説明

飛行計画目的警報システムおよび方法

【課題】好適な飛行計画目的警報システムおよび方法を提供すること。
【解決手段】飛行計画情報が、好ましくは、とりわけ、緯度、経度、高度制約条件、および中間地点識別子を含む属性を有するひと続きの中間地点の形態で提供される。この情報で定義される飛行経路がモデル化され、そしてその飛行計画モデルが地形情報に対してチェックされ、安全でないおそれのある飛行高度が存在するような地点をいずれについても特定する。飛行において、飛行経路モデルは、飛行機の位置から次の中間地点の経路がモデルにおいて反映されるように、飛行機の位置を使用して更新される。安全でないおそれのある飛行高度が検出された場合、警報が飛行乗務員に対して出され得る。そして乗務員は、飛行計画を補正するか、または他の適切な対応をとり得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本発明は、飛行計画情報を使用してモデルを作成し、そのモデル化した飛行経路を地形情報から評価して不適切な地表との間隔が発生し得る飛行経路モデルの部分について警告を発する、方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の飛行管理システムは飛行計画情報を受けて、この情報を航空機のパイロットの業務に使用する。多くのこのようなシステムは、他の飛行計器での使用のためにデジタル形式でこの情報を出力することが可能である。このようなデジタル情報の伝達のための種々のインターフェイスおよびデータフォーマット標準が開発され、実現されてきた。デジタル通信の一つのこのような形態は、ARINC429インターフェイス標準に従うワイヤペアデータバスによる単方向性連絡である。この飛行管理システムは、二つ以上のこのようなインターフェイスを有し、これらのうち一方はデータ出力に寄与し、他方はデータ入力に寄与する。別のこのような標準は、ARINC629であり、これはバスをまたぐより高速な、双方向性データ伝達を可能にする。データは、ARINC702または提唱された702(a)または他の標準に従うシリアル形態で、このようなインターフェイスを介して伝達され得る。例えば、ARINC702標準のもとでは、データは32ビット単位で伝達される。この単位の最初の8ビットは、データのタイプを識別する標識である。データバスにわたって送信された飛行計画情報は、バスとインターフェイスした任意の機器により読み込まれ得、そしてこの単位のあとの24ビットに含まれる情報は、8ビット標識のタイプに関して識別され得る。このようなインターフェイスの構成および操作、ならびにプロトコル(例えば、ARINC702)に従うこのようなデータの伝達は、当該分野で公知である。さらに、このようなデータをバッファに入れ、種々のデータプロトコル間のデータを変換することなどは、当業者の能力の範囲内である。
【0003】
目下のところ、現在の飛行管理システムはスクリーンを備え、このような飛行管理システムに伝達される適切に標識の付けられたデータは、このようなスクリーン上に適切に表示され得る。さらに、飛行計器は、データバスにわたってデータを送信することができ、あるいは、テキストデータ、イメージまたはイメージオーバーレイを受信するように切り換えることができる他のスクリーンを備え得る。計器をこのような他のスクリーンとインターフェイスさせることは、航空機計器の設計の当業者の能力の範囲内である。飛行計器が情報を表示し得る一つのこのようなスクリーンは、天候レーダスクリーンであり得る。天候レーダから天候レーダスクリーンへの画像信号またはデータの送信をディセーブルする能力の切り換えを提供し、天候レーダスクリーン上のこのような他の計器からの画像信号の表示をその代わりに可能とすることは公知である。同様に、幾つかの航空機は、機器からのテキストおよび/またはイメージが表示され得る多目的ディスプレイを備え、このようなディスプレイおよびそれらの関連した電子機器との計器のインターフェースは、当該分野で公知である。
【0004】
最終的に、テキスト、イメージ、インジケータライト、トーン、合成またはデジタル化された音声通知(警告、注意またはウォーニングを必要とする状況の決定に応答する)は、当該分野で公知である。
【0005】
二つの空港間の飛行のための飛行計画情報は、多くの形態で飛行管理システムまたは他のアビオニクスに入力され得るが、通常は、最初の通過点が出発空港であり、最後の通過点が目的地の空港であるひと続きの通過点により表わされる。経路を通過点へ向けて一行程とし、まとめると、行程は航空機の意図された飛行計画を規定する。幾つかの現在のおよび計画された飛行管理システムは、入力を受け取り、約99ヶ所の通過点を記憶することが可能である。これらの通過点は、飛行計画に沿ったひと続きの場所を示し、高度制限および通過点識別のような他の情報は、特定の通過点と関連し得る。この飛行計画情報はまた、必要な航法性能または飛行段階情報を含み得る。
【0006】
高度制限情報は、実際の高度または条件付きの高度であり得る。高度データに対する条件は、その高さ以上、その高さより高い、その高さ以下、その高さ未満である。例えば、8,000フィート以上の高度制限は、航空機が少なくとも8,000フィートの通過点の高度であるという意味を示す。
【0007】
通過点の識別子は、特定の場所に関連した5文字までの文字指標である。例えば、シアトルへの進入通過点の識別子はANVILである。通過点識別子は、航空機の場所、無線航法補助または他の選択された場所を表わし得る。多くのこのような通過点は、航法チャート上でこのような識別子で識別される。飛行乗務員は、緯度、経度および飛行管理システムまたは他のデバイスのキーパッド上の他の情報をキー入力(keying)することにより、飛行計画情報を入力し得るが、識別子のキー入力による通過点の入力を可能にすることは、より都合良くなって誤差が少なくなるようである。
【0008】
必要とされる航法性能データ(これは、飛行計画情報の一部として飛行管理システムにより提供され得る)は、飛行経路からの最大許容ずれを示す。このデータは、許容される飛行計画に沿った地点からの最小許容ずれにより表わされ得る。飛行経路からのずれは、正確な航空機位置情報の欠如を含む種々の因子に起因して発生し得る。例えば、このようなずれは、慣性航法システムにおけるドリフト、衛星航法システムの精度の限界、あるいは他の計器の精度または航空機操作因子から生じ得る。必要とされる航法の性能は、航空機飛行パラメータに依存して変化し得る。例えば、航空機は増強された位置精度で巡航(flow)する必要があり、飛行の途中経路の段階の間で適切であり得るというよりも、着陸のための進入の間で横方向および垂直方向の両方で、より接近して地形に進入することが可能となり得る。
【0009】
必要とされる航法性能データに加えて、またはその代わりに、飛行管理システムはまた、他の飛行計画情報と関連して飛行段階情報を提供し得る。飛行段階情報の多くの異なるカテゴリーが提供され、飛行段階に関する3つカテゴリーは、進入/出発段階(これは一般に、進入する空港または出発する空港の6マイル以内として規定され得る)、最終段階(これは、進入/出発段階エリアの外側のエリアであるが、空港の15マイル以内である)、および途中経路段階(これは、進入/出発、および最終段階エリアの外側での飛行の部分に適用する)である。
【0010】
