説明

食品及び漢薬材の自動蒸曝処理システム

【課題】本発明は、魚や牛肉などの食物を蒸して乾かしたり、各種漢薬材を蒸曝し、漢薬材からエキスを抽出できることはもちろん、特に、水参を九蒸九曝して黒参に製造するとともに、黒参からエキスを抽出できる蒸曝湯機能を同時に有する食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムに関するものである。
【解決手段】本発明は、密閉容器、前記密閉容器を取り囲む反射鏡、及び前記反射鏡の内部に設置される加熱乾燥ランプからなる容器体と;下側に加熱器が設置される第1の水槽と;第2の水槽と;一端は前記密閉容器の下部と連結され、他端は第1の水槽の上部と連結される第1の配管ラインと;一端は前記第1の水槽の上部と連結され、他端は第2の水槽の上部と連結される第2の配管ラインと;一端は前記密閉容器の上部と連結され、他端は第2の水槽の下部と連結される第3の配管ラインと;一端は前記第1の配管ラインの上端部位に連結され、他端は第2の配管ラインの後端部位と連結される第4の配管ラインと;一端は前記第1の配管ラインの上端部位に連結され、他端は第2の水槽の下部と連結される第5の配管ラインと;を含んで構成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚や牛肉などの食物を蒸して乾かしたり、各種漢薬材を蒸曝し、漢薬材からエキスを抽出できることはもちろん、特に、水参を九蒸九曝によって黒参に製造するとともに、黒参からエキスを抽出できる蒸曝湯機能を同時に有する食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、人参は、昔から最高の霊薬として認められており、今日では、その成分を科学的に分析するために全世界的に研究が進められている。人参としては、乾かさない水参を服用することもあるが、蒸熟後に乾燥した紅参や黒色の黒参を服用することもある。
【0003】
特に、黒参は、九蒸九曝の蒸熟及び乾燥の蒸曝過程を経て人参が黒色に変わった参であり、九蒸九曝の過程を経ながら人参の非常に有用な活性成分である人参サポニン(Ginsenoside)が抜け出ないので、人参及び紅参に比べて活性成分の含量が豊富であり、最近、それに対する関心が増加している。
【0004】
このような黒参は、9個の釜又は蒸参器と真空乾燥器を備えた後、釜又は蒸参器に水参を入れて蒸熟させた後、蒸熟された参を取り出して乾燥器で乾燥する過程を9回繰り返して製造した。しかし、この製造方法によると、製造時間が長くかかり、九蒸九曝の過程が非常に複雑であり、九蒸九曝の過程のうち一つの過程でも誤る場合、黒参の品質が低下するので、九蒸九曝の過程中に熟練者が一時も席を外すことができなく、また、蒸曝時の温度調節及び水調節過程が非常に複雑であるので、非熟練者は黒参を製造できないという問題があった。
【0005】
このような問題を解決するために、特許文献1には、「蓋を有する加熱容器が載せられ、内部にシースヒーターが配置された下部の支え板と、その上部に前面側が開放された半円筒状の支持部とから構成され、前記支持部の上部に底面部を有する上部開放型の円筒体が配置され、前記円筒体の上側に透明ガラスキャップが配置されるものにおいて、前記上部開放型である円筒体の上部内側には中央下側に排出口が形成された漏斗が配置され、その下側に前記加熱容器側に延長された蒸気管が配置され、前記漏斗の上部内側には網体状の容器が配置され、処理される内容物である水参形態の人参がこの容器に多数盛り込まれるようになっており、前記漏斗の下側部位である前記円筒体内に別途のシースヒーターが配置され、前記加熱容器の蓋には前記蒸気管に連通する昇降型連通管が着設され、前記円筒体の底面部が底面中央に向かって下方内側に傾斜した形状で構成されることを特徴とする紅参製造器」が掲示されている。
【0006】
しかし、従来の紅参製造器には、九蒸九曝の過程が可能であると記載されてはいるが、黒参の製造のための九蒸九曝の過程で、水と蒸気を供給するとともに、温度を制御できる別途の配管ラインが設けられておらず、高品質の黒参を製造するには技術的に十分でなく、黒参のエキスを抽出する機能が別途にないので、製造された紅参を紅参製造器から取り出し、薬湯器などのエキス抽出器を用いて紅参のエキスを抽出しなければならないという煩雑さがあった。
【0007】
したがって、誰でも九蒸九曝を通して黒参を容易に製造すると同時に、黒参からエキスを抽出できる蒸曝湯機能を有しながら、一つの容器内に参を入れた状態で蒸曝湯過程を一度に処理できるシステムの開発が切実に要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】大韓民国特許登録第10―0862215号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記のような問題を解決するために発明したもので、密閉容器を取り囲む反射鏡、及び反射鏡の内部に設置される加熱乾燥ランプからなる容器体と、密閉容器の内部に蒸気、水及び空気を供給する第1及び第2の水槽と、密閉容器と第1の水槽を連結する第1の配管ラインと、第1の水槽と第2の水槽を連結する第2の配管ラインと、密閉容器と第2の水槽を連結する第3の配管ラインと、第1の配管ラインと第2の配管ラインの後端部位を連結する第4の配管ラインと、第1の配管ラインと第2の水槽を連結する第5の配管ラインとから構成されており、密閉容器内に水参を投入した後、電源を印加すると、九蒸九曝の過程が一度に行われ、誰でも黒参を容易に製造できることはもちろん、黒参からエキスを抽出できる蒸曝湯が一度に可能な食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0010】
また、密閉容器は透明体に形成され、反射鏡は密閉容器に符合する形態で形成されており、密閉容器の外部は断熱材で取り囲むことによって断熱効果を極大化できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0011】
また、第1の配管ライン〜第5の配管ラインにそれぞれ開閉バルブを設置し、蒸気、水又は空気の流れを制御できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0012】
また、第2の配管ラインにエアコンプレッサーを設置し、第5の配管ラインに給水ポンプを設置することによって、空気と水を第1の水槽に供給できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0013】
また、第5の配管ラインに磁化水器を設置することによって、磁化水を密閉容器の内部に供給できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0014】
また、第2の配管ラインに除湿機を設置し、水分が完全に除去された空気を密閉容器の内部に供給できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0015】
また、第1の水槽に排気バルブが設置された第1の分岐配管ラインを設置し、密閉容器に排気バルブが設置された第2の分岐配管ラインを設置することによって、第1の水槽及び密閉容器内部の圧力を排出できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0016】
また、第1の水槽の内部に気泡発生器を設置し、第1の水槽で発生する蒸気の発生量を増加できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0017】
また、加熱器、加熱乾燥ランプ、開閉バルブ、エアコンプレッサー、高圧エアコンプレッサー、給水ポンプ、磁化水器、除湿機、排気バルブ、安全バルブ、気泡発生器、圧力計、水位計は、制御部によって電気的に連結され、制御部に搭載された多様なプログラムによって選択的に自動制御できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0018】
また、加熱乾燥ランプは、近赤外線ランプ、遠赤外線ランプ、ハロゲンランプ、マイクロウェーブ発生装置から選択されるいずれか一つで構成され、密閉容器内部の参に熱を均一に伝達できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0019】
また、密閉容器の内部にはジグを設置し、参を安定的に固定設置できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0020】
また、密閉容器の下部に排出バルブを設置し、黒参から抽出したエキスを密閉容器から抜き出せるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0021】
