音声処理装置
【課題】画像を記録すると共に周囲音を録音し、画像に処理を施す場合に、鑑賞時の情緒性や娯楽性を損なうことのない音声処理装置を提供する。
【解決手段】画像を撮像する撮像素子と、音声を入力するマイク141と、撮像素子によって撮像して得た画像データを、複数の加工処理の中から処理したい加工処理を選択する画像アート指示部123Aと、マイク141によって入力した音声データを、複数の音声処理の中から音声処理を選択し、この選択結果に応じて、音声処理の選択を指示する音処理選択部153Aと、音処理選択部153Aによって指示された音声処理によって処理された音声データを、画像データに関連付けして出力するフィルタ157Aおよび合成器159Aを具備する。
【解決手段】画像を撮像する撮像素子と、音声を入力するマイク141と、撮像素子によって撮像して得た画像データを、複数の加工処理の中から処理したい加工処理を選択する画像アート指示部123Aと、マイク141によって入力した音声データを、複数の音声処理の中から音声処理を選択し、この選択結果に応じて、音声処理の選択を指示する音処理選択部153Aと、音処理選択部153Aによって指示された音声処理によって処理された音声データを、画像データに関連付けして出力するフィルタ157Aおよび合成器159Aを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声処理装置に関し、詳しくは、画像データの加工に応じて音声データの加工処理を行う音声処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の撮影においては、情緒的雰囲気を高めるために、画像フィルタ等を用いて画像処理を行い、画像に恣意的な効果(以下、アート効果と称す)を付加する場合がある。また、撮影した画像を再生する際に音楽を一緒に再生することが提案されている。例えば、特許文献1に開示の撮影装置は、撮影時に画像データに合わせて音楽データの記録を行う。また、特許文献2に開示の撮影装置は、画像に人物が含まれている場合に顔の表情を判定し、表情に応じた音楽を画像と一緒に再生を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−261957号公報
【特許文献2】特開2010−21819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、アート効果を付加すると共に、周囲音を併せて録音する場合がある。この場合は、周囲音は原音に忠実となるように記録していた。しかし、画像処理によってアート効果を付加しながら、周囲音は原音に忠実であると、鑑賞時の情緒性や娯楽性が下がってしまう場合がある。例えば、アート効果としてトイカメラのようなレトロな雰囲気になる画像処理を施した場合に、周囲音が綺麗な場合には、アート効果を損なってしまう。
【0005】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、画像を記録すると共に周囲音を録音し、画像に処理を施す場合に、鑑賞時の情緒性や娯楽性を損なうことのない音声処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため第1の発明に係わる音声処理装置は、画像を撮像する撮像部と、音声を入力する音声入力部と、上記撮像部によって撮像して得た画像データを、複数の加工処理の中から処理したい加工処理を選択する画像加工処理選択部と、上記音声入力部によって入力した音声データを、複数の音声処理の中から音声処理を選択する音声処理選択部と、上記画像加工処理部による選択結果に応じて、上記音声処理選択部による音声処理の選択を指示する音声処理指示部と、上記音声処理指示部によって指示された音声処理によって処理された音声データを、上記画像データに関連付けして出力する音声処理部と、を具備する。
【0007】
第2の発明に係わる音声処理装置は、上記第1の発明において、さらに、上記指示された音声処理を表示する音声処理表示部を有する。
第3の発明に係わる音声処理装置は、上記第1の発明において、上記選択された音声処理に応じて、推奨する音声処理を決定する。
第4の発明に係わる音声処理装置は、上記第3の発明において、推奨できない音声処理を非選択とする。
【0008】
第5の発明に係わる音声処理装置は、上記第1の発明において、さらに、入力された上記音声データに対して合成するための音データを記憶する合成音記憶部を有し、上記音声処理部は、上記合成音記憶部に記憶された合成音を、上記指示に応じて音声処理を行う。
【0009】
第6の発明に係わる音声処理装置は、上記第1の発明において、さらに、撮影モード選択部を有し、上記音声処理部は、上記撮影モード選択部によって選択された撮影モードに応じて選択する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、画像を記録すると共に周囲音を録音し、画像に処理を施す場合に、鑑賞時の情緒性や娯楽性を損なうことのない音声処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係わるカメラの主として電気的構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係わるカメラの主として、音声処理に関連する構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、画像処理の際のデータ及び制御の流れを示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、画像処理に加えて音声処理を行う際のデータ及び制御の流れを示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、画像処理に加えて音声処理を行う際のデータ及び制御の流れの他の例を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、音処理の詳細を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、音処理毎の処理内容を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、アート画処理と音フィルタの組合せを示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるインターフェースを行うための表示画面である。
【図10】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるインターフェースを行うための表示画面である。
【図11】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるインターフェースを行うための表示画面である。
【図12】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるインターフェースを行うための表示画面である。
【図13】本発明の一実施形態に係わるカメラの動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態に係わるカメラの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に従って本発明を適用したカメラを用いて好ましい実施形態について説明する。本発明の好ましい一実施形態に係わるカメラは、デジタルカメラであり、撮像部を有し、この撮像部によって被写体像を画像データに変換し、この変換された画像データに基づいて、被写体像を本体の背面に配置した表示部にライブビュー表示する。撮影者はライブビュー表示を観察することにより、構図やシャッタチャンスを決定する。レリーズ操作時には、画像データが記録媒体に記録される。記録媒体に記録された画像データは、再生モードを選択すると、表示部に再生表示することができる。
【0013】
また、一実施形態に係わるカメラは、アート効果を施すための画像処理を複数種類、備えており撮影者が適宜選択することができる。また、撮影時に周囲音を録音することができ、このとき入力した音声に対して音声処理を施すことも可能である。この際、撮影者によって選択されたアート効果に相応しい音処理がなされる。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係わるカメラの主として電気的構成を示すブロック図である。このカメラは、カメラ本体100と、これに脱着可能な交換式レンズ200とから構成される。
【0015】
交換式レンズ200は、撮影レンズ201、絞り203、ドライバ205、マイクロコンピュータ207、フラッシュメモリ209から構成され、後述するカメラ本体100との間にインターフェース(以後、I/Fと称す)999を有する。
【0016】
撮影レンズ201は、被写体像を形成するための光学レンズであって、単焦点レンズまたはズームレンズで構成される。この撮影レンズ201の光軸の後方には、絞り203が配置されており、絞り203は口径が可変であり、撮影レンズ201の通過した被写体光束を制限する。また、撮影レンズ201はドライバ205によって光軸方向に移動可能であり、マイクロコンピュータ207からの制御信号に基づいて、撮影レンズ201のピント位置が制御され、ズームレンズの場合には、焦点距離も制御される。このドライバ205は、絞り203の口径の制御も行う。
【0017】
ドライバ205に接続されたマイクロコンピュータ207は、I/F999およびフラッシュメモリ209に接続されている。マイクロコンピュータ207は、フラッシュメモリ209に記憶されているプログラムに従って動作し、後述するカメラ本体100内のマイクロコンピュータ121と通信を行い、マイクロコンピュータ121からの制御信号に基づいて交換式レンズ200の制御を行う。
【0018】
フラッシュメモリ209には、前述したプログラムの他、交換式レンズ200の光学的特性や調整値等の種々の情報が記憶されている。I/F999は、交換式レンズ200内のマイクロコンピュータ207とカメラ本体100内のマイクロコンピュータ121の相互間の通信を行うためのインターフェースである。
【0019】
カメラ本体100内であって、撮影レンズ201の光軸上には、メカシャッタ101が配置されている。このメカシャッタ101は、被写体光束の通過時間を制御し、公知のレンズシャッタまたはフォーカルプレーンシャッタが採用される。このメカシャッタ101の後方であって、撮影レンズ201によって被写体像が形成される位置には、撮像素子103が配置されている。
【0020】
撮像部として機能する撮像素子103は、各画素を構成するフォトダイオードが二次元的にマトリックス状に配置されており、各フォトダイオードは受光量に応じた光電変換電流を発生し、この光電変換電流は各フォトダイオードに接続するキャパシタによって電荷蓄積される。各画素の前面には、ベイヤー配列のカラーフィルタが配置されている。ベイヤー配列は、水平方向にR画素とG(Gr)画素が交互に配置されたラインと、G(Gb)画素とB画素が交互に配置されたラインを有し、さらにその3つのラインを垂直方向にも交互に配置することで構成されている。
【0021】
撮像素子103はアナログ処理部105に接続されており、このアナログ処理部105は、撮像素子103から読み出した光電変換信号(アナログ画像信号)に対し、リセットノイズ等を低減した上で波形整形を行い、さらに適切な輝度になるようにゲインアップを行う。アナログ処理部105はA/D変換部107に接続されており、このA/D変換部107は、アナログ画像信号をアナログ―デジタル変換し、デジタル画像信号(以後、画像データという)をバス109に出力する。
【0022】
バス109は、カメラ本体100の内部で読み出され若しくは生成された各種データをカメラ本体100の内部に転送するための転送路である。バス109は、前述のA/D変換部107の他、画像処理部111、AE処理部113、AF処理部115、画像圧縮展開部117、マイクロコンピュータ121、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)127、メモリインターフェース(以後、メモリI/Fという)129、液晶(以後、LCDという)ドライバ133、A/D変換部143、音処理部151が接続されている。
【0023】
バス109に接続された画像処理部111は、オプティカルブラック減算部(以下、OB減算部という)、ホワイトバランス補正部(以後、WB補正部という)、同時化処理部、ガンマ変換部、色再現処理部、カラーマトリックス演算部、エッジ強調処理部、ノイズリダクション処理部(以後、NR処理部という)、画像加工部を含み、SDRAM127に一時記憶された画像データを読出し、この画像データに対して種々の画像処理を施す。
【0024】
画像処理部111内のOB減算部は、オプティカルブラック減算処理を行う。このオプティカルブラック減算処理では、画像データを構成する各画素の画素値から、撮像素子103の暗電流等に起因するオプティカルブラック値を減算する。
【0025】
画像処理部111内のWB補正部は、画像データに対して、ホワイトバランス補正を行う。ホワイトバランス補正は、さまざまな色温度の光源のもとで、白色を正確に白く映し出すように補正する。晴天、曇天、日陰、電球、蛍光灯などの光源モードをユーザが設定するか、若しくはカメラ側で自動的にホワイトバランス補正量を算出するオートホワイトバランスモードを選択するので、この設定されたモードに応じて、画像データに対してホワイトバランス補正を行う。