飛行計画情報のエントリにおけるエラーが通常でない場合、それらエラーが生じると分かる。航空定点の識別子間での混乱、少なすぎる回数「0」キーを押す等の情報のミスキーイング(その結果、例えば、20,000フィートではなくて2000フィートの高度制限を入力することになる)、またはチャートから経度および緯度の図の読み違えは、後の地形に対して制御された飛行への寄与し得るおよび寄与した飛行経路となり得る。不幸にも、航空機搭乗員のメンバーが、手動で飛行経路をチェックしようとすることは、現実的ではない。これにより、等高線情報を備えた地図上に意図した飛行経路のプロッティングが必要とされ得、次いで飛行経路全体に沿った等高線情報を調べることが必要とされ得る。さらに、意図した飛行計画からの逸脱が飛行中に生じることが多い。このような変化は、途中であっても地図および等高線情報のプロッティングおよびチェックをさらに必要とする。
【0011】
示されかつ提示された地上接近警報システムおよび地形回避警報システムは、様々な飛行配置、位置、高度、速度、および他の情報を用いて、危険な飛行状況について検出し、警告する。このようなシステムのいくつかは、地形モデルを含む地形データを含み得、例えば地形領域においてこのようなモデルを用いて、所与の配置の航空機が下降すべきでない高度以下の高度を規定することができる。しかし、このようなシステムは、飛行計画データの訂正または修正を可能にする高度な警告を提供するために、飛行計画情報から決定されるような意図した飛行経路について予めチェックすることを提供しない。むしろ、選択された飛行パフォーマンス基準の妨害によって、地形が接近しつつある場合のみに警告する。
【0012】
地形データは、現在、地球表面の多くに利用可能である。典型的に、このようなデータは、1つのグリッドとして、または最大で経度30秒(30”)×緯度30”の領域を表すグリッド要素を有する一連のグリッドとして表される。その地域では、サイドにおいて経度30”および緯度307は、約3038平方フィート、すなわち約1/2海里(0.5nm)を表す。北極または南極のいずれかに近づくにつれて、当然のことながら経度30”は3038フィート(すなわち約0.5nm)に相当するが、緯度45°では緯度30”が約2148フィートしか表さない。従って、この緯度におけるグリッド要素は、一般に矩形である。
【0013】
特定の領域について、地形データは、高分解能の形態で提供される。例えば、選択された空港の15nm以内では、グリッド要素は、約0.25nmの経度に相当する15”の分解能で提供される。選択された空港の6nm以内では、さらに、6”の分解能すなわち0.10nmの経度が提供される。上述の30”データを用いる場合、当然のことながら、15”グリッド要素および6”グリッド要素の正確な大きさが、緯度に従って変化する。
【0014】
各グリッド要素のデータは、グリッドの中心およびグリッド内の最大地形高度の経度および緯度を表す。グリッド要素の分解能である秒数は、グリッドに関して識別され、従ってグリッドの角の位置は、中心点から計算され得る。グリッド要素内の地形の最高点の位置の任意の表示を有するデータを提供しない。高度データは、概して、約30”以内まで正確である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
(発明の要旨)
本発明は、飛行管理システムおよび他の飛行計測器からの出力信号を受信し、地形(terrain)データを用いて飛行経路目的(intent)警告状況を識別するための、方法およびシステムを提供する。地形データは、上記のようにグリッドの形態であり得る。しかし、本発明の範囲内で地形データを表す他の方法を用いることができる。このような方法は、一連の隣接する三角形または他の平面幾何学的要素のような、または数学的モデルのような地球表面の位相幾何学的説明を含み得る。本発明のの目的は、地形データが、既知の解像度を用いて飛行経路に沿った複数の位置での地形の高度を決定するために利用可能であることを必要とするのみである。
【0016】
本発明において、飛行管理システムまたは別の方法から得られた飛行計画情報を用いる飛行経路目的警告システムが提供される。飛行計画データが可能な限り、飛行計画データを用いて意図される飛行経路を生成する。意図される飛行経路は、概して、第1の航路定点または航程の現在の航路定点の経度、緯度、および高度から次の航路定点の経度、緯度、および高度までの直接的な飛行(direct of flight)に相当する。
【0017】
地上では、飛行経路が現在の航路定点として空港からエンタされる航路定点の最後までを用いてモデル化され得る。空中では、飛行経路目的警報システムとインタフェースをとる飛行管理システムまたは他の計測器から得られるような、航空機の位置および高度が、現在の航路定点として用いられ得、飛行経路は一連の航路定点における次の航路定点へ直接延びるようにモデル化され得る。航空機が地上にあるかまたは空中にあるかの判定は、飛行中に航空機が推定される対気速度以上の閾値対気速度の使用、航空機が地上にあることを示すより高い圧力、および航空機が飛行中であることを示すより低い圧力または圧力無しのような、航空機の着陸装置に関連するロードセル上の最小圧力以上の圧力の存在を含む、多くの方法のいずれかによって行われ得る。
【0018】
航空機が地上にある場合、飛行経路目的警告状況の存在によって、十分なデータが利用可能であり、知らされた最近接の警告に対して飛行経路の航程の全てについて判定され、そして飛行経路目的警告状態は、表示(indication)が航空機が空中にあることを受信するまで、または飛行計画情報が修正されるまで静的である。一旦航空機が空中にあるとなれば、航空機の位置および高度は、正確に飛行される飛行計画航程の現在の航路定点として機能する。
【0019】
離陸前または飛行中、飛行計画情報は、航空機乗組員によって修正されてもよい。これが生じる場合、飛行経路目的警告システムは、このような修正を認識し、飛行経路目的警告状況に対して再度チェックしなければならない。このような修正は、既存の警告状況をなくすことができるか、または新たな警告状況を作ることができる。
【0020】
必要とされるナビゲーションパフォーマンスデータがある場合には、このようなデータを用いて、意図される飛行経路のまわりの水平方向の許容度を提供することができる。飛行経路に沿って降下する位置または飛行経路の両側に対する水平方向の許容度内の地形データは、飛行経路に沿った位置での航空機の高度よりも高いかまたは等しい高度を示し、警告状況が存在することが分かる。垂直方向の許容度もまた提供され得、その垂直方向の許容度を用いて、地形高度が飛行経路に沿った位置または飛行経路の両側に対する水平方向の許容度内で航空機の高度内であるか、または越えるかどうかの警告状況の判定を提供することができる。
【0021】
必要なナビゲーション性能データがないが、飛行段階データが飛行計画情報に存在する場合、この情報を用いて飛行経路に対する水平許容差、および、おそらく垂直許容差を計算し得る。アプローチ/出発飛行段階に対して許容差が近く設けられ得るほど、最終飛行段階に対して使用され得る許容差が幾分広くなり、途中の飛行段階での飛行に対する許容差がさらに広くなり得る。各飛行段階に対応する許容差は予め決定され、飛行経路目的警告システムにテーブルまたは他の形で格納され得る。
【0022】
必要なナビゲーション性能データも飛行段階データも利用可能でない場合、デフォルト水平許容差、および、おそらくデフォルト垂直許容差は設けられ得る。そのような許容差は、所定の単一の値であり得、または、例えば、高度、対気速度などのパラメータ、または、それらの組み合わせに基づいて選択された許容差からの所定の値のセットであり得、または、公式に基づいて動力学的に計算され得る。
【0023】
