説明

風車ロータ羽根エレメント及び風車ロータ羽根

【課題】風車ロータ羽根に取り付けることができかつ風車ロータ羽根の空力特性を高める風車ロータ羽根エレメントを提供する。
【解決手段】互いに結合された第1の部分(51,61,81)及び第2の部分(52,62,82)を有する風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)において、第1の部分(51,61,81)が風車ロータ羽根(5)の表面に対面するための後面(53,63)を有し、第2の部分(52,62,82)が、第1の部分(51,61,81)の後面(53,63)に対して90゜〜180゜の角度(57)を形成した上面(56,66)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有利な空力特性を備える、風車ロータ羽根エレメント及び風車ロータ羽根に関する。
【背景技術】
【0002】
風車ロータ羽根のプロファイル若しくは翼型形状を変化させると、風車ロータ羽根の空力特性も変化することは今では従来技術の文献から広く知られている。ロータ羽根の場合、スポイラ/ガーニーフラップ(Gurney flaps)を羽根の表面に取り付けることにより、特性が高まる。その例を以下に示す。
【0003】
国際公開第2010/066501号は、流れ案内装置が羽根の圧力面に取り付けられている風車ロータ羽根を開示している。流れ面は、各横断面に関して、終点における流入面に対する終点接線が、プロファイル輪郭がこのプロファイル輪郭に対するプロファイル接線を有している交点において前記プロファイル輪郭と交差するように、かつプロファイル接線と終点接線との間の角度が少なくとも45度であるように形成されている。
【0004】
国際公開第2007/118581号は、羽根のインボード部が、空気流の分離を遅延させるために羽根の圧力面において流れ案内装置を設けられており、これにより羽根の空力特性を高めたロータ羽根を開示している。
【0005】
国際公開第2004/097215号は、後縁プロファイルを変化させることによってロータ羽根の後縁における空力特性を変化させるための様々なソリューションを開示している。
【0006】
欧州特許出願公開第1845258号明細書は、ロータ羽根の移行部分に配置されたガーニーフラップ装置を有するロータ羽根を開示している。フラップ装置は、凹面状の湾曲を有しており、羽根の圧力面において後縁に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2010/066501号
【特許文献2】国際公開第2007/118581号
【特許文献3】国際公開第2004/097215号
【特許文献4】欧州特許出願公開第1845258号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の第1の課題は、風車ロータ羽根に取り付けることができかつ風車ロータ羽根の空力特性を高める風車ロータ羽根エレメントを提供することである。本発明の第2の課題は、空力特性が高められた風車ロータ羽根を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記第1の課題は、請求項1に記載の風車ロータ羽根エレメントによって解決される。前記第2の課題は、請求項10に記載の風車ロータ羽根によって解決される。従属請求項は、発明のより発展した形を定義する。記載された全ての特徴は、個々に、又はいずれかを互いに組み合わせても有利である。
【0010】
本発明の風車ロータ羽根エレメントは、第1の部分及び第2の部分を有する。第1の部分及び第2の部分は互いに結合されている。第1の部分は、風車ロータ羽根の表面に対面するための後面を有している。第2の部分は、第1の部分の後面に対して90゜〜180゜、好適には110゜〜160゜の角度を成す上面を有する。さらに、第1の部分は、第2の部分の上面に対して90゜〜180゜、好適には110゜〜160゜の角度を成す上面を有することができる。
【0011】
第1の部分及び/又は第2の部分の後面又は上面が湾曲を有するならば、第1の部分と第2の部分との間の角度を、第1の部分の後面又は上面における接線と、第2の部分の上面又は上面における接線との間の角度として決定することができる。その代わりに、第1の部分又は第2の部分の前縁を後縁に結合する平面を、第2の部分の上面と、第1の部分の後面又は上面との間の角度を決定するための基準平面として規定することができる。
【0012】
本発明の羽根エレメントは、羽根のエネルギ捕捉特性を改善するために、有利には、風車ロータ羽根、好適には風車ロータ羽根の後縁に取り付けることができる。本発明の羽根エレメントを使用して、風車ロータ羽根の空力特性を高めることができる。
【0013】
本発明による風車ロータ羽根エレメントは、スポイラ、流れ案内装置又はフラップであってよい。第1の部分は取付けのために準備されてよい。第2の部分は、第1の部分から、又は羽根の表面の湾曲部から特定の角度で延びていてよい。好適には、第1の部分は、羽根エレメントを羽根の表面に確実に固定することができるように十分な寸法を有している。第1の部分は、例えば両面接着テープ及び/又は構造用接着剤及び/又はねじ及び/又はベルト及びねじ穴等によって固定されてよい。さらに、第1の部分は、設置位置における羽根の表面湾曲に正確に追従するように湾曲している。その結果、羽根には、同じ湾曲でない様々な羽根エレメント又は羽根エレメントの部材を取り付けてよい。
