高分解能のデジタル地震及び重力センサ及び方法
高分解能デジタル地震及び重力センサは、1つまたは複数の力感知共振器に接続された慣性質量体を含む。この慣性質量体の重量は、静重力場の力に曝されている時、バネ配列によって実質的に排除される。地震及び重力センサのベースに加えられた地震加速度、又は重力場の変化が、負荷を発生させ、この負荷が力感知共振器に伝達されることで、その共振周波数の変化が上記加えられた負荷に関連付けられる。従って、共振周波数の変化は、地震加速度及び重力場変動の測定値である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検知素子としての共振変換器(共振トランスデューサ)を備えた、新型かつ改良型の高分解能の地震計及び重力計に関する。
【背景技術】
【0002】
遠方での地震からの地面の動きを測定する技術の進歩は、主にここ百年のことである。主要な発展となったのは、1934年におけるラコステ(La Coste)及びロンベルク(Romberg)による長期型垂直地震計(long-period vertical seismograph)の発明と、1960年代におけるブロック(Block)及びムーア(Moore)によって先駆けとなったアクティブ電子センシング及びフィードバックの導入であり、これらにより、1982年におけるヴィーラント(Wielands)及びシュトックアイゼン(Stockeisen)による、依然として最新式である長期型板バネ地震計(long-period leaf-spring seismometer)がもたらされている。これらの地震計は、柔軟な螺旋バネ又は湾曲した板バネによって支持された大きな慣性質量体と、力平衡(フォースバランス)式フィードバックシステムとで構成されている。改良点には、一定係数の材料からなるバネと、先進的なアナログ/デジタル変換器と、デジタルフィルタとを使用することが含まれている。その主要な出力は、地動速度に関連付けられたアナログ信号であり、これは微分によって地動加速度に変換可能である。遅い地動加速度に対する典型的な感度は、ナノg(nano-g’s)又はそれよりも小さな単位で測定される。高感度を達成するためには、通常、加わる加速度が地球の重力のほんの1%程度に制限される。このように、フルスケールレンジが制限され、かつ、強い地震の場合は出力がクリップされる。
【0003】
一方、例えば力平衡式加速度計で地動加速度を直接測定する技術による結果、一層大きな加速度フルスケールを有し、かつ、特に短い時間間隔において感度の良いデバイスが得られた。これらのデバイスは、一般に、強震センサ(strong-motion sensors)と呼ばれている。それらの欠点は、長期の弱い垂直地動加速度に対しては感度があまり良くないということである。
【0004】
従来の長期型の強震地震計の他の欠点は、センサのアナログ出力が、ダイナミックレンジの数値制限された、かつ、長期安定性に乏しいアナログ/デジタル変換器によって、デジタル信号へ変換される、ということである。非常に正確なクロック基準に関連した時間ドメイン内で測定可能な周波数出力を有する、本来的にデジタルの地震及び重力センサは、非常に高い短期分解能と、最高の長期安定性とを提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、加速度を直接測定する、高分解能で本来的にデジタルの地震及び重力センサ、特には、サイズがコンパクトで、低電力を使用し、温度感応性が低く、かつ、非磁性材料を用いたセンサが、必要とされている。
【0006】
先行技術には、数多くの力感知共振器が記載されている。単一振動ビーム型の力センサが、米国特許第3,470,400号、第3,479,536号、第4,445,065号、第4,656,383号、第4,658,174号、第4,658,175号、第4,743,790号、第4,980,598号、第5,109,175号、及び第5,596,145号に記載されている。双音叉(「DETF」:Double-Ended Tuning Forks)と称される双振動ビーム型の力センサが、米国特許第2,854,581号、第3,148,289号、第3,238,789号、4,215,570号、第4,372,173号、第4,415,827号、第4,469,979号、第4,531,073号、第4,757,228号、及び第4,912,990号に記載されている。これらのデバイスでは、共振型力センサの振動周波数の変化が、加えられた力の変化の測定値となる。
【0007】
共振器ビームを用いた1軸型の加速度計が、米国特許第2,984,111号、第3,190,129号、第3,238,789号、第3,440,888号、第3,465,597号、第4,091,679号、第4,479,385号、第4,980,598号、第5,109,175号、第5,170,665号、第5,334,901号、及び第5,596,145号に記載されている。これらの特許に開示されたデバイスは、概して、サーボフィードバックなしの開ループ型センサであり、感知軸に沿った加速度下で共振器に力を及ぼす慣性質量体からなっている。この慣性質量体は、通常、サスペンションシステム又はたわみ構造によってガイドされる。これらのデバイスのいずれも、最新式の長期型地震計の感度には達していない。これは、そのフルスケールが常に地球の重力加速度を超過しており、かつ、そのダイナミックレンジがナノg又はそれ以上の感度に達する程には十分高くないためである。力感知共振器を備えた3軸型の加速度計が、米国特許第6,826,960号及び米国特許第7,178,401号に開示されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
地震加速度及び重力場の変動を高分解能で本来的にデジタルで測定するためのセンサが、開示される。このセンサは、1つまたは複数の力感知共振器に接続された慣性質量体を含む。この慣性質量体の重量は、静重力場の力に曝された時に、バネ配列によって実質的に負荷が排除される。地動加速度又は重力場の変動によって生成された力が、直接に、或いは、力又はトルク伝達構造を介して、負荷感知共振器に結合される。慣性質量体の小さな動きを制限するための機械的な過負荷ストップを配置することで、負荷が力感知共振器の許容可能レンジ内にとどまるようにしてもよい。バネの材料や、ベースフレーム、サスペンション要素、相互接続部、及び共振器からなる機械要素の材料は、センサの温度感応性を最小にするよう選択されてもよい。上記力感知共振器は、電子的な手段によって、その固有共振周波数に設定され、また、その結果得られる周波数出力信号は、高分解能の周波数カウンタによって測定される。このように、加速度による共振周波数の変化が、地震入力又は重力場の変動の高分解能で本来的にデジタルな測定値となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】従来の単一ビーム型共振変換器の斜視図である。
【図1B】従来の双ビーム型共振変換器の斜視図である。
【図2A】デジタル高分解能地震及び重力センサの基本要素(慣性質量体、重力補償バネ、及び力感知共振器)の平面図である。
【図2B】慣性質量体、重力補償部、力感知デジタル共振器に負荷を加える伝達手段、及び過負荷機械ストップを有する、デジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図3】力感知共振器に結合されたクロスヒンジたわみ上の負荷伝達バランスアームによって慣性質量体を支持する、重力補償部としての双カンチレバー型バネを有する、デジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図4】たわみサスペンションによって力感知共振器に結合された慣性質量体を支持する湾曲板バネを有する、デジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図5】力感知共振器に結合された、低バネレートの螺旋バネによって吊り下げられた2つの慣性質量体を有する、デジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。慣性質量体に加えられる加速度について、一方の共振器が圧縮応力を検知し、他方の共振器が引張応力を検知する。
【図6】デジタル力感知共振器に結合されたカンチレバー型バネによって支持された慣性質量体を有する、コンパクトな円筒型のデジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図7】6つの力感知共振器及び1つの重力補償螺旋バネによって保持された慣性質量体を有する、3軸型のデジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図8】6つの力感知共振器及び3つの重力補償螺旋バネによって保持された慣性質量体を有する、3軸型のデジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図9】図5に示された双質量型のデジタル高分解能地震及び重力センサからなる地震測定システムの主要な構成要素のブロック図であり、これは、互いに反対の引張/圧縮の極性を持つ出力A及びB、温度プローブ、及び高周波数のクロック基準を有している。高分解能の周波数カウンタが、基準クロックと比較して地震及び重力センサの周波数出力を測定し、デジタル信号を処理ユニットへと送る。この処理ユニットは、アンチエイリアシングフィルタ、デジタル信号処理、温度補償、出力A及びB間のコモンモードエラー補償、並びに、重力工学単位への周波数信号の線形化を含む。
【発明を実施するための形態】
【0010】
地震計は、地面の動き、速度、又は加速度を測定する計器である。これら3つの量はニュートン物理学によって相互に関係付けられる。それらのうちの1つの時系列測定を利用して、積分又は微分のいずれかにより、他の2つを見出すことが可能である。理論上では、最初にどの量を測定するかは重要でないが、今までのところ、実際には速度ベースの地震計が好まれている。その主な理由は、感度及び帯域幅である。地震検知において最大の関心となる帯域幅は、約1〜100秒の時間レンジ内にあり、この時間レンジは、通常、長期ドメイン(long-period domain)と称される。従来の地震計は、長期レンジ内において制動された固有振動を有する弱いバネによって支持された、大型の慣性質量体を有している。そのように、従来の地震計は、長期の速度測定用に最適化されている。地面の速い動きや、加速度又は重力の非常に遅い変化では、感度が薄れてしまう。