また、密閉容器の内部には参が載置される網状の載置台を設置し、参が密閉容器の内部底に焦げつくことを防止できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0022】
また、密閉容器の下部に加熱器を設置し、これを補助加熱手段として使用できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【0023】
また、密閉容器の内部には、中心柱と、前記中心柱の上側に放射状に設置され、参を固定できる掛け部と、下部に設置される支持板とからなるスタンドを設置し、参を掛け部にぶら下げた状態で蒸曝できるようにした食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明は、前記のような技術的課題を解決するために、内部が空の密閉容器、前記密閉容器の周囲を取り囲む反射鏡、及び前記反射鏡の内部に設置される加熱乾燥ランプからなる容器体と;前記密閉容器の下側に設置されるものであって、内部に水を盛り込めるように筒状に形成されながら、下側に加熱器が設置される第1の水槽と;前記第1の水槽の左右上下のうちいずれか一側に設置されるものであって、内部に水を盛り込めるように筒状に形成される第2の水槽と;一端は前記密閉容器の下部と連結され、他端は第1の水槽の上部と連結される第1の配管ラインと;一端は前記第1の水槽の上部と連結され、他端は第2の水槽の上部と連結される第2の配管ラインと;一端は前記密閉容器の上部と連結され、他端は第2の水槽の下部と連結される第3の配管ラインと;一端は前記第1の配管ラインの上端部位に連結され、他端は第2の配管ラインの後端部位と連結される第4の配管ラインと;一端は前記第1の配管ラインの上端部位に連結され、他端は第2の水槽の下部と連結される第5の配管ラインと;を含んで構成されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0025】
また、前記密閉容器は透明体に形成され、反射鏡は、密閉容器に符合する形態で密閉容器の内部に設置され、前記反射鏡の外部は断熱材によって取り囲まれることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0026】
また、前記密閉容器は、四角、五角、六角、八角、円筒から選択されるいずれか一つの形態で構成されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0027】
また、前記第1の水槽の上部に形成される第5の配管ライン及び第1の配管ラインの連結部の下端部位と前記第2の配管ラインの中間部位及び第4の配管ラインの中間部位には開閉バルブが設置され、第3の配管ライン及び第5の配管ラインの上端部位にも開閉バルブが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0028】
また、前記第1の配管ラインの上端には開閉バルブを設置し、第1の水槽が密閉容器より上側に位置する場合、第1の水槽の内容物が密閉容器の内部に逆流することを防止することを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0029】
また、前記第2の配管ラインの後端部位にはエアコンプレッサーが設置され、前記第2の水槽が第1の水槽と同じ高さ以下で位置する場合、第5の配管ラインの後端部位に給水ポンプが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0030】
また、前記第5の配管ラインの一端には磁化水器が設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0031】
また、前記エアコンプレッサーと第2の水槽との間の第2の配管ライン部位には、除湿機が設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0032】
また、前記第1の水槽の上部には端に排気バルブが設置された第1の分岐配管ラインが連結設置され、前記密閉容器上部には端に排気バルブが設置された第2の分岐配管ラインが連結設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0033】
また、前記第1及び第2の水槽の内部には、第1及び第2の水槽の水中で気泡を発生する気泡発生器と、水位を測定する水位計とが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0034】
また、前記除湿機は、除湿機の内・外部のうちいずれか一側に冷却フィンを設置し、除湿機の内部を通過する空気を自然に冷却したり、除湿機の内・外部にペルチェ素子を設置し、除湿機の内部を通過する空気を強制に冷却する構成のうちいずれか一つの構成からなることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0035】
また、前記除湿機と第2の水槽との間の第2の配管ラインには第3の分岐配管ラインが連結設置され、前記第3の分岐配管ライン及び第2の配管ラインの連結部位は開閉バルブによって連結され、曝過程で前記開閉バルブを閉鎖した状態で第3の分岐配管ラインを通して大気中の空気を吸入し、除湿機とエアコンプレッサーを経て第4の配管ラインを通して密閉容器の内部に空気を供給することを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0036】
また、前記第2の配管ラインの後端には、一端はエアコンプレッサー前方の第2の配管ライン部位と連結され、他端はエアコンプレッサー後方の第2の配管ライン部位と連結される高圧エアコンプレッサーが備えられた第4の分岐配管ラインが連結設置され、前記エアコンプレッサー後方の第2の配管ライン部位と第4の分岐配管ラインの連結部位には開閉バルブが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0037】
また、前記密閉容器及び第1の水槽の上部には安全バルブ及び圧力計が設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0038】
また、前記加熱乾燥ランプは、近赤外線ランプ、遠赤外線ランプ、ハロゲンランプ、マイクロウェーブ発生装置から選択されるいずれか一つからなることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0039】
また、前記密閉容器の内部には参を固定できる参固定用ジグが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0040】
また、前記ジグは、密閉容器の内部に符合する形態で形成され、参を固定できるように放射状又はジグザグ状のうちいずれか一つの形態で形成されながら穴形態又は挿入棒形態のうちいずれか一つの形態で構成される固定部が複数形成されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0041】
また、前記ジグの中心に加熱乾燥ランプが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0042】
また、前記ジグの外周面に加熱乾燥ランプが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0043】
また、前記密閉容器の下部には排出バルブが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0044】
また、前記反射鏡及び排出バルブの外周には永久磁石又はコイル磁石のうちいずれか一つが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0045】
また、前記加熱器は80〜98℃を維持し、加熱乾燥ランプは60〜98℃を維持することを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0046】
また、前記密閉容器の内部には参が載置される網状の載置台が設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0047】
また、前記密閉容器の下部には加熱器が設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0048】
また、前記密閉容器の内部には、中心柱と、前記中心柱の上側に放射状に設置されて参を固定できる掛け部と、下部に設置される支持板とからなるスタンドが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0049】
前記密閉容器の内部には温度センサーが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【0050】