地形データが経度および緯度の示された秒数のグリッド要素でグリッドとして上記のように表される場合、そのような寸法の半分は増加値として使用され得、地形データは、緯度、経度および高度によって規定されるようなそれに沿った別個のポイントでの意図した飛行経路の地形データに対応する緯度、経度および高度に対して調査され得る。高度を2つの中間地点の間の距離から決定することは利点であり得、高度は、そのような中間地点および長さの増加それぞれに対し制限される。2つの中間地点の間に100の増加がある場合、2つの中間地点の秒は第1の2つの中間地点の高度より5000フィートより大きく制限される場合、および、考慮される位置が第1の中間地点からの20の増加の距離である場合、意図した飛行経路に沿って20番目に増加した位置に対して使用され得る高度は、1の増加に対して50フィート増えた(5000フィートを100の増加で割る)、20の増加された(すなわち、1000フィート)第1の中間地点に関連した高度制限とみなされ得る。飛行計画目的警告システムはそれぞれのそのようなポイントおよび横許容差に対してその両側のポイントに対して決定され得る。これらのポイントは同様に、水平許容差に対する地形データ出力の分解能の半分に等しい距離程度で間隔を空けられ得る。
【0024】
ある飛行計画データは、高度として使用可能なことを詳述することは不十分であり得る。「8000フィートを越える」という高度制限に関連する8000フィートの高度成分は、このレベルを越える飛行が8000フィートの高度を使用することによって予想され得るより大きい地形許容差を単に提供するので、安全に使用され得る。特定の高度「以下」または「未満」の形態で与えられる高度制限はその位置での航空機の意図する高度を決定するために使用することはできない。なぜなら、パイロットがそのような高度のどれくらい下を飛行することを意図し得るかについての指示がないからである。そのような場合、中間地点は、関連した高度制限を有さないと考えられるべきである。同様に、中間地点に関連する高度制限がない場合もあり得る。そのような場合、一区間の飛行経路を正確にモデル化することができないことがあり得る。そのような場合、一区間に沿ってそのような中間地点までの地形データを使用して飛行経路目的警告を計算することを省略してもよい。しかし、飛行中、そのような中間地点に到達すると、次の中間地点が使用可能な高度制限を有する場合、航空機の現在の位置および高度は一区間の現在の中間地点として使用され得、飛行計画目的警告条件の存在の決定は航空機の位置とその中間地点との間の一区間に対して為され得る。
【0025】
さまざまな方法を使用して、飛行経路目的警告をフライトクルーに提供することができる。飛行経路目的警告条件が決定される場合、もしそのようにアドレス可能であればテキストの警告は飛行管理システム画面上に生成され得る。同様に、飛行経路目的警告システムは多目的ディスプレイまたは天候レーダディスプレイにインタフェースされ、それにより画像および/またはテキストを表示することが可能な場合、警告はそのようなディスプレイ上に生成され得る。警告は、また、様々な公知の手段(例えば、当該分野で公知の態様で生成される光、音、音声警告)によって提供され得る。
【0026】
飛行経路目的警告を表示する、利点を有する方法のある形態は、情報および飛行経路目的警告グラフィックの表示に関連する飛行経路の視覚表示を介し得る。飛行経路の二次元表現の1つは、通過点を有する側面の図であり得る。この通過点は、点に関して、画面の底部からの位置によって、または画面の底部から上方向に延びる程度によって通過点での高度制限を示す一連の点または垂直な線として表される、有用な高度制限を有する。現在および次の中間地点が使用可能な高度制限データを有する各一区間は、中間地点に表示される線のポイント、すなわち、上部の間に引かれる線として表現され得る。警告グラフィックおよび/またはメッセージは、そのような線に沿った任意のポイントで表示され得、ここで、飛行経路目的警告条件が検出される。意図される飛行計画を表す線は、中間地点から、または、中間地点に伸ばされず、使用可能な高度制限情報は利用可能でない。地形高度は飛行経路に沿った位置に対して決定される最大高度を表す垂直線によって画面にわたって示され得る。そのまわりの水平許容差内では、したがって、飛行機がその上を通過するおおまかな地形の表現を示す。あるいは、地形高度対飛行計画位置の曲線表記は画面にわたって引かれ、曲線下の領域は地形を表す色で満たされ得る。したがって、警告グラフィックは、地形間隔の一般的な指標、または、意図した飛行計画の下でのその欠落によって補充される。
【0027】
俯瞰図または透視図は同様に示され得る。これらの図に対して、地形輪郭は、濃淡陰影または色、変化および意図される飛行経路によって表され得、再び、使用可能な高度制限が存在しないセグメントを見失う。飛行経路意図警告グラフィックスが用いられて、警告状態が存在することが判定された、意図された飛行経路に沿った位置を特定する。任意のディスプレイに対して、スクローリングは提供され、それにより、フライトクルーは、1度にディスプレイにフィットするように全体の意図される飛行経路をスケーリングする必要性なしに全体に意図される飛行経路を調査し得る。
(項目1) 飛行計画警報を決定する装置であって、該装置は、
入力モジュールに結合されたプロセッサと、
該プロセッサに結合されたデータベースであって、該データベースが地形情報を含み、該地形情報が1つ以上の飛行経路に沿った位置のための地形情報を含む、データベースと、
該プロセッサに結合されたメモリであって、該メモリが飛行計画情報を含み、該飛行計画情報が該1つ以上の飛行経路のうちの1つに対応する、メモリと、
該プロセッサに結合された出力デバイスであって、該出力デバイスが特定の状態が発生した場合に警報を提供する、出力デバイスと
を備え、
該プロセッサは、該飛行情報、該地形情報および該飛行計画情報を処理し、該特定の状態が発生した場合に該警報を提供する、装置。
(項目2) 飛行情報を受け取るための前記プロセッサに結合されたモジュールをさらに包含し、かつ該飛行情報が1つ以上の飛行管理システムおよび飛行機センサによって提供される、項目1に記載の装置。
(項目3) 前記飛行情報が飛行機高度、緯度および経度を含む、項目2に記載の装置。
(項目4) 前記飛行情報が実際の飛行機情報を含む、項目3に記載の装置。
(項目5) 前記飛行情報が目的の飛行機情報を含む、項目3に記載の装置。
(項目6) 飛行情報を受け取るための前記プロセッサに結合されたモジュールをさらに包含し、かつ前記飛行計画情報が該飛行情報にもとづいて生成される情報を含む、項目1に記載の装置。
(項目7) 飛行経路が1つ以上のレッグを含み、前記飛行経路情報が2つ以上の中間地点を含み、該2つ以上の中間地点がレッグを定義し、かつ前記プロセッサが特定の状態の発生について各レッグをチェックする、項目1に記載の装置。
(項目8) 中間地点が1以上の固定地理的位置および現在の飛行機位置として定義され、該現在の飛行機位置が地上および空中のうちの1つを含む、項目7に記載の装置。
(項目9) 前記特定の状態が最小高度を包含し、前記2つ以上の中間点の各々が高度情報を含む地形情報を包含し、かつ各中間地点が該最小高度に対応する高度制約条件を含む、項目8に記載の装置。
(項目10) 前記特定の状態が最小高度を包含し、1つ以上の中間地点が高度制約条件を含まず、かつ前記プロセッサが1つ以上の過去の高度制約条件および過去の高度制約条件と未来の高度制約条件との補間にもとづいて高度制約条件を決定する、項目8に記載の装置。
(項目11) 前記プロセッサが前記飛行経路の各レッグに沿って間隔をあけて前記特定の状態の発生についてチェックする、項目7に記載の装置。
(項目12) 前記特定の状態が最小高度を含み、かつ該最小高度が特定の高度より大きいか、該特定の高度以上か、または該特定の高度と等しいとして表現される、項目7に記載の装置。
(項目13) 前記出力デバイスがディスプレイを包含し、かつ前記最小高度に達した場合に前記プロセッサが前記警報を生成し、そして該ディスプレイが該警報を提供する、項目12に記載の装置。
(項目14) 前記出力デバイスがディスプレイを包含し、かつ前記プロセッサが前記地形情報を受け取り、そして前記目的の飛行経路の飛行経路表示を生成する、項目1に記載の装置。