【0011】
本発明の各種実施形態に係る地震及び重力センサは、加速度を直接測定する。機械的に言えば、その応答は、はるかに大きな帯域幅において、具体的には、100Hzよりも高くあり得る、デバイスの共振ポール(resonant pole)と、無限期間の静的ドメインとの間において、フラットである。そのように、本発明の地震及び重力センサは、地震運動に対して感応するだけでなく、非常に長期間に渡る重力場の変化、例えば月の通過によって生じる重力場の変化、を測定することも可能である。
【0012】
今まで、加速度の測定をベースにしたアナログ地震計は、同様にアナログである従来の速度ベースの地震計ほどには感度が良くなかった。よって、より良い感度及び分解能を有する、本来的にデジタルの地震及び重力センサを作成することの利点を理解することは、重要である。そのダイナミックレンジは、センサ分解能とフルスケール出力との間の領域として定義される。そのダイナミックレンジは、通常、デシベル(dB)で表現され、これは、フルスケールと分解能との比の常用対数(10を底とする対数)に20を掛けたものとして定義される。例えば、フルスケールレンジの100万分の1の感度を有する出力を提供するセンサは、120dBのダイナミックレンジを有する。従来の最新式の地震計は、アナログ電圧出力を生成し、この出力がアナログ/デジタル変換器によってデジタル形式に変換される。この変換は、現在、オーバーレンジングのマージンを一部含む24バイナリビット(144dB)を用いてなされている。0.1ナノg(nano-g)の加速度レンジにおける感度を達成するためには、フルスケールが数ミリg(milli-g)よりも大きくてはだめで、これは大きな地震運動の測定を制限することになる。
【0013】
本明細書に記載された、高分解能かつ高ダイナミックレンジの地震及び重力センサは、本来的にデジタルの力感知共振器で地震入力を測定する原理に基づいている。力感知共振器の出力は、加速度入力で変化する固有共振周波数の増幅波形である。従って、共振周波数の変化は、地動加速度の測定値である。その周波数出力は、時間ドメイン内の高速クロックで測定され、これは、アナログ信号をデジタル信号に変換することよりも、本来的に非常に正確である。200〜300MHzのカウントクロックを有する、従来の市販の周波数カウンタは、200dBのダイナミックレンジにわたる周波数を1Hzサンプリングで測定可能である。力感知共振器の周期変動は、加速度のダイナミックレンジを180dBにできるよう、典型的には周波数の10%である。オーバーサンプリングをFIR又はIIRフィルタ、高速クロック、及びプロセッサと関連させることに基づく新規のカウントアルゴリズムも、使用可能である。本発明の各種実施形態は、1つまたは複数のバネを用いて、1つまたは複数のデジタル力感知共振器の結合された慣性質量体の重量の負荷の(たとえ全てでないにしても)ほとんどを排除するので、高分解能の地震及び重力測定が可能である。これらのバネは、重力場の軸に沿って作用し、そして、慣性質量体の重量の負荷のほとんどを排除することにより、地震加速度及び重力変動が非常に小さい場合に共振器に加わる力を測定可能にする。
【0014】
測定の大きなダイナミックレンジと、慣性質量体の重力負荷をバネによってオフセットする設計及び方法とが結合される結果、非常に高分解能の地震及び重力センサが得られる。実際、フルスケールレンジが0.1gという高さの場合は0.1ナノgという小ささの感度が可能であり、その結果、加速度のダイナミックレンジは180dB以上となる。従って、今は、強い地震を高分解能で測定することが可能である。力感知共振器に基づく地震及び重力センサは、それと同じフルスケールを有するアナログの長期型地震計器よりも、何百倍も感度が良い。
【0015】
クロックベースのデジタル測定の他の利点は、共振器センサ及びカウントシステム内の基準クロックが長期安定性を持つということである。重力場のゆっくりとした変化を検知可能である。そのような計器は重力計と呼ばれ、地震計及び重力計という2つの目的を果たし得る。
【0016】
図1A及び1Bは、従来技術の高精度共振検知素子を示しており、これらはそれぞれ取り付けパッド12間及び取り付けパッド17間に装着されている。図1Aに示されるように、その共振器は中央スパン型の振動ビーム11であり、これは、分離質量体13と、取り付けパッド12及び質量体13間の分離バネ16とから構成された低周波機械フィルタによって分離されている。共振変換器は、図1Bに示されるような双音叉で作成し得る。この音叉は、変換器の共振周波数が、加えられた引張又は圧縮の確固たる関数となるよう選択された寸法を有する、長尺状ビームの形態の歯18を含んでいる。これらの高精度共振変換器は、加えられた負荷に対して高感度となるよう設計及び構成されており、また、きつく拘束されている結果、力軸に沿って僅かしか移動しない。これらの共振器が圧電水晶から製造されている場合、それらは、それぞれ導電性リード15及び20によって発振器回路に接続された電気トレース14及び19によって、それぞれそれらの固有共振周波数に励起され得る。従って、発振器の周波数出力を測定することは、共振器に加えられた力を測定することになる。
【0017】
図2Aは、本発明の一実施形態に係る地震及び重力センサの一例を示している。ぶらぶらとした慣性質量体100が、柔らかい螺旋バネ120によって、ベースフレーム110から吊り下げられている。バネ120は、静重力場ベクトル(G)130に起因する質量体100上の力と釣り合うことで、質量体100を、たわみヒンジピボット140を中心とするバランスのとれた中立位置に維持する。質量体100が重力場130内でバネ120により実質的にバランスのとれた中立位置に吊り下げられている時、力感知共振器160の第1の端150が質量体100に接続され、かつ、力感知共振器160の第2の端170がベースフレーム110に接続されている。力感知共振器160の等価バネレートは、支持バネ120の等価バネレートよりも実質的に高い。地震活動に起因するような、重力場130の変化又は追加の加速度入力が、力感知共振器160への負荷の変化を生成する。よって、力感知共振器160の周波数変化が、加速度入力及び重力場130の変化の測定値である。
【0018】
図2Bは、本発明のもう1つの実施形態に係る地震及び重力センサの一例を示している。慣性質量体21が、双カンチレバー型の板バネ22によって、センサフレーム29から吊り下げられている。力感知共振器26が、取り付けパッド25によって、慣性質量体21と負荷搬送ビーム23との間に取り付けられている。ビーム23は、フレーム29に取り付けられ、質量体21中の開口を通って延びている。地震活動に起因するような、重力場180の変化や追加の加速度入力が、負荷搬送ビーム23を介して力感知共振器26に加えられる質量体21上への負荷の変化を生成する。従って、力感知共振器26の周波数変化が、加速度入力及び重力場180の変化の測定値である。加速度による力が質量体21とフレーム29との間で伝達されるよう、負荷搬送ビーム23及びノッチ24が共振器26と直列になっている。一実施形態では、加速度による負荷に曝された場合に質量体21の変位が増大し得るよう、ビーム23及びノッチ24のコンプライアンスが調整されている。
【0019】
質量体21の動きが増大することで、共振器26に加わる最大の力を正確に制限し得る位置に、機械的過負荷ストップ27を配置することが容易になる。慣性質量体21の正常な変位運動の下では、各ストップ27がギャップ28だけ離間されており、また、この慣性質量体はストップ限界内で自由に移動可能である。このセンサ全体が、密封及びガス充填されたハウジング内に組み込み可能であり、これにより、ギャップ28は質量/バネ配列のスクイーズ膜(squeeze-film)減衰をもたらし得る。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、共振器26が重力(G)180の加速度にのみ曝されている時には実質的に負荷が排除されるよう、板バネ22が質量体21の重量のほとんどを相殺する。これは、重力(G)180にのみ起因する加速度の存在下で共振器26に圧力を加えずに、共振器26を質量体21及びビーム23に取り付けることによって、実現可能である。
【0021】
図2Bの地震及び重力センサの設計において考慮される他の点は、力感知共振器の堅固さによって吊り下げられる慣性質量体の固有周波数である、デバイスの共振ポールの周波数についてである。人為的(人工の)ノイズの励起と関連する周波数レンジを十分に上回って共振ポールを配置することが望まれる。典型的な実用的共振器26は、支持バネ22よりも非常に堅固であり、質量体/バネ配列の固有周波数、すなわち共振ポールの周波数は、人為的ノイズを避け得るほどに十分高い。
【0022】
図3は、先に述べた例と同じ原理に基づくものではあるが更なる特徴を備えた本発明の一実施形態の斜視図である。この例では、質量体31が、好ましくは水晶でできた、双カンチレバー型のバネ32によって、吊り下げられている。水晶バネは、他のバネ材料に対して熱的な利点を有する。従来の地震計に使用されているほとんどのバネは、低い熱弾性係数(温度に対するヤングの弾性率の変化が小さい)を有する一定率の金属でできている。これら一定率の合金は、正確な化学組成、加工硬化、熱処理、及び磁界への暴露を注意深く組み合わせることによって得られる。水晶は、その弾性振動が温度に本質的に感応しないよう、好みの方向に切断可能であり、これは水晶時計の設計において非常に有用な特徴である。このように、水晶バネを有することで、温度の影響を最小にできる。低い温度係数を有する水晶カットについては、R.ハイジンク(R. Heising)、W.P.メイソン(W.P. Mason)、及びR.A.サイクス(R.A. Sykes)による論文中で論じられている。熱特性の正確な数学的計算が開発されており、それは結晶方向のI.R.E角度を含んでいる。水晶を使用することの更なる利点は、熱特性が本質的に安定しており、かつ、熱処理履歴及び合金の正確な化学組成に依存しない、ということである。
【0023】
