説明

領域内の殺菌剤濃度を増加させるシステムおよび方法

規定された領域を汚染除去する蒸気汚染除去システムである。システムは領域を規定するチャンバと、過酸化水素と水との溶液から過酸化水素蒸気を発生させる発生器とから構成される。過酸化水素蒸気を領域に供給するため閉鎖環状循環システムが設けられる。閉鎖環状循環システム内の分解装置で過酸化水素蒸気を分解する。分解装置を迂回するバイパス導管が設けられる。コントローラによって、所定の操作段階の間において発生器からの過酸化水素蒸気を分解装置から迂回させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に殺菌および汚染除去の技術に関し、特に殺菌または汚染除去システムにおいてガス状または蒸気相の殺菌剤の形成を増加させるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
殺菌方法は広い範囲の適用に使用され、また同様に広い範囲の殺菌剤に使用される。ここで使用する用語「殺菌」は、特に無生物物体上の、あらゆるバイオ汚染物の不活性化に関係する。用語「消毒」は病原性と考えられる生物の不活性化に関係する。
【0003】
ガス状および蒸気の殺菌/汚染除去システムは目標となる殺菌または汚染除去の保証レベルを達成するために一定のプロセス要因を維持することに依存する。過酸化水素蒸気の殺菌/汚染除去システムにおいては、これらの要因には過酸化水素蒸気の濃度、飽和度、温度、圧力および露出時間が含まれる。これらの要因を制御することによって、蒸気飽和による過酸化水素の結露を防止しながら、目標の殺菌保証レベルを成功裏に取得することができる。
【0004】
大型室または分離室を汚染除去するための従来の過酸化水素蒸気(VHP)殺菌システムは一般に分解装置および乾燥器を内部に含む閉鎖環状システムである。このようなシステムでは殺菌剤は室または分離室に連続して搬送される。分離室または室に存在する殺菌剤は分解装置に導かれ、そこで過酸化水素蒸気は水と酸素に分解される。この種の配置によるとシステム内の過酸化水素蒸気の濃度は空気流および殺菌剤に依存しながら所望の濃度に維持される(通常、液体状態において、過酸化水素35重量%、水65重量%)。
【0005】
汚染除去サイクルの間、汚染除去される室または分離室は最初に乾燥剤乾燥器を使用して低い湿度レベルに乾燥される。乾燥段階が終了すると条件調節段階に入り、殺菌剤を室または分離室内に比較的高速度で注入し、過酸化水素レベルを短時間で所望の濃度レベルに上げる。条件調節段階が終了すると汚染除去段階に入り、殺菌剤注入速度を落して過酸化水素レベルを一定の濃度レベルに維持する。汚染除去段階が終了すると、殺菌剤注入を停止して閉囲場所を通風する。通風は過酸化水素レベルが許容閾値(通常、1ppm)以下になるまで続ける。
【0006】
特に条件調節段階の間のこのようなシステムの問題点は、分解装置および乾燥器は閉鎖環状システムの一部であるため、過酸化水素蒸気は汚染除去される室または分離室を出た後、分解されるという点である。その結果として、蒸発器から室または分離室に入る空気流内に新しい殺菌剤を連続的に導入する必要が生じる。この操作方法では、条件調節段階の間で分離室または室内への殺菌剤の濃度を増加させうる速度が制限される。小さい閉囲場所の場合は、条件調節段階は全サイクル時間にそれほど影響を与えない。しかし大きい室または分離室、すなわち、5000立方フィート(142立方メートル)以上の領域では調節時間が大きく影響される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこれらの問題を解決し、室または分離室内の殺菌剤濃度を増やす速度を増加させる汚染除去システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の好ましい形態によると、規定された領域を汚染除去する蒸気汚染除去システムが設けられる。このシステムは領域を規定するチャンバと、過酸化水素と水との溶液から過酸化水素蒸気を発生させる発生器とから構成される。過酸化水素蒸気を領域に供給するため閉鎖環状循環システムが設けられる。閉鎖環状循環システム内の分解装置で過酸化水素蒸気を分解する。分解装置を迂回するバイパス導管が設けられる。操作の所定の段階の間は、発生器からの過酸化水素蒸気をコントローラで分解装置を迂回させる。
