説明

養護装置とその使用方法

【課題】無尽蔵に近いとされるバイオマス(植物資源)の活用の1例として直接燃焼すべくその欠点を最新技術で補いうるよう木主燃体・化石追燃体・周辺体・制御体を含む養護体を開発して漸次改良の礎となし、現在及び近未来以降への国内・国外の諸課題に対する一手段を図る。
【解決手段】木主燃体と、タービンを回動するのに必要十分な高温・高圧の該加熱管内の蒸気を供給するように加熱管のタービンに近い最終過程に於いて集中的に燃焼補充するよう配備された高カロリーの化石燃料を燃焼する化支材を含む化石追燃体と、木主燃体の木燃料を略自動的に供給する木給機、化石追燃体の化石燃料を略自動的に供給する化給機、該周辺体等、を制御して該タービンの回動に必要な出力に応して全搬的に円滑に総合制御するよう構成された電子計算機・インターネット等を含む制御体と、を具備した養護体を有することを特徴とする養護装置を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は養護装置とその使用方法に関し、より詳しくは未曾有の災害の度に起る原子力発電の広域的・長期的危険性の課題、化石燃料の枯渇・地球温暖化の課題に対し、光合成で無尺蔵に近い木材等バイオマスの活用の1例である安全な直接燃料の燃料としての種々の欠点を最新技術の活用で補いながら今後漸次改良の礎となし可能性を追求して現在及び近未来以降の国内・国外の方向性の一手段としての道を開拓せんとするものである。
【背景技術】
20世紀は去り、私達は21世紀を迎えすでに10年が過ぎた。ここで20・21世紀の時代を人類の歴史や地球の歴史上より顧みることは、単に1つの世紀の区切りの時代ということのみに止まらず極めて重要な意義を有することになった。
恐らくこの数10年の世界の対応如何が、未来に向けて末永く生存するべき人類の運命を左右しかねない程、重要な意義を持つと予測される事態に至ってきた。
資源の枯渇・地球温暖化・廃棄物の増大・日常生活での健康問題・等への危機的傾向が深刻さを増し、いずれも全地球規模の課題となりつつあるからである。
まず、20世紀の前・後1世紀の変化の実態と予測とを客観的に把握しておく必要がある。図1は19・20世紀における主な変化の実態と、21世紀に於いてこの傾向が続く場合の予測と、を示す。図1の図(a)・図(b)を参考にして20世紀の初めと終りとを比較すると、世界人口は約3倍、国民総生産は約21倍、エネルギー消費量は約60倍に激増した。さらに、19世紀中頃と20世紀の終りとを比較すると、世界人口は約8倍、国民総生産は約50倍、エネルギー消費量は約80倍に、各々爆発的に激増した。特に、世界の工業生産は20世紀に100倍以上増加した。革命的なまでに産業は発達し、人間の生活様式は大きく変化し、人間の活動力は大きく伸びた。このような著るしい伸びは、私達の人間社会を物質的に豊かにした。人間の行動範囲は飛躍的に広がり、活動能力は伸長し、文明は高度に発達した。現在の文明は便利さと、快適さと、豊かな社会と、を求めて成長と開発に努めてきた私達人類の汗の結晶であり、活動の軌跡である。確かに私達は19世紀までよりはるかに発達した高度の文明を持ち、遺産として残すことができる。しかし、それら著るしい活動の副産物として、資源枯渇の問題・地球温暖化の問題という大きく、かつ深刻な試練を受けることになっている。副産物の中には人間の居住パターンを変える程の大きな影響を及ぼすと予測されているものもある。その具体的な1例を図1を参考にして大略説明する。前記した図1の図(a)・図(b)に示すように、20世紀における世界人口・国民総生産・エネルギー消費量は爆発的に増大するに至り、図(c)に示すように石油消費量は年間10億トンを越すようになり、この傾向が続くと石油資源はあと40数年の中に枯渇すると予測されている。そして、木材需要・農耕地需要、により熱帯雨林が年間1130万ha破壊されている。森林、特に熱帯雨林は地球の肺に相当する程、大気中の二酸化炭素を吸収し酸素を供給する。
