファイルは異なり得、筋肉内投与後に望ましいバイオアベイラビリティー(すなわち、AUC)を得ることは、単純明快なことではない。例えば、かん流(組織1グラムあたりの血流)は、筋肉内投与された場合に、小分子の毛細管吸収に大きく影響を及ぼす。したがって、吸収部位は、吸収速度に影響を及ぼし得る。さらに、IM投与後の薬物の吸収は、難溶性塩基および酸の塩について遅れるか、または不安定である。加えて、IM処方または製剤は、必要量を少ない注射容量で、局所的刺激を最小限に抑えて送達することができるために十分な溶解度を有していなければならない。これらの制限は、IM投与用処方の開発の過程でうまく克服されなければならない。IM投与は、いくつかの場合、たとえば注入が望ましくない緊急治療室および看護施設で必要とされる。
【0008】
さらに、半減期が短い薬物に関して、ボーラスIV投与は、典型的には患者の系からの薬物の迅速な排出につながる。製剤の低速IV注入は、このような場合に望ましい可能性がある。しかし、製剤は、処置中、IV輸液(たとえば、0.9%塩化ナトリウム溶液もしくは5%糖溶液)中で安定かつ適合性でなければならない。したがって、大量の輸液の投与が好適でないIV投与、たとえば幼児、小児および高齢者へのIV投与において使用するために向上した溶解度を有する製剤を開発する必要性もある。
【0009】
したがって、たとえば、非経口で投与された場合に、安定で、生物学的に利用可能であり、好適な薬物動態パラメータを示すセフェム化合物を含む新規製剤を提供することが当該分野において依然として必要とされている。
【0010】
本出願者等は、非経口、たとえば、IVおよびIM投与に好適な向上した溶解度を有するセフェム化合物、たとえばセフタロリンフォサミルを含む製剤を開発した。この製剤は、例えば、筋肉内もしくは静脈内投与した場合に、安定であり、優れた薬物動態パラメータを示す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、活性薬剤が向上した溶解度を有する、セフェム化合物の新規製剤に関する。この製剤は、特に非経口(たとえば、静脈内および筋肉内)投与によく適している。
【0012】
一実施形態において、セフタロリン、またはその薬学的に許容される塩および/または溶媒和物および/またはプロドラッグ、ならびに可溶化剤を含む製剤であって、製剤の水溶液中の前記可溶化剤のモル濃度が約0.1Mを超えるものを記載する。
【0013】
さらなる実施形態において、セフタロリン、またはその薬学的に許容される塩および/または溶媒和物および/またはプロドラッグを含む製剤であって、活性薬剤が約40mg/mlを超える溶解度を有するものを記載する。
【0014】
ある実施形態において、製剤は、セフタロリンのプロドラッグ、たとえば、セフタロリンフォサミルを含む。
【0015】
さらなる実施形態において、約223〜約2005mgのセフタロリンフォサミルを含む製剤であって、この製剤の単回非経口投与によって、約10650ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる製剤。
【0016】
さらなる実施形態において、約223〜約2005mgのセフタロリンフォサミルを含む製剤であって、この製剤の単回筋肉内投与によって、約10650ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約39500ng/mL未満の平均Cmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られるものを記載する。
【0017】
さらなる実施形態において、約223〜約2005mgのセフタロリンフォサミルを含む製剤であって、この製剤の単回筋肉内投与によって、約10650ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約39500ng/mL未満の平均Cmaxと、約1時間以上の平均Tmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られるものを記載する。
【0018】
可溶性製剤を用いる治療法も記載する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、安定で、向上した溶解度を示し、たとえば、非経口(たとえば、IV、IM)投与に特によく適したセフェム化合物の新規製剤に関する。
【0020】
セフタロリンは、広範囲のグラム陽性菌およびグラム陰性菌を処理するために有用な活性抗菌化合物である。しかし、セフタロリンの水溶解度は限定され(約2〜3mg/mL)、したがって、セフタロリンを非経口処方で直接的に使用できるようにするためには低すぎる。例えば、100mL容量のIV輸液バッグから投与できるセフタロリンの最大投与量は、わずか約200〜300mgである。
【0021】
セフタロリンのプロドラッグであるセフタロリンフォサミルは、さらに高い水溶解度(約36mg/mL)を有する。プロドラッグの溶解度は、活性部分セフタロリンよりも高いが、セフタロリンフォサミルの水溶解度は、部位あたりの投与される容量が典型的には5mL以下である筋肉内投与にセフタロリンフォサミルを直接使用できるようにするためにはまだ十分ではない。例えば、5mLの溶液を用いて筋肉内投与できるセフタロリンフォサミルの最大投与量は、部位あたりわずか約180mgである。
【0022】
本出願者等は、セフェム化合物、たとえばセフタロリンフォサミルを含む高溶解性製剤を調製できることを見いだした。可溶性製剤は、したがって、非経口(IVとIMとの両方)投与に有用であり、より少ない容量の溶液を用いてより高用量の活性成分を投与することを可能にする。製剤は、セフェム化合物、たとえば、セフタロリンまたはその薬学的に許容される塩および/または溶媒和物および/またはプロドラッグを活性薬剤として、および可溶化剤を含み、この可溶化剤は、活性薬剤の溶解度が増加するようなモル濃度で存在する。例えば、活性薬剤の溶解度は、可溶化剤を含まない対応する製剤と比べて増加する。
【0023】
一態様において、本発明は、セフタロリン、またはその薬学的に許容される塩および/または溶媒和物および/またはプロドラッグ(たとえば、セフタロリンフォサミル)および可溶化剤を含む製剤に関し、前記可溶化剤は、約0.1Mを超えるモル濃度で存在する。
【0024】
さらなる実施形態において、可溶化剤は、約0.2M超、約0.3M超、約0.4M超、約0.5M超、約0.6M超、約0.7M超、約0.8M超、約0.9M超、約1.0M超、約1.1M超、約1.2M超、約1.3M超、約1.4M超、約1.5M超、約1.75M超、約2.0M超、約2.3M超または約2.5M超のモル濃度で存在する。
【0025】
さらなる実施形態において、可溶化剤は、約0.5M、約0.6M、約0.7M、約0.8M、約0.9M、約1.0M、約1.1M、約1.2M、約1.3M、約1.4M、約1.5M、約1.6M、約1.7M、約1.8M、約1.9M、約2.0M、約2.3Mまたは約2.5Mのモル濃度で存在する。例えば、可溶化剤は、約0.5M、約1.0M、約1.5M、約2.0Mまたは約2.3Mのモル濃度で存在する。
【0026】
好適な可溶化剤としては、酸、たとえばカルボン酸、アミノ酸が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、可溶化剤は、飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸、脂肪酸、ケト酸、芳香族カルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、α−ヒドロキシ酸、アミノ酸およびそれらの組み合わせから選択することができる。
【0027】
使用できる特定の可溶化剤としては、これらに限定されないが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、アクリル酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、ピルビン酸、安息香酸、サリチル酸、アルダル酸、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、クエン酸、乳酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンおよびそれらの組み合わせ(その塩および/またはその個々の立体異性体および/または立体異性体の混合物を含む)が挙げられる。
【0028】
ある実施形態において、可溶化剤は、酢酸、その塩およびその組み合わせ、(たとえば、酢酸/酢酸ナトリウム)、クエン酸、その塩およびその組み合わせ(たとえば、クエン酸/クエン酸ナトリウム)、DLアルギニン、L−アルギニンおよびヒスタジン(histadine)から選択される。一実施形態において、可溶化剤はDL−アルギニンである。一実施形態において、可溶化剤はL−アルギニンである。一実施形態において、可溶化剤は酢酸/酢酸ナトリウムである。一実施形態において、可溶化剤はクエン酸/クエン酸ナトリウムである。
【0029】
さらなる実施形態において、製剤中の活性薬剤の溶解度は、たとえば、25℃の水中で測定した場合、約40mg/ml超、たとえば約50mg/mL超、約75mg/mL超、約100mg/mL超、約125mg/mL超、約150mg/mL超、約175mg/mL超、約200mg/mL超または約250mg/mL超である。
【0030】
さらなる実施形態において、製剤中の活性薬剤の溶解度は、たとえば、25℃の水中で測定した場合、約100〜約250mg/mL、約150〜約250mg/mL、約180〜約200mg/mLまたは約200〜約250mg/mLである。
【0031】
ある実施形態において、製剤は、セフタロリンフォサミルなどのセフタロリンのプロドラッグを含む。好適な製剤の例を表1〜4に掲載する。
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【0032】
例えば、活性薬剤のプロドラッグ(たとえば、セフタロリンフォサミル)と可溶化剤(たとえば、DLアルギニン、L−アルギニン、クエン酸/クエン酸ナトリウム、酢酸/酢酸ナトリウム)とをブレンダー中、滅菌条件下で、均一なブレンドが得られるまで混合することによって、製剤を調製することができる。あらかじめ滅菌したバイアルを次いで適切な量の滅菌ブレンドで満たすことができる。所定量の滅菌ブレンドを、次いで溶媒、たとえば、水、食塩水、約5〜10%の糖(たとえば、グルコース、デキストロース)溶液およびこれらの組み合わせと混合した後、投与してもよい。加えて、溶液を凍結し、解凍した後、さらに加工してもよい。
【0033】
可溶化剤を固体または溶液形態で用いることができる。固体形態で用いる場合、可溶化剤および活性成分のプロドラッグ(たとえば、セフタロリンフォサミル)を前記のようにあわせて混合し、次いで溶媒を添加した後、非経口投与することができる。溶液形態で使用する場合、活性成分のプロドラッグ(たとえば、セフタロリンフォサミル)と可溶化剤の溶液とを混合した後、非経口投与することができる。
【0034】
さらなる実施形態において、製剤は、約177〜約2005mgのセフタロリン、あるいはその薬学的に許容される塩および/または溶媒和物および/またはプロドラッグ、たとえば約177mg〜約1337mgのセフタロリン、あるいはその薬学的に許容される塩および/または溶媒和物および/またはプロドラッグ、たとえば約353〜約891mgのセフタロリン、あるいはその薬学的に許容される塩および/または溶媒和物および/またはプロドラッグ、さらなる例として約353mg〜約668mgのセフタロリン、あるいはその薬学的に許容される塩および/または溶媒和物および/またはプロドラッグを含む。
【0035】