(項目15) 前記プロセッサが飛行遂行データを受け取り、そして前記目的の飛行経路からの最大許容な水平および垂直ずれを生成する、項目14に記載の装置。
(項目16) 前記飛行経路表示が中間地点間の地形のディスプレイをさらに包含する、項目14に記載の装置。
(項目17) 前記飛行経路表示が前記飛行経路および前記地形の側面図、該飛行経路および該地形の上面図、および該飛行経路および該地形の斜視図のうちの1つである、項目14に記載の装置。
(項目18) 前記飛行経路表面が、汎用ディスプレイ、気象レーダディスプレイ、およびコンピュータ画面のうちの1つの上に提供される、項目14に記載の装置。
(項目19) 前記飛行計画情報が更新された飛行計画情報を含み、かつ前記プロセッサが該更新された飛行計画情報にもとづいて前記特定の状態の発生について再チェックする、項目1に記載の装置。
(項目20) 前記地形データが緯度および経度データ、ならびに該緯度および経度周辺の地理的領域内の最大高度を表す高度データを含む、項目1に記載の装置。
(項目21) 前記警報がテキスト警報、トーンまたは音声警報を含む可聴情報、光信号、および画像のうちの1つ以上で提供される、項目1に記載の装置。
(項目22) 前記ディスプレイが1つ以上の飛行管理システム画面、気象レーダディスプレイ、コンピュータ画面、スピーカおよび光を含む、項目1に記載の装置。
(項目23) 飛行機飛行計画のための飛行計画目的警報を生成する方法であって、
少なくとも2つの中間地点についての中間地点位置データを受け取る工程であって、該中間地点データが該中間地点の位置を表すデータおよび該中間地点に関連する高度データを包含する、工程と、
該少なくとも2つの中間地点の間の少なくとも1つの中間位置の場所を決定する工程と、
該少なくとも2つの中間地点および少なくとも1つの中間位置の各々の位置に関連する地形高度を表す地形高度データを取り出す工程と、
該少なくとも1つの中間位置についての飛行高度データ値を決定する工程と、
該少なくとも2つの中間地点および該中間位置についての該飛行高度データ値を、対応する取り出された地形高度データと比較する工程と、
該少なくとも2つの中間地点および該中間位置のいずれかに関連する該飛行高度データが、該場所に対する地形高度データ値よりも低い高度を示す場合に警報を出す工程と
を含む、方法。
(項目24) 前記中間地点位置データが中間地点の緯度および経度を表すデータを包含し、かつ前記地形高度データが、複数の連続する一般に四角形の領域の中心に対応する位置についての前記地形高度データベースにおいて提供される、項目23に記載の方法。
(項目25) 前記地形高度データが、中間地点の位置を含むひと続きの領域内の最高の地形高度を表す、項目23に記載の方法。
(項目26) 前記少なくとも1つの中間位置が複数の中間位置を包含し、各中間位置がひと続きの連続する地形領域内に含まれ、かつそのような中間位置の数が前記少なくとも2つの中間位置の間の連続する地形領域の数以上である、項目25に記載の方法。
(項目27) 前記飛行機高度データ値を決定する工程が飛行機高度を表す信号を受け取る工程を含む、項目23に記載の方法。
(項目28) 前記少なくとも1つの中間位置についての前記飛行機高度データ値を決定する工程が前記少なくとも2つの中間地点に関連する前記高度データの補間によって達成される、項目23に記載の方法。
(項目29) 前記警報を出す工程は、
(i)前記2つの中間地点の間の地形を表すグラフィックスを表示する工程と、
(ii)該少なくとも2つの中間地点の各々の位置および高度データを表すグラフィックスを表示する工程と、
(iii)複数の中間位置およびそれらに関連する高度データを表すグラフィックスを表示する工程と、
(iv)前記地形データベースからの前記高度データが実際または予測の飛行機高度よりも大きい所定の中間地点または中間位置に対して近位である警告グラフィックを表示する工程とをさらに含む、項目23に記載の方法。
(項目30) 飛行遂行データを受け取る工程であって、該飛行遂行データが位置データ不確定性を含む、工程と、
該飛行遂行データにもとづいて水平飛行経路許容度を計算する工程であって、該水平飛行経路許容度が1つ以上の飛行経路インクレメントを定義する、工程と、
該飛行遂行データにもとづいて垂直飛行経路許容度を計算する工程と、
該飛行経路インクレメントの各々をチェックする工程であって、該インクレメントに対して前記地形高度データより低い飛行機高度の存在をチェックする工程と、
許容できる水平および垂直飛行経路許容度を表示する工程とをさらに含む、項目23に記載の方法。
(項目31) 更新された飛行計画を受け取る工程と、
該更新された飛行計画と元の飛行計画との間の変更を決定する工程と、
該更新された飛行計画に関連する中間地点および中間点に対する前記飛行機高度データ値を、対応の取り出された地形高度データを使用して再計算する工程と、
該再計算された飛行機高度データが、該更新された飛行計画に関連する中間地点および中間点に対する該地形高度データ値より小さい高度を示す場合に警報を出す工程とを含む、項目23に記載の方法。
(項目32) 前記地形データが地形データベース中に含まれる、項目23に記載の方法。
(項目33) 飛行計画を維持する飛行機に対して警報を出す方法であって、
飛行計画情報を受け取る工程であって、該飛行計画が1つ以上のレッグを含み、各レッグが2つの中間地点によって定義される、工程と、
該飛行計画に沿った地理的位置についての地形データを受け取る工程であって、該地理的位置が該中間地点を含む、工程と、
飛行機高度を含む飛行機データを決定する工程と、
プロセッサにおいて、該飛行機データと該地形データを比較する工程と、
該比較が特定のイベントの発生を示す場合に警報を出す工程と
を含む、方法。
(項目34) 更新された飛行計画を受け取る工程と、
前記飛行機データを前記地形データと再比較する工程と、
該再比較が前記特定のイベントの発生を示す場合に警報を出す工程とをさらに含む、項目33に記載の方法。
(項目35) 前記特定のイベントが前記地形データにもとづく高度より低い飛行機高度を包含する、項目34に記載の方法。
(項目36) 前記飛行機が地上にあるかまたは空中にあるかを決定する工程をさらに含む、項目35に記載の方法。
(項目37) 前記飛行機が空中にある場合、現在の飛行機位置が中間地点を包含し、かつ該現在の飛行機位置における前記飛行機高度が前記地形データと比較される、項目36に記載の方法。
(項目38) 前記飛行機が地上にある場合、前記プロセッサが目的の飛行機高度を前記地形データと比較する、項目36に記載の方法。
(項目39) 飛行機高度許容度を計算する工程と、
飛行機水平許容度を計算する工程と、
該水平許容度によって定義される領域内の前記特定の状態の発生をチェックする工程であって、該高度許容度および該水平許容度が目的の飛行計画からの許容できるずれを包含する、工程とをさらに含む、項目33に記載の方法。
(項目40) 前記比較工程が飛行の前に行われる、項目33に記載の方法。
(項目41) 前記比較工程が飛行の間に行われる、項目33に記載の方法。
(項目42) 前記飛行経路および該飛行経路に関連する地形のグラフィカル表示を表示する工程をさらに包含する、項目33に記載の方法。
(項目43) 前記飛行経路が1つ以上のレッグを包含し、
該レッグの各々について1つ以上のインクレメントを定義する工程と、
該1つ以上のインクレメントの各々において前記飛行機データを該地形データと比較する工程とをさらに含む、項目33に記載の方法。
(項目44) 飛行機飛行計画に関する警報を生成する装置であって、
飛行情報を受け取る入力と、
該飛行機飛行計画に関連する地形情報を格納するデータベースであって、該地形情報が地形高度データを含む、データベースと、