このような森林・熱帯雨林の破壊と併せて、石油等の化石燃料は燃焼時に大量の二酸化炭素を排出する。この結果、図(d)に示すように、大気中の二酸化炭素の濃度は年々増大する傾向を示すに至った。そして、図(e)に示すように、地球温暖化の傾向が強まりつつある。この傾向が続くと、図(f)に示すように、海水位が年々高くなり、近未来は臨海都市・地域は水没化する危険性がある。
生命にとって絶好の生存環境条件を備えた現在の地球は、太陽からの公転距離、従って太陽から受ける太陽光の照射エネルギーの量、地球の大きさ、地球の自転速度、地球の地軸の傾斜、地球の磁力やバリヤ層による宇宙線や紫外線の照射量の調整、大陸や海の大きさ、大気・水・海水、等で構成され、数億年の植物等の活動による酸素の生成、等々によって奇跡的に生み出された。現在の地球環境は上記のような諸要件の微妙なバランスと超長年月をかけた熟成の末に造り出されたものである。しかし、地球環境はバランスが崩れ始めると壊れ易い有限の球体でもある。有限であるから資源と環境とが限られた超巨大な宇宙船にも例えられる。地球環境は過度な自然破壊さえ無ければ、忍耐強く、少々の打撃にも耐えられる寡黙な包容力のある、ねばり強い一面を備えた存在でもありうる。
地球は人間の個々の存在から視れば、圧倒的な巨大さと、うねりと、超長年月をかけた活動とをもつ大自然の1つである。大自然には緩衝能力があり長期にわたって被害を表面に出さない。しかし、ある限界を越えると急に状況が悪化するものがある。それが明らかになった時はすでに手遅れだという傾向が強い。
地球環境はある方向へ傾斜し始めたら回復困難な非可逆的な性質をもっている。
地球環境の諸問題は今ならまだどうにか取組みが間に合うかもしれないが、時期を失せぬ中に早急かつ慎重な応急的対策をとらなければ難しくなるものが多い。
地球環境は全く奇跡的な比類のない創生であるから、当然のことであるが、これは現在の人類のためだけのものではない。未来に向けて末永く生存するべき膨大な未来の人類と、多くの種類の未来の膨大な生物とが共有すべき唯一の住家であり生命の源泉である。ところが実際には、地球環境がわずか約1世紀の人類の活動が原因して破壊されかけようとしている。この危険な傾向は現在の人類の責任において修正・転換され地球環境は養護され尽されねばならない。そのためには、環境破壊の原因の排出を繰返した20・21世紀の人類の活動の全てが個々の立場に於て検証され、最善の対策が図られるべき必要に迫られてきた。
前記したように私達は便利さと、快適さと、物質の豊さと、を手に入れたのと引換えに毎日実に多くの資源やエネルギーを消費している。例えば、我国では1年間に排出される一般廃棄物は約5千万トン(東京ドームの138杯分)を越え、産業廃棄物は約4億トン(同1104杯分)を越えている。後者では最終処分場があと1.6年で満杯となり以後は廃棄する場所に困窮するとされている。
このような大量の廃棄物の原因になっているものは、日常生活や経済活動で使用され捨てられた膨大な製品の集積であり、膨大な製品は実に大量の資源やエネルギーを使って製作されたものである。大量生産・大量消費・大量廃棄によって私達は深刻な廃棄物問題から、さらに発展して資源枯渇問題・環境問題という非可逆な深刻な課題に直面することになっている。以上は先進国に共通する課題であるが、先進国に追いつき・追い越す勢いを増しつつある発展途上国も先進国とほぼ同様の経過をたどるとすれば人口が膨大であるだけに世界全体では現在の数倍の規模になる。資源枯渇問題・地球温暖化問題・廃棄物問題は21世紀以後の近未来に深刻な影響を及ぼす地球規模の課題である。上記これらの諸課題には絶対的限界がある。幾世紀、幾億年かけて生成された森林や土壌や地球独得の資源等が今や人間一生程の短い期間に消費されている。また、これらのこことが将来、政治的・社会的安定を脅かす原因になってくる可能性が大きい。
