説明

駆動伝達装置及びそれを用いた画像形成装置

【課題】周面に軸方向に沿って切り込み部を有する回転軸と軸受との摩擦を抑制し、回転軸のガタツキや位置ずれを抑制することが可能な駆動伝達装置及びそれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】断面D形状の切り欠き面部24aを有する回転軸24の両端部は、電磁クラッチ21からの駆動力を伝達するための駆動伝達用シャフト22、及び駆動伝達用シャフト22からの駆動力を給紙ローラ12caに伝達する駆動伝達用ギア23に連結され、回転軸24の駆動伝達用シャフト22と駆動伝達用ギア23との間には、円形断面の内周部を有する軸受25が装着され、回転軸24の切り欠き面部24aと軸受25の内周面との間の隙間には、スペーサ31が嵌め込まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転駆動部材の駆動を伝達するための駆動伝達装置及びそれを利用した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、種々の回転部材が使用されている。かかる回転部材を回転させるためには、駆動モータ等の駆動源から各回転部材へ駆動を伝達する必要がある。そのため、高速回転する駆動モータと連結するギアから、減速比を大きくするために多段のギア若しくはタイミングベルトを配設し、各回転部材に至るまでに回転速度を減速している。
【0003】
また、ステッピングモータ等を用い、各回転部材の回転を少数段の減速で個別に駆動制御する場合を除き、通常、単一の駆動モータからギア配列を分岐させ、末端の回転部材の回転軸若しくは駆動軸上に電磁クラッチ等を設け、回転部材の回転のON/OFF制御が行われている。
【0004】
前記回転軸としては、フライス加工等により断面がDカット加工された切り欠き面部を一端に備える回転軸が一般に用いられる。回転軸の一端側の切り欠き面部を、例えば電磁クラッチの駆動伝達用ギアに設けられたDカット穴の平面部に合わせて連結し、他端側を回転部材の駆動入力ギアに設けられたDカット穴の平面部に合わせて連結することにより、電磁クラッチからの駆動力が回転部材に伝達される。
【0005】
このような回転軸と、回転軸が挿入される部材との間のガタツキや磨耗を防止するための技術が従来提案されている。例えば、特許文献1には、回転軸と歯車(駆動入力用ギア)とを強固に固定し、歯車の回転精度を向上させるための技術が開示されている。ここでは、軸方向にスリットが設けられ、テーパ状に形成された筒状部を有するブッシュ(スペーサ)が用いられる。歯車の内周面はテーパ状に形成され、かかる内周面と回転軸の外周面との間に、ブッシュの筒状部を圧入することで強固な固定を実現している。また、特許文献2には、回転翼を備えた樹脂製搬送棒の回転軸両端部に、回転摺動用カラー(スペーサ)を一体化することによって、軸受との摺動面へのトナーの侵入を防止する技術が開示されている。
【特許文献1】特開平10−196671号公報
【特許文献2】特開2005−134670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1、2は、いずれも円柱形状に形成された回転軸の外周面を覆うスペーサを、回転軸の外周面と歯車若しくは軸受の内周面との間に挿入している。すなわち、Dカット状の回転軸と軸受の内周面との摩擦の抑制する方法に関し、これら先行技術は何ら開示するものではない。
【0007】
本発明の目的は、その周面に軸方向に沿った切り込み面部を有する回転軸と、該回転軸を支持する軸受との摩擦を抑制し、回転軸のガタツキや位置ずれを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一局面に係る駆動伝達装置は、その周面に軸方向に沿った切り欠き面部を有する回転軸と、前記回転軸を、該回転軸の周面と摺接しながら支持する軸受部材と、前記軸受部材の内周面部と前記回転軸の切り欠き面部とで形成される隙間に装着されるスペーサ部材とを備えることを特徴とする(請求項1)。
【0009】
この構成によれば、スペーサ部材の装着によって、駆動源からの駆動力を伝達する際、回転軸との摩擦による、軸受部材の内周面の磨耗を抑制することができる。従って、回転軸のガタツキや位置ずれを抑制し、回転ムラの発生を防止することができる。これにより、安定した駆動伝達を行うことができ、被回転部材の回転を安定させることができる。
【0010】
上記構成において、前記回転軸の前記切り欠き面部を有する部分の、軸方向と直交する方向の断面形状がD形状であることが望ましい(請求項2)。
【0011】
この構成によれば、回転軸の周面の面積を大きくすることができるため、より軸受との摺擦性が向上し、回転軸のガタツキや回転ムラの発生をより防止することができる。また、回転軸の切り欠き面部と軸受部材の内周面との間の隙間が1つとなり、スペーサ部材の数を減らすと共に、スペーサ部材を容易に形成することができ、コストダウンを図ることができる。