【0026】
同時化処理部は、ベイヤー配列の下で取得された画像データに対して、1画素あたりR、G、Bの情報からなる画像データへ同時化処理を行う。ガンマ変換部はガンマ補正処理を行い、また色再現処理部は、画像の色味を変化させる色再現処理を行う。カラーマトリクス演算部は、画像データに対してカラーマトリックスを乗じる線形変換を行って画像データの色を補正する。エッジ強調処理部は、画像データからエッジを抽出し、画像データのエッジを強調するエッジ強調を行う
【0027】
NR処理部は、高周波を低減するフィルタを用いたり、またコアリング処理等により、画像データのノイズを低減する処理を行う。また、画像処理部111内には、アート効果を施すための画像加工部を有する。画像加工部は、A/D変換部107から出力された画像データに対して、操作部123を介して指示されたアート効果に応じた画像効果が生ずるよう画像処理を行う。画像処理部111は、必要に応じて、上述の各部を選択し各処理を行い、画像処理を施された画像データは、バス109を介してSDRAM127に一時記憶される。
【0028】
AE処理部113は、被写体輝度を測定し、バス109を介してマイクロコンピュータ121に出力する。被写体輝度測定のために専用の測光センサを設けても良いが、本実施形態においては、撮像素子103の出力に基づく画像データに基づいて被写体輝度を算出する。AF処理部115は、画像データから高周波成分の信号を抽出し、積算処理により合焦評価値を取得し、バス109を介してマイクロコンピュータ121に出力する。本実施形態においては、いわゆるコントラスト法によって撮影レンズ201のピント合わせを行う。
【0029】
画像圧縮展開部117は、画像データの記録媒体131への記録時に、SDRAM127から画像データを読み出し、この読み出した画像データをJPEG圧縮方式等の各種圧縮方式に従って圧縮し、この圧縮した画像データをSDRAM127に一旦記憶する。マイクロコンピュータ121は、SDRAM127に一時記憶されたJPEG画像データに対して、JPEGファイルを構成するために必要なJPEGヘッダを付加してJPEGファイルを作成し、この作成したJPEGファイルをメモリI/F129を介して記録媒体131に記録する。
【0030】
また、画像圧縮展開部117は、画像再生表示用にJPEG画像データの伸張も行う。伸張にあたっては、記録媒体131に記録されているJPEGファイルを読み出し、画像圧縮展開部117において伸張処理を施した上で、伸張した画像データをSDRAM127に一時記憶する。なお、本実施形態においては、画像圧縮方式としては、JPEG圧縮方式を採用するが、圧縮方式はこれに限らずTIFF、MPEG、H.264等、他の圧縮方式でも勿論かまわない。記録媒体131は、例えば、カメラ本体100に着脱自在なメモリカード等の記録媒体であるが、これに限らず、カメラ本体100に内蔵されたハードディスク等であっても良い。
【0031】
マイクロコンピュータ121は、このカメラ全体の制御部としての機能を果たし、カメラの各種シーケンスを総括的に制御する。マイクロコンピュータ121には、前述のI/F999以外に、操作部123およびフラッシュメモリ125が接続されている。
【0032】
操作部123は、電源釦、レリーズ釦、動画釦、再生釦、メニュー釦、十字釦、OK釦、撮影モードダイヤル等、各種入力釦や各種入力キー等の操作部材を含み、これらの操作部材の操作状態を検知し、検知結果をマクロコンピュータ121に出力する。マイクロコンピュータ121は、操作部123からの操作部材の検知結果に基づいて、ユーザの操作に応じた各種シーケンスを実行する。電源釦は、当該カメラの電源のオン/オフを指示するための操作部材である。電源釦が押されると当該デジタルカメラの電源はオンとなり、再度、電源釦が押されると当該カメラの電源はオフとなる。
【0033】
レリーズ釦は、半押しでオンになるファーストレリーズスイッチと、半押しから更に押し込み全押しとなるとオンになるセカンドレリーズスイッチからなる。マイクロコンピュータ121は、ファーストレリーズスイッチがオンとなると、AE処理やAF処理等の撮影準備シーケンスを実行する。また、セカンドレリーズスイッチがオンとなると、メカシャッタ101等を制御し、撮像素子103等から被写体画像に基づく画像データを取得し、この画像データを記録媒体131に記録する一連の撮影シーケンスを実行して撮影を行う。
【0034】
動画釦は、動画の撮影を開始させ、また終了させるための釦である。初期状態では動画未撮影状態であるので、この状態で動画釦を押すと動画の撮影を開始し、動画撮影中に動画釦を押すと、動画の撮影を終了する。従って、動画釦を押すたびに、動画の撮影開始と終了を交互に繰り返す。再生釦は、再生モードの設定と解除するための操作釦であり、再生モードが設定されると、記録媒体131から撮影画像の画像データを読み出し、LCD135に撮影画像を再生表示する。
【0035】
メニュー釦は、メニュー画面をLCD135に表示させるための操作釦である。メニュー画面上では、カメラの各種モードの設定が可能であり、例えば、晴天、曇天、日陰、電球、蛍光灯等のホワイトバランスモードや、オートホワイトバランス、水中オートホワイトバランス等のホワイトバランスモードの設定を行うことができる。また、メニュー釦および十字釦等の操作部123は、撮像素子103によって撮像して得た画像データを、画像加工部による複数の加工処理の中から処理した加工処理を選択する画像加工処理選択部として機能する。
【0036】
フラッシュメモリ125は、マイクロコンピュータ121の各種シーケンスを実行するためのプログラムを記憶している。マイクロコンピュータ121はこのプログラムに基づいて当該デジタルカメラの制御を行う。また、フラッシュメモリ125は、被写体輝度に対して適正露光となる露出制御値(ISO感度、絞り値、シャッタ速度)の組合せを示すテーブル(露出条件決定テーブル)、ホワイトバランス補正を行うためのホワイトバランスゲインや、カラーマトリックス係数を記憶している。
【0037】
SDRAM127は、画像データの一時記憶用の電気的書き換え可能な揮発性メモリである。このSDRAM127は、A/D変換部107から出力された画像データや、画像処理部111や画像圧縮展開部117等において処理された画像データを一時記憶する。また、SDRAM127は、マイク141によって収音され、A/D変換部143から出力された音声データの一時記憶も行う。
【0038】
メモリI/F129は、記録媒体131に接続されており、画像データや画像データに添付されたヘッダ等のデータを、記録媒体131に書き込みおよび読出しの制御を行う。記録媒体131は、カメラ本体に脱着可能なメモリであるが、ハードディスク等、カメラ本体に内蔵のメモリであってもよい。
【0039】
LCDドライバ133は、LCD135に接続されており、SDRAM127や記録媒体131から読み出され、画像圧縮展開部117によって伸張された画像データに基づいて画像をLCD135において表示させる。LCD135は、カメラ本体100の背面等に配置された液晶パネルを含み、画像表示を行う。画像表示としては、撮影直後、記録される画像データを短時間だけ表示するレックビュー表示、記録媒体131に記録された静止画や動画の画像ファイルの再生表示、およびライブビュー表示等の動画表示が含まれる。なお、圧縮されている画像データを表示する場合には、前述したように、画像圧縮展開部117によって伸張処理を施した後に表示する。また、表示部としては、LCDに限らず、有機EL等、他の表示パネルを採用しても勿論かまわない。
【0040】
また、LCD135は、カメラ本体100の背面のみならず、上面にコントロールパネルとしても配置されている。コントロールパネルは、撮影のために必要となる制御関連の表示を行う。このコントロールパネルにおいて、後述するように、選択された音声処理に応じて、推奨する音声処理を決定することが可能である。
【0041】
音声を入力する音声入力部として機能するマイク141は、カメラ本体100の外装に設けられており、周囲音をアナログ音声信号に変換し、A/D変換部143に出力する。A/D変換部143は、アナログ音声信号をアナログ―デジタル変換し、デジタル音声信号(以後、音声データという)をバス109に出力する。
【0042】
音処理部151は、バス109に接続されており、音処理選択部153、プリセット音選択部155、音フィルタ処理部157、および音合成部159を有する。音フィルタ処理部157は、後述する音処理を行う際に、特定周波数領域を減衰させたり、強調する等、種々の処理を行う。音合成部159は、A/D変換部143から出力される音声データと、フラッシュメモリ125に記憶されている合成用の音の合成を行う。音フィルタ処理部157によってフィルタ処理された音声データおよび音合成部159によって合成された音声データはバス109に出力される。音フィルタ処理部157および音合成部159は、音声処理部として機能する。
【0043】
音処理選択部153は、音フィルタ157および音合成部159における音処理のいずれかを選択する。音処理選択部153は、音声入力部として機能するマイク141によって入力した音声データを、複数の音声処理の中から音声処理を選択する音声処理選択部として機能し、また音処理選択部153は、マイクロコンピュータ121による選択結果に応じて、上述の音処理選択部による音声処理の選択を指示する音声処理指示部としても機能する。プリセット音選択部155は、フラッシュメモリ125に記憶されている複数の合成用の音の中からいずれの音を合成用に選択する。
【0044】
次に、図1に示したブロック図において、本実施形態における音処理および画処理に関する構成の詳細について、図2を用いて説明する。なお、図2においては、バス109を省略してある。音声入力部として機能するマイク141の出力はA/D変換部143に接続されており、A/D変換部143の出力は音処理部151内のフィルタ157Aに接続されている。
【0045】
画像アート指示部123Aは、複数種類あるアート効果のうちのいずれかを指示する。アート効果の指示は、操作部123によってメニュー画面を表示させ、撮影者がメニュー画面中で指示するが、これ以外の指示方法でも勿論かまわない。画像アート指示部123Aによって指示されたアート効果は、画像処理部111と、音処理部151内の音処理選択部153Aに出力される。
【0046】
画像処理部111は、前述したように、アート効果を施すための画像加工部等を有し画像アート指示部123Aによって指示されたアート効果に応じた画像処理を行う。画像処理部111によってアート効果等の画像処理がなされた画像データは、圧縮部117Aに出力される。圧縮部117Aは前述の画像圧縮展開部117の一部であり、画像データの圧縮処理を行う。
【0047】
音処理部151は、図2に示すように、音処理選択部153A、フィルタ157A、アート音処理選択部157B、合成器159Aから構成される。図1に示した音処理部151とは同一の機能を果たし、図1の音処理選択部153は、図2の音処理選択部153Aに対応し、図1のプリセット音選択部155の機能は、図2においては、音処理選択部153Aが兼ねている。図1の音フィルタ処理部157は、図2においては、フィルタ157Aおよびアート音処理選択部157Bが対応する。また、図1の音合成部159は、図2においては、合成器159Aが対応する。図2の合成音部125Aは、図1におけるフラッシュメモリ125の一部であり、アート効果用の合成音を記憶しており、入力された音声データに対して合成するための音データを記憶する合成音記憶部としての機能を有する。
【0048】
A/D変換部143から音声データを入力し、また画像アート指示部123Aから選択されたアート効果を入力する音処理選択部153Aは、複数の音処理の内でいずれの音処理を施すかを選択する。すなわち、本実施形態においては、フィルタ157Aによって、特定周波数領域の音声データを強調しまた逆に減衰させる音処理や、合成音部125Aに記憶されている複数の合成音1〜nのいずれかを音声データに重畳させる音処理が可能である。音処理選択部153Aは、画像アート指示部123Aによって指示されたアート効果に相応しい音処理を選択し、アート音処理部157B、合成音部125A、表示処理部133Aに音声処理の選択を指示する。
【0049】
アート音処理選択部157Bは、フィルタを用いたアート効果を施す場合に、複数のフィルタ処理の中から音処理選択部153Aによって選択されたアート効果に応じたフィルタ特性となるようにアート音処理を選択する。合成音部125Aは、フラッシュメモリ125内に記憶されている合成用の音のデータである。後述するように、合成音としては、古いフィルムを上映する際に発生するようなノイズ音等、種々の音が合成音1〜nとして記憶されている。音処理選択部153Aによって選択された合成音1〜nのいずれかは、合成器159Aに出力される。
【0050】
フィルタ157Aは、A/D変換部143から出力された音声データに対して、アート音処理選択部157Bによって選択されたフィルタ特性に応じた音処理を施し、合成器159Aに出力する。合成器159Aは、フィルタによって音処理が施された音声データに対して、合成音部125Aから出力された合成音1〜nのいずれかを合成する音処理を施し、記録処理部130Aに出力する。記録処理部130Aは、図1におけるメモリI/F129および記録媒体131に対応する。記録処理部130Aは、圧縮部117Aによって圧縮処理された画像データと、音処理部151によって処理された音声データを関連付けて記録する。
