説明

音声周波数調整方法

本発明は一種の音声周波数調整方法を提供し、そのステップは、被測定者によって被測定者の人間要素を設定してから、その被測定者のハミングを同時録音した後、音声周波数計算器を用いて音声周波数を計算してから、記録器で最高基本周波数を記録し、最後は音域概算器を用いて、一番合う最高音声周波数を概算してから、音符コードに転換し、被測定者に一番合っている周波数を決める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の音声周波数調整方法に係り、特に被測定者の一番合う周波数を概算してから、歌う曲のキー(key)を調整決定し、被測定者に合う音域を調整する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
普通歌うとき、自分に合うキー或いは自分の音域が分からないので、伴奏楽器或いは楽音のキーが高すぎたり低すぎると、容易かつ自然に曲を歌えないから、曲のピッチが合わないため、調子が外れてしまう。また音域を無理に張り上げ或いは下げると、音質また音色が悪くなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この現象は伴奏テープ(カラオケとKTVなど)でよく見られる。リクエスト曲が自分のキーに合わないため、ばつが悪くなる場面がよくある。また大型の歌劇或いはコンサートで、歌手は演出前に何回も伴奏楽団とリハーサルして、お互いの音調を得るため、正式出演前、煩雑な試音及び時間を費やす欠点がある。また人間の音声周波数は音声の周波数の表現であるので、発声してから一定時間内において、音波の振動回数は多いほど、音調が高くなる。逆なら低くなる。ゆえに人間の音声周波数は気候、気持ち、当日の状況及び異なる時間によって変わる。また人間の性別及び年齢の違いによって変化する。歌手は自分の音域が分かってまた伴奏楽団との数回のリハーサルが完璧であっても、正式出演の当日、時空環境の変化及び個人の体の状況の差異により、自分の慣性音域から外れてしまう。もし歌手は極く短い時間内に自分の当時の音域を測定できなかったら、ピッチが合わないため、調子が外れてまた意の如く行かないことになってしまう。
【0004】
この点を考慮に入れて、発明者は関連技術の研究開発と設計経験を数年間従事し、上記の目標に対して、詳細に設計をし、そして慎重に評価を経て、確かに実用性のある本発明を得た。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の主な目的は、一種の音声周波数調整方法を提供し、特に一種の迅速・精確かつ簡単な方法で歌を唄う者の正確な音声周波数を測定し、またハミングのキーを調整することより、自分に一番合っている周波数を決める。
【0006】
本発明のもう一つの目的は、このような音声周波数調整方法を通して、またプログラム・ランゲージを利用して、コンピュータで読取れると機能を発揮できるソフトウエア及び一つのインターフェースとして使用し、また広汎にあらゆるの電子設備或いは楽器設備またインターネットに運用し、一つの音声周波数調整のハードウエアを構成することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0008】
審査官殿に本発明の目的・特徴及び機能に対して、より詳しく理解と認識させるため、図面の簡単な説明を利用して、下記のように説明する。
【0009】
図1及び図2は本発明のより良い実施例である。人によって、その人に合った音域があるので、本発明において、ハミングまたメローディの練習過程を通して、連続的に音声周波数を測定し、また最高音の周波数を記録した後、この周波数より歌手に合った音域を概算し、歌手が歌う曲に対して合う音調を設定する。図1に示しているように、まず被測定者の人間要素を設定し(1)、それには、被測定者は“女性のキー或いは男性のキー”である及び被測定者は“声楽訓練を受けたことがある或いは受けたことがない”を含める。その中の女性のキーは未成年或いは声がまだ変わっていない男性を含める。被測定者の声は録音装置(2)によって連続録音し、かつ一回は一小段の音声だけ録音した後、直ちにこの録音音声を“音声周波数計算器”(3)を通して、この音声の基本周波数を計算してから、“記録器”(4)よりこの基本周波数を比較して、最高基本周波数を記録し、最後は“ピッチをストップするか”(5)を判断する。ストップする場合、最高基本周波数を“音域概算器”(6)を通して、被測定者の音域を概算したら、ピッチ過程が完了する。ストップしない場合、“録音装置”(2)に戻って、録音測定を継続する。
【0010】
上記の“録音装置”(2)はデジタル録音装置であっても可能で、それは音声信号をデジタル音声資料に転換させ、一回録音した一小段の音声は約0.1秒だけで、“音声周波数計算器”(3)はこの0.1秒の音声の基本周波数を計算する。この値は最大値の自己相関関数(autocorrelation function)より求められる。“記録器”(4)は求めた最高また最低基本周波数を記録し、“音域概算器”(6)は最高周波数より被測定者に合った最高周波数を概算し、キーを調整する。“音域概算器”の計算法は下記の通りになっている。
【0011】
図2に示すように、上記の“記録器”(4)より記録した最高基本周波数は被測定者が歌える最高音の基本周波数であると仮定すると、
1.最高基本周波数(10)を音符コード(11)に転換させ、Xと設定する
2.男性のキー(12)の場合、X=X+12個のハーフトーン(1個は8度)にさせ、即ち12個のハーフトーン(13)を引上げる。
3.声楽訓練を受けたことがある場合(16)、合う最高音をX―n1個のハーフトーンを概算してから、n1個のハーフトーン(14)を引下げる。
4.声楽訓練を受けたことがない場合(16)、被測定者に合う最高音をX―n2個のハーフトーンと概算し、n2個のハーフトーンを引下げる(15)。
そのn1、n2は0又は0より大きい経験値であって、実際の行ったテストより求めた値である。
【0012】
上記の設計方法とステップを通して、本発明の実際範例及び達成して効果を下記の通りに説明する。
【0013】
