説明

飲酒判定装置

【課題】飲酒検査の実施による運転者の煩わしさを軽減することができる飲酒運転防止装置を提供する。
【解決手段】飲酒運転防止装置1は、アクチュエーション部5を制御するECU2を備えており、ECU2には、イグニションセンサ3と、飲酒検知センサ4とが接続されている。このECU2は、飲酒判定部10と、経路履歴取得部12と、閾値設定部12と、閾値テーブル13とを備えている。そして。経路履歴取得部12は、携帯端末6の記憶部9から経路履歴をダウンロードし、閾値設定部12この経路履歴に基づいて運転者の飲酒可能性を判定する。そして、閾値設定部12は、この飲酒可能性の判定結果に基づいて、飲酒判定部10において飲酒判定を行うための閾値を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象者の状態量と所定の閾値との比較により飲酒状態を判定する飲酒判定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、飲酒運転を防止するために、飲酒判定装置によって運転者が飲酒していると判定した場合は、インターロック制御を行い、車両の発進を阻止することが知られている。この飲酒判定装置は、運転者の飲酒状態を判定するために、空気中のアルコール濃度を検出するアルコールセンサを運転席近傍に設置している。そして、飲酒判定装置は、運転者の呼気からアルコール濃度を検出し、このアルコール濃度が所定の閾値を上回ると、運転者が飲酒していると判定する(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−249847号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の飲酒判定装置では、如何なる状況においても一定の閾値を用いて飲酒判定を行い、この飲酒判定結果に基づき飲酒を検出している。このため、非飲酒者に対する誤検出を減らすために閾値を高く設定すると、飲酒の検出漏れが発生するおそれがあり、反対に、飲酒の検出漏れを減らすために閾値を低く設定すると、非飲酒者に対する誤検出が増え、無用なインターロック処理により非飲酒者に迷惑をかけるという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、飲酒の判定精度を向上させることができる飲酒判定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の飲酒判定装置は、対象者の状態量と所定の閾値との比較により飲酒状態を判定する飲酒判定装置において、対象者が飲酒する可能性を判断する可能性判断手段と、可能性に基づいて閾値を設定する設定手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
この飲酒判定装置によれば、対象者の飲酒可能性を判断し、この飲酒可能性に基づいて閾値を設定することで、飲酒判定に用いる閾値を、対象者の飲酒可能性に応じて変更することができる。このように、対象者の飲酒可能性が反映された閾値を設定することで、飲酒の判定精度を向上させることが可能となる。
【0007】
この場合、設定手段は、可能性が高いほど飲酒していると判定され易い閾値を設定することが好ましい。この飲酒判定装置によれば、飲酒可能性が低いときの閾値に比べて、飲酒可能性が高いときの閾値の方が、飲酒していると判定され易い閾値が設定される。つまり、飲酒可能性が低いときは、非飲酒者に対する誤検出を減らすことができ、反対に、飲酒可能性が高いときは、飲酒の検出漏れを防止することができる。このため、対象者の飲酒可能性がより適切に反映された閾値を設定することができる。
【0008】
また、対象者の行動情報を取得する行動情報取得手段を更に備え、可能性判断手段は、行動情報に基づいて可能性を判断することが好ましい。この飲酒判定装置によれば、対象者の行動に基づいて飲酒の可能性を判断することで、飲酒可能性判断の正確性を向上させることができる。しかも、対象者の行動が反映された閾値を設定することで、飲酒の判定精度を更に向上させることが可能となる。
【0009】
この場合、行動情報は、対象者が立ち寄った位置の周辺情報であり、可能性取得手段は、周辺情報に基づいて可能性を判断することが好ましい。この飲酒判定装置によれば、対象者が立ち寄った位置の周辺情報を取得することで、対象者が立ち寄った所を推測して、飲酒可能性を判断することができる。例えば、対象者が立ち寄った位置の周辺に、居酒屋等の飲酒可能な店舗が存在すれば、対象者は当該店舗に立ち寄って飲酒した可能性があると判断することができる。このように、対象者が立ち寄った位置の周辺情報を反映して閾値を設定することで、飲酒可能性判断の正確性を更に向上させることができる。
【0010】