【0051】
音処理選択部153Aの出力と画像処理部111の出力を入力する表示処理部133Aと、表示処理部133Aに接続された表示部135Aは、図1におけるLCDドライバ133とLCD135に対応する。表示処理部133Aは、画像処理部111によって画像処理された画像に、音処理選択部153Aによって選択された音の処理を表わす表示を重畳させた画像データを生成し、表示部135Aに表示する。表示部135Aは、指示された音声処理を表示する音声処理表示部として機能する。
【0052】
次に、図3ないし図5を用いて、本実施形態における画像データおよび音声データの流れと、制御の流れについて説明する。撮影者は、メニュー画面等において、操作部123を操作することにより、ユーザ選択情報123Bについて設定することができる。ユーザ選択情報123Bとしては、例えば図3に示すように、ISO感度を選択するためのISO123Ba、ハイライト部やシャドウ部の明るさを調整するトーンコントロール123Bb、ホワイトバランスを設定するためのWB123Bc、露出補正値を設定するための露出124Beがある。
【0053】
また、ユーザ選択情報123Bとして、アート効果の種類を指定するためのアートフィルタ123Bdがある。前述したように、本実施形態においては、複数のアート効果の中から選択することができる。アート効果としては、例えば、色をカラフルに強調し、ポップアート感覚な作風に仕上げるポップアート、トイカメラで撮影したような周辺光量を落としたトイフォト、ピントの芯を残したぼかしたソフトフォーカス、粒子の粗い白黒写真のようなラフモノクローム等がある。ユーザ選択情報123Bによって選択されたデータは、マイクロコンピュータ121に出力される。
【0054】
図3において、画像処理部111、マイクロコンピュータ121、音処理部151に接続されているファイル化部130Bと、このファイル化部130Bに接続された外部記録装置130Cは、図1のメモリI/F129および記録媒体131に対応し、また図2の記録処理部130Aに対応する。
【0055】
撮像素子103から読み出され、A/D変換部107によってデジタル化された画像データは、画像処理部111によって画像処理される。ISO感度123Ba、トーンコントロール123Bb、WB123Bc、露出補正123Be等のユーザ選択情報に基づいて、マイクロコンピュータ121は画像処理部111に対して、画像処理を行うように制御する。画像処理部111は、画像処理を施した画像データをファイル化部130Bに出力する。
【0056】
アート効果が選択されていない場合には、マイク141によって周囲音をアナログ音声信号に変換し、A/D変換部143はアナログ音声信号をデジタル化している。このデジタル化された音声データは、音処理部151によって音処理を施し、音処理を施した音声データをファイル化部130Bに出力する。
【0057】
ファイル化部130Bは、画像処理部111から画像データ、および音処理部151から音声データを入力すると、マイクロコンピュータ121からの制御信号に従って記録用のファイルを生成し、外部記録装置130Cに出力する。
【0058】
ユーザ選択情報123Bとして、図4に示すように、アート効果を指定するためのアートフィルタ123Bdが選択されると、この選択されたアート効果の情報はマイクロコンピュータ121に出力される。マイクロコンピュータ121は、画像処理部111に対して、選択されたアート効果に応じた画像処理を行うための制御信号を出力し、画像処理部111は、制御信号に従って画像処理を実行する。
【0059】
また、マイクロコンピュータ121は、音処理部151に対しても、選択されたアート効果に応じた音処理を行うための制御信号を出力し、音処理部151は、制御信号に従って音処理を実行する。図2に示したブロック図では、画像アート指示部123Aから、選択されたアート効果を、直接、音処理選択部153に送信しているが、実際には、マイクロコンピュータ121から制御命令として音処理部151内の音処理選択部153に出力する。音処理部151は、選択されたアート効果に相応しい音処理を実行する。アート効果に相応しい音処理については、図7および図8を用いて後述する。
【0060】
また、ユーザ選択情報123Bとして、図5に示すように、撮影モード情報123Bfが選択されると、この選択された撮影モードの情報はマイクロコンピュータ121に出力される。前述の操作部123の内の撮影モードダイヤル等によって、撮影モードが選択される。撮影モードダイヤル等の操作部123が撮影モード選択部としての機能を有する。
【0061】
マイクロコンピュータ121は、画像処理部111に対して、選択された撮影モードに応じた画像処理を行うための制御信号を出力し、画像処理部111は、制御信号に従って画像処理を実行する。また、マイクロコンピュータ121は、音処理部151に対しても、選択された撮影モードに応じた音処理を行うための制御信号を出力し、音処理部151は、制御信号に従って音処理を実行する。音処理部151は、選択された撮影モードに相応しい音処理を実行する。
【0062】
このように、本実施形態においては、ユーザ選択情報として、ISO感度123Ba、トーンコントロール123Bb等の情報が選択されると、マイクロコンピュータ121は選択された情報に基づいて画像処理部111を制御し、選択された情報に沿った画像処理を行うようにしている。また、アートフィルタ123Bdによってアート効果が選択されると、マイクロコンピュータ121は選択されたアート効果に基づいて画像処理部111を制御すると共に音処理部151の制御を行う。このため、アート効果に相応しい音処理が行われることになる。同様に、撮影モードが選択されると、撮影モードに応じた画像データの処理を行うと共に、音声データについても撮影モードに相応しい処理がなされる。
【0063】
次に、音処理について、図6ないし図8を用いて説明する。図6(a)は、アート効果を付加しない場合の音フィルタ部157における音声データの流れを示している。すなわち、マイク141によって周囲音は音声信号に変換され、A/D変換部143によって音声データに変換される。
【0064】
音声データは、音フィルタ部157内の自動レベル制御(ALC:Auto Level Control)157aによってレベル調節がなされる。また、ローパスフィルタ・ハイパスフィルタ(LPF、HPF)157bによって予め指定されたフィルタ特性で高周波領域や低周波領域等の周波数の音声が透過される。また、ノッチフィルタ157cによって雑音が除去される。音フィルタ157によって雑音が除去され、かつ特定周波数領域の音声がカットされた音声データは、ファイル化部130Bによって音声ファイルが生成される。
【0065】
アート効果を付加する場合には、図6(b)に示すように、ノッチフィルタ157cによって雑音が除去された音声データを、アート効果対応フィルタ157dに入力する。アート効果フィルタ157dは、アート音処理選択部157B(図2参照)によって選択されたフィルタ特性に従ってアート効果を付与するためのフィルタ特性を有している。アート効果としては、図7(a)に示すように、電話越しの音用フィルタ等、種々の効果を付与するものの中から選択される。なお、電話越しの音フィルタは、中域の音を抽出し、低音と高音をカットするフィルタである。
【0066】
図6(b)および図7(a)は、フィルタによってアート効果を付与していたが、音声データに対して合成音部125Aに記憶されている合成用の音を重畳させるようにしてもよい。図7(b)に示す例は、合成音部125Aに記憶されている複数の合成音の中から古フィルムの「シー、パチパチ」音を重畳している。すなわち、ノッチフィルタ157cによってノイズを除去した音声データと、合成音部125Aに記憶されている古フィルムの「シー、パチパチ」音を、合成器159Aにおいて合成し、この合成した音声データを増幅器159Bによってレベルを1/2に落としている。増幅器159Bの出力は、ファイル化部130Bに出力される。
【0067】
また、音声データに対して、フィルタ効果と合成音による効果の両方を付与するようにしてもよい。図7(c)に示す例は、アート効果対応フィルタ157dとして電話越しの音フィルタによる効果と、古フィルムの「シー、パチパチ」音を重畳した効果の両方を音声データに与えている。
【0068】
このように、音処理部151においてアート効果対応フィルタ157dや合成音125Aを用いて、マイク141によって取得された音声信号に基づく音声データに対して種々の効果を付与することができる。
【0069】
これらの効果は、前述したように、画像アート指示部123Aによって指示されたアート効果に相応しい音処理が、音処理選択部153Aによって選択される。この選択の一例を図8に示す。例えば、アート効果として、ポップが選択されるとフィルタ157Aによる音フィルタ処理としてはポップが選択され、また合成音125Aとしては、バブル音(泡が出てくるような音)が選択される。また、アート効果としてポップに加えてキラキラが加えられた場合、すなわち、高輝度部に対して光条を付加するような効果を付加する場合には、合成音125Aとして、鐘によるキラキラ音が選択される。
【0070】
次に、本実施形態におけるメニュー画面でのモード設定について、図9ないし図11を用いて説明する。図9は、メニュー画面の選択手順を示す。図9(a)は、メニュー画面において、操作部123の内の十字釦を操作することにより、セットアップメニュー画面301を選択した状態を示す。さらに十字釦を操作することにより、カーソルを移動させ、音設定301aが選択されと、図9(b)に示すように、音設定画面303が表示される。
【0071】
音設定画面303において、操作音種類、操作音量、再生音量等、種々の設定が行うことができるが、カーソルを下に移動させると、図9(c)に示すように、音フィルタモード303aを選択できる。音フィルタモード303aが選択されると、図9(d)に示すように、音フィルタモード画面305が表示される。
【0072】
音フィルタモード画面305においては、推奨モード305a、ライブビュー(LV)コントロール305b、スーパーコンパネ305cが表示され、十字釦を操作することにより、これらの項目を選択することができる。なお、推奨モード305aは、アート効果を選択すると、自動的に推奨の音処理が選択されるモードである。また、LVコントロール305bは、LCD135におけるライブビュー表示の際に、音処理を選択することができるモードである。また、スーパーコンパネ303cは、アート効果を選択した際に音処理を推奨モードではなく、撮影者の意図によって予め音処理の組合せを決めておくモードである。
【0073】
図10は、LVコントロール305bが設定された場合、ライブビュー表示画面における音処理の選択の手順を示す。LVコントロールが設定されると、複数用意されている音処理の中から、撮影者の意図する音処理を選択することができる。まず、図10(a)は、通常のライブビュー表示画面である。このライブビュー表示画面において、操作部123の内のOK釦を操作すると、図10(b)に示すような設定画面に変わる。この状態でカーソル311a、311bを移動させて、図10(c)に示すようなアート効果を選択する。
【0074】
この状態でOK釦を再度操作すると、図10(d)に示すように、音処理のメニューが表示される。この画面でカーソル311cを上下釦操作により移動させ、撮影者が意図する音処理を選択することができる。図10(e)は、カーソル311cによって、音処理として「電話越し」を選択した状態であり、この状態でOK釦を操作すると、音処理として「電話越し」が選択される(図10(e)参照)。
【0075】
このように、LVコントロール305bを選択すると、ライブビュー表示画面において、直感的に音処理を選択することができる。図10に示した例では、アート効果に対して音処理を1つ選択していたが、複数選択しても勿論かまわない。図11は、LVコントロールモードにおいて、複数の音処理を選択する例を示す。
【0076】
図11(a)は、図10(b)と同じく設定画面である。この画面で上下釦を操作することにより、アート効果2を選択すると、図11(b)に示す画面に変わる。この画面で「電話越し」を選択し(図11(c)参照)、さらに上下釦を操作してカーソル311cを移動させ、「古いフィルムの音」を選択すると、図11(d)に示すように、「電話越し」および「古いフィルムの音」の2つの音処理が選択される。
【0077】
また、推奨モードでは、予め決められたアート効果と音処理の組合せの範囲内(通常はアート効果に対して1つの音処理)で、撮影者は設定したアート効果に応じた音処理を自動的に設定することができる。しかし、予め設定した組合せ以外の音処理を組み合わせたい場合もある。その場合には、図9(d)に示す画面において、スーパーコンパネ305cを選択すればよい。
【0078】
図12は、スーパーコンパネモードにおける、コントロールパネルの表示を示す。図12(a)は、推奨設定として予め決められている組合せを示す。この組合せにおいて、縦軸に記載のファンタジックフォーカス、デイドリーム等はアート効果を示しており、また横軸に記載の無加工、エコー、電話越しの音、古いフィルムの音等は、音処理を示している。図12(a)に示す推奨設定では、アート効果としてファンタジックフォーカスが選択された場合には、エコーが自動的に設定される。また、アート効果としてデイドリームが選択された場合には、音処理が施されない無加工が推奨画像として設定される。
