説明

類似運転時画像検索装置及びプログラム

【課題】類似する運転場面の運転時画像を精度良く検索する。
【解決手段】運転時画像と、運転時画像の各々に対応付けられた複数の異なる時系列の運転データとからなる複数の学習用データ内の特定のドライバの運転データを、学習により複数のクラスタに分類し、各クラスタに他のドライバのプロファイルと対応させたモードを付与してプロファイルを生成し、プロファイルに含まれるクラスタであって、学習用データ内の運転データの各々が属するクラスタに基づいて、運転データを第1のモード系列に変換し、モード系列と運転時画像とを対応させて記憶する。対象データ内の運転データをプロファイルに基づいて、第2のモード系列に変換し、第2のモード系列と、第1のモード系列の各々との類似度に基づいて、第1のモード系列に対応して記憶された運転時画像を検索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、類似運転時画像検索装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワーク上のサイトにおいて閲覧可能な状態とされる閲覧動画データから、特定の動画像に類似する動画像を検索することが行われている。
【0003】
例えば、複数の登録動画データが情報として登録された動画データベースと、閲覧動画データと動画データベースに登録された登録動画データとを照合する動画データ照会システムが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の動画データ照会システムでは、画像間の相関演算に基づいて画像間の類似度を算出し、動画データベースに登録された複数の登録画像データから、閲覧動画データに類似した動画像を出力している。
【0004】
また、車両の加速度の大きさが閾値以上となったときに、事故が発生したと判断して、交通事故場面の画像を記録する画像記録装置が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−89440号公報
【特許文献2】特開2006−231942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1記載の技術では、例えば、車両が減速したときの運転時画像を検索しようとしても、減速の原因が、先行車の減速であったのか、歩行者の横断であったのか、または停止信号によるものであったのかにより運転時画像は大きく異なるため、各々が類似する運転時画像として判断されない場合がある。従って、特許文献1記載の技術を類似運転時画像の検索に適用しても、適切な類似運転時画像が検索できない場合がある、という問題がある。
【0007】
また、特許文献2記載の技術では、加速度の大きさだけで事故場面であると判断しているが、信号発進後に歩行者を発見してブレーキをかけた場合のような加速中の減速であるか、または赤信号による減速の場合のような定常走行後の減速であるか等の運転の流れが考慮されていないため、適切に運転場面を判断することができない、という問題がある。さらに、同じ危険場面における減速運転であっても、ドライバによって制動減速度は異なるため、固定の閾値を用いて運転場面を判断するのは困難である、という問題がある。
【0008】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、類似する運転場面の運転時画像を精度良く検索することができる類似運転時画像検索装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の類似運転時画像検索装置は、運転時の車両周辺を予め撮影して得られた複数の運転時画像と、該運転時画像の各々に対応付けられた複数の異なる時系列の運転データとを含む複数の学習用データの各々の運転データを、学習により複数のクラスタに分類し、該クラスタの各々に参照プロファイルの各参照クラスタと対応させた識別情報を付与したプロファイルを生成する生成手段と、前記生成手段により生成されたプロファイルに含まれるクラスタであって、前記複数の学習用データ内の運転データの各々が属するクラスタに基づいて、前記複数の学習用データ内の運転データの各々を第1の時系列の識別情報の各々に変換する第1の変換手段と、変換された前記第1の時系列の識別情報の各々と前記運転時画像の各々とを対応させて記憶した運転時画像記憶手段と、前記生成手段により生成されたプロファイルに含まれるクラスタであって、運転時の車両周辺を予め撮影して得られた運転時画像と、該運転時画像に対応付けられた複数の異なる時系列の運転データとを含む対象データ内の運転データが属するクラスタに基づいて、前記対象データ内の運転データを第2の時系列の識別情報に変換する第2の変換手段と、前記第2の時系列の識別情報と、前記第1の時系列の識別情報の各々との類似度に基づいて、前記第1の時系列の識別情報に対応して前記運転時画像記憶手段に記憶された運転時画像を検索する検索手段と、を含んで構成されている。
【0010】