図3を更に参照すると、地震の加速度及び重力場の変化が、ベース39と質量体31との間に負荷を生成し、この負荷が力感知共振器35に伝達される。加速度による力が、負荷伝達ビーム33と、同様に好ましくは水晶でできたクロスヒンジ34からなる、ベース39上に搭載されたたわみとを介して、共振器35に加えられる。クロスヒンジ34の中心36の回りに枢軸回転する負荷伝達ビーム33を使用することで、共振器35に過剰な負荷を加えることなく、慣性質量体31の一層大きな変位が可能になり、従って、機械的過負荷ストップ38の配置が容易になる。更に、負荷伝達ビーム33を使用することで、共振器35に加わる力を、バランスアームのレバーアーム比を用いて計測することが可能になる。
【0024】
図3の実施形態に係る地震及び重力センサの有利な特性は、双カンチレバー型のバネ32及びヒンジ34に水晶を使用することで、水晶共振器35の熱膨張係数のバランスをとることができる、ということである。たわみ構造における熱膨張のバランスを完全にとるために、もう1つの水晶ストラップ(不図示)が負荷伝達ビーム33及び慣性質量31に接続される。装置全体を密封、排気、また随意ではあるが、不活性ガスで充填することができる。不活性ガスが慣性質量体31の動きを減衰させるよう、過負荷ストップ38が或る停止距離に保持されている。密封型のフィードスルー37が、共振器の電気リードを外部発振器回路に接続する。
【0025】
図2Bのセンサの場合と同様、図3のセンサは、好ましくは、双カンチレバー型のバネ32を用いることで、静重力場(G)190の加速度にのみ曝されている時に実質的に質量31のバランスをとると共に質量31から負荷を排除する。
【0026】
図4は、曲線状の板バネ42によって吊り下げられた慣性質量体41を有する高分解能の地震及び重力センサの一実施形態の斜視図である。バネ42の温度感度を最小にするため、バネの材料は、低い熱弾性係数を有しているのがよい。地震加速度及び重力変動は、質量体41からアーム44及びたわみピボット45を介して力感知共振器46に伝達される負荷を生成する。他の実施形態の場合と同様、高分解能を可能にするために、バネ42が静重力場(G)192内の共振器46から負荷を排除することができる。図4に示された地震及び重力センサは、慣性質量体41の表面から短い距離の所に配置された1つまたは複数の任意の永久磁石又は磁石コイル47を含んでいる。その磁場が、慣性質量体41中で消散される電流を誘導し、それにより、慣性質量体41の動きが減衰される。
【0027】
図5は、静重力場(G)194を実質的に打ち消すようにそれぞれの螺旋バネ53によって吊り下げられた2つの慣性質量体51を有する、デジタル高分解能地震及び重力センサの一実施形態の斜視図である。ベースフレーム52に加えられた加速度が、質量体51に負荷を生成し、この負荷はたわみピボット54を介して力感知共振器56及び58に結合される。質量体51及びバネ53からなる対の各々の構造は、力共振器56、58の取付け方が異なるということを除き、ほぼ同じである。力共振器56への負荷は、質量体51の下方への負荷の下で圧縮負荷であり、一方、力共振器58への負荷は、同じく質量51の下方への負荷の下で引張負荷である。2つの共振器56、58の出力は、力対周波数感度(force to frequency sensitivity)の極性が逆であるということを除き、同じである。この相違は、測定システムにおける地震及び重力センサの性能を更に改善するために使用可能である。共振器の固有共振周波数は、加えられた力に対して非線形であってもよい。線形システムでは、感知軸に沿ったより高い周波数振動の平均がゼロになるが、非線形システムでは、その平均化された測定値は中間値から僅かにずれることがある。この現象は、振動整流(vibration rectification)と呼ばれる。その大きさは、センサの向きに依存しない。図5に示された例では、2つの共振器56、58が、地震入力に対して、反対の周波数変化を生成する。従って、それら出力の相違により、振動整流のようなコモンモードエラーと、実際の地震入力からのコモンモードエラーとが区別される。温度に起因するような他のコモンモードエラーは、このプッシュプル型の引張/圧縮設計によって低減される。
【0028】
図6は、コンパクトな円筒状形態のデジタル高分解能地震及び重力センサの一実施形態である。慣性質量体61が、3つのカンチレバー型バネ63によって、円筒状フレーム62の上端から吊り下げられており、そして、慣性質量体61をデバイスの円筒軸に沿ってガイドするために、同様な3つのバネ63がフレーム62の底部に設けられている。地震加速度及び静重力場(G)196の変化が力感知共振器64中に負荷を発生させるが、この負荷は、接続部65、67を介して共振器64に結合されるものである。他の実施形態の場合と同様に、バネ63が、静重力場(G)196内にある力感知共振器64から実質的に負荷を排除し得る。電気ワイヤ66が、発振器回路(不図示)へと延びている。また、フレーム62に対する質量体61の変位を大きくするよう、かつ、先に図2Bを参照して説明した利点を提供するよう、ビーム65及び67のコンプライアンスが調整されてもよい。
【0029】
図7は、本発明のもう1つの実施形態に係る3軸型の高分解能地震及び重力センサの斜視図である。慣性質量体71が、少なくとも1つのバネ73と、慣性質量体71に取り付けられた3対の支持部材75とによって、ベース74から支持されている。支持部材75の各対は、慣性質量体71から、互いに直交するそれぞれの軸に実質的に平行な方向に延びている。各対における支持部材75は、互いに離間されて、実質的に直交する3方向に慣性質量体71を吊り下げている。加速度による慣性質量体71の負荷は、支持部材75に伝達される。支持部材75は、力感知共振器であるか、或いは、支持部材に加えられた力を測定する応力センサを備えている。螺旋バネ73が、慣性質量体71の中心72に作用して、垂直方向の重力場(G)76と実質的にバランスをとることで、センサが非常に高い分解能を有することを可能にしている。バネ73が、垂直方向の共振器75Aから負荷を排除し得るので、共振器75Aに過剰な応力を加えることなく、センサの感度を高めるように質量体71のサイズを非常に大きくすることが可能である。バネ73の材料は、選択的に、低い熱弾性係数を有する材料でできている。或いは、上昇する温度下でのバネ73の膨張に起因する力がバネの弱化を相殺するよう、整合のとれた膨張係数を有する材料でできていてもよい。1つの軸に沿った加速度のみを測定可能である前述のセンサの幾つかとは異なり、図7に示されたセンサはどの方向の加速度でも測定可能である。
【0030】
図8は、本発明のもう1つの実施形態に係る3軸型のデジタル高分解能地震及び重力センサを示している。このセンサは、3つの直交方向に沿って延びるバネ82により自体の立体対角線に沿って吊り下げられた質量体81を含んでいる。そのようなバネ配列の利点は、全ての共振器84の出力を対称にすることである。各バネは、例えば、フレーム取り付け具83を動かすことにより、任意の重力場ベクトルに適応するように調整可能である。異なる負荷能力の共振器84を用いることにより、フルスケールレンジを変更可能である。バネ82は、ここでも、共振器84から実質的に負荷を排除するために使用されてもよい。
【0031】
図9は、本発明の一実施形態に係る地震及び重力測定システムの主要な構成要素を示すブロック図である。このシステムはデジタル高分解能地震及び重力センサ91を含んでおり、このセンサは、圧縮負荷対共振器感度を有する加速度を表す周波数での信号出力Aを提供する。デジタル高分解能地震及び重力センサ92は、引張負荷対共振器周波数感度を有する加速度を表す周波数での信号出力Bを提供可能である。信号出力A及びBの両方が、オーバーサンプリング周波数カウンタ94に与えられ、このカウンタは高周波クロック基準93からの入力も受信する。このカウンタ94は、基準クロック93によって提供される時間ベースと比較して、地震及び重力センサ91、92の出力A及びBの周波数をそれぞれ測定する。カウンタ94は、そのデジタル信号を処理ユニット97へと送る。処理ユニット97は、アンチエイリアシングFIR又はIIRフィルタ、温度プローブ95からの出力を用いた温度補償、出力A及びB間の振動整流及びコモンモード補償、並びに、重力工学単位98への周波数信号の線形化、を有するデジタル信号処理を含む。
【0032】
本発明の特定の実施形態は本明細書に例示目的で記載されたものであるが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく種々の変更を加えてもよいということが、これまでの記載から理解されよう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲による限定を除き、他から限定されるものではない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、検知素子としての共振変換器(共振トランスデューサ)を備えた、新型かつ改良型の高分解能の地震計及び重力計に関する。
【背景技術】
【0002】
遠方での地震からの地面の動きを測定する技術の進歩は、主にここ百年のことである。主要な発展となったのは、1934年におけるラコステ(La Coste)及びロンベルク(Romberg)による長期型垂直地震計(long-period vertical seismograph)の発明と、1960年代におけるブロック(Block)及びムーア(Moore)によって先駆けとなったアクティブ電子センシング及びフィードバックの導入であり、これらにより、1982年におけるヴィーラント(Wielands)及びシュトックアイゼン(Stockeisen)による、依然として最新式である長期型板バネ地震計(long-period leaf-spring seismometer)がもたらされている。これらの地震計は、柔軟な螺旋バネ又は湾曲した板バネによって支持された大きな慣性質量体と、力平衡(フォースバランス)式フィードバックシステムとで構成されている。改良点には、一定係数の材料からなるバネと、先進的なアナログ/デジタル変換器と、デジタルフィルタとを使用することが含まれている。その主要な出力は、地動速度に関連付けられたアナログ信号であり、これは微分によって地動加速度に変換可能である。遅い地動加速度に対する典型的な感度は、ナノg(nano-g’s)又はそれよりも小さな単位で測定される。高感度を達成するためには、通常、加わる加速度が地球の重力のほんの1%程度に制限される。このように、フルスケールレンジが制限され、かつ、強い地震の場合は出力がクリップされる。