また、前記加熱器、加熱乾燥ランプ、開閉バルブ、エアコンプレッサー、高圧エアコンプレッサー、給水ポンプ、磁化水器、除湿機、排気バルブ、安全バルブ、気泡発生器、水位計、圧力計又は温度センサーは、それぞれ制御部によって電気的に連結され、タイマーと連動して制御部に搭載された多様なプログラムによって選択的に自動制御され、制御部に搭載されたプログラムは、有・無線インターネット網を介してアップロードされることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを課題の解決手段とする。
【発明の効果】
【0051】
本発明に係る食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムは、水参を筒体の内部に入れてスィッチのみを作動すると、自動に九蒸九曝の機能を行って黒参を製造することはもちろん、黒参の製造後に黒参から直ぐエキスを抽出することができ、誰でも容易に黒参を製造し、黒参からエキスを抽出して服用することができる。
【0052】
また、本発明に係る食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムは、黒参の製造はもちろん、魚や牛肉などの食物を蒸して乾かしたり、各種漢薬材を蒸曝し、漢薬材からエキスを抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施例に係る全体構成図である。
【図2】本発明の実施例に係るジグの拡大図である。
【図3】本発明の他の実施例に係るジグの拡大図である。
【図4】本発明の更に他の実施例に係るスタンドの拡大図である。
【図5】本発明の実施例に係る蒸過程の構成図である。
【図6】本発明の実施例に係る曝過程の構成図である。
【図7】本発明の実施例に係る湯過程の構成図である。
【図8】本発明の実施例に係る加熱器及び加熱乾燥ランプの温度を測定したデータを示した表である。
【図9】本発明の実施例に係る加熱器及び加熱乾燥ランプの温度を測定したデータを示した表である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
本発明は、内部が空の密閉容器と、前記密閉容器の周囲を取り囲む反射鏡と、前記反射鏡の内部に設置される加熱乾燥ランプとからなる容器体と;前記密閉容器の下側に設置されるものであって、内部に水を盛り込めるように筒状に形成されながら下側に加熱器が設置される第1の水槽と;前記第1の水槽の左右上下のうちいずれか一側に設置されるものであって、内部に水を盛り込めるように筒状に形成される第2の水槽と;一端は前記密閉容器の下部と連結され、他端は第1の水槽の上部と連結される第1の配管ラインと;一端は前記第1の水槽の上部と連結され、他端は第2の水槽の上部と連結される第2の配管ラインと;一端は前記密閉容器の上部と連結され、他端は第2の水槽の下部と連結される第3の配管ラインと;一端は前記第1の配管ラインの上端部位に連結され、他端は第2の配管ラインの後端部位と連結される第4の配管ラインと;一端は前記第1の配管ラインの上端部位に連結され、他端は第2の水槽の下部と連結される第5の配管ラインと;を含んで構成されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0055】
また、前記密閉容器は透明体に形成され、反射鏡は密閉容器に符合する形態で密閉容器の内部に設置され、前記反射鏡の外部は断熱材によって取り囲まれることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0056】
また、前記密閉容器は、四角、五角、六角、八角、円筒から選択されるいずれか一つの形態で構成されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0057】
また、前記第1の水槽の上部に形成される第5の配管ライン及び第1の配管ラインの連結部の下端部位、前記第2の配管ラインの中間部位及び第4の配管ラインの中間部位には開閉バルブが設置され、第3の配管ライン及び第5の配管ラインの上端部位にも開閉バルブが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0058】
また、前記第1の配管ラインの上端には開閉バルブを設置し、第1の水槽が密閉容器より上側に位置する場合、第1の水槽の内容物が密閉容器の内部に逆流することを防止することを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0059】
また、前記第2の配管ラインの後端部位にはエアコンプレッサーが設置され、前記第2の水槽が第1の水槽と同じ高さ以下で位置する場合、第5の配管ラインの後端部位に給水ポンプが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0060】
また、前記第5の配管ラインの一端には磁化水器が設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0061】
また、前記エアコンプレッサーと第2の水槽との間の第2の配管ライン部位には除湿機が設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0062】
また、前記第1の水槽の上部には端に排気バルブが設置された第1の分岐配管ラインが連結設置され、前記密閉容器の上部には端に排気バルブが設置された第2の分岐配管ラインが連結設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0063】
また、前記第1及び第2の水槽の内部には、第1及び第2の水槽の水中で気泡を発生する気泡発生器と、水位を測定する水位計とが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0064】
また、前記除湿機は、除湿機の内・外部のうちいずれか一側に冷却フィンを設置し、除湿機の内部を通過する空気を自然に冷却したり、除湿機の内・外部にペルチェ素子を設置し、除湿機の内部を通過する空気を強制に冷却する構成のうちいずれか一つの構成からなることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0065】
また、前記除湿機と第2の水槽との間の第2の配管ラインには第3の分岐配管ラインが連結設置され、前記第3の分岐配管ライン及び第2の配管ラインの連結部位は開閉バルブによって連結され、曝過程で前記開閉バルブを閉鎖した状態で第3の分岐配管ラインを通して大気中の空気を吸入し、除湿機とエアコンプレッサーを経て第4の配管ラインを通して密閉容器の内部に空気を供給することを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0066】
また、前記第2の配管ラインの後端には、一端はエアコンプレッサー前方の第2の配管ライン部位と連結され、他端はエアコンプレッサー後方の第2の配管ライン部位と連結される高圧エアコンプレッサーが備えられた第4の分岐配管ラインが連結設置され、前記エアコンプレッサー後方の第2の配管ライン部位と第4の分岐配管ラインの連結部位には開閉バルブが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0067】
また、前記密閉容器及び第1の水槽の上部には安全バルブ及び圧力計が設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0068】
また、前記加熱乾燥ランプは、近赤外線ランプ、遠赤外線ランプ、ハロゲンランプ、マイクロウェーブ発生装置から選択されるいずれか一つからなることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0069】
また、前記密閉容器の内部には、参を固定できる参固定用ジグが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0070】
また、前記ジグは、密閉容器の内部に符合する形態で形成され、参を固定できるように放射状又はジグザグ状のうちいずれか一つの形態で形成されながら穴形態又は挿入棒形態のうちいずれか一つの形態で構成される固定部が複数形成されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0071】
また、前記ジグの中心に加熱乾燥ランプが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0072】
また、前記ジグの外周面に加熱乾燥ランプが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0073】