【0012】
上記構成において、前記スペーサ部材の軸方向の少なくとも一端部に設けられ、前記軸受部材の軸方向の一端部と係合可能なフランジ部をさらに備えることが望ましい(請求項3)。この構成によれば、スペーサ部材の位置ずれや脱落を抑制することができ、より回転軸を安定的に回転させることができる。
【0013】
この場合、前記スペーサ部材は、前記軸受部材の内周面部の形状に沿った曲面を有する湾曲片からなり、前記フランジ部は、前記スペーサ部材の軸方向に沿った2つの切り込みの形成により作出された撓み部と、この撓み部の先端に突設された突起部とを含むことが望ましい(請求項4)。この構成によれば、撓み部が変形するので、スペーサ部材の装着性を向上させることができる。
【0014】
上記構成において、前記回転軸に連結された駆動伝達部材をさらに備え、前記スペーサ部材は、前記駆動伝達部材に固定されていることは、望ましい態様の一つである(請求項5)。この構成によれば、より簡易にスペーサ部材を上記間隙に挿入することができる。また、上記隙間からのスペーサ部材の脱落を防止することができ、より作業性を向上させることができる。さらに、部材点数を減らすこともできる。
【0015】
上記構成において、前記スペーサ部材を前記切り欠き面部に係合させる係合構造を備えることが望ましい(請求項6)。この構成によれば、スペーサ部材の脱落を抑止することができる。
【0016】
この場合、前記係合構造は、前記スペーサ部材の前記切り欠き面部に面する側に、前記回転軸の軸方向に沿って設けられた第1の係合突起部と、前記切り欠き面部に設けられ、前記第1の係合突起部と係合可能な第1の係合溝とを含むことが望ましい(請求項7)。この構成によれば、第1の係合突起部を第1の係合溝に係合することによって、スペーサ部材が上記隙間から脱落し難くなり、より作業性を向上させることができる。
【0017】
この場合、前記スペーサ部材の軸方向の少なくとも一端部に設けられ、前記軸受部材の軸方向の一端部と係合可能なフランジ部をさらに備え、前記スペーサ部材は、前記軸受部材の内周面部の形状に沿った曲面を有する湾曲片からなり、前記フランジ部は、前記スペーサ部材の軸方向に沿った2つの切り込みの形成により作出された撓み部と、この撓み部の先端に突設された突起部とを含み、前記第1の係合突起部は、前記湾曲片の裏面から突設されていることが望ましい(請求項8)。この構成によれば、スペーサ部材の装着性を良好とし、且つ脱落防止を図ることができる。
【0018】
また、前記係合構造は、前記切り欠き面部に、前記回転軸の軸方向に沿って設けられた第2の係合突起部と、前記スペーサ部材の前記切り欠き面部に面する側に設けられ、前記第2の係合突起部と係合可能な第2の係合溝とを含むことが望ましい(請求項9)。この構成によれば、第2の係合突起部に第2の係合溝を係合することによって、スペーサ部材が上記隙間から脱落し難くなり、より作業性を向上させることができる。
【0019】
また、前記係合構造は、前記スペーサ部材の前記切り欠き面部に面する側に、前記回転軸の軸方向に沿って設けられた第3の係合溝と、前記切り欠き面部に、前記第3の係合溝と対向して設けられる第4の係合溝と、前記第3の係合溝及び第4の係合溝に係合される係合部材とを含むことが望ましい(請求項10)。この構成によれば、2つの係合溝によって形成された空間に係合部材を挿入させて、スペーサ部材と回転軸とを係合することによって、スペーサ部材が上記隙間から脱落し難くなり、より作業性を向上させることができる。
【0020】
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、画像形成に関連した動作を行う回転部材と、前記回転部材を駆動する駆動力を発生する駆動源と、前記駆動源の駆動力を前記回転部材に伝達する、請求項1〜10のいずれかに記載の駆動伝達装置とを含むことを特徴とする(請求項11)。
【0021】
この構成によれば、回転部材に駆動を伝達する回転軸のガタツキや軸ずれを抑制し、回転ムラの発生を防止することができる。このため、安定した駆動伝達を行い、回転部材の回転を安定させることができ、安定した画像形成を行うことができる。
【0022】
なお、前記回転部材が、給紙ローラ、感光体ドラム及び現像ローラの中の少なくとも一つであることが望ましい(請求項12)。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、その周面に軸方向に沿った切り込み面部を有する回転軸と、該回転軸を支持する軸受との摩擦を抑制し、回転軸のガタツキや位置ずれを抑制することができる駆動伝達装置及びそれを利用した画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の全体構成を示す概略図である。画像形成装置100の本体内には、4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(マゼンタ、シアン、イエロー及び黒色)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりマゼンタ、シアン、イエロー及び黒色の画像を順次形成する。