【0003】
一方、例えば力平衡式加速度計で地動加速度を直接測定する技術による結果、一層大きな加速度フルスケールを有し、かつ、特に短い時間間隔において感度の良いデバイスが得られた。これらのデバイスは、一般に、強震センサ(strong-motion sensors)と呼ばれている。それらの欠点は、長期の弱い垂直地動加速度に対しては感度があまり良くないということである。
【0004】
従来の長期型の強震地震計の他の欠点は、センサのアナログ出力が、ダイナミックレンジの数値制限された、かつ、長期安定性に乏しいアナログ/デジタル変換器によって、デジタル信号へ変換される、ということである。非常に正確なクロック基準に関連した時間ドメイン内で測定可能な周波数出力を有する、本来的にデジタルの地震及び重力センサは、非常に高い短期分解能と、最高の長期安定性とを提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、加速度を直接測定する、高分解能で本来的にデジタルの地震及び重力センサ、特には、サイズがコンパクトで、低電力を使用し、温度感応性が低く、かつ、非磁性材料を用いたセンサが、必要とされている。
【0006】
先行技術には、数多くの力感知共振器が記載されている。単一振動ビーム型の力センサが、米国特許第3,470,400号、第3,479,536号、第4,445,065号、第4,656,383号、第4,658,174号、第4,658,175号、第4,743,790号、第4,980,598号、第5,109,175号、及び第5,596,145号に記載されている。双音叉(「DETF」:Double-Ended Tuning Forks)と称される双振動ビーム型の力センサが、米国特許第2,854,581号、第3,148,289号、第3,238,789号、4,215,570号、第4,372,173号、第4,415,827号、第4,469,979号、第4,531,073号、第4,757,228号、及び第4,912,990号に記載されている。これらのデバイスでは、共振型力センサの振動周波数の変化が、加えられた力の変化の測定値となる。
【0007】
共振器ビームを用いた1軸型の加速度計が、米国特許第2,984,111号、第3,190,129号、第3,238,789号、第3,440,888号、第3,465,597号、第4,091,679号、第4,479,385号、第4,980,598号、第5,109,175号、第5,170,665号、第5,334,901号、及び第5,596,145号に記載されている。これらの特許に開示されたデバイスは、概して、サーボフィードバックなしの開ループ型センサであり、感知軸に沿った加速度下で共振器に力を及ぼす慣性質量体からなっている。この慣性質量体は、通常、サスペンションシステム又はたわみ構造によってガイドされる。これらのデバイスのいずれも、最新式の長期型地震計の感度には達していない。これは、そのフルスケールが常に地球の重力加速度を超過しており、かつ、そのダイナミックレンジがナノg又はそれ以上の感度に達する程には十分高くないためである。力感知共振器を備えた3軸型の加速度計が、米国特許第6,826,960号及び米国特許第7,178,401号に開示されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
地震加速度及び重力場の変動を高分解能で本来的にデジタルで測定するためのセンサが、開示される。このセンサは、1つまたは複数の力感知共振器に接続された慣性質量体を含む。この慣性質量体の重量は、静重力場の力に曝された時に、バネ配列によって実質的に負荷が排除される。地動加速度又は重力場の変動によって生成された力が、直接に、或いは、力又はトルク伝達構造を介して、負荷感知共振器に結合される。慣性質量体の小さな動きを制限するための機械的な過負荷ストップを配置することで、負荷が力感知共振器の許容可能レンジ内にとどまるようにしてもよい。バネの材料や、ベースフレーム、サスペンション要素、相互接続部、及び共振器からなる機械要素の材料は、センサの温度感応性を最小にするよう選択されてもよい。上記力感知共振器は、電子的な手段によって、その固有共振周波数に設定され、また、その結果得られる周波数出力信号は、高分解能の周波数カウンタによって測定される。このように、加速度による共振周波数の変化が、地震入力又は重力場の変動の高分解能で本来的にデジタルな測定値となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】従来の単一ビーム型共振変換器の斜視図である。
【図1B】従来の双ビーム型共振変換器の斜視図である。
【図2A】デジタル高分解能地震及び重力センサの基本要素(慣性質量体、重力補償バネ、及び力感知共振器)の平面図である。
【図2B】慣性質量体、重力補償部、力感知デジタル共振器に負荷を加える伝達手段、及び過負荷機械ストップを有する、デジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図3】力感知共振器に結合されたクロスヒンジたわみ上の負荷伝達バランスアームによって慣性質量体を支持する、重力補償部としての双カンチレバー型バネを有する、デジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図4】たわみサスペンションによって力感知共振器に結合された慣性質量体を支持する湾曲板バネを有する、デジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図5】力感知共振器に結合された、低バネレートの螺旋バネによって吊り下げられた2つの慣性質量体を有する、デジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。慣性質量体に加えられる加速度について、一方の共振器が圧縮応力を検知し、他方の共振器が引張応力を検知する。
【図6】デジタル力感知共振器に結合されたカンチレバー型バネによって支持された慣性質量体を有する、コンパクトな円筒型のデジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図7】6つの力感知共振器及び1つの重力補償螺旋バネによって保持された慣性質量体を有する、3軸型のデジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図8】6つの力感知共振器及び3つの重力補償螺旋バネによって保持された慣性質量体を有する、3軸型のデジタル高分解能地震及び重力センサの斜視図である。
【図9】図5に示された双質量型のデジタル高分解能地震及び重力センサからなる地震測定システムの主要な構成要素のブロック図であり、これは、互いに反対の引張/圧縮の極性を持つ出力A及びB、温度プローブ、及び高周波数のクロック基準を有している。高分解能の周波数カウンタが、基準クロックと比較して地震及び重力センサの周波数出力を測定し、デジタル信号を処理ユニットへと送る。この処理ユニットは、アンチエイリアシングフィルタ、デジタル信号処理、温度補償、出力A及びB間のコモンモードエラー補償、並びに、重力工学単位への周波数信号の線形化を含む。
【発明を実施するための形態】
【0010】
地震計は、地面の動き、速度、又は加速度を測定する計器である。これら3つの量はニュートン物理学によって相互に関係付けられる。それらのうちの1つの時系列測定を利用して、積分又は微分のいずれかにより、他の2つを見出すことが可能である。理論上では、最初にどの量を測定するかは重要でないが、今までのところ、実際には速度ベースの地震計が好まれている。その主な理由は、感度及び帯域幅である。地震検知において最大の関心となる帯域幅は、約1〜100秒の時間レンジ内にあり、この時間レンジは、通常、長期ドメイン(long-period domain)と称される。従来の地震計は、長期レンジ内において制動された固有振動を有する弱いバネによって支持された、大型の慣性質量体を有している。そのように、従来の地震計は、長期の速度測定用に最適化されている。地面の速い動きや、加速度又は重力の非常に遅い変化では、感度が薄れてしまう。
【0011】
本発明の各種実施形態に係る地震及び重力センサは、加速度を直接測定する。機械的に言えば、その応答は、はるかに大きな帯域幅において、具体的には、100Hzよりも高くあり得る、デバイスの共振ポール(resonant pole)と、無限期間の静的ドメインとの間において、フラットである。そのように、本発明の地震及び重力センサは、地震運動に対して感応するだけでなく、非常に長期間に渡る重力場の変化、例えば月の通過によって生じる重力場の変化、を測定することも可能である。
【0012】
今まで、加速度の測定をベースにしたアナログ地震計は、同様にアナログである従来の速度ベースの地震計ほどには感度が良くなかった。よって、より良い感度及び分解能を有する、本来的にデジタルの地震及び重力センサを作成することの利点を理解することは、重要である。そのダイナミックレンジは、センサ分解能とフルスケール出力との間の領域として定義される。そのダイナミックレンジは、通常、デシベル(dB)で表現され、これは、フルスケールと分解能との比の常用対数(10を底とする対数)に20を掛けたものとして定義される。例えば、フルスケールレンジの100万分の1の感度を有する出力を提供するセンサは、120dBのダイナミックレンジを有する。従来の最新式の地震計は、アナログ電圧出力を生成し、この出力がアナログ/デジタル変換器によってデジタル形式に変換される。この変換は、現在、オーバーレンジングのマージンを一部含む24バイナリビット(144dB)を用いてなされている。0.1ナノg(nano-g)の加速度レンジにおける感度を達成するためには、フルスケールが数ミリg(milli-g)よりも大きくてはだめで、これは大きな地震運動の測定を制限することになる。
【0013】