図1に示しているように、ピッチ前に被測定者を“女性のキー或いは男性のキー”に設定してから、“声楽訓練を受けたことがある或いは受けたことがない”を設定した後、録音開始する。録音時数種のハミング方式で測定し、一回は一小段の音声をハミングするだけで、被測定者が快適また納得になるまで音調を段々引き上げる。もう一つの方法は、被測定者がある高音音符を唄ってから、被測定者が引き上げられないまで音符を段々引き上げる。以上の方法のn1、n2経験値は異なるが、ステップ“録音装置”(2)において、音声格式は単音16ビットに設定し、サンプリング周波数は44100Hzで、一回の録音する音声の長さは0.1秒である。それからステップ“音声周波数計算器”(3)において、音声周波数の計算方法は下記の通りである。録音音声をx(n)と仮定すると、
n=0,1,2…、N−1,N=4410であると
1. 自己相関関数rx(k)を計算し、その中の
rx(k)=nx(n)x(n−k)
ここで、n=0,1,2…,N−1,
k=22,23,24,…,674
k値の範囲は測定したい周波数の範囲である。
44100/22〜44100/674=2004.54〜65.43Hz
2. kmax=arg(max(rx(k))/k)を探し、kmaxはrx(k)最大値時のkを代表する。
3. 基本周波数はf0=44100/kmax
次は“記録器”(4)より最高基本周波数を記録してから、また、“録音装置”(2)から“記録器”(4)までのステップを繰返して、最後は“音声周波数計算器”(3)を通して(図2参照)、合った最高音声周波数を概算する。求めた最高基本周波数が440Hzと仮定すると、音符コードに転換はA4である。男性のキーの場合、最高基本周波数を音符コードに転換はA5である。声楽訓練を受けたことがないと仮定し、n2=3と仮定すると、一番合った最高音はF#5であるなら、曲のキーを設定する時、曲の最高音をF#5以下に調整するべきである。
【0014】
本発明の音声周波数調整方法は、プログラム・ランゲージを利用して、録音・記憶・計算する電子・サーキットデバイス及びプロセッサーデバイスと配合して、一つのインターフェースとして使用し、また広汎にあらゆるの電子設備或いは楽器設備またインターネットに運用し、一つの音声周波数調整のハードウエアを構成するのも可能である。
【0015】
1.本発明は音声周波数調整方法による新型設計であって、非常に簡単かつ迅速に被測定者の当時の一番良い音域また唄う前の精確なキーを測定することができる。そしてその曲のキーを自分に合った音域に調整すると、楽にかつ自然にその曲の進歩した効果が得られる。
【0016】
2.本発明を通して、被測定者の音声周波数が測定されるので、歌手は何回も伴奏楽団とリハーサルする必要性がなくなる。また正式出演前、当日の一番良い音域を測定することができるので、コンサート当日の体の状況・気持ち・時間とリハーサルするとの異なる状態によって、音域また伴奏楽団或いは伴奏音楽のキーが外れてしまうことが避けられ、音域また伴奏楽団或いは伴奏音楽とパーフェクトに配合し、コンサートの成功率を最高効果に引上げられる。
【0017】
上記は本発明のより良い実施例である本発明の特徴に対する具体説明である。ただし、この特徴を熟知している人は本発明の精神と原則下において、本発明に対して、変更また改訂はできるが、その変更と改訂は特許請求の範囲より限定した範疇の中に含まれるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の音声周波数調整方法の流れ図である。
【図2】本発明の音域概算器の概算流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一種の音声周波数調整方法であって、
被測定者によって被測定者の人間要素を設定し、その被測定者のハミングを同時録音した後、音声計算器で音声を計算し、また記録器により基本周波数を記録し、最後は音域概算器を用いて合う音声周波数を概算してから、音符コードに転換し、被測定者に一番合っている周波数を決めるステップよりなることを特徴とする音声周波数調整方法。
【請求項2】
請求項1に記載の音声周波数調整方法において、
同時録音は、デジタル録音装置で行ない得ることを特徴とする音声周波数調整方法。
【請求項3】
請求項1に記載の音声周波数調整方法において、
その中の被測定者の設定要素は、被測定者が女性のキーまた男性のキーであることを含めることを特徴とする音声周波数調整方法。
【請求項4】
請求項1に記載の音声周波数調整方法において、
その中の被測定者の設定要素は、被測定者が声楽訓練を受けたことがあるまた声楽訓練を受けたことがないことを含めることを特徴とする音声周波数調整方法。
【請求項5】
請求項1に記載の音声周波数調整方法において、
この方法をプログラム・ランゲージを利用して、録音・記憶・計算する電子・サーキットデバイス及びプロセッサーデバイスと配合して、一つのインターフェースとして使用し、また広汎にあらゆるの電子設備或いは楽器設備またインターネットに運用し、一つの音声周波数調整のハードウエアを構成し得ることを特徴とする音声周波数調整方法。
【請求項6】
一種の音声周波数調整方法の中の音域概算器の概算法であって、
それには、被測定者が歌える最高基本周波数を音符コードに転換させ、Xと設定すると、男性のキーの場合、X=X+12個のハーフトーン(1個は8度)にさせるので、即ちハーフトーンを12個引上げ、声楽訓練を受けたことがある場合、合う最高音をX―n1個のハーフトーンを概算してから、n1個のハーフトーンを引下げ、声楽訓練を受けたことがない場合、合う最高音をX―n2個のハーフトーンを概算してから、n2個のハーフトーンを引下げることを含め、そのn1、n2は0又は0より大きい経験値であって、実際の行ったテストより求めた値であることを特徴とする音声周波数調整方法の中の音域概算器の概算法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−500559(P2008−500559A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527202(P2006−527202)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【国際出願番号】PCT/CN2005/001711
【国際公開番号】WO2007/045123
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(506035485)▲調▼頻文化事▲いえ▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】