【0079】
図12(b)は、コントロールパネルを用いて、撮影者が設定の組合せを変更するスーパーコンパネモードにおける、コントロールパネルの表示を示す。この場合には、上下釦等を操作して、アート効果に対応して設定可能な音処理を任意に変更・追加・削除することができる。図12(b)に示す例では、ジェントルセピアを設定した場合に、推奨設定では古いフィルムの音が自動設定であったが、電話越しの音を追加している。なお、複数、音処理が選択されている場合には、上下釦等の操作部材によって、いずれかを選択する。なお、推奨できない音声処理は非選択とするようにしてもよい。
【0080】
このように、本実施形態においては、音処理として推奨モードが設定されている場合、通常、アート効果に対応する音処理は1つ決められており、この推奨された音処理が自動的に設定される。また、LVコントロールが設定されている場合には、ライブビュー表示画面を見ながら撮影者が任意に設定することができる。また、スーパーコンパネモードによって推奨設定または設定の変更をすることが可能となる。
【0081】
次に、本実施形態における動作について、図13および図14に示すフローチャートを用いて説明する。これらのフローは、フラッシュメモリ125に記憶されているプログラム従って制御部によって実行される。図13および図14に示すフローは、メインルーチンの中から録音動作に関係ある部分について示す。このメインルーチンは、操作部117の電源釦がオンとなると実行を開始する。
【0082】
まず、撮影を行う(S1)。ここでは、撮像素子103からの画像信号に基づいて、LCD135にライブビュー表示を行い、レリーズ釦の半押しに応じて、測光や測距を行う。また、レリーズ釦の全押しに応じて静止画の撮影を行い、動画釦が操作されると動画撮影を開始する。
【0083】
ステップS1において、静止画または動画の撮影を行うと、次に、撮影後録音するか否かの判定を行う(S3)。撮影時に録音するか、または撮影後に録音するかはメニュー画面において設定するので、このステップでは、この設定に基づいて判定する。なお、動画の撮影の場合には、ステップS3における判断をステップS1に先だって撮影前に行う。ステップS3における判定の結果、撮影後に録音するではなかった場合、すなわち、撮影時に録音する場合には、次に、録音を開始する(S5)。ここでは、マイク141によって収音し、A/D変換部143によって音声データに変換し、SDRAM127に音声データを一時記憶する。
【0084】
録音を開始すると、次に、録音バッファがフルか否かの判定を行う(S7)。音声データの一時記憶用のSDRAM127におけるバッファ容量一杯であるか否かを判定する。この判定の結果、バッファ容量一杯でなければ、バッファ容量が一杯になるまで録音を続行する。
【0085】
ステップS7における判定の結果、録音バッファがフルになった場合には、次に、音フィルタ選択されているか否かを判定する(S9)。前述したように、本実施形態においては、アート効果を選択すると自動的に、音処理選択部153(153A)が音フィルタ処理部157のフィルタ157Aを自動的に選択する。そこで、このステップでは、音処理選択部153によってフィルタが選択されているか否かを判定する。
【0086】
ステップS9における判定の結果、音フィルタが選択されている場合には、次に、選択されている音フィルタが電話越しの音か否かを判定する(S11)。これは、図7(a)(c)を用いて説明したように、フィルタとして、電話越しの音が選択されている場合である。この判定の結果、電話越しの音が選択されていた場合には、中音バンドバスフィルタ(BPF)を動作させる(S13)。ここでは、フィルタ157Aに高音領域と低音領域をカットし、中音領域の音を通過させる中音バンドバスフィルタを動作させる。
【0087】
ステップS13において中音バンドパスフィルタを動作させると、またはステップS11における判定の結果、電話越しの音が選択されていなかった場合には、次に、音フィルタとして浮遊感が選択されているか否かを判定する(S15)。浮遊感のある音とは、泡が浮いているような感じが生ずる音である。この判定の結果、浮遊感が選択されていた場合には、中音バンドパスフィルタ(BPF)を動作させる。中音のバンドパスフィルタの中音領域としては、浮遊感が生ずるように、電話越しの音の場合と異なる領域とする。
【0088】
ステップS17において中音バンドパスフィルタを動作させると、またはステップS15における判定の結果、浮遊感の音が選択されていなかった場合には、次に、音フィルタとして癒しの音が選択されているか否かを判定する(S19)。癒しのある音とは、癒されるような感じが生ずる音である。この判定の結果、癒しが選択されていた場合には、ハイパスフィルタ(HPF)を動作させる(S21)。ここでは、音声データの内、高音領域の音を通過させる。
【0089】
ステップS21においてハイパスフィルタを動作させると、またはステップS19における判定の結果、癒しが選択されていなかった場合には、次に、音フィルタとしてエコーが選択されているか否かを判定する(S23)。エコーとは、音のパターンが繰り返され、こだましているような感じの音である。この判定の結果、エコーが選択されていた場合には、エコーを動作させる(S25)。
【0090】
ステップS25において、エコーを動作させると、またはステップS23における判定の結果、エコーが選択されていなかった場合には、次に、効果音が選択されているか否かを判定する(S31)。ステップS9〜S25は、フィルタ157Aにおける特性を選択するものであったが、ここでは、図7(b)(c)に示したように、合成器159Aにおいて合成する合成音125Aが選択されているか否かの判定である。なお、合成音125Aの選択は、プリセット音選択部155(図2においては音処理選択部153A)によって行われる。
【0091】
ステップS31における判定の結果、効果音が選択されていた場合には、次に、選択されている効果音が古フィルムであるか否かを判定する(S23)。この判定の結果、効果音が古フィルムである場合には、古フィルムの音を加算する(S35)。この場合には、図7(b)(c)に示すように、古いフィルムを映写機で上映する際に発するような「シー、パチパチ」というような音を合成音として重畳させる。すなわち、合成音125Aから古フィルムの合成音を読み出し、合成器159Aにおいて音声データに重畳する。
【0092】
ステップS35において古フィルムの音を加算すると、またはステップS33における判定の結果、効果音が古フィルムでなかった場合には、次に、効果音が水辺であるか否かを判定する(S37)。この判定の結果、効果音が水辺であった場合には、水辺の音を加算する(S39)。ここでは、合成音125Aから水辺の合成音を読み出し、合成器159Aにおいて音声データに重畳する。
【0093】
ステップS39において水辺の音を加算すると、またはステップS37における判定の結果、効果音が水辺でなかった場合には、次に、効果音が花火であるか否を判定する(S41)。この判定の結果、効果音が花火であった場合には、花火の音を加算する(S43)。ここでは、合成音125Aから花火の合成音を読み出し、合成器159Aにおいて音声データに重畳する。
【0094】
ステップS43において花火の音を加算すると、またはステップS41における判定の結果、効果音が花火でなかった場合には、次に、効果音が道路であるか否を判定する(S45)。この判定の結果、効果音が道路であった場合には、足音および車の音を加算する(S47)。ここでは、合成音125Aから足音および車の合成音を読み出し、合成器159Aにおいて音声データに重畳する。
【0095】
ステップS47において足音および車の音を加算すると、またはステップS45における判定の結果、効果音が道路でなかった場合には、またはステップS3における判定の結果、撮影後録音する場合には、次に、ファイル化を行う(S49)。SDRAM127に一時記憶された音声データに対して、ステップS9〜S47において音処理が施されていることから、このステップでは、音処理が行われた音声データと、撮影された静止画または動画の画像データをファイル化する。このファイル化はファイル化部130Bによって行われる。
【0096】
ファイル化を行うと、動画撮影または静止画撮影が終了している場合には、このフローを終了する。なお、動画撮影または静止画撮影が終了していない場合には、ステップS1に戻り、撮影を続行する。
【0097】
このように、本実施形態におけるフローにおいて、撮影中に録音を行う場合には、音声データに対してフィルタによって音を変えたり、また合成音を加算する等、種々の音処理を施している。また、このときの音処理は、設定されたアート効果に相応しい処理を自動的に選択して行う。なお、ステップS11〜S25における音フィルタ、およびステップS33〜S47における合成音の加算は、例示である。このフローに示した以外にも、図8に示す例等、種々の音処理を施すようにしても構わない。
【0098】
以上説明したように、本発明の一実施形態においては、撮像部によって撮像して得た画像データを、複数の加工処理(アート効果)の中から処理したい加工処理を選択する場合に、画像加工処理の選択結果に応じて、音声処理の選択を指示するようにしている。このため、画像を記録すると共に周囲音を録音し、画像に処理を施す場合に、鑑賞時の情緒性や娯楽性を損なうことがない。
【0099】
なお、本発明の一実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでも構わない。
【0100】
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0101】
100・・・カメラ本体、101・・・メカシャッタ、103・・・撮像素子、105・・・アナログ処理部、107・・・A/D変換部、109・・・バス、111・・・画像処理部、113・・・AE処理部、115・・・AF処理部、117・・・画像圧縮展開部、117A・・・圧縮部、121・・・マイクロコンピュータ、123・・・操作部、123A・・・画像アート指示部、123B・・・ユーザ選択情報、123Ba・・・ISO、123Bb・・・トーンコントロール、123Bc・・・ホワイトバランス(WB)、123Bd・・・アートフィルタ、123Be・・・露出補正、123Bf・・・撮影モード、125・・・フラッシュメモリ、125A・・・合成音部、127・・・SDRAM、129・・・メモリI/F、130A・・・記録処理部、130B・・・ファイル化部、130C・・・外部記録装置、131・・・記録媒体、133・・・LCDドライバ、133A・・・表示処理部、135・・・LCD、135A・・・表示部、141・・・マイク、143・・・A/D変換部、151・・・音処理部、153・・・音処理選択部、155・・・プリセット音選択部、157・・・音フィルタ処理部、157A・・・フィルタ、157B・・・アート音処理選択部、157a・・・自動レベル調節(ALC)、157b・・・LPF・HPF、157c・・・ノッチフィルタ、157d・・・アート効果対応フィルタ、159・・・音合成部、159A・・・合成器、159B・・・増幅器、200・・・交換式レンズ、201・・・撮影レンズ、203・・・絞り、205・・・ドライバ、207・・・マイクロコンピュータ、209・・・フラッシュメモリ、301・・・セットアップメニュー画面、301a・・・音設定301a、303・・・音設定画面、303a・・・音フィルタモード、305・・・音フィルタモード画面、305a・・・推奨モード、305b・・・LVコントロール、305c・・・スーパーコンパネ、999・・・I/F
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声処理装置に関し、詳しくは、画像データの加工に応じて音声データの加工処理を行う音声処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の撮影においては、情緒的雰囲気を高めるために、画像フィルタ等を用いて画像処理を行い、画像に恣意的な効果(以下、アート効果と称す)を付加する場合がある。また、撮影した画像を再生する際に音楽を一緒に再生することが提案されている。例えば、特許文献1に開示の撮影装置は、撮影時に画像データに合わせて音楽データの記録を行う。また、特許文献2に開示の撮影装置は、画像に人物が含まれている場合に顔の表情を判定し、表情に応じた音楽を画像と一緒に再生を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−261957号公報
【特許文献2】特開2010−21819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、アート効果を付加すると共に、周囲音を併せて録音する場合がある。この場合は、周囲音は原音に忠実となるように記録していた。しかし、画像処理によってアート効果を付加しながら、周囲音は原音に忠実であると、鑑賞時の情緒性や娯楽性が下がってしまう場合がある。例えば、アート効果としてトイカメラのようなレトロな雰囲気になる画像処理を施した場合に、周囲音が綺麗な場合には、アート効果を損なってしまう。