本明細書に記載された、高分解能かつ高ダイナミックレンジの地震及び重力センサは、本来的にデジタルの力感知共振器で地震入力を測定する原理に基づいている。力感知共振器の出力は、加速度入力で変化する固有共振周波数の増幅波形である。従って、共振周波数の変化は、地動加速度の測定値である。その周波数出力は、時間ドメイン内の高速クロックで測定され、これは、アナログ信号をデジタル信号に変換することよりも、本来的に非常に正確である。200〜300MHzのカウントクロックを有する、従来の市販の周波数カウンタは、200dBのダイナミックレンジにわたる周波数を1Hzサンプリングで測定可能である。力感知共振器の周期変動は、加速度のダイナミックレンジを180dBにできるよう、典型的には周波数の10%である。オーバーサンプリングをFIR又はIIRフィルタ、高速クロック、及びプロセッサと関連させることに基づく新規のカウントアルゴリズムも、使用可能である。本発明の各種実施形態は、1つまたは複数のバネを用いて、1つまたは複数のデジタル力感知共振器の結合された慣性質量体の重量の負荷の(たとえ全てでないにしても)ほとんどを排除するので、高分解能の地震及び重力測定が可能である。これらのバネは、重力場の軸に沿って作用し、そして、慣性質量体の重量の負荷のほとんどを排除することにより、地震加速度及び重力変動が非常に小さい場合に共振器に加わる力を測定可能にする。
【0014】
測定の大きなダイナミックレンジと、慣性質量体の重力負荷をバネによってオフセットする設計及び方法とが結合される結果、非常に高分解能の地震及び重力センサが得られる。実際、フルスケールレンジが0.1gという高さの場合は0.1ナノgという小ささの感度が可能であり、その結果、加速度のダイナミックレンジは180dB以上となる。従って、今は、強い地震を高分解能で測定することが可能である。力感知共振器に基づく地震及び重力センサは、それと同じフルスケールを有するアナログの長期型地震計器よりも、何百倍も感度が良い。
【0015】
クロックベースのデジタル測定の他の利点は、共振器センサ及びカウントシステム内の基準クロックが長期安定性を持つということである。重力場のゆっくりとした変化を検知可能である。そのような計器は重力計と呼ばれ、地震計及び重力計という2つの目的を果たし得る。
【0016】
図1A及び1Bは、従来技術の高精度共振検知素子を示しており、これらはそれぞれ取り付けパッド12間及び取り付けパッド17間に装着されている。図1Aに示されるように、その共振器は中央スパン型の振動ビーム11であり、これは、分離質量体13と、取り付けパッド12及び質量体13間の分離バネ16とから構成された低周波機械フィルタによって分離されている。共振変換器は、図1Bに示されるような双音叉で作成し得る。この音叉は、変換器の共振周波数が、加えられた引張又は圧縮の確固たる関数となるよう選択された寸法を有する、長尺状ビームの形態の歯18を含んでいる。これらの高精度共振変換器は、加えられた負荷に対して高感度となるよう設計及び構成されており、また、きつく拘束されている結果、力軸に沿って僅かしか移動しない。これらの共振器が圧電水晶から製造されている場合、それらは、それぞれ導電性リード15及び20によって発振器回路に接続された電気トレース14及び19によって、それぞれそれらの固有共振周波数に励起され得る。従って、発振器の周波数出力を測定することは、共振器に加えられた力を測定することになる。
【0017】
図2Aは、本発明の一実施形態に係る地震及び重力センサの一例を示している。ぶらぶらとした慣性質量体100が、柔らかい螺旋バネ120によって、ベースフレーム110から吊り下げられている。バネ120は、静重力場ベクトル(G)130に起因する質量体100上の力と釣り合うことで、質量体100を、たわみヒンジピボット140を中心とするバランスのとれた中立位置に維持する。質量体100が重力場130内でバネ120により実質的にバランスのとれた中立位置に吊り下げられている時、力感知共振器160の第1の端150が質量体100に接続され、かつ、力感知共振器160の第2の端170がベースフレーム110に接続されている。力感知共振器160の等価バネレートは、支持バネ120の等価バネレートよりも実質的に高い。地震活動に起因するような、重力場130の変化又は追加の加速度入力が、力感知共振器160への負荷の変化を生成する。よって、力感知共振器160の周波数変化が、加速度入力及び重力場130の変化の測定値である。
【0018】
図2Bは、本発明のもう1つの実施形態に係る地震及び重力センサの一例を示している。慣性質量体21が、双カンチレバー型の板バネ22によって、センサフレーム29から吊り下げられている。力感知共振器26が、取り付けパッド25によって、慣性質量体21と負荷搬送ビーム23との間に取り付けられている。ビーム23は、フレーム29に取り付けられ、質量体21中の開口を通って延びている。地震活動に起因するような、重力場180の変化や追加の加速度入力が、負荷搬送ビーム23を介して力感知共振器26に加えられる質量体21上への負荷の変化を生成する。従って、力感知共振器26の周波数変化が、加速度入力及び重力場180の変化の測定値である。加速度による力が質量体21とフレーム29との間で伝達されるよう、負荷搬送ビーム23及びノッチ24が共振器26と直列になっている。一実施形態では、加速度による負荷に曝された場合に質量体21の変位が増大し得るよう、ビーム23及びノッチ24のコンプライアンスが調整されている。
【0019】
質量体21の動きが増大することで、共振器26に加わる最大の力を正確に制限し得る位置に、機械的過負荷ストップ27を配置することが容易になる。慣性質量体21の正常な変位運動の下では、各ストップ27がギャップ28だけ離間されており、また、この慣性質量体はストップ限界内で自由に移動可能である。このセンサ全体が、密封及びガス充填されたハウジング内に組み込み可能であり、これにより、ギャップ28は質量/バネ配列のスクイーズ膜(squeeze-film)減衰をもたらし得る。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、共振器26が重力(G)180の加速度にのみ曝されている時には実質的に負荷が排除されるよう、板バネ22が質量体21の重量のほとんどを相殺する。これは、重力(G)180にのみ起因する加速度の存在下で共振器26に圧力を加えずに、共振器26を質量体21及びビーム23に取り付けることによって、実現可能である。
【0021】
図2Bの地震及び重力センサの設計において考慮される他の点は、力感知共振器の堅固さによって吊り下げられる慣性質量体の固有周波数である、デバイスの共振ポールの周波数についてである。人為的(人工の)ノイズの励起と関連する周波数レンジを十分に上回って共振ポールを配置することが望まれる。典型的な実用的共振器26は、支持バネ22よりも非常に堅固であり、質量体/バネ配列の固有周波数、すなわち共振ポールの周波数は、人為的ノイズを避け得るほどに十分高い。
【0022】
図3は、先に述べた例と同じ原理に基づくものではあるが更なる特徴を備えた本発明の一実施形態の斜視図である。この例では、質量体31が、好ましくは水晶でできた、双カンチレバー型のバネ32によって、吊り下げられている。水晶バネは、他のバネ材料に対して熱的な利点を有する。従来の地震計に使用されているほとんどのバネは、低い熱弾性係数(温度に対するヤングの弾性率の変化が小さい)を有する一定率の金属でできている。これら一定率の合金は、正確な化学組成、加工硬化、熱処理、及び磁界への暴露を注意深く組み合わせることによって得られる。水晶は、その弾性振動が温度に本質的に感応しないよう、好みの方向に切断可能であり、これは水晶時計の設計において非常に有用な特徴である。このように、水晶バネを有することで、温度の影響を最小にできる。低い温度係数を有する水晶カットについては、R.ハイジンク(R. Heising)、W.P.メイソン(W.P. Mason)、及びR.A.サイクス(R.A. Sykes)による論文中で論じられている。熱特性の正確な数学的計算が開発されており、それは結晶方向のI.R.E角度を含んでいる。水晶を使用することの更なる利点は、熱特性が本質的に安定しており、かつ、熱処理履歴及び合金の正確な化学組成に依存しない、ということである。
【0023】
図3を更に参照すると、地震の加速度及び重力場の変化が、ベース39と質量体31との間に負荷を生成し、この負荷が力感知共振器35に伝達される。加速度による力が、負荷伝達ビーム33と、同様に好ましくは水晶でできたクロスヒンジ34からなる、ベース39上に搭載されたたわみとを介して、共振器35に加えられる。クロスヒンジ34の中心36の回りに枢軸回転する負荷伝達ビーム33を使用することで、共振器35に過剰な負荷を加えることなく、慣性質量体31の一層大きな変位が可能になり、従って、機械的過負荷ストップ38の配置が容易になる。更に、負荷伝達ビーム33を使用することで、共振器35に加わる力を、バランスアームのレバーアーム比を用いて計測することが可能になる。
【0024】
図3の実施形態に係る地震及び重力センサの有利な特性は、双カンチレバー型のバネ32及びヒンジ34に水晶を使用することで、水晶共振器35の熱膨張係数のバランスをとることができる、ということである。たわみ構造における熱膨張のバランスを完全にとるために、もう1つの水晶ストラップ(不図示)が負荷伝達ビーム33及び慣性質量31に接続される。装置全体を密封、排気、また随意ではあるが、不活性ガスで充填することができる。不活性ガスが慣性質量体31の動きを減衰させるよう、過負荷ストップ38が或る停止距離に保持されている。密封型のフィードスルー37が、共振器の電気リードを外部発振器回路に接続する。
【0025】
図2Bのセンサの場合と同様、図3のセンサは、好ましくは、双カンチレバー型のバネ32を用いることで、静重力場(G)190の加速度にのみ曝されている時に実質的に質量31のバランスをとると共に質量31から負荷を排除する。
【0026】
図4は、曲線状の板バネ42によって吊り下げられた慣性質量体41を有する高分解能の地震及び重力センサの一実施形態の斜視図である。バネ42の温度感度を最小にするため、バネの材料は、低い熱弾性係数を有しているのがよい。地震加速度及び重力変動は、質量体41からアーム44及びたわみピボット45を介して力感知共振器46に伝達される負荷を生成する。他の実施形態の場合と同様、高分解能を可能にするために、バネ42が静重力場(G)192内の共振器46から負荷を排除することができる。図4に示された地震及び重力センサは、慣性質量体41の表面から短い距離の所に配置された1つまたは複数の任意の永久磁石又は磁石コイル47を含んでいる。その磁場が、慣性質量体41中で消散される電流を誘導し、それにより、慣性質量体41の動きが減衰される。
【0027】