また、行動情報は、対象者が車両を駐停車させた場所の周辺情報であり、可能性判断手段は、周辺情報に基づいて可能性を判断することが好ましい。この飲酒判定装置によれば、対象者が車両を駐停車させた位置の周辺情報を取得することで、対象者が降車して立ち寄った所を推測して、飲酒可能性を判断することができる。例えば、対象者が車両を駐停車させた位置の周辺に、居酒屋等の飲酒可能な店舗が存在すれば、対象者は降車した後、当該店舗に立ち寄って飲酒したと推測することができる。このように、対象者が車両を駐停車させた位置の周辺情報を反映して閾値を設定することで、飲酒可能性判断の正確性を更に向上させることができる。
【0011】
また、対象者の個人特性情報を取得する個人特性情報取得手段を更に備え、可能性判断手段は、個人特性情報に基づいて可能性を判断することが好ましい。この飲酒判定装置によれば、対象者の個人特性に基づいて飲酒の可能性を判断することで、飲酒可能性判断の正確性を向上させることができる。しかも、対象者の個人特性が反映された閾値を設定することができるため、飲酒の判定精度を更に向上させることが可能となる。
【0012】
この場合、個人特性情報は、対象者の飲酒判定履歴であり、可能性判断手段は、過去に飲酒していると判定された回数が多いほど可能性が高いと判断することが好ましい。この飲酒判定装置によれば、対象者の飲酒判定履歴を取得することで、対象者の過去の飲酒判定結果に基づき、飲酒可能性を判断することができる。例えば、対象者が過去に何度も飲酒していると判定されていた場合、対象者は今回も飲酒している可能性が高いと判断することができる。このように、対象者の飲酒判定履歴が反映された適切な閾値を設定することができ、飲酒可能性判断の正確性を更に向上させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、飲酒の検出精度を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明に係る飲酒判定装置の好適な実施形態について詳細に説明する。本実施形態は、本発明に係る飲酒判定装置を、飲酒運転防止装置に適用したものである。なお、全図中、同一又は相当部分には同一符号を付すこととする。
【0015】
[第1実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る飲酒運転防止装置のブロック構成を示した図である。図に示すように、本実施形態の飲酒運転防止装置1は、ECU(Electronic Control Unit)2を備えている。ECU2には、イグニションセンサ3と、飲酒検知センサ4と、アクチュエーション部5とが接続されており、更に、携帯端末6とも脱着可能に接続されている。
【0016】
イグニションセンサ3は、車両のイグニションスイッチの操作位置を検出する検出器である。イグニションスイッチの操作位置は、ON位置及びOFF位置がある。イグニションスイッチがON位置に操作されると、バッテリーから電力が供給されてセルモータが回転し、エンジンが始動する。イグニションスイッチがOFF位置に操作されると、バッテリーからの電力が遮断され、エンジンが停止する。そして、イグニションセンサ3は、イグニションスイッチがON位置に操作されると、イグニションON信号をECU2に送信し、イグニションスイッチがOFF位置に操作されると、イグニションOFF信号をECU2に送信する。
【0017】
飲酒検知センサ4は、運転者が飲酒しているか否かを判定するセンサである。飲酒検知センサ4は、運転者から吹き付けられる呼気からアルコール濃度を検出する。そして、飲酒検知センサ4は、検出したアルコール濃度情報を、ECU2に送信する。
【0018】
アクチュエーション部5は、ECU2からの指示に基づき、飲酒運転防止処理を実行する処理部である。アクチュエーション部5は、飲酒運転防止処理として、例えば、イグニションキーをON位置に操作されてもエンジンを始動させない始動禁止処理、シフトレバーをP(パーキング)位置に固定して、車両を走行できないようにするインターロック処理、音声又は映像により運転者に警告・注意喚起する警告・注意喚起処理、運転代行会社などの管理センターに通報する通報処理、ランプを点滅させる点滅処理などの処理を行う。
【0019】
携帯端末6は、無線通信機能を備えた携帯電話機であり、運転者が携帯するものである。携帯端末6には、GPS(Global Positioning System)測位により現在の位置情報(緯度経度情報)を取得するGPS受信機7と、経路履歴生成部8と、記憶部9とが備えられている。そして、記憶部9には、飲食店の位置を示す店舗情報が登録された地図情報が記憶されている。
【0020】
経路履歴生成部8は、GPS受信機7が取得する位置情報と、記憶部9に記憶されている地図情報とに基づき、経路履歴を生成する。この経路履歴は、所定時間滞在したときに生成される立ち寄り履歴と、この立ち寄り日時とにより構成されている。そして、経路履歴生成部8は、生成した経路履歴を記憶部9に記憶する。
【0021】