【0005】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、画像を記録すると共に周囲音を録音し、画像に処理を施す場合に、鑑賞時の情緒性や娯楽性を損なうことのない音声処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため第1の発明に係わる音声処理装置は、画像を撮像する撮像部と、音声を入力する音声入力部と、上記撮像部によって撮像して得た画像データを、複数の加工処理の中から処理したい加工処理を選択する画像加工処理選択部と、上記音声入力部によって入力した音声データを、複数の音声処理の中から音声処理を選択する音声処理選択部と、上記画像加工処理部による選択結果に応じて、上記音声処理選択部による音声処理の選択を指示する音声処理指示部と、上記音声処理指示部によって指示された音声処理によって処理された音声データを、上記画像データに関連付けして出力する音声処理部と、を具備する。
【0007】
第2の発明に係わる音声処理装置は、上記第1の発明において、さらに、上記指示された音声処理を表示する音声処理表示部を有する。
第3の発明に係わる音声処理装置は、上記第1の発明において、上記選択された音声処理に応じて、推奨する音声処理を決定する。
第4の発明に係わる音声処理装置は、上記第3の発明において、推奨できない音声処理を非選択とする。
【0008】
第5の発明に係わる音声処理装置は、上記第1の発明において、さらに、入力された上記音声データに対して合成するための音データを記憶する合成音記憶部を有し、上記音声処理部は、上記合成音記憶部に記憶された合成音を、上記指示に応じて音声処理を行う。
【0009】
第6の発明に係わる音声処理装置は、上記第1の発明において、さらに、撮影モード選択部を有し、上記音声処理部は、上記撮影モード選択部によって選択された撮影モードに応じて選択する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、画像を記録すると共に周囲音を録音し、画像に処理を施す場合に、鑑賞時の情緒性や娯楽性を損なうことのない音声処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係わるカメラの主として電気的構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係わるカメラの主として、音声処理に関連する構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、画像処理の際のデータ及び制御の流れを示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、画像処理に加えて音声処理を行う際のデータ及び制御の流れを示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、画像処理に加えて音声処理を行う際のデータ及び制御の流れの他の例を示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、音処理の詳細を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態におけるカメラにおいて、音処理毎の処理内容を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、アート画処理と音フィルタの組合せを示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるインターフェースを行うための表示画面である。
【図10】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるインターフェースを行うための表示画面である。
【図11】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるインターフェースを行うための表示画面である。
【図12】本発明の一実施形態に係わるカメラにおけるインターフェースを行うための表示画面である。
【図13】本発明の一実施形態に係わるカメラの動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態に係わるカメラの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に従って本発明を適用したカメラを用いて好ましい実施形態について説明する。本発明の好ましい一実施形態に係わるカメラは、デジタルカメラであり、撮像部を有し、この撮像部によって被写体像を画像データに変換し、この変換された画像データに基づいて、被写体像を本体の背面に配置した表示部にライブビュー表示する。撮影者はライブビュー表示を観察することにより、構図やシャッタチャンスを決定する。レリーズ操作時には、画像データが記録媒体に記録される。記録媒体に記録された画像データは、再生モードを選択すると、表示部に再生表示することができる。
【0013】
また、一実施形態に係わるカメラは、アート効果を施すための画像処理を複数種類、備えており撮影者が適宜選択することができる。また、撮影時に周囲音を録音することができ、このとき入力した音声に対して音声処理を施すことも可能である。この際、撮影者によって選択されたアート効果に相応しい音処理がなされる。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係わるカメラの主として電気的構成を示すブロック図である。このカメラは、カメラ本体100と、これに脱着可能な交換式レンズ200とから構成される。
【0015】
交換式レンズ200は、撮影レンズ201、絞り203、ドライバ205、マイクロコンピュータ207、フラッシュメモリ209から構成され、後述するカメラ本体100との間にインターフェース(以後、I/Fと称す)999を有する。
【0016】
撮影レンズ201は、被写体像を形成するための光学レンズであって、単焦点レンズまたはズームレンズで構成される。この撮影レンズ201の光軸の後方には、絞り203が配置されており、絞り203は口径が可変であり、撮影レンズ201の通過した被写体光束を制限する。また、撮影レンズ201はドライバ205によって光軸方向に移動可能であり、マイクロコンピュータ207からの制御信号に基づいて、撮影レンズ201のピント位置が制御され、ズームレンズの場合には、焦点距離も制御される。このドライバ205は、絞り203の口径の制御も行う。
【0017】
ドライバ205に接続されたマイクロコンピュータ207は、I/F999およびフラッシュメモリ209に接続されている。マイクロコンピュータ207は、フラッシュメモリ209に記憶されているプログラムに従って動作し、後述するカメラ本体100内のマイクロコンピュータ121と通信を行い、マイクロコンピュータ121からの制御信号に基づいて交換式レンズ200の制御を行う。
【0018】
フラッシュメモリ209には、前述したプログラムの他、交換式レンズ200の光学的特性や調整値等の種々の情報が記憶されている。I/F999は、交換式レンズ200内のマイクロコンピュータ207とカメラ本体100内のマイクロコンピュータ121の相互間の通信を行うためのインターフェースである。
【0019】
カメラ本体100内であって、撮影レンズ201の光軸上には、メカシャッタ101が配置されている。このメカシャッタ101は、被写体光束の通過時間を制御し、公知のレンズシャッタまたはフォーカルプレーンシャッタが採用される。このメカシャッタ101の後方であって、撮影レンズ201によって被写体像が形成される位置には、撮像素子103が配置されている。
【0020】
撮像部として機能する撮像素子103は、各画素を構成するフォトダイオードが二次元的にマトリックス状に配置されており、各フォトダイオードは受光量に応じた光電変換電流を発生し、この光電変換電流は各フォトダイオードに接続するキャパシタによって電荷蓄積される。各画素の前面には、ベイヤー配列のカラーフィルタが配置されている。ベイヤー配列は、水平方向にR画素とG(Gr)画素が交互に配置されたラインと、G(Gb)画素とB画素が交互に配置されたラインを有し、さらにその3つのラインを垂直方向にも交互に配置することで構成されている。
【0021】
撮像素子103はアナログ処理部105に接続されており、このアナログ処理部105は、撮像素子103から読み出した光電変換信号(アナログ画像信号)に対し、リセットノイズ等を低減した上で波形整形を行い、さらに適切な輝度になるようにゲインアップを行う。アナログ処理部105はA/D変換部107に接続されており、このA/D変換部107は、アナログ画像信号をアナログ―デジタル変換し、デジタル画像信号(以後、画像データという)をバス109に出力する。
【0022】
バス109は、カメラ本体100の内部で読み出され若しくは生成された各種データをカメラ本体100の内部に転送するための転送路である。バス109は、前述のA/D変換部107の他、画像処理部111、AE処理部113、AF処理部115、画像圧縮展開部117、マイクロコンピュータ121、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)127、メモリインターフェース(以後、メモリI/Fという)129、液晶(以後、LCDという)ドライバ133、A/D変換部143、音処理部151が接続されている。
【0023】
バス109に接続された画像処理部111は、オプティカルブラック減算部(以下、OB減算部という)、ホワイトバランス補正部(以後、WB補正部という)、同時化処理部、ガンマ変換部、色再現処理部、カラーマトリックス演算部、エッジ強調処理部、ノイズリダクション処理部(以後、NR処理部という)、画像加工部を含み、SDRAM127に一時記憶された画像データを読出し、この画像データに対して種々の画像処理を施す。
【0024】
画像処理部111内のOB減算部は、オプティカルブラック減算処理を行う。このオプティカルブラック減算処理では、画像データを構成する各画素の画素値から、撮像素子103の暗電流等に起因するオプティカルブラック値を減算する。
【0025】
画像処理部111内のWB補正部は、画像データに対して、ホワイトバランス補正を行う。ホワイトバランス補正は、さまざまな色温度の光源のもとで、白色を正確に白く映し出すように補正する。晴天、曇天、日陰、電球、蛍光灯などの光源モードをユーザが設定するか、若しくはカメラ側で自動的にホワイトバランス補正量を算出するオートホワイトバランスモードを選択するので、この設定されたモードに応じて、画像データに対してホワイトバランス補正を行う。
【0026】
同時化処理部は、ベイヤー配列の下で取得された画像データに対して、1画素あたりR、G、Bの情報からなる画像データへ同時化処理を行う。ガンマ変換部はガンマ補正処理を行い、また色再現処理部は、画像の色味を変化させる色再現処理を行う。カラーマトリクス演算部は、画像データに対してカラーマトリックスを乗じる線形変換を行って画像データの色を補正する。エッジ強調処理部は、画像データからエッジを抽出し、画像データのエッジを強調するエッジ強調を行う
【0027】
NR処理部は、高周波を低減するフィルタを用いたり、またコアリング処理等により、画像データのノイズを低減する処理を行う。また、画像処理部111内には、アート効果を施すための画像加工部を有する。画像加工部は、A/D変換部107から出力された画像データに対して、操作部123を介して指示されたアート効果に応じた画像効果が生ずるよう画像処理を行う。画像処理部111は、必要に応じて、上述の各部を選択し各処理を行い、画像処理を施された画像データは、バス109を介してSDRAM127に一時記憶される。
【0028】
AE処理部113は、被写体輝度を測定し、バス109を介してマイクロコンピュータ121に出力する。被写体輝度測定のために専用の測光センサを設けても良いが、本実施形態においては、撮像素子103の出力に基づく画像データに基づいて被写体輝度を算出する。AF処理部115は、画像データから高周波成分の信号を抽出し、積算処理により合焦評価値を取得し、バス109を介してマイクロコンピュータ121に出力する。本実施形態においては、いわゆるコントラスト法によって撮影レンズ201のピント合わせを行う。
【0029】
画像圧縮展開部117は、画像データの記録媒体131への記録時に、SDRAM127から画像データを読み出し、この読み出した画像データをJPEG圧縮方式等の各種圧縮方式に従って圧縮し、この圧縮した画像データをSDRAM127に一旦記憶する。マイクロコンピュータ121は、SDRAM127に一時記憶されたJPEG画像データに対して、JPEGファイルを構成するために必要なJPEGヘッダを付加してJPEGファイルを作成し、この作成したJPEGファイルをメモリI/F129を介して記録媒体131に記録する。
【0030】
また、画像圧縮展開部117は、画像再生表示用にJPEG画像データの伸張も行う。伸張にあたっては、記録媒体131に記録されているJPEGファイルを読み出し、画像圧縮展開部117において伸張処理を施した上で、伸張した画像データをSDRAM127に一時記憶する。なお、本実施形態においては、画像圧縮方式としては、JPEG圧縮方式を採用するが、圧縮方式はこれに限らずTIFF、MPEG、H.264等、他の圧縮方式でも勿論かまわない。記録媒体131は、例えば、カメラ本体100に着脱自在なメモリカード等の記録媒体であるが、これに限らず、カメラ本体100に内蔵されたハードディスク等であっても良い。
