説明

高められた防食を金属素地上で有する放射線硬化性組成物の製造法およびそのような組成物

本発明は、リン酸含有接着促進剤を含有しかつ硬化された状態で金属支持体のための防食を大いに示す放射線硬化性組成物ならびにその製造法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リン酸含有接着促進剤を含有しかつ硬化された状態で金属支持体のための防食を大いに示す放射線硬化性組成物ならびにその製造法に関する。
【0002】
放射線硬化性組成物は公知である。
【0003】
エチレン性不飽和プレポリマーは、例えばP. K. T. Oldring (Hrsg.), "Chemistry and Technology of UV- and EB-Formulations for Coatings, Inks and Paints", Vol. II. SITA Technology, London 1991の中で記載され、例えばエポキシアクリレート(第31頁〜第68頁)、ウレタンアクリレート(第73頁〜第123頁)およびメラミンアクリレート(第208頁〜第214頁)をベースとするものが記載される。特許文献にもそのような組成物が頻繁に言及され、例えばJP62110779およびEP947565が挙げられる。
【0004】
金属の素地(metallische Untergruende)の被覆は放射線硬化性組成物における特殊な問題を生じさせる。それというのも収縮プロセスに基づき付着性が減少しうるからである。従ってそのような素地のために頻繁にリン酸含有接着促進剤が使用される。そのための例は、US−5,128,387(ビール缶の被覆)およびJP2001172554(様々な缶の被覆)である。
【0005】
他方でまた、リン酸含有接着促進剤は耐食性にマイナスに影響を及ぼしうるということが公知である。
【0006】
それゆえ課題は、一方では金属に良く付着し、他方ではしかし際立った防食も有する放射線硬化性組成物およびその製造法を見つけることであった。
【0007】
意想外にも、リン酸含有接着促進剤を含有する放射線硬化性組成物をベースとするラッカー(Lacke)の金属の素地上での防食は、この組成物が施与前にまず若干の時間、熱的に処理される場合に劇的に上昇することが見つかった。
【0008】
本発明の対象は、
A)放射線硬化性樹脂、
B)放射線硬化性反応性希釈剤、
C)リン酸含有接着促進剤、
D)任意に光開始剤、
E)任意に顔料、
F)任意にそれ以外の添加物質(Zuschlagstoffe)
からなる放射線硬化性組成物であって、これが塗布および硬化前にまず30分〜48時間、40〜100℃の温度で熱処理される(tempern)ことによって得られる放射線硬化性組成物である。
【0009】
原則的に全ての放射線硬化性樹脂が使用可能である。その製造は、例えば"Radiation Curing in Polymer Science & Technology, VoI I: Fundamentals and Methods", J. P. Fouassier, J. F. Rabek, Elsevier Applied Science, London and New York, 1993, Chapter 5, 第226頁〜第236頁、"Lackharze", D. Stoye. W. Freitag. Hanser- Verlag, Wien(ハンザー出版社、ウィーン), 1996およびEP0947565の中で記載される。
【0010】
ウレタンポリエステルアクリレートは放射線硬化性樹脂の中で特殊な地位を占め、かつ本発明に従ってとりわけ適している。それというのもそれらは機械性および気候安定性(Wetterstabilitaet)に関してとりわけ良好な性質を有するからである。ウレタンポリエステルアクリレートが、例えばUS5719227の中で記載される。
【0011】
とりわけ適しているウレタンポリエステルアクリレートは、ポリイソシアネートとアクリレート含有アルコールとの反応によってウレタン基およびアクリレート基が結合されるヒドロキシル基含有ポリエステルからなる。
【0012】
ウレタンポリエステルアクリレートは、ヒドロキシル基含有ポリエステルから、ポリイソシアネートと、同時に少なくとも1つのアルコール基および少なくとも1つの重合性アクリレート基を含有する化合物との反応によって製造される。それらはウレタン基と同様また末端アクリレート基も有する。
【0013】
ヒドロキシル基含有ポリエステルは、適切なジカルボン酸とジオールとの重縮合によって製造される。縮合はそれ自体公知の方法で不活性ガス雰囲気中において100〜260℃の、有利には130〜220℃の温度で、溶融物中でまたは、例えばMethoden der Organischen Chemie (Houben-Weyl); 第14/2巻, 第1頁〜第5頁,第21頁〜第23頁,第40頁〜第44頁, Georg Thieme Verlag, Stuttgart(ゲオルク・チーメ出版社、シュツットガルト), 1963の中で, またはC. R. Martens, Alkyd Resins, 第51頁 〜第59頁, Reinhold Plastics Appl. Series, Reinhold Publishing Comp., New York, 1961にて記載されているような共沸運転方式において行われる。ポリエステルの製造のために有利なカルボン酸は、脂肪族の、脂環式の、芳香族のおよび/または複素環式の性質であってよく、かつ場合によりハロゲン原子によって置換されていてよくかつ/または不飽和であってよい。このための例として以下のもが挙げられる:コハク酸、アジピン酸、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ジクロロフタル酸およびテトラクロロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、グルタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸もしくは−入手される限りにおいて−それらの無水物またはエステル。とりわけ良く適しているのはイソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸である。