【0009】
本発明の別の形態によると、領域を汚染除去する汚染除去システムが設けられる。システムには過酸化水素蒸気を発生する発生器と、前記領域と過酸化水素蒸気を分解する分解装置とに過酸化水素蒸気を供給する閉鎖環状システムとが含まれる。分解装置を迂回する閉鎖環状システムに流体を流すバイパス導管が設けられる。コントローラでバイパス導管を流れる流体を制御する。
【0010】
本発明のさらに別の形態によると、入口ポートおよび出口ポートを備えた密封可能なチャンバが含まれ、閉鎖環内を流れる蒸気相の汚染除去システムが設けられる。閉鎖環状導管システムは入口ポートに流体接続された第1の端部および出口ポートに流体接続された第2の端部を備える。搬送ガスをチャンバ内に流し、チャンバを通し、チャンバ内から出して再循環させる導管システムに送風機を接続する。殺菌剤蒸気を搬送ガス流に供給する供給源を入口ポートの上流側に設ける。出口ポートの下流側の分解装置で殺菌剤蒸気を分解する。前記閉鎖環状導管システムを通る流れを分解装置の周りに導くバイパス導管を設ける。バイパス導管を通る流れをコントローラで制御する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の長所は閉囲されたチャンバ内の過酸化水素蒸気の濃度を急速に増加させるシステムにある。
本発明の別の長所は汚染除去サイクルの条件調節段階の間で過酸化水素蒸気の濃度を増加できる前述のシステムにある。
【0012】
本発明の別の長所は条件調節段階サイクル時間を従来のシステムに対して短縮する前述のシステムにある。
本発明のさらなる別の長所は条件調節段階の間に、少量の殺菌剤を使用して殺菌剤濃度レベルを達成できる前述のシステムにある。
【0013】
これらの長所は図面および特許請求の範囲とともに好ましい実施形態の次の記載から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図面を参照する際に、図面は発明の好ましい実施形態を示すだけの目的のためであり、発明を限定する目的のためではないということに注意されたい。図1は本発明の好ましい実施形態を表す過酸化水素蒸気殺菌システム10を示す。システム10には殺菌/汚染除去チャンバまたは領域24を規定する分離室または室22が含まれる。殺菌または汚染除去される物品は分離室または室の中に配置される。蒸発器32(ここでは発生器とも呼ぶ)は供給導管42によって、室または分離室22の殺菌/汚染除去チャンバまたは領域24に接続される。供給導管42はチャンバまたは領域24への過酸化水素蒸気(VHP)入口44を規定する。蒸発器32は供給ライン54で液体殺菌剤供給装置52に接続される。蒸発器32に供給される殺菌剤の実際の量を測定するため、公知のバランス装置56が殺菌剤供給装置52に結合される。
【0015】
公知の手段で殺菌剤を蒸発させる蒸発器32に液体殺菌剤の計量分を搬送するため、電動機64駆動のポンプ62が設けられる。別の実施形態では、蒸発器32に計量された殺菌剤の量を監視できるエンコーダ(図示しない)がポンプ62に備わる。ポンプ62にエンコーダが備わる場合は、バランス装置56を設ける必要はない。圧力スイッチ72が供給ラインに設けられる。圧力スイッチ72は供給ライン54に一定の静圧が存在しない場合に電気信号を出すように動作する。
【0016】
分離室または室22および蒸発器32は、分離室または室22(および殺菌/汚染防止チャンバまたは領域24)を蒸発器32に接続する戻り導管46を含む閉鎖環状システムの一部である。戻り導管46は殺菌/汚染除去チャンバまたは領域24からのVHP出口48を規定する。分離室または室22と蒸発器32との間の戻り導管46内に電動機84で駆動される送風機82が配置される。送風機82は殺菌剤および空気を閉鎖環状システムに循環させるよう操作される。図1に示すように、送風機82の下流側で、送風機82と分離室または室22との間の戻り導管に触媒分解装置92および空気乾燥器94が配置される。公知のように、触媒分解装置92はそこを流れる過酸化水素(H)を破壊するように操作される。触媒装置92は過酸化水素(H)を水と酸素とに変換する。空気乾燥器94は閉鎖環状システムを流れる空気から湿気を除去するように操作される。蒸発器32の上流側で、蒸発器32と空気乾燥器94との間の戻り導管46内にフィルタ112および加熱器114が配置される。フィルタ112は送風機82で戻り導管46を流れる空気を濾過するよう操作される。加熱器114は送風機82で戻り導管46を流れる空気を加熱するよう操作される。この点に関しては、空気が蒸発器32に入る前に、空気は加熱される。