さらなる実施形態において、製剤は、約223〜約2005mgのセフタロリンフォサミル、たとえば約223mg〜約1337mgのセフタロリンフォサミル、たとえば約446〜約891mgのセフタロリンフォサミルを含み、さらなる一例として、約446mg〜約668mgのセフタロリンフォサミルを含む。例えば、セフタロリンフォサミル(USAN)(分子式C2221PS・C・HO、分子量762.75)。
【0036】
一実施形態において、製剤は、約223mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は約446mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約557mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約668mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約891mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約1114mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約1337mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約2005mgのセフタロリンフォサミルを含む。例えば、セフタロリンフォサミル(USAN)(分子式C2221PS・C・HO、分子量762.75)。
【0037】
一実施形態において、製剤は、約200mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約400mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約500mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約600mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約800mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約1000mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約1200mgのセフタロリンフォサミルを含む。一実施形態において、製剤は、約1800mgのセフタロリンフォサミルを含む。例えば、セフタロリンフォサミル(INN)(無水、アセタートフリー補正ベース、分子式C2221PS、分子量684.68)。
【0038】
さらなる実施形態において、製剤は、約177〜約1589mgのセフタロリン、たとえば約177mg〜約1060mgのセフタロリン、たとえば約353〜約706mgのセフタロリン、さらなる一例として、約353mg〜約618mgのセフタロリン、さらなる一例として約353mg〜約530mgのセフタロリンを含む。さらなる実施形態において、製剤は、約177mgのセフタロリン、約353mgのセフタロリン、約442mgのセフタロリン、約530mgのセフタロリン、約618mgのセフタロリン、約706mgのセフタロリン、約883mgのセフタロリン、約1060mgのセフタロリンまたは約1589mgのセフタロリンを含む。例えば、セフタロリン、分子式C2222、分子量604.71。
【0039】
一実施形態において、製剤は、約668mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含む。一実施形態において、製剤は、約600mgのセフタロリンフォサミル(INN)を含む。
【0040】
一実施形態において、製剤は、約446mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含む。一実施形態において、製剤は、約400mgのセフタロリンフォサミル(INN)を含む。
【0041】
一実施形態において、製剤は、約530mgのセフタロリンを含む。
【0042】
さらなる実施形態において、製剤は、約353mgのセフタロリンを含む。
【0043】
抗感染薬の臨床研究において、投与量選択、用法、および治療期間は、抗感染薬/製剤の生物薬剤学、薬物動態学、および薬力学を考慮すべきである。たとえば、“Developing Antimicrobial Drugs - General Considerations for Clinical Trials,” U.S. Department of Health and Human Services, Food and Drug Administration, Draft Guidance for Industry, July 1998を参照。
【0044】
薬力学は、抗感染薬の用量と、その抗菌活性との間に関係を確立することができる。組み合わせた薬物動態学/薬力学(PK/PD)的評価は、血漿中の薬物濃度を、標的微生物の体外感受性および/または臨床転帰に関連づけることを含む。通常、血漿薬物濃度は、最小阻止濃度(MIC)に関連する。加えて、薬物濃度−時間プロファイルを、単一の暴露基準(たとえば、曲線下面積(AUC)または最小阻止濃度を上回る時間(T>MIC))に変換し、微生物学的および/または臨床転帰と関連付けて、最適用法を決定することができる。薬力学的変数(たとえば、AUC/MIC、ピーク血漿濃度(Cmax)/MIC、T>MIC)の選択は、抗菌効果の機序に依存する。
【0045】
AUCは、抗生物質の長時間にわたる循環への全暴露の尺度である。血清中の抗生物質濃度および抗生物質濃度がMICを上回る時間は、抗菌剤の薬物動態特性であると考えられる。これら2つの因子の積は、血清濃度−時間曲線下の面積(AUC)によって表される。殺菌は、したがってAUCの関数である。
【0046】
非経口(たとえば、IM)投与に適した抗菌製剤を開発するためには、製剤の筋肉内投与後観察されるAUC値は、この製剤が静脈内投与される場合に薬剤について観察されるAUCと類似していなければならない。さらに、薬剤の筋肉内投与が有効であるために好適なMIC基準を満たさなければならない。
【0047】
非経口投与された場合、本明細書において記載する製剤によって、次の薬物動態パラメータが得られる。
【0048】
筋肉内投与された場合に、ヒト患者において、約1時間以上(たとえば、約1.5時間以上)のセフタロリン(活性部分)の最大血漿濃度時間(Tmax)が観察される。さらなる実施形態において、約1〜約4時間、例えば、約1〜約3時間、たとえば約1.5〜約2時間の範囲のヒト患者におけるセフタロリン(活性部分)のTmaxが観察される。他の実施形態において、約0.05時間以上のヒト患者におけるセフタロリンフォサミル(プロドラッグ)のTmaxが観察される。最大血漿濃度時間は、注入が完了した時点で測定する。
(a)一態様において、本発明は、約223mg〜約2005mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含む製剤であって、この製剤の単回非経口投与によって、約10650ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる製剤に関する。
(b)一実施形態において、製剤は、約223mg〜約2005mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約39500ng/mL未満の平均Cmaxを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(c)別の実施形態において、製剤は、約223mg〜約2005mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約10650ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約39500ng/mL未満の平均Cmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(d)さらなる実施形態において、製剤は、約223mg〜約2005mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約10650ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約39500ng/mL未満の平均Cmaxと、約1時間以上の平均Tmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(e)別の態様において、本発明は、約223mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含む製剤であって、この製剤の単回非経口投与によって、約10650ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる製剤に関する。
(f)一実施形態において、製剤は約223mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約4900ng/mL未満の平均Cmaxを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(g)別の実施形態において、製剤は約223mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約10650ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約4900ng/mL未満の平均Cmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(h)さらなる実施形態において、製剤は約223mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約10650ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約4900ng/mL未満の平均Cmaxと、約1時間以上の平均Tmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(i)別の態様において、本発明は、約446mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含む製剤であって、この製剤の単回非経口投与によって、約21350ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる製剤に関する。
(j)一実施形態において、製剤は約446mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約9800ng/mL未満の平均Cmaxを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(k)別の実施形態において、製剤は約446mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約21350ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約9800ng/mL未満の平均Cmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(l)さらなる実施形態において、製剤は約446mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約21350ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約9800ng/mL未満の平均Cmaxと、約1時間以上の平均Tmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(m)別の態様において、本発明は、約557mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含む製剤であって、この製剤の単回非経口投与によって、約25800ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる製剤に関する。