20世紀の人類はその活動の産物として数々の地球環境問題で大きなツケを21世紀以降の後世に残すことになった。後世の人々は数々の大問題の解決に県命にならねばならぬ時が来る。県命になって解決されればそれで良い。なおかつどうすることもできず解決できぬ時にどうするか。20・21世紀はこのことに対して痛切に心が痛まざるを得ないのが本当だ。人類は有史以前の大昔の出来事や、数万年・数億年後の未来の事や、宇宙の果てまで研究し次々と明らかにしてゆくことができる唯一の生物だ。地球や人類の未来の課題はこうなるに違いない、と理論的に判っているのであれば、これをできる範囲・程度まで解決しておこうとする努力は放置されるべきでないだろう。技術の未成熟なために現時点では推定に止ることが多い、でも仕方がない。方向性や必要性の明確になった技術開発は年月がかかれば何とか妥当な答えがでるものが多い。やがて世の中の技術のレベルが向上し発展すれば難問が解決される日も来るであろう。現在の地球環境問題にも未来の地球・人類には天体上の諸理由によって起る危機、正に大危機と呼ばれる試練が待ち受けている。過去複数回到来したものは未来も複数回到来するであろう。例えば氷期の到来の課題然り、小惑星の地球衝突の課題然りである。それらは枠外れの厳冬や大地震よりさらにレベルが異る大危機である。以上は相当現在に近い近未来〜中未来の切実で大きな課題である。
相当先々の中未来〜遠未来のことになるが太陽光度の漸次増強による地球高温化、地球の第2金星化の課題は放置すれば生物や人類の世紀末とも言うべき、全運命を左右する大危機である。しかし、人類はこれらの大危機も――時には技術開発や実用化が間に合わず大打撃を受る可能性があるか無いかは現時点では判明できないが――何とか解決して乗り越え生き延びる可能性は残っていると推定される。それは技術開発が目標を持って開発済みの蓄積技術を土台にして、一歩一歩階段を登るようにより困難な課題の技術を解決し克服し高度な技術を手中にする“蓄積・向上する”創造力を備え、手法・機器を人類が持っているからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献】PCT/JP2010/053571
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
数百年〜千年に一度とされる天災である大地震・大津波によって、特に原子力発電所への打撃が余りにも大きく発電停止・水素爆発・燃料のメルトダウン・放射能の広域かつ長期的危険性・地域住民の他所避難・電力不足による計画停電・全国的な節電の呼びかけ・海洋汚染等が起った。特に原子力発電は放射能の危険性の問題が広域的・長期的に続くので人口密度が高くなった現在に於いては住民への危険性が大きい。さらに現在の社会構造から大幅な電力不足は大きな傷手である。全国的な節電が呼びかけられているが夏場の需要ピークは不安視されている。
このように大災害時毎に起る原子力発電の危険に対し世界各国は原発続行に疑問視されている。しかし原子力発電への依存は高く日本では52基が建設されている。
ここに安全性の高い諸発電が計画されているが万全とはいえないとされている。
従来からある化石発電は資源枯渇・地球温暖化への問題が大きく拡大化は難しい。
ここに於て太陽光・降雨・地力による光合成で無尽蔵に近いとされるバイオマス(植物資源)の活用の1例として直接燃焼が挙げられるが発熱量不足を初め諸種の欠点があり、これらを如何に解決すべきかが大きな課題となってきた。
【課題を解決するための手段】
木材等のバイオマスを直接燃焼する場合の大きな欠点は、木材はOを含むため単位質量当りの発熱量が低いこと、生物材料であるため水分を含んでいること、密度が低いため体積が大きく貯蔵や取り扱いが面倒であること、燃焼すると灰分が多く出ること、等の大きな欠点を備えている。これらは化石燃料に比べると明らかに燃料として解決し難い程大きい難点であり、原子力、化石燃料、特に石油・天然ガスは大きな魅力を持つ燃料であった。しかし、これらも上記のように深刻な課題を容していることが明らかになった。人類は何とか人体への危険性、環境負荷・資源枯渇の危険性が少い木材等バイオマスの欠点を克服しなければ歴史的長期視点から難しくなっている。これらの欠点は最新技術で克服できないか。