【0014】
第2の部分は、ロータ羽根全体の空力特性に影響する部分である。前述のように、第2の部分は、羽根の湾曲部からある角度で延びている。様々な羽根エレメント又は羽根エレメントの部材のために、第2の部分の形状、寸法及び前記角度は、同一ロータ羽根に設置される他の羽根エレメント又は羽根エレメントの部材と異なっていてよい。
【0015】
有利には、第1の部分と第2の部分とは一片に形成することができる。それに代えて、第1の部分及び第2の部分は、互いに結合された別個のエレメントであることができる。さらに、風車ロータ羽根エレメントは、第1の部分と第2の部分との間に配置された移行部分を有してよい。概して、本発明による風車ロータ羽根エレメントは、射出成形された熱可塑性樹脂、真空成形された熱可塑性樹脂、成形された構造用プラスチック、ガラス繊維強化プラスチック(GRP)等によって形成されていてよい。
【0016】
風車ロータ羽根エレメントは、第1の部分及び第2の部分に結合された多数のウェッジを有することができる。ウェッジは、第1の部分と第2の部分との間の角度を支持してよい。これは、変化する空力負荷条件の下でロータ羽根の安定性を高める。
【0017】
有利には、第2の部分及び/又は移行部分は、複数の山形部を有していてよい。このような山形部は、構造体の剛性を高め、ロータ羽根エレメントをより薄い材料で形成することができる。
【0018】
ウェッジを有するロータ羽根エレメントの場合、第2の部分及び/又は移行部分の構造の山形部の高さを減じることができるか、又はその代わりにロータ羽根エレメントを山形部を備えることなく形成することができる。
【0019】
好適には、第1の部分の後面は、特定の風車ロータ羽根の表面部分の湾曲に対応する湾曲を有することができる。これは、ロータ羽根エレメントがロータ羽根の表面に正確に嵌合し、設置位置における羽根の表面湾曲に正確に追従するという利点を有する。
【0020】
さらに、風車ロータ羽根エレメントは、複数のロータ羽根エレメント部材を有しており、各部材は、第1の部分の一部と、第2の部分の一部とを含んでいる。これは、ロータ羽根エレメントを、複数のロータ羽根エレメント部材をロータ羽根のスパン方向でロータ羽根の表面に沿って整列させることによって設置することができることを意味する。風車ロータ羽根の表面にロータ羽根エレメント部材を整列させかつ取り付けることは、ロータ羽根へのロータ羽根エレメントの容易な設置を提供する。
【0021】
本発明の羽根エレメント部材を製造する一方法の場合、後で適切な長さに切断される、例えば成形された、より長い羽根エレメント片から形成されてよい。
【0022】
本発明の風車ロータ羽根は、前述のような風車ロータ羽根エレメントを有する。概して、本発明のロータ羽根は、本発明の風車ロータ羽根エレメントと同じ利点を有する。
【0023】
風車ロータ羽根エレメントは、第1の部分の後面がロータ羽根の表面に対面するようにロータ羽根に結合されている。例えば、風車ロータ羽根エレメントを、両面接着テープ及び/又は構造用接着剤及び/又はねじ及び/又はボルト及びねじ穴によってロータ羽根に結合することができる。
【0024】
好適には、風車ロータ羽根エレメントの第1の部分の後面は、風車ロータ羽根エレメントがロータ羽根に結合される位置における羽根の表面湾曲に追従するように湾曲していてよい。
【0025】
ロータ羽根は、スパン方向と、根元部と、肩部とを有していてよい。有利には、風車ロータ羽根エレメントは、スパン方向で根元部と肩部との間においてロータ羽根に結合されている。これは、ロータ羽根エレメントが、根元部と肩部との間の距離よりも小さい、根元部からの距離に配置されてよいことを意味する。
【0026】
さらに、ロータ羽根は後縁を有することができ、風車ロータ羽根エレメントは前記後縁においてロータ羽根に結合されてよい。
【0027】
ロータ羽根エレメントは、ロータ羽根の空力特性を高め、ひいてはより高いエネルギ発生を保証するという点で有利である。
【0028】
さらに、ロータ羽根エレメントは複数の部材に分割されているので、工場サイドから設置することも、既に設置されたロータ羽根に現場で改造として設置することも容易であるという点で有利である。
【0029】
さらに、部材の寸法は比較的小さいので、例えば1つの部材が羽根から取り外される場合に、地上に落下するこのような部材の衝撃が、より大きなスポイラと比較して小さいという点で本発明は有利である。
【0030】
部材の山形の構造は、比較的少ない材料だけを使用して強くて堅い構成を保証するという点で有利である。
【0031】
本発明の別の特徴、特性及び利点は、添付の図面に関連した実施の形態の以下の説明から明らかとなる。言及された全ての特徴は、個別でも、又はいずれかを互いに組み合わせても有利である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】風車を概略的に示す図である。