【0025】
画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されている。感光体ドラム1a〜1dを図1において時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像は、駆動機構(図示せず)により図1において反時計回り(矢印方向)に回転しながら各画像形成部Pa〜Pdに隣接して移動する搬送ベルト50によって搬送される用紙P上に順次転写される。転写処理後の用紙Pは、定着部7を経由することでトナー像の定着処理が施された後、装置本体より排出される。
【0026】
トナー像が転写される用紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラ12a、給紙ローラ対12b、12c及びレジストローラ対12dを介して各画像形成部Pa〜Pdへと搬送される。搬送ベルト50には誘電体樹脂製のシートが用いられ、例えばその端縁部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられる。また、従動ローラ10の上流側には、搬送ベルト50に付着したトナーを除去するためのクリーニングブレード19が配置されている。
【0027】
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び上方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を個別に露光するLEDヘッド4a、4b、4c及び4dと、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像ユニット3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留したトナーを除去するクリーニング部5a、5b、5c及び5dが設けられている。
【0028】
ユーザから画像形成開始指示が入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面が一様に帯電され、次いでLEDヘッド4a〜4dによって光照射されることで、各感光体ドラム1a〜1d上に画像信号に応じた静電潜像が形成される。現像ユニット3a〜3dは、感光体ドラム1a〜1dに対向配置された現像ローラを備え、それぞれマゼンタ、シアン、イエロー及び黒色の各色のトナーが補給装置(図示せず)によって所定量充填されている。このトナーは、現像ユニット3a〜3dの現像ローラにより感光体ドラム1a〜1d上に供給される。トナー像は、LEDヘッド4a〜4dからの露光により感光体ドラム1a〜1d表面に形成された静電潜像にトナーが静電的に付着することにより形成される。
【0029】
所定の転写電圧が付与された状態の転写ローラ6a〜6dにより、感光体ドラム1a〜1d上のマゼンタ、シアン、イエロー、及び黒色のトナー像が、搬送ベルト50により搬送される用紙P上に順次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーが、クリーニング部5a〜5dにより除去される。
【0030】
搬送ベルト50は、従動ローラ10及び駆動ローラ11に掛け渡されている。駆動モータ(図示せず)による駆動ローラ11の回転に伴い搬送ベルト50が反時計回りに回転を開始すると、用紙Pがレジストローラ対12dから所定のタイミングで画像形成部Pa〜Pdへ搬送される。各画像形成部Pa〜Pdにおいて、転写ローラ6a〜6dと搬送ベルト50とのニップ部において用紙P上に順次画像が転写され、フルカラー画像が形成される。トナー像が転写された用紙Pは定着部7へと搬送される。
【0031】
定着部7に搬送された用紙Pは、定着ローラ対13のニップ部を通過する際に加熱及び加圧されてフルカラー画像が用紙Pの表面に定着される。その後、用紙Pは、排出ローラ15によって排出トレイ17に排出される。
【0032】
このような画像形成装置100においては、種々の回転部材が使用されている。例えば、上記の給紙ローラ12a、給紙ローラ対12b、12c、レジストローラ対12d、感光体ドラム1a〜1d、現像ローラ等である。かかる回転部材を回転させるためには、駆動モータ(駆動源)から各回転部材へ駆動を伝達する必要がある。
【0033】