【発明の効果】
(1)現在、電力供給の相当大きなウエイト(約 %)を占めるに至っている原子力発電は、原子炉の構造上と、海洋に面した臨海地域に設置せざるを得ないということから、大地震や大津波に対して大きな打撃を受けざるを得ないことが判明した。従来、原子炉は1年間運転すると広島に投下された原子爆弾の放射能の約1000倍の死の灰が貯留される。万一大地震や大津波で燃料のメルトダウンや構造上の捐傷が起るとこれらが広域的に拡散される恐れがあり、人口密度の高い国では非常に危険性が高いことが指摘されていた。今回たまたま不幸にしてこれらの危険性が現実のものとなりかねない状況に各方面では今後の対応に深く憂慮されている。
国内の全ての原子力発電所(約52基)は全て臨海地域に建設されており、大地震・大津波の危険性が高い地域では如何に対処すべきか、その対策に苦慮されている。さらに放射能の威力は1万年(?)も続くので若年層や子孫に影響するところが非常に大きいという大きな問題がある。
これらのことから、原子力発電から撤退せざるを得ないとする国も出現している。
しかも現実に原子力発電は大きなウエイトを占めているので対策が難しい。
他方、化石発電は燃焼すると相当の二酸化炭素を排出するから地球温暖化への影響が余りにも大きい。しかも化石燃料は枯渇の問題があり、地球にしか存在しない貴重な材料資源である。未類の人類にとっても貴重な資源であるから長期視点から視てもこの数10年・数世紀で枯渇することは何としても回避するべき大きな課題である。例えば石油資源はあと40数年で枯渇するとされており、現在の生活の隅々まで侵透しているから枯渇は破局等の危機でであるとされている。しかも石油の大部分(約10%?)はエネルギーとして燃焼されている。有限で貴重な資源は現在の人類のためだけのものではない。
枯渇に近くなればすでに手遅れである。即に遅過ぎた感もあるが過ぎ去った過去は何うしようもない。この数10年の人類の対応が誠に永い未来永劫の人類と地球とを決めるのである。(ここでは発明の効果と併せて発明の効果に非常に深い影響をもつ発明に至った過程、発明の作用も一部に記載する。)
そして、地球環境も有限資源も一担進んでしまえば二度と還り来ぬ非可逆の性質を持っている。間違いなく“今”の人類の方向性の選択こそが、人類の運命を決定ずけるのである。この危機に臨んで人類が方向性を誤れば人類の未来は誠に悲惨なものになりかねない。原子力発電が運転停止となれば止む得ずそれを埋めようとして化石発電がフル運転せざるを得ないだろう。何とかしなければならない。電力不足はある程度節電でまかなえるとしても一担ここまで進んだ電力消費社会の転換はそう簡単ではないと推定される。
(上記は発明に至った過程であるが、地球温暖化と資源枯渇についてはPCT/JP2010/053571で取り上げて詳述したので諸種の都合で割合する。)
本発明は上記したように構成したので下記の効果を早勉上げうると推定される。
木主然体の主原料である木材(バイオマス)を生成する森林は国土の約70%を占め豊富に存在する。世界的にも現在地球上に存在するバイオマス量は1.8兆トンと言われ、しかも光合成量はその約1/10にあたる2×1011トンが毎年生成されているから、毎年それ以下が消費される限り無尽蔵となるはずである。
バイオマスは太陽のエネルギーを固めたカンズメであるが使いきるのが難しい。
ここでは直接燃焼を主に採り上げたが、数種の大きな欠点がある。先ず発熱量が化石燃料に比べて相当に低率である。(約50%とされる。)この欠点に対して加熱管の最終過程に於いて化石追燃体によって集中的に加熱したので効果はある。