【図2】羽根のスパンと羽根の翼弦とによって規定された平面で見たロータ羽根を概略的に示す平面図である。
【図3】図2に示した羽根の翼部分を概略的に示す翼弦方向断面図である。
【図4】本発明の風車ロータ羽根エレメントを概略的に示す断面図である。
【図5】本発明の風車ロータ羽根エレメントの別の態様を概略的に示す断面図である。
【図6】風車ロータ羽根の一部を概略的に示す斜視図である。
【図7】羽根エレメントを概略的に示す斜視図である。
【図8】ロータ羽根エレメント又はロータ羽根エレメント部材の3つの異なる別の態様を概略的に示す斜視図である。
【図9】本発明の風車ロータ翼エレメントの別の態様を概略的に示す斜視図である。
【図10】図9のロータ翼エレメントを概略的に示す別の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、風車1を概略的に示している。風車1は、タワー2、ナセル3、及びハブ4を有する。ナセル3はタワー2の上部に配置されている。ハブ4は複数の風車羽根5を有する。ハブ4はナセル3に取り付けられている。さらに、ハブ4は、回転軸線9を中心として回転することができるように枢着されている。発電機6がナセル3内に配置されている。風車1は直接駆動風車である。
【0034】
図2は、3枚羽根型ロータにおいて通常使用されるような風車羽根5を示している。しかしながら、本発明は3枚羽根型ロータ用の羽根に限定されない。実際には、本発明は、他のロータ、例えば1枚羽根型ロータ又は2枚羽根型ロータにおいて実施されてもよい。
【0035】
図2に示されたロータ羽根5は、円筒状輪郭を備える根元部13と、先端部12とを有する。先端部12は羽根5の最も外側の部分を形成している。根元部13の円筒状輪郭は、羽根5をロータハブ4の軸受に固定するために働く。ロータ羽根5はさらに、最大輪郭深さの位置、すなわち羽根5の最大翼弦長の位置として規定されたいわゆる肩部14を有する。肩部14と先端部12との間には、空力的に成形された輪郭を有する翼部分15が延びている。肩部14と円筒状根元部13との間には移行部17が延びており、この移行部において、翼部分15の空力輪郭から根元部13の円筒状輪郭への移行が生じている。
【0036】
羽根5のスパンは参照符号11によって示されている。スパン方向での肩部14と根元部13との間の距離は、参照符号16によって示されている。本発明のロータ羽根エレメントは好適にはスパン方向で根元部と肩部との間においてロータ羽根に配置されている。これは、スパン方向でのロータ羽根エレメントと根元部13との間の距離がスパン方向での肩部14と根元部13との間の距離よりも小さいことを意味する。
【0037】
ロータ羽根の翼セクション15の翼弦方向断面図が図3に示されている。図3に示された空力輪郭は、凸面状の負圧面23と、凸面の度合いがより小さい圧力面25とを有する。羽根の前縁19から後縁21まで延びた点線は、輪郭の翼弦を示す。圧力面25は図3においては凸面状セクション27と凹面状セクション29とを有するが、負圧面23が圧力面25よりもさらに凸面状である限りは凹面状セクションを全く有することなく実施されてもよい。
【0038】
厳密にいえば羽根5の円筒状部分13は圧力面又は負圧面を形成しないが、翼部分15における負圧面23及び圧力面25は、それぞれロータ羽根5の負圧面及び圧力面とも呼称される。
【0039】
図4は、本発明の風車ロータ羽根エレメント50を断面図で概略的に示している。羽根エレメント50は第1の部分51及び第2の部分52を有する。第1の部分51は、上面54及び後面53を有する。第2の部分52は上面56及び後面55を有する。
【0040】
羽根エレメントが風車ロータ羽根に結合されている場合、第1の部分51の後面53は風車ロータ羽根5の表面に対面する。
【0041】
第2の部分の上面56は第1の部分51の後面53に対して90゜〜180゜、好適には110゜〜160゜の角度57を成している。さらに、第2の部分52の上面56は第1の部分51の上面54に対して90゜〜180゜、好適には110゜〜160゜の角度58を成している。
【0042】
図4において、第1の部分51及び第2の部分52は、一片の部分として若しくは一体に形成されている。これに代えて、第1の部分51及び第2の部分52は、互いに結合される別個のエレメントであることができる。
【0043】
図5は、本発明の風車ロータ羽根エレメント60の別の態様を概略的に断面図で示している。羽根エレメント60は、上面64及び後面63を備える第1の部分61を有する。羽根エレメント60は、さらに、上面66及び後面65を備える第2の部分62を有する。
【0044】
後面63は、風車ロータ羽根5の表面の湾曲に対応する湾曲を有する。第1の部分61は前縁68及び後縁69を有する。第2の部分62は前縁68において第1の部分61に結合されている。羽根エレメント60が一片の部材として形成されている場合、前縁68は、第1の部分61と第2の部分62との間の移行部分に配置されている。
【0045】