そして、ECU2は、イグニションセンサ3から送信されるイグニションON信号及びイグニションOFF信号と、飲酒検知センサ4から送信されるアルコール濃度情報と、携帯端末6の記憶部9に記憶されている経路履歴とに基づき、飲酒判定を行い、アクチュエーション部5を制御する。そのため、ECU2には、飲酒判定部10と、経路履歴取得部11と、閾値設定部12と、閾値テーブル13とが備えられている。なお、ECU2は、例えば、CPU、ROM、RAMを含むコンピュータを主体として構成されている。
【0022】
飲酒判定部10は、飲酒検知センサ4から送信される運転者のアルコール濃度情報と所定の閾値とを比較することにより、運転者が飲酒しているか否かの飲酒状態を判定する。そして、飲酒判定部10は、飲酒と判定した場合に、アクチュエーション部5に飲酒運転防止処理を実行させる。
【0023】
経路履歴取得部11は、携帯端末6が接続されると、携帯端末6の記憶部9から経路履歴をダウンロードする。
【0024】
閾値設定部12は、経路履歴取得部11がダウンロードした経路履歴に基づいて、運転者の飲酒可能性を判定する。そして、閾値設定部12は、この飲酒可能性の判定結果に基づいて、飲酒判定部10において飲酒判定を行うための閾値を設定する。
【0025】
閾値テーブル13は、閾値設定部12が設定する閾値が登録されたテーブルである。閾値テーブル13には、通常の閾値と、飲酒可能性ありの閾値とが登録されている。飲酒可能性ありの閾値は、通常の閾値に比べて、飲酒と判定されやすい閾値となっている。
【0026】
次に、図2及び図3を参照しながら、本実施形態に係る飲酒運転防止装置1の動作について説明する。
【0027】
始めに、携帯端末6の経路履歴生成処理動作を説明する。図2は、携帯端末の経路履歴生成処理動作を示すフローチャートである。経路履歴生成処理動作は、携帯端末6の電源が入力されてから、電源が切断されるまでの間、定期的に行われる。
【0028】
まず、携帯端末6の経路履歴生成部8は、GPS受信機7が取得した現在位置情報を取得する(ステップS1)。
【0029】
そして、経路履歴生成部8は、記憶部9に記憶されている地図情報を参照して、ステップS1において取得した現在位置が、何れかの飲食店の位置に重なったか否かを判定する(ステップS2)。
【0030】
ステップS2において、現在位置と飲食店とが重なったと判定した場合(ステップS2:YES)、経路履歴生成部8は、携帯端末6が所定時間滞在しているか否かを判定する(ステップS3)。なお、運転者が飲食店内で移動することも考えられるため、ステップS3において、滞在していると判断する場合には、携帯端末6が全く移動しない場合だけでなく、所定範囲内で移動している場合も含むものとする。
【0031】
ステップS3において、滞在時間が所定時間を超えたと判定した場合(ステップS3:YES)、経路履歴生成部8は、運転者が飲食店に立ち寄ったと判断し、飲食店へ立ち寄ったことを示す立ち寄り履歴と立ち寄り日時とにより構成される経路履歴を生成し、記憶部9に記憶する(ステップS4)。
【0032】
その後、携帯端末6は、ステップS1に戻り、電源が切断されるまで、上記ステップS1〜ステップS4を繰り返す。
【0033】
次に、飲酒運転防止装置1の動作を説明する。図3は、ECUにおける閾値設定動作を示すフローチャートである。
【0034】
まず、運転者によりイグニションスイッチがON位置に操作されてエンジンが始動すると、イグニションセンサ3は、イグニションスイッチの操作位置を検出し、イグニションON信号をECU2に送信する。そして、ECU2の飲酒判定部10は、イグニションON信号を受信すると処理を開始し(ステップS11)、飲酒検知センサ4の起動処理を行う(ステップS12)。この起動処理は、飲酒検知センサ4を起動させ、飲酒検知センサ4が所定の温度に達するまで待機する処理である。
【0035】
その後、携帯端末6が飲酒運転防止装置1に接続されると、ECUの経路履歴取得部11は、携帯端末6の記憶部9から、経路履歴をダウンロードする(ステップS13)。そして、閾値設定部12は、この経路履歴から、飲食店への立ち寄り履歴及び立ち寄り日時を取得すると共に(ステップS14)、現在の日時を取得する(ステップS15)。
【0036】
そして、閾値設定部12は、飲食店への立ち寄り履歴があるか否かを判定する(ステップS16)。ステップS16において、飲食店への立ち寄り履歴がないと判定した場合(ステップS16:NO)、閾値設定部12は、飲酒可能性が低いと判断し、閾値テーブル13から通常の閾値を取得する(ステップS17)。
【0037】
一方、ステップS16において、飲食店への立ち寄り履歴があると判定した場合(ステップS16:YES)、閾値設定部12は、立ち寄り日時と現在日時とを比較し、立ち寄り日時が過去所定時間以内か否かを判定する(ステップS18)。ステップS18において、立ち寄り日時が過去所定時間以内でないと判定した場合(ステップS18:NO)、閾値設定部12は、飲酒可能性が低いと判断し、閾値テーブル13から通常の閾値を取得する(ステップS17)。
【0038】