また木支枠・化支枠は、加熱管に対して少なくとも上下方向に移動可能に構成したので必要により燃焼の各過程(初・中・終)等で最接近することが可能となる。日常生活でヤカンの湯は炎を直接底面あてるように接近すると沸とうが激しいことは体験している。炎の温度は1000度内外とすれば接近することで蒸気の温度を高温にしうる。高温の蒸気はノズルで断熱膨張して高速でタービを回転する。現在の発電用蒸気の温度は500度Cを越えるとされる。上記でもなお原存の原発・化石発電のタービンの回動が難しければ加熱管とノズルの数を加増してスペースが許す限り回動力を付加するよう設計する。これらは全て制御体によって計算し最適の組合せの装置である養護体で現在の原発・化石発電に代り得ないか、無理とすれば何う改良すれば良いかをデータ分析する。
化石燃焼体の比重を増したとしても、木主然体であらかじめ予熱した分は化石燃料と地球温暖化にプラスになる。全体の規模もどれだけ増大すれはよいかあらかじめシュミレーションや計算で確かめる。何事も最初は難しいに決っている。
目標は高く持つべきである。最終的に現存の原発や化石発電に代替難しいとの結論が出た場合は地産地消型の小規模の発電に活用できる。鉄道企業にも向く。
現在の社会構造からみたら天候等に左右されない何かが必要であり、全種類を総合して現在社会が節電に努めつつ維持されれば一応何とか対応できるだろう。
養護体は臨海地域に限らないので大津波の打撃を受けにくい。大地震に対しては設計時に徹底的な対策が必要だが何処か故障したと仮定しても発電停止しても安全は保てる。これらの危険性回避は原発にない長所である。木燃料は放射能等を一切出さないしCOも営林で回収できる。山村に設置されても木材の供給に便利である。灰を多く出す欠点は貯灰箱の運用を考えれば熱灰は住宅や農ハウスの暖房用とし、冷灰は農家の畑や住宅の庭畑の土壌回良用に活用される。
熱灰は木燃料を発火寸前まで暖めることもできる。貯灰箱もユニットにしてフォークリフトや運送車等で省力化して運用できる。主然料が水分を多く含む欠点は木化木ビルの建設や住民の要望によりインターネットで円滑化できる。丸木材は半割りで乾燥日数増やせば乾燥できる。薪等の取換い不便の欠点もコンテナ・フォークリフト・軽ブルドーザ・等最新技術の活用で便利になる。周辺体やネット網の活用で化石燃料等に劣る欠点を何とか補いうる。その他の難点が出現すれは化石燃料無しで400万年生きてきた人類の生かす。現在は分岐点に立っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は20・21世紀の資源・環境の変化を示す図である。
【図2】図2は養護体の一実施例を示す図である。
【図3】図3は養護体の他の実施例を示す図である。
【図4】図4は養護体の他の実施例を示す図である。
【図5】図5は周辺体の一実施例を示す図である。
【図6】図6は周辺体の他の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
本発明の養護装置とその使用方法は、自然の大災害の度に繰返す広域的・長期的な人体への危険性が余りにも大きい原子力発電と、非可逆の地球温暖化・資源枯渇が現在・近未来以降の人類にとっての影響が大きいという危機的課題から、例えばこれら2発電に使用されている同一または同規模のタービンを他の燃料や併用で回動しうる可能性を追求して、例えば光合成で無尽蔵に近くしかも安全な木材(バイオマス)を主燃料として活用できないかという期待を込めて近い将来の改良の礎となるべき養護体と。その周辺技術を活用しながら少なくとも地産地消型の小規模発電用の養護体と、を開発することで実現しようと試みたものである。
【実施例】
図2乃至図6は本発明の養護体の一実施例を示す模式図、図2図3は養護体の火炉の一実施例を示す模式図、図4は火炉の他の一実施例を示す模式図、図5は火炉の運営に必要な周辺体の一実施例を示す模式図、図6は周辺体の他の一実施例を示す模式図である。