図2は、給紙ローラ対12c及びレジストローラ対12d、並びにその駆動伝達機構の部分を抜き出して示す斜視図である。この駆動伝達機構には、本発明の実施形態に係る駆動伝達装置20が含まれている。また図3(A)、(B)は、第1実施形態に係る駆動伝達装置20を示す図であり、図3(A)は上方から見た斜視図、図3(B)は、給紙ローラ対12c側から見た正面図である。なお、図3(A)において、便宜上、駆動伝達装置20を破線領域で示し、駆動伝達用ギア23を点線で示している。
【0034】
給紙ローラ対12cは、給紙ローラ12caと該ローラ12caに対向して配設された従動ローラ12cbとから構成されている。本実施形態では、4つの給紙ローラ12caが回転軸12ccで支持され、各給紙ローラ12caに対向するように4つの従動ローラ12cbが配置されている例を示している。回転軸12ccの一端部周辺(図の右側)には、電磁クラッチ21、回転軸12ccを介して給紙ローラ12caに駆動を伝達する駆動伝達用ギア23、回転軸24、軸受25、回転軸12ccに駆動力を入力する駆動入力用ギア29、駆動伝達用ギア23と駆動入力用ギア29とを連結する2つの従動ギア30が備えられている。
【0035】
電磁クラッチ21は、駆動モータ(図示せず)からの駆動力を受け、電磁クラッチ21に連結した駆動伝達用シャフト22によりその駆動力を伝達する。給紙ローラ12caと電磁クラッチ21とは、取り付け板27で仕切られている。一端に駆動伝達用シャフト22が連結された回転軸24は、取り付け板27に設けられた貫通孔27aを通って、他端において駆動伝達用ギア23と連結され、給紙ローラ12caに駆動力が入力される。
【0036】
図3(A)、(B)に示すように、駆動伝達装置20は、回転軸24、軸受25、駆動伝達用シャフト22(駆動伝達部材の一部)、駆動伝達用ギア23(駆動伝達部材の一部)、スペーサ31(スペーサ部材)を備えている。回転軸24の一端部は、駆動伝達用シャフト22に、他端部は駆動伝達用ギア23に、各々連結されている。軸受25は、回転軸24の駆動伝達用シャフト22と駆動伝達用ギア23との間に装着されている。
【0037】
回転軸24は、円柱部材の外周面の一部が断面Dカット状に切り欠かれた切り欠き面部24aを有する棒状部材である。すなわち、回転軸24の切り欠き面部24aを有する部分の、軸方向と直交する方向の断面形状がD形状である。駆動伝達用シャフト22及び駆動伝達用ギア23には、回転軸24の端部が挿入される係合孔(図示せず)がそれぞれ設けられている。各係合孔は、回転軸24の切り欠き面部24aと係合可能な平面部を有している。
【0038】
回転軸24の両端部を駆動伝達用シャフト22及び駆動伝達用ギア23の各係合孔に挿入することにより、回転軸24と駆動伝達用シャフト22及び駆動伝達用ギア23とが、動力伝達可能に連結される。なお、回転軸24の駆動伝達シャフト22側の端部にピン孔を設け、駆動伝達用シャフト22の上記係合孔にスプリングピンを設けておき、かかるピンにより回転軸24と駆動伝達用シャフト22とを連結しても良い。
【0039】
回転軸24の給紙ローラ12ca側端部には、その周方向に沿って、軸方向に対し異なる位置に2つの溝部(図示せず)が設けられている。前記2つの溝部には、それぞれ止め輪26が嵌め込まれている。駆動伝達用ギア23は、2つの止め輪26の間に配設され、該止め輪26によって、軸方向前後から固定されている。
【0040】
このように、回転軸24と、駆動伝達用シャフト22及び駆動伝達用ギア23とを連結することによって、電磁クラッチ21からの駆動力が、2つの従動ギア30、駆動入力用ギア29及び回転軸12ccを介して給紙ローラ12caへ入力される。また、回転軸24において、駆動伝達用シャフト22と駆動伝達用ギア23との間には、回転軸24を支持するための軸受25が挿入されている。軸受25は、内周面部が断面円形からなる管状部材から形成されている。
【0041】
軸受25が配置される理由は次の通りである。給紙ローラ12caと電磁クラッチ21とが取り付け板27で仕切られ、貫通孔27aを通して回転軸24により駆動伝達用シャフト22と駆動伝達用ギア23とを連結する場合、軸方向に対し、駆動伝達用シャフト22と駆動伝達用ギア23とを結ぶ長さの切り欠き面部24aを、回転軸24に形成する必要がある。この場合、回転軸24の軸方向長さが長くなるため、回転軸24のガタツキや回転軸24の位置ずれが生じるおそれがある。
【0042】
回転軸24のガタツキや位置ずれは、回転軸24と連結された駆動伝達用ギア23と、これと直結する従動ギア30との噛み合わせに歯飛び等を生じさせる。歯飛びは、用紙の搬送タイミングの遅れやジャムを引き起こし、給紙制御の困難化を招来する。そこで、回転軸24の駆動伝達用シャフト22と駆動伝達用ギア23との間に軸受25を配設し、回転軸24の上記不具合を防止している。軸受25としては、例えば、含油焼結された金属製の軸受や、ボールベアリングからなる軸受が用いても良いが、コスト面を考慮し、樹脂製の軸受25を用いることが望ましい。