一方、ステップS18において、立ち寄り日時が過去所定時間以内であると判定した場合(ステップS18:YES)、閾値設定部12は、飲酒可能性が高いと判断し、閾値テーブル13から飲酒可能性ありの閾値を取得する(ステップS19)。
【0039】
そして、ステップS17又はステップS19において閾値を取得すると、閾値設定部12は、この取得した閾値を、飲酒判定部10において飲酒判定を行うための閾値として設定する(ステップS20)。
【0040】
その後、飲酒検知センサ4から、運転者のアルコール濃度情報が送信されると、飲酒判定部10は、このアルコール濃度とステップS20において設定された閾値とを比較し、飲酒判定を行う(ステップS21)。なお、ステップS21の飲酒判定は、アルコール濃度が閾値以上であれば飲酒と判定し、アルコール濃度が閾値未満であれば無飲酒と判定する。
【0041】
そして、飲酒判定部10は、飲酒判定結果に基づき、アクチュエーション部を制御する(ステップS22)。なお、ステップS22において、無飲酒の飲酒判定結果を得た場合は、車両を走行可能状態にし、飲酒の飲酒判定結果を得た場合は、インターロック処理を行わせる。
【0042】
このように、第1の実施形態に係る飲酒運転防止装置1によれば、運転者の飲酒可能性を判断し、この飲酒可能性に基づいて閾値を設定することで、飲酒判定のための閾値を、運転者の飲酒可能性に応じて変更することができる。このように、運転者の飲酒可能性が反映された閾値を設定することで、飲酒の判定精度を向上させることが可能となる。
【0043】
また、飲酒可能性が低い判断した場合は通常の閾値を設定し、飲酒可能性が高いと判断した場合は、通常の閾値よりも飲酒と判定されやすい飲酒可能性ありの閾値を設定することで、飲酒可能性が低いときは、非飲酒者に対する誤検出を減らすことができ、反対に、飲酒可能性が高いときは、飲酒の検出漏れを防止することができる。このため、運転者の飲酒可能性を反映した適切な閾値を設定することができる。
【0044】
また、運転者の行動に基づいて飲酒の可能性を判断することで、飲酒可能性判断の正確性を向上させることができる。しかも、運転者の行動が反映された閾値を設定することで、飲酒の判定精度を更に向上させることが可能となる。
【0045】
また、所定時間滞在した場合に生成される経路履歴を取得し、この経路履歴から飲酒店への立ち寄り履歴を取得することで、運転者が立ち寄った所を推測して、飲酒可能性を判断することができる。例えば、運転者が立ち寄った位置に、居酒屋等の飲酒可能な飲食店が存在すれば、運転者はこの飲食店に立ち寄って飲酒した可能性があると判断することができる。このように、運転者が立ち寄った位置の情報が反映された閾値を設定することで、飲酒可能性判断の正確性を更に向上させることができる。
【0046】
[第2実施形態]
次に、第2の実施形態に係る飲酒運転防止装置について説明する。図4は、第2の実施形態に係る飲酒運転防止装置のブロック構成を示した図である。図に示すように、本実施形態の飲酒運転防止装置21は、ECU22を備えている。ECU22には、イグニションセンサ3と、飲酒検知センサ4と、アクチュエーション部5とが接続されており、更に、GPS受信機23と、地図情報記憶部24とが接続されている。
【0047】
GPS受信機23は、GPS測位により現在の位置情報を取得するナビゲーションシステムのGPS受信機である。そして、GPS受信機23は、取得した位置情報をECU22に送信する。地図情報記憶部24には、飲食店の位置を示す店舗情報が登録された地図情報が記憶されている。
【0048】
そして、ECU22は、イグニションセンサ3から送信されるイグニションON信号及びイグニションOFF信号と、飲酒検知センサ4から送信されるアルコール濃度情報と、GPS受信機23から送信される位置情報と、地図情報記憶部24に記憶されている地図情報とに基づき、飲酒判定を行い、アクチュエーション部5を制御する。そのため、ECU22には、飲酒判定部10と、店舗情報取得部25と、閾値設定部26と、閾値テーブル27とが備えられている。なお、ECU22は、例えば、CPU、ROM、RAMを含むコンピュータを主体として構成されている。
【0049】
店舗情報取得部25は、GPS受信機23から送信される位置情報を取得する。そして、店舗情報取得部25は、地図情報記憶部24に記憶されている地図情報を参照して、この位置情報に基づき、現在位置から所定範囲内に存在する飲食店の店舗情報を取得する。
【0050】
閾値設定部26は、店舗情報取得部25が取得した飲食店の店舗情報に基づいて、運転者の飲酒可能性を判定する。そして、閾値設定部12は、この飲酒可能性の判定結果に基づいて、飲酒判定部10において飲酒判定を行うための閾値を設定する。なお、閾値設定部26は、タイマを内蔵しており、時間を計測することが可能となっている。
【0051】
閾値テーブル27は、閾値設定部26が設定する閾値が登録されたテーブルである。閾値テーブル27には、通常の閾値と、店舗少の閾値と、店舗中の閾値と、店舗多の閾値とが登録されている。これらの閾値は、通常の閾値から、店舗少の閾値、店舗中の閾値、店舗多の閾値になるに従って、飲酒と判定されやすい閾値となっている。