また、Z00は養護体、Z10は木主燃体、Z11は木支枠、Z12は木隙、Z13は木燃料、Z20は化石追燃体、Z21は化支枠、Z22は化隙、Z23は化燃、Z24は化石燃料、Z30は制御体、Z31は木給機、Z32は化給機、Z33は電子計算機、Z34はインターネット、Z40は加熱管、Z41は最高温管、Z42は準高温管、Z43は管更新体、Z44はノズル、Z45はタービン、Z50は炉壁、Z60は周辺体、Z61は灰貯箱、Z62は熱灰箱、Z65は冷灰箱、Z64は農ハウス、Z65は住宅、Z66は配送車、Z70は木加工ビル、Z71は薪割機、Z72は屋上、Z73は舗装庭、Z74は集配機、Z75はコンテナ、Z76はフォークリフト、Z77は軽ブルドーザ、Z78は昇降機である。
本発明養護装置の主体である養護体は、太陽光・降雨・地力による光合成で無尽蔵に近いバイオマス(木材)を主燃料とし、極めて安全な木燃料の直接燃焼を目標とするのが諸種の欠点があるので、その欠点を最新技術で補いつつ、できるだけ原子力発電や化石発電に代りうる可能性を何とか創出して、現在・近未来以降の諸課題の解決を図らんとするものである。
【産業上の利用可能性】
(イ)本発明の養護装置とその使用方法は歴史的に繰返し起る可能性の多い大災害(大地震・大津波)から原子力発電への打撃・人体への危険性が余りにも大きいこと、原子力発電への依存が大きいから全国的な電力不足に落ち入る危険性が高いこと、節電に努めても電力不足の状況は他の発電のみでは難しいこと、化石発電は資源枯渇・地球温暖化の深刻な課題が残っていること、等から止む得す燃焼の発熱量不足他各種の欠点はあるが無尽蔵に近く安全性の高い木材等バイオマスの直接燃焼の大きな諸欠点を如何に克服できるかが課題であった。仮に克服できたと仮定すれば現存の原発・化石発電と同一のタービンを回動できないか。万一回動できると仮定すれば上記の2発電にある程度代りうるので国内・国外及び近未来以降の上記深刻な課題に対しての一手段となる可能性はあると推定される。
(ロ)もし上記(イ)が無理だったと仮定すれば、小規模のタービンの回動用に活用の道が開かれ、例えば地産地消型の電力利用や、大企業等に活用の道がある。
例えば、化石追燃体の追加が無理な場合でも木燃焼体のみでも利用可能性はある。
長期視点からバイオマスの活用が欠かせないとしたらなるべく早期にしかも慎重に改良しながら活用可能性を図るべきである。原子力の危険性・化石燃料の枯渇や環境負荷への課題を解決のために広く利用の可能性はあり早い方が良い筈だ。
(ハ)加熱管の蒸気はタービン回動用のみでなく暖房用にも、現在問題になっているエアコン等大電力による暖房や上記の課題が残る化石燃料の暖房に代って広く活用できる。特に厳冬期に寒さが厳しい極寒地には地域毎にまとめて活用できる。しかし蒸気を通す管の断熱が問題となるので極寒地には石油ストーブに代って木燃料ストーブが広く利用されるべきである。石油ストーブの廃止は全国的・世界的に英断が下されるべきで木燃料ストーブに代るべきである。化石燃料枯渇・地球温暖化がこれ程問題になっていながら野放しの状態は遠からず悔恨の時がくる。便利や経済性優先は人間のエゴである。
(ニ)本発明では木材の直接燃焼に絞り木材のガス化開発の実体は不明であるが効率良ければ進められるべきである。国土の約70%は森林で占められるが、間伐は行き届かず間伐すべき木は多い。広くバイオマス活用が図られるべきである。
(ホ)本発明の図面は理解され易く基本的な構造を示したもので、例えば木主燃体・化石追燃体の占める幅や長さはこれに従うことを意味するものではなく、シュミレーションや試作試験のデータ等から最適に決定されるべきものである。
例えば発熱量が未だ不足している結果が出た場合は化石燃料の投入量は増加する。
さらにまた、図では石炭等固形のものを示したが、天然ガスその他を用いてもよい。
(ヘ)周辺体の構成は1例を示したのみでこれに限定されるべきものではない。