【0014】
ポリオールとして、例えばモノエチレングリコール、1,2−プロピレングリコールおよび1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコールおよび2,3−ブチレングリコール、ジ−β−ヒドロキシエチルブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール、3(4),8(9)−ビス(ヒドロキシメチル)−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン(ジシドール)(Dicidol)、ビス−(1,4−ヒドロキシメチル)−シクロヘキサン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2,2−ビス[4−(β−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−プロパン、2−メチル−プロパンジオール−1,3、2−メチル−ペンタンジオール−1,5、2,2,4(2,4,4)−トリメチルヘキサンジオール−1,6、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオール−1,2,6、ブタントリオール−1,2,4、トリス−(β−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート、ペンタエリトリット、マンニットおよびソルビットならびにジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、キシリレングリコールおよびヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルが考慮の対象になる。有利なのはモノエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジシドール、シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパンおよびグリセリンである。
【0015】
そのように製造されたポリエステルは15〜750mg KOH/gのOH価を有する。ポリエステルの混合物も使用してよい。
【0016】
ウレタンポリエステルアクリレートの製造のために、ポリイソシアネートとして脂肪族の、(環式)脂肪族のまたは脂環式の構造のジイソシアネートが使用される。ポリイソシアネートの代表的な例は、2−メチルペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、殊に2,2,4−異性体および2,4,4−異性体および両方の異性体の工業用混合物(technische Gemische)、4,4'−メチレン−ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ノルボルナンジイソシアネート、および3,3,5−トリメチル−1−イソシアナト−3−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)である。同様に良く適しているのはまた、ポリイソシアネートとそれ自体との反応によってイソシアネート基を介して得られるポリイソシアネート、例えば3つのイソシアネート基の反応によって生じるイソシアヌレートである。ポリイソシアネートは同様にビウレット基またはアロファネート基を含有してよい。とりわけ良く適しているのはIPDIである。
【0017】
少なくとも1つの遊離OH基および重合性アクリレート基を有する重合性化合物として、例えばヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレートおよびグリセリンジアクリレートが考慮の対象になる。とりわけ良く適しているのはヒドロキシエチルアクリレート(HEA)である。
【0018】
非晶質のOH含有ポリエステル、ポリイソシアネートおよびアクリレート含有成分からのウレタンポリエステルアクリレートの製造のためにまずポリイソシアネートが装入され、触媒としてのDBTLおよび重合禁止剤としてのIONOL CP(Shell)と混合されかつ2.5〜1.5:1のNCO:OH比でポリエステルに添加される。その後、反応生成物のためにアクリレート含有成分、例えばヒドロキシエチルアクリレートが1.0〜1.1:1の残りのNCO:OH比で添加されかつ反応が40〜120℃で完全になり、結果的にNCO含有率は0.1%を下回ることになる。ポリイソシアネート、例えばIPDIとアクリレート含有成分との前反応およびこのNCO含有前駆生成物のヒドロキシル基含有ポリエステルへの添加も可能である。
【0019】
組成物中のA)量は、5〜95質量%、有利には10〜70質量%変化する。
【0020】
放射線硬化性反応性希釈剤B)およびその製造は、例えば"Radiation Curing in Polymer Science & Technology, Vol I: Fundamentals and Methods", J.P.Fouassier, J.F.Rabek, Elsevier Applied Science, London and New York, 1993, Chapter 5, 第237頁〜第240頁の中で記載される。その際、これは一般にアクリレートまたはメタクリレートを含有する物質であり、それらは室温で液状でありかつそれにより組成物の全体の粘度を下げることができる。そのような生成物のための例は、ヘキサンジオールジアクリレート、イソボルニルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンホルマールモノアクリレート、トリメチレンプロパントリアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ペンタエリトリットテトラアクリレート、しかしまたウレタン化反応性希釈剤、例えばEbecryl 1039(UCB)他でもある。そのような生成物の製造元は、例えばUCB、Sartomer、BASF、Rahn、Akzo他である。組成物中のB)の量は5〜90質量%である。さらにまた、ラジカル重合の条件下で反応することができる他の液状成分、例えばビニルエーテルまたはアリルエーテルも考慮に入れられる。