【0043】
図12(A)、(B)は、回転軸24に軸受25が挿通された状態(スペーサ31は装着されていない)の駆動伝達装置20′を示す図であり、図12(A)は上方から見た斜視図、図12(B)は、給紙ローラ対12c側から見た正面図である。
【0044】
上述の通り、軸受25として樹脂製のものを用いると、軸受25の内周面は、回転軸24の回転により切り欠き面部24aのエッジによる摩擦を受け、極度に磨耗したり、ついには破損に至ったりする場合がある。従って、図12(A)、(B)に示す駆動伝達装置20′であると、軸受25の劣化によって、回転軸24のガタツキや位置ずれ等が発生し、回転ムラが発生してしまう。
【0045】
そこで、本実施形態の駆動伝達装置20では、回転軸24の切り欠き面部24aと軸受25の内周面部との間で形成された隙間に、スペーサ31を装着している。このスペーサ31の装着によって、軸受25の内周面の磨耗が抑制される。
【0046】
図4(A)は、第1実施形態に係るスペーサ31を軸受25の側から見た斜視図であり、図4(B)は、図4(A)のスペーサ31を裏面側から見た斜視図である。また、図5(A)は、スペーサ31が回転軸24と軸受25との間の隙間に装着された状態を、給紙ローラ対12cの側から見た斜視図であり、図5(B)は、電磁クラッチ21の側から見た斜視図である。なお、図5では、便宜上、回転軸24、軸受25及びスペーサ31のみを示した。また、図5において符号28で示す部分は、図3(A)において、回転軸24に止め輪26が装着されている部分に形成された溝部である。
【0047】
スペーサ31は、軸受25の内周面の形状に沿った曲面を外周面311に有する湾曲片(円弧片)からなる。外周面311の曲率半径は、軸受25の内周面の曲率半径と略同一である。また、スペーサ31の内周面312は、外周面311と同心の曲面であるが、外周面311よりも曲率半径が小さい曲面とされている。スペーサ31の周方向の両端に位置する端面313は、それぞれ平坦面とされている。
【0048】
スペーサ31が前記隙間に装着された状態では、外周面311は軸受25の内周面と当接し、端面313は回転軸24の切り欠き面部24aと当接する。すなわち、図3(B)や図5(A)から明らかなように、回転軸24のDカットにより生じる周方向の欠けを、スペーサ31が補うようにし、軸受25の内周面全域が回転軸24の周面若しくはスペーサ31の外周面311のいずれかと実質的に接する状態が形成されている。
【0049】
スペーサ31の軸方向における一端部側の周方向中央部には、フランジ部31aが形成されている。フランジ部31aは、軸方向に沿ってスペーサ31の端部から中央部付近まで、2つの切り込み314により細長く形成された切り出し部32a(撓み部)と、切り出し部32aの先端部の上面に突設された突起部32bとを含んでいる。突起部32bの上端面は、軸方向に沿って先下がりに傾斜された傾斜面とされている。
【0050】
図5に示すように、スペーサ31を、フランジ部31aを先頭とし、回転軸24と軸受25との間の隙間に対し、給紙ローラ対12cの側から挿入すると、軸受25の内周面に突起部32bが当接し、突起部32bの傾斜に沿ってフランジ部31aが内側へ撓む。従って、スペーサ31を上記隙間に挿入することができる。そして、突起部32bが軸受25の電磁クラッチ21側の端部251から抜け出ると、上記撓みが解放され、軸受25の端部251と突起部32bとが当接し、該端部251に係合される。これにより、スペーサ31が軸受25から外れ難くなり、スペーサ31の位置ずれや脱落を抑制することができ、より給紙ローラ12caの回転を安定させることができる。
【0051】
スペーサ31の材質は、例えば、ポリアセタール(POM)、ポリフェニルサルファイド(PPS)等、摺動性に優れたエンジニアリングプラスチックを用いることができる。また、ここでは、フランジ部31aが電磁クラッチ21側に位置するようにスペーサ31を挿入したが、フランジ部31aが給紙ローラ12ca側に位置するように配設することもできる。
【0052】
本実施形態では、断面D形状の回転軸24を用いることによって、例えば2面の切欠き面を有する小判形状のもの等に比べ、回転軸24の周面の面積を大きくすることができる。このため、軸受25との摺擦性を良好にでき、回転軸24の回転のガタツキや回転ムラの発生をより防止することができる。また、回転軸24の切り欠き面部24aと軸受25の内周面との間の隙間が1つであるため、スペーサ31の数を減らすと共に、スペーサ31を容易に形成することができ、コストダウンを図ることができる。
【0053】
しかし、回転軸24の断面はD形状に限定されず、上述した断面小判形状の回転軸としてもよい。その他、回転軸24の切り欠き面部24aを、周面の異なる位置に、軸方向に沿って2つ以上設けることもできる。この場合、切り欠き面部24aと軸受25の内周面との間の隙間の形状及び数量に応じて、スペーサ31を装着すればよい。