また周辺体の構成はバイオマスを活用するものに広く活用可能である。バイオマスを森林から採取する過程はPCT/JP2010/053571に詳述されているのでここでは重複説明を避ける意味でここでは全て割愛する。
【符号の説明】
Z00……養護体、Z10……木主燃体、Z11……木支枠、Z12……木隙、Z13……木燃料、Z20……化石追燃体、Z21……化支枠、Z22……化隙、Z23……化燃料、Z24……化石燃料、Z30……制御体、Z31……木給機、Z32……化給機、Z33……電子計算機、Z34……インターネット、Z40……加熱管、Z41……最高温管、Z42……準高温管、Z43……管更新体、Z44……ノズル、Z45……タービン、Z50……炉壁、Z60……周辺体、Z61……灰貯箱、Z62……熱灰箱、Z63……冷灰箱、Z64……農ハウス、Z65……住宅、Z66……配送車、Z70……木加工ビル、Z71……薪割機、Z72……屋上、Z73……舗装庭、Z74……集配機、Z75……コンテナ、Z76……フォークリフト、Z77……軽ブルドーザ、Z78……昇降機。
[受託番号]
[配列表フリーテキスト]
[配列表]
明細書 [発明の名称] [技術分野]
[先行技術文献] [発明の概要] [図面の簡単な説明]
[発明を実施するための形態] [産業上の利用可能性]
[符号の説明] [受託番号] [配列表フリーテキスト]
[配列表] 特許請求の範囲 要約書 図面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木材(木燃料)等を主燃料として熱利用や発電用タービンを回動用の高温の蒸気を挿通する必要数の加熱管と、該加熱管の下方に配備され空気導や灰落し用の空隙を有し該木燃料を支承する木支枠と、該木燃料を主燃料として直接燃焼する場合の特質に合致し欠点を克服するよう構成された周辺体と、を備えた木主燃体と、該タービンを回動するのに必要十分な高温・高圧の該加熱管内の蒸気を供給するように該加熱管の該タービン(ノズル)に近い最終過程に於いて集中的に燃焼補充するよう配備された高カロリーの化石燃料を燃焼する化支材を含む化石追燃体と、該木主燃体の木燃料を略自動的に供給する木給機、該化石追燃体の化石燃料を略自動的に供給する化給機、該周辺体等、を制御して該タービンの回動に必要な出力に応して全搬的に円滑に総合制御するよう構成された電子計算機・インターネット等を含む制御体と、を具備した養護体を有することを特徴とする養護装置。
【請求項2】
前記養護体は、前記タービンの必要出力に応じて前記木支枠・化支枠に供給する木燃料・化燃料の供給量に応じて変動可能にし、従って各々の燃焼炎の大きさの変動の大きさに応じて前記加熱管に対して最適の高温が供給されるよう該木支枠・化支枠の高さを移動(上下方向・必要に応じて水平方向も)可能に構成された木主燃体・化石追燃体と、該タービンの必要出力に応じて該移動を自動制御し該木主燃体・化石追燃体・前記周辺体が総合的に制御されるよう構成された制御体と、を具備した請求項1に記載の養護装置。
【請求項3】
前記養護体は、現存の原子力発電・化石発電等に使用されているタービンが略即座に使用可能となり、原子燃料・化石燃料に代って木燃料を主燃料とし化石燃料も追燃するための必要十分な条件を推定計算し、万一代替が可能とすれば前記木主燃体・化石追燃体が如何に構成されるべきかを推定計算・設計する電子計算機を含む制御体と、該代替えのための計画策定・現状調査のデータ収集・分析・設計(試作〜実用)を担当する電子計算機・インターネット・試作機・製作機等を含む周辺体と、を具備した請求項1に記載の養護装置。
【請求項4】
前記養護体は、燃焼中の前記木燃料・化燃料の燃焼炎の中で最も高温の燃焼熱が管外周面の略全周に接触され、内空部の高温の蒸気がタービンにノズルを介して吹付られるべく一定の間隙をおいて最下列に配設された最高温管と、該最高温管と必要な一定の間隙をおいて次々に高所に配設された準高温管と、該加熱管の外周面に付着するスス等の付着物を効率的・自動的に取除くべく前記制御体で定期的に駆動され熱伝導が更新される管更新体と、を具備した請求項1に記載の養護装置。