前縁68と後縁69とは、前縁68を後縁69と結ぶ平面70を規定している。第1の部分の後面63の湾曲が存在する場合、第2の部分の上面66は平面70に対して90゜〜180゜、好適には110゜〜160゜の角度67を成している。この場合、平面70は、第1の部分61の後面63と第2の部分62の上面66との間の正確な角度を決定するために後面63として見なされる。
【0046】
図6は、風車ロータ羽根5の一部を概略的に斜視図で示している。風車ロータ羽根5は本発明の羽根エレメント50,60を有する。羽根エレメント50,60は羽根5の肩部14と根元部13との間においてロータ羽根5の表面に結合されている。羽根エレメント50,60は、ロータ羽根5の後縁21の近くに配置されており、スパン方向に延びている。
【0047】
図7は、羽根エレメント60を概略的に斜視図で示している。第1の部分61は、羽根エレメント60を風車ロータ羽根5の表面に結合するための複数のねじを有する。移行部分79は第1の部分61と第2の部分62との間に配置されており、第1の部分61と第2の部分62との間の移行を形成している。
【0048】
第2の部分62は側縁77及び前縁78を有する。移行部分79及び第2の部分62は複数の山形部76を有する。山形部76は、第2の部分62の側縁77に対して平行に延びるように形成されている。さらに、山形部76は、第2の部分62の前縁78を波形にするように形成されている。
【0049】
図8は、ロータ羽根エレメント若しくはロータ羽根エレメント部材60a,60b及び60cの3つの異なる態様を概略的に斜視図で示している。羽根エレメント部材60a,60b及び60cを、羽根5の3つの異なる位置に取り付けることができる。3つの異なる羽根エレメント部材60a,60b及び60cは、第1の部分61(又はより正確にいえば第1の部分61の後面)と第2の部分62(又はより正確にいえば第2の部分62の上面)との間の角度に関して互いに異なっている。第1の羽根エレメント部材60aの角度67aは第2の羽根エレメント部材60bの角度67bよりも小さい。角度67bは第3の羽根エレメント部材60cの角度67cよりも小さい。
【0050】
図9及び図10は、本発明の風車ロータ羽根エレメント80の別の態様を概略的に斜視図で示している。羽根エレメント80は第1の部分81及び第2の部分82を有する。第1の部分81は前縁88a及び後縁89aを有する。第2の部分82は前縁88b及び後縁89bを有する。第1の部分81及び第2の部分82は、第2の部分82の後縁89bと第1の部分81の前縁88aとにおいて互いに結合されている。
【0051】
ロータ羽根エレメント部材80は、変化する空力負荷条件の下で第1の部分81と第2の部分82との間の角度を支持するために複数のくさび90を有する。くさび90を有するこのような羽根エレメント構成の場合、第2の部分82の山形部86の高さが減じられてよいか、又はその代わりに第2の部分82は山形部86を備えることなく形成されてよい。
【0052】
概して、羽根エレメント50,60,80は、羽根エレメント部材として見なすことができるか、又は羽根エレメントの一部として見なすことができる。羽根エレメント部材を製造する一方法の場合、部材は、後で羽根エレメント部材を形成する適切な長さに切断される、成形されたより長い羽根エレメント片から形成されてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 風車、 2 タワー、 3 ナセル、 4 ハブ、 5 風車羽根、 6 発電機、 9 回転軸線、 12 先端部、 13 根元部、 14 肩部、 15 翼部分、 16 距離、 19 前縁、 21 後縁、 23 負圧面、 25 圧力面、 27 凸面状セクション、 29 凹面状セクション、 50 風車ロータ羽根エレメント、 51 第1の部分、 52 第2の部分、 53 後面、 54 上面、 55 後面、 56 上面、 57,58 角度、 60 風車ロータ羽根エレメント、 60a,60b,60c ロータ羽根エレメント部材、 61 第1の部分、 62 第2の部分、 63 後面、 64 上面、 65 後面、 66 上面、 67b 角度、 68 前縁、 69 後縁、 70 平面、 76 山形部、 77 側縁、 78 前縁、 79 移行部分、 80 風車ロータ羽根エレメント、 81 第1の部分、 82 第2の部分、 86 山、 88a 前縁、 89a 後縁、 90 くさび

【特許請求の範囲】
【請求項1】
風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)であって、互いに結合された第1の部分(51,61,81)及び第2の部分(52,62,82)を有する形式のものにおいて、
第1の部分(51,61,81)が風車ロータ羽根(5)の表面に対面するための後面(53,63)を有し、第2の部分(52,62,82)が、第1の部分(51,61,81)の後面(53,63)に対して90゜〜180゜の角度(57)を成した上面(56,66)を有することを特徴とする、風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)。
【請求項2】