本発明の類似運転時画像検索装置によれば、まず、学習処理では、生成手段が、運転時の車両周辺を予め撮影して得られた複数の運転時画像と、運転時画像の各々に対応付けられた複数の異なる時系列の運転データとからなる複数の学習用データの各々の運転データを、学習により複数のクラスタに分類し、クラスタの各々に参照プロファイルの各参照クラスタと対応させた識別情報を付与したプロファイルを生成する。そして、第1の変換手段が、生成手段により生成されたプロファイルに含まれるクラスタであって、複数の学習用データ内の運転データの各々が属するクラスタに基づいて、複数の学習用データ内の運転データの各々を第1の時系列の識別情報の各々に変換し、変換された第1の時系列の識別情報の各々と運転時画像の各々とが、運転時画像記憶手段に対応して記憶される。
【0011】
次に、検索処理では、生成手段により生成されたプロファイルに含まれるクラスタであって、運転時の車両周辺を予め撮影して得られた運転時画像と、運転時画像に対応付けられた複数の異なる時系列の運転データとを含む対象データ内の運転データが属するクラスタに基づいて、対象データ内の運転データを第2の時系列の識別情報に変換する。そして、検索手段が、第2の時系列の識別情報と、第1の時系列の識別情報の各々との類似度に基づいて、第1の時系列の識別情報に対応して運転時画像記憶手段に記憶された運転時画像を検索する。
【0012】
このように、運転データをクラスタに分類して、参照プロファイルと対応付けられて生成されたプロファイルを用いて、運転データを時系列の識別情報に変換することで、運転データが抽象化されて、運転行動の意図が考慮された時系列の識別情報を得ることができる。このように変換された第2の時系列の識別情報と、記憶された運転時画像に対応付けられた第1の時系列の識別情報との類似度から類似運転時画像を検索するため、類似する運転場面の運転時画像を精度良く検索することができる。
【0013】
また、前記生成手段は、ドライバ毎に予め用意された前記学習用データに基づいて、ドライバ毎に運転データをクラスタに分類し、前記参照プロファイルとして先に生成された他のドライバのプロファイルを用いて、ドライバ毎のプロファイルを生成することができる。また、前記第2の変換手段は、前記対象データに基づいてドライバを特定し、該ドライバに対応するプロファイルを用いて変換するようにすることができる。このように、個別のプロファイルを他のドライバのプロファイルと対応させて生成して用いるため、個人差を正規化することができる。
【0014】
また、本発明の類似運転時画像検索装置は、通常時に取得された学習用データ、及び危険運転時に取得された学習用データに基づいて、対象データが取得されたのが通常時か危険運転時かを判別するための判別モデルを生成する判別モデル生成手段と、前記判別モデル生成手段で生成された判別モデルに基づいて、前記対象データが取得されたのが通常時か危険運転時かを判別する判別手段と、を含んで構成することができ、前記運転時画像記憶手段には、通常時の運転時画像と危険運転時の運転時画像とが記憶され、前記検索手段は、前記判別手段で通常時と判別された場合には、前記通常時の運転時画像から類似運転時画像を検索し、危険運転時と判別された場合には、前記危険運転時の運転時画像から類似運転時画像を検索するようにすることができる。
【0015】
また、前記複数の異なる時系列の運転データを、車速、車間距離、アクセル踏み込み度、ブレーキ踏み込み度、前記車速のn次の微分値、前記車間距離のn次の微分値、前記アクセル踏み込み度のn次の微分値、及び前記ブレーキ踏み込み度のn次の微分値から選択した少なくとも2つとすることができる。
【0016】
また、前記生成手段は、前記運転データを3つのクラスタに分類し、該クラスタの各々の前記識別情報を、加速、減速、及び定常走行としたプロファイルを生成することができる。運転データをクラスタに分類することにより、運転データを何らかの意味を持った抽象化されたグループに分類することができるが、加速、減速、及び定常走行といった運転意図を反映したクラスタに分類することで、ドライバの運転意図が反映された類似運転時画像を検索することができる。
【0017】
また、前記検索手段は、前記第1の時系列の識別情報と前記第2の時系列の識別情報との類似度に加え、前記対象データ内の運転データと、前記複数の学習用データ内の運転データの各々との類似度に基づいて、前記運転時画像を検索するようにすることができる。これにより、検索精度が向上する。
【0018】
また、本発明の類似運転時画像検索プログラムは、コンピュータを、運転時の車両周辺を予め撮影して得られた複数の運転時画像と、該運転時画像の各々に対応付けられた複数の異なる時系列の運転データとを含む複数の学習用データの各々の運転データを、学習により複数のクラスタに分類し、該クラスタの各々に参照プロファイルの各参照クラスタと対応させた識別情報を付与したプロファイルを生成する生成手段、前記生成手段により生成されたプロファイルに含まれるクラスタであって、前記複数の学習用データ内の運転データの各々が属するクラスタに基づいて、前記複数の学習用データ内の運転データの各々を第1の時系列の識別情報の各々に変換する第1の変換手段、変換された前記第1の時系列の識別情報の各々と前記運転時画像の各々とを対応させて運転時画像記憶手段に記憶するよう制御する記憶制御手段、前記生成手段により生成されたプロファイルに含まれるクラスタであって、運転時の車両周辺を予め撮影して得られた運転時画像と、該運転時画像に対応付けられた複数の異なる時系列の運転データとを含む対象データ内の運転データが属するクラスタに基づいて、前記対象データ内の運転データを第2の時系列の識別情報に変換する第2の変換手段、及び前記第2の時系列の識別情報と、前記第1の時系列の識別情報の各々との類似度に基づいて、前記第1の時系列の識別情報に対応して前記運転時画像記憶手段に記憶された運転時画像を検索する検索手段として機能させるためのプログラムである。