【0052】
次に、図5及び図6を参照しながら、本実施形態に係る飲酒運転防止装置21の動作について説明する。図5は、ECU22における閾値設定動作を示すフローチャート、図6は、図5に続く閾値設定動作を示すフローチャートである。本動作は、ECU22がイグニションOFF信号を受信すると、処理を開始する。
【0053】
ECU22の閾値設定部26は、イグニションセンサ3から送信されるイグニションOFF信号を受信すると(ステップS31)、時間計測を開始する(ステップS32)。その後、閾値設定部26は、イグニションセンサ3から送信されるイグニションON信号を受信すると(ステップS33)、エンジン停止からの経過時間を取得する(ステップS34)。
【0054】
そして、閾値設定部26は、ステップS34において取得した経過時間が所定時間以上であるか否かを判定する(ステップS35)。ステップS35において、経過時間が所定時間未満であると判定した場合(ステップS35:NO)、閾値設定部26は、飲酒可能性が低いと判断して、閾値テーブル27から通常の閾値を取得する(ステップS36)。
【0055】
一方、ステップS35において、経過時間が所定時間以上であると判定した場合(ステップS35:NO)、店舗情報取得部25は、GPS受信機23から、駐停車している車両の現在位置を取得する(ステップS37)。なお、ステップS37において取得した車両の現在位置は、車両の駐停車位置となる。そして、店舗情報取得部25は、地図情報記憶部24に記憶されている地図情報を参照して、ステップS37で取得した駐停車位置から所定範囲内に存在する飲食店の店舗情報とその店舗数を取得する(ステップS38)。
【0056】
そして、閾値設定部26は、店舗情報取得部25が取得した店舗数を参照して、駐停車位置から所定範囲内に飲食店が存在するか否かを判定する(ステップS39)。ステップS39において飲食店が存在しないと判定した場合(ステップS39:NO)、閾値設定部26は、飲酒可能性が低いと判断して、閾値テーブル27から通常の閾値を取得する(ステップS36)。
【0057】
一方、ステップS39において、飲食店が1店舗以上存在すると判定した場合(ステップS39:YES)、閾値設定部26は、飲酒の可能性が高いと判断し、閾値テーブル27から、飲食店の店舗数に応じた閾値を取得する。つまり、飲食店の店舗数がN店舗未満の場合(ステップS40:YES)、閾値設定部26は、閾値テーブル27から店舗少の閾値を取得する。飲食店の店舗数がM店舗以上の場合(ステップS42:YES)、閾値設定部26は、閾値テーブル27から店舗多の閾値を取得する。飲食店の店舗数がN店舗以上M店舗未満の場合(ステップS42:NO)、閾値設定部26は、閾値テーブル27から店舗中の閾値を取得する。なお、ステップS40とステップS42において用いる定数N,Mは、N<Mを満たす値であれば、如何なる値であってもよい。
【0058】
そして、ステップS41、ステップS43及びステップS44において閾値を取得すると、閾値設定部26は、店舗情報取得部25が取得した店舗情報を参照して最寄りの店舗情報を抽出し、駐停車位置から最寄りの飲食店までの距離が所定距離以内にあるか否かを判定する(ステップS45)。ステップS45において、最寄りの飲食店までの距離が所定距離以内にないと判定した場合(ステップS45:NO)、閾値設定部26は、ステップS47に移行する。
【0059】
一方、ステップS45において、最寄りの飲食店までの距離が所定距離以内にあると判定した場合(ステップS45:YES)、閾値設定部26は、ステップS41、ステップS43、ステップS44で取得した閾値に所定の重み係数(1.0未満の値)を積算し、閾値を更に低くし、ステップS47に移行する。
【0060】
そして、閾値設定部26は、ステップS36、ステップS41、ステップS43又はステップS44において取得した閾値、又はステップS46において重み係数を積算した閾値を、飲酒判定部10において飲酒判定を行うための閾値として設定する(ステップS47)。
【0061】
その後、飲酒検知センサ4から、運転者のアルコール濃度情報が送信されると、飲酒判定部10は、このアルコール濃度とステップS20において設定された閾値とを比較し、飲酒判定を行う(ステップS21)。なお、ステップS21の飲酒判定は、アルコール濃度が閾値以上であれば飲酒と判定し、アルコール濃度が閾値未満であれば無飲酒と判定する。
【0062】
そして、飲酒判定部10は、飲酒判定結果に基づき、アクチュエーション部を制御する(ステップS22)。なお、ステップS22において、無飲酒の飲酒判定結果を得た場合は、車両を走行可能状態にし、飲酒の飲酒判定結果を得た場合は、インターロック処理を行わせる。
【0063】