【0054】
次に、第2実施形態に用いられるスペーサ31Aについて説明する。図6(A)は、スペーサ31Aを上方から見た斜視図であり、図6(B)は、電磁クラッチ21の側から見た正面図である。第2実施形態のスペーサ31Aは、第1実施形態のスペーサ31と実質的に同形状であるが、フランジ部31aが形成されている側とは反対側の端部が、駆動伝達用ギア23の中心部に設けられたボス部23aの内周面に嵌め込まれ、固定されている点で相違する。また、電磁クラッチ21側の止め輪26、及びこれが装着される回転軸24の溝部28は設けられていない。
【0055】
駆動伝達用ギア23にスペーサ31Aが一体化されていることから、スペーサ31Aの装着は、駆動伝達用ギア23、回転軸24及び軸受25の組立に付随させることができる。まず、軸受25を回転軸24に装着すると共に、回転軸24と駆動伝達用ギア23とを連結する。そして、軸受25を駆動伝達用ギア23のボス部23aに向かわせることによって、軸受25と回転軸24との間の隙間にスペーサ31Aを嵌め込むことができる。
【0056】
第2実施形態によれば、スペーサ31Aを単独で回転軸24と軸受25との間に挿入する作業を省くことができ、また、スペーサ31が取り付け時に落下したり、紛失したりすることを回避することができるため、作業性がより向上する。さらに、止め輪26及び溝部28を設けないため、部材点数を減らすことができる。なお、かかるボス部23aに対するスペーサ31の固定方法は、適宜公知の方法を用いることができ、特に限定されず、ボス部23aとスペーサ31を一体成形することもできる。また、ここでは駆動伝達用ギア23に設けられたボス部23aにスペーサ31を配設したが、駆動伝達用シャフト22に設けられたボス部にスペーサ31を配設することもできる。
【0057】
続いて、第3実施形態に係るスペーサ31B及び回転軸24Bについて説明する。図7(A)は、スペーサ31Bを、軸受25の側から見た斜視図であり、図7(B)は、図7(A)の裏面側から見た斜視図である。図8は、第3実施形態に用いられる回転軸24Aを示す斜視図である。また、図9(A)は、スペーサ31Bと回転軸24Bとを係合させた状態を上方から見た斜視図であり、図9(B)は給紙ローラ対12cの側から見た正面図である。
【0058】
第3実施形態では、スペーサ31Bを回転軸24Bの切り欠き面部24aに係合させる係合構造が具備された態様を例示する。ここでの係合構造は、スペーサ31Bの内周面312に突設された係合突起部33(第1の係合突起部)と、回転軸24Bの切り欠き面部24aに設けられた係合溝34(第1の係合溝)とからなる。
【0059】
係合突起部33は、スペーサ31Bの軸方向において、フランジ部31aの形成側とは反対側の内周面312の、周方向中央部に突設されている。また係合突起部33は、軸方向に長い断面略四角形を呈している。係合突起部33の突出先端面は、端面313よりも下方の位置している。係合溝34は、係合突起部33と係合可能な係合溝であって、軸方向に沿って、給紙ローラ対12c側の端部から、軸受25が装着される所定の位置まで連続的に設けられている。
【0060】
図9に示すように、係合溝34に係合突起部33を係合させることによってスペーサ31Bと回転軸24Bとを係合状態とし、これらに軸受25を装着することができる。この係合状態において、スペーサ31Bの端面313と切り欠き面部24aとは当接する。その他の構成は、第1実施形態と全く同様であるため、説明を省略する。第3実施形態によれば、スペーサ31Bを、軸受25及び回転軸24Bとの間の隙間から脱落し難くすることができ、より作業性を向上させることができる。
【0061】
図10は、第4実施形態に係るスペーサ31C及び回転軸24Cを示す、給紙ローラ対12cの側から見た正面図である。第4実施形態は、スペーサ31Cと切り欠き面部24aとの係合構造の、他の態様を示す実施形態である。ここでの係合構造は、回転軸24Cの切り欠き面部24aに形成された、断面略四角形の係合突起部35(第2の係合突起部)と、スペーサ31Cに形成された係合溝36(第2の係合溝)とからなる。
【0062】
係合突起部35は、回転軸24Cの軸方向に延びる断面矩形の凸条である。スペーサ31Cは、フランジ部31aの部分を除き、軸受25の内周面と切り欠き面部24aとの間の隙間に相当する半月形状を有し、上側の外周面314は軸受25の内周面と当接すると共に、下面315は切り欠き面部24aと当接する。係合溝36は、下面315の中央部に、軸方向に沿って、係合突起部35と係合可能に設けられている。
【0063】
図10に示すように、係合溝36に係合突起部35を係合させることによって、スペーサ31Cと回転軸24Cとを係合状態とし、これらに軸受25を装着することができる。その他の構成は、第1実施形態と全く同様であるため、説明を省略する。第4実施形態によれば、スペーサ31Cを、軸受25及び回転軸24Cとの間の隙間から脱落し難くすることができ、より作業性を向上させることができる。