【0031】
マイクロコンピュータ121は、このカメラ全体の制御部としての機能を果たし、カメラの各種シーケンスを総括的に制御する。マイクロコンピュータ121には、前述のI/F999以外に、操作部123およびフラッシュメモリ125が接続されている。
【0032】
操作部123は、電源釦、レリーズ釦、動画釦、再生釦、メニュー釦、十字釦、OK釦、撮影モードダイヤル等、各種入力釦や各種入力キー等の操作部材を含み、これらの操作部材の操作状態を検知し、検知結果をマクロコンピュータ121に出力する。マイクロコンピュータ121は、操作部123からの操作部材の検知結果に基づいて、ユーザの操作に応じた各種シーケンスを実行する。電源釦は、当該カメラの電源のオン/オフを指示するための操作部材である。電源釦が押されると当該デジタルカメラの電源はオンとなり、再度、電源釦が押されると当該カメラの電源はオフとなる。
【0033】
レリーズ釦は、半押しでオンになるファーストレリーズスイッチと、半押しから更に押し込み全押しとなるとオンになるセカンドレリーズスイッチからなる。マイクロコンピュータ121は、ファーストレリーズスイッチがオンとなると、AE処理やAF処理等の撮影準備シーケンスを実行する。また、セカンドレリーズスイッチがオンとなると、メカシャッタ101等を制御し、撮像素子103等から被写体画像に基づく画像データを取得し、この画像データを記録媒体131に記録する一連の撮影シーケンスを実行して撮影を行う。
【0034】
動画釦は、動画の撮影を開始させ、また終了させるための釦である。初期状態では動画未撮影状態であるので、この状態で動画釦を押すと動画の撮影を開始し、動画撮影中に動画釦を押すと、動画の撮影を終了する。従って、動画釦を押すたびに、動画の撮影開始と終了を交互に繰り返す。再生釦は、再生モードの設定と解除するための操作釦であり、再生モードが設定されると、記録媒体131から撮影画像の画像データを読み出し、LCD135に撮影画像を再生表示する。
【0035】
メニュー釦は、メニュー画面をLCD135に表示させるための操作釦である。メニュー画面上では、カメラの各種モードの設定が可能であり、例えば、晴天、曇天、日陰、電球、蛍光灯等のホワイトバランスモードや、オートホワイトバランス、水中オートホワイトバランス等のホワイトバランスモードの設定を行うことができる。また、メニュー釦および十字釦等の操作部123は、撮像素子103によって撮像して得た画像データを、画像加工部による複数の加工処理の中から処理した加工処理を選択する画像加工処理選択部として機能する。
【0036】
フラッシュメモリ125は、マイクロコンピュータ121の各種シーケンスを実行するためのプログラムを記憶している。マイクロコンピュータ121はこのプログラムに基づいて当該デジタルカメラの制御を行う。また、フラッシュメモリ125は、被写体輝度に対して適正露光となる露出制御値(ISO感度、絞り値、シャッタ速度)の組合せを示すテーブル(露出条件決定テーブル)、ホワイトバランス補正を行うためのホワイトバランスゲインや、カラーマトリックス係数を記憶している。
【0037】
SDRAM127は、画像データの一時記憶用の電気的書き換え可能な揮発性メモリである。このSDRAM127は、A/D変換部107から出力された画像データや、画像処理部111や画像圧縮展開部117等において処理された画像データを一時記憶する。また、SDRAM127は、マイク141によって収音され、A/D変換部143から出力された音声データの一時記憶も行う。
【0038】
メモリI/F129は、記録媒体131に接続されており、画像データや画像データに添付されたヘッダ等のデータを、記録媒体131に書き込みおよび読出しの制御を行う。記録媒体131は、カメラ本体に脱着可能なメモリであるが、ハードディスク等、カメラ本体に内蔵のメモリであってもよい。
【0039】
LCDドライバ133は、LCD135に接続されており、SDRAM127や記録媒体131から読み出され、画像圧縮展開部117によって伸張された画像データに基づいて画像をLCD135において表示させる。LCD135は、カメラ本体100の背面等に配置された液晶パネルを含み、画像表示を行う。画像表示としては、撮影直後、記録される画像データを短時間だけ表示するレックビュー表示、記録媒体131に記録された静止画や動画の画像ファイルの再生表示、およびライブビュー表示等の動画表示が含まれる。なお、圧縮されている画像データを表示する場合には、前述したように、画像圧縮展開部117によって伸張処理を施した後に表示する。また、表示部としては、LCDに限らず、有機EL等、他の表示パネルを採用しても勿論かまわない。
【0040】
また、LCD135は、カメラ本体100の背面のみならず、上面にコントロールパネルとしても配置されている。コントロールパネルは、撮影のために必要となる制御関連の表示を行う。このコントロールパネルにおいて、後述するように、選択された音声処理に応じて、推奨する音声処理を決定することが可能である。
【0041】
音声を入力する音声入力部として機能するマイク141は、カメラ本体100の外装に設けられており、周囲音をアナログ音声信号に変換し、A/D変換部143に出力する。A/D変換部143は、アナログ音声信号をアナログ―デジタル変換し、デジタル音声信号(以後、音声データという)をバス109に出力する。
【0042】
音処理部151は、バス109に接続されており、音処理選択部153、プリセット音選択部155、音フィルタ処理部157、および音合成部159を有する。音フィルタ処理部157は、後述する音処理を行う際に、特定周波数領域を減衰させたり、強調する等、種々の処理を行う。音合成部159は、A/D変換部143から出力される音声データと、フラッシュメモリ125に記憶されている合成用の音の合成を行う。音フィルタ処理部157によってフィルタ処理された音声データおよび音合成部159によって合成された音声データはバス109に出力される。音フィルタ処理部157および音合成部159は、音声処理部として機能する。
【0043】
音処理選択部153は、音フィルタ157および音合成部159における音処理のいずれかを選択する。音処理選択部153は、音声入力部として機能するマイク141によって入力した音声データを、複数の音声処理の中から音声処理を選択する音声処理選択部として機能し、また音処理選択部153は、マイクロコンピュータ121による選択結果に応じて、上述の音処理選択部による音声処理の選択を指示する音声処理指示部としても機能する。プリセット音選択部155は、フラッシュメモリ125に記憶されている複数の合成用の音の中からいずれの音を合成用に選択する。
【0044】
次に、図1に示したブロック図において、本実施形態における音処理および画処理に関する構成の詳細について、図2を用いて説明する。なお、図2においては、バス109を省略してある。音声入力部として機能するマイク141の出力はA/D変換部143に接続されており、A/D変換部143の出力は音処理部151内のフィルタ157Aに接続されている。
【0045】
画像アート指示部123Aは、複数種類あるアート効果のうちのいずれかを指示する。アート効果の指示は、操作部123によってメニュー画面を表示させ、撮影者がメニュー画面中で指示するが、これ以外の指示方法でも勿論かまわない。画像アート指示部123Aによって指示されたアート効果は、画像処理部111と、音処理部151内の音処理選択部153Aに出力される。
【0046】
画像処理部111は、前述したように、アート効果を施すための画像加工部等を有し画像アート指示部123Aによって指示されたアート効果に応じた画像処理を行う。画像処理部111によってアート効果等の画像処理がなされた画像データは、圧縮部117Aに出力される。圧縮部117Aは前述の画像圧縮展開部117の一部であり、画像データの圧縮処理を行う。
【0047】
音処理部151は、図2に示すように、音処理選択部153A、フィルタ157A、アート音処理選択部157B、合成器159Aから構成される。図1に示した音処理部151とは同一の機能を果たし、図1の音処理選択部153は、図2の音処理選択部153Aに対応し、図1のプリセット音選択部155の機能は、図2においては、音処理選択部153Aが兼ねている。図1の音フィルタ処理部157は、図2においては、フィルタ157Aおよびアート音処理選択部157Bが対応する。また、図1の音合成部159は、図2においては、合成器159Aが対応する。図2の合成音部125Aは、図1におけるフラッシュメモリ125の一部であり、アート効果用の合成音を記憶しており、入力された音声データに対して合成するための音データを記憶する合成音記憶部としての機能を有する。
【0048】
A/D変換部143から音声データを入力し、また画像アート指示部123Aから選択されたアート効果を入力する音処理選択部153Aは、複数の音処理の内でいずれの音処理を施すかを選択する。すなわち、本実施形態においては、フィルタ157Aによって、特定周波数領域の音声データを強調しまた逆に減衰させる音処理や、合成音部125Aに記憶されている複数の合成音1〜nのいずれかを音声データに重畳させる音処理が可能である。音処理選択部153Aは、画像アート指示部123Aによって指示されたアート効果に相応しい音処理を選択し、アート音処理部157B、合成音部125A、表示処理部133Aに音声処理の選択を指示する。
【0049】
アート音処理選択部157Bは、フィルタを用いたアート効果を施す場合に、複数のフィルタ処理の中から音処理選択部153Aによって選択されたアート効果に応じたフィルタ特性となるようにアート音処理を選択する。合成音部125Aは、フラッシュメモリ125内に記憶されている合成用の音のデータである。後述するように、合成音としては、古いフィルムを上映する際に発生するようなノイズ音等、種々の音が合成音1〜nとして記憶されている。音処理選択部153Aによって選択された合成音1〜nのいずれかは、合成器159Aに出力される。
【0050】
フィルタ157Aは、A/D変換部143から出力された音声データに対して、アート音処理選択部157Bによって選択されたフィルタ特性に応じた音処理を施し、合成器159Aに出力する。合成器159Aは、フィルタによって音処理が施された音声データに対して、合成音部125Aから出力された合成音1〜nのいずれかを合成する音処理を施し、記録処理部130Aに出力する。記録処理部130Aは、図1におけるメモリI/F129および記録媒体131に対応する。記録処理部130Aは、圧縮部117Aによって圧縮処理された画像データと、音処理部151によって処理された音声データを関連付けて記録する。
【0051】
音処理選択部153Aの出力と画像処理部111の出力を入力する表示処理部133Aと、表示処理部133Aに接続された表示部135Aは、図1におけるLCDドライバ133とLCD135に対応する。表示処理部133Aは、画像処理部111によって画像処理された画像に、音処理選択部153Aによって選択された音の処理を表わす表示を重畳させた画像データを生成し、表示部135Aに表示する。表示部135Aは、指示された音声処理を表示する音声処理表示部として機能する。
【0052】
次に、図3ないし図5を用いて、本実施形態における画像データおよび音声データの流れと、制御の流れについて説明する。撮影者は、メニュー画面等において、操作部123を操作することにより、ユーザ選択情報123Bについて設定することができる。ユーザ選択情報123Bとしては、例えば図3に示すように、ISO感度を選択するためのISO123Ba、ハイライト部やシャドウ部の明るさを調整するトーンコントロール123Bb、ホワイトバランスを設定するためのWB123Bc、露出補正値を設定するための露出124Beがある。
【0053】
また、ユーザ選択情報123Bとして、アート効果の種類を指定するためのアートフィルタ123Bdがある。前述したように、本実施形態においては、複数のアート効果の中から選択することができる。アート効果としては、例えば、色をカラフルに強調し、ポップアート感覚な作風に仕上げるポップアート、トイカメラで撮影したような周辺光量を落としたトイフォト、ピントの芯を残したぼかしたソフトフォーカス、粒子の粗い白黒写真のようなラフモノクローム等がある。ユーザ選択情報123Bによって選択されたデータは、マイクロコンピュータ121に出力される。
【0054】
図3において、画像処理部111、マイクロコンピュータ121、音処理部151に接続されているファイル化部130Bと、このファイル化部130Bに接続された外部記録装置130Cは、図1のメモリI/F129および記録媒体131に対応し、また図2の記録処理部130Aに対応する。
【0055】
撮像素子103から読み出され、A/D変換部107によってデジタル化された画像データは、画像処理部111によって画像処理される。ISO感度123Ba、トーンコントロール123Bb、WB123Bc、露出補正123Be等のユーザ選択情報に基づいて、マイクロコンピュータ121は画像処理部111に対して、画像処理を行うように制御する。画像処理部111は、画像処理を施した画像データをファイル化部130Bに出力する。
【0056】