また、前記密閉容器の下部には排出バルブが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0074】
また、前記反射鏡及び排出バルブの外周には永久磁石又はコイル磁石のうちいずれか一つが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0075】
また、前記加熱器は80〜98℃を維持し、加熱乾燥ランプは60〜98℃を維持することを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0076】
また、前記密閉容器の内部には参が載置される網状の載置台が設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0077】
また、前記密閉容器の下部には加熱器が設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0078】
また、前記密閉容器の内部には、中心柱と、前記中心柱の上側に放射状に設置されて参を固定できる掛け部と、下部に設置される支持板とからなるスタンドが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0079】
また、前記密閉容器の内部には温度センサーが設置されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムをその技術構成の特徴とする。
【0080】
また、前記加熱器、加熱乾燥ランプ、開閉バルブ、エアコンプレッサー、高圧エアコンプレッサー、給水ポンプ、磁化水器、除湿機、排気バルブ、安全バルブ、気泡発生器、水位計、圧力計又は温度センサーは、それぞれ制御部によって電気的に連結され、タイマーと連動して制御部に搭載された多様なプログラムによって選択的に自動制御され、制御部に搭載されたプログラムは有・無線インターネット網を介してアップロードされることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムを技術構成の特徴とする。
【0081】
以下、添付の図面を参照して本発明に係る食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムの構成を説明する。
【0082】
本発明に係る食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムは、図1に示したように、参が収納される密閉容器11、前記密閉容器11の側面周囲を取り囲む反射鏡12、前記反射鏡12の内部に設置される加熱乾燥ランプ13、及び前記反射鏡12の外側を取り囲む断熱材50からなる容器体10と、前記密閉容器11の内部にスチームと冷空気を供給する第1及び第2の水槽21、22と、前記密閉容器11と第1の水槽21を連結する第1の配管ライン31と、前記第1の水槽21と第2の水槽22を連結する第2の配管ライン32と、前記密閉容器11と第2の水槽22を連結する第3の配管ライン33と、前記第1の配管ライン31と第2の配管ライン32を連結する第4の配管ライン34と、前記第1の配管ライン31と第2の水槽22を連結する第5の配管ライン35とを含んで構成される。
【0083】
前記容器体10は、内部に参を収納できるように内部が空の形態からなる密閉容器11と、前記密閉容器11の側面周囲を完全に取り囲む反射鏡12と、前記反射鏡12の内部一端に設置される加熱乾燥ランプ13とを含んで構成される。
【0084】
前記密閉容器11は、四角、五角、六角、八角などの角形や円筒の多様な形態で製作することができ、密閉容器11は、加熱乾燥ランプ13の光が円滑に透過できるガラスなどの透明体で構成することが望ましい。
【0085】
前記密閉容器11が四角形態である場合、密閉容器11の内部に収納されるジグ80も密閉容器11に符合する四角になる。このとき、ジグ80に形成される固定部81はジグザグ状に形成し、固定部81に参をジグザグ状に結合することによって、加熱乾燥ランプ13の熱が参に均一に伝達されるようにする。
【0086】
前記密閉容器11の上部には、端に圧力調節のための排気バルブ66が備えられた第2の分岐配管ライン72が設置されるが、第2の分岐配管ライン72の排気バルブ66は、本発明に係る蒸曝処理システムの停止時、密閉容器11内部の圧力を外部に排出し、密閉容器11の内部圧力を大気圧に低下させる役割をする。
【0087】
また、密閉容器11の内部には、参が密閉容器11の内部底に焦げつくことを防止し、参を安定的に載置できるように網状の載置台200を設置することが望ましく、密閉容器11の下部にはヒーターなどの補助加熱器40を設置し、必要時に第1の水槽21の下部の加熱器40と同時に使用できるようにする。
【0088】
前記載置台200の中心にモーターなどの回転手段を結合し、載置台200を回転可能にすることによって、参が載置台200に置かれた状態で回転しながら加熱乾燥ランプ13の熱が参に均一に伝達できるようにする。
【0089】
一方、載置台200に参を直ぐ載せた状態で載置台200を回転しながら加熱乾燥ランプ13で参を加熱することができ、載置台200にジグ80及びスタンド300が載せられることもあるが、載置台200にジグ80及びスタンド300が置かれる場合も、同様に載置台200の回転によってジグ80及びスタンド300が回転するので、ジグ80及びスタンド300に結合された参が回転するようになり、加熱乾燥ランプ13の熱が参に均一に伝達される。
【0090】
前記密閉容器11下部の補助加熱器40は使用しない場合もあり、必要時に単独で使用することもできる。
【0091】
そして、密閉容器11の下部一側には、密閉容器11の内部と連通する排出バルブ90を設置し、黒参から抽出したエキスを密閉容器11の外側に抜き出せるようにする。
【0092】
前記排出バルブ90は、密閉容器11の下側に位置するように設置し、密閉容器11内部の液を全て抜き出せるようにすることが望ましい。
【0093】
図面には示していないが、前記排出バルブ90の外周には永久磁石又はコイル磁石を設置し、これが磁化水器の役割を行えるようにする。
【0094】
また、密閉容器11の上部には圧力計68及びこれと連動して作動する、圧力炊飯器の蓋に設置されるバルブのように高圧蒸気を排出する安全バルブ70が設置される。
【0095】
したがって、圧力計68で測定された密閉容器11内部の圧力が一定以上である場合、安全バルブ70が自動に開放され、密閉容器11内部の圧力を低下させる。
【0096】
一方、密閉容器11の内部には密閉容器11内部の温度を測定する温度センサー(図示せず)が設置され、この温度センサーは制御部と連動して作動する。
【0097】
例えば、湯過程で密閉容器11内部の温度が予め設定された温度以上に上昇する場合、これを温度センサーが感知し、制御部に感知信号を送ると、制御部で高圧エアコンプレッサー69を作動させ、密閉容器11の内部を高圧状態にすることによって、過熱で密閉容器11内のエキス湯が沸くことを事前に防止することができる。
【0098】
前記反射鏡12は、密閉容器11の側面周囲を完全に取り囲むように設置されるものであって、反射鏡12の内部に設置された加熱乾燥ランプ13の光が反射鏡12に反射され、透明体からなる密閉容器11の側面を通して内部に均一に浸透できるようにすることによって、密閉容器11内部の参を効果的に蒸曝できるようにする。
【0099】
このとき、反射鏡12の内径は密閉容器11の側面周囲より大きくし、密閉容器11と反射鏡12との間に加熱乾燥ランプ13の設置空間を確保する。
【0100】
図面には示していないが、前記反射鏡12の外周には永久磁石又はコイル磁石を設置し、これが磁化水器の役割を行えるようにすることが望ましい。
【0101】
前記加熱乾燥ランプ13は、反射鏡12の内部一側に設置されるものであって、近赤外線ランプ、遠赤外線ランプ、ハロゲンランプ及び電子レンジなどのマイクロウェーブ発生装置のうちいずれか一つからなる。
【0102】
本発明に係る蒸曝処理システムでの加熱乾燥ランプ13としては、参の内部にまで深く浸透できる赤外線を放出する遠赤外線ランプが使用されるので、以下では、加熱乾燥ランプ13の説明時に遠赤外線ランプを例に挙げて説明する。
【0103】
前記加熱乾燥ランプ13から放出される赤外線は、密閉容器11の内部に収納された参の表面はもちろん、参の内部にまで均一に浸透して参の蒸曝過程を促進することによって、高品質の黒参を製造できることはもちろん、黒参からエキスを抽出する湯過程も促進し、高品質の黒参エキスを提供することができる。
【0104】
前記加熱乾燥ランプ13の加熱温度は、蒸曝湯過程で密閉容器11の内部温度を60〜98℃の最適温度に維持できるようにすることが望ましい。
【0105】
このように密閉容器11の内部温度を60〜98℃に維持する理由は、蒸曝湯過程で加熱乾燥ランプ13の赤外線温度が過熱温度になる場合、密閉容器11の内部に収納された参が焦げるおそれがあるので、これを事前に防止するためである。