【0064】
図11は、第5実施形態に係るスペーサ31D及び回転軸24Dを示す、給紙ローラ対12cの側から見た正面図である。第5実施形態もまた、スペーサ31Dと切り欠き面部24aとの係合構造の、他の態様を示す実施形態である。ここでの係合構造は、第4実施形態のスペーサ31Cが備える係合溝36と同様に、スペーサ31Dの軸方向に沿って凹接された係合溝37(第3の係合溝)と、回転軸24Dの切り欠き面部24aに、係合溝37と対向する位置に設けられた係合溝38(第4の係合溝)と、係合溝37及び38と係合可能なキー39(係合部材)とからなる。
【0065】
スペーサ31Dが切り欠き面部24aに対向配置された状態で、係合溝37と係合溝38とは対向し、断面四角形状の1つの空間を形成する。この空間は、キー39が挿入可能な空間である。図11に示すように、回転軸24Dとスペーサ31Dとを重ね、上記空間にキー39を挿入することによって、スペーサ31Dと回転軸24Dとを係合状態とし、これらに軸受25を装着することができる。その他の構成は、第1実施形態と全く同様であるため、説明を省略する。第5本実施形態によれば、スペーサ31Dを、軸受25及び回転軸24Dとの間の隙間から脱落し難くすることができ、より作業性を向上させることができる。
【0066】
本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記各実施形態では、給紙ローラ12caに対する駆動伝達装置について説明したが、本発明の駆動伝達装置は、給紙ユニット12に配設された回転部材に限定されず、その他、例えば、感光体ドラム1a〜1dや、現像ローラ等、被回転部材に対する駆動伝達装置であれば、いずれにも適用することができる。また、上記実施形態では、駆動伝達用シャフト22及び駆動伝達用ギア23を用いたが、駆動伝達部材としては、その他、プーリ等を用いることもできる。
【0067】
また、上記各実施形態では、電磁クラッチ21からの駆動伝達装置について示したが、その他、例えば、駆動モータからの駆動伝達装置にも、また、回転軸24に設けられたギアやプーリ等に連結され、別の被回転部材に駆動力を伝達するギアやプーリ等からの駆動伝達装置にも、全く同様に適用することができる。
【0068】
上記各実施形態では、カラー印刷用の直接転写方式のタンデム型画像形成装置について示したが、他の画像形成装置に適用することもでき、特に限定されるものではない。例えば、中間転写方式のタンデム型画像形成装置や、カラー複写機、モノクロ印刷用のモノクロプリンタやモノクロ複写機等にも適用することが可能である。さらに、画像形成装置以外の精密機器、電子機器等の駆動伝達装置にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】上記画像形成装置が備える給紙ローラ及びその駆動部分を抜き出して示す斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る駆動伝達装置を示す図であり、(A)は上方から見た斜視図、(B)は、給紙ローラ側から見た正面図である。
【図4】第1実施形態のスペーサを示す図であり、(A)は、スペーサを軸受側から見た斜視図であり、(B)は(A)の裏面側から見た斜視図である。
【図5】スペーサが回転軸と軸受との間の隙間に装着された状態を示す図であり、(A)は、給紙ローラ側から見た斜視図、(B)は、電磁クラッチ側から見た斜視図である。
【図6】第2実施形態に係るスペーサを示す図であり、(A)は上方から見た斜視図であり、(B)は、電磁クラッチ側から見た正面図である。
【図7】第3実施形態に係るスペーサを示す図であり、(A)は、軸受側から見た斜視図であり、(B)は、(A)の裏面側から見た斜視図である。
【図8】第3実施形態に用いられる回転軸を示す斜視図である。
【図9】第3実施形態のスペーサと回転軸とを係合させた状態を示す図であり、(A)は、上方から見た斜視図、(B)は給紙ローラ側から見た正面図である。
【図10】第4実施形態に用いられるスペーサ、回転軸及び軸受を示す、給紙ローラ側から見た正面図である。
【図11】第5実施形態に用いられるスペーサ、回転軸及び軸受を示す、給紙ローラ側から見た正面図である。
【図12】本発明との対比技術に係る駆動伝達装置を示す図であり、(A)は上方から見た斜視図、(B)は、給紙ローラ側から見た正面図である。
【符号の説明】
【0070】
Pa〜Pd 画像形成部
12a 給紙ローラ
12b、12c 給紙ローラ対
12ca 給紙ローラ
12cb 従動ローラ
12d レジストローラ対
20 駆動伝達装置
21 電磁クラッチ
22 駆動伝達用シャフト(駆動伝達部材)
23 駆動伝達用ギア(駆動伝達部材)
24 回転軸
24a 切り欠き面部