該飛行情報を処理し、該処理された飛行情報を該地形情報と比較して、特定のイベントの発生を決定し、該特定のイベントが発生した場合に警報を生成するプロセッサと
を含む、装置。
(項目45) 前記プロセッサが前記飛行情報を処理して、上記地形情報と比較するための飛行計画を生成する、項目44の装置。
(項目46) 前記飛行計画が、1つ以上のレッグを含み、該1つ以上のレッグが少なくとも2つの中間地点によって定義され、中間地点が1つ以上の固定地理的位置および前記飛行機の現在の位置を含む、項目45に記載の装置。
(項目47) 前記飛行機の現在の位置が、地上および空中のうちの1つを含む、項目46に記載の装置。
(項目48) 前記プロセッサが各レッグを1つ以上のインクレメントに分割し、そして前記地形高度データにもとづいて各中間地点および各インクレメントについての高度制約条件を計算する、項目44に記載の装置。
(項目49) 過去および後の中間地点におけるデータにもとづいて各中間地点についての前記地形高度データが推定される、項目48に記載の装置。
(項目50) 前記飛行情報が飛行機場所情報および飛行機高度情報を含み、かつ該場所情報が飛行機の緯度および経度を含む、項目44に記載の装置。
(項目51) 前記特定のイベントが、中間点またはインクレメントにおける高度制約条件より小さい値での前記飛行機高度を含む、項目50の装置。
(項目52) 前記飛行情報が1つ以上の飛行管理システムおよび飛行機器具によって提供される、項目44に記載の装置。
(項目53) 飛行機飛行計画に対して飛行経路目的警報を生成する方法であって、
飛行機飛行計画に関連する地理的データを受け取る工程と、
該飛行機飛行計画中の2つ以上の地点に関連する地形高度を表す地形高度データを受け取る工程と、
飛行機地理的場所および該飛行機地理的場所に対応する飛行機高度データ値を決定する工程と、
該少なくとも2つ以上の地点のための該飛行計画高度データ値を、対応する取り出された地形高度データと比較する工程と、
該少なくとも2つ以上の地点のいずれかと関連する該飛行機高度データが、該飛行機地理的場所に対する地形高度データ値より小さい高度を示す場合に警報を出す工程と
を含む、方法。
(項目54) 前記飛行機地理的位置が予測される未来の位置であり、かつ現在の飛行機位置が地上である、項目53に記載の方法。
(項目55) 前記飛行機位置が実際の飛行機位置であり、該実際の飛行機位置が空中である、項目53に記載の方法。
(項目56) 更新された飛行計画を示す飛行機情報を受け取る工程と、
該更新された飛行計画を地形データと比較する工程と、
該更新された飛行計画に関連する飛行機高度が前記飛行機地理的位置に対する地形高度データ値より小さい高度を示す場合に警報を出す工程とをさらに含む、項目53に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、飛行経路目的警告システムのブロック図である。
【図2】図2は、飛行経路目的警告システムにおいて使用される飛行経路目的警告ソフトウェアのブロック図である。
【図3】図3は、図2のフロー図によって記載されるソフトウェアの機能をさらに規定するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(好適な実施例の詳細な説明)
本発明の飛行計画意図的警報システムおよび飛行経路意図的警報方法は、飛行管理システム、地面接近警報システムまたは地勢回避警報システム、あるいは別個のシステムとしてまたは別個のシステムの一部として実施され得る。飛行計画意図的警報システムをインプリメントするための論理は、専用デバイスにおいてインプリメントされ得るか、または汎用コンピュータあるいは専用コンピュータによって実行可能な格納プログラムの形態をとり得る。飛行計画意図的警報システムは好適には、飛行管理システムから独立しているが2つのシステム間での双方向のデータ転送を提供するように飛行管理システムに接続されているような専用コンピュータとして構成される。飛行経路意図的警報システムは、その飛行経路意図的警報機能に加えて、別の機能(例えば、地勢回避警報機能等)を行うシステムと統合され得る。
【0030】
図1に示すように、好適な実施形態の飛行計画意図的警報システム10は、マイクロプロセッサ(例えば、International Business Machines Corporationによって製造されたPower PC(登録商標)等)を含み得る中央処理装置(CPU)12を含む。システム10のCPU12はまた、当該分野で公知であるような関連支援回路も含み得る。CPU12は、飛行管理システム16および飛行機センサー18(例えば、対気速度センサー、高度センサー、ロードセンサー、位置センサー等)からのデジタル信号の送受信を行う入力/出力回路14に動作可能に接続される。アビオニクス業界で周知のARINC 429の規格に適合するインターフェース回路がこの意図的のために有利に用いられ得、入力/出力回路14は、ARINC 702規格またはそのようなものに規定されているデータ形式を用いて、飛行管理システム16および飛行機センサー18とのデータの送受信を行い得る。
【0031】
CPU12はまた、メモリシステム(例えば、地勢データベースメモリ20、ランダムアクセス作業メモリ22およびプログラムメモリ24)とも動作可能に関連付けられる。CPUの構成は、地勢データベースメモリ20およびプログラムメモリ24のデータを必要なだけ作業メモリにロードし、プログラムメモリからロードされたプログラムを作業メモリに実行するように構成される。あるいは、プログラムメモリ24の構成は、作業メモリ22を必要に応じて必要なデータの格納および検索用に用いて、CPU12によってプログラムメモリ24から格納データを直接実行できるように構成され得る。
【0032】
CPUは、表示および警報ドライバ回路26に動作可能に接続され、表示および警報ドライバ回路26は、フライトデッキ表示および警報システムにデータを送信するように構成される。この表示および警報ドライバ回路26は、フライトデッキ警報、警戒光または警告光、飛行計画意図的警報システム専用または他の飛行機システムにより利用または共用用の映像表示部(例えば、汎用表示部、気象レーダー表示部または他の表示部)のいづれかまたは全てを含み得る。気象レーダー表示部がRGB映像信号またはそのようなものを受信するように構成されている場合、中継器を用いて、表示を気象レーダー映像入力の表示と本発明のシステムのようなデバイスからの入力との間で切り換えることができることは公知である。また、多意図的表示部のような表示部が、本発明のようなデバイスとインターフェースをとり、これにより、本発明のようなシステムにより生成されるテキストおよびグラフィックを表示できることも公知である。同様に、(デジタル化または合成された)音または声の音声出力が、フライトデッキ表示および警報システム28の一部として提供され得る。
【0033】
飛行計画情報は多くのソースから入手され得るが、好適な実施形態において、飛行計画情報は飛行管理システム16から入手される。好適には、このデータは一連の中間地点と関連付けて提示される。8ビットのラベルと24ビットのデータとからなるラベル付けられたデータ単位が、ARINC 429規格およびARINC 702規格に記載の様式で、飛行管理システム16から他の機器(例えば、本発明による飛行計画意図的警報システム10等)に送信され得る。飛行経路データは典型的には、このようなデータ単位のブロックとして送信され、このようなデータ単位のそれぞれは、残りのデータが飛行計画データであることを示すラベルを含む。他の種類のデータが、異なるラベルと共に送信され得る。
【0034】