【0017】
送風機82と触媒分解装置92との間の戻りライン46内に弁122が設けられる。図1に示すように、弁122は触媒分解装置92の上流側に配置される。弁122は流れを戻り導管46とバイパス導管132とに制御操作できる三方弁である。バイパス導管132の一端は弁122に接続され、一方、他端は触媒分解装置92を越え触媒分解装置92の下流側となる位置142の戻り導管46に接続される。実施形態では、位置142は空気乾燥器94を越え、空気乾燥器94の下流側となる。
【0018】
このように、システム10は第1の流体流路Aと第2の流体流路Bを有する閉鎖環状システムを規定する。第1の流体流路Aは図1の実線矢印で示すように、蒸発器32から、供給導管42およびチャンバまたは領域24を通り、さらに戻り導管46、触媒分解装置92および空気乾燥器94を通る流路で規定される。第2の流体流路Bは蒸発器32から、供給導管42およびチャンバまたは領域24を通り、さらに戻り導管46およびバイパス導管132を通り、戻り導管46の位置142に戻る流路で規定される。この点に関しては、触媒分解装置92および空気乾燥器94は第2の流体流路Bでは迂回される。
【0019】
次に図2にシステム10の操作を制御する制御システム200を概略的に示す。制御システム200には電動機64,84および弁122の操作を制御するために設けられたコントローラ210が含まれる。またコントローラ210はセンサ72と蒸発器32に殺菌剤を供給するバランス装置56とを監視する。またコントローラ210は加熱器114および蒸発器32の操作を制御する。コントローラ210はシステム10の操作を制御するようプログラム化されたシステムマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラである。
【0020】
入力ユニット214が設けられてコントローラ210に取り付けられ、システムユーザは操作パラメータを入力することが可能となる。入力ユニット214は、システム10のユーザが、限定はしないが例えば、キーパッド、キーボード、タッチスクリーンまたはスイッチなどの方法でコントローラ210にデータおよび情報の入力が簡単にできる装置とすることができる。出力ユニット216もコントローラ210に接続される。システム10の操作についての情報をユーザに与えるようコントローラ210に出力ユニット216が設けられる。出力ユニット216は、限定はしないが例えば、プリンタ、ディスプレイスクリーンまたはLEDディスプレイとすることができる。コントローラ210は、ある
操作段階でシステム10が作動するようプログラムされる。
【0021】
次に、システム10の操作に関して本発明をさらに述べる。一般的な殺菌/汚染除去サイクルには乾燥段階、条件調節段階、汚染除去段階および通風段階が含まれる。殺菌/汚染除去サイクルを実施する前に、殺菌剤溶液中の過酸化水素のパーセンテージに関するデータをコントローラ210に入れる、すなわち、入力する。前述のように、好ましい実施形態では、35重量%の過酸化水素と65重量%の水との殺菌剤溶液を使用する。しかし、別の濃度の過酸化水素と水との溶液も考えられる。
【0022】
まず、殺菌/汚染除去サイクルを開始すると、コントローラ210により送風機電動機84で送風機82が駆動され、それによって搬送ガスはシステム10内を循環する。乾燥段階の間は、蒸発器32を操作しない。弁122は流体が第1の流体流路Aに沿って流れる位置にする。第1の流体流路A,すなわち、供給導管42、分離室または室22の殺菌/汚染除去チャンバまたは領域24、戻り導管46および触媒分解装置92および空気乾燥器94を通って循環する空気中から空気乾燥器94によって湿気を除去する。空気が乾燥して十分に低い湿度レベルになると、乾燥段階は終了する。
【0023】