【0019】
なお、本発明のプログラムを記憶する記憶媒体は、特に限定されず、ハードディスクであってもよいし、ROMであってもよい。また、CD−ROMやDVDディスク、光磁気ディスクやICカードであってもよい。更にまた、該プログラムを、ネットワークに接続されたサーバ等からダウンロードするようにしてもよい。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明の類似運転時画像検索装置及びプログラムによれば、運転データをクラスタに分類して、参照プロファイルと対応付けられて生成されたプロファイルを用いて、運転データを時系列の識別情報に変換することで、運転データが抽象化されて、運転行動の意図が考慮された時系列の識別情報を得ることができる。このように変換された第2の時系列の識別情報と、記憶された運転時画像に対応付けられた第1の時系列の識別情報との類似度から類似運転時画像を検索するため、類似する運転場面の運転時画像を精度良く検索することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1の実施の形態に係る類似運転時画像検索装置の構成を示す概略図である。
【図2】第1の実施の形態の学習処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図3】運転データのクラスタ化、及びクラスタの対応付けを説明するための図である。
【図4】プロファイルDBの一例を示す図である。
【図5】運転データからモード系列への変換を説明するための図である。
【図6】第1の実施の形態の検索処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態に係る類似運転時画像検索装置の構成を示す概略図である。
【図8】第2の実施の形態の学習処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施の形態の検索処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の類似運転時画像検索装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0023】
図1に示すように、第1の実施の形態に係る類似運転時画像検索装置10は、学習用データ及び対象データを入力するための入力装置20、入力された学習用データを学習してプロファイルを生成し、また、入力された対象データに類似する運転場面の運転時画像を検索する処理を実行するコンピュータ30、及び検索結果を表示するための表示装置40を備えている。
【0024】
入力装置20は、マウスやキーボード等の入力デバイス、スキャナ等の読取装置で構成されている。また、可搬性記録媒体に記録されたデータを読み込むための読込装置や、ネットワークを介して接続された外部装置に記憶されたデータを入力するためのインターフェースであってもよい。
【0025】
コンピュータ30は、類似運転時画像検索装置10全体の制御を司るCPU、後述する学習処理及び検索処理のプログラム等を記憶した記憶媒体としてのROM、ワークエリアとしてデータを一時格納するRAM、後述するプロファイルデータベース(DB)及び運転時画像DB等が記憶される記憶手段としてのHDD、並びにこれらを相互に接続するバスを含んで構成されている。
【0026】
このコンピュータ30をハードウエアとソフトウエアとに基づいて定まる機能実現手段毎に分割した機能ブロックで説明すると、図1に示すように、入力装置20から入力された学習用データを学習して、類似運転時画像の検索時に用いるプロファイルを生成する学習部50、及び入力された対象データに類似する運転場面の運転時画像を検索する検索部70を含んだ構成で表すことができる。
【0027】
なお、ここでは、学習部50及び検索部70を1つのコンピュータ30で構成した場合について説明するが、それぞれ別のコンピュータで構成するようにしてもよい。
【0028】
学習部50は、運転時の車両周辺を予め撮影して得られた運転時画像と、その運転時画像に対応付けられた運転データを含む学習用データが記憶される学習用データDB54、学習用データ内の運転データを学習してプロファイルを生成するプロファイル生成部56、生成されたプロファイルが記憶されるプロファイルDB58、学習用データ内の運転データをプロファイルに基づいてモード系列に変換する第1の変換部60、及びモード系列と運転時画像とが対応して記憶される運転時画像DB62を含んだ構成で表すことができる。
【0029】
学習用データは、時刻t毎に1フレームずつ撮影された時刻0〜Tの間のTフレーム分の運転時の動画像(運転時画像)と、同じく時刻t毎に時刻0〜Tの間に検出された運転データとを対応付けたものである。ここでは、運転データとして、先行車両との相対速度及び車間距離を用いる。学習用データDB54には、複数の学習用データが記憶される。
【0030】