好適には、飛行管理システムにより提供されるデータは、意図的飛行経路に沿った各中間地点の緯度および経度と、(適用可能な場合は)5文字の中間地点識別子とを含み、これらの識別子は、特定の中間地点(例えば、飛行場、無線航行支援機器、空中回廊に沿った地点、および航空図に現れる地点等)用に共用される。飛行管理システムはまた、中間地点に関連する高度制約条件も提供する。任意の所与の高度について、様々な異なる高度制約条件が提供され得る。一例として8000フィートの高度を用いると、高度制約条件は、8000フィートよりも上、8000フィート以上、8000フィート、8000フィート以下、および8000フィート未満を含み得る。前半の3種類の制約条件は、本発明の方法およびシステムの意図的のために使用可能な高度情報を提供する。例えば、それぞれの場合に飛行計画の高度成分が8000フィートになると考えることによって、8000フィートよりも「大きい」、8000フィート「以上」またはちょうど8000フィートの高度制約条件が提供される任意の中間地点に8000フィートの高度が割り当てられ得る。後半の2種類の高度制約条件(すなわち、「未満」および「以下」)は、対象とする範囲に地勢表面と同じまたは地勢表面よりも低い高度を含み得るため、それら自身では有用なデータを提供しない。
【0035】
好適な実施形態の飛行管理システムにより送信される他の種類のデータは、必須航行遂行(navigation performance)データである。このデータは、飛行機の意図的飛行経路からの水平方向の最大許容ずれを表す水平方向距離によって有利に表され得る。このデータはまた、垂直方向の最大許容ずれ値も含み得る。同様の情報を提供するために飛行フェーズ(flight phase)データが用いられ得る。多くの飛行フェーズが定義され得るが、例えば飛行機が空港から15nm以内の進入/出発フェーズ、例えば飛行機が空港から30nm以内でありしたがってターミナル領域内にあるターミナルフェーズ、飛行機が空港から30nmよりも下にあるアンルート(en route)フェーズ用の飛行フェーズデータが好適である。
【0036】
好適な実施形態において、飛行管理システムは典型的には、データに任意の変化があるかどうかに関わらず、飛行計画データおよび他のこのようなデータを1秒あたり十数回の周波数で出力する。
【0037】
次に図1および2を参照して、飛行計画意図的警報システム10は、活性化されると、最初に初期設定ステップ32を行う。このステップ32において、作業メモリ22にロードされなければならない任意の必要データおよびプログラム部分をそのようにロードし、必要に応じて変数を事前選択値に設定し、プログラムの実行が開始される。プログラム実行はステップ34と共に進行し、ステップ34において、飛行計画データおよび飛行計画意図的警報システム12に必要な他の関連データが飛行管理システム16によって出力され、作業メモリ22によって受信および保存される。次いで、このデータはステップ36において用いられ、ステップ36において、2つの連続する中間地点間に延びる飛行経路の現在のレッグ(leg)を、飛行計画意図的警報状態についてチェックする。プログラム実行が開始直後である場合、第1のレッグを表す変数は第1のレッグを示す値に設定され、現在のレッグは、飛行計画情報が飛行管理システム12から受信された第1の中間地点と第2の中間地点との間のレッグとなる。図3は、飛行計画のレッグ中に飛行計画意図的警報状態が存在するかどうかを判定する手順を示すフロー図であり、この手順について、図3を参照して以下に詳細に説明する。飛行計画意図的警報システム10が他のシステムの一部である場合、他のプログラムまたはプログラムの一部の実行の間のバックグラウンドにおいて、警報状態の判定が行われ得る。
【0038】
飛行計画意図的警報状態の判定が終了した後、プログラムはステップ38と共に進み、ステップ38において、飛行計画の送信が飛行管理システム16から受信されたかどうかが判定される。飛行計画の送信が飛行管理システム16から受信されていない場合、システム10は、ステップ40において、飛行計画の最終レッグが警報状態についてちょうどチェックされたところかどうかを判定する。飛行計画の最終レッグが警報状態についてちょうどチェックされたところである場合、ステップ42において、チェックされている現在のレッグを表す変数を、第1のレッグを表す値に再設定し、プログラム実行はステップ36に戻って、第1のレッグを現在のレッグとしてチェックする。
【0039】
飛行計画の最終レッグがちょうどチェックされたところかどうかをチェックするステップ40において、システム10が最終レッグに到達していないとの判定を下すと、プログラム実行はステップ44へと進み、ステップ44において、現在のレッグを示す変数を1つだけインクリメントし、システムは、この現在のレッグをチェックするステップ36を再度実行する。
【0040】
飛行計画送信が受信されたかどうかを判定するステップ38の結果が飛行計画送信が受信された旨を示す場合、次のステップ46において、飛行計画データが作業メモリに読み込まれる。システム10の不要な負担を避けるために、新規に受信された飛行計画データに変更が無い場合は、その飛行計画データのチェックを行うことは望ましくない。したがって、次のステップ48において、飛行計画をチェックして、その飛行計画に変更があったかどうかを判定する。その飛行計画に変更が無い場合、プログラム実行は、プログラムにより示されるようなステップ40、42および44を通じて、現在のレッグをチェックする工程に戻る。飛行計画の変更の存在を判定する様式は様々なものがある。最初に、新規受信された飛行計画データを先行する飛行計画データと比較して、なんらかの追加、削除または修正があるかどうかを判定することができる。なんらかの追加、削除または修正が無い場合、その新規飛行計画データは変更の無いデータとして見なされる。好適には、飛行管理システムは、飛行計画データに変更が有ったかどうかを示すフラグを飛行計画データの送信と共に出力する。これにより、ステップ48はこのフラグをチェックするためのみに必要となるため、ステップ48の飛行計画変更を判定する工程が簡単明瞭になる。
【0041】
飛行機の遂行の結果、飛行計画情報が変更され得、または、乗務員による飛行管理システム16への追加入力、削除入力または修正入力から変更が生じ得る。好適には、飛行管理システム16は、パイロットまたは他の乗務員による新規入力から生じた変更があるかどうかを示すフラグを飛行計画情報と共に出力する。これにより、次のステップ50はこのような変更を示すフラグをチェックするためのみに必要となるため、その変更が乗務員により初期設定されたかどうかを判定するステップ50が簡単明瞭になる。
【0042】
ステップ50において、乗務員によって変更が開始されていないと決定された場合、ステップ40において、単に、現在レッグが最後のレッグであるか否かをチェックし、ステップ42のプロセスによって、現在レッグを示す変数を最初のレッグを示すようにリセットするか、またはステップ44のプロセスによって、現在レッグを示す変数をインクリメントし、いずれの場合も、警告状態に関して現在レッグをチェックするステップ36に戻ることにより、上記変更が処理される。
【0043】
飛行計画の変更は、様々な状況における飛行機の動作によって起こり得る。最も留意すべきは、パイロットが次の中間地点ではなく、その後の中間地点に飛行機を飛行させる場合に、飛行計画が、バイパスされた中間地点を排除するように修正されることが好適であるということである。飛行機の位置が、通過した中間地点とその次の中間地点とを結び且つ通過した中間地点を越えて延びる線に直交する線に交差する場合、中間地点は通過したと決定されることが好適である。このような決定は警告システム10によってなされ得る一方で、飛行管理は、このような決定を行い、それに従って自動的に飛行計画を修正する。