【0106】
前記反射鏡12の外側は、反射鏡12の外側に符合する断熱材50で取り囲み、反射鏡12内部の熱が外部に抜け出ることを防止できるようにする。
【0107】
前記第1の水槽21は、密閉容器11の下側に設置されながら内部には水が貯蔵され、第1の水槽21の下側に設置されたヒーターなどの加熱器40によって貯蔵された水が加熱され、加熱時に発生する蒸気が第1の配管ライン31を通して密閉容器11の内部に供給される。
【0108】
また、第1の水槽21の上部には、密閉容器11と同様に、圧力計68及びこれと連動して作動する、圧力炊飯器の蓋に設置されるバルブのように高圧蒸気を排出する安全バルブ70が設置される。
【0109】
したがって、圧力計68で測定された第1の水槽21内部の圧力が一定以上である場合、安全バルブ70が自動に開放され、第1の水槽21内部の圧力を低下させる。
【0110】
前記第1の水槽21の内部には水位計60を設置し、水位が一定以下に低下する場合、制御部(図示せず)に信号を送り、第2の水槽22に貯蔵された水を第1の水槽21に供給できるようにする。
【0111】
前記水位計60としては、水位を感知するセンサーの種類はもちろん、水位を測定できる装置であればいずれも使用可能である。
【0112】
そして、第2の配管ライン32の一端は、第1の水槽21の上部を通過して第1の水槽21に貯蔵された水中に位置し、第2の配管ライン32を通して供給された空気は、第1の水槽21に貯蔵された水に空気を吹き込んで気泡を発生する。
【0113】
したがって、第1の水槽21の加熱と同時に気泡が発生するので、蒸気量がさらに増加し、その結果、第1の配管ライン31を通して密閉容器11に供給される蒸気量が多くなり、参の蒸熟を促進することができる。
【0114】
一方、第1の水槽21の内部に別途の気泡発生器67を設置し、第1の水槽21に貯蔵された水に気泡を発生させることもできる。
【0115】
前記第1の水槽21の上部には、端に圧力調節のための排気バルブ66が備えられた第1の分岐配管ライン71が設置されるが、前記排気バルブ66は、本発明に係る蒸曝処理システムの停止時、第1の水槽21内部の圧力を外部に排出し、第1の水槽21の内部圧力を大気圧に低下させる役割をする。
【0116】
前記第1の水槽21の下部に設置される加熱器40の加熱温度は、第1の水槽21の内部温度を80〜98℃に維持させることが望ましい。
【0117】
このように第1の水槽21の内部温度を80〜98℃に維持する理由は、蒸熟過程で第1の水槽21から発生した蒸気が過熱する場合、過熱蒸気によって密閉容器11の内部に収納された参の有効成分が第2の分岐配管ライン72及び第3の配管ライン33を通して蒸気として抜け出ることを事前に防止するためである。
【0118】
前記第2の水槽22は、内部に水を盛り込める筒体に構成されながら第1の水槽21の左右上下のうちいずれか一側に設置されるものであって、第2の配管ライン32によって第1の水槽21と連結され、第3の配管ライン33によって密閉容器11と連結され、蒸熟過程で密閉容器11の内部を通過した蒸気を第3の配管ライン33を用いて第2の水槽22の内部に回収して水に貯蔵し、第2の配管ライン32を通して空気のみを第1の水槽21に送る。
【0119】
前記第2の水槽22の内部には、第1の水槽21に設置された水位計60と同一の水位計60が設置され、第1の水槽21に設置された気泡発生器67と同一の気泡発生器67が設置される。
【0120】
また、第2の水槽22は、曝過程で密閉容器11内部の蒸気を第3の配管ライン33を通して再回収して水に貯蔵し、第2の配管ライン32及びこれと連結された第4の配管ライン34を用いて冷空気のみを密閉容器11の内部に供給する。
【0121】
そして、第2の水槽22は、湯過程で密閉容器11内部の蒸気を第3の配管ライン33を通して再回収して水に貯蔵し、第5の配管ライン35を用いて密閉容器11の内部に水を供給し、第2の配管ライン32及びこれと連結された第4の配管ライン34を用いて冷空気のみを密閉容器11の内部に供給する。
【0122】
前記第1の配管ライン31は、一端は密閉容器11の下部に連結され、他端は第1の水槽21の上部と連結され、第1の水槽21で発生した蒸気を密閉容器11の内部に送り、密閉容器11の内部に収納された参を蒸熟する。
【0123】
また、第1の配管ライン31の下端部位、すなわち、第5の配管ライン35下側の第1の配管ライン31部位には蒸気を制御する開閉バルブ61が設置される。
【0124】
前記第1の配管ライン31の上端には開閉バルブ61を設置し、第1の水槽21が密閉容器11より上側に位置する場合、第1の水槽21の内容物が密閉容器11に逆流することを防止できるようにする。
【0125】
前記第2の配管ライン32は、一端は第1の水槽21の上部に連結され、他端は第2の水槽22の上部と連結され、参の蒸熟過程で第2の水槽22の空気を第1の水槽21の内部に供給し、第1の水槽21に貯蔵された水に気泡を発生させる。
【0126】
前記第2の配管ライン32の後端部位にはエアコンプレッサー62及び除湿機65が順次設置されるが、除湿機65の内部を通過する空気は、除湿機65を通過しながら水分のない純粋な空気になり、エアコンプレッサー62を経て密閉容器11に移動するようになる。
【0127】
前記第2の配管ライン32の中間部位には、第2の配管ライン32を通過する空気の流れを制御する開閉バルブ61が設置される。
【0128】
前記エアコンプレッサー62は、蒸曝湯過程中に3段階で動作することが望ましい。
【0129】
すなわち、湯過程でエアコンプレッサー62で過度な空気を供給すると、密閉容器11内部の水に過度な気泡が発生し、参の有効成分が抜け出るおそれがあるので、湯過程では密閉容器11内部の水に過度な気泡が発生しないようにエアコンプレッサー62を低段で動作させ、密閉容器11の内部に最小量の空気を供給することが望ましく、蒸過程では中間程度の蒸気を密閉容器11の内部に供給できるようにエアコンプレッサー62を中段で動作させることが望ましく、曝過程では密閉容器11の内部に最大限多量の空気を供給し、参を最大限速く乾燥できるようにエアコンプレッサー62を高段で動作させることが望ましい。
【0130】
一方、図面には示していないが、除湿機65の内部又は外部に冷却フィンを設置し、除湿機65の内部を通過する空気を自然に冷却したり、除湿機65の内部に温度制御用ペルチェ素子を設置し、除湿機65の内部を通過する空気を強制に冷却することもできる。
【0131】
また、前記第2の水槽22と除湿機65を連結する第2の配管ライン32部位に別途の第3の分岐配管ライン73を分岐し、前記第2の配管ライン32及びこれと連結される第3の分岐配管ライン73の連結部位に開閉バルブ61を設置し、曝過程中に密閉容器11の内部に大気の空気を供給できるようにする。
【0132】
したがって、曝過程で第3の分岐配管ライン73を通して吸収された外部空気は、除湿機65、エアコンプレッサー62及び第2の配管ライン32を経て、これと連結された第4の配管ライン34と第1の配管ライン21を通して密閉容器11の内部に供給される。
【0133】
そして、前記エアコンプレッサー62前方及び後方の第2の配管ライン32部位には、一端に高圧エアコンプレッサー69が備えられた第4の分岐配管ライン74が連結設置され、前記エアコンプレッサー62後方及びこれと連結される第4の分岐配管ライン74部位には開閉バルブ61が設置される。
【0134】
このように高圧エアコンプレッサー69を設置する理由は、蒸し料理のように高圧が必要な場合、開閉バルブ61を作動し、開閉バルブ61の入口のうちエアコンプレッサー62に向かう方向は遮断しながらエアコンプレッサー62下側の第2の配管ライン32と第4の分岐配管ライン73は開放し、高圧エアコンプレッサー69で発生した高圧空気を第2の配管ラインを通して第1の水槽21を経て密閉容器11に供給できるようにする。
【0135】
また、湯過程で高圧エアコンプレッサー69を用いて高圧エアコンプレッサー69で発生した高圧空気を第2の配管ライン32及びこれと連結された第4の配管ライン34、及び第1の配管ライン31を通して密閉容器11の内部に供給し、密閉容器11の内部を高圧状態にすることによって、湯過程で密閉容器11内部のエキス湯が沸くことを未然に防止する。
【0136】
前記第3の配管ライン33は、一端は密閉容器11の上部と連結され、他端は第2の水槽22の下部と連結され、参の蒸曝湯過程で密閉容器11の内部蒸気を第2の水槽22に送る役割をし、第3の配管ライン33の上端部位には開閉バルブ61が設置される。
【0137】
前記第4の配管ライン34は、一端は第1の配管ライン31の上端部位と連結され、他端は第2の配管ライン32の後端部位、すなわち、開閉バルブ61とエアコンプレッサー62との間の第2の配管ライン32部位と連結され、参の曝過程及び湯過程で冷空気を密閉容器11の内部に供給する。