【請求項5】
前記養護体は、前記木支枠に載せられて燃焼中の木燃料の下方で灰貯箱の熱灰の中に仮埋没されて該木燃料が発火寸前になるまでその内部中心まで温度上昇されて燃焼中期〜燃焼後期の木燃料の上に移送されて燃焼熱の効率化が前記制御体で制御される灰貯箱と、若干温度降下された熱灰を収容した熱灰箱が近隣の一戸建の住民や農家にコンテナ車・配送車によって配送されて住宅内や農園のハウス内に暖房熱を小フアンで移入する熱灰箱と、充分に温度降下さされた冷木灰が住宅の庭畑や農家の農畑に配送車で配送・移し替えて埋設され土壌改良他に寄与される冷灰箱と、を具備した請求項1に記載の養護装置。
【請求項6】
前記養護体は、木加工機を有し屋上・舗装庭で天日で乾燥して集収するべきブルドーザやコンテナ車等の集配機、該集配機や薪収容のコンテナを昇降する昇降機を含む木加工ビルを備えた周辺体と、近傍の住民や農家の要望に応じ薪割り・乾燥等の募集や計画策定・簡易契約を実行するインターネット・印刷物を含む周辺体と、熱灰を収容した熱灰箱を住宅や農園のハウスの暖房用に配送する計画遂行用のインターネット・印刷物、冷灰を収容した冷灰箱を住宅や農家に配送し庭畑・農園に埋設する計画が策定され遂行用のインターネット・印刷物等を含む周辺体と、該木加工ビルから木発電所への通路側部や該木発電所内へ略自動的に乾燥した薪等が制御体の制御で配送されるよう構成された周辺体と、電力需要・発電計画策定、木加工・乾燥・貯蔵・暖房等の計画策定及び諸データ収集・分析・蓄積・改良を繰返し漸次向上して運用されるよう構成された電子計算機・インターネット・印刷物等を含む周辺体と、を必要選択的に具備した請求項1に記載の養護装置。
【請求項7】
木燃料等の主熱料が効率的に燃焼される火炉・煙道等の高温の適所で効率的に熱交換された高温湯〜熱湯が、さらに該木燃料の燃焼炎等が当る
加熱管の上〜中列で蒸気となり、最下列で高温の蒸気となる高蒸気段階と、
該最下列の加熱管でさらに集中的に追加される化石追加体の燃焼炎で最高温の蒸気となる最高蒸気段階と、
該最高温の蒸気がノズルで断熱膨張され発電機に連結せるタービンに吹付て回動される発電段階と、
を具備した養護体の使用方法を有する養護装置の使用方法。
【請求項8】
電力需要に応じて木燃料が木加工ビル(住民も含んで可)による薪割や屋上・コンクリ庭・南窓での天日乾燥、暖房室での貯木、木発電所へのコンテナ・搬送機・木主燃体まで略自動的に搬送される木調達段階と、
該木燃料の燃焼後の高温灰が貯灰箱・コンテナ・搬送機・運送車で住宅、ハウス農園等に配送されて宅内・ハウスの暖房用に活用され、さらに冷灰が周住宅庭・畑等に散布・埋設される灰活用段階と、
を具備した養護体の使用方法を有する養護装置の使用方法。
【請求項9】
現存の原子力発電・化石発電の諸データが調査収集・分析され発電に必要なタービンを回動用の諸条件(加熱管の直径・本数・蒸気の温度・圧力)により木燃料の必要条件が電子計算機で推定計算されインターネットで連携される条件設定段階と、
木燃料を主燃料料とする前記木主燃体・化石追燃体・周辺体・制御体のシュミレーション解析、設計・設作、データ分析、代替計画・代替実行等の試験実験段階と、
を具備した養護体の使用方法を有する養護装置の使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−15310(P2013−15310A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177287(P2011−177287)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(593063688)
【Fターム(参考)】