このように、第2の実施形態に係る飲酒運転防止装置21によれば、運転者が車両を駐停車させた位置の周辺に存在する飲食店の店舗情報と店舗数を取得することで、運転者が降車して立ち寄った所を推測して飲酒可能性を判断することができる。つまり、運転者が車両を駐停車させた駐停車位置の周辺に、居酒屋等の飲酒可能な飲食店が存在すれば、運転者は降車した後、この飲食店に立ち寄って飲酒した可能性があると判断することができる。このように、運転者が車両を駐停車させた位置の周辺に存在する飲食店の店舗情報が反映された閾値を設定することで、飲酒可能性判断の正確性を更に向上させることができる。
【0064】
[第3実施形態]
次に、第3の実施形態に係る飲酒運転防止装置について説明する。図7は、第3の実施形態に係る飲酒運転防止装置のブロック構成を示した図である。図に示すように、本実施形態の飲酒運転防止装置31は、ECU32を備えている。ECU32には、イグニションセンサ3と、飲酒検知センサ4と、アクチュエーション部5とが接続されており、更に、個人認証装置33が接続されている。
【0065】
個人認証装置33は、運転者が車両を走行させる前に、運転者の個人認証を行う装置である。個人認証装置33は、指紋、静脈、網膜、虹彩、声紋、顔の形等、人間の生体的特徴に基づく認証方法であるバイオメトリクス認証により、運転者の認証を行う。そして、個人認証装置33は、認証した運転者の個人認証情報を、ECU2に送信する。
【0066】
そして、ECU32は、イグニションセンサ3から送信されるイグニションON信号及びイグニションOFF信号と、飲酒検知センサ4から送信されるアルコール濃度情報と、個人認証装置33から送信される個人認証情報とに基づき、飲酒判定を行い、アクチュエーション部5を制御する。そのため、ECU32には、飲酒判定部10と、閾値設定部34と、記憶部35とが備えられている。なお、ECU32は、例えば、CPU、ROM、RAMを含むコンピュータを主体として構成されている。
【0067】
閾値設定部34は、飲酒判定履歴を生成し、この飲酒判定履歴を記憶部35に記憶する。この飲酒判定履歴は、運転者ごとに生成され、警告・注意喚起処理の実行を判断するためのワーニング閾値TWと、インターロック処理の実行を判断するためのインターロック閾値TIと、飲酒判定部10の飲酒判定でワーニング閾値TWを超えた回数であるワーニング回数wnと、所定期間ごとのワーニング回数wnであるテンポラリワーニング回数mと、飲酒判定部10の飲酒判定でインターロック閾値TIを超えた回数であるインターロック回数inと、飲酒の有無を監視する期間である飲酒監視期間とにより構成される。そして、閾値設定部34は、個人認証装置33から送信される個人認証情報と、記憶部35に記憶されている運転者の飲酒判定履歴とに基づいて、飲酒判定部10において飲酒判定を行うためのワーニング閾値TW及びインターロック閾値TIを設定する。なお、ワーニング閾値TWは、インターロック閾値TIよりも小さな値となる。
【0068】
記憶部35には、閾値設定部34により生成される運転者ごとの飲酒判定履歴が記憶される。また、記憶部35には、ワーニング閾値TWの規定値と、インターロック閾値TIの規定値と、ワーニング回数wnの上限値WNと、テンポラリワーニング回数mの上限値Mと、インターロック回数inの上限値INと、無飲酒監視期間の初期設定値とが登録されている。
【0069】
次に、図8〜図10を参照しながら、本実施形態に係る飲酒運転防止装置31の動作について説明する。図8は、ECU32における閾値設定動作を示すフローチャート、図9及び図10は、図8に続く閾値設定動作を示すフローチャートである。
【0070】
ECU32の閾値設定部34は、イグニションセンサ3から送信されるイグニションON信号を受信すると、処理を開始する(ステップS51)。
【0071】
その後、個人認証装置33により運転者の個人認証が行われ、個人認証装置33からECU32に運転者の個人認証情報が送信される。閾値設定部34は、個人認証装置33から送信される個人認証情報を受信すると(ステップS52)、記憶部35に、この個人認証情報に対応する運転者の飲酒判定履歴が登録されているか否かを判定する(ステップS53)。
【0072】
ステップS53において、飲酒判定履歴が登録されていると判定した場合(ステップS53:YES)、閾値設定部34は、記憶部35から、対応する飲酒判定履歴を読み出し、この飲酒判定履歴からワーニング回数wn、テンポラリワーニング回数m、インターロック回数inを取得して、初期化を行う(ステップS54)。一方、ステップS53において、飲酒判定履歴が登録されていないと判定した場合(ステップS53:NO)、閾値設定部34は、ワーニング回数wn=0、テンポラリワーニング回数m=0、インターロック回数in=0として飲酒判定履歴を生成し、初期化を行う(ステップS55)。
【0073】
その後、飲酒検知センサ4から、運転者のアルコール濃度情報が送信されると、飲酒判定部10は、アルコール濃度がワーニング閾値TW以上であるか否かを判定する(ステップS56)。ステップS56において、アルコール濃度がワーニング閾値TW以上であると判定した場合(ステップS56:YES)、飲酒判定部10は、更に、アルコール濃度がインターロック閾値TI以上であるか否かを判定する(ステップS57)。