【0138】
前記第4の配管ライン34の略中間部位には、空気の流れを制御する開閉バルブ61が設置される。
【0139】
前記第5の配管ライン35は、一端は第1の水槽21の上部と連結され、他端は第2の水槽22の下部と連結され、参の湯過程で第2の水槽22に貯蔵された水を密閉容器11の内部に供給する。
【0140】
前記第5の配管ライン35の後端部位には、第2の水槽22に貯蔵された水を密閉容器11の内部に送るための給水ポンプ63が設置され、直ぐ前側の第5の配管ライン35部位には磁化水を生成する磁化水器64が設置され、第5の配管ライン35の上端部位には開閉バルブ61が設置される。
【0141】
一方、第1の水槽21と第2の水槽22の設置位置が同一であるか、第1の水槽21が第2の水槽22より上側に設置される場合、第5の配管ライン35に給水ポンプ63が必要であるが、前記第1の水槽21と密閉容器11より第2の水槽22が上側に位置する場合は、給水ポンプ63がなくても、落差によって第2の水槽22に貯蔵された水が第5の配管ライン35に沿って第1の水槽21と密閉容器11に供給されるので、第5の配管ライン35に給水ポンプ63を設置する必要がない。
【0142】
前記磁化水器64では磁化水が生成される。水は、水素と酸素の結合体であるが、その結合構造によって六角環構造の六角水または五角環構造の五角水などに分類され、磁化六角水ともいう磁化水とは、流動する水に磁場をかけ、磁束の磁化力によって水分子が再配列され、六角環構造を有する水分子の比率が増加した水を意味する。
【0143】
磁化水は、水のクラスタ粒子が一般的な水より小さいので、強力な浸透力を有するようになり、このような特性のため、人体を始めとする動植物の細胞膜に容易に吸収され、細胞膜を保護し、酸素と栄養物質の供給が円滑であり、細胞の活力を増進させる役割をすると知られている。
【0144】
このような六角構造の水の形成方法としては、水を冷却して形成する方法があるが、これは、エネルギー損失と低い効果のため使用されておらず、ほとんど永久磁石を用いた磁化水器を使用している。
【0145】
永久磁石を用いた磁化水器の原理を説明すると、水分子15〜20個が集まってクラスタ形態を示すが、水に磁場を印加する場合、水分子を構成する水素には−極(N極)側に、酸素には+極(S極)側に引力が作用し、磁力によって水分子は速く回転するようになり、水分子が速い速度で回転するとき、磁場内に形成された無数の陰電荷(陰イオン)と衝突し、水分子の微細化が行われる。
【0146】
微細化された各水分子は、再結合によって活性化され、イオン化されて水のクラスタ粒子をなすが、このとき、再結合構造が六角構造をなすことによって六角水を形成する。
【0147】
一方、密閉容器11の内部下端には、図2に示したように、参を固定できる参固定用ジグ80が結合される。
【0148】
すなわち、前記ジグ80には、密閉容器11の内部に符合する形態で形成されながら放射状に複数の穴が穿孔された固定部81が形成される。
【0149】
前記固定部81には、参の下端部が固定され、蒸曝過程で参が軟らかくなって崩れることを防止し、参の内部まで均一に蒸曝できるようにする。
【0150】
蒸曝過程で参が軟らかくなって崩れたり、参同士が重なる場合、蒸気及び加熱乾燥ランプ13の赤外線が参の内部まで均一に浸透されないこともあるので、密閉容器11の内部に参固定用ジグ80を備えることが望ましい。
【0151】
前記固定部81は、参を差し込めるように穴形態で形成できるが、図3に示したように、他の方式で中空のパイプ形態の挿入棒に形成し、挿入棒の内部に参を差す方式で参を固定することもできる。
【0152】
このようにジグ80に参を固定する場合、加熱乾燥ランプ13をジグ80の中央に設置し、固定された参に加熱乾燥ランプ13の赤外線が均一に伝達できるようにすることも可能である。
【0153】
また、前記加熱乾燥ランプ13をジグ80の外周面に設置することもできる。
【0154】
密閉容器11の形態が四角などの角形である場合、ジグ80も密閉容器11に符合する角形になるので、このときは、ジグ80に形成される固定部81をジグザグ状に形成し、参をジグザグ状に配列することによって、加熱乾燥ランプ13の熱が参に均一に伝達できるようにする。
【0155】
また、ジグ80の代わりに、図4に示したように、密閉容器11の内部には参を空中にぶら下げられるスタンド300を備えることもできる。
【0156】
すなわち、スタンド300は、中心柱301と、参を固定できるように上部に放射状に形成される掛け部302と、スタンド300下部の支持板303とを含んで構成される。
【0157】
前記掛け部302に参をぶら下げて蒸曝すると、参が密閉容器11内部のどの部位にも接触せずに空中にぶら下げられている状態になるので、密閉容器11の内部に参を横たえた状態で蒸曝するときより、蒸気及び乾燥空気の接触面積が参全体に及ぶので、効果的に参を蒸曝することができ、参の損傷を防止することができる。
【0158】
また、密閉容器11の内部に参を横たえた状態で蒸曝する場合、黒参を製造するための9回蒸して9回乾かす九蒸九曝過程で軟らかくなった参が互いに重なりながら押さえ付けられたり、密閉容器11との接触部分に押さえ付けられ、参からエキスが抜け出ることによって、実際に黒参のエキスを抽出する湯過程で黒参のエキス量が減少するという問題があったが、スタンド300の掛け部302に参をぶら下げる場合、参同士が重なったり、密閉容器11の一定部位に参が密着されることによって参からエキスが抜け出るという問題を事前に防止することができる。
【0159】
前記本発明に係る食品及び漢薬材自動蒸曝処理システムに適用される電気装置、すなわち、加熱器40、加熱乾燥ランプ13、開閉バルブ61、エアコンプレッサー62、高圧エアコンプレッサー69、給水ポンプ63、磁化水器64、除湿機65、排気バルブ66、安全バルブ70、気泡発生器67、水位計60、圧力計68又は温度センサーは、それぞれシステムの内部又は外部に装着される制御部(図示せず)によって電気的に連結され、制御部に搭載された多様なプログラムによって自動制御することができる。
【0160】
このような制御部のプログラム制御メカニズムは、全産業分野でマイコンコントローラ、PLD(Programable Logic Device)素子などを用いて広く使用されている技術であるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0161】
前記制御部に、蒸曝湯過程でより向上した加熱乾燥ランプ1の調節温度条件などの制御プログラムが追加される場合、このプログラムは、有無線インターネット網を介してアップロードが可能である。
【0162】
以上のように、本発明に係る蒸曝処理システムは、参を密閉容器11の内部に投入し、九蒸九曝の過程を経て黒参を製造し、製造された黒参からエキスを抽出するなどの蒸曝湯の機能を有するものであって、以下、添付の図面を参照して本発明の蒸曝湯過程を説明する。
【0163】
まず、参を蒸気で蒸す過程である蒸過程を説明する。
【0164】
図5に示したように、水参を密閉容器11の内部に入れた後、電源を印加すると、加熱器40の作動によって第1の水槽21に貯蔵された水が加熱されながら蒸気が発生し、この蒸気は、第1の配管ライン31に沿って密閉容器11の内部に供給されて参を蒸熟し、このとき、第1の配管ライン31に設置された開閉バルブ61は開放状態である。
【0165】
そして、加熱乾燥ランプ13は、電源がオンになった状態で密閉容器11内部の参に赤外線を放出することによって蒸熟過程を極大化し、本発明で使用する加熱乾燥ランプ13は赤外線ランプであって、赤外線の特性上、参の内部まで熱が伝達されるので、高品質の蒸熟参を得ることができる。
【0166】
また、反射鏡12は、密閉容器11の側面周囲を取り囲む形態であるので、加熱乾燥ランプ13から放出される赤外線は、密閉容器11の側面周囲全体に均一に浸透され、密閉容器11内部の参の蒸熟を促進する。
【0167】
前記密閉容器11の内部に供給された蒸気は、参を蒸熟すると同時に、第3の配管ライン33に沿って第2の水槽22に回収される。
【0168】
ここで、蒸気は、第3の配管ライン33に沿って移動するときは蒸気状態であるが、第2の水槽22に回収されて水に貯蔵される。
【0169】
第2の水槽22内部の空気は、エアコンプレッサー62を経て第2の配管ライン32に沿って第1の水槽21に再回収され、このとき、前記第2の配管ライン32に設置された除湿機65は作動をせず、第2の配管ライン32の開閉バルブ61は開放状態であり、第1の水槽21に供給された空気は、第1の水槽21に貯蔵された水に回収されながら気泡を発生するようになり、これら気泡は、蒸気の発生を極大化させ、密閉容器11の内部により多量の蒸気を供給する。
【0170】