【0021】
金属素地のための放射線硬化性組成物のための接着促進剤C)は、一般にリン酸とアルコール官能化アクリレートとからの反応生成物(例えばエステル)からなる。遊離リン酸基が金属上での直接的な付着を担う一方で、アクリレート基は被覆マトリックスとの結合にたずさわる。そのような生成物はまたWO01/98413、JP08231564、およびJP06313127の中でも記載される。
【0022】
典型的な市販生成物は、UCBのEBECRYL 169および170、VIANOVAのALDITOL Vxl 6219、SartomerのCD 9050およびCD 9052、RhodiaのSIPOMER PAM−100、SIPOMER PAM−200およびSIPOMER PAM−300およびRahnのGENORAD 40である。組成物中のB)の量は0.1〜10質量%である。
【0023】
光開始剤D)およびその製造は、例えば"Radiation Curing in Polymer Science & Technology, Vol II: Photoinitiating Systems", J.P.Fouassier, J.F.Rabek, Elsevier Applied Science, London and New York, 1993の中で記載される。光開始剤の製造元は、例えばCIBAであり、かつ0.2〜10質量%の量で含有されていてよい。
【0024】
放射線硬化性組成物中の適切な顔料E)は、例えば"Radiation Curing in Polymer Science & Technology, Vol IV: Practical Aspects and Application", J.P.Fouassier, J.F.Rabek, Elsevier Applied Science, London and New York, 1993, Chapter 5, 第87頁〜第105頁の中で記載され、かつ1〜40質量%の量で含有されていてよい。防食顔料のための例は、例えばPigment+Fuellstoff Tabellen, O.Lueckert, Vincentz Verlag Hannover, 6.Auflage(ヴィンセンツ出版社、ハノーバー、第6版) 2002の中で見られる。例えば以下のものが挙げられる:SHIELDEX C 303(Grace Davison)およびHALOX Coil X 100、HALOX Coil X 200およびHALOX CW 491(Erbsloeh)、HEUCOSPHOS SAPP(Heubach)、K−White TC 720(Tayca)およびHOMBICOR(Sachtleben)。当然のことながら単純な無機塩、例えばリン酸亜鉛も考慮に入れられる。
【0025】
放射線硬化性組成物のための添加物質F)は種々の組成で、かつ様々な目的、例えば流展剤、艶消剤、脱気剤他のために存在する。
【0026】
それらの幾つかは、Tego Coating & Ink Additives, Essen, 2003から出版されたパンフレット"SELECTED DEGUSSA PRODUCTS FOR RADIATION CURING AND PRINTING INKS"の中で記載される。そのような製品の他の製造元は、例えばBykである。F)の量は、存在する場合0.01〜5質量%変化する。
【0027】
本発明の対象はまた、高められた防食を金属素地上で有する放射線硬化性組成物の製造法において、
A)放射線硬化性樹脂、
B)放射線硬化性反応性希釈剤、
C)リン酸含有接着促進剤、
D)任意に光開始剤、
E)任意に顔料、
F)任意にそれ以外の添加物質
からなる混合物を、これを施与および硬化前にまず30分〜48時間、40〜100℃の温度で熱処理することによって得ることを特徴とする、放射線硬化性組成物の製造法である。
【0028】
全ての使用物質(またはその一部)は、適切な混合ユニット(例えば攪拌槽、分散機(Dispermat)、スタティックミキサ、押出機または流路管(Stroemungsrohr))において完全に互いに混合される。
【0029】
混合温度は室温(20℃)〜140℃であってよく、しかし通常のケースでは80℃を超過せず、かつ有利には20〜60℃である。
【0030】
熱処理は全組成物においてか、またはしかしリン酸含有接着促進剤が含有されていなければならないこの組成物の構成成分において行ってよい。熱処理は40〜100℃の温度で30〜48時間の貯蔵を含む。有利なのは40〜60℃で2〜8時間である。とりわけ有利なのは40〜50℃で4〜8時間である。
【0031】
固体の組成物のケースでは、混合は粉末塗装の時と同じように施与される前に通常さらに粉砕されかつ篩にかけられる。
【0032】
塗布は塗装技術において公知の施与技術、例えばドクターブレード塗布(Rakeln)、圧延、噴霧または射出によって行ってよい。
【0033】
金属の素地としてとりわけ、種々の全ての前処理法が用いられた鋼、しかしまたアルミニウムおよび防食の理由から被覆が備え付けられるそれ以外の合金が適している。
【0034】
硬化はUVランプ下における光開始剤の存在下で、または電子線下における光開始剤の不存在下で行われる。硬化された塗料の特性は、硬化方法とは無関係にほとんど同じである。
【0035】