(n)一実施形態において、製剤は約557mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約11100ng/mL未満の平均Cmaxを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(o)別の実施形態において、製剤は約557mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約25800ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約11100ng/mL未満の平均Cmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(p)さらなる実施形態において、製剤は約557mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約25800ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約11100ng/mL未満の平均Cmaxと、約1時間以上の平均Tmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(q)別の態様において、本発明は、約668mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含む製剤であって、この製剤の単回非経口投与によって、約28800ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる製剤に関する。
(r)一実施形態において、製剤は約668mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約12000ng/mL未満の平均Cmaxを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(s)別の実施形態において、製剤は約668mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約28800ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約12000ng/mL未満の平均Cmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(t)さらなる実施形態において、製剤は約668mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約28800ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約12000ng/mL未満の平均Cmaxと、約1時間以上の平均Tmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(u)別の態様において、本発明は、約891mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含む製剤であって、この製剤の単回非経口投与によって、約49000ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる製剤に関する。
(v)一実施形態において、製剤は約891mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約17750ng/mL未満の平均Cmaxを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(w)別の実施形態において、製剤は約891mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約49000ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約17750ng/mL未満の平均Cmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(x)さらなる実施形態において、製剤は約891mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約49000ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約17750ng/mL未満の平均Cmaxと、約1時間以上の平均Tmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(y)別の態様において、本発明は、約1114mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含む製剤であって、この製剤の単回非経口投与によって、約66000ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる製剤に関する。
(z)一実施形態において、製剤は約1114mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約22500ng/mL未満の平均Cmaxを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(aa)別の実施形態において、製剤は、約1114mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約66000ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約22500ng/mL未満の平均Cmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(bb)さらなる実施形態において、製剤は、約1114mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約66000ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約22500ng/mL未満の平均Cmaxと、約1時間以上の平均Tmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(cc)別の態様において、本発明は、約1337mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含む製剤であって、この製剤の単回非経口投与によって、約79500ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる製剤に関する。
(dd)一実施形態において、製剤は約1337mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約26500ng/mL未満の平均Cmaxを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(ee)別の実施形態において、製剤は約1337mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約79500ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約26500ng/mL未満の平均Cmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(ff)さらなる実施形態において、製剤は約1337mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約79500ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約26500ng/mL未満の平均Cmaxと、約1時間以上の平均Tmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(gg)別の態様において、本発明は、約2005mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含む製剤であって、この製剤の単回非経口投与によって、約126000ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる製剤に関する。
(hh)一実施形態において、製剤は約2005mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約39500ng/mL未満の平均Cmaxを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(ii)別の実施形態において、製剤は約2005mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約126000ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約39500ng/mL未満の平均Cmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
(jj)さらなる実施形態において、製剤は約2005mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を含み、この製剤の単回筋肉内投与によって、約126000ng.hr/mLを超える平均AUC0−∞と、約39500ng/mL未満の平均Cmaxと、約1時間以上の平均Tmaxとを含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる。
【0049】
さらなる実施形態において、前記実施形態のいずれか(たとえば、実施形態aa〜jj)の製剤は、対応する量のセフタロリンフォサミル(INN)またはセフタロリンを含んでもよい。
【0050】
約223mgの用量のセフタロリンフォサミル(USAN)は約200mgの用量のセフタロリンフォサミル(INN)に相当し、これは約177mgの用量のセフタロリンに相当することは理解されるであろう。
【0051】
約446mgの用量のセフタロリンフォサミル(USAN)は約400mgの用量のセフタロリンフォサミル(INN)に相当し、これは約353mgの用量のセフタロリンに相当する。
【0052】
約557mgの用量のセフタロリンフォサミル(USAN)は約500mgの用量のセフタロリンフォサミル(INN)に相当し、これは約442mgの用量のセフタロリンに相当する。
【0053】
約668mgの用量のセフタロリンフォサミル(USAN)は約600mgの用量のセフタロリンフォサミル(INN)に相当し、これは約530mgの用量のセフタロリンに相当する。
【0054】
約891mgの用量のセフタロリンフォサミル(USAN)は約800mgの用量のセフタロリンフォサミル(INN)に相当し、これは約706mgの用量のセフタロリンに相当する。
【0055】
約1114mgの用量のセフタロリンフォサミル(USAN)は約1000mgの用量のセフタロリンフォサミル(INN)に相当し、これは約883mgの用量のセフタロリンに相当する。
【0056】