25 軸受(軸受部材)
29 駆動入力用ギア
30 従動ギア
31、31A、31B、31C、31D スペーサ(スペーサ部材)
31a フランジ部
32a 切り出し部
32b 突起部
33 係合突起部(第1の係合突起部)
34 係合溝(第1の係合溝)
35 係合突起部(第2の係合突起部)
36 係合溝(第2の係合溝)
37 係合溝(第3の係合溝)
38 係合溝(第4の係合溝)
39 キー(係合部材)
50 搬送ベルト
100 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その周面に軸方向に沿った切り欠き面部を有する回転軸と、
前記回転軸を、該回転軸の周面と摺接しながら支持する軸受部材と、
前記軸受部材の内周面部と前記回転軸の切り欠き面部とで形成される隙間に装着されるスペーサ部材と、
を備えることを特徴とする駆動伝達装置。
【請求項2】
前記回転軸の前記切り欠き面部を有する部分の、軸方向と直交する方向の断面形状がD形状であることを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達装置。
【請求項3】
前記スペーサ部材の軸方向の少なくとも一端部に設けられ、前記軸受部材の軸方向の一端部と係合可能なフランジ部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動伝達装置。
【請求項4】
前記スペーサ部材は、前記軸受部材の内周面部の形状に沿った曲面を有する湾曲片からなり、
前記フランジ部は、前記スペーサ部材の軸方向に沿った2つの切り込みの形成により作出された撓み部と、この撓み部の先端に突設された突起部とを含むことを特徴とする請求項3に記載の駆動伝達装置。
【請求項5】
前記回転軸に連結された駆動伝達部材をさらに備え、
前記スペーサ部材は、前記駆動伝達部材に固定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の駆動伝達装置。
【請求項6】
前記スペーサ部材を前記切り欠き面部に係合させる係合構造をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達装置。
【請求項7】
前記係合構造は、
前記スペーサ部材の前記切り欠き面部に面する側に、前記回転軸の軸方向に沿って設けられた第1の係合突起部と、
前記切り欠き面部に設けられ、前記第1の係合突起部と係合可能な第1の係合溝と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の駆動伝達装置。
【請求項8】
前記スペーサ部材の軸方向の少なくとも一端部に設けられ、前記軸受部材の軸方向の一端部と係合可能なフランジ部をさらに備え、
前記スペーサ部材は、前記軸受部材の内周面部の形状に沿った曲面を有する湾曲片からなり、
前記フランジ部は、前記スペーサ部材の軸方向に沿った2つの切り込みの形成により作出された撓み部と、この撓み部の先端に突設された突起部とを含み、
前記第1の係合突起部は、前記湾曲片の裏面から突設されている
ことを特徴とする請求項7に記載の駆動伝達装置。
【請求項9】
前記係合構造は、
前記切り欠き面部に、前記回転軸の軸方向に沿って設けられた第2の係合突起部と、
前記スペーサ部材の前記切り欠き面部に面する側に設けられ、前記第2の係合突起部と係合可能な第2の係合溝と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の駆動伝達装置。
【請求項10】
前記係合構造は、
前記スペーサ部材の前記切り欠き面部に面する側に、前記回転軸の軸方向に沿って設けられた第3の係合溝と、
前記切り欠き面部に、前記第3の係合溝と対向して設けられる第4の係合溝と、
前記第3の係合溝及び第4の係合溝に係合される係合部材と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の駆動伝達装置。
【請求項11】
画像形成に関連した動作を行う回転部材と、
前記回転部材を駆動する駆動力を発生する駆動源と、
前記駆動源の駆動力を前記回転部材に伝達する、請求項1〜10のいずれかに記載の駆動伝達装置と、
を含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
前記回転部材が、給紙ローラ、感光体ドラム及び現像ローラの中の少なくとも一つであることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−52738(P2009−52738A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−186875(P2008−186875)
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】