図5は、静重力場(G)194を実質的に打ち消すようにそれぞれの螺旋バネ53によって吊り下げられた2つの慣性質量体51を有する、デジタル高分解能地震及び重力センサの一実施形態の斜視図である。ベースフレーム52に加えられた加速度が、質量体51に負荷を生成し、この負荷はたわみピボット54を介して力感知共振器56及び58に結合される。質量体51及びバネ53からなる対の各々の構造は、力共振器56、58の取付け方が異なるということを除き、ほぼ同じである。力共振器56への負荷は、質量体51の下方への負荷の下で圧縮負荷であり、一方、力共振器58への負荷は、同じく質量51の下方への負荷の下で引張負荷である。2つの共振器56、58の出力は、力対周波数感度(force to frequency sensitivity)の極性が逆であるということを除き、同じである。この相違は、測定システムにおける地震及び重力センサの性能を更に改善するために使用可能である。共振器の固有共振周波数は、加えられた力に対して非線形であってもよい。線形システムでは、感知軸に沿ったより高い周波数振動の平均がゼロになるが、非線形システムでは、その平均化された測定値は中間値から僅かにずれることがある。この現象は、振動整流(vibration rectification)と呼ばれる。その大きさは、センサの向きに依存しない。図5に示された例では、2つの共振器56、58が、地震入力に対して、反対の周波数変化を生成する。従って、それら出力の相違により、振動整流のようなコモンモードエラーと、実際の地震入力からのコモンモードエラーとが区別される。温度に起因するような他のコモンモードエラーは、このプッシュプル型の引張/圧縮設計によって低減される。
【0028】
図6は、コンパクトな円筒状形態のデジタル高分解能地震及び重力センサの一実施形態である。慣性質量体61が、3つのカンチレバー型バネ63によって、円筒状フレーム62の上端から吊り下げられており、そして、慣性質量体61をデバイスの円筒軸に沿ってガイドするために、同様な3つのバネ63がフレーム62の底部に設けられている。地震加速度及び静重力場(G)196の変化が力感知共振器64中に負荷を発生させるが、この負荷は、接続部65、67を介して共振器64に結合されるものである。他の実施形態の場合と同様に、バネ63が、静重力場(G)196内にある力感知共振器64から実質的に負荷を排除し得る。電気ワイヤ66が、発振器回路(不図示)へと延びている。また、フレーム62に対する質量体61の変位を大きくするよう、かつ、先に図2Bを参照して説明した利点を提供するよう、ビーム65及び67のコンプライアンスが調整されてもよい。
【0029】
図7は、本発明のもう1つの実施形態に係る3軸型の高分解能地震及び重力センサの斜視図である。慣性質量体71が、少なくとも1つのバネ73と、慣性質量体71に取り付けられた3対の支持部材75とによって、ベース74から支持されている。支持部材75の各対は、慣性質量体71から、互いに直交するそれぞれの軸に実質的に平行な方向に延びている。各対における支持部材75は、互いに離間されて、実質的に直交する3方向に慣性質量体71を吊り下げている。加速度による慣性質量体71の負荷は、支持部材75に伝達される。支持部材75は、力感知共振器であるか、或いは、支持部材に加えられた力を測定する応力センサを備えている。螺旋バネ73が、慣性質量体71の中心72に作用して、垂直方向の重力場(G)76と実質的にバランスをとることで、センサが非常に高い分解能を有することを可能にしている。バネ73が、垂直方向の共振器75Aから負荷を排除し得るので、共振器75Aに過剰な応力を加えることなく、センサの感度を高めるように質量体71のサイズを非常に大きくすることが可能である。バネ73の材料は、選択的に、低い熱弾性係数を有する材料でできている。或いは、上昇する温度下でのバネ73の膨張に起因する力がバネの弱化を相殺するよう、整合のとれた膨張係数を有する材料でできていてもよい。1つの軸に沿った加速度のみを測定可能である前述のセンサの幾つかとは異なり、図7に示されたセンサはどの方向の加速度でも測定可能である。
【0030】
図8は、本発明のもう1つの実施形態に係る3軸型のデジタル高分解能地震及び重力センサを示している。このセンサは、3つの直交方向に沿って延びるバネ82により自体の立体対角線に沿って吊り下げられた質量体81を含んでいる。そのようなバネ配列の利点は、全ての共振器84の出力を対称にすることである。各バネは、例えば、フレーム取り付け具83を動かすことにより、任意の重力場ベクトルに適応するように調整可能である。異なる負荷能力の共振器84を用いることにより、フルスケールレンジを変更可能である。バネ82は、ここでも、共振器84から実質的に負荷を排除するために使用されてもよい。
【0031】
図9は、本発明の一実施形態に係る地震及び重力測定システムの主要な構成要素を示すブロック図である。このシステムはデジタル高分解能地震及び重力センサ91を含んでおり、このセンサは、圧縮負荷対共振器感度を有する加速度を表す周波数での信号出力Aを提供する。デジタル高分解能地震及び重力センサ92は、引張負荷対共振器周波数感度を有する加速度を表す周波数での信号出力Bを提供可能である。信号出力A及びBの両方が、オーバーサンプリング周波数カウンタ94に与えられ、このカウンタは高周波クロック基準93からの入力も受信する。このカウンタ94は、基準クロック93によって提供される時間ベースと比較して、地震及び重力センサ91、92の出力A及びBの周波数をそれぞれ測定する。カウンタ94は、そのデジタル信号を処理ユニット97へと送る。処理ユニット97は、アンチエイリアシングFIR又はIIRフィルタ、温度プローブ95からの出力を用いた温度補償、出力A及びB間の振動整流及びコモンモード補償、並びに、重力工学単位98への周波数信号の線形化、を有するデジタル信号処理を含む。
【0032】
本発明の特定の実施形態は本明細書に例示目的で記載されたものであるが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく種々の変更を加えてもよいということが、これまでの記載から理解されよう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲による限定を除き、他から限定されるものではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースフレームと、
慣性質量体と、
前記質量体と前記ベースフレームとの間に接続された少なくとも1つのバネであって、第1の軸に沿って前記慣性質量体に加わる重力の力と実質的に釣り合った力を前記第1の軸に沿って及ぼす少なくとも1つのバネと、
少なくとも1つの力感知共振器であって、前記質量体と前記ベースフレームとの間に加わる、加速度による力が、前記軸に沿って前記力感知共振器に伝達されるよう、前記ベースフレームに接続された第1の端部と前記慣性質量体に接続された第2の端部とを有する少なくとも1つの力感知共振器と、
を備える地震及び重力センサ。
【請求項2】
前記バネは、前記第1の軸に沿った前記力感知共振器のバネレートよりも実質的に柔らかい、請求項1記載のセンサ。
【請求項3】
前記共振器は単一ビーム型の力感知共振器を含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項4】
前記共振器は双音叉型の共振器を含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項5】
前記共振器は水晶から製造される、請求項1記載のセンサ。
【請求項6】
前記共振器はシリコンから製造される、請求項1記載のセンサ。
【請求項7】
前記バネは螺旋バネを含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項8】
前記バネは板バネを含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項9】
前記バネはカンチレバー型のビームを含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項10】
前記バネは渦巻きバネを含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項11】
前記ベースフレームから前記質量体を支持する複数のバネを更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項12】
複数の力感知共振器を更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項13】
前記複数の力感知共振器は、互いに直交する方向に延びる前記質量体及び前記ベースフレーム間に作用する力を感知する、請求項12記載のセンサ。
【請求項14】
前記複数の力感知共振器のうちの1つは、加速度及び/又は重力による加速度によって引っ張られるよう取り付けられ、一方、前記複数の力感知共振器のうちのもう1つは、加速度及び/又は重力による加速度によって圧縮されるよう取り付けられる、請求項13記載のセンサ。
【請求項15】
前記バネは、離間された2つのカンチレバー型ビームを含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項16】
前記バネは水晶から作られている、請求項1記載のセンサ。
【請求項17】
前記バネは、低い熱弾性係数を有する材料から形成されている、請求項1記載のセンサ。
【請求項18】
コンプライアントな支持部材が前記力感知共振器と直列に追加されている、請求項1記載のセンサ。
【請求項19】
前記コンプライアントな支持部材は前記質量体と前記共振器との間にある、請求項18記載のセンサ。
【請求項20】
前記コンプライアントな支持部材は前記共振器と前記ベースフレームとの間にある、請求項18記載のセンサ。
【請求項21】
前記慣性質量体の動きを制限する複数の機械ストップを更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項22】
近接して離間配置された面の間、すなわち、前記慣性質量体に接続された一方の面と、前記ベースフレームに接続された他方の面との間、の不活性ガスで前記慣性質量体の動きを減衰させる手段を更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項23】