約1337mgの用量のセフタロリンフォサミル(USAN)は約1200mgの用量のセフタロリンフォサミル(INN)に相当し、これは約1060mgの用量のセフタロリンに相当する。
【0057】
約2005mgの用量のセフタロリンフォサミル(USAN)は約1800mgの用量のセフタロリンフォサミル(INN)に相当し、これは約1589mgの用量のセフタロリンに相当する。
【0058】
ある実施形態において、製剤は、非経口投与された場合にこれらの薬物動態パラメータをもたらす。一実施形態において、製剤は、筋肉内投与された場合にこれらの薬物動態パラメータをもたらす。別の実施形態において、製剤は、静脈内投与された場合にこれらの薬物動態パラメータをもたらす。例えば、約228mgのセフタロリンフォサミル(INN)/mLの濃度で筋肉内投与された場合。別の例では、約165mgのセフタロリンフォサミル(INN)/mLの濃度で筋肉内投与された場合。別の例では、約1.2〜約12mgのセフタロリンフォサミル(INN)/mLの濃度で静脈内投与された場合。
【0059】
一実施形態において、製剤は、セフタロリンフォサミルとL−アルギニンとを含む。別の実施形態において、製剤は、本質的にセフタロリンフォサミルとL−アルギニンとからなる。さらなる実施形態において、製剤はセフタロリンフォサミルとL−アルギニンとからなる。
【0060】
一実施形態において、製剤は、セフタロリンフォサミルとDL−アルギニンとを含む。別の実施形態において、製剤は、本質的にセフタロリンフォサミルとDL−アルギニンとからなる。さらなる実施形態において、製剤は、セフタロリンフォサミルとDL−アルギニンとからなる。
【0061】
一実施形態において、製剤は、セフタロリンフォサミルと酢酸/酢酸ナトリウムとを含む。別の実施形態において、製剤は、本質的にセフタロリンフォサミルと酢酸/酢酸ナトリウムとからなる。さらなる実施形態において、製剤は、セフタロリンフォサミルと酢酸/酢酸ナトリウムとからなる。
【0062】
一実施形態において、製剤は、セフタロリンフォサミルおよびクエン酸/クエン酸ナトリウムを含む。別の実施形態において、製剤は、本質的にセフタロリンフォサミルとクエン酸/クエン酸ナトリウムとからなる。さらなる実施形態において、製剤は、セフタロリンフォサミルとクエン酸/クエン酸ナトリウムとからなる。
【0063】
ある実施形態において、製剤は乾燥粉末である。さらなる実施形態において、製剤は、溶媒、たとえば水、生理食塩水、約5%〜約10%のグルコースまたはデキストロース溶液、およびそれらの組み合わせをさらに含む。
【0064】
ある実施形態において、製剤は、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約400mgL−アルギニン、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約348mgのL−アルギニン、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約174mgL−アルギニンを含む。
【0065】
ある実施形態において、製剤は、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約400mgのDL−アルギニン、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約348mgのDL−アルギニン、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約174mgのDL−アルギニンを含む。
【0066】
ある実施形態において、製剤は、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約164mgの酢酸/酢酸ナトリウム、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約120mgの酢酸/酢酸ナトリウム、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約82mgの酢酸/酢酸ナトリウムを含む。
【0067】
ある実施形態において、製剤は、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約558mgのクエン酸/クエン酸ナトリウム、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約440mgのクエン酸/クエン酸ナトリウム、約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約294mgのクエン酸/クエン酸ナトリウムを含む。
【0068】
ある実施形態において、製剤は、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約267mgのL−アルギニン、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約230mgのL−アルギニン、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約116mgのL−アルギニンを含む。
【0069】
ある実施形態において、製剤は、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約267mgのDL−アルギニン、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約230mgのDL−アルギニン、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約116mgのDL−アルギニンを含む。
【0070】
ある実施形態において、製剤は、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約110mgの酢酸/酢酸ナトリウム、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約82mgの酢酸/酢酸ナトリウム、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約55mgの酢酸/酢酸ナトリウムを含む。
【0071】
ある実施形態において、製剤は、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約374mgのクエン酸/クエン酸ナトリウムを含み、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約293mgのクエン酸/クエン酸ナトリウム、約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約197mgのクエン酸/クエン酸ナトリウムを含む。
【0072】
ある実施形態において、薬物(セフタロリン)またはそのプロドラッグ(例えば、セフタロリンフォサミル)および可溶化剤は、固体(たとえば、乾燥粉末)の形態である。他の実施形態において、薬物またはプロドラッグおよび可溶化剤は、溶液の形態である。さらなる実施形態において、薬物(セフタロリン)またはそのプロドラッグ(例えば、セフタロリンフォサミル)および可溶化剤は、スラリーの形態である。
【0073】
ある実施形態において、可溶化剤は、液体形態である。薬物(セフタロリン)またはそのプロドラッグ(たとえば、セフタロリンフォサミル)を、非経口投与前に液体可溶化剤(溶媒を追加するか、または追加していないかのいずれか)と混合してもよい。
【0074】
処理の方法
セフタロリンフォサミル(USAN、分子式C2221PS・C・HO)およびセフタロリンフォサミル(INN、無水アセタートフリー、分子式C2221PS、分子量684.68)は、セフタロリンのN−ホスホノアミノプロドラッグ(分子式C2222)である。セフタロリンは、好気性および一部の嫌気性グラム陽性菌およびグラム陰性菌に対して広範囲の抗菌能を示す。特に、セフタロリンは、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MSRA)、バンコマイシン低度耐性黄色ブドウ球菌(S.aureus)(VISA)、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VSRA)およびメチシリン耐性またはバンコマイシン低度耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MR−CoNSまたはVI−CoNS)をはじめとする多剤耐性ブドウ球菌に対して優れた活性を有する。その体外抗菌スペクトルには、呼吸器感染および他の院内感染に関与する病原体、たとえば連鎖球菌(ペニシリン耐性肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)[PRSP]を包含する)、アンピシリン耐性インフルエンザ菌(Haemophilius influenzae)、モラクセラ・カタラーリス(Monraxella catarrhalis)、ほとんどの病原性腸内桿菌、および選択された嫌気性種も含まれる。所与の種において微生物菌株の90%を阻害する最小阻止濃度(MIC90)は、通常≦2mg/mLである。したがって、本発明の製剤を、患者における広範囲の細菌感染、たとえば呼吸器感染および尿路感染を治療するために使用できる。
【0075】
さらなる態様において、本発明は、前述の実施形態の1以上の製剤を、それを必要とする患者に投与することによって、細菌感染を治療する方法に関する。それぞれの場合、さらなる実施形態において、製剤を、たとえば水、生理食塩水、約5%〜約10%糖(たとえば、グルコース、デキストロース)溶液、およびそれらの組み合わせなどの溶媒中溶液もしくは懸濁液として、非経口(たとえば、静脈内、筋肉内)投与する。
【0076】
定義
特に別に定義されていない限り、本明細書において用いられるすべての専門用語および科学用語は、一般的に、本発明が属する分野の通常の技術を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0077】
本明細書において用いられる「約」または「およそ」という用語は、当業者によって決定される特定の値の許容される誤差範囲内を意味し、これはこの値がどのようにして測定または決定されるか、すなわち測定系の制限にある程度依存するであろう。例えば、「約」は、当該分野における慣例により、標準偏差の1倍またはそれ以上の範囲内を意味し得る。あるいは、「約」は、所与の値の20%まで、好ましくは10%までの範囲を意味する。
【0078】
「バイオアベイラビリティー」という用語は、活性成分もしくは活性部分が医薬品から吸収され、全身的に利用可能になる程度を意味する。
【0079】
「有効量」という用語は、疾患を治療するために患者(たとえば、哺乳動物)に投与される場合、疾患のこのような治療をおこなうために十分な活性成分を含み、これによって本発明の目的を達成することができる製剤の量を意味する。「有効量」は、化合物、疾患およびその重篤度、ならびに治療される患者の年齢、体重、健康状態および応答性などによって変わるであろう。
【0080】
本明細書において記載する薬物動態パラメータとしては、血漿濃度−時間曲線下面積(AUC0−tおよびAUC0−∞)、最大血漿濃度(Cmax)、および最大血漿濃度時間(Tmax)が挙げられる。終末排出半減期(terminal elimination half−life)(T1/2)も提供される。最大濃度時間Tmaxは、Cmaxに対応する時間として決定される。最後の測定可能な濃度に対応する時間までの血漿濃度−時間曲線下面積(AUC0−t)は、次のような線形台形公式を用いて数値積分法によって計算される:
【数1】