アート効果が選択されていない場合には、マイク141によって周囲音をアナログ音声信号に変換し、A/D変換部143はアナログ音声信号をデジタル化している。このデジタル化された音声データは、音処理部151によって音処理を施し、音処理を施した音声データをファイル化部130Bに出力する。
【0057】
ファイル化部130Bは、画像処理部111から画像データ、および音処理部151から音声データを入力すると、マイクロコンピュータ121からの制御信号に従って記録用のファイルを生成し、外部記録装置130Cに出力する。
【0058】
ユーザ選択情報123Bとして、図4に示すように、アート効果を指定するためのアートフィルタ123Bdが選択されると、この選択されたアート効果の情報はマイクロコンピュータ121に出力される。マイクロコンピュータ121は、画像処理部111に対して、選択されたアート効果に応じた画像処理を行うための制御信号を出力し、画像処理部111は、制御信号に従って画像処理を実行する。
【0059】
また、マイクロコンピュータ121は、音処理部151に対しても、選択されたアート効果に応じた音処理を行うための制御信号を出力し、音処理部151は、制御信号に従って音処理を実行する。図2に示したブロック図では、画像アート指示部123Aから、選択されたアート効果を、直接、音処理選択部153に送信しているが、実際には、マイクロコンピュータ121から制御命令として音処理部151内の音処理選択部153に出力する。音処理部151は、選択されたアート効果に相応しい音処理を実行する。アート効果に相応しい音処理については、図7および図8を用いて後述する。
【0060】
また、ユーザ選択情報123Bとして、図5に示すように、撮影モード情報123Bfが選択されると、この選択された撮影モードの情報はマイクロコンピュータ121に出力される。前述の操作部123の内の撮影モードダイヤル等によって、撮影モードが選択される。撮影モードダイヤル等の操作部123が撮影モード選択部としての機能を有する。
【0061】
マイクロコンピュータ121は、画像処理部111に対して、選択された撮影モードに応じた画像処理を行うための制御信号を出力し、画像処理部111は、制御信号に従って画像処理を実行する。また、マイクロコンピュータ121は、音処理部151に対しても、選択された撮影モードに応じた音処理を行うための制御信号を出力し、音処理部151は、制御信号に従って音処理を実行する。音処理部151は、選択された撮影モードに相応しい音処理を実行する。
【0062】
このように、本実施形態においては、ユーザ選択情報として、ISO感度123Ba、トーンコントロール123Bb等の情報が選択されると、マイクロコンピュータ121は選択された情報に基づいて画像処理部111を制御し、選択された情報に沿った画像処理を行うようにしている。また、アートフィルタ123Bdによってアート効果が選択されると、マイクロコンピュータ121は選択されたアート効果に基づいて画像処理部111を制御すると共に音処理部151の制御を行う。このため、アート効果に相応しい音処理が行われることになる。同様に、撮影モードが選択されると、撮影モードに応じた画像データの処理を行うと共に、音声データについても撮影モードに相応しい処理がなされる。
【0063】
次に、音処理について、図6ないし図8を用いて説明する。図6(a)は、アート効果を付加しない場合の音フィルタ部157における音声データの流れを示している。すなわち、マイク141によって周囲音は音声信号に変換され、A/D変換部143によって音声データに変換される。
【0064】
音声データは、音フィルタ部157内の自動レベル制御(ALC:Auto Level Control)157aによってレベル調節がなされる。また、ローパスフィルタ・ハイパスフィルタ(LPF、HPF)157bによって予め指定されたフィルタ特性で高周波領域や低周波領域等の周波数の音声が透過される。また、ノッチフィルタ157cによって雑音が除去される。音フィルタ157によって雑音が除去され、かつ特定周波数領域の音声がカットされた音声データは、ファイル化部130Bによって音声ファイルが生成される。
【0065】
アート効果を付加する場合には、図6(b)に示すように、ノッチフィルタ157cによって雑音が除去された音声データを、アート効果対応フィルタ157dに入力する。アート効果フィルタ157dは、アート音処理選択部157B(図2参照)によって選択されたフィルタ特性に従ってアート効果を付与するためのフィルタ特性を有している。アート効果としては、図7(a)に示すように、電話越しの音用フィルタ等、種々の効果を付与するものの中から選択される。なお、電話越しの音フィルタは、中域の音を抽出し、低音と高音をカットするフィルタである。
【0066】
図6(b)および図7(a)は、フィルタによってアート効果を付与していたが、音声データに対して合成音部125Aに記憶されている合成用の音を重畳させるようにしてもよい。図7(b)に示す例は、合成音部125Aに記憶されている複数の合成音の中から古フィルムの「シー、パチパチ」音を重畳している。すなわち、ノッチフィルタ157cによってノイズを除去した音声データと、合成音部125Aに記憶されている古フィルムの「シー、パチパチ」音を、合成器159Aにおいて合成し、この合成した音声データを増幅器159Bによってレベルを1/2に落としている。増幅器159Bの出力は、ファイル化部130Bに出力される。
【0067】
また、音声データに対して、フィルタ効果と合成音による効果の両方を付与するようにしてもよい。図7(c)に示す例は、アート効果対応フィルタ157dとして電話越しの音フィルタによる効果と、古フィルムの「シー、パチパチ」音を重畳した効果の両方を音声データに与えている。
【0068】
このように、音処理部151においてアート効果対応フィルタ157dや合成音125Aを用いて、マイク141によって取得された音声信号に基づく音声データに対して種々の効果を付与することができる。
【0069】
これらの効果は、前述したように、画像アート指示部123Aによって指示されたアート効果に相応しい音処理が、音処理選択部153Aによって選択される。この選択の一例を図8に示す。例えば、アート効果として、ポップが選択されるとフィルタ157Aによる音フィルタ処理としてはポップが選択され、また合成音125Aとしては、バブル音(泡が出てくるような音)が選択される。また、アート効果としてポップに加えてキラキラが加えられた場合、すなわち、高輝度部に対して光条を付加するような効果を付加する場合には、合成音125Aとして、鐘によるキラキラ音が選択される。
【0070】
次に、本実施形態におけるメニュー画面でのモード設定について、図9ないし図11を用いて説明する。図9は、メニュー画面の選択手順を示す。図9(a)は、メニュー画面において、操作部123の内の十字釦を操作することにより、セットアップメニュー画面301を選択した状態を示す。さらに十字釦を操作することにより、カーソルを移動させ、音設定301aが選択されと、図9(b)に示すように、音設定画面303が表示される。
【0071】
音設定画面303において、操作音種類、操作音量、再生音量等、種々の設定が行うことができるが、カーソルを下に移動させると、図9(c)に示すように、音フィルタモード303aを選択できる。音フィルタモード303aが選択されると、図9(d)に示すように、音フィルタモード画面305が表示される。
【0072】
音フィルタモード画面305においては、推奨モード305a、ライブビュー(LV)コントロール305b、スーパーコンパネ305cが表示され、十字釦を操作することにより、これらの項目を選択することができる。なお、推奨モード305aは、アート効果を選択すると、自動的に推奨の音処理が選択されるモードである。また、LVコントロール305bは、LCD135におけるライブビュー表示の際に、音処理を選択することができるモードである。また、スーパーコンパネ303cは、アート効果を選択した際に音処理を推奨モードではなく、撮影者の意図によって予め音処理の組合せを決めておくモードである。
【0073】
図10は、LVコントロール305bが設定された場合、ライブビュー表示画面における音処理の選択の手順を示す。LVコントロールが設定されると、複数用意されている音処理の中から、撮影者の意図する音処理を選択することができる。まず、図10(a)は、通常のライブビュー表示画面である。このライブビュー表示画面において、操作部123の内のOK釦を操作すると、図10(b)に示すような設定画面に変わる。この状態でカーソル311a、311bを移動させて、図10(c)に示すようなアート効果を選択する。
【0074】
この状態でOK釦を再度操作すると、図10(d)に示すように、音処理のメニューが表示される。この画面でカーソル311cを上下釦操作により移動させ、撮影者が意図する音処理を選択することができる。図10(e)は、カーソル311cによって、音処理として「電話越し」を選択した状態であり、この状態でOK釦を操作すると、音処理として「電話越し」が選択される(図10(e)参照)。
【0075】
このように、LVコントロール305bを選択すると、ライブビュー表示画面において、直感的に音処理を選択することができる。図10に示した例では、アート効果に対して音処理を1つ選択していたが、複数選択しても勿論かまわない。図11は、LVコントロールモードにおいて、複数の音処理を選択する例を示す。
【0076】
図11(a)は、図10(b)と同じく設定画面である。この画面で上下釦を操作することにより、アート効果2を選択すると、図11(b)に示す画面に変わる。この画面で「電話越し」を選択し(図11(c)参照)、さらに上下釦を操作してカーソル311cを移動させ、「古いフィルムの音」を選択すると、図11(d)に示すように、「電話越し」および「古いフィルムの音」の2つの音処理が選択される。
【0077】
また、推奨モードでは、予め決められたアート効果と音処理の組合せの範囲内(通常はアート効果に対して1つの音処理)で、撮影者は設定したアート効果に応じた音処理を自動的に設定することができる。しかし、予め設定した組合せ以外の音処理を組み合わせたい場合もある。その場合には、図9(d)に示す画面において、スーパーコンパネ305cを選択すればよい。
【0078】
図12は、スーパーコンパネモードにおける、コントロールパネルの表示を示す。図12(a)は、推奨設定として予め決められている組合せを示す。この組合せにおいて、縦軸に記載のファンタジックフォーカス、デイドリーム等はアート効果を示しており、また横軸に記載の無加工、エコー、電話越しの音、古いフィルムの音等は、音処理を示している。図12(a)に示す推奨設定では、アート効果としてファンタジックフォーカスが選択された場合には、エコーが自動的に設定される。また、アート効果としてデイドリームが選択された場合には、音処理が施されない無加工が推奨画像として設定される。
【0079】
図12(b)は、コントロールパネルを用いて、撮影者が設定の組合せを変更するスーパーコンパネモードにおける、コントロールパネルの表示を示す。この場合には、上下釦等を操作して、アート効果に対応して設定可能な音処理を任意に変更・追加・削除することができる。図12(b)に示す例では、ジェントルセピアを設定した場合に、推奨設定では古いフィルムの音が自動設定であったが、電話越しの音を追加している。なお、複数、音処理が選択されている場合には、上下釦等の操作部材によって、いずれかを選択する。なお、推奨できない音声処理は非選択とするようにしてもよい。
【0080】
このように、本実施形態においては、音処理として推奨モードが設定されている場合、通常、アート効果に対応する音処理は1つ決められており、この推奨された音処理が自動的に設定される。また、LVコントロールが設定されている場合には、ライブビュー表示画面を見ながら撮影者が任意に設定することができる。また、スーパーコンパネモードによって推奨設定または設定の変更をすることが可能となる。
【0081】
次に、本実施形態における動作について、図13および図14に示すフローチャートを用いて説明する。これらのフローは、フラッシュメモリ125に記憶されているプログラム従って制御部によって実行される。図13および図14に示すフローは、メインルーチンの中から録音動作に関係ある部分について示す。このメインルーチンは、操作部117の電源釦がオンとなると実行を開始する。
【0082】
まず、撮影を行う(S1)。ここでは、撮像素子103からの画像信号に基づいて、LCD135にライブビュー表示を行い、レリーズ釦の半押しに応じて、測光や測距を行う。また、レリーズ釦の全押しに応じて静止画の撮影を行い、動画釦が操作されると動画撮影を開始する。
【0083】
ステップS1において、静止画または動画の撮影を行うと、次に、撮影後録音するか否かの判定を行う(S3)。撮影時に録音するか、または撮影後に録音するかはメニュー画面において設定するので、このステップでは、この設定に基づいて判定する。なお、動画の撮影の場合には、ステップS3における判断をステップS1に先だって撮影前に行う。ステップS3における判定の結果、撮影後に録音するではなかった場合、すなわち、撮影時に録音する場合には、次に、録音を開始する(S5)。ここでは、マイク141によって収音し、A/D変換部143によって音声データに変換し、SDRAM127に音声データを一時記憶する。
【0084】
録音を開始すると、次に、録音バッファがフルか否かの判定を行う(S7)。音声データの一時記憶用のSDRAM127におけるバッファ容量一杯であるか否かを判定する。この判定の結果、バッファ容量一杯でなければ、バッファ容量が一杯になるまで録音を続行する。