【0044】
ステップ50において、パイロットまたは乗務員が開始した飛行計画変更が起こったと決定された場合、次の現在レッグ用の飛行計画データを続けて処理することは望ましくない。むしろ、ステップ52において、新しく変更された飛行計画情報に基づき飛行計画全体の完全な再チェックを開始することが好適である。このような再チェックは、図3のフローチャートに示す手順に従って行われ得る。(第1回目の実行(pass))飛行機が空中にある場合、このようなチェックは、飛行機の現在位置および高度で開始されるべきである。
【0045】
図1および図3を参照すると、図2のステップ36に示すように飛行計画の現在レッグがチェックされるべきである場合、図3に概要が示される手順を一度だけ行うことが必要である。図3の手順が開始されて図2のステップ52に示すように、すべてのレッグの完全なチェックが行われる場合、プログラムを複数回反復することが必要である。
【0046】
この手順の第1のステップ56は、飛行機が飛行中であるか地上にあるかを決定することである。好適には、飛行機の着地ギアに関連するセンサが、車輪上のまたは車輪から離れた重量を報告する。飛行速度センサからの飛行速度データもまた、飛行機が飛行中であるか否かを決定するステップ56において用いられ得る。飛行機が地上にあると決定するためには、80ノットなどの、所定の値よりも低い飛行速度が用いられ得る。飛行機が飛行中であることを示すためには、このような所定の値を超えた飛行速度が用いられ得る。
【0047】
飛行機が地上にある場合、ステップ58において、第1の中間地点がまず最初にエンタされる中間地点であると考えられるべきである。飛行計画の第1のレッグ用に計算が行われつつある場合、これが、典型的には空港から開始する飛行計画のレッグである。しかし、ステップ58において、飛行機が飛行中であると決定された場合、ステップ60において、第1のレッグの第1の中間地点が、飛行機の現在位置および高度に設定されるべきである。このことは、飛行機が警告状態にあるという決定が、すでに通過した中間地点に依存して警告チェックを行うのではなく、飛行機の位置および高度に対して動的になされることを可能にする。留意すべきは、好適な飛行管理システムは、完了したまたはバイパスされたレッグの最初の中間地点に関する飛行路情報を報告するために停止するということである。このことは、飛行計画中に残っている中間地点の数を減少させ、従って、飛行機が警告状態にあるという決定を速める。そのため、飛行機が飛行中である間、第1のレッグの第1の中間地点(現在の中間地点)は、そのレッグの第1の中間地点に関して最初にエンタされた飛行計画データによってではなく、飛行機の位置および高度によって規定される。
【0048】
次のステップ62において、第1の(現在の)および第2の(次の)中間地点に関連する飛行計画データがチェックされて、使用可能な高度制約情報がこのような中間地点の両方に利用可能であるか否かが決定される。利用可能でない場合、プログラムの実行はステップ64に進み、ステップ64において、必要に応じて、現在のおよび/または次の中間地点用に使用可能な高度制約が生成され得る。高度制約は、単に最後の使用可能な高度制約に基づいて高度を指定することにより、またはこのような使用可能な制約情報が利用可能に存在する直前および次の中間地点に関連する高度制約から、補間によって、ある高度制約を得ることにより、生成される。しかし、このように生成された高度制約が不正確であり得るという事実を鑑みると、これに基づいて、飛行機が警告状態にあるという決定を行うことは不適切である。
【0049】
ステップ62において、使用可能な高度制約データが、現在および次の中間地点の両方にとって存在すると決定された場合、次のステップ64において、高度制約の差が計算される。これは、次の中間地点用の高度制約から現在の中間地点用の高度制約を減算することによって行われる。現在の中間地点用の高度制約が次の中間地点用の高度制約よりも大きい場合、高度の差の値は、マイナス値として報告される。
【0050】
次のステップ66において、地形必要位置精度が判定される。必要な航空性能データが、飛行管理システム16によって、飛行計画警告システム10に、飛行計画データと共に送信されれば、このデータが用いられて、地形必要位置精度が判定される。データは、長さの形態であり得、航空機がとどまる必要がある所望の航空機位置の範囲の周りの横向きの半径として変換され得る。これは、飛行計画情報から決定される意図された飛行経路からの、最大の許容できる横向きのずれである。有用な高度制限データがある2つの通過点の間に延びるレッグに関して、この意図された飛行経路は、現在の通過点の緯度および経度ならびに高度制限から、次の通過点の緯度、経度および高度制限に延びる直線に対応する。必要な航空性能データは、垂直許容範囲をさらに含み得る。垂直許容範囲は、意図された飛行経路の地形への近接に対する、さらなる安全のマージンを提供するように用いられ得る。必要な航空性能の水平および垂直(存在する場合)成分の値は、空港から15マイルのターミナル区域の外側で比較的大きく、空港に近接するにつれて、所望されるように、比較的小さい値に減少し得る。例えば、アンルートレッグに関して必要な航空性能値の水平成分は、1.25nmの大きさであり、垂直成分は、進入で、300フィートまで低減され得る。同様に、垂直成分は、飛行計画のアンルート段階における通過点では、より大きくあり得る。
【0051】
必要な性能データが飛行管理システム16から利用可能でないが、飛行段階情報が利用可能である場合、地形必要位置精度値が、飛行の段階に基づいて割り当てられ得る。好適には、飛行のアンルート段階に関して地形必要位置精度は、0.5nmのような値に設定され得る。空港から6〜15nmの、飛行のターミナル段階の間、値は、0.25nmとして選択され得、空港の6nm以内の飛行の進入/出発段階において、地形必要性能精度は、0.10nmとして選択され得る。
【0052】
利用可能な飛行段階情報がない場合、デフォルトの値、または設定された値が選択され得る。最も簡単な選択は、全ての飛行経路に関して、1つの地形必要性能精度を用いることである。このような場合、ターミナルおよび進入/出発区域において、有害な警告を避けるため、0.10〜0.25nmのように、値が比較的低いことが好適である。
【0053】
次のステップ68は、増分またはステップサイズの計算である。これは、現在の通過点が位置するグリッドにおけるグリッド素子の最小サイズの2分の1に等しい値を選択することによって、達成される。従って、約0.5nmに等しい、30’’のグリッド素子解像度を有するグリッドに関して、0.25nmの増分またはステップサイズが選択され得、約0.10nmに等しいグリッド素子の解像度が6’’である場合、0.05nmの増分またはステップサイズが選択され得る。
【0054】
本発明の好適な実施形態において、次のステップ70は、いずれの側面にも、地形必要性能精度に等しい許容範囲を有する、意図された飛行経路を表す点のマトリクスの計算である。他の方法、例えば、幾何的モデリングが用いられて、意図された飛行経路に近似し得るが、このようなことを行う1つの好適な方法には、テスト点のマトリクスの作製が含まれる。テスト点は、ステップ68において計算される増分またはステップで、飛行計画の現在のレッグに関する現在の通過点と次の通過点との間の距離を割ることによって発生される。これは、飛行経路に沿った増分の総数を与える。ステップ64において計算される増分高度差は、次に、いずれの端数をも含む増分の数で割られる。これは、飛行計画に沿った移動の各増分に関する、高度の増分増加または減少に対応する。飛行計画に沿った各増分についての高度は、増分高度を、前の増分での飛行計画の高度に足すことによって、計算され得る。