前記第1の部分(51,61,81)が、第2の部分(52,62,82)の上面(56,66)に対して90゜〜180゜の角度(58)を成した上面(54,64)を有する、請求項1記載の風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)。
【請求項3】
前記第2の部分(52,62,82)の上面(56,66)が、第1の部分(51,61,81)の後面(53,63)又は上面(54,64)に対して110゜〜160゜の角度(57)を成している、請求項1又は2記載の風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)。
【請求項4】
前記第1の部分(51,61,81)と前記第2の部分(52,62,82)とが一片の部材として形成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)。
【請求項5】
前記第1の部分(51,61,81)と前記第2の部分(52,62,82)との間に配置された移行部分(79)が設けられている、請求項1から4までのいずれか1項記載の風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)。
【請求項6】
前記第1の部分(51,61,81)と前記第2の部分(52,62,82)とに結合された複数のくさび(90)が設けられている、請求項1から5までのいずれか1項記載の風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)。
【請求項7】
前記第2の部分(52,62,82)及び/又は移行部分(79)が複数の山形部(76,86)を有する、請求項1から6までのいずれか1項記載の風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)。
【請求項8】
前記第1の部分(51,61,81)の後面(53,63)が、特定の風車ロータ羽根(5)の表面部分の湾曲に対応する湾曲を有する、請求項1から7までのいずれか1項記載の風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)。
【請求項9】
風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)が複数のロータ羽根エレメント部材を有しており、各ロータ羽根エレメント部材が、前記第1の部分(51,61,81)の一部と、前記第2の部分(52,62,82)の一部とを含む、請求項1から8までのいずれか1項記載の風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)。
【請求項10】
請求項1から9までのいずれか1項記載の風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)を有することを特徴とする風車ロータ羽根(5)。
【請求項11】
風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)が、第1の部分(51,61,81)の後面(53,63)が羽根(5)の表面に対面するように前記羽根(5)に結合されている、請求項10記載の風車ロータ羽根(5)。
【請求項12】
風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)が、両面接着テープ及び/又は構造用接着剤及び/又はねじ(75)及び/又はボルト及びねじ穴によって羽根(5)に結合されている、請求項11記載の風車ロータ羽根(5)。
【請求項13】
風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)の第1の部分(51,61,81)の後面(53,63)が、風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)がロータ羽根(5)に結合されている位置における羽根(5)の表面の湾曲に追従するように湾曲している、請求項10から12までのいずれか1項記載の風車ロータ羽根(5)。
【請求項14】
ロータ羽根(5)が、スパン方向(11)と、根元部(13)と、肩部(14)とを有しており、風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)が、前記スパン方向(11)で根元部(13)と肩部(14)との間においてロータ羽根(5)に結合されている、請求項10から13までのいずれか1項記載の風車ロータ羽根(5)。
【請求項15】
ロータ羽根(5)が後縁(21)を有しており、風車ロータ羽根エレメント(50,60,80)が前記後縁(21)においてロータ羽根(5)に結合されている、請求項10から14までのいずれか1項記載の風車ロータ羽根(5)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−154325(P2012−154325A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−8960(P2012−8960)
【出願日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】