【0085】
ステップS7における判定の結果、録音バッファがフルになった場合には、次に、音フィルタ選択されているか否かを判定する(S9)。前述したように、本実施形態においては、アート効果を選択すると自動的に、音処理選択部153(153A)が音フィルタ処理部157のフィルタ157Aを自動的に選択する。そこで、このステップでは、音処理選択部153によってフィルタが選択されているか否かを判定する。
【0086】
ステップS9における判定の結果、音フィルタが選択されている場合には、次に、選択されている音フィルタが電話越しの音か否かを判定する(S11)。これは、図7(a)(c)を用いて説明したように、フィルタとして、電話越しの音が選択されている場合である。この判定の結果、電話越しの音が選択されていた場合には、中音バンドバスフィルタ(BPF)を動作させる(S13)。ここでは、フィルタ157Aに高音領域と低音領域をカットし、中音領域の音を通過させる中音バンドバスフィルタを動作させる。
【0087】
ステップS13において中音バンドパスフィルタを動作させると、またはステップS11における判定の結果、電話越しの音が選択されていなかった場合には、次に、音フィルタとして浮遊感が選択されているか否かを判定する(S15)。浮遊感のある音とは、泡が浮いているような感じが生ずる音である。この判定の結果、浮遊感が選択されていた場合には、中音バンドパスフィルタ(BPF)を動作させる。中音のバンドパスフィルタの中音領域としては、浮遊感が生ずるように、電話越しの音の場合と異なる領域とする。
【0088】
ステップS17において中音バンドパスフィルタを動作させると、またはステップS15における判定の結果、浮遊感の音が選択されていなかった場合には、次に、音フィルタとして癒しの音が選択されているか否かを判定する(S19)。癒しのある音とは、癒されるような感じが生ずる音である。この判定の結果、癒しが選択されていた場合には、ハイパスフィルタ(HPF)を動作させる(S21)。ここでは、音声データの内、高音領域の音を通過させる。
【0089】
ステップS21においてハイパスフィルタを動作させると、またはステップS19における判定の結果、癒しが選択されていなかった場合には、次に、音フィルタとしてエコーが選択されているか否かを判定する(S23)。エコーとは、音のパターンが繰り返され、こだましているような感じの音である。この判定の結果、エコーが選択されていた場合には、エコーを動作させる(S25)。
【0090】
ステップS25において、エコーを動作させると、またはステップS23における判定の結果、エコーが選択されていなかった場合には、次に、効果音が選択されているか否かを判定する(S31)。ステップS9〜S25は、フィルタ157Aにおける特性を選択するものであったが、ここでは、図7(b)(c)に示したように、合成器159Aにおいて合成する合成音125Aが選択されているか否かの判定である。なお、合成音125Aの選択は、プリセット音選択部155(図2においては音処理選択部153A)によって行われる。
【0091】
ステップS31における判定の結果、効果音が選択されていた場合には、次に、選択されている効果音が古フィルムであるか否かを判定する(S23)。この判定の結果、効果音が古フィルムである場合には、古フィルムの音を加算する(S35)。この場合には、図7(b)(c)に示すように、古いフィルムを映写機で上映する際に発するような「シー、パチパチ」というような音を合成音として重畳させる。すなわち、合成音125Aから古フィルムの合成音を読み出し、合成器159Aにおいて音声データに重畳する。
【0092】
ステップS35において古フィルムの音を加算すると、またはステップS33における判定の結果、効果音が古フィルムでなかった場合には、次に、効果音が水辺であるか否かを判定する(S37)。この判定の結果、効果音が水辺であった場合には、水辺の音を加算する(S39)。ここでは、合成音125Aから水辺の合成音を読み出し、合成器159Aにおいて音声データに重畳する。
【0093】
ステップS39において水辺の音を加算すると、またはステップS37における判定の結果、効果音が水辺でなかった場合には、次に、効果音が花火であるか否を判定する(S41)。この判定の結果、効果音が花火であった場合には、花火の音を加算する(S43)。ここでは、合成音125Aから花火の合成音を読み出し、合成器159Aにおいて音声データに重畳する。
【0094】
ステップS43において花火の音を加算すると、またはステップS41における判定の結果、効果音が花火でなかった場合には、次に、効果音が道路であるか否を判定する(S45)。この判定の結果、効果音が道路であった場合には、足音および車の音を加算する(S47)。ここでは、合成音125Aから足音および車の合成音を読み出し、合成器159Aにおいて音声データに重畳する。
【0095】
ステップS47において足音および車の音を加算すると、またはステップS45における判定の結果、効果音が道路でなかった場合には、またはステップS3における判定の結果、撮影後録音する場合には、次に、ファイル化を行う(S49)。SDRAM127に一時記憶された音声データに対して、ステップS9〜S47において音処理が施されていることから、このステップでは、音処理が行われた音声データと、撮影された静止画または動画の画像データをファイル化する。このファイル化はファイル化部130Bによって行われる。
【0096】
ファイル化を行うと、動画撮影または静止画撮影が終了している場合には、このフローを終了する。なお、動画撮影または静止画撮影が終了していない場合には、ステップS1に戻り、撮影を続行する。
【0097】
このように、本実施形態におけるフローにおいて、撮影中に録音を行う場合には、音声データに対してフィルタによって音を変えたり、また合成音を加算する等、種々の音処理を施している。また、このときの音処理は、設定されたアート効果に相応しい処理を自動的に選択して行う。なお、ステップS11〜S25における音フィルタ、およびステップS33〜S47における合成音の加算は、例示である。このフローに示した以外にも、図8に示す例等、種々の音処理を施すようにしても構わない。
【0098】
以上説明したように、本発明の一実施形態においては、撮像部によって撮像して得た画像データを、複数の加工処理(アート効果)の中から処理したい加工処理を選択する場合に、画像加工処理の選択結果に応じて、音声処理の選択を指示するようにしている。このため、画像を記録すると共に周囲音を録音し、画像に処理を施す場合に、鑑賞時の情緒性や娯楽性を損なうことがない。
【0099】
なお、本発明の一実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでも構わない。
【0100】
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0101】
100・・・カメラ本体、101・・・メカシャッタ、103・・・撮像素子、105・・・アナログ処理部、107・・・A/D変換部、109・・・バス、111・・・画像処理部、113・・・AE処理部、115・・・AF処理部、117・・・画像圧縮展開部、117A・・・圧縮部、121・・・マイクロコンピュータ、123・・・操作部、123A・・・画像アート指示部、123B・・・ユーザ選択情報、123Ba・・・ISO、123Bb・・・トーンコントロール、123Bc・・・ホワイトバランス(WB)、123Bd・・・アートフィルタ、123Be・・・露出補正、123Bf・・・撮影モード、125・・・フラッシュメモリ、125A・・・合成音部、127・・・SDRAM、129・・・メモリI/F、130A・・・記録処理部、130B・・・ファイル化部、130C・・・外部記録装置、131・・・記録媒体、133・・・LCDドライバ、133A・・・表示処理部、135・・・LCD、135A・・・表示部、141・・・マイク、143・・・A/D変換部、151・・・音処理部、153・・・音処理選択部、155・・・プリセット音選択部、157・・・音フィルタ処理部、157A・・・フィルタ、157B・・・アート音処理選択部、157a・・・自動レベル調節(ALC)、157b・・・LPF・HPF、157c・・・ノッチフィルタ、157d・・・アート効果対応フィルタ、159・・・音合成部、159A・・・合成器、159B・・・増幅器、200・・・交換式レンズ、201・・・撮影レンズ、203・・・絞り、205・・・ドライバ、207・・・マイクロコンピュータ、209・・・フラッシュメモリ、301・・・セットアップメニュー画面、301a・・・音設定301a、303・・・音設定画面、303a・・・音フィルタモード、305・・・音フィルタモード画面、305a・・・推奨モード、305b・・・LVコントロール、305c・・・スーパーコンパネ、999・・・I/F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を撮像する撮像部と、
音声を入力する音声入力部と、
上記撮像部によって撮像して得た画像データを、複数の加工処理の中から処理したい加工処理を選択する画像加工処理選択部と、
上記音声入力部によって入力した音声データを、複数の音声処理の中から音声処理を選択する音声処理選択部と、
上記画像加工処理部による選択結果に応じて、上記音声処理選択部による音声処理の選択を指示する音声処理指示部と、
上記音声処理指示部によって指示された音声処理によって処理された音声データを、上記画像データに関連付けして出力する音声処理部と、
を具備することを特徴とする音声処理装置。
【請求項2】
さらに、上記指示された音声処理を表示する音声処理表示部を有することを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
【請求項3】
上記選択された音声処理に応じて、推奨する音声処理を決定することを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
【請求項4】
推奨できない音声処理を非選択とすることを特徴とする請求項3に記載の音声処理装置。
【請求項5】
さらに、入力された上記音声データに対して合成するための音データを記憶する合成音記憶部を有し、上記音声処理部は、上記合成音記憶部に記憶された合成音を、上記指示に応じて音声処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
【請求項6】
さらに、撮影モード選択部を有し、上記音声処理部は、上記撮影モード選択部によって選択された撮影モードに応じて選択することを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
【請求項1】
画像を撮像する撮像部と、
音声を入力する音声入力部と、
上記撮像部によって撮像して得た画像データを、複数の加工処理の中から処理したい加工処理を選択する画像加工処理選択部と、
上記音声入力部によって入力した音声データを、複数の音声処理の中から音声処理を選択する音声処理選択部と、
上記画像加工処理部による選択結果に応じて、上記音声処理選択部による音声処理の選択を指示する音声処理指示部と、
上記音声処理指示部によって指示された音声処理によって処理された音声データを、上記画像データに関連付けして出力する音声処理部と、
を具備することを特徴とする音声処理装置。
【請求項2】
さらに、上記指示された音声処理を表示する音声処理表示部を有することを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
【請求項3】
上記選択された音声処理に応じて、推奨する音声処理を決定することを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
【請求項4】
推奨できない音声処理を非選択とすることを特徴とする請求項3に記載の音声処理装置。
【請求項5】
さらに、入力された上記音声データに対して合成するための音データを記憶する合成音記憶部を有し、上記音声処理部は、上記合成音記憶部に記憶された合成音を、上記指示に応じて音声処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
【請求項6】
さらに、撮影モード選択部を有し、上記音声処理部は、上記撮影モード選択部によって選択された撮影モードに応じて選択することを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
【図9】
【図10】
【図11】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図12】
【図13】
【図14】
【図10】
【図11】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−205087(P2012−205087A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67989(P2011−67989)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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