【0055】
必要航空性能データから得られる地形必要性能精度基準の水平成分、飛行段階情報またはデフォルトも、飛行計画警告状態の判定において考慮される必要がある。ステップ70において、これは、その点での飛行計画に対して垂直な線に沿って、飛行計画の点から、1増分距離に達するために必要な緯度および経度ステップを計算することによって、最も簡便に達成される。オフセット値は、1度しか計算される必要はなく、その後、繰り返し用いられて、テストマトリクスを発生し得る。飛行計画に沿った増分点の各側面で必要とされる点の数は、増分長で割られ、余りを次の整数に切り上げた地形必要位置精度に等しい。従って、増分長がデータベース解像度の2分の1である場合、例えば、1519フィートであり得、必要な航空性能から決定される地形必要位置精度が3500フィートである場合、各側面に対する点の数は、3500/1519=2.304であり、次の整数に切り上げられると、3に等しい。
【0056】
飛行計画の関連する増分点からの地形必要位置精度距離に位置する最も外側の点に関するステップは、例においては、前に計算された増分ステップより2.304倍大きい緯度および経度ステップを用いて計算され得る。次の最も遠い点は、計算された緯度および経度ステップの2倍である。位置情報は、一方の側面に沿った点に関して、緯度および経度ステップを、飛行計画の1つの側面の関連する増分点の緯度および経度座標に足すことによって、かつ、他方の側面に関して、それらを引くことによって、計算され得る。このような各点に関する高度制限は、飛行経路の増分点に関する高度制限と同じである。飛行経路に沿った各増分点の緯度および経度の計算のプロセスは、好適には、レッグに関して、点の完全なマトリクスが計算されるまで続けられる。
【0057】
次のステップ72において、マトリクスの各点は、地形データと比較される。地形データがグリッドで表される場合、点の計算された緯度および経度が属するグリッド素子を見つけるだけでよい。点の高度制限は、その後、対応するグリッド素子の高度値と比較される。任意の垂直成分によって調節される高度制限が、グリッド素子に関連する地形高度値より少ないか、等しい場合、警告状態が検出される。このような場合、次のステップ74は、警告の設定である。好適には、警告は、警告状態が起こる点の、緯度、経度および高度制限をセーブすることによって設定される。このデータは、様々な手段によって提供される、警告機能を行う他のプログラムに渡され得る。例えば、現在のプログラムと平行して実行されるプログラムは、警告データに関して非ゼロ値を調べることによって、警告状態を観測し得る。このような非ゼロ値の検出において、プログラムは、飛行管理システムが警告が起こった座標を表示するようにする信号を、CPU12に出力させ得る。同様に、プログラムは、CPU12が、表示および警告ドライバ26に警告状態の存在を示す光をフライトデッキに点灯させるようにする。声による警告、音による警告等が同様の様式で生成され得る。
【0058】
このステップ74で警告が設定された後、または、ステップ72での点のテストにおいて地形干渉が発見されない場合、次のステップは、テストが完了したかどうかを判定することである。図3のテストシーケンスが、飛行計画の1つのレッグの警告状態の判定に関して呼び出される場合、ステップ76で、テストは完了したと見なされる必要があり、プログラム実行は、図2のプログラムシーケンスのステップ36から続けられる必要がある。しかし、図3のテストシーケンスが、航空機位置から開始する飛行計画全体の決定について呼び出される場合、テストシーケンスは、意図された飛行計画のレッグごとに、ステップを追って進むように、飛行計画全体が再度調べられるまで続き、テストシーケンスは、図2のシーケンスのステップ52から続けられる。
【0059】
飛行経路意図警告を表示するのに有用な方法の1つの形態は、情報の関連する表示および飛行経路意図警告グラフィックスを有する飛行経路の視覚表示によるものであり得る。飛行経路の二次元表現の1つは、通過点を有する側面の図であり得る。この通過点は、点に関して、画面の底部からの位置によって、または画面の底部から上方向に延びる程度によって通過点での高度制限を示す一連の点または垂直な線として表される、有用な高度制限を有する。現在のおよび次の通過点が有用な高度制限データを有する各レッグは、通過点を表す、点または線の上部の間に引かれた線として表され得る。警告グラフィックおよび/またはメッセージは、飛行計画意図警告状態が検出されたこのような線に沿った任意の点で表示され得る。意図された飛行計画を表す線は、有用な高度制限情報が利用可能でない通過点からは、またはそのような通過点までは、引かれ得ない。地形高度は、飛行経路に沿い、その周りの水平許容範囲内の位置に関して決定された最大高度を表す垂直線で画面にわたって示され得、これにより、飛行機が通過する地形の近似が示される。あるいは、地形高度対飛行計画位置の曲線表現が画面にわたって描かれ、曲線の下の領域は地形を表す色によって充填され得る。警告グラフィックスは、意図された飛行計画の下での地形とのクリアランスまたはその欠如をこのように概略的に示すことによって補われる。
【0060】
俯瞰図が同様に提示され得る。この図について、意図された飛行経路は、好適には、通過点の有用な高度制限があるか、ないかに関わらず、全てのセグメントについて表示される。地形輪郭は、陰影または色の変化によって表され得る。飛行経路意図警告グラフィックスが用いられて、警告状態が存在することが判定された、意図された飛行経路に沿った位置を特定する。
【0061】
飛行計画データに基づいて提供され得る他の有用な表示が、通過点が示され得る透視図である。好適な実施形態において、飛行計画情報は、3次元透視図における通過点の各々に関して、記号を発生する。好適には、ポリゴン輪郭化エンジン(映像三次元プロセス用のコンピュータハードウェアグラフィックスアクセラレータエンジン)が用いられる。地形データは、輪郭化エンジンの必要条件に従って、フォーマットされ、エンジンは、高度および輪郭に関して、地形の陰影、色の変化を生成する。輪郭の生成において、エンジンは、典型的には、ポリゴン、典型的には三角形、の頂点情報を受け取り、これらが用いられて表面が規定される。地形に対する飛行機高度の指示は、三次元表現から入手し得るので、現在の通過点および次の通過点の有用な高度制限を有する飛行計画のレッグのみが、飛行経路を示すために引かれた線によって接続される。地形警告グラフィックスおよびテキスト情報は、表示されて、任意の警告状態が検出された位置を示し得る。
【0062】
任意のディスプレイに関して、スクロールが提供され得、意図された飛行経路全体をディスプレイに1度に収めるようにスケーリングする必要なしに、乗務員が意図された飛行経路全体を調べ得る。
【0063】
本発明は、特定の実施形態について、詳細に例示かつ説明されてきたが、さらなる改変が可能であり、このような改変例が、本明細書で開示された本発明の範囲内にあり得ることが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−182292(P2010−182292A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−279952(P2009−279952)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【分割の表示】特願2000−577636(P2000−577636)の分割
【原出願日】平成11年10月15日(1999.10.15)
【出願人】(501154312)ユニバーサル エイビーアニクス システムズ コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】