(式中、Cは、対応するサンプリング時間tでの血漿メマンチン濃度であり、nは、最後の定量化可能な濃度までの、およびそれを含む時点の数である)。
【0081】
終末半減期(T1/2)は、次の式を用いて計算される:
【数2】

(式中、λは終末排出速度定数である)。
【0082】
時間0から無限大までの血漿濃度−時間曲線下面積を次の式にしたがって計算する:
【数3】

(式中、Clastは、最後の測定可能な濃度である)。
【0083】
「治療する」、「治療」、および「治療している」とは、次の1以上を意味する:
(a)例えば、たとえばぜんそくおよびCOPDなどのアレルギー性および炎症性疾患をはじめとする、対象における障害の少なくとも1つの症状を軽減または緩和すること、
(b)これらに限定されないが、与えられた刺激(たとえば、圧力、組織損傷、低温など)に反応するものをはじめとする、対象が経験する障害の発症の強度および/または期間を軽減または緩和すること、
(c)開始(すなわち、障害の臨床的発症までの期間)の停止、遅延および/または障害の発症または悪化の危険性を軽減すること。
【0084】
治療化合物の投与が疾患もしくは障害の有効な治療法である対象または患者は、好ましくはヒトであるが、臨床試験もしくはスクリーニングもしくは活性実験に関連した実験動物をはじめとする任意の動物であってよい。したがって、当業者には容易に理解できるように、本発明の方法、化合物および組成物は、任意の動物、特に哺乳動物、たとえばこれらに限定されないが、ヒト、ペット動物、たとえばネコ科もしくはイヌ科対象、家畜、たとえばこれらに限定されないが、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、およびブタ対象、野生動物(野生または動物園のいずれか)、研究動物、たとえばマウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、イヌ、ネコなど、鳥類、たとえばニワトリ、シチメンチョウ、鳴禽などに投与するために、すなわち獣医学的用途に特に適している。
【0085】
薬学的に許容される塩としては、塩基として機能する主化合物を、無機酸もしくは有機酸と反応させて塩を形成することによって得られるもの、たとえば、塩酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸、シュウ酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、ギ酸、臭化水素酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸、サリチル酸、マンデル酸、および炭酸の塩が挙げられる。薬学的に許容できる塩としては、主化合物が酸として機能し、適切な塩基と反応して、たとえばナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウムとコリン塩を形成するものも挙げられる。当業者は、化合物を適切な無機酸もしくは有機酸と、多くの既知方法によって反応させることによって、酸付加塩を調製できることをさらに認識するであろう。あるいは、化合物を適切な塩基と様々な既知方法により反応させることによって、アルカリおよびアルカリ土類金属塩を調製できる。以下は、無機もしくは有機酸との反応によって得ることができる酸性塩のさらなる例である:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ジグルコン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パルモエート(palmoate)、ペクチネート(pectinate)、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、メシル酸塩およびウンデカン酸塩。
【0086】
「プロドラッグ」という用語は、対象への投与に際して、代謝または化学プロセスによって化学変換を受け、化合物に活性部分をもたらす化合物を意味する。セフタロリンの好適なプロドラッグとしては、たとえば、セフタロリンフォサミル(USAN、INN)および7β−[2(Z)−エトキシイミノ−2−(5−ホスホノアミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)アセトアミド]−3−[4−(l−メチル−4−ピリジニオ)−2−チアゾリルチオ]−3−セフェム−4−カルボキシレートが挙げられる。
【0087】
化合物の溶媒和物は、たとえば結晶化プロセスの間に、溶媒分子が化合物分子の結晶格子構造中に組み入れられる場合に形成され得る。好適な溶媒和物としては、たとえば、水和物(一水和物、セスキ水和物、二水和物)、有機化合物との溶媒和物(たとえば、CHCOH、CHCHCOH、CHCN)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【発明を実施するための形態】
【0088】
実施例
本発明を以下の非制限的実施例によってさらに詳細に説明する。これらの実施例の開示を適用する際、本発明に含まれる多くの変種および同等物は、本開示を読むと当業者には明らかになるので、この実施例は本発明の単なる例示にすぎず、本発明の範囲を決して制限すると解釈されるべきではないことに留意すべきである。
【0089】
セフタロリンフォサミルは、米国特許第6,906,055号に記載されているようにして調製することができる。
【0090】
実施例1:セフタロリンフォサミルのpH溶解度プロファイル
0.05Mで1.2〜9.0の範囲のpHを有する様々なUSP緩衝液に過剰のセフタロリンフォサミルを添加することによって、セフタロリンフォサミルの1時間および3時間動力学的溶解度を室温(25℃)で測定した。結果を表5に示す。
【表5】

【0091】
表5からわかるように、セフタロリンフォサミルの溶解度は、広範囲のpH(約3〜約8、0.05M)にわたって約25mg/mL〜約36mg/mLの範囲である。
【0092】
実施例2:セフタロリンフォサミル−酢酸/酢酸ナトリウムイオン混合物の溶解度
0.1M〜2.0Mの範囲の酢酸イオン強度で1.2〜9.0の範囲のpHを有する様々なUSP緩衝液に過剰のセフタロリンフォサミルを添加することによって、セフタロリンフォサミルの1時間動力学的溶解度に対する酢酸イオンモル濃度の影響を室温(25℃)で測定した。結果を表6〜9に示す。
【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【0093】
表6〜9からわかるように、セフタロリンフォサミルの溶解度は、酢酸イオン強度が増加するにつれて有意に増加する(たとえば、溶解度は、1.0M以上の酢酸塩濃度で200mg/mLを超える)。
【0094】
実施例3:セフタロリンフォサミル−クエン酸/クエン酸ナトリウムイオン混合物の溶解度
0.05M〜1.0Mの範囲のクエン酸イオン強度で様々なUSP緩衝液に過剰のセフタロリンフォサミルを添加することによって、セフタロリンフォサミルの1時間動力学的溶解度に対するクエン酸イオンモル濃度の影響を、室温(25℃)で測定した。結果を表10に示す。
【表10】

【0095】
表10からわかるように、セフタロリンフォサミルの溶解度は、クエン酸イオン強度が増加するにつれて有意に増加する(たとえば、溶解度は、0.5M以上のクエン酸塩濃度で200mg/mLを超える)。
【0096】
実施例4:セフタロリンフォサミル−DLアルギニン混合物の溶解度
0.05M〜2.0Mの範囲のDLアルギニンイオン強度で様々なUSP緩衝液に過剰のセフタロリンフォサミルを添加することによって、セフタロリンフォサミルの1時間動力学的溶解度に対するDLアルギニンモル濃度の影響を、室温(25℃)で測定した。結果を表11に示す。
【表11】

【0097】
表11からわかるように、セフタロリンフォサミルの溶解度は、DLアルギニンイオン強度が増加するにつれて有意に増加する(たとえば、溶解度は、1.0M以上のアルギニン濃度で200mg/mLを超える)。
【0098】
実施例4:セフタロリンフォサミル−Lアルギニン混合物の溶解度
0.05M〜0.5Mの範囲のL−アルギニンイオン強度で様々なUSP緩衝液に過剰のセフタロリンフォサミルを添加することによって、セフタロリンフォサミルの1時間動力学的溶解度に対するL−アルギニンモル濃度の影響を、室温(25℃)で測定した。結果を表12に示す。
【表12】