このように参を蒸気で蒸す蒸熟過程で第1の水槽21で発生した蒸気は、第1の配管ライン31に沿って密閉容器11の内部に供給され、密閉容器11の内部に供給された蒸気は、第3の配管ライン33に沿って第2の水槽22に供給されて水に貯蔵され、第2の水槽22の空気は、第2の配管ライン32に沿って第1の水槽21に供給されて気泡を発生するサイクルを繰り返すようになる。
【0171】
次は、参を乾燥空気で乾かす過程である曝過程について説明する。
【0172】
図6に示したように、参蒸熟過程の次の過程としては、参を乾かす曝過程が行われるが、第2の水槽22の冷空気が第2の配管ライン32と連結された第4の配管ライン34に沿って密閉容器11の内部に供給され、蒸熟された参を乾かし、再び第3の配管ライン33に沿って第2の水槽22に回収される。
【0173】
ここで、第2の水槽22の空気は、第2の配管ライン32に設置された除湿機65を経ながら水分が完全に除去された冷空気であって、エアコンプレッサー62を経て第2の配管ライン32及びこれと連結された第4の配管ライン34、及び第1の配管ライン31に沿って密閉容器11に供給される。
【0174】
そして、第2の配管ライン32に設置された開閉バルブ61は閉鎖状態であり、第2の水槽22の空気が第1の水槽21に入ることを遮断する。
【0175】
このように参を乾かす曝過程で、第2の水槽22の冷空気は、第2の配管ライン32及びこれと連結された第4の配管ライン34、及び第1の配管ライン31に沿って密閉容器11に供給され、密閉容器11内部の参を乾かし、再び第3の配管ライン33に沿って第2の水槽22に回収されるサイクルを繰り返すようになる。
【0176】
もちろん、曝過程でも加熱乾燥ランプ13はオン状態であり、加熱乾燥ランプ13の赤外線が密閉容器11内部の参まで深く浸透され、乾燥過程を極大化させることによって、高品質の乾燥参を得ることができる。
【0177】
また、反射鏡12は、密閉容器11の側面周囲を取り囲む形態であるので、加熱乾燥ランプ13の赤外線を密閉容器11の側面周囲全体に均一に反射し、密閉容器11内部の参の乾燥を促進する役割をする。
【0178】
また、曝過程で第3の分岐配管ライン73を通して外部空気を吸入し、除湿機65及びエアコンプレッサー62を経て第2の配管ライン32及びこれと連結された第4の配管ライン34、及び第1の配管ライン31を通して密閉容器11の内部に空気を供給することもできる。
【0179】
一方、本発明に係る蒸曝処理システムでは、前記蒸曝過程を9回繰り返して黒参を製造するようになり、黒参の他にも、食品又は漢薬材によって蒸曝過程を繰り返す回数、蒸曝湯の各過程の時間及び温度設定は、既に説明したように、制御部によって制御される加熱器40、加熱乾燥ランプ13、開閉バルブ61、エアコンプレッサー62、高圧エアコンプレッサー69、給水ポンプ63、磁化水器64、除湿機65、排気バルブ66、安全バルブ70、気泡発生器67、水位計60、圧力計68、制御部によって制御される温度センサー(図示せず)、タイマー(図示せず)と連動して制御部(図示せず)に搭載された多様なプログラムによって自動制御することができる。
【0180】
次は、黒参からエキスを抽出する湯過程について説明する。
【0181】
湯過程は、図7に示したように、蒸曝の反復過程を9回経て製造された黒参からエキスを抽出する過程であって、第2の水槽22に貯蔵された水を密閉容器11の内部に供給し、黒参からエキスを抽出する。
【0182】
すなわち、第2の水槽22に貯蔵された水は、第5の配管ライン35に設置された給水ポンプ63の作動によって第5の配管ライン35及びこれと連結された第1の配管ライン31に沿って密閉容器11の内部に供給され、黒参からエキスを抽出するようになるが、このとき、加熱乾燥ランプ13は、オン状態で密閉容器11の内部に供給された水を加熱し、黒参のエキスを抽出する。
【0183】
特に、加熱乾燥ランプ13と加熱器40の温度を密閉容器11内部の水が沸かない温度に維持することが重要であるが、これは、湯過程で密閉容器11内部の水が沸く場合、黒参エキスの有効成分が蒸気に抜け出るおそれがあるためである。
【0184】
一方、大気圧で密閉容器11内部のエキス湯の温度が100゜以上である場合も、密閉容器11内部を高圧にすると、密閉容器11内部のエキス湯が沸かないので、このようなエキス湯が沸く問題を事前に防止するために高圧エアコンプレッサー69を駆動し、密閉容器11内部を高圧状態にすることが望ましい。
【0185】
このとき、密閉容器11の内部で発生する蒸気は、第3の配管ライン33に沿って第2の水槽22に回収され、再び第2の配管ライン32及びこれと連結された第4の配管ライン34、及び第1の配管ライン31に沿って密閉容器11の内部に供給されて気泡を発生させるが、このとき、空気の供給のために第2の配管ライン32に設置されたエアコンプレッサー62は作動し、開閉バルブ61は開放状態である。
【0186】
もちろん、湯過程で密閉容器11の内部に空気を供給しないこともあるが、このように密閉容器11の内部に空気を供給する理由は、実験の結果、空気を供給していないときよりも、空気を供給したとき、湯過程でエキスの温度分布が均一であり、湯過程がより円滑に行われ、湯時間が大幅に短縮されたためである。
【0187】
また、前記湯過程では、第2の配管ライン32の開閉バルブ61と第1の配管ライン31の開閉バルブ61はいずれも閉鎖状態であって、第2の水槽22の水と空気が第1の水槽21に逆流することを防止する。
【0188】
このように湯過程では、第2の水槽22に貯蔵された水は、第5の配管ライン35及びこれと連結された第1の配管ライン31に沿って密閉容器11の内部に供給され、これと同時に、第2の水槽22内部の空気は、第2の配管ライン32及びこれと連結された第4の配管ライン34、及びこれと連結された第1の配管ライン31に沿って密閉容器11内部に供給された水に投入されて気泡を発生させる。
【0189】
そして、加熱乾燥ランプ13によって加熱された密閉容器11内部の水は、蒸気に変わり、第3の配管ライン33に沿って第2の水槽22の内部に回収されるサイクルを繰り返すようになる。
【0190】
このようなサイクルを通して黒参からエキスを抽出することができ、抽出されたエキスは排出バルブ90を開放して抜き出せばよい。
【0191】
一方、本発明に係るシステムが高圧によって作動を停止すると、第2の分岐配管ライン72に設置された排気バルブ66を開放することによって密閉容器11内の圧力を大気圧に低下させ、第1の分岐配管ライン71に設置された排気バルブ66を開放することによって第1の水槽21内の圧力を大気圧に低下させる。
【0192】
図8及び図9は、黒参を製造するための9回の蒸曝過程と黒参からエキスを抽出する湯過程で加熱器40及び加熱乾燥ランプ13の温度を測定したデータ、開閉バルブ61の開閉状態、及びエアコンプレッサー62の作動状態を表で示したものである。
【0193】
図8及び図9のデータは、本発明に係る蒸曝処理システムの実施例であって、これに限定されるものではなく、例えば、必要に応じてデータを変更することもできる。
【符号の説明】
【0194】
10 容器体
11 密閉容器
12 反射鏡
13 加熱乾燥ランプ
21 第1の水槽
22 第2の水槽
31 第1の配管ライン
32 第2の配管ライン
33 第3の配管ライン
34 第4の配管ライン
35 第5の配管ライン
40 加熱器
50 断熱材
60 水位計
61 開閉バルブ
62 エアコンプレッサー
63 給水ポンプ
64 磁化水器
65 除湿機
66 排気バルブ
67 気泡発生器
68 圧力計
69 高圧エアコンプレッサー
70 安全バルブ
71 第1の分岐配管ライン
72 第2の分岐配管ライン
73 第3の分岐配管ライン
74 第4の分岐配管ライン
80 ジグ
81 固定部
90 排出バルブ
200 載置台
300 スタンド
301 中心柱
302 掛け部
303 支持板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部が空の密閉容器、前記密閉容器の周囲を取り囲む反射鏡、及び前記反射鏡の内部に設置される加熱乾燥ランプからなる容器体と;
前記密閉容器の下側に設置されるものであって、内部に水を盛り込めるように筒状に形成されながら、下側に加熱器が設置される第1の水槽と;
前記第1の水槽の左右上下のうちいずれか一側に設置されるものであって、内部に水を盛り込めるように筒状に形成される第2の水槽と;
一端は前記密閉容器の下部と連結され、他端は第1の水槽の上部と連結される第1の配管ラインと;
一端は前記第1の水槽の上部と連結され、他端は第2の水槽の上部と連結される第2の配管ラインと;
一端は前記密閉容器の上部と連結され、他端は第2の水槽の下部と連結される第3の配管ラインと;
一端は前記第1の配管ラインの上端部位に連結され、他端は第2の配管ラインの後端部位と連結される第4の配管ラインと;