検索部70は、運転時画像と運転データとが対応した対象データ内の運転データを、学習部50のプロファイルDB58に記憶されたプロファイルに基づいてモード系列に変化する第2の変換部72、及び変換されたモード系列と学習部50の運転時画像DB62に記憶されたモード系列とに基づいて、対象データに類似する運転場面の運転時画像を検索する類似運転時画像検索部74を含んだ構成で表すことができる。
【0031】
対象データは、学習用データと同様の運転データと運転時画像とを対応付けたものである。
【0032】
次に、図2を参照して、第1の実施の形態の学習処理について説明する。学習処理は、下記ステップ100〜104で詳細に説明するモード学習の処理と、下記ステップ106〜114で詳細に説明するモード対応付けの処理を含む。モード学習の処理とは、運転データを学習してクラスタに分類する処理であり、モード対応付けの処理とは、他のドライバのプロファイルと対応させて、クラスタ毎に識別情報であるモードを対応させる処理である。
【0033】
ステップ100で、複数の学習用データを入力し、学習用データの各々をドライバ毎に学習用データDB54に記憶する。
【0034】
次に、ステップ102で、学習用データDB54に記憶された学習用データ内の特定のドライバ(ここではドライバaとする)の運転データを抽出し、図3に示すように、相対速度及び車間距離の2次元空間にプロットする。
【0035】
次に、ステップ104で、プロットされた複数の運転データを、予め定めた数(ここでは、3つ)のクラスタに分類すると共に、クラスタ毎のパラメータを演算する。具体的には、クラスタ化の処理として、ここでは公知のGMM(Gaussian Mixture Model)を用い、EMアルゴリズム(Expectation−maximization algorithm)を用いて、下記(1)式を最大化するパラメータ(平均ベクトルμ、分散ベクトルΣ、混合重み係数w)を演算する。
【0036】
【数1】

【0037】
ただし、xは時刻tにおける運転データ、Tはドライバaの運転データの総数、Dは運転データの次元数(ここでは2)、及びMはクラスタの数(ここでは3)である。
【0038】
次に、ステップ106で、変数kminに”∞”をセットする。次に、ステップ108で、プロファイルDB58に記憶されているドライバa以外のドライバのプロファイルを用いて、上記ステップ104で分類されたクラスタの各々と、他のドライバのプロファイルのモードの各々との分布間の距離として、下記(2)式に示すkを演算する。ここでは、分布間の距離として、KL(kullbuck-leibler)情報量を用いる。KL情報量は、分布間の相違度が大きい程、大きな値を示す情報量である。
【0039】
【数2】

【0040】
ただし、N(μ,σ)はガウス分布であり、iはドライバaの運転データの分布、及びjは他のドライバのプロファイルの分布であることを表す。
【0041】
次に、ステップ110で、演算されたkが変数kminより小さいか否かを判定する。k<kminの場合には、ステップ112へ移行し、変数kminを、上記ステップ108で演算されたkの値に置き換えると共に、変数cに組み合わせ{i,j}を代入して、ステップ114へ移行する。一方、k≧kminの場合には、そのままステップ114へ移行する。
【0042】
ステップ114では、他のドライバのプロファイルとの全ての組合せについて処理が終了したか否かを判定する。まだ未処理の組合せがある場合には、ステップ108へ戻って、次の組み合わせを選択して、上記ステップ108〜112の処理を繰り返す。一方、全ての組み合わせについて処理が終了した場合には、ステップ116へ移行する。
【0043】
ステップ116では、変数cに代入されている組み合わせ{i,j}に基づいて、図3に示すように、他のドライバのプロファイルのモードを各々のクラスタに対応付けて、ドライバaのプロファイルとしてプロファイルDB58に格納する。図3の例では、ドライバaのクラスタ1、クラスタ2、及びクラスタ3は、それぞれモードC、モードB、及びモードAが対応付けられる。プロファイルDB58には、図4に示すように、ドライバ毎に各モードのパラメータ(平均及び分散)を格納する。
【0044】
次に、ステップ118で、図5に示すように、ドライバaのプロファイルに基づいて、時刻tで検出された運転データの各々が、上記ステップ116で格納したドライバaのプロファイルのどのモードに属しているかを判定し、時刻0〜Tの間の時系列の運転データを、時刻0〜Tの間の時系列のモードの情報(モード系列)に変換する。
【0045】
次に、ステップ120で、モード系列と、そのモード系列の元になった運転データに対応する運転時画像とを対応付けて運転時画像DB62に格納して、処理を終了する。
【0046】
次に、図6を参照して、第1の実施の形態の検索処理について説明する。
【0047】
ステップ200で、対象データを入力し、次に、ステップ202で、入力された対象データ内の運転データを抽出する。
【0048】
次に、ステップ204で、運転データからドライバを特定し、特定されたドライバのプロファイルをプロファイルDB58から選択して読み出す。ドライバの特定は、運転データにドライバを識別するための情報を付与し、この情報に基づいて特定するようにしてもよいし、上記学習処理で述べたのと同様の手法で運転データをクラスタに分類して、各クラスタのパラメータとプロファイルのパラメータとを比較して特定してもよい。
【0049】