【0099】
表12からわかるように、セフタロリンフォサミルの溶解度は、L−アルギニンイオン強度が増加するにつれて有意に増加する(たとえば、溶解度は、0.5M以上のL−アルギニン濃度で200mg/mLを超える)。
【0100】
実施例5:セフタロリンフォサミル−ヒスチジン混合物の溶解度
0.05M〜0.1Mの範囲のヒスチジンイオン強度で様々なUSP緩衝液に過剰のセフタロリンフォサミルを添加することによって、セフタロリンフォサミルの1時間動力学的溶解度に対するヒスチジンモル濃度の影響を、室温(25℃)で測定した。結果を表13に示す。
【表13】

【0101】
表13からわかるように、セフタロリンフォサミルの溶解度は、ヒスチジンイオン強度が増加するにつれて増加する。0.1Mを超えるヒスチジン濃度でのセフタロリンフォサミルの溶解度は、混合物中にヒスチジンが不溶性であるために決定できなかった。
【0102】
実施例6:セフタロリンフォサミル/L−アルギニンを含む溶液の安定性
668mgのセフタロリンフォサミルおよび400mgのL−アルギニンを含む処方を調製した。この処方の水溶液安定性(1mLあたり338mgのセフタロリンフォサミル無水、アセタートフリー補正ベースの濃度)を、次の条件下で測定した:(i)25℃および(ii)2〜8℃。これらの実験結果を表14および15にそれぞれ記載する。
【表14】

【0103】
表14からわかるように、セフタロリンフォサミル/L−アルギニン溶液は室温で6時間を超えて安定であり、したがって、筋肉内投与に適している。
【表15】

【0104】
250mL在宅輸液バッグ中のセフタロリンフォサミル/L−アルギニン溶液の安定性を、次の条件下で決定した:(i)25℃および周囲相対湿度(RH)ならびに(ii)2〜8℃、周囲RH。結果を表16および17にそれぞれ記載する。
【表16】

【表17】

【0105】
表16および17からわかるように、セフタロリンフォサミル/L−アルギニン溶液は室温で数日間安定であり、したがってIV注入用途に適している。
【0106】
セフタロリンフォサミル/L−アルギニンブレンドの0.9%塩化ナトリウムIVバッグ中の化学的安定性を、およそ5mg/mLのセフタロリンフォサミル濃度で、冷蔵(2〜8℃)条件下、24または48時間、続いて周囲条件(25℃および周辺光)で、6時間で決定した。結果を表18に示す。
【表18】

【0107】
表18からわかるように、研究の間、溶液のpHは変化しなかった。したがって、この溶液を静脈内投与に用いることができる。
【0108】
実施例7:IMおよびIV投与に適した処方の調製
IMまたはIV投与に適した処方の例を表19〜22に記載する。
【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【0109】
IMもしくはIV投与に適した複数の強度溶液を、表19の実施例1のセフタロリンフォサミル/L−アルギニンブレンド(すなわち、668mgのセフタロリンフォサミル(USAN)(530mgのセフタロリンに相当)および400mgのL−アルギニン)から次の手順に従って調製することができる:
【0110】
筋肉内投与用の223mgのセフタロリンフォサミル(USAN):
約2mLの注射用滅菌水をブレンドに添加する。結果として得られる溶液(2.6mL)は、約228mgのセフタロリン無水アセタートフリー補正ベース/mLに相当する濃度を有する。約0.88mL(約177mgのセフタロリンに相当)を投与する。
【0111】
筋肉内投与用の446mgのセフタロリンフォサミル(USAN)
約2mLの注射用滅菌水をブレンドに添加する。結果として得られる溶液は、約228mgのセフタロリン無水アセタートフリー補正ベース/mLの濃度を有する。約1.75mL(約353mgのセフタロリンに相当)を投与する。
【0112】
筋肉内投与用の668mgのセフタロリンフォサミル(USAN)
約3mLの注射用滅菌水をブレンドに添加する。結果として得られる溶液(約3.6mL)は、約165mgのセフタロリン無水アセタートフリー補正ベース/mL(約530mgのセフタロリンに相当)の濃度を有する。
【0113】
筋肉内投与用の668mgのセフタロリンフォサミル(USAN)
約2mLの注射用滅菌水をブレンドに添加する。結果として得られる溶液は、約228mgのセフタロリン無水アセタートフリー補正ベース/mLの濃度を有する。約2.6mL(約530mgのセフタロリンに相当)を投与する。
【0114】
筋肉内投与用の1114mgのセフタロリンフォサミル(USAN)
ブレンドを含む2つのバイアルに約2mLの注射用滅菌水を添加する。結果として得られる溶液は、約228mgのセフタロリン無水アセタートフリー補正ベース/mLの濃度を有する。約4.4mL溶液(約883mgのセフタロリンに相当)を投与する。
【0115】
さらに高用量、例えば、2005mgのセフタロリンフォサミル(USAN)の投与に関して、注射を患者の2つの筋肉内部位に投与することができる。
【0116】
IV投与のための250mL輸液中の223mgのセフタロリンフォサミル(USAN)
約20mLの注射用滅菌水をブレンドに添加する。約6.67mLをIV輸液バッグ、例えば、250mLの滅菌0.9%生理食塩水もしくは5%デキストロース(約177mgのセフタロリンに相当)に移す。
【0117】
IV投与用250mL輸液中の446mgのセフタロリンフォサミル(USAN)
約20mLの注射用滅菌水をブレンドに添加する。約13.3mLを、IV輸液バッグ、例えば、250mLの滅菌0.9%生理食塩水もしくは5%デキストロース(約353mgのセフタロリンに相当)に移す。
【0118】
IV投与用250mL輸液中の668mgのセフタロリンフォサミル(USAN)
約20mLの注射用滅菌水をブレンドに添加する。内容物(20mL)を、IV輸液バッグ、例えば、250mLの滅菌0.9%生理食塩水もしくは5%デキストロース(約530mgのセフタロリンに相当)に移す。
【0119】
IV投与用250mL輸液中の1337mgのセフタロリンフォサミル
2つのバイアルを用いて約20mLの注射用滅菌水をブレンドに添加する。内容物を、IV輸液バッグ、例えば、250mL滅菌0.9%生理食塩水もしくは5%デキストロース(約1060mgのセフタロリンに相当)に移す。
【0120】
IV投与用の250mL輸液中の2005mgのセフタロリンフォサミル
3つのバイアルを用いて約20mLの注射用滅菌水をブレンドに添加する。内容物を、IV輸液バッグ、例えば、250mLの滅菌0.9%生理食塩水もしくは5%デキストロース(約1589mgのセフタロリンに相当)に移す。
【0121】
実施例8:健常なヒト被験者における筋肉内注射および静脈内注射によって非経口投与されたセフタロリンフォサミルのランダム化2部からなる単回投与および複数回投与研究
これは、非経口投与(筋肉内注射と静脈内注射との両方)されたセフタロリンフォサミルおよびその活性部分であるセフタロリンの薬物動態を決定するための、2部からなるランダム化単回投与および複数回投与研究であった。
【0122】
この研究のパートAは、単回投与非盲検研究であった。この研究のパートBは複数回投与研究であった。
【0123】
パートA
24人の被験者(処置群あたり6人の被験者)を、それぞれ4つの処置群(A−D)のうちの1つに、ランダムに割り当てた。668mgのセフタロリンフォサミル(USAN、分子式C2221PS・C・HO、分子量762.75)を含むバイアルを用いて、次の用量を投与した
群A:1日目−400mgのセフタロリンフォサミル(無水アセタートフリーベース、228mg/mL溶液)(≡353mgのセフタロリン)の単回IM注射
群B:1日目−600mgのセフタロリンフォサミル(無水アセタートフリーベース、165mg/mL溶液)(≡530mgのセフタロリン)の単回IM注射
群C:1日目−600mgのセフタロリンフォサミル(無水アセタートフリーベース、228mg/mL溶液)(≡530mgのセフタロリン)の単回IM注射
8日目−600mgのセフタロリンフォサミル(無水アセタートフリーベース)(≡530mgのセフタロリン)の単回IV注入(60分にわたる)
処置群C中の被験者は、8日目にIV注入を受けた。
群D:1日目−1000mgのセフタロリンフォサミル(無水アセタートフリーベース、228mg/mL溶液)(≡883mgのセフタロリン)の単回IM注射
【0124】
パートB
18人の被験者を、それぞれ2つの処置群のうちの1つに、ランダムに割り当てた。各被験者において、臀筋のそれぞれの側に交互にIM注射を投与した。
群E:1〜4日目−12時間ごとに600mgのセフタロリンフォサミル(無水アセタートフリーベース、228mg/mL溶液)(≡530mgのセフタロリン)のIM注射
5日目−4日目の最後の投与後12時間に600mgのセフタロリンフォサミル(無水アセタートフリーベース、228mg/mL溶液)(≡530mgのセフタロリン)の単回IM注射
対照群F:1〜4日目−12時間ごとにセフェピム塩酸塩1000mgのIM注射
5日目−4日目の最後の投与後12時間にセフェピム塩酸塩1000mgの単回IM注射、を対照群として使用した。
【0125】
処置群EおよびFの研究期間は11日(1日目から10日目まで)であった。各筋肉内注射で投与された輸液の容量を表23にまとめる。IM注射のセフタロリン投与溶液を、注射用滅菌水を用いて調製した。
【表23】