次に条件調節段階を開始する。コントローラ210で弁122を第2の流体流路Bのみに沿って流体が流れる位置にする。コントローラ210で蒸発器32および殺菌剤供給電動機64を作動させて、蒸発器32に殺菌剤を供給する。本発明の好ましい実施形態では、殺菌剤は約35重量%の過酸化水素と約65重量%の水とからなる過酸化水素溶液である。異なる比率の過酸化水素からなる殺菌剤溶液も考えられる。蒸発器32内で、公知の方法で液体殺菌剤は蒸発して過酸化水素蒸気(VHP)と水蒸気とを生じる。殺菌剤蒸気は閉鎖環状導管回路に導入され、搬送ガス(空気)によって供給導管42を介して搬送されて分離室または室22内の殺菌/汚染除去チャンバまたは領域24に達する。条件調節段階の間は、過酸化水素蒸気は殺菌/汚染除去チャンバまたは領域24に比較的高速で注入されて、過酸化水素レベルは短時間で所望のレベルに引き上げられる。条件調節の間は、過酸化水素が蒸発器32からチャンバまたは領域24に入り、送風機82によって空気が連続的に第2の流体流路Bを通って循環する。チャンバまたは領域24を出た過酸化水素蒸気は触媒分解装置92を迂回してバイパス導管132に導かれる。
【0024】
過酸化水素蒸気(VHP)が第2の流体流路Bに沿って連続的に循環する結果として、チャンバまたは領域内の過酸化水素蒸気(VHP)の濃度は過酸化水素蒸気(VHP)がチャンバまたは領域24を出て触媒分解装置92で破壊される場合に比べて、より急速に増加する。過酸化水素蒸気(VHP)は連続してシステム10を循環して蒸発器32に戻り、そこで別の過酸化水素蒸気(VHP)が発生して過酸化水素蒸気(VHP)の流れに追加される。
【0025】
条件調節段階が終了すると汚染除去段階に入る。汚染除去段階の間においては、蒸発器32および殺菌/汚染除去チャンバまたは領域24への殺菌剤注入速度を落して過酸化水素蒸気(VHP)の濃度を一定の所望のレベルに維持する。触媒分解装置92および空気乾燥器94に導かれる第1の流体流路Aにシステム10の流体流を導く位置にコントローラ210で弁122を作動させる。触媒分解装置92で、そこを流れる過酸化水素蒸気を水と酸素とに分解する。このように、チャンバまたは領域24内の過酸化水素蒸気(VHP)の濃度は蒸発器32の出力によって決定される。汚染除去段階は所定の期間で運転し、殺菌/汚染除去チャンバまたは領域24および/またはその中の物品を所望のとおり殺菌または汚染除去するに十分な所定の期間にわたって、過酸化水素蒸気(VHP)濃度を所望のレベルに維持することが好ましい。
【0026】
汚染除去段階が終了すると、コントローラ210で蒸発器32を閉じ、それによって殺菌/汚染除去チャンバまたは領域24への過酸化水素蒸気(VHP)の流れが停止する。
その後、通風段階を実施して過酸化水素蒸気(VHP)のレベルを許容できる閾値(約1ppm)にまで下げる。この点に関しては、理解できるように、空気および殺菌剤を送風機82で閉鎖循環システムを循環し続け、それによって過酸化水素蒸気(VHP)の最後の分が触媒分解装置92によって分解される。
【0027】
このように、本発明は条件調節段階の間で殺菌/汚染除去チャンバまたは領域24内の過酸化水素蒸気(VHP)の量を増加させる簡単でかつ有効な方法を提供する。本発明は3000立方フィート(85m)以上の、好ましくは5000立方フィート(142m)以上などの大型チャンバまたは領域に使用するのが好ましい。
【0028】
以上の記載は本発明の特別の実施形態である。この実施形態は説明の目的のみに記載されたものであり、発明の精神および範囲から逸脱しない修正および変更を行って当業者は実施できる。このような変更および修正はすべて特許請求の範囲内のもの、またはそれと均等なものである限り本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明は一定の部分および部分の配置において具体的な形態をとり、その好ましい実施形態は明細書で詳細に記述し、かつ一部を形成する付帯する図面で説明する。
【図1】本発明の好ましい実施形態を示す過酸化水素蒸気不活性化システムの概略図である。
【図2】図1に示す過酸化水素蒸気汚染除去システムの制御システムの概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
規定された領域を汚染除去する蒸気汚染除去システムであって、
領域を規定するチャンバと、