誘導された電磁界で前記慣性質量体の動きを減衰させる手段を更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項24】
空にされた密封の包囲体を更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項25】
不活性ガスの充填された包囲体を更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項26】
前記ベースフレームは、減衰型の外部バネ配列を含んだ機械的分離フィルタに取り付けられている、請求項1記載のセンサ。
【請求項27】
ベースフレームと、
慣性質量体と、
前記質量体と前記ベースフレームとの間に接続された少なくとも1つのバネであって、第1の軸に沿って前記慣性質量体に加わる重力の力と実質的に釣り合った力を前記第1の軸に沿って及ぼす少なくとも1つのバネと、
前記ベースフレームに接続された第1の端部と、力伝達構造に接続された第2の端部と、を有する少なくとも1つの力感知共振器であって、前記力伝達構造は前記質量体の加速度による負荷を前記力感知共振器に伝達するよう動作可能である、少なくとも1つの力感知共振器と、
を備える地震及び重力センサ。
【請求項28】
前記力伝達構造は、たわみピボット上の伝達ビームである、請求項27記載のセンサ。
【請求項29】
前記たわみピボットはクロスヒンジである、請求項28記載のセンサ。
【請求項30】
前記クロスヒンジは水晶でできている、請求項29記載のセンサ。
【請求項31】
前記クロスヒンジによって橋渡しされた間隙が、前記力感知共振器の長さと実質的に同じであり、該力感知共振器も水晶から製造されている、請求項30記載のセンサ。
【請求項32】
前記慣性質量体と前記共振器の前記端部とが、前記たわみのそれぞれ反対となる側で、前記伝達ビームに接続されている、請求項28記載のセンサ。
【請求項33】
前記慣性質量体と前記共振器の前記端部とが、前記たわみの同じ側で、前記伝達ビームに接続されている、請求項28記載のセンサ。
【請求項34】
前記慣性質量体と前記共振器の前記端部とが、前記たわみとは異なるレバーアーム比で接続されている、請求項28記載のセンサ。
【請求項35】
ベースフレームと、
2つの慣性質量体と、
前記ベースフレームと前記慣性質量体との間に接続された2つのバネ配列であって、静重力場の負荷の下で前記質量体を実質的にバランスさせる2つのバネ配列と、
加速度による負荷が引張応力を与えるよう前記質量体のうちの一方に接続された第1の力感知共振器と、
加速度による負荷が圧縮応力を与えるよう前記質量体のうちの他方に接続された第2の力感知共振器と、
を備える地震及び重力センサ。
【請求項36】
請求項35記載の前記センサと、前記共振器の固有共振周波数を励起するための電子的手段とを備え、かつ、前記2つの共振器の出力を測定する周波数カウンタと、前記2つの出力を比較すると共にコモンモードエラーを弁別する処理ユニットとを更に備える、測定システム。
【請求項37】
請求項1記載の地震及び重力センサを2つ備え、該2つの地震及び重力センサの有する前記軸が実質的に直交する方向にある、測定システム。
【請求項38】
請求項1記載の地震及び重力センサを3つ備え、該3つの地震及び重力センサの有する前記軸が実質的に直交する方向にある、測定システム。
【請求項39】
地震加速度及び重力変動を測定する方法であって、
重力変動と加速度による負荷とを、慣性質量体とベースとの間に接続された力感知共振器に伝達することと、
前記慣性質量体の重量を1つの軸に沿って実質的に支持することと、
前記共振器の固有共振周波数を励起することと、
前記共振器の前記励起された固有共振周波数を測定することと、
を含む方法。
【請求項40】
温度によるエラーのために前記力感知共振器に伝達された負荷を補正することを更に含む、請求項39記載の方法。
【請求項41】
温度によるエラーのために前記力感知共振器に伝達された負荷を補正する前記ステップは、
前記力感知共振器に関連付けられた温度を測定することと、
前記測定された温度を用いて、温度によるエラーを補償することと、
を含む、請求項40記載の方法。
【請求項42】
前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値を重力の工学単位へと線形化することを更に含む、請求項39記載の方法。
【請求項43】
デジタルエイリアシングエラーのために、前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値をフィルタリングすることを更に含む、請求項39記載の方法。
【請求項44】
デジタルエイリアシングエラーのために前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値をフィルタリングする前記ステップは、前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値を、無限インパルス応答(IIR)アルゴリズムを用いてフィルタリングすることを含む、請求項43記載の方法。
【請求項45】
デジタルエイリアシングエラーのために前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値をフィルタリングする前記ステップは、前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値を、有限インパルス応答(FIR)アルゴリズムを用いてフィルタリングすることを含む、請求項43記載の方法。
【請求項46】
ベースフレームと、
静重力場の方向に沿って少なくとも1つのバネによって前記ベースから支持された慣性質量体と、
を備え、
前記慣性質量体に取り付けられた3対の支持部材であって、各々の対が、互いに実質的に直交するそれぞれの軸に沿った実質的に平行な方向に前記慣性質量体から延びており、各々の対における前記支持部材が、前記慣性質量体を前記それぞれの軸に沿って吊り下げるよう、互いに離間されており、また、加速度による前記慣性質量体の負荷が接続手段によって前記支持部材へ伝達される、3対の支持部材と、
前記支持部材内の応力を測定する少なくとも1つの応力センサと、
を更に備える、地震及び重力センサ。
【請求項47】
前記支持部材の各対のうちの一方の部材が前記加速度による負荷のうちの圧縮負荷を検知し、また、前記支持部材の各対のうちの他方の部材が前記加速度による負荷のうちの引張負荷を検知する、請求項46記載のセンサ。
【請求項48】
前記応力センサのうちの少なくとも1つが力感知共振器である、請求項46記載のセンサ。
【請求項49】
前記バネ配列は、実質的に互いに直交方向に延びる複数のバネからなり、該複数のバネは前記静重力場における前記慣性質量体を実質的に支持する、請求項46記載のセンサ。
【請求項50】
地震加速度及び重力変動を測定する方法であって、
請求項46記載のセンサと、
各共振器の固有共振周波数を励起することと、
各共振器の前記励起された固有共振周波数を測定することと、
を含む、方法。
【請求項51】
ベースフレームと、
水晶から製造されたバネによって前記ベースフレームから支持された慣性質量体と、
伝達手段であって、加速度による前記慣性質量体の負荷を、前記ベースフレームと前記力伝達手段との間に接続された力感知応力センサへ伝達する、伝達手段と、
を備える地震及び重力センサ。
【請求項1】
ベースフレームと、
慣性質量体と、
前記質量体と前記ベースフレームとの間に接続された少なくとも1つのバネであって、第1の軸に沿って前記慣性質量体に加わる重力の力と実質的に釣り合った力を前記第1の軸に沿って及ぼす少なくとも1つのバネと、
少なくとも1つの力感知共振器であって、前記質量体と前記ベースフレームとの間に加わる、加速度による力が、前記軸に沿って前記力感知共振器に伝達されるよう、前記ベースフレームに接続された第1の端部と前記慣性質量体に接続された第2の端部とを有する少なくとも1つの力感知共振器と、
を備える地震及び重力センサ。
【請求項2】
前記バネは、前記第1の軸に沿った前記力感知共振器のバネレートよりも実質的に柔らかい、請求項1記載のセンサ。
【請求項3】
前記共振器は単一ビーム型の力感知共振器を含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項4】
前記共振器は双音叉型の共振器を含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項5】
前記共振器は水晶から製造される、請求項1記載のセンサ。
【請求項6】
前記共振器はシリコンから製造される、請求項1記載のセンサ。
【請求項7】
前記バネは螺旋バネを含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項8】
前記バネは板バネを含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項9】
前記バネはカンチレバー型のビームを含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項10】
前記バネは渦巻きバネを含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項11】
前記ベースフレームから前記質量体を支持する複数のバネを更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項12】
複数の力感知共振器を更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項13】
前記複数の力感知共振器は、互いに直交する方向に延びる前記質量体及び前記ベースフレーム間に作用する力を感知する、請求項12記載のセンサ。
【請求項14】
前記複数の力感知共振器のうちの1つは、加速度及び/又は重力による加速度によって引っ張られるよう取り付けられ、一方、前記複数の力感知共振器のうちのもう1つは、加速度及び/又は重力による加速度によって圧縮されるよう取り付けられる、請求項13記載のセンサ。
【請求項15】
前記バネは、離間された2つのカンチレバー型ビームを含む、請求項1記載のセンサ。
【請求項16】
前記バネは水晶から作られている、請求項1記載のセンサ。
【請求項17】