次に、ステップ206で、上記学習処理のステップ118と同様の処理により、時系列の運転データを、時刻0〜Tの間のモード系列mに変換する。
【0050】
次に、ステップ208で、変数smaxに”−∞”をセットする。次に、ステップ210で、運転時画像DB58に運転時画像に対応して記憶されているモード系列data(i)(第1のモード系列)と、上記ステップ206で出力されたモード系列m(第2のモード系列)の類似度sを演算する。ここで、iは1〜Xであり、Xは運転時画像DBに記憶されている運転時画像の数(すなわちモード系列の数)である。ここでは、文字列の近接度の計算によく用いられるレーベンシュタイン距離(LD:Levenshtein Distance)を用いた類似度sを演算する。類似度sは、LDが近いほど大きな値となるようにする。
【0051】
次に、ステップ212で、演算されたsが変数smaxより大きいか否かを判定する。s>smaxの場合には、ステップ214へ移行し、変数smaxを、上記ステップ210で演算されたsの値に置き換えると共に、変数imaxにiを代入して、ステップ216へ移行する。一方、s≦smaxの場合には、そのままステップ216へ移行する。
【0052】
ステップ216では、運転時画像DB62に記憶されているX個のモード系列の全てについて処理が終了したか否かを判定する。まだ未処理のモード系列がある場合には、ステップ210へ戻って、次のモード系列を選択して、上記ステップ210〜214の処理を繰り返す。一方、全てのモード系列について処理が終了した場合には、ステップ218へ移行する。
【0053】
ステップ218では、モード系列data(imax)に対応して記憶されている運転時画像を、対象データの運転場面に類似する運転時画像として出力して、処理を終了する。
【0054】
以上説明したように、第1の実施の形態の類似運転時画像検索装置10によれば、運転データをクラスタに分類して、他のドライバのプロファイルと対応付けられて生成されたプロファイルを用いて、運転データをモード系列に変換することで、運転データが抽象化されて、運転行動の意図が考慮されたモード系列を得ることができる。このように変換された第2のモード系列と、記憶された運転時画像に対応付けられた第1のモード系列との類似度から類似運転時画像を検索するため、類似する運転場面の運転時画像を精度良く検索することができる。
【0055】
なお、第1の実施の形態では、モード系列の類似度の演算に、レーベンシュタイン距離を用いる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、時刻0〜Tのモード系列における各モードの出現頻度を表すヒストグラムを生成し、このヒストグラムの類似度を用いて類似運転時画像を検索してもよい。具体的には、ヒストグラムのビンiのデータ数をfiとすると、ドライバAの運転データを変換したモード系列のヒストグラム{fA1/ΣfAn,fA2/ΣfAn,fA3/ΣfAn,・・・}と、ドライバBの運転データを変換したモード系列のヒストグラム{fB1/ΣfBn,fB2/ΣfBn,fB3/ΣfBn,・・・}との相関値を類似度として用いたり、fi/Σfnを確率値とみなして情報量を算出したりしてもよい。なお、ΣfnはT秒間のモードのデータ総数である。
【0056】
また、第1の実施の形態では、最も類似する運転時画像を検索する場合について説明したが、類似度が所定値以上となるものを全て提示したり、類似度の高い順に所定順位(例えば、トップテン)までのものを提示したりしてもよい。
【0057】
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、入力された対象データが、通常時に取得されたものか危険運転時に取得されたものかを判別した上で、類似運転時画像を検索する点が、第1の実施の形態とは異なる。なお、第1の実施の形態の類似運転時画像検索装置10と同様の構成及び処理については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0058】
図7に示すように、第2の実施の形態の類似運転時画像検索装置210のコンピュータ30は、学習部250及び検索部270を含んだ構成で表すことができる。
【0059】
学習部250は、第1の実施の形態の学習部50の構成に加えて、対象データが取得されたのが通常時か危険運転時かの判別をするための判別モデルを生成する判別モデル生成部264、及び生成された判別モデルが記憶される判別モデル記憶部266を含んだ構成で表すことができる。また、運転時画像DB262には、通常時の運転時画像と危険運転時の運転時画像とが分類されて記憶されている。
【0060】
検索部270は、第1の実施の形態の検索部70に加えて、判別モデル記憶部266に記憶された判別モデルに基づいて、対象データが取得されたのが通常時か危険運転時かを判別する判別部276を含んだ構成で表すことができる。また、類似運転時画像検索部274は、判別部276での判別結果に応じて、通常時の運転時画像または危険運転時の運転時画像から類似運転時画像を検索する。
【0061】
次に、図8を参照して、第2の実施の形態の学習処理について説明する。
【0062】
ステップ300で、通常時に取得された運転時画像、及びその運転時画像に対応する運転データを含む通常時の学習用データと、危険運転時に取得された運転時画像、及びその運転時画像に対応する運転データを含む危険運転時の学習用データとを入力し、学習用データDB54に記憶する。