UV硬化およびUVランプは、例えば"Radiation Curing in Polymer Science & Technology, Vol I: Fundamentals and Methods", J.P.Fouassier, J.F.Rabek, Elsevier Applied Science, London and New York, 1993, Chapter 8, 第453頁〜第503頁の中で記載される。
【0036】
電子線硬化および電子線硬化剤は、例えば"Radiation Curing in Polymer Science & Technology, Vol I: Fundamentals and Methods", J.P.Fouassier, J.F.Rabek, Elsevier Applied Science, London and New York, 1993, Chapter 4, 第193頁〜第225頁およびChapter 9, 第503〜第555頁の中で記載される。
【0037】
以下において例を手がかりに本発明が説明されるが、それはしかし例によって制限されない。
【0038】
例:
【表1】

【0039】
1.ヒドロキシル基含有ポリエステル Pの製造規定
アジピン酸(酸成分)2626gおよびブタンジオール(アルコール成分)2661gをn−ブチル亜鉛トリオクトエート0.2質量%と混合し、かつ蒸留塔が備え付けられた装置中で窒素および攪拌下で190℃に加熱した。この温度を水分離の過程でゆっくりと230℃に高めた。理論上の水量の約98%が留去された後、生成物を冷却しかつ252mg KOH/gのOH価を測定した。酸価は0.6mg KOH/gであった。
【0040】
2.ウレタンアクリレート BABの製造
ポリエステル(P)37.3gを溶融し、かつ80℃で少量ずつ強く攪拌しながらIPDI38.4g、IONOL CP0.2gおよびDBTL0.1gとからの混合物に添加した。反応の10分後、付加的にヒドロキシエチルアクリレート24.0gを滴下した。さらに30分攪拌した後、NCO含有率は0.1%を下回っていて、かつ高温の反応混合物を冷却した。
【0041】
3.組成物、施与、本発明による熱処理および硬化
ウレタンアクリレート(BAB)を他の組成物構成成分と良く攪拌した。着色された系のケースでは、付加的にさらに分散機中で20分、9000r/minで分散させた。その後、本発明による試験にて熱処理を乾燥庫(Trockenschrank)内で行った(50℃で8時間)。最後に、使える組成物を鋼板(Q−Panel、R36)にドクターブレード塗布し(層厚40μm)、かつ続けてUVランプ(UV、Minicure、水銀蒸気ランプ、80W/cm、Technigraf)もしくは電子線硬化剤(ESH、Energy Sciences)下で硬化させた。
【0042】
【表2】

【0043】
熱処理された組成物が本質的により高い防食を保証することが明らかに読み取れる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)放射線硬化性樹脂、
B)放射線硬化性反応性希釈剤、
C)リン酸含有接着促進剤、
D)任意に光開始剤、
E)任意に顔料、
F)任意にそれ以外の添加物質
からなる放射線硬化性組成物であって、これが塗布および硬化前にまず30分〜48時間、40〜100℃の温度で熱処理されることによって得られる放射線硬化性組成物。
【請求項2】
成分Aとして、ポリイソシアネートとアクリレート含有アルコールとの反応によってウレタン基およびアクリレート基が結合されるヒドロキシル基含有ポリエステルからなるウレタンポリエステルアクリレートが含有されていることを特徴とする、請求項1記載の放射線硬化性組成物。
【請求項3】
ウレタンポリエステルアクリレートA)の製造のために、15〜750mg KOH/gのOH価を有するポリエステルが使用されることを特徴とする、請求項2記載の放射線硬化性組成物。
【請求項4】
コハク酸、アジピン酸、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ジクロロフタル酸およびテトラクロロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、グルタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸または−入手される限りにおいて−それらの無水物またはエステルから構成されたポリエステルが含有されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の放射線硬化性組成物。
【請求項5】
イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸が含有されていることを特徴とする、請求項4記載の放射線硬化性組成物。
【請求項6】
モノエチレングリコール、1,2−プロピレングリコールおよび1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコールおよび2,3−ブチレングリコール、ジ−β−ヒドロキシエチルブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール、3(4),8(9)−ビス(ヒドロキシメチル)−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン(ジシドール)、ビス−(1,4−ヒドロキシメチル)−シクロヘキサン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2,2−ビス[4−(β−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−プロパン、2−メチル−プロパンジオール−1,3、2−メチル−ペンタンジオール−1,5、2,2,4(2,4,4)−トリメチルヘキサンジオール−1,6、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオール−1,2,6、ブタントリオール−1,2,4、トリス−(β−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレート、ペンタエリトリット、マンニットおよびソルビットならびにジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、キシリレングリコールおよびヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルから構成されているポリエステルが含有されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の放射線硬化性組成物。