一端は前記第1の配管ラインの上端部位に連結され、他端は第2の水槽の下部と連結される第5の配管ラインと;
を含んで構成されることを特徴とする食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項2】
前記密閉容器は透明体に形成され、反射鏡は、密閉容器に符合する形態で密閉容器の内部に設置され、前記反射鏡の外部は断熱材によって取り囲まれることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項3】
前記密閉容器は、四角、五角、六角、八角、円筒から選択されるいずれか一つの形態で構成されることを特徴とする、請求項2に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項4】
前記第1の水槽の上部に形成される第5の配管ライン及び第1の配管ラインの連結部の下端部位、前記第2の配管ラインの中間部位及び第4の配管ラインの中間部位には開閉バルブが設置され、第3の配管ライン及び第5の配管ラインの上端部位にも開閉バルブが設置されることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項5】
前記第1の配管ラインの上端には開閉バルブを設置し、第1の水槽が密閉容器より上側に位置する場合、第1の水槽の内容物が密閉容器の内部に逆流することを防止することを特徴とする、請求項4に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項6】
前記第2の配管ラインの後端部位にはエアコンプレッサーが設置され、前記第2の水槽が第1の水槽と同じ高さ以下で位置する場合、第5の配管ラインの後端部位に給水ポンプが設置されることを特徴とする、請求項4に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項7】
前記第5の配管ラインの一端には磁化水器が設置されることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項8】
前記エアコンプレッサーと第2の水槽との間の第2の配管ライン部位には、除湿機が設置されることを特徴とする、請求項6に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項9】
前記第1の水槽の上部には端に排気バルブが設置された第1の分岐配管ラインが連結設置され、前記密閉容器の上部には端に排気バルブが設置された第2の分岐配管ラインが連結設置されることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項10】
前記第1及び第2の水槽の内部には、第1及び第2の水槽の水中で気泡を発生する気泡発生器と、水位を測定する水位計とが設置されることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項11】
前記除湿機は、除湿機の内・外部のうちいずれか一側に冷却フィンを設置し、除湿機の内部を通過する空気を自然に冷却したり、除湿機の内・外部にペルチェ素子を設置し、除湿機の内部を通過する空気を強制に冷却する構成のうちいずれか一つの構成からなることを特徴とする、請求項8に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項12】
前記除湿機と第2の水槽との間の第2の配管ラインには第3の分岐配管ラインが連結設置され、前記第3の分岐配管ライン及び第2の配管ラインの連結部位は開閉バルブによって連結され、曝過程で前記開閉バルブを閉鎖した状態で第3の分岐配管ラインを通して大気中の空気を吸入し、除湿機とエアコンプレッサーを経て第4の配管ラインを通して密閉容器の内部に空気を供給することを特徴とする、請求項8に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項13】
前記第2の配管ラインの後端には、一端はエアコンプレッサー前方の第2の配管ライン部位と連結され、他端はエアコンプレッサー後方の第2の配管ライン部位と連結される高圧エアコンプレッサーが備えられた第4の分岐配管ラインが連結設置され、前記エアコンプレッサー後方の第2の配管ライン部位と第4の分岐配管ラインの連結部位には開閉バルブが設置されることを特徴とする、請求項6に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項14】
前記密閉容器及び第1の水槽の上部には安全バルブ及び圧力計が設置されることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項15】
前記加熱乾燥ランプは、近赤外線ランプ、遠赤外線ランプ、ハロゲンランプ、マイクロウェーブ発生装置から選択されるいずれか一つからなることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項16】
前記密閉容器の内部には参を固定できる参固定用ジグが設置されることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項17】
前記ジグは、密閉容器の内部に符合する形態で形成され、参を固定できるように放射状又はジグザグ状のうちいずれか一つの形態で形成されながら穴形態又は挿入棒形態のうちいずれか一つの形態で構成される固定部が複数形成されることを特徴とする、請求項16に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項18】
前記ジグの中心に加熱乾燥ランプが設置されることを特徴とする、請求項17に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項19】
前記ジグの外周面に加熱乾燥ランプが設置されることを特徴とする、請求項17に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項20】
前記密閉容器の下部には排出バルブが設置されることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項21】
前記反射鏡及び排出バルブの外周には永久磁石又はコイル磁石のうちいずれか一つが設置されることを特徴とする、請求項20に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項22】
前記加熱器は80〜98℃を維持し、加熱乾燥ランプは60〜98℃を維持することを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項23】
前記密閉容器の内部には参が載置される網状の載置台が設置されることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項24】
前記密閉容器の下部には加熱器が設置されることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項25】
前記密閉容器の内部には、中心柱と、前記中心柱の上側に放射状に設置されて参を固定できる掛け部と、下部に設置される支持板と、からなるスタンドが設置されることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項26】
前記密閉容器の内部には温度センサーが設置されることを特徴とする、請求項1に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。
【請求項27】
前記加熱器、加熱乾燥ランプ、開閉バルブ、エアコンプレッサー、高圧エアコンプレッサー、給水ポンプ、磁化水器、除湿機、排気バルブ、安全バルブ、気泡発生器、水位計、圧力計又は温度センサーは、それぞれ制御部によって電気的に連結され、タイマーと連動して制御部に搭載された多様なプログラムによって選択的に自動制御され、制御部に搭載されたプログラムは、有・無線インターネット網を介してアップロードされることを特徴とする、請求項1〜26のうちいずれか1項に記載の食品及び漢薬材自動蒸曝処理システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−502266(P2013−502266A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525462(P2012−525462)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【国際出願番号】PCT/KR2010/001577
【国際公開番号】WO2011/021761
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(512041023)
【Fターム(参考)】