【0063】
ステップ102〜118で、第1の実施の形態と同様に、学習用データ内の運転データを用いてプロファイルを生成し、運転データをモード系列に変換する。
【0064】
次に、ステップ302で、モード系列と運転時画像とを対応させて、運転時画像DB262へ格納する。この際、通常時の学習用データ内の運転データを変換したモード系列と対応させる運転時画像は通常時の運転時画像として、危険運転時の学習用データ内の運転データを変換したモード系列と対応させる運転時画像は危険運転時の運転時画像として、それぞれ分類して格納する。
【0065】
次に、ステップ304で、運転時画像に対応しているモード系列の各々について、時刻0〜Tのモード系列における各モードの出現頻度を表すヒストグラムを生成する。通常時の運転時画像に対応しているモード系列の各々について生成されたヒストグラムを通常時のヒストグラム、危険運転時の運転時画像に対応しているモード系列の各々について生成されたヒストグラムを危険運転時のヒストグラムという。これらのヒストグラムを判別モデルとして、判別モデル記憶部266に記憶する。
【0066】
次に、図9を参照して、第2の実施の形態の検索処理について説明する。
【0067】
ステップ200〜206で、第1の実施の形態と同様に、対象データ内の運転データをモード系列mに変換する。
【0068】
次に、ステップ400で、時刻0〜Tのモード系列mにおける各モードの出現頻度を表すヒストグラムを生成する。
【0069】
次に、ステップ402で、モード系列mのヒストグラムと判別モデルである通常時のヒストグラムとの類似度、及びモード系列mのヒストグラムと判別モデルである危険運転時のヒストグラムとの類似度をそれぞれ演算する。具体的には、第1の実施の形態のモード系列の類似度の演算の他の例で説明したのと同様に、モード系列mのヒストグラムと、通常時または危険運転時のヒストグラムの各々との相関値を類似度として用いたり、fi/Σfnを確率値とみなして情報量を算出したりすればよい。なお、fiはヒストグラムのビンiのデータ数、及びΣfnはT秒間のモードのデータ総数である。
【0070】
次に、ステップ404で、モード系列mのヒストグラムが、通常時のヒストグラム及び危険運転時のヒストグラムのいずれにより類似しているかを判定する。この判定は、上記ステップ402で演算されたモード系列mのヒストグラムと通常時のヒストグラムの各々との類似度、モード系列mのヒストグラムと危険運転時のヒストグラムの各々との類似度のそれぞれについての平均値、最大値、最小値等を用いて判定するとよい。通常時のヒストグラムに類似していると判定された場合には、ステップ406へ移行し、危険運転時のヒストグラムに類似していると判定された場合には、ステップ408へ移行する。
【0071】
ステップ406では、運転時画像DB262に通常時の運転時画像として記憶されている運転時画像を類似運転時画像として出力する。一方、ステップ408では、運転時画像DB262に危険運転時の運転時画像として記憶されている運転時画像を類似運転時画像として出力する。
【0072】
以上説明したように、第2の実施の形態の類似運転時画像検索装置10によれば、運転データをクラスタに分類して、他のドライバのプロファイルと対応付けられて生成されたプロファイルを用いて、運転データをモード系列に変換するため、運転データが抽象化されて、運転行動の意図が考慮されたモード系列を得ることができる。また、このモード系列のヒストグラムを用いて通常時か危険運転時かを判別するため、類似する運転場面の運転時画像を精度良く検索することができる。
【0073】
なお、第2の実施の形態では、通常時と判別された場合には、通常時の運転時画像の全て、危険運転時と判別された場合には、危険運転時の運転時画像の全てを出力する場合について説明したが、第1の実施の形態と同様に、モード系列の類似度s(s=LD)を演算して、通常時か危険運転時かの判別結果に応じて、複数の通常時の運転時画像、または複数の危険運転時の運転時画像の中から、類似度sが最大のもの等を選択して出力するようにしてもよい。
【0074】
また、第1及び第2の実施の形態では、プロファイルの学習方法としてGMMを用いる場合について説明したが、これに限定されない。例えば、下記のような手法を用いることができる。
【0075】
ドライバAのプロファイルを、「C={μ,Σ},n=1:N」で表されるN個のクラスタからなるプロファイルとする。なお、μはクラスタCの分布の重心または平均、Σは共分散行列である。そして、ドライバBの運転データから求まる特徴量ベクトルを{x’,x’・・・x’}とする。なお、x’は時刻tにおける特徴量ベクトル、Tは運転データの総数である。
【0076】
次に、x’とクラスタCとの距離「d(t,n)=dist(x’,C)」を演算する。距離は、例えばユークリッド距離やマハラノビス距離等を用いることができる。そして、下記式に従って、x’との距離d(t,n)が最小となるクラスタ(C’)の分布の重心を更新する。
【0077】
C’=argmind(t,n)
μC’’=(1−ε)μC’+εx
なお、εは重み係数ε=1/Kであり、KはドライバAの運転データの総数である。そして、下記式により評価値Eを演算し、Eが収束するまで上記処理を繰り返し、更新されたクラスタをドライバBのプロファイルとする。