【0126】
セフタロリンフォサミルおよびセフタロリンの薬物動態パラメータを、標準的分析を用いて決定した。薬物動態パラメータ分析用血液を次のようにして全被験者から集めた:第1の血液サンプルを、投与完了後約5分(約0.06時間)で集めた。測定は、この時点まで実質的に0であると見なした。
パートA:注射後5、15、および30分ならびに1、2、4、6、8、12、18、24、36および48時間。加えて、8日目の薬物注射直前ならびに20、40、60(研究の薬物注入終了直前)、65および75分、ならびに8日目の薬物注入開始後1.5、2、3、4、6、8、12、24、36および48時間にIV注入を受けた被験者から血液を集めた。
パートB:1日目および5日目の薬物注射、1日目の初回注射後5、15、および30分ならびに1、2、4、6、8および時間、4日目の朝の注射の直前(15分以内)、4日目の朝の投与後12時間(夕方の投与前)ならびに5日目の最後(朝)の注射後5、15および30分ならびに1、2、4、6、8、12、24、36および48時間。
【0127】
この研究のパートAから得られたセフタロリンフォサミルの薬物動態パラメータを表24に掲載する。
【表24】

【0128】
AUC0−∞およびCmax値は、セフタロリンフォサミルの投与量と比例して増加もしくは減少する。したがって、当業者は本開示を手がかりにして、本発明の特定の製剤において用いられる特定の用量のセフタロリンフォサミル(もしくはセフタロリンの他のプロドラッグ)に関して薬物動態パラメータを容易に決定することができる。血液中のプロドラッグは、迅速に活性部分セフタロリンに変換される。
【0129】
この研究のパートAから得られるセフタロリンの薬物動態パラメータを表25に掲載する。
【表25】

【0130】
668mgのセフタロリンフォサミル(USAN、分子式C2221PS・C・HO、分子量762.75)を含むバイアルを用いて用量を投与した。表25からわかるように、表23(1日目)にしたがって定義される228mg/mLの濃度でのIM注射による600mgのセフタロリンフォサミル(INN)(≡530mgのセフタロリン)に相当する投与後のセフタロリン(活性部分)の全身暴露は、600mgのセフタロリンフォサミル(INN)(≡530mgのセフタロリン)に相当するIV注入(8日目)後の全身暴露にほぼ相当し、その結果、およそ100%の絶対バイオアベイラビリティーとなる。処置群CにおけるIM注射に関するセフタロリンのCmax値は、IV注入後のCmax値よりもおよそ57%低い。IM注射後のTmaxは、約1〜2時間であり、一方、IV注入後のTmaxは、注入終了時間(約1時間)付近で起こった。
【0131】
これもまた表25からわかるように、668mgのセフタロリンフォサミル(USAN、分子式C2221PS・C・HO、分子量762.75、165mg/mLの濃度(表23にしたがって定義)で600mgのセフタロリンフォサミル(INN)(≡530mgのセフタロリン)に相当する)を含むバイアルを用いたIM注射後の血漿濃度は、228mg/mLの濃度(表23にしたがって定義)で600mgのセフタロリンフォサミル(INN)(≡530mgのセフタロリン)のIM注射後よりも高く、その結果、CmaxおよびAUC値はおよそ72%および56%であった。165mg/mLの濃度(表23にしたがって定義)で600mgのセフタロリンフォサミル(INN)の同等物を含むIM溶液は、同じ強度のIV溶液よりも50%を超えて生物学的に利用可能が高い。これは予想外である。
【0132】
668mgのセフタロリンフォサミル(USAN)を228mg/mL(表23にしたがって定義)を含むバイアルを用いてセフタロリンフォサミルの単回IM注射後のセフタロリンの線形計算された薬物動態パラメータを表26に示す。
【表26】

【0133】
セフタロリンフォサミルUSAN(セフタロリンフォサミル(228mg/mLの無水アセタートフリーベースの濃度、表23にしたがって定義)の単回IM注射後のセフタロリンフォサミル(INN)についての線形計算された薬物動態パラメータを表27に示す。
【表27】