過酸化水素と水との溶液から過酸化水素蒸気を発生させる発生器と、
前記過酸化水素蒸気を前記領域に供給する閉鎖環状循環システムと、
前記過酸化水素蒸気を分解する、前記閉鎖環状循環システム内の分解装置と、
前記分解装置を迂回するバイパス導管と、
前記発生器からの過酸化水素蒸気を、所定の操作段階の間は、前記分解装置を迂回するよう操作可能なコントローラと
を備える蒸気汚染除去システム。
【請求項2】
前記コントローラは乾燥操作段階、条件調節操作段階、汚染除去操作段階および通風操作段階を含むようにプログラムされる、請求項1に記載の蒸気汚染除去システム。
【請求項3】
前記コントローラによって、前記条件調節段階の間に、前記過酸化水素蒸気(VHP)を前記分解装置から迂回させる、請求項2に記載の蒸気汚染除去システム。
【請求項4】
前記分解装置の下流側に空気乾燥器を備える、請求項1に記載の蒸気汚染除去システム。
【請求項5】
領域を汚染除去する汚染除去システムにおいて、
過酸化水素蒸気を発生する発生器と、
前記領域と過酸化水素蒸気を分解する分解装置とに過酸化水素蒸気を供給する閉鎖環状システムと、
前記分解装置を迂回する前記閉鎖環状システムに流体を流すバイパス導管と、
前記バイパス導管を流れる流体を制御するコントローラと
を備える汚染除去システム。
【請求項6】
前記閉鎖環状システムには前記システム内の流体が前記分解装置を通って流れる第1の流体流路と、前記システム内の流体が前記分解装置を迂回する第2の流体流路とが含まれ、前記バイパス導管は前記第2の流体流路を規定する、請求項5に記載の汚染除去システム。
【請求項7】
前記第1の流体流路または前記第2の流体流路のいずれかの流体流路を通るよう流れを制御する弁手段を備える、請求項6に記載の汚染除去システム。
【請求項8】
前記コントローラによって、前記システムの条件調節段階の間に、流体を前記第2の流体流路を通して流す、請求項7に記載の汚染除去システム。
【請求項9】
前記システムには前記第1の流体流路の一部となる空気乾燥器が含まれる、請求項8に記載の汚染除去システム。
【請求項10】
閉鎖環内を流れる蒸気相の汚染除去システムであって、
入口ポートおよび出口ポートを備えた密封可能なチャンバと、
前記入口ポートに流体接続された第1の端部と前記出口ポートに流体接続された第2の端部とを備えた閉鎖環状導管システムと、
搬送ガスをチャンバ内に流し、チャンバを通し、チャンバ内から出して再循環させる、前記導管システムに接続された送風機と、
殺菌剤蒸気を前記入口ポートの上流側の前記搬送ガス流に供給する供給源と、
前記出口ポートの下流側にあって殺菌剤蒸気を分解する分解装置と、
前記閉鎖環状導管システムを通る流れを前記分解装置の周りに導くバイパス導管と、
前記バイパス導管を通る流れを制御するコントローラと
を備えるシステム。
【請求項11】
前記殺菌剤は過酸化水素蒸気(VHP)である、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記コントローラによって、条件調節操作段階の間に、流れを前記第2の流体流路に導く、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記分解装置の下流側に配置された空気乾燥器を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記送風機は前記チャンバの下流側であって、前記分解装置と前記チャンバとの間に配置される、請求項13に記載のシステム。















【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−505715(P2007−505715A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527171(P2006−527171)
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/033360
【国際公開番号】WO2005/039650
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(505214191)ステリス インク (25)
【Fターム(参考)】