前記バネは、低い熱弾性係数を有する材料から形成されている、請求項1記載のセンサ。
【請求項18】
コンプライアントな支持部材が前記力感知共振器と直列に追加されている、請求項1記載のセンサ。
【請求項19】
前記コンプライアントな支持部材は前記質量体と前記共振器との間にある、請求項18記載のセンサ。
【請求項20】
前記コンプライアントな支持部材は前記共振器と前記ベースフレームとの間にある、請求項18記載のセンサ。
【請求項21】
前記慣性質量体の動きを制限する複数の機械ストップを更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項22】
近接して離間配置された面の間、すなわち、前記慣性質量体に接続された一方の面と、前記ベースフレームに接続された他方の面との間、の不活性ガスで前記慣性質量体の動きを減衰させる手段を更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項23】
誘導された電磁界で前記慣性質量体の動きを減衰させる手段を更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項24】
空にされた密封の包囲体を更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項25】
不活性ガスの充填された包囲体を更に備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項26】
前記ベースフレームは、減衰型の外部バネ配列を含んだ機械的分離フィルタに取り付けられている、請求項1記載のセンサ。
【請求項27】
ベースフレームと、
慣性質量体と、
前記質量体と前記ベースフレームとの間に接続された少なくとも1つのバネであって、第1の軸に沿って前記慣性質量体に加わる重力の力と実質的に釣り合った力を前記第1の軸に沿って及ぼす少なくとも1つのバネと、
前記ベースフレームに接続された第1の端部と、力伝達構造に接続された第2の端部と、を有する少なくとも1つの力感知共振器であって、前記力伝達構造は前記質量体の加速度による負荷を前記力感知共振器に伝達するよう動作可能である、少なくとも1つの力感知共振器と、
を備える地震及び重力センサ。
【請求項28】
前記力伝達構造は、たわみピボット上の伝達ビームである、請求項27記載のセンサ。
【請求項29】
前記たわみピボットはクロスヒンジである、請求項28記載のセンサ。
【請求項30】
前記クロスヒンジは水晶でできている、請求項29記載のセンサ。
【請求項31】
前記クロスヒンジによって橋渡しされた間隙が、前記力感知共振器の長さと実質的に同じであり、該力感知共振器も水晶から製造されている、請求項30記載のセンサ。
【請求項32】
前記慣性質量体と前記共振器の前記端部とが、前記たわみのそれぞれ反対となる側で、前記伝達ビームに接続されている、請求項28記載のセンサ。
【請求項33】
前記慣性質量体と前記共振器の前記端部とが、前記たわみの同じ側で、前記伝達ビームに接続されている、請求項28記載のセンサ。
【請求項34】
前記慣性質量体と前記共振器の前記端部とが、前記たわみとは異なるレバーアーム比で接続されている、請求項28記載のセンサ。
【請求項35】
ベースフレームと、
2つの慣性質量体と、
前記ベースフレームと前記慣性質量体との間に接続された2つのバネ配列であって、静重力場の負荷の下で前記質量体を実質的にバランスさせる2つのバネ配列と、
加速度による負荷が引張応力を与えるよう前記質量体のうちの一方に接続された第1の力感知共振器と、
加速度による負荷が圧縮応力を与えるよう前記質量体のうちの他方に接続された第2の力感知共振器と、
を備える地震及び重力センサ。
【請求項36】
請求項35記載の前記センサと、前記共振器の固有共振周波数を励起するための電子的手段とを備え、かつ、前記2つの共振器の出力を測定する周波数カウンタと、前記2つの出力を比較すると共にコモンモードエラーを弁別する処理ユニットとを更に備える、測定システム。
【請求項37】
請求項1記載の地震及び重力センサを2つ備え、該2つの地震及び重力センサの有する前記軸が実質的に直交する方向にある、測定システム。
【請求項38】
請求項1記載の地震及び重力センサを3つ備え、該3つの地震及び重力センサの有する前記軸が実質的に直交する方向にある、測定システム。
【請求項39】
地震加速度及び重力変動を測定する方法であって、
重力変動と加速度による負荷とを、慣性質量体とベースとの間に接続された力感知共振器に伝達することと、
前記慣性質量体の重量を1つの軸に沿って実質的に支持することと、
前記共振器の固有共振周波数を励起することと、
前記共振器の前記励起された固有共振周波数を測定することと、
を含む方法。
【請求項40】
温度によるエラーのために前記力感知共振器に伝達された負荷を補正することを更に含む、請求項39記載の方法。
【請求項41】
温度によるエラーのために前記力感知共振器に伝達された負荷を補正する前記ステップは、
前記力感知共振器に関連付けられた温度を測定することと、
前記測定された温度を用いて、温度によるエラーを補償することと、
を含む、請求項40記載の方法。
【請求項42】
前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値を重力の工学単位へと線形化することを更に含む、請求項39記載の方法。
【請求項43】
デジタルエイリアシングエラーのために、前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値をフィルタリングすることを更に含む、請求項39記載の方法。
【請求項44】
デジタルエイリアシングエラーのために前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値をフィルタリングする前記ステップは、前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値を、無限インパルス応答(IIR)アルゴリズムを用いてフィルタリングすることを含む、請求項43記載の方法。
【請求項45】
デジタルエイリアシングエラーのために前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値をフィルタリングする前記ステップは、前記力感知共振器の前記励起された固有共振周波数の測定値を、有限インパルス応答(FIR)アルゴリズムを用いてフィルタリングすることを含む、請求項43記載の方法。
【請求項46】
ベースフレームと、
静重力場の方向に沿って少なくとも1つのバネによって前記ベースから支持された慣性質量体と、
を備え、
前記慣性質量体に取り付けられた3対の支持部材であって、各々の対が、互いに実質的に直交するそれぞれの軸に沿った実質的に平行な方向に前記慣性質量体から延びており、各々の対における前記支持部材が、前記慣性質量体を前記それぞれの軸に沿って吊り下げるよう、互いに離間されており、また、加速度による前記慣性質量体の負荷が接続手段によって前記支持部材へ伝達される、3対の支持部材と、
前記支持部材内の応力を測定する少なくとも1つの応力センサと、
を更に備える、地震及び重力センサ。
【請求項47】
前記支持部材の各対のうちの一方の部材が前記加速度による負荷のうちの圧縮負荷を検知し、また、前記支持部材の各対のうちの他方の部材が前記加速度による負荷のうちの引張負荷を検知する、請求項46記載のセンサ。
【請求項48】
前記応力センサのうちの少なくとも1つが力感知共振器である、請求項46記載のセンサ。
【請求項49】
前記バネ配列は、実質的に互いに直交方向に延びる複数のバネからなり、該複数のバネは前記静重力場における前記慣性質量体を実質的に支持する、請求項46記載のセンサ。
【請求項50】
地震加速度及び重力変動を測定する方法であって、
請求項46記載のセンサと、
各共振器の固有共振周波数を励起することと、
各共振器の前記励起された固有共振周波数を測定することと、
を含む、方法。
【請求項51】
ベースフレームと、
水晶から製造されたバネによって前記ベースフレームから支持された慣性質量体と、
伝達手段であって、加速度による前記慣性質量体の負荷を、前記ベースフレームと前記力伝達手段との間に接続された力感知応力センサへ伝達する、伝達手段と、
を備える地震及び重力センサ。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2011−530700(P2011−530700A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522090(P2011−522090)
【出願日】平成21年7月13日(2009.7.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/050408
【国際公開番号】WO2010/016998
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(511031696)クオーツ サイズミック センサーズ,インク. (1)
【氏名又は名称原語表記】QUARTZ SEISMIC SENSORS,INC.
【住所又は居所原語表記】4500 148th Avenue Northeast,Redmond,Washington 98052,United States of America
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月13日(2009.7.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/050408
【国際公開番号】WO2010/016998
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(511031696)クオーツ サイズミック センサーズ,インク. (1)
【氏名又は名称原語表記】QUARTZ SEISMIC SENSORS,INC.
【住所又は居所原語表記】4500 148th Avenue Northeast,Redmond,Washington 98052,United States of America
【Fターム(参考)】
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