【0078】
【数3】

【0079】
また、第1及び第2の実施の形態では、運転データを3つのクラスタに分類する場合について説明した。これは、運転行動または運転意図として、例えば、「加速」、「減速」、及び「定常走行」を想定した場合に、運転データがこれらの運転行動または運転意図を反映してクラスタに分類されるようにしたものである。従って、異なる運転場面を想定した場合には、それに応じてクラスタの数を変更するようにする。例えば、危険回避走行時の場合、運転意図として「危険回避」、「回避準備」、「加速追従」、及び「回避直後」が想定されるのであれば、4つのクラスタに分類されるように設定すればよい。また、これらの運転場面や運転意図に応じて、適切な運転データを用いるとよい。
【0080】
より具体的に、交通事故の多くを占める追突事故に関連した追従走行時の運転場面に特化した場合についてみると、運転意図として「巡航」、「加速」、「通常減速」、及び「急減速」の少なくとも4つを含むと考えられる。そこで、運転データを4つのモードを用いたモード系列に変換するために、運転データの分布を4つのクラスタに分類する。なお、クラスタに分類して、他のドライバのプロファイルなどの参照プロファイルと対応させることにより、それぞれのクラスタが、上記「巡航」、「加速」、「通常減速」、及び「急減速」という運転意図が反映されたモードに対応付けられる。
【0081】
また、それぞれの運転意図は、自車加速度及びブレーキタイミングを決定する指標として知られるTTC(Time−To−Collision:先行車間距離と相対距離で除した値)によって決定されると仮定すると、運転データとしては、自車加速度、先行車間距離、及び相対車速を用いればよい。
【0082】
ここで、個々人によって、減速時の平均速度が異なることが知られている。すなわち、ドライバAは、通常の平均減速度Da>平均急減速度Haであるが、ドライバBは、通常の平均減速度Db<平均急減速度Hbであるような場合がある。ここで、HaがDbに近いような場合、すなわち、ドライバAはあまり強く急減速しないタイプであり、ドライバBは通常時から比較的強めにブレーキを踏むタイプであるような場合、直接運転データの値を比較すると、ドライバAが追突回避のために急減速をした運転データと、ドライバBの通常のブレーキ時の運転データとが類似していると判断される可能性がある。
【0083】
そこで、上記のような運転意図を反映したモードを用いて、運転データをモード系列に変換することにより、同じ運転データでも、ドライバAの運転データはモード「急減速」、ドライバBの運転データはモード「通常減速」に変換されるため、運転意図が異なるにもかかわらず類似する運転場面であると判断されることを防止することができる。
【0084】
また、第1及び第2の実施の形態では、モード系列を用いて運転場面の類似する類似運転時画像を検索する場合について説明したが、モード系列による類似度演算に加えて、対象データ内の運転データも類似度の演算に用いるようにしてもよい。この場合、運転時画像DBに記憶される運転時画像には、モード系列だけでなく、学習用データ内の運転データも対応付けて記憶しておくとよい。そして、類似度を演算する際には、モード系列の類似度と運転データの類似度との和や積を総合の類似度として用いることができる。運転データの類似度には、対応する運転データ同士の各ベクトル間の距離の総和を用いたり、時刻0〜Tの間の時系列の運転データを周波数分析した結果を用いたりすることができる。
【0085】
また、第1及び第2の実施の形態では、運転データとして、相対車速及び車間距離を用いる場合について説明したが、運転場面に応じて、アクセル踏み込み度、ブレーキ踏み込み度等を用いてもよいし、また、これらのn次(nは自然数)の微分値を用いてもよい。
【符号の説明】
【0086】
10、210 類似運転時画像検索装置
20 入力装置
30 コンピュータ
40 表示装置
50、250 学習部
56 プロファイル生成部
60 第1の変換部
70、270 検索部
72 第2の変換部
74、274 類似運転時画像検索部
264 判別モデル生成部
266 判別モデル記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転時の車両周辺を予め撮影して得られた複数の運転時画像と、該運転時画像の各々に対応付けられた複数の異なる時系列の運転データとを含む複数の学習用データの各々の運転データを、学習により複数のクラスタに分類し、該クラスタの各々に参照プロファイルの各参照クラスタと対応させた識別情報を付与したプロファイルを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成されたプロファイルに含まれるクラスタであって、前記複数の学習用データ内の運転データの各々が属するクラスタに基づいて、前記複数の学習用データ内の運転データの各々を第1の時系列の識別情報の各々に変換する第1の変換手段と、
変換された前記第1の時系列の識別情報の各々と前記運転時画像の各々とを対応させて記憶した運転時画像記憶手段と、
前記生成手段により生成されたプロファイルに含まれるクラスタであって、運転時の車両周辺を予め撮影して得られた運転時画像と、該運転時画像に対応付けられた複数の異なる時系列の運転データとを含む対象データ内の運転データが属するクラスタに基づいて、前記対象データ内の運転データを第2の時系列の識別情報に変換する第2の変換手段と、