【0134】
この研究のパートBから得られたセフタロリンの薬物動態パラメータを表28に示す。
【表28】

【0135】
この研究のパートBから得られるセフタロリンフォサミルの薬物動態パラメータを表29に掲載する。
【表29】

【0136】
本発明を、本発明の典型的な実施形態を参照して示し、説明したが、このような参照は本発明に対する制限を意味するのではなく、このような制限が暗示されることはない。本発明は、本開示を手がかりにして関連分野の通常の技術者が気づくような、形態および機能における相当の修正、変更および同等物が可能である。本発明で示し、説明した実施形態は単なる例示にすぎず、本発明の範囲を網羅するものではない。したがって、本発明は、添付の請求項の趣旨および範囲によってのみ制限され、あらゆる点で同等物を完全に認めることが意図される。
【0137】
本明細書において言及される全ての特許、特許出願および刊行物の全開示は、本明細書において参考として援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セフタロリン、あるいはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物および/またはそのプロドラッグ、および可溶化剤を含む製剤であって、前記製剤の水溶液中の前記可溶化剤のモル濃度が約0.1Mを超える製剤。
【請求項2】
前記可溶化剤のモル濃度が約0.5Mを超える、請求項1に記載の製剤。
【請求項3】
前記可溶化剤のモル濃度が約1.0Mを超える、請求項1に記載の製剤。
【請求項4】
セフタロリンフォサミルを含み、前記セフタロリンフォサミルがセフタロリンフォサミル−モノアセタート一水和物(USAN)またはセフタロリンフォサミル−無水アセタートフリー(INN)である、請求項1に記載の製剤。
【請求項5】
前記セフタロリンフォサミルが約40mg/mLを超える水溶解度を有する、請求項4に記載の製剤。
【請求項6】
前記セフタロリンフォサミルが約100mg/mLを超える水溶解度を有する、請求項4に記載の製剤。
【請求項7】
前記セフタロリンフォサミルが約200mg/mLを超える水溶解度を有する、請求項4に記載の製剤。
【請求項8】
前記可溶化剤がカルボン酸類およびアミノ酸類から選択される、請求項1に記載の製剤。
【請求項9】
前記可溶化剤が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、アクリル酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、ピルビン酸、安息香酸、サリチル酸、アルダル酸、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、クエン酸、乳酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンおよびそれらの塩およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の製剤。
【請求項10】
前記可溶化剤が、L−アルギニン、DL−アルギニン、クエン酸およびその塩、酢酸およびその塩、ヒスチジン、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項9に記載の製剤。
【請求項11】
前記可溶化剤がL−アルギニンである、請求項10に記載の製剤。
【請求項12】
前記可溶化剤がクエン酸/クエン酸ナトリウムである、請求項10に記載の製剤。
【請求項13】
前記可溶化剤が酢酸/酢酸ナトリウムである、請求項10に記載の製剤。
【請求項14】
約223mg〜約2005mgのセフタロリンフォサミルを含む製剤であって、前記製剤の単回非経口投与によって約10,650ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる製剤。
【請求項15】
前記製剤の筋肉内単回投与によって、
約39,500ng/mL未満の平均Cmaxと、
約10,650ng.hr/mLの平均AUC0〜∞と、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項14に記載の製剤。
【請求項16】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約39,500ng/mL未満の平均Cmaxと、
約10,650ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
約1時間以上の平均Tmaxと、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項14に記載の製剤。
【請求項17】
223mgのセフタロリンフォサミルを含み、前記製剤の単回非経口投与によって約10,650ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項14に記載の製剤。
【請求項18】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約4,900ng/mL未満の平均Cmaxと、
約10,650ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項17に記載の製剤。
【請求項19】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約4,900ng/mL未満の平均Cmaxと、
約10,650ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
約1時間以上の平均Tmaxと、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項17に記載の製剤。
【請求項20】
446mgのセフタロリンフォサミルを含み、前記製剤の単回非経口投与によって約21,350ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項14に記載の製剤。
【請求項21】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約9,800ng/mL未満の平均Cmaxと、
約21,350ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項20に記載の製剤。
【請求項22】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約9,800ng/mL未満の平均Cmaxと、
約21,350ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
約1時間以上の平均Tmaxと、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項20に記載の製剤。
【請求項23】
557mgのセフタロリンフォサミルを含み、前記製剤の単回非経口投与によって約25,800ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項14に記載の製剤。
【請求項24】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約11,100ng/mL未満の平均Cmaxと、
約25,800ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項23に記載の製剤。
【請求項25】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約11,100ng/mL未満の平均Cmaxと、
約25,800ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
約1時間以上の平均Tmaxと、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項23に記載の製剤。
【請求項26】
668mgのセフタロリンフォサミルを含み、前記製剤の単回非経口投与によって約28,800ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項14に記載の製剤。
【請求項27】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約12,000ng/mL未満の平均Cmaxと、
約28,800ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項26に記載の製剤。
【請求項28】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約12,000ng/mL未満の平均Cmaxと、
約28,800ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
約1時間以上の平均Tmaxと、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項26に記載の製剤。
【請求項29】
891mgのセフタロリンフォサミルを含み、前記製剤の単回非経口投与によって約49,000ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項14に記載の製剤。
【請求項30】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約17,750ng/mL未満の平均Cmaxと、
約49,000ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項29に記載の製剤。
【請求項31】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約17,750ng/mL未満の平均Cmaxと、
約49,000ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
約1時間以上の平均Tmaxと、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項29に記載の製剤。
【請求項32】
1114mgのセフタロリンフォサミルを含み、前記製剤の単回非経口投与によって、約66,000ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項14に記載の製剤。
【請求項33】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約22,500ng/mL未満の平均Cmaxと、
約66,000ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項32に記載の製剤。
【請求項34】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約22,500ng/mL未満の平均Cmaxと、
約66,000ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
約1時間以上の平均Tmaxと、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項32に記載の製剤。
【請求項35】
1337mgのセフタロリンフォサミルを含み、前記製剤の単回非経口投与によって約79,500ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項14に記載の製剤。
【請求項36】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約26,500ng/mL未満の平均Cmaxと、
約79,500ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項35に記載の製剤。
【請求項37】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約26,500ng/mL未満の平均Cmaxと、
約79,500ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
約1時間以上の平均Tmaxと、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項35に記載の製剤。
【請求項38】
2005mgのセフタロリンフォサミルを含み、前記製剤の単回非経口投与によって約126,000ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項14に記載の製剤。
【請求項39】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約39,500ng/mL未満の平均Cmaxと、
約126,000ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項38に記載の製剤。
【請求項40】
前記製剤の単回筋肉内投与によって、
約39,500ng/mL未満の平均Cmaxと、
約126,000ng.hr/mLを超える平均AUC0〜∞と、
約1時間以上の平均Tmaxと、
を含むセフタロリンの生体内血漿プロファイルが得られる、請求項38に記載の製剤。
【請求項41】
約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約400mgのL−アルギニンを含み、前記セフタロリンフォサミルが約100mg/mLを超える水溶解度を有する製剤。
【請求項42】
約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約348mgのL−アルギニンを含み、前記セフタロリンフォサミルが約100mg/mLを超える水溶解度を有する製剤。
【請求項43】
約668mgのセフタロリンフォサミルおよび約174mgのL−アルギニンを含み、前記セフタロリンフォサミルが約100mg/mLを超える水溶解度を有する製剤。
【請求項44】
約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約267mgのL−アルギニンを含み、前記セフタロリンフォサミルが約100mg/mLを超える水溶解度を有する製剤。
【請求項45】
約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約230mgのL−アルギニンを含み、前記セフタロリンフォサミルが約100mg/mLを超える水溶解度を有する製剤。
【請求項46】
約446mgのセフタロリンフォサミルおよび約116mgのL−アルギニンを含み、前記セフタロリンフォサミルが約100mg/mLを超える水溶解度を有する製剤。
【請求項47】
粉末の形態の請求項1〜46のいずれかに記載の製剤。
【請求項48】
溶液の形態または溶媒中の懸濁液の形態の請求項1〜46のいずれかに記載の製剤。
【請求項49】
前記溶媒が、水、生理食塩水、約5〜10%のグルコースまたはデキストロース溶液、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項45に記載の製剤。
【請求項50】
細菌感染の治療方法であって、細菌感染の治療を必要とする患者に請求項48に記載の製剤の有効量を投与することを含む方法。
【請求項51】
前記製剤が筋肉内投与される、請求項14に記載の方法。
【請求項52】
前記製剤が静脈内投与される、請求項14に記載の方法。

【公表番号】特表2010−540448(P2010−540448A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−525983(P2010−525983)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【国際出願番号】PCT/US2008/076920
【国際公開番号】WO2009/039324
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(509224147)フォレスト・ラボラトリーズ・ホールディングス・リミテッド (5)
【Fターム(参考)】