【0074】
ステップS57において、アルコール濃度がインターロック閾値TI未満であると判定した場合(ステップS57:NO)、飲酒判定部10は、アクチュエーション部5に対してワーニング処理を行わせる(ステップS58)。
【0075】
そして、閾値設定部34は、ワーニング回数wnとテンポラリワーニング回数mに、それぞれ1を加算し(ステップS59)、テンポラリワーニング回数mが上限値Mに達したか否かを判定する(ステップS60)。ステップS60において、テンポラリワーニング回数mが上限値Mに達したと判定した場合(ステップS60:YES)、閾値設定部34は、テンポラリワーニング回数mを0にリセットして(ステップS61)、ステップS67に移行する。
【0076】
一方、ステップS60において、テンポラリワーニング回数mが上限値Mに達していないと判定した場合(ステップS60:NO)、閾値設定部34は、更に、ワーニング回数wnが上限値WMに達したか否かを判定する(ステップS62)。ステップS62において、ワーニング回数wnが上限値WNに達していないと判定した場合(ステップS62:NO)、ステップS52に戻って、エンジンが停止されるまで処理を繰り返す。
【0077】
一方、ステップS62において、ワーニング回数wnが上限値WNに達したと判定した場合(ステップS62:YES)、閾値設定部34は、運転者の飲酒可能性が高いと判断して、ワーニング閾値TWを規定値よりも低い値に設定更新し(ステップS63)、無飲酒監視期間を初期設定値よりも長い日数に設定更新する(ステップS64)。そして、飲酒判定部10は、アクチュエーション部5に対してインターロック処理を行わせ(ステップS65)、ステップS67に移行する。
【0078】
一方、上記したステップS57において、アルコール濃度がインターロック閾値以上であると判定した場合(ステップS57:YES)、飲酒判定部10は、アクチュエーション部5に対してインターロック処理を行わる(ステップS66)。
【0079】
上記したステップS61、ステップS65又はステップS66が終了すると、ステップS67において、閾値設定部34は、インターロック回数inに1を加算し(ステップS67)、インターロック回数inが上限値INに達したか否かを判定する(ステップS68)。ステップS68において、インターロック回数inが上限値INに達していないと判定した場合(ステップS68:NO)、ステップS52に戻って、エンジンが停止されるまで処理を繰り返す。
【0080】
一方、ステップS68において、インターロック回数inが上限値INに達したと判定した場合(ステップS68:YES)、閾値設定部34は、運転者の飲酒可能性が高いと判断して、インターロック閾値TIを、規定値よりも低い値に設定更新し(ステップS69)、無飲酒監視期間を初期設定値よりも長い日数に設定更新する(ステップS70)。そして、飲酒判定部10は、アクチュエーション部5に対して通報処理を行わせ(ステップS71)、ステップS52に戻って、エンジンが停止されるまで処理を繰り返す。
【0081】
また、上記したステップS56において、アルコール濃度がワーニング閾値TW未満であると判定した場合(ステップS56:NO)、飲酒判定部10は、前回、アルコール濃度がワーニング閾値TW以上であると判定してから無飲酒監視期間が経過したか否か、又は、前回、後述するステップS73において閾値戻し処理が行われてから所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS72)。ステップS72において、上記各期間が経過したと判定した場合(ステップS72:YES)、ステップS52に戻って、エンジンが停止されるまで処理を繰り返す。
【0082】
一方、ステップS72において、上記各期間が経過していない判定した場合(ステップS72:NO)、閾値設定部34は、運転者の飲酒可能性が下がったと判断して、閾値戻し処理を行う(ステップS73)。この閾値戻し処理は、ワーニング閾値TW又はインターロック閾値TIが所定値よりも低い値に設定されている場合に、ワーニング閾値TW及びインターロック閾値TIを、規定値を超えない範囲で所定量だけ高く設定更新する。
【0083】
そして、閾値設定部34は、ワーニング閾値TW及びインターロック閾値TIが規定値に戻ったか否かを判定する(ステップS74)。ステップS74において、規定値に戻ったと判定した場合(ステップS74:YES)、ステップS52に戻って再度処理を繰り返す。
【0084】
一方、ステップS74において、規定値に戻っていないと判定した場合(ステップS74:NO)、ワーニング回数wn及びインターロック回数inを0にリセットし(ステップS75)、ステップS52に戻って、エンジンが停止されるまで処理を繰り返す。
【0085】