【請求項7】
モノエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジシドール、シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパンおよび/またはグリセリンが含有されていることを特徴とする、請求項6記載の放射線硬化性組成物。
【請求項8】
ウレタンポリエステルアクリレートA)の製造のために、少なくとも1つの遊離OH基および重合性アクリレート基を有する重合性化合物が使用されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の放射線硬化性組成物。
【請求項9】
ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、ヒドロキシプロピルアクリレートおよび/またはグリセリンジアクリレートが含有されていることを特徴とする、請求項8記載の放射線硬化性組成物。
【請求項10】
ウレタンポリエステルアクリレートA)の製造のために、2−メチルペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、殊に2,2,4−異性体および2,4,4−異性体および両方の異性体の工業用混合物、4,4'−メチレン−ビス(シクロヘキシルイソシアネート)(H12MDI)、ノルボルナンジイソシアネート、および3,3,5−トリメチル−1−イソシアナト−3−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)から選択されたジイソシアネートが使用されることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の放射線硬化性組成物。
【請求項11】
イソシアヌレート、ウレトジオン、ビウレット基またはアロファネート基を含有するポリイソシアネートが含有されていることを特徴とする、請求項10記載の放射線硬化性組成物。
【請求項12】
成分B)として、室温で液状のアクリレートまたはメタクリレートを含有する成分が含有されていることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の放射線硬化性組成物。
【請求項13】
成分C)として、リン酸と、アルコールで官能化されたアクリレートまたはメタクリレートとの反応生成物が含有されていることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の放射線硬化性組成物。
【請求項14】
成分F)として流展剤、艶消剤、脱気剤、またはそれ以外の添加物質が含有されていることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の放射線硬化性組成物。
【請求項15】
高められた防食を金属素地上で有する放射線硬化性組成物の製造法において、
A)放射線硬化性樹脂、
B)放射線硬化性反応性希釈剤、
C)リン酸含有接着促進剤、
D)任意に光開始剤、
E)任意に顔料、
F)任意にそれ以外の添加物質
からなる混合物を、これを塗布および硬化前にまず30分〜48時間、40〜100℃の温度で熱処理することによって得ることを特徴とする、放射線硬化性組成物の製造法。
【請求項16】
成分A)〜F)の混合を攪拌槽、分散機、スタティックミキサ、押出機または流路管において実施することを特徴とする、請求項15記載の方法。
【請求項17】
温度がA)〜F)の混合物の製造に際して20℃〜140℃変化することを特徴とする、請求項15または16記載の方法。
【請求項18】
熱処理を40〜60℃で2〜8時間、有利には40〜50℃で4〜8時間の貯蔵によって行うことを特徴とする、請求項15から17までのいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
熱処理を全組成物においてか、またはしかしリン酸含有接着促進剤が含有されていなければならないこの組成物の構成成分において行うことを特徴とする、請求項15から18までのいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
請求項1から15までのいずれか1項記載の放射線硬化性組成物を含有する金属表面上の被覆。
【請求項21】
A)放射線硬化性樹脂5〜95質量%、
B)放射線硬化性反応性希釈剤5〜90質量%、
C)リン酸含有接着促進剤0.1〜10質量%、
D)任意に光開始剤0.2〜10質量%、
E)任意に顔料0.01〜5質量%、
F)任意にそれ以外の添加物質0.01〜5質量%
からなる、請求項1から20までのいずれか1項記載の放射線硬化性組成物。

【公表番号】特表2009−500480(P2009−500480A)
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519879(P2008−519879)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【国際出願番号】PCT/EP2006/062286
【国際公開番号】WO2007/003462
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】