前記第2の時系列の識別情報と、前記第1の時系列の識別情報の各々との類似度に基づいて、前記第1の時系列の識別情報に対応して前記運転時画像記憶手段に記憶された運転時画像を検索する検索手段と、
を含む類似運転時画像検索装置。
【請求項2】
前記生成手段は、ドライバ毎に予め用意された前記学習用データに基づいて、ドライバ毎に運転データをクラスタに分類し、前記参照プロファイルとして先に生成された他のドライバのプロファイルを用いて、ドライバ毎のプロファイルを生成する請求項1記載の類似運転時画像検索装置。
【請求項3】
前記第2の変換手段は、前記対象データに基づいてドライバを特定し、該ドライバに対応するプロファイルを用いて変換する請求項2記載の類似運転時画像検索装置。
【請求項4】
通常時に取得された学習用データ、及び危険運転時に取得された学習用データに基づいて、対象データが取得されたのが通常時か危険運転時かを判別するための判別モデルを生成する判別モデル生成手段と、
前記判別モデル生成手段で生成された判別モデルに基づいて、前記対象データが取得されたのが通常時か危険運転時かを判別する判別手段と、を含み、
前記運転時画像記憶手段には、通常時の運転時画像と危険運転時の運転時画像とが記憶され、
前記検索手段は、前記判別手段で通常時と判別された場合には、前記通常時の運転時画像から類似運転時画像を検索し、危険運転時と判別された場合には、前記危険運転時の運転時画像から類似運転時画像を検索する
請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の類似運転時画像検索装置。
【請求項5】
前記複数の異なる時系列の運転データを、車速、車間距離、アクセル踏み込み度、ブレーキ踏み込み度、前記車速のn次の微分値、前記車間距離のn次の微分値、前記アクセル踏み込み度のn次の微分値、及び前記ブレーキ踏み込み度のn次の微分値から選択した少なくとも2つとした請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の類似運転時画像検索装置。
【請求項6】
前記生成手段は、前記運転データを3つのクラスタに分類し、該クラスタの各々の前記識別情報を、加速、減速、及び定常走行としたプロファイルを生成する請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の類似運転時画像検索装置。
【請求項7】
前記検索手段は、前記第1の時系列の識別情報と前記第2の時系列の識別情報との類似度に加え、前記対象データ内の運転データと、前記複数の学習用データ内の運転データの各々との類似度に基づいて、前記運転時画像を検索する請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の類似運転時画像検索装置。
【請求項8】
コンピュータを、
運転時の車両周辺を予め撮影して得られた複数の運転時画像と、該運転時画像の各々に対応付けられた複数の異なる時系列の運転データとを含む複数の学習用データの各々の運転データを、学習により複数のクラスタに分類し、該クラスタの各々に参照プロファイルの各参照クラスタと対応させた識別情報を付与したプロファイルを生成する生成手段、
前記生成手段により生成されたプロファイルに含まれるクラスタであって、前記複数の学習用データ内の運転データの各々が属するクラスタに基づいて、前記複数の学習用データ内の運転データの各々を第1の時系列の識別情報の各々に変換する第1の変換手段、
変換された前記第1の時系列の識別情報の各々と前記運転時画像の各々とを対応させて運転時画像記憶手段に記憶するよう制御する記憶制御手段、
前記生成手段により生成されたプロファイルに含まれるクラスタであって、運転時の車両周辺を予め撮影して得られた運転時画像と、該運転時画像に対応付けられた複数の異なる時系列の運転データとを含む対象データ内の運転データが属するクラスタに基づいて、前記対象データ内の運転データを第2の時系列の識別情報に変換する第2の変換手段、及び
前記第2の時系列の識別情報と、前記第1の時系列の識別情報の各々との類似度に基づいて、前記第1の時系列の識別情報に対応して前記運転時画像記憶手段に記憶された運転時画像を検索する検索手段
として機能させるための類似運転時画像検索プログラム。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の類似運転時画像検索装置を構成する各手段として機能させるための類似運転時画像検索プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−123552(P2011−123552A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−278582(P2009−278582)
【出願日】平成21年12月8日(2009.12.8)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度、総務省、「運転センシングと理解に基づく次世代ドライブレコーダの研究開発」の委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】