このように、第3の実施形態に係る飲酒運転防止装置1によれば、運転者ごとに飲酒判定履歴を生成し、飲酒判定を行う際に、飲酒判定を行う運転者の飲酒判定履歴を取得することで、運転者の過去の飲酒判定結果に基づき、飲酒可能性を判断することができる。例えば、運転者が過去に何度もワーニング閾値TW又はインターロック閾値TIを超えて飲酒していると判定されていた場合、対象者は今回も飲酒している可能性が高いと判断することができる。このように、運転者の飲酒判定履歴が反映されたワーニング閾値及びインターロック閾値を設定することで、飲酒可能性判断の正確性を更に向上させることができる。
【0086】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1の実施形態では、携帯端末として携帯電話機を例にとって説明したが、イグニションキーに、上記携帯端末の機能を備えさせてもよい。この場合、エンジンを始動させるためには、必ずイグニションキーを車両に差し込む必要があるため、運転者の経路履歴を確実に取得することが可能となる。
【0087】
また、第1の実施形態では、携帯端末において、現在位置と飲食店の位置が重なった場合に経路履歴を生成するように説明したが、例えば、飲食店にFRIDの送信機を設置し、携帯端末にRFIDの受信機を搭載させ、運転者が飲食店に立ち寄ると、飲食店の送信機から送信される店舗情報を携帯端末の受信機が受信し、この受信した店舗情報により経路履歴を生成してもよい。
【0088】
また、第3の実施形態では、個人認証装置として、バイオメトリクス認証を例にとって説明したが、IDカードや、その他の認証により運転者の個人認証を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】第1の実施形態に係る飲酒運転防止装置のブロック構成を示した図である。
【図2】携帯端末の経路履歴生成処理動作を示すフローチャートである。
【図3】ECUにおける閾値設定動作を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施形態に係る飲酒運転防止装置のブロック構成を示した図である。
【図5】ECUにおける閾値設定動作を示すフローチャートである。
【図6】図5に続く閾値設定動作を示すフローチャートである。
【図7】第3の実施形態に係る飲酒運転防止装置のブロック構成を示した図である。
【図8】ECUにおける閾値設定動作を示すフローチャートである。
【図9】図8に続く閾値設定動作を示すフローチャートである。
【図10】図8に続く閾値設定動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0090】
1…飲酒運転防止装置、2,22,32…ECU(飲酒運転判定装置)、11,25…閾値設定部(可能性判断手段、設定手段)、12…経路履歴取得部(行動情報取得手段)、25…店舗情報取得部(行動情報取得手段)、34…閾値設定部(可能性判断手段、設定手段、行動情報取得手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の状態量と所定の閾値との比較により飲酒状態を判定する飲酒判定装置において、
前記対象者が飲酒する可能性を判断する可能性判断手段と、
前記可能性に基づいて前記閾値を設定する設定手段と、
を備えることを特徴とする飲酒判定装置。
【請求項2】
前記設定手段は、前記可能性が高いほど飲酒していると判定され易い前記閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の飲酒判定装置。
【請求項3】
前記対象者の行動情報を取得する行動情報取得手段を更に備え、
前記可能性判断手段は、前記行動情報に基づいて前記可能性を判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の飲酒判定装置。
【請求項4】
前記行動情報は、前記対象者が立ち寄った位置の周辺情報であり、
前記可能性取得手段は、前記周辺情報に基づいて前記可能性を判断することを特徴とする請求項3に記載の飲酒判定装置。
【請求項5】
前記行動情報は、前記対象者が車両を駐停車させた位置の周辺情報であり、
前記可能性判断手段は、前記周辺情報に基づいて前記可能性を判断することを特徴とする請求項3に記載の飲酒判定装置。
【請求項6】
前記対象者の個人特性情報を取得する個人特性情報取得手段を更に備え、
前記可能性判断手段は、前記個人特性情報に基づいて前記可能性を判断することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の飲酒判定装置。
【請求項7】
前記個人特性情報は、前記対象者の飲酒判定履歴であり、
前記可能性判断手段は、過去に飲酒していると判定された回数が多いほど前記可能性が高いと判断することを特徴とする請求項6